特許第6170277号(P6170277)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6170277
(24)【登録日】2017年7月7日
(45)【発行日】2017年7月26日
(54)【発明の名称】制汗組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/11 20060101AFI20170713BHJP
   A61K 8/26 20060101ALI20170713BHJP
   A61K 8/28 20060101ALI20170713BHJP
   A61K 8/31 20060101ALI20170713BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20170713BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20170713BHJP
   A61K 8/65 20060101ALI20170713BHJP
   A61K 8/86 20060101ALI20170713BHJP
   A61K 8/891 20060101ALI20170713BHJP
   A61Q 15/00 20060101ALI20170713BHJP
【FI】
   A61K8/11
   A61K8/26
   A61K8/28
   A61K8/31
   A61K8/34
   A61K8/37
   A61K8/65
   A61K8/86
   A61K8/891
   A61Q15/00
【請求項の数】14
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2011-532574(P2011-532574)
(86)(22)【出願日】2009年10月5日
(65)【公表番号】特表2012-506845(P2012-506845A)
(43)【公表日】2012年3月22日
(86)【国際出願番号】EP2009062901
(87)【国際公開番号】WO2010049236
(87)【国際公開日】20100506
【審査請求日】2012年8月3日
【審判番号】不服2015-13108(P2015-13108/J1)
【審判請求日】2015年7月9日
(31)【優先権主張番号】08167668.6
(32)【優先日】2008年10月27日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590003065
【氏名又は名称】ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】クロツパー,マーテイン・ピーター
(72)【発明者】
【氏名】フランクリン,ケビン・ロナルド
(72)【発明者】
【氏名】ロバーツ,ルイーズ・ジヤネツト
【合議体】
【審判長】 内藤 伸一
【審判官】 大熊 幸治
【審判官】 長谷川 茜
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2003/0232025(US,A1)
【文献】 特表2004−513187(JP,A)
【文献】 特開2005−187468(JP,A)
【文献】 特開平6−271441(JP,A)
【文献】 特表2008−521942(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒状制汗活性物質と、
香料を内部に保持する、架橋されたゼラチンのシェルからなる水不溶性で乾燥した粒状摩擦感受性カプセルと、
一つ以上の水不混和性のオイルからなる、粒状制汗活性物質および香料のカプセルのための液体キャリアを含有し、
水不混和性のオイルが、少なくとも20重量%のポリプロピレンオキシドのC3−C6アルキルエーテルおよび/または少なくとも20重量%の安息香酸アルキルを含有し、液体キャリアと水不混和性オイルが20℃で液体である無水制汗組成物。
【請求項2】
水不混和性オイルが、揮発性シリコーンオイルを1重量%から80重量%までの範囲内で含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
揮発性シリコーンオイルの比率が、水不混和性オイルの30重量%から70重量%までの範囲内である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
水不混和性オイルが、トリグリセリドオイルを5重量%まで含有する、請求項2または3に記載の組成物。
【請求項5】
水不混和性オイルが、カプセル化されていない芳香剤オイルまたはこの芳香剤オイルの混合物を5重量%まで含有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
水不混和性オイルが凝固されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
10から26重量%までの制汗活性物質、0.1から5重量%までの香料の水不溶性で摩擦感受性のカプセル、30から60重量%までの水不混和性オイルおよび4から25重量%までの凝固剤を含有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
水不混和性オイルが、少なくとも1000mPa.sの粘度まで増粘されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
10から26重量%までの制汗活性物質、0.1から5重量%までの水不溶性で摩擦感受性のカプセル化された芳香剤、40から70重量%までの水不混和性オイルおよび2から15重量%までの増粘剤を含有する、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
噴射剤をさらに含有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
制汗活性物質、カプセル化された芳香剤および水不混和性オイルを含有し、ベース組成物の噴射剤に対する重量比率が1:1から1:15までである、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
芳香剤カプセル内の芳香物質がリナロールおよび/またはリモネンを含有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
エタノールを含有していない、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
水感受性のカプセル化された芳香剤をさらに含有する、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は制汗組成物に関し、特に、芳香剤を遅らせて放出する無水制汗組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
カプセル化された芳香剤を含む制汗組成物は当分野では公知である。これら組成物の大半は、本発明で利用されている水に不溶性のせん断力感受性カプセル製剤とは異なる感湿性カプセル製剤、例えばアラビアゴムもしくはアカシアゴム、デンプンまたは特定の加工デンプンに基づいたカプセル製剤を含む。
【0003】
WO2006/056096(Givaudan SA)には、布地状態調節組成物に、ほとんど集中的に使用されるせん断力感受性カプセル製剤が開示されている。この布地状態調節剤の例の中に、実施例9として、20%の芳香剤を含有するゼランチンカプセルからなる無水制汗組成物が開示されている。この従来技術には、多量のカプセル化された芳香剤と少量のカプセルシェルからなるカプセルを含む制汗組成物については何も開示されていない。
【0004】
芳香剤をカプセル化するのに提案される一種の物質は、水不溶性で、せん断力感受性であり、これは摩擦感受性または感圧性と記述されることもある。芳香剤はカプセル製剤をできるだけ激しくこするかまたは摩擦することによって放出される。この種のカプセル材料は、従来、家庭用組成物に、特に、水性であり、すすぎ水中に導入して希釈することによって、このような物質から製造されたカプセル製剤のシェルの強度を水性状態で利用する、布地柔軟組成物に使用することを主な目的とされてきた。
【0005】
本明細書では水不混和性と記述されることがあり一般にオイルと呼称されている疎水性キャリア液が、粒状制汗活性物質を懸濁させ、場合によりゲル化剤または増粘剤でゲル化または増粘されている無水制汗組成物中に、芳香剤の粉末でせん断力感受性のカプセル製剤を組み入れることができることが、本発明にいたる研究過程で発見されてきた。しかし、このようなカプセル製剤の有機カプセル物質は、これ自体水不溶性であり、芳香剤のカプセルが懸濁されているキャリア液は水不混和性であるから、これら二つの物質は相溶性なので、上記組成物を消費者が使用する前の貯蔵期間中に、芳香剤がカプセルから滲出する重大な危険性があることも分かった。
【0006】
早期に滲出するということは、いくつもの理由から重大問題になる可能性がある。第一に、芳香剤が貯蔵中にカプセルから減少するということは、所望の時点にて摩擦接触で放出させるため保持される芳香剤が本質的に少なくなることを意味する。従って、時間の経過とともに、カプセル化された芳香剤を組み入れて放出を遅延させるという利点が小さくなる。制汗製品は、一般に、数日間ではなく数週間または数ヶ月間の長期間にわたって使用され即ち貯蔵され評価されるので、使用期間中、同じ芳香の強さを発揮することが製品に要求されている。また、制汗製品は、消費者が購入する前に数週間または数ヶ月も経過していることがあり、消費者が使用し始めるかなり以前に購入していることもある。第二に、個々の香料成分は、貯蔵中、異なる速度でカプセル製剤から漏洩して、それにより時間の経過とともに検出可能な香りが変化することがある。明らかに、芳香剤は通常の使用期間、使用者に対して同じに香ることが望ましい。第三に、カプセル化された芳香剤は、制汗剤を最初塗布したとき芳香剤を即時に放出させるとともに、その後、芳香剤を遅れて放出させるため、封入されていない芳香剤とともに有利に利用できる。芳香剤は、貯蔵中、早期に、カプセル製剤から放出されると、芳香剤間のバランスが変化するだけではなく、カプセル化されていない芳香剤の実際の特性も変化させるようである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2006/056096号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、カプセル化された芳香剤を、水不混和性オイルを含む無水制汗組成物中に組み入れたとき、水不溶性で摩擦感受性のカプセル化された芳香剤から芳香剤が減少するのを改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第一の態様によって、
粒状制汗活性物質、
香料の水不溶性で乾燥した粒状の摩擦感受性カプセル、ならびに
少なくとも一種の水不混和性オイルを含む、粒状制汗活性物質および香料のカプセルの液体キャリア
を含む無水制汗組成物であって、この水不混和性オイルが、水不混和性エーテルオイルおよび/または水不混和性エステルオイルまたはこれらオイルの混合物を含む無水制汗組成物が提供される。
【0010】
このような水不混和性オイルを、香料の摩擦感受性カプセルのキャリアオイルとして選択することによって(本明細書で、芳香剤(fragrance)は香料(perfume)と呼称されることもある。)、芳香剤の成分がオイル中に漏洩する速度と程度を有意に減らすことができる。
【0011】
香料のこのような水不溶性の乾燥粒状カプセルを利用することによって、発汗しているときもしくは発汗していないときに、または発汗しているかどうかにかかわらず、皮膚の表面での衣類の通過によって、日常生活における通常の腕の運動で、または、例えば脇の下で身体の一部の皮膚を他の部分の皮膚に対して移動させることで破裂させることができる、香料粒子のせん断力感受性カプセルの残りの画分を皮膚上に被着させることができる。従って、皮膚表面上のこのような乾燥粒子を、この感受性を利用して衣服または皮膚の皮膚に対する相対的移動によって破裂させる、このような乾燥粒子の感受性が利用される。このようにして、長期間にわたって悪臭のマスキングを改善し、芳香剤の知覚を高めることができる。
【0012】
本明細書で確認されている好ましい範囲を超えた特性を有する幾つかのカプセルは、本明細書で意図されている芳香剤を遅れて放出する幾つかの活性を提供できるが、これらの範囲を満たすカプセルを選択すると、無水制汗組成物を製造する条件下での生産能力が得られるとともに、脇の下で放出可能な芳香剤をより有効に利用できる。
【0013】
本発明の第二態様によって、同時に、第一態様の組成物を局所に塗布することによって局所の発汗を防止もしくは減らし、発汗していないときでもまたは発汗しているかどうかにかかわらず、できるだけ香料の知覚を延長する第一態様の組成物の使用が提供される。
【0014】
本発明の組成物を利用することによって、先に開示した香料含有物質から香料を放出させるトリガーとして作用できる発汗が無いときでも、長期間にわたって香料を放出できる。
【0015】
本発明は、無水組成物の水不混和性オイルおよびせん断力感受性の芳香剤のカプセルの選択に関する。このような組成物は、接触アプリケーターまたは非接触アプリケーターであるアプリケーター(ディスペンサーと呼称されることもある。)によって塗布できる。または、この組成物は、棒形である場合ソープバーのように利用することができ、またはびんに貯蔵されているクリームまたは液体の形態である場合は、指またはブラシのような専用のアプリケーターを使って塗布するか、または織物もしくは不織布のアプリケーターシートに吸収させるかもしくは吸着させる。
【0016】
組成物の被膜は、近接するアプリケーターから皮膚に直接移すことによって接触アプリケーターから付与され、一方、非接触アプリケーターは、皮膚からかなりの距離、例えば10から20cm離して配置され、この場合、組成物は直接皮膚にスプレーされる。
【0017】
芳香剤カプセル(本明細書ではカプセルはマイクロカプセルと同じ意味である。)に関連する本明細書の用語「せん断力感受性」または「摩擦感受性」または「感圧性」は、このカプセルが、上腕で近接する胸壁をこするかまたは上腕を近接する胸壁にぶつけて、皮膚を皮膚に接触させるかまたは皮膚を腕および/または胸部に着用している衣服に接触させることによって、カプセルの香料成分を放出できることを示している。
【0018】
本発明のせん断力感受性カプセルのシェルを形成するために使用されるカプセル形成物質は水不溶性である。このことは、この香料カプセルが、水が存在していることだけで破裂せず、即ち水感受性ではないことを意味する。従来、水−または湿分−感受性の香料カプセルが、脇の下が発汗したため濡れたときに香料が放出される脇の下用の製品に使用されてきた。本発明は、香料をカプセルから放出させるために、脇の下が濡れる必要がない。このことは、このような組成物は脇の下に汗が生成することを回避するように設計されているので、制汗組成物にとって特に有用である。
【0019】
本発明においてせん断力感受性カプセルのシェルを形成するのに使用されるカプセル形成物質として特に適切な物質は、架橋されたゼラチンである。せん断力感受性カプセルを形成するのに適切な一つのカプセル化法は、一般に複合コアセルベーション法と呼称されている方法であり、例えばUSP6045835に記載され、この方法の記述事項は本明細書に援用されるものである。このような方法では、カチオンポリマー、一般にゼラチンまたは近縁のカチオンポリマーの水溶液を、このゼラチンを溶解するのに十分に高い高温、一般に少なくとも40℃で多くの場合70℃を超える必要はない温度で形成する。40から60℃の範囲が非常に好都合である。このゼラチンを溶解する前または溶解した後に、香料オイルを導入することによって水中油型エマルジョンが形成される。特にアラビアゴムまたはカルボキシメチルセルロースを含むポリアニオンまたは類似の負に帯電したポリマーを導入して、pHが5未満になるまで特にpH4からpH4.5の範囲内になるまで、組成物を希釈し、その結果、複合コアセルベートが、分散された香料オイルの液滴の周囲に形成する。次いで、生成したシェルは、特にグルタルアルデヒドを含む、例えばC−Cの短鎖の脂肪族のジアルデヒドで架橋される。この架橋ステップは、一般に、室温未満の例えば5から15℃の温度、特に約10℃で実施される。
【0020】
カプセル化香料を形成するのに適切な第二のカプセル化法は、WO2006/056096に意図されている上記方法の変法を含む。このような変法では、まず空のヒドロゲルシェルからなるマイクロカプセルが乾燥状態で形成され、次いで一般に希釈剤のオイルで希釈された、芳香化合物の水性混合物または水性/アルコール性混合物と接触させる。この芳香化合物は、水性分散によって、ヒドロゲルのシェルを通過して輸送されて内部に保持される。生成した芳香剤含有マイクロカプセルは次に乾燥して粉末とし、この粉末は実用上無水である。芳香剤オイル:希釈剤オイルの比率は、生産者の自由裁量で選択され、広範囲にわたって変えることができるが、1:2から1:1まで、特に3:1から1:1までの範囲の芳香剤:希釈剤オイルの比率が選択されることが多い。
【0021】
本明細書に概説する方法は、容積平均粒径が30から10μmまで、特に75μmまでの範囲および特に40から60μmまでの範囲のカプセルを製造するのに好適である。
【0022】
シェルの材料とコアの香料オイルの比率は生産者の裁量であり、エマルジョンの成分の比率を適切に変えることによって達成できる。シェルの材料は、カプセルの10から80重量%、特に10から40重量%および特に12から25重量%を構成していることが望ましい。シェルとコアの比率を変えることによって、シェルの物理的強度を変えることができる(同じ容積平均粒径のカプセルについて)。従って、所望の特性を兼ね備えたカプセルを選択できる。
【0023】
本発明の幾つかの好ましい実施形態では、芳香剤オイルは、カプセル製剤の70から85重量%を構成し、この実施形態では残りはシェルで構成されている。
【0024】
他の好ましい実施形態では、芳香剤オイルは、オイル希釈剤とともに存在し、この希釈剤は、例えばシェル中に保持されているオイル混合物の25から75重量%を構成し、特に40から60重量%を構成している。このような実施形態では、シェルはカプセル製剤の12から25重量%を構成することが望ましい。特定のこのような好ましい実施形態では、芳香剤は、カプセル製剤の35から50重量%を構成し、35から50重量%の希釈剤オイルで補完されている。必要な場合、さらに他の実施形態で、組成物は、希釈剤オイルを含有するカプセル製剤と希釈剤オイルを含有していないカプセル製剤を含有し、これら2セットのカプセル製剤の重量比は、生産者の裁量で25:1から1:25までの範囲で選択される。
【0025】
本発明のカプセルの容積平均粒径は、好ましくは少なくとも40μmで、多くの望ましい実施形態では、直径60μmまでである。本発明では、特に断らない限り、カプセルの粒径(D[4,3])は、Malvern Mastersizerを使用して測定され、カプセルは、回転速度2100rpmの分散モジュールミキサーを使って、シクロペンタシロキサン(DC245)中に分散される。粒子の形が球形であると仮定し通常の計算感度で汎用モデルを使用して、計算を実施した。
【0026】
本発明のカプセルは、平均シェル厚が0.25から10μmまでの範囲内で、平均粒径に対する比率が1:7から1:100までであることが望ましい。幾つかの好ましい実施形態では、カプセルの少なくとも95容量%が2.5μmまでのシェル厚を有し、一般に、同じまたは他の好ましい実施形態では、カプセルの少なくとも95容量%が少なくとも0.25μmのシェル厚を有しており、本発明におけるこのような厚さは、本明細書に記載されているように測定することが望ましい。幾つかの特に好ましいカプセルでは、この平均シェル厚は、0.4から1.5μmまでの範囲内にあり、および/または平均カプセルの直径:平均厚さの比率は、少なくとも10:1であり、少なくとも30:1または40:1であることが多く、80:1までである。
【0027】
計算は、汎用モデルを使用し、粒子の形態は球形であると仮定して通常の計算感度で適切に実施した。シェル厚は、カプセルの半透明オイル中の分散液を凝固させ、この固体塊の薄いスライスを切り取り、次いで走査型電子顕微鏡を使って切断された個々のカプセルの画像を得て、この環状シェルの内側と外側の輪郭を示してこの厚さを示すことによって測定できる。
【0028】
これらのカプセルは0.5MPaから50MPaまでの範囲のハイシトロン硬度(Hysitron hardness)を示すことが望ましく、好ましいカプセルは5から25MPaまでの範囲のハイシトロン硬度を示す。また、本発明のカプセルは、「見かけの低減弾性率(Reduced Elastic Modulus)」が20から30MPaまでの範囲内にあることが望ましい。このようなパラメータの測定については後記例示のカプセル製剤で記述する。
【0029】
せん断力感受性のカプセル製剤またはこの混合物は、生産者の裁量の量で、制汗組成物に使用できる。一般に、この量は、組成物の少なくとも0.05重量%、多くの場合少なくとも0.1重量%、少なくとも0.3重量%の場合が多い。通常、この量は、組成物の5重量%までであり、望ましくは4重量%までであり、多くの場合3重量%までである。好都合な範囲は組成物の0.5から2.5重量%までである。従って、噴射剤を導入する前のベース組成物は、比例して、高比率のカプセル製剤を含有する。
【0030】
本発明で使用可能な香料オイルは、所望の感覚結果を得るのに好都合であるように選択することができ、通常、少なくとも5種類の成分の混合物を含有し、少なくとも20種類の成分の混合物を含有することが多い。これらの成分は、合成品または天然の抽出物でもよく、天然オイルまたは天然オイルに似せて製造されたオイルの場合、個々の香料化合物の混合物であることが多い。香料オイルは、特に、F A Fazzalariが編集し、1978年にthe American Society for Testing and Materialsが刊行したthe Compilation of Odor and Taste Threshold Values Data中のOdour(2)としてコードされているいずれかの化合物またはこの化合物の二種以上の混合物を含んでもよい。
【0031】
排他的でないが、香料成分または混合物の有効成分として作用する香料化合物は、ClogP(オクタノール/水分配係数)が少なくとも0.5であることが多く、多くの場合ClogPは少なくとも1である。本発明で利用可能な香料成分の多くは、アルデヒド類、ケトン類、アルコール類、エステル類、テルペン類、ニトリル類およびピラジン類の化学的クラス内で選択される、ヒトが認識可能な香りを有する有機化合物で構成され得る。これらクラス内の化合物の混合物または一種以上のクラス由来の化合物の混合物を混合し、調香師の熟練と専門技術を利用して所望の芳香効果を達成できる。周知のように、同じクラス内に、分子量が約200までのことが多い低分子量の化合物は、沸点が低い傾向があり、「トップノート(top note)」として分類され、一方、高分子量の化合物は沸点が高い傾向があり、ミドルノートまたはベースノートとして分類されている。しかし、この区別はある程度恣意的に単純化されている。というのは、芳香剤オイル類は連続体を形成し、この特性は、例えば沸点が250℃または275℃であるように恣意的な境界の一方の側に偏っていて大きく異なっていないからである。本発明では、香料は、250℃を越える沸点を有する化合物でバランスをとって、250℃未満で沸騰するオイルの混合物を(例えば1から99%までまたは4から96%まで、10から90%までまたは25から60%までの範囲で)含んでもよい。調香師は、低沸点化合物は曝露されるとより迅速に蒸発する傾向があり、一方高沸点化合物はよりゆっくり蒸発する傾向があるので、即時に「作用」するより速く蒸発する化合物と、長時間続けて作用するよりゆっくり蒸発する化合物を選択することによって、所望の感覚作用を達成することができることを認識している。高い作用のような用語も、低沸点の香料化合物を説明するのに使用されていることも知られている。これら化合物の特性は、この化合物が高い作用またはトップノートの成分と呼称されているかどうかにかかわらず同じである。
【0032】
香料化合物のさらなる特徴はこの香り検出限界(ODT)である。幾つかの香料オイルは、他のオイルより、ヒトの鼻によってより容易に検出されるが、これは非常に主観的な測定法なので、試験を実施する方式、即ち支配的条件やパネルの構成、例えば年齢、性別および民族性によってかなり変化する。化合物の感覚特性を識別して、調香師が、比較的容易に検出される成分を選択できるようになる定性的手段として、ODTは有用な案内役であるが、定量的にはよりあいまいである。
【0033】
このような香料原料の幾つかは沸点が250℃未満かまたは250℃に等しく、これには香りの検出限界の低いことが広く知られているものが含まれている。香料原料の前記リストのその他のものは、沸点が250℃を超えており、幾つかは香りの検出限界が低いことが広く知られている。
【0034】
代わりにまたは追加して、カプセル中に組み込む芳香剤は、一種の香料精油または香料精油を互いに混合した混合物および/または合成の類似香料化合物および/または花、葉、種子、果実またはその他の植物材料から抽出できる一種以上の個々の香料化合物と混合した混合物を含有させてもよい。本発明で意図されているオイルとしては、ベルガモット、アトラスシーダー、シーダー材、チョージ、ゼラニューム、グアイアク材、ジャスミン、ラベンダー、レモングラス、スズラン、ライム、ネロリ、ジャコウ、オレンジの花、パチョリ、モモの花、プチグレイン、ピメント、バラ、ローズマリーおよびジャコウソウ由来のオイルがある。
【0035】
必要な場合、本発明の組成物は、魅力的に香りを放つこと以外に追加の機能を提供する一種以上の香料成分を含んでもよい。この追加の機能には脱臭性を含むことができる。例えば、US4278658に記載されているような脱臭価値試験に合格する各種の精油や香料成分は、悪臭をマスクするだけでなく脱臭性も提供する。
【0036】
長年にわたって、制汗組成物は、揮発性シリコーン油(このシリコーン油は感覚の利点に優れている。)を含む組成物から、制汗活性物質を放出していた。しかし、本発明者らは、このシリコーン油は、水不溶性でせん断力感受性カプセルからの香料オイルの漏洩を助長することを発見した。従って、揮発性シリコーン油を含む本発明の組成物において、カプセル(および制汗活性物質)が存在している液体キャリアは、水不混和性エステルオイルおよび/または水不混和性エーテルオイルまたはこれらの混合物を含むことが特に重要である。
【0037】
本発明では、含まれている液体キャリアと水不混和性オイルとしては、芳香剤オイルを除外するものとする。
【0038】
液体キャリアは、典型的に、水不混和性オイル以外に何も含んでいない。
【0039】
液体キャリアと水不混和性オイルは一般に20℃で液体である。「水不混和性」は、乳化剤無しで20℃にて水と混合したとき、水から分離することを意味すると解すべきである。
【0040】
水不混和性オイルは、一種を超えるオイルの混合物であることが好ましい。例えば、水不混和性オイルは、水不混和性エステルオイルおよび/または水不混和性エーテルオイルまたはこれらの混合物のみならず揮発性シリコーンも含むことが好ましい。
【0041】
エステルオイルは脂肪族または芳香族であってもよい。適切な脂肪族エステルオイルは、10から26個までの炭素原子を含有する少なくとも一つの残基および少なくとも3個で26個までの炭素原子を含む第二の残基を含む。これらのエステルはモノエステルまたはジエステルでもよく、このジエステルは、C3−C8のジオールまたはジカルボン酸から誘導される。このようなオイルの例としては、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピルおよびミリスチン酸ミリスチルがある。
【0042】
特に安息香酸エステルを含む芳香族エステルを利用することが特に望ましい。好ましい安息香酸エステルは、式:Ph−CO−O−Rで表され、式中のRは、少なくとも8個、特に10から20個、例えば12から15個の炭素を含む脂肪族基とこの混合物、または式−A−Y−Ph(式中、Aは1から4個の炭素を含有する直鎖または分枝鎖のアルキレン基を表し、およびYは任意の酸素原子またはカルボキシル基を表す。)で表される芳香族基である。特に好ましくは、芳香族エステルは安息香酸C12−15アルキルを含む。
【0043】
上記エーテルオイルは、好ましくはポリプロピレングリコール(PPG)の短鎖アルキルエーテルからなり、このアルキル基はC2−C6および特にC4を含み、PPGの部分は、10から20個の、特に14から18個のプロピレングリコールユニットを含む。特に好ましいエーテルオイルはINCI名PPG14−ブチルエーテルを有する。
【0044】
本発明では、沸点が100℃より高いエステルオイルとエーテルオイルが選択される。このことから、これらのオイルは、95℃以下、一般に65℃と85℃の間の温度で溶融する、キャリアオイルを凝固させるすべてのワックス系とともに使用できるようになる。小分子のゲル化剤を使って製造されるスティックには、沸点が150℃を越えるオイルを選択することが好ましく、これらスティックも、当然、ワックス系とともに使用するのに適している。
【0045】
キャリアオイルは、エステルオイルまたはエーテルオイルまたはこれらのオイルの混合物で必ずしも構成されている必要はない。このエステルオイルとエーテルオイルは、組成物中に、それぞれ1:0から0:1までの重量比で存在し、幾つかの実施形態では、10:1から1:10の重量比で存在することができる。実際に、これらのオイルは、多くの他の有利な特性、例えば制汗製剤を皮膚に塗布した後に眼に見える度合を少なくする特性を有するが、オイル混合物が、エーテルオイルとエステルオイルを多量ではなく少量だけ含有する組成物は、多くの消費者にとって好ましい感覚特性を示す傾向がある。実際には、5重量%を超えるオイル混合物、特に10重量%を超えおよび特に15重量%を超えるオイル混合物を、エステルオイルとエーテルオイルで供給することが望ましい。これら二種のオイルの合計重量は、好ましくは、オイル混合物の60重量%未満、特に50重量%未満および特に40重量%未満である。
【0046】
芳香オイルは、単に揮発性シコーンオイル中に、比較的迅速に、比較的大量に漏洩することが発見されているが、エステルオイルおよび/またはエーテルオイルがオイル混合物中に存在しているとき、漏洩の速度と程度の低下は、エーテルオイル/エステルオイル単独で得られる漏洩の速度と程度の低下に近づくかまたはこれを超えることが発見された。従って、本発明の無水制汗組成物に採用されるオイル混合物は、揮発性シリコーンオイルの画分を、例えばエステルオイルとエーテルオイルの合計重量に対して6.5:1から1:6.5まで、多くの実施形態では6:1から1:1までの重量比で含み、エステルオイルとエーテルオイルを含むことによって起こる有利な芳香剤漏洩の減少のみならず、有意な画分の揮発性シリコーンオイルを組み込むことによって得られる有利な感覚作用を考慮することが非常に望ましい。多くの望ましい実施形態では、オイル混合物中の揮発性シリコーンオイルの重量比は、5%を超え、特に10%を超え、とりわけ20%を超える。通常、この重量比は、87.5%未満であり、多くの場合、80%w/w未満であり、およびときには65%w/w未満である。
【0047】
本発明における揮発性シリコーンオイルは、25℃における可測蒸気圧が少なくとも1 Paで典型的には1もしくは10Paから2kPaまでの範囲内にある液体のポリオルガノシロキサンである。揮発性ポリオルガノシロキサン類は、直鎖または環式またはこの混合物でもよい。好ましい環式シロキサンとしては、シクロメチコン(cyclomethicone)とも呼称されることが多いが、ポリジメチルシロキサン類があり、特に3から9個のケイ素原子、好ましくは少なくとも4個のケイ素原子および特に少なくとも5個のケイ素原子を含有するものがある。好ましいシクロメチコン類は多くても7個のケイ素原子を含有し、6個までのケイ素原子を含有するものが非常に好ましい。本発明では、揮発性シリコーンオイルは、重量平均で、4.5から5.9個までのケイ素原子および特に少なくとも4.9個のケイ素原子を含有することが好ましい。
【0048】
好ましい線状ポリオルガノシロキサン類としては、3から9個までのケイ素原子を含有するポリジメチルシロキサン類がある。これら揮発性シロキサン類は、通常、これ自体、10−5/sec(10センチストーク)未満で、特に10−7/sec(0.1センチストーク)を超える粘度を示し、この線状シロキサン類は通常、5×10−6/sec(5センチストーク)未満の粘度を示す。揮発性シリコーン類には、一つ以上の側基−O−Si(CH基で置換された上記線状または環式シロキサン類も含まれ得、生成した化合物は望ましくは多くて7個のケイ素原子を含有する。市販されているシリコーンオイルの例としては、Dow Corning Corporationから市販されている銘柄名称334、345、244、245および246のオイル、Union Carbide Corporationから市販されているSilicone 7207とSilicone 7158、およびGeneral Electricから市販されているSF 1202がある。
【0049】
キャリアオイルの混合物は、さらに、融点が20℃未満で沸点が100℃を超え好ましくは150℃を超えている一種以上の他の水不混和性オイルを含んでもよく、これらのオイルとしては、好ましくは不揮発性炭化水素オイルを含む炭化水素オイル、不揮発性シリコーンオイルおよび一価の脂肪族アルコール類がある。皮膚軟化オイルと呼称されることもあるこのような不揮発性で水不混和性のオイルは、含有する組成物の感覚作用を変えて、例えば、皮膚を軟化するためまたは皮膚上に堆積した粒状物質の可視性のマスキングを促進するために含有させ得ることが望ましい。しかし、このような不揮発性オイルの比率は、オイル混合物の30重量%未満に制限することが望ましく、本発明の多くの組成物の場合、このようなオイルの合計比率は5重量%から20重量%までである。
【0050】
適切な不揮発性の炭化水素オイルの例としては、ポリイソブテンと水素化ポリデセンがある。適切な不揮発性シリコーンオイルの例としては、ジメチコン類と線状アルキルシロキサン類がある。ジメチコン類は、典型的に、例えば20から100個のケイ素原子の中間連鎖長を有する。アルキルアリールシロキサン類は、特に、2から4個のケイ素原子と少なくとも一つのフェニル置換基/ケイ素原子を含有するか、または少なくとも一つのジフェニレン基を含有する。脂肪族アルコールは、12から40個の炭素原子を含有し、14から30個の炭素原子を含有することが多い分枝鎖の一価アルコール、例えばイソステアリルアルコールであることが望ましい。
【0051】
本発明の組成物に利用しようと考えているエステルオイルの画分を構成してもよい別の一種のエステルオイルとしては、一般にグリセリドエステル類、特に不飽和C18脂肪族カルボン酸のグリセリドトリエステルを含有する天然の植物油があり、なおこのカルボン酸としては、リノール酸、リノレン酸またはリシノレイン酸があり、またこれらの酸には、リノレンエライジン酸、トランス7−オクタデセン酸、パリナリン酸、ピノレン酸、プニカ酸、ペテロセリン酸、コロンビン酸およびステアリドン酸などの異性体が含まれている。これら有利な天然油の例としては、ひまし油、コエンドロ種子油、インパチエンス バルシミナ種子油、パリナリウムラウリナリウム核脂肪、サバスティアナ ブラシリネンシス種子油、ルリヂサ種子油、月見草油、アクイレギアブルガリス油、ひまわり油およびサフラワー油がある。これらの油は、望ましくは、オイル混合物に1から10重量%含まれている。
【0052】
本発明の組成物は制汗活性物質も含む。制汗活性物質は、好ましくは組成物に、0.5から50重量%、特に5から30重量%およびとりわけ10から26重量%組み入れられている。スティック組成物に制汗活性物質を5%まで組み入れることによる主な利点は、体臭を明らかに減少させることであると考えられることが多く、制汗活性物質の比率が増大すると発汗を抑制する際の組成物の効果が増大する。
【0053】
本発明で使用される制汗活性物質は、収れん活性物質の塩類から選択されることが多いが、これら塩類としては、特にアルミニウム塩、ジルコニウム塩、および混合アルミニウム/ジルコニウム塩(無機塩類ならびに有機アニオンとの塩類および錯体を含む)がある。好ましい収れん剤の塩類としては、ハロゲン化アルミニウム、ハロゲン化ジルコニウム、およびハロゲン化アルミニウム/ジルコニウムならびにハロ水和塩、例えばクロロ水和物がある。
【0054】
アルミニウムハロ水和物は、通常、一般式:Al(OH).wHO(式中、Qは塩素、臭素またはヨウ素を表し、xは2から5まで変化してx+y=6であり、一方wHOは水和の変化可能な量を表す。)で定義される。活性化アルミニウムクロロ水和物として知られている特に有効なアルミニウムハロ水和物の塩は、EP−A−6739(Unilever NV et al)に記載されており、この明細書の内容は本明細書に援用するものである。このような活性化アルミニウムクロロ水和物は、EP−A−6739に記載されているように、溶液中のアルミニウム化合物の重量濃度を特定の限度内に制御し、同時にこの溶液の温度を特定の高温の範囲内に制御して高分子のアルミニウム種を形成させ、次いで乾燥条件を厳密に制御する方法で製造される。幾つかの活性化塩は水の存在下では、この増大された活性を保持しないが、実質的に無水の製剤即ち明確な水性相を含有しない製剤には有用である。
【0055】
ジルコニウム活性物質は、実験式:ZrO(OH)2n−nz.wHO(式中、zは0.9から2.0の範囲内の変数であるので2n−nzの値はゼロまたは正の値であり、nはBの原子価数であり、およびBは塩化物、その他のハロゲン化物、スルファミド塩、硫酸塩およびこの混合物からなる群から選択される。)で通常、表すことができる。変えることができる水和の程度はwHOで表される。Bが塩素を示しおよび変数zが1.5から1.87の範囲内にあることが好ましい。実際には、このようなジルコニウム塩は、通常これ自体で使用されないが、混合されたアルミニウムとジルコニウムベースの制汗剤の成分として使用される。
【0056】
上記アルミニウムとジルコニウムの塩は、各種の量の配位水および/または結合水を有する、および/または高分子の種、混合物または錯体として存在してもよい。特に、ジルコニウムのヒドロキシ塩は、各種の量の水酸基を有する塩の範囲を示すことが多い。ジルコニウムアルミニウムクロロ水和物が特に好ましいものであり得る。
【0057】
上記収れん性アルミニウムおよび/またはジルコニウムの塩類に基づいた制汗性錯体は利用可能である。この錯体は、カルボン酸塩基を有する化合物を利用することが多く、この化合物としてはアミノ酸が有利である。適切なアミノ酸の例としては、dl−トリプトファン、dl−β−フェニルアラニン、dl−バリン、dl−メチオニンおよびβ−アラニンがあり、好ましくは式:CH(NH)COOHで表されるグリシンである。
【0058】
US−A−3792068(Luedders et al)に開示されている、アルミニウムハロ水和物とジルコニウムクロロ水和物をグリシンなどのアミノ酸と結合させてなる錯体を利用することが非常に好ましい。これらAl/Zr錯体の幾つかは、通常、文献ではZAGと呼称されている。ZAG活性物質は一般に、アルミニウム、ジルコニウムおよびクロリドを、2/10の特に2/6の範囲のAl/Zr比および2.1/0.9のAl/Cl比で含有し、および可変量のグリシンを含有する。この好ましいタイプの活性物質は、B K Giulini、SummitおよびReheisから、粒径分布の異なるものであるが、入手できる。本発明で利用される多くのアルミニウムおよび/またはジルコニウム含有収れん性の制汗性塩は、金属:クロリドのモル比が1.3:1から1.5:1までの範囲内である。低い金属:クロリドのモル比、例えば1:1から1.25:1までのモル比を有する他の上記塩は、皮膚に塗布されるとより低いpHを発生するので、より刺激性である傾向がある。
【0059】
懸濁組成物中の固体の制汗性塩の比率は、通常、固体活性物質中に存在し得る水和水と錯生成剤の重量を含む。
【0060】
本発明で使用される多くの粒状制汗剤は、屈折率(RI)が少なくとも1.49で1.57以下である。ジルコニウムを含有していない活性物質は、RIが、この式および少なくともある程度はこの残留水の量によって、1.49から1.54までの値である傾向がある。さらに、ジルコニウムを含有する活性物質は、RIが1.52から1.57までの値である傾向がある。
【0061】
制汗活性物質を選択する際は、活性物質が投与されるアプリケーターのタイプを考慮することが望ましい。従って、組成物が、例えばスティック、クリーム(軟質固体)またはロールオンディスペンサーを使用して、接触アプリケーターから投与される多くの特定の好ましい実施形態では、制汗活性物質は、アルミニウム−ジルコニウム活性物質、例えばAZAGを含有する。しかし、組成物が、例えばエーロゾルディスペンサーを使ってスプレーとして投与される他の非常に好ましい実施形態では、制汗活性物質は、アルミニウムクロロ水和物(ACH)または活性化されたアルミニウムクロロ水和物(AACH)であることが非常に望ましい。
【0062】
本明細書で使用される制汗活性物質は、小さい粒子であり、この平均粒径と平均粒径分布は、通常、組成物が投与されるアプリケーターの性能に従って選択される。
【0063】
本発明の組成物を組み込む場合、直径が0.1μmから100μmまでの範囲内である粒子を、望ましくは少なくとも90重量%、好ましくは少なくとも95重量%および特に少なくとも99重量%含有する。接触アプリケーター、例えばスティック、軟質固体またはロールオンディスペンサーに組み込む場合、制汗性粒子は、通常、平均粒径が少なくとも1μmであり、特に20μm未満である。幾つかの非常に望ましい接触組成物の粒子は、平均粒径が少なくとも2μmで特に10μm未満であり、例えば3から8μmまでの範囲内にある。
【0064】
組成物が、機械的または電気機械的噴射手段でできるだけ強化された噴射ガスでディスペンサーから噴射される非接触アプリケーターおよび特にエーロゾルに組み込む場合、直径が10μm未満の粒子が、5重量%未満、特に1重量%未満および好都合には全く含有していないことが特に望ましい。エーロゾル組成物に含有されている場合、粒子は直径が75μm未満であることが好ましい。多くの好ましいエーロゾル組成物では、制汗剤は、平均(D50)粒径が15から25μmまでの範囲内にある。以後に述べるように、制汗活性物質または活性物質の混合物の粒径は、Malvern Mastersizerを使って測定することができ、また香料マイクロカプセルの大きさも同様に測定できる。
【0065】
可視性の白色性を最小限にしようとする一方法は、中空粒子を含有しないかまたは実質的に含有しない制汗活性物質を利用する方法がある。この場合、実質的に含有しないということは、中空球体の量が10重量%未満であり、好ましくは5重量%未満であることを示す。幾つかの乾燥法、例えばスプレー乾燥法は、上記比率より大きい比率で中空球体を含有する物質を生産することがあるが、この粒状物質を、例えば、ボールミル粉砕またはスイングミル粉砕して微粉砕することによって、比率を低下させることができる。
【0066】
本発明の組成物に、必要な場合、一種以上の増粘剤またはゲル化剤(場合によっては、構造化剤または凝固剤と呼称される。)を含有させて、粒状物質が懸濁されているオイル混合物を、ロールオンディスペンサー、軟質固体(無水クリーム)ディスペンサーまたはスティックディスペンサーそれぞれから塗布するのに適切に、粘度を増大したりまたは凝固させることができる。このような増粘剤またはゲル化剤は、当業者によって選択されて、生成するロールオン、ローションまたは軟質固体の組成物の所望の粘度または硬度を達成するために十分な量が添加され、実際の使用量は、前記選択された物質またはこの混合物の固有の増粘性能またはゲル化性能およびこのような物理的形態を形成する性能を考慮して採用される。
【0067】
加圧エーロゾルディスペンサーから塗布する別の実施形態では、ベース組成物とみなされて望ましくは懸濁助剤を含有する無水の組成物が噴射剤と混合される。
【0068】
ロールオンから塗布される場合、十分な増粘剤を導入して、生成する組成物の粘度を、一般に、1000から7000MPa.sまでの範囲内に、特に2500から5500MPa.sまでの範囲内に増大させる。本明細書で、粘度は、撹拌機TAおよびHellipathを備えたBrookfield RVT粘度計で、25℃にて20rpmで回転させて測定する。
【0069】
本発明では、ロールオン製剤の増粘剤は、水不混和性オイル混合物を含有するベース組成物中の粒子、例えば疎水性有機化合物で任意に表面を処理された、例えば粒状シリカ特にヒュームドシリカおよび粒状のモンモリロナイトもしくはベントナイトクレーを懸濁させるために採用できる懸濁剤から選択できる。適切な例は、商品名Cab−O−silおよびBentoneで入手できる。さらに別の増粘剤は、油溶性のペトロラタムまたはワックス、例えば軟質固体および/またはスティックに関連して以下に述べるワックスを含有してもよい。ワックスは、典型的に、40℃を超えると、特に55℃と95℃の間の温度で溶融すると考えられる。このようなワックスとしては、C12−C24の線状脂肪アルコール類を含むエステルワックス、水素化されたものが多い動物または植物から得られるワックス類、シリコーンエラストマー類およびシリコーンワックス類がある。増粘剤系は、粒状増粘剤の混合物、ワックスの混合物またはこれら両者由来の物質の混合物を含有してもよい。増粘剤または増粘剤混合物の比率は、オイル混合物の1:30から1:12.5重量部の範囲内で選択される。粘度は、キャリアオイル混合物の一部分として、例えば10から20重量%までの比較的粘度の高い不揮発性ジメチコンオイルおよび/または水素化ポリデセンを選択することによって増大させることもできる。
【0070】
軟質固体として使用する場合、十分な増粘剤を導入して、生成する組成物の粘度を増大して、硬度を0.003から0.5Newton/mmまで、通常0.003または0.01から0.1Newton/mmまで増大させる。硬度は、Stable Micro Systems TA.XT2i Texture Analyserを使用して測定できる。直径9.5mmの金属製球体を、Analyserの5kgロードセルの下側に取り付け次いで試料表面の真上に配置する。Expert Exceed(商標)ソフトウェアの制御下で、球体を、試料に、圧入速度0.05mm/sで7mmの距離を圧入させ、次いで球体を逆進させて同じ速度で試料から引き出す。時間(s)、距離(mm)および力(N)を含むデータが25Hzの速度において得られる。4.76mmの圧入における硬度Hは、式:H=F/A(式中、HはN.mm−2で表され、Fは同じ移動距離における負荷(N)でありおよびAは圧入の投影面積(mm−2)である。)を使用して計算される。
【0071】
本発明の特定の実施形態では、水不混和性オイルを凝固させて、本明細書で「スティック組成物」と呼称される組成物が得られる。この組成物は、特に、揮発性シリコーンオイルも存在しているとき、本明細書に記載されているように、水不混和性エステルオイルと水不混和性エーテルオイルの両者を含有する方が好ましい。
【0072】
本発明のスティック組成物は、通常の針入試験で測定される硬度が、望ましくは30mm未満であり、好ましくは20mm未満であり、特に望ましくは15mm未満である。この組成物の多くは針入長が7.5mmから12.5mmまでである。本発明で利用される通常の針入試験は、針の先端のテーパー角度が9度10’+/−15’に規定されているSeta wax needle(重量2.5g)を備えたラボプランとPNT針入度計を使用する。上面が平坦な組成物の試料を使用する。針を、組成物の表面に降下させ、次いでホルダー付きのこの針を、針とホルダーの合計重量50gで5秒間、降下させた後、針入深さを測定して針入硬度の測定を行う。この試験は、各試料について6点ずつ行ってこの試験結果を平均することが望ましい。
【0073】
本明細書のスティック組成物を製造するのに利用するゲル化剤は、必要な場合、粒状シリカおよび/または油溶性ポリマーの増粘剤を添加して任意に補充される一種または二種以上の繊維形成性の非ポリマーで小分子のゲル化剤(即ちSMGA)およびワックスから、通常選択される。上記ワックスは、液体またはクリームの組成物の増粘剤であるだけでなく、固体および軟質固体用のゲル化剤としても適切に作用する。
【0074】
用語「ワックス」は、従来、下記の類似の物理特性を有する各種物質またはこの混合物に使用されている。即ち
30℃でおよび好ましくは40℃でも固体である。
40℃を超えて一般に95℃未満の温度で、好ましくは55℃から90℃の温度範囲内で溶融して流動性液体になる。
水に不溶性であり、この融点を超える温度に加熱されたとき水不混和性のままである。
本発明でゲル化剤として使用されるかまたは他の実施形態で増粘剤として使われるワックスは、炭化水素、線状脂肪アルコール、シリコーンポリマー、脂肪酸のエステルまたはこれら化合物と少量(50%w/w未満で20%w/w未満であることが多い。)の他の化合物を含有する混合物から選択されることが多い。天然のワックスは、かなりの比率の脂肪エステルを含有する化合物の混合物であることが多い。
【0075】
ワックスは通常、加工中、加熱状態から冷めると、水不混和性液体中に結晶を生成し、この結晶は、特定のワックスによって、針または小板の形態をとることが多い。
【0076】
炭化水素のワックスの例としては、パラフィンワックス、オゾケライト、微結晶ワックスおよびポリエチレンワックスがあり、このポリエチレンワックスは平均分子量が300から660のものが望ましく、350から525のものが有利である。
【0077】
線状脂肪アルコールは、通常、炭素原子を14から40個含有し、16から24個含有することが多い。実際は、これらアルコールの大部分は偶数の炭素原子を含有し、ステアリルアルコールのように名目上単一化合物であるものでさえ、化合物の混合物で構成されていることが多い。その他のアルコールとしてはベヘニルアルコールがある。
【0078】
エステルワックスの例としては、C16−C22脂肪酸のグリセリンまたはエチレングリコールによるエステルがあり、これらワックスは、天然産物から分離することができまたはより便利にそれぞれの脂肪族アルコールとカルボン酸から合成することができる。
【0079】
天然ワックスの例としては、動物起源のみつろう、羊毛ワックスおよび鯨ろうならびに植物起源のヒマワックス、ホホバワックス、カルナウバろうおよびカンデリラろうがある。この植物ワックスは、通常、不飽和脂肪酸のトリグリセリドエステルを含有する、対応する植物油を水素化することによって得られる。ミネラルワックスは、石油以外の化石から抽出できる。モンタンろうは、ミネラルワックスの一例であるが、カルボン酸の非グリセリドエステル、炭化水素などの成分を含有する。
【0080】
本発明で利用できるその他のワックスとしては、シリコーンポリマーワックスがあるが、このワックスとしては、実験式:R−(SiMe−O−)−SiMeR(式中、xは少なくとも10であり、好ましくは10から50であり、およびRは少なくとも20個の炭素、好ましくは25から40個の炭素を含有し、特に少なくとも30個の炭素の平均直鎖長を有するアルキル基を表す。)を満たすワックスがある。
【0081】
その他のシリコーンワックスとしては、一般式:Y−(SiMe−O−)(Si[OR’]Me−O−)−Y’(式中、YはSiMe−Oを表し、Y’はSiMeを表し、R’は少なくとも15個の炭素、好ましくは18から22個の炭素を含有するアルキル例えばステアリルを表し、yとzはともに整数で、好ましくは合計10から50である。)を満たす、ジメチコンとアルキルオキシメチコンのコポリマーがある。
【0082】
ワックスの幾つかの好ましい組合せとして、ステアリルアルコールとヒマワックスのようなエステルワックスとの組合せがあり、この重量比は10:1から3:1までであることが多い。
【0083】
一般に、本発明で有用なワックスは、シクロメチコン類のような水不混和性オイルに、5から15重量%の濃度で(加熱または冷却することによって)溶解すると、このオイルを増粘することが分かったワックスである。
【0084】
軟質固体用スティックに使用する第二種の増粘剤またはゲル化剤としては繊維を形成するSMGAがある。このようなゲル化剤は、高温で、オイルの水不混和性混合物に溶解され次いで沈殿を冷却すると、典型的に数分子の幅に過ぎない非常に細いストランドの網状構造を生成する。このような増粘剤の特に有効な一部類には、N−アシルアミノ酸アミド、および特に線状と分枝のN−アシルグルタミン酸ジアルキルアミド、例えば特にN−ラウロイルグルタミン酸ジn−ジブチルアミドとN−エチルヘキサノイルグルタミン酸ジn−ブチルアミドおよびに特にこれらの混合物が含まれる。このようなアミドのゲル化剤は、必要な場合、12−ヒドロキシステアリン酸とともに、本発明の無水組成物に使用できる。
【0085】
その他のアミドSMGAとしては、12−ヒドロキシステアリン酸アミド類、ならびに特にアルキルN,N’ジアルキルスクシンアミド類を含むWO98/27954に記載されているようなジおよびトリカルボン酸のアミド誘導体がある。
【0086】
さらに適切なアミノ含有SMGAはUS6410003に記載されており、他の適切なSMGAは、US7332153、US6410001、US6321841およびUS6248312に開示されている。
【0087】
当然のことであるが、二種以上のゲル化剤の組合せを利用することができ、例えば、上記のように、ワックスだけの一種のワックスもしくは混合物、またはSMGAだけの混合物、または一種のワックスもしくは複数のワックス+一種のSMGAもしくは複数のSMGAの混合物がある。
【0088】
これらゲル化剤は、一種もしくは複数種のゲル化剤の性質、オイル混合物の構成および所望の硬度に従って、1.5%から30%までの濃度で、スティックもしくは軟質固体の組成物に利用されることが多い。SMGAを主要ゲル化剤として使用する場合、この濃度は、典型的に、アミドゲル化剤もしくはこの混合物に対して1.5%w/wから7.5%w/wまでの範囲内であり、エステルもしくはステロールのゲル化剤に対して5%から15%までの範囲ないである。ワックスを主なゲル化剤として利用する場合、この濃度は、通常、10%w/wから30%w/wまで、特に12%w/wから24%w/wまでの範囲で選択される。多くの組成物で、これは、1:30から1:2までの範囲で選択されたオイル混合物:キャリアオイルの重量比に相当する。
【0089】
繊維の網目構造を形成するワックスを使用する場合、この量は、組成物の0.5重量%から7重量%まででよい。繊維の網目構造を形成しないワックス、例えば球粒針状結晶または小板状結晶として結晶するワックスを使用する場合、この量は、組成物の2%もしくは3%から10%、12%もしくは15%までで十分であろう。シリコーンワックスは、小板状結晶として結晶するワックスの例である。
【0090】
幾つかの非常に望ましい組成物は、第一ゲル化剤を第二ゲル化剤と組み合わせて含有する。第二ゲル化剤の合計量は、組成物の0.5%もしくは1%から9%、10%または15%までの範囲でよい。
【0091】
一般に、本明細書の軟質固体の組成物は、上記の硬いスティックを製造するのに使用されるゲル化剤を一種以上含有してもよいが、低濃度のそれぞれのゲル化剤を使用する。従ってこのようなゲル化剤の濃度は、組成物の0.5から15%w/wまでの範囲内で選択されることが多く、多くの場合、1から10%w/wまでである。
【0092】
しかし、軟質固体を製造するための増粘剤として、例えば組成物の2%w/wから20%w/wまでの範囲で選択された油溶性ポリマーを使用することが特に望ましい。さらに、このようなポリマーは、スティック組成物に含有させることができる。
【0093】
適切であることが知られている油溶性ポリマーの一部門は、少なくとも12個の炭素原子を含有するモノカルボン酸でエステル化された多糖類であり、好ましくはデキストリン脂肪酸エステル、例えばデキストリンパルミチン酸またはデキストリンステアリン酸である。商標Rheopearlの市販製品を入手できる。
【0094】
ポリマー増粘剤の第二部門には、例えばUS5500209またはUS6353076で考察されているポリアミド類が含まれている。
【0095】
増粘剤の第三部門には、商品名KRATONで入手できるスチレンとエチレンプロピレンおよび/またはブチレンとのブロックコポリマーおよび特にスチレンエチレン/ブチレンスチレン線状ブロックコポリマーが含まれている。増粘ポリマーの関連部門には、αメチルスチレンとスチレンのポリマー、例えば商品名KRISTALEXのポリマー、例えば平均分子量が約1200のKRISTALEX F85が含まれている。さらに別の増粘ポリマーとしては、商品名N−HANCE AGで入手できるアルキル置換ガラクトマンナンがある。
【0096】
さらに別の種類の増粘ポリマーとしては、ビニルピロリドンと、少なくとも25個のメチレン単位を含有するポリエチレンとのコポリマー、例えば商品名Antaron WP−660のトリアコンタニルポリビニルピロリドンがある。
【0097】
このような増粘ポリマーは、所望の軟質固体の硬度、粘度を増大する選択されたポリマー固有の性能および追加ポリマーのありもしくはなしを考慮して、1:30から1:5までの範囲で選択される、オイル混合物に対する重量比率で利用されることが多い。
【0098】
軟質固体の組成物を製造するためにまたは軟質固体組成物の製造に寄与するために好適な別の種類の物質としてはシリコーンエラストマー類がある。このような物質は、通常、ビニルシリコーンの液体をヒドロシロキサンまたは水素化MQの液体でヒドロシリル化することによって製造される。通常、無水組成物用のエラストマーは不懸濁性であり、特にジメチコン/ビニルジメチコンのクロスポリマーである。このような物質は、かなりの比率の疎水性オイル、例えばシクロメチコン類を吸収することができるので、通常、シクロメチコンの液体または不揮発性オイル中の活性物質の分散剤として、典型的に、10から20重量%までの範囲の濃度で供給される。このようなエラストマーは、組成物の1から10重量%までの濃度で存在していることが望ましい。
【0099】
軟質固体の組成物を製造するためにまたは軟質固体の組成物の製造に寄与するために特に好適な増粘剤としては、粒状シリカおよび特にヒュームドシリカがある。このシリカが、組成物中少なくとも2重量%および特に少なくとも2.5重量%、例えば10重量%までの範囲で含有されていることが望ましい。
【0100】
本発明の無水組成物は、一種以上の任意の成分、例えば下記成分から選択される一種以上の成分を含有してもよい。
【0101】
任意の成分としては洗浄剤があり、これは10%w/wまでの量で存在することが多く皮膚または衣服から製剤を除くことを助ける。このような洗浄剤は、典型的には、C−C22アルキル成分と、ポリオキシアルキレン基(POEまたはPOP)および/またはポリオールを含む親水性部分とを含有するエステルまたはエーテルのような非イオン界面活性剤である。
【0102】
本明細書の組成物には、化粧品の固体または軟質固体用に従来から考慮可能な一種以上の化粧品添加剤を組み入れることができる。このような化粧品添加剤には、タルクまたは微粉末の高分子量ポリエチレン(即ちワックスではない。)例えばAccumistなどの皮膚感触改善剤を約10%までの量で;グリセリンまたはポリエチレングリコール(分子量:200から600)などの湿潤剤を、例えば約5%までの量で;アラントインまたは脂質類などの皮膚効用剤を、例えば5%までの量で;着色剤;すでに挙げたアルコール以外のメントールおよびメントール誘導体などの皮膚冷却剤をしばしば2%までの量で含有してもよい。なおこれらの百分率はすべて組成物の重量%である。さらなる任意の成分としては保存剤があり、例えば0.01%w/wから0.1%w/wまでの量のエチルパラベンもしくはメチルパラベンまたはBHT(ブチルヒドロキシトルエン)がある。
【0103】
エーロゾルベースの組成物は、粉末シリカまたは層状粘土、例えばへクトライト、ベントナイトもしくはモンモリロライトが代表的なものであり、ときには充填剤と呼称される懸濁化助剤を追加して含有することが望ましい。この層状粘土は、任意に表面処理を行って疎水性にされる。特に適切に表面処理された粘土として、商標Bentoneで、例えばBentone 38を入手できる。懸濁化助剤は、ベースエーロゾル組成物の0.5から6重量%まで、特に1.5から5.5重量%までを構成していることが多い。エーロゾルベース組成物は、また層状粘土の膨潤を助けるための膨潤助剤を、多くの場合、エーロゾルベース組成物の0.005から0.5重量%までの選択された比率で含有し、特に1:10から1:75までの粘土に対する重量比で含有してもよい。
【0104】
本発明の組成物は、アルミニウムのまたはアルミニウム/ジルコニウムの制汗活性物質と相乗的に共同作用を行い、制汗効果を高めるブレンステッド酸基を有する水溶性ポリマーを、追加して含有してもよい。このような物質は、US6616921では、共同ゲル化剤と呼称され(この物質は、制汗活性物質がエクリン孔内でゲル化するのを助けるため)、この明細書に記載されている。このような共同ゲル化剤の好ましい例は、少なくとも一部分がマレイン酸または無水マレイン酸から誘導される分子量が少なくとも50,000のポリマーであり、例えばGantraz(商標)AN119、AN139またはAN169がある。この共同ゲル化剤は、1:15から1:2までのアルミニウム塩またはアルミニウム/ジルコニウム塩に対する重量比で選択されることが多い。
【0105】
本明細書の組成物は、一種以上のカプセル化されていない芳香剤を、例えば組成物の0.01から4重量%までの量でおよび特に0.1から1.5重量%までの量で任意に含有してもよい。この非カプセル化芳香剤は、5:1から1:5までの範囲の、せん断力感受性のカプセル製剤に対する重量比率で組成物中に組み込むことが望ましい。この非カプセル化芳香剤は、上記香料の同じパレットから調製できる。この非カプセル化芳香剤は、必要な場合、カプセル化された芳香剤と同じかまたは類似してもよいが、この二つの芳香剤が異なっている方がより好ましいことが多く、この場合、鼻の香料に対する感度が低下してしまう度合が最小限になるからである。各種の芳香剤の選択およびこれら芳香剤間の差、例えばトップノートの比率は、本来、感覚的な判断の問題である。
【0106】
本発明の組成物は、必要な場合、非カプセル化芳香剤に追加してまたはこの代わりに、ヒトが発汗すると、この水性排泄物がシェルを破壊して芳香剤を放出するような、水感受性シェル中にカプセル化された芳香剤を含有してもよい。このような水感受性カプセル製剤は、例えばEP0303461に記載されている。本発明の組成物は、追加してまたは同様に代わりに、αまたはβシクロデキストリン(各々遊離の芳香剤と可逆的に会合するメチル基またはヒドロキシ−プロピル基で任意に置換されている。)を含むシクロデキストリン類のような環式オリゴ糖を含有してもよい。このような物質は、EP1289484に記載されている。本発明の組成物は、水感受性芳香族カプセル製剤および/または環式オリゴ糖を、組成物の0.1重量%から4重量%までの量で含有してもよい。
【0107】
水感受性カプセル製剤および/または環式オリゴ糖に対するせん断力感受性カプセル製剤の重量比は、5:1から1:5までの範囲内で選択されることが多い。
【0108】
本発明の組成物が、接触アプリケーターで使用する完全組成物またはエーロゾル組成物用の噴射剤を混合されるベース組成物である場合は、水溶性短鎖の一価アルコール類(一般にCまでのものが知られている。)、特にエタノールを実質的にまたは全く含有していないことが望ましい。この文脈で用語「実質的に」は、それぞれの完全組成物またはベース組成物の5重量%未満および好ましくは1重量%未満の比率を示す。
【0109】
本明細書では、文脈で特に要求されないならば、すべての重量、%およびその他の数字は用語「約」で修飾できる。
【0110】
本発明の組成物は本明細書に記載の方法によって製造できる。しかし、芳香剤カプセルは、カプセルを損傷しない速度と入力で、穏やかに混合して組成物中に組み入れることが特に望ましく、同じ理由からこの組成物は、実質的に、せん断混合または激しい混合を受けない。
【0111】
本発明のスティック組成物または軟質組成物を製造する一つの好都合な工程の順序は、第一に、構成物質混合物の水不混和性液体または一種の水不混和性液体による溶液を製造する工程を含む。この工程は、混合物を、すべての構成物質が溶解する十分に高い温度(溶解温度)例えば70℃から140℃までの範囲の温度で、撹拌することによって、通常実施される。いずれの油溶性の化粧品添加物も、ゲル化剤を導入する前または後に、オイル相に導入できる。しかし、芳香剤オイルは、カプセル化されているかまたは遊離しているかにかかわらず、高温に敏感であることが多いので、通常、制汗活性物質の後に組成物中に組み入れられる最後の成分である。通常、生成した構成物質の溶液を、ゲル化剤が溶解した温度とゲル化剤が固化する温度との中間の温度まで冷却させるが、60℃から90℃までの範囲の温度に到達させることが多い。
【0112】
幾つかの経路で、キャリアオイルは、ゲル化剤および制汗活性物質または脱臭活性物質を導入する前に混合することができる。他の準備工程では、任意に、いくらかの水混和性とアミドゲル化剤のアルコール液中での溶解温度を超える沸点とを有するアルコールとともに、分枝脂肪族アルコール、例えばイソステアリルアルコールまたはオクチルドデカノールのような組成物の第一画分中に、ゲル化剤、特にアミドゲル化剤のすべてまたは画分を溶解することが望ましい。これによって、キャリア液の残りの部分は、構成物質が溶解または溶融する温度まで加熱されることを回避することができる。このような工程は、一般に、これら画分を、例えば「Sonolator(商標)」中で激しく撹拌する工程を含む。本発明の組成物には、芳香剤カプセルは、激しい撹拌ステップの後に導入することが最も望ましい。構成物質を溶解するためのキャリア液体の比率は、キャリア液体の25重量%から50重量%までのことが多い。
【0113】
前記他の準備工程では、粒状物質を、好ましくは、キャリアオイル、例えばシリコーンオイルおよび/またはエステルオイルおよび/または炭化水素オイルの第二画分中に導入し、その後、溶解された構成成分を含有する第一画分および懸濁された粒状物質を含有する第二画分を、組成物がゲル化する温度より高い温度即ち組成物の正則凝固温度より5℃から30℃まで高いことが多い温度で混合し、ディスペンジィング容器に充填し、この容器を室温まで放冷するかまたは冷却する。冷却は、前記容器と内容物をただ放冷するだけで実施できる。冷却は、室温の空気または冷却空気を容器とこの内容物に吹き付けることによって促進できる。
【0114】
本明細書の懸濁ロールオン組成物は、第一に、撹拌機またはリサイクルループなどの撹拌手段を備えた混合容器にオイル類を同時にまたは続けて導入し、次いでこの容器に、制汗/脱臭活性成分、増粘剤および任意の成分を導入し、次に、この組成物を、このオイル混合物中の有機増粘剤を溶解するのに必要な程度まで加熱することによって製造できる。生成した液体組成物を、その後、ロールオンディスペンサーに開口を通じて注入し、次にボール(またはより一般的に円筒形ローラー)を挿入し次いでキャップをはめる。
【0115】
本明細書のエーロゾル製品は、通常、噴射剤に対して1:1から1:1.5までの重量比率で、多くの製剤では1:3から1:9までの重量比率で混合される芳香剤カプセル、懸濁化剤、および任意の成分とともに、オイル混合物に懸濁させた制汗および/または脱臭活性物質を含むベース組成物を含有する。この噴射剤は通常、圧縮ガス、または室温より低い温度で、好ましくは0℃未満で、特に−10℃未満で沸騰する物質である。圧縮ガスの例としては、窒素および二酸化炭素がある。低沸点物質の例としては、ジメチルエーテル、特にプロパン、ブタン類およびイソブタンを含みさらに任意にペンタンもしくはイソペンタンの画分を含むC−Cアルカン類があり、または特に米国で使用される噴射剤は、2から4個までの炭素、少なくとも一個の水素および3から7個のまでのフッ素原子を含むヒドロフルオロカーボン類から選択される。
【0116】
エーロゾル製品は、第一にベース組成物を調製し、この組成物をエーロゾルの缶中に注入し、前記ベース組成物に続いて任意に芳香剤を前記缶中に導入し(ゆっくりと充填添加)、バルブ集成装置を前記缶の開口に取り付けて缶を密封し、その後、噴射剤を必要な圧力まで缶に注入し、最後に、缶がキャップ噴霧によって利用できない場合、アクチュエーターをバルブ集成装置上に外蓋とともに取り付ける。
【0117】
本発明の組成物について要約して、好ましい実施形態を記載してきたが、ここで、特定の実施形態を実施例のみによってより詳細に説明する。
【実施例】
【0118】
比較例Aと実施例1から3で、異なるオイル中への漏洩について説明する。
【0119】
本発明に利用されるカプセルE1とE2は、リモネン、リナロール、α−メチルイオノン、リリアル(lilial)、サリチル酸ヘキシルおよびエチレンブラシレートを含む香料成分の複合混合物を含む液体コアを囲む、グルタルアルデヒドで架橋されたゼラチンとアラビアゴムまたはカルボキシメチルセルロースとの複合コアセルベートで製造されたシェル含有する。E1に類似のカプセル製剤はWO2006056096に記載の方法で製造することができ、E2に類似のカプセル製剤はUS6106875に記載の方法で製造できる。カプセルE1とE2の特徴を以下に要約する。
【0120】
【表1】
【0121】
揮発性シリコーン(シクロペンタジメチコン)中に分散させた後のカプセルの平均粒径:D[4,3]を、Malvern Mastersizer 2000を利用し下記パラメータを使用して得た。
【0122】
分散剤のRI=1.397
分散モジュールミキサーの回転速度=2100rpm
試験結果計算モデル=汎用モデル
計算感度=標準
粒子の形態=球形
【0123】
E1のシェルの厚さを粒径が19から38μmの粒子について測定し、E2のシェルの厚さを粒径25から35μmの粒子について測定した。
DRは平均粒径:シェルの厚さの測定値の比率である。
本発明における硬度(ハイシトロン硬度)と見掛けの低減弾性率は、下記方法で測定した測定値である。
脱イオン水中にカプセルを分散させた液の液滴をシリコンウェハ片上にのせ、乾燥して、離散した微細カプセル製剤を残して、機械的分析を行う。
【0124】
乾燥したウェハをハイシトロントリボインデンターに取り付け、測定器の光学系を使用して立体的に地図を作り試料の周囲を確認する。
【0125】
トリボインデンターのヘッドに三角錐形のBerkovichチップを取り付ける。このチップは個々のカプセルを圧縮する。このインデンターのチップの真下に単一のカプセルを配置する。この測定器は、試料を、初期接触力75μNで10秒間、次に位置保持段階で1秒間、次いで減圧段階で10秒間圧縮してくぼみを作るようにプログラムされている。この測定器は、非常に小さい負荷(典型的には15から30μN)を達成する。ハイシトロン硬度(MPa単位のH)と低減弾性率(MPa単位のEr)を、下記式を使って、力撓みデータの緩和段階から計算する。
【0126】
【数1】
W=圧縮力
A=接触面積(A≒24.56h
【0127】
【数2】
S=接触剛性(dW/dh
=全圧入深さ
γ=1.034
【0128】
【数3】
K=3/4
=接触深さ
【0129】
試験結果は、粒径がD[4,3]+/−20%のカプセルについての20個の測定値の最小値の平均値である。
【0130】
カプセル(2.5gのE1と1.25gのE2)を、均一な混合物が得られるまで緩やかに撹拌することによって一組の密封ガラスびん中の、それぞれのオイルまたはオイル混合物中に懸濁させた(全懸濁液重量は100g)。密封された各ビンは、このビン内のオイル中それぞれの芳香物質の濃度を測定するまで、45℃に温度を制御されたチャンバー内に貯蔵した。試験を開始したときに、一つのびんについて測定し、次いで、一組のビンからの新規のびんを、下記表に記載した貯蔵期間中、時間間隔を置いて、新たに開口した。このカプセル製剤を、キャリアオイルから、2μmナイロン膜を取り付けたシリンジフィルターを使用して分離した。分離された、カプセル製剤無しのキャリアオイルまたはオイルを、GCMS全走査モードを使用して、試料のエタノール5%w/w溶液とエタノール中の標準を利用するガスクロマトグラフ質量分析法(GCMS)で分析した。キャリアガスはヘリウムであった。それぞれの芳香剤成分を同定するのに、これら成分を確認し、キャリアオイルとは無関係に識別可能である、スペクトルを横切る6個のピークを利用した。漏洩の程度は、測定したピークと標準を通常の方法で比較することによって計算した。測定結果を下記のように表にした。
【0131】
比較例Aと実施例1から3にはカプセル製剤E1を利用した。
【0132】
比較例Aのオイルは、Dow Corning Inc.から入手できる揮発性シリコーンオイル DC245(商標)であった。
【0133】
【表2】
【0134】
比較例Aのオイルは、Dow Corning Inc.から入手できる揮発性シコーンオイルDC245(商標)であった。
実施例1のオイルは、Finetexから商品名Finsolv TNで入手できる安息香酸C12−15アルキルであった。
実施例2のオイルは、Amercholから商品名Fluid APで入手できるINCIと命名された物質PPG−14−ブチルエーテルであった。
実施例3では、重量比が54.2:28.1:17.8の揮発性シリコーンオイルのDC245、安息香酸C12−15アルキルのFinsolv TNおよびINCIと命名された物質PPG−14−ブチルエーテルからなるオイル混合物であるFluid APを使用した。
【0135】
比較例Aから、芳香物質、特にリナロール、及び認識できる程度のリモネン及びリリアルにおいて、キャリアオイル中への漏洩の問題を有していたことは明らかである。また漏洩の程度と速度の芳香剤組成物間の差が大きいので、残留芳香剤のバランスは12週間以内で大きく変化する。
【0136】
実施例1から3の各々から、芳香物質の平均漏洩度が、比較例Aよりはるかに少なく、リナロールとその他の典型的な芳香剤との間に著しく大きな差が実質的に存在しなかったことが観察できる。
【0137】
(比較例Bと実施例4)
カプセル製剤E1の代わりにE2を使用して、比較例Aと実施例3を繰り返し、比較例Bと実施例4を実施した。
【0138】
【表3】

【0139】
実施例4は、カプセル製剤E2からの芳香成分の漏洩の速度と程度が、比較例Bと比べて低下していることを示している。
【0140】
以下の実施例で利用した成分は下記の通りである。
【0141】
【表4】
脚注
DC245は、全体または一部をDC246またはDC345(商標)と取り替えることができる。
Finsolv TNは、全体または一部をFinsolv TPP(商標)と取り替えることができる。
Estol 1512は、全体または一部をEstol 1517(商標)と取り替えることができる。
Prisorine 3515は、全体または一部をEutanol G16(商標)(Cognis)と取り替えることができる。
Lorol 18は、一部を(50%まで)Lanette 16(商標)および/またはLanette 22(商標)と取り替えることができる。
Castorwax MP80は、全体または一部をCastorwax MP90(商標)と取り替えることができる。
Kester Wax 62は、全体または一部をKester Wax 69Hと取り替えることができる。
【0142】
(実施例5から10)
これらの実施例では、底部およびキャップでふたをした開口頂部を備えた断面が楕円形のバレル、バレル内の底部と頂部との間の中間位置にしっかりと嵌めこまれているプラットフォームならびに底部の下に取り付けられたプラットフォームの前進手段(この手段はローターホイールと、プラットフォームの協働ねじと係合する付属のねじ付キスピンドルとを有する。)を備えたディスペンサーを、下記表に要約した組成物で満たして、スティック製品を製造する。この要約したスティック組成物は、以下の一般的な方法で製造する。
【0143】
選択された一種または複数種のオイルを所望の重量比率で容器に充填し、所望の重量比の所望の一種のゲル化剤または複数種ゲル化剤の混合物を添加し、次いで生成した混合物を適切な動力を有する撹拌機によってまたは再循環ループを通じて循環させることによって撹拌し、次に、一種のゲル化剤または複数種のゲル化剤全体がオイルに溶解する温度に到達するまで加熱する。ワックス類の場合、この温度は、一般に、75から90℃の範囲内である。SMGA類の場合は、特定のSMGAによって、この温度は90℃から120℃までであることが多い。その後、この混合物は5から15℃まで放冷し、次いでカプセル化された芳香剤以外の粒子(特に制汗活性物質を含む)を所望の重量比率で、撹拌を続けながら添加する。この混合物を、組成物の標準凝固温度(事前の試験で測定した)より約5から10℃高い温度まで放冷または冷却する。最後に、ゆっくり撹拌しながら、カプセル化された芳香剤とカプセル化されていない(遊離の)芳香剤を導入し、依然として流動性の組成物をディスペンサーに充填する。
【0144】
【表5】
【0145】
(実施例11から13および15から17)
実施例11と12では軟質固体製剤またはロールオン製剤が製造される。軟質固体製剤は、頂部が細孔付きのドームでふたをされたディスペンサーに充填される。ワックスゲル化剤で製造される軟質固体製剤は、スティック製剤と類似の方法で製造されるが、この量は、硬いスティックを製造するには不十分な量である。シリカの増粘剤を使用する方法では、容器中の全有効成分の懸濁液を、均一な懸濁液が得られるまで25から50℃の範囲の温度で撹拌し、その後、この懸濁液をディスペンサーに満たして開口にドームを配置する。
【0146】
実施例13では、ロールオン製剤がより少ない量の増粘剤を使用して実施例12と類似の方法で製造される。
【0147】
実施例14では、上記ロールオン製剤を不織布製アプリケーターに吸収させる。
【0148】
実施例15から17では、エーロゾル製品が以下の一般的な方法で製造される。ベース組成物の全有効成分(即ち噴射剤以外のすべて)を、均一な混合物が得られるまで室温で、容器中で混合される。次いで、このベース組成物を、予め製造されたアルミニウム缶に充填し、dip tun=beが垂下するバルブを支持するバルブカップを正しい位置に圧着し、次いで噴射剤がこのバルブを通じて前記缶に充填される。その後、アクチュエーターを、バルブから上方に延びる弁棒の上に配置する。
【0149】
【表6】