(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
−フッ化ビニリデン(VDF)に由来する繰り返し単位、およびトリフルオロエチレン(TrFE)に由来する[ポリマー(F)の繰り返し単位の全モルに対して]10モル%〜50モル%の繰り返し単位を含む、少なくとも1種の半結晶性フルオロポリマー[ポリマー(F)];ならびに
−式(A):
{N3[S(O)g1]s1}na−(RH)nh−Rf−(R’H)nh’−{[S(O)g2]s2N3}na’ 式(A)
(式中、g1およびg2のそれぞれは、互いに等しいかまたは異なり、1または2であり、s1およびs2のそれぞれは、互いに等しいかまたは異なり、0または1であり、naおよびna’のそれぞれは、独立してゼロまたは1〜3の整数であり、但し、na+na’の合計は少なくとも2であることを条件とし、RHおよびR’Hのそれぞれは、互いに等しいかまたは異なり、フッ素原子を含まないC1〜C12炭化水素基であり、nhおよびnh’は、互いに等しいかまたは異なり、独立して0または1であり、Rfは、i)1個以上のエーテル性酸素原子を含む、C3〜C20フルオロカーボン基、ii)フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合単位を含むオリゴマーからなる群から選択される)
の少なくとも1種の架橋剤[剤(Cz)]
を含む、架橋性組成物。
ポリマー(F)が、0.01モル%〜15モル%[ポリマー(F)の繰り返し単位の全モルに対して]の少なくとも1種の硬化部位モノマー[モノマー(CS)]を含み、この硬化部位モノマーは、
−アジド基[モノマー(Az)];
−ニトリル基[モノマー(CSM)];および
−アルキン基[モノマー(CSA)]
からなる群から選択される少なくとも1種の反応性基を含むエチレン性不飽和モノマーである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の架橋性組成物。
−フッ化ビニリデン(VDF)に由来する繰り返し単位、およびトリフルオロエチレン(TrFE)に由来する[ポリマー(F)の繰り返し単位の全モルに対して]10モル%〜50モル%の繰り返し単位を含む、少なくとも1種の半結晶性フルオロポリマー[ポリマー(F)]と;
−式(A):
{N3[S(O)g1]s1}na−(RH)nh−Rf−(R’H)nh’−{[S(O)g2]s2N3}na’ 式(A)
(式中、g1およびg2のそれぞれは、互いに等しいかまたは異なり、1または2であり、s1およびS2のそれぞれは、互いに等しいかまたは異なり、0または1であり、naおよびna’のそれぞれは、独立してゼロまたは1〜3の整数であり、但し、na+na’の合計は少なくとも2であることを条件とし、RHおよびR’Hのそれぞれは、互いに等しいかまたは異なり、フッ素原子を含まないC1〜C12炭化水素基であり、nhおよびnh’は、互いに等しいかまたは異なり、独立して0または1であり、Rfは、i)1個以上のエーテル性酸素原子を含む、C3〜C20フルオロカーボン基、ii)フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合単位を含むオリゴマーからなる群から選択される)
の少なくとも1種の架橋剤[剤(Cz)]と
を混合するステップを含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の架橋性組成物を製造する方法。
【発明を実施するための形態】
【0019】
第1の実施形態によれば、剤(Cz)は、以下の式(B):
N
3−(CH
2)
m−R
Bf−(CH
2)
m’−N
3 式(B)
(式中、mおよびm’のそれぞれは、独立して1〜6の整数であり、R
Bfは、1個または複数個のエーテル性酸素原子を恐らくは含む、C
3〜C
10フルオロカーボン基である)
に従う。
【0020】
この第1の実施形態の剤(Cz)は、好ましくは以下の式(C):
N
3−(CH
2)
m−(CF
2)
nc−(CH
2)
m’N
3 式(C)
(式中、mおよびm’のそれぞれは、独立して1〜6の整数であり、好ましくはmおよびm’=2であり、ncは、4〜10、好ましくは4〜8の整数である)
に従う。
【0021】
この変形による剤(Cz)の非限定的な例は、とりわけ、式:N
3−(CH
2)
2−(CF
2)
2−(CH
2)
2−N
3、N
3−(CH
2)
2−(CF
2)
4−(CH
2)
2−N
3、N
3−(CH
2)
2−(CF
2)
6−(CH
2)
2−N
3、N
3−(CH
2)
2−(CF
2)
8−(CH
2)
2−N
3、N
3−(CH
2)
2−(CF
2)
10−(CH
2)
2−N
3のものである。
【0022】
式(C)の化合物は、ヨウ素の存在下でのテトラフルオロエチレンの短鎖重合、続いて、C−I結合へのエチレンの付加/組込み、その後のアジド塩、好ましくはNaN
3によるヨウ素の求核置換によって製造され得る。
【0023】
第2の実施形態によれば、剤(Cz)は、以下の式(D):
N
3[S(O)
g1]−R
Df−[(S(O)
g2]−N
3 式(D)
(式中、g1およびg2のそれぞれは、互いに等しいかまたは異なり、1または2であり、R
Dfは、1個または複数個のエーテル性酸素原子を恐らくは含む、C
3〜C
20フルオロアルキル基である)
に従う。
【0024】
好ましくは、この第2の実施形態の剤(Cz)は、以下の式(E):
N
3−SO
2−R
Ef−SO
2−N
3 式(E)
(式中、R
Efは、1個または複数個のエーテル性酸素原子を恐らくは含む、C
3〜C
20フルオロアルキル基である)
に従う。
【0025】
この変形による剤(Cz)の非限定的な例は、とりわけ式:N
3SO
2−C
4F
8−SO
2N
3、N
3SO
2−(CF
2)
2−O−C
4F
8−O−(CF
2)
2−SO
2N
3、N
3SO
2−(CF
2)
2−O−CF(CF
3)CF
2O−C
4F
8−O−CF
2−CF(CF
3)O−(CF
2)
2−SO
2N
3、N
3SO
2−(CF
2)
2−O−CF
2CF(CF
3)O−C
4F
8−O−CF
2−CF(CF
3)O−(CF
2)
2−SO
2N
3、N
3SO
2−(CF
2)
2−O−CF
2CF(CF
3)O−C
4F
8−O−CF(CF
3)−CF
2O−(CF
2)
2−SO
2N
3のものである。上記のそれぞれにおける式−O−C
4F
8−O−の基は、−O−(CF
2CF
2)
2−O−、−O−CF
2CF
2−CF(CF
3)−O−、−O−CF(CF
3)−CF(CF
3)−O−のいずれであることもできる。
【0026】
式(E)の化合物は、例えば、式CF
2=CF−SO
2F、CF
2=CF−O−CF
2CF
2SO
2F、CF
2=CF−O−CF(CF
3)CF
2OCF
2CF
2SO
2F、CF
2=CF−O−CF
2CF(CF
3)OCF
2CF
2SO
2Fのスルホニルモノマーのフッ素補助二量化、続いて、アジド塩との反応によるフルオロスルホニル基での求核置換によって、製造され得る。
【0027】
本発明のポリマー(F)は、トリフルオロエチレン(TrFE)に由来する、好ましくは15モル%〜48モル%、より好ましくは16モル%〜45モル%、さらにより好ましくは17モル%〜40モル%の繰り返し単位を含む。
【0028】
本発明のポリマー(F)は、VDFおよびTrFEとは異なる1種または複数種の他のフッ素化コモノマー[コモノマー(F)]および/または1種または複数種の非フッ素化コモノマー[コモノマー(H)]に由来する繰り返し単位をさらに含んでもよい。
【0029】
「フッ素化コモノマー[コモノマー(F)]」という用語は、少なくとも1個のフッ素原子を含むエチレン性不飽和コモノマーを意味することが本明細書で意図される。
【0030】
コモノマー(F)は、1個または複数個の他のハロゲン原子、例えば、塩素、臭素およびヨウ素原子をさらに含んでもよい。
【0031】
ポリマー(F)の架橋は、剤(Cz)と、硬化部位モノマーを含まないポリマー(F)との使用によって、特定の条件下で得ることができるが、架橋能を最大化する目的で、本発明のポリマー(F)は、有利には少なくとも1種の硬化部位モノマー[モノマー(CS)]に由来する繰り返し単位を含み、この硬化部位モノマーは、
− アジド基[モノマー(Az)]、
− ニトリル基[モノマー(CSM)];
− アルキン基[モノマー(CSA)]、
からなる群から選択される少なくとも1種の反応性基を含むエチレン性不飽和モノマーである。
【0032】
モノマー(CS)は、少なくとも1個のフッ素原子を含むことができ、したがって、それは、上に詳述されたとおりのコモノマー(F)として適格であることができる。
【0033】
アジド、ニトリルおよびアルキン基を含まない(すなわち、モノマー(CS)と異なる)適切なコモノマー(F)の非限定的な例には、以下:
(i)C
2〜C
8パーフルオロオレフィン、例えば、テトラフルオロエチレン(TFE)およびヘキサフルオロプロピレン(HFP);
(ii)式CH
2=CH−R
f0(式中、R
f0は、C
2〜C
6パーフルオロアルキルである)のパーフルオロアルキルエチレン;
(iii)クロロ−および/またはブロモ−および/またはヨード−C
2〜C
6フルオロオレフィン、例えば、クロロトリフルオロエチレン(CTFE);
(iv)式CF
2=CFOR
f1(式中、R
f1は、C
1〜C
6パーフルオロアルキル基である)のパーフルオロアルキルビニルエーテル、例えば、パーフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)およびパーフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE);
(v)式CF
2=CFOX
0(式中、X
0は、C
1〜C
12オキシアルキル基、または1個または複数個のエーテル基を有するC
1〜C
12(パー)フルオロオキシアルキル基(例えば、パーフルオロ−2−プロポキシ−プロピル基である)の(パー)フルオロオキシアルキルビニルエーテル;
(vi)式CF
2=CFOCF
2OR
f2(式中、R
f2は、C
1〜C
6パーフルオロアルキル基(例えば、−CF
3、−C
2F
5、−C
3F
7)、または1個または複数個のエーテル基を有するC
1〜C
6(パー)フルオロアルキル基(例えば、−C
2F
5−O−CF
3)である)の(パー)フルオロアルキルビニルエーテル;
(vii)式CF
2=CFOY
0(式中、Y
0は、C
1〜C
12アルキル基もしくは(パー)フルオロアルキル基、C
1〜C
12オキシアルキル基、および1個または複数個のエーテル基を有するC
1〜C
12(パー)フルオロオキシアルキル基から選択され、Y
0は、カルボン酸基またはスルホン酸基を、その酸、酸ハロゲン化物または塩形態で含む)の官能性(パー)フルオロオキシアルキルビニルエーテル;
(viii)フルオロジオキソール、特にパーフルオロジオキソール
が含まれる。
【0034】
モノマー(CS)と異なるコモノマー(F)は、好ましくは水素原子を含まない。
【0035】
モノマー(CS)と異なる最も好ましいフッ素化コモノマー(F)は、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、パーフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)である。
【0036】
モノマー(CS)と異なるフッ素化コモノマー(F)が存在する場合、本発明のポリマー(F)は、典型的には、ポリマー(F)の繰り返し単位の全モルに対して、前記フッ素化コモノマー(F)に由来する2モル%〜20モル%、好ましくは3モル%〜18モル%、より好ましくは4モル%〜15モル%の繰り返し単位を含む。
【0037】
上述のとおり、ある種の実施形態によれば、ポリマー(F)は、有利には少なくとも1種の硬化部位モノマー[モノマー(CS)]に由来する繰り返し単位を含み、この硬化部位モノマーは、
− アジド基[モノマー(Az)];
− ニトリル基[モノマー(CSM)];および
− アルキン基[モノマー(CSA)]
からなる群から選択される少なくとも1種の反応性基を含むエチレン性不飽和モノマーである。
【0038】
モノマー(CS)は、一般にフッ素含有モノマーであり、すなわち、それは、一般に、アジド基、ニトリル基、およびアルキン基からなる群から選択される少なくとも1種の反応性基を含む、上に記載されたとおりのコモノマー(F)である。
【0039】
一般に、上に詳述されたとおりの、少なくとも1種のモノマー(CS)に由来する0.01モル%〜15モル%[ポリマー(F)の繰り返し単位の全モルに対して]の繰り返し単位が好ましい。
【0040】
当業者は、ポリマー(F)の使用の目標分野で必要な架橋密度を考慮してモノマー(CS)に由来する繰り返し単位の適当な濃度を選択する。それにもかかわらず、適当な架橋密度は、モノマー(CS)に由来する繰り返し単位の量が、ポリマー(F)の繰り返し単位の全モルに対して好ましくは少なくとも0.05%、より好ましくは少なくとも0.1%である場合、有利に得られることが理解される。
【0041】
ポリマー(F)の圧電性、集電性、強誘電性挙動を損なわないことを目的として、モノマー(CS)に由来する繰り返し単位の量は、存在する場合、ポリマー(F)の繰り返し単位の全モルに対して、好ましくは最大で15%、より好ましくは最大で10%であることも理解される。
【0042】
タイプ(CSM)の硬化部位モノマーのうちで、好ましいモノマーは、
(CSM−1)式CF
2=CF−(OCF
2CFX
CN)
m−O−(CF
2)
n−CN(X
CNは、FまたはCF
3であり、mは、0、1、2、3または4であり;nは、1〜12の整数である)の、シアン化物基を有するパーフルオロビニルエーテル;
(CSM−2)式CF
2=CF−(OCF
2CFX
CN)
m’−O−CF
2−CF(CF
3)−CN(X
CNは、FまたはCF
3であり、m’は0、1、2、3または4である)の、シアン化物基を有するパーフルオロビニルエーテル
からなる群から選択されるものである。本発明の目的に適切な、(CSM−1)および(CSM−2)を含めて、タイプ(CSM)の硬化部位含有モノマーの具体例は、とりわけ、米国特許第4281092号明細書(DU PONT)1981年7月28日、米国特許第4281092号明細書(DU PONT)1981年7月28日、米国特許第5447993号明細書(DU PONT)1995年9月5日および米国特許第5789489号明細書(DU PONT)1998年8月4日の特許、米国特許出願公開第2010/324222号明細書(DUPONT PRTFORMANCE ELASTOMERs)2010年12月23日に記載されたものである。
【0043】
タイプ(CSA)の硬化部位モノマーのうちで、好ましいモノマーは、
(CSA−1)式CF
2=CF−(OCF
2CFX
A)
m−O−(CF
2)
n−C≡CH(X
Aは、FまたはCF
3であり、mは、0、1、2、3または4であり;nは、1〜12の整数である)の、シアン化物基を有する(パー)フルオロビニルエーテル;
(CSA−2)式CF
2=CF−(OCF
2CFX
A)m’−O−(CF
2)
n−R
HA−C≡CH(X
Aは、FまたはCF
3であり、m’は、0、1、2、3または4であり、R
HAは、1個または複数個のエーテル性またはカルボニル酸素(複数可)を恐らくは含む、フッ素原子を含まない二価炭化水素基である)の、シアン化物基を有するフルオロビニルエーテル
からなる群から選択されるものである。アルキン基を含有する硬化部位モノマーの例には、限定されるものではないが、CF
2=CFOCF
2CF(CF
3)OCF
2CF
2−C≡CH;CF
2=CFOCF
2CF(CF
3)OCF
2CF
2−COOCH
2C≡CH;およびCF
2=CFOCF
2CF(CF
3)OCF
2CF
2CH
2CH
2−O−CH
2−C≡CHが含まれる。
【0044】
本発明の目的に適切な、(CSA−1)および(CSA−2)を含めて、タイプ(CSA)の硬化部位含有モノマーの具体例は、とりわけ、米国特許出願公開第2010/324222号明細書(DUPONT PERFORMANCE ELASTOMERS)2010年12月23日に記載されたものである。
【0045】
それにもかからず、モノマー(CS)は、実に、少なくとも1個のアジド基を含むエチレン性不飽和モノマー、すなわち、モノマー(CS)は、上に詳述されたとおりのモノマー(Az)であることが一般に好ましい。
【0046】
これらの好ましい実施形態によれば、ポリマー(F)は、一般に少なくとも1種のモノマー(Az)に由来する0.01モル%〜15モル%、好ましくは0.1モル%〜10モル%[ポリマー(F)の繰り返し単位の全モルに対して]の繰り返し単位を含む。
【0047】
モノマー(Az)は、一般にフッ素含有モノマーであり、すなわち、それは、一般に、アジド基を含む、上に詳述されたとおりのコモノマー(F)[モノマー(FAz)]である。モノマー(FAz)は、一般に以下の式(I):
CX
1X
2=CX−(O)
p−R
f−(CH
2)
n−[S(O)
q)]
sN
3 式(I)
(式中、X、X
1およびX
2は、互いに等しいかまたは異なり、独立してHまたはFであり、pは0または1であり、nは0〜4であり、sは0または1であり、qは1または2であり、R
fは、1個または複数個のエーテル性酸素原子によって恐らくは割り込まれた、二価(ヒドロ)フルオロカーボン基である)
に従う。
【0048】
第1の実施形態によれば、式1中pが1であり、すなわち、モノマー(FAz)は、式(II):
CX
1X
2=CX−(O)−R
f−(CH
2)
n−[S(O)
q)]
sN
3 式(II)
(式中、X、X
1およびX
2は、互いに等しいかまたは異なり、独立してHまたはFであり、nは0〜4であり、sは0または1であり、qは1または2であり、R
fは、1個または複数個のエーテル性酸素原子によって恐らくは割り込まれた、二価(ヒドロ)フルオロカーボン基である)
のビニルエーテルモノマーである。この第1の実施形態の変形によれば、式(II)のアジド基は、スルホンアジドモノマー(q=2およびs=1である)であり、すなわち、モノマー(FAz)は、式(III):
CX’
1X’
2=CX’−(O)−R’
f−(CH
2)
n’−S(O)
2N
3 式(III)
(式中:X’、X’
1およびX’
2は、互いに等しいかまたは異なり、独立してHまたはF、好ましくはFであり、n’は0〜4であり、好ましくはn’=0であり、R’
fは、1個または複数個のエーテル性酸素原子を恐らくは含む、パーフルオロアルキル基である)
に従う。
【0049】
この実施形態の好ましいスルホンアジドモノマーは、式:CF
2=CF−O−CF
2−CF(CF
3)−O−CF
2CF
2−SO
2N
3、CF
2=CF−O−CF
2CF
2−SO
2N
3、CF
2=CF−O−CF
2CF
2CF
2−SO
2N
3、CF
2=CF−O−CF
2CF
2CF
2CF
2−SO
2N
3のパーフルオロビニルエーテル誘導体である。
【0050】
これらのモノマーは、フッ素のアジド(典型的にはNaN
3)による求核置換によって対応するスルホニルフルオリドモノマーから製造され得る。
【0051】
第2の実施形態によれば、式(1)中pが0であり、すなわち、モノマー(FAz)は、式(IV):
CX’’
1X’’
2=CX’’−R’’
f−(CH
2)
n’’−[S(O)
q’’]
s’’N
3 式(IV)
(式中:X’’、X’’
1およびX’’
2は、互いに等しいかまたは異なり、独立してHまたはFであり、n’’は0〜4であり、s’’は0または1であり、q’’は1または2であり、R’’
fは、1個または複数個のエーテル性酸素原子によって恐らくは割り込まれた、二価(ヒドロ)フルオロカーボン基である)
のモノマーであり、ここで、末端二重結合=CX’’−のsp
2混成炭素原子は、R’’
f基のsp
3炭素原子に結合している。
【0052】
この第2の実施形態の第1の変形によれば、式(IV)のアジド基は、スルホンアジドモノマー(q=2およびs=1である)であり、すなわち、モノマー(FAz)は、式(V):
CX’’
1X’’
2=CX’’−R’’
f−(CH
2)
n’’−S(O)
2N
3 式(V)
(式中:X’’、X’’
1およびX’’
2は、互いに等しいかまたは異なり、独立してHまたはFであり、n’’は0〜4であり、s’’は0または1であり、q’’は1または2であり、R’’
fは、1個または複数個のエーテル性酸素原子によって恐らくは割り込まれた、二価(ヒドロ)フルオロカーボン基である)
に従い、ここで、末端二重結合=CX’’−のsp
2混成炭素原子は、R’’
f基のsp
3炭素原子に結合している。
【0053】
この第1の変形のある種の実施形態によれば、式(V)中n’’が、ゼロであり、すなわち、モノマー(FAz)は、有利には式(VI):
CX’’
1X’’
2=CX’’−R
*f−S(O)
2N
3 式(VI)
(式中:X’’、X’’
1およびX’’
2は、互いに等しいかまたは異なり、独立してHまたはFであり、R
*fは、1個または複数個のエーテル性酸素原子によって恐らくは割り込まれた、好ましくは式−(CF
2)
m’’−(m’’は、1〜12、好ましくは2、4、6,8、10、または12、より好ましくは4または6の整数である)の、二価のパーフルオロアルキル基である)に従う。
【0054】
上記の式(VI)に従うモノマー(FAz)の非限定的な例は、式(VII):
CH
2=CH−(CF
2CF
2)
m−SO
2N
3 式(VII)(mは、1〜6、好ましくは2または3の整数である)の化合物である。式(VII)の化合物は、一方の鎖末端にエチレンを選択的に付加させ、選択的に脱ヨウ化水素化し、その後、残りの鎖末端で官能基化して、スルホンアジド基を得ることよって、対応する式I−(CF
2CF
2)
m−Iのジ−ヨード前駆体から容易に製造され得る。
【0055】
この第1の変形の他の実施形態によれば、式(V)中n’’が、ゼロと異なる整数であり、すなわち、モノマー(FAz)は、有利には式(VIII):
CX’’
1X’’
2=CX’’−R
*f−(CH
2)
n*−S(O)
2N
3 式(VIII)
[式中:X’’、X’’
1およびX’’
2は、互いに等しいかまたは異なり、独立してHまたはFであり、n
*は1〜4、好ましくは2または4の整数であり、より好ましくはn
*は2であり;R
*fは、1個または複数個のエーテル性酸素原子によって恐らくは割り込まれた、好ましくは式−(CF
2)
m’’−(m’’は、1〜12、好ましくは2、4、6、8、10、または12、より好ましくは4または6の整数である)の、二価パーフルオロアルキル基である]
に従う。
【0056】
上記の式(VIII)に従うモノマー(FAz)の非限定的な例は、式(IX):
CH
2=CH−(CF
2CF
2)
m1−(CH
2CH
2)
n1−SO
2N
3 式(IX)(m1は、1〜6、好ましくは2または3の整数であり、n1は、1〜3、好ましくは1の整数である)
の化合物である。式(IX)の化合物は、ヨウ素−炭素結合にエチレンを挿入/付加し、部分的に脱ヨウ化水素化し、その後、残部の−CH
2CH
2−I鎖末端で官能基化して、スルホンアジド基を得ることによって、対応する式I−(CF
2CF
2)
m−Iのジ−ヨード前駆体から容易に製造され得る。
【0057】
この第1の変形のさらなる他の実施形態によれば、式(V)中基−R
*f−は、式−CF
2−O−R
af−の基であり、すなわち、モノマー(Az)は、式(X):
CX
a1X
a2=CX
a−CF
2−O−R
af−(CH
2)
na−SO
2N
3 式(X)
(式中:X’’、X’’
1およびX’’
2は、互いに等しいかまたは異なり、独立してHまたはFであり、好ましくはすべてがFに等しく、naは、0〜4であり、好ましくはna=0であり、−R
af−は、1〜6個の炭素原子を有する二価パーフルオロアルキル基、好ましくは−CF
2CF
2−である)
に従う。
【0058】
上記の式(X)に従うモノマー(FAz)の非限定的な例は、式(XI):
CF
2=CF−CF
2O−CF
2CF
2−SO
2N
3 式(XI)
の化合物である。式(IX)の化合物は、フルオロアリルフルオロスルフェートをFCO−CF
2−SO
2Fと反応させて、CF
2=CF−CF
2O−CF
2−CF
2−SO
2Fを生成させ、その後アジド塩(典型的にはNaN
3)で求核置換することによって製造され得る。
【0059】
この第2の実施形態の第2の変形によれば、式(IV)中sがゼロであり、すなわち、モノマー(FAz)は、式(XII):
CX’’
1X’’
2=CX’’−R’’
f−(CH
2)
n’’−N
3 式(XII)
(式中、X’’、X’’
1およびX’’
2は、互いに等しいかまたは異なり、独立してHまたはFであり、n’’は、0〜4であり、s’’は、0または1であり、q’’は、1または2であり、R’’
fは、1個または複数個のエーテル性酸素原子によって恐らくは割り込まれた、二価(ヒドロ)フルオロカーボン基である)に従い、ここで、末端二重結合=CX’’−のsp
2混成炭素原子は、R’’
f基のsp
3炭素原子に結合している。
【0060】
この第1の変形のある種の実施形態によれば、式(XII)中n’’がゼロであり、すなわち、モノマー(FAz)は、有利には式(XIII):
CX’’
1X’’
2=CX’’−R
*f−N
3 式(XIII)
(式中、X’’、X’’
1およびX’’
2は、互いに等しいかまたは異なり、独立してHまたはFであり、R
*fは、1個または複数個のエーテル性酸素原子によって恐らくは割り込まれた、好ましくは式−(CF
2)
m’’−(m’’は、1〜12、好ましくは2、4、6、8、10、または12、より好ましくは4または6の整数である)
に従う。
【0061】
上記の式(XIII)に従うモノマー(FAz)の非限定的な例は、式(XIV):
CH
2=CH−(CF
2CF
2)
m−N
3 式(XIV)(mは、1〜6、好ましくは2または3の整数である)
の化合物である。式(XIV)の化合物は、一方の鎖末端にエチレンを選択的に付加し、選択的に脱ヨウ化水素化し、その後に残部の鎖末端で求核置換して、アジド基を得ることによって、対応する式I−(CF
2CF
2)
m−Iのジ−ヨード前駆体から容易に製造され得る。
【0062】
この第1の変形の他の実施形態によれば、式(V)中n’’がゼロと異なる整数であり、すなわち、モノマー(FAz)は、有利には式(XV):
CX’’
1X’’
2=CX’’−R
*f(CH
2)
n*−N
3 式(XV)
(式中、X’’、X’’
1およびX’’
2は、互いに等しいかまたは異なり、独立してHまたはFであり、n
*は、1〜4、好ましくは2または4の整数であり、より好ましくはn
*は2であり;R
*fは、1個または複数個のエーテル性酸素原子によって恐らくは割り込まれた、好ましくは式−(CF
2)
m’’−(m’’は、1〜12、好ましくは2,4、6、8、10、または12、より好ましくは4または6の整数である)の、二価パーフルオロアルキル基である)
に従う。
【0063】
上記の式(XV)に従うモノマー(FAz)の非限定的な例は、式(XVI):
CH
2=CH−(CF
2CF
2)
m1−(CH
2CH
2)
n1−N
3 式(XVI)(m1は、1〜6、好ましくは2または3の整数であり、n1は、1〜3、好ましくは1の整数である)
の化合物である。式(XVI)の化合物は、ヨウ素−炭素結合にエチレンを挿入/付加し、部分的に脱ヨウ化水素化し、その後、残部の−CH
2CH
2−I鎖末端で求核置換して、スルホンアジド基を得ることによって、対応する式I−(CF
2CF
2)
m−Iのジ−ヨード前駆体から容易に製造され得る。
【0064】
上述のとおり、本発明のポリマー(F)は、半結晶であり、すなわち、それは、ASTM D3418に従ってDSM測定にかけられる場合、検出可能な融点を有する。
【0065】
上で説明されたとおり、ポリマー(F)中の圧電性、集電性、強誘電性挙動は、特定の結晶晶癖(ベータ相)に関係していると理解され、すなわち、結果として、特定の結晶化度の存在が、本発明の技術的利点を与えるために必須である。
【0066】
有利には、ポリマー(F)は、典型的にはASTM D3418に従って測定して10〜90J/g、好ましくは30〜60J/g、より好ましくは35〜55J/gの融解熱を有する。
【0067】
本発明のポリマー(F)のメルトフローインデックス(MFI)は、最終部品(例えば、フィルムまたはシート)を得るために選択される加工技術に関連して当業者によって選択される。
【0068】
それにもかかわらず、ポリマー(F)は、ASTM D1238(230℃、5Kg)に従って測定して、有利には最大で500g/10分、好ましくは最大で200g/10分、より好ましくは最大で50g/10分のMFIを有することが一般に理解される。
【0069】
ポリマー(F)の主鎖は、以下のスキーム:
に示されるとおりにラジカル重合中に鎖内連鎖移動(バックバイティング)によって典型的に生じる、式−CF
2Hおよび/または−CF
2CH
3を有する末端基で停止された短鎖分岐によって典型的によって割り込まれている。
【0070】
本発明の第1の好ましい実施形態によれば、ポリマー(F)は、式−CF
2Hおよび/または式−CF
2CH
3の末端基を、フッ化ビニリデン(VDF)の繰り返し単位1Kg当たり30ミリモル未満、好ましくはVDF繰り返し単位1Kg当たり20ミリモル未満の量で含む[ポリマー(F−1)]。
【0071】
本発明のこの第1の好ましい実施形態のポリマー(F−1)は、上に記載されたとおりの少なくとも1種のモノマー(Az)に由来する、好ましくは少なくとも0.02モル%、より好ましくは少なくとも0.04モル%の繰り返し単位を含む。
【0072】
本発明のこの第1の好ましい実施形態のポリマー(F−1)は、上に詳述されたとおりの少なくとも1種のモノマー(Az)に由来する、好ましくは最大で8モル%、より好ましくは最大で5モル%の繰り返し単位を含む。
【0073】
本発明の第2の好ましい実施形態によれば、ポリマー(F)は、式−CF
2Hおよび/または式−CF
2CH
3の末端基を、フッ化ビニリデン(VDF)の繰り返し単位1Kg当たり少なくとも30ミリモルの量で含む[ポリマー(F−2)]。
【0074】
式−CF
2Hおよび/または式−CF
2CH
3の末端基を、有利にはVDF繰り返し単位1Kg当たり少なくとも40ミリモル、好ましくはVDF繰り返し単位1kg当たり少なくとも50ミリモルの量で含む、本発明のこの第2の好ましい実施形態によるポリマー(F−2)によって、非常に良好な結果が得られている。
【0075】
この第2の好ましい実施形態のポリマー(F−2)は、上に記載されたとおりの少なくとも1種のモノマー(Az)に由来する、好ましくは0.01モル%〜1モル%、より好ましくは0.02モル%〜0.8モル%、さらにより好ましくは0.04モル%〜0.6モル%の繰り返し単位を含む。
【0076】
本発明の架橋性組成物はまた、ゴムおよびプラスチック工業で周知の添加剤、加工助剤およびフィラー、例えば、限定されないが、カーボンブラック、無機フィラー(硫酸バリウム、タルクおよびシリカを含む)、フィブリル化または非フィブリル化熱可塑性フルオロポリマー、金属酸化物、金属水酸化物などを含んでもよい。
【0077】
本発明の別の目的は、上に詳述されたとおりの架橋性組成物を製造する方法である。
【0078】
本発明の方法は、有利には、
− フッ化ビニリデン(VDF)に由来する繰り返し単位、およびトリフルオロエチレン(TrFE)に由来する10モル%〜50モル%[ポリマー(F)の繰り返し単位の全モルに対して]の繰り返し単位と;
− 式(A):
{N
3[S(O)
g1]
s1}
na−(R
H)
nh−R
f−(R’
H)
nh’−{[S(O)
g2]
s2N
3}
na’ 式(A)
(式中、g1およびg2のそれぞれは、互いに等しいかまたは異なり、1または2であり、s1およびS2のそれぞれは、互いに等しいかまたは異なり、0または1であり、naおよびna’のそれぞれは、独立してゼロまたは1〜3の整数であり、但し、na+na’の合計は少なくとも2であることを条件とし、R
HおよびR’
Hのそれぞれは、互いに等しいかまたは異なり、フッ素原子を含まないC
1〜C
12炭化水素基であり、nhおよびnh’は、互いに等しいかまたは異なり、独立して0または1であり、R
fは、i)1個または複数個のエーテル性酸素原子を恐らくは含む、C
3〜C
20フルオロカーボン基、ii)フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合単位を含むオリゴマーからなる群から選択される)
の少なくとも1種のフッ素含有架橋剤[剤(Cz)]と
を混合するステップを含む。
【0079】
さらに、硬化造形部品を生成するための、上に詳述されたとおりの架橋性組成物を架橋させる方法は、本発明の別の実施形態である。
【0080】
本発明の組成物の架橋は、前記組成物をUV線および/または熱に曝露することを含んでもよい。
【0081】
好ましくは、架橋は、本発明の組成物をUV線に曝露することを含む。
【0082】
UV線という用語は、本発明の目的に対して、可視光のものより短いが、軟X線よりも長い波長を有する電磁放射線を意味することが意図される。それは、近UV(380〜200nm波長;略語:NUV)、遠UVまたは真空UV(200〜10nm;略語:FUVまたはVUV)、および極UV(1〜31nm;略語:EUVまたはXUV)に細分され得る。200〜380nmの波長を有するNUVが、本発明の方法において好ましい。単色または多色光のいずれも用いることができる。
【0083】
UV線は、本発明の架橋方法で任意の適切なUV線源によって与えることができる。本発明の方法のための好ましいUV線源は、水銀照明である。励起水銀蒸気から放射されるエネルギーのかなりの部分が、スペクトルの紫外部分である。低圧放電の場合、供給される全エネルギーの半分超が、253.7nmで短波UV領域において放射される。高圧ランプは、365.0nmで長波UV領域においてそれらのエネルギーの約10%を放射するが、かなりの量が、より短い波長でも放射される。
【0084】
本発明の架橋方法は、いずれの種類の硬化造形物品を製造するためにも使用され得る。電気および電子機器の部品は、このような方法によってより好ましく製造される。
【0085】
硬化物品は、とりわけ、薄膜およびナノ層ならびに/またはそれらのアセンブリを含めて、シートおよびフィルムであり得る。
【0086】
本発明の硬化物品は、とりわけ、変換器、センサ、アクチュエータ、強誘電性メモリ、電気機器を動力源としたコンデンサを含めて、種々の電子機器で有用であり得る。
【0087】
本発明のさらなる目的は、上に詳述されたとおりの架橋性組成物を用いるステップを含む、電気および電子機器の一つを製造する方法である。
【0088】
このような方法は、一般に本発明の組成物を加工するステップならびにそれを架橋するステップを含む。
【0089】
加工は、任意の公知の技術によって行われ得るが;それにもかかわらず、インク印刷、キャスティング、リソグラフィ法などを含む、溶液加工技術が好ましい。
【0090】
組成物の架橋は、上に具体化されたとおりに行われ得る。
【0091】
本発明の架橋組成物は、一般にフィルム(薄膜、およびナノ層を含む)およびシートなどの二次元部品、またはそれらの3次元アセンブリの形態下で前記機器に含まれる。
【0092】
上に詳述されたとおりの架橋組成物から作られた部品は、一般に前記電気および電子機器に強誘電性、圧電性、集電性または誘電性材料として含まれる。
【0093】
参照により本明細書に組み込まれるいずれかの特許、特許出願、および刊行物の開示が、それが用語を不明瞭にさせ得る程度に本出願の記載と矛盾する場合、本記載が優先するものとする。
【0094】
本発明は、これから以下の実施例に言及してより詳細に説明されるが、その目的は単に例証的なものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0095】
示差走査熱量測定(DSC)分析
DSC分析は、ASTM D3418規格に従って行った。T
m2は、第2の加熱サイクルで測定される溶融温度を表す。T
xxは、中間の冷却サイクルの間に測定される結晶化温度を表す。T
Curie2は、第2の加熱サイクルで測定されるキュリー温度を表す。
【0096】
絶縁破壊電圧の決定
絶縁破壊電圧値は、所与の厚さの誘電性フルオロポリマーフィルムの試験片でASTM D149−97a規格に従って測定した。絶縁破壊電圧値が高ければ高いほど、電流が絶縁性誘電性フルオロポリマーフィルムを通って流れ始める電圧が高くなる。
【0097】
調製実施例1−CF
2=CFOCF
2CF
2SO
2N
3[モノマー(Az1)]の合成
米国特許第6365693号明細書(DUPONT DOW ELASTOMERS LLC)2002年4月2日に開示された手順と同様な、および以下に詳述するとおりに変更した手順によって、上に言及した化合物を合成した。三つ口丸底ガラス製フラスコに、1.375g=21.15ミリモルのNaN
3を13mlのCH
3CN(これは、P
2O
5上での蒸留、および3Aモレキュラーシーブ上への貯蔵によって前もって乾燥させておいた)に懸濁させた。この混合物を500rpmにて20℃で約20分間撹拌し;次いで、5.05g=18.03ミリモルのCF
2=CFOCF
2CF
2SO
2F(VEFS)を19分間滴下した。したがって、混合物中VEFS([CF
2=CFOCF
2CF
2SO
2F])のモル濃度は、1.38Mに等しかった。発熱反応は、約2℃の温度上昇を生じさせた。添加の最後において、反応混合物は、ミルク様であることがわかり、透明になった。混合物を不活性N
2雰囲気下に20℃で48時間撹拌下に保った。混合物を40℃で3時間加熱することによって、反応を終了させた。次いで、混合物を20℃で冷却し、次いで、この温度をさらに3時間維持した。未加工反応混合物は、目に見える沈殿物を含まない乳白色溶液であるように見えた。この混合物を70mlの蒸留水に注ぎ入れ;それから、刺激臭(acre smelling)を有する、清澄で透明な油が直ちに分離した。定量
19F−NMR測定から、そのように沈殿した油が、目標生成物に相当することがわかった。水相を分離し、反応副生成物としてNaFを含有することがわかった。
収率=VEFSの出発量に対して57%。
a,bCF
2=
cCFO
dCF
2eCF
2SO
2N
3に対する選択性=78モル%。
残存する22モル%は、N
3fCF
2gCFHO
hCF
2iCF
2SO
2N
3に相当することがわかった。
・
19F−NMR;(CDCl
3;ppm):a:−110;b:−118;c:−133:d:−80.2;e:−110.4;f:−90;g:−142(J
1H,F=47hz);h:−78→−83;i:−110.4.
・FT−IR(KBr;cm
−1):1839(CF
2=CFO−st.);2156(−N
3st.);1421+1463(−SO
2−N
3st.);1200〜1100(CFst.)。
【0098】
調製実施例2−CF
2=CFCF
2OCF
2CF
2SO
2N
3(モノマー(Az2))の合成
前駆体FSO
2CF
2CF
2OCF
2CF=CF
2を、文献(WLASSICS,I.,et al.Perfluoro Allyl Sulfate(FAFS):a Versatile Building Block For New Fluoroallic Compounds.Molecules.2011,vol.16,p.6512_6540)に記載された方法に従って調製した。
【0099】
比較アジド化合物(1)のための上に記載した合成手順を、アリルエーテルとNaF(これは、反応の副生成物である)との間の接触の最小化を確実にするように修正し、これは、パーフルオロプロピレンおよびFO
2S−CF
2−COFへのビニルエーテル前駆体の分解を触媒することができた。
【0100】
3つの注入口を有するガラス製円筒形ジャケット付き反応器に、15.15ミリモル=5.00gのFSO
2CF
2CF
2OCF
2CF=CF
2を、1%v/vに相当する、Aliquat(CH
3−N−[(CH
2)
7CH
3]
3+Cl
−)として市販されている90μlの相間移動剤と組み合わせて導入した。そのように得た溶液を反応器ラケットに接続された低温保持装置を用いて15℃で冷却した。7.5mlの蒸留H
2Oおよび2.395g=36.85ミリモルのNaN
3から作られた溶液が入っている自動分注シリンジを用いて、前記溶液を0.1当量NaN
3/時間の流量で滴下した;反応器温度を添加時間全体(約24時間)の間15℃で保った。次いで、温度を20℃にさらに8時間上昇させた。反応の最後に、反応混合物は2相からなった。H
2O、NaFおよび残留NaN
3からなる上側相を廃棄した。下側相を回収し、固体粒状物残渣をなくすために15℃および4000rpmで20分間遠心分離機にかけた。特徴的な刺激臭を有する無色で清澄な油を得た。
収率(精製および分離後)=65モル%。
選択性=55/45A/B−A=
a,bCF
2=
cCF
dCF
2O
eCF
2fCF
2SO
2N
3;B=N
3gCF
2hCFH
iCF
2O
lCF
2mCF
2SO
2N
3
19F−NMR;(CDCl
3;;ppm);a:−89;b:−102;c:−185.4;d:−72.3;e:−79.3(AB);f:−109.3;g:−78→−82(m);h:−206(J
1H,F=48hz);i:−74.5;→−83;l:−79.3(AB);m:−109.3.
FT−IR(KBr;cm
−1):1792(CF
2=CF−CF
2st.);2163(−N
3st.);1464+1384(−SO
2−N
3st.);1200−1100(CFst.)。
【0101】
調製実施例3−CH
2=CH(CF
2)
6CH
2CH
2N
3[モノマー(Az3))]の合成
ジテルブチルパーオキシド(DTBP)の存在下でのヨウ素(I
2)とのテトラフルオロエチレン(C
2F
4)短鎖重合、I(CF
2)
6I留分の単離によって、ジ−ヨウ化前駆体を製造した。次いで、エチレン付加を、180℃の温度で、50atmのC
2H
4圧下にエチレンによって行い、その結果、98.5%を超える選択性で対応する式ICH
2CH
2(CF
2)
6CH
2CH
2Iの付加生成物を得た。1.5モル%未満のテロマーが、オリゴマーI(C
2H
4)
2(CF
2)
6CH
2CH
2Iを生じさせた。式ICH
2CH
2(CF
2)
6CH
2CH
2Iの化合物を75℃でC
2H
5OH中0.5モル当量のKOHによる部分脱ヨウ化水素化にかけ;未加工反応混合物の蒸留は、約95モル%の純度でICH
2CH
2(CF
2)
6CH=CH
2の単離を可能にした。水で冷却される縮合器、磁気式撹拌、温度計および滴下漏斗を備えたガラス製反応器に、0.876g(13.48ミリモル)のNaN
3を導入し、11mlの蒸留H
2Oおよび341μlの相間移動触媒Aliquat(全容積に対して1%)(これは、分離相として残存した)に可溶化した。そのように形成した不均一混合物を、氷浴を用いて3℃で冷却した。次いで、20mlのCH
2Cl
2中5.0g(10.37ミリモル)のICH
2CH
2(CF
2)
6CH=CH
2を含有する均一溶液を15分間滴下した。3℃で1時間撹拌(750rpm)後、反応混合液を60分間で25℃にゆっくりと戻させ、この温度でさらに23時間維持した。次いで、下側相を分離し、ゲルクロマトグラフィー分離条件をTLC(I
2チャンバー中で展開させた)により試験し、2つのドットを生成させ、最初のドット(R
f=0)は、残留Aliquatであることがわかり、
1H−NMF分析で1.5と0.5ppmの間で典型的な脂肪族ピークを示し;2番目のドット(R
f=0.42)は、目標アジド化合物であることがわかった。次いで、CH
2Cl
2溶液を、溶離液としてn−ヘキサン(カラムの4倍容量)を用いて、h=15cmおよび直径=1.5cmを有するシリカカラムを通してクロマトグラフィーにかけた。合わせた有機溶出画分をMgSO
4上で乾燥させ、次いで、ろ過した。溶媒を真空下(760から25mmHg)30℃で除去後、刺激臭を有する浅黄色の油を得た。
単離収率=94.7モル%。
選択性=100%。
密度=1.730g/ml。
aCH
2=
bCH
cCF
2dCF
2eCF
2fCF
2gCF
2hCF
2iCH
2lCH
2N
3
19F−NMR;(CDCl
3;ppm);c:−112.2;d:−118.8;e:−120.6;f=−121;g:−119.4;g:−112.2.
1H−NMR(CDCl
3;ppm);a:6.0(m);b:5.8(m)。
FT−IR(KBr;cm
−1);2955(−CH
2−st);2107(−N
3st.);1654(CH
2=CH−st.);1255(−C−N−st.);1200−1140(CFst.)。
【0102】
調製実施例4−N
3SO
2CF
2CF
2−O−C
4F
8−O−CF
2CF
2SO
2N
3[アジド剤(Cz1)]の合成
ジスルホニルフルオリドを、F
2の存在下でCF
2=CFOCF
2CF
2SO
2F(VEFS)のラジカル二量化によって得;未加工前駆体の
19F−NMFにより決定してモル組成は、(FSO
2CF
2CF
2OCF(CF
3))
2FSO
2CF
2CF
2OCF(CF
3)CF
2CF
2OCF
2CF
2SO
2Fの合計に対してFSO
2CF
2CF
2O(CF
2)
4OCF
2CF
2SO
2Fの70/30モル/モル混合物に相当することがわかった。水で冷却される凝縮器、磁気式撹拌、温度計および滴下漏斗を備えたガラス製丸底フラスコに、1.27g(19.56ミリモル)のNaN
3および14mlのCH
3OHを導入した。次いで、この乳白色混合物を氷浴で3℃で冷却し;この定値温度に冷却後、5.00g(8.36ミリモル=16.7ミリ当量)の上述のジスルホニルフルオリドを約17分間滴下した。この添加の間、発熱反応が約10℃の温度上昇を引き起こし、温度は3℃から約13℃に上昇した。温度を3℃に戻した後、混合物をこのような温度で撹拌下(750rpm)60分間維持した。次いで、温度を60分間で室温(20℃)に加温させ、さらに、このような温度で撹拌下さらに15時間維持した。反応の最後に、混合物を75mlの蒸留水で洗浄した。わずかに乳白色の無色の油が、直ちに沈殿し、これを、PTFE膜(0.2μm)を通してろ過して、完全に清澄で、無色の油を得た。
−SO
2F基の転化率:99モル%
収率=60モル%
選択性=100%
異性体モル比(直鎖/分岐):75.5/24.5
密度=1.68g/ml
N
3SO
2aCF
2bCF
2O
bCF
2cCF
2cCF
2bCF
2O
bCF
2aCF
2SO
2N
3;N
3SO
2aCF
2bCF
2O
dCF(
eCF
3)
cCF
2bCF
2O
bCF
2aCF
2SO
2N
3;
19F−NMR;(CDCl
3;ppm);a:−111(m)e−114(m);b:−75(m);c:−121(m);d:−139(m);e:−80(m)
FT−IR(KBr;cm
−1):2283e2155(−N
3st.);1460e1422(−SO
2−N
3st.);1200−1140(CFst.)
【0103】
調製実施例5−N
3CH
2CH
2(CF
2)
6CH
2CH
2N
3[アジド剤(Cz2)]の合成
ジテルブチルパーオキシドの存在下でヨウ素(I
2)とのテトラフルオロエチレン(C
2F
4)短鎖重合、I(CF
2)
6I留分の単離によって、ジ−ヨウ化前駆体を製造した。次いで、180℃の温度で50気圧のC
2H
4圧下に、エチレン付加をエチレンによって行い、その結果、98.5%を超える選択性を有して対応する式ICH
2CH
2(CF
2)
6CH
2CH
2Iの付加生成物を得た。1.5モル%未満のテロマーが、オリゴマーI(C
2H
4)
2(CF
2)
6CH
2CH
2Iを生じさせた。−N
3基の導入について、文献(KARIMI ZARCHI,M.A.et al.A mild and clean synthesis of alkyl azides from alkyl halides mediated by poly(4−vinylpyridine)−supported sodium azide under non−aqueous conditions.J.Appl.Polym.Sci.,2011,vol.121,p.1916−1920;ITO,M.,et al.A simple and conveniente synthesis of alkyl azides under mild conditions.Synthesis.1995,no.4,p.376−378)に記載された技術と同様の手順に従い;従った手順を以下に詳述する。水で冷却される凝縮器、磁気式撹拌、温度計および滴下漏斗を備えたガラス製丸底フラスコに、11mlの蒸留水に均質に溶解させた2.13g(32.8ミリモル)のNaN
3を導入した。次いで、Aliquat(CH
3−N−[(CH
2)
7CH
3]
3+Cl
−)として市販されている310μlの相間移動触媒も導入し、直ちに水相から分離した。次いで、反応混合物を撹拌下(1000rpm)氷浴によって3℃に冷却し、20mlのジCH
2Cl
2中に希釈した5.00g(8.2ミリモル=16.4ミリ当量)のI−CH
2CH
2−(CF
2)
6−CH
2CH
2−Iを約15分間滴下した。3℃で60分撹拌後、温度を室温(24℃)に90分間で戻させた。次いで、混合物を、24℃および1000rpmで15時間維持した。反応の過程の間に色の変化を認め、添加の最後に、下側有機相(CH
2Cl
2を含む)は、−CH
2I部分の存在のために赤みがかっていたが、反応が進むにつれて、前記相は次第に変色し、無色の発色団である−CH
2N
3の形成のために、浅黄色になった。並行して、上側水相は、次第に無色(NaN
3)から黄色/橙色(NaI)に変化することがわかった。下側有機相を回収し、MgSO
4上で乾燥させ;次いで、ろ過後、CH
2Cl
2を蒸発させた。ろう様白色固体をこのようにして得、微量の残留Aliquatを含有した。したがって、この固体をCH
2Cl
2に再溶解させ、4容量のCH
2Cl
2を用いてSiO
2カラムで溶出させ、一方でAliquatは、カラム中に取り込まれたまま残った。
転化率=95.2モル%
収率=95モル%
−N
3官能性=1.905(4.8モル%の式−CF
2Iの末端基の存在)
N
3aCH
2bCH
2cCF
2dCF
2eCF
2eCF
2dCF
2cCF
2bCH
2aCH
2N
3
19F−NMR;(CDCl
3;ppm);c:−115;d:−122;e:−124;
1H−NMR(CDCl
3;ppm);a:2.95;b:3.4
FT−IR(KBr;cm
−1):2955(−CH
2−st);2100(−N
3st.);1263(−C−N−st.);1200−1140(CFst.)。
【0104】
調製実施例6−N
3基で停止したVDF/TrFEオリゴマー[アジド剤(Cz3)]の合成
連鎖移動剤としてC
4F
8I
2を用いて、エマルション重合によって、非常に低い分子量のVDF/TrFEオリゴマーを製造した。DMSOd
6中定量
19F−NMR分析は、オリゴマーについて以下の特性を与えた:Mw=20659g/モル;VDF=86モル%;TrFE=13.7モル%;−CF
2CH
2I=0.2モル%;−CF
2CH
2OH=0.43モル%。連鎖移動剤から得た、非常に不十分な安定を有する式−CH
2CF
2Iの末端基の切断によって、重合の間に高い安定性の式−CF
2CH
2Iの末端基を得た。これらは、NaN
3による求核置換に対する反応性部位であるはずであった基である。式−CF
2CH
2OHの末端基を、式−CF
2CH
2Iの末端基の加水分解から得、これは、ラジカル開始剤APSの存在下で水相中での重合の間に生じた。水で冷却される凝縮器、磁気式撹拌、温度計および滴下漏斗を備えたガラス製丸底フラスコに、70mlのDMSOに溶解させた粉末形態の9.24g(0.894μモル、Mw=20659を考慮して)の上述のオリゴマーを導入し、したがって、6.37mMのポリマー溶液、および式−CF
2CH
2Iの反応性基の12.8μM溶液を得た。次いで、大過剰のNaN
3(90mg=1.38ミリモル=1543ミリ当量)を20℃で10分間添加し、この溶液を45℃で加熱した。溶液は、約2時間以内でNaIの形成のために、暗赤色になった。5時間の総反応時間を得るまで、反応をさらに3時間続行させた。反応の最後に、この溶液を500mlの蒸留水に注ぎ入れることによって、アジド基を含むオリゴマーを沈殿させた。オリゴマーを繊維状かつゴム状固体として回収し;それを、ブフナー漏斗の上のセルロースフィルター上で約2リットルの蒸留水、次いで、2回分(各300ml)のCH
2Cl
2ですすぎ洗いして、オリゴマー中に吸着されたかまたはそれを膨潤させる残留DMSOを抽出した。最後に、オリゴマーをオーブン中減圧(10mmHg)下に50℃で乾燥させた。分析は以下の結果をもたらした:
Mwアジドオリゴマー=20650g/mol;収率=ポリマーの初期重量に対して64重量%;アセトン溶解性:20℃で完全;FT−IR(DMSO;cm
−1):2115(−N
3st.)。
【0105】
重合実験−VDF−TrFEポリマーの調製
重合実施例7−モノマー(Az2)(5モル%)の存在下でのVDF/TrFEの重合[ポリマー(F1)]
AISI316スチール製の持ち上げて水平にして開くオートクレーブに、46.2mlの脱塩水を導入した。室温で、米国特許第7122608号明細書(SOLVAY SOLEXIS S.P.A.)2006年10月17日の実施例1に記載されたとおりに得た3.38gのナトリウムベースマイクロエマルション、次いで、0.55gの式CF
2=CFCF
2OCF
2CF
2SO
2N
3のモノマー(Az2)、続いて、シリンダから計量した2.36絶対バールのTrFE、9.07絶対バールのVDFを添加した。次いで、ポンプを用いて、重量で0.1%の濃度で水中に希釈したアンモニウムパーオキシジスルフェート(APS)の270mlの溶液を供給して、重合を開始させた。次いで、温度を70℃の定値温度にさせ、ここで、オートクレーブ中の圧力値は、23.1絶対バールであることがわかった。反応温度を一定に保って、圧力を14.2絶対バールまで降下させた。次いで、反応器を室温で冷却させ、ラテックスを回収し、48時間凍結させ、そのように共凝固させたポリマーを解凍後、脱塩水で洗浄し、80℃で48時間乾燥させた。6.2グラムのポリマーを得、その公称組成は以下のとおりであった:VDF:71.5モル%;TrFE:23.5モル%;モノマー(Az2):5モル%。
【0106】
重合実施例8−モノマー(Az1)(10モル%)の存在下でのVDF/TrFEの重合[ポリマー(F2)]
モノマー(Az2)に代えて1.1gの式CF
2=CFOCF
2CF
2SO
2N
3のモノマー(Az1)を用いることによる以外は、重合実施例3に詳述したものと同じ手順に従った。最終圧力はほぼゼロであった。9.1グラムのポリマーを得、その公称組成は以下のとおりであった:VDF:67.5モル%;TrFE:21.5モル%;モノマー(Az1):10モル%。
【0107】
重合実施例9−モノマー(Az1)(5モル%)の存在下でのVDF/TrFEの重合[ポリマー(F3)]
モノマー(Az2)に代えて0.55gの式CF
2=CFOCF
2CF
2SO
2N
3のモノマー(Az1)を用い、定値重合温度を105℃に整定し、圧力が4.2絶対バールに降下するまで重合を続けることによる以外は、重合実施例3におけるものと同様の手順に従った。9.6gのポリマーを得、その公称組成は、以下のとおりであった:VDF;71.5モル%;TrFE:23.5モル%;モノマー(Az1):5モル%。
【0108】
重合実施例10−モノマー(Az3)(10モル%)の存在下でのVDF/TrFEの重合[ポリマー(F4)]
モノマー(Az1)に代えて1.1gの式CH
2=CH−(CF
2)
6−CH
2CH
2N
3のモノマー(Az3)およびAPS水溶液に代えて2mlの有機開始剤、すなわち、ジtert−ブチルパーオキシド(DTBP)を用いることによる以外は、重合実施例6に詳述したものと同じ手順に従った。105℃の定値温度で、最終圧力は約3.4絶対バールであった。8.3グラムのポリマーを得、その公称組成は、以下のとおりであった:VDF:67.5モル%;TrFE:21.5モル%;モノマー(Az3):10モル%。
【0109】
ポリマー(F−1)〜ポリマー(F−4)の特徴付け
実施例4〜実施例7から得たポリマーを、ASTM D3418に従ってDSC分析に、および分子量決定のためにゲル透過クロマトグラフィーにかけた。結果を以下の表に詳述する。
【0110】
【0111】
実施例7、実施例8、および実施例10のポリマー(F1)、(F2)および(F4)を用いるフィルムの製造およびその架橋
A)スピンコーティング
実施例7、実施例8および実施例10で詳述したとおりに得たポリマー(F1)、(F2)および(F4)の試験片を、アジド剤(Cz1)、(Cz2)および(Cz3)と混合したシクロペンタノンに溶解させて、40℃の温度で3時間撹拌後、重量で8%の濃度を有する清澄な溶液を得た。前記溶液をLaurell WS−650LITE SEEIESスピンコータ中に充填し、ガラス基材上に2000rpmの速度でスピンコーティングして、基材としてのガラス上に非常に薄いポリマー層を得た。そのように得たポリマー層を85℃で2分間乾燥させた。それぞれの実施例について、ガラス上の2つのポリマーフィルムを調製した。スピンコーティング法により得たすべての試料は、すべて均質で、完全に透明であり、Filmetiric F20単位で測定して、150〜180nmの厚さ範囲であった。フィルムの透明性は、ホストポリマーマトリックス中でアジド剤(Cz1)、(Cz2)および(Cz3)の完全な混和性を十分に実証し、これは、本発明の組成物中で用いられるフッ素化架橋剤の特に有利な挙動である。
【0112】
B)架橋:
上に詳述したとおりに得たポリマーフィルムを、熱処理またはUV処理のいずれかによって、架橋手順にかけた。熱処理は、フィルムの試料を通風オーブン中約120〜135℃の温度で維持することにあった。UV処理の場合、UVランプに基づき、試料を搬送する移動ベルトを備えた半自動クロスリンカー装置に、フィルムの試料を通した。手順を繰り返して、UV曝露下で以下に詳述する滞留時間を得た。試料が架橋したかどうかを証明するために、純アセトンを上で処理後のフィルム上に注いだ;このような条件における不溶性を、適切な架橋の明らかな証拠であるとみなした。結果を以下の表に要約する。
【0113】
【0114】
【0115】
【0116】
以上の表は、本発明による硬化性組成物が、熱処理またはUV処理のいずれかの作用後に有効に架橋されていることを十分に実証する。さらに、硬化フィルムの目視検査は、不均質性も、白斑も、不均一な架橋挙動および/または不均一な架橋密度分布により生じ得る他の欠点も示さなかった。