(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6170245
(24)【登録日】2017年7月7日
(45)【発行日】2017年7月26日
(54)【発明の名称】マルチチャンネルセラミック中空糸膜の製造方法
(51)【国際特許分類】
B01D 71/02 20060101AFI20170713BHJP
B01D 69/08 20060101ALI20170713BHJP
D01F 6/00 20060101ALI20170713BHJP
D01F 6/32 20060101ALI20170713BHJP
D01F 6/76 20060101ALI20170713BHJP
D01F 9/08 20060101ALI20170713BHJP
B28B 1/32 20060101ALI20170713BHJP
【FI】
B01D71/02
B01D69/08
D01F6/00 B
D01F6/32
D01F6/76 D
D01F9/08 A
B28B1/32 B
B28B1/32 F
【請求項の数】8
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-520251(P2016-520251)
(86)(22)【出願日】2014年5月9日
(65)【公表番号】特表2016-529090(P2016-529090A)
(43)【公表日】2016年9月23日
(86)【国際出願番号】CN2014077152
(87)【国際公開番号】WO2014201920
(87)【国際公開日】20141224
【審査請求日】2015年12月18日
(31)【優先権主張番号】201310244094.2
(32)【優先日】2013年6月19日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515352674
【氏名又は名称】南京工▲業▼大学
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲顧▼学▲紅▼
(72)【発明者】
【氏名】▲時▼振洲
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼▲園▼▲園▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼▲春▼
(72)【発明者】
【氏名】徐南平
【審査官】
富永 正史
(56)【参考文献】
【文献】
中国特許出願公開第101456744(CN,A)
【文献】
特開平11−335928(JP,A)
【文献】
特開2009−184893(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 61/00−71/82
B28B 1/32
D01F 6/00
D01F 6/32
D01F 6/76
D01F 9/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)キャスティング溶液の調製:セラミック粉末、高分子ポリマー、有機溶剤、分散剤を混合することにより、均一で安定したキャスティング溶液を調製し、前記セラミック粉末が前記キャスティング溶液の全質量の55〜65%を占め、前記高分子ポリマーが前記キャスティング溶液の全質量の4〜8%を占め、前記有機溶剤が前記キャスティング溶液の全質量の27〜38%を占め、前記分散剤が前記キャスティング溶液の全質量の0.6〜1.6%を占めており、
(2)真空脱泡:真空下で前記キャスティング溶液中の気泡を除去し、ここで、真空脱ガスの真空度が0.1〜0.2MPaであり、
(3)マルチチャンネルセラミック中空糸膜の成型:キャスティング溶液を圧力駆動でマルチチャンネル中空糸成形金型に通し、そして一定の空気間隔を通してから、内・外凝固浴において相変態をし、マルチチャンネルセラミック中空糸膜のグリーンを形成し、
(4)乾燥:40℃〜60℃の温度で、マルチチャンネルセラミック中空糸膜のグリーンを乾燥させ、
(5)高温焼結:マルチチャンネルセラミック中空糸膜のグリーンを炉内に置き、温度プログラムにより、低温脱バインダー、高温溶融処理及び焼結を行うことにより、マルチチャンネルセラミック中空糸膜を得る、
マルチチャンネルセラミック中空糸膜の製造方法。
【請求項2】
前記セラミック粉末がイットリア安定化ジルコニア、酸化アルミニウム、チタニアのうちの1種または2種であり、粉体の平均粒径の範囲が0.05〜4μmであり、
高分子ポリマーがポリエーテルスルホン、ポリスルホンまたはフッ化ビニリデンホモポリマーのうちの1種または2種であり、
有機溶剤がN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドまたはクロロホルムのうちの1種または2種であり、
分散剤がポリビニルピロリドン、エチルセルロース、ポリエチレングリコールのうちの1種または2種である、請求項1記載のマルチチャンネルセラミック中空糸膜の製造方法。
【請求項3】
外凝固浴が水、エタノールまたはN−メチルピロリドンのうちの1種または2種であり、内凝固浴が脱イオン水、ジメチルアセトアミドまたはN−メチルピロリドンのうちの1種または2種であり、内・外凝固浴の温度が全て15〜35℃であり、内凝固浴の流量が40〜60mL/minである、請求項1記載のマルチチャンネルセラミック中空糸膜の製造方法。
【請求項4】
脱ガス時間が1〜2hである、請求項1記載のマルチチャンネルセラミック中空糸膜の製造方法。
【請求項5】
空気間隔が10〜40cmであり、駆動用空気圧が0.1〜0.4MPaである、請求項1記載のマルチチャンネルセラミック中空糸膜の製造方法。
【請求項6】
温度プログラムは、まず1〜2℃/minの昇温速度で500〜600℃に加熱し、そして3〜5℃/minの昇温速度で1400〜1600℃に加熱し、4〜8h保温してから、3〜5℃/minで500〜600℃に冷却し、最後に自然冷却することである、請求項1記載のマルチチャンネルセラミック中空糸膜の製造方法。
【請求項7】
マルチチャンネルセラミック中空糸膜の外径が2〜4mmであり、チャンネルの直径が0.6〜1.3mmであり、マルチチャンネルセラミック中空糸膜の破壊荷重が19〜25Nに達し、純水フラックスが1.43〜2.4L.Pa−1.m−2 min−1であり、気孔率が53〜65%であり、平均孔径が1.2〜2.9μmである、マルチチャンネルセラミック中空糸膜。
【請求項8】
チャンネル数が4〜9である、請求項7記載のマルチチャンネルセラミック中空糸膜。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無機膜製造分野におけるマルチチャンネルセラミック中空糸膜の製造方法に関し、中空繊維の機械的特性を向上させ、適用における脆性を解決することを目的とする。
【背景技術】
【0002】
セラミック膜は優れた化学的安定性・高温耐性、狭い細孔径分布などの特徴があり、化学や石油化学、食品産業、環境工学などの分野に広く使用されている。セラミック中空糸膜は従来のセラミック膜の利点に加え、3000m
2/m
3と高い充填密度(MarcelMulder、翻訳李林)があり、管状膜及び平膜の10倍に達するため、分離効率が大幅に向上し、膜分離分野では支持体、精密ろ過工程、膜反応器における触媒担体として使用することができる。
【0003】
無機中空繊維に関するレポートは、最初に20世紀90年代に現れ、LeeとSimidは酸化アルミニウムを原料として、それぞれ乾式/湿式紡糸及び融解紡糸により融解紡糸を製造した。中空糸膜製造技術の発展に従って、異なる材料、異なる微細構造の中空糸膜が製造された。中空糸膜の適用範囲の拡大により、その低強度及び脆性といった問題はますます顕著になっている。具体的事象として、水/有機溶剤のある環境において使用する場合、強度不足による障害が発生する恐れがある。従って、高強度及び高フラックスのセラミック中空糸膜を開発するのは、大規模な工業的用途を実現するように解決する必要がある課題である。Liなど(Li K et al. Desalination, 199 2006 360-362)は中空繊維の強度を向上させることを試したが、製造された中空糸膜の破壊荷重はいつでも3N程度に維持した。また、セラミックの使用中における信頼性を向上させるために、一部の材質科学分野の専門家もセラミックの機械的特性を改善している。一部の研究者は次の3つ方法でセラミックの強度と靭性の向上を試した。粉末サイズの改善(CN1472448A)、即ち、微小な粉末のプライマリ結晶粒界でのピン留め効果により、セラミックの機械的特性を改善する。YSZ相変態による強化(CN102850042A)、即ち、安定剤のイットリア及び酸化ジルコニウムで固溶体を形成し、さらに室温において正方結晶を形成し、結晶転移による内部応力で外部応力を消耗することにより、セラミックの機械的特性を改善する。ひげ結晶による強化、即ち、ひげ結晶の抜き出し、断裂及びマイクロクラックの伝播経路の増加で外部応力を消耗することにより、セラミックの機械的特性を改善する。しかし、中空糸膜の強度と靭性を向上させるのに、セラミック中空糸膜の非対称構造における指状細孔、多孔質構造(中空糸膜のフラックス向上のためのもの)は、最大の欠点となった。従って、脆性及び低強度といった問題に対処するのに、これらのソリューションは理想的ではない。それで、高強度のセラミック中空糸膜を開発するのは、大規模な工業的用途を実現するように解決する必要がある課題となった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】中国特許公開第1472448号公報
【特許文献2】中国特許公開第102850042号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Desalination,199 2006 360−362
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
既存技術の欠陥を改善するために、本発明はマルチチャンネルセラミック中空糸膜の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明に係るマルチチャンネルセラミック中空糸膜の製造方法は、セラミック粉末、高分子ポリマー、有機溶剤、分散剤を混合し、均一で安定したキャスティング溶液を形成し、そのうち、セラミック粉末がキャスティング溶液の全質量の55〜65%を占め、高分子ポリマーがキャスティング溶液の全質量の4〜8%を占め、有機溶剤がキャスティング溶液の全質量の27〜38%を占め、分散剤がキャスティング溶液の全質量の0.6〜1.6%を占めており、真空でキャスティング溶液の中の気泡を除去し、キャスティング溶液は圧力駆動でマルチチャンネル中空糸成形金型を通し、そして一定の空気間隔を通してから、内・外凝固浴において相変態をし、マルチチャンネルセラミック中空糸膜のグリーンを形成し、40℃〜60℃の温度で、マルチチャンネルセラミック中空糸膜のグリーンを乾燥し、マルチチャンネルセラミック中空糸膜のグリーンを炉内に置き、温度プログラムにより、低温脱バインダー、高温溶融処理及び焼結を行い、マルチチャンネルセラミック中空糸膜を製造する。
【0008】
好ましくは、前記のセラミック粉末がイットリア安定化ジルコニア(YSZ)、酸化アルミニウム、チタニアのうちの1種または2種であり、粉体の平均粒径の範囲が0.05〜4μmであり、高分子ポリマーがポリエーテルスルホン、ポリスルホンまたはフッ化ビニリデンホモポリマーのうちの1種または2種であり、有機溶剤がN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドまたはクロロホルムのうちの1種または2種であり、分散剤がポリビニルピロリドン、エチルセルロース、ポリエチレングリコールのうちの1種または2種である。
【0009】
好ましくは、外凝固浴が水、エタノールまたはN−メチルピロリドンのうちの1種または2種であり、内凝固浴が脱イオン水、ジメチルアセトアミドまたはN−メチルピロリドンのうちの1種または2種であり、内・外凝固浴の温度がすべて15〜35℃であり、内凝固浴の流量が40〜60mL/minである。
【0010】
好ましくは、真空脱ガスの真空度が0.1〜0.2MPaであり、脱ガス時間が1〜2hであり、空気間隔が10〜40cmであり、駆動用空気圧が0.1〜0.4MPaである。
【0011】
好ましくは、温度プログラムをまず1〜2℃/minの昇温速度で500〜600℃に加熱し、そして3〜5℃/minの昇温速度で1400〜1600℃に加熱し、4〜8h保温してから、3〜5℃/minで500〜600℃に冷却し、最後に自然冷却する。
【0012】
本発明に係る方法で製造されたマルチチャンネルセラミック中空糸膜は、外径が2〜4mmであり、チャンネルの直径が0.6〜1.2mmであり、マルチチャンネルセラミック中空糸膜の破壊荷重が19〜25Nに達し、純水フラックスが1.43〜2.4L.Pa
−1.m
−2min
−1であり、気孔率が53〜65%であり、平均孔径が1.2〜2.9μmである。好ましくは、チャンネル数が4〜9である。
【0013】
本発明はセラミック粉末、高分子ポリマー、有機溶剤、分散剤を混合し、均一で安定したキャスティング溶液を調製する。キャスティング溶液は真空で脱ガスを行う。蠕動ポンプの制御で、内凝固浴の流速が40〜60mL/minであり、内凝固浴の温度が15〜35℃であり、0.1〜0.4MPaの駆動用空気圧及びギアポンプにより、キャスティング溶液をスピニングノズルに押し込み、相変態とマルチチャンネル中空糸成形金型との共同作用により初期成形したグリーンが10〜40cmの空気間隔を通って、垂直に15〜35℃の外凝固浴に落ち、固化成形する。マルチチャンネルセラミック中空糸膜のグリーンの乾燥温度は40〜60℃であり、グリーンの品質に大きな影響を及ぼす。温度が低すぎる場合、乾燥時間が長くなり、効率が低くなる。温度が高すぎる場合、硬化反応が速すぎることにより、グリーンに含まれている気孔が増えたり、割れることが発生する恐れがある。乾燥されたグリーンに1400〜1600℃で4〜8h高温焼結を行ってから、マルチチャンネルセラミック中空繊維を製造する。製造さたマルチチャンネルセラミック中空糸膜は、内室で骨格構造を支えることで、セラミック中空糸膜の強度を向上させる役割を果たす。
【発明の効果】
【0014】
本発明のイノベーションとして、セラミック中空糸膜の全体的構造を最適化し、セラミック中空糸膜の内室で骨格構造を支えることで、セラミック中空糸膜の強度を向上させる役割を果たすといった目的が達成される。現在では、マルチチャンネルセラミック中空糸膜の製造技術を完全に把握した。実際の使用で、マルチチャンネルセラミック中空糸膜は次の利点がある。(1)高い機械的強度。マルチチャンネルセラミック中空糸膜の破壊荷重が19〜22Nに達し、一般的セラミック中空糸膜の5〜7倍である。マルチチャンネルセラミック中空糸膜の内室にある骨格構造及び周りのサポートトライアングルは、セラミック中空糸膜の強度を向上させるための主要な構造となる。(2)高フラックス、高選択性。マルチチャンネルセラミック中空糸膜は典型的な非対称構造がある(指状細孔によるフラックスの向上、海綿体による選択性の向上)。(3)壁厚を減らし、フィード液が壁を通る貫通抵抗を低減する。マルチチャンネルセラミック中空糸膜の壁厚は0.1〜0.3mmであり、一般的なセラミック中空糸膜の壁厚は0.4〜0.5mmである。壁厚が減少したと共に、マルチチャンネルセラミック中空繊維の機械的強度が向上したので、強度とフラックスの互いに制約するものを調和した。技術研究及び製造設備で設計・拡大を行った上で、現在20000本の年間生産能力を実現し、マルチチャンネルセラミック中空糸膜の長さが70cmに達し、破断荷重が19〜22Nで、気孔率が50〜60%である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2】YSZ7チャンネルセラミック中空糸膜SEM図である(Aエリア−骨格構造、Bエリア−サポートトライアングル、Cエリア−指状細孔、Dエリア−海綿体)。
【
図3】Al
2O
37チャンネルセラミック中空糸膜SEM図である(Aエリア−骨格構造、Bエリア−海綿体、Cエリア−多孔質構造)。
【
図4】YSZ4チャンネルセラミック中空糸膜SEM図である(Aエリア−骨格構造、Bエリア−サポートトライアングル、Cエリア−指状細孔、Dエリア−海綿体)。
【
図5】Al
2O
34チャンネルセラミック中空糸膜SEM図である(Aエリア−骨格構造、Bエリア−サポートトライアングル、Cエリア−海綿体、Dエリア−指状細孔)。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、具体的な実施形態及び図面でマルチチャンネルセラミック中空糸膜の製造工程を説明する。
【0017】
実施形態1;YSZ7チャンネル中空糸膜の製造
特定の順序により、N-メチルピロリドン、ポリビニルピロリドン、ポリエーテルスルホン、YSZを0.3:0.01:0.04:0.65の質量比で混合した。混合されたキャスティング溶液を紡糸タンクに入れ、真空度0.1MPaで2hの脱ガス処理を行った。水道水を外凝固浴とし、外凝固浴の温度は15℃である。脱イオン水を内凝固浴とし、内凝固浴は温度が15℃で、流量が40mL/minである。空気間隔が10cmであり、0.14MPaの駆動用空気圧でキャスティング溶液をスピニングノズルから押し出し、内凝固浴と7チャンネルスピニングノズルとの共同作用により初期成形し、外凝固浴で十分に相変態を行なってから、特定の微細構造のあるYSZ7チャンネルセラミック中空糸膜のグリーンを形成した。紡糸プロセス全体は
図1の通りである。更に、グリーンを炉内で焼結した。まず1℃/minの昇温速度で500℃に加熱し、そして3℃/minの昇温速度で1400℃に加熱し、5h保温してから、3℃/minで500℃に冷却し、最後に自然冷却した。
図2に示すように、製造された7チャンネルセラミック中空糸膜は、外径が2.92mmであり、チャンネル直径が0.61mmである。純水フラックス法、三点曲げ強度法、アルキメデス法、気泡圧力法の4つの方法でYSZ7チャンネルセラミック中空糸膜の性能を特徴づけた。YSZ7チャンネルセラミック中空糸膜は、純水フラックスが1.68L.Pa
−1.m
−2min
−1であり、破断荷重が19Nであり、気孔率65%であり、平均孔径が1.4〜1.6μmである。
【0018】
実施形態2;Al
2O
37チャンネル中空糸膜の製造
特定の順序により、ジメチルアセトアミド、ポリビニルピロリドン、ポリスルホン、Al
2O
3を0.372:0.008:0.07:0.55の質量比で混合した。混合されたキャスティング溶液を紡糸タンクに入れ、真空度0.2MPaで1hの脱ガス処理を行った。エタノールを外凝固浴とし、外凝固浴の温度は25℃である。ジメチルアセトアミドを内凝固浴とし、内凝固浴は温度が20℃で、流量が60mL/minである。空気間隔が40cmであり、0.2MPaの駆動用空気圧でキャスティング溶液をスピニングノズルから押し出し、内凝固浴と7チャンネルスピニングノズルとの共同作用により初期成形し、外凝固浴で十分に相変態を行なってから、特定の微細構造のあるAl
2O
37チャンネルセラミック中空糸膜のグリーンを形成した。更に、グリーンを炉内で焼結した。まず2℃/minの昇温速度で600℃に加熱し、そして5℃/minの昇温速度で1600℃に加熱し、8h保温してから、5℃/minで600℃に冷却し、最後に自然冷却した。
図3に示すように、製造されたAl
2O
37チャンネルセラミック中空糸膜は、外径が3.37mmであり、チャンネル直径が0.65mmである。実施形態1と同じ特徴付け方法を採用した。Al
2O
37チャンネルセラミック中空糸膜は、純水フラックスが1.43L.Pa
−1.m
−2min
−1であり、破断荷重が20Nであり、気孔率56%であり、平均孔径が1.2〜1.4μmである。
【0019】
実施形態3;YSZ4チャンネル中空糸膜の製造
特定の順序により、クロロホルム、ポリエチレングリコール、ポリフッ化ビニリデン、YSZを0.305:0.01:0.045:0.64の質量比で混合した。混合されたキャスティング溶液を紡糸タンクに入れ、真空度0.1MPaで2h2の脱ガス処理を行った。水道水を外凝固浴とし、外凝固浴の温度は25℃である。N−メチルピロリドンを内凝固浴とし、内凝固浴は温度が25℃で、流量が50mL/minである。空気間隔が20cmであり、0.32MPaの駆動用空気圧でキャスティング溶液をスピニングノズルから押し出し、内凝固浴と4チャンネルスピニングノズルとの共同作用により初期成形し、外凝固浴で十分に相変態を行なってから、特定の微細構造のあるYSZ4チャンネルセラミック中空糸膜のグリーンを形成した。さらに、グリーンを炉内で焼結した。まず2℃/minの昇温速度で600℃に加熱し、そして4℃/minの昇温速度で1500℃に加熱し、6h保温してから、4℃/minで600℃に冷却し、最後に自然冷却した。
図4に示すように、製造されたYSZ4チャンネルセラミック中空糸膜は、外径が2.60mmであり、チャンネル直径が0.86mmである。実施形態1と同じ特徴付け方法を採用した。YSZ4チャンネルセラミック中空糸膜は、純水フラックスが1.8L.Pa
−1.m
−2min
−1であり、破断荷重が22Nであり、気孔率56%であり、平均孔径が2.6〜2.9μmである。
【0020】
実施形態4;Al
2O
34チャンネル中空糸膜の製造
特定の順序により、ジメチルアセトアミド、ポリビニルピロリドン、ポリスルホン、Al
2O
3を0.27:0.016:0.07:0.644の質量比で混合した。混合されたキャスティング溶液を紡糸タンクに入れ、真空度0.2MPaで1hの脱ガス処理を行った。エタノールを外凝固浴とし、外凝固浴の温度は35℃である。脱イオン水を内凝固浴とし、内凝固浴は温度が35℃で、流量が40mL/minである。空気間隔が30cmであり、0.4MPaの駆動用空気圧でキャスティング溶液をスピニングノズルから押し出し、内凝固浴と4チャンネルスピニングノズルとの共同作用により初期成形し、次いで外凝固浴で十分に相変態を行なってから、特定の微細構造のあるAl
2O
34チャンネルセラミック中空糸膜のグリーンを形成した。更に、グリーンを炉内で焼結した。まず2℃/minの昇温速度で600℃に加熱し、そして4℃/minの昇温速度で1550℃に加熱し、5h保温してから、4℃/minで500℃に冷却し、最後に自然冷却した。
図5に示すように、製造されたAl
2O
34チャンネルセラミック中空糸膜は、外径が2.78mmであり、チャンネル直径が0.9mmであった。実施形態1と同じ特徴付け方法を採用した。Al
2O
34チャンネルセラミック中空糸膜は、純水フラックスが2.4L.Pa
−1.m
−2min
−1であり、破断荷重が25Nであり、気孔率53%であり、平均孔径が1.4〜1.5μmである。