特許第6169270号(P6169270)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6169270外部車両の走行状態を識別する方法及び装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6169270
(24)【登録日】2017年7月7日
(45)【発行日】2017年7月26日
(54)【発明の名称】外部車両の走行状態を識別する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20170713BHJP
   B60R 21/00 20060101ALI20170713BHJP
【FI】
   G08G1/16 C
   B60R21/00 624G
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-520350(P2016-520350)
(86)(22)【出願日】2014年5月28日
(65)【公表番号】特表2016-529588(P2016-529588A)
(43)【公表日】2016年9月23日
(86)【国際出願番号】EP2014061068
(87)【国際公開番号】WO2014202365
(87)【国際公開日】20141224
【審査請求日】2016年2月18日
(31)【優先権主張番号】102013211427.3
(32)【優先日】2013年6月18日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】508097870
【氏名又は名称】コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Continental Automotive GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ヘルゲ ツィナー
(72)【発明者】
【氏名】オリヴィエ フロマン
【審査官】 島倉 理
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−153406(JP,A)
【文献】 特開2012−232733(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/16
B60R 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部車両(101,102,103)の走行状態を識別する方法であって、
・少なくとも1つのセンサ(104)によって、長手方向(105)に運動する外部車両(101,102,103)を検出するステップと、
・前記長手方向(105)に対する横方向での前記外部車両(101,102,103)の運動の基準(106,108)を求めるステップと、
・前記外部車両(101,102,103)から前記基準(106,107,108)までの、第1の時点での第1の距離(109,110)を求めるステップと、
・前記外部車両(101,102,103)から前記基準(106,107,108)までの、前記第1の時点よりも後の第2の時点での第2の距離(114,115)を求めるステップと、
・前記第1の距離(109,110)と前記第2の距離(114,115)との差を求めるステップと、
・前記差が設定された値以下である場合に、アシストシステムの支援を受けている走行状態であると識別するステップと
を含み、
・前記外部車両(101,102,103)の速度値を求めるステップと、
・求められた速度値に依存して、前記外部車両(101,102,103)から前記基準(106,107,108)までの別の距離(116,117)を求める回数を設定するステップと
をさらに含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
・前記外部車両(101,102,103)の速度値を求めるステップと、
・求められた速度値に依存して、前記第1の距離(109,110)を求めるステップから前記第2の距離(114,115)を求めるステップまでの時間を設定するステップと
を含む、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
・前記外部車両(101,102,103)のタイプを求めるステップと、
・求められたタイプに依存して、前記時間及び/又は前記回数を設定するステップと
を含む、
請求項2載の方法。
【請求項4】
前記運動の基準(106,107,108)を求めるステップは、
・前記基準(106,107,108)として走行路マークを求めるステップ
を含む、
請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記アシストシステムの支援を受けている走行状態を識別するステップは、
・前記外部車両(101,102,103)の能動的な横方向制御を識別するステップ
を含む、
請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
・求められた状態を車両(100)のユーザへ出力するステップを含む、
請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
・少なくとも1つのカメラ及び/又はLIDAR及び/又はレーダーによって、前記外部車両(101,102,103)を検出するステップを含む、
請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
外部車両(101,102,103)の走行状態を識別するための、車両(100)用装置であって、
該車両用装置は、
・少なくとも1つのセンサ(104)によって、長手方向(105)に運動する外部車両(101,102,103)を検出し、
・前記長手方向(105)に対する横方向での前記外部車両(101,102,103)の運動の基準(106,108)を求め、
・前記外部車両(101,102,103)から前記基準(106,107,108)までの、第1の時点での第1の距離(109,110)を求め、
・前記外部車両(101,102,103)から前記基準(106,107,108)までの、前記第1の時点よりも後の第2の時点での第2の距離(114,115)を求め、
・前記第1の距離(109,110)と前記第2の距離(114,115)との差を求め、
・前記差が設定された値以下である場合に、アシストシステムの支援を受けている走行状態であると識別する、
ように構成されており
・前記外部車両(101,102,103)の速度値を求め、
・求められた速度値に依存して、前記外部車両(101,102,103)から前記基準(106,107,108)までの別の距離(116,117)を求める回数を設定する、
ようにさらに構成されている、
ことを特徴とする車両用装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部車両の走行状態を識別する方法及び装置に関する。
【0002】
既に、ドライバーの運転タスクを支援及び担当する車両用システムが公知である。例えば、非常制動補助装置は、ドライバーの反応時間が短縮され、かつ、制動作用が増大されるように、補助を行う。さらには、自動運転のためのシステムも検討されており、ここでは部分自動運転及び自律走行の双方が研究されている。相応のシステムは、理想的には、人間のドライバーよりも良好な反応時間を有する。例えば、相応の支援機能を有する車両は、支援機能を有さない車両に比べて迅速に停止でき、これにより事故を防止できる。従来、こうした新しいシステムはまず上級車両向けに提供されていた。このため、部分自動運転又は自律走行のためのシステムを有さない車両も多く存在する。ただし、自律走行可能な車両、ひいては、相応のセンサが設けられた車両は、通常、従来型の車両よりも交通事象への応答が迅速であり、停止過程も迅速となりうる。後続の交通にとって、こうした迅速な挙動は予測困難である。例えば、先行車両が自律走行可能な車両又は部分自動運転可能な車両である場合、先行車両までの最小距離は増大されなければならない。
【0003】
したがって、特に自動化されていない車両の従来型のセンサにより、外部車両の走行状態を高い信頼性で識別できる方法又は装置を提供することが所望されている。
【0004】
本発明は、外部車両の走行状態を識別する方法、及び、この方法を実行するように構成された装置を特徴とする。
【0005】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、まず、外部車両が少なくとも1つのセンサによって検出される。外部車両は長手方向に運動している。ついで、長手方向に対する横方向での外部車両の運動の基準が求められる。続いて、第1の時点での外部車両から基準までの距離すなわち第1の距離と、第1の時点よりも後の第2の時点での外部車両から基準までの距離すなわち第2の距離とが求められる。さらに、第1の距離と第2の距離との差が求められ、この差が設定された値以下である場合、アシストシステムの支援を受けている走行状態が識別される。
【0006】
本発明の方法によれば、外部車両の実際の走行状態がアシストシステムの支援を受けているものであるか否かを識別できる。外部車両とは、例えば、先行車両、後方車両、及び/又は、並走車両である。走行状態は、例えば、2つの異なる値、すなわち、「アシストシステムの支援有り」又は「アシストシステムの支援無し」を有する。走行状態「アシストシステムの支援有り」は、特に、車両が横方向制御の支援を有することを意味する。アシストシステムの支援を受けている走行状態では、特に、外部車両の横方向制御が、自動で、つまり、外部車両のドライバーの意図に関わらずコンピュータシステムによって行われている。外部車両がアシストシステムの支援を受けていない走行状態にある場合には、従来と同様に、外部車両のドライバーが長手方向に対する横方向の操舵を行っている。
【0007】
アシストシステムの支援を受けている車両は、支援無しのドライバーが行うよりも正確な横方向制御を行えるので、外部車両は長時間にわたって基準までの距離を相対的に一定に維持できる。横方向制御のアシストを有さない車両では、所定の時間で見た当該距離がより大きく変動する。外部車両を操舵する人間は、レーンを維持することはできるが、左方及び右方へのドリフトを起こしやすい。したがって、基準までの距離につき、第1の時点での第1の距離と第2の時点での第2の距離とを比較することにより、外部車両の走行状態を識別することができる。
【0008】
別の実施形態によれば、外部車両の速度値が求められる。特に、外部車両の長手方向の走行速度が求められる。求められた速度に依存して、第1の距離の測定から第2の距離の測定までの時間が設定される。特に、速度値が大きくなるにつれて、当該時間は小さく設定される。これにより、外部車両の速度に依存して、走行状態を正確に識別することができる。
【0009】
別の実施形態によれば、速度値に依存して、外部車両から基準までの距離を求める回数が設定される。例えば、順次の各時点で複数回当該距離が求められる。例えば、順次の各時点で、3回以上、当該距離が求められる。
【0010】
別の実施形態によれば、外部車両のタイプが求められる。例えば、求められた車両タイプに依存して、外部車両から基準までの距離の或る測定から次の測定までの時間が設定される。これに代えてもしくはこれに加えて、求められた外部車両のタイプに依存して、それぞれの距離を測定する回数を設定することもできる。このようにして、走行状態を識別する際に、外部車両の特徴及び/又はそれぞれのタイプの特性を考慮できる。例えば、外部車両のタイプ及び/又はそのつどの走行状態におけるその挙動特性が、データベースに記憶され、及び/又は、情報システムから取得される。
【0011】
一実施形態によれば、識別された状態が、外部車両の周囲を走行している車両のユーザもしくはシステムへ出力される。したがって、車両のユーザは、自身の走行挙動を外部車両の走行状態に適合させることができる。外部車両がアシストシステムの支援を受けている走行状態にある場合、車両のユーザは例えば先行する当該外部車両に対する間隔を増大及び縮小できる。これに代えてもしくはこれに加えて、別の実施形態によれば、識別された状態が車両の制御装置へ出力されることにより、例えば、車両のアシストシステムのパラメータを外部車両の走行状態に依存して調整できる。これに代えてもしくはこれに加えて、別の実施形態により、識別された状態を、携帯電話機、いわゆるスマートフォン及び/又はタブレットコンピュータなどの外部機器へ出力してもよい。
【0012】
本発明の別の特徴、その利点及び実施形態を、図に関連して以下に詳細に説明する。図中、同一の要素もしくは同様の機能を有する要素には同じ参照番号を付してある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】複数の車両を示す概略図である。
図2】各車両の走行状態の相違を示す概略図である。
図3】走行している前後の2車両を示す概略図である。
図4】種々の時点での外部車両を示す概略図である。
図5】一実施形態による方法ステップを示す概略図である。
【0014】
図1には、ともに同じ道路を走行している複数の車両100,101,102,103が概略的に示されている。車両100は、外部車両101及び/又は102及び/又は103の走行状態を識別するように構成された装置121を有している。外部車両101は車両100の前方を走行しており、外部車両102は車両100に並走しており、外部車両103は車両100の後方を走行している。車両100−103はそれぞれ道路に沿った長手方向105で運動している。
【0015】
図2のAには、アシストシステムの支援を受けていない走行状態にある外部車両101の走行特性の概略図が示されている。外部車両101はこの外部車両のドライバーによって操舵されている。外部車両101のドライバーは、長手方向105に対する横方向での外部車両101の運動を決定している。アシストシステムによって支援されていない走行状態では、長手方向105に沿って、外部車両101の走行軌跡118に波形状が生じている。外部車両101ではユーザが外部車両101を操舵しているので、このユーザ(ドライバー)が長手方向105にまっすぐ運転しようと努めても、車両101から基準106までの距離が変化する。基準106は例えば走行路の区画線である。
【0016】
図2のBには、アシストシステムの支援を受けている走行状態にある外部車両101の走行軌跡118の形状が概略的に示されている。外部車両101がコンピュータ支援での横方向制御を行っていることにより、走行軌跡118は、ほぼ直線状に、長手方向105に対応して延在している。アシストシステムで支援されている走行状態にあるコンピュータは、人間とは異なり、軌跡を著しく正確に保持できる。よって、走行軌跡118の波形状すなわち基準106に対する変動は、アシストシステムの支援を受けていない走行状態におけるよりも支援を受けている走行状態において格段に小さくなる。
【0017】
図3には、一実施形態による、外部車両101から基準までの距離の測定が概略的に示されている。車両100は外部車両101を検出するように構成されたセンサ104を備えている。一実施形態によれば、センサ104は1つもしくは複数のカメラである。別の実施形態では、センサ104はLIDARを含み、さらに別の実施形態では、センサ104はレーダーを含み、さらに別の実施形態では、外部車両101を検出する複数のデバイスの組み合わせである。また、センサ104は、基準106を検出するように構成されている。特に、センサ104は、複数の基準107,108,119,120も検出するように構成されている。基準106,107,108,119,120は、道路の走行路マーク、特には、明るいマークと暗い舗装路面とのコントラストを充分に良好に認識可能な、走行路マークのエッジである。
【0018】
車両100の装置121は、センサ104のデータを用いて、車両101から基準108までの距離109を求めるように構成されている。これに代えてもしくはこれに加えて、装置121は、基準106までの距離110を求めるように構成することもできる。これに代えてもしくはこれに加えて、装置121は、基準107までの距離111,基準119までの距離112,基準120までの距離113を求めるように構成されてもよい。別の実施形態によれば、付加的に、別の基準までの別の距離が求められる。さらに別の実施形態として、図3に示されているよりも少数の距離を求めてもよい。
【0019】
これに代えてもしくはこれに加えて、別の実施形態によれば、先行する外部車両101についての図3の測定は、並走している車両102及び/又は後方を走行している車両103に対しても行うことができる。もちろん、一実施形態によれば、左方及び右方を並走する双方の車両について測定可能である。一実施形態によれば、複数の車両101,102,103についての測定を同時に行うこともできる。
【0020】
図4のAには、第1の時点での、外部車両101から基準108までの距離109が示されている。また、第1の時点での、外部車両101から基準106までの第1の距離110も示されている。さらに、一実施形態によれば、車両100の装置121により、外部車両101の長手方向105の速度も求められる。
【0021】
図4のBには、外部車両101が長手方向105に運動した後の時点での、基準108までの第2の距離114が示されている。また、外部車両101から基準106までの第2の距離115も示されている。一実施形態では、第1の距離109,110の測定から第2の距離114,115の測定までの時間は、装置121において、求められた外部車両101の速度に依存して設定される。別の実施形態によれば、外部車両101を検出するセンサ104のタイプが速度に依存して設定される。例えば、求められた外部車両101の速度に依存して、カメラもしくはLIDARもしくはレーダーが使用される。さらに、一実施形態によれば、求められた外部車両101の速度に依存して、第3の距離116もしくは117又は第2の時点での別の距離が付加的に求められるか否かが設定される。
【0022】
図4のCには、第3の時点での、基準108までの第3の距離116と、基準106までの第3の距離117とが示されている。外部車両101の走行状態を識別するために、距離109と距離114とが比較される。一実施形態によれば、さらに、距離109及び/又は距離114が距離116と比較される。距離110は、距離115と比較される。別の実施形態によれば、さらに、距離110及び/又は距離115が距離117と比較される。距離109が距離114に等しい場合、又は、距離109と距離114とが最大でも相互に設定値ぶんしか異なっていない場合、外部車両101はアシストシステムの支援を受けている。距離109と距離114とが相互に設定値ぶんよりも大きく異なっている場合には、外部車両101はアシストシステムの支援を受けていない。また、別の実施形態として、走行状態を識別するために、対応する距離の別の比較を考慮することもできる。一実施形態によれば、付加的に外部車両101のタイプが考慮される。こうして、走行状態の測定時に、タイプに依存した距離変化を考慮することができる。
【0023】
一実施形態によれば、識別された外部車両101の走行状態が車両100のユーザすなわち人間もしくはシステムに出力される。例えば、車両100のドライバーはオンボードコンピュータに出力される相応の示唆を受け取る。これに代えてもしくはこれに加えて、別の実施形態によれば、識別された走行状態が車両100の制御装置に引き渡され、これにより、車両100の自動アシストシステムが識別された走行状態に依存して動作する。特に、アシストシステムの支援を受けている走行状態が識別された場合、先行する外部車両101に対する距離が自動で増大される。これにより事故を回避でき、また、テールゲートドライバーを発見できる。さらに、人間のドライバーとコンピュータのドライバーとの区別も可能である。なお、事故を早期に予測できるので、アシストシステムが相応に早期に対応行動を採ることも可能である。アシストシステムの支援を受けている走行状態が識別された場合、適切である可能性の高い走行挙動を認識でき、また、外部車両101の挙動を予測できるか否かの判断を得ることもできる。さらに、事故又は危険状況を回避するために、外部車両102,103への警告の示唆を出力することもできる。一実施形態によれば、車両100自体は横方向制御のアシストを有する。別の実施形態によれば、車両100自体は横方向制御のアシストを有さない。
【0024】
図5には、一実施形態による、外部車両101の走行状態を識別する方法の各ステップが示されている。
【0025】
ステップ201で、観察すべき外部車両101が可視となるか又は選択される。
【0026】
ステップ202で、外部車両101の速度が求められる。
【0027】
ステップ203では、求められた速度に依存して、測定周期の回数が求められる。
【0028】
ステップ204では、求められた速度に依存して、個々の測定間の時間(間隔)が求められる。
【0029】
ステップ205では、求められた速度に依存して、センサ104に対する適切なセンサ装置が定められる。
【0030】
ステップ206で、対象物認識が行われ、外部車両101がセンサ104によって検出される。
【0031】
ステップ207で、外部車両101に対する水平方向距離を測定可能な基準106及び/又はその他の基準が求められる。
【0032】
ステップ208で、基準108までの第1の距離109が求められる。第1の距離109は記憶される。
【0033】
ステップ209で、先行車両がステップ201での外部車両101と同じ車両であるか否かが検査される。
【0034】
先行車両が同じ外部車両101である場合、ステップ210で、第1の距離109を求めたときと同じ基準108までの第2の距離114が求められ、距離値が記憶される。
【0035】
ステップ211で、先行車両が同じ外部車両101であるか否か、及び、基準が同じものであるか否かが求められる。さらに、一実施形態では、対象物が観察すべき関心体であるか否かが検査される。
【0036】
ステップ212で、同じ基準108までの第3の距離116が求められ、求められた値が記憶される。ステップ213では、ステップ211と同様に、先行車両が同じ外部車両101であるか否か、基準が同じものであるか否か、及び、対象物が観察すべき関心体であるか否かが検査される。
【0037】
ついで、一実施形態によれば、ステップ214で、同じ基準108に対する別の距離測定が行われる。
【0038】
ステップ215では、先行車両が同じ外部車両101であるか否か、基準108が同じものであるか否か、及び、対象物が観察すべき関心体であるか否かが検査される。
【0039】
ステップ216では、ステップ208,210,212,214で求められた距離が相互に比較される。特に、これらの距離の差が求められる。
【0040】
ステップ217で、求められた差が設定値と比較される。差が設定値以下である場合、走行状態はアシストシステムの支援を受けていると識別される。そうでない場合、走行状態はアシストシステムの支援を受けていないと識別される。このようにして、外部車両101の横方向制御を人間が担当しているか又はコンピュータシステムが担当しているかを識別できる。
図1
図2A
図2B
図3
図4A-4C】
図5