特許第6170053号(P6170053)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6170053調光の間の色変更を特徴とする調光可能な発光装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6170053
(24)【登録日】2017年7月7日
(45)【発行日】2017年7月26日
(54)【発明の名称】調光の間の色変更を特徴とする調光可能な発光装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20170713BHJP
【FI】
   H05B37/02 L
   H05B37/02 F
【請求項の数】12
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-535191(P2014-535191)
(86)(22)【出願日】2012年10月2日
(65)【公表番号】特表2014-532273(P2014-532273A)
(43)【公表日】2014年12月4日
(86)【国際出願番号】IB2012055266
(87)【国際公開番号】WO2013054228
(87)【国際公開日】20130418
【審査請求日】2015年9月25日
(31)【優先権主張番号】61/546,631
(32)【優先日】2011年10月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】KONINKLIJKE PHILIPS N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【弁理士】
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(72)【発明者】
【氏名】ホメス ファンヤ
(72)【発明者】
【氏名】ファン デ ヴァーウ インヘ
【審査官】 松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2003/019072(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/123031(WO,A1)
【文献】 特開平07−318670(JP,A)
【文献】 特開2004−146227(JP,A)
【文献】 特表2013−509685(JP,A)
【文献】 特開2011−014341(JP,A)
【文献】 特開平04−206391(JP,A)
【文献】 特開2010−200985(JP,A)
【文献】 特開2009−021172(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0231495(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光出力強度及びCIE1931xy色度図における色点を持つ光出力を生成する、光源と、
クロック信号を生成するクロック装置と、
前記光源を制御するための、前記クロック装置から前記クロック信号を受信するよう結合された制御装置と、
を有する目覚ましランプシステムであって、
前記制御装置は、目覚ましモードで動作するように構成され、
前記制御装置は、前記目覚ましモードで動作するときに、前記光出力強度が最小強度値から最大強度値へと徐々に増大し、前記光出力の色点が前記色度図における所定の色度経路を辿るように、前記光源を制御し、前記色度経路は、前記最小強度値に関連する開始点と、前記最大強度値に関連する終了点と、を持ち、前記制御装置は、前記光出力強度の関数として前記色度経路上の色点の位置を設定するように構成され、
前記開始点は、400Kと1500Kとの間の色温度を持ち、前記終了点は、2700Kよりも高い色温度を持ち、
前記色度経路における各色点は、関連する色温度を持ち、最大色温度が前記最大強度値に関連し、前記制御装置は、前記光源の光出力強度を変更する際、少なくとも所定の閾値レベルよりも高い光出力強度の値については、前記色度経路上の色点の位置を変更して、前記光源により発せられる光の色温度の導関数が、前記最大強度値における前記最大色温度に等しい色温度を持つ黒体放射体についての導関数よりも大きくなるようにするよう構成された、目覚ましランプシステム。
【請求項2】
前記開始点は800Kと1100Kとの間の色温度を持つ、請求項1に記載の目覚ましランプシステム。
【請求項3】
前記終了点は2700Kと4000Kとの間の色温度を持つ、請求項1に記載の目覚ましランプシステム。
【請求項4】
前記所定の色度経路は、前記色度図における色度領域内にあり、前記色度領域は、黒体線の一部により形成される上限線を持ち、前記黒体線は、ゼロと無限大との間の温度の関数として前記色度図における理想黒体放射体により辿られる色点の集合として定義され、前記色度領域は、色度点[x,y=0.38,0.38]と[x,y=0.68,0.24]との間の直線により形成される下限線を持ち、前記上限線及び下限線は前記色度領域に含まれる、請求項1に記載の目覚ましランプシステム。
【請求項5】
前記所定の色度経路の少なくとも一部が、黒体線の一部と一致する、請求項4に記載の目覚ましランプシステム。
【請求項6】
前記所定の色度経路の少なくとも一部が、前記上限線よりも下の前記色度領域内にある、請求項4に記載の目覚ましランプシステム。
【請求項7】
前記所定の色度経路は少なくとも1つの直線部分を有する、請求項4に記載の目覚ましランプシステム。
【請求項8】
前記色度経路上の各色点は、関連する色温度を持ち、最大色温度が前記最大強度値に関連し、前記制御装置は、前記光源の光出力強度を変化させるときに、少なくとも所定の閾値レベルよりも高い光出力強度の値について、前記光源により発せられる光の色温度の導関数が、前記最大強度値において前記最大色温度に等しい色温度を持つ黒体放射体についての導関数よりも大きくなるように、前記色度経路上の色点の位置を同時に変化させるように構成される、請求項1に記載の目覚ましランプシステム。
【請求項9】
前記最小強度値は1ルクス以下である、請求項1に記載のランプシステム。
【請求項10】
前記最大強度値200ルクス以上である、請求項1に記載のランプシステム。
【請求項11】
前記光源は、前記色度経路の前記開始点と等しい色点を持つ少なくとも1つの赤色発光ダイオードを有し、前記光源は更に、
前記色度経路の前記終了点に等しい色点を持つ少なくとも1つの白色発光ダイオード、
少なくとも1つのPLランプ又はハロゲンランプ、又は
少なくとも1つの黒体放射体、及び任意に前記色度経路の前記終了点に等しい色点を持つ少なくとも1つの白色発光ダイオード
を有する、請求項1に記載のランプシステム。
【請求項12】
前記光源は、前記色度経路の前記開始点に等しい色点を持つ少なくとも1つの赤色光源素子と、少なくとも1つのアンバー色光源素子と、少なくとも1つの白色光源素子と、を有し、
前記制御装置は、
時刻tsと時刻t1との間の第1の段階においては、前記赤色光源素子の光出力強度を増大させつつ、他の光源素子はオフのままとし、
時刻t1と時刻t2との間の第2の段階においては、前記アンバー色光源素子の光出力強度を増大させつつ、前記白色光源素子はオフのままとし、
時刻t2と時刻tAとの間の第3の段階においては、前記白色光源素子の光出力強度を増大させる
ように構成された、請求項1に記載のランプシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、調光可能な照明器具の分野に関する。更に詳細には、本発明は、例えば目覚ましランプのような、自然の夕暮れ又は夜明けをシミュレートすることが可能な照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
目覚ましランプは、光出力強度が略ゼロと最大値との間で変化させられることができる、制御可能な光源を有する装置であり、ここで該最大値は実用的にはユーザの眼において250乃至400ルクス(lux)であっても良く、ここでは光源とユーザの眼との間の距離がユーザのマニュアルに従って固定された値であることを仮定している。該装置は一般に目覚まし時計と関連しており、日の出(又は夜明け)をシミュレートすることによって快適で自然な態様で人間を目覚めさせることを意図したものである。設定されたアラーム時刻の前の所定の先行時刻(一般に約30分早く)に起動して、光源は低い強度でスイッチオンされ、強度が徐々に増大させられ、アラーム時刻において最大強度が到達される。目覚ましランプは実際に知られており、そのため更なる説明は必要とされない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
単純な実施例においては、目覚ましランプの強度増大は、単に光源に供給される電力を増大させることにより実現される。光源のタイプに依存して、このことは、供給電圧を増大させることにより為されても良いし(例えば白熱ランプの場合)、又はより複雑なドライバ設計を用いることが必要となり得る(例えば発光ダイオード(LED)の場合)。しかしながら、光強度の増大は、適切な目覚ましランプの1つの側面に過ぎない。他の重要な側面は、出力光の色である。人間の知覚においては、自然な日の出は、光強度が増大するにつれて、深い赤色から黄色がかった白へと変化する色と関連している。先行技術の目覚ましランプは斯かる色変化を呈さず、その結果は「不自然な」ものとして知覚される。
【0004】
欧州特許出願公開EP1808199A2は、光源が可変の照明を提供する夜明けシミュレータモードを持つ光療法光源を開示している。該光療法光源は、該夜明けシミュレータモードにおいて、可変の照明の色を変更して、該照明が高い照明レベルにおいてよりも低い照明レベルにおいて赤くなるようにするよう構成される。
【0005】
本発明の目的は、改善された自然さの知覚及び快適さをユーザにもたらす目覚ましランプを提供することにある。
【0006】
図1は、可視スペクトル即ち人間の視覚の色域の、良く知られたCIE1931色度図を示すグラフである。本図は当業者には知られたものであるため、説明は手短なものにとどめる。本図内における各点は、色点として示される。単色の色点は凸状の境界に沿って示され、他の点は混色を示す。線11は、黒体線に近い範囲におけるプランク式により定義される、定数の相関色温度の色点を示す(以下、相関色温度は以下CCTと略される)。黒体線は12により示され、当該線はゼロと無限大との間の温度の関数として理想黒体放射体により辿られる色点の集合である。
【0007】
人間の眼に到達する光のスペクトル成分にかかわらず、知覚される色の色度は、2つの座標x及びyにより表されることができる。これら2つの色度座標とあわせて色知覚を定義する第3の座標は「明るさ」であり、光源の場合には、「明るさ」は該光源の「強度」に関連する。斯くして、独立した色度座標x、y及び強度座標Lを持つ、3次元空間が定義される。
【0008】
以上から、光源の光出力は常に、前記3次元空間における1つの点により表されることができ、該光出力の色度は常に、xy基本平面への当該点の投射、即ち対応する色点により表されることができることになる。
【0009】
2つの光源の光出力が混合される場合、その結果の混合された光は、2つの別個の光源に対応する2つの色点を接続する直線上の色点を持ち、当該接続線における正確な位置が、該2つの光源の相対強度により決定されることは留意されるべきである。
【0010】
例として、図1はLEDのとり得る色点を示す点Cを含む。目覚ましランプにおける光源が固定された色のLEDである場合、該光源に対する電力供給を変化させることは、色度を変えることなく、光出力強度の対応する変化のみに帰着することとなる。換言すれば、点Cは固定されたままである。このことは、自然な感じに知覚されない。
【0011】
目覚ましランプにおける光源がハロゲンランプ又は白熱ランプである場合、該光源に対する電力供給を変化させることは、光出力強度の対応する変化のみならず、色度のシフトにも帰着することとなる。図2は、図1に対応するグラフであり、光出力強度が0.1ルクスと300ルクスとの間で変化させられた、タイプGY6.355の標準的な12V、100Wのハロゲンランプの色度を示す。色点により辿られる経路は、点Aと点Bとの間の太線により示される。該経路13は、黒体線12の一部を厳密に辿っていることが分かる。0.1ルクスにおいては、CCTは約1500K(点B)であり、300ルクスにおいては、CCTは約2700K(点A)である。このことは一定の色度に比べれば既に好適であるが、実験は知覚が依然として十分に自然ではないことを示している。それ故、本発明の第1の目的は、この側面を改善することにある。
【0012】
本目的は、本発明により提案される新たな色度経路により達成される。当該色度経路の重要な特徴は、400Kと1500Kとの間の相関色温度を持つ最小強度値(Lmin)と関連した色点、及び2700Kよりも高い色温度を持つ最大強度値(Lmax)と関連した色点である。
【0013】
色度経路が定義された場合であっても、斯かる経路が明るさに関して辿ることができる異なる態様が存在する。実験は、ユーザが色(又はCCT)と明るさ(即ち光源強度)との間の関連の知覚予期を持つことを示している。勿論幾分かの許容差があるが、当該知覚予期からの逸脱は、色発展が不自然であるという知覚にすぐに導くこととなる。それ故、本発明の第2の目的は、当該側面を改善することにある。
【0014】
本目的は、本発明により提案される相関色温度と明るさとの間の新たな関係により達成される。該新たな関係においては、色変化は、常に、光出力強度の各値について、光出力強度におけるステップが、光出力強度における同一のステップをもたらす基準黒体放射体についての温度ステップよりも大きな相関色温度におけるステップに関連付けられるようなものとなる。特に、色度経路における各色点は、関連する色温度Tを持ち、最大色温度Tmaxが公称強度値(Lmax)に関連し、制御装置は、光源の光出力強度を変更する際、少なくとも所定の閾値レベル(Lth)よりも高い光出力強度の値については、色度経路上の色点の位置を変更して、光出力の色温度Tの導関数dT/dL(L)が、前記公称強度値(Lmax)における前記最大色温度Tmaxに等しい色温度を持つ黒体放射体についての導関数dT/dL(L)よりも大きくなるようにするように構成される。
【0015】
更なる有利な改良は、従属請求項において言及される。
【0016】
本発明のこれらの及び他の態様は、図面を参照しながら、1つ以上の好適な実施例の以下の説明により更に説明されるが、ここで同一の参照番号は同一の又は類似する部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】可視スペクトルのCIE1931色度図を示すグラフである。
図2】ハロゲンランプの色度を示す、図1に対応するグラフである。
図3(A)】本発明による目覚ましランプを模式的に示すブロック図である。
図3(B)】本発明による照明システムを模式的に示すブロック図である。
図4】目覚ましランプについて、光源の光出力強度を時間の関数として示すグラフである。
図5】本発明による目覚まし動作領域を示す、図2に対応するグラフである。
図6】本発明による色温度を光出力強度の関数として示すグラフである。
図7】最大色温度を最大光強度の関数として示すグラフである。
図8】本発明による目覚ましランプの特定の実施例の動作を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明による目覚ましランプの特徴が、詳細に説明される。これらの特徴は、3次元(3D)色空間(即ちxy色座標及び明るさ)を通る、移動経路を含む。このことは別個の時間の関数としてx、y及び明るさを規定することにより記述することが可能であることに留意されたい。しかしながら以下においては、より便利な手法がとられる。色度経路は、xy基本面において定義される。色度経路上の位置はCCTにより定義され、CCTと明るさ(即ち光源強度)との間の関係が定義される。このようにして、色度経路が時間とは独立して定義される。時間的な挙動は、明るさを時間の関数として記述することにより記述され得る。
【0019】
図3Aは、本発明による目覚ましランプ100を模式的に示すブロック図である。目覚ましランプ100は、光源130、光源ドライバ140、光源ドライバ140を制御するための制御装置110、及びクロック装置120を有する。制御装置110は例えば、適切にプログラムされたマイクロプロセッサ又はコントローラ等を有しても良い。
【0020】
クロック装置120は、制御装置110により受信される、時刻を表すクロック信号を生成する装置である。斯かるクロック装置は一般に知られているため、より詳細な説明はここでは省略される。制御装置110は更に、以下に説明されるように、アラーム時刻のユーザ設定を表す信号Uta、及び最大強度のユーザ設定を表す信号Umを受信する。
【0021】
ドライバ140は、光源130を実際に駆動するための、即ち供給電圧又は供給電流として光源130のための電源を実際に生成するための装置である。斯かるドライバ装置は一般に知られているため、より詳細な説明はここでは省略される。
【0022】
典型的な目覚ましランプアセンブリにおいては、クロック装置120、制御装置110、ドライバ140及び光源130は、全て1つの機器に統合され、共通の筺体に収容される。しかしながら、ドライバ140及び光源130が照明器具に配置され、制御装置110が別個のものとされ、制御装置110及びドライバ140が無線通信に適合されることも可能である。変形例においては、ドライバ140はローカルのコントローラに関連付けられても良く、この場合には、制御装置110は、該ローカルのコントローラと無線で通信しても良い。該無線制御装置は、光源130を制御する目的のみを持つ専用のハードウェア装置、即ちドライバ140として実装されても良い。しかしながら、無線制御装置は、例えばソフトウェアで、例えばPDA、スマートフォン、TVリモートコントローラのような、無線通信機能を持つ他の目的のハンドヘルド型装置に実装されても良い。同様に、クロック装置120は制御装置110を装着されても良いが、クロック装置120は別個のものであり、制御装置110に対して無線で通信することも可能である。
【0023】
無線制御装置を用いる場合、該制御装置が2つ以上の光源を制御する実施例も可能である。
【0024】
図3Bは、本発明による照明システム1000を模式的に示すブロック図である。システム1000は、部屋1001におけるアンビエント照明(ambient illumination)を生成するための複数の照明光源1130を有する。該部屋は、少なくとも1つのベッド1001を備えた寝室であっても良い。各光源1130は、各光源のドライバに関連していても良く、又は2つ以上の光源が共通のドライバを共有していても良いが、いずれの態様においても、単純さのためドライバは図面には示されていない。システム1000は更に、光源1130を無線で制御することが可能な、無線制御装置1110を有する。制御装置1110は、以上に議論された制御装置110と同様のものであっても良く、同様にクロック信号を受信しても良い。制御装置1110は、全ての光源により受信されるべき1つの制御信号を出力しても良いが、制御装置1110が、光源1130を個別の制御するための2つ以上の制御信号を出力することも可能である。
【0025】
目覚ましランプ100の基本動作が図4を参照しながら説明されるが、同様の説明がシステム1000にも当てはまることに留意されたい。図4は、光源130の光出力強度(縦軸)を時間(横軸)の関数として示すグラフである。Lmaxは、光源130の公称又は最大光出力強度を示す。好適にはLmaxは200ルクス以上であり、より好適には250ルクス以上であり、更に好適には300ルクス以上であり、Lmaxが400ルクスの高さであることが最も好適である。
【0026】
この点において、ルクスでの強度は、光源と測定位置との間の距離に依存することに留意されたい。目覚ましランプの状況では、ランプの目的が主にユーザに対して特定の生理的効果を実現することであり、重要な位置はユーザの眼の位置である。ユーザの眼は、ランプから所定の特定距離にあることが予期されるものであり、その距離はユーザのマニュアルに規定されていても良く、典型的には約50cmであり得る。光源の強度が規定される本発明の状況においては、該強度は斯かる重要な位置、即ちユーザの眼の予期される位置において測定されるものとして規定され、当該位置は「眼位置」と示される。対応する光強度は「眼強度」と示され得るが、簡単のため本明細は単に「強度」と呼ぶ。
【0027】
明所視感度重み関数により表現されるものとしての人間の眼のスペクトル感度を考慮に入れて、(人間についての)可視スペクトルの全波長に亘って強度が積分されるにも、更に留意されたい。
【0028】
図において、tAはユーザにより設定されたアラーム時刻を示す。最初に、光源130はオフである。開始時刻tsが到達されたことをクロック信号が示すと(典型的にはtAより約30分前)、制御装置110が、ゼロに近い最小強度Lminで光源130をスイッチオンする。最小強度Lminの実用的な例は、0.001ルクスである。
【0029】
とり得る実施例においては、ユーザは最小強度に対して、より高い値を定義することを可能とされるが、このことは図示されていない。tsとtAとの間の時間間隔においては、制御装置110は、光源130の光出力強度を徐々に増大させ、アラーム時刻tAにおいてユーザ定義された最大強度Lmuが到達されるが、ここで該最大強度Lmuは、ユーザの好みに依存して、光源130の最大光出力強度Lmaxに等しいか又は該最大光出力強度よりも低い。
【0030】
図は、強度と時間との間の指数関数的な依存を示している。しかしながら、強度が連続的に増大するという事実の他に、強度と時間との間の厳密な関係は必須ではなく、本発明はいずれの時間依存性でも実施されることができ、時間依存性の知識なく理解され得るものである。
【0031】
しかしながら、時間依存性は、ユーザ選択されたLmuの値でスケーリングされることが好適である。Lmuの変化に伴い、tsからtAへの時間間隔は好適には同じままであり、一方で全ての強度値が同じ係数でスケーリングされる。このことは、以下のような式で表現されることができる。Lmu=Lmaxである場合に、tsからtAまでの時間間隔における、光出力強度L(t)の時間依存性は、関数fにより以下のように定義される:
L(t)[ts:tA]=Lmin+f(t)
ここで、f(ts)=0であり、f(tA)=Lmax−Lminである。このとき、一般に、光出力強度は以下のように表される:
L(t)[ts:tA]=Lmin+f(t)・Lmu/Lmax
【0032】
色度経路
本発明の重要な態様によれば、図5を参照しながら以下に説明されるように、目覚ましランプ100の出力光の色点は、黒体線の近くにある又は黒体線よりも僅かに低い、特定の所定の色度経路を辿る。
【0033】
図5は、図2に対応するグラフであって、黒体線12と、4000Kの点(点H)において黒体線12と交差する直線部分50とを示している。便利さのため、また後に明らかとなる理由のため、当該直線部分50は「下限線」と呼ばれる。該下限線50の下端は紫色の線(即ち単色の青色380nmと単色の赤色700nmとを接続する線)上にあり、赤色点700nmに近く、該下限線50の下端と単色赤色700nm点との間のx軸距離は0.1よりも小さく、好適には0.05よりも小さい。理想的には、該下限線50の下端は、単色赤色700nm点と一致する。
【0034】
黒体線12及び下限線50は、目覚まし動作領域59の境界線を形成する。図5に示されるように、線50は該領域59の下限線であり、黒体線12の一部、即ち交差点Hの右側の部分は、当該領域59の上限線である。図示されるように、該下限線50の下端が単色赤色700nm点と一致しない場合には、紫色の線の小さな部分もまた領域59の境界線となる。該目覚まし動作領域59は、これら境界線により囲まれた領域として定義され、ここでこれら境界線は目覚まし動作領域59に含まれる。
【0035】
本図はまた、幾つかの点線の直線を示している。斯かる点線の各々は、黒体線に近い一定のCCTに対応するが、CCTは黒体線に近い一意な態様でのみ定義されても良く、斯かる点線は下限線50と交差するまで延長される。単純さのため、これら点線は「一定CCT線」又はCCCT線と呼ぶ。これらCCCT線は、目覚まし動作領域59を種々の部分へと分割する。第1の部分51は、1500KのCCCT線の下に存在し、即ち当該第1の部分51は、1500Kよりも低いCCTを持つ目覚まし動作領域59の全ての色点を含む。第2の部分52は、1100KのCCCT線の下に存在する。第3の部分53は、2700KのCCCT線の上に存在する。第4の部分54は、3000KのCCCT線の上に存在する。
【0036】
本発明によれば、CCT範囲が、調光されたハロゲンランプのCCT範囲よりも大きい場合に、目覚ましランプの挙動が、より自然なものとして知覚される。斯くして、最低光強度に対応する、好適な色度経路の開始点は、400Kと1500Kとの間のCCTに位置し、最高光強度に対応する、色度経路の終了点は、2700Kよりも高いCCTに位置する。目覚まし動作領域59の以上に定義された部分を参照すると、該色度経路の開始点は第1の部分51内に位置し、該色度経路の終了点は第3の部分53内に位置する。
【0037】
該色度経路の開始点に関して、該開始点が800Kと1100Kとの間のCCT範囲、即ち第2の部分52に位置することが、より好適である。該色度経路の開始点が、900KのCCTにおいて、又は当該値から50K以内に位置することが、最も好適である。
【0038】
該色度経路の終了点に関して、該終了点が3000Kと4000Kとの間のCCT範囲、即ち第4の部分54に位置することが、より好適である。
【0039】
斯くして開始点及び終了点に関して該色度経路の範囲を定義すると、本発明の状況において、該色度経路を実装する幾つかの方法がある。好適な実施例においては、該色度経路は、動作領域59の上限線、即ち黒体線12に一致するか又は近くを辿る。該色度経路は、図5の色度図において太い黒線として示されている。幾つかの点が該点上に示されている。
【0040】
点A及びBは、調光されたハロゲンランプのCCT範囲に対応する、上述した点A及びBと同一である。
【0041】
点Eは1100KのCCTを示し、黒体放射体については603nmの単色光に略対応する。
【0042】
点Dは455KのCCTを示し、黒体放射体については700nmの単色光に略対応する。
【0043】
点Iは810KのCCTを示し、黒体放射体については615nmの単色光に略対応する。
【0044】
点Gは3000KのCCTを示す。
【0045】
上述したように、該色度経路は黒体線を辿り得るが、実際には斯かる曲線を実現することは困難であり得る。従って代替として、該色度経路は、相互に同じ方向を持つ必要が必ずしもない直線部分のシーケンスとして実装されても良く、この場合、各個々の線部分は、斯かる線部分のそれぞれの終了点に対応する色点を持つ2つの光源(LED)を用いて実現され得る。例えば、700nmの1つの赤色LED及び603nmの1つの赤色LEDを用いると、点Dと点Eとの間の黒体線が直線部分により接近され、該603nmの赤色LED及び4000Kの1つの白色LEDを用いると、点Eと点Hとの間の線部分が実現される。この場合には、該色度経路は全体として、黒体線に略一致する部分と、黒体線よりも下に存在する部分と、を持つ。
【0046】
好適な一実施例においては、該色度経路は、黒体線よりも下に存在する少なくとも1つの経路部分を有する。
【0047】
より好適な実施例においては、開始点及び終了点を除いて、該色度経路は黒体線よりも完全に下にある。ここでもまた、該経路は曲線状であっても良く又は角度があっても良いが、単純な実施例においては、該色度経路は、例えば点Dから点Hまで延在する破線の直線のような直線として実装される。斯かる実施例の利点は、700nmの1つの赤色LED及び4000Kの1つの白色LEDの、2つのLEDのみで実際に実現され得る点である。黒体線に近い経路を実装するため、ハロゲンランプ又はLEDのような第3の(又は更に第4の、第5の等)光源が追加されても良い。
【0048】
該色度経路が移動する態様を定義するため、強度の関数としてそれぞれの色座標を記述する別個の関数x(L)及びy(L)を定義することが可能である。しかしながら、このことは2つのパラメータを必要とする。色度経路が定義されると、1つのパラメータによって当該経路上の位置を定義することが可能であり、適切なパラメータは相関色温度Tである。それ故、以下においては、該色度経路上の位置は、斯かる位置の相関色温度Tを規定することにより定義され、本発明による目覚ましランプの動作は、相関色温度Tを光出力強度Lの関数として規定することにより定義される。時間依存性は、光出力強度Lを時間の関数として定義することにより定義され得るが、本発明を実施するに際して必須なことではないことを繰り返し言及しておく。
【0049】
本発明の重要な態様によれば、制御装置110は、光出力強度Lの関数として、光源130の光出力の相関色温度Tを制御するように構成される。このことは図6を参照しながら以下に説明され、図6は光出力強度L(横軸)の関数として色温度T(縦軸)を示すグラフである。該横軸は対数スケールを持つことに留意されたい。曲線61は、眼位置において測定される300ルクスの輝度における色温度2800Kに到達する黒体放射体についての、色温度Tと光出力強度Lとの間の関係を表している。当該曲線は、上に凹である著しい凹状であることが分かる。破線62及び63は、300ルクスにおける、それぞれ2600K及び3000Kの黒体放射体に対応する。
【0050】
曲線65は、種々のLmuの値についての、本発明による目覚ましランプ100についての色温度Tと光出力強度Lとの間の好適な関係を表している。これらの曲線は、「夜明け曲線」と示される。
【0051】
これら夜明け曲線65は、以下のような種々の特徴を持つ。
【0052】
最低色温度
最小強度Lminにおいて、即ち時刻tsにおいて、相関色温度は常に、同じ強度Lminにおける黒体の色温度よりも低い。Lminにおける相関色温度が800K乃至1100Kの範囲内であることが好適である。当該最低色温度は、Lminにかかわらず一定であることが好適である。最も好適には、当該最低色温度は約900Kに略等しく、このことは図6に示されている。
【0053】
最高色温度
最高色温度は、Lmuに依存する。Lmuの値が高くなると、対応する最高色温度は増大する。図7は、最大光出力強度Lmu(横軸)の関数として、最高色温度Tmax(縦軸)を示すグラフである。該横軸は対数スケールを持つことに留意されたい。線71は、図6における夜明け曲線65の終了点である、最大光出力Lmu及び対応する最高色温度Tmaxの全ての点を含む線である。該線71は好適には、図示されるように直線である。比較のため、図6の線61と同様の黒体夜明け線72が、ここで基準とのために示されている(この場合、基準夜明け線72は、300ルクスにおける2700Kの黒体放射体に対応する)。いずれの場合においても、低いLmuの値については、対応する最高色温度は、当該光強度における黒体温度よりも低い。線71は黒体夜明け線72よりも急であり、1900Kと2100Kとの間の温度値、好適には約2000Kの温度値において、黒体夜明け線72と交差する。当該交差の点よりも高いLmuの値については、対応する最高色温度は、当該光強度における黒体温度よりも高い。
【0054】
初期モードにおいては、制御装置110は、ユーザが光出力強度を手動で変更することを可能とし、制御装置110は常に、線71に従って相関色温度を設定する。斯くして、ユーザは線71を追従して、該ユーザの夜明け曲線の終了点を選択すると言える。
【0055】
形状
該曲線の形状は、スケーリング因子を除いて類似する。これら曲線の正確な形状は、重要ではない。重要なことは、最大光出力Lmuが、対応する最大色温度が同じ強度Lmuにおける黒体色温度よりも高いようなものである設定においては、LminとLmuとの間の範囲の少なくとも90%について、即ち少なくともLminとLmin+0.9・(Lmu−Lmin)との間の全ての値について、色温度が対応する黒体色温度よりも低くなる点である。
【0056】
より高いLmuの値に関連する夜明け線は、CCTがLmuに略依存しないものであり得る光出力強度の非常に低い値(図6の左側)をことによると除いて、より低いLmuの値と関連する夜明け線よりも常に高いことに、更に留意されたい。
【0057】
温度範囲
LminからLmuへと変化するとき、対応する色温度は、LminからLmuへと変化するときに黒体放射体が変化するよりも大きな範囲に亘って変化する。
【0058】
色変化
目覚ましランプ100の光出力が、特定の光出力強度L及び特定の相関色温度Twを持つと仮定する。同じ強度Lにおいて、黒体放射体は、相関色温度Tbを持つ。制御装置110は、該光出力強度をL+ΔLに変更すると仮定する。このことは、適用可能な夜明け線65に従う、色温度のTwからTw+ΔTwへの変化を伴う。該黒体放射体について、光出力強度が同様にL+ΔLに変化させられると、相関色温度はTb+ΔTbへと変化する。全ての時刻において、ΔTwはΔTbよりも大きい。換言すれば、本発明の目覚ましランプ100についてのdT/dL(w)は、同じ光出力強度Lにおける黒体放射体についてのdT/dL(b)よりも、常に大きい。実験は、消費者は斯かる挙動を黒体放射体に比較してより自然なものと知覚することを示している。
【0059】
しかしながら、斯かる消費者の知覚は、低いレベルの光出力強度においては、それほど重要ではない。この点において、図6への参照がなされ、図6においては、低いレベルの光出力強度について、色温度が光出力強度の関数としては殆ど変化しないことが分かる。斯かる小さな強度値における斯かる小さな温度変化は殆ど認識可能ではなく、これら範囲においては、理想的な夜明け線65が水平な線により近似されることも許容可能である。換言すれば、斯かる実施例においては、閾値強度レベルLthが存在し、該閾値強度レベルLthは低く選択されるべきであり、例えばLthは1ルクス以下であり、ここでL<LthについてはdT/dL(w)=0であり、L>LthについてはdT/dL(w)>dT/dL(b)である。
【0060】
一実施例においては、光源130は、相互に異なる色点を持つ3つの個別に制御可能な光源素子を有する。特定の実施例においては、光源130は、40mAの公称電流の単一の中出力赤色LED、700mAの公称電流の単一の高出力アンバー色LED、及びそれぞれが700mAの公称電流の3つの高出力白色LEDのアレイを有する。図8は、本実施例の動作を模式的に示すグラフであり、横軸が時間を表し、縦軸が光出力強度を表し、光出力強度はLED電流に略比例する。
【0061】
時刻tsよりも前には、全てのLEDがオフである。時刻tsにおいて、制御装置110が、赤色LEDを当該LEDの最小電力設定で起動する。時間とともに、当該LEDに対する電力供給は増大させられ、該増大は漸進的なものであっても良いし又は段階的なものであっても良い。線81は、当該赤色LEDの光出力強度を時間の関数として示す。該光出力強度は増大することが分かるが、CCTは一定のままであることが明らかである。
【0062】
特定の第1の時刻t1において、赤色LEDの光出力強度が値Lthに到達し、制御装置110がアンバー色LEDを当該LEDの最小電力設定で起動する。時間とともに、当該LEDに対する電力供給は増大させられ、該増大は漸進的なものであっても良いし又は段階的なものであっても良い。線82は、当該アンバー色LEDの光出力強度を時間の関数として示す。CCT及び出力光全体の光出力強度は時刻t1において小さなステップをなすが、該ステップは赤色LEDからの出力光によりマスクされる。アンバー色LEDの光出力強度は、赤色LEDの光出力強度よりも早く増大し、そのため出力光全体の色点は、純粋な赤色からアンバー色へとシフトする、即ち出力光全体の色点に関連するCCTが増大することが分かる。
【0063】
特定の第2の時刻t2において、制御装置110は、白色LEDをこれらLEDの最小電力設定で起動する。時間とともに、これらLEDに対する電力供給は増大させられ、該増大は漸進的なものであっても良いし又は段階的なものであっても良い。線83は、これら白色LEDの光出力強度を時間の関数として示す。CCT及び出力光全体の光出力強度は時刻t2において小さなステップをなすが(図8において誇張して大きく示されている)、該ステップはアンバー色LEDからの出力光によりマスクされる。白色LEDの光出力強度は、アンバー色LEDの光出力強度よりも早く増大し、そのため出力光全体の色点は、純粋なアンバー色から白色へとシフトする、即ち出力光全体の色点に関連するCCTが更に増大することが分かる。
【0064】
図8において、全てのLEDが、時刻tAにおいて最大光出力強度に到達する。代替の実施例においては、赤色LEDが早く、例えば時刻t1において、最大光出力強度に到達することも可能である。その後、即ち時刻t1とtAとの間においては、赤色LEDの光出力強度が一定に保たれても良いし、又はゼロへと減少させられても良い。同様に、白色に近いCCTに近づくために、アンバー色LEDの光出力強度は、特定の時刻から、当該光出力強度が時刻tAにおいてゼロに到達する程度にまで、減少させられても良い。
【0065】
本発明は図面及び以上の記述において説明され記載されたが、斯かる説明及び記載は説明するもの又は例示的なものであって限定するものではないとみなされるべきものであることは、当業者には明らかである。本発明は開示された実施例に限定されるものではなく、添付された請求項において定義された本発明の保護範囲内で、幾つかの変形及び変更が可能である。例えば、該記載は、目覚ましランプが例えばLEDのような特定の色点を持つ光源を有する点を説明したが、斯かる光源は実際には増大させられた光出力のため2つ以上の光源素子から成るものであっても良い。
【0066】
以上において、目覚ましモードについて目覚ましランプの動作が説明された。しかしながら該装置は、眠りに入るときに利用されるべき、光出力がゆっくりと減光される逆モードで動作することもできる。斯かる逆モードにおいては、光出力は最大値で開始し、以上に説明された夜明け曲線が反対方向に辿られるが、時間反転を除く全ての説明は同じままである。
【0067】
更に、該装置は手動モードで動作することも可能であり、該手動モードにおいては、制御装置110は、光出力強度をユーザが手動で設定又は変更することを可能とし、制御装置110は、光出力の色点が、適切な夜明け線65により表される光出力強度の関数に従う相関色温度の所定の色度経路上において設定されるように、光源を設定及び制御する。
【0068】
図面、説明及び添付される請求項を読むことにより、請求される本発明を実施化する当業者によって、開示された実施例に対する他の変形が理解され実行され得る。請求項において、「有する(comprising)」なる語は他の要素又はステップを除外するものではなく、「1つの(a又はan)」なる不定冠詞は複数を除外するものではない。単一のプロセッサ又はその他のユニットが、請求項に列記された幾つかのアイテムの機能を実行しても良い。特定の手段が相互に異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これら手段の組み合わせが有利に利用されることができないことを示すものではない。請求項におけるいずれの参照記号も、請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0069】
以上において、本発明による装置の機能ブロックを示すブロック図を参照しながら、本発明が説明された。これら機能ブロックの1つ以上がハードウェアで実装されても良く、この場合には斯かる機能ブロックの機能は個々のハードウェア構成要素によって実行されるが、これら機能ブロックの1つ以上がソフトウェアで実行され、斯かる機能ブロックの機能が、コンピュータプログラム、又はマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、ディジタル信号プロセッサ等のようなプログラム可能な装置の、1行以上のプログラム行によって実行されることも可能であることは、理解されるべきである。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8