特許第6168927号(P6168927)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6168927
(24)【登録日】2017年7月7日
(45)【発行日】2017年7月26日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1345 20060101AFI20170713BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20170713BHJP
【FI】
   G02F1/1345
   G02F1/1368
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-183795(P2013-183795)
(22)【出願日】2013年9月5日
(65)【公開番号】特開2015-52628(P2015-52628A)
(43)【公開日】2015年3月19日
【審査請求日】2016年5月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】西野 知範
(72)【発明者】
【氏名】柳澤 昌
(72)【発明者】
【氏名】縣 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】阿部 裕行
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 喬之
【審査官】 佐藤 洋允
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−022635(JP,A)
【文献】 特開2014−163952(JP,A)
【文献】 特開平06−148666(JP,A)
【文献】 特開2009−103872(JP,A)
【文献】 特開2011−081092(JP,A)
【文献】 特開平10−062814(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F1/1343−1/1345
G02F1/135−1/1368
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端子部と、前記端子部と隣接する第1のスクライブ線と、前記第1のスクライブ線と垂直に交差し、前記第1のスクライブ線と接続している第2のスクライブ線と、前記第2のスクライブ線に沿って形成されている信号線と、を有する第1基板を有する表示装置であって、
前記端子部は、フレキシブル配線基板用端子と、前記フレキシブル配線基板用端子と接続する第1の配線と、前記信号線と接続する第2の配線と、を有し、
前記第1の配線は、前記フレキシブル配線基板用端子から前記第1のスクライブ線にまで延在し、
前記第2の配線は、前記信号線から前記第2のスクライブ線にまで延在していることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記第2の配線は複数存在し、前記第2の配線の一部はフレキシブル配線基板用端子と接続し、前記第2の配線の他の部分はフレキシブル配線基板用端子と接続していないことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第2の配線は半導体層によって形成されていることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第2の配線の一部は、前記第2の配線数の半数であることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に係り、特に製造工程において、静電気による配線等の破壊を効率よく防止した液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置では画素電極および薄膜トランジスタ(TFT)等がマトリクス状に形成されたTFT基板と、TFT基板に対向して、TFT基板の画素電極と対応する場所にカラーフィルタあるいはオーバーコート膜等が形成された対向基板が設置され、TFT基板と対向基板の間に液晶が挟持されている。そして液晶分子による光の透過率を画素毎に制御することによって画像を形成している。
【0003】
液晶表示装置を構成する液晶表示パネルを個々に製作することは効率が悪いので、マザー基板に多数の液晶セルを形成し、その後マザー基板から個々の液晶セルを分離する。特にTFT基板においては、多数のTFT、映像信号線、走査信号線等が狭い間隔で形成されており、製造工程で静電気等が発生すると、配線間の絶縁破壊が生じたり、TFTが破壊されたりする。これを防止するために、製造工程においては、信号線を共通の線に接続し、配線間に静電気が生じない構成としている。そして、共通線は、マザーTFT基板において、個々の液晶表示パネルの間に形成されたアース線等に接続する。
【0004】
「特許文献1」には、液晶表示パネルがマザー基板に多数形成されている状態において、液晶表示パネルの点灯検査を行うが、個々の液晶表示パネルの信号線を1列ごとに共通化し、1回の検査によって、マザー基板状の1行に配列している液晶表示パネルの点灯検査を一度に行う構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−84353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図7は、マザーTFT基板1000の模式平面図である。図7において、液晶セル10がマトリクス状に形成されている。液晶セル10には表示領域11と端子部12が形成されている。上側の液晶セル10と下側の液晶セル10の間には静電対策素子21が形成されており、静電対策素子21と液晶セル10の端子部12とを静電対策配線20が接続している。各静電対策素子21は静電対策共通線22と接続している。
【0007】
図8は、図7の液晶セルのみの部分におけるTFT基板の概略構成を記した平面図である。図8において、表示領域11の右側にはゲート回路30がビルトインで形成されている。図8におけるTFT基板の状態ではまだICドライバは搭載されていないが、端子部に点線で示す部分がICドライバ搭載領域40である。端子部12にはフレキシブル配線基板を接続するためのフレキシブル配線基板用端子70が形成されている。
【0008】
図9は、図8のフレキシブル配線基板用端子70付近を拡大した平面図である。図9において、表示領域から信号線50が延在し、製品の外形となるスクライブ線90付近に形成されたフレキシブル配線基板用端子70と接続している。なお、信号線50の外側にはアース線51が接続されているが、このアース線51もフレキシブル配線基板用端子70と接続している。
【0009】
図9において、フレキシブル配線基板用端子70から製品の外形となるスクライブ線90を越えて静電気対策配線20が延在している。この静電気対策配線20は、図9に図示しない部分において、静電気対策素子21に接続し、静電気対策素子21から出力する線は、図7に示すように、静電気対策共通線22と接続する。
【0010】
図10図9のA−A断面であり、製品の外形となるスクライブ線90付近における信号線50、フレキシブル配線基板用端子70、静電気対策配線20等の構成を示す断面図である。図10において、ガラス基板100の上に第1の絶縁膜101が形成され、その上に接続線60が形成されている。この場合の接続線60は半導体層となっている。接続線60を覆って第2の絶縁膜102が形成され、第2の絶縁膜102の上に信号線50あるいは静電気対策配線20が形成されている。
【0011】
第2の絶縁膜102にスルーホール105が形成され、このスルーホール105によって、信号線50あるいは静電気対策配線20が半導体等で形成された接続線60と接続し、信号線50と静電気対策配線20とが導通している。信号線50あるいは静電気対策配線20を覆って第3の絶縁膜103が形成されている。第3の絶縁膜103には端子用スルーホール106が形成され、この部分にITO110を形成し、フレキシブル配線基板用端子70を形成している。
【0012】
図10における点線で示す切断線90の左側、すなわち信号線50が存在している側が製品として残る側であり、切断線90の右側、すなわち、静電対策配線20が存在している側は、液晶セルをマザー基板から分離する際、液晶セルから切り離され、破棄される。
【0013】
図9および図10に示すように、静電気対策配線20はフレキシブル配線基板用端子70を介して信号線50と接続される。このような構成は、静電気防止対策には、必ずしも絶対的な条件ではないが、フレキシブル配線基板用端子70を介して静電気対策配線を接続する場合と、フレキシブル配線基板用端子70を介さずに静電気対策配線20を接続する場合が存在する構成とすると、製品の場所によって信頼性にばらつきが生ずるので、静電気対策配線20は一律にフレキシブル配線基板用端子70を介して接続する構成とする場合が多い。
【0014】
一方、液晶表示装置では、同じ外形サイズを保ったまま、高精細画面が要求されている。高精細画面においては、信号線50の数も多くなり、その結果、信号線50と接続するフレキシブル配線基板用端子70の数も多くなる。したがって、静電気対策が必要な配線も多くなり、フレキシブル配線基板用端子70の数も多くなる。そうすると、液晶セル内に必要なフレキシブル配線基板用端子70を配置する面積の確保が困難になる。
【0015】
本発明の課題は、液晶セル内に信号線等の数が多くなっても、フレキシブル配線基板用端子を介して、製造工程における静電気対策をすることを可能にし、信頼性のレベルが安定した液晶表示装置の製造を可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は上記課題を克服するものであり、具体的な手段は次のとおりである。
【0017】
(1)端子部を有する第1の辺と端子部と対向する第2の辺と、第1の辺の左側で、第1の辺と第2の辺を結ぶ第3の辺と、第1の辺の右側で、第1の辺と第2の辺を結ぶ第4の辺を有する液晶表示装置であって、前記端子部に形成されたフレキシブル配線基板用端子から、前記第1の辺の側面にまで第1の配線が延在して露出し、前記第3の辺の側面にまで、第2の配線が延在して露出し、前記第4の辺の側面にまで、第3の配線が延在して露出し、前記第1の配線、前記第2の配線、前記第3の配線は前記側面以外は絶縁膜によって覆われていることを特徴とする液晶表示装置。
【0018】
(2)前記第2の配線は複数存在し、前記第2の配線の一部はフレキシブル配線基板用端子と接続し、前記第2の配線の他の部分はフレキシブル配線基板と接続せず、前記第3の配線は複数存在し、前記第3の配線の一部はフレキシブル配線基板用端子と接続し、前記第3の配線の他の部分はフレキシブル配線基板と接続していないことを特徴とする(1)に記載の液晶表示装置。
【0019】
(3)前記第2の配線および前記第3の配線は半導体層によって形成されていることを特徴とする(2)に記載の表示装置。
【0020】
(4)前記第2の配線の一部は、前記第2の配線数の半数であることを特徴とする(2)に記載の液晶表示装置。
【0021】
(5)前記第3の配線の一部は、前記第3の配線の数の半数であることを特徴とする(2)に記載の液晶表示装置。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、静電気対策を、フレキシブル配線基板用端子を通して液晶セル外に形成した静電気対策素子と接続することによって行う構成において、マザーTFT基板における隣どうしの液晶セルの静電気対策配線を共通とすることによって、高精細の画面に対応して信号線の数が多くなっても、フレキシブル配線基板用端子の数を抑制することが出来るので、端子の数に起因する液晶セルの大きさの増大を抑制することが出来る。
【0023】
また、端子数を抑制することが出来るので、フレキシブル配線基板の大きさが増大することを防止することが出来る。さらに、静電気対策配線を同一の条件によって、液晶セル外の静電気対策素子と接続することが出来るので、安定した信頼性を有する液晶セルを製造することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明によるマザーTFT基板の構成の一部を示す平面図である。
図2】スクライブ線を挟む接続線を示す平面図である。
図3図2のB−B断面図である。
図4】実施例1を示す平面図である。
図5】実施例2を示す平面図である。
図6】実施例3を示す平面図である。
図7】従来例のマザーTFT基板を示す平面図である。
図8図7における液晶セルの平面図である。
図9】従来例におけるフレキシブル配線基板端子と静電気対策配線を示す平面図である。
図10図9のA−A断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に実施例を用いて本発明の内容を詳細に説明する。
【実施例1】
【0026】
図1はマザーTFT基板に配置された本発明によるTFT基板を2個だけ表示した平面図である。図1に示すTFT基板には、表示領域11の両側にビルトインされたゲート回路30が形成されている。図1において、端子部12にICドライバ搭載領域40が形成され、ゲート回路30からの配線の一部は、ICドライバ搭載領域40にも延在している。端子部12の端部には、フレキシブル配線基板用端子70が形成されている。従来方式では、このフレキシブル配線基板用端子70から外側に静電気対策配線20が延在する。
【0027】
図1において、隣同士の液晶表示パネルのゲート回路30が液晶セルどうしを分離するスクライブ線90を挟んで形成されている。ゲート回路30からの配線は製造工程において発生する静電気による絶縁破壊を防止するために液晶セル外の図示しない静電気対策素子と静電気対策配線20を介して接続する必要がある。
【0028】
図1においては、隣同士のゲート回路30から延在する配線を、スクライブ線90をまたいで接続している。そして、2個の液晶セルのいずれかから静電気対策配線を液晶セル外に延在させている。静電気対策配線20は、フレキシブル配線基板用端子70を介さず液晶セルの外側に延在する。このような構成によって、液晶セルから延在する静電気対策配線20の数を減少させることが出来る。
【0029】
また、静電気対策配線20はフレキシブル配線基板用端子70を介して液晶セルの外側に延在するので、フレキシブル配線基板用端子70の数を抑制することが出来る。端子の幅等は、配線の幅等に比較して大きいので、端子の数を減らせる分、液晶セルの大きさを抑えることが出来る。また、端子の数が少なくなった分、フレキシブル配線基板の大きさも抑えることが出来る。本明細書で言う信号線とは、ゲート配線の場合もあるし、映像信号線の場合もあるし、コモン配線あるいはアース線の場合もある。
【0030】
図2は、スクライブ線90を挟んで、隣同士の信号線の接続の状態を示す平面図である。図2において、スクライブ線90を挟んだ2つの液晶セルにおいて、上方に配置された図示しないゲート回路から信号線50が延在している。隣り同士の液晶セルに形成された信号線50は接続線60によって接続されている。信号線50と接続線60は、絶縁膜を挟んで別層に形成されているので、スルーホール105を介して接続している。
【0031】
図3図2のB−B断面図である。図3において、ガラス基板100の上に第1の絶縁膜101が形成され、その上に接続線60が形成されている。この場合の接続線60は、半導体層によって形成されている。半導体層は抵抗が非常に大きいが、静電気防止に対しては十分な導通性を持っている。なお、半導体層を接続線として用いている理由は、接続線60は、スクライブ線90によって切断されるので、接続線60が液晶セルの側面において大気に晒されるので、化学的に安定な半導体層を用いている。したがって、液晶セルの側面における大気に対する安定性が確保できれば、接続線60は金属あるいは合金で形成してもよい。
【0032】
半導体層で形成された接続線60の上に第2の絶縁膜102が形成され、第2の絶縁膜102の上を信号線50が延在する。図3において、信号線30の部分に形成されたスルーホール105の断面が記載されている。第2の絶縁膜102に形成されたスルーホール105は、金属あるいは合金で形成された信号線によって覆われ、接続線60と導通している。信号線50およびスルーホール105は第3の絶縁膜103によって覆われて外気から保護されている。
【0033】
図4は、本実施例における信号線50、接続線60、フレキシブル配線基板用端子70、静電気対策配線20等の例である。隣り合った液晶セルの端子、配線等は、スクライブ線90を挟んでほぼ線対称となっている。そこで、左側の液晶セルを対象に説明する。図示しないゲート回路から延在してきた信号線50は、ICドライバ搭載領域40に形成されたICドライバ端子41を経由して、検査端子80と接続し、さらに検査端子80から配線が延在して、フレキシブル配線基板用端子70と接続し、フレキシブル配線基板用端子70から静電気対策配線20が延在している。
【0034】
図4において、左側の液晶セル内の配線は4本存在しているが、フレキシブル配線基板用端子70は2個であり、静電気対策配線20は2本である。図4において、右側の液晶セル内の信号線50等の配線も4本存在しているが、フレキシブル配線基板用端子70は2個であり、静電気対策配線20も2本である。このように、フレキシブル配線基板用端子70および静電気対策配線20の数を減らせるのは、スクライブ線90を挟んで接続線60によって、スクライブ線90を挟んで線対称に配置している信号線60を接続しているからである。
【0035】
図4において、検査端子AとCに対応する配線は、左側の液晶セルのフレキシブル配線基板用端子70と接続し、検査端子BとDに対応する配線は右側の液晶セルのフレキシブル配線基板用端子70と接続している。すなわち、各液晶セルにおいて、フレキシブル配線基板用端子70は、検査端子50の数の半分になっている。フレキシブル配線基板用端子70からスクライブ線90を超えて延在する静電気対策配線20は、液晶セル外において、図示しない静電気対策素子を介して図示しない静電気対策共通線と接続している。
【0036】
本実施例によれば、液晶セルに形成する、静電気対策配線20と接続するフレキシブル配線基板端子70の数を静電気対策が必要な信号線50の半分にすることが出来、かつ、フレキシブル配線基板用端子70も隣同士の液晶セルにおいて、スクライブ線90を挟んで線対称に配置することが出来る。したがって、各液晶セルの中心と各フレキシブル配線基板の中心とをほぼ一致させて配置することが可能となる。
【実施例2】
【0037】
図5は、本実施例における信号線50、接続線60、フレキシブル配線基板用端子70、静電気対策配線20等の例である。図5においても、図示しないゲート回路からの配線は、各液晶セルとも4本、ICドライバ領域40のICドライバ端子41に延在していている。本実施例が実施例1における図4と異なるところは、左側の液晶セルにおけるフレキシブル配線基板用端子70が3個なのに対して、右側の液晶セルにおけるフレキシブル配線基板用端子70は1個であることである。
【0038】
図5において、検査端子80への入力配線までは、実施例1の図4と同じであるが、検査端子80からフレキシブル配線基板用端子70までの配線を左右の液晶セル間で異ならせることによって、左右の液晶セルでフレキシブル配線基板用端子70の数を異ならせている。ところで、右側の液晶セルにおいても、左側の端部においては、図5における左側の液晶セルと同じであり、逆に、左側の液晶セルにおいても、右側の端部は図5における左側の液晶セルと同じであるから、端子の総数は、左右の液晶セルで同じである。
【0039】
すなわち、フレキシブル配線基板用端子70が各液晶セルにおいて、右側に偏った配置となっていることが図5の特徴である。また、各液晶セルに接続するフレキシブル配線基板も各液晶セルに対して右側に偏ることになる。液晶セルを収納する製品の構造によっては、フレキシブル配線基板の接続位置を液晶セルの中心からずらしたほうがよい場合、本実施例は効果がある。
【実施例3】
【0040】
図6は、本実施例における信号線50、接続線60、フレキシブル配線基板用端子70、静電気対策配線20等の例である。図6においても、図示しないゲート回路からの配線は、各液晶セルとも4本、ICドライバ領域40のICドライバ端子41に延在していている。本実施例が実施例1における図4と異なるところは、左側の液晶セルにおいては、信号線50は、ICドライバ搭載領域40のICドライバ端子41を介さずに、直接検査端子80に接続するのに対し、右側の液晶セルにおいては、実施例1の図4と同様、信号線50は、ICドライバ搭載領域40のICドライバ端子41と接続した後、検査端子80と接続している点である。
【0041】
図6に示すように、フレキシブル配線基板用端子70までの、配線や端子との接続がスクライブ線90を挟んで異なった構成となっている場合も、接続線60を介して、隣り同士の液晶セルの信号線50を接続することによって、フレキシブル配線基板用端子70の数を減少させることが出来、その結果、液晶セルの大きさを抑制でき、かつ、フレキシブル配線基板の大きさを抑制できることは実施例1あるいは2と同様である。
【0042】
尚、本実施形態では液晶表示装置について記載しているが、有機EL型の表示装置等の液晶表示装置以外の表示装置であっても、フレキシブル配線基板用端子を有しており、かつ、静電気対策を施す必要があるため、本願発明を適応することが可能である。
【符号の説明】
【0043】
10…液晶セル、 11…表示領域、 12…端子部、 20…静電気対策配線、 21…静電気対策素子、 22…静電気対策共通線、 30…ゲート回路、 40…ICドライバ搭載領域、 41…ICドライバ用端子、 50…信号線、 51…アース線、 60…接続線、 70…フレキシブル配線基板用端子、 80…検査端子、 90…スクライブ線、製品外形、 100…ガラス基板、 101…第1の絶縁膜、 102…第2の絶縁膜、 103…第3の絶縁膜、 105…スルーホール、 106…端子用スルーホール、 1000…マザーTFT基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10