(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の外観斜視図である。
【
図2】本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の掃除機本体の斜視図である。
【
図3】本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の掃除機本体の集塵ユニットを取り外した状態を示す斜視図である。
【
図4】本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の掃除機本体の上面図である。
【
図6】本発明の実施の形態1に係る電気掃除機のブロック図である。
【
図7】本発明の実施の形態1に係る電気掃除機と通信する携帯情報端末のブロック図である。
【
図8】本発明の実施の形態2に係る電気掃除機のブロック図である。
【
図9】本発明の実施の形態2に係る電気掃除機と通信する携帯情報端末のブロック図である。
【
図10】本発明の実施の形態3に係る電気掃除機のブロック図である。
【
図11】本発明の実施の形態4に係る電気掃除機1の外観図である。
【
図12】本発明の実施の形態4に係る電気掃除機のブロック図である。
【
図13】本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の要部である無線タグのブロック図である。
【
図14】本発明の実施の形態1に係る電気掃除機と通信する情報携帯端末の表示部における表示例を示す図である。
【
図15】本発明の実施の形態1に係る電気掃除機と通信する情報携帯端末の表示部における表示例を示す図である。
【
図16】本発明の実施の形態1に係る電気掃除機と通信する情報携帯端末の表示部における表示例を示す図である。
【
図17】本発明の実施の形態1に係る電気掃除機と通信する情報携帯端末の表示部における表示例を示す図である。
【
図18】本発明の実施の形態3に係る電気掃除機と通信する情報携帯端末の表示部(入力部を兼ねる)における電気掃除機に対する指令情報の表示例(入力例)を示す図である。
【
図19】本発明の実施の形態5に係る電気掃除機のブロック図である。
【
図20】本発明の実施の形態5に係る電気掃除機と通信する情報携帯端末の表示部における表示例を示す図である。
【
図21】本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の要部と携帯情報端末との通信制御のフローを説明する図である。
【
図22】本発明の実施の形態3に係る電気掃除機の要部と携帯情報端末との通信制御のフローを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
この発明を上記の図面を用いて説明する。各図において同符号は同一部分又は相当部分を示しており、その重複説明は適宜に簡略化又は省略する。
【0010】
実施の形態1
図1において、1は、この発明の実施の形態1に係る電気掃除機である。この電気掃除機1には、床面上のごみや塵埃を含んだ空気(含塵空気)の吸込口を有し、床面上の塵埃を掻きあげる回転ブラシ(図示せず)を有する吸込口体2が備えられている。この吸込口体2には、中空円筒状の吸引パイプ3の一端が接続されている。この吸引パイプ3の他端には、電気掃除機1の運転状態を変更するための操作スイッチ部4aが配置された接続パイプ4が設けられている。また、吸引パイプ3の他端には、中途で折曲された形状の接続パイプ4を介して、可撓性を有する蛇腹状のサクションホース5の一端が接続されている。
【0011】
サクションホース5の他端には、掃除機本体6が接続されている。
図2から
図4に、この掃除機本体6の外観を示す。サクションホース5の他端は、掃除機本体6の前端部に設けられたホース接続部7に接続されている。掃除機本体6には、ホース接続部7と連通された吸引風路11が設けられている。
【0012】
また、掃除機本体6の内部には吸引風を発生する電動送風機9や制御回路基板や電源コードのコードリール等が収容されている。掃除機本体6の後部両側には、車輪10が取り付けられている。なお、掃除機本体6は、電源コードが外部電源に接続されることで通電し、電動送風機9が駆動されて吸引動作を行う。吸込口体2、吸引パイプ3、接続パイプ4及びサクションホース5並びに吸引風路11は、含塵空気を掃除機本体6の外部から内部に流入させるための吸引経路の一部を構成している。
【0013】
集塵ユニット8は、掃除機本体6上部側に形成された集塵ユニット収納部6aに装着・収容される。この際、集塵ユニット8は、掃除機本体6から延設され、集塵ユニット8の外周に配置された収容部材12により、集塵ユニット8の下側のほぼ半分が覆われた状態で所定の位置に収容される。この集塵ユニット収容部6aに集塵ユニット8が収容された状態の掃除機本体6を、
図5を参照しながら説明する。集塵ユニット8は、略円筒形状の旋回部13a及び集塵部13bで構成される集塵容器13を有している。また、集塵ユニット8には、吸引風路11を経て集塵容器13内に含塵空気を取り込むための流入口(図示せず)が設けられている。集塵容器13の旋回部13aは、流入口から流れ込んだ含塵空気を旋回させて空気とごみ(塵埃)を分離するものである。そして、集塵部13bは、この旋回部13aにより含塵空気から分離されたごみ(塵埃)を捕捉するものである。
【0014】
集塵容器13の内部には、略円筒形状の排出管15が、集塵容器13の略円筒形に対して略同心に配設されている。この排出管15は、その側壁の一部にメッシュ部材15aを備え、このメッシュ部材15aによって、集塵容器13と排出管15とを連通する連通部16が構成されている。また、集塵ユニット8には、旋回部13a等で除去しきれなかった微細塵を捕集するフィルター17、及び、旋回部13a等で含塵空気から塵埃が分離した空気を排出する排出口18が、備えられている。
【0015】
さらに、集塵容器13の内部には、排出管15の側壁又は底壁から集塵容器13の内壁に向かって延在し、かつ、集塵容器13の内壁との間に間隙が形成された状態で配置された隔壁19aが設けられている。そして、この隔壁19aによって集塵容器13の旋回部13aと集塵部13bとが区画される。また、この隔壁19aによって、旋回部13aから集塵部13bへと空気が流入することが抑制され、集塵部13bに集積した塵埃が旋回部13a内に再飛散されることが防止される。
【0016】
吸引風路11の後方側の端部には流出口(図示せず)が設けられており、集塵ユニット8が掃除機本体6の集塵ユニット収容部6aに装着・収容されると、この吸引風路11の流出口と集塵ユニット8の流入口とが接合され、吸引風路11と集塵容器13の旋回部13aとが連通される。また、掃除機本体6の上部後方寄りには、排気風路20が設けられている。そして、集塵ユニット8が集塵ユニット収容部6aに収容された状態では、集塵ユニット8の排出口18がこの排気風路20へと接続されるようになっている。
【0017】
掃除機本体6内部の排気風路20の先には、電動送風機9が収容された電動送風機収容部6bが配設されている。そして、この電動送風機9が、集塵ユニット8の集塵容器13内への含塵空気埃の吸引を駆動する。すなわち、電動送風機9が動作すると、この電動送風機9が収容された電動送風機収容部6bの気圧が低下する。この気圧の低下が電動送風機収容部6bから排気風路20、排出口18、集塵容器13、吸引風路11へと伝播していく。そして、この気圧の低下が最終的に吸込口体2へと至って、吸込口体2における空気の吸引力となる。
【0018】
こうして、電動送風機9により駆動された吸引力により、吸込口体2を経由して空気とともに吸引された塵埃を含む含塵空気は、吸引パイプ3、接続パイプ4及びサクションホース5を通って掃除機本体6に達する。掃除機本体6に達した含塵空気は、掃除機本体6の吸引風路11を通り、集塵ユニット8の流入口から、集塵容器13の旋回部13a内へと流入する。この含塵空気は、旋回部13aの側壁に対し略接線方向に流入し旋回気流となる。そして、中心軸近傍の強制渦領域とその外周側の準自由渦領域とを形成しながら、その経路構造と重力とにより下向きに流れていく。このとき、空気中のごみ(塵埃)には遠心力が作用するため、旋回部13aの内壁に押し付けられて空気から分離される。
【0019】
含塵空気から分離された塵埃は、下降する旋回気流に乗って旋回部13aの下方に進んだ後、集塵部13bに捕集される。この際、隔壁19aにより旋回部13aから集塵部13bへの風(空気)の流入が妨げられ、集塵部13bに溜まったごみの再飛散が抑制される。ごみ(塵埃)が除去された空気は、旋回部13aから連通部16を通って排出管15に流入する。排出管15に流入した空気は、旋回部13aで分離できなかった微細塵がフィルター17で除去された後、排出口18から排気風路20へと排出される。その後、該空気は、排気風路20及び図示しない排気口からなる排気経路を経て掃除機本体6の外部に排出される。
【0020】
図6はこの発明の実施の形態1に係る電気掃除機のブロック図である。
図7は、後述する携帯情報端末24のブロック図である。
電気掃除機1は、掃除機本体6、サクションホース5、接続パイプ4、吸引パイプ3及び吸込口2のブロックから構成される。
掃除機本体6は、電動送風機9、制御基板22及び無線タグ21を備える。
制御基板22は、本体制御部26、本体記憶部23、双方向サイリスタ14及び消費電力演算部32を備える。
無線タグ21は、アンテナ部28、通信制御部29及び情報記憶部30を備える。
携帯情報端末24は、表示部24a、入力部24b、制御部24c、通信送受信部24d及び近距離通信送受信部24eを備える。
接続パイプ4は、操作スイッチ部4a及び運動量算出部4bを備える。
【0021】
電動送風機9は商用交流電源27に双方向性サイリスタ14を介して接続されている。消費電力算出部32は電動送風機9に流れる電流(実効値)と商用交流電源27の電源電圧から電動送風機9で消費される電力を算出する。本体制御部26は双方向サイリスタ14と消費電力算出部32と接続される。本体制御部26が双方向性サイリスタ14に対して制御信号を送信し、電流の位相角が調整されて通電制御された電流により電動送風機9を駆動する。
【0022】
本体記憶部23は、動作状態関連情報、操作方法関連情報または掃除機本体・付属品の管理情報が記憶される。動作状態関連情報とは、電気掃除機1の使用者が当日電気掃除機1を用いて掃除した累積時間や使用電力量、故障情報などを指す。操作方法関連情報とは、電気掃除機1の取扱説明情報であり、例えば、後述する集塵容器13からの塵埃・ゴミの廃棄方法、回転ブラシのメンテナンス方法、または後述するフィルター17の掃除方法の説明情報などを指す。掃除機本体の管理情報とは、集塵容器13に集塵されるゴミ(塵埃)量情報、掃除機本体6の型名情報、吸込口体2に取り付けられる回転ブラシの型名情報などを指す。付属品の管理情報とは、本実施の形態では集塵方式がサイクロン式であるが、紙パック式の電気掃除機であれば紙パックの型名情報など、掃除機の付属品の型名情報などを指す。
【0023】
無線タグ21は例えばNFCタグで構成される。
図13は無線タグのブロック図である。実施の形態1では、無線タグ21は掃除機本体6に設けられる。掃除機本体6には携帯端末かざし位置表示部25が設けられ、無線タグ21は携帯端末かざし位置表示部25に近接して配置される(
図5参照)。携帯端末かざし位置表示部25は、携帯情報端末を近接してかざす(接触してもよい)位置を掃除機本体6の外部に印刷や刻印等で表示する部分であり、本実施の形態1では、集塵ユニット8の後方で、排気風路20の上方の外壁に設けられる。
情報記憶部30は、本体記憶部23に記憶される前記情報(動作状態関連情報、操作方法関連情報または掃除機本体・付属品の管理情報)が更新記憶される。さらに、携帯情報端末24からアンテナ部28を介して受信した情報が記憶される。
通信制御部29は、情報記憶部30に記憶される前記情報を携帯情報端末24側へ送信することを指令する送信指令信号を携帯情報端末24から受信する受信処理と、送信指令信号に応じて情報記憶部30に記憶される前記情報を携帯情報端末24側へ送信する送信処理とを実行する。
アンテナ部28は、通信制御部29や情報記憶部30を構成する無線タグICチップ31の周囲を取り巻くように配設されるループアンテナにより構成される。アンテナ部28は、携帯情報端末24からの送信指令信号を含む無線信号を受信し、携帯情報端末24側へ前記情報を含む無線信号を送信する。
無線タグ21は、制御基板22から電源供給線(図示せず)により電源が供給される。
【0024】
携帯情報端末24は例えばスマートフォンである。
入力部24bは、携帯情報端末24で通話する場合の電話番号入力やweb接続などの操作に用いる他、情報記憶部30に記憶される前記情報を携帯情報端末24側へ送信することを指令する送信指令信号を無線タグ21に送信するための入力を行うものであり、表示部24aをタッチ入力することにより入力ができ、表示部24aが入力部24bを兼ねる。
表示部24aは、入力の際の画面表示の他に、無線タグ21のアンテナ部28から携帯情報端末24の近距離通信送受信部24eを経由して受信されたアンテナ部28を介して携帯情報端末24側へ送信された、情報記憶部30に記憶される前記情報を表示する。
制御部24cは、入力部24bの入力処理、表示部24aの表示処理、無線タグ21との間の近距離通信送受信処理及び通話処理やweb接続処理などを実行する。
通信送受信部24dは携帯情報端末24の外部(無線タグ21、基地局側等)との無線通信の送受信を行う。通信送受信部24dには無線タグ21との間で近距離無線送受信を行う近距離通信送受信部24eを含む。
【0025】
接続パイプ4の操作スイッチ部4aは、電動送風機27の駆動開始、停止や、出力の制御(例えば、「強」、「中」、「弱」)を指令するものである。
運動量算出部4bは例えば加速度センサーであり、接続パイプ4内に設けられる。例えば、掃除動作時の接続パイプ4を前後方向に往復運動する際の加速度を検出し、これを2回積分することにより接続パイプ4の往復のストロークが算出できる。このストロークから運動量(消費カロリー)を算出する。
【0026】
次に、動作について説明する。
図21は、この発明の実施の形態1に係る各部の通信制御のフロー説明図である。
掃除機本体6に設けた携帯端末かざし位置表示部25に近距離通信機能を備えた携帯情報端末24を近接させると、無線タグ21内のアンテナ部28が携帯情報端末24の近距離無線送受信部24eからの無線信号を受信する。この無線信号には、無線タグ21の情報記憶部30に記憶される情報を携帯情報端末24側へ送信することを指令する送信指令信号が含まれる。この無線信号に含まれる送信指令信号の情報は通信制御部29で受信処理される。通信制御部29は、本体記憶部23に記憶される情報を携帯情報端末24側に送信するための指令信号を本体制御部26に送信する。本体制御部26は指令信号を受信し、この指令信号に基づいて本体記憶部23に記憶されている情報を無線タグ21の通信制御部29に送信する。そして、通信制御部29は情報記憶部30の情報を本体記憶部23に記憶されている情報に更新する。
【0027】
通信制御部29は更新された情報記憶部30の情報を、アンテナ部28を介して携帯端末かざし位置表示部25に近接されている携帯情報端末24側に送信処理する。ここで、情報記憶部30に更新記憶された情報を送信するかわりに、本体記憶部23に記憶される情報を直接送信してもよい。そして、本体記憶部23又は情報記憶部30のいずれかに記憶されている情報は、情携帯情報端末24の近距離通信送受信部24eで受信される。制御部24cは、受信された情報を表示部24aへ表示する。このように、掃除機本体6内の本体記憶部23又は前記情報記憶部30の少なくともいずれかの情報に基づいた情報を携帯情報端末24の表示部から報知することが可能となる。
【0028】
ここで、本体記憶部23に記憶される情報の情報量が大きく、情報記憶部30の記憶容量を超える場合は、報記憶部30に記憶される情報を分割して情報記憶部30に送信し、情報記憶部30で更新記憶された情報を携帯情報端末24へ送信し、この送信が完了したら、分割された次の情報記憶部30に記憶される情報を逐次情報記憶部30に送信して、携帯情報端末24へ送信する。このように、情報記憶部30の記憶容量を超える情報を携帯情報端末24へ送信することができる。
【0029】
図14及び
図15は、携帯情報端末24の表示部24aに表示させる情報の例として、掃除機本体6の動作状態関連情報を示している。
図14は、掃除時間、消費電力量、目安電気代(今回の掃除分、1週間の累積値、1か月の累積値)の情報を表示する例である。掃除機本体6の動作状態関連情報として、掃除時間と、消費電力算出部32からの情報を基に本体制御部26にて掃除動作中に消費した消費電力量及び電気代を算出する。本体制御部26は、掃除動作の開始を検出してから現在までの使用時間を計時し、本体記憶部23に記憶する。また、本体記憶部23には単位電力量あたりの電気代の情報が記憶され、本体制御部26は今回の掃除における電気代(目安電気代)を算出する。また、本体記憶部23には、最近1週間及び1か月間における電気代の累積値が目安電気代として記憶される。掃除時間、消費電力量、目安電気代(今回の掃除分、1週間の累積値、1か月の累積値)の情報を携帯情報端末24へ送信し、携帯情報端末24の表示部24aに表示させる。
【0030】
図15は、消費カロリー情報(今回の掃除分、1週間の累積値)と、掃除時間(今回の掃除分、1週間の累積値)及び掃除動作のアドバイス情報を表示する例である。接続パイプ4内に接続パイプ4の運動量を算出する運動量算出部4bである加速度センサーを設ける。運動量算出部4bで消費カロリーを計算する。なお、本体制御部26は、掃除動作の開始を検出してから現在までの掃除時間を計時し、本体記憶部23に記憶する。さらに、最近1週間の掃除時間の累積値と消費カロリーの累積値を本体記憶部23に記憶する。さらに掃除中の接続パイプ4の操作速度などの情報から掃除動作のアドバイス情報を本体記憶部23に記憶する。本体記憶部23に記憶される消費カロリー情報(今回の掃除分、1週間の累積値)と、掃除時間(今回の掃除分、1週間の累積値)及び掃除動作のアドバイス情報を携帯情報端末24へ送信し、携帯情報端末24の表示部24aに表示させる。
【0031】
図16及び
図17は、携帯情報端末24の表示部24aに表示させる情報の例として、操作方法関連情報及び掃除機本体・付属品の管理情報を示している。
図16は、掃除機本体6の管理情報として集塵容器13に集塵されるゴミ(塵埃)量情報を、操作方法関連情報として集塵容器13からのゴミの廃棄方法と取扱説明書の情報を表示する例である。これらの情報を携帯情報端末24へ送信し、携帯情報端末24の表示部24aに表示させる。
【0032】
図17は、動作状態関連情報、掃除機本体・付属品の情報として、掃除機本体6の型名情報、ブラシの故障情報及び対応手段を表示する例である。これらの情報を携帯情報端末24へ送信し、携帯情報端末24の表示部24aに表示させる。
【0033】
このように、実施の形態1の電気掃除機によれば、掃除機本体と、吸込口体と、吸引風を発生する電動送風機と、前記吸込口体を経由して空気とともに吸引した塵埃を集塵する集塵部と、動作状態関連情報、操作方法関連情報または前記掃除機本体・付属品の管理情報を記憶する本体記憶部と、近距離通信送受信部および表示部を有する携帯情報端末と近距離無線通信する無線タグとを備え、前記無線タグは、情報記憶部、通信制御部およびアンテナ部を有し、前記情報記憶部は、前記本体記憶部に記憶される前記情報が更新記憶され、前記通信制御部は、前記情報記憶部に記憶される前記情報を前記携帯情報端末側へ送信することを指令する送信指令信号を前記携帯情報端末から受信する受信処理と、前記送信指令信号に応じて前記情報記憶部に記憶される前記情報を前記携帯情報端末側へ送信する送信処理とを実行し、前記アンテナ部は、前記携帯情報端末からの前記送信指令信号を含む無線信号を受信し、前記携帯情報端末側へ前記情報を含む無線信号を送信し、前記アンテナ部が受信した前記送信指令信号に基づき前記情報記憶部に記憶される前記情報を前記アンテナ部を介して前記携帯情報端末側へ送信して前記表示部へ表示させるように構成したので、電気掃除機の動作状態関連情報、操作方法関連情報または前記掃除機本体・付属品の管理情報を掃除機本体とは別の外部装置である携帯情報端末に表示させることにより、使用者が携帯情報端末上の表示情報を容易に視認できる。また、掃除機本体に表示部が不要となり、掃除機本体の小型化、軽量化、コスト低減、組立て性向上を実現できる。
【0034】
また、無線タグを掃除機本体に設けたことにより、掃除機本体内に配設される制御基板と近い位置に無線タグを設けることができるので、無線タグと制御基板との間の電源供給線や信号線の引き回しが短くなり、これらの引き回しのコストが低減できるとともに、信号線へのノイズの混入を抑制できる利点がある。
【0035】
また、無線タグ21を国際標準規格である近距離無線通信技術NFC(Near Field Communication)で構成することにより、NFC機能が搭載された一般的な携帯情報端末を使用し、この携帯情報端末に無線タグを経由した送受信専用アプリケーションをインストールするだけで電気掃除機1と携帯情報端末24の情報の相互通信が可能となり、専用の携帯情報端末を新たに用意する必要がない。
【0036】
また、本実施例では報知手段として携帯情報端末24の表示部を採用したものについて説明したが、使用者に対して報知することができる手段であれば他の報知手段を採用したものであってもよい。
【0037】
また、本実施例では本体制御部26と本体記憶部23を分割して説明したが、本体制御部26と本体記憶部23を一つのマイクロコンピュータなどで構成したものであってもよい。
【0038】
また、本実施例では通信制御部29と情報記憶部30を分割して説明したが、通信制御部29と情報記憶部30を一つのマイクロコンピュータなどで構成したものであってもよい。
【0039】
また、本実施例では操作方法関連情報及び付属品の管理情報を本体記憶部23に記憶させたもので説明したが、操作方法関連情報及び付属品の管理情報を携帯情報端末24の制御部24cに記憶させ、情報記憶部30に記憶した掃除機本体1の管理情報に基づいて、操作方法関連情報及び付属品の管理情報を携帯情報端末24の表示部24aに表示させたものであってもよい。
【0040】
また、本実施例では集塵方式としてサイクロン式を採用したものについて説明したが、近距離通信機能を備えた携帯情報端末24と通信可能な無線タグ21を搭載した掃除機であればサイクロン式に限らず、他の集塵方式を採用したものであってもよい。
【0041】
また、本実施例では前記サクションホース5、前記吸引パイプ3、前記吸込口体2が搭載されたものについて説明したが、前記サクションホース5、前記吸引パイプ3、前記吸込口体2が搭載されていないものであってもよい。
また、以上に示したようなキャニスタータイプの電気掃除機に限られるものでもない。
【0042】
実施の形態2.
図8はこの発明の実施の形態2に係る電気掃除機のブロック図である。
図9は実施の形態2に係る電気掃除機と通信する携帯情報端末のブロック図である。実施の形態1との違いは、携帯情報端末24の無線送受信部24dに、中距離通信送受信部24fをさらに備える点である。中距離通信送受信部24fは、外部サーバー43と接続されるインターネット回線42と家屋内機器41とに接続される家屋内電力制御装置40と無線通信するものである。
【0043】
中距離通信送受信部24fは、無線LANで送受信する装置である。外部サーバー43は例えば、電力会社サーバーである。家屋内機器41はTVである。家屋内電力制御装置40はHEMSコントローラ(HEMS:Home Energy Mamagement System)である。
【0044】
次に、動作について説明する。
携帯情報端末24は、家屋内電力制御装置40を介してインターネット回線42に接続された外部サーバー43に記憶される情報を取得する。取得した外部サーバー43の情報は、携帯情報端末24から掃除機本体6の無線タグ21を経由して本体制御部26に送信される。外部サーバー43に記憶される情報が電力会社サーバーの時間帯毎の電気料金の場合、掃除機本体6の本体制御部26が消費電力量に対する電気代を算出する際にサーバー情報を用いることにより、時間帯毎の電気料金を考慮して電気代の算出ができる。
また、外部サーバー43が電気掃除機1のメーカのサーバーの場合、後述する取扱説明情報をメーカのサーバーに記憶される取扱説明情報を同様の手順で掃除機本体6にダウンロードできる。
【0045】
さらに、実施の形態1で示した、携帯情報端末24の表示部24aに表示した情報は、家屋内電力制御装置40を介して、家屋内機器41であるTV画面に表示することができる。特に、消費カロリー情報をTV画面に表示すれば家族で共有しやすくなり、掃除を楽しむ動機付けになる。
【0046】
このように、実施の形態2の電気掃除機によれば、掃除機本体と、吸込口体と、吸引風を発生する電動送風機と、前記吸込口体を経由して空気とともに吸引した塵埃を集塵する集塵部と、動作状態関連情報、操作方法関連情報または前記掃除機本体・付属品の管理情報を記憶する本体記憶部と、近距離通信送受信部および表示部を有する携帯情報端末と近距離無線通信する無線タグとを備え、前記携帯情報端末は、外部サーバーと接続されるインターネット回線と家屋内機器とに接続される家屋内電力制御装置と無線通信する中距離無線送受信部をさらに有し、前記無線タグは、情報記憶部、通信制御部およびアンテナ部を有し、前記情報記憶部は、前記本体記憶部に記憶される前記情報が更新記憶され、前記通信制御部は、前記情報記憶部に記憶される前記情報を前記携帯情報端末側へ送信することを指令する送信指令信号を前記携帯情報端末から受信する受信処理と、前記送信指令信号に応じて前記情報記憶部に記憶される前記情報を前記携帯情報端末側へ送信する送信処理とを実行し、前記アンテナ部は、前記携帯情報端末からの前記送信指令信号を含む無線信号を受信し、前記携帯情報端末側へ前記情報を含む無線信号を送信し、前記アンテナ部が受信した前記送信指令信号に基づき前記アンテナ部を介して前記携帯情報端末側へ送信される前記情報記憶部に記憶される前記情報と、前記家屋内電力制御装置を介して前記外部サーバーから取得したサーバー情報とに基づき、前記表示部へ表示させるので、外部サーバーに記憶される情報を掃除機本体に取得でき、携帯情報端末の表示部に表示させる情報の精度が向上したり、多様な情報を表示させることができる。
【0047】
実施の形態3.
図10はこの発明の実施の形態3に係る電気掃除機のブロック図である。実施の形態1との違いは、本体制御部26が電動送風機9を制御する制御指令情報を、携帯情報端末24の入力部24bから掃除機本体6に設けられた無線タグ21を介して入力するものである。
無線タグ21の通信制御部29は、電動送風機9の制御指令情報をアンテナ部28を介して携帯情報端末24から受信する受信処理を実行するとともに、本体制御部26へ制御指令情報を出力する。
【0048】
次に、動作について説明する。
図18は、実施の形態3に係る電気掃除機と通信する情報携帯端末の表示部(入力部を兼ねる)における電気掃除機に対する指令情報の表示例(入力例)を示す。
図22は、実施の形態3に係る電気掃除機の要部と携帯情報端末との通信制御のフローを説明する図である。
携帯情報端末24の入力部24aから、電動送風機9の回転数を、毎分40000回から毎分38000回に調整する内容の制御指令情報を入力して確定する。これは、
図22の、「本体制御部情報変更操作」と「本体制御部情報変更内容確定」の手順に相当する。
次に、掃除機本体6に設けた携帯端末かざし位置表示部25に近距離通信機能を備えた携帯情報端末24を近接させると、無線タグ21内のアンテナ部28が携帯情報端末24の近距離無線送受信部24eからの無線信号を受信する。この無線信号には、電動送風機9の回転数に係る制御指令情報が含まれる。この無線信号に含まれる制御指令情報は通信制御部29で受信処理される。そして、通信制御部29から本体制御部26へ送信される。本体制御部26は、制御指令情報を元に本体記憶部23の情報を更新すると共に、制御指令情報に基づき電動送風機9の回転数を変更するように、双方向サイリスタ14へ出力する位相角制御信号を調整して、電動送風機9に流れる電流を制御する。さらに、本体制御部26が携帯情報端末24からの情報を受信完了した旨の本体制御部受信完了情報を無線タグ21を介して携帯情報端末24に無線送信する。携帯情報端末24が本体制御部受信完了情報を受信したら、携帯情報端末表示部24aに本体制御部受信完了したことを報知する。
【0049】
このように、実施の形態3に係る電気掃除機は、電動送風機を制御する本体制御部と、前記電動送風機を制御する制御指令情報を入力する入力部をさらに備える前記携帯情報端末と近距離無線通信する無線タグとを備え、前記無線タグは、情報記憶部、通信制御部およびアンテナ部を有し、前記情報記憶部は、前記本体記憶部に記憶される前記情報が更新記憶され、前記通信制御部は、前記制御指令情報を前記アンテナ部を介して前記携帯情報端末から受信する受信処理を実行するとともに前記本体制御部へ前記制御指令情報を出力し、前記アンテナ部が受信した前記制御指令情報に基づき前記電動送風機を制御するので、電気掃除機1には電動送風機の駆動開始、停止や、出力の制御等を指令する操作スイッチ部が不要となり、掃除機本体の小型化、軽量化、コスト低減、組立て性向上を実現できる。
【0050】
実施の形態4.
図11はこの発明の実施の形態4に係る電気掃除機1の外観図である。
図12はこの発明の実施の形態4に係る電気掃除機のブロック図である。実施の形態1との違いは、接続パイプ4に無線タグ21と携帯情報端末かざし位置表示部25を設けた点である。携帯情報端末かざし位置表示部25に近接して無線タグ21が設けられる。
使用者により把持される把持部4cを有する接続パイプ部4に無線タグ21を配設することで、使用者は掃除動作中に携帯情報端末24を無線タグ21に近接させる際に屈むことなく近接操作を行うことが可能となる。
【0051】
このように、実施の形態4の電気掃除機によれば、使用者により把持される把持部を有する接続パイプをさらに備え、前記無線タグを前記接続パイプに配設したので、使用者は掃除動作中に携帯情報端末を無線タグに近接させる際に屈むことなく近接操作を行うことが可能となり、使い勝手のよい電気掃除機が得られる。
【0052】
実施の形態5.
図19はこの発明の実施の形態5に係る電気掃除機のブロック図である。実施の形態4との違いは、吸込口体2に無線タグ21と携帯情報端末かざし位置表示部25を設けた点である。携帯情報端末かざし位置表示部25に近接して無線タグ21が設けられる。
吸込口体2に無線タグ21を配設することで、使用者が容易に吸込口体2に係る情報を携帯情報端末24で確認することができる。例えば、携帯情報端末24を吸込口体2に近接させるだけで、携帯情報端末表示部24aに吸込口体2のメンテナンス方法を表示させることができ、使用者が欲しい情報へのアクセスが直観的にわかりやすい。
【0053】
図20は、吸込口体2のメンテナンス方法を携帯情報端末表示部24aに表示する表示例を示す。ここでは、電気掃除機の付属品の管理情報として、ブラシの型名情報とメンテナンス情報を表示する。さらに、詳細なメンテナンス情報として、取扱説明書のダウンロードが可能な入力表示もされる。
取扱説明書をダウンロードする場合、
図7に示したように、携帯情報端末24の通信送受信部24dが電気掃除機メーカのサーバーに直接アクセスしてダウンロードしてもよい。また、
図8及び
図9に示したように、携帯情報端末24の中距離通信送受信部24fが家屋内電力管理装置40を経由してインターネット回線42に接続された電気掃除機メーカのサーバーにアクセスしてダウンロードしてもよい。
【0054】
このように、実施の形態5の電気掃除機によれば、無線タグを吸込口体に配設したので、携帯情報端末を吸込口体に近接させるだけで吸込口体に係る情報を携帯情報端末に表示させることができ、使用者が欲しい情報へのアクセスが直観的にわかりやすく、使い勝手のよい電気掃除機が得られる。
【0055】
なお、実施の形態1から実施の形態5において、無線タグ21への電源供給を制御基板22から電源供給線により行わず、携帯情報端末24から受信される無線信号の電力を用いて供給するようにしてもよい。無線タグ21の設定場所の制約がなくなり、設計の自由度が増すことができる。