(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のジョーは、内部に配置された複数のステープルドライバを備え、前記発射部材が、前記ステープルドライバと係合し、前記ステープルドライバを第1の位置と第2の位置との間で移動するように構成され、
前記第2のジョーは、前記ステープル脚部が、前記ステープルが前記第2の位置に駆動されたときに前記アンビルと接触するように構成される、請求項1に記載の外科用ステープル留め器具。
前記複数のステープルカートリッジが、前記近位ステープルカートリッジと前記遠位ステープルカートリッジとの中間に配置された中間ステープルカートリッジを更に含み、前記付勢部材が、前記近位ステープルカートリッジを押すことによって前記中間ステープルカートリッジを前記準備位置に押すように構成される、請求項1または2に記載の外科用ステープル留め器具。
前記カートリッジドライバが、前記第1のジョー内及び前記準備位置に配置されていない前記ステープルカートリッジの上に延在する、請求項1または2に記載の外科用ステープル留め器具。
前記カートリッジ本体のそれぞれが、近位端部及び遠位端部を備え、前記近位端部のそれぞれが駆動凹部を備え、前記カートリッジドライバが、前記駆動凹部において前記カートリッジ本体を係合するように構成される、請求項1または2に記載の外科用ステープル留め器具。
前記ステープルカートリッジのそれぞれがステープルの第1の列とステープルの第2の列とを備え、前記シャフトが第1のチャネルと第2のチャネルとを備え、前記ステープルの第1の列が前記第1のチャネル内に配置可能であり、前記ステープルの第2の列が前記第2のチャネル内に配置可能である、請求項1または2に記載の外科用ステープル留め器具。
前記第1のジョーが、複数のドライバ空洞を更に備え、前記ドライバ空洞のそれぞれが配備軸を画定し、前記ステープルドライバが前記ドライバ空洞に配置され、前記配備軸に沿って移動可能である、請求項2に記載の外科用ステープル留め器具。
前記ステープルカートリッジのそれぞれがステープルの第1の列とステープルの第2の列とを備え、前記マガジンが第1のチャネルと第2のチャネルとを備え、前記ステープルの第1の列が前記第1のチャネル内に配置可能であり、前記ステープルの第2の列が前記第2のチャネル内に配置可能である、請求項8に記載の外科用ステープル留め器具。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本出願の出願人はまた、本明細書と同日に出願され、それらの全ての内容がそれぞれ、参照によって本明細書に組み込まれる、以下に示す米国特許出願も所有する。
FIRING MEMBER DISPLACEMENT SYSTEM FOR A STAPLING INSTRUMENT(代理人整理番号第END6853USNP/100538号、発明者:Brett Swensgard)、
STAPLING INSTRUMENT COMPRISING RESETTABLE STAPLE DRIVERS(代理人整理番号第END6852USNP/100537号、発明者:Brett Swensgard)、及び
STAPLING INSTRUMENT COMPRISING A PLURALITY OF STAPLE CARTRIDGES STORED THEREIN(代理人整理番号第END6854USNP/100539号、発明者:Brett Swensgard)。
【0017】
本明細書で開示される装置並びに方法の構造、機能、製造、及び使用の原理の全体的な理解が与えられるよう、特定の例示的実施形態について以下に説明する。これらの実施形態の1以上の例を添付図面に示す。本明細書で詳細に説明され、添付の図面に示される装置及び方法は、非限定的な例示的実施形態であること、並びに本発明の各種の実施形態の範囲は、特許請求の範囲によってのみ定義されることは、当業者には理解されよう。1つの例示的な実施形態との関連において例示又は説明された特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。かかる修正及び変更は本発明の範囲内に含まれることが意図される。
【0018】
本明細書全体を通して、「様々な実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一実施形態」、又は「実施形態」等の参照は、その実施形態との関連において記述されている特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体を通じた各所で、「様々な実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「1つの実施形態において」、又は「ある実施形態において」などの語句が出現するが、これらは必ずしも全てが、同じ実施形態を指すわけではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の実施形態で、任意の好適なやり方で組み合わせることができる。故に、一実施形態に関して図示又は記載される特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の他の実施形態の特徴、構造、又は特性と、全体として又は部分的に、制限なしに組み合わせることができる。かかる修正及び変更は本発明の範囲内に含まれることが意図される。
【0019】
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書において、外科用器具のハンドル部分を操作する臨床医を基準にして用いられる。「近位」という用語は、臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、臨床医から離れた位置にある部分を指す。便宜上、及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、「下」などの、空間的用語は、本明細書では、図面に関連して使用し得ることが更に理解されよう。しかしながら、外科用器具は、多くの向き及び位置で使用されるものであり、これらの用語は、限定的及び/又は絶対的であることを意図したものではない。
【0020】
腹腔鏡下及び最小侵襲の外科手技を実施するための様々な例示的な装置及び方法が提供される。しかしながら、本明細書で開示する様々な方法及び装置が、例えば、開放的な外科手技を含めて、多数の外科手技及び用途で用いられ得ることが、当業者には容易に理解されよう。本明細書の「発明を実施するための形態」を読み進むにつれて、当業者は、本明細書に開示される様々な器具が、例えば、天然の開口部を通じて、組織に形成された切開又は穿刺穴を通じてなど、任意のやり方で体内に挿入され得ることを更に理解するであろう。これらの器具の実働部分すなわちエンドエフェクタ部分は、患者の体内に直接に挿入されてもよく、又は外科用器具のエンドエフェクタ及び細長いシャフトを前進させることが可能な実働チャネルを有するアクセス装置を通じて挿入されてもよい。
【0021】
多様な実施形態において、外科用ステープル留め器具は、その内部に保管された複数のステープルカートリッジを備え得る。少なくとも一実施形態では、ステープル留め器具は、ステープルカートリッジを順序通りに受容するように構成されたエンドエフェクタを備え得る。例えば、エンドエフェクタは、第1のステープルカートリッジをそこに受容するように構成されたジョーを備えることができ、第1のステープルカートリッジが配備された後、第2の、すなわちその後続のステープルカートリッジがジョー内に供給されて、外科用ステープル留め器具は再び使用可能になる。少なくとも1つのそのような実施形態では、エンドエフェクタは外科用ステープル留め器具のシャフトに取り付けることができ、ステープルカートリッジはシャフト内に保管することができる。ステープルカートリッジをエンドエフェクタ内に順次挿入するために、多様な実施形態において、ステープル留め器具は、更に、ステープルカートリッジを定位置内に前進させることができる往復ドライバを更に含み得る。
【0022】
ここで
図1を参照すると、様々な実施形態において、ステープル留め器具100のようなステープル留め器具は、例えば、シャフト110とエンドエフェクタ120とを備え得る。主に
図1Aを参照すると、シャフト110は、フレーム111と外側ハウジング112とを備え得る。少なくとも一実施形態では、外側ハウジング112は、フレーム111の全体又は少なくとも一部を囲んでいる。ここで
図2を参照すると、特定の実施形態では、シャフト110は、内部に配置された複数のステープルカートリッジ130を備え得る。少なくとも一実施形態では、外側ハウジング112は、ステープルカートリッジ130がシャフト110内に充填され得るように、シャフト110から離脱され得る。特定の実施形態では、シャフト110は、アクセスポートを備えることができ、このアクセスポートを通じてステープルカートリッジ130をそこに充填することができる。多様な実施形態において、ステープルカートリッジ130は、シャフト110内に個々に充填され得る。特定の実施形態では、ステープルカートリッジ130は、シャフト110内に挿入可能かつそれから取り外し可能であるマガジン内に予め充填され得る。
【0023】
ここで
図1及び2を再び参照すると、多様な実施形態において、外科用器具100は、例えば、第1のステープルカートリッジ130aのようなステープルカートリッジがエンドエフェクタ120内に既に充填された状態で外科医に提供され得る。特定の他の実施形態では、外科用器具100は、エンドエフェクタ120内にステープルカートリッジが配置されていない状態で外科医に提供され得る。ステープルカートリッジをエンドエフェクタ120内に配置するために、多様な実施形態において、外科用器具100は、ステープルカートリッジをエンドエフェクタ120に前進させるように構成され得るカートリッジドライバ又は送り出しバー140を備え得る。ここで
図16及び16Aを参照すると、エンドエフェクタ120は、カートリッジチャネル122を含む第1のジョー121を備えることができ、少なくとも1つのそのような実施形態では、カートリッジドライバ140は、例えば、第1のステープルカートリッジ130aをカートリッジチャネル122内に前進させるように構成され得る。
図16及び16Aに図示するように、ステープルカートリッジ130aは、エンドエフェクタ120内へと前進する前に、エンドエフェクタ120に対して近位に位置づけられ得る。そのような位置において、カートリッジドライバ140の遠位端部141は、ステープルカートリッジ130aの近位端部に画定された近位凹部131内に配置され得る。ステープルカートリッジ130aをカートリッジチャネル122内に前進させるために、ここで
図17及び17Aを参照すると、カートリッジドライバ140を遠位に移動させて、近位凹部131を画定する側壁と係合させ、次いで、ステープルカートリッジ130aをカートリッジチャネル122内に前進させることができる。
【0024】
再び
図16及び16Aを参照し、多様な実施形態において、カートリッジチャネル122は、例えば、カートリッジチャネル122の両側に位置づけられた1つ以上の支持レッジ125を備えることができ、これらの支持レッジは、
図17及び17Aに示すように、例えば、ステープルカートリッジ130aのようなステープルカートリッジを支持するように構成され得る。同様に、
図2及び2Aを参照し、シャフト110は、例えば、シャフトフレーム111の両側に位置づけられた1つ以上の支持レッジ115を備えることができ、これらの支持レッジは、例えば、第1のステープルカートリッジ130a、第2のステープルカートリッジ130b、第3のステープルカートリッジ130c、第4のステープルカートリッジ130d、及び/又は第5のステープルカートリッジ130eのような、1つ以上のステープルカートリッジを支持するように構成され得る。多様な実施形態において、ここで
図13及び14を参照し、例えば、それぞれのステープルカートリッジ130a〜130eは、カートリッジ本体132と、カートリッジ本体132内に少なくとも部分的に配置された複数のステープル190と、を含み得る。以下では、ステープルカートリッジ130に関する一般的な言及はいずれも、例えば、任意の1つ以上のステープルカートリッジ130a〜130eに適用され得る。多様な実施形態において、カートリッジ本体132は、カートリッジ本体132の第1の側に沿って延在する第1の外側支持レール133、及びカートリッジ本体132の第2の側に沿って延在する第2の外側支持レール133を備え得る。特定の実施形態では、カートリッジ本体132の外側支持レール133は、支持レッジ115及び/又は支持レッジ125によって支持され得、ステープルカートリッジ130がシャフト110からエンドエフェクタ120に移動するときに、ステープルカートリッジ130は、それがシャフト110内で支持レッジ115によって支持される位置と、それがエンドエフェクタ120の支持レッジ125によって支持される位置との間で摺動し得る。
【0025】
多様な実施形態において、
図24を参照し、外科用器具100は、例えば、ハンドル160のようなハンドルを更に備えることができ、ハンドル160は、ハウジング161とピストルグリップ162とを備え得る。特定の実施形態では、ハンドル160は、第1のトリガ163及び第2のトリガ164を更に備えることができ、第1のトリガ163及び第2のトリガ164は枢動可能にハウジング161に連結され得る。特定の実施形態では、カートリッジドライバ140は第1のトリガ163に動作可能に連結され得、第1のトリガ163がピストルグリップ162の方へ未作動位置(
図24)と作動位置との間で移動すると、カートリッジドライバ140はエンドエフェクタ120の方へ遠位方向に移動し得る。少なくとも一実施形態において、第1のトリガ163の完全なストロークによって、上述のようにカートリッジドライバ140はステープルカートリッジ130をエンドエフェクタ120内に完全に前進させ得る。少なくとも1つのそのような実施形態では、カートリッジドライバ140の近位端部は、例えば、ラックを備えることができ、第1のトリガ163は、ラックと係合してカートリッジドライバ140を遠位方向に変位させるように構成されたドライバを備え得る。多様な他の実施形態において、任意の適した駆動配列を使用して、第1のトリガ163とカートリッジドライバ140を動作可能に連結し得る。多様な実施形態において、ハンドル160は、第1のトリガ163を作動位置に保持するように構成され得るロック165を更に備え得る。多様な他の実施形態において、ハンドル160は、第1のトリガ163が作動された後に第1のトリガ163をその未作動位置(
図24)に付勢して戻すように構成され得る第1トリガばねを更に備え得る。特定の他の実施形態では、戻しばねをカートリッジドライバ140及びハンドルハウジング161に接続し得、第1のトリガ163及びカートリッジドライバ140がそれらのストロークの終わりに達したときに、ドライブ部材は、カートリッジドライバ140から解放されるか、又は回転してカートリッジドライバ140との係合から外れ得る。そのような状況において、戻しばねは、カートリッジドライバ140を付勢して近位方向にその未作動の位置に戻すことができる。いずれにせよ、カートリッジドライバ140は、近位の未作動位置から遠位の作動位置へと前進して、ステープルカートリッジ130をエンドエフェクタ120内に前進させてから、次いで、その近位位置に再び戻ることができる。
【0026】
図2に示すように、第1のステープルカートリッジ130aがエンドエフェクタ120にいったん配置されたら、エンドエフェクタ120を外科的部位に配置することができる。多様な実施形態において、エンドエフェクタ120は、枢軸129の周囲で第1のジョーに枢動可能に連結され得る第2のジョー123を更に備え得る。少なくとも一実施形態において、アクチュエータを介して開いた位置(
図2)と閉じた位置(
図1)との間で第2のジョー123を枢動し得る。主に
図3、18、18A、及び19を参照すると、少なくとも1つのこのような実施形態では、外科用器具100は、第2のジョー123に係合し、第1のジョー121に向かって下方に第2のジョー123を枢動させるために遠位に前進させられる発射部材170を更に備え得る。様々な実施形態において、発射部材170は、第1のフランジ172及び第2のフランジ173を備えることができ、第1のフランジ172は第1のジョー121と係合するように構成され得、第2のフランジ173は第2のジョー122と係合するように構成され得る。より具体的には、
図19を主に参照すると、第1のフランジ172は第1のジョー121の外面に沿って摺動するように構成され得、第2のフランジ173は、第2のジョー123を開いた位置(
図18)から閉じた位置(
図19)にするようにカム作用を及ぼすために、第2のジョー123に画定されているスロット103内に入りスロット103の側壁と係合するように構成され得る。再び
図24を参照すると、様々な実施形態において、ハンドル160の第2のトリガ164は、上述のように第2のトリガ164がピストルグリップ162の方へ移動したときに発射部材170が遠位に駆動され得るように、発射部材170に動作可能に連結され得る。少なくとも一実施形態では、発射部材170の近位端部は複数の歯を含むラックを備えることができ、第2のトリガ164は、第2のトリガ164が未作動位置(
図24)と作動位置との間で移動するにつれてラックの歯と係合してラック及び発射部材170を遠位方向に駆動するように構成され得る歯車部分を備え得る。少なくとも1つのそのような実施形態では、第2のトリガ164の完全な作動は、以下に詳述される発射部材170の完全な作動をもたらし得る。
【0027】
上述のように、駆動部材140及び発射部材170は、2つの別個のトリガによって順次にかつ互いに独立して作動され得る。しかし、特定の他の実施形態では、外科用器具は、作動されたときに駆動部材140及び発射部材170を順次に作動し得る単一のトリガを備え得る。いずれにせよ、外科用器具100の動作中に駆動部材140と発射部材170とが互いに対して移動し得ることを読者は理解するであろう。例えば、ステープルカートリッジ130をエンドエフェクタ120に配置するために駆動部材140が遠位に前進されると、駆動部材140は発射部材170に対して移動し得る。しかし、
図18Aを参照すると、特定の実施形態では、発射部材170は、発射部材170が未作動位置にあるときにエンドエフェクタ120のカートリッジチャネル122とシャフト110のフレーム111の中間に配置され得る遠位ナイフ部175を備え得る。換言すると、遠位ナイフ部175は、ステープルカートリッジ130がカートリッジチャネル122とフレーム111との間で前進するにつれて、もしステープルカートリッジ130が、カートリッジチャネル122内へと前進したときに邪魔にならないように、遠位ナイフ部175が移動しないならば、ステープルカートリッジ130の前進を阻止し得る(以下に詳述するように)。
【0028】
更に上記に関して、邪魔にならないように遠位ナイフ部175を移動するために、遠位ナイフ部175はその未作動位置(
図18)から、
図5A及び16Aに図示されている降下した位置に移動し得る。多様な実施形態において、以下に詳述するように、遠位ナイフ部175が、シャフト110のフレーム111及び/又は第1のジョー121の一部と接触して、例えば、ステープルカートリッジ130のカートリッジ本体132が遠位ナイフ部175の頂部の上で摺動し得る位置内へと下方に変位し得るように、発射部材170は近位に後退し得る。ここで
図4Aを参照すると、少なくとも1つのそのような実施形態において、第1のジョー121は、少なくとも1つの下り勾配路又はカム118を備えることができ、ナイフ部175は下り勾配路118と接触してその斜面を滑り落ちるように構成され得る。特定の実施形態では、ナイフ部175は、少なくとも1つの下り勾配路118と係合するように構成され得る少なくとも1つの対応する斜面又は従動部178を更に備え得る。少なくとも1つのそのような実施形態では、下り勾配路118と斜面178は同じ又は少なくとも実質的に同じ角度で配向され得る。特定の実施形態では、その結果、発射部材の例えばナイフ部175が、以下に詳述するように、その発射進路すなわち発射部材170がステープルカートリッジ130のステープルを発射又は配備するために前進する進路に対して、横断方向に下降し得る。少なくとも1つのそのような実施形態において、そのような発射進路は、例えば、その近位の未作動位置とその遠位の作動位置との間に延在する長手方向軸を含むことができる。
【0029】
図4A及び5Aを参照し、多様な実施形態において、第1のジョー121は、遠位ナイフ部175がその未作動位置からその降下した位置まで移動するのを可能にするように構成され得る1つ以上の窓、開口部、スロット、チャネル、及び/又は凹部を備え得る。少なくとも一実施形態において、第1のジョー121は、発射部材170の第2のフランジ173を受容するように構成され得る凹部119、及びナイフ部175がその降下した位置内に移動したときに発射部材170の第1のフランジ172が第1のジョー121から外れて下方に少なくとも部分的に降下するのを可能にするように構成され得る窓又は開口部109を備え得る。再び
図16Aを参照すると、かかる時点では、遠位ナイフ部175は、もはやステープルカートリッジの進路を妨害することはできず、結果として、ステープルカートリッジ130は、
図17及び17Aが図示するように、上述のように遠位に摺動して、遠位ナイフ部175を通過することができる。少なくとも1つのそのような実施形態では、第2のフランジ173の上面は凹面119内に完全に窪んでいてもよく、又はステープルカートリッジ130のカートリッジ本体132がその上を摺動し得るように、凹面119の上面と実質的にぴったり重なるように配置されてもよい。多様な実施形態において、第2のフランジ173の上面は、ステープルカートリッジ130のカートリッジ本体132が干渉なしに又はほとんど干渉なしにその間でその上を摺動し得るように、カートリッジ支持面115及び/又はカートリッジ支持面125と整列し得る及び/又はその下に配置され得る。上記に関して更に、概して
図2Aを参照すると、各ステープルカートリッジ130は、遠位ナイフ部175の第1の側面に沿って第1の外側チャネル113内で摺動し得る複数のステープル列と、ステープルカートリッジ130が遠位ナイフ部175を通り過ぎてカートリッジチャネル122内に入るにつれて遠位ナイフ部175の第2の側つまり反対側に沿って第2の外側チャネル113内を摺動し得る複数のステープル列と、を備え得る。
【0030】
上記に関して更に、多様な実施形態において、発射部材170もまた第1のトリガ163と選択的に係合し得、したがって、上述のようにステープルカートリッジ130をエンドエフェクタ120内に前進させるように第1のトリガ163がピストルグリップ162の方へ引かれると、遠位ナイフ部175をその降下した位置内に移動するために、第1のトリガ163は、発射部材170を下り勾配路118と接触させるように近位に引くことができる。多様な実施形態において、第1のトリガ163は、第1のトリガ163が作動されたときに発射部材170のラック部と係合して発射部材170を近位に引くように構成され得るもう1つの駆動部材を備え得る。また、上述したように、そのような駆動部材は、第1のトリガ163がその作動の終わりに達すると、発射部材170から解除され得、したがって、発射部材170は、その後に、かつ独立して、第2のトリガ164によって作動され得る。それにもかかわらず、ステープルカートリッジ130が、下降されたナイフ部175を越えて摺動され、ステープルカートリッジ130が、十分にエンドエフェクタ120内に配置された後は、カートリッジドライバ140は、上記のように、その未作動位置に後退することができ、発射部材170は、その未作動位置まで上方に戻ることができる。そのような状況では、発射部材170は、斜面178が下り勾配路118に沿って上方に摺動するように遠位に変位し得る。少なくとも1つのそのような実施形態では、発射部材170は、発射部材170がその未作動位置に弾力的に戻ることができるように、遠位ナイフ部175が下降した位置内に移動したときに弾力的に下方に偏向し得る。特定の実施形態では、外科用器具100は、発射部材170をその未作動の位置内に付勢するように構成され得るばねを更に備え得る。いずれにせよ、以下に詳述するように、ステープルカートリッジ130がエンドエフェクタ120内に配置され、カートリッジドライバ140及び発射部材170がそれらの未作動位置に戻った後は、ステープルカートリッジ130を配備する発射順序を始めることができる。
【0031】
再び
図19を参照すると、上述のように、発射部材170はその未作動位置から遠位に前進して第2のジョー123と係合し、第2のジョー123を閉じた位置内に移動することができる。多様な状況において、第2のトリガ164の部分的な作動によって発射部材170のそのような移動を引き起こすことができ、外科医が望む場合は、外科医は部分的に作動された第2のトリガ164を解放して、発射部材170をその未作動位置に戻し、第2のジョー123がその開いた位置に戻れるようにすることができる。少なくとも1つのそのような実施形態において、エンドエフェクタ120は、発射部材170が後退するにつれて第2のジョー123をその開いた位置内に付勢するように構成され得るばねを備え得る。更に、ハンドル160は、第2のトリガ164が外科医によって解放されたときにそれをその未作動位置に戻すように構成され得る、第2のトリガ164と動作可能に係合し得るトリガばねを更に備え得る。いずれにせよ、外科医はエンドエフェクタ120を再び開いて、標的組織に対してジョー121及び123を再び配置することができ、外科医は、ジョー121及び123の位置に満足した後に、第2のトリガ164を作動させて第2のジョー123を再び閉じることができる。第2のジョー123がその閉じた位置内へと移動するにつれて、第2のジョー123は、第1のジョー121と第2のジョー123との中間に配置された組織と接触し、組織をカートリッジ本体132の上面すなわち組織接触面136に対して配置することができる。少なくとも1つのそのような実施形態において、ステープルの先端は、組織がカートリッジ本体132に対して圧縮されたときにステープルの先端が貫通しないように又は少なくとも実質的な貫通をしないように組織をそれに対して配置するように、組織接触面136に対して凹面であり得る及び/又はそれとぴったり重なって配置され得る。第2のジョー123が閉じられ、組織が圧縮された後、上述のように発射部材170を遠位に前進し得る。
【0032】
図19と
図20を比較すると、読者は、発射部材170がエンドエフェクタ120内に部分的に前進されていることに気づくであろう。
図20に図示したように、発射部材170の遠位端部は、複数のステープル190を第2のジョー123の方へ持ち上げるために、第1のジョー121内に配置されている複数のステープルドライバ180と順次係合するように構成され得る。ここで
図9及び10を参照すると、発射部材170の遠位部は、1つ以上の持ち上げ傾斜路171を更に備えることができ、この持ち上げ傾斜路171は、持ち上げ傾斜路171がステープルドライバ180の下を通る際に、ステープルドライバ180と係合してステープルドライバ180を上方に持ち上げるように構成され得る。ここで
図6、7、8、8A、8B、及び8Cを参照すると、各ステープルドライバ180は、持ち上げ傾斜路171と接触し得る対応する斜面181を備え得る。多様な実施形態において、発射部材の持ち上げ傾斜路171とステープルドライバ180の斜面181は同じ角度又は少なくとも実質的に同じ角度で傾斜され得る。主に
図6及び7を参照すると、各ステープルドライバ180は1つ以上のステープルクレードル187を備えることができ、そのそれぞれは、
図19に図示したように、その上のステープル190を支持するように構成され得る。ここで
図13及び14を参照すると、少なくとも一実施形態では、それぞれのステープル190は、クレードル187内に配置され得る基部197と、基部197から上方に延在する1つ以上のステープル脚部196と、を備え得る。
図13及び14にも図示したように、ステープル脚部196の少なくとも一部はカートリッジ本体132の内部に配置され得る及び/又はカートリッジ本体132を通じて延在し得、以下に詳述するように、ステープルドライバ180は、発射部材170が前進するにつれてカートリッジ本体132に対してステープル190を移動するように構成され得る。
【0033】
主に
図120を参照すると、発射部材170の持ち上げ傾斜路171は、最近位のステープルドライバ180に接触して、それら及びその上で支持されているステープル190を第2のジョー123の方へ持ち上げ始めることができる。発射部材170がエンドエフェクタ120の遠位端部の方へ更に進むにつれて、持ち上げ傾斜路171はステープルドライバ180に順次接触し、その上で支持されているステープル190を第2のジョー123の方へ持ち上げることができる。
図20に図示したように、ステープルドライバ180は、持ち上げ傾斜路171がその下に滑り進むにつれて持ち上げ傾斜路171を漸進的に滑り上がることができる。多様な実施形態において、ステープルカートリッジ130のカートリッジ本体132はその内部の組織及び第2のジョー123によって定位置に保持され得、その結果、ステープル190が上方に持ち上げられると、ステープル190のステープル脚部196はカートリッジ本体132に対して移動し得る。再び
図13及び14を参照すると、多様な実施形態において、カートリッジ本体132は複数のガイドスロット139を備えることができ、ガイドスロット139のそれぞれは、ステープル脚部196がカートリッジ本体132に対して移動する際にそれらを案内するように構成され得る。少なくとも一実施形態では、ガイドスロット139はステープル脚部196を緊密に受容するように構成され得、それにより、それらの間の相対移動は、本明細書に記載した上方移動に制限され得る。ステープル脚部196が上方に持ち上げられるにつれて、ステープル脚部196はカートリッジ本体132に画定された穴又は開口138を通じてカートリッジ本体132から出てくることができる。再び
図13及び14を参照し、多様な実施形態において、カートリッジ本体132は、ガイドスロット139及び開口138が画定され得る複数の長手方向のレール134を更に備え得る。少なくとも1つのそのような実施形態において、例えば、長手方向のレール134は、長手方向のスロット157の第1の側に3列のステープル190を画定し得、長手方向のスロット157の第2の側に3列のステープル190を画定し得る。
【0034】
上述のように、ステープルドライバ180は、第2のジョー123の方へ上方に変位し得る。ここで
図4Aを主に参照し、多様な実施形態において、第1のジョー121のカートリッジチャネル122は、ステープルドライバ180がカートリッジチャネル122に対して移動する際に所定の進路に沿ってそれらを案内するように構成された1つ以上の機構を備え得る。
図6及び7を参照し、少なくとも一実施形態では、各ステープルドライバ180は、カートリッジチャネル122の外側壁に画定されたガイドスロット126内に摺動式に受容されるように構成され得るガイドレール182を備え得る。少なくとも1つのそのような実施形態では、ガイドスロット126のそれぞれは、例えば、カートリッジ本体132の上面136に垂直若しくは少なくとも実質的に垂直であり得る直線又は軸に沿うようにステープルドライバ180の移動を拘束するように構成され得る。追加的に又は代替的に、カートリッジチャネル122は更に、例えば、ドライバ180の少なくとも一部をその内部に摺動式に受容するように構成された空洞を少なくとも部分的に備え得る、カートリッジチャネル122の内側壁に画定された1つ以上のガイドチャネル127を備え得る。多様な実施形態において、ガイドチャネル127のそれぞれは、例えば、カートリッジ本体132の上面136に垂直若しくは少なくとも実質的に垂直であり得る直線又は軸に沿うようにステープルドライバの移動を拘束するように構成され得る。ガイドスロット126及びガイドチャネル127の両方を備える実施形態では、例えば、各ドライバ180がその両側で案内され得る。
【0035】
上記に関して更に、多様な実施形態において、第2のジョー123は、
図20及び21に図示したように、ステープル190のステープル脚部196を変形するように構成され得るアンビル124を備え得る。特定の実施形態では、アンビル124は、例えば、複数のステープルポケットを備えることができ、それらのそれぞれは、その内部に少なくとも1つのステープル脚部196を受容してステープル脚部196を所望の構成に変形するように構成され得る。ステープル脚部196が変形されるにつれて、各ステープル190はその内部の組織の一部を捕捉してその組織をカートリッジ本体132の上面136に対して圧縮することができる。多様な実施形態において、各ステープル190のステープル脚部196は、互いの方へ内方に曲げられて、例えば、カートリッジ本体132に画定されたステープル脚部開口198の間に延在するブリッジ195に対して、その捕捉した組織をその間に保持及び/又は圧縮することができる。特定の実施形態では、ステープル190は、ステープル190の基部196がブリッジ195と隣接して又は接触して配置されるまで上方に押され得る。
図14を主に参照し、少なくとも一実施形態では、カートリッジ本体132は、2列以上のステープル190を含む第1の部分と、2列以上のステープル190を含む第2の部分と、を備えることができ、1つ以上のコネクタ156によって第1の部分は第2の部分に接続され得る。少なくとも1つのそのような実施形態では、コネクタ156はカートリッジ本体132に画定された長手方向スロット157を渡って延在し得、コネクタ156は、上述のようにステープル190を配備して組織を切開するように遠位に発射部材170が前進する際に遠位ナイフ部175によって破断及び/又は切断され得る。コネクタ156が分離、破断、又は切開された後、カートリッジ本体132の第1と第2の部分は、互いに離れることができる。
【0036】
図21に示すように、発射部材170は、エンドエフェクタ120の遠位端部に発射部材170の遠位ナイフ部175が到達するまで遠位方向に前進することができる。多様な状況において、かかる時点では、
図21にも示されているように、ステープルドライバ180の全てが、それらの未発射位置からそれらの発射された位置に移動していることになる。特定の他の実施形態では、発射部材170がエンドエフェクタ120内で完全には前進されずに、一部のステープルドライバ180のみがそれらの未発射位置から上方に移動する場合がある。いずれにせよ、ステープル190の少なくともいくつかを発射した後に、発射バー170をその未作動位置に後退し得る。ここで
図22を参照し、多様な実施形態において、発射部材170の遠位ナイフ部175は、発射されたステープルドライバ180と係合して、発射バー170が後退する際にステープルドライバ180をそれらの未発射位置に戻すように構成され得る。ここで
図8A及び8Bを参照し、各ドライバ180は、発射部材170から延在しているリセット部材174によって係合され得るリセット傾斜路186を更に備え得る。より具体的には、発射部材170のリセット部材174は、ドライバ180に画定されたリセット空洞184内に入ることができ、それにより、リセット部材174の下側に沿って延在する底駆動面又はカム表面176がリセット傾斜路186と係合し、リセット傾斜路186を下方に、つまりその未発射位置の方へと、押すことができる。多様な実施形態において、駆動面176及びリセット傾斜路186は、同じ又は少なくとも実質的に同じ角度で配向され得、他の実施形態では、それらは異なる角度に配向され得る。多様な他の実施形態において、ステープルドライバ180は、それに対して駆動面176が力を付加することができる任意の好適な表面を含み得る。少なくとも一実施形態では、リセット部材174は近位の導入部174aを含むことができ、特定の状況においてこの導入部は、駆動面176がリセット傾斜路186と接触する前にリセット空洞184に入るように構成され得る。少なくとも1つのそのような実施形態では、近位の導入部174aは、ステープルドライバ180と最初に接触してステープルドライバ180が駆動面176による下方へのカム作用を受ける前にステープルドライバ180の位置を調整することができる斜めの面を含み得る。上述のように、各ステープルドライバ180の移動は、例えば、垂直の進路に拘束され得、各ステープルドライバ180は、リセット部材174がそれを通過する際に、この垂直の進路に沿って下方に変位し得る。多様な実施形態において、リセット部材174の遠位部174bがステープルドライバ180のリセット空洞184を出るまでには、ステープルドライバ180はその未発射位置に戻っている。
【0037】
再び
図22及び23を参照し、発射部材170のリセット部材174は、最初に最遠位のステープルドライバ180をリセットし、次いで、発射部材170がその未作動位置に後退するにつれて、残りのステープルドライバ180を順次リセットすることができる。発射部材170が後退するにつれて、発射部材170の第2のフランジ173が第2のジョー123の長手方向スロット103を出ることができ、それにより、上述のように第2のジョー123を再び開くことが可能になる。
図23に図示するように、第2のジョー123が十分に再び開かれた後、第1のジョー121は、差し込まれたステープルカートリッジ130aから離れる方向に移動し得る。より具体的には、上述のように、第1のジョー121が組織から離れる方向に移動するときにカートリッジ本体132が第1のジョー121から離れてその組織とともに残ることができるように、ステープル190はカートリッジ本体132を組織に対して捕捉することができる。米国特許出願第13/097,856号(2011年4月29日出願の表題「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING STAPLES POSITIONED WITHIN A COMPRESSIBLE PORTION THEREOF」)の開示は、参照によりその全容が本明細書に組み込まれる。米国特許出願第12/894,369号(2010年9月30日出願の表題「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A SUPPORT RETAINER」)の開示は、参照によりその全容が本明細書に組み込まれる。ステープルカートリッジ130aが差し込まれ、ステープルカートリッジチャネル122から取り外された後、例えば、ステープルカートリッジ130bのような第2のステープルカートリッジがステープルカートリッジチャネル122内に前進され得る。上述のように、カートリッジドライバ140によってステープルカートリッジ130bが発射部材170を遠位方向に越えてエンドエフェクタ120内に前進し得るように、発射部材170をその未作動位置からその下げられた位置に後退させることができる。そのようにして、再充填された外科用ステープラ100を再び使用し得る。
【0038】
上記に関して更に、第2のステープルカートリッジ130bが差し込まれた後、第3のステープルカートリッジ130cをエンドエフェクタ120内に前進させることができる。実際、外科用ステープラ100の例示の実施形態は、その内部に配置された5つのステープルカートリッジ130を備え得るが、その内部に5つ未満のステープルカートリッジ又は5つより多くのステープルカートリッジを備える他の実施形態もまた企図される。いずれにせよ、連続又は順次のステープルカートリッジ130の供給は、再充填するために外科部位からエンドエフェクタ120を取り出す必要なく外科医が繰り返し外科用ステープラ100を使用することを可能にする。換言すると、特定の従前の外科用ステープラでは、再充填するために外科部位からそのエンドエフェクタを取り出すことが必要であったが、これは、外科手技の完了に必要とされる時間を増す。更に、特定の従前の外科用ステープラでは、新しいステープルカートリッジを挿入するために外科医は使用済みのステープルカートリッジをそのエンドエフェクタから取り出す必要があったが、これもまた、外科手技の完了に必要とされる時間を増す。いずれにせよ、本明細書では、シャフト110内に包含されているステープルカートリッジ130の供給物を使い終わった後に、上述のようにステープルカートリッジ130をエンドエフェクタ120内に送り込むことができるように、追加のステープルカートリッジ130を外科用ステープラ100のシャフト110に挿入することができる特定の実施形態が企図される。更に、少なくとも1つの企図される実施形態では、外科用ステープラ100内のステープルカートリッジ130の供給物を使い終わった後に、ステープルカートリッジ130をステープルカートリッジチャネル122内に手作業で挿入することができる。
【0039】
上述のように、外科用ステープラ100は、連続的に又は順次に多数のステープルカートリッジ130をエンドエフェクタ120内に供給するように構成され得る。また、上述のように、外科用ステープラ100のカートリッジドライバ140は、シャフト110内に包含されている最遠位のステープルカートリッジ130をカートリッジチャネル122内に順次前進させるために、近位位置と遠位位置との間を往復し得る。換言すると、カートリッジドライバ140は、準備位置(
図16)から充填された位置(
図2)へとステープルカートリッジ130を前進させ、カートリッジドライバ140がその近位位置に戻り、充填されたステープルカートリッジ130が差し込まれた後に、カートリッジドライバ140が別のステープルカートリッジ130を準備位置から充填された位置に再び前進し得るように構成され得る。少なくとも1つのそのような実施形態では、カートリッジドライバ140は、カートリッジ140の遠位端部が最遠位のステープルカートリッジ130と直接係合することができるように、最近位のステープルカートリッジ130の上を超えて延在し得る。再び
図3を参照し、多様な実施形態において、外科用器具100は、上述のように、既に準備位置に配置されていたステープルカートリッジ130がカートリッジチャネル122内に前進する際に、別のステープルカートリッジ130を準備位置に供給するように構成され得る付勢部材150を更に備え得る。少なくとも1つのそのような実施形態では、付勢部材150は、最近位のカートリッジ130と接触するように構成され得る遠位スレッド151、及び追加的に、付勢力を遠位スレッド151に伝達するように構成され得る1つ以上のプッシュロッド152を備え得る。少なくとも1つのそのような実施形態では、付勢部材150は、連続的に付勢力を最近位のカートリッジ130に付加するように構成され得るばね及び/又は任意の他の好適な弾力的な部材を備え得る。再び
図13を参照すると、各ステープルカートリッジ130のカートリッジ本体132は、付勢力をカートリッジ本体132に伝達するために遠位スレッド151によって係合され得るアライメント突出部137を備え得る。特定の実施形態では、アライメント突出部137は近位凹部131を画定し得、遠位スレッド151が近位凹部131内に受容され得る。
【0040】
上記に関して更に、多様な実施形態において、付勢部材150によって最近位のステープルカートリッジ130に付加される付勢力によって、最近位のステープルカートリッジ130は前方に摺動される及び/又はその遠位に配置される隣接したステープルカートリッジ130に隣接させられる。
図3を参照し、付勢部材150は、ステープルカートリッジ130dに隣接し得るステープルカートリッジ130eに付勢力を付加し、それに付勢力を伝達することができる。同様に、付勢力が付勢部材150から、例えば、第2のステープルカートリッジ130bまでずっと伝達されるように、ステープルカートリッジ130dはステープルカートリッジ130cに隣接し得、ステープルカートリッジ130cはステープルカートリッジ130bに隣接し得る。読者には理解されるように、付勢部材150によって最近位のステープルカートリッジ130eに付加される付勢力は、全てのステープルカートリッジ130を遠位方向に押す傾向を有し、特定すると、第2のステープルカートリッジ130bを遠位方向に押して準備位置から外す傾向を有する。上述のように、カートリッジドライバ140によって遠位方向に前進されるまで第2のステープルカートリッジ130b及び/又は任意の他のステープルカートリッジ130を準備位置に保持するために、シャフトフレーム111は、例えば、ステープルカートリッジ130を解放可能に準備位置に保持するように構成され得る1つ以上の保持部材を備え得る。ここで
図15を参照し、シャフトフレーム111は保持アーム107を備えることができ、それらのアームのそれぞれは、遠位方向へのステープルカートリッジ130の前進を阻止するように構成されたストップ106を含み得る。より具体的には、ストップ106は、ステープルカートリッジ130のカートリッジ本体132がストップ106と隣接することができ、したがってストップ106がカートリッジ本体132を支持レッジ115内に解放可能に保持することができるように、支持レッジ115と整列し得る。少なくとも1つのそのような実施形態において、ストップ106は準備位置の遠位端部を画定し得、ステープルカートリッジがストップ106と接触しているとき、ステープルカートリッジ130は準備位置に保持され得る。多様な実施形態において、保持アーム107は、上述のように付勢部材150によってステープルカートリッジ130を通じて伝達される付勢力に耐え、抵抗するように十分に堅い。しかし、そのような実施形態では、カートリッジドライバ140は十分な力を第2のカートリッジ130bに供給して、それを準備位置から外して遠位方向に前進させることができる。そのような状況では、保持アーム107及びそこに画定されているストップ106は、例えば、第2のステープルカートリッジ130bがそれを通過し得るように、外方に屈曲する又は移動することができる。ステープルカートリッジ130bが遠位方向に移動した後、保持アーム107はカートリッジ本体132のサイドレール133と係合し得、カートリッジ本体132がいったん保持アーム107を通過した後に、保持アーム107は弾力的に内方に戻り得る。
【0041】
上記に関して更に、読者は、第2のステープルカートリッジ130bが遠位方向に前進する際、付勢部材150が第3のステープルカートリッジ130cを第2のステープルカートリッジ130bと接触させたまま維持するように作用し得ることに気づくであろう。そのような状況では、第3のステープルカートリッジ130cを捕捉してステープルカートリッジ130cを保持するために、保持アーム107はそれらの拡大した位置から準備位置に弾力的に戻り得る。少なくとも一実施形態では、各ステープルカートリッジのカートリッジ本体132は、例えば、サイドレール133の遠位端部に画定された窪み又は凹部を備えることができ、これは、弾力的なアーム107がステープルカートリッジ130が準備位置から早く前進し過ぎないように係合して止めるために好適な接手を提供し得る。上記に追加して又は上記の代わりに、各カートリッジ本体132のサイドレール133は、例えば、近位の窪み又は凹部もまた備えることができ、これは、後続のステープルカートリッジ130がその完全に準備された位置に達する前に弾力的アーム107がそれらの屈曲していない状態に弾力的に戻り、それにより、後続のステープルカートリッジ130が準備位置を越えて前進するのを止めることを可能にし得る。いずれにせよ、第2のステープルカートリッジ130bがカートリッジドライバ140によってエンドエフェクタ120内に配置された後に、カートリッジドライバ140の遠位端部141が第3のステープルカートリッジ131cの遠位凹部131内に配置されるように、カートリッジドライバ140は後退してその近位の未作動位置に戻ることができる。第2のカートリッジ130bが配備された後、付勢部材150が第4のカートリッジ130dを準備位置内に前進させるにつれて、カートリッジドライバ140は第3のステープルカートリッジ130cを準備位置からエンドエフェクタ120内へと前進させることができる。同様に、第3のカートリッジ130cが配備された後、付勢部材150が第5のカートリッジ130eを準備位置内に前進させるにつれて、カートリッジドライバ140は第4のステープルカートリッジ130dを準備位置からエンドエフェクタ120内へと前進させることができる。
【0042】
上述のように、ステープルカートリッジ130は、ステープルカートリッジ130のステープル190がステープルドライバ180によって配備又は発射され得るように、エンドエフェクタ120内に滑入することができる。多様な実施形態において、ステープルカートリッジ130は、ステープル190の基部197がステープルドライバ180のステープルクレードル187と整列する所定の位置に前進され得る。少なくとも一実施形態で、カートリッジチャネル122は前方ストップ又は基準を備えることができ、それに対してステープルカートリッジ130がカートリッジドライバ140によって位置づけられ得、カートリッジ本体132がこの基準に対して位置づけられると、ステープル190の基部197がステープルクレードル187と整列し得る。多様な実施形態で、カートリッジチャネル122の側部に画定された支持レッジ125及び/又はシャフトフレーム111に画定された支持レッジ115は、例えば、支持レール133を緊密に受容するように構成されたチャネル、スロット及び/又は凹部を画定し得る。
図14を参照し、少なくとも1つのそのような実施形態では、支持レッジ115及び/又は支持レッジ125は少なくとも部分的に包囲されたトラフを備えることができ、これは、シャフトフレーム111に対するカートリッジ本体132及び/又はカートリッジチャネル122の上方への移動を防止する又は少なくとも制限することができる。多様な実施形態で、支持レッジ125を備えるトラフは、上述のように、差し込まれたカートリッジ本体132から第1のジョー121が離れて移動するまでカートリッジ本体132を定位置に解放可能に保持するように構成され得る。少なくとも1つのそのような実施形態で、カートリッジ本体132は、第1のジョー121が引き離されるにつれて支持レール133が支持レッジトラフからパチンと外れることができるように構成され得る。多様な実施形態で、カートリッジ本体132は、上述のように十分に可撓性の、例えば、生体吸収性、生体適合性、及び/又は生体安定性のプラスチック材料の少なくとも1つで構成され得る。
【0043】
上述のように、外科用器具100は、その内部に保管された例えば複数のステープルカートリッジ130a〜130eを備えることができ、それらはそのエンドエフェクタ120に逐次に又は順次に供給され得る。多様な実施形態で、例えば、ステープルカートリッジ130a〜130eは、同一又は少なくとも実質的に同一であり得る。少なくとも一実施形態では、ステープルカートリッジ130a〜130eのステープル190のそれぞれは、例えば、同じ又は少なくとも実質的に同じ直径を有する針金で構成され得る。多様な実施形態で、この針金は例えばステンレス鋼及び/又はチタンのような少なくとも1つの金属で構成され得る。ステープルカートリッジ130a〜130eのステープル190はまた、例えば、同じ又は少なくとも実質的に同じ長さを有する針金で構成され得る。多様な実施形態で、ステープルカートリッジ130a〜130eのステープル190は、同じ又は少なくとも実質的に同じ未形成時の総高さを有し得る。少なくとも1つのそのような実施形態において、ステープル190の未形成時の総高さは、その基部197の底面とそのステープル脚部196の先端との間の距離と定義され得る。少なくとも一実施形態で、ステープル脚部196は、同じ又は少なくとも実質的に同じ長さ、すなわち、ステープル基部197の上面とステープル脚部196の先端との間の距離を有し得る。いずれにせよ、外科用ステープラ100は、多様な実施形態において、同一又はほぼ同一のステープルカートリッジ130をエンドエフェクタ120に逐次供給するように構成され得る。
【0044】
多様な他の実施形態において、外科用ステープラ100内に保管されているステープルカートリッジの1つ以上は、外科用ステープラ100内に保管されている他のステープルカートリッジと、少なくとも1つのことに関して異なっている場合がある。少なくとも1つのそのような実施形態では、外科用ステープラ100内に保管されているステープルカートリッジの1つ以上は、少なくとも1つの異なる直径を有するステープルを含み得る。例えば、外科用ステープラ内に保管されている第1のステープルカートリッジは、第1の直径を有する針金で構成された複数の第1のステープルを備えることができ、外科用ステープラ内に保管されている第2のステープルカートリッジは、第2の直径を有する針金で構成された複数の第2のステープルを備えることができ、外科用ステープラ内に保管されている第3のステープルカートリッジは、第3の直径を有する針金で構成された複数の第3のステープルを備えることができ、第1の直径は第2の直径と異なっていてよく、第2の直径は第3の直径と異なっていてよく、第1の直径は第3の直径と異なっていてよい。特定の実施形態では、ステープルカートリッジは、第1の直径を有する針金で構成されたステープルの第1の列、第2の直径を有する針金で構成されたステープルの第2の列、及び/又は、第3の直径を有する針金で構成されたステープルの第3の列を備えることができ、例えば、第1の直径は第2の直径と異なっていてよく、第2の直径は第3の直径と異なっていてよく、第1の直径は第3の直径と異なっていてよい。特定の実施形態では、外科用ステープラ100内に保管されているステープルカートリッジの1つ以上は、少なくとも1つの異なる未形成時の高さを有するステープルを含み得る。例えば、外科用ステープラ内に保管されている第1のステープルカートリッジは、第1の高さを有する複数の第1のステープルを備えることができ、外科用ステープラ内に保管されている第2のステープルカートリッジは、第2の高さを有する複数の第2のステープルを備えることができ、外科用ステープラ内に保管されている第3のステープルカートリッジは、第3の高さを有する複数の第3のステープルを備えることができ、第1の高さは第2の高さと異なっていてよく、第2の高さは第3の高さと異なっていてよく、第1の高さは第3の高さと異なっていてよい。特定の実施形態では、ステープルカートリッジは第1の高さを有するステープルの第1の列、第2の高さを有するステープルの第2の列、及び/又は第3の高さを有するステープルの第3の列を備えることができ、例えば、第1の高さは第2の高さと異なっていてよく、第2の高さは第3の高さと異なっていてよく、第1の高さは第3の高さと異なっていてよい。特定の実施形態では、外科用ステープラ100内に保管されているステープルカートリッジの1つ以上は、少なくとも1つの異なる未形成時の脚部の長さを有するステープルを含み得る。例えば、外科用ステープラ内に保管されている第1のステープルカートリッジは、第1の脚部の長さを有する複数の第1のステープルを備えることができ、外科用ステープラ内に保管されている第2のステープルカートリッジは、第2の脚部の長さを有する複数の第2のステープルを備えることができ、外科用ステープラ内に保管されている第3のステープルカートリッジは、第3の脚部の長さを有する複数の第3のステープルを備えることができ、第1の脚部の長さは第2の脚部の長さと異なっていてよく、第2の脚部の長さは第3の脚部の長さと異なっていてよく、第1の脚部の長さは第3の脚部の長さと異なっていてよい。特定の実施形態では、ステープルカートリッジは、第1の脚部の長さを有する第1のステープルの列、第2の脚部の長さを有する第2のステープルの列、及び/又は第3の脚部の長さを有する第3のステープルの列を備えることができ、例えば、第1の脚部の長さは第2の脚部の長さと異なっていてよく、第2の脚部の長さは第3の脚部の長さと異なっていてよく、第1の脚部の長さは第3の脚部の長さと異なっていてよい。
【0045】
上記に関して更に、多様な実施形態において、外科用ステープラ内に保管されている第1のステープルカートリッジ130は、異なるカートリッジ本体を備え得る。例えば、第1のステープルカートリッジ130のカートリッジ本体は第1の厚さを有し得、一方、第2のステープルカートリッジ130のカートリッジ本体は、第1の厚さと異なる第2の厚さを有し得る。少なくとも1つのそのような実施形態において、例えば、第2の厚さは第1の厚さより厚くてよい。特定の実施形態において、第1のステープルカートリッジ130のカートリッジ本体は第1の材料で構成され得、一方、第2のステープルカートリッジ130のカートリッジ本体は、第1の材料と異なる第2の材料で構成され得る。少なくとも1つのそのような実施形態において、例えば、第2の材料は第1の材料より可撓性であり得る。
【0046】
多様な実施形態において、所定の順序に従ってステープルカートリッジが使用されるように、異なるステープルカートリッジを所定の順序でシャフト110内に充填し得る。少なくとも1つのそのような実施形態では、外科手技は、第1の厚さを有する腹部組織の第1の部分をステープル留め及び切開し、次いで、より厚い腹部組織の第2の部分をステープル留め及び切開するように外科用器具を必要とする場合があり、そのような状況では、第1のステープルカートリッジは、例えば、第2のステープルカートリッジに包含されているステープルより短い未形成時の高さを有するステープルを備え得る。そのような状況は、例えばルーアンY吻合外科手術を実施するときに生じ得る。
【0047】
上記に関して更に、再び
図9及び10を参照し、多様な代替実施形態において、リセット部材174の上面は、ステープルドライバ180と係合するように構成され得る駆動面を備え得る。ここで
図6及び7を参照し、少なくとも1つのそのような実施形態では、各ステープルドライバ180は、ステープルドライバ180を変位させるために発射部材170が遠位方向に前進し、その上で支持されているステープル190が上方に進められる際に、リセット部材174の上面によって係合され得る駆動面183を備え得る。少なくとも一実施形態では、リセット部材174の上面は、底の下降面176に対して平行又は少なくとも実質的に平行な上り傾斜の持ち上げ面を画定し得る。特定の実施形態では、上記の結果として、リセット部材174はステープルドライバ180を持ち上げる上面及びステープルドライバ180を下げる底面を含む傾斜路を備え得る。多様な実施形態において、リセット部材174は、各リセット部材174の端174a及び174bが遠位ナイフ部175の切断縁に対して遠位方向に配置されるように構成され得る。少なくとも1つのそのような実施形態では、切断縁が通過して組織のステープル留めされた部分を切開する前に、ステープルをそれらの完全に発射された高さ又は少なくとも実質的に完全に発射された高さに形成し得る。
図9及び10を参照し、多様な実施形態において、発射部材170の遠位ナイフ部175は、ステープルカートリッジチャネル122の底面に沿って摺動するように構成され得る底面177を備え得る。少なくとも1つのそのような実施形態において、第1のジョー121は、例えば、特に遠位ナイフ部175がその下げられた位置内に移動した後に、底面177をカートリッジチャネル122内に案内するように構成され得る、例えば、丸みのある及び/又は斜めになった縁を含む導入部108(
図4A)を更に備え得る。
【0048】
本明細書において開示される装置は、1回の使用の後に処分されるような設計とするか、又は複数回使用されるような設計とすることができる。しかしながら、いずれの場合も、デバイスは少なくとも1回の使用後、再使用のために再調整され得る。再調整は、装置の分解工程、これに続く洗浄工程又は特定部品の交換工程、及びその後の再組み付け工程の任意の組み合わせを含むことができる。詳細には、装置は分解可能であり、装置の任意の数の特定の部品又は部材を、任意の組み合わせで選択的に交換又は取り外すことができる。特定の部材の洗浄及び/又は交換に際し、装置を再調整施設において、あるいは外科手術の直前に手術チームによって再組み立ててからその後の使用に供することができる。当業者であれば、装置の再調整に、分解、洗浄/交換、及び再組み立てのための様々な技術を利用できる点は認識されるであろう。このような技術の使用、及びその結果として得られる再調整された装置は、全て本出願の範囲内にある。
【0049】
好ましくは、本明細書で説明した本発明は、外科手術の前に処理される。まず、新しい又は使用済みの器具を得て、必要に応じて洗浄する。次に、器具を滅菌することができる。1つの滅菌法では、プラスチック又はTYVEKバッグなどの閉鎖かつ密封された容器に器具を入れる。次いで容器及び器具を、ガンマ線、X線、又は高エネルギー電子線などの、容器を貫通することができる放射線野の中に置く。この放射線によって器具上及び容器内の細菌が殺菌される。滅菌された器具は、その後、無菌容器内で保管することができる。密封容器は医療施設において開封されるまで器具を無菌状態に保つ。
【0050】
全体又は部分において、本明細書に参照により組み込まれると称されるいずれの特許公報又は他の開示物も、組み込まれた事物が現行の定義、記載、又は本開示に記載されている他の開示物と矛盾しない範囲でのみ本明細書に組み込まれる。このように及び必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載されている開示は、参照により本明細書に組み込んだ任意の矛盾する事物に取って代わるものとする。本明細書に参照により組み込むと称されているが現行の定義、記載、又は本明細書に記載されている他の開示物と矛盾するいずれの事物、又はそれらの部分は、組み込まれた事物と現行の開示事物との間に矛盾が生じない範囲でのみ組み込まれるものとする。
【0051】
以上、本発明を例示的な構成を有するものとして説明したが、本発明は本開示の趣旨及び範囲内で更に改変することができる。したがって、本出願はその一般的原理を利用した本発明のあらゆる変形、使用又は適応を網羅するものとする。更に、本出願は、本発明が関連する技術分野における公知の、又は従来の実施に含まれるところの本開示からの発展形を網羅するものとする。
【0052】
〔実施の態様〕
(1) 外科用ステープル留め器具であって、
トリガを備えるハンドルと、
前記ハンドルから延出しているシャフトと、
前記トリガに動作可能に連結された発射部材であり、発射進路に沿って前記発射部材を移動するために発射運動が前記トリガから前記発射部材に伝達され得るようになっている、発射部材と、
前記シャフト内に配置された複数のステープルカートリッジであり、前記ステープルカートリッジのそれぞれが、
複数の開口を備えるカートリッジ本体と、
前記開口に配置されたステープル脚部をそれぞれが備える複数のステープルであり、前記ステープル脚部が前記開口内で摺動可能である、複数のステープルと、を備える、複数のステープルカートリッジと、
前記ステープルカートリッジを受容するように構成されたチャネルを備える第1のジョーであり、内部に配置された複数のステープルドライバを備え、前記発射部材が、前記ステープルドライバと係合し、前記ステープルドライバを第1の位置と第2の位置との間で移動するように構成される、第1のジョーと、
アンビルを備える第2のジョーであり、前記ステープル脚部が、前記ステープルが前記第2の位置に駆動されたときに前記アンビルと接触するように構成される、第2のジョーと、
前記ステープルカートリッジを準備位置(staging position)から前記チャネル内に順次前進させるように構成されたカートリッジドライバと、
前記ステープルカートリッジを前記準備位置に順次前進させるように構成された付勢部材と、を備える、外科用ステープル留め器具。
(2) 前記複数のステープルカートリッジが、前記準備位置に配置された遠位ステープルカートリッジ、及び近位ステープルカートリッジを含み、前記カートリッジドライバが、前記遠位ステープルカートリッジと直接係合して前記遠位ステープルカートリッジを前記チャネル内に前進させるように構成され、前記付勢部材が、前記近位ステープルカートリッジと直接係合するように構成される、実施態様1に記載の外科用ステープル留め器具。
(3) 前記複数のステープルカートリッジが、前記近位ステープルカートリッジと前記遠位ステープルカートリッジとの中間に配置された中間ステープルカートリッジを更に含み、前記付勢部材が、前記近位ステープルカートリッジを押すことによって前記中間ステープルカートリッジを前記準備位置に押すように構成される、実施態様2に記載の外科用ステープル留め器具。
(4) 前記付勢部材が、前記第1のジョー内及び前記準備位置に配置されていない前記ステープルカートリッジの上に延在する往復送り込みバーを備える、実施態様1に記載の外科用ステープル留め器具。
(5) 前記カートリッジ本体のそれぞれが、近位端部及び遠位端部を備え、前記近位端部のそれぞれが駆動凹部を備え、前記カートリッジドライバが、前記駆動凹部において前記カートリッジ本体を係合するように構成される、実施態様1に記載の外科用ステープル留め器具。
【0053】
(6) 前記ステープルカートリッジのそれぞれがステープルの第1の列とステープルの第2の列とを備え、前記シャフトが第1のチャネルと第2のチャネルとを備え、前記ステープルの第1の列が前記第1のチャネル内に配置可能であり、前記ステープルの第2の列が前記第2のチャネル内に配置可能である、実施態様1に記載の外科用ステープル留め器具。
(7) 前記第1のジョーが、複数のドライバ空洞を更に備え、前記ドライバ空洞のそれぞれが配備軸を画定し、前記ステープルドライバが前記ドライバ空洞に配置され、前記配備軸に沿って移動可能である、実施態様1に記載の外科用ステープル留め器具。
(8) 外科用ステープル留め器具アセンブリであって、
取り外し可能なマガジンを備えるシャフトと、
アクチュエータに動作可能に連結可能な発射部材であり、発射進路に沿って前記発射部材を移動するために発射運動が前記アクチュエータから前記発射部材に伝達され得るようになっている、発射部材と、
前記マガジン内に配置可能な複数のステープルカートリッジであり、前記ステープルカートリッジのそれぞれが、
複数の開口を備えるカートリッジ本体と、
前記開口に配置されたステープル脚部をそれぞれが備える複数のステープルであり、前記ステープル脚部が前記開口内で摺動可能である、複数のステープルと、を備える、複数のステープルカートリッジと、
前記ステープルカートリッジを受容するように構成されたチャネルを備える第1のジョーであり、内部に配置された複数のステープルドライバを備え、前記発射部材が、前記ステープルドライバと係合し、前記ステープルドライバを第1の位置と第2の位置との間で移動するように構成される、第1のジョーと、
アンビルを備える第2のジョーであり、前記ステープル脚部が、前記ステープルが前記第2の位置に駆動されたときに前記アンビルと接触するように構成される、第2のジョーと、
前記ステープルカートリッジを準備位置から前記チャネル内に順次前進させるように構成されたカートリッジドライバと、
前記ステープルカートリッジを前記準備位置に順次前進させるように構成された付勢部材と、を備える、外科用ステープル留め器具アセンブリ。
(9) 前記複数のステープルカートリッジが、前記準備位置に配置された遠位ステープルカートリッジ、及び近位ステープルカートリッジを含み、前記カートリッジドライバが、前記遠位ステープルカートリッジと直接係合して前記遠位ステープルカートリッジを前記チャネル内に前進させるように構成され、前記付勢部材が、前記近位ステープルカートリッジと直接係合するように構成される、実施態様8に記載の外科用ステープル留め器具アセンブリ。
(10) 前記複数のステープルカートリッジが、前記近位ステープルカートリッジと前記遠位ステープルカートリッジとの中間に配置された中間ステープルカートリッジを更に含み、前記付勢部材が、前記近位ステープルカートリッジを押すことによって前記中間ステープルカートリッジを前記準備位置に押すように構成される、実施態様9に記載の外科用ステープル留め器具アセンブリ。
【0054】
(11) 前記付勢部材が、前記第1のジョー内及び前記準備位置に配置されていない前記ステープルカートリッジの上に延在する往復送り込みバーを備える、実施態様8に記載の外科用ステープル留め器具アセンブリ。
(12) 前記カートリッジ本体のそれぞれが、近位端部及び遠位端部を備え、前記近位端部のそれぞれが駆動凹部を備え、前記カートリッジドライバが、前記駆動凹部において前記カートリッジ本体を係合するように構成される、実施態様8に記載の外科用ステープル留め器具アセンブリ。
(13) 前記ステープルカートリッジのそれぞれがステープルの第1の列とステープルの第2の列とを備え、前記マガジンが第1のチャネルと第2のチャネルとを備え、前記ステープルの第1の列が前記第1のチャネル内に配置可能であり、前記ステープルの第2の列が前記第2のチャネル内に配置可能である、実施態様8に記載の外科用ステープル留め器具アセンブリ。
(14) 前記第1のジョーが、複数のドライバ空洞を更に備え、前記ドライバ空洞のそれぞれが配備軸を画定し、前記ステープルドライバが前記ドライバ空洞に配置され、前記配備軸に沿って移動可能である、実施態様8に記載の外科用ステープル留め器具アセンブリ。
(15) 外科用ステープル留め器具であって、
トリガを備えるハンドルと、
前記ハンドルから延出しているシャフトと、
前記トリガに動作可能に連結された発射部材であって、発射進路に沿って前記発射部材を移動するために発射運動が前記トリガから前記発射部材に伝達され得るようになっている、発射部材と、
前記シャフト内に配置された複数のステープルカートリッジであり、前記ステープルカートリッジのそれぞれが、
複数の開口を備えるカートリッジ本体と、
前記開口に配置されたステープル脚部をそれぞれが備える複数のステープルであり、前記ステープル脚部が前記開口内で摺動可能である、複数のステープルと、を備える、複数のステープルカートリッジと、
前記ステープルカートリッジを受容するように構成されたチャネルを備える第1のジョーと、
アンビルを備える第2のジョーであり、前記ステープル脚部が前記アンビルと接触するように構成される、第2のジョーと、
前記ステープルカートリッジを準備位置から前記チャネル内に順次前進させるように構成されたカートリッジドライバと、
前記ステープルカートリッジを前記準備位置に順次前進させるように構成された付勢部材と、を備える、外科用ステープル留め器具。
【0055】
(16) 前記複数のステープルカートリッジが、前記準備位置に配置された遠位ステープルカートリッジ、及び近位ステープルカートリッジを含み、前記カートリッジドライバが、前記遠位ステープルカートリッジと直接係合して前記遠位ステープルカートリッジを前記チャネル内に前進させるように構成され、前記付勢部材が、前記近位ステープルカートリッジと直接係合するように構成される、実施態様15に記載の外科用ステープル留め器具。
(17) 前記複数のステープルカートリッジが、前記近位ステープルカートリッジと前記遠位ステープルカートリッジとの中間に配置された中間ステープルカートリッジを更に含み、前記付勢部材が、前記近位ステープルカートリッジを押すことによって前記中間ステープルカートリッジを前記準備位置に押すように構成される、実施態様16に記載の外科用ステープル留め器具。
(18) 前記付勢部材が、前記第1のジョー内及び前記準備位置に配置されていない前記ステープルカートリッジの上に延在する往復送り込みバーを備える、実施態様15に記載の外科用ステープル留め器具。
(19) 前記カートリッジ本体のそれぞれが、近位端部及び遠位端部を備え、前記近位端部のそれぞれが駆動凹部を備え、前記カートリッジドライバが、前記駆動凹部において前記カートリッジ本体を係合するように構成される、実施態様15に記載の外科用ステープル留め器具。
(20) 前記ステープルカートリッジのそれぞれがステープルの第1の列とステープルの第2の列とを備え、前記シャフトが第1のチャネルと第2のチャネルとを備え、前記ステープルの第1の列が前記第1のチャネル内に配置可能であり、前記ステープルの第2の列が前記第2のチャネル内に配置可能である、実施態様15に記載の外科用ステープル留め器具。