(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の能動ノイズ低減フィルターは、第1の演算増幅器および第2の演算増幅器を含み、前記第1の演算増幅器および第2の演算増幅器は、反転入力、非反転入力および出力を有し、
前記第1の演算増幅器の前記非反転入力は、基準電位へと接続され、
前記第1の演算増幅器の前記反転入力は、第1のノードへ第1のレジスタを通じてかつ第1のコンデンサを通じて第2のノードへと接続され、
前記第2のノードは、第2のレジスタを通じて前記基準電位へと接続され、第2のコンデンサを通じて前記第1のノードへと接続され、
前記第1のノードは、第3のレジスタを通じて前記第2の演算増幅器の前記反転入力へと接続され、その反転入力は、第4のレジスタを通じてその出力へとさらに接続され、
前記第2の演算増幅器は、非反転入力において入力信号Inが供給され、出力において出力信号を提供し、
2つの端部およびタップを有するオーム分圧器は各端部において前記入力信号Inおよび前記出力信号Outが供給され、前記タップは、第5のレジスタを通じて前記第2のノードへと接続される、
請求項1〜3の1つに記載のシステム。
前記第1の能動ノイズ低減フィルターは、デジタル有限インパルス応答フィルターであるか、または、少なくとも1つのデジタル有限インパルス応答フィルターを含む、請求項1〜9の1つに記載のシステム。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
ノイズ低減システムが開示される。上記ノイズ低減システムは、以下を含む:第1の位置においてノイズ信号をピックアップする第1のマイクロホンであって、上記第1のマイクロホンは、第1のマイクロホン出力経路へと電気的に接続される第1のマイクロホンと;、ラウドスピーカ入力経路へと電気的に接続されたラウドスピーカであって、上記ラウドスピーカは、ノイズ低減音を第2の位置において放射する、ラウドスピーカと、上記ノイズと上記ノイズ低減音とからの残留ノイズを第3の位置においてピックアップする第2のマイクロホンであって、上記第2のマイクロホンは、第2のマイクロホン出力経路へと電気的に接続される、第2のマイクロホンと、上記第1のマイクロホン出力経路と上記ラウドスピーカ入力経路との間に接続された第1の能動ノイズ低減フィルターと、上記第2のマイクロホン出力経路と上記ラウドスピーカ入力経路との間に接続された第2の能動ノイズ低減フィルター。上記第1の能動ノイズ低減フィルターは、シェルビングまたは等化フィルターであるか、または、少なくとも1つのシェルビングまたは等化フィルターまたは両方を含む。
【0004】
多様なある実施形態について、図面中に示す例示的実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。他に明記無き限り、類似または同一の構成要素は、全図面中同じ参照符号で示す。
【0005】
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
ノイズ低減システムであって、
第1の位置においてノイズ信号をピックアップする第1のマイクロホンであって、上記第1のマイクロホンは、第1のマイクロホン出力経路へと電気的に接続される、第1のマイクロホンと、
ラウドスピーカ入力経路へと電気的に接続されたラウドスピーカであって、上記ラウドスピーカは、第2の位置においてノイズ低減音を放射するする、ラウドスピーカと、
上記ノイズと上記ノイズ低減音とからの残留ノイズを第3の位置においてピックアップする第2のマイクロホンであって、上記第2のマイクロホンは、第2のマイクロホン出力経路へと電気的に接続される、第2のマイクロホンと、
上記第1のマイクロホン出力経路と、上記ラウドスピーカ入力経路との間に接続された第1の能動ノイズ低減フィルターと、
上記第2のマイクロホン出力経路と、上記ラウドスピーカ入力経路との間に接続された第2の能動ノイズ低減フィルターと、
を含み、
上記第1の能動ノイズ低減フィルターは、シェルビングまたは等化フィルターであるか、または、少なくとも1つのシェルビングまたは等化フィルターまたは両方を含む、
システム。
(項目2)
上記シェルビングおよび/または等化フィルターは能動または受動アナログフィルターである、上記項目に記載のシステム。
(項目3)
上記シェルビングフィルターは、少なくとも二次フィルター構造を有する、上記項目のうちのいずれか一項に記載のシステム。
(項目4)
上記シェルビングフィルターは、第1の線形増幅器と、少なくとも1つの受動フィルターネットワークとを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のシステム。
(項目5)
受動フィルターネットワークは、上記第1の線形増幅器のフィードバック経路を形成する、上記項目のうちのいずれか一項に記載のシステム。
(項目6)
受動フィルターネットワークは、上記第1の線形増幅器と直列接続される、上記項目のうちのいずれか一項に記載のシステム。
(項目7)
上記能動ノイズ低減フィルターは、少なくとも1つの等化フィルターを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のシステム。
(項目8)
上記能動ノイズ低減フィルターは、ジャイレータを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のシステム。
(項目9)
上記能動ノイズ低減フィルターは、第1の演算増幅器および第2の演算増幅器を含み、上記第1の演算増幅器および第2の演算増幅器は、反転入力、非反転入力および出力をし、
上記第1の演算増幅器の上記非反転入力は、基準電位へと接続され、
上記第1の演算増幅器の上記反転入力は、第1のノードへ第1のレジスタを通じてかつ第1のコンデンサを通じて第2のノードへと接続され、
上記第2のノードは、第2のレジスタを通じて上記基準電位へと接続され、第2のコンデンサを通じて上記第1のノードへと接続され、
上記第1のノードは、第3のレジスタを通じて上記第2の演算増幅器の上記反転入力へと接続され、その反転入力は、第4のレジスタを通じてその出力へとさらに接続され、
上記第2の演算増幅器は非反転入力へ入力信号Inが供給され、上記第2の演算増幅器の出力から出力信号が提供され、
2つの端部およびタップを有するオーム分圧器は各端部に上記入力信号Inおよび上記出力信号Outが供給され、上記タップは、第5のレジスタを通じて上記第2のノードへと接続される、
上記項目のうちのいずれか一項に記載のシステム。
(項目10)
上記入力信号は、第6のレジスタを通じて上記第2の演算増幅器の上記非反転入力へと供給される、上記項目のうちのいずれか一項に記載のシステム。
(項目11)
上記オーム分圧器は、調節可能なポテンショメータである、上記項目のうちのいずれか一項に記載のシステム。
(項目12)
上記第2のANCフィルターは、シェルビングまたは等化フィルターであるか、または、少なくとも1つのさらなるシェルビングまたは等化フィルターを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のシステム。
(項目13)
上記さらなるシェルビングまたは等化フィルターは、少なくとも二次フィルター構造を有する、上記項目のうちのいずれか一項に記載のシステム。
(項目14)
上記さらなるシェルビングまたは等化フィルターは、能動または受動アナログフィルターである、上記項目のうちのいずれか一項に記載のシステム。
(項目15)
上記第1のANCフィルターは、少なくとも1つのデジタル有限インパルス応答フィルターであるかまたは少なくとも1つのデジタル有限インパルス応答フィルターを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のシステム。
【0006】
(摘要)
ノイズ低減システムが開示される。上記ノイズ低減システムは、第1の位置においてノイズ信号をピックアップする第1のマイクロホンであって、上記第1のマイクロホンは、第1のマイクロホン出力経路へと電気的に接続される、第1のマイクロホンと、ラウドスピーカ入力経路へと電気的に接続されたラウドスピーカであって、上記ラウドスピーカは、第2の位置においてノイズ低減音を放射する、ラウドスピーカと、上記ノイズと上記ノイズ低減音とからの残留ノイズを第3の位置においてピックアップする第2のマイクロホンであって、上記第2のマイクロホンは、第2のマイクロホン出力経路へと電気的に接続される、第2のマイクロホンと、上記第1のマイクロホン出力経路と、上記ラウドスピーカ入力経路との間に接続された第1の能動ノイズ低減フィルターと、上記第2のマイクロホン出力経路と上記ラウドスピーカ入力経路との間に接続された第2の能動ノイズ低減フィルターとを含む。上記第1の能動ノイズ低減フィルターは、シェルビングまたは等化フィルターであるか、または、少なくとも1つのシェルビングまたは等化フィルターまたは両方を含む。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1を参照して、向上したノイズ低減システムは、第1のマイクロホン1を含む。第1のマイクロホン1は、第1の位置においてノイズ源4からのノイズ信号をピックアップし、第1のマイクロホン出力経路2へと電気的に接続される。ラウドスピーカ7は、ラウドスピーカ入力経路6へと電気的に接続され、第2の位置においてノイズ低減音を放射する。第2のマイクロホン11は、第2のマイクロホン出力経路12へと電気的に接続され、第3の位置において残留ノイズをピックアップする。上記残留ノイズは、1次経路5を介して受信されたノイズと、2次経路8を介して受信されたノイズ低減音とを重畳することにより、生成される。第1の能動ノイズ低減フィルター3は、第1のマイクロホン出力経路2間に接続され、ラウドスピーカ入力経路6への加算器14を介して接続される。第2の能動ノイズ低減フルター13は、第2のマイクロホン出力経路12へと接続され、ラウドスピーカ入力経路6への加算器14を介して接続される。第2の能動ノイズ低減フィルター13は、少なくとも1つのシェルビングまたは等化(ピーキング)フィルターであるかまたは少なくとも1つのシェルビングまたは等化(ピーキング)フィルターを含む。これらのフィルター(単数または複数)は、例えば二次フィルター構造を持ち得る。
【0009】
図1のシステムにおいて、開ループ15および閉ループ16を組み合わせることにより、いわゆる「ハイブリッド」システムを形成する。開ループ15は、第1のマイクロホン1と、第1のANCフィルター3とを含む。閉ループ16は、第2のマイクロホン11と、第2のANCフィルター13とを含む。第1のマイクロホン出力経路2および第2のマイクロホン出力経路12ならびにラウドスピーカ入力経路6は、アナログ増幅器と、アナログフィルターまたはデジタルフィルターと、アナログ/デジタル変換器と、デジタル/アナログ変換器または(簡潔差さのために図示していない)他の要素などを含み得る。第1のANCフィルター3は、少なくとも1つのシェルビングまたは等化フィルターであってもよいし、あるいは少なくとも1つのシェルビングまたは等化フィルターを含んでもよい。
【0010】
第1のANCフィルターのシェルビングまたは等化フィルターは、能動アナログフィルターまたは受動アナログフィルターであってもよいし、あるいはデジタルフィルターであってもよい。第2のANCフィルター内のシェルビングフィルターは、能動アナログフィルターまたは受動アナログフィルターであり得る。例えば、第1のANCフィルターは、少なくとも1つのデジタル有限インパルス応答フィルターであってもよいし、あるいは少なくとも1つのデジタル有限インパルス応答フィルターを含んでもよい。適切なアナログフィルターおよびデジタルフィルターについて、
図2〜
図15を参照して以下に説明する。
【0011】
図1に示すシステムの感度は、以下の方程式によって記述することができる。
N(z)=(H(z)−W
OL(z)・S
CL(z)/(1−W
CL(z)・S
CL(z))、
式中、H(z)は1次経路5の伝達特性であり、W
OL(z)は第1のANCフィルター3の伝達特性であり、S
CL(z)は2次経路8の伝達特性であり、W
CL(z)は第2のANCフィルター13の伝達特性である。有利なことに、第1のANCフィルター3(閉ループ)および第2のANCフィルター13(閉ループ)は、別個かつ容易に最適化することが可能である。
【0012】
図2は、
図1を参照して説明したシステムにおいて適用可能なアナログシェルビングフィルターの伝達特性18および19の模式図である。詳細には、一次高音強調(+9dB)シェルビングフィルター(18)と、低音カット(−3dB)シェルビングフィルター(19)とが図示されている。スペクトル形成機能の範囲は線形フィルターの理論によって決定されるが、これらの機能の調節と、これらの機能の調節可能性の柔軟性とは、回路のトポロジーと、満足させるべき要件とに応じて異なる。
【0013】
単一のシェルビングフィルターは、最小位相(通常は一次のみの)フィルターであり、コーナー周波数よりもずっと高いかまたはずっと低い周波数間の相対利得を変更する。ローシェルビングフィルターまたは低音シェルビングフィルターは、コーナー周波数を超える周波数には影響を与えないようにしつつ、より低い周波数の利得に影響を与えるように、調節される。ハイシェルビングフィルターまたは高音シェルビングフィルターは、より高い周波数の利得のみを調節する。
【0014】
一方、単一の等化器フィルターは、二次フィルター機能を実行する。この機能においては、以下の3つの調節が行われる:すなわち、中心周波数の選択、品質(Q)係数の調節(品質(Q)係数により、帯域の鮮鋭度ならびにレベルまたは利得が決定され、その結果、選択された中心周波数を周波数に相対して(大幅に)超えてまたは下回ってどのくらいブーストまたはカットするかが決定される)。
【0015】
換言すれば、ローシェルビングフィルターは、全周波数を通過させるが、シェルビングフィルター周波数よりも低い周波数を指定量だけ増加または低減させる。ハイシェルビングフィルターは、全周波数を通過させるが、シェルビングフィルター周波数を上回る周波数を指定量だけ増加または低減させる。等化(EQ)フィルターは、周波数応答においてピークまたは下落を発生させる。
【0016】
ここで
図3を参照して、アナログ能動一次低音ブーストシェルビングフィルターの1つの任意選択のフィルター構造が図示されている。この図示の構造は、演算増幅器20を含む。演算増幅器20は一般的には、反転入力(−)と、非反転入力(+)と、出力とを有する。フィルター入力信号Inは、演算増幅器20の非反転入力へと供給され、演算増幅器20の出力において、フィルター出力信号Outが提供される。入力信号Inおよび出力信号Outは、(本例および以下の例において)電圧ViおよびVoである。電圧ViおよびVoは、基準電位Mと呼ばれる。受動フィルター(フィードバック)ネットワークは、2つのレジスタ21および22と、コンデンサ23とを含む。上記受動フィルター(フィードバック)ネットワークは、基準電位Mと、演算増幅器20の反転入力と、演算増幅器20の出力との間に接続され、これにより、レジスタ22およびコンデンサ23が演算増幅器20の反転入力および出力の間において相互に並列接続される。さらに、レジスタ21は、演算増幅器20反転入力と、基準電位Mとの間に接続される。
【0017】
図3のフィルターの複素周波数に対する伝達特性H(s)は、以下のようになる。
H(s)=Z
o(s)/Z
i(s)=1+(R
22/R
21)・(1/(1+sC
23R
22))、
式中、Z
i(s)は上記フィルターの入力インピーダンスであり、Z
o(s)は上記フィルターの出力インピーダンスであり、R
21はレジスタ21の抵抗であり、R
22はレジスタ22の抵抗であり、C
23はコンデンサ23のキャパシタンスである。上記フィルターのコーナー周波数f
0において、f
0=1/2πC
23R
22である。より低い周波数(≒0Hz)における利得G
LはG
L=1+(R
22/R
21)であり、より高い周波数(≒∞Hz)における利得G
HはG
H=1である。利得G
Lおよびコーナー周波数f
0は、例えば、用いられる音響システム(ラウドスピーカ−室内−マイクロホンシステム)によって決定される。あるーナー周波数f
0において、レジスタ21および22の抵抗R
21およびR
22は、以下のようになる。
R
22=1/2πf
0C
23
R
21=R
22/(G
L−1)。
【0018】
上記の2つの方程式から分かるように、3つの変数がありまた方程式は2つしかないため、これは過剰決定方程式系である。よって、さらなる任意の要求またはパラメータ(例えば、機械的サイズおよびよってコンデンサ23の容量C
23に依存する、当該フィルターの機械的サイズ)に基づいてフィルター設計者が1つの変数を選択する必要がある。
【0019】
図4は、アナログ能動一次低音カットシェルビングフィルターの任意選択のフィルター構造を示す。この図示の構造は、演算増幅器24を含む。演算増幅器24の非反転入力は基準電位Mへと接続され、演算増幅器24の反転入力は受動フィルターネットワークへと接続される。この受動フィルターネットワークには、フィルター入力信号Inおよびフィルター出力信号Outが供給される。この受動フィルターネットワークは、3つのレジスタ25、26および27と、コンデンサ28とを含む。演算増幅器24の反転入力は、レジスタ25を通じて入力信号Inへと接続され、レジスタ26を通じて出力信号Outへと接続される。レジスタ27およびコンデンサ28は、相互に直列接続され、全体的にはレジスタ25と並列接続される(すなわち、演算増幅器24の反転入力も、レジスタ27およびコンデンサ28を通じて入力信号Inへと接続される)。
【0020】
図4のフィルターの伝達特性H(s)を以下に示す。
H(s)=Z
o(s)/Z
i(s)
=(R
26/R
25)・((1+sC
28(R
25+R
27))/(1+sC
28R
27))
式中、R
25はレジスタ25の抵抗であり、R
26はレジスタ26の抵抗であり、R
27はレジスタ27の抵抗であり、C
28はコンデンサ28のキャパシタンスである。上記フィルターのコーナー周波数f
0は、f
0=1/2πC
28R
27である。より低い周波数(≒0Hz)における利得G
LはG
L=(R
26/R
25)であり、より高い周波数(≒∞Hz)における利得GHはG
H=R
26・(R
25+R
27)/(R
25・R
27)であり、1となるべきである。利得G
Lおよびコーナー周波数f
0は、例えば、用いられる音響システム(ラウドスピーカ−室内−マイクロホンシステム)によって決定される。あるコーナー周波数f
0について、レジスタ25および27の抵抗R
25およびR
27は以下のようになる。
R
25=R
26/G
L
R
27=R
26/(G
H−G
L)
コンデンサ28のキャパシタンスは、以下のようになる。
C
28=(G
H−G
L)/2πf
0R
26
ここでも、過剰決定方程式系がある。この場合、過剰決定方程式系内には4つの変数があるが、方程式は3つのみである。そのため、フィルター設計者は、1つの変数(例えば、レジスタ26の抵抗R
26)を選択する必要がある。
【0021】
図5は、アナログ能動一次高音強調シェルビングフィルターの任意選択のフィルター構造を示す。この図示の構造は、演算増幅器29を含む。演算増幅器29内において、フィルター入力信号Inが、演算増幅器29の非反転入力へと供給される。コンデンサ30および2つのレジスタ31および32を含む受動フィルター(フィードバック)ネットワークが、基準電位Mと、演算増幅器29の反転入力と、演算増幅器29の出力との間に接続され、これにより、レジスタ31およびコンデンサ30が上記反転入力と基準電位Mとの間において相互に直列接続される。さらに、レジスタ32は、演算増幅器29の反転入力と、演算増幅器29の出力との間に接続される。
【0022】
図5のフィルターの伝達特性H(s)を以下に示す。
H(s)=Z
o(s)/Z
i(s)=(1+sC
30(R
31+R
32))/(1+sC
30R
31)
式中、C
30はコンデンサ30のキャパシタンスであり、R
31はレジスタ31の抵抗であり、R
32はレジスタ32の抵抗である。このフィルターのコーナー周波数f
0は、f
0=1/2πC
30R
31である。より低い周波数(≒0Hz)における利得G
LはG
L=1であり、より高い周波数(≒\Hz)における利得G
HはG
H=1+(R
32/R
31)である。利得G
Hおよびコーナー周波数f
0は、例えば、用いられる音響システム(ラウドスピーカ−室内−マイクロホンシステム)によって決定される。あるコーナー周波数f
0について、レジスタ31および32の抵抗R
31およびR
32は、以下のようになる。
R
31=1/2πf
0C
30
R
32=R
31/(G
H−1)。
【0023】
ここでも、過剰決定方程式系がある。この場合、上記過剰決定方程式系内には3つの変数があるが、方程式は2つしかない。そのため、フィルター設計者は、他の任意の要求またはパラメータ(例えば、レジスタ32の抵抗R
32)に基づいて1つの変数を選択する必要がある。これは、有利である。なぜならば、レジスタ32内を流れている演算増幅器の出力電流を低く保持するためには、レジスタ32を過度に小さくしてはならないからである。
【0024】
図6は、アナログ能動一次高音カットシェルビングフィルターの任意選択のフィルター構造を示す。この図示の構造は、演算増幅器33を含む。演算増幅器33の非反転入力は基準電位Mおよびへと接続され、演算増幅器33の反転入力は受動フィルターネットワークへと接続される。この受動フィルターネットワークには、フィルター入力信号Inおよびフィルター出力信号Outが供給される。この受動フィルターネットワークは、コンデンサ34と、3つのレジスタ35、36および37とを含む。演算増幅器33の反転入力は、レジスタ35を通じて入力信号Inへと接続され、レジスタ36を通じて出力信号Outへと接続される。レジスタ37およびコンデンサ34は、相互に直列接続され、全体的にはレジスタ36と並列接続される(すなわち、演算増幅器33の反転入力も、レジスタ37およびコンデンサ34を通じて出力信号Outへと接続される)。
【0025】
図6のフィルターの伝達特性H(s)を以下に示す。
【0026】
H(s)=Z
o(s)/Z
i(s)
=(R
36/R
35)・(1+sC
34R
37)/(1+sC
34(R
36+R
37))
式中、C
34はコンデンサ34のキャパシタンスであり、R
35はレジスタ35の抵抗であり、R
36はレジスタ36の抵抗であり、R
37はレジスタ37の抵抗である。
【0027】
上記フィルターのコーナー周波数f
0は、f
0=1/2πC
34(R
36+R
37)である。より低い周波数(≒0Hz)における利得G
Lは、G
L=(R
36/R
35)であり、1となるべきである。より高い周波数(≒∞Hz)における利得G
Hは、G
H=R
36・R
37/(R
35・(R
36+R
37))である。利得G
Lおよびコーナー周波数f
0は、例えば、用いられる音響システム(ラウドスピーカ−室内−マイクロホンシステム)によって決定される。あるコーナー周波数f
0について、レジスタ35、36および37の抵抗R
35、R
36およびR
37は、以下のようになる。
R
35=R
36
R
37=G
H・R
36/(1−G
H)
コンデンサ34のキャパシタンスは、以下のようになる。
C
34=(1−G
H)/2πf
0R
36。
【0028】
レジスタ36内を流れている上記演算増幅器の出力電流を低く保持するために、レジスタ36を過度に小さくすべきではない。
【0029】
図7は、別のフィルター構造のアナログ能動一次高音カットシェルビングフィルターを示す。この図示の構造は、演算増幅器38を含む。演算増幅器38において、フィルター入力信号Inは、レジスタ39を介して演算増幅器38の非反転入力へと供給される。コンデンサ40およびレジスタ41を含む受動フィルターネットワークが、基準電位Mと演算増幅器38の非反転入力との間に接続され、これにより、コンデンサ30およびレジスタ41が上記非反転入力と基準電位Mとの間において相互に直列接続される。さらに、レジスタ42は、反転入力と演算増幅器38の出力との間において信号フィードバックのために接続される。
【0030】
図7のフィルターの伝達特性H(s)を以下に示す。
H(s)=Z
o(s)/Z
i(s)=(1+sC
40R
41)/(1+sC
40(R
39+R
41))
式中、R
39はレジスタ39の抵抗であり、C
40はコンデンサ40のキャパシタンスであり、R
41はレジスタ41の抵抗であり、R
42はレジスタ42の抵抗である。上記フィルターのコーナー周波数f
0は、f
0=1/2πC
40(R
39+R
41)である。より低い周波数(≒0Hz)における利得G
LはG
L=1であり、より高い周波数(≒∞Hz)における利得G
HはG
H=R
41/(R
39+R
41)<1である。利得G
Hおよびコーナー周波数f
0は、例えば、用いられる音響システム(ラウドスピーカ−室内−マイクロホンシステム)によって決定される。あるコーナー周波数f
0について、レジスタ39および41の抵抗R
39およびR
41は以下のようになる。
R
39=G
HR
42/(1−G
H)
R
41=(1−G
H)/2πf
0R
42
レジスタ42内を流れている演算増幅器の出力電流を低く保持するために、レジスタ42を過度に小さくすべきではない。
【0031】
図8に示すANCフィルターは、
図5に関連して上述したシェルビングフィルター構造に基づく。このANCフィルターは、2つのさらなる等化フィルター43および44を含む。そのうち1つの等化フィルター43は、第1の周波数帯のためのカット等化フィルターであり得、他方のフィルターは、第2の周波数帯のためのブースト等化フィルターであり得る。一般的に、等化は、1つの信号内の周波数帯間のバランスを調節するプロセスである。
【0032】
等化フィルター43は、ジャイレータを含み、一端において基準電位Mへと接続され、他端において演算増幅器29の非反転入力へと接続される。ここで、入力信号Inは、レジスタ45を通じて非反転入力へと供給される。等化フィルター43は、演算増幅器46を含む。演算増幅器46の反転入力および出力は、相互に接続される。演算増幅器46の非反転入力は、レジスタ47を通じて基準電位Mへと接続され、2つの直列接続されたコンデンサ48および49を通じて演算増幅器29の非反転入力へと接続される。2つのコンデンサ48および49間のタップは、レジスタ50を通じて演算増幅器46の出力へと接続される。
【0033】
等化フィルター44は、ジャイレータを含み、一端において基準電位Mへと接続され、他端において演算増幅器29の反転入力へと接続される(すなわち、等化フィルター44は、コンデンサ30およびレジスタ31の直列接続と並列に接続される)。等化フィルター44は、演算増幅器51を含む。演算増幅器51の反転入力および出力は、相互に接続される。演算増幅器46の非反転入力は、レジスタ52を通じて基準電位Mへと接続され、2つの直列接続されたコンデンサ53および54を通じて演算増幅器29の反転入力へと接続される。2つのコンデンサ53および54間のタップは、レジスタ55を通じて演算増幅器51の出力へと接続される。
【0034】
電池から電力供給を受けるモバイルデバイスにおけるANCフィルターにおける問題として、用いられる演算増幅器が多いほど、電力消費も高くなる点がある。しかし、電力消費が高くなった場合、望ましい動作時間が同じである場合、より大型でありかつより大きな占有空間を必要とする電池が必要となり、あるいは、同じ種類の電池の場合、上記モバイルデバイスの作動時間が低減する。演算増幅器の数をさらに低減するための1つのアプローチとして、線形増幅のみのための演算増幅器を用い、上記演算増幅器の下流(または上流)(または2つの増幅器間に)接続された受動ネットワークを用いてフィルタリング機能を実行する方法がある。このようなANCフィルター構造の例示的構造を
図9に示す。
【0035】
図9のANCフィルターにおいて、演算増幅器56の非反転入力において、入力信号Inが供給される。2つのレジスタ57および58を含む受動型の非フィルタリングネットワークが、基準電位Mへと接続され、演算増幅器56の反転入力および出力により、線形増幅器ならびにレジスタ57および58が形成される。詳細には、レジスタ57は、基準電位Mと、演算増幅器56の反転入力との間に接続され、レジスタ58は、演算増幅器56の出力および反転入力間に接続される。受動フィルタリングネットワーク59は、演算増幅器の下流に接続される(すなわち、ネットワーク59の入力は、演算増幅器56の出力へと接続される)。ANCフィルターの全般的ノイズ挙動の観点からみると、下流接続の方が上流接続よりも有利である。
図9のANCフィルターにおいて適用することが可能な受動フィルタリングネットワークの例について、以下において
図10〜
図13と関連して例示する。
【0036】
図10は、アナログ受動一次低音(高音カット)シェルビングフィルターのフィルター構造を示す。この構造において、フィルター入力信号Inは、レジスタ61を通じてノードへと供給される。上記ノードにおいて、出力信号Outが提供される。コンデンサ60およびレジスタ62の直列接続は、基準電位Mとこのノードとの間に接続される。
図10のフィルターの伝達特性H(s)を以下に示す。
H(s)=Z
o(s)/Z
i(s)=(1+sC
60R
62)/(1+sC
60(R
61+R
62))
式中、C
60はoコンデンサ60のキャパシタンスであり、R
61はレジスタ61の抵抗であり、R62はレジスタ62の抵抗である。フィルターのコーナー周波数f
0は、f
0=1/2πC
40(R
61+R
62)である。より低い周波数(≒0Hz)における利得G
LはG
L=1であり、より高い周波数(≒∞Hz)における利得G
Hは、G
H=R
62/(R
61+R
62)である。あるコーナー周波数f
0について、レジスタ61および62の抵抗R
61およびR
62を以下に示す。
R
61=(1−G
H)/2πf
0C
60、
R
62=G
H/2πf
0C
60。
【0037】
フィルター設計者は、1つの変数を選択する必要がある(例えば、コンデンサ60のキャパシタンスC
60)。
【0038】
図11は、アナログ受動一次高音(低音カット)シェルビングフィルターのフィルター構造を示す。この構造において、フィルター入力信号Inがレジスタ63を通じてノードへと供給される。上記ノードにおいて、出力信号Outが提供される。レジスタ64は、基準電位Mとこのノードとの間において接続される。さらに、コンデンサ65は、レジスタ63と並列接続される。
図11のフィルターの伝達特性H(s)を以下に示す。
H(s)=Z
o(s)/Z
i(s)=R
64(1+sC
65R
63)/((R
63+R
64)+sC
65R
63R
64)
式中、R
63はレジスタ63の抵抗であり、R
64はレジスタ64の抵抗であり、C
65はコンデンサ65のキャパシタンスである。このフィルターのコーナー周波数f
0は、f
0=(R
63+R
64)/2πC
65R
63R
64)である。より高い周波数(≒∞Hz)における利得G
HはG
H=1であり、より低い周波数(≒0Hz)にある利得G
LはG
L=R
64/(R
63+R
64)である。あるコーナー周波数f
0について、レジスタ61および62の抵抗R
61およびR
62は、以下のようになる。
R
63=1/2πf
0C
65G
L、
R
64=1/2πf
0C
65(1−G
L)
図12は、アナログ受動二次低音(高音カット)シェルビングフィルターのフィルター構造である。この構造において、フィルター入力信号Inは、インダクタ66およびレジスタ67の直列接続を通じてノードへと供給される。上記ノードにおいて、出力信号Outが供給される。レジスタ68、インダクタ69およびコンデンサ70の直列接続は、基準電位Mと、このノードとの間に接続される。
図12のフィルターの伝達特性H(s)を以下に示す。
H(s)=Z
o(s)/Z
i(s)
=(1+sC
70R
68+s
2C
70L
69)/(1+sC
70(R
67+R
68)+s
2C
70(L
66+L
69))
式中、L
66はインダクタ66のインダクタンスであり、R
67はレジスタ67の抵抗であり、R
68はレジスタ68の抵抗であり、L
69はインダクタ69のインダクタンスであり、C
70はコンデンサ70のキャパシタンスであえる。フィルターのコーナー周波数f
0は、f
0=1/(2π(C
70(L
66+L
69))
−1/2)および品質係数Q=(1/(R
67+R
68))・((L
66+L
69)/C
70)
−1/2)を有する。より低い周波数(≒0Hz)における利得G
LはG
L=1であり、より高い周波数(≒∞Hz)における利得G
HはG
H=L
69/(L
66+L
69)である。あるコーナー周波数f
0について、抵抗R
67、キャパシタンスC
70およびインダクタンスL
69は以下のようになる。
L
69=(G
HL
66)/(1−G
H)、
C
70=(1−G
H)/((2πf0)
2L
66)、および
R
68=((L
66+L
69)/C
70)
−1/2−R
67Q)/Q。
【0039】
図13は、アナログ受動二次高音(低音カット)シェルビングフィルターのフィルター構造を示す。この構造において、フィルター入力信号Inは、コンデンサ71およびレジスタ72の直列接続を通じてノードへと供給される。上記ノードにおいて、出力信号Outが提供される。レジスタ73、インダクタ74およびコンデンサ75の直列接続は、基準電位Mとこのノードとの間に接続される。
図13のフィルターの伝達特性H(s)を以下に示す。
【0040】
H(s)=Z
o(s)/Z
i(s)
=C
71(1+sC
75R
73+s
2C
75L
74)/((C
71+C
75)+sC
71C
75(R
72+R
73)+s
2C
71C
75L
74)
式中、C
71はコンデンサ71のキャパシタンスであり、R
72はレジスタ72の抵抗であり、R
73はレジスタ73の抵抗であり、L
74はインダクタ74のインダクタンスであり、C
75はコンデンサ75のキャパシタンスである。フィルターのコーナー周波数f
0は、f
0=((C
71+C
75)/(4π
2(L
74C
71C
75))
−1/2および品質係数Q=(1/(R
72+R
73))・((C
71+C
75)L
74/(C
71C
75))
−1/2を有する。より高い周波数(≒∞Hz)における利得G
HはG
H=1であり、より低い周波数(≒0Hz)における利得G
LはG
L=C
71/(C
71+C
75)である。あるコーナー周波数f
0について、抵抗R
73、キャパシタンスC
75およびインダクタンスL
74は、以下のようになる。
C
75=(1−G
L)C
71/G
L、
L
74=1/((2πf
0)
2C
71(1−G
L))、および
R
73=((L
74/(C
70(1−G
L)))
−1/2/Q)−R
72。
【0041】
上記例において用いられる全インダクタの代わりに、適切に構成されたジャイレータを用いてもよい。
【0042】
図14を参照して、汎用能動フィルター構造について説明する。この構造は、ブーストまたはカット等化において調節可能である。上記フィルターは、線形増幅器としての演算増幅器76と、修正ジャイレータ回路とを含む。詳細には、上記汎用能動フィルター構造は、別の演算増幅器77を含む。演算増幅器77の非反転入力は、基準電位Mへと接続される。演算増幅器77の反転入力は、レジスタ78を通じて第1のノード79へと接続され、コンデンサ80を通じて第2のノード81へと接続される。第2のノード81は、レジスタ82を通じて基準電位Mへと接続され、コンデンサ83を通じて第1のノード79へと接続される。第1のノード79は、レジスタ84を通じて演算増幅器76の反転入力へと接続され、その反転入力は、レジスタ85を通じて出力へとさらに接続される。演算増幅器76の非反転入力は、レジスタ86を通じて入力信号Inへと供給される。ポテンショメータ87は、2つの部分的レジスタ87aおよび87bと共に調節可能なオーム分圧器を形成し、2つの端部を有する。調節可能なタップに、各端部において入力信号Inおよび出力信号Outが供給される。上記タップは、レジスタ88を通じて第2のノード81へと接続される。
【0043】
図14のフィルターの伝達特性H(s)を以下に示す。
H(s)=(b
0+b
1s+b
2s
2)/(a
0+a
1s+a
2s
2)
b
0=R
84R
87aR
88+R
87bR
88R+R
87aR
88R+R
84R
87bR
88+R
84R
87bR
82+R
84R
87aR
82+R
84R
87aR
87b+R
87aR
87bR+RR
87bR
82+RR
87aR
82、
b1=R
87aC
80R
82RR
88+RC
83R
88R
82R
87b+R
84R
87bR
88C
83R
82+R
87aC
83R
82RR
88+R
84R
87aR
88C
83R
82+R
84R
87aR
87bC
80R
82+R
84R
87aR
88C
80R
82+R
84R
87bR
88C
80R
82+R
87aC
80R
82RR
87b+C
80R
82R
78RR
87b+RC
80R
88R
82R
87b+R
84R
87aR
87bC
83R
82+R
87aC
83R
82RR
87b、
b
2=R
87aR
82R
88RC
80C
83R
78+RR
87bR
88C
80C
83R
82R
78+R
84R
87bR
88C
80C
83R
82R
78+R
84R
87aR
88C
80C
83R
82R
78+R
84R
87aR
87bC
80C
83R
82R
78+RR
87aR
87bC
80C83R
82R
78
a
0=R
84R
87bR
82+R
84R
87aR
82+R
84R
87bR
88+R
84R
87aR
88+R
84R
87aR
87b、
a
1=R
84R
87bR
88C
80R
82+R
84R
87bR
88C
83R
82+R
84R
87aR
88C
83R
82+R
84R
87aR
88C
80R
82+R
84R
87aR
87bC
83R
82+R
84R
87aR
87bC
80R
82-R
87aR
82C
80RR
78、
a
2=R
84R
87bR
88C
80C
83R
82R
78+R
84R
87aR
88C
80C
83R
82R
78+R
84R
87aR
87bC
80C
83R
82R
78
式中、レジスタXは、抵抗R
X(X=78、82、84、85、86、87a、87b、88)を有する。コンデンサYは、キャパシタンスC
Y(Y=80、83)およびR
85=R
86=Rを有する。
【0044】
一般的にはシェルビングフィルターおよび詳細には二次シェルビングフィルターは、等化フィルターと同様に、ANCフィルターへの適用において設計を注意深くする必要があるが、多くの利点も提供する(例えば、最小位相特性、小さな空間およびエネルギー消費)。
【0045】
図15は、
図1のシステム中の第1のANCフィルター3としてまたは
図1のシステム中の第1のANCフィルター3内において用いることが可能なデジタル有限インパルス応答FIRフィルターを示す。このFIRフィルターは、例えば、4個の直列接続された遅延要素90〜93を含む。これらの遅延要素90〜93のうち第1の遅延要素へ、デジタル入力信号X(z)が供給される。遅延要素90〜93の入力信号x(z)および出力信号は、係数要素94〜98を通じて特定の係数h(0)、h(1)−h(4)と共に図示のように加算器へまたは4つの加算器99〜102へと供給され、これにより、係数要素94〜98からの信号を加算し、これにより出力信号Y(z)が得られる。係数h(0)、h(1)〜h(4)に基づいて、フィルター特性が決定される。上記フィルター特性は、シェルビング特性または他の任意の特性(例えば、等化特性)であり得る。
【0046】
図16から分かるように、開ループシステムを閉ループシステムと組み合わせることにより、より広い周波数範囲においてより顕著な減衰特性を達成することが可能になる。
図16に示す上図において、上記組み合わされたシステムの例示的周波数特性を、周波数に対する規模として示している。
図16の下図は、周波数に対する例示的位相特性を位相として示す。各図は、以下を示す:a)受動伝達特性(すなわち、1次経路5の伝達特性H(z))、およびb)組み合わされた開ループおよび閉ループシステムの感度関数N(z)。
【0047】
開ループシステム15および閉ループシステム16それぞれの占有部分が、ノイズの全体的低減に貢献する様子を
図17に示す。
図17は、1次経路の伝達特性H(z)の例示的規模周波数応答と、開ループシステム(N
OL)、閉ループシステム(N
CL)および組み合わされたシステム(N
OL+
CL)の感度関数とを示す。これらの図によれば、閉ループシステム16は、より低い周波数範囲においてより高効率になり、開ループシステム15は、より高い周波数範囲においてより高効率になる。
【0048】
図示のシステムは、第2のANCフィルターがアナログフィルターでありかつ第1のフィルターがアナログまたはデジタルフィルターである多様な用途(例えば、ANCヘッドフォン)に適している。
【0049】
本発明を実現する多様な例について開示してきたが、当業者にとって、本発明の利点のうちいくつかを達成する多様な変更および改変が(本発明の意図および範囲から逸脱することなく)可能であることが明らかである。当業者であれば、同一機能を行う他の構成要素を適切に代用することが可能であることを理解する。本発明に対するこのような変更は、添付の特許請求の範囲によって網羅されることが意図される。