(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来、ゴルフクラブをスイングした際に、クラブヘッドのフェース面が正しい方向に向いているか否か、即ち、フェースアングルが正しいか否かを確認するためのゴルフ練習用具として、球状のボールに代えてゴルフクラブで打つことができる円柱状又は円筒状に形成したゴルフ練習用具が提案されている(特許文献1〜特許文献4)。
【0003】
ゴルフ練習用具の形状を円柱状又は円筒状とする理由は、ゴルフクラブによるインパクト時におけるフェースアングルの狂いを強調した方向にゴルフ練習用具が打ち出されるため、フェースアングルの狂いを確認し易いからである。
ところが、パターによるパッティングの際のクラブヘッドの速度と、アイアンクラブ又はウッドクラブによるショットの際のクラブヘッドの速度には著しい違いがあり、それらのスイング練習を1つのゴルフ練習用具で兼用することは、スイングに合わせた練習用具として適当ではない。
【0004】
特許文献1には発泡樹脂からなるゴルフ練習用具が例示的に提案されてはいるが、具体的にどの程度の重さであるのか、ショットによってどの程度の飛距離が出るものなのか、練習者がフェース面の狂いをどの程度確認できるようになっているのか、といった点が明らかではなく、発明・考案の目的を達成するための技術的な構成としての具体性に欠き、単なる基本的なアイデアにすぎないという問題がある。
【0005】
特許文献2においても、ゴルフ練習用具の素材が超軽量な発泡樹脂又は弾性材料から構成されることを開示しているが、具体的な重さ、飛距離などが明らかではなく、練習者がフェースアングルの狂いをどの程度確認できるものであるのかという点で発明・考案の構成としての具体性に欠けるものとなっている。
さらに、特許文献2〜特許文献4に記載のゴルフ練習用具は、筒状であり、ショットの際の衝撃で生じる変形が大きく、ショットされた後の挙動が乱れ、飛ぶ方向が不安定であるばかりか、フェースアングルの狂いを強調して確認できるというものではないという問題がある。
【0006】
さらに、特許文献3に記載のゴルフ練習用具は、ゴム製でゴルフボールと等しい重さであり、50ヤード程度の飛距離が出ることが想定されており、屋内や庭先での使用には適していない。
また、特許文献3に記載のゴルフ練習用具がショットされて飛ぶ際の速度もかなり速いものと考えられるため、フェース面の状態を反映していると考えられるショットされた直後の様子を確認することは、特に狭い場所で使用する場合に、困難である。
【0007】
特許文献4に記載のゴルフ練習用具は、ゴム製で5m程度の飛距離が出ることが想定されているが、円筒形であるため、インパクト時に全体の形状がつぶれてしまい、フェースアングルの狂いを確認し難いという問題がある。
【0008】
上記から、特許文献2〜4に記載のゴルフ練習用具は、軽量でかつ耐久性を得るために円筒状としたことで、インパクト時におけるフェースアングルの狂いを強調した方向にゴルフ練習用具を打ち出してフェースアングルの狂いを確認し易くするという効果を得ることができないものとなってしまっているという問題がある。
【0009】
特許文献5に記載のゴルフ練習用具は、両端を半球状にしたほぼ楕円状のボールであり、かなりの飛距離が出ることが想定されているようであり、屋内や庭先での使用には適しておらず、また、打ち出される速度も速く、半球状の打面を打つことが想定されていることから、インパクト時におけるフェースアングルの狂いを強調してフェースアングルの狂いを確認し易くするという効果を得ることができるようなものではない。
【0010】
特許文献6に記載のゴルフ練習用具は、断面を小判形又は瓢箪形の球形としたパット練習用のボールであり、アイアンクラブ又はウッドクラブによるショットを想定したものではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明が解決しようとする課題は、以下の1)〜4)に記載された事項である。
1)従来の円柱状又は円筒状に形成したゴルフ練習用具においては、アイアンクラブ又はウッドクラブによるショットを想定した場合に、クラブヘッドのフェース面が正しい方向に向いているか否かを容易に確認することができる具体的な構成が明らかでないこと。
2)従来の円筒状のゴルフ練習用具においては、ショットされた後の挙動が不安定であり、かつ、インパクト時に全体の形状がつぶれてしまうため、フェースアングルの狂いを強調できず、フェース面の狂いを確認し難いこと。
3)従来の円柱状又は円筒状に形成したゴルフ練習用具は、その強度又は耐久性を得ようとすると重くなり、かなりの飛距離が出るため屋内や庭先での使用に適していないものとなったり、ショットされた後に飛ぶ速度が速く、特に狭い場所で使用する場合に、フェースアングルの狂いを確認し難いこと。
4)ショット後のゴルフ練習用具の状態を視認し易いゴルフ練習用具およびその製造方法が提案されていないこと。
【0013】
そこで、本発明の目的は、上記の課題を解決し、軽量でかつ耐久性にも優れ、ショットされた後の速度が比較的遅く打ち出された方向を確認し易く、かつ、ショットされた後の挙動も安定しており、インパクト時におけるフェースアングルの狂いを強調した方向に打ち出されることでフェースアングルの狂いを確認し易いゴルフショット練習用具およびその製造方法を提供することにある。
【0014】
さらに、本発明の他の目的は、打ち出す方向のセッティングが容易であり、クラブフェースがスクエアな状態でのアドレスの確認も容易であり、ショットされた後の視認性にも優れたゴルフショット練習用具およびその製造方法を提供することにある。
なお、本発明のゴルフショット練習用具は、アイアンクラブ又はウッドクラブによるショットを想定した軽量なものであり、パターによるパッティングによっては転がりが弱く不安定なものとなる。従って、本発明は、パターによるパッティングの練習に適したゴルフ練習用具を提供することを目的とするものではない。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、「ゴルフボールの直径とほぼ等しい直径を有する円形端面と、40mm〜60mmの長さと、2〜5gの重さとを有する中実の円柱体、又は、ゴルフボールの直径とほぼ等しい直径を有する円形と近似する大きさを有する多角形端面と、40mm〜60mmの長さと、2〜5gの重さと、5以上の側面を有する中実の正多角柱体若しくはそれらと近似する多角柱体であって、全体がスポンジ状の発泡樹脂製であることを特徴とするゴルフショット練習用具。」を最も主要な特徴とするものである。
【0016】
本発明のゴルフショット練習用具は、前記円柱体又は多角柱体の円形端面又は多角形端面
が、側面と異なる色を有しているもの
である。
本発明のゴルフショット練習用具は、 前記円柱体又は多角柱体の側面
が、そのほぼ中央部に周回状のセンター表示を有しているものであってもよい。
【0017】
前記ゴルフショット練習用具は、好ましくは、色の異なる発泡樹脂材料を積層して貼り合わせた後に型抜き又は裁断することによって製造されているものである。
前記円柱体又は多角柱体は、発泡EVA製又は発泡PE製であってもよい。
【0018】
前記ゴルフショット練習用具は、好ましくは、7番アイアンのヘッドスピードが38m/秒で、フェースアングルが5度クローズ又は5度オープンの状態で打った場合に、3m先の鉛直平面に当たる位置のバラツキが、高さ方向で200cm〜75cm、左右方向で50cm〜30cmの範囲内となるものである。
【0019】
さらに、本発明は、色の異なる発泡樹脂材料を積層して貼り合わせた後に型抜き又は裁断することにより、ゴルフボールの直径とほぼ等しい直径を有する円形端面と、40mm〜60mmの長さと、2〜5gの重さとを有する中実の円柱体、又は、ゴルフボールの直径とほぼ等しい直径を有する円形と近似する大きさを有する多角形端面と、40mm〜60mmの長さと、2〜5gの重さと、5以上の側面を有する中実の正多角柱体若しくはそれらと近似する多角柱体を製造するゴルフショット練習用具の製造方法であって、前記円柱体又は多角柱体の円形端面又は多角形端面が側面と異なる色を有し、かつ、前記円柱体又は多角柱体の側面は、そのほぼ中央部に周回状のセンター表示を有していることを特徴とするゴルフショット練習用具の製造方法である。
【発明の効果】
【0020】
上記のように構成した本発明のゴルフショット練習用具においては、ゴルフボールの大きさとほぼ等しいため、ショットする際の違和感が少なく、実際のゴルフボールを用いてスイング練習をする場合に近い状態でスイング練習をすることができる。
そして、本発明のゴルフショット練習用具は、ゴルフクラブにてショットされる面がクラブフェースと合わせ易い直線状であり、かつ、ショットされた際に打ち出されて飛ぶ方向がクラブフェースの向きの狂いを強調する方向となるため、特にアイアンクラブ又はウッドクラブによるショットを想定したゴルフスイングの練習において、フェースアングルの狂いを簡単かつ正確に知ることができる。
【0021】
また、本発明のゴルフショット練習用具は、中実のスポンジ状の発泡樹脂材料から構成されているため、ゴルフクラブで打たれた際の変形が少なくかつ復元が早く、ショットされた後の挙動も安定しており、インパクト時におけるフェースアングルの狂いを確認し易いものとすることができる。
さらに、本発明のゴルフショット練習用具は、適度に軽量の発泡樹脂材料から構成されているため、ゴルフクラブで打たれた際の速度が遅く飛距離が短く、使用場所として広い場所を必要とせず、ネットを設置する必要も無いことから、屋外および屋内にて手軽にゴルフクラブのスイング練習を行うことができる。
【0022】
本発明のゴルフショット練習用具において、前記円柱体又は多角柱体の円形端面又は多角形端面の色を、前記円柱体又は多角柱体の側面と異なる色とすることで、ショットされた後のゴルフショット練習用具の飛ぶ方向及びその傾き具合を視認し易いものとすることができる。
【0023】
また、本発明のゴルフショット練習用具において、前記円柱体又は多角柱体の側面のほぼ中央部に周回状のセンター表示を設けることで、ゴルフショット練習用具を打ち出す方向をセットし易く、かつ、アドレスの際にゴルフショット練習用具の側面とクラブフェースとを平行に合わせ易いものとすることができる。
【0024】
本発明のゴルフショット練習用具は、色の異なる発泡樹脂材料を積層して貼り合わせた後に型抜き又は裁断することによって簡単に製造することができ、かつ、塗装が剥がれることもないため、耐久性に優れたものとすることができる。
本発明のゴルフショット練習用具の前記円柱体又は多角柱体は、発泡EVA製又は発泡PE製とすることで、適度な重さ、強度、硬さ、復元性、耐久性などを備えたものとすることができる。
【0025】
本発明のゴルフショット練習用具は、7番アイアンのヘッドスピードが38m/秒で、フェースアングルが5度クローズ又は5度オープンの状態で打った場合に、3m先の鉛直平面に当たる位置のバラツキが、高さ方向で200cm〜75cm、左右方向で50cm〜30cmの範囲内となるものとすることで、ショットされた後のゴルフショット練習用具の飛ぶ方向及び傾き具合などを簡単にハッキリと判別することができる。
【0026】
本発明のゴルフショット練習用具の製造方法においては、前記円形端面又は多角形端面が円柱体又は多角柱体の側面とは色の異なる発泡樹脂材料から構成され、かつ、側面に周回状のセンター表示を有し耐久性に優れたゴルフショット練習用具を簡単に製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、「ゴルフボールの直径とほぼ等しい直径を有する円形端面と、40mm〜60mmの長さと、2〜5gの重さとを有する中実の円柱体、又は、ゴルフボールの直径とほぼ等しい直径を有する円形と近似する大きさを有する多角形端面と、40mm〜60mmの長さと、2〜5gの重さと、5以上の側面を有する中実の正多角柱体若しくはそれらと近似する多角柱体であって、全体がスポンジ状の発泡樹脂製で
あり、前記円柱体又は多角柱体の円形端面又は多角形端面は、側面と異なる色を有していることを特徴とするゴルフショット練習用具およびその製造方法」であって、以下において説明する実施形態などにより好適に具体化することができる。
【0029】
以下、本発明のゴルフショット練習用具の一実施形態について説明する。
図1(A)及び
図1(B)に示すように、本発明の一実施形態のゴルフショット練習用具10は、ゴルフボールの直径(42.67mm)とほぼ等しい直径Dを有する円形端面1aと、40mm〜60mmの長さLと、2〜5gの重さとを有する中実の円柱体1であって、全体が軽量なスポンジ状の発泡樹脂から構成されている。
【0030】
前記ゴルフショット練習用具10を構成する軽量なスポンジ状の発泡樹脂材料としては、例えば、発泡エチレン酢酸ビニル(EVA)又は発泡ポリエチレン(PE)が重さ、弾力性、復元性、硬さ、強度、耐久性などの点で好ましい。
なお、一般的な発泡スチロールは、スポンジ状の発泡樹脂材料ではなく、ゴルフクラブにてショットされた後に変形したままとなり復元性が乏しく、飛び方が不安定となり飛ぶ方向の確認がし難くなるという不具合が生じる。
【0031】
前記円柱体1の両端部を構成する円形端面1aは、当該円形端面1aと接して前記円柱体1の大部分を構成する側面1bとは異なる色を有しており、さらに、前記円柱体1の側面は、そのほぼ中央部に周回状のセンター表示1cを有している。
従って、このゴルフショット練習用具10は、
図2に示すように、センター表示1cを目標方向に合わせてからクラブフェースFがスクエアとなる状態に合わせてゴルフショット練習用具10に対してアドレスすることが容易である。
【0032】
さらに、前記ゴルフショット練習用具10は、ロフト角30度の7番アイアンにて、ヘッドスピードが38m/秒で、フェースアングルが5度クローズ又は5度オープンの状態で打った場合に、3m先の鉛直平面に当たる位置のバラツキが、高さ方向で200cm〜75cm、左右方向で50cm〜30cmの範囲内となるものである。
【0033】
このため、
図3に示すように、ゴルフボールを打った場合の飛球方向D1,D2よりもフェースアングルの狂いを強調した方向、即ち、前記飛球方向D1,D2よりも外側の方向に前記ゴルフショット練習用具10が打ち出されて飛ぶことになり、インパクト時におけるフェースアングルの狂いを認識し易くなっている。
【0034】
図1(C)に示すように、本発明の他の実施形態のゴルフショット練習用具20は、前記ゴルフショット練習用具10と同様にゴルフボールの直径とほぼ等しい直径Dを有する円形端面2aと、40mm〜60mmの長さと、2〜5gの重さとを有する中実の円柱体2であって、全体が軽量なスポンジ状の発泡樹脂から構成されている。
【0035】
さらに、このゴルフショット練習用具20は、側面の一部2bが平面状に切り欠かれている。
従って、このゴルフショット練習用具20は、平面状となっている側面の一部2bを下にすることで、床面、芝生、マット又は地面Gなどの上に安定して置くことができる。
【0036】
図4(A)及び
図4(B)に示すように、本発明の他の実施形態のゴルフショット練習用具30は、ゴルフボールの直径と等しい直径Dを有する円にほぼ内接する大きさの正多角形端面3a、正確には正8角形端面と、40mm〜60mmの長さと、2〜5gの重さとを有する中実の多角柱体3、即ち、正8角柱体であって、全体が軽量なスポンジ状の発泡樹脂から構成されている。
【0037】
前記多角柱体3の両端部を構成する正多角形端面3aは、当該正多角形端面3aと接して前記多角柱体3の大部分を構成する側面3bとは異なる色を有しており、さらに、前記多角柱体3の側面は、そのほぼ中央部に周回状のセンター表示3cを有している。
このゴルフショット練習用具30は、8つの各側面が平面状であるため、床面、芝生、マット又は地面Gなどの上に安定して置くことができる。
【0038】
図5(A)に示す本発明の他の実施形態のゴルフショット練習用具40は、ゴルフボールの直径と等しい直径Dを有する円にほぼ内接する大きさの正多角形端面4a、正確には正12角形端面と、40mm〜60mmの長さと、2〜5gの重さとを有する中実の多角柱体4、即ち、正12角柱体であって、全体が軽量なスポンジ状の発泡樹脂から構成されている。
【0039】
図5(B)に示す本発明の他の実施形態のゴルフショット練習用具50は、ゴルフボールの直径と等しい直径Dを有する円にほぼ内接する大きさの正多角形端面5a、正確には正6角形端面と、40mm〜60mmの長さと、2〜5gの重さとを有する中実の多角柱体5、即ち、正6角柱体であって、全体が軽量なスポンジ状の発泡樹脂から構成されている。
【0040】
図5(C)に示す本発明の他の実施形態のゴルフショット練習用具60は、ゴルフボールの直径と等しい直径Dを有する円より若干大きい円に内接する大きさの正多角形端面6a、正確には正5角形端面と、40mm〜60mmの長さと、2〜5gの重さとを有する中実の多角柱体6、即ち、正5角柱体であって、全体が軽量なスポンジ状の発泡樹脂から構成されている。
【0041】
図5(D)に示す本発明の他の実施形態のゴルフショット練習用具70は、ゴルフボールの直径と等しい直径Dを有する円より若干大きい円に内接する大きさの正5角形のコーナー部を面取りした多角形端面7aと、40mm〜60mmの長さと、2〜5gの重さとを有する中実の多角柱体7であって、全体が軽量なスポンジ状の発泡樹脂から構成されている。
【0042】
上記ゴルフショット練習用具30〜70は、平面状の側面を有しているため、床面、芝生、マット又は地面Gなどの上に安定して置くことができる。
【0043】
次に、上記にて説明したゴルフショット練習用具10〜70を製造する好適な方法について説明する。
まず、厚さと色の異なる5枚の板状の軽量なスポンジ状の発泡樹脂材S1〜S5を用意する。
これらの発泡樹脂材S1〜S5は、順次上に積み重ねられるものであり、かつ、互いに接着剤にて貼り合わされるものである。
ここで、各発泡樹脂材S1〜S5の厚さ及び色の一例は、以下の通りである。
厚さ: S1=S5<S3
S2=S4
色: S1、S3、S5 赤色
S2、S4 黄色
【0044】
次に、前記発泡樹脂材S1〜S5を積層して互いに接着し、一体化した後に、各ゴルフショット練習用具10〜70の端面形状に合わせて型抜き又は裁断することにより、塗装工程を必要とせず、端面1a,2a,・・・7aが着色されたりセンター表示1c,3cを備えたゴルフショット練習用具10〜70を簡便に製造可能である。
さらに、塗料にて着色した場合に生じる塗装の剥がれや退色が生じることが無く、ゴルフショット練習用具10〜70の耐久性を優れたものとすることができる。
また、円柱体1,2又は多角柱体3〜7を簡単かつ確実に均質又はバランスの取れた構成とすることができ、ゴルフクラブにて打たれた後の安定した挙動を得ることができ、簡単に正しくスイングのチェックを行うことができる。
【0045】
この場合、前記発泡樹脂材S1〜S5は同一の材料からなり、同一の硬さ及び重さを有するものであることが好ましいが、左右対称となるバランスを崩さなければ、異なる発泡樹脂材料を組み合わせることも可能である。
【0046】
上記のとおり構成されたゴルフショット練習用具10〜70を使用する方法は、
図2に示すようにゴルフショット練習用具10〜70の両端面1a,2aなど及びセンター表示1c,3cを目標方向に向け、ゴルフショット練習用具10〜70の側面と平行になるようにクラブフェースFをセットして構え、目標方向にゴルフショット練習用具10〜70を打ち出せばよい。
そして、ゴルフショット練習用具10〜70の発泡樹脂の重さ(密度)、大きさ、形状を上記にて説明したとおりの構成としたことで、二度打ちを防止できるということも確認された。
【実施例1】
【0047】
次に、本発明のゴルフショット練習用具10と同一形状の実施例1について説明する。
この実施例1は、全体が発泡EVA樹脂から構成されており、円形端面1aの直径が43mm、円柱体1の軸心方向の長さLが43mm、重さが2.5gである。
この実施例1のゴルフショット練習用具10を、ショットマシンにて、フェースアングルをスクエアと、5度オープンと、5度クローズの場合とで打ち比べ、3m先の暗幕に当たった箇所を記録し、飛球方向角度を測定して記録した。
その測定結果を
図7に示す。
使用クラブは7番アイアン、ロフト角30度、ヘッドスピード38m/sである。
【0048】
上記の測定結果から、この実施例1のゴルフショット練習用具10は、3m先の鉛直平面に当たる位置のバラツキが、高さ方向で175cm〜90cm、左右方向で45cm〜30cmの範囲内となることが確認された。
【実施例2】
【0049】
次に、本発明のゴルフショット練習用具10と同一形状の実施例2について説明する。
この実施例2は、全体が発泡EVA樹脂から構成されており、円形端面1aの直径が43mm、円柱体1の軸心方向の長さLが43mm、重さが4gである。
この実施例2のゴルフショット練習用具10を、ショットマシンにて、フェースアングルをスクエアと、5度オープンと、5度クローズの場合とで打ち比べ、3m先の暗幕に当たった箇所を記録し、飛球方向角度を測定して記録した。
その測定結果を
図8に示す。
使用クラブは7番アイアン、ロフト角30度、ヘッドスピード38m/sである。
【0050】
上記の測定結果から、この実施例2のゴルフショット練習用具10は、3m先の鉛直平面に当たる位置のバラツキが、高さ方向で125cm〜75cm、左右方向で40cm〜30cmの範囲内となることが確認された。
【実施例3】
【0051】
次に、本発明のゴルフショット練習用具10と同一形状の実施例3について説明する。
この実施例3は、全体が発泡EVA樹脂から構成されており、円形端面1aの直径が43mm、円柱体1の軸心方向の長さLが43mm、重さが5gである。
この実施例2のゴルフショット練習用具10を、ショットマシンにて、フェースアングルをスクエアと、5度オープンと、5度クローズの場合とで打ち比べ、3m先の暗幕に当たった箇所を記録し、飛球方向角度を測定して記録した。
その測定結果を
図9に示す。
使用クラブは7番アイアン、ロフト角30度、ヘッドスピード38m/sである。
【0052】
上記の測定結果から、この実施例3のゴルフショット練習用具10は、3m先の鉛直平面に当たる位置のバラツキが、高さ方向で125cm〜75cm、左右方向で40cm〜ほぼ30cmの範囲内となることが確認された。
【0053】
(比較例)
次に、本発明のゴルフショット練習用具10と同一形状の比較例について説明する。
この比較例は、全体が発泡EVA樹脂から構成されており、円形端面1aの直径が43mm、円柱体1の軸心方向の長さLが43mm、重さが6gである。
即ち、本発明のゴルフショット練習用具10〜70よりも1gだけ重いゴルフショット練習用具である。
この比較例のゴルフショット練習用具10を、ショットマシンにて、フェースアングルをスクエアと、5度オープンと、5度クローズの場合とで打ち比べ、3m先の暗幕に当たった箇所を記録し、飛球方向角度を測定して記録した。
その測定結果を
図10に示す。
使用クラブは7番アイアン、ロフト角30度、ヘッドスピード38m/sである。
【0054】
上記の測定結果から、この比較例のゴルフショット練習用具は、3m先の鉛直平面に当たる位置のバラツキが、高さ方向で110cm〜60cm、左右方向で20cm〜10cm程度の範囲内となることが確認された。
【0055】
従って、この比較例のゴルフショット練習用具は、フェースアングルの狂いを強調した方向に打ち出されることがなく、また、打ち出される高さが低く、かつ、打ち出される速度も速いため、インパクト時のフェースアングルの狂いをチェックし難いものであることが確認された。
【0056】
なお、本明細書中において、「中実」とは、ゴルフクラブにて打たれた場合に全体の形状が大きく変形することがないように、かつ、打たれて飛んでいる際に空気抵抗によって不安定な挙動を起こすようなことがないように、全体形状が詰まっている状態を示し、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でゴルフショット練習用具の中央部に直径10mm以下程度の小さな貫通孔、又は、中空部が存在するものであってもよい。
【0057】
本発明において、ゴルフボールの直径とほぼ等しい直径を有する円形と近似する大きさを有する多角形端面とは、ゴルフボールの直径とほぼ等しい直径を有する円形にほぼ内接する正多角形であることが望ましいが、ゴルフボールの直径とほぼ等しい直径を有する円形と近似する大きさでその円形にほぼ沿うような形状であれば、必ずしも正多角形でなくてもよい。
また、本発明において、多角柱体とは、5角形以上の多角柱を示し、外観上ほぼ円柱形となるような30以上の多角柱であってもよい。
【0058】
さらに、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、多角形と円形(円弧)とを組み合わせた端面形状を有する多角柱体からなるゴルフショット練習用具として実施したり、ゴルフショット練習用具の各部の材質、形状、寸法、角度などを適宜変更して実施してもよい。
例えば、ゴルフショット練習用具を一枚の発泡合成樹脂材料から型抜き又は裁断することによって製造し、円形端面1a又は多角形端面3aなどの着色や、センター表示1cなどを塗装によって行うようにしてもよい。
また、
図1(B)に示すように、円柱体又は多角柱体の側面にクラブフェースとスクエアに合わせ易くするために側面に沿ったライン1dを記載したものとしてもよい。
特に
図1(C)のように側面の一部2bを平面状とした場合には、その反対側に1本記載するとよい。また、ライン1dを複数本記載する場合には、例えば、180度反対側の位置に計2本記載するとよい。