(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
常夜灯と通常照明が切り替えられる照明装置は古くから知られている。常夜灯は暗く赤みがかって発光し、通常照明は明るい白色で発光する。この照明装置は、低照度と高照度で発光色が異なるので、調光と調色が連動する照明装置と一般化できる。例えば特許文献1には、発光色の異なる複数の光源を備え、各光源の発光光量の比率を調整し、色温度の下降に伴って全発光光量を減少させることができる色温度可変照明装置が示されている。
【0003】
最近では、LEDを光源とする照明装置の普及にともないLEDを光源として常夜灯と通常照明を切り替えられる照明装置が求められるようになってきた。単純に常夜灯用のLED光源及び駆動回路、並びに通常照明用のLED光源及び駆動回路を準備し、一の照明装置にまとめれば所望のLED照明装置を得られるが、前述のように調光と調色が連動すれば便利である。
【0004】
例えば特許文献2の
図1(a)には、赤色系の発光ダイオード3R、緑色系の発光ダイオード3G、青色系の発光ダイオード3Bを一の照明光源3に搭載し、各赤色系、緑色系及び青色系の発光ダイオード3R,3G,3Bを独立して発光制御する電源ユニット2を備えた照明装置が示されている。電源ユニット2は特許文献2の
図1(b)に示すように、制御信号入力部20と、交流/直流変換部21と、赤,緑,青色系の発光ダイオード3R,3G,3Bをそれぞれ駆動する赤色系LED駆動部22R、緑色系LED駆動部22G、青色系LED駆動部22Bと、駆動信号変換部23を備えている。このとき制御信号入力部20は駆動信号変換部23に制御信号を受け渡す。交流/直流変換部21は、電力を商用電源から取り出し、その電力を赤,緑,青色系LED駆動部22R,22G,22Bと、駆動信号変換部23に供給する。
【0005】
この照明装置はコントローラ1から得た調光に関する制御信号により、赤,緑,青色系の発光ダイオード3R,3G,3Bを独立に発光制御する。なお調光に係る制御信号に対し、赤,緑,青色系の発光ダイオード3R,3G,3Bの駆動条件はあらかじめ設定されている。この結果、この照明装置は調光に連動して調色が可能となる。ちなみにこの照明装置は、白熱電球の光量−色温度特性と近似しており、低照度では色温度が低く(赤みがかる)、光照度では色温度が高くなる(白みがかる)。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付
図1〜6を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また特許請求の範囲に記載した発明特定事項との関係をカッコ内に記載している。
【0021】
(第1実施形態)
図1〜3により本発明の第1実施形態として示すLED照明装置100について説明する。
【0022】
先ず
図1によりLED照明装置100の回路構成について説明する。
図1はLED照明装置100の回路図である。
図1においてLED照明装置100に含まれる定電流ドライバー101(電源回路)には、出力する電流値を設定するための制御信号102aが入力する制御信号入力端子102と、電力線103aが接続する電力入力端子103と、制御信号102aと電力線103aのグランドレベル104aとなるグランド端子104と、負荷に電流を出力する出力端子105と、負荷から電流が戻ってくる電流帰還端子106がある。
【0023】
複数のLED108a(第1LED)は直列接続し第1LED列108を構成し、同様に複数のLED109a(第2LED)は第2LED列109を構成する。第1LED列108のアノードと第2LED列109のアノードはともに定電流ドライバー101の出力端子105に接続している。なお第1LED列108に含まれるLED108aの個数は、第2LED列109に含まれるLED109aの個数より少ない。また第1LED列108のカソードはデプレッション型FET111(以下FETと呼ぶ)と抵抗112からなる電流制限回路110を介して定電流ドライバー101の電流帰還端子106と接続し、第2LED列109のカソードは直接的に定電流ドライバー101の電流帰還端子106と接続している。電流制限回路110においてFET111のドレインは第1LED列108のカソードと接続し、ソースは抵抗112の右端子と接続し、ゲートは抵抗112の左端子及び定電流ドライバー101の電流帰還端子106と接続している。
【0024】
続いて
図1に示したLED照明装置100に含まれる発光及び回路ブロックについて説明する。LED108aは色温度(第1発光色)が2700Kで発光し、LED109aは色温度(第2発光色)が5400Kで発光する。つまり常夜灯のように低照度発光モードで動作するとき第1LED列108のみが点灯し、その発光色は赤みがかった第1発光色となる。一方、通常照明のように高照度発光モードで動作するとき第1LED列108
と第2LED列109がともに発光し、その発光色は青みがかった白色となる。なお高照度発光モードの発光色は第1LED列108の発光と第2LED列109の発光が混合したものなので5400Kより低い。
【0025】
前述のようにLED108aの個数は、LED109aの個数より少ない。このためLED108aが直列接続して構成された第1LED列108の閾値Vth1は、LED109aが直列接続して構成された第2LED列109の閾値Vth2よりも小さい。なお第1LED列108の閾値とはLED108aの順方向電圧ドロップとその直列段数の積であり、同様に第2LED列109の閾値とはLED109aの順方向電圧ドロップとその直列段数の積である。
【0026】
電流制限回路110は、FET111のゲート−ドレイン間の電圧VgsがFET111の閾値より高ければソース−ドレイン間に電流Idsが流れる。電流制限回路110は、電圧Vgsと電流Idsの関係及び、電流Idsによる抵抗112の電圧降下から、電流制限回路110に流せる最大の電流Imaxが決まる。なお電流制限回路110は、定電流ダイオードなど他の電流制限回路に置き換えることもできる。
【0027】
最後に
図1に示したLED照明装置100の全体的な動作について説明する。低照度発光モードにおいて定電流ドライバー101は、出力端子105から電流制限回路110の最大電流Imaxよりも小さい電流Iを出力する。このとき電流Iは全て第1LED列108に流れ、出力端子105の電圧Vは第1LED列108の閾値電圧Vth1よりわずかに大きな値になる。
【0028】
これに対し高照度発光モードにおいて定電流ドライバー101は、出力端子105から電流制限回路110の最大電流Imaxよりも大きな電流Iを出力する。このとき電流Iの一部は第1LED列108に流れる、残りの一部は第2LED列109を流れる。第1LED列108に流れる電流の値は電流Imaxであり、出力端子105の電圧Vは第2LED列109の閾値Vth2よりわずかに大きな値となる。なおLED照明装置100は高照度発光モードにおいて電流Iの設定を調整することにより調光しても良い。
【0029】
以上のようにLED照明装置100は、第1LED列108のみが発光する低照度発光モードと、第1LED列108及び第2LED列109がともに発光する高照度発光モードがあり、低照度発光モードと高照度発光モードでは発光色が異なる。このとき第1LED列108及び第2LED列109に電流(電力)を供給する定電流ドライバー101(電源回路)は出力端子105から第1LED列108列及び第2LED列109に電流を供給する。また定電流ドライバー101は低照度発光モードと高照度発光モードを電流Iで切り替えているが、低照度発光モードと高照度発光モードに対しそれぞれ出力電圧Vを調整して出力電流を一定にしているので、それぞれの発光モードを出力電圧Vで制御しているとも言い換えられる。
【0030】
以上のようにLED照明装置100は、定電流ドライバー101が有する一の出力端子105の出力電圧Vだけにより低照度発光モードと高照度発光モードを切り替えているので、回路構成や制御が簡単になっている。
【0031】
次に
図2により、
図1に示したLED照明装置100の発光部について説明する。
図2はLED照明装置100の発光部と電流制限回路110をブロックにして表した回路図であり、発光部とは
図1において第1及び第2のLED列108,109からなる回路である。
図2において定電流ドライバー101の出力端子105は発光部であるLEDモジュール113の電極114に接続しており、LEDモジュール113の他の電極115は電流制限回路110の右端子に接続するとともに、LEDモジュール113のさらに別の電
極116は電流制限回路110の左端子と定電流ドライバー101の電流帰還端子106に接続している。電極114は第1LED列108(
図1参照)と第2LED列109(
図1参照)のアノードと接続し、電極115,116はそれぞれ第1LED列108及び第2LED列109のカソードと接続している。
【0032】
次に
図2を参照しながら
図3によりLEDモジュール113の構造を説明する。
図2においてLEDモジュール113は実際の形状(平面視)を模しており、
図3はLEDモジュール113の断面図である。
図3においてLEDモジュール113は、モジュール基板117の上面において、図示していない電極114,115,116(
図2参照)や配線電極が形成されているとともに、2重で円形のダム材118,119があり、ダム材119の内側の領域に第1蛍光部材121が充填され、ダム材119の外側であってダム材118の内側の領域に第2蛍光部材120が充填されている。
図3において、第1LED列108(
図1参照)に含まれるLED108a(
図1参照)はLEDダイ108bを第1蛍光部材121で被覆したものであり、第2LED列109(
図1参照)に含まれるLED109a(
図1参照)はLEDダイ109bを第2蛍光部材120で被覆したものである。このLEDダイ108b,109bはモジュール基板117上にダイボンディングされ、ワイヤ122により図示していない配線電極と電気的に接続している。
【0033】
モジュール基板117は、セラミックスや表面を絶縁処理した金属基板など表面反射率が高く熱伝導性の良好な板材を使用する。LEDダイ108b、109bはとも青色発光ダイオードである。第1蛍光部材121はシリコーン樹脂に緑から黄色で発光する蛍光体と赤で発光する蛍光体を含有し、LEDダイ108bが発光したときLED108aは赤みがかって発光する(2700K)。第2蛍光部材120はシリコーン樹脂に黄色で発光する蛍光体を含有し、LEDダイ109bが発光したときLED109aは色温度の高い白色(5400K)で発光する。
【0034】
LED照明装置100のLEDモジュール113には複数のLED108a(第1LED)とLED109a(第2LED)が一のモジュール基板117に実装されていた。しかしながら本発明のLED照明装置は、この構造に限定されず、第1LEDと第2LEDを別々の基板に実装しても良い。なおLED照明装置100のように一の基板に第1及び第2のLEDを実装してしまえば取扱が容易になる上、レンズ等の追加的な光学部材を小型化できる。
【0035】
またLED照明装置100ではLED108a(第1LED)がLEDダイ108bの上面を第1蛍光部材121で被覆したものであり、LED109a(第2LED)がLEDダイ109bの上面を第2蛍光部材120で被覆したものであった。さらにLED108a同士の間で第1蛍光部材121が連結し、LED109a同士の間で第2蛍光部材120が連結し、LED108aが配置されている領域の外側にLED109aが配置されていた。しかしながら本発明のLED照明装置おいて各LEDはこのような形状や配置に限定されず、例えば一個ずつ別々になっているディスクリート部品であっても良い。さらにそのLEDは蛍光部材を備えていなくても良く、例えば第1LEDとしてLEDダイが赤色発光するものを蛍光部材なしに使用しても良い。また表面実装型のような小型のディスクリートLEDを採用することにより、第1及び第2のLEDを所望の配置にして高照度発光モードにおける混色性を改善できる。これに対し第1及び第2のLEDをLED照明装置100のような構成にすると小型高密度化が促進されるので、前述のように取扱やレンズ等の追加的な光学部材に対し有効になる。
【0036】
またLED照明装置100ではLED108a(第1LED)の発光色の色温度がLED109a(第2LED)の発光色の色温度より低く、第1LED列108にはLED108aのみが含まれ、第2LED列109にはLED109aのみが含まれていた。しか
しながら本発明のLED照明装置では、第1LED列に部分的に第2LEDが含まれていても良いし、反対に第2LED列に第1LEDが含まれていても良い。このとき第1LED列に含まれる第1LEDの割合が第2LED列に含まれる第1LEDの割合より大きければ、第1LED列のみが点灯する低照度発光モードが、第1及び第2LED列が同時に発光する高照度発光モードより色温度が低くなり、常夜灯や誘導灯などに使用しやすくなる。なお低照度発光モードを常夜灯以外の用途に使う場合、低照度発光モードより高照度発光モードの色温度が低くなっても良い。
【0037】
(第2実施形態)
図1から
図3で示したLED照明装置100は電源回路が出力電流を変化させられる定電流ドライバー101であり、第1LED列108と第2LED列109が定電流ドライバー101(電源回路)に対して並列接続し、第1LED列108に電流制限回路110が直列接続していた。この定電流ドライバー101はリモートコントローラやセンサなどから送られてくる制御信号102aに基づいて出力する電流値を設定するものである。定電流ドライバー101は、この設定された電流を出力するため負荷である第1及び第2のLED列108,109に印加する電圧を調整していた。すなわちLED照明装置100は、出力電流を監視することを通して間接的に負荷を電圧で制御し、低照度発光モードと高照度発光モードを切り替えていた。これに対し電源回路の出力電圧を直接的に設定し負荷である第1LED列及び第2LED列を制御しても良い。そこで
図4から
図6により第2実施形態として、電源回路として直接的に出力電圧を変化させられる可変電圧源201を備えたLED照明装置200を説明する。
【0038】
先ず
図4によりLED照明装置200の回路構成について説明する。
図4はLED照明装置200の回路図である。
図4においてLED照明装置200に含まれる可変電圧源201(電源回路)には、出力する電圧値を設定するための制御信号202aが入力する制御信号入力端子202と、電力線203aが接続する電力入力端子203と、制御信号202aと電力線203aのグランドレベル204aとなるグランド端子204と、負荷に電圧を印加する出力端子205と、負荷から電流が戻ってくる電流帰還端子206がある。
【0039】
複数のLED207a(第1LED)は直列接続し第1LED列207を構成し、同様に複数のLED208a(第2LED)は第3LED列208を構成し、複数のLED209a(第2LED)は第4LED列209を構成する。第1、第3及び第4のLED列207,208,209は直列接続し、第1LED列207のアノードは可変電圧源201の出力端子205に接続している。なお第3LED列208と第4LED列209は、高照度発光モードにおいて第1LED列207とともに発光する第2LED列を構成する。また第1LED列207と第3LED列208の接続部にはデプレッション型FET210a(以下デプレッション型FETをFETと呼ぶ)と抵抗210bからなるバイパス回路210が接続している。同様に第3LED列208と第4LED列209の接続部にはFET211aと抵抗211bからなるバイパス回路211が接続し、さらに第4LED列209のカソードにはFET212aと抵抗212bからなる電流制限回路212が接続している。なお抵抗210b,211b,212bは電流検出用の抵抗である。
【0040】
続いて
図4に示したLED照明装置200に含まれる発光ブロックについて説明する。なおLED照明装置200において発光ブロックとは、第1、第3及び第4のLED列207,208,209並びにバイパス回路210,211及び電流制限回路212からなる回路である。LED207aは色温度(第1発光色)が2700Kで発光し、LED208a及びLED209aは色温度(第2発光色)が5400Kで発光する。つまり常夜灯のように低照度発光モードでは第1LED列207のみが点灯し、その発光色は赤みがかった第1発光色となる。いっぽう通常照明のように高照度発光モードでは第1LED列
207並びに第3及び第4のLED列208,209がともに発光し、その発光色は青みがかった白色となる。高照度発光モードの発光色は第1LED列207の発光と第3及び第4のLED列208,209(第2LED列)の発光が混合したものなので5400Kより低い。
【0041】
ここでLED207aの個数は、LED208a,209aの個数より少ない。このためLED207aが直列接続して構成された第1LED列207の閾値Vth1は、LED208a,209aが直列接続して構成された第3及び第4のLED列208,209の閾値Vth3、VTh4よりも小さい。なお第1LED列207の閾値とはLED207aの順方向電圧ドロップとその直列段数の積であり、同様に第3及び第4のLED列208,209の閾値Vth3,Vth4とはそれぞれLED208a,209aの順方向電圧ドロップとその直列段数の積である。
【0042】
バイパス回路210等に含まれるFET210a,211a,212aは、ゲート−ドレイン間の電圧VgsがFET固有の閾値より高ければソース−ドレイン間に電流Idsが流れる一方、電流検出用の抵抗210b、211b、212bからネガティブフィードバックを受ける。この結果、バイパス回路210は、可変電圧源201の出力電圧Vが第1LED列207の閾値Vth1より充分に高く、第1LED列207の閾値Vth1と第3LED列208の閾値Vth2の和よりも低い場合、定電流動作する。このとき第1LED列207のみに電流が流れ、第1LED列207のみが点灯する。この状態が低照度発光モードである。なお可変電圧源201の出力電圧Vが第1LED列207の閾値Vth1と第3LED列208の閾値Vth3の和より充分に高く、第3LED列208にも電流が流れるようになると、バイパス回路210に含まれるFET210aはカットオフする。
【0043】
同様に可変電圧源201の出力電圧Vが第1LED列207の閾値Vth1と第3LED列208の閾値Vth3の和よりも充分に高く、第1LED列207の閾値Vth1と第3LED列208の閾値Vth3と第4LED列209の閾値Vth4の和よりも低い場合、バイパス回路211は定電流動作する。このとき第1LED列207と第3LED列208に電流が流れ、第1LED列207と第3LED列208が点灯する。この状態は中間的な照度の発光モードである。なお可変電圧源201の出力電圧Vが第1LED列207の閾値Vth1と第3LED列208の閾値Vth3と第4LED列209の閾値Vth4の和より充分に高く、第4LED列209にも電流が流れるようになると、バイパス回路211はカットオフする。
【0044】
可変電圧源201の出力電圧Vが第1LED列207の閾値Vth1と第3LED列208の閾値Vth3と第4LED列209の閾値Vth4の和よりも充分に高くなると、電流制限回路212は定電流動作する。このとき第1LED列207と第3LED列208と第4LED列209に電流が流れ、第1LED列207と第3LED列208と第4LED列209が点灯する。この状態が高照度発光モードである。なお高照度発光モードで発光する第2LED列は、第3LED列208と第4LED列209からなる。
【0045】
以上のようにLED装置200は可変電圧源201の出力電圧Vにより、低照度発光モード、中間的な照度の発光モード、高照度発光モードを切り替えている。またLED照明装置200は3段階の調光を行っている。さらに細かな調光を行う場合は、直列接続する部分的なLED列の数を増やし、可変電圧源の出力電圧を細かく制御すれば良い。またLED照明装置200では電流検出用の抵抗201b、211b、212bをバイパス回路210,211及び電流制限回路212毎に分散的に設けていたが、電流検出抵抗を一か所にまとめても良い。この場合、電流検出抵抗の分圧電圧をバイパス回路等に含まれるFETのゲートに印加すればLED照明装置200と同等の動作を実現できる。またFET
210a,211a,212aをエンハンスメント型FETなど他の素子に置き換えても良い。この場合、フィードバック及びカットオフを行うための回路を追加する必要がある。
【0046】
次に
図5により、
図4に示したLED照明装置200の発光部について説明する。
図5はLED照明装置200の発光部をブロックにして表した回路図である。ここで発光部とは
図4において第1、第3及び第4のLED列207,208,209と、バイパス回路210,211及び電流制限回路212からなる回路である。
図5において可変電圧源201の出力端子205は、発光部であるLEDモジュール214の電極215に接続しており、LEDモジュール214の他の電極216は可変電圧源201の電流帰還端子206と接続している。電極215は第1LED列207(
図4参照)のアノードと接続し、電極216はバイパス回路211(
図4参照)の電流検出用の抵抗210b(
図4参照)と接続している。
【0047】
次に
図5を参照しながら
図6によりLEDモジュール214の構造を説明する。
図5においてLEDモジュール214は実際の形状(平面視)を模しており、
図6はLEDモジュール214の断面図である。
図6においてLEDモジュール214は、モジュール基板217の上面において、図示していない電極215,216(
図2参照)や配線電極に加え、矩形のダム材218と2重で円形のダム材219,220があり、ダム材220の内側の領域に第1蛍光部材223が充填され、ダム材220の外側であってダム材219の内側の領域に第2蛍光部材222が充填され、さらにダム材219の外側であってダム材218の内側の領域に遮光性の被覆部材221が充填されている。
図6において、第1LED列207(
図4参照)に含まれるLED207aはLEDダイ207bを第1蛍光部材223で被覆したものであり、第3及び第4のLED列208,209(
図4参照)に含まれるLED208a,209aはLEDダイ208b,209bを第2蛍光部材222で被覆したものである。またバイパス回路210,211及び電流制限回路212に含まれるFET210a,212a等の部品は被覆部材221により被覆されている。LEDダイ207b,208b,209b及びFET210a,212a等の部品はモジュール基板217上にダイボンディングされ、ワイヤ224により図示していない配線電極と電気的に接続している。
【0048】
モジュール基板217は、セラミックスや表面を絶縁処理した金属基板など表面反射率が高く熱伝導性の良好な板材を使用する。LEDダイ207b,208b,209bはともに青色発光ダイオードである。第1蛍光部材223はシリコーン樹脂に緑〜黄色で発光する蛍光体と赤で発光する蛍光体を含有し、LEDダイ208bが発光したときLED208aは赤みがかって発光する(2700K)。第2蛍光部材222はシリコーン樹脂に黄色で発光する蛍光体を含有し、LEDダイ208b,209bが発光したときLED208a,209aは色温度の高い白色(5400K)で発光する。