特許第6168653号(P6168653)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6168653
(24)【登録日】2017年7月7日
(45)【発行日】2017年7月26日
(54)【発明の名称】缶蓋および飲料缶
(51)【国際特許分類】
   B65D 17/32 20060101AFI20170713BHJP
【FI】
   B65D17/32
【請求項の数】5
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-125055(P2013-125055)
(22)【出願日】2013年6月13日
(65)【公開番号】特開2015-734(P2015-734A)
(43)【公開日】2015年1月5日
【審査請求日】2016年4月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000186854
【氏名又は名称】昭和アルミニウム缶株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100113310
【弁理士】
【氏名又は名称】水戸 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】小島 真一
(72)【発明者】
【氏名】池田 和紀
(72)【発明者】
【氏名】柏崎 哲夫
(72)【発明者】
【氏名】諏訪 明日美
【審査官】 藤井 眞吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−166826(JP,A)
【文献】 実開昭61−008525(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 17/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
缶胴に取り付けられるパネルと、
前記パネルの一部を押圧するタブと、
前記パネルに形成され当該パネルの破断を促す第1のスコア線であって、U字状に形成され一端部および他端部を有し当該パネルのうちの前記タブにより押圧される被押圧部を取り囲むように形成され且つ当該タブの長手方向に沿った中心線を挟んで相対する2つの領域のうちの一方の領域に当該一端部が位置し他方の領域に当該他端部が位置するU字状部と、当該一端部から当該中心線に向かって延び且つ延び方向における下流側に終端を有する直線部と、当該直線部の当該終端から当該被押圧部に近づくように形成され且つ曲率が付与された湾曲部と、を有する第1のスコア線と、
前記パネルに形成され、前記第1のスコア線に接続されるとともに、当該第1のスコア線との接続部から、当該第1のスコア線により囲まれた領域内に向かうように形成され、当該パネルの破断を促す第2のスコア線と、
を備え缶蓋。
【請求項2】
前記第1のスコア線の前記U字状部は、前記タブの長手方向に沿った前記中心線を対称軸として、線対象となる形状で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の缶蓋。
【請求項3】
缶胴に取り付けられるパネルと、
前記パネルの一部を押圧するタブと、
前記パネルに形成され当該パネルの破断を促すスコア線であって、U字状に形成され一端部および他端部を有し当該パネルのうちの前記タブにより押圧される被押圧部を取り囲むように形成され且つ当該タブの長手方向に沿った中心線を挟んで相対する2つの領域のうちの一方の領域に当該一端部が位置し他方の領域に当該他端部が位置するU字状部と、当該一端部から当該中心線に向かって延び且つ延び方向における下流側に終端を有する直線部と、当該直線部の当該終端から当該被押圧部に近づくように形成され且つ曲率が付与された湾曲部と、を有するスコア線と、
を備え缶蓋。
【請求項4】
前記スコア線の前記U字状部に接続され、当該U字状部との接続部から、当該U字状部により囲まれた領域内に向かうように形成された第2のスコア線を更に備えることを特徴とする請求項に記載の缶蓋。
【請求項5】
飲料が収容された缶胴と、当該缶胴に取り付けられた缶蓋と、を備える飲料缶であって、
前記缶蓋は、
前記缶胴に取り付けられるパネルと、
前記パネルの一部を押圧するタブと、
前記パネルに形成され当該パネルの破断を促すスコア線であって、U字状に形成され一端部および他端部を有し当該パネルのうちの前記タブにより押圧される被押圧部を取り囲むように形成され且つ当該タブの長手方向に沿った中心線を挟んで相対する2つの領域のうちの一方の領域に当該一端部が位置し他方の領域に当該他端部が位置するU字状部と、当該一端部から当該中心線に向かって延び且つ延び方向における下流側に終端を有する直線部と、当該直線部の当該終端から当該被押圧部に近づくように形成され且つ曲率が付与された湾曲部と、を有するスコア線と、
を備える飲料缶。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、缶蓋および飲料缶に関する。
【背景技術】
【0002】
タブによってパネルの一部が押圧されることでスコア線にてパネルの破断が起こり、飲み口として機能する開口が形成される飲料缶が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭51−82188号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、飲料缶に用いられる缶蓋では、パネルの表面にスコア線が形成されており、缶蓋に開口が形成される際、スコア線に沿ってパネルの破断が進行する。ところで、スコア線の形状などによっては、パネルの破断が進行しにくくなることがあり、この場合、開口を形成する際にユーザが行う操作の作業性が悪化するおそれがある。
本発明の目的は、スコア線に沿ったパネルの破断が良好に行われるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明が適用される缶蓋は、缶胴に取り付けられるパネルと、前記パネルに形成され、U字状に形成され、一端部および他端部を有し、当該パネルの破断を促す第1のスコア線と、前記パネルに形成され、前記第1のスコア線に接続されるとともに、当該第1のスコア線との接続部から、当該第1のスコア線により囲まれた領域内に向かうように形成され、当該パネルの破断を促す第2のスコア線と、前記パネルのうち、U字状に形成された前記第1のスコア線の内側に位置する部分を押圧し、前記第2のスコア線および当該第1のスコア線に沿った当該パネルの破断を生じさせるタブと、を備え、前記第1のスコア線の前記一端部には、当該第1のスコア線を当該第1のスコア線の前記他端部側に近づける曲率が付与され、当該第1のスコア線の当該他端部には、当該第1のスコア線を当該一端部側に近づける曲率が付与されていることを特徴とする缶蓋である。
ここで、前記第1のスコア線は、前記タブの中心線であって当該タブの長手方向に沿った中心線を対称軸として、線対象となる形状で形成されていることを特徴とすることができる。
また、前記第1のスコア線の前記一端部のうちの前記曲率が付与されている部分、および、当該第1のスコア線の前記他端部のうちの前記曲率が付与されている部分は、前記タブが取り付けられた側から前記パネルを眺めた場合に、当該タブの背後に位置していることを特徴とすることができる。この場合、曲率が付与されている部分がタブの背後に位置しておらずこの部分が露出している場合に比べ、缶蓋の外観を向上させることができる。
【0006】
他の観点から捉えると、本発明が適用される缶蓋は、缶胴に取り付けられるパネルと、前記パネルに形成され、U字状に形成され、一端部および他端部を有し、当該パネルの破断を促すスコア線と、前記パネルのうち、U字状に形成された前記スコア線の内側に位置する部分を押圧し、当該スコア線に沿った当該パネルの破断を生じさせるタブと、を備え、前記スコア線の前記一端部および前記他端部の少なくとも一方の端部には、当該スコア線を他方の端部側に近づける曲率が付与されていることを特徴とする缶蓋である。
ここで、前記スコア線の前記他方の端部にも、当該スコア線を前記一方の端部側に近づける曲率が付与されていることを特徴とすることができる。この場合、一方の端部にのみ曲率が付与されている場合に比べ、スコア線に沿ったパネルの破断がより良好に行われるようになる。
また、前記スコア線に接続され、当該スコア線との接続部から、当該スコア線により囲まれた領域内に向かうように形成された第2のスコア線を更に備えることを特徴とすることができる。この場合、パネルのうちのスコア線に囲まれた領域内にてパネルの破断を生じさせることができるようになる。
【0007】
また、本発明を飲料缶として捉えた場合、本発明が適用される飲料缶は、飲料が収容された缶胴と、当該缶胴に取り付けられた缶蓋と、を備える飲料缶であって、前記缶蓋は、前記缶胴に取り付けられるパネルと、前記パネルに形成され、U字状に形成され、一端部および他端部を有し、当該パネルの破断を促すスコア線と、前記パネルのうち、U字状に形成された前記スコア線の内側に位置する部分を押圧し、当該スコア線に沿った当該パネルの破断を生じさせるタブと、を備え、前記スコア線の前記一端部および前記他端部の少なくとも一方の端部には、当該スコア線を他方の端部側に近づける曲率が付与されていることを特徴とする飲料缶である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、スコア線に沿ったパネルの破断が良好に行われるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施の形態が適用される飲料缶の上面図である。
図2】(A)〜(D)は、タブを説明するための図である。
図3】タブが取り付けられる前の缶蓋の正面図である。
図4】(A)〜(F)は、タブが操作された際の缶蓋の状態を示した図である。
図5】パネルの破断を説明するための図である。
図6】缶蓋の他の構成例を示した図である。
図7】缶蓋の比較例を示した図である。
図8】缶蓋の変形例を示した図である。
図9】缶蓋の比較例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される飲料缶100の上面図である。この飲料缶100は、同図に示すように、上部に開口を有するとともに下部に底部を有し且つ筒状に形成された容器本体(缶胴)200と、容器本体200の開口に取り付けられこの開口を塞ぐ缶蓋300とを有している。なお、飲料缶100の内部には、清涼飲料、炭酸飲料、アルコール飲料などの飲料が収容されている。
【0011】
缶蓋300は、基板として機能し容器本体200に取り付けられる円盤状のパネル400を有している。また、缶蓋300には、ユーザにより操作されるタブ500が取り付けられている。タブ500は、ユーザによって一方の端部(図中、上端部)が操作されることで(持ち上げられることで)、パネル400のうちの予め定められた箇所(詳細は後述)に対して他方の端部(先端部)を押し付け、パネル400を押圧する。なお、本明細書では、タブ500の図中上端部を被操作部505と称し、タブ500の図中下端部を先端部510と称する。
【0012】
タブ500は、パネル400の中央部からずれた位置に設けられたリベット900によってパネル400に固定されている。付言すると、タブ500は、パネル400に対して偏心した状態で設けられたリベット900によってパネル400に固定されている。さらに、タブ500は、被操作部505と先端部510との間に位置する部位がリベット900によってパネル400に固定されている。
【0013】
なお、本実施形態では、タブ500が、パネル400の中央部からずれた位置に設けられたリベット900によってパネル400に固定されている場合を一例に説明するが、タブ500は、パネル400の中央部に設けられたリベット900によってパネル400に固定することもできる。また、本実施形態では、先端部510が円弧状に形成されたタブ500を例示するが、タブ500は、矩形状に形成することもでき、この場合は、タブ500の先端部510が直線状となる。
【0014】
図2の(A)〜(D)(タブ500を説明するための図)を参照し、タブ500についてさらに説明する。
なお、同図(A)はタブ500の正面図であり、同図(B)は同図(A)の矢印IIB方向からタブ500を眺めた場合の図である。また、同図(C)はタブ500の裏面を示した図である。また、同図(D)は、同図(A)の矢印IID方向からタブ500を眺めた場合の図である。
【0015】
タブ500は、同図(A)に示すように、板状に形成され且つ略矩形状に形成されたタブ本体部520を有している。なお、本実施形態では、同図(D)に示すように、このタブ本体部520の外周縁に対して曲げ加工(カール加工)が施され、タブ本体部520の外周縁が内側にカールした状態となっている。付言すると、タブ本体部520に四方に設けられている縁部には、カール部が形成されている。
【0016】
これにより、本実施形態では、タブ500の曲げ剛性が高められている。さらに、タブ500には、同図(A)に示すように、先端部510が設けられている側とは反対側(被操作部505側)に、ユーザの指が引っ掛けられる貫通孔(フィンガーホール)530が形成されている。また、タブ500には、先端部510側に、パネル400に設けられた突出部420(後述)が挿入される挿入孔540が形成されている。さらに、挿入孔540の周囲には、U字状に形成され且つタブ本体部520を貫通する貫通部560が設けられている。
【0017】
さらに、タブ本体部520の四方に設けられた4つのカール部のうち、タブ500の長手方向に沿って設けられたカール部には、第1スリット521が形成されている。また4つのカール部のうち、タブ500の長手方向に沿って設けられたもう一つのカール部には、第2スリット522が形成されている。さらに、タブ本体部520のうち、第1スリット521と第2スリット522との間に位置する部位には、タブ500の短手方向に沿う溝523が形成されている。
【0018】
ここで、第1スリット521、第2スリット522、溝523は、同一の直線上に設けられている。また、第1スリット521、第2スリット522、溝523は、タブ500の幅方向に沿って設けられている。また、第1スリット521、第2スリット522、溝523は、挿入孔540と貫通孔530との間に配置されている。ここで、本実施形態では、このように第1スリット521、第2スリット522、溝523が形成されており、これらが形成された部分の剛性(曲げ剛性)が低下している。
【0019】
このため、図2(B)に示すように、タブ500の被操作部505側に荷重を加えるとタブ500が折れ曲がるようになる。なお、本実施形態では、第1スリット521と第2スリット522との間に溝523を形成してこの部分の剛性を低下させたが、このような溝に限らず、例えば曲げ加工を施すことで剛性を低下させることができる。また、溝523は必ずしも必要ではなく、溝523は省略することもできる。なお、図2(B)にて示す矢印の方向と逆の方向に作用する荷重を被操作部505に加えた場合には(図中、左方向に作用する荷重を被操作部505に加えた場合には)、第1スリット521等により2つに分割された面(タブ500のうち第1スリット521等の両脇に位置する部分)が互いに対峙し、タブ500の折れ曲がりが防止される。
【0020】
図3は、タブ500が取り付けられる前の缶蓋300の正面図である。
本実施形態の缶蓋300は、円盤状に形成されたパネル400を備えている。このパネル400は、曲げ加工が施された外周縁410を有している。本実施形態では、この外周縁410と容器本体200(図1参照)の上縁部(不図示)とが互いに接触した状態で、この外周縁410および上縁部に対し、いわゆる巻き締め加工が施される。これにより、缶蓋300(パネル400)が容器本体200の上縁部に固定される。
【0021】
さらに、缶蓋300には、タブ500がパネル400に固定される際に押しつぶされ、上述したリベット900(図1参照)となる突出部(ニップル)420が形成されている。この突出部420は、パネル400の中心部CPから外れた箇所に設けられている。また、パネル400の表面には、U字状の第1スコア線430が形成されている。
【0022】
第1スコア線430は、パネル400の表面に形成された溝により構成されており、パネル400の破断(後述)を誘導する役割を果たす。付言すると、第1スコア線430は、パネル400の破断が予定されている破断予定線として捉えることができる。さらに説明すると、第1スコア線430は、タブ500がパネル400を押圧することにより発生するパネル400の破断が、パネル400の予め定められた箇所に生じるように、この破断を促す役割を有する。
【0023】
ここで、第1スコア線430は、パネル400の中心部側からパネル400の外周縁410側に向かって膨らむように形成され、パネル400を正面から眺めた場合の形状がU字状となっている。さらに、第1スコア線430は、パネル400の中心部CP側に一端部431および他端部432を有し、パネル400の外周縁410側に頂部433Aを有している。なお、本実施形態では、パネル400のうちのタブ500により押圧される領域RAが、第1スコア線430により囲まれた領域内に位置する。
【0024】
第1スコア線430の一端部431は、タブ500の中心線CL(タブ500の長手方向に沿った中心線)(図1も参照)を挟んで相対する二つの領域のうちの一方の領域(図中、左側の領域)側に配置されている。一方、他端部432は、中心線CLを挟んで相対する二つの領域のうちの他方の領域(図中、右側の領域)側に配置されている。また、本実施形態では、タブ500の中心線CLを対称軸として線対称となるように、第1スコア線430が形成されている。
【0025】
さらに、一端部431および他端部432が、互いに離れた状態で設けられることによって、パネル400のうち、一端部431と他端部432との間には、第1スコア線430が形成されていない不連続部が設けられている。この不連続部が設けられることによって、後述する舌片部がパネル400から離脱せず、舌片部がパネル400に取り付いたままの状態となる。なお、本実施形態では、タブ500の中心線CLは、図3に示すように、パネル400の中心部CPと、パネル400に形成された突出部420とを通過する。
【0026】
また、本実施形態では、上記中心線CLと直交する仮想線であって突出部420(リベット900)を通る第1仮想線KL1を想定した場合に、上記一端部431および他端部432は、この第1仮想線KL1よりもパネル400の中心部CP側に位置する。
また、本実施形態では、図3に示すように、中心線CLと直交する仮想線であってパネル400の中心部CPを通る第2仮想線KL2を挟んで相対する2つの領域のうちの一方の領域内に頂部433Aが位置し、他方の領域内に一端部431および他端部432が位置する。
【0027】
さらに、リベット900となる突出部420は、パネル400のうちの第1スコア線430により囲まれている部位であって、第1スコア線430の一端部431および他端部432よりも頂部433A側に位置する部位に設けられている。また、第1スコア線430は、図3に示すように湾曲部433を有している。この湾曲部433は、一端部431と他端部432とを結ぶとともに突出部420が設けられている側に膨らみ且つ突出部420よりもパネル400の外周縁410側を通る。また、湾曲部433は、中心線CLと交わる箇所に頂部433Aを有する。
【0028】
本実施形態では、ユーザによりタブ500が操作されることで、第1スコア線430により囲まれた領域がタブ500により押圧され、第1スコア線430が形成されている箇所にてパネル400が破断する(詳細は後述)。これにより、第1スコア線430が形成されている領域が舌片状となり、且つ、この領域が飲料缶100の内部に向かって折れ曲がる。これにより、飲料缶100に、飲み口としての役割を果たす開口が形成される。
なお、本明細書では、以下、第1スコア線430にて生じる破断により形成される上記舌片状の部位を舌片部と称する場合がある。
【0029】
さらに、本実施形態では、パネル400の表面に、第2スコア線450が形成されている。この第2スコア線450も、パネル400の表面に形成された溝により構成されており、パネル400の破断を誘導する役割を果たす。第2スコア線450は、第1仮想線KL1を挟み相対する2つの領域のうちの、頂部433A(第1スコア線430の頂部433A)が設けられている領域内に設けられている。
【0030】
また、第2スコア線450は、一端部451および他端部452を有している。ここで第2スコア線450の他端部452は、第1スコア線430の湾曲部433に接続されている。このため、本実施形態では、第1スコア線430と第2スコア線450とが接続する箇所にて、スコア線が分岐する。
【0031】
第2スコア線450の他端部452は、第1スコア線430の湾曲部433のうちの中心線CLと第1仮想線KL1との間に位置する部位に対して接続されている。さらに説明すると、第2スコア線450の他端部452は、第1スコア線430のうちの頂部433Aと他端部432との間に位置する部位に接続されている。また、第2スコア線450の他端部452は、第1スコア線430のうち、頂部433Aが設けられている箇所以外の箇所に接続されている。
【0032】
さらに説明すると、第1スコア線430と第2スコア線450との接続部は、中心線CLと第1スコア線430とが交差する交差箇所KP以外の箇所に設けられている。また、本実施形態では、第2スコア線450は、第1スコア線430との接続部から、第1スコア線430により囲まれている領域内に向かうように設けられている。
【0033】
また、本実施形態では、中心線CLと直交する関係で配置された第1仮想線KL1よりも上記交差箇所KPが設けられている側に、第1スコア線430と第2スコア線450との接続部が設けられている。また、本実施形態では、中心線CLと直交する関係で配置された第1仮想線KL1よりも領域RAが位置する側に、第1スコア線430と第2スコア線450との接続部が設けられている。
【0034】
また、本実施形態では、第1スコア線430と第2スコア線450との接続部と、第1スコア線430の一端部431との距離の方が、接続部と第1スコア線430の他端部432との距離よりも大きくなっている。さらに説明すると、第1スコア線430のうちの一端部431と上記接続部との間に位置する部位の長さの方が、第1スコア線430のうちの他端部432と上記接続部との間に位置する部位の長さよりも大きくなっている。
【0035】
なお、本実施形態では、パネル400の中央部側から図中右下方向に向かうように第2スコア線450が形成されている場合を説明したが、第2スコア線450は、図中左下方向に向かうように形成してもよい。この場合、第2スコア線450は、第1スコア線430のうちの頂部433Aと一端部431との間に位置する部位に接続される。
【0036】
さらに、第2スコア線450の一端部451は、突出部420の近傍に設けられている。また、第2スコア線450の一端部451は、中心線CLを挟んで相対する2つの領域のうちの一方の領域側に配置され、第2スコア線450の他端部452は、この2つの領域のうちの他方の領域側に配置されている。さらに、第2スコア線450は、他端部452から突出部420に向かう直線部453を有する。また、直線部453に接続されるとともに円柱状に形成された突出部420との間に距離を有して配置され且つ突出部420の外周縁に沿うように形成された湾曲部454を有する。
【0037】
第2スコア線450の湾曲部454は、突出部420と第1スコア線430との間に形成されている。詳細には、第1スコア線430の頂部433Aと突出部420との間に形成されている。付言すると、中心線CL上において、突出部420と第1スコア線430との間に、第2スコア線450の湾曲部454が配置されている。
【0038】
また、湾曲部454は、パネル400のうちのタブ500により押圧される領域RAと突出部420との間を通過するように設けられている。付言すると、本実施形態では、上記領域RAよりも突出部420(リベット900)が設けられている側を通るように、第2スコア線450が設けられるとともに、この第2スコア線450は、領域RAと突出部420との間を通過するように設けられている。
【0039】
また、第2スコア線450の湾曲部454は、中心線CLと交差するように設けられている。さらに説明すると、本実施形態における第2スコア線450は、領域RAと突出部420との間を通過した後、中心線CLと交差する方向に沿って進行し、第1スコア線430に接続される。さらに説明すると、中心線CLと交差する方向に沿って且つ第1スコア線430に向かって進行する第2スコア線450は、領域RAの脇を通過する。また、第2スコア線450は、領域RAと突出部420との間を通過した後、第1仮想線KL1から次第に離れるように進行し、第1スコア線430に接続される。
【0040】
ここで、図4(A)〜(F)(タブ500が操作された際の缶蓋300の状態を示した図)を参照し、缶蓋300についてさらに説明する。なお、図4(A)〜(F)の各々では、缶蓋300を正面から眺めた場合の缶蓋300の状態、および、缶蓋300を側方から眺めた場合の缶蓋300の状態の二つの状態を図示している。
【0041】
本実施形態では、タブ500の被操作部505(後端部)(図1参照)がユーザにより持ち上げられると、タブ500の先端部510が、第2スコア線450の湾曲部454と第1スコア線430の頂部433Aとの間に位置する領域RA(図3参照)を押圧する。そして、領域RAがタブ500により押圧されると、まず、この領域RAとリベット900(突出部420)との間を通過するように設けられた第2スコア線450の湾曲部454にて、パネル400が破断する(図4(B)参照)。
【0042】
その後、第2スコア線450に沿ってパネル400の破断が進行し、図4(C)に示すように、第1スコア線430と第2スコア線450との接続部まで、パネル400が破断する。その後、本実施形態では、図4(D)に示すように、接続部から第1スコア線430の一端部431に向かうパネル400の破断、および、接続部から第1スコア線430の他端部432に向かうパネル400の破断が進行する。
【0043】
その後、本実施形態では、ユーザによって、飲料缶100の内部方向に向けてタブ500が押し込まれる。これにより、図4(E)に示すように、第1スコア線430の一端部431および他端部432までパネル400の破断がさらに進行する。これにより、第1スコア線430により囲まれていた領域が舌片部となる。また、舌片部の根元(第1スコア線430の一端部431と他端部432との間に位置する箇所)にて、舌片部は折り曲げられ、舌片部は飲料缶100の内部に進入する。
【0044】
これにより、飲料缶100には飲み口として機能する開口が形成される。その後、ユーザにより、タブ500の被操作部505側の操作が行われ、図4(F)に示すように、タブ500が折れ曲がる。これにより、タブ500の被操作部505側が缶蓋300のパネル400に沿うようになる。この場合、被操作部505側の突出がなくなり、飲用時の煩わしさが軽減する。
【0045】
ここで、本実施形態では、このようにタブ500が折れ曲がることで、タブ500の先端部510が飲料缶100の内部に入り込んだ状態が維持される。付言すると、起こしたタブ500をパネル400に沿うように寝かしたとしても、タブ500の先端部510が飲料缶100の内部に入り込んだ状態が維持される。これにより、形成された開口がタブ500の先端部510により塞がれることが抑制され、開口がより大きなものとなる。なお、本実施形態では、折れ曲がるタブ500を一例に説明したが、折れ曲がりが生じないタブ500を用いることも当然可能である。なお、この場合、タブ500の被操作部505の突出量を少なくする対策をすることが望ましい。
【0046】
ここで、第1スコア線430および第2スコア線450にて生じるパネル400の破断について、図5(パネル400の破断を説明するための図)を参照し更に説明する。
本実施形態では、上記のとおり、タブ500の被操作部505がユーザにより持ちあげられると、第2スコア線450の湾曲部454と第1スコア線430の頂部433Aとの間に位置する領域RA(図3参照)がタブ500により押圧される。これにより、まず、第2スコア線450の湾曲部454(図5参照)にてパネル400が破断する。
【0047】
その後、第2スコア線450に沿ってパネル400の破断が進行し、第1スコア線430と第2スコア線450との接続部まで、パネル400が破断する。その後、第1スコア線430にてパネル400が破断する。具体的には、第1スコア線430のうち、符号4Cで示す領域にて、パネル400の破断が生じるようになる。
【0048】
詳細に説明すると、本実施形態では、領域RAにタブ500が押し付けられ、領域RAが飲料缶100の内部方向に押圧されるが、このとき、タブ500によって、飲料缶100の外側方向に(図5における紙面の手前側方向に)、突出部420が引っ張られる。これにより、飲料缶100の外側方向に、図5にて符号4Bで示す部位が引っ張られる。この結果、符号4Cで示す領域に対しせん断力が作用し、この符号4Cで示す領域にて、パネル400が破断する。付言すると、第1スコア線430のうち、接続部よりも他端部432側に位置する部位にて、パネル400が破断する。
【0049】
また、本実施形態では、領域RAに対するタブ500の押し付けが継続され、この押し付けによって、パネル400のうちの符号4Aで示す部位が、飲料缶100の内部方向に向けて押圧される。これにより、符号4Dで示す領域に対しせん断力が作用し、この符号4Dで示す領域にて、パネル400が破断する。付言すると、第1スコア線430のうち、接続部よりも一端部431側に位置する部位にて、パネル400が破断する。
【0050】
その後、本実施形態では、ユーザにより、飲料缶100の内部方向に向けてタブ500が押し込まれ、これにより、第1スコア線430にてパネル400の破断がさらに生じる。具体的には、図中符号4Eで示す領域、および、図中符号4Fで示す領域の二つの領域にて、パネル400が破断する。さらに、本実施形態では、舌片部の根元(第1スコア線430の一端部431と他端部432との間に位置する箇所)にて舌片部が折れ曲がる。これにより、舌片部が飲料缶100の内部に進入し、飲料缶100に開口が形成される。
【0051】
なお、本実施形態では、第1スコア線430にてパネル400の破断が生じる際、まず、接続部よりも他端部432側(符号4Cで示す領域)にてパネル400の破断が生じ、次いで、接続部よりも一端部431側(符号4Dで示す領域)にてパネル400の破断が生じる。これにより、本実施形態では、ユーザがタブ500を操作する際の操作荷重が小さくなる。
【0052】
ここで、例えば、接続部よりも一端部431側および接続部よりも他端部432側の両側にて同時に、パネル400の破断が生じる場合、二箇所にて同時にパネル400の破断が生じるようになる。かかる場合、タブ500に対し、二箇所の破断に要する操作荷重を加える必要が生じ、タブ500の操作荷重が大きくなる。
一方で、本実施形態では、接続部よりも他端部432側にてパネル400の破断がまず生じ、次いで、接続部よりも一端部431側にてパネル400の破断が生じる。この場合、タブ500に対し、一箇所の破断に要する操作荷重を加えるだけですみ、二箇所で同時にパネル400が破断する場合に比べ、タブ500の操作荷重が小さくなる。
【0053】
なお、上記では、接続部よりも他端部432側にてパネル400の破断がまず生じ、次いで、接続部よりも一端部431側にてパネル400の破断が生じる場合を一例に説明した。ところで、この破断の態様は一例であり、パネル400の肉厚、第1スコア線430の形状、第2スコア線450の形状、タブ500の形状などによっては、接続部よりも一端部431側にてパネル400の破断がまず生じ、次いで、接続部よりも他端部432側にてパネル400の破断が生じる。
【0054】
さらに、説明すると、本実施形態では、中心線CL上から外れた箇所に、上記接続部を設けることで、タブ500の操作荷重を小さくしている。ここで、例えば、上記接続部が中心線CL上に位置している場合、接続部から一端部431に向かってのパネル400の破断、および、接続部から他端部432に向かってのパネル400の破断が同じタイミングで発生しやすくなる。かかる場合、二箇所で且つ同時にパネル400の破断が発生する状態となり、一箇所でパネル400の破断が発生する場合に比べ、タブ500の操作荷重が大きくなる。
【0055】
なお、上記では説明を省略したが、本実施形態では、図3に示すように、第1スコア線430の一端部431と他端部432との間に位置する領域に(舌片部の根元となる部分に)、溝600が設けられている。この溝600は、一端部431が設けられている側から他端部432が設けられている側に向かうように形成されている。これにより、本実施形態では、舌片部の折れ曲がりが生じやすくなっている。なお、溝600は必ずしも必要ではなく溝600は省略することもできる。また、溝は直線状に限らず曲率を付与して形成してもよい。
【0056】
また、本実施形態では、上記のとおり、領域RAと突出部420との間を通過するように第2スコア線450が設けられている場合を例示したが、第2スコア線450の配置態様はこのような態様に限られない。例えば、図6(缶蓋300の他の構成例を示した図)に示すように、領域RAと突出部420との間を通過しない第2スコア線450を設けることもできる。さらに、第2スコア線450の形状も特に限定されず、第2スコア線450に曲率を付与するようにしてもよい。
【0057】
ここで、図3を再び参照し、第1スコア線430の一端部431および他端部432について詳細に説明する。本実施形態では、図3に示すように、第1スコア線430の一端部431と他端部432において、第1スコア線430は、第1スコア線430により囲まれた領域内に向かうように内向きにカールしており、第1スコア線430は、その終端に向かうに従い、タブ500の中心線CLに接近する。
【0058】
ここで、本実施形態では、上記のとおり、第1スコア線430の一端部431および他端部432に向かって、パネル400の破断が生じるが、一端部431および他端部432の各々にて第1スコア線430がカールしていると、この一端部431および他端部432にて、第1スコア線430の進行方向が急減に変化する。そして、この場合、一端部431および他端部432にて、パネル400の破断が停止するようになる。
【0059】
ここで、例えば、図9(缶蓋300の比較例を示した図)に示すように、一端部431および他端部432がカールしておらず、一端部431および他端部432が直線状に形成されていると、パネル400の破断が、一端部431および他端部432を超えた箇所(第1スコア線430の延長線上に位置する箇所、破断を予定していない箇所)でも生じやすくなってしまう。
【0060】
図7は、缶蓋300の比較例を示した図である。
この比較例では、同図に示すように、第1スコア線430の一端部431と他端部432において、第1スコア線430は、第1スコア線430により囲まれた領域外に向かうように外向きにカールしており、第1スコア線430は、その終端に向かうに従い、タブ500の中心線CLから離れる。
【0061】
ここで、この比較例でも、本実施形態と同様、一端部431および他端部432にて、第1スコア線430の進行方向が急減に変化し、これにより、一端部431および他端部432にて、パネル400の破断が停止する。その一方で、この比較例では、領域RAと第1スコア線430との離間距離が、第1スコア線430の終端に向かうに従い大きくなる。
【0062】
かかる場合、領域RAに作用したタブ500からの荷重が、第1スコア線430の終端に近づくほど、第1スコア線430に作用しにくくなる。かかる場合、第1スコア線430の終端に近づくほど、第1スコア線430におけるパネル400の破断が生じにくくなる。そして、この場合、形成される開口が小さくなるおそれがある。また、開口を大きくしようとした場合には、タブ500の操作荷重が大きくなってしまう。
なお、この場合の開口の大小は、開口面積というより、むしろ、開口形成時に缶内方向に押し込まれる第1スコア線430の内側の部位である開口片(舌片部)の屈曲角度を示している。開口片の屈曲角度が小さい場合、開口片が位置する箇所を飲料が通過する際に飲料に作用する抵抗が大きくなるため、缶内の飲料が吐出しにくくなり、屈曲角度が大きい場合、この抵抗が小さくなり、吐出しやすくなる。
【0063】
一方で、本実施形態では、上記にて説明したように、第1スコア線430は、内向きにカールしている。付言すると、本実施形態では、第1スコア線430の一端部431には、第1スコア線430を他端部432側に近づける曲率が付与され、また、第1スコア線430の他端部432にも、第1スコア線430を一端部431側に近づける曲率が付与されている。
【0064】
かかる場合、領域RAと第1スコア線430との離間距離が、第1スコア線430の終端に近づくに従い大きくなることが抑制される。付言すると、本実施形態の構成では、上記比較例に比して、第1スコア線430の一端部431および他端部432が、タブ500の中心線CLにより近い箇所に位置するようになる。
そして、この場合は、上記比較例に比べ、第1スコア線430の一端部431および他端部432に対し、タブ500からの荷重が作用しやすくなり、上記比較例に比べ、より終端に近い箇所までパネル400の破断が生じやすくなる。そして、この場合は、形成される開口がより大きなものとなる。
【0065】
また、本実施形態では、比較例に比べ、一端部431および他端部432におけるパネル400の破断が生じやすくなる結果、比較例に比べ、タブ500の操作荷重が小さくなる。付言すると、比較例と本実施形態とで同じ大きさの開口を形成しようとした際、本実施形態の方が比較例よりも、タブ500の操作荷重が小さくなる。
なお、本実施形態では、上記のように、一端部431および他端部432の両方に内向きのカールを付与した態様を説明したが、両方に付与せず一方にのみ付与するようにしてよい。
【0066】
図8は、缶蓋300の変形例を示した図である。
第1スコア線430の形状は上記にて説明した形状に限られず、次のような形状としてもよい。
例えば、図8(A)に示すように、第1スコア線430の終端に向かう途中で第1スコア線430を曲げ、この曲げた部分よりも終端に位置する部分を、直線状に且つ中心線CLに向かうように形成することができる。
付言すると、本例では一端部431において第1スコア線430には、他端部432側に第1スコア線430を近づける曲率が付与されているが、この曲率付与部分を終端とせず、中心線CLに向かうように直線状をなすスコア線が付加されたようにさらに伸張し、その後、終端に至る。また、他端部432においても、第1スコア線430には、一端部431側に第1スコア線430を近づける曲率が付与されているが、この曲率付与部分を終端とせず、中心線CLに向かうように直線状をなすスコア線が付加されたようにさらに伸張し、その後、終端に至る。なお、図示は省略するが、一方の終端および他方の終端の両終端に対して曲率を付与し、一方の終端および他方の終端が互いに近づくようにしてもよい。
次に、図8(B)に示す態様を説明すると、この図8(B)に示す態様では、同図に示すように、第1スコア線430の一端部431および他端部432に対し、例えば、内向きの且つ4分の1周分の円弧を付与している。
【0067】
また、同図(C)に示す例では、第1スコア線430の一端部431側では、第1スコア線430の途中で第1スコア線430を曲げ、この曲げた部分よりも終端に位置する部分を、直線状に形成し且つ中心線CLに向かわせている。一方で、第1スコア線430の他端部432側では、同図(B)と同様、内向きの且つ4分の1周分の円弧を付与している。なお、第1スコア線430の一端部431側では、中心線CLに向かう直線状の部分を、中心線CLを超える箇所まで伸ばしている。
【0068】
また、同図(D)に示す例では、同図(C)にて示した態様と同様、第1スコア線430の一端部431側において、第1スコア線430の途中で第1スコア線430を曲げ、この曲げた部分よりも終端に位置する部分を、直線状に且つ中心線CLに向かうように形成している。
【0069】
さらに、この例では、直線状の部分の先端部がカールしており、この先端部では、第1スコア線430の終端に向かうに従い、第1スコア線430は、領域RAに接近する。また、第1スコア線430の他端部432側では、内向きの且つ約2分の1周分の円弧を付与している。また、他端部432側では、同図(B)、(C)で示した態様に比べ、中心線CLにより近い位置まで、第1スコア線430が延びている。
【0070】
ここで、同図(C)に示す例では、直線状の部分の先端部(一端部431側における第1スコア線430の終端)を超えてパネル400が破断するおそれがあるが、同図(D)に示す例では、直線状の部分の先端部がカールしており、先端部を超えてのパネル400の破断が生じにくくなる。また、同図(D)に示す構成例では、直線状の部分の先端部が領域RAに近づくようにカールしており、これにより、領域RAから離れる方向にカールしている場合に比べ、一端部431の終端により近い箇所までパネル400の破断が生じやすくなる。
【0071】
さらに、上記では説明を省略したが、本実施形態では、図1に示すように、第1スコア線430の一端部431のうちのカールしている部分(曲率が付与された部分)、および、第1スコア線430の他端部432のうちのカールしている部分(曲率が付与された部分)が、タブ500の背後に位置している。
付言すると、本実施形態では、タブ500が取り付けられた側からパネル400を眺めた場合に、上記カールしている部分がタブ500の背後に位置している。この場合、カールしている部分がタブ500により隠れるようになる。そして、この場合、外観がよりシンプルな形となり、外観(美感)が向上する。
【符号の説明】
【0072】
100…飲料缶、200…容器本体(缶胴)、300…缶蓋、400…パネル、430…第1スコア線、431…一端部、432…他端部、450…第2スコア線、500…タブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9