(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような従来技術によるならば、レールの切り換え方式の場合、多数の部品が必要となり、また機械的・電気的エネルギーの消費が大きい。
【0007】
また、磁石方式の場合、レール方式と比べて機械的接点及び部品点数を削減できること、省エネルギー化を図れることが大きな特徴であるが、磁力を用いて吸引させるための磁石機構が大きなものとなり、特に誘導用の永久磁石部分にはレアアース等を用いた磁力の高い特殊な磁石を必要とすること、また、シュー下方の部品の支持軸となるピンがガイド部品に衝突し、シューやガイド部品を破損させること等の問題があった。
【0008】
そこで、上記問題を解決するため、本発明は、磁力の高い特殊な磁石を必要とせず、また、シュー下方のピンやガイド部品の衝突を防止することの可能な切り換え装置を提供することを課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる課題を解決するため、本願に係る仕分けコンベヤ切換装置は、物品の搬送方向と直角方向に延伸したスラットを物品の搬送方向に連結し、物品を積載して搬送するスラットコンベヤと、スラットコンベヤのスラット面を搬送方向と直角方向にスライド自在なスライドシューと、スライドシューの一部でありスラット面をスライドするシュースライドと、スライドシューの一部でありその支持軸に設けられたホイールと、スライドシューの一部であり支持軸に設けられ回動可能なベーンと、スライドシューに設けられ、光発電体を含み、その起電力を用いてベーンの方向を切り換えるベーン方向切換機構と、スライドシューの外部から光発電体に光を照射する発光体とを有することを特徴とする。
【0010】
すなわち、光発電体の起電力を用いて、スライドシュー内部でベーンの方向を切り換えることで、スライドシュー外部に大がかりな機構を必要としないという効果がある。
【0011】
本発明の第1の実施態様においては、そのベーン方向切換機構として、シュースライド側に光発電体および電磁回路を設けるとともに、ベーン側に永久磁石を設けることを特徴とする。このようにすると、ベーン側に電気回路が不要となり、簡便に装置が構成できる。
【0012】
次に、第2の実施態様においては、そのベーン方向切換機構として、ベーン側に光発電体および電磁回路を設けるとともに、シュースライド側には電池および電磁回路を設けることを特徴とする。このようにすると、永久磁石が不要であり、磁気の影響が問題な場合には好適である。
【0013】
次に、第3の実施態様においては、そのベーン方向切換機構として、ベーン側に光発電体および電磁回路を設けるとともに、シュースライド側には永久磁石を設けることを特徴とする。このようにすると、シュースライド側に電気回路が不要となり、ベーン側に回路を集約することができるため、簡便に装置が構成できる場合がある。
【0014】
次に、第4の実施態様においては、そのベーン方向切換機構として、ベーン側に永久磁石を設けるとともに光発電体を設け、シュースライド側には電磁回路を設けるととともに、ベーン側に設けられた光発電体による電気的エネルギーをシュースライド側に導いて電磁回路に接続することを特徴とする。このようにすると、シュースライドとベーンを一体で構成することができ、組み立て上、容易になる場合がある。
【0015】
次に、第5の実施態様においては、そのベーン方向切換機構として、ベーン側に光発電体および電磁回路を設けるとともに、シュースライド側には電池および電磁回路を設けるとともに、別途永久磁石を設けることを特徴とする。このようにすると、吸引力が強力となり、確実な仕分けができる場合もある。
【0016】
次に、第6の実施態様においては、そのベーン方向切換機構として、シュースライドに設置され、ベーンと連結されてベーンを回動させる回動駆動部と、回動駆動部に接続されて回動駆動部を駆動するための電源と、シュースライドに設置された光発電体と、電源と回動駆動部との間に設けられ、光発電体の出力により電源と回動駆動部とを導通させる光電流検知スイッチとを有することを特徴とする。このようにすると、光発電体をスイッチのトリガーとしてのみ用いるので、光発電体の起電力が微少であってもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る物品の仕分けコンベヤの切換装置では、回動自在なベーンが自律的に方向を切り換えることにより、微小電量によっても方向の切り換えを行うことができ、外部に大掛かりな仕組みを必要としない安価な装置を実現することができる。
【0018】
また、ベーンが自律的に回動することにより、スライドシューが、ベーンによって正しく分岐側に誘導されるため、スライドシューやガイド部品が破損することなく長期間の稼働が実現できる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態にかかる仕分けコンベヤの切換装置について説明する。なお、以下では本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係る仕分けコンベヤの全体図(平面)である。同図に示されるように、仕分けコンベヤ10は、物品6が戴置されるスラット3を物品の搬送方向(図中矢印A方向)に走行させることによって物品の搬送を行うスラットコンベヤ1と、スラット3の走行方向と直交する方向に摺動自在な、スラット3上に装備されたスライドシュー4と、各仕分けゾーンSに対応してスラットコンベヤ1の搬送路から分岐する、ローラーコンベヤからなる分岐路7が備えられて構成される。
【0022】
図2は、本発明の一実施形態に係る仕分けコンベヤの部分斜視図である。ここで、スラットコンベヤ1のスラット3は、両端部が物品の搬送方向に走行するエンドレスチェーン2によって支持されている。また、各仕分けゾーンSにおいては、スライドシュー4を分岐方向にガイドするガイドレール5により、物品を分岐路7の方向に向かせられる。
【0023】
次に、
図1、
図2に従って、物品6を分岐させる動作の概略を説明する。物品6は、スラット3により進行方向Aに向って進み、仕分けゾーンSに至る。このとき、物品6を分岐路7に導く場合、スライドシュー4を分岐路7側へ移動させ、スライドシュー4が物品6を分岐路7側に移動させることにより、分岐させる。
【0024】
次に、本発明の第1の実施形態に係る仕分けコンベヤに用いられるスライドシュー4の構造について説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態に係るスライドシュー4の構成を表した概念的断面図である。スライドシュー4は、スラット3の走行方向と直交する方向に移動自在に支持され、物品を分岐路7に押し出す際に物品との接触部になるシューキャップ14と、スラット3の下方に位置するシュースライド13と、このシュースライド13に結合され、下方に突出する支持軸17と、支持軸17に支持されて、ガイドレール5による移動操作の際の当接部となる、回転自在のホイール18と、ホイール18の上方で支持軸17に支持されているベーン19とが装備され、これら全体をスライドシューと称する。なお、シューキャップ14については、シュースライド13と一体として扱うことができるため、総称してシュースライドと呼ぶこともあり、請求範囲のシュースライドは、シューキャップも含み得るものとする。
【0025】
なお、スライドシュー4の構成は、これに限定されず、コンベヤ上面でのスライド可能な部材と、コンベヤ下部の回転自在の部材とを備えるものであり、要は、回動自在の部材と連動して物品を移動させ得る機構であればよい。また
図3に示すごとく、シュースライド13の下方にベーン19、さらにベーン19の下方にホイール18、がこの順に必ずしも位置する必要はなく、ベーン19とホイール18との上下が入れ替わっても構わない。また、それぞれ複数個設けても構わないし、その場合のそれぞれのホイール、ベーンの位置関係も問わない。またさらに、上記を個別の部品として構成しても、一体のものとして構成しても構わない。
【0026】
シュースライド13の表面には光発電体b2を設け、内部にはこれと接続される電磁コイルL2、V磁性体192を設ける。この場合、光発電およびこれと接続される電磁コイルの間にトランス等を挿入して昇圧するとともにエネルギー効率の向上を図っても構わない。
【0027】
図4は、本発明の第1の実施形態に係る仕分けコンベヤに用いられるベーン19の斜視図である。ベーン19は、厚板状で、水平断面が、長方形の進行方向Aでの先端部を尖らせた形状、垂直断面が、長方形の形状、かつ、垂直方向に支持軸17を貫通する孔部Hを設けた構造で、図示しない固定機構で支持軸17の回りに回転可能に固定されている。更に、ベーン19の先端付近には永久磁石M1が設けられている。
【0028】
なお、ベーン19の構造は、これに限定されず、全体の形状、先端部の形状、切り欠きの有無及び形状については適宜、これらの変形、代替が可能である。たとえば、先端部は尖端としてもよい。要は、本発明の要旨を実現するために適切な形状であればよい。
【0029】
次に、
図5に従って、物品を6が分岐路7へ分岐させる動作について説明する。なお、
図5は、分岐のためのガイドの働きを示すために、
図1、
図2に示す仕分けゾーンSを下方から見た図である。また、ベーン19の働きを明確にするため、ホイール18を透視して示している。
【0030】
まず、ベーン19は、ガイドブロック27の先端とノーズブロック29との間の分岐部分に進入する。このとき、ベーン19には外力は働いていないものする。このとき、品物6を分岐するためにベーン19に外力を加え、ベーンの先端部を分岐方向に傾けると、ベーン19の先端部と接触しうる位置にある、尖った先端部を有するノーズブロック29によりベーン19が分岐側に誘導されるとともに、支持軸17も誘導され、これにより、ホイール18も分岐側に誘導されながら進行する。
【0031】
この進行に従ってスライドシュー4を移動させるために必要とされる大きな力がホイール18に誘導されることにより、支持軸17を介して力がスライドシュー4に伝えられ、その結果、物品6が分岐路7へと誘導されることとなる。このようにして、ベーン19がノーズブロック29と衝突することなく、分岐動作が完了する。また、ベーン19に外力が加わらない場合は、ベーンが分岐側に回転することなく、ホイール18もそのまま直進し、分岐は起こらない。
【0032】
上記に示す通り、ベーン19に外力を加え、その先端をわずかに分岐側に傾けることにより、スライドシュー4を介して物品6を分岐路7へ衝突等の発生なしに導くことができるが、次に、
図3、
図4、
図5を用いてこの詳細、即ち、第1の実施態様に係るベーン19に外力を加える概略を説明する。
【0033】
第1の実施態様において物品6を分岐路7側に分岐させる場合には、
図5に示されるとおり、スライドシュー4が所定の場所に至ったときに、発光体231からシュースライド13の表面に光が照射される。すると光発電体b2が発電し、
図3に示されるとおり、その電気的エネルギーがシュースライド13内部のV電磁コイルL2に導かれV磁性体192に一時的に磁界を発生させる。このとき、ベーン19に設けられた永久磁石M1とV磁性体192との磁界の極性が異なるよう設定してあれば、両者は吸引されることとなる。
【0034】
これにより、ベーン19の永久磁石M1はシュースライド13のV磁性体192側に吸引されることで、ベーン19の先端が分岐方向に向かい、シュースライド13によって物品6が分岐される。なお、発光体231は、例えば、両側に分岐するような場合には、シュースライド13の進行方向の両側に2個設けてもよい。
【0035】
次に、
図7を用いて第2の実施態様について説明する。
図7に示されるように、シュースライド13の内部には、電源となる電池b1とS電磁コイルL1とS磁性体132とが設けられており、通電状態において、S電磁コイルL1に電流が流れS磁性体132に磁界を発生させる。一方、ベーン19の表面には光発電体b2が設けられており、光電発体b2が発電すると、これに電気的に接続(図示しない)されるV磁性体192に磁界が発生されるようになっている。
【0036】
この状態で、物品6を分岐路7側に分岐させる場合には、
図5に示されるのと類似の方法により、スライドシュー4が所定の場所に至ったときに、発光体231からベーン19の表面に光が照射される。すると光発電体b2が発電し、
図7に示されるとおり、その電気的エネルギーがベーン19内部のV電磁コイルL2に導かれV磁性体192に一時的に磁界を発生させる。このとき、S磁性体132とV磁性体192との磁界の極性が異なるよう設定してあれば、両者は吸引される。これにより、ベーン19のV磁性体192はS磁性体132側に吸引され、ベーン19の先端が分岐方向に向かい、シュースライド13によって物品が分岐される。
【0037】
なお、電池b1とS電磁コイルL1とを備える電磁回路については、電流制限回路等を付加しても構わない。また、必要な場合にのみ磁界を発生する制御を行っても構わない。さらに、S磁性体132およびV磁性体192は、S電磁コイルL1、V電磁コイルL2だけで充分な磁束が得られるようなら、特に設けなくとも構わない。なお、発光体231は、必要によって複数設けても構わない。
【0038】
次に、第3の実施態様を説明する。第3の実施態様では、
図8に示すように、第1の実施態様の場合における永久磁石による磁界の発生場所と、光発光体およびこれと接続される電磁コイルによる磁界の発生場所とを入れ換えたものである。
【0039】
第3の実施態様において物品6を分岐路7側に回動させる場合には、
図5に示されるのと類似の方法により、スライドシュー4が所定の場所に至ったときに、発光体231からベーン19の表面に光が照射される。すると光発電体b2が発電し、
図8に示されるとおり、その電気的エネルギーがベーン19内部のV電磁コイルL2に導かれV磁性体192に一時的に磁界を発生させる。このとき、永久磁石M1とV磁性体192との磁界の極性が異なるよう設定してあれば、両者は吸引することとなる。これにより、ベーン19のV磁性体192はスライドシュー4の永久磁石M1側に吸引されることとなり、ベーン19の先端が分岐方向に向かい、シュースライド13によって物品が分岐される。
【0040】
なお、V磁性体192は、V電磁コイルL2だけによって充分な磁束が得られるようなら、特に設けなくとも構わない。また、発光体231は、必要によって複数設けても構わない。
【0041】
次に、第4の実施態様を説明する。第4の実施態様においては、
図9に示すように、ベーン19に永久磁石M1及び光発電体b2を設ける。光発電体b2によって発電した電気的エネルギーはシュースライド13側に設置したV電磁コイルL2に導かれ電磁体192に磁界を発生させる。
【0042】
第4の実施態様において物品6を分岐路7側に回動させる場合には、
図5に示されるのと類似の方法により、スライドシュー4が所定の場所に至ったときに、発光体231からベーン19の表面に光が照射される。すると光発電体b2が発電し、
図9に示されるとおり、その電気的エネルギーがシュースライド13内部のV電磁コイルL2に導かれV磁性体192に一時的に磁界を発生させる。このとき、永久磁石M1とV磁性体192との磁界の極性が異なるよう設定してあれば、ベーン19の永久磁石M1はシュースライド13のV磁性体192側に吸引されることで、第1の実施態様と同様に物品が回動される。
【0043】
さらに、V磁性体192は、V電磁コイルL2だけで充分な磁束が得られるようなら、特に設けなくとも構わない。なお、発光体231は、必要によって複数設けても構わない。
【0044】
次に、電池により発生する磁界と永久磁石により発生する磁界との両方を用いる第5の実施態様を、
図6、
図4、
図10を用いて説明する。なお
図6は、この回動の模様を平面的に示した図である。なお
図6は、下方からシュースライド13を見た図で、ベーンが見えるようホイール18を透視した図面となっている。
図4、
図10に示すとおり、ベーン19に光発電体b2とV電磁コイルL2とV電磁体192とを設置し、シュースライド13には電池b1及びS電磁コイルL1、S電磁体132を設置し、さらに、永久磁石M1を設置する。
【0045】
なお永久磁石M1は、
図10に示すとおりS電磁体132と対峙する位置に配置し、S電磁コイルL1によるS電磁体132と永久磁石M1との磁界の極性は逆であるものとする。ベーン19の光発電体b2に光が照射され発電すると、ベーン19のV電磁体192はS電磁体132側に吸引されるとともに、永久磁石M1とは反発しあい、より大きな力でベーン19の先端が分岐側に回動することとなる。
【0046】
なお、光発電体に光が照射されたときに、最終的にベーンが分岐側に回動するだけの力が発生すればよいのであり、S磁性体132、永久磁石M1の位置は、所定の力が得られるならば、どのような距離、位置関係であっても構わない。また、電池b1およびS電磁コイルL1により磁性体に磁界を発生させるかわりに、永久磁石によってでも構わないし、あるいは、両者とも電池、電磁コイル、磁性体によるものであっても構わない。
【0047】
第5の実施態様において物品6を分岐路7側に回動させる場合には、
図5に示されるのと類似の方法により、スライドシュー4が所定の場所に至ったときに、発光体231からベーン19の表面に光が照射される。すると光発電体b2が発電し、
図10に示されるとおり、その電気的エネルギーがベーン19内部のV電磁コイルL2に導かれV磁性体192に一時的に磁界を発生させる。このとき、S磁性体132とV磁性体192との磁界の極性が異なり、永久磁石M1との極性が同じとなるように設定してあれば、S磁性体132とV磁性体192とは吸引し、S磁性体132と永久磁石M1とは反発することとなる。これにより、ベーン19の先端は分岐側に吸引されることで、第1の実施態様と同様に物品が回動される。
【0048】
なお、電池b1とS電磁コイルL1とを備える電磁回路については、電流制限回路等を付加しても構わない。また、必要な場合にのみ磁界を発生する制御を行っても構わない。さらに、S磁性体132およびV磁性体192は、S電磁コイルL1、V電磁コイルL2だけで充分な磁束が得られるようなら、特に設けなくとも構わない。なお、発光体231は、例えば両側に分岐する場合のように、必要によっては複数設けても構わない。
【0049】
また、これまでの説明においては、光発電体により磁界を発生させているが、光以外によるエネルギー伝達手段によって磁界を発生させても構わない。また、外部からのエネルギーを蓄えておき、光、電波、超音波等によって、分岐のための電磁回路を起動しても構わない。さらに、電池のかわりに、他の電源を用いても構わない。
【0050】
なお、電力源として、スライドシューのホイールに発電機を内蔵して発電させ、この得られた電力をスライドシューに内蔵したキャパシター(コンデンサー)に蓄電し、これを利用することも可能である。大きな電力が得られる場合がある。
【0051】
さらに、磁界以外の、気体、液体による圧力、物理的な接触力、形状記憶合金やバネ性のある樹脂の利用、ピエゾ素子の利用等によりベーンを回転させることで、スライドシューを回動させても構わない。
【0052】
次に、第6の実施の態様について、
図11を用いて説明する。ホイール18は支持軸17に対して回動自在に取り付けられるが、ベーン19は支持軸17と一体で回動するように支持軸17に固定して取り付けられる。ここで、シュースライド13の内部で支持軸17の上端部には、回動駆動部であるステッピングモータ20が連結されている。また、シュースライド13には、駆動源(電源)である電池21、光発電体b2、及び光電流検知スイッチ22が設けられている。
【0053】
ここでステッピングモータ20と、電池21と、光電流検知スイッチ22とを接続する電気回路が形成されている。さらに、光発電体b2が、光電流検知スイッチ22を作動させるように関連付けられている。また、外部には図示しない発光体231が設けられている。
【0054】
このような構成の第6の実施の態様の動作は次のようになる。スライドシュー4の分岐が必要な場合は、発光体231が光発電体b2に向けて光を照射する。すると、それにより起電力が発生し、それが光電流検知スイッチ22へと伝えられる。すると、光電流検知スイッチ22が作動し、ステッピングモータ20−電池21−光電流検知スイッチ22の回路が閉じられて、電池からの電流がステッピングモータ20に伝えられ、ステッピングモータ20の回転により、連結されているベーン19が回動することになる。
【0055】
なお、ベーン19の回動角度は、図示しない制御部によりステッピングモータ20に与えられるか、あるいは、図示しない機械的なベーン角度規制機構によるものとする。
【0056】
また、回動駆動部としては、ステッピングモータに限らず、その他のモータやソレノイドなど、通電によって回転できる機構であれば、どのようなものでもよい。例えば、電磁粉体クラッチのようなものでもよい。
【0057】
光電流検知スイッチ22としては、光発電体231の起電力により、回路の開閉の機能を果たせるものであれば、どのようなものでもよく、実装上は、光発電体と一体として構成されてもよい。
【0058】
これまでの説明の中で、ベーン19の回動の後で、初期位置に戻す動作が必要な場合もあるが、その場合には、ベーン19と同軸に、あるいはベーン19の外側に、コイルバネや板バネのような弾性体を付加してもよい。
【0059】
なお、これまでの説明において、種々の部品を独立の部品としてきたが、これらのうちの、いくつかが組み合わされた複合部品であってもよい。実質的にそれらの独立の部品としての機能を果たせるものであれば、名称・形状などを問わず、本発明の技術思想の範囲に含まれるものである。