(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
通信セッションを求める要求は、evolved packet core (EPC)において、一以上のインタフェースを通して無線ネットワーク内にある一以上のノードから受信される、請求項1に記載の方法。
前記ノードは、EPC内のmobility management entity (MME)とServing Gateway/Packet Data Network Gateway (S−GW/P−GW)と接続する、
請求項2に記載の方法。
前記無線ネットワーク内の前記エンドデバイスは、スマートフォン、セルラー電話、通信アプリケーションを実行しているコンピューティングデバイス、スマート自動車コンソール、及び付加機能を有する高度電話デバイスのうちの1つ以上を含む、請求項4に記載の方法。
前記UC&C制御アプリケーションは、一以上のマルチモーダル通信アプリケーション展開において一以上のディレクトリデータベースを同期させるように構成された、請求項6に記載のコンピューティングデバイス。
【発明を実施するための形態】
【0015】
簡単に説明したように、マルチモーダル通信の帯域幅は、会議設定中にアプリオリに予約され得る。マルチモーダル通信アプリケーション展開におけるディレクトリデータベースの同期と、次世代パケットコア(EPC)におけるマルチモーダル通信可能ノードの利用とにより、通信セッション中に所望のサービス品質(QoS)が維持されるように、要求しているユーザプロファイル、要求されるモダリティ、ユーザのロケーション、及び同様の要因に基づき、通信セッションに対して、帯域幅が静的にまたは動的に割り当てられる。
【0016】
以下の詳細な説明では、その一部を構成し、具体的な実施形態または実施例を示す添付図を参照する。本開示の精神や範囲から逸脱することなく、これらの態様を組み合わせてもよく、他の態様を利用してもよく、構造変更をしてもよい。それゆえ、以下の詳細な説明は、限定的な意味に取ってはならず、本発明の範囲は添付した請求項とその等価物により確定される。
【0017】
実施形態は、コンピューティングデバイスのオペレーティングシステム上で動くアプリケーションプログラムに関して実行されるプログラムモジュールの一般的なコンテキストで説明するが、当業者には言うまでもなく、その他のプログラムモジュールと組み合わせて実装することもできる。
【0018】
一般的に、プログラムモジュールは、あるタスクを実行したり、ある抽象的データタイプをインプリメントするルーチン、プログラム、コンポーネント、データ構造、その他のタイプの構造が含まれる。さらに、当業者には言うまでもなく、実施形態は、ハンドヘルドデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースまたはプログラマブルコンシューマエレクトロニクス、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、及び同等のコンピューティングデバイスなど、その他のコンピュータシステム構成で実施してもよい。実施形態は、通信ネットワークによりリンクされたリモート処理装置によりタスクが実行される分散計算環境で実施することもできる。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールは、ローカル及びリモートのメモリ記憶デバイスの両方に配置できる。
【0019】
実施形態は、コンピュータインプリメントプロセス(方法)、コンピューティングシステム、またはコンピュータプログラム製品やコンピュータ読み取り可能媒体などの製品としてインプリメントできる。コンピュータプログラム製品は、コンピュータシステムにより読み取り可能な、コンピュータまたはコンピューティングシステムに実施形態のプロセスを実行させる命令を有するコンピュータプログラムをエンコードしたコンピュータ記憶媒体である。コンピュータ読み取り可能記憶媒体はコンピュータ読み取り可能メモリデバイスである。コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、例えば、揮発性コンピュータメモリ、不揮発性メモリ、ハードディスクドライブ、及びフラッシュドライブによりインプリメントできる。
【0020】
本明細書を通して、「プラットフォーム」との用語は、音声呼、ビデオ会議、及び/またはデータ交換などのマルチモーダル通信サービスを提供するソフトウェアコンポーネントとハードウェアコンポーネントの組み合わせである。プラットフォームの例は、複数のサーバ上で実行されたホストされたサービス、単一コンピューティングデバイス上で実行されたアプリケーション、及び同等のシステムを含むが、これらに限定されない。「サーバ」との用語は、概して、典型的にはネットワークされた環境においてソフトウェアプログラムを実行するコンピューティングデバイスを言う。しかし、サーバは、ネットワーク上のサーバとしてみなせるコンピューティングデバイス上で実行された仮想サーバ(ソフトウェアプログラム)としてインプリメントすることもできる。これらの技術及び実施形態のより詳細は、以下に説明する。
【0021】
図1は、UCシステムなどの高度通信システムの一例を示す、無線ネットワークにおけるマルチモーダル通信を優先順位をつける実施形態を実装した
図100を含む。ユニファイド通信(UC)システムは、加入者に提供可能な広い範囲の機能とサービスを有する現代的な通信システムの一例である。ユニファイド通信システムは、電子メール交換、インスタントメッセージ、プレゼンス、音声・ビデオ会議、ウェブ会議、及び同等の機能を可能にするリアルタイム通信システムである。
【0022】
図100に示したもののようなユニファイド通信(UC)システムでは、ユーザは様々な端末装置(end devices)130、132、134を介して通信できる。これらはUCシステムのクライアントデバイスである。各クライアントデバイスは、音声通信、ビデオ通信、インスタントメッセージ、アプリケーション共有、データ共有などの通信アプリケーションを実行できる。その高度な機能に加え、端末装置は、構内電話交換機(PBX)128から公衆交換電話網(PSTN)112へなど外部接続を通じて従来の電話呼をすることもできる。PSTN112を通じたさらに別の通信が、電話110またはセルラーネットワークタワー106を介したセルラー電話108と確立される。端末装置130,132,134は、任意のタイプのスマートフォン、セルラーフォン、通信アプリケーションを実行している任意のコンピューティングデバイス、スマート自動車コンソール、及び追加的機能を有する高度電話デバイスを含み得る。
【0023】
図100に示したUCシステムは、複数のサーバが異なるタスクを実行している。例えば、エッジサーバ114は、周辺ネットワークにあり、リモートユーザ104や(リモートサイトへの接続を提供する)連携サーバ102などの他のユーザとUCネットワークを通じた接続を可能にする。留意点として、連携セッション(federated sessions)は二以上の企業ネットワーク間で生じるが、メディアは実施形態ではシステム中のインターネットを通じて流れてもよい。さらに、リモートユーザ(またはサイト)は、通常、インターネットを介してUCシステムに接続される。ハイパーテキスト・トランスファー・プロトコル(HTTP)・リバースプロトコル・プロキシ・サーバ116が、システムのファイアウォール118に沿ってある。エッジサーバ114は、アクセス、ウェブ会議、オーディオ/ビデオ通信などの機能に特化している。ファイアウォール118の内側では、機能が異なる複数のクラスタがある。これらのクラスターは、通信サービス用ウェブサーバ120、ディレクトリサーバ122、ウェブ会議サーバ124、音声/ビデオ会議、及び/またはアプリケーション共有サーバ126を含む。提供される通信モダリティと機能に応じて、システムに含まれるクラスタは増減し得る。
【0024】
特殊なサーバのクラスタが、レジストラ及びユーザサービスサーバのプール136と通信できる。レジストラ及びユーザサービスサーバのプール136は、データセンタとも呼ばれる。UCシステムは、一以上のデータセンタを有し、それぞれは異なるサイトにあってもよい。プール中のレジストラサーバは、端末装置130,132,134を登録し、そのエンドポイントのホームサーバとして機能するシステムを通じて、その通信を促進する。ユーザサービスサーバは、プレゼンス、バックアップモニタリング、及び同等の管理機能を提供する。ユーザサービスサーバ136は、レジストラサーバのクラスタを含む。レジストラサーバはそれぞれに対しバックアップとして機能する。
【0025】
仲介サーバ138は、IP−PSTNゲートウェイ140と共に、PSTNやセルラーネットワーク(例えば、PBX128を通じた呼)などの他のタイプのネットワークとの間でシグナリングとメディアを仲介する。仲介サーバ138は、セッション初期化プロトコル(SIP)ユーザエージェントとしても機能する。UCシステムにおいて、ユーザは、一以上のアイデンティティを有し、これは必ずも電話番号に限定されない。アイデンティティは、電話番号、セッション初期化プロトコル(SIP)ユニフォームリソース識別子(URI)その他の識別子など、組み込まれたネットワークに応じていかなる形式でもとり得る。UCシステムではいかなるプロトコルでも用いうるが、SIPはよく用いられる方法である。SIPは一以上の参加者とセッションを生成、修正、及び終了するアプリケーションレイヤ制御(シグナリング)プロトコルである。SIPを用いて、インターネット電話呼、マルチメディア配信、及びマルチメディア会議を含む、二者、多者、またはマルチキャストのセッションを生成できる。SIPは、その下のトランスポートレイヤからは独立であるように設計されている。
【0026】
UCシステムのコンポーネントには、ボイスメールや同様のメッセージを処理するメッセージングサーバ142と、特定アプリケーション用のアプリケーションサーバ144と、アーカイブサーバ146とを含み得る。これらはそれぞれデータセンタのレジストラ及びユーザサービスサーバのプール136と通信できる。本システムの様々なコンポーネントは、SIP、HTTP、及び同等のプロトコルを用いて通信できる。
【0027】
レジストラサーバ、仲介サーバ、A/Vサーバ、及び同様のサーバなどの具体的なコンポーネントを有する
図1のシステム例を説明したが、実施形態は、これらのコンポーネントやシステム構成には限定されず、利用するコンポーネントがより少ないまたは多い他のシステムでインプリメントすることもできる。無線ネットワーク機能によるマルチモーダル通信の優先順位付けをする高度通信システムの機能は、コンポーネントの機能やシステム構成に応じて、システムのコンポーネント間に分散していてもよい。さらに、実施形態はユニファイド通信システムに限定されない。ここで説明するアプローチは、ここに説明する原理を用いるネットワーク通信環境における任意のデータ交換に適用できる。
【0028】
図2は、マルチモーダル通信を提供するシステムの基本的な一例を示す概念図である。実施形態によるシステムは、
図1を参照して説明したような複数のサーバ、クライアントデバイス、サービスを含み得るが、実施形態に関係するもののみを
図2に示した。
【0029】
前述の通り、UCシステムなどの高度通信システムにおける二以上のユーザ間の通信は、可変通信モード機能を有する複数のデバイスにより行い得る。エンドポイント間の通信のためのSIPを利用するUCシステムでは、発呼者は、着呼パーティにINVITEを送信することにより、通信セッションを開始する。着呼パーティは、潜在的に、複数の異なるデバイスやエンドポイントからINVITEを受ける可能性がある。しかし、これらのデバイスのすべてが、すべての通信形式やモダリティを処理できるわけではない。実施形態によるシステムにおいて、INVITEは、要求された通信モードを処理できるデバイスに送信され得る。
【0030】
一シナリオでは、通信サーバ(例えば、サーバ234)は、ユーザに通信UIを提供するクライアントアプリケーションと自動アプリケーションとの間の対話(conversation)を容易にする。対話はオーディオモードで(例えば、ユーザが自動化されたサービスセンターと話して)開始してもよい。対話中、アプリケーションは、ユーザに、フォームを提供するよう要求し、そのフォームをユーザのクライアントアプリケーションへのファイルトランスファーとして送る。クライアントアプリケーションはそのファイルを返してもよい。これはファイルトランスファーと処理(コラボレーション)の役割を担う他のサーバにより行われても良い。対話は他のモードで行われても良い。そのうちの幾つかは対話中に追加またはドロップされてもよい。
【0031】
実施形態によるシステムの基本的コンポーネントは、ユーザ236のために通信アプリケーションを実行するクライアントデバイス238と239、ユーザ244のために同じまたは異なる通信アプリケーションの異なるバージョンを実行するクライアントデバイス242と243、及びサーバ234を含む。ユーザ236と244のための通信アプリケーションは、ユーザ236と244との間の、及びユーザと、一または複数のサーバ234上の自動化されたアプリケーションとの間の、(一または複数のネットワークによる)マルチモーダル通信セッション240を可能にする。
【0032】
対話における各モダリティは、ファイル交換用のファイルサーバ、オーディオ/ビデオ通信を管理するA/Vサーバ、電子メールの交換を管理する電子メールサーバ、またはインスタントメッセージなどの異なるサーバにより管理され得る。利用され得るその他のモダリティは、ビデオ会議、ホワイトボード、ファイルトランスファー、及び同様のモダリティである。
【0033】
図3は、無線ネットワーク及び次世代パッケージコア(EPC)セグメントにおける幾つかの実施形態によるシステムの主要コンポーネントを示す図である。
【0034】
図300に示したように、モバイルエンドデバイス344,346及び348は、ロングタームエボルーションユーザ機器(LTE−UE)351を利用した無線次世代UMTS地上無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)350における通信であり得る。E−UTRAN350は、携帯電話ネットワークに接続して、モバイルエンドデバイス344、346及び348との通信を可能にするハードウェアであるeNodeB352と354を含む。eNodeB352と354は、ベース受信局と同様に機能し、図示したように、X2インタフェース356により互いに接続され、一または複数のS1インタフェース358を介してEvolved Packet Core(EPC)360に接続されている。
【0035】
EPC360中、一または複数のS1インタフェース358は、eNodeB352と354から、Mobility Management Entity(MME)362とServing Gateway/Packet Data Network Gateway(S−GW/P−GW)368を接続している。MME362は、加入者及びセッション管理に関する機能を実行し、S6インタフェース363を通して、データを記憶、更新し、セキュリティ情報を生成するホーム加入者サーバデータベース(HHS)364に接続している。HHS364は、アクティブディレクトリサーバ(AD)366に接続される。Serving Gateway/Packet Data Network Gateway(S−GW/P−GW)368は、サービングゲートウェイ(S−GW)370と派家とデータネットワークゲートウェイ(P−GW)374を含み得る。S−GW370は、S11インタフェース372を通じてMME362に接続され、eNodeBとP−GWとの間のS5/S8インタフェース373を通じたデータ経路を維持する。P−GW374は、パケットデータネットワーク(PDN)376へのパケットデータインタフェースSGI375のエンドポイントであり、ポリシー実施フィーチャ、パケットフィルタリング、及び課金サポートをサポートできる。P−GW374は、S7インタフェース379を通して、ポリシー及び課金規則機能(PCRF)378と、通信アプリケーション使用可能サービスノード382にも接続している。PCRF378は、ポリシー実施を管理し、RX+インタフェース380を通してPDN376にもループ接続(loop to connect)する。通信アプリケーション使用可能サービスノード382は、S7インタフェース379を通って、P−GW374にフィードバックする。
【0036】
テレプレゼンスは、サービスプロバイダ(SP)、インターネットサービスプロバイダ(ISP)などのキャリアにより提供される魅力的なサービスとして普及しつつある。このサービスを無線ネットワークにより提供することは、モバイルUCユーザにとって望ましいことである。しかし、大きな帯域幅を要するので、このタイプのサービスの帯域幅を設けるのは困難である。
【0037】
実施形態によるシステムでは、無線ネットワークによる帯域幅(BW)アロケーションは、eNodeB352または354または無線ネットワークの同様のコンポーネントとの通信を可能にするEPC360においてマルチモーダル通信アプリケーション使用可能サービスノード382により静的にまたは動的に実現できる。これにより、基地局、ルータ、アクセスポイントなどを通して、個々のユーザモバイルエンドデバイス344,346及び348間の通信が可能になる。幾つかの実施形態では、帯域幅アロケーションに、3G、4G、GPRSなどの無線ネットワークのタイプと、WiFiなどのオフロード機能を考慮してもよい。
【0038】
図4は、マルチモーダル通信アプリケーション及びEPCセグメントにおける幾つかの実施形態によるシステムの主要コンポーネントを示す図である。
【0039】
図400に示すように、EPCセグメント450は、これは
図3で詳細に説明したものであるが、通信アプリケーション展開セグメント480と同期する。同期は、EPCセグメントのアクティブディレクトリサーバ(AD)464と、通信アプリケーション展開セグメントのアクティブディレクトリサーバ(AD)484との間で行われる。通信アプリケーション展開セグメントのAD484は、フロントエンドサーバ486に接続できる。フロントエンドサーバ486は、オーディオ/ビジュアルマルチポイント会議ユニット(A/V MCU)サーバ488及びディレクトリサーバ490と通信できる。ディレクトリサーバ490は、さらにエッジサーバ492と通信できる。フロントエンドサーバ486、A/V MCUサーバ488、ディレクトリサーバ490、及びエッジサーバ492は、通信アプリケーション展開セグメントの通信アプリケーションサーバを含む。
【0040】
データベースHSS462とディレクトリサーバ(AD)464は、マルチモーダル通信アプリケーションに関するアイデンティティに関して、同期されている。SIP URIなどのマルチモーダル通信アプリケーションアイデンティティは、HSSとADとの間で共有できる。このマルチモーダル通信アプリケーションアイデンティティ(例えば、SIP URI)は、International Mobile Subscriber Identity (IMSI), enterprise network identity (MSISDN)などのHSSアイデンティティと結びついている。この場合、AD/HSSは、複数の分離したデータベースであっても単一のデータベースであってもよい。データベースのテーブルの一例を以下に示す:
【表1】
【0041】
マルチモーダル通信アプリケーションクライアントが無線マクロネットワークを通してマルチモーダル通信アプリケーションサーバに登録しようとする時、EPC460でPDPコンテキストを確立する際にIMSI,MSISDNなどのアイデンティティが用いられる。EPCドメインのネットワーク要素PCRF478は、入来するPDPコネクティビティをモニターして、HSSに対するアイデンティティ(MSISDN,IMSI)を確認する。次に、PCRFは、ネットワークベースのポリシーを適用して、データベースとの比較後、音声、ビデオ、アプリケーション共有などのマルチモーダル通信アプリケーションモダリティに、具体的な帯域幅/QoSを割り当てる。
【0042】
Policy and Charging Rules Function (PCRF) 478は、マルチメディアネットワークにおけるポリシー規則を決定するようリアルタイムで指定されたノードである。ポリシーツールとして、PCRFは、次世代ネットワークにおいて中心的役割を演じる。既存のネットワークに付加されポリシーを実施する従来のポリシーエンジンと異なり、PCRFは、ネットワークコアにおいて動作し、スケーラブルかつ信頼性高くかつ集中的に、加入者データベースその他の特別機能(課金システムなど)に効率的にアクセスするソフトウェア及び/またはハードウェアコンポーネントである。PCRFは、リアルタイムで動作するので、戦略的な重要性が高まりつつあり、従来のポリシーエンジンより潜在的な役割が幅広い。PCRFは、リアルタイムで、ネットワーク、オペレーショナルサポートシステム、及びその他のリソース(ポータル等)との間で情報をアグリゲート(aggregate)し、ルールの生成を支援し、ネットワーク上でアクティブな各加入者のインテリジェントなポリシー決定を自動的にするネットワークアーキテクチャの一部である。かかるネットワークは、複数のサービス、サービス品質(QoS)レベル、及び課金規則を提供できる。
【0043】
マルチモーダル通信アプリケーション使用可能サービスノード482は、PCRF478とは別のノードまたはパーツであり得る。マルチモーダル通信アプリケーション使用可能ノードは、各パケット(INVITE)を調べ、上記の要因に基づき選択された大きさの帯域幅を割り当てるようにPCRFに命令する。幾つかの実施形態では、割り当ては動的であってもよく、例えば、ユーザプロファイルの変化に応じて、割り当てられる帯域幅が修正されてもよい。
【0044】
上記の機能は、同じ原理を適用して動的帯域幅割り当てをすることにより、拡張されてもよい。PCRF478またはEPCドメイン中のその他の関連ノード(マルチモーダル通信アプリケーション使用可能サービスノード482)は、入来するマルチモーダル通信アプリケーションINVITEをチェックし、INVITEのSDPコンテンツに基づいて適宜帯域幅を割り当てるように修正されてもよい。例えば、ビデオ会議INVITEメッセージに対して、PCRFによりリアルタイムでより大きい帯域幅が割り当てられてもよい。さらに、帯域幅割り当てはユーザプロファイルに基づいても良い(例えば、企業の上位階層にいるユーザは、一般のユーザより大きい帯域幅を与えられてもよいし、オンライン会議のプレゼンターは、一般参加者より大きい帯域幅を与えられる。)
【0045】
また、オンラインでミーティングが予定されるたびに、PCRF478またはEPCドメインの他の関連ノード(マルチモーダル通信アプリケーション使用可能サービスノード482)は、その要求を受信し、ミーティングの時間をそのアプリケーションタイプとともに反映させるようにHSS462/AD464のテーブルを修正する。このように、PCRFは、アプリケーションのタイプに基づいて、その時間に、ある大きさの帯域幅を割り当てることができる。このノードは、ミーティングの場所を見て、その場所に十分な無線マクロネットワークカバレッジがあるかチェックする。場所とカバレッジタイプに基づき、QoS/帯域幅割り当ては動的に変更できる。場所(または場所属性)は、ユーザのローミング状態であってもよい。
【0046】
図5は、EPCセグメントのディレクトリサーバが様々なマルチモーダル通信アプリケーション展開において複数のディレクトリサーバと同期する、幾つかの実施形態によるシステムの主要コンポーネントを示す図である。
【0047】
図500に示したように、
図3を参照して説明したEPC560におけるアクティブディレクトリサーバ(AD)566は、一以上のマルチモーダル通信アプリケーション展開578,584,590の一以上のアクティブディレクトリサーバ(AD)580,586及び592と同期している。.一以上のマルチモーダル通信アプリケーション展開578,584、590は、それぞれフロントエンドサーバ582,588、594と、通信アプリケーションサーバ583,589,595も含む。通信アプリケーションサーバは、A/V MCUサーバ、ディレクタサーバ、及び/またはエッジサーバを含む。
【0048】
幾つかの実施形態では、EPCのADは、図示したように、集中的に保持されたデータを各展開(deployment)中の個別のADと同期することにより、複数のマルチモーダル通信アプリケーション展開からのアイデンティティ情報をアグリゲートする。
【0049】
また、加入者ポリシーはマルチモーダル通信アプリケーション展開のADにおいて修正でき、その変更はEPCにあるAD/HSSに反映できる。マルチモーダル通信アプリケーション展開のエッジサーバは、ネットワークの周辺部にあり、リモートユーザや(リモートサイトとの接続を提供する)連携サーバなどその他のユーザとUCネットワークを通した接続を可能とする。エッジサーバは、アクセス、ウェブ会議、オーディオ/ビデオ通信などの機能に特化している。
【0050】
具体的なデバイス、アプリケーション、及びインターラクションを有する
図1ないし
図5のシステム例を説明した。実施形態は、これらの構成例によるシステムに限定されない。無線ネットワークによるマルチモーダル通信に優先順位をつける通信システムは、より少ないまたは追加的コンポーネントを有し、他のタスクを実行する構成で実施することもできる。さらに、具体的なプロトコル及び/またはインタフェースは、ここに説明する原理を用いて同様に実施することができる。
【0051】
図6は、実施形態が実装され得るネットワーク環境の例である。無線ネットワークによるマルチモーダル通信に優先順位をつけるシステムは、ホストサービスなど一以上のサーバ614で実行されたソフトウェアにより実装できる。プラットフォームは、スマートフォン613、ラップトップコンピュータ612、またはデスクトップコンピュータ611(「クライアントデバイス」)などの個別コンピューティングデバイスのクライアントアプリケーションと、ネットワーク610を通して通信できる。
【0052】
クライアントデバイス611−613上で実行されるクライアントアプリケーションは、サーバ614により実行された、または個別サーバ616上で実行されたアプリケーションにより通信を可能にする。一サーバ上で実行されたマルチモーダル通信アプリケーションは、複数のマルチモーダル通信セッションを可能にする。マルチモーダル通信アプリケーション使用可能ノードなどのUC制御ポイントは、ユーザプロファイル、場所、要求モダリティなどの要因に基づき、要求された通信セッションに、帯域幅を静的にまたは動的に割り当てる。アプリケーションは通信セッションを求める要求を、データストア619に直接格納し、またはデータベースサーバ618を通して格納する。
【0053】
ネットワーク610は、サーバ、クライアント、インターネットサービスプロバイダ、及び通信媒体の任意のトポロジーを含む。実施形態によるシステムは、静的または動的なトポロジーを有する。ネットワーク610は、企業ネットワークなどのセキュアネットワーク、無線オープンネットワークなどの非セキュアネットワーク、またはインターネットを含む。ネットワーク610は、公衆交換電話網(PSTN)またはセルラーネットワークなど他のネットワークにより通信を調整することができる。さらに、ネットワーク610は、ブルーツースなどの短距離無線ネットワークを含む。ネットワーク610は、ここに説明のノード間の通信を行う。限定ではなく一例として、ネットワーク610は、音響、RF、赤外線その他の無線媒体を含む。
【0054】
コンピューティングデバイス、機器、データソース、及びデータ配信システムのその他の多くの構成を利用して、UCを意識したネットワーク(UC-aware network)を提供できる。さらに、
図6を参照して説明したネットワーク環境は例示のみを目的としたものである。実施形態は例示したアプリケーション、モジュール、またはプロセスに限定されない。
【0055】
図7とその関連する説明は、実施形態が実装され得る好適なコンピューティング環境の簡潔かつ一般的な説明を提供することを意図している。
図7を参照するに、実施形態によるアプリケーション(例えば、コンピューティングデバイス700)のコンピューティング動作環境の一例を示すブロック図である。基本的構成では、コンピューティングデバイス700は、実施形態によるUCアプリケーションを実行している任意のコンピューティングデバイスであり、少なくとも1つの処理ユニット702とシステムメモリ704とを含む。コンピューティングデバイス700は、プログラムを実行するときに協力する複数の処理ユニットを含んでいてもよい。コンピューティングデバイスの構成とタイプに応じて、システムメモリ704は、(RAMなどの)揮発性であっても、(ROMやフラッシュメモリなどの)不揮発性であっても、これらの組合せであってもよい。システムメモリ704は、一般的には、ワシントン州レドモンドのマイクロソフトコーポレーションのウィンドウズ(登録商標)オペレーティングシステムなどの、プラットフォームの動作を制御するのに適したオペレーティングシステム705を含む。システムメモリ704は、プログラムモジュール706、UC&Cアプリケーション722、及び制御モジュール724などの一以上のソフトウェアアプリケーションも含む。
【0056】
UC&Cアプリケーション722は、UCネットワークの加入者間のマルチモーダル通信とコラボレーションを可能にする。幾つかの実施形態では、UC&Cアプリケーション722は、EPCのマルチモーダル通信アプリケーション使用可能ノードを通して、制御モジュール724と協調して、静的にまたは動的に、ユーザプロファイル、場所、要求モダリティなどの要因に基づき、要求された通信セッションに帯域幅を割り当てる。UC&Cアプリケーション722と制御モジュール724は、別々のアプリケーションであっても、ホストされたサービスの一体化されたモジュールであってもよい。この基本的な構成は、
図7において破線708内のコンポーネントにより示した。
【0057】
コンピューティングデバイス700は、追加的フィーチャや機能を有する。例えば、コンピューティングデバイス700は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、テープ等の追加的データ記憶デバイス(リムーバブル及び/または非リムーバブル)を含み得る。かかる追加的記憶は、
図7において、リムーバブル記憶709及び非リムーバブル記憶710により示されている。コンピュータ読み取り可能記憶媒体には、コンピュータ読み取り可能命令、データ構造、プログラムモジュールその他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法や技術で実施された、揮発性および不揮発性、リムーバブルまたは非リムーバブルの媒体を含む。システムメモリ704、リムーバブルストレージ709、及び非リムーバブルストレージ710は、すべてコンピュータ読み取り可能記憶媒体の例である。コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリその他のメモリ技術、CD−ROM、デジタルバーサタイルディスク(DVD)その他の光ディスク記憶媒体、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶その他の磁気記憶デバイス、またはその他の、所望の情報の記憶に使え、コンピューティングデバイス700によりアクセスできる任意の媒体を含むが、これらに限定されない。かかる任意のコンピュータ読み取り可能記憶媒体はコンピューティングデバイス700の一部であってもよい。コンピューティングデバイス700は、キーボード、マウス、ペン、音声入力デバイス、タッチ入力デバイス、ジェスチャを検出する光学キャプチャデバイス、及び同様の入力デバイスなどの入力デバイス712を含む。ディスプレイ、スピーカ、プリンタ、その他のタイプの出力デバイス714を含んでいてもよい。これらのデバイスは本技術分野で周知であり、これ以上説明する必要はない。
【0058】
コンピューティングデバイス700は、デバイスが、分散型コンピューティング環境における有線または無線ネットワークにより、衛星リンク、セルラーリンク、短距離ネットワーク及び同様のメカニズムにより、他のデバイス718と通信できるようにする通信接続716も含む。他のデバイス718は、通信アプリケーション、ウェブサーバ、及び同様のデバイスを実行するコンピュータデバイスを含む。通信接続716は通信媒体の一例である。通信媒体は、コンピュータ読み取り可能命令、データ構造、プログラムモジュール、その他のデータを含む。限定でなく例示として、通信媒体は、優先ネットワークや直接優先接続などの有線媒体と、音響、RF、赤外線、その他の無線媒体などの無線媒体とを含む。
【0059】
実施形態の例は方法も含む。これらの方法は、この文献で説明した構造を含むいろいろな方法で実装できる。かかる一方法は、この文献で説明したタイプの装置のマシンオペレーションによるものである。
【0060】
他の任意的方法は、一または複数の人間のオペレータと共に実行される方法の個別のオペレーションのものである。これらの人間のオペレータは、互いに同じ場所にいなくてもよく、各人がプログラムの一部を実行するマシンとともにいえればよい。
【0061】
図8は、実施形態による無線ネットワークにおいてマルチモーダル通信を優先順序付ける過程を示す論理フロー図である。プロセス800は、UCネットワークのEPCセグメントのマルチモーダル通信アプリケーション使用可能ノードで実装され得る。通信セッションは、オーディオコール、アプリケーション共有セッション、データ共有セッション、ホワイトボード共有セッション、及び/またはテレビ会議を含む。
【0062】
プロセス800は、オペレーション810で始まり、INVITEまたは通信セッションを求める要求が受信される。ノードは、INVITEとADからの要求に関連する情報とから、ユーザプロファイル、ユーザの場所、及び要求のモダリティを決定する。
【0063】
オペレーション820において、ノードは、上記の要因に基づきPCRFを命令することにより、帯域幅割り当てを調整する。要求された通信セッションは、オペレーション830において、無線ネットワークを介して、可能にされ、所望のQoSを維持する。オペレーション840において、割り当てられた帯域幅は、上記の要因(場所、ユーザプロファイルなど)のうちどれか1つの変化に応じて動的に修正され得る。このように、幾つかの実施形態によると異なるサービスプロバイダに渡るローミング時に、通信は、接続のコストと通信デバイスの場所に応じて、複数のプロファイルにより可能になる。各プロファイルは、区別できるQoSと提供される制御された体験により特徴付けられる。制御された体験は、異なるサービスプロバイダにわたる通信体験の一貫性と、異なるプロファイルを利用してQoSを低下させてのコスト最適化との一以上により特徴付けられる。複数のプロファイルは、ローミングパートナーにわたるグローバル・アクティブ・ディレクトリ・プレゼンスにより管理できる。
【0064】
プロセス800に含まれるオペレーションは例示を目的としたものである。UCを意識した通信システムは、ここに説明した原理を用いて、同様のプロセスにより実装でき、ステップが少なくても追加されても、異なるオペレーション順序でも、実装できる。
【0065】
上記の仕様、実施例、データは、実施形態の合成の生産と使用を完全に説明している。 本主題を個別の構造的特徴及び/又は方法動作を用いて説明したが、言うまでもなく、添付した特許請求の範囲に規定する主題は、上記の特定の特徴や動作には必ずしも限定されない。上記の特定の特徴や動作は、請求項及び実施形態を実施する形式例を開示するものである。