(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
電子チラシに掲載された内容に対応するタグと当該タグが対応する内容が掲載されている電子チラシの画像における位置とを配信対象の電子チラシごとに対応付けて格納したタグテーブルを記憶するタグテーブル記憶部と、
表示された電子チラシの画像に対する所定操作に応じて決定した前記電子チラシの画像における注目領域を示す注目領域情報を端末装置から受信し、受信した注目領域情報が示す注目領域において掲載された内容に対応するタグを前記タグテーブル記憶部が記憶するタグテーブルから取得し、取得したタグを前記端末装置のユーザと対応付けた注目履歴情報を注目履歴情報記憶部に記憶させる注目履歴情報管理部と、
前記注目履歴情報記憶部が記憶する注目履歴情報に格納されるタグの内容ごとについて、対応の掲載内容に対するユーザの注目度の高さに応じた重要度を設定するタグ処理部と、
前記タグ処理部により重要度が設定された各タグの内容と、前記タグテーブル記憶部が記憶する配信対象の電子チラシごとのタグテーブルが格納するタグの内容とを照合した結果に基づいて、配信対象の電子チラシのうちからユーザに推薦すべき推薦電子チラシを決定する推薦電子チラシ決定部と
を備える電子チラシ推薦サーバ。
注目履歴情報管理部が、表示された電子チラシの画像に対する所定操作に応じて決定した前記電子チラシの画像における注目領域を示す注目領域情報を端末装置から受信し、受信した注目領域情報が示す注目領域において掲載された内容に対応するタグを、電子チラシに掲載された内容に対応するタグと当該タグが対応する内容が掲載されている電子チラシの画像における位置とを配信対象の電子チラシごとに対応付けて格納したタグテーブルから取得し、取得したタグを前記端末装置のユーザと対応付けた注目履歴情報を注目履歴情報記憶部に記憶させるステップと、
タグ処理部が、前記注目履歴情報記憶部が記憶する注目履歴情報に格納されるタグの内容ごとについて、対応の掲載内容に対するユーザの注目度の高さに応じた重要度を設定するステップと、
推薦電子チラシ決定部が、前記タグ処理部により重要度が設定された各タグの内容と、タグテーブル記憶部が記憶する配信対象の電子チラシごとのタグテーブルが格納するタグの内容とを照合した結果に基づいて、配信対象の電子チラシのうちからユーザに推薦すべき推薦電子チラシを決定するステップと
を備える電子チラシ推薦方法。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[電子チラシ配信システムの構成例]
図1は、本実施形態における電子チラシ配信システム(電子チラシ推薦システムの一例)の構成例を示している。同図に示す電子チラシ配信システムは、電子チラシ配信サーバ100(電子チラシ推薦サーバの一例)と端末装置200とをネットワーク300経由で通信可能に接続して構成される。なお、同図において図示は省略しているが、電子チラシ配信サーバ100に対しては、複数のユーザごとに対応する複数の端末装置200がネットワーク300経由で接続される。
【0017】
電子チラシ配信サーバ100は、電子チラシを端末装置200に配信する。電子チラシは、例えば新聞の折り込み広告などのチラシを電子化したものである。電子チラシ配信サーバ100は、広告主から提供された電子チラシのデータを記憶する。
端末装置200には、電子チラシ閲覧アプリケーションがインストールされている。ユーザは、端末装置200上で動作する電子チラシ閲覧アプリケーションに対する操作により電子チラシを選択し、選択した電子チラシの閲覧を指示する操作を行う。この操作に応じて、端末装置200は、電子チラシ配信サーバ100に対して、操作により選択された電子チラシを要求する。電子チラシ配信サーバ100は、要求された電子チラシを要求元の端末装置200に送信する。
端末装置200は、受信した電子チラシを表示部に表示させる。これにより、ユーザは選択した電子チラシを閲覧することができる。
【0018】
ここで、電子チラシ配信サーバ100が配信する電子チラシには、電子チラシを配信すべき地域(配信対象地域)が指定されている。一方、電子チラシ閲覧アプリケーションには、ユーザが閲覧したいチラシの地域に対応する位置情報が登録されている。
電子チラシ配信サーバ100は、端末装置200に電子チラシを配信するにあたり、電子チラシ閲覧アプリケーションに登録された位置情報が示す位置を含む配信対象地域に対応する電子チラシを選別して端末装置200に配信することができる。
【0019】
また、本実施形態における電子チラシ配信サーバ100と端末装置200による電子チラシ配信システムでは、端末装置200にて表示された電子チラシにおいてユーザが注目した商品に関連する他の電子チラシをユーザに推薦することができる。以下、このための構成について説明を行っていく。ここで、ユーザが注目した商品に関連する他の電子チラシとは、一例として、ユーザが注目したのと同じあるいは高い関係性を有するような商品が掲載されている電子チラシである。
【0020】
[電子チラシの形式例]
図2を参照して、本実施形態における電子チラシ配信サーバが配信する電子チラシ形式の一例について説明する。
同図においては、1つの電子チラシに対応した画像データとして、端末装置200での表示に利用される表示用画像データの画像を示している。1つの電子チラシの画像においては、複数の商品がコマごとに割り当てられるように配置されるようにして掲載される。同図の例では、商品A〜Pまでの16個の商品が掲載されている例を示している。
【0021】
同図に示す電子チラシでは、例えば、四角形の画像の左上の頂点を基準座標p(0,0)とするXY座標によって画像内の位置が表現されるようになっている。同図では、画像の右上の頂点の座標をp(n,0)で表し、画像の左下の頂点の座標をp(0,m)で表している。つまり、同図に示す電子チラシの画像における位置は、水平方向に対応する0〜nのX座標値と、垂直方向に対応する0〜mのY座標値の組み合わせによる座標で表現される。
【0022】
なお、電子チラシの表示用画像データは、同じ画像内容で解像度が異なる複数のものが用意される場合がある。このような場合には、表示用画像データの解像度に応じて、X座標値の最大値nとY座標値の最大値mが異なってくる。
また、電子チラシの表示用画像データのうちで例えば解像度が高いものについては、1つの電子チラシに相当する画像が複数に分割されて管理される場合がある。
図1においては、線L1、L2により示すように、水平方向における中点と垂直方向における中点とでそれぞれ2分割することにより、1つの電子チラシの画像を4つに分割した例を示している。このように1つの電子チラシの画像が複数に分割される場合であっても、分割された各画像の座標は、同図に示すように、1つの電子チラシの画像に対応する0〜nのX座標値と0〜mのY座標値の組み合わせによる座標で表現される。
【0023】
[注目領域の決定手法例:第1例]
本実施形態の電子チラシ配信システムにおいて、電子チラシに掲載された商品のうちからユーザが注目している商品に関連する他の電子チラシを推薦するには、電子チラシに掲載されている商品のうちからユーザが注目している商品を特定する必要がある。
本実施形態においては、ユーザが注目している商品の特定を、電子チラシにおいてユーザが注目している領域(注目領域)を決定することにより行う。
そこで、
図3及び
図4を参照して、注目領域の決定手法例としての第1例について説明する。
【0024】
図3は、
図2の電子チラシの画像を端末装置200にて表示させた際の初期表示の態様例を示している。同図に示すように、画面SCにおいては、電子チラシの画像が初期表示に対応する所定の拡大率により表示される。同図においては、画面SCから電子チラシの画像全体における左右の一部がはみ出して表示されない例が示されている。
なお、以降の説明にあたり、端末装置200の画面SCはタッチパネルが組み合わされていることで、画面SCに対して指やスタイラスペンなどの操作体を触れることによる操作が可能である場合を例に挙げる。
【0025】
ユーザは、画面SCに対するスライド操作またはフリック操作によって、電子チラシの画像を任意の方向に移動させることができる。これにより、画面SCからはみ出して表示されていなかった領域を表示させることができる。
また、ユーザは、例えば画面SCに対するピンチイン操作によって、画面SCに表示される画像を縮小させることができる。また、ユーザは、例えば画面SCに対するピンチアウト操作によって、画面SCに表示される画像を拡大することができる。
【0026】
そして、本実施形態においては、一定以上の拡大率の下で電子チラシの画像の移動操作が行われることなく静止していた時間が一定以上継続した場合に、画面SCにおいて予め定められた所定の領域範囲に収まる電子チラシの画像の領域部分を注目領域として決定する。
【0027】
具体例として、
図4には、
図3と同じ電子チラシの画像を一定以上の拡大率にまで拡大して画面SCに表示させた状態が示されている。
例えば、端末装置200は、
図4に示す電子チラシの画像の表示状態となってから、次の電子チラシの画像の移動あるいは拡大、縮小などの操作により電子チラシの画像の表示状態が変更されるときまでの時間を計測する。そして、このように計測される時間は、
図4に示す電子チラシの画像の表示状態のまま電子チラシの画像が静止した状態を継続して維持していた時間である。端末装置200は、計測された時間が一定時間(例えば10数秒程度)以上である場合、同図に示すように、電子チラシの画像が静止していたときに注目領域対応範囲RMに収まっていた電子チラシの画像の領域部分を注目領域として決定する。注目領域対応範囲RMは、画面SCにおいて予め定められた領域である。
【0028】
同図においては、具体的に、ユーザが電子チラシに掲載されている商品のうち商品Iに興味を持った場合の例が示されている。つまり、同図には、ユーザが商品Iに興味を持ったので、商品Iの画像部分が画面SCにおいて見やすい位置にくるように電子チラシの画像を移動させ、さらに、商品Iの詳細が見えるように電子チラシの画像を拡大して表示させた結果が示されている。そして、同図に示す表示状態において、ユーザが商品Iについての詳細を確認するために画像を静止させたまま閲覧していたために、同図において注目領域対応範囲RMに収まっている電子チラシの画像の領域部分を注目領域として決定されたものである。
【0029】
上記のように決定される注目領域の位置は、一例として、以下のように表される。つまり、電子チラシの画像における注目領域の位置は、例えば四角形による注目領域対応範囲RMの左上の頂点に対応する位置の座標である基準座標Opと、基準座標Opから注目領域対応範囲RMの右上の頂点に対応する座標までの水平サイズSHと、基準座標Opから注目領域対応範囲RMの左下の頂点に対応する座標までの垂直サイズSVとにより表すことができる。
【0030】
ここで、画面SCにおいて注目領域対応範囲RMとして定めるべき位置については特に限定されないが、
図4においては、画面SCの上下方向において中間よりも若干上にずらした位置を注目領域対応範囲RMとして定めた例を示している。これは、ユーザが縦長の画面において見やすい位置は、画面の中央ではなく中央よりも若干上側であるという前提に基づいている。このように注目領域対応範囲RMの位置を定めることにより、注目領域をより的確に決定することができる。
【0031】
[注目領域の決定手法例:第2例]
続いて、本実施形態における注目領域の決定手法の第2例について説明する。本実施形態の電子チラシ閲覧アプリケーションでは、電子チラシの画像全体における一部の画像を切り抜くという切り抜き操作を行うことができる。切り抜き操作によって切り抜かれた画像は、例えば、電子チラシ閲覧アプリケーションと連携する他のメモなどのアプリケーションに貼り付けることで買い物メモとして利用することができる。
そして、注目領域の決定手法の第2例としては、切り抜き操作によって切り抜かれた電子チラシの画像部分を注目領域としても決定する。
【0032】
図5は、画面SCにて表示される、電子チラシの画像から電子チラシを切り抜く操作を行うための切り抜き操作画面の一例を示している。同図に示すように、切り抜き操作画面は、電子チラシの画像上に対して切り抜きフレームFLが画面SCにおいて固定された位置に配置される。
切り抜き操作画面上で、ユーザは、画面SCに対する操作により電子チラシの画像の移動、拡大、縮小などの操作を行うことができる。ユーザは、電子チラシの画像の移動、拡大、縮小などの操作を行いながら、電子チラシの画像から切り抜きたい画像部分が切り抜きフレームFLにちょうど良く収まるように、電子チラシの画像の位置、サイズを調整する。そして、ユーザは、切り抜きたい画像部分が切り抜きフレームFLにちょうど良く収まったことを確認すると、切り抜きボタンBT1に対する操作を行う。切り抜きボタンBT1は、切り抜きフレームFLに収まっている電子チラシの画像部分の切り抜きを指示する操作が行われるボタンである。
【0033】
切り抜きボタンBT1に対する操作が行われるのに応じて、端末装置200上で動作する電子チラシ閲覧アプリケーションは、切り抜きフレームFLに収まっている電子チラシの画像部分を切り抜き(具体的には画像のコピーの処理である)、切り抜いた画像(切り抜き画像)を、記憶部における所定の記憶領域に記憶する。このように切り抜き画像が記憶されることで、例えば電子チラシ閲覧アプリケーションが連携する他のアプリケーションなどが利用することが可能になる。
【0034】
そのうえで、本実施形態においては、切り抜きボタンBT1に対する操作が行われて上記のように画像が切り抜かれるとともに、切り抜きフレームFLに収まっている電子チラシの画像部分が注目領域として決定される。
【0035】
なお、上記のように注目領域を決定した場合にも、注目領域の位置は、以下のように表すことができる。
つまり、電子チラシの画像における注目領域の位置は、例えば四角形による切り抜きフレームFLの左上の頂点に対応する位置の座標である基準座標Opと、基準座標Opから切り抜きフレームFLの右上の頂点に対応する座標までの水平サイズSHと、基準座標Opから切り抜きフレームFLの左下の頂点に対応する座標までの垂直サイズSVとにより表すことができる。
【0036】
電子チラシは、
図2に示したように1枚のチラシに掲載される内容を含む画像の画像データであって、例えば1つのウェブページのように、リンクが張られた画像データなどを含む形式ではない。つまり、表示された電子チラシに対しては、ウェブページなどでユーザが行っているクリック操作などによって商品を選択する操作を行うことはできない。
そこで、
図4及び
図5にて説明したように、本実施形態では、ユーザの電子チラシの画像に対する操作に応じて電子チラシ上の注目領域を決定するようにしている。これにより、電子チラシにおける掲載内容のうち、ユーザが特に注目して閲覧した掲載内容が電子チラシにおけるどの画像部分であるのかを判定することができる。ここで、電子チラシにおける掲載内容は、いずれかの商品に関連している。従って、注目領域を決定することは、ユーザが注目していた商品について特定することにも相当する。
【0037】
端末装置200は、上記のように決定した注目領域を示す注目領域情報を生成し、生成した注目領域情報を電子チラシ配信サーバ100に対して送信する。本実施形態において、注目領域情報は、注目領域の位置を示す注目領域位置情報と、決定された注目領域を含む電子チラシのチラシIDと、端末装置200のユーザのユーザIDとを含む。さらに、
図4に示した第1例としての注目領域の決定手法により注目領域が決定された場合、注目領域情報には、注目時間も含まれる。注目時間は、注目領域の決定の際に対応して一定時間以上継続して静止した状態で表示されていた電子チラシの画像について計測された、静止状態の継続時間である。
【0038】
電子チラシ配信サーバ100は、受信した注目領域情報をユーザごとに蓄積する。蓄積されたユーザごとの注目領域情報は、電子チラシ配信サーバ100において注目履歴情報として記憶される。
また、電子チラシ配信サーバ100は、配信対象の電子チラシごとに、掲載内容に基づいて抽出されたタグ(メタデータ)を電子チラシにおいて掲載されている位置(掲載位置)と対応付けたタグテーブルを記憶している。
電子チラシ配信サーバ100は、注目履歴情報とタグテーブルとに基づいて、対応のユーザに推薦すべき推薦電子チラシを決定し、決定した推薦電子チラシのデータをユーザの端末装置200に送信する。
【0039】
[端末装置の構成例]
電子チラシ配信システムを構成する電子チラシ配信サーバ100と端末装置200のうち、先に端末装置200について説明する。
図6は、本実施形態の端末装置200における電子チラシの推薦機能に対応する構成例を示している。同図に示す端末装置200は、通信部201、制御部202、操作部203及び表示部204を備える。
【0040】
通信部201は、ネットワーク300経由で電子チラシ配信サーバ100と通信を実行する。
制御部202は、端末装置200における各種の制御を実行する。制御部202の機能は、例えば端末装置200におけるCPU(Central Processing Unit)が電子チラシ閲覧アプリケーションとしてのプログラムを実行することによって実現される。
【0041】
制御部202は、電子チラシの推薦機能に対応して、電子チラシ表示制御部221と注目領域決定部222とを備える。
電子チラシ表示制御部221は、電子チラシ配信サーバ100から送信された電子チラシのデータを利用して電子チラシを、
図4あるいは
図5などに例示した態様で表示部204に表示させる。
【0042】
注目領域決定部222は、表示された電子チラシの画像に対する所定操作に応じて、この電子チラシの画像における注目領域を決定する。また、注目領域決定部222は、決定した注目領域を示す注目領域情報をネットワーク300経由で電子チラシ配信サーバ100に送信する。
具体的に、注目領域決定部222は、
図4にて説明したように、ユーザの電子チラシの画像に対する操作の結果、表示部204の画面SCに表示された電子チラシの画像を一定以上の拡大率により表示させて静止させた状態が一定時間以上継続されたのに応じて、注目領域対応範囲RMに収まっている電子チラシの画像の領域部分を注目領域として決定する。
また、注目領域決定部222は、
図5にて説明したように、切り抜き操作画面上で電子チラシの画像の切り抜き操作が行われるのに応じて、切り抜きフレームFLに収まっている電子チラシの画像部分を注目領域として決定する。
【0043】
操作部203は、端末装置200において備えられる操作子や操作デバイスを一括して示したものである。操作部203には、例えば表示部204の画面SCと組み合わされたタッチパネルも含まれる。制御部202は、操作部203に対して行われた操作に応じた処理を実行する。
表示部204は、電子チラシ表示制御部221の制御に応じて電子チラシの画像を表示する。
【0044】
[電子チラシ配信サーバの構成例]
図7は、電子チラシ配信サーバ100における電子チラシの推薦機能に関する構成例を示している。
同図に示す電子チラシ配信サーバ100は、通信部101、電子チラシ送信部102、注目履歴情報管理部103、タグ処理部104、推薦電子チラシ決定部105及び記憶部106を備える。
【0045】
通信部101は、ネットワーク300経由で端末装置200と通信を実行する。
電子チラシ送信部102は、電子チラシを送信する。
具体的に、電子チラシ送信部102は、電子チラシの配信のために、電子チラシデータ記憶部161から読み出した配信対象の電子チラシを端末装置200に送信する。また、電子チラシ送信部102は、電子チラシの推薦のために、推薦電子チラシ決定部105により推薦電子チラシとして決定された電子チラシを電子チラシデータ記憶部161から読み出し、端末装置200に送信する。
【0046】
注目履歴情報管理部103は、端末装置200から受信した注目領域情報が示す注目領域において掲載された内容に対応するタグをタグテーブル記憶部162が記憶するタグテーブルから取得する。注目履歴情報管理部103は、取得したタグを端末装置200のユーザと対応付けた注目履歴情報を注目履歴情報記憶部163に記憶させる。
【0047】
タグ処理部104は、注目履歴情報記憶部163が記憶する注目履歴情報に格納されるタグの内容ごとについて、対応の掲載内容に対するユーザの注目度の高さに応じた重要度を設定する。
推薦電子チラシ決定部105は、タグ処理部104により重要度が設定された各タグの内容と、タグテーブル記憶部162が記憶する配信対象の電子チラシごとのタグテーブルが格納するタグの内容とを照合した結果に基づいて、配信対象の電子チラシのうちからユーザに推薦すべき推薦電子チラシを決定する。
【0048】
記憶部106は、電子チラシ配信サーバ100において利用される各種の情報を記憶する。記憶部106は、電子チラシの推薦機能に対応して、電子チラシデータ記憶部161と、タグテーブル記憶部162、注目履歴情報記憶部163とを備える。
【0049】
電子チラシデータ記憶部161は、配信対象の電子チラシのデータ(電子チラシデータ)を記憶する。
タグテーブル記憶部162は、タグテーブルを記憶する。タグテーブルは、配信対象の電子チラシごとに対応して、電子チラシに掲載された内容を示すタグと、このタグが示す内容が掲載されている電子チラシの画像における位置とを対応付けて格納したテーブルである。
注目履歴情報記憶部163は注目履歴情報を記憶する。注目履歴情報管理部103は、端末装置200から受信した注目領域情報が示す注目領域において掲載された内容に対応するタグをタグテーブル記憶部162から取得する。注目履歴情報は、注目履歴情報管理部103が取得したタグを端末装置のユーザと対応付けた情報である。
【0050】
図8は、電子チラシデータ記憶部161が記憶する電子チラシデータの構造例を示す図である。
同図に示すように、電子チラシデータは、電子チラシごとに対応してチラシID、チラシデータ及び配信対象地域の各情報を格納する領域を備える構造である。
チラシIDの領域は、対応の電子チラシを一意に識別するチラシIDを格納する。
【0051】
チラシデータの領域は、対応の電子チラシの表示に利用される画像データであるチラシデータを格納する。
同図においては、チラシデータとして、サムネイル画像データと、N個の表示用画像データ1〜Nを格納した例が示されている。
【0052】
サムネイル画像データは、例えば電子チラシのリストを端末装置200において表示させるような場合に、リストの画面において、電子チラシのサムネイル画像を表示するのに利用される画像データである。
表示用画像データ1〜Nは、例えば、
図4、
図5などに例示したように端末装置200の画面SCに電子チラシの画像を表示するのに利用される画像データである。表示用画像データ1〜Nは、それぞれ、同じチラシとしての画像内容を有してはいるが解像度の異なる画像である。また、
図2にて説明したように、解像度が一定以上の画像において1枚分のチラシの画像を分割している場合には、分割された各画像が表示用画像データ1〜Nに含まれる。
【0053】
配信対象地域の領域は、対応の電子チラシを配信すべき地域を示す配信対象地域の情報を格納する。
同図においては、配信対象地域の情報が郵便番号である場合を例に挙げている。この場合、配信対象地域の領域には、配信すべき地域に該当する1以上の郵便番号が格納される。なお、配信対象地域については、郵便番号の他、例えば区、市町村などに基づいて示されるようにしてもよい。
【0054】
図9は、タグテーブル記憶部162が記憶するタグテーブルの構造例を示している。
同図におけるタグテーブルは、チラシIDごとに対応して設けられる。1つのタグテーブルは、対応のチラシIDにより特定される電子チラシに対応する。
1つのタグテーブルにおいては、チラシIDに対応して、広告主関連タグと掲載内容対応タグとの各領域が対応付けられる。
【0055】
広告主関連タグの領域は、対応のチラシIDにより特定される電子チラシの広告主である店舗等に関連する広告主関連タグを格納する。例えば、広告主関連タグの領域においては、店名、店舗の所在地などの文字列がそれぞれ広告主関連タグとして格納される。
【0056】
掲載内容対応タグの領域は、対応のチラシIDにより特定される電子チラシにおける掲載内容に対応するタグを格納する。
掲載内容対応タグの領域は、1以上のタグの領域と、タグの領域ごとに対応付けられたチラシ内位置の領域とを含む。
タグの領域には、電子チラシの掲載内容から抽出した文字列がタグとして格納される。チラシ内位置の領域には、対応のタグが抽出された電子チラシの画像における位置を示すチラシ内位置が格納される。
同図に示すタグテーブルにおける掲載内容対応タグは、チラシIDが000001の電子チラシにおいて、(X1,Y1)の座標に対応する領域にキャベツの文字列が掲載されており、(X2,Y2)の座標に対応する領域に卵の文字列が掲載されていることを示している。
【0057】
このようなタグテーブルにおいて、広告主関連タグの領域に格納される広告主関連タグは、例えば、広告主から提供される店舗名、所在地などの情報を利用すればよい。
また、掲載内容対応タグの領域に格納されるタグとチラシ内位置との組み合わせは、例えば、以下のようにして得ることができる。つまり、電子チラシの画像データについてOCR(Optical Character Recognition)などの画像解析を行うことによって、電子チラシの画像から有意な文字列を抽出する。そして、抽出した文字列をタグとし、電子チラシの画像においてタグとしての文字列が抽出された領域を代表する座標をチラシ内位置とすればよい。
なお、タグとしての文字列が抽出された領域を代表する座標としては、例えば、抽出されたタグが掲載されていた電子チラシの画像の領域範囲の中心位置とすればよい。
【0058】
図10は、注目履歴情報記憶部163が記憶する注目履歴情報の構造例を示している。同図に示す注目履歴情報は、ユーザIDごとに対応するテーブルを備える。つまり、注目履歴情報は、ユーザごとに管理される。
注目履歴情報において、1つのユーザIDに対応するテーブルにおける1行(1レコード)が1回の注目領域情報の受信に応じて生成された単位履歴情報である。1つの単位履歴情報は、チラシID、注目時間及びタグの各情報の領域を含む。
【0059】
チラシIDの領域は、対応の注目領域情報が示す注目領域が決定されたときに端末装置200にて表示されていた電子チラシのチラシIDを格納する。つまり、対応の注目領域情報が示す注目領域を含む電子チラシのチラシIDを格納する。
注目時間の領域は、
図4により説明した第1例の手法により注目領域が決定されたときに、電子チラシの画像が静止した状態を維持した時間を示す。なお、
図5により説明した第2例の手法により決定された注目領域情報に対応する単位履歴情報の場合、注目時間の領域には有意な情報を格納する必要はない。
タグの領域は、対応の注目領域情報が示す注目領域における掲載内容に対応して電子チラシの画像から抽出された1以上のタグを格納する。
【0060】
注目履歴情報管理部103は、1つの注目領域情報を受信するのに応じて、受信した注目領域情報に含まれているのと同じチラシIDに対応付けられたタグテーブルを参照する。注目履歴情報管理部103は、参照したタグテーブルから、受信した注目領域情報に含まれている注目領域位置情報が示す領域範囲にチラシ内位置情報が示す座標が含まれるタグを取得する。
【0061】
注目履歴情報管理部103は、受信した注目領域情報に含まれているチラシID及び注目時間と、タグテーブルから取得したタグとを、それぞれ、単位履歴におけるチラシID、注目時間、タグとして格納した単位履歴情報を生成する。
そして、注目履歴情報管理部103は、注目履歴情報記憶部163が記憶する注目履歴情報において、受信した注目領域情報に含まれているのと同じユーザIDの注目履歴情報に、生成した単位履歴情報を新規に格納する。このように、電子チラシ配信サーバ100にて注目領域情報が受信されるごとに注目履歴情報が蓄積されていく。
【0062】
[処理手順例]
次に、
図11のフローチャートを参照して、端末装置200が
図4にて説明した第1例としての決定手法により注目領域を決定するにあたって実行する処理手順例について説明する。
端末装置200における注目領域決定部222は、表示中の電子チラシの画像が一定以上の拡大率である場合に、その電子チラシの画像の静止状態が、画像の移動または拡大、縮小の操作によって変化するのを待機している(ステップS101−NO)。注目領域決定部222は、電子チラシの画像の変化の待機中において、電子チラシの画像が静止を継続している時間(注目時間)を計測している。
電子チラシの画像が静止していた状態から変化するのに応じて(ステップS101−YES)、注目領域決定部222は、電子チラシの画像が静止を継続していた時間が一定以上であったか否かについて判定する(ステップS102)。
電子チラシの画像が静止を継続していた時間が一定未満であった場合(ステップS102−NO)、注目領域決定部222は、同図に示す処理を終了する。
一方、電子チラシの画像が静止を継続していた時間が一定以上であった場合(ステップS102−YES)、注目領域決定部222は以下の処理を実行する。
【0063】
つまり、注目領域決定部222は、電子チラシの画像が静止していたときに注目領域対応範囲RMに収まっていた電子チラシの画像部分を注目領域として決定する(ステップS103)。このためには、例えば注目領域決定部222は、電子チラシの画像が静止しているときに注目領域対応範囲RMに収まっていた電子チラシの画像部分についての情報を保持しておくようにして、保持していた情報を利用して注目領域を決定すればよい。
【0064】
次に、注目領域決定部222は、ステップS103にて決定された注目領域の位置を示す注目領域位置情報を生成する(ステップS104)。注目領域決定部222は、例えば
図4にて説明したように、注目領域対応範囲RMにおける所定の1つの頂点に対応する電子チラシの画像の座標である基準座標Opと、注目領域対応範囲RMの水平及び垂直方向の各サイズに対応する水平サイズSHと垂直サイズSVとにより表される。注目領域決定部222は、これらの基準座標Op、水平サイズSH、垂直サイズSVを含む情報として注目領域位置情報を生成すればよい。
【0065】
次に、注目領域決定部222は、電子チラシ閲覧アプリケーションに登録されたユーザIDと、注目領域の決定対象となっていた電子チラシ(表示されていた電子チラシ)のチラシIDと、ステップS104にて生成した注目領域位置情報と、注目時間とを含む注目領域情報を生成する(ステップS105)。ここでの注目時間は、ステップS101において電子チラシの画像が変化するのを待機しているときに計測していた、電子チラシの画像が特に操作されることなく静止の状態を継続していた時間である。
【0066】
注目領域決定部222は、ステップS105により生成した注目領域情報を、通信部201からネットワーク300を経由して、電子チラシ配信サーバ100に対して送信する(ステップS106)。
【0067】
次に、
図12のフローチャートを参照して、端末装置200が
図5にて説明した第2例としての決定手法により注目領域を決定するにあたって実行する処理手順例について説明する。
端末装置200における注目領域決定部222は、
図5に例示した切り抜き操作画面が表示されている状態において、切り抜きボタンBT1に対する操作などとしての画像の切り抜きを指示する操作が行われるのを待機している(ステップS201−NO)。
そして、注目領域決定部222は、画像の切り抜きを指示する操作が行われたと判定するのに応じて(ステップS201−YES)、以下の処理を実行する。
【0068】
つまり、注目領域決定部222は、画像の切り抜きを指示する操作が行われたときに、切り抜きフレームFLに収まっている電子チラシの画像部分を注目領域として決定する(ステップS202)。
【0069】
次に、注目領域決定部222は、ステップS202にて決定された注目領域の位置を示す注目領域位置情報を生成する(ステップS203)。この場合の注目領域決定部222は、例えば
図5にて説明したように、切り抜きフレームFLにおける所定の1つの頂点に対応する電子チラシの画像の座標である基準座標Opと、切り抜きフレームFLの水平及び垂直方向の各サイズに対応する水平サイズSHと垂直サイズSVとにより表される。注目領域決定部222は、これらの基準座標Op、水平サイズSH、垂直サイズSVを含む情報として注目領域位置情報を生成する。
【0070】
注目領域決定部222は、電子チラシ閲覧アプリケーションに登録されたユーザIDと、注目領域の決定対象となっていた電子チラシ(表示されていた電子チラシ)のチラシIDと、ステップS203にて生成した注目領域位置情報とを含む注目領域情報を生成する(ステップS204)。なお、第2例の決定手法により注目領域を決定する場合、注目領域情報には注目時間は含めなくともよい。
注目領域決定部222は、ステップS204により生成した注目領域情報を、通信部201からネットワーク300を経由して、電子チラシ配信サーバ100に対して送信する(ステップS205)。
【0071】
図13のフローチャートを参照して、電子チラシ配信サーバ100が端末装置200からの注目領域情報の受信に応じて実行する注目履歴情報管理に関する処理手順例について説明する。
電子チラシ配信サーバ100における注目履歴情報管理部103は、端末装置200から送信された注目領域情報が通信部101にて受信されるのを待機している(ステップS301−NO)。
【0072】
注目履歴情報管理部103は、注目領域情報が受信されるのに応じて(ステップS301−YES)、以下の処理を実行する。
つまり、注目履歴情報管理部103は、受信された注目領域情報に含まれるチラシIDと注目領域位置情報とに対応するタグを、タグテーブル記憶部162が記憶するタグテーブルから取得する(ステップS302)。
具体的に、注目履歴情報管理部103は、ステップS301に対応して受信された注目領域情報からチラシIDと注目領域位置情報とを取得する。注目履歴情報管理部103は、
図9に例示した構造のタグテーブルのうちから、取得したチラシIDに対応するタグテーブルを検索する。
次に、注目履歴情報管理部103は、検索したタグテーブルにおける掲載内容対応タグの領域から、注目領域位置情報が示す注目領域の位置範囲に含まれるチラシ内位置に対応するタグを取得する。
さらに、注目履歴情報管理部103は、検索したタグテーブルにおける広告主関連タグの領域に格納される各タグを取得する。
注目履歴情報管理部103は、ステップS302において、上記のように掲載内容対応タグの領域と広告主関連タグの領域とのそれぞれからタグを取得する。
【0073】
注目履歴情報管理部103は、注目領域情報から取得したチラシID及び注目時間と、ステップS302により取得したタグとを含む単位履歴情報を生成する(ステップS303)。
【0074】
注目履歴情報管理部103は、ステップS303により生成した単位履歴情報を、注目履歴情報記憶部163において、ステップS301に対応して受信した注目領域情報に含まれるユーザIDに対応する注目履歴情報に対して新規に格納する(ステップS304)。このような処理によって、端末装置200から注目領域情報を受信するごとに、注目履歴情報記憶部163における注目履歴情報が蓄積されていく。
【0075】
なお、ユーザが例えば同じ電子チラシにおける同じ商品を何度も注目して閲覧したような場合には、チラシIDが同じで注目領域位置情報もほぼ同じ位置を示す注目領域情報が端末装置200から送信される。このような場合、異なるタイミングで受信された注目領域情報ごとに対応してステップS302にて取得されるタグも同じになる。
また、閲覧した電子チラシが異なっていても、ユーザが同じ商品を注目して閲覧した場合には、ステップS302にて取得されるタグの文字列が同じになる場合がある。
従って、ユーザごとの注目履歴情報においては、複数の単位履歴情報間で同じタグが格納される場合がある。注目履歴情報において複数の単位履歴情報間で同じタグが格納されているということは、電子チラシにおいてそのタグに対応する商品が掲載された部分を複数回注目して閲覧していることを示す。
【0076】
次に、
図14のフローチャートを参照して、電子チラシ配信サーバ100がユーザに推薦すべき電子チラシ(推薦電子チラシ)を決定するための処理手順例について説明する。
なお、同図に示す処理は、例えば、端末装置200において推薦電子チラシの表示を指示するための操作に応じて端末装置200が送信した推薦電子チラシ要求を、電子チラシ配信サーバ100にて受信するのに応じて実行されればよい。推薦電子チラシ要求には、推薦電子チラシ要求の送信元の端末装置200上で動作する電子チラシ閲覧アプリケーションに登録されたユーザIDが含まれる。
【0077】
電子チラシ配信サーバ100におけるタグ処理部104は、注目履歴情報記憶部163から、電子チラシを推薦すべき対象のユーザ(推薦対象ユーザ)のユーザIDに対応する注目履歴情報に格納されている単位履歴情報のそれぞれから全てのタグを取得する(ステップS401)。
【0078】
タグ処理部104は、ステップS401により取得したタグの内容ごとに重要度を設定する(ステップS402)。
ステップS401により取得したタグの中には文字列などが同じ、もしくは同等とみてよい内容の複数のタグが重複している場合がある。タグ処理部104は、ステップS402の処理にあたり、内容が重複しているタグについては1つにまとめることで、ステップS401により取得したタグを内容により分類する。
そして、タグ処理部104は、分類したタグの内容ごとの重要度を設定する。重要度の決定は、各タグの内容に対応する電子チラシの掲載内容に対するユーザの注目度の高さに基づいて行う。
【0079】
電子チラシの掲載内容に対するユーザの注目度の高さは、例えば以下のような指標に対応させることができる。
例えば、電子チラシの掲載内容に対するユーザの注目度の高さは、注目履歴情報に格納されるタグにおける同じ内容の重複数に対応させることができる。
注目履歴情報におけるタグの内容の重複数が多いということは、そのタグの内容に対応する掲載内容について、電子チラシが同じであるか否かに係わらず、ユーザが興味を持って何回も閲覧していることを意味する。従って、注目履歴情報に格納されるタグの内容のうち重複数が多いタグの内容ほど、そのタグの内容に対応して電子チラシに掲載された内容に対するユーザの注目度は高く、重要度が高いといえる。
そこで、タグ処理部104は、ステップS401により取得したタグから分類したタグの内容についての重複数に従って、タグの内容ごとの重要度を設定することができる。
【0080】
また、電子チラシの掲載内容に対するユーザの注目度の高さは、例えば注目履歴情報の単位履歴情報に格納される注目時間に対応させることができる。
注目時間が長いということは、それだけ、同じ単位履歴情報に格納されるタグの内容について興味があるために長い時間閲覧していると捉えられる。従って、注目時間が長いほど、対応の注目領域に含まれていた電子チラシの掲載内容に対するユーザの注目度は高いといえる。
そこで、タグ処理部104は、単位履歴情報に格納される注目時間が長くなるのに応じて、同じ単位履歴情報に格納されるタグの内容に高い重要度を設定することができる。
【0081】
また、電子チラシの掲載内容に対するユーザの注目度の高さは、端末装置200にて注目領域が決定された際に表示されていた電子チラシの画像の拡大率に対応させることができる。
拡大率が高いということは、それだけユーザが興味を持って詳細な情報を見ようとしていたものと捉えられる。従って、電子チラシの画像の拡大率が高いほど、対応の注目領域に含まれていた電子チラシの掲載内容に対するユーザの注目度は高いといえる。
この場合には、注目領域情報に対して、対応の注目領域が決定されたときの電子チラシの画像の拡大率の情報を含めるようにする。また、注目履歴情報管理部103は、注目領域情報の受信に応じて単位履歴情報を生成する際に、受信した注目領域情報に含まれていた拡大率を含めるようにする。
そのうえで、タグ処理部104は、単位履歴情報に格納される拡大率が大きくなるのに応じて、同じ単位履歴情報に格納されるタグの内容に高い重要度を設定してもよい。
【0082】
タグ処理部104は、例えば、上記したタグの内容の重複数のみに基づいてタグの内容の重要度を設定してもよいし、さらに、注目時間、拡大率のうちの少なくともいずれか一方を組み合わせてタグの内容の重要度を設定してもよい。また、さらに、電子チラシの掲載内容に対するユーザの注目度の高さに対応する他の指標も組み合わせてタグの内容の重要度を設定してもよい。
また、タグ処理部104は、重要度が一定以下のタグの内容については、重要度設定の対象から除外してもよい。
また、重要度は、点数を示す数値として表されればよい。あるいは、重要度は、優先順位として表されてもよい。
【0083】
次に、推薦電子チラシ決定部105は、ステップS402により重要度が設定された各タグの内容と、タグテーブル記憶部162に記憶されるタグテーブルが格納するタグの内容とを照合した結果に基づいて推薦電子チラシを決定する(ステップS403)。
ステップS403の一具体例として、推薦電子チラシ決定部105は、タグテーブル記憶部162が記憶するタグテーブルについて、より高い重要度の内容のタグをより多く格納している順に従って順位を設定する。
ここで、
図9にて説明したように、タグテーブル記憶部162が記憶するタグテーブルは配信対象の電子チラシごとに対応している。従って、上記のようにタグテーブルごとに順位を設定するということは、配信対象の電子チラシごとに順位を付すことに相当する。
【0084】
次に、推薦電子チラシ決定部105は、上記のように順位を付した電子チラシのうちから、電子チラシデータに格納される配信対象地域が推薦対象ユーザにより指定された位置(例えば、緯度、経度により示される)を含まない電子チラシについては、推薦電子チラシの候補から除外する。
そのうえで、推薦電子チラシ決定部105は、残る推薦電子チラシの候補としての電子チラシのうちから、順位が高い順に従った一定数を推薦電子チラシとして決定する。ここで、上記の一定数については、例えば、端末装置200において推薦電子チラシの一覧画面を表示させた際に、一覧画面にて表示可能な推薦電子チラシの数に対応させて定めることができる。
例えば、推薦電子チラシ決定部105は、上記のような処理によって推薦電子チラシを決定することができる。
【0085】
電子チラシ送信部102は、ステップS403により推薦電子チラシとして決定された電子チラシの電子チラシデータを電子チラシデータ記憶部161から取得し、取得した電子チラシデータを、推薦対象ユーザの端末装置200に送信する(ステップS404)。
端末装置200は、受信した電子チラシデータを利用して、例えば推薦電子チラシのリストを所定の態様により表示させることができる。また、推薦電子チラシのリストから選択された推薦電子チラシを、
図4に示したような態様によって表示させることもできる。
【0086】
以上説明したように、本実施形態によっては、電子チラシにおいてユーザが注目した掲載内容に基づいて推薦すべき電子チラシを決定できるようになる。そして、例えばユーザにとって興味のある商品などと関連性の高い電子チラシを、推薦電子チラシとしてユーザに提示することが可能になる。
【0087】
なお、上述の電子チラシ配信サーバ100または端末装置200の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の電子チラシ配信サーバ100または端末装置200の処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD−ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。