(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6170252
(24)【登録日】2017年7月7日
(45)【発行日】2017年7月26日
(54)【発明の名称】低摩擦小型サーボピストン組立体
(51)【国際特許分類】
F04B 1/26 20060101AFI20170713BHJP
【FI】
F04B1/26 101
【請求項の数】9
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2016-539678(P2016-539678)
(86)(22)【出願日】2015年1月28日
(65)【公表番号】特表2016-532820(P2016-532820A)
(43)【公表日】2016年10月20日
(86)【国際出願番号】IB2015000078
(87)【国際公開番号】WO2015118398
(87)【国際公開日】20150813
【審査請求日】2016年3月7日
(31)【優先権主張番号】14/172,171
(32)【優先日】2014年2月4日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515359466
【氏名又は名称】ダンフォス・パワー・ソリューションズ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】ハンセル,ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】ライト,ジョセフ
【審査官】
所村 陽一
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2011/0094214(US,A1)
【文献】
実開平01−103783(JP,U)
【文献】
英国特許第00791170(GB,B)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 1/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
斜板型静水圧ポンプおよびモータのサーボピストンシリンダ(32)内に取り付けられるサーボピストン(30)と、
ガイドロッド(36)のまわりで前記サーボピストンの各端部内に連結される一対のブッシュ(34)と、
前記サーボピストンを貫通する穴(38)と
を備え、
前記ガイドロッドが、前記穴の中で受けられて、前記サーボピストンを越えて延在し、前記サーボピストンシリンダ内で受けられる、
サーボピストン組立体。
【請求項2】
前記ガイドロッドが、前記サーボピストンシリンダ内から片持ちにされる一対のロッドを含む、
請求項1に記載の組立体。
【請求項3】
斜板が、斜板接続点で前記サーボピストン組立体に連結される、
請求項1に記載の組立体。
【請求項4】
前記サーボピストンと前記斜板接続点と前記サーボピストンの直動軸との間の距離に基づいて、チッピングモーメントが前記サーボピストン上で誘起される、
請求項3に記載の組立体。
【請求項5】
前記ブッシュが、金属およびポリマーからなる群から選択される、
請求項1に記載の組立体。
【請求項6】
前記サーボピストン組立体がハウジング内に配設される、
請求項1に記載の組立体。
【請求項7】
斜板が前記ハウジング内に配設され、前記サーボピストン組立体に連結される、
請求項6に記載の組立体。
【請求項8】
斜板軸受が、前記斜板と取付フランジとの間に設置される、
請求項7に記載の組立体。
【請求項9】
前記斜板軸受が、半円形クレードル型、完全円形、円錐ころ、円筒ころ、針状ころ、およびジャーナル軸受からなる群から選択される、
請求項8に記載の組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーボピストンに関し、より詳細には、斜板型静水圧ポンプおよびモータの低摩擦小型サーボピストン組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
閉回路ポンプまたはモータとして作動する、既知の、斜板を有する静水圧可変容量ユニットにおいて、可変容量ピストンは、シリンダブロックのシリンダで案内され、可変容量ユニットの軸のまわりを回転する。回転中、容量ピストンは、摺動ブロックによって斜板上で支持され、各容量ピストンは360°回転するごとに、完全なストロークを実行する。この目的のために、斜板は、摺動ブロック上に平坦な滑走面を有する。
【0003】
斜板は、容量ピストンのストローク方向に対するその滑走面の角度位置が変化するように、サーボシステムによって旋回させることができる。したがって、前記ピストンのストロークは変化し、ポンプで発生する体積流量も変化する。斜板の旋回角度を変化させるために必要な力は一般に、サーボシステムによる液圧で発生する。この目的のために、斜板は、対応するサーボシリンダで案内され、圧力によって作動させることができる1つまたは複数のサーボピストンに連結される。結果としてもたらされるサーボピストンの調整は、たとえば斜板に連結されるサーボアームを介して、それによって旋回する斜板に機械的に伝達される。復帰のためのばね配置のばね力は、可変容量装置のサーボシステムが作動していないとき、それらが斜板の旋回角度を中立位置に、すなわち0°の角度位置に戻すように寸法が決められる。
【0004】
サーボピストンは、当該技術分野においてよく知られている。通常、サーボピストンおよびそれらの斜板への連結は、サーボピストンとその案内穴との間の反力を最小化するように設計されていて、ピストンの運動に抵抗する摩擦力を減少させる。この摩擦力は、容量制御システムで指令されるピストン位置のヒステリシスの大きな要因である。ピストンとその案内穴との間の摩擦は、摩耗および部品寿命の減少にもつながる。
【0005】
閉回路ポンプ上で横向きに配置されるサーボピストンは一般に、サーボピストンの容量の各方向に働くサーボばねを使用するが、それは、それによって同じばねを使用する斜板の両方の旋回方向に対して復帰が保証されるためである。構造空間を節約するために、ばねは中空の削孔されたサーボピストンに収容されてもよいが、この場合、斜板のサーボアームは、サーボピストンの移動の軸に位置する中心力をサーボピストンに適用することができず、傾動力が不可避的に発生するという問題を生じる。一方、サーボ空間に力を加える一方側にばねが配置される場合、これらの傾動力は避けられるが、大きな構造空間が必要である。この構造幅の問題を軽減させるために、ばねをサーボシリンダ圧空間にさらに配置することもできるが、これは非常に精密に製造される部品を必要とし、シリンダ空間の寸法のために選択できるばね力の点で厳格に限定される。
【0006】
サーボピストン軸は軸中心線に垂直である横軸サーボピストンでは、360°軸受の代わりにクレードル型斜板軸受を使用することが典型的である。サーボピストンは、360°軸受の空いた空間を占めてもよいが、クレードル型軸受はカスタムであり、標準カタログ軸受より高価であることが欠点である。
【0007】
標準軸受を使用しながら出力密度要件に適合させるために、サーボピストンは、使用可能空間を活用するように設計しなければならない。したがって、これらの不備に対処する装置の必要性が、当該技術分野において存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、小型で低摩擦のサーボピストン組立体を提供することである。
【0009】
本発明の別の目的は、安価に製造できるサーボピストン組立体を提供することである。
【0010】
これらおよびその他の目的は、以下の明細書、図面、および特許請求の範囲に基づいて、当業者にとって明らかであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
サーボピストン組立体は、サーボピストンシリンダ内に取り付けられるサーボピストン本体を有する。一対のブッシュは、サーボピストン本体の各端部内に取り付けられる。細長い穴は、サーボピストン本体を貫通し、サーボピストン本体から延在し、サーボピストンシリンダ内に受けられるガイドロッドを受ける。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】液圧システムにおけるサーボピストン組立体の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図を参照すると、低摩擦小型サーボピストン組立体10が、ハウジング12内に配設される。ハウジング12は別個のエンドキャップおよびハウジングとしてもよく、または、単一の部品に一体化されてもよい。軸14はハウジング12内に配設される。軸14は、ハウジング12のカバー20に回転可能に連結され、反対の側壁16に向けて開口18を貫通する。斜板22と取付フランジ26との間に設置される斜板軸受24を有する斜板22は、軸14に近接している。取付フランジ26は、ハウジング12とは別個の部品、または、ハウジング12と一体である。
【0014】
斜板軸受24は、半円形クレードル型、完全円形、円錐ころ、円筒ころ、針状ころ、ジャーナル軸受などの任意の種類である。また、回転キット28は、軸14に摺動自在に取り付けられる。
【0015】
サーボピストン組立体10は斜板22に連結される。組立体10は、サーボシリンダ32内に取り付けられるサーボピストン30を含む。サーボシリンダ32は、ハウジング12とは別個の部品、または、ハウジング12と一体である。サーボピストン30は、ピストン30と、ピストン30内の中心に配置された穴38を貫通するガイドロッド36との間に設置される、ピストン30の各端部内の一対のブッシュ34を有する。ブッシュ34は、ガイドロッド38とピストン30との間の摩擦を減少させるだけでなく、ブッシュ34は、追加の空間を必要とするガイドおよびシールリングも置き換える。ガイドロッド36はサーボピストン30を越えて延在し、サーボシリンダ32内で受けられる。あるいは、完全に貫通するピストン30の代わりに、一対のガイドロッド36が、サーボシリンダ32内から片持ちにされる。サーボピストン30は制御装置に連結されて、それによって制御される。
【0016】
作動中、内部ガイドロッド36は、好ましくは金属またはポリマーから作られる低摩擦ブッシュ34上で、サーボピストン30を支持する。たとえばリニアボールベアリングなどのその他の種類の直線案内軸受形式が使用されてもよい。サーボピストン30が、シリンダブロックおよび、クレードル軸受24と対照的に完全円形でもよい斜板軸受24に非常に近いため、この設計は、非常に小型のポンプの設計を可能にする。これはさらに、高出力密度のための、低価格軸受/斜板部品と小さいパッケージ寸法との組合せを可能にする。ピストンおよび斜板の接続点42とピストン30の直動軸との間の距離により、チッピングモーメントがサーボピストン32上で誘起されるため、低価格が実現される。チッピングモーメントの減少は、摩擦、およびポンプのパッケージ寸法の増大をもたらす。この内部案内は外部案内システムのように、サーボピストン(30)の幅、および同様にポンプの幅を広げることはない。
【0017】
したがって、最低でも明示した目的のすべてを満たす、小さいパッケージ寸法で性能目標を達成することができるような、サーボピストンの直線案内を提供する低摩擦ソリューションが開示される。