特許第6170251号(P6170251)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6170251液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6170251
(24)【登録日】2017年7月7日
(45)【発行日】2017年7月26日
(54)【発明の名称】液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器
(51)【国際特許分類】
   A45D 34/04 20060101AFI20170713BHJP
   B65D 83/00 20060101ALI20170713BHJP
【FI】
   A45D34/04 555
   A45D34/04 525Z
   B65D83/00 G
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-539080(P2016-539080)
(86)(22)【出願日】2014年7月25日
(65)【公表番号】特表2017-504379(P2017-504379A)
(43)【公表日】2017年2月9日
(86)【国際出願番号】KR2014006821
(87)【国際公開番号】WO2015088120
(87)【国際公開日】20150618
【審査請求日】2016年7月14日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0152703
(32)【優先日】2013年12月10日
(33)【優先権主張国】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515033496
【氏名又は名称】ヨンウー カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、スンファン
【審査官】 大瀬 円
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭62−161657(JP,U)
【文献】 実開昭62−90341(JP,U)
【文献】 特開平10−278954(JP,A)
【文献】 米国特許第7178703(US,B2)
【文献】 特開2006−213350(JP,A)
【文献】 国際公開第2004/069679(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0144598(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 34/04
B65D 47/18、83/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物が貯蔵されるチューブ本体(100)と、
前記チューブ本体(100)の上部に結合されてチューブ本体(100)に支持され、前記チューブ本体(100)内に貯蔵された内容物が排出されるように排出孔(210)が形成されたチューブネック(200)と、
前記チューブネック(200)の内側に結合され、前記排出孔(210)を通じて排出される内容物が上部へ移動する時、吐出量が調節されるように下部から上部へ行くほど広くなる吐出量調節管(310)を備えた吐出量調節部(300)と、
前記チューブネック(200)の上部に結合され、前記吐出量調節部(300)を加圧して前記チューブネック(200)の内側に前記吐出量調節部(300)を固定させる内容物吐出管(400)であって、内容物を外部へ吐出させる吐出孔(410)が上部に形成された内容物吐出管(400)と、
前記チューブネック(200)の外側を囲みながら結合され、前記内容物吐出管(400)の吐出孔(410)を止栓する止栓棒(520)が備えられたオーバーキャップ(500)と、を含み、
前記内容物吐出管(400)の上部は、下部よりも小さな径を持ち、かつ、前記下部よりも小さな直径のまま吐出孔(410)まで延在し、前記チューブ本体(100)が加圧されると、前記内容物吐出管(400)の内部に充填された内容物が、前記下部よりも小さな直径のまま前記吐出孔(410)まで延在する前記内容物吐出管(400)の上部を通過して、前記吐出孔(410)から外部へ吐出されることにより滴状に吐出されるこ
を特徴とする、液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器。
【請求項2】
前記吐出量調節部(300)には、前記内容物吐出管(400)の下部が定置できるように外周面を取り囲んで定置部(320)が形成され、前記内容物吐出管(400)の下部には、前記定置部(320)に定置される定置用突起(420)が形成されること
を特徴とする、請求項1に記載の液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器。
【請求項3】
内容物が貯蔵されるチューブ本体(100’)と、
前記チューブ本体(100’)の上部に結合されてチューブ本体(100’)に支持され、前記チューブ本体(100’)の加圧により前記チューブ本体(100’)に貯蔵された内容物が排出される時、吐出量が調節されるように下部から上部に行くほど広くなる吐出量調節管(210’)が備えられたチューブネック(200’)と、
前記チューブネック(200’)の上部に結合され、前記吐出量調節管(210’)を通じて上部へ移動する内容物を外部へ吐出するように、上部に吐出孔(310’)が形成された内容物吐出管(300’)と、
前記チューブネック(200’)の外周に結合され、前記内容物吐出管(300’)の吐出孔(310’)を止栓する止栓棒(420’)を備えたオーバーキャップ(400’)と、を含み、
前記内容物吐出管(300’)の上部は、下部よりも小さな直径を持ち、かつ、前記下部よりも小さな直径のまま吐出孔(310’)まで延在し、前記チューブ本体(100’)が加圧されると、前記内容物吐出管(300’)の内部に充填された内容物が、前記下部よりも小さな直径のまま前記吐出孔(310’)まで延在する前記内容物吐出管(300’)の上部を通過して、前記吐出孔(310’)から外部へ吐出されることにより滴状に吐出されるこ
を特徴とする、液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チューブ型化粧品容器に関し、より詳細には、下部から上部へ行くほど広くなる簡単な内容物吐出構造を通じて液状の内容物を滴状に吐出することを可能とし、製造時間の短縮及び製造費用節減によって使用者の費用負担を軽減可能な、液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に目に滴下して使用する治療用薬物、人工涙液などは、チューブ容器に注入して提供され、使用者がチューブ容器を加圧時、液状の内容物が滴状に一定量吐出される。
【0003】
上記のような液状の内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器が登録実用新案第20-0310084号(以下、「登録実用新案」という)に開示されている。
【0004】
前記登録実用新案は、チューブ容器(1)の先端に形成した排出部(2)に、吐出孔(3a)が形成された排出部用の結合キャップ(3)を結合し、その上に蓋(4)を係合するようにしたチューブ型の化粧品容器であって、吐出孔(5a)が形成された第1吐出管(5)を前記吐出部の結合キャップ(3)の内部に挿入し、前記第1吐出管(5)の内部には、上部に一字型切欠部(6a)が形成されたゴム材質の中間出口管(6)を挿入し、さらに、前記中間出口管(6)の内部には、下部にフランジ(7b)を形成してチューブ容器(1)の排出部(2)内に形成された係止環(2a)に係止されるようにし、中央にはチューブ容器(1)と連通する吐出孔(7c)が形成された管体形のチューブ出口管(7)を挿入するように構成したことが特徴である。
【0005】
前記登録実用新案は、チューブ容器(1)を所定の力で加圧すると、容器内の内容物がチューブ出口管(7)の吐出孔(7c)を通じて移動し、スペース(9)に集まると同時に、チューブ出口管(7)を囲んでいる中間出口管(6)の切欠部(6a)が広がり、一字型の隙間が生じ、この隙間にスペース(9)に集まった液状の内容物が排出され、水滴状に変換されて、第1吐出管(5)の吐出孔(5a)を通じて外部へ吐出される。該登録実用新案は、内容物を水滴状に吐出するための構造が複雑なので、製造時間が増加することはもちろん、製造費用増加による使用者の費用負担が大きくなると言う問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国登録実用新案第20-0310084号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上述の問題点を解決するために案出されたもので、本発明の目的は、下部から上部へ行くほど広くなる簡単な内容物吐出構造を通じて液状の内容物を滴状に吐出することが可能なので、製造時間の短縮はもちろん、製造費用節減による使用者の費用負担軽減を図ることができる、液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記のような問題点を解決するために、本発明の好ましい第1実施形態に係る液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器は、内容物が貯蔵されるチューブ本体(100)と、前記チューブ本体(100)の上部に結合されてチューブ本体(100)に支持され、前記チューブ本体(100)に貯蔵された内容物が排出されるように排出孔(210)が形成されたチューブネック(200)と、前記チューブネック(200)の内側に結合され、前記排出孔(210)を通じて排出される内容物が上部へ移動する時、吐出量が調節されるように下部から上部に行くほど広くなる吐出量調節管(310)が備えられた吐出量調節部(300)と、前記チューブネック(200)の上部に結合され、前記吐出量調節部(300)を加圧して、前記チューブネック(200)の内側に、前記吐出量調節部(300)を固定させ、その上段に内容物を外部へ吐出させる吐出孔(410)が形成される内容物吐出管(400)と、前記チューブネック(200)の外側を囲みながら結合され、前記内容物吐出管(400)の吐出孔(410)を止栓する止栓棒(520)を備えたオーバーキャップ(500)とを含むことを特徴とする。
【0009】
また、前記吐出量調節部(300)には、前記内容物吐出管(400)の下部が定置されるように外周面を取り囲んで定置部(320)が形成され、前記内容物吐出管(400)の下部には、前記定置部(320)に定置される定置用突起(420)が形成されることを特徴とする。
【0010】
他の実施態様では、本発明の好ましい第2実施形態に係る液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器は、内容物が貯蔵されるチューブ本体(100’)と、前記チューブ本体(100’)の上部に結合され、チューブ本体(100’)に支持され、前記チューブ本体(100’)の加圧により前記チューブ本体(100’)に貯蔵された内容物が排出される時、吐出量が調節されるように下部から上部に行くほど広くなる吐出量調節管(210’)を備えたチューブネック(200’)と、前記チューブネック(200’)の上部に結合され、前記吐出量調節管(210’)を通じて上部へ移動する内容物を外部へ吐出するように、上側に吐出孔(310’)が形成される内容物吐出管(300’)と、前記チューブネック(200’)の外側を囲みながら結合され、前記内容物吐出管(300’)の吐出孔(310’)を止栓する止栓棒(420’)を備えたオーバーキャップ(400’)と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明によれば、下部から上部に行くほど広くなる簡単な内容物吐出構造を通じて液状の内容物を滴状に吐出することが可能なので、製造時間の短縮はもちろん、製造費用の節減による使用者の費用負担を軽減することができると言う長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の好ましい第1実施形態に係る、液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器の構成を示す分解断面図である。
図2図2は、本発明の好ましい第1実施形態に係る、液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器の構成を示す組立断面図である。
図3図3は、本発明の好ましい第1実施形態に係る、液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器の使用状態図である。
図4図4は、本発明の好ましい第2実施形態に係る、液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器の構成を示す組立断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明を詳細に説明する。各図面に記載された同一の参照符号は同一の部材を示す。
【0014】
図1は、本発明の好ましい第1実施形態に係る液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器の構成を示す分解断面図であり、図2は、本発明の好ましい第1実施形態に係る液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器の構成を示す組立断面図であり、図3は、本発明の好ましい第1実施形態に係る液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器の使用状態図である。
【0015】
図1〜3を参照すると、本発明の好ましい実施形態に係る液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器は、チューブ本体(100)、チューブネック(200)、吐出量調節部(300)、内容物吐出管(400)、オーバーキャップ(500)を含む。
【0016】
前記チューブ本体(100)は、液状の内容物が貯蔵されるもので、使用者による加圧によって内容物を吐出することが可能な材質のチューブで構成される。
【0017】
前記チューブネック(200)は、前記チューブ本体(100)の上部に結合されてチューブ本体(100)に支持され、その中央部には、前記チューブ本体(100)に貯蔵された内容物が排出されることが可能なように排出孔(210)が形成される。
前記チューブネック(200)の上部外周面には、オーバーキャップ(500)とネジ結合することが可能なように、第1ネジ山(220)が形成される。
【0018】
前記吐出量調節部(300)は、前記チューブネック(200)の内側に結合されて前記排出孔(210)を通じて排出される内容物が上部へ移動する時、その吐出量を調節することができる。該実施形態の実施例の中には、前記吐出量調節部(300)の中央部に、下部から上部へ行くほど広くなる吐出量調節管(310)が備えられる特徴がある。
【0019】
前記吐出量調節管(310)は、吐出量調節部(300)の上側中央部から下方向へ延長され、内容物の吐出量を調節することとなり、下部から上部へ行くほど広くなるように形成されることで、内容物が滴下することを可能にする。
【0020】
内容物が滴下する過程は、図3に示すように、使用者がチューブ本体(100)を上下逆さまにした状態でチューブ本体(100)を加圧すると、排出孔(210)を通じて排出される内容物のうち、極少量の内容物が吐出量調節管(310)の狭い下部を通過して内容物吐出管(400)の内部に充填されるようになる。内容物吐出管(400)の内部への内容物の充填が完了した状態で、一定量の内容物が吐出量調節管(310)の狭い下部を持続的に通過する場合、内容物吐出管(400)の吐出孔(410)に内容物が集積して、滴状に内容物の吐出が行われることとなる。
【0021】
一方、前記の吐出量調節部(300)には、後述する内容物吐出管(400)の下部に形成される定置用突起(420)が定置できるように外周面を取り囲んで定置部(320)が形成される。
【0022】
前記内容物吐出管(400)は、前記チューブネック(200)の上部に結合されて内容物を外部へ吐出させ、その上側に吐出孔(410)が形成され、該吐出孔(410)を通して内容物を吐出する。
【0023】
本発明において、前記内容物吐出管(400)は、前記吐出量調節部(300)を加圧して前記チューブネック(200)の内側に前記吐出量調節部(300)を固定させることが特徴で、このために、内容物吐出管(400)の下部には、前記定置部(320)に定置される定置用突起(420)が形成される。
【0024】
一方、本発明において、前記内容物吐出管(400)の上部には、下部よりも直径が小さい吐出孔(410)が形成され、前記チューブ本体(100)が加圧されると、前記吐出量調節管(310)を通過して内容物吐出管(400)の内部に充填された内容物が、前記吐出孔(410)を通って吐出される過程で、前記直径が小さく形成された前記内容物吐出管(400)上部を通過することにより滴状に吐出されることが可能になる。
【0025】
言いかえれば、本発明では、下部から上部に行くほど広くなる排出量調節管(310)の構造と上部が下部よりも小さく形成された内容物吐出管(400)の構造を通して、チューブ本体(100)をやや強く加圧しても、内容物が水流を噴出するような現象を起こさずに滴状に一滴ずつ吐出することが可能である。
【0026】
前記オーバーキャップ(500)は、前記チューブネック(200)の外周に着脱可能に結合されるもので、チューブネック(200)の第1ネジ山(220)にネジ結合されることが可能なように、内周面に第2ねじ山(510)が形成される。
【0027】
前記オーバーキャップ(500)の内側上部には、内容物の漏出を防止するように、前記内容物吐出管(400)の吐出孔(410)を止栓する止栓棒(520)が備えられる。
【0028】
次に、図4を参照して、本発明の好ましい第2実施形態に係る液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器を説明する。
【0029】
図4を参照すると、本発明の好ましい第2実施形態に係る液状内容物を滴状に吐出するチューブ型化粧品容器は、前述した第1実施形態と異なり、内容物の吐出量を調節する吐出量調節部(300)が個別に存在せず、チューブネック(200’)の中央に吐出量調節管(210’)を備えたことが特徴であり、該吐出量調節管(210’)が下部から上部に行くほど広くなるように前記チューブネック(200’)に一体に成形されることにより、吐出量調節部(300)をチューブネック(200)の内側に結合させるための組立過程が不要になり、部品数削減および組立時間短縮による生産性の向上を図ることが可能となる。
【0030】
その他、チューブ本体(100’)、内容物吐出管(300’)およびオーバーキャップ(400’)は、第1実施形態で説明したものと同一であるので詳細な説明は省略する。
【0031】
図面と明細書で最適の実施形態を開示した。ここで特定の用語が用いられているが、これは単に本発明を説明するための目的で用いられたものであり、意味の限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために用いられたものではない。従って、当該技術分野の通常の知識を有する者であれば、多様な変形および均等な他の実施形態が可能であることを理解すべきである。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、添付された特許請求の範囲の技術的思想によって定められるべきである。
図1
図2
図3
図4