(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示制御手段は、前記操作部が操作されていない時間が特定の時間以上である場合に、前記第1のモードであるとき、前記第1のモードから前記第2のモードに切り替えることを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の電子機器においては、複数種類の画面のデータを記憶部に記憶させるので、画面の表示に関して記憶部において使用する容量が大きいという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、画面の表示に関して記憶部において使用する容量と、画面の切り替えの速度とを適切化することができる電子機器および表示制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電子機器は、表示部と、前記表示部に表示させる画面のデータを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されるデータに基づいた前記表示部による画面の表示を制御する表示制御手段とを備え、前記表示制御手段は、複数種類の画面のデータを前記記憶部に記憶させることが可能な第1のモードと、1種類のみの画面のデータを前記記憶部に記憶させることが可能な第2のモードとを切り替え可能であり、前記第1のモードは、前記記憶部に記憶される複数種類の画面のデータのうち前記表示部への画面の表示が許可されるデータのみに基づいて、前記表示部に画面を表示するモードであることを特徴とする。
【0007】
この構成により、本発明の電子機器は、画面の表示に関して記憶部において使用する容量が多いが画面の切り替えの速度が速い第1のモードと、画面の切り替えの速度が遅いが画面の表示に関して記憶部において使用する容量が少ない第2のモードとを切り替え可能であるので、第1のモードと、第2のモードとが適切に切り替えられることによって、画面の表示に関して記憶部において使用する容量と、画面の切り替えの速度とを適切化することができる。
【0008】
また、本発明の電子機器において、前記表示制御手段は、前記記憶部の空き容量に応じて前記第1のモードおよび前記第2のモードを切り替えても良い。
【0009】
この構成により、本発明の電子機器は、画面の表示に関して記憶部において使用する容量が多いが画面の切り替えの速度が速い第1のモードと、画面の切り替えの速度が遅いが画面の表示に関して記憶部において使用する容量が少ない第2のモードとを記憶部の空き容量に応じて自動的に切り替えるので、画面の表示に関して記憶部において使用する容量と、画面の切り替えの速度とを記憶部の空き容量に応じて適切化することができる。
【0010】
また、本発明の電子機器は、操作部を備え、前記表示制御手段は、前記操作部が操作された場合に、前記第2のモードであるとき、前記第2のモードから前記第1のモードに切り替えても良い。
【0011】
この構成により、本発明の電子機器は、操作部が操作された場合に、画面の切り替えの速度が遅いが画面の表示に関して記憶部において使用する容量が少ない第2のモードであるとき、画面の表示に関して記憶部において使用する容量が多いが画面の切り替えの速度が速い第1のモードに自動的に切り替えるので、操作部が操作された場合、すなわち、画面が頻繁に切り替えられる可能性が高い場合に、画面の切り替えの速度を高速化することができる。
【0012】
また、本発明の電子機器において、前記表示制御手段は、前記操作部が操作されていない時間が特定の時間以上である場合に、前記第1のモードであるとき、前記第1のモードから前記第2のモードに切り替えても良い。
【0013】
この構成により、本発明の電子機器は、操作部が操作されていない時間が特定の時間以上である場合に、画面の表示に関して記憶部において使用する容量が多いが画面の切り替えの速度が速い第1のモードであるとき、画面の切り替えの速度が遅いが画面の表示に関して記憶部において使用する容量が少ない第2のモードに自動的に切り替えるので、操作部が操作されていない時間が特定の時間以上である場合、すなわち、画面が頻繁に切り替えられる可能性が低い場合に、画面の表示に関して記憶部において使用する容量を低減することができる。
【0014】
また、本発明の電子機器は、操作部を備え、前記表示制御手段は、前記操作部が操作されていない時間が特定の時間以上である場合に、前記第1のモードであるとき、前記第1のモードから前記第2のモードに切り替えても良い。
【0015】
この構成により、本発明の電子機器は、操作部が操作されていない時間が特定の時間以上である場合に、画面の表示に関して記憶部において使用する容量が多いが画面の切り替えの速度が速い第1のモードであるとき、画面の切り替えの速度が遅いが画面の表示に関して記憶部において使用する容量が少ない第2のモードに自動的に切り替えるので、操作部が操作されていない時間が特定の時間以上である場合、すなわち、画面が頻繁に切り替えられる可能性が低い場合に、画面の表示に関して記憶部において使用する容量を低減することができる。
【0016】
本発明の表示制御プログラムは、表示部と、前記表示部に表示させる画面のデータを記憶する記憶部とを備える電子機器によって実行される表示制御プログラムであって、前記記憶部に記憶されるデータに基づいた前記表示部による画面の表示を制御する表示制御手段として前記電子機器を機能させ、前記表示制御手段は、複数種類の画面のデータを前記記憶部に記憶させることが可能な第1のモードと、1種類のみの画面のデータを前記記憶部に記憶させることが可能な第2のモードとを切り替え可能であり、前記第1のモードは、前記記憶部に記憶される複数種類の画面のデータのうち前記表示部への画面の表示が許可されるデータのみに基づいて、前記表示部に画面を表示するモードであることを特徴とする。
【0017】
この構成により、本発明の表示制御プログラムは、画面の表示に関して記憶部において使用する容量が多いが画面の切り替えの速度が速い第1のモードと、画面の切り替えの速度が遅いが画面の表示に関して記憶部において使用する容量が少ない第2のモードとを切り替え可能であるので、第1のモードと、第2のモードとが適切に切り替えられることによって、画面の表示に関して記憶部において使用する容量と、画面の切り替えの速度とを適切化することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の電子機器および表示制御プログラムは、画面の表示に関して記憶部において使用する容量と、画面の切り替えの速度とを適切化することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0021】
まず、本実施の形態に係る電子機器としてのMFP(Multifunction Peripheral)の構成について説明する。
【0022】
図1は、本実施の形態に係るMFP10のブロック図である。
【0023】
図1に示すように、MFP10は、利用者による種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部11と、種々の情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部12と、原稿から画像データを読み取る読取デバイスであるスキャナー13と、用紙などの記録媒体に印刷を実行する印刷デバイスであるプリンター14と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部15と、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワーク経由で外部の装置と通信を行うネットワーク通信デバイスであるネットワーク通信部16と、各種のデータを記憶しているEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶デバイス17と、MFP10全体を制御する制御部20とを備えている。
【0024】
操作部11は、表示部12とともにタッチパネルを形成していても良い。
【0025】
記憶デバイス17は、表示部12に画面を表示するための表示制御プログラム17aを記憶している。表示制御プログラム17aは、MFP10の製造段階でMFP10にインストールされていても良いし、SDカード、USB(Universal Serial Bus)メモリーなどの記憶媒体からMFP10に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上からMFP10に追加でインストールされても良い。
【0026】
制御部20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)21と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)22と、CPU21の作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)23とを備えている。CPU21は、ROM22または記憶デバイス17に記憶されているプログラムを実行する。
【0027】
RAM23は、表示部12に表示させる画面のデータ(以下「画面データ」と言う。)を記憶する記憶部を構成している。
【0028】
図2は、制御部20の機能のブロック図である。
【0029】
図2に示すように、制御部20は、記憶デバイス17(
図1参照。)に記憶されている表示制御プログラム17a(
図1参照。)を実行することによって、RAM23(
図1参照。)に記憶される画面データに基づいた表示部12(
図1参照。)による画面の表示を制御する表示制御手段20aとして機能する。
【0030】
また、制御部20は、ROM22(
図1参照。)または記憶デバイス17に記憶されているプログラムを実行することによって、MFP10(
図1参照。)のシステムのエラーを通知するためのシステムエラー通知手段20bとして機能する。
【0031】
なお、システムのエラーとしては、例えば、RAM23の空き容量が無くなったというエラー、ファームウェアに異常が発生したというエラーが存在する。
【0032】
また、制御部20は、ROM22または記憶デバイス17に記憶されているプログラムを実行することによって、MFP10の利用者の認証を実行する認証手段20cとして機能する。
【0033】
また、制御部20は、ROM22または記憶デバイス17に記憶されているプログラムを実行することによって、スキャナー13(
図1参照。)によって原稿から読み取った画像データに基づいてプリンター14(
図1参照。)によって記録媒体に印刷するコピーを実行するコピー手段20d、ネットワーク通信部16(
図1参照。)によって受信した印刷データに基づいてプリンター14によって記録媒体に印刷するプリントを実行するプリント手段20e、および、ファックス通信部15(
図1参照。)によって送受信するファックスを実行するファックス手段20fとして機能する。
【0034】
表示制御手段20aは、複数種類の画面の画面データをRAM23に記憶させることが可能な第1のモードとしてのパフォーマンス優先モードと、1種類のみの画面の画面データをRAM23に記憶させることが可能な第2のモードとしてのメモリー優先モードとを切り替え可能である。パフォーマンス優先モードは、RAM23に記憶される複数種類の画面の画面データのうち表示部12への画面の表示が許可される画面データのみに基づいて、表示部12に画面を表示するモードである。
【0035】
ここで、本実施の形態においては、表示部12に表示される画面の種類として、システムエラー通知手段20bによって通知されるシステムのエラーに関するシステムエラー画面と、認証手段20cによって実行される認証に関する認証画面と、コピー手段20dによって実行されるコピーに関するコピー画面と、プリント手段20eによって実行されるプリントに関するプリント画面と、ファックス手段20fによって実行されるファックスに関するファックス画面という5種類を例に説明する。MFP10は、他の種類の画面を表示部12に表示しても良い。
【0036】
なお、コピーに関するエラーは、システムエラー画面ではなくコピー画面に表示される。同様に、プリントに関するエラー、ファックスに関するエラーは、それぞれ、プリント画面、ファックス画面に表示される。
【0037】
次に、パフォーマンス優先モードについて説明する。
【0038】
図3は、パフォーマンス優先モードにおけるRAM23の一例を示す図である。
【0039】
図3に示すように、表示制御手段20a(
図2参照。)は、パフォーマンス優先モードにおいて、システムエラー画面の画面データ23aと、認証画面の画面データ23bと、コピー画面の画面データ23cと、プリント画面の画面データ23dと、ファックス画面の画面データ23eとをRAM23に記憶させることが可能である。
【0040】
システムエラー通知手段20b(
図2参照。)は、システムのエラーが発生したことを検知した場合に、画面データ23aの生成を表示制御手段20aに指示する。そして、表示制御手段20aは、システムエラー通知手段20bからの指示に応じて、画面データ23aを生成し、生成した画面データ23aをRAM23に記憶させる。
【0041】
認証手段20c(
図2参照。)は、MFP10(
図1参照。)の利用者の認証の実行が例えば操作部11(
図1参照。)を介して指示された場合に、画面データ23bの生成を表示制御手段20aに指示する。そして、表示制御手段20aは、認証手段20cからの指示に応じて、画面データ23bを生成し、生成した画面データ23bをRAM23に記憶させる。
【0042】
表示制御手段20aは、パフォーマンス優先モードの実行が開始された時点で画面データ23c、画面データ23dおよび画面データ23eを生成し、生成した画面データ23c、画面データ23dおよび画面データ23eをRAM23に記憶させる。
【0043】
図4は、パフォーマンス優先モードにおいて表示制御手段20a(
図2参照。)によって管理される情報の一例を示す図である。
【0044】
図4に示すように、表示制御手段20aは、パフォーマンス優先モードにおいて、画面の階層、種類および状態を管理している。
【0045】
画面の階層としては、システムエラー画面が所属している第1階層と、認証画面が所属している第2階層と、コピー画面、プリント画面およびファックス画面が所属している第3階層とが設けられている。
【0046】
画面の状態には、「表示」および「非表示」が存在する。状態が「表示」である画面の画面データは、表示部12(
図1参照。)への画面の表示が許可される画面データである。状態が「非表示」である画面の画面データは、表示部12への画面の表示が許可されない画面データである。すなわち、表示制御手段20aは、状態が「非表示」である画面の画面データがRAM23(
図1参照。)に記憶されていても、状態が「非表示」である画面を表示部12に表示しない。表示制御手段20aは、同一の階層に複数種類の画面が所属する場合に、同一の階層に所属する複数種類の画面のうち多くても1種類の画面のみに「表示」を割り当てる。記憶デバイス17(
図1参照。)には、MFP10(
図1参照。)の状態がどのような状態の場合に何れの種類の画面の状態を「表示」および「非表示」の何れに設定するかを規定しているテーブルが記憶されている。表示制御手段20aは、MFP10の状態と、記憶デバイス17に記憶されているテーブルとに基づいて、各画面の状態を設定する。
【0047】
第1階層に所属していて状態が「表示」である画面は、第2階層に所属していて状態が「表示」である画面、および、第3階層に所属していて状態が「表示」である画面よりも、表示部12による表示における画面の重ね合わせにおいて上に重ねられて表示される。第2階層に所属していて状態が「表示」である画面は、第3階層に所属していて状態が「表示」である画面よりも、表示部12による表示における画面の重ね合わせにおいて上に重ねられて表示される。
【0048】
図4に示す例では、表示制御手段20aは、システムエラー画面の画面データ23a(
図3参照。)と、認証画面の画面データ23b(
図3参照。)と、コピー画面の画面データ23c(
図3参照。)と、プリント画面の画面データ23d(
図3参照。)と、ファックス画面の画面データ23e(
図3参照。)とがRAM23に記憶されていても、画面データ23cに基づいたコピー画面のみを表示部12に表示する。
【0049】
次に、メモリー優先モードについて説明する。
【0050】
図5は、メモリー優先モードにおけるRAM23の一例を示す図である。
【0051】
図5に示すように、表示制御手段20aは、メモリー優先モードにおいて、システムエラー画面の画面データ23a(
図3参照。)と、認証画面の画面データ23b(
図3参照。)と、コピー画面の画面データ23cと、プリント画面の画面データ23d(
図3参照。)と、ファックス画面の画面データ23e(
図3参照。)とのうち、1種類の画面の画面データのみをRAM23に記憶させることが可能である。
図5に示す例では、表示制御手段20aは、画面データ23cのみをRAM23に記憶させており、画面データ23cに基づいたコピー画面のみを表示部12に表示する。
【0052】
次に、MFP10による画面の表示の動作について説明する。
【0053】
図6は、MFP10による画面の表示の動作のフローチャートである。
【0054】
図6に示すように、制御部20の表示制御手段20aは、パフォーマンス優先モードおよびメモリー優先モードのうちデフォルトのモードを実行する(S51)。
【0055】
次いで、表示制御手段20aは、モードの切り替えが例えば操作部11を介して指示されたか否かを判断する(S52)。
【0056】
表示制御手段20aは、モードの切り替えが指示されたとS52において判断すると、指示されたモードに切り替える(S53)。ここで、表示制御手段20aは、パフォーマンス優先モードである場合に、パフォーマンス優先モードへの切り替えが指示されたとき、モードの切り替えを実行しない。同様に、表示制御手段20aは、メモリー優先モードである場合に、メモリー優先モードへの切り替えが指示されたとき、モードの切り替えを実行しない。
【0057】
表示制御手段20aは、メモリー優先モードからパフォーマンス優先モードに切り替える場合、切り替え前にRAM23に記憶させていた画面データをそのままRAM23に記憶させ続ける。また、表示制御手段20aは、メモリー優先モードからパフォーマンス優先モードに切り替える場合、メモリー優先モードからパフォーマンス優先モードに切り替えた時点で画面データ23c、画面データ23dおよび画面データ23eを生成し、生成した画面データ23c、画面データ23dおよび画面データ23eをRAM23に記憶させる。ただし、表示制御手段20aは、切り替え前にRAM23に記憶させていた画面データが画面データ23c、画面データ23dおよび画面データ23eの何れかである場合には、切り替え前にRAM23に記憶させていた画面データを新たに生成しない。
【0058】
また、表示制御手段20aは、メモリー優先モードからパフォーマンス優先モードに切り替える場合、切り替え前にRAM23に記憶させていた画面データに基づいた画面の状態を「表示」とするとともに、切り替え前にRAM23に記憶させていた画面データに基づいた画面以外の画面の状態を「非表示」とする。
【0059】
したがって、表示制御手段20aは、メモリー優先モードからパフォーマンス優先モードに切り替えた場合、切り替え前に表示部12に表示していた画面を、切り替え後にもそのまま表示することができる。
【0060】
表示制御手段20aは、パフォーマンス優先モードからメモリー優先モードに切り替える場合、状態が「表示」である画面のうち階層が最も上位である画面の画面データをそのままRAM23に記憶させ続ける。一方、表示制御手段20aは、パフォーマンス優先モードからメモリー優先モードに切り替える場合、状態が「表示」である画面のうち階層が最も上位である画面の画面データ以外の画面データを、RAM23から削除する。
【0061】
したがって、表示制御手段20aは、パフォーマンス優先モードからメモリー優先モードに切り替えた場合、切り替え前に表示部12に表示していた画面を、切り替え後にもそのまま表示することができる。
【0062】
表示制御手段20aは、モードの切り替えが指示されていないとS52において判断するか、S53の処理が終了すると、RAM23の空き容量が第1の閾値以上であるか否かを判断する(S54)。
【0063】
表示制御手段20aは、第1の閾値以上であるとS54において判断すると、パフォーマンス優先モードに切り替える(S55)。ここで、表示制御手段20aは、元々パフォーマンス優先モードである場合には、パフォーマンス優先モードへの切り替えを実行しない。
【0064】
表示制御手段20aは、第1の閾値以上ではないとS54において判断するか、S55の処理が終了すると、RAM23の空き容量が第2の閾値未満であるか否かを判断する(S56)。ここで、第2の閾値は、第1の閾値未満の値である。
【0065】
表示制御手段20aは、第2の閾値未満であるとS56において判断すると、メモリー優先モードに切り替える(S57)。ここで、表示制御手段20aは、元々メモリー優先モードである場合には、メモリー優先モードへの切り替えを実行しない。
【0066】
表示制御手段20aは、第2の閾値未満ではないとS56において判断するか、S57の処理が終了すると、操作部11が操作されたか否かを判断する(S58)。
【0067】
表示制御手段20aは、操作部11が操作されたとS58において判断すると、パフォーマンス優先モードに切り替える(S59)。ここで、表示制御手段20aは、元々パフォーマンス優先モードである場合には、パフォーマンス優先モードへの切り替えを実行しない。
【0068】
表示制御手段20aは、操作部11が操作されていないとS58において判断するか、S59の処理が終了すると、操作部11が操作されていない時間が特定の時間以上であるか否かを判断する(S60)。
【0069】
表示制御手段20aは、特定の時間以上であるとS60において判断すると、メモリー優先モードに切り替える(S61)。ここで、表示制御手段20aは、元々メモリー優先モードである場合には、メモリー優先モードへの切り替えを実行しない。
【0070】
表示制御手段20aは、特定の時間以上ではないとS60において判断するか、S61の処理が終了すると、S52の処理を実行する。
【0071】
以上に説明したように、MFP10は、パフォーマンス優先モードにおいて、実際に表示部12に表示している画面の画面データだけでなく、表示部12に表示する可能性がある複数種類の画面の画面データを事前にRAM23に記憶しておくため、画面の表示に関してRAM23において使用する容量が多くなる。しかしながら、MFP10は、パフォーマンス優先モードにおいて、表示部12に表示する可能性がある複数種類の画面の画面データを事前にRAM23に記憶しておき、RAM23に記憶している複数種類の画面の画面データから、実際に表示部12に画面を表示する画面データを
図4に示す画面の状態に応じて選択するので、画面の切り替え時に切り替え後の画面の画面データを作成する必要がない。したがって、MFP10は、パフォーマンス優先モードによって、画面を高速に切り替えることができる。
【0072】
また、MFP10は、メモリー優先モードにおいて、RAM23に1種類のみの画面の画面データを記憶するので、画面を切り替える度に、切り替え前の画面データをRAM23から削除して、切り替え後の画面データをRAM23上に生成するという処理を実行する必要がある。したがって、MFP10は、画面の切り替えの速度が遅い。しかしながら、MFP10は、メモリー優先モードにおいて、RAM23に1種類のみの画面の画面データを記憶するので、画面の表示に関してRAM23において使用する容量が少なくて済む。
【0073】
したがって、MFP10は、画面の表示に関してRAM23において使用する容量が多いが画面の切り替えの速度が速いパフォーマンス優先モードと、画面の切り替えの速度が遅いが画面の表示に関してRAM23において使用する容量が少ないメモリー優先モードとが適切に切り替えられる(S53、S55、S57、S59、S61)ことによって、画面の表示に関してRAM23において使用する容量と、画面の切り替えの速度とを適切化することができる。
【0074】
MFP10は、画面の表示に関してRAM23において使用する容量が多いが画面の切り替えの速度が速いパフォーマンス優先モードと、画面の切り替えの速度が遅いが画面の表示に関してRAM23において使用する容量が少ないメモリー優先モードとをRAM23の空き容量に応じて自動的に切り替える(S54〜S57)ので、画面の表示に関してRAM23において使用する容量と、画面の切り替えの速度とをRAM23の空き容量に応じて適切化することができる。
【0075】
MFP10は、操作部11が操作された場合に(S58でYES)、画面の切り替えの速度が遅いが画面の表示に関してRAM23において使用する容量が少ないメモリー優先モードであるとき、画面の表示に関してRAM23において使用する容量が多いが画面の切り替えの速度が速いパフォーマンス優先モードに自動的に切り替える(S59)ので、操作部11が操作された場合、すなわち、画面が頻繁に切り替えられる可能性が高い場合に、画面の切り替えの速度を高速化することができる。
【0076】
MFP10は、操作部11が操作されていない時間が特定の時間以上である場合に(S60でYES)、画面の表示に関してRAM23において使用する容量が多いが画面の切り替えの速度が速いパフォーマンス優先モードであるとき、画面の切り替えの速度が遅いが画面の表示に関してRAM23において使用する容量が少ないメモリー優先モードに自動的に切り替える(S61)ので、操作部11が操作されていない時間が特定の時間以上である場合、すなわち、画面が頻繁に切り替えられる可能性が低い場合に、画面の表示に関してRAM23において使用する容量を低減することができる。
【0077】
なお、MFP10は、S52およびS53の処理と、S54およびS55の処理と、S56およびS57の処理と、S58およびS59の処理と、S60およびS61の処理との何れか1つ以上を省略しても良い。
【0078】
また、MFP10は、第1の閾値および第2の閾値という2つの閾値に基づいてS54〜S57の処理を実行するようになっているが、1つの閾値に基づいてS54〜S57の処理を実行するようになっていても良い。すなわち、第1の閾値および第2の閾値が同一の値であっても良い。
【0079】
本発明の電子機器は、本実施の形態においてMFPであるが、表示部に画面を表示する電子機器であれば、プリンター専用機、コピー専用機、FAX専用機など、MFP以外の画像形成装置であっても良いし、PC(Personal Computer)など、画像形成装置以外の電子機器であっても良い。