(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6168360
(24)【登録日】2017年7月7日
(45)【発行日】2017年7月26日
(54)【発明の名称】回路構成体及び回路構成体の製造方法
(51)【国際特許分類】
H02G 3/16 20060101AFI20170713BHJP
H05K 1/02 20060101ALI20170713BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20170713BHJP
【FI】
H02G3/16
H05K1/02 F
H05K7/20 B
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-176991(P2014-176991)
(22)【出願日】2014年9月1日
(65)【公開番号】特開2016-52202(P2016-52202A)
(43)【公開日】2016年4月11日
【審査請求日】2017年1月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】特許業務法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 健人
(72)【発明者】
【氏名】中村 有延
(72)【発明者】
【氏名】陳 登
(72)【発明者】
【氏名】山根 茂樹
【審査官】
久保 正典
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−164040(JP,A)
【文献】
特開2008−259286(JP,A)
【文献】
特開2015−002623(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/16
H05K 1/02
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板と、
前記回路基板に重ねられ、前記回路基板の熱を放熱する放熱部材と、
前記回路基板と前記放熱部材との間のうち所定の領域に配される粘着剤を含む粘着層と、
前記回路基板と前記放熱部材との間のうち前記所定の領域以外の領域に配され、
前記回路基板と前記放熱部材との貼り合わせ時の貼着力が前記粘着剤よりも低い接着剤を含む接着層と、を備える回路構成体。
【請求項2】
前記接着剤は、熱伝導性の高い放熱接着剤である請求項1に記載の回路構成体。
【請求項3】
前記回路基板には、電子部品が実装されており、
前記放熱接着剤は、前記電子部品が重なる領域に配されている請求項2に記載の回路構成体。
【請求項4】
前記粘着層は、粘着シートである請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の回路構成体。
【請求項5】
前記粘着シートは、シート状の基材の両面に粘着剤が塗布されたものである請求項4に記載の回路構成体。
【請求項6】
前記粘着シートには、前記接着剤が収容される収容孔が貫通形成されている請求項4又は請求項5に記載の回路構成体。
【請求項7】
前記回路基板は、絶縁板に導電路が形成されてなる絶縁基板と、前記絶縁基板に重ねられる金属からなるバスバーとを有し、前記バスバーに前記接着剤が密着している請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の回路構成体。
【請求項8】
回路基板と当該回路基板に重ねられる放熱部材との少なくとも一方の所定の領域に粘着剤を配し、前記所定の領域以外の領域に前記回路基板と前記放熱部材との貼り合わせ時の貼着力が前記粘着剤よりも低い接着剤を配し、前記回路基板と前記放熱部材とを貼り合わせる回路構成体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路構成体及び回路構成体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回路基板とこの回路基板の熱を外部に放熱する放熱部材とが重ねられた回路構成体が知られている。この種の回路構成体は、回路基板が放熱部材の上に接着剤で接着されている。特許文献1は、放熱部材の上に塗布された接着剤の上に絶縁繊維を編んでシート状としたシート状体を重ねると、シート状体の全体にほぼ均一に接着剤が透過する。このシート状体の上に回路体を重ね、回路体を放熱部材側に押し付けることで、回路体を放熱部材上に固定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−151617号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1では、回路体を放熱板上に固定する際に回路体を放熱板側に押し付けているが、回路体を押し付ける力が不均一になると、接着剤の接着が不十分な箇所が生じ、回路体と放熱板との間が剥がれて放熱性が低下するおそれがある。ここで、回路体を押し付ける力を均一にするための治具を用いて回路体を放熱板に押し付けることが可能であるが、この場合、治具を用意する必要があるだけでなく、治具を使用した作業に手間がかかり、回路構成体の製造コストが高くなるという問題がある。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、製造コストと抑えて回路基板と放熱部材とを貼り合わせることが可能な回路構成体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の回路構成体は、回路基板と、前記回路基板に重ねられ、前記回路基板の熱を放熱する放熱部材と、前記回路基板と前記放熱部材との間のうち所定の領域に配される粘着剤を含む粘着層と、前記回路基板と前記放熱部材との間のうち前記所定の領域以外の領域に配され、前記回路基板と前記放熱部材との貼り合わせ時の貼着力が前記粘着剤よりも低い接着剤を含む接着層と、を備える。
本発明の回路構成体の製造方法は、回路基板と当該回路基板に重ねられる放熱部材との少なくとも一方の所定の領域に粘着剤を配し、前記所定の領域以外の領域に前記回路基板と前記放熱部材との貼り合わせ時の貼着力が前記粘着剤よりも低い接着剤を配し、前記回路基板と前記放熱部材とを貼り合わせる。
【0007】
回路基板と放熱部材との間を接着剤のみで貼り付ける場合には、一般に、回路基板と放熱部材との間を治具等を用いて加圧する必要があるため、製造コストが高くなるという問題がある。本構成によれば、回路基板と放熱部材との間のうち所定の領域については回路基板と放熱部材との貼り合わせ時の貼着力が高い粘着剤が配されるため、粘着剤の粘着力によって、回路基板と放熱部材とを接着剤で接着する際の加圧を低減でき、必ずしも治具を用いなくても回路基板と放熱部材とを貼り合わせることが可能となる。よって、製造コストと抑えて回路基板と放熱部材とを貼り合わせることができる。
【0008】
本発明の実施態様としては以下の態様が好ましい。
・前記接着剤は、熱伝導性の高い放熱接着剤である。
このようにすれば、回路基板の熱を放熱接着剤を介して放熱することができる。
【0009】
・前記回路基板には、電子部品が実装されており、前記放熱接着剤は、前記電子部品が重なる領域に配されている。
このようにすれば、電子部品の熱を放熱接着剤を介して放熱することができる。
【0010】
・前記粘着層は、粘着シートである。
【0011】
・前記粘着シートは、シート状の基材の両面に粘着剤が塗布されたものである。
【0012】
・前記粘着シートには、前記接着剤が収容される収容孔が貫通形成されている。
このようにすれば、接着剤が粘着シートの収容孔内に保持されるため、接着剤の漏れを抑制することができる。
【0013】
・前記回路基板は、絶縁板に導電路が形成されてなる絶縁基板と、前記絶縁基板に重ねられる金属からなるバスバーとを有し、前記バスバーに前記接着剤が密着している。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、製造コストと抑えて回路基板と放熱部材とを貼り合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図5】バスバーに粘着シートが重ねられた状態を説明するための底面図
【
図6】放熱部材の上に粘着シートが貼り付けられた状態を示す平面図
【
図7】
図6の状態から収容孔内に放熱接着剤を塗布した状態を示す図
【
図9】実施形態2のバスバーに粘着剤及び接着剤が塗布された状態を示す底面図
【
図10】実施形態3のバスバーに粘着剤が塗布された状態を示す底面図
【
図11】放熱部材に接着剤が塗布された状態を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
<実施形態1>
実施形態1を
図1ないし
図8を参照しつつ説明する。
回路構成体10は、例えば、車両のバッテリ等の電源と、ランプ、ワイパー等の車載電装品等からなる負荷との間の電力供給経路に配され、DC−DCコンバータやインバータ等に用いることができる。以下では、上下方向は、
図2の方向を基準として説明する。
【0017】
(回路構成体10)
回路構成体10は、
図2に示すように、電子部品11が実装される回路基板15と、回路基板15に重ねられ、回路基板15の熱を放熱する放熱部材23と、回路基板15と放熱部材23との間のうち所定の領域に配され、粘着剤を含む粘着シート20(「粘着層」の一例)と、回路基板15と放熱部材23との間のうち粘着シート20が配されない領域(所定の領域以外の領域)に配され、回路基板15と放熱部材23との貼り合わせ時の貼着力が粘着シート20の粘着剤よりも低い接着剤22Aを含む接着層22とを備えている。
【0018】
電子部品11は、例えば、リレー等のスイッチング素子からなり、箱形の本体12と、複数のリード端子13とを有する。本体12は、直方体状であって、その底面側から各リード端子13が突出している。複数のリード端子13は、回路基板15の導電路やバスバー18に半田付けされている。
【0019】
(回路基板15)
回路基板15は、1つの角部が切り欠かれた長方形状であって、絶縁基板16とバスバー18とを接着部材(例えば、接着シートや接着剤等)を用いて貼り合わせて構成されている。絶縁基板16は、絶縁材料からなる絶縁板に銅箔等からなる導電路(図示しない)がプリント配線されてなる。この絶縁基板16には、電子部品11のリード端子13をバスバー18に半田付けするための通し孔17が形成されている。なお、
図1では、電子部品11を図面上省略し、リード端子13と絶縁基板16の導電路との接続部分Sをハッチングで示している。バスバー18は、銅や銅合金等の金属板材を導電路の形状に打ち抜いて形成され、
図3に示すように、同一平面上に間隔を空けて配された複数の板状の分割部材18Aからなる。
【0020】
(粘着シート20)
粘着シート20は、シート状の基材の両面に粘着剤が塗布されたものであり、
図4に示すように、回路基板15(回路基板15と放熱部材23が重なる領域)とほぼ同じ形状であって、絶縁性、粘着性(例えば、7.5N/cm)及び耐熱性(例えば、250℃)を有している。粘着シート20の基材は、不織布が用いられている。粘着剤は、例えば、粘着性の高いアクリル樹脂が用いられる。粘着シート20は、回路基板15と放熱部材23とを貼り合わせるための貼着力が、加熱硬化前の液状の接着剤22Aよりも強い。粘着シート20には、接着剤22Aが収容される複数の収容孔21が貫通形成されている。各収容孔21は、分割部材18Aで塞がれる(各分割部材18Aの周縁の内側に配される)位置及び形状で形成されている(
図5)。なお、回路基板15と放熱部材23とが重なる領域のうち、粘着シート20における収容孔21以外が配される領域が粘着シート20が配される所定の領域となる。
【0021】
(接着層22)
接着層22は、高い熱伝導性を有する放熱接着剤からなり、加熱前の接着剤22Aは液状で恒温槽内での加熱(例えば、140℃)により硬化する加熱硬化型のエポキシ接着剤が用いられている。接着剤22Aは、絶縁性を有するとともに、熱伝導率が高いものが用いられる。接着剤22の熱伝導率は、例えば、3.2W/m・Kとすることができる。加熱前の液状の接着剤22Aの厚みは、粘着シート20の厚みよりも厚いため(
図8参照)、接着剤22Aが放熱部材23の上面24に塗布されると、その上端が粘着シート20の上面よりも高い位置となる。そして、回路基板15を粘着シート20及び接着剤22Aの上に重ねて加圧すると接着剤22Aが押し潰されて接着剤22Aが収容孔21の全体に充填され、接着剤22Aの厚みが粘着シート20の厚みに等しくなる。接着剤22の配置(収容孔21の配置)は、電子部品11の本体12が接着剤22の上方に(重なる領域を通るように)配されているため、電子部品11の熱は、電子部品11の下の接着剤22を介して放熱部材23に伝わり、放熱部材23から外部に放熱される。
【0022】
(放熱部材23)
放熱部材23はアルミニウム合金等の熱伝導性が高い金属材料からなり、
図2に示すように、回路基板15の全体を載置可能な回路基板15よりもやや大きい大きさで、平坦な上面24を有し、底面側に櫛刃状に並んで配された複数の放熱フィン25を有している。
【0023】
回路構成体10の製造方法について説明する。
絶縁基板16とバスバー18とを接着部材で貼り合わせて回路基板15を形成する。そして、リフロー半田付けにより電子部品11等を回路基板15に実装する。
【0024】
次に、
図6に示すように、粘着シート20を放熱部材23の上面24の所定の領域を覆う位置に貼り付ける。次に、
図7,
図8に示すように、粘着シート20の収容孔21内の領域に液状の接着剤22Aを塗布する(各収容孔21につき、1本又は2本塗布する)。次に、回路基板15を粘着シート20及び接着剤22Aの上に載置して、回路基板15の上から加圧用の装置で加圧プレスする。これにより、接着剤22Aが収容孔21内に充填されて接着剤22Aの厚みが粘着シート20に等しくなり、回路基板15と放熱部材23が粘着シート20で貼り付けられた状態となる。そして、全体を恒温槽で加熱し、接着剤22Aを硬化させることで回路構成体10が形成される。この回路構成体10は、ケース(図示しない)に収容されて電気接続箱(図示しない)として車両の電源から負荷に至る経路に配される。
【0025】
上記実施形態によれば、以下の作用、効果を奏する。
回路基板15と放熱部材23との間を接着剤22のみで貼り付ける場合には、一般に、回路基板15と放熱部材23との間を治具等を用いて長時間加圧する必要があるため、製造コストが高くなるという問題がある。本実施形態によれば、回路基板15と放熱部材23との間のうち接着剤22Aが配されない所定の領域については回路基板15と放熱部材23との貼り合わせ時の貼着力が高い粘着シート20が配されるため、粘着シート20の粘着力によって、回路基板15と放熱部材23とを接着剤22Aで接着する際の加圧時間を低減することができ、必ずしも治具を用いなくても回路基板15と放熱部材23とを確実に貼り合わせることが可能となる。よって、製造コストと抑えて回路基板15と放熱部材23とを貼り合わせることができる。
【0026】
また、接着剤22は、熱伝導性の高い放熱接着剤である。
このようにすれば、回路基板15の熱を放熱接着剤を介して放熱することができる。
【0027】
さらに、回路基板15には、電子部品11が実装されており、接着剤22(放熱接着剤)は、電子部品11が重なる領域に配されている。
このようにすれば、電子部品11の熱を放熱接着剤を介して放熱することができる。
【0028】
また、粘着シート20には、接着剤22が収容される収容孔21が貫通形成されている。
このようにすれば、接着剤22が粘着シート20の収容孔21内に保持されるため、接着剤22の外部への漏れを抑制することができる。
【0029】
回路基板15は、絶縁板に導電路が形成されてなる絶縁基板16と、絶縁基板16に重ねられる金属からなるバスバー18とを有し、バスバー18の分割部材18Aの周縁の内側に配された収容孔21に収容された接着剤22が分割部材18Aに密着している。
このようにすれば、収容孔21内の接着剤22の全体を隙間なく分割部材18Aに密着させることができるため、放熱性を向上させることができる。
【0030】
また、回路基板15を押し付ける治具を用いないことで、回路基板15に治具を押し付けるための空間を確保しなくてもよくなるため、回路基板15を小型化することができる。
【0031】
<実施形態2>
実施形態2を
図9を参照しつつ説明する。実施形態2は、粘着シート20を用いず、
図9に示すように、回路基板15におけるバスバー18の裏面に粘着剤27と接着剤28とを塗布する(放熱部材23には粘着剤27や接着剤28は塗布しない)ようにして、粘着層及び接着層を形成するものである。他の構成は、実施形態1と同一であるため説明は省略する。
【0032】
粘着剤27は、例えば、エポキシ接着剤やシアノアクリレート系接着剤等からなる瞬間接着剤(短時間硬化接着材料)であって、接着剤28よりも短時間で加熱硬化する。接着剤28は、実施形態1と同じ高い熱伝導性を有する放熱接着剤からなる。したがって、接着剤28は、回路基板15と放熱部材23との貼り合わせ時の貼着力が粘着剤27よりも低い。
【0033】
粘着剤27は、バスバー18の裏面の所定の領域(分割部材18Aの角部や周縁部よりの複数の領域)に円形状に塗布されている。粘着剤27は、接着剤28よりも若干厚く塗布される。接着剤28は、実施形態1と同じ放熱接着剤からなり、粘着剤27が塗布される所定の領域からわずかに隙間を空けた領域(所定の領域以外の領域)に塗布されている。バスバー18に粘着剤27及び接着剤28を塗布した回路基板15と、予め予熱した状態の放熱部材23とを貼り合わせて回路構成体が形成される。
【0034】
粘着剤27と接着剤28を共に放熱部材23に塗布する場合には、放熱部材23の熱容量が大きいため昇温時間がかかるが、実施形態2によれば、放熱部材23が予め予熱されているため、接着剤28の硬化のための加熱時間を短くすることができる。
【0035】
<実施形態3>
実施形態3を
図10,
図11を参照しつつ説明する。実施形態3は、回路基板15におけるバスバー18の裏面(底面)に粘着剤27が塗布されて粘着層が形成され(
図10)、放熱部材23の上面に接着剤29が塗布されて接着層が形成されるものである(
図11)。他の構成は、上記実施形態と同一であるため説明は省略する。
【0036】
粘着剤27は、バスバー18(分割部材18A)における実施形態2と同じ位置に塗布される。接着剤29は、放熱部材23の上面24のバスバー18が重なる領域のうち、バスバー18に塗布された粘着剤27が収容される位置を除いた位置に塗布される。放熱部材23は、接着剤29が硬化しない程度に予め予熱される。バスバー18に粘着剤27が塗布された回路基板15と接着剤29を塗布して予熱された放熱部材23とを貼り合わせて回路構成体が形成される。
【0037】
粘着剤27と接着剤28を共に放熱部材23に塗布する場合には、放熱部材23の熱容量が大きいため昇温に時間がかかるが、実施形態2によれば、接着剤28の硬化が進展しない温度(例えば100℃)まで放熱部材23を予熱しておくことができるため、接着剤28の硬化のための加熱時間を短くすることができる。
【0038】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)接着剤は上記実施形態の接着剤22,28,29に限られず、種々の接着剤を用いることができる。例えば、熱硬化性に限られず、熱可塑性の接着剤を用いることが可能である。
【0039】
(2)粘着シート20は、種々の粘着シートを用いることができる。例えば、粘着シートとして、粘着テープ(両面テープ)を用いてもよい。
(3)電子部品11としては、のリレー(メカニカルリレーやFET等)に限られず、通電により発熱する種々の電子部品を用いることができる。
【0040】
(4) 回路基板15と放熱部材23とが重なる領域の全体に粘着シート20又は接着剤22が配されていたが、回路基板15と放熱部材23との間の領域に粘着シート20や接着剤22が配されない領域を設けるようにしてもよい。
(5)粘着シート20(又は粘着剤27)と接着剤22(又は接着剤28,29)による貼り付けに加えて、回路基板15と放熱部材23とをネジ留めして固定するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0041】
10: 回路構成体
11: 電子部品
15: 回路基板
16: 絶縁基板
18: バスバー
20: 粘着シート
21: 収容孔
22(22A),28,29: 接着剤
23: 放熱部材
27:粘着剤