【文献】
J. Cell. Biochem.,2007年,Vol.102,p.332-340
【文献】
J. Cell Sci.,2005年,Vol.118,p.2901-2911
【文献】
NCT1323751 on 2011_07_15: Study of ACY-1215 Alone and in Combination With Bortezomib and Dexamethasone in Multiple Myeloma,Retrieved from the Internet: URL:https://clinicaltrials.gov/archive/NCT01323751/2011_07_15,2011年 7月15日,[検索日:平成28年2月22日]
【文献】
IACONELLI,J. et al,ACS Chemical Biology,2015年,Vol.10, No.3,p.883-890
【文献】
DAI, Y. et al.,Indole amide hydroxamic acids as potent inhibitors of histone deacetylases,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,2003年,13(11),1897-1901
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
異常に高い骨異化が、対象における破骨細胞形成の増加、対象における骨芽細胞形成の減少、対象における破骨細胞活性の上昇、対象における骨芽細胞活性の低下、対象における破骨細胞形成と骨芽細胞形成との不均衡、または対象における破骨細胞活性と骨芽細胞活性との不均衡に関連する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
二リン酸エステル、RANKリガンド、ボルテゾミブ、Carfilzomib、レナリドマイド、およびPomalidomideからなる群から選択される追加の活性薬剤をさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に組成物。
【発明を実施するための形態】
【0033】
正常な生理状態下では、破骨細胞(OCL)と骨芽細胞(OBL)との動的活性は、骨ホメオスタシスが維持される均衡のとれた骨吸収および骨形成をもたらす。異化の疾患状態では、破骨細胞活性の上昇、骨芽細胞活性の低下、またはその両方などのために、前記バランスが過度の骨吸収に傾き、骨溶解性の骨疾患に至る。いくつかの状態では、骨芽細胞が著しく抑制され、骨芽細胞活性はあっても非常に小さい。本明細書に記載されるHDAC6−選択的阻害剤は、骨同化剤であって、このバランスを正常な方向にシフトさせる。
【0034】
処置方法
本明細書には、過度のOCL活性、低下したOBL活性、またはその両方の結果としての過度の骨異化(吸収)に関連する障害の処置方法が開示される。本方法には、対象を選択すること、例えば、本明細書に記載の方法に従って処置される対象を、例えば、本明細書に記載の過度の骨吸収に関連する障害に罹患している対象またはその発症リスクのある対象を同定することによって選択することが含まれ得る。
【0035】
この文脈で使用するとき、「処置する」は、過度の骨吸収に関連する障害の少なくとも1つの症状を改善することを意味する。しばしば、これらの障害により骨密度の損失が生ずる。したがって、処置は、骨密度のさらなる損失を阻害でき、骨密度の増加をもたらすことができ、正常な骨密度に回復もしくは近づかせることができるものであり得る。
【0036】
「有効量」は、有利なまたは所望の結果を達成するために十分な量である。例えば、治療量は、障害を処置し、または所望の治療的効果を達成する量である。この量は、予防的有効量、つまり疾患または疾患の症状の発生を防止するために必要な量と同一であっても異なってもよい。有効量は、1つまたは複数の投与、適用、または投与量で投与することができる。治療化合物の治療的有効量(つまり、有効投与量)は、選択された治療化合物に依存する。組成物は、1日に1回または複数回〜1週間に1回または複数回投与することができ、例えば2日に1回、投与することができる。当業者は、一定の因子、例えば、限定されないが、疾患または障害の重症度、過去の処置、対象の全身の健康状態および/または年齢、および存在する他の疾患が、対象を効果的に処置するために要する投与量および投与時期に影響を与え得ることを認識するであろう。さらに、本明細書に記載の治療的化合物の治療的有効量による対象の処置には、単一の処置または一連の処置が含まれ得る。
【0037】
用語「対象」は、本明細書で使用するとき、哺乳類を指す。したがって、対象は、例えば、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ、モルモットなどを指す。対象は、ヒトであり得る。対象がヒトであるとき、対象は、本明細書において、患者として言及される場合がある。
【0038】
治療化合物の投与量、毒性および治療効能は、細胞培養または実験動物における標準的な薬学的手法によって、例えば、LD50(集団の50%に対する致死量)、およびED50(集団の50%に治療的に有効な量)を求めることによって、決定することができる。毒性作用と治療効果との用量比は、治療指数であって、それはLD50/ED50の比で表すことができる。高い治療指数を示す化合物が一般的に好ましい。毒性的副作用を示す化合物を使用してもよいが、感染していない細胞への潜在的な損傷を最小化し、したがって副作用を低減するために、そのような化合物を罹患組織の部位に標的化する送達システムを設計するよう注意すべきである。
【0039】
細胞培養アッセイおよび動物実験から得られたデータを、ヒトに用いる投薬量の範囲を公式化するために使用することができる。そのような化合物の投薬量は、好ましくは、毒性がほとんどないか全くないED50を含む循環濃度の範囲内である。投薬量は、この範囲内で、使用する投薬形態および使用する投薬経路に依存して変動し得る。本明細書に記載の本発明の方法で使用される任意の化合物に関して、治療的有効量は、初めに細胞培養アッセイから見積もることができる。細胞培養で求められたとき、用量は、動物モデルにおいて、IC50(つまり、症状の最大阻害の半分を達成する試験化合物の濃度)を含む循環血漿濃度範囲を達成するように公式化され得る。そのような情報を使用して、ヒトでの有用な用量を、より正確に決定することができる。血漿中のレベルは、例えば、高速液体クロマトグラフィーによって測定し得る。
【0040】
いくつかの実施形態において、障害は、骨粗鬆症、骨減少症、ページェット病、乳癌、肺癌および前立腺癌の骨転移、多発性骨髄腫(MM)の原発性腫瘍細胞関与、ならびに骨形成不全症からなる群から選択される。全体として、本発明の方法は、治療的有効量の本明細書に記載のHDAC6−選択的阻害剤、例えば式Iの化合物、例えば化合物Aを、そのような処置を必要とする対象またはそのような処置が必要と判断される対象に、投与することを含む。
【0041】
骨粗鬆症
いくつかの実施形態において、過剰な骨異化と関連する障害は、経時的に骨組織が細くなり、骨密度が損失する骨粗鬆症である。対象が、骨粗鬆症に罹患しているか、またはその発症リスクを有するかは、当該技術分野で公知の方法に基づいて判断される。例えば、リスクは、1つまたは複数のリスク因子の存在、例えば、性別(女性の場合にリスク上昇)、年齢(女性の場合は50歳より上、男性の場合は70歳より上でリスク上昇)、民族性(白人およびアジア人の場合にリスク上昇)、骨格および体重(骨が小さく、骨格が細い対象でリスク上昇)、家族歴、骨折の病歴、閉経/子宮摘出、または薬剤(例えば、グルココルチコイド治療およびアンドロゲン剥奪治療によりリスク上昇)に基づいて、判断することができる。リスクを上昇させるさらなる要因としては、アルコール摂取、喫煙、ボディマスインデックスの低さ、栄養不良、ビタミンD欠乏、摂食障害(例えば、神経性食欲不振症、過食症)、運動不足、食事性カルシウム摂取の低さ、および頻繁な転倒が挙げられる。また骨粗鬆症は、以下に挙げる状態:ループス、関節リウマチ、男性における原発性/二次性の性機能低下症またはテストステロンレベルの低さ、セリアック病、炎症性腸疾患(IBD)(クローン病および潰瘍性大腸炎のようなIBDの変形を含む)、減量手術(例えば、胃のバイパス術)、糖尿病、上皮小体機能亢進症、甲状腺機能亢進症、無月経、白血病/リンパ腫、鎌状赤血球病、可動性を縮小させる慢性疾患(例えば、卒中、パーキンソン病および多発性硬化症(MS))、AIDS/HIV、強直性脊椎炎、血液および骨髄の障害、乳癌および乳癌に対するホルモン療法、慢性閉塞性肺疾患(COPD)(肺気腫を含む)、クッシング症候群、うつ病、女性競技者三主徴症候群(無月経、摂食障害および過度の運動を含む)、胃切除、胃腸のバイパス術、慢性の長期持続腎臓疾患、重度の肝臓疾患(胆汁性肝硬変を含む)、吸収不良症候群(セリアック病を含む)、多発性骨髄腫、臓器移植、ポリオおよびポリオ後症候群、栄養不良(栄養失調を含む)、早発閉経、前立腺癌および前立腺癌に対するホルモン療法、関節リウマチ、脊柱側弯症、脊髄損傷、卒中、サラセミア、甲状腺亢進症、ならびに体重減少などとも関連し、例えば、骨粗鬆症発症リスクが関連して上昇する。
【0042】
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、骨塩密度(BMD)に基づく骨粗鬆症のリスクまたは存在の診断を含む。BMDを決定する多くの方法は、当該分野で公知であり、DXA(dual-energy X-ray absorptiometry、二重エネルギーX線吸収測定法)、pDXA(peripheral DXA、末梢骨DXA)、SXA(single-energy X-ray absorptiometry、単一エネルギーX線吸収測定法)、DPA(dual photon absorptiometry、二重光子吸収測定法)、SPA(single photon absorptiometry、単一光子吸収測定法)、QCT(Quantitative Computed Tomography、定量的コンピュータ断層撮影)、およびQUS(Quantitative Ultrasound、定量的超音波)が挙げられる。ほとんどの場合に、濃度計測によりBMDを測定する。
【0043】
下記表1に記載されるように、ヒトのBMDが参照測定値より2.5標準偏差以上下回ると、骨粗鬆症と診断される。測定値が、青年参照測定値より1〜2.5標準偏差下回ると、骨減少症と分析される。
【0045】
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、対象のBMDを測定し、対象のBMDにより、前記対象が骨減少症、骨粗鬆症、または重度骨粗鬆症に罹患していると示される場合に、本明細書に記載のHDAC6阻害剤、例えば式Iの化合物、例えば化合物Aを、前記対象に投与することを含む。
【0046】
本方法には、選択した期間に、例えば、処置の開始から1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、または1年後に、選択した間隔で、例えば、その後1ヶ月毎に、3ヶ月毎に、6ヶ月毎に、または1年毎に対象をモニタリングすること(例えば、骨折の頻度、骨病変の存在、骨密度または骨形態を、例えばX線または他のイメージング方法を使用して評価することによる)を含めることができる。骨密度の増加、正常な骨形態、または骨折の頻度もしくは骨病変の減少は、処置が有効であることを示す。
【0047】
例えば、本方法には、選択した期間に、例えば、処置の開始から1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後、または1年後に、選択した間隔で、例えば、その後1ヶ月毎に、3ヶ月毎に、6ヶ月毎、または1年毎に、BMD試験を繰り返すことによって、対象をモニタリングすることをさらに含めることができる。Tスコアの増加は、対象の骨密度が増加していること、例えば、処置が有効であることを示す。
【0048】
ページェット病
変形性骨炎として知られているように、ページェット病は異常な骨成長を引き起こす慢性症状である。破骨細胞は、骨芽細胞よりも活発で、骨再形成プロセスを混乱させ、その結果、骨は脆くなり、引き伸ばされ、骨折、変形、関節炎および神経圧迫を受けやすくなる。ページェット病は、あらゆる骨に現われる可能性があるが、典型的には、背骨、骨盤、四肢の長骨および頭蓋骨を冒す。リスク因子には、家族歴が含まれる。診断は、X線で特徴的な所見が見られることに加えて、血清アルカリホスファターゼのレベル上昇、骨生検、および/または骨イメージング検査での確認に基づいて行われる。
【0049】
本方法には、選択した期間に、例えば、処置の開始から1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後、または1年後に、選択した間隔で、例えば、その後、1ヶ月毎に、3ヶ月毎に、6ヶ月毎に、または1年毎に、対象をモニタリングすること(例えば、骨折の頻度、骨病変の存在、骨密度または骨形態を、例えば、X線または他のイメージング方法を使用して評価することによる)をさらに含めることができる。骨密度の増加、正常な骨形態、または骨折の頻度もしくは骨病変の減少は、処置が有効であることを示す。
【0050】
転移性骨疾患
進行期の癌における転移性骨疾患(MBD)は、浸潤する腫瘍細胞と骨芽細胞と破骨細胞の間の同型または異型の細胞間相互作用によって主に進行する。破骨細胞−介在性の骨分解が起こり、続いて骨損失および/または骨硬化性病変が生じる。
【0051】
本明細書に記載の方法には、MBDに関連する骨病変を有する対象を同定し、本明細書に記載のHDAC6阻害剤、例えば逆アミド、例えば式Iの化合物、例えば化合物Aを投与することを含む。MBDを有する対象における骨病変の存在は、当該分野で公知の手法、例えば、X線を使用して検出することができる。
【0052】
本方法には、選択した期間に、例えば、処置の開始から1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後、または1年後に、選択した間隔で、例えば、その後1ヶ月毎に、3ヶ月毎に、6ヶ月毎に、または1年毎に、対象をモニタリングすること(例えば、骨折の頻度、骨病変の存在、骨密度または骨形態を、例えばX線または他のイメージング方法を使用して、評価することによる)をさらに含めることができる。骨密度の増加、正常な骨形態、または骨折の頻度もしくは骨病変の減少は、処置が有効であることを示す。
【0053】
多発性骨髄腫の骨疾患
多発性骨髄腫(MM)は、溶骨性病変の誘発性が高いことで特徴づけられる形質細胞性悪性腫瘍である。MMは、免疫調節薬およびプロテオソーム抑制剤のような新しい治療法を含む最近の進歩にもかかわらず、依然として難治性の疾患である。これらの薬剤は顕著な抗腫瘍活性を示したが、疾患が再発する患者の数は高いままである(Kyle and Rajkumar, Blood. 111:2962-72(2008))。患者の70〜80%が、高い有病率と死亡率で溶骨性病変を発症し、結果的に病理学的骨折、脊椎の損壊、および身体障害に至る(Schroeder and Westendorf, J Bone Mine Res.20:2254-63(2005))。
【0054】
本明細書に記載の方法には、MMに関連する溶骨性病変を有する対象を同定し、本明細書に記載のHDAC6阻害剤、例えば逆アミド、例えば式Iの化合物、例えば化合物A、を投与することを含む。MMに罹患している対象における溶骨病変の存在は、当該分野で公知の手法、例えばX線または他のイメージング方法を使用して検出することができる。骨病変の症状には、背中もしくは胸部、また数は少ないが腕および脚、における骨の痛みが含まれる。
【0055】
本方法には、選択した期間に、例えば、処置の開始から1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後、または1年後に、選択した間隔で、例えば、その後1ヶ月毎に、3ヶ月毎に、6ヶ月毎、または1年毎に、対象をモニタリングすること(例えば、骨折の頻度、骨病変の存在、骨密度または骨形態を、例えば、X線または他のイメージング方法を使用して評価することによる)をさらに含めることができる。骨密度の増加、正常な骨形態、または骨折の頻度もしくは骨病変の減少は、処置が有効であることを示す。
【0056】
骨形成不全症
骨形成不全症(OI)は、骨脆弱性および骨量減少により特徴づけられる稀な遺伝性病態である。OIは、OI−I〜VII型に分類され、ほとんどのケースが、I型コラーゲンをコードする2つの遺伝子のうちの1つの突然変異に関連している。OIの他のケースでは、軟骨関連タンパク質であるCRTAP、または3−プロリル−ヒドロキシラーゼ(P3H1)に関して、突然変異が存在する。この疾患は、脆弱な組織を交換するために引き起こされる修復活性に基づく骨代謝回転率の上昇を特徴とする。不使用骨の減少は、骨質量の低下を、さらに深刻化させることが多い。OIの診断は、当該分野で公知の方法、例えば、青色強膜、多重骨折、および初期聴力損失の存在、ならびに、遺伝子検査または皮膚パンチ生検による確認によって行うことができる。OIに罹患している対象における骨密度の低い領域の存在は、当該分野で公知の方法、例えば、X線または他のイメージング方法によって、検出し得る。本発明の方法を使用して、破骨細胞−介在性の骨吸収を低下させ、骨再形成バランスを骨質量が増加する方向へ傾かせることができる。したがって、本方法には、OIに罹患している対象を同定することと、治療的有効量のHDAC6−選択的阻害剤、例えば式Iの化合物、例えば化合物Aを投与することとが含まれ得る。
【0057】
本方法には、選択した期間に、例えば、処置の開始から1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後、または1年後に、選択した間隔で、例えば、その後1ヶ月毎に、3ヶ月毎に、6ヶ月毎、または1年毎に、対象をモニタリングすること(例えば、骨折の頻度、骨病変の存在、骨密度または骨形態を、例えば、X線または他のイメージング方法を使用して評価することによる)をさらに含めることができる。骨密度の増加、正常な骨形態、または骨折の頻度の減少は、処置が有効であることを示す。
【0058】
HDAC6阻害剤
本明細書に記載の方法は、有効量のHDAC6−選択的阻害剤を投与することを含む。本明細書で使用するとき、HDAC6−選択的阻害剤は、他のHDAC(例えばHDAC1)よりも低い濃度でHDAC6を阻害する化合物、例えば小分子、例えば式Iの化合物を含む。特に、HDAC6−選択的阻害剤は、クラスI HDAC(HDAC1、2、もしくは3)またはHDAC4、5、7、8、9、10、もしくは11のいずれかの阻害よりも、少なくとも5倍の大きさでHDAC6を阻害する。「HDAC6−選択的阻害剤」には、全HDAC阻害剤(pan-HDAC inhibitor)または非HDAC6−選択的阻害剤、例えば、JNJ−26481585、トリコスタチンA、NVP−LAQ824、パノビノスタット、ITF2357、酪酸ナトリウム、ボリノスタット(Zolinza、スベロイルアニリドヒドロキサム酸、SAHA))、LBH589(パノビノスタット)、バルプロ酸(VPA)、MS−275(エンチノスタット)、レスミノスタット、AR−42、SB939、CHR−2845、CHR−3996、ロミデプシン(Istodax、Depsipeptide)、ジビノスタット、およびベリノスタットを含まない。例えば、参照により本明細書に組み込まれるMcGee-Lawrence and Westendorf, Gene 474:1-11(2011)の表2を参照されたい。
【0059】
本明細書に記載の逆アミドを含め、いくつかのHDAC6−選択的阻害剤が当該技術分野において公知である、CAY10603(Kozikowski et al., J. Med. Chem.51:4370-4373 (2008))、キラル3,4−ジヒドロキノキサリン−2(1H)−オンおよびピペラジン−2,5−ジオンアリールヒドロキサメート(Smil et al., Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,19(3):688-692(2009))、環状ヘキサペプチドヒドロキサム酸およびその類似体(Jose et al., Bioorganic & Medicinal Chemistry,12(6):1351-1356 (2004))、ISOX(tert−ブチル4−(3−(7−(ヒドロキシアミノ)−7−オキソヘプチル−カルバモイル)イソキサゾール−5−イル)フェニルカルバメート(Butler et al., J.Am.Chem.Soc. 132:10842-10846(2010))、トリコスタチン、ツバシン、ニルツバシン、MAZ−1391、MAZ−1338、およびMAZ−TBDPS−O−1380(Cabrero et al.,17(8):3435-3445(2006))、ツバスタチンA(n−ヒドロキシ−4−((2−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]−インドール−5(2H)−イル)メチル)ベンズアミド)、B4061((S)−[5−アセチルアミノ−1−(2−オキソ−4−トリフルオロメチル−2H−クロメン−7−イルカルバモイル)ペンチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル、Cpd 3b)。好ましい実施形態において、HDAC6−選択的阻害剤は、逆アミドである。
【0060】
逆アミド
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、式Iの逆アミド化合物:
【0061】
【化6】
(式中、
Zは、NまたはCR*であり、ここでR*は、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアシル、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
環Aは、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
環Bは、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
R
1は、(i)H、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、複素環、炭素環、C(O)−R
2、C(O)O−R
2、もしくはS(O)
pであり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよく、または、(ii)ZがCR*のとき、R
1は、任意選択で置換された分岐アルキル、OR
3、N(R
3)(R
3)、−CH
2CH
2OH、OCH
2CH
2OH、SH、もしくはチオアルコキシであり得、
あるいは環BとR
1とは、各々が結合している原子と一緒になって、任意選択で置換された複素環、または任意選択で置換されたヘテロアリールを形成してもよく、
あるいはR*とR
1とは、各々が結合している原子と一緒になって、任意選択で置換された炭素環、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリール環を形成してもよく、
Rは、Hもしくは任意選択で置換されたアルキルであるか、またはRと環Aとが連結して、任意選択で置換されていてもよい縮合二環式環を形成してもよく、
各R
2は、独立して、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、これらは各々、任意選択で置換されており、
各R
3は、独立して、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、これらは各々、任意選択で置換されており、
nは、4、5、6、7、または8であり、
pは、0、1、または2である。)、
またはその医薬的に許容可能な塩、エステル、もしくはプロドラッグの投与を含む。
【0062】
一実施形態において、環Aは、フェニル、ナフチル、アントラセニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリル、イミダゾリル、オキサゾリル、フリル、チエニル、チアゾリル、トリアゾリル、イソキサゾリル、キノリニル、ピロリル、ピラゾリル、または5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリンであり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよい。
【0063】
別の実施形態において、環Bは、フェニル、ナフチル、アントラセニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリル、イミダゾリル、オキサゾリル、フリル、チエニル、チアゾリル、トリアゾリル、イソキサゾリル、キノリニル、ピロリル、ピラゾリル、または5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリンであり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよい。
【0064】
一定の実施形態において、R
1は、H、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、もしくは任意選択で置換されたヘテロアリールであり、またはR
1は、OHもしくはアルコキシである。
【0065】
さらなる実施形態において、R
1は、H、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、ナフチル、ピリジニル、OH、OCH
3、OCH
2CH
3、O−Pr、O−iPr、O−Bu、O−sBu、またはO−tBuであり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよい。
【0066】
種々の実施形態において、R
1は、OH、アルコキシ、NH
2、NH(アルキル)、N(アルキル)(アルキル)、NH−アリール、NH−ヘテロアリール、N(アリール)(アリール)、N(アリール)(ヘテロアリール)、またはN(ヘテロアリール)(ヘテロアリール)である。
【0067】
他の実施形態において、環Aに結合しているカルボニルおよびZ基は、互いにパラ位に配置される。
【0068】
他の実施形態において、環Aに結合しているカルボニルおよびZ基は、互いにメタ位に配置される。
【0069】
別の実施形態において、環Aに結合しているカルボニルおよびZ基は、互いにオルト位に配置される。
【0070】
一実施形態において、本発明は、式IIの化合物:
【0071】
【化7】
(式中、
X
1、X
2、X
3、またはX
4の各々は、独立して、N、CR’、O、S、NCR’、CR’CR’、OCR’、SCR’であるか、もしくは存在しないか、またはX
1もしくはX
4が、Rと連結して、二環式環を形成してもよく、ここで、X
1、X
2、X
3、またはX
4のうちの3つまでがNであり得、
環Bは、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
R
1は、H、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、複素環、炭素環、C(O)−R
2、またはC(O)O−R
2であり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよく、
Rは、Hまたは任意選択で置換されたアルキルであり、またはRとX
1もしくはX
4とは、連結して、任意選択で置換されていてもよい縮合二環式環を形成してもよく、
各R’は、独立して、H、任意選択で置換されたアルキル、ハロ、OH、NH
2、NHR”、ハロアルキル、CN、N
3、NO
2であり、
R”は、Hまたはアルキルであり、
R
2は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、これらは各々、任意選択で置換されている)、
またはその医薬的に許容可能な塩、エステル、もしくはプロドラッグを提供する。
【0072】
一定の実施形態において、X
1、X
2、X
3およびX
4は、全てCR’である。
【0073】
他の実施形態において、X
2およびX
3は、Nであり、X
1およびX
4は、CR’である。
【0074】
別の実施形態において、X
2およびX
3は、CR’であり、X
1およびX
4は、Nである。
【0075】
さらに他の実施形態において、X
2は、Nであり、X
3は、S、NもしくはOであり、X
1は、CR’であり、X
4は存在しない。
【0076】
一実施形態において、環Bは、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、またはピラジニルであり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよい。
【0077】
さらなる実施形態において、環Bは、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アラルキル、ハロアルキル、hal、OH、NH
2、NHR”、CN、N
3、またはNO
2で置換されている。
【0078】
一定の実施形態において、R
1は、H、アルキル、アリール、アリールアルキル、またはヘテロアリールであり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよい。
【0079】
別の実施形態において、本発明は式IIIの化合物:
【0080】
【化8】
(式中、
環Bは、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
R
1は、H、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、複素環、炭素環、C(O)−R
2、またはC(O)O−R
2であり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよく、
R
2は、任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
Rは、Hもしくは任意選択で置換されたアルキルであり、またはRとフェニル環とは、連結して、任意選択で置換されていてもよい縮合[6,5]二環式環を形成してもよい)、
またはその医薬的に許容可能な塩、エステル、もしくはプロドラッグを提供する。
【0081】
一実施形態において、環Bは、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、またはピラジニルであり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよい。
【0082】
さらなる実施形態において、環Bは、アルキル、アリール、アラルキル、ハロアルキル、hal、OH、NH
2、CN、またはNO
2で置換されている。
【0083】
他の実施形態において、R
1は、H、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、C(O)−R
2、またはC(O)O−R
2であり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよい。
【0084】
種々の実施形態において、R
2は、任意選択で置換されたピリジニルである。
【0085】
別の実施形態において、本発明は、式IVの化合物:
【0086】
【化9】
(式中、
環Bは、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
R
1は、H、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、複素環、または炭素環であり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよく、
または環BとR
1とは、各々が結合している原子と一緒に、任意選択で置換された複素環、もしくは任意選択で置換されたヘテロアリールを形成し、
Rは、Hもしくは任意選択で置換されたアルキルであり、または、Rと1,3−ピリミジニル環とは連結して、任意選択で置換されていてもよい縮合二環式環を形成してもよい)、
またはその医薬的に許容可能な塩、エステル、もしくはプロドラッグを提供する。
【0087】
一定の実施形態において、環Bは、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、またはピラジニルであり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよい。
【0088】
さらなる実施形態において、環Bは、アルキル、アリール、アラルキル、ハロアルキル、ハロ、OH、NH
2、CN、またはNO
2で置換されている。
【0089】
他の実施形態において、R
1は、H、アルキル、アリール、アリールアルキル、またはヘテロアリールであり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよい。
【0090】
別の実施形態において、R
1は、OHまたはハロで置換されている。
【0091】
別の実施形態において、本発明は、式IVaの化合物:
【0092】
【化10】
(式中、
Bは、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、またはピラジニルであり、これらは各々、C
1〜8−アルキル、C
1〜8−アルコキシ、C
6〜10−アリール、ハロ−C
1〜8−アルキル、ハロ、OH、NH
2、CN、またはNO
2で任意選択で置換されていてもよく、
R
1は、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、またはピラジニルであり、これらは各々、C
1〜8−アルキル、C
1〜8−アルコキシ、C
6〜10−アリール、ハロ−C
1〜8−アルキル、ハロ、OH、NH
2、CN、またはNO
2で任意選択で置換されていてもよく、
Rは、HまたはC
1〜8−アルキルである)、
またはその医薬的に許容可能な塩、エステル、もしくはプロドラッグを提供する。
【0093】
式IVaの実施形態において、R
1は、OHまたはハロで置換されている。さらに別の実施形態において、Bは、フェニル、ピリジニル、またはピリミジニルであり、これらは各々、C
1〜8−アルキル、ハロ、またはC
1〜8−アルコキシで任意選択で置換されていてもよい。また別の実施形態において、R
1は、フェニル、ピリジニル、またはピリミジニルであり、これらは各々、C
1〜8−アルキル、ハロ、またはC
1〜8−アルコキシで任意選択で置換されていてもよい。
【0094】
一定の実施形態において、環BとR
1とで形成される環は、ピペリジン、ピロリジン、テトラヒドロキノリン、モルホリン、ピペラジン、テトラヒドロ−トリアゾロピラジン、またはジアゼパンであり、これらは各々、任意選択で置換されている。
【0095】
別の実施形態において、本発明は式Vの化合物:
【0096】
【化11】
(式中、
X
1、X
2、またはX
3の各々は、独立して、NまたはCR’であり、
環Bは、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
R
1は、H、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、複素環、または炭素環であり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよく、
各R
AとR
Bとは、独立して、H、NH(R
C)、N(R
C)(R
C)、N(R
C)CO(R
C)、CO
2H、C(O)R
C、C(O)OR
C、C(O)NH
2、C(O)NH(R
C)、C(O)N(R
C)(R
C)、SO
2R
C、SOR
C、SR
C、アルキル、アリール、アリールアルキル、アルコキシ、ヘテロアリール、複素環、および炭素環であり、これらは各々、さらに置換されていてもよく、または、R
AとR
Bとは、これらが結合している炭素と一緒にカルボニルを形成してもよく、
各R
Cは、独立して、H、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、または複素環であり、これらは各々、さらに置換されていてもよく、
R’は、H、任意選択で置換されたアルキル、ハロ、OH、NH
2、NHR”、ハロアルキル、CN、N
3、NO
2であり、
R”は、Hまたはアルキルであり、
mは、1または2である)、
またはその医薬的に許容可能な塩、エステル、もしくはプロドラッグを提供する。
【0097】
関連する実施形態において、本発明は、式Vaの化合物:
【0098】
【化12】
(式中、
X
1、X
2またはX
3の各々は、独立して、NまたはCR’であり、
環Bは、任意選択で置換されたアリール、もしくは任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
R
1は、H、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、複素環、または炭素環であり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよく、
R
AおよびR
Bの各々は、独立して、H、NH(R
C)、N(R
C)(R
C)、N(R
C)CO(R
C)、CO
2H、C(O)R
C、C(O)OR
C、C(O)NH
2、C(O)NH(R
C)、C(O)N(R
C)(R
C)、SO
2R
C、SOR
C、SR
C、アルキル、アリール、アリールアルキル、アルコキシ、ヘテロアリール、複素環、および炭素環であり、これらは各々、さらに置換されていてもよく、またはR
AとR
Bとは、これらが結合している炭素と一緒にカルボニルを形成し、
各R
Cは、独立して、H、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、または複素環であり、これらは各々、さらに置換されていてもよく、
R’は、H、任意選択で置換されたアルキル、ハロ、OH、NH
2、NHR”、ハロアルキル、CN、N
3、NO
2であり、
R”は、Hまたはアルキルであり、
mは、1または2である)、
またはその医薬的に許容可能な塩、エステル、もしくはプロドラッグを提供する。
【0099】
一実施形態において、X
1、X
2、およびX
3は、全て独立して、CR’である。
【0100】
別の実施形態において、環Bは、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、またはピラジニルであり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよい。
【0101】
さらなる実施形態において、環Bは、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アラルキル、ハロアルキル、ハロ、OH、NH
2、NHR”、CN、N
3、またはNO
2で置換されている。
【0102】
一定の実施形態において、R
1は、H、アルキル、アリール、アリールアルキル、またはヘテロアリールであり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよい。
【0103】
別の実施形態において、本発明は、式VIの化合物:
【0104】
【化13】
(式中、
環Bは、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
R*は、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
R
1は、H、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、複素環、炭素環、OH、アルコキシ、NH
2、NH(アルキル)、もしくはN(アルキル)(アルキル)であり、
またはR*とR
1は、各々が結合している炭素と一緒になって、任意選択で置換された炭素環、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたアリール、もしくは任意選択で置換されたヘテロアリール環を形成してもよく、
Rは、Hまたは任意選択で置換されたアルキルである)、
またはその医薬的に許容可能な塩、エステル、もしくはプロドラッグを提供する。
【0105】
一実施形態において、環Bは、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、またはチアゾールであり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよい。
【0106】
別の実施形態において、R*は、メチル、トリフルオロメチル、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、またはチアゾールであり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよい。
【0107】
一定の実施形態において、R
1は、OH、メトキシ、またはエトキシである。
【0108】
種々の実施形態において、環BとR*とは、各々独立して、1つまたは複数のアルキル、ハロゲン、またはC(O)NR
XR
Yで置換され、式中、R
Xは、Hまたはアルキルであり、R
Yは、Hまたはアルキルである。
【0109】
他の実施形態において、環BとR*とは、各々独立して、1つまたは複数のメチル、F、またはC(O)N(Me)
2で置換されている。
【0110】
別の態様において、本発明は、式Iの化合物、またはその薬学的に許容されるエステル、塩もしくはプロドラッグと一緒に薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。
【0111】
本発明の代表的な逆アミド阻害剤化合物としては、限定されないが、以下の表2に示される化合物が挙げられる。表2には、本発明で選択された代表的な逆アミド阻害剤化合物について、HDAC6およびHDAC3に対する阻害活性を示している。HDAC酵素アッセイは、以下に記載するように実行した。HDAC3と比較してHDAC6に対してIC
50(nM)が低いことは、阻害剤化合物がHDAC6−選択的であることを示している。
【0112】
【表2A】
【表2B】
【表2C】
【表2D】
【表2E】
【表2F】
【表2G】
【表2H】
【表2I】
【表2J】
【表2K】
【表2L】
【表2M】
【表2N】
【表2O】
【表2P】
【表2Q】
【表2R】
【表2S】
【表2T】
【0113】
用語「アルキル」は、本明細書で使用するとき、飽和の直鎖または分岐鎖の炭化水素部分であって、一定の実施形態において、それぞれ、1〜6個、または1〜8個の炭素原子を有する部分を指す。C
1〜C
6アルキル部分の例としては、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、n−ヘキシル部分が挙げられ、C
1〜C
8アルキル部分の例としては、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、へプチル、およびオクチル部分が挙げられる。
【0114】
用語「アルケニル」は、本明細書で使用するとき、炭化水素部分から誘導される1価の基であって、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する、一定の実施形態において、2〜6個の炭素原子、または2〜8個の炭素原子を有する部分を示す。二重結合は、別の基に対する結合点であってもなくてもよい。アルケニル基としては、限定されないが、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、1−メチル−2−ブテン−1−イル、へプテニル、オクテニルなどが含まれる。
【0115】
用語「アルキニル」は、本明細書で使用するとき、炭化水素部分から誘導される1価の基であって、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する、一定の実施形態において、2〜6個の炭素原子、または2〜8個の炭素原子を有する部分を示す。アルキニル基は、別の基に対する結合点であってもなくてもよい。代表的なアルキニル基としては、限定されないが、例えば、エチニル、1−プロピニル、1−ブチニル、へプチニル、オクチニルなどが含まれる。
【0116】
用語「アルコキシ」は、−O−アルキル部分を指す。
【0117】
用語「アリール」は、本明細書で使用するとき、1または複数の芳香族環を有する、縮合または非縮合の、単環式または多環式の炭素環式環系を指し、例えば、限定されないが、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、イデニルなどが挙げられる。
【0118】
用語「アラルキル」または「アリールアルキル」は、本明細書で使用するとき、アリール環に結合したアルキル残基を指す。例としては、限定されないが、ベンジル、フェネチル、およびこれに類するものが挙げられる。
【0119】
用語「炭素環」は、本明細書で使用するとき、単環式または多環式の飽和、部分不飽和、または完全不飽和の炭素環式環化合物から誘導される1価の基を指す。炭素環基の例としては、シクロアルキルの定義およびアリールの定義でみられる基が挙げられる。
【0120】
用語「シクロアルキル」は、本明細書で使用するとき、単環式または多環式の飽和または部分不飽和の炭素環式環化合物から誘導される1価の基を指す。C
3〜C
8−シクロアルキルの例としては、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、およびシクロオクチルが挙げられ、C
3〜C
12−シクロアルキルの例としては、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[2.2.1]へプチル、およびビシクロ[2.2.2]オクチルが挙げられる。また、少なくとも一つの炭素−炭素二重結合を有する単環式または多環式炭素環式環化合物から、1つの水素原子を除去することによって誘導される1価の基も企図される。かかる基の例としては、限定されないが、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロへプテニル、シクロオクテニル、およびこれに類するものが挙げられる。
【0121】
用語「ヘテロアリール」は、本明細書で使用するとき、単環式、または多環式(例えば、二環式、三環式、またはさらなる多環式)の、縮合または非縮合の、少なくとも1個の芳香環を有する部分または環系であって、5個〜10個の環原子を有し、環原子の一つがS、OおよびNから選択され、0、1または2個の環原子が、S、OおよびNから独立して選択されるさらなるヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素である部分または環系を指す。ヘテロアリールとしては、限定されないが、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、フラニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノキサリニル、およびこれに類するものが挙げられる。
【0122】
用語「ヘテロアラルキル」は、本明細書で使用するとき、ヘテロアリール環に結合したアルキル残基を指す。例としては、限定されないが、ピリジニルメチル、ピリミジニルエチルおよびこれに類するものが挙げられる。
【0123】
用語「ヘテロシクロアルキル」は、本明細書で使用するとき、非芳香族3−、4−、5−、6−もしくは7員環または二環式もしくは三環式基の縮合または非縮合系(fused of non-fused system)であって、(i)各環は、酸素、硫黄および窒素から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を含有し、(ii)各5員環が、0〜1個の二重結合を有し、各6員環が、0〜2個の二重結合を有し、(iii)窒素および硫黄ヘテロ原子が、任意選択で酸化されていてもよく、(iv)窒素ヘテロ原子が、任意選択で四級化されていてもよく、(iv)上記環のいずれかが、ベンゼン環に縮合していてもよい基を指す。代表的なヘテロシクロアルキル基としては、限定されないが、[1,3]ジオキソラン、ピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアジアゾリジニル、イソチアゾリジニル、およびテトラヒドロフリルが挙げられる。
【0124】
用語「アルキルアミノ」は、構造−NH(C
1〜C
12アルキル)(式中、C
1〜C
12アルキルは、前記で定義したとおりである)を有する基を指す。
【0125】
用語「アシル」には、酸、例えば、限定されないが、カルボン酸、カルバミン酸、炭酸、スルホン酸および亜リン酸から誘導される残基が含まれる。例としては、脂肪族カルボニル、芳香族カルボニル、脂肪族スルホニル、芳香族スルフィニル、脂肪族スルフィニル、芳香族ホスフェート、および脂肪族ホスフェートが挙げられる。脂肪族カルボニルの例としては、限定されないが、アセチル、プロピオニル、2−フルオロアセチル、ブチリル、2−ヒドロキシアセチル、およびこれに類するものが挙げられる。
【0126】
本発明によれば、本明細書に記載のアリール、置換アリール、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールのいずれも任意の芳香族基であり得る。芳香族基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。
【0127】
用語「hal」、「ハロ」および「ハロゲン」は、本明細書で使用するとき、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素から選択される原子を指す。
【0128】
用語「オキソ」は、本明細書で使用するとき、炭素に、好ましくは二重結合(例えば、カルボニル)で結合している酸素原子を指す。
【0129】
これらの化合物は、1つまたは複数の置換基で置換することができ、例えば、上記で一般に記載されるように、特定のクラス、サブクラス、および種で例示されるように、任意選択で、置換することができる。表現「任意選択で置換された」は、表現「置換または非置換」と交換可能に使用されることが認識される。一般的に、用語「置換」は、用語「任意選択で」で先行されていてもいなくても、所与の構造の水素ラジカルを特定の置換基のラジカルで置き換えることを指す。別途示されない限り、任意選択で置換された基は、その基の各置換可能な位置で置換基を有することができ、任意の所与の構造の2つ以上の位置が特定の群から選択される2つ以上の置換基で置換されていてもよいとき、その置換基はあらゆる位置で、同じであっても異なってもよい。用語「任意選択で置換された」、「任意選択で置換されたアルキル」、「任意選択で置換された「任意選択で置換されたアルケニル」、「任意選択で置換されたアルキニル」、「任意選択で置換されたシクロアルキル」、「任意選択で置換されたシクロアルケニル」、「任意選択で置換されたアリール」、「任意選択で置換されたヘテロアリール」、「任意選択で置換されたアラルキル」、「任意選択で置換されたヘテロアラルキル」、「任意選択で置換されたヘテロシクロアルキル」、および任意の他の任意選択で置換された基は、本明細書で使用するとき、その基の1個、2個、3個、またはより多くの水素原子が独立して置き換えられることによって置換されている、または置換されていない基を指し、限定されないが、以下が挙げられる:
アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、
−F、−Cl、−Br、−I、
−OH、保護されたヒドロキシ、酸素、オキソ、
−NO
2、−CN、
−NH
2、保護されたアミノ、−NH−C
1−C
12−アルキル、−NH−アリール、−ジアルキルアミノ、−
−O−C
1−C
12−アルキル、−O−アリール、
−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)NH−、−OC(O)−、−OC(O)O−、−OC(O)NH−、−NHC(O)−、−NHC(O)O−、
−C(O)−C
1−C
12−アルキル、−C(O)−C
3−C
12−シクロアルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−ヘテロアリール、−C(O)−ヘテロシクロアルキル、
−C(O)O−C
1−C
12−アルキル、−C(O)O−C
3−C
12−シクロアルキル、−C(O)O−アリール、−C(O)O−ヘテロアリール、−C(O)O−ヘテロシクロアルキル、
−CONH
2、−CONH−C
1−C
12−アルキル、−−CONH−アリール、
−OCO
2−C
1−C
12−アルキル、−OCO
2−アリール、−OCONH
2、−OCONH−C
1−C
12−アルキル、−OCONH−アリール、
−NHC(O)−C
1−C
12−アルキル、−NHC(O)−アリール、−NHCO
2−C
1−C
12−アルキル、−NHCO
2−アリール、
−S(O)−C
1−C
12−アルキル、−S(O)−アリール、−SO
2NH−C
1−C
12−アルキル、−SO
2NH−アリール、
−NHSO
2−C
1−C
12−アルキル、−NHSO
2−アリール、
−SH、−S−C
1−C
12−アルキル、または−S−アリール。
【0130】
一定の実施形態において、任意選択で置換された基としては、C
1〜C
12−アルキル、C
2〜C
12−アルケニル、C
2〜C
12−アルキニル、C
3〜C
12−シクロアルキル、C
3〜C
12−アリール、C
3〜C
12−ヘテロシクロアルキル、C
3〜C
12−ヘテロアリール、C
4〜C
12−アリールアルキル、またはC
2〜C
12−ヘテロアリールアルキルが挙げられる。
【0131】
アリール、ヘテロアリール、アルキル、およびこれに類する基が、さらに置換されていてもよいことが理解される。
【0132】
本明細書で使用するとき、用語「医薬的に許容可能な塩」は、本発明の方法で形成される化合物の塩であって、健全な医学的判断の範囲内で、ヒトおよび下等動物の組織との接触に際し、毒性、刺激、アレルギー応答などを生ずることなく、適切に使用可能であり、合理的な利益/リスク比に合う塩を指す。医薬的に許容可能な塩は、当該分野で周知である。例えば、S.M.Bergeらは、医薬的に許容可能な塩について、J. Pharmaceutical Sciences, 66:1-19(1977)に詳細に記載している。塩は、本明細書に記載の化合物の最終的な単離および精製の間にin situで調製することができ、または別個に、遊離塩基官能基を適切な有機酸と反応させることによって調製することができる。医薬的に許容可能な塩の例としては、限定されないが、非毒性酸付加塩が挙げられ、この塩は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、もしくは過塩素酸のような無機酸、または、酢酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、もしくはマロン酸のような有機酸とアミノ基とで形成されるか、またはイオン交換などの当該技術分野で使用される他の方法を使用した塩である。他の薬学的に許容可能な塩としては、限定されないが、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、硼酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩(hydroiodide)、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、蓚酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、琥珀酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられる。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、およびこれに類するものが挙げられる。さらに、医薬的に許容可能な塩としては、適切であれば、非毒性アンモニウム、第四級アンモニウム、ならびに、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、1〜6個の炭素原子を有するアルキル、スルホン酸塩、およびアリールスルホン酸塩などの対イオンを使用して形成されるアミン陽イオンが挙げられる。
【0133】
本明細書で使用するとき、用語「薬学的に許容されるエステル」は、本発明に記載のプロセスによって形成される化合物のエステルであって、in vivoで加水分解され、人体内で速やかに分解されて親化合物またはその塩を放出するものを含むエステルを指す。適切なエステル基としては、例えば、薬学的に許容される脂肪族カルボン酸、特に、アルカン酸、アルケン酸、シクロアルカン酸、およびアルカン二酸(ここで、各アルキルまたはアルケニル部分は有利には6個以下の炭素原子を有する)に由来する基が挙げられる。特定のエステル基の例としては、限定されないが、ギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、アクリル酸エステル、およびエチルコハク酸エステルが挙げられる。
【0134】
用語「薬学的に許容されるプロドラッグ」は、本明細書で使用するとき、本発明の方法で形成される化合物のプロドラッグであって、健全な医学的判断の範囲内で、ヒトおよび下等動物の組織との接触に際し、毒性、刺激、アレルギー応答などを生ずることなく、適切に使用可能であり、合理的な利益/リスク比に合い、目的の用途に効果的なプロドラッグを指し、ならびに、可能であれば、本発明の化合物の両性イオン形態を指す。「プロドラッグ」は、本明細書で使用するとき、in vivoで代謝的手法(例えば、加水分解)によって変換されて、本発明の式で表されるいずれかの化合物を提供する化合物を意味する。プロドラッグの様々な形態が当該技術分野において既知であり、例えば、Bundgaard,(ed.), Design of Prodrugs, Elsevier(1985)、Widder, et al.(ed.), Methods in Enzymology, vol.4, Academic Press(1985)、Krogsgaard-Larsen, et al.,(ed).“Design and Application of Prodrugs, Textbook of Drug Design and Development, Chapter 5,113-191(1991)、Bundgaard, et al., Journal of Drug Deliver Reviews,8:1-38(1992)、Bundgaard, J. of Pharmaceutical Sciences,77:285 et seq.(1988)、Higuchi and Stella(eds.)Prodrugs as Novel Drug Delivery Systems,American Chemical Society(1975)、およびBernard Testa & Joachim Mayer,“Hydrolysis In Drug And Prodrug Metabolism: Chemistry, Biochemistry And Enzymology,” John Wiley and Sons, Ltd.(2002)で論じられている。
【0135】
また本発明は、本明細書に記載の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグを含む医薬組成物、ならびに、本明細書に記載の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグを投与することを含む障害の処置方法を包含する。例えば、遊離アミノ、アミド、ヒドロキシまたはカルボキシル基を有する本明細書に記載の化合物は、プロドラッグに変換することができる。プロドラッグには、アミノ酸残基、または2個以上(例えば、2個、3個または4個)のアミノ酸残基のポリペプチド鎖が、アミドまたはエステル結合を介して、本明細書に記載の化合物の遊離アミノ、ヒドロキシル、またはカルボン酸基と共有的に連結している化合物が含まれる。アミノ酸残基としては、限定されないが、3文字記号によって一般に表される20種の天然アミノ酸が挙げられ、また4−ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン(hydroxyysine)、デモシン、イソデモシン、3−メチルヒスチジン、ノルバリン、β−アラニン、γ−アミノ酪酸、シトルリン、ホモシステイン、ホモセリン、オルニチン、およびメチオニンスルホンが挙げられる。プロドラッグのさらなる種類も包含される。例えば、遊離カルボキシル基は、アミドまたはアルキルエステルとして誘導体化され得る。遊離ヒドロキシ基は、Advanced Drug Delivery Reviews,1996,19,1 15に概略が記載されるように、限定されないが、ヘミコハク酸エステル、リン酸エステル、ジメチルアミノ酢酸エステル、およびホスホリルオキシメチルオキシカルボニルを含む基を使用して誘導体化され得る。ヒドロキシ基とアミノ基とのカルバメートプロドラッグには、カーボネートプロドラッグのように、ヒドロキシ基のスルホン酸エステルおよび硫酸エステルも含む。(アシルオキシ)メチルおよび(アシルオキシ)エチルエーテルなどのヒドロキシ基の誘導体化も包含され、この場合、アシル基は、限定されないが、エーテル、アミンおよびカルボン酸官能基を含む基で任意選択で置換されたアルキルエステルであるか、またはアシル基は、上記のようなアミノ酸エステルである。この種のプロドラッグは、J.Med.Chem.1996,39,10に記載されている。遊離アミンは、アミド、スルホンアミド、またはホスホンアミドとして誘導体化することができる。これらのプロドラッグ部分の全てが、限定されないが、エーテル、アミン、およびカルボン酸官能基などの基を含み得る。
【0136】
本発明で構想される置換基の組合せと変形は、安定な化合物の形成に至るものだけである。用語「安定な」は、本明細書で使用するとき、製造が可能となるように十分な安定を保持し、本明細書に記載する目的(例えば、対象への治療的または予防的投与)に有用であるために十分な期間、化合物の一体性を維持する化合物を指す。
【0137】
一定の実施形態において、本明細書で提供される方法で使用される化合物は、2−(ジフェニルアミノ)−N−(7−(ヒドロキシアミノ)−7−オキソヘプチル)ピリミジン−5−カルボキサミド(化合物A)
【0139】
一定の実施形態において、本明細書で提供される方法で使用される化合物は、N−(7−(ヒドロキシアミノ)−7−オキソヘプチル)−2−(フェニル(o−トリル)アミノ)ピリミジン−5−カルボキサミド(化合物B):
【0141】
別の一定の実施形態において、本明細書で提供される方法で使用される化合物は、2−((2−クロロフェニル)(フェニル)アミノ)−N−(7−(ヒドロキシアミノ)−7−オキソヘプチル)ピリミジン−5−カルボキサミド(化合物C):
【0143】
したがって、一実施形態において、本明細書では、必要とする対象における骨粗鬆症の処置方法が提供される。この方法には、前記対象に、治療的有効量の式Iの化合物を投与することが含まれる。別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象におけるページェット病の処置方法が提供される。この方法には、前記対象に、治療的有効量の式Iの化合物を投与することが含まれる。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における転移性骨疾患(MBD)の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法が提供される。なお別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における溶骨性病変の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象におけるMMに関連する溶骨性病変の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における骨形成不全症(OI)の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における骨減少症を処置する方法であって、前記対象に、治療的有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法が提供される。
【0144】
別の実施形態において、本開示では、必要とする対象における骨粗鬆症を処置する方法であって、前記対象に、治療的有効量の式IVの化合物を投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象におけるページェット病の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の式IVの化合物を投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における転移性骨疾患(MBD)の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の式IVの化合物を投与することを含む方法が提供される。なお別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における溶骨性病変の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の式IVの化合物を投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象におけるMMに関連する溶骨性病変の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の式IVの化合物を投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における骨形成不全症(OI)の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の式IVの化合物を投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における骨減少症の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の式IVの化合物を投与することを含む方法が提供される。
【0145】
別の実施形態において、本開示では、必要とする対象における骨粗鬆症の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の式IVaの化合物を投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象におけるページェット病の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の式IVaの化合物を投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、必要とする対象において、転移性骨疾患(MBD)を処置する方法であって、前記対象に、本明細書では、治療的有効量の式IVaの化合物を投与することを含む方法が提供される。なお別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における溶骨性病変の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の式IVaの化合物を投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象におけるMMに関連する溶骨性病変の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の式IVaの化合物を投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における骨形成不全症(OI)の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の式IVaの化合物を投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における骨減少症の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の式IVaの化合物を投与することを含む方法が提供される。
【0146】
別の実施形態において、本開示は、必要とする対象における骨粗鬆症の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Aを投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象におけるページェット病の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Aを投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における転移性骨疾患(MBD)の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Aを投与することを含む方法が提供される。なお別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における溶骨性病変の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Aを投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象におけるMMに関連する溶骨性病変の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Aを投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における骨形成不全症(OI)の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Aを投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における骨減少症の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Aを投与することを含む方法が提供される。
【0147】
別の実施形態において、本開示では、必要とする対象における骨粗鬆症の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Bを投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象におけるページェット病の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Bを投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における転移性骨疾患(MBD)の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Bを投与することを含む方法が提供される。なお別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における溶骨性病変の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Bを投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象におけるMMに関連する溶骨性病変の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Bを投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における骨形成不全症(OI)の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Bを投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における骨減少症の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Bを投与することを含む方法が提供される。
【0148】
別の実施形態において、本開示では、必要とする対象における骨粗鬆症の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Cを投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象におけるページェット病を処置する方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Cを投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における転移性骨疾患(MBD)の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Cを投与することを含む方法が提供される。なお別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における溶骨性病変の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Cを投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象におけるMMに関連する溶骨性病変の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Cを投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における骨形成不全症(OI)の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Cを投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における骨減少症の処置方法であって、前記対象に、治療的有効量の化合物Cを投与することを含む方法が提供される。
【0149】
医薬組成物および投与方法
本明細書に記載の方法には、本明細書に記載のHDAC6−選択的阻害剤化合物を有効成分として含む医薬組成物の投与が含まれる。
【0150】
医薬組成物は、典型的に、薬学的に許容される担体を含む。本明細書で使用するとき、語句「薬学的に許容される担体」には、薬学的投与と適合し得る、生理食塩水、溶媒、分散媒、被覆剤、抗菌剤、抗真菌剤、等張化剤、吸収遅延剤などが含まれる。補足的な活性化合物、例えばカルシウムも、本発明の組成物に組み込むことができる。
【0151】
医薬組成物は、典型的には、意図する投与経路に適合するように製剤化される。投与経路の例としては、非経口(例えば、静脈内)、皮内、皮下、経口(例えば、吸入)、経皮(局所)、経粘膜、および直腸投与が挙げられる。
【0152】
適切な医薬組成物の処方化方法は、当該分野で公知であり、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st ed.,2005、およびDrugs and the Pharmaceutical Sciences: a Series of Textbooks and Monographs(Dekker,NY)の一連の書籍を参照されたい。例えば、非経口、皮内、または皮下投与のために使用される溶液または懸濁液は、以下の成分:無菌の希釈剤、例えば、注射用水、食塩水、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールもしくは他の合成溶剤、抗菌剤、例えば、ベンジルアルコール、もしくはメチルパラベン、酸化防止剤、例えば、アスコルビン酸、もしくは亜硫酸水素ナトリウム、キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸、緩衝剤、例えば、酢酸塩、クエン酸塩、もしくはリン酸塩、および等張性調節剤、例えば塩化ナトリウムもしくはデキストロースを含み得る。pHは、酸または塩基、例えば、塩酸または水酸化ナトリウムによって調整し得る。非経口調製物は、アンプル、使い捨てシリンジ、またはガラスもしくはプラスチックで作られた複数用量バイアルに封入することができる。
【0153】
注射用に適した医薬組成物には、滅菌水溶液(水溶性である場合)または分散液、および滅菌注射溶液または分散液の即時調製に適した滅菌粉末が含まれ得る。静脈内投与の場合、適切な担体としては、生理的食塩水、静菌水、Cremophor EL(商標)(BASF、Parsippany、NJ)またはリン酸緩衝食塩水(PBS)が挙げられる。全ての場合に、組成物は、滅菌性を有する必要があり、容易な注入可能性が存在する程度に流動性であるべきである。組成物は、製造条件および保存条件下で安定であるべきであり、細菌および菌などの微生物の汚染作用に対して防御されていなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコールなど)およびその適切な混合物を含有する溶媒または分散媒であり得る。適切な流動性は、例えば、レシチンなどの被覆剤を使用することによって、分散物の場合には必要とされる粒子径を維持することによって、および界面活性薬剤を使用することによって、維持することができる。微生物の作用に対する防御は、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなどによって達成し得る。多くの場合、等張化剤、例えば、砂糖、多価アルコール(マンニトール、ソルビトールなど)、塩化ナトリウムを組成物に含めることが望ましい。注射用組成物の吸収延長は、吸収を遅延する薬剤(例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチン)を組成物に含めることによって、もたらされ得る。
【0154】
無菌注射溶液は、活性化合物を、必要とされる量の適切な溶媒に、上記に列挙した成分の1つまたは組合せとともに組み入れて、必要に応じて、濾過滅菌することにより、調製し得る。一般に分散液は、基本的な分散媒と上記に列挙された中の必要な他の成分とを含有する無菌ビヒクルに、活性化合物を組み入れることによって、調製される。無菌注射溶液の調製用無菌粉末である場合、調製方法は真空乾燥および凍結乾燥であることが好ましく、これにより、有効成分と先の無菌濾過溶液由来の任意の付加的な所望の成分との粉末が得られる。
【0155】
経口組成物は、一般に、不活性希釈剤または可食担体を含む。経口での治療的投与を目的として、活性化合物を、賦形剤に組み込ませることができ、錠剤、トローチ、またはカプセル(例えば、ゼラチンカプセル)の形態で使用することができる。経口組成物は、洗口液としての使用のために、流動担体を使用して調製することもできる。薬学的に適合可能な結合剤および/またはアジュバント材料も、組成物の一部として含めることができる。錠剤、丸剤、カプセル、トローチ、およびこれに類するものには、次の成分または同様の性質の化合物を含めることができる:微結晶性セルロース、トラガカントゴムもしくはゼラチンのような結合剤、糊もしくはラクトースのような補形薬、アルギン酸、Primogelもしくはコーンスターチなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムもしくはSterotesなどの潤滑剤、コロイド状二酸化ケイ素などの滑剤、ショ糖もしくはサッカリンなどの甘味剤、またはペパーミント、サリチル酸メチルもしくはオレンジ香料などの芳香剤。
【0156】
吸入による投与の場合、化合物は、適切な噴射剤(例えば、二酸化炭素などの気体)を含有する加圧容器またはディスペンサからのエアロゾルスプレー形態、またはネブライザの形態で送達し得る。かかる方法は、米国特許第6,468,798号に記載されている。
【0157】
本明細書に記載の治療用化合物の全身投与は、経粘膜または経皮手段によるものでもあり得る。経粘膜または経皮投与では、浸透する障壁に適切な浸透剤を、製剤中で使用する。そのような浸透剤は、当技術分野で一般に公知であり、例えば、経粘膜投与の場合、洗剤、胆汁酸塩、およびフシジン酸誘導体が挙げられる。経粘膜投与は、点鼻薬または坐薬の使用を通して達成し得る。経皮投与では、活性化合物は、当該技術分野において一般的に公知の、軟膏、膏薬、ゲルまたはクリームに製剤化される。
【0158】
医薬組成物は、直腸投与のために、坐薬(例えば、カカオバターおよび他のグリセリドなどの慣用の坐薬基剤を有するもの)または保持浣腸薬の形態でも調製し得る。
【0159】
一実施形態において、治療用化合物は、身体から治療用化合物が急速に排出しないように保護する担体を用いて調製され、例えばインプラントまたはマイクロカプセル化送達システムなどの徐放製剤として調製される。生分解性の生物適合性のポリマー、例えば、酢酸エチレンビニル、リン無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、およびポリ乳酸が使用され得る。そのような製剤は、標準的な手法により調製することができ、または、例えばAlza CorporationおよびNova Pharmaceuticals、Inc.から商業的に入手することができる。リポソーム懸濁液(例えば、細胞性抗原に対するモノクローナル抗体を含む、選択した細胞に対して標的化されたリポソーム)も、薬学的に許容される担体として使用することができる。これらは、当業者に公知の手法、例えば米国特許第4,522,811号に記載の方法に従って調製することができる。
【0160】
医薬組成物は、投与のための指示書とともに、容器、パック、ディスペンサに含有させることができる。
【0161】
併用療法
本明細書に記載の方法には、HDAC6阻害剤、例えば逆アミドHDAC6阻害剤、例えば化合物Aと組合せて、処置の効力を改善するための追加的な活性薬剤の投与を含めることができる。例えば、本明細書に記載の病態、例えば骨損失、例えば多発性骨髄腫に関連する骨病変の処置またはリスク減少のために、本明細書に記載の方法では、VELCADE(登録商標)(ボルテゾミブ)、Carfilzomib、ONX 0912(経口プロテオソーム阻害剤)、MLN9708(経口プロテオソーム阻害剤)、REVLIMID(レナリドマイド)、Pomalidomide、MLN3897(CCR阻害剤)、LY2127399(BAFF−中和抗体)、RAP011/ACE011(アクチビンAを中和するためのデコイ受容体)、および/またはBHQ880(DKK1−中和抗体)の1つまたは複数の投与を含めることができる。本明細書に記載の方法には、ヒドロキシアパタイトに対する高い親和性によって特徴づけられるピロリン酸塩類似体であり、破骨細胞または破骨細胞前駆体に対する活性を介して骨吸収を阻害することによって作用し、骨吸収速度の低下と骨塩密度の間接的な増加を導くビスホスホネート(bisphosphonate)(例えば、アレンドロネート(alendronate)(FOSAMAX)、エチドロネート(etidronate)(DIDRONEL)、イバンドロネート(ibandronate)(BONIVA)、パミドロネート(pamidronate)(AREDIA)、リセドロネート(risedronate)(アクトネル)、チルドロネート(tiludronate)(SKELID))の投与を含めることができ、および/またはゾレドロン酸(ZOMETA)(Fleisch, Breast Cancer Res 4:30-4(2002)を参照)、カルシトニン、ホルモン補充療法、テリパラチド(FORTEO)、およびラロキシフェン(EVISTA)も含むことができる。本明細書に記載の病態、例えば、骨損失、例えば、骨粗鬆症、ページェット病、もしくは骨形成不全症に関連する骨損失の処置またはリスク減少のために、本発明は、さらにビスホスホネート(bisphosphonate)の投与を含むことができる。本明細書に記載の病態、例えば、骨転移に関連する骨損失、例えば、乳癌、肺癌、もしくは前立腺癌由来の骨転移また乳癌もしくは前立腺癌のためのホルモン療法に伴う骨損失の処置またはリスク低下のために、本明細書の方法は、ビスホスホネート(bisphosphonate)、またはRANKリガンド、例えば、デノスマブ(ヒト化RANKL−中和モノクローナル抗体)の投与または当該分野で公知の他の療法、例えば、Sturge et al., Nat.Rev.Clin.Oncol.8:357-368(2011)に記載の療法の適用を含めることができる。いくつかの実施形態において、本方法は、カテプシンK阻害剤、例えば、バリカチブまたはオダナカチブ(例えば、Bromme and Lecaille, Expert Opin. Investig Drugs 18,585-600(2009)を参照)の投与をさらに含むことができる。
【0162】
いくつかの実施形態において、これらの追加の薬剤は、実質的に同時に(例えば、別個のまたは同じ投薬形態で)投与することができ、または同時に投与することができる。
【0163】
特定の実施形態において、本明細書に記載の処置方法では、VELCADE(登録商標)ボルテゾミブ)と式Iの化合物との組合せが使用される。別の実施形態において、本明細書に記載の処置方法では、VELCADE(登録商標)(ボルテゾミブ)と化合物Aとの組合せが使用される。
【0164】
別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における骨粗鬆症の処置方法であって、前記対象に、化合物Aとボルテゾミブとを投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象におけるページェット病の処置方法であって、前記対象に、化合物Aとボルテゾミブとを投与することを含む方法が提供される。なお別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における転移性骨疾患(MBD)の処置方法であって、前記対象に、化合物Aとボルテゾミブとを投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における溶骨性病変を処置する方法であって、前記対象に、化合物(cCmpound)Aとボルテゾミブとを投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象におけるMMに関連する溶骨性病変を処置する方法であって、前記対象に、化合物Aとボルテゾミブとを投与することを含む方法が提供される。さらに別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における骨形成不全症(OI)の処置方法であって、前記対象に、化合物Aとボルテゾミブとを投与することを含む方法が提供される。なお別の実施形態において、本明細書では、必要とする対象における骨減少症の処置方法であって、前記対象に、化合物Aとボルテゾミブとを投与することを含む方法が提供される。
【実施例】
【0165】
本発明を以下の実施例でさらに説明するが、これは、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を制限するものではない。
【実施例1】
【0166】
2−(ジフェニルアミノ)−N−(7−(ヒドロキシアミノ)−7−オキソヘプチル)ピリミジン−5−カルボキサミド(化合物A)の合成
【0167】
【化17】
【0168】
反応スキーム
【0169】
【化18】
【0170】
中間体2の合成
【0171】
【化19】
【0172】
アニリン(3.7g、40mmol)と、2−クロロピリミジン−5−カルボン酸エチル1(7.5g、40mmol)と、K
2CO
3(11g、80mmol)含有DMF(100ml)との混合物を脱気し、120
oC、N
2下で一晩、撹拌した。反応混合物を、室温に冷却し、EtOAc(200ml)で希釈し、飽和ブライン(200mlx3)で洗浄した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、蒸発により乾燥させ、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=10/1)により精製して、所望の生成物を白色固体(6.2g、64%)として得た。
【0173】
中間体3の合成
【0174】
【化20】
【0175】
化合物2(6.2g、25mmol)、ヨードベンゼン(6.12g、30mmol)、CuI(955mg、5.0mmol)、Cs
2CO
3(16.3g、50mmol)含有テトラエチルオルトシリケート(TEOS)(200ml)の混合物を、脱気し、窒素でパージした。得られた混合物を、140
oCで14時間、撹拌した。室温に冷却した後、残渣をEtOAc(200ml)および95%EtOH(200ml)で希釈し、シリカゲル上のNH
4F−H
2O[50g、NH
4F(100g)含有水(1500ml)をシリカゲル(500g、100〜200メッシュ)に添加して予め調製したもの]を添加し、得られた混合物を室温で2時間維持し、固化した材料を濾過し、EtOAcで洗浄した。濾物を蒸発により乾燥させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=10/1)によって精製し、黄色固体(3g、38%)を得た。
【0176】
中間体4の合成
【0177】
【化21】
【0178】
2N NaOH(200ml)を、化合物3(3.0g、9.4mmol)含有EtOH(200ml)溶液に添加した。混合物を、60
oCで30分間、撹拌した。溶媒を蒸発後、溶液を2N HClで中和し、白色沈殿物を得た。懸濁液を、EtOAc(2x200ml)で抽出し、有機層を分離し、水(2x100ml)、ブライン(2x100ml)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒の除去後、茶色固体(2.5g、92%)を得た。
【0179】
中間体6の合成
【0180】
【化22】
【0181】
化合物4(2.5g、8.58mmol)と、アミノヘプタノエート5(2.52g、12.87mmol)と、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)(3.91g、10.30mmol)と、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(4.43g、34.32mmol)との混合物を、室温で一晩撹拌した。反応混合物を濾過した後、濾液を蒸発により乾燥させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=2/1)によって精製し、茶色固体(2g、54%)を得た。
【0182】
2−(ジフェニルアミノ)−N−(7−(ヒドロキシアミノ)−7−オキソヘプチル)ピリミジン−5−カルボキサミドの合成
【0183】
【化23】
【0184】
化合物6(2.0g、4.6mmol)と、水酸化ナトリウム(2N、20mL)含有MeOH(50ml)と、ジクロロメタン(DCM_(25ml)との混合物を、0
oCで10分間撹拌した。ヒドロキシルアミン(50%)(10ml)を0
oCに冷却し、混合物に添加した。得られた混合物を室温で20分間撹拌した。溶媒を除去後、溶液を1M HClで中和し、白色沈殿物を得た。粗生成物を濾過し、分取HPLCで精製して、白色固体(950mg、48%)を得た。
【実施例2】
【0185】
4−(2,6−ジメチルフェニルアミノ)−N−(7−(ヒドロキシアミノ)−7−オキソヘプチル)−N−メチルベンズアミドの合成
【0186】
【化24】
【0187】
反応スキーム
【0188】
【化25】
【0189】
中間体3の合成
【0190】
【化26】
【0191】
100mLの三つ首フラスコに、磁気撹拌棒、圧力平衡滴下漏斗(ressure-equalizing dropping funnel)、および窒素流路に接続した還流冷却器を備え付けた。系をヒートガンで乾燥させる一方、乾燥窒素で洗い流した。次いで、反応容器を、水浴で冷却し、一方で、窒素の軽い陽圧を維持した。フラスコに、ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸2(8.48g、0.075mol)と95〜97%ギ酸(45ml)を充填した。シクロヘプタノン(5.61g、0.05mol)(注記3)を含有する15mlの95〜97%ギ酸溶液を、3分間、撹拌しながら添加した。添加が完了した後、反応混合物を還流下で5時間加熱し、次いで室温に冷却した。反応混合物を、75mlの氷水でクエンチした。水溶液を、6Nの水酸化ナトリウムでpH7までゆっくり中和し、100mlの分量のクロロホルムで3回、抽出した。併せた有機層を、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。ロータリー・エバポレータで溶剤を除去した後、生成物ヘキサヒドロアゾシノンを蒸留により精製し、3(4.6g、72%)、133〜135℃/4mmHgを得た。
【0192】
中間体4の合成
【0193】
【化27】
【0194】
3(5.6g、44.1mmol)を、水酸化バリウム(3.8g、26.95mmol)および水(55ml)と混合した。懸濁液を、110
oCに6時間加熱し、次いで、氷浴で冷却した。気体状二酸化炭素を、溶液に通して20分間泡立たせた。懸濁液を、セライトパッドを通して濾過し、濾液を濃縮して乾燥させた。残留物をアセトニトリルと一緒に粉末化し、回収し、エーテルで洗浄し、真空で乾燥して、4を白色固体(6.0g、93%)として得た。
【0195】
中間体5の合成
【0196】
【化28】
【0197】
塩化チオニル(1.81ml、24.8mmol)を、4(1.8g、12.4mmol)含有メタノール(30ml)の冷懸濁液に、反応温度が−5℃〜−10℃に維持されるような速度で撹拌しながら滴下した。全ての塩化チオニルを添加後、混合物を室温に温め、一晩撹拌した。次いで、混合物を真空中で濃縮して、白色固体を得て、これを、エーテル中で(2回)粉末化して、2.38gの7−アミノヘプタン酸、メチルエステル、塩酸塩(1:1)5を白色固体(4.8g、100%)として得た。
【0198】
中間体6の合成
【0199】
【化29】
【0200】
5(1.67g、8.54mmol)と、NaBH(AcO)
3(10.8g、51.2mmol)含有1,2ジクロロエタン(DCE)(50ml)との撹拌混合物に、ベンズアルデヒド(1.00g、9.40mmol)を雰囲気温度で添加した。得られた溶液を雰囲気温度で4時間撹拌した。37%HCHO(513mg、17.0mmol)を、1分以内で滴下した。得られた溶液を雰囲気温度で一晩撹拌した。溶液を、セライトパッドを通して濾過し、固体ケークを、DCM(100ml)で洗浄した。合わせた有機層を蒸発により乾燥させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc)で精製して、6(1.41g、62.8%)を無色油状物として得た。
【0201】
中間体7の合成
【0202】
【化30】
【0203】
6(1.50g、5.69mmol)含有1,2−ジクロロエタン(20ml)の撹拌溶液に、1−クロロエチルカルボノクロリデート(1.0g、6.8mmol)を、0℃で、2分以内で滴下した。得られた溶液を還流にて10時間撹拌した。溶液を真空中で蒸発させ、残渣にMeOH(20ml)を添加した。得られた混合物を還流にて1時間撹拌した。次いで、溶液を蒸発により乾燥させ、粗生成物7(1.3g)を固体として得て、これをさらに精製することなく、次の反応で直接使用した。
【0204】
中間体9の合成
【0205】
【化31】
【0206】
酸8(2.01g、10mmol)と、アミン7(2.52g、12mmol)と、DIPEA(5.17g、40mmol)と、HATU(4.561g、12mmol)含有DCM(30ml)との混合物を、室温で4時間、撹拌した。反応混合物を蒸発により乾燥させた後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=1/1)で精製して、9(2.4g、66%)を白色固体として得た。
【0207】
中間体11の合成
【0208】
【化32】
【0209】
アミン10(0.84g、6.94mmol)と、臭化物9(2.06g、5.78mmol)と、Cs
2CO
3(4.52g、13.8mmol)と、Pd
2(dba)
3(64mg、0.069mmol)と、キサントホス(81mg、0.14mmol)含有トルエン(20ml)との混合物を脱気し、100℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、セライトを通して濾過した。濾液を蒸発により乾燥させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=1/1)で精製して、11(2.21g、96%)を薄黄色油状物として得た。
【0210】
4−(2,6−ジメチルフェニルアミノ)−N−(7−(ヒドロキシアミノ)−7−オキソヘプチル)−N−メチルベンズアミドの合成
【0211】
【化33】
【0212】
化合物11(1.58g、4.00mmol)と、2N水酸化ナトリウム(10ml、20mmol)含有MeOH(8ml)およびDCM(60ml)との混合物を、0℃で10分間、撹拌した。50%ヒドロキシルアミン(7.93g、120mmol)水溶液を、0℃に冷却し、前記混合物に加えた。得られた混合物を、0
oCで約2時間撹拌した。反応混合物を、2N HClで、pH7に中和した。溶媒の除去後、残渣をEtOAc(10ml)で抽出した。有機層を水(20ml)、およびブライン(20ml)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で蒸発させて、標題化合物(1.55g、98%)を白色固体として得た。
【実施例3】
【0213】
2−(2,6−ジメチルフェニルアミノ)−N−(7−(ヒドロキシアミノ)−7−オキソヘプチル)−N−メチルピリミジン−5−カルボキサミドの合成
【0214】
【化34】
【0215】
反応スキーム
【0216】
【化35】
【0217】
中間体2の合成
【0218】
【化36】
【0219】
化合物1(2g、12mmol)と、N,N’−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(1.32g、11mmol)と、POCl
3(20mL)との混合物を加熱して、1.5時間還流した。溶媒の除去後、EAを残渣に添加した。混合物のpHを、NaOH水溶液(2M)で7に調整し、次いで有機層を分離して、ブラインで洗浄した。溶媒の除去後、残渣をPEで抽出し、Na
2SO
4で乾燥させ、溶媒の蒸発により薄黄色固体(1g、45%)を得た。
【0220】
中間体3の合成
【0221】
【化37】
【0222】
アニリン(325mg、2.68mmol)と、化合物2(500mg、2.68mmol)と、K
2CO
3(370mg、2.68mmol)含有N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)(10mL)との混合物を脱気し、140℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却して濾過した。濾液を水(2x20mL)およびブライン(2x20mL)で洗浄し、EAで抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、蒸発により乾燥させた。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(PE/EA=5/1)で精製して、粗生成物を、茶色油状物(320mg、44%)として得た。
【0223】
中間体4の合成
【0224】
【化38】
【0225】
2M NaOH(15mL)を、化合物3(320mg、1.18mmol)含有EtOH(15mL)溶液に添加した。混合物を、60℃で10分間撹拌した。溶液を2M HClで中和し、EA(2x60mL)で抽出した。有機層を水(2x20mL)、ブライン(2x20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を蒸発させると、白色固体(270mg、94%)が残った。
【0226】
中間体6の合成
【0227】
【化39】
【0228】
化合物4(270mg、1.11mmol)と、化合物5(231mg、1.33mmol)と、HATU(506mg、1.33mmol)と、DIPEA(574mg、4.44mmol)含有THF(30mL)との混合物を、室温で一晩撹拌した。反応混合物を、濾過した。濾液を蒸発により乾燥させて、残渣を分取TLC(PE/EA=1/2)によって精製して、茶色油状物(320mg、72%)を得た。
【0229】
2−(2,6−ジメチルフェニルアミノ)−N−(7−(ヒドロキシアミノ)−7−オキソヘプチル)−N−メチルピリミジン−5−カルボキサミドの合成
【0230】
【化40】
【0231】
化合物6(200mg、0.50mmol)と、NaOH(2M、2mL)含有MeOH(8mL)およびDCM(4mL)との混合物を、0℃で10分間撹拌した。ヒドロキシルアミン(0.4mL)を0℃に冷却し、混合物に添加した。得られた混合物を室温で20分間撹拌した後、有機溶媒を真空で除去した。残渣を、1M HClでpH7に酸性化し、EAで抽出した。有機層を、水(2x20mL)、ブライン(2x20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、蒸発により乾燥させ、残渣を分取TLC(DCM/MeOH=5/1)で精製して、茶色固体(106mg、53%)を得た。
【実施例4】
【0232】
N−(7−(ヒドロキシアミノ)−7−オキソヘプチル)−4−(ヒドロキシジフェニルメチル)ベンズアミドの合成
【0233】
反応スキーム
【0234】
【化41】
【0235】
1(201mg、1mmol)含有乾燥THF(5ml)の溶液に、n−ブチルリチウム溶液(1.6Mをヘキサンに含有、1.5ml)を、−65℃で滴下した。5分後、ベンゾフェノン(182mgを5mlの乾燥THFに含有)溶液を、10分間添加した(発熱)。混合物を、−65℃でさらに30分間、および室温で一晩、撹拌した。反応混合物を飽和NH
4Cl(10ml)でクエンチし、減圧下で濃縮した。混合物を、2N HClでpH4に酸性化し、酢酸エチルで抽出した(2X10ml)。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して乾燥させた。残渣を、分取TLC(DCM/MeOH=10:1)で精製し、化合物2を白色固体(205mg、67%)として得た。
【0236】
【化42】
【0237】
2(150mg、0.49mmol)、EDCI(190mg、0.98mmol)、HOBt(132mg、0.98mmol)および3(190mg、0.98mmol)含有THF(10mL)の溶液を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を分取TLCで精製して、化合物4を黄色油状物として得た(124mg、56%)。
【0238】
【化43】
【0239】
4(124mg、0.27mmol)含有MeOH(5mL)溶液を、NaOH(飽和、MeOHに溶解、1.0ml)およびNH
2OH水溶液(50wt%、0.55ml)で連続的に処理し、室温で30分間撹拌した。反応混合物をゆっくりとpH6〜7に2N HClで酸性化し、酢酸エチルで抽出した(2x5ml)。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、標題化合物を黄色固体(111mg、90%)として得た。
【実施例5】
【0240】
HDAC酵素アッセイ
化合物Aを、DMSOで、最終濃度の50倍まで希釈し、10点の3倍希釈系列を調製した。次いで、化合物Aを、アッセイ緩衝液(50mMのHEPES、pH7.4、100mMのKCl、0.001%のTween−20、0.05%のウシ血清アルブミン(BSA)、20μMのトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン)で、最終濃度の6倍まで希釈した。HDAC酵素を、アッセイ緩衝液で、最終濃度の1.5倍まで希釈し、化合物Aと10分間プレインキュベートしてから、基質を添加した。蛍光団トリペプチド基質(FTS)の量または各酵素に対して使用したクラスIIaトリペプチド基質MAZ−1675の量は、FTS滴定曲線によって決定されるKmと等しかった。HDAC1、HDAC2、HDAC3、およびHDAC6に対して使用した酵素とFTSの濃度は、各々、3.5、0.2、0.08および0.25ng/μLと、3.8、2.3、3.9および2.8μMであった。HDAC4、HDAC5、HDAC7、HDAC8およびHDAC9に対して使用した酵素とMAZ−1675の量は、各々、0.2、0.1、0.01、0.033および0.4ng/μLと、34.5、84、42.5、111および49.4μMであった。
【0241】
FTSまたはMAZ−1675を、アッセイ緩衝液で、0.3μMの配列決定等級トリプシン(Sigma)と一緒に、最終濃度の6倍に希釈した。基質/トリプシン混合物を、酵素/化合物の混合物に添加し、プレートを60秒間振とうさせ、次いで、SpectraMax(登録商標)M5マイクロタイタープレートリーダー内に配置した。基質ペプチドのリジン側鎖の脱アセチル化により、トリプシンによって基質を切断させ、蛍光測定が可能な7アミノ−4−メトキシ−クマリンAMC基を生成した。酵素反応を30分間モニタリングし、反応の線形速度を計算した。Graph Pad Prismを使用し、4つのパラメータの曲線に当てはめて、IC
50を決定した。
【0242】
化合物Aは、HDAC6に対して5nMの酵素IC
50値を示し、強力で選択的な阻害活性を示した。化合物Aは、HDAC1、2、および3(クラスI HDAC)に対しては、各々、12倍、10倍、および11倍、活性が低かった(表3)。化合物Aは、HDAC4、5、7、9、11ならびにサーチュイン1および2に対して最小活性(IC
50>1μM)を示し、HDAC8に対しては0.1μMのIC
50で活性はわずかであった。
【0243】
【表3】
【0244】
化合物AのHDAC6活性に対する特異的阻害効果を確認するために、α−チューブリンのアセチル化に対する効果を評価した。MM.1S細胞を、化合物Aの用量を増加させながら、18時間培養した。アセチル化α−チューブリンの用量依存的な顕著な増加が、化合物Aの低用量(0.04μM)の存在下でも観察された。重要なことに、化合物Aは、SAHAと比較して、ヒストンH3およびヒストンH4上のリジンに対するアセチル化能力の低下を誘導し、HDAC6活性に対してより特異的な阻害効果を有することが確認された。α−チューブリンに対する同様のアセチル化選択性が、MM.1RおよびRPMIなどの他のMM細胞株で観察された。次に、初期MM細胞のα−チューブリンアセチル化に対するHDAC6活性についての化合物Aの特異的阻害活性を評価した。CD138+MM患者細胞を、2μMの化合物Aを存在させてまたは存在させずに、4時間処理した。ウエスタンブロット解析により、処理した細胞では、対照細胞と比較して、ac−α−チューブリンが顕著に増加していることが示された。化合物AのHDAC6活性に対する阻害効果をさらに評価するために、α−チューブリン対ヒストンH3のアセチル化に対する効果を、CD138+MM患者細胞で、免疫組織化学(IHC)によって分析した。CD138+MM患者細胞を固定し、抗ヒトCD138と、抗−ac−α−チューブリンまたは抗アセチル−ヒストンH3とで、二重染色した。対照細胞と比較して、処理された細胞において、ac−α−チューブリンの顕著な増加が観察され、アセチル−ヒストンH3の有意な増加は何ら観察されなかった。
【0245】
これらの結果は、化合物AのHDAC6活性に対する選択的阻害効果を確証する。
【0246】
骨代謝に関する実施例
【実施例6】
【0247】
OBLの生存率および機能に対する化合物Aの効果
化合物Aの骨芽細胞(OBL)生存率および機能に対する効果を評価するために、骨芽細胞を、MM患者由来の骨髄間質細胞(BMSC)から分化させ、化合物A(1μM)、ボルテゾミブ(2.5nM)、または化合物Aとボルテゾミブとの組合せ(各々、1μMおよび2.5nM)により、10〜14日および21日間、処理した(Mallet et al., Proc Natl Acad Sci USA.2010 Mar 16;107(11):5124-9)。
【0248】
アラマーブルーアッセイ
アラマーブルーを、ウェル中に、最終濃度が10%アラマーブルーになるまで添加し、プレートを、37℃、5%CO2で、1〜4時間、インキュベートした。プレートについて、530nmと600nmでの吸光度(OD)を読み取った。ΔODを記録し、対照に対するパーセンテージとして日付をプロットした。
【0249】
アルカリホスファターゼ(ALP)活性アッセイ
アラマーブルー細胞生存率アッセイの後、ウェルをPBSで2回洗浄し、5分間固定し、蒸留水で再度洗浄し、アルカリホスファターゼイエロー(pNPP)のELISA用液体基質系(sigma−aldrich)をウェルに添加した。インキュベートの5分後に、プレートを405nmのODで読み取った。
【0250】
アリザリンレッド染色
カルシウム沈着を評価するために、骨芽細胞を、PBSで洗浄し、23日間の処置後に固定し、無機化領域を特異的に染色するアリザリンレッド染色(アリザリンレッド溶液、Millipore)により解析した。無機化領域を、SPOT洞察(SPOT-insight)QEカメラを装備したニコンLabophot−2顕微鏡を使用して10X/0.25レンズで視覚化した。
【0251】
MM患者由来のBMSC(
図1〜6でα−memとして示す)を、OBL中で分化させ、化合物A(1μMおよび/またはボルテゾミブ2.5nM)で、10〜14および21日間、処置した。対照(ctr)は、何ら処置を行っていないOBLを示す。細胞生存率を、アラマーブルーアッセイ(代謝活性に応答して比色定量変化と蛍光シグナルを生ずるレドックス指示薬)(Invitrogen、Carlsbad、CA)により解析した。
図1A〜D、
図2A〜D、および
図3A〜Bに示されるように、結果から、化合物Aが、単独で、またはボルテゾミブとの併用で、OBLの生存率に影響を与えず、OBLの機能を増加させることがわかった。(
図1A 患者1由来のBMSCにおける分化14日後のアラマーブルー(alarm blue)、
図1C 同じ患者由来のBMSCにおける分化21日後のアラマーブルー(alarm blue)、
図2A 患者2由来のBMSCにおける分化14日後のアラマーブルー(alarm blue)、
図2C 患者2由来のBMSCにおける分化21日後のアラマーブルー(alarm blue)、
図3A 患者3由来のBMSCにおける分化10日後のアラマーブルー(alarm blue))。
【0252】
細胞生存率分析の後、ウェルを洗浄し、固定し、骨芽細胞機能の増加を示すアルカリホスファターゼ染色によって染色した(
図1B 患者1由来のBMSCにおける分化14日後のALP、
図1D 同じ患者由来のBMSCにおける分化21日後のALP、
図2B 患者2由来のBMSCにおける分化14日後のALP、
図2D 患者2由来のBMSCにおける分化21日後のALP、
図3B 患者3由来のBMSCにおける分化10日後のALP)。これらの結果により、化合物Aが、OBL細胞の細胞毒性を誘導せず、OBL機能のマーカーであるアルカリホスファターゼ活性を、14日目と21日目に増加させることが、示される。
【0253】
骨芽細胞分化に対する効果を、アリザリンレッド染色により確認した。OBLを、化合物Aおよび/またはボルテゾミブの存在下で、23日間分化させた。
図4Cおよび4Eに示されるように、結果から、化合物Aが、単独で、またはボルテゾミブとの組合せで、アリザリンレッド染色で測定されるOBL細胞におけるカルシウム沈着を増加させることが示された。
図4Aに示される「CTR α−mem」の結果は、OBL中で分化しなかったBMSCを示す。
図4Bに示される「CRT OBL 培地」の結果は、何ら処置を行っていないOBLを表す。
【実施例7】
【0254】
破骨細胞形成およびOCL機能に対する化合物Aの効果
化合物Aの破骨細胞形成に対する効果を評価するために、破骨細胞を、MM患者由来の末梢血単核球(PBMC)から、以下のように分化させた。PBMCを、Ficoll−Paque勾配によって分離し、6−ウェルまたは96−ウェルのプレート(0.5×106細胞/cm2)で培養した。破骨細胞(OCL)を、10%ウシ胎仔血清(FBS)、1%ペニシリン−ストレプトマイシン(Mediatech Inc.、Herndon、VA、USA)、ならびに50ng/mlのM−CSF(R&D Systems、Minneapolis、MN、USA)およびRANKL(PeproTech、Rocky Hill、NJ、USA)を含有するα−MEMで細胞を培養することによって生成した。細胞を、化合物Aおよび/またはボルテゾミブと一緒に、7および14日間、培養した。
【0255】
OCLに対する効果は、酸ホスファターゼ白血球染色キット(Sigma Chemical、Saint Louis、MO、USA)を、製造者の指示に従って用いるTRAP染色によって評価した。
【0256】
図5A〜5Bに示されるように、結果から、化合物Aが、単独で、および/またはボルテゾミブとの併用で、OCL(多核TRAP−陽性細胞)のウェルあたりの数を、ボルテゾミブまたは未処置の対照ウェルと比較して、有意に減少させることがわかった。
図6A〜6Bに示されるように、化合物Aは、用量依存的な様式で1ウェル当たりのOCL(多核TRAP−陽性細胞)の数を減少させる。
【0257】
破骨細胞に対する化合物Aの効果を評価するために、PIT形成アッセイを実行した。破骨細胞をMM患者骨髄から分化させ、1μMの化合物Aおよび/または2.5nM ボルテゾミブで7日間、上記のように、培養する。OC活性を、吸収ピットを列挙する骨吸収によって分析した。簡略に述べると、MM患者の骨髄由来の単核細胞(1.8x10
6細胞/ウェル)を、合成炭酸アパタイト(CaP)(Cosmo Bio Co.、Ltd、Tokio、Japan)で被覆した24ウェルプレートで培養し、RANKL(25ng/ml)およびM−CSF(25ng/ml)で刺激した。化合物A1μMおよび/またはボルテゾミブ2.5nMを、7日間、添加した。7日目に、調整培地を各ウェルから除去し、ウェルを5%次亜塩素酸ナトリウムで5分間、処理した。洗浄および乾燥後、吸収ピットを光顕微鏡で撮像し、Image Jソフトウェアで定量した。ピット面積の分析は各々、異なるドナーからのBMで少なくとも3回実施した。
図7に示されるように、化合物Aは、単独で、または、組合せで、PIT形成を著しく阻害し、破骨細胞活性に対する阻害効果を有することが確認された。
【0258】
この阻害の分子メカニズムを描写するために、OCL生存と分化に関与するシグナル伝達経路上の化合物Aの効果を調べた。OCLを、10日間分化させ、化合物Aおよび/またはボルテゾミブで24時間、処理した。次いで、サンプルを、ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけ、PVDF膜に移し、pAkt、Akt、およびc−fosに対する抗体で免役ブロットし(Cell Signaling Technology、Beverly、MA)または細胞外シグナル制御キナーゼ(pERK)でリン酸化した。抗原−抗体複合体は、増強された化学発光(Amersham、Arlington Heights、IL)によって検出された。膜を取り除き、等量のタンパク質が負荷されていることを確実にするために、抗チューブリン抗体で再プローブした。フィルムをスキャンし、濃度分析を行った。
【0259】
OCL分化における多核化ステップは、c−fosによって制御される(Ishida et al., J Biol Chem. 277:41147-41156(2002), Grigoriadis et al., Science. 266: 443-448 (1994))。特に、破骨細胞形成は、持続性ERKシグナル伝達によって維持される安定なc−fos発現に依存する(Coronella-Wood et al., J. Biol Chem. 279: 33567-33574 (2004))。
図8に示される結果から、pERK、pEKTおよびcFOS発現の下方制御が示されるが、これは多核細胞形成の抑制に関係している。
【0260】
したがって、化合物Aは、単独で、またはボルテゾミブとの併用で、破骨細胞形成および破骨細胞機能を阻害する。
【実施例8】
【0261】
in vivo骨代謝回転に対する化合物Aの効果
化合物Aとボルテゾミブとの組合せの、骨格に焦点を当てた骨形成を特徴づけるために、OBLとOCL活性を、in vivoマウスモデル、先に樹立した重症複合型免疫不全(SCID)マウスのMM異種移植モデルで評価する(Santo et al., Clin Cancer Res. 2011 May 15;17(10):3259-71)。簡潔に述べると、Jackson Laboratories(Charles River Laboratories、USA)からの40匹の雄のCB17−SCIDマウス(10匹のマウスは対照群、10匹のマウスは化合物A50mg/kgで処置、10匹のマウスはボルテゾミブ0.5mg/kgで処置、10匹のマウスは併用治療)に放射線照射し、照射から24時間後に、MM1.Sセルを皮下に注入する。血液は基線と週毎に回収する。処置の3週間後、マウスを屠殺し、大腿骨と脛骨の骨を評価する。骨塩密度を、二重X線吸収測定法を使用して、屠殺後に評価する。先に記述されているように(Pozzi et al., Clinical Cancer Research. 15: 5829-39(2009))、骨梁の形態と皮質骨の形態を評価する。脛骨からRNAを抽出し、cDNAに変換し、OBL成熟に関連するmRNAの発現レベルをRT−PCRで評価する。血液からの血清を使用して、骨形成と骨吸収のマーカーであるオステオカルシンとTRAcP5bのレベルを評価する。
[1]
対象における異常に高い骨異化に関連する骨障害を処置する、または前記障害のリスクを減少させることに使用するための、式Iの逆アミド化合物
【化44】
(式中、
Zは、NまたはCR*であり、ここでR*は、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアシル、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
環Aは、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
環Bは、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
R1は、(i)H、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、複素環、炭素環、C(O)−R2、C(O)O−R2、もしくはS(O)pであり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよく、または、(ii)ZがCR*のとき、R1は、任意選択で置換された分岐アルキル、OR3、N(R3)(R3)、−CH2CH2OH、OCH2CH2OH、SH、もしくはチオアルコキシであり得、
あるいは環BとR1とは、各々が結合している原子と一緒になって、任意選択で置換された複素環、または任意選択で置換されたヘテロアリールを形成してもよく、
あるいはR*とR1とは、各々が結合している原子と一緒になって、任意選択で置換された炭素環、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリール環を形成してもよく、
Rは、Hもしくは任意選択で置換されたアルキルであるか、またはRと環Aとが連結して、任意選択で置換されていてもよい縮合二環式環を形成してもよく、
各R2は、独立して、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、これらは各々、任意選択で置換されており、
各R3は、独立して、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、これらは各々、任意選択で置換されており、
nは、4、5、6、7、または8であり、
pは、0、1、または2である)、
またはその医薬的に許容可能な塩、エステル、もしくはプロドラッグ。
[2]
対象における異常に高い骨異化に関連する骨障害を処置する、または前記障害のリスクを減少させるための方法であって、前記対象に、治療的有効量の式Iの逆アミド化合物
【化45】
(式中、
Zは、NまたはCR*であり、ここでR*は、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアシル、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
環Aは、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
環Bは、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
R1は、(i)H、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、複素環、炭素環、C(O)−R2、C(O)O−R2、もしくはS(O)pであり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよく、または、(ii)ZがCR*のとき、R1は、任意選択で置換された分岐アルキル、OR3、N(R3)(R3)、−CH2CH2OH、OCH2CH2OH、SH、もしくはチオアルコキシであり得、
あるいは環BとR1とは、各々が結合している原子と一緒になって、任意選択で置換された複素環、または任意選択で置換されたヘテロアリールを形成してもよく、
あるいはR*とR1とは、各々が結合している原子と一緒になって、任意選択で置換された炭素環、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリール環を形成してもよく、
Rは、Hもしくは任意選択で置換されたアルキルであるか、またはRと環Aとが連結して、任意選択で置換されていてもよい縮合二環式環を形成してもよく、
各R2は、独立して、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、これらは各々、任意選択で置換されており、
各R3は、独立して、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、これらは各々、任意選択で置換されており、
nは、4、5、6、7、または8であり、
pは、0、1、または2である)、
またはその医薬的に許容可能な塩、エステル、もしくはプロドラッグを投与することを含む、方法。
[3]
逆アミド化合物Iが、式IVの化合物
【化46】
(式中、
環Bは、任意選択で置換されたアリール、または任意選択で置換されたヘテロアリールであり、
R1は、H、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、複素環、または炭素環であり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよく、
または環BとR1とは、各々が結合している原子と一緒に、任意選択で置換された複素環、もしくは任意選択で置換されたヘテロアリールを形成し、
Rは、Hもしくは任意選択で置換されたアルキルであり、または、Rと1,3−ピリミジニル環とは連結して、任意選択で置換されていてもよい縮合二環式環を形成してもよい)、
またはその医薬的に許容可能な塩、エステル、もしくはプロドラッグである、請求項1に記載の化合物または請求項2に記載の方法。
[4]
環Bが、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、またはピラジニルであり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよい、請求項3に記載の化合物または方法。
[5]
環Bが、アルキル、アリール、アラルキル、ハロアルキル、ハロ、OH、NH2、CN、またはNO2で置換されている、請求項3に記載の化合物または方法。
[6]
R1が、H、アルキル、アリール、アリールアルキル、またはヘテロアリールであり、これらは各々、任意選択で置換されていてもよい、請求項3に記載の化合物または方法。
[7]
R1が、OHまたはハロで置換されている、請求項6に記載の化合物または方法。
[8]
環BとR1とで形成される環が、ピペリジン、ピロリジン、テトラヒドロキノリン、モルホリン、ピペラジン、テトラヒドロ−トリアゾロピラジン、またはジアゼパンであり、これらは各々、任意選択で置換される、請求項3に記載の化合物または方法。
[9]
逆アミド化合物が、2−(ジフェニルアミノ)−N−(7−(ヒドロキシアミノ)−7−オキソヘプチル)ピリミジン−5−カルボキサミド(化合物A)
【化47】
である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物または方法。
[10]
異常に高い骨異化が、対象における破骨細胞形成の増加、対象における骨芽細胞形成の減少、対象における破骨細胞活性の上昇、対象における骨芽細胞活性の低下、対象における破骨細胞形成と骨芽細胞形成との不均衡、または対象における破骨細胞活性と骨芽細胞活性との不均衡に関連する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物または方法。
[11]
骨障害が、骨粗鬆症、骨減少症、ページェット病、乳癌、肺癌および前立腺癌の骨転移、多発性骨髄腫(MM)の原発性腫瘍細胞関与、ならびに骨形成不全症からなる群から選択される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物または方法。
[12]
二リン酸エステル、RANKリガンド、ボルテゾミブ、Carfilzomib、レナリドマイド、およびPomalidomideからなる群から選択される追加の活性薬剤を投与することをさらに含む、請求項2〜11のいずれか一項に記載の方法。
[13]
前記骨障害が、MMの原発性腫瘍関与に関連し、前記方法が、ボルテゾミブ、Carfilzomib、レナリドマイド、およびPomalidomideを投与することをさらに含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物または方法。
[14]
前記骨障害が、MMの原発性腫瘍関与に関連し、前記方法が、治療的有効量のボルテゾミブを投与することをさらに含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物または方法。
[15]
前記骨障害が、骨粗鬆症であり、前記方法が、二リン酸エステルを投与することをさらに含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物または方法。
[16]
対象における、骨粗鬆症、骨減少症、ページェット病、乳癌、肺癌および前立腺癌の骨転移、多発性骨髄腫(MM)の原発性腫瘍細胞関与、または骨形成不全症の処置またはリスク減少のための方法であって、前記対象に、治療的有効量の2−(ジフェニルアミノ)−N−(7−(ヒドロキシアミノ)−7−オキソヘプチル)ピリミジン−5−カルボキサミド(化合物A)
【化48】
を、投与することを含む、方法。
【0262】
他の実施形態
本発明を、その詳細な説明とともに記述してきたが、上記の説明は例示を目的とするものであり、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲を制限するものではない。他の態様、利点、および変形も、以下の特許請求の範囲の範囲内である。