特許第6170282号(P6170282)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ダイヤモンド電機株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6170282-内燃機関用の点火コイル 図000002
  • 特許6170282-内燃機関用の点火コイル 図000003
  • 特許6170282-内燃機関用の点火コイル 図000004
  • 特許6170282-内燃機関用の点火コイル 図000005
  • 特許6170282-内燃機関用の点火コイル 図000006
  • 特許6170282-内燃機関用の点火コイル 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6170282
(24)【登録日】2017年7月7日
(45)【発行日】2017年7月26日
(54)【発明の名称】内燃機関用の点火コイル
(51)【国際特許分類】
   H01F 38/12 20060101AFI20170713BHJP
【FI】
   H01F38/12 G
   H01F38/12 A
   H01F38/12 H
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-112526(P2012-112526)
(22)【出願日】2012年5月16日
(65)【公開番号】特開2013-239633(P2013-239633A)
(43)【公開日】2013年11月28日
【審査請求日】2015年4月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000109093
【氏名又は名称】ダイヤモンド電機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】中村 拓
(72)【発明者】
【氏名】西村 拓志
(72)【発明者】
【氏名】松田 道憲
(72)【発明者】
【氏名】新古 祐太
【審査官】 井上 健一
(56)【参考文献】
【文献】 実開平04−005626(JP,U)
【文献】 特開平07−029750(JP,A)
【文献】 特開2005−183515(JP,A)
【文献】 特開平06−112069(JP,A)
【文献】 特開平11−340065(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 38/12
F02P 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心鉄芯及び外周鉄芯からなる鉄芯と、1次コイルと、2次コイルと、当該鉄芯及び1次コイル及び2次コイルの収容部及び当該収容部に対し空間的連通状態を形成する開口部を有するケースと、当該ケース内に充填されるモールド樹脂と、前記鉄芯に積層される第1のカバー及び第2のカバーと、を備え、
前記第1のカバーは、前記第2のカバーよりも、前記鉄芯と前記モールド樹脂との間の固定関係を剥離させ易い材質であって、且つ、前記第1のカバーから前記鉄芯を露出させている閉じた露出領域が形成されており、
前記露出領域は、前記第1のカバーのうち、二次コイル対向面に対して前記開口部よりに形成されており、
前記鉄芯の周りの積層構造は、前記鉄芯へ前記第2のカバーを伴わずに前記第1のカバーが積層された第1の積層構造と、前記鉄芯に与えられた前記露出領域へ前記第1のカバーを伴わずに前記第2のカバーが積層された第2の積層構造と、前記鉄芯,前記第1のカバー,前記第2のカバーの順にて形成された第3の積層構造と、を備え、
前記第1の積層構造は、前記モールド樹脂の樹脂面及び前記第2のカバーに遮られて、外部環境へ臨む露出箇所が存在していないことを特徴とする内燃機関用の点火コイル。
【請求項2】
前記第3の積層構造は、前記モールド樹脂の表面部に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用の点火コイル。
【請求項3】
前記第1のカバーは、前記第2のカバーの有する弾性よりも高い弾性を有した部材から成形され、
前記第2のカバーは、前記第1のカバーに嵌合して固定されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関用の点火コイル。
【請求項4】
前記第1のカバーは、前記外周鉄芯の角部に配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の内燃機関用の点火コイル。
【請求項5】
前記第2のカバーは、ポリブチレンテレフタレート、又はポリエチレンテレフタレートから成形され、
前記第1のカバーは、エラストマ、又はシリコンから成形されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の内燃機関用の点火コイル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関用の点火コイルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ケース内に鉄芯と1次コイルと2次コイルを備え、熱硬化性を有したモールド樹脂により固定し絶縁される内燃機関用の点火コイルにおいて、動作時の高温と停止時放置時の低温の冷熱ストレスにより、外周鉄芯の熱膨張によりモールド樹脂に剥離やクラックが生じる場合がある。
【0003】
このような問題を解決するために、外周鉄芯の周囲に配置されたカバーが絶縁樹脂と密着する素材のコアカバーと逆に絶縁樹脂と剥離する素材のコアカバーで構成しているものが提案されており、例えば、特許第3900149号公報(以下「特許文献1」)が提案されている。
【0004】
上記特許文献1とする点火コイルの上面断面図を図6に示す。図6において特許文献1では、1次コイル10と2次コイル20と、1次コイル10の内側に配置されたセンターコア30とで構成されたトランスと、2次コイル20の外側に配置されセンターコア30で発生した磁束を回帰させるサイドコア40と、サイドコア40の周囲に配置されたカバー200a,200bと、これら部品類を収納するケース70と、ケース70内で部品類を固定するための絶縁樹脂90とを備えた点火コイルにおいて、カバー200a,200bは、絶縁樹脂90と密着する素材の第1のコアカバー200aと、絶縁樹脂90と剥離する素材の第2のコアカバー200bの2種類のカバーで構成され、サイドコア40とトランスとの間において、絶縁樹脂90、第1のコアカバー200a、第2のコアカバー200bの少なくとも3層構造をなし、サイドコア40側に第2のコアカバー200bを配置し、トランス側に第1のコアカバー200aを配置している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3900149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら上記従来の点火コイルでは次のような問題が生じている。即ち、特許文献1の点火コイルでは、カバーが絶縁樹脂と密着する素材のコアカバーと逆に絶縁樹脂と剥離する素材のコアカバーで構成されているので、絶縁樹脂と剥離しやすい部分による緩衝作用となり、必要な部分での絶縁樹脂の剥離やクラックを防止でき、部品への歪を緩和しているが、絶縁樹脂と剥離する素材のコアカバーと外周鉄芯(サイドコア)の間の絶縁樹脂が外周鉄芯(サイドコア)のエッジによって発生したクラックがケース開口表面まで波及する問題が生じる。また、ケース開口表面まで達したクラックから点火コイル内に水滴などが侵入する問題も生じる。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、外周鉄芯のエッジから発生するクラックを防ぐとともに、エンジンルーム内の限られたスペースに収めることができる小型の点火コイルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明は次のような構成とする。即ち、中心鉄芯及び外周鉄芯からなる鉄芯と、1次コイルと、2次コイルと、当該鉄芯及び1次コイル及び2次コイルの収容部及び当該収容部に対し空間的連通状態を形成する開口部を有するケースと、当該ケース内に充填されるモールド樹脂と、前記鉄芯に積層される第1のカバー及び第2のカバーと、を備え、
前記第1のカバーは、前記第2のカバーよりも、前記鉄芯と前記モールド樹脂との間の固定関係を剥離させ易い材質であって、且つ、前記第1のカバーから前記鉄芯を露出させている閉じた露出領域が形成されており、
前記露出領域は、前記第1のカバーのうち、二次コイル対向面に対して前記開口部よりに形成されており、
前記鉄芯の周りの積層構造は、前記鉄芯へ前記第2のカバーを伴わずに前記第1のカバーが積層された第1の積層構造と、前記鉄芯に与えられた前記露出領域へ前記第1のカバーを伴わずに前記第2のカバーが積層された第2の積層構造と、前記鉄芯,前記第1のカバー,前記第2のカバーの順にて形成された第3の積層構造と、を備え、
前記第1の積層構造は、前記モールド樹脂の樹脂面及び前記第2のカバーに遮られて、外部環境へ臨む露出箇所が存在していないこととする。
【0009】
特に、前記第3の積層構造は、前記モールド樹脂の表面部に配置されてもよい。また、記第1のカバーは、前記第2のカバーの有する弾性よりも高い弾性を有した部材から成形され、前記第2のカバーは、前記第1のカバーに嵌合して固定されてもよい。
【0010】
また、前記第1のカバーは、前記外周鉄芯の角部に配置されていてもよい。さらに、前記第2のカバーは、ポリブチレンテレフタレート、又はポリエチレンテレフタレートから成形され、前記第1のカバーは、エラストマ、又はシリコンから成形されてもよい。
【発明の効果】
【0011】
上記の通り、外周鉄芯は、鉄芯の磁路がケースの開口面と垂直方向の向きに配置されるとともに、2次コイルと対向する面及び側面の少なくとも一部の外周に前記モールド樹脂と剥離する第1のカバーを備え、第1のカバーは、少なくとも周囲の一部が前記モールド樹脂と接着する第2のカバーに覆われ、第2のカバーは、第2のカバー突出部がモールド樹脂の樹脂面から突出することで、外周鉄芯から発生するクラックを防ぐとともに、エンジンルーム内の限られたスペースに収めることができる小型の点火コイルが実現できる。
【0012】
また、第1のカバーは、ケース開口面と平行する外周鉄芯の露出部を露出する第1のカバー開口部が形成され、外周鉄芯露出部は、第2のカバーのみに覆われる構成とすることで、鉄芯の高さ寸法が第2のカバーの厚さのみに抑えられるため、点火コイルの高さ寸法を抑え、小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1の実施例とする内燃機関用の点火コイルの斜視図である。
図2図1の矢印(A)方向から見たB-B断面図である
図3】第1の実施例とする外周鉄芯の組み立てを表す斜視図である。
図4】第1の実施例とする鉄芯アセンブリの斜視図である。
図5】第1の実施例とする鉄芯アセンブリの側面断面図である。
図6】特許文献1とする点火コイルの上面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に本発明の実施の形態を示す実施例を図1乃至図5に基づいて説明する。
【実施例1】
【0015】
本発明の第1の実施例とする内燃機関用の点火コイルの斜視図を図1に、図1の矢印(A)方向から見たB-B断面図を図2に、鉄芯アセンブリの組み立てを表す斜視図を図3に、鉄芯アセンブリの斜視図を図4に、鉄芯アセンブリの側面断面図を図5にそれぞれ示す。
【0016】
図1及び図2において、点火コイル100の外形を形成するケース70は、絶縁性を有した樹脂からなる鉛直方向上面に開口面70aを形成した箱型に成形されている。また、当該ケース70には当該点火コイル100をエンジンブロックに取り付け固定するための略三角柱状のフランジ72を形成している。
【0017】
また、前記点火コイル100は、珪素鋼板を30枚程度積層して形成したI字型の中心鉄芯30とコの字型の外周鉄芯40を組み合わせて閉磁路構造とする鉄芯と、当該中心鉄芯30の外周に樹脂で成形した1次ボビンの外周に1次巻線を100ターン程度巻き回した1次コイル10と、当該1次コイル10の外周に樹脂で成形した2次ボビンの外周に2次巻線を8000〜15000ターン程度巻き回した2次コイル20のコイル部から構成されている。さらに、前記中心鉄芯30及び前記外周鉄芯40は、前記ケース開口面70aに対して平行方向に当該珪素鋼板を積層している。
【0018】
また、前記外周鉄芯40は前記鉄芯の磁路が前記ケース開口面70aと垂直方向になるように配置されている。さらに、前記中心鉄芯30と前記外周鉄芯40の接続面の一方には前記1次コイル10に発生した磁束と反対方向の磁束を磁路中に発生させるためのマグネット32を備えている。
【0019】
また、前記ケース70の外側底面には、エンジン上部に形成されたプラグホール内に向かって突出する高圧タワー74が形成され、当該高圧タワー74は前記2次コイル20から出力される2次電圧を点火プラグに供給するための高圧端子76を備えている。
【0020】
また、前記2次コイル20の一端には前記高圧端子76に2次電圧を供給するための2次高圧端子22が備えられている。さらに、前記2次コイル20の他端には前記1次コイル10からの1次電圧を受け取るための2次低圧端子(図示しない)が備えられている。
【0021】
また、前記ケース70内には前記1次コイル10への点火信号を供給するスイッチング素子及びリードフレームを絶縁樹脂モールドしたものからなるイグナイタ82が備えられている。さらに、当該リードフレームは当該スイッチング素子のベース、コレクタ、及び、エミッタのそれぞれが外部と接続するためのイグナイタ端子84としての機能を有している。
【0022】
また、前記ケース70の側面にはコネクタ78が形成され、当該コネクタ78にはバッテリ、ECU、前記鉄芯、及び、前記イグナイタ82と電気的に接続するためのコネクタ端子80がインサート成形されている。さらに、当該コネクタ端子80は当該バッテリから前記1次コイル10及び前記2次コイル20の低圧側を結ぶ端子と、当該ECUから前記イグナイタ82のベース側に配置された前記イグナイタ端子84を結ぶ端子と、前記イグナイタ82のエミッタ側に配置された前記イグナイタ端子84及び前記鉄芯からグランドを結ぶ端子と、の合計3本の端子から構成されている。
【0023】
また、前記コネクタ端子80及び前記イグナイタ端子84は略平板状の金属端子からなり、前記コネクタ端子80及び前記イグナイタ端子84は前記ケース開口面70aと垂直方向に導出され、前記コネクタ端子80は前記ケース70に形成された前記コネクタ78と同一面の前記ケース70の内壁に沿って配置されている。さらに、前記コネクタ端子80及び前記イグナイタ端子84のうち2個を同方向に導出させるとともに、それぞれの間で電気的に導通を実現する如く溶接を用いて接続されている。
【0024】
また、前記ケース70内には前記点火コイル100の電気的絶縁及び各部材の物理的固定を実現する前記モールド樹脂90が充填されている。さらに、前記モールド樹脂90は前記ケース開口面70a付近まで充填され、前記中心鉄芯30、前記1次コイル10、前記2次コイル20、及び、前記イグナイタ82は前記ケース開口面70a付近に形成される樹脂面92より低い位置に備えられ、前記外周鉄芯40のコイル平行部42の一部は当該樹脂面92から高い位置に露出している。
【0025】
また、前記外周鉄芯40の周囲は前記モールド樹脂90と剥離する材質のエラストマで成形された第1のカバー60を備えている。さらに、当該第1のカバー60は前記外周鉄芯40におけるケース開口面70aに対して垂直となる面44及び前記2次コイル20と対向する面46に2次コイル対向部62を備えている。
【0026】
また、前記第1のカバー60の周囲は前記モールド樹脂90と接着する材質のPBT(ポリブチレンテレフタレート)で成形された第2のカバー50を備えている。さらに、当該第2のカバー50は前記樹脂面92より高い位置に第2のカバー突出部50aを備えている。
【0027】
図3乃至図5において、前記第1のカバー60は前記2次コイル対向部62と反対側の面に第1のカバー開口部66を形成し、前記外周鉄芯40の露出部42aは当該第1のカバー開口部66により前記第2のカバー50に直接覆われている。また、前記第1のカバー60は前記外周鉄芯40の前記中心鉄芯30及び前記マグネット32との接続面、並びに当該第1のカバー開口部66を除いた周囲を覆っている。さらに、前記第2のカバー50は第1のカバー側面部64及び当該第1のカバー開口部66を覆うように配置され、前記第1のカバー60に嵌合して固定されている。
【0028】
また、前記第2のカバー50の側面部54には前記ケース70に前記コイル部を収用した際に、前記ケース70内壁と圧接して固定するための第2のカバー突部52が形成されている。さらに、前記第2のカバー側面部54は前記樹脂面92より低い位置になるように形成される。
【0029】
上記構成により、前記外周鉄芯40の周囲は前記第1のカバー60を備え、前記第1のカバー60は前記外周鉄芯40の前記中心鉄芯30及び前記マグネット32との接続面、並びに前記第1のカバー開口部66を除いた周囲を覆っている。これにより、前記外周鉄芯40が前記モールド樹脂90から剥離しているため、点火コイル動作時の高温による膨張や停止時放置時の低温による収縮することによるクラック発生を防ぐことができる。また、前記外周鉄芯40は前記ケース開口面70aに対して垂直方向に前記珪素鋼板を積層しているため前記ケース開口面70a方向へのクラックが発生し易いが、上記構成より前記珪素鋼板の積層面が前記モールド樹脂90と剥離することで前記樹脂面92に対するクラックの発生を防ぐことができる。
【0030】
また、前記第1のカバー開口部66は前記鉄芯の高さ寸法Hに前記第1のカバー60の厚さが含まれない位置となるように形成し、前記外周鉄芯40の前記露出部42aは前記第1のカバー開口部66により前記第2のカバー50に直接覆われることで、前記鉄芯の高さ寸法H(図5記載)が前記第2のカバー50の厚さCh(図5記載)のみに抑えられるため、前記点火コイル100の高さ寸法を抑え、小型化することができる。
【0031】
また、前記外周鉄芯40は前記鉄芯の磁路が前記ケース開口面70aと垂直方向になるように配置され、前記外周鉄芯40の前記コイル平行部42の一部は当該樹脂面92から高い位置に露出しているとともに、前記第1のカバー60の周囲は前記第2のカバー50を備え、前記外周鉄芯40の前記露出部42aは前記第1のカバー開口部66により前記第2のカバー50に直接覆われている。これにより、前記外周鉄芯40の前記露出部42aを外部環境から保護することができる。
【0032】
上記実施例1の変形例として、前記中心鉄芯30及び前記外周鉄芯40の形状並びに積層する珪素鋼板の枚数は設計事情によって適宜変更してもよいし、前記1次コイル10及び前記2次コイル20に巻き回す巻線の巻数は前記点火コイル100に要求される出力等、設計事情によって任意に変更してもよい。また、前記第1のカバー60は弾性及び前記モールド樹脂90と剥離する性質を有していればシリコンなどエラストマ以外の材質を用いて成形してもよい。さらに、前記第2のカバー50は前記モールド樹脂90と接着する性質を有していればPET((ポリエチレンテレフタレート)などPBT以外の材質を用いて成形してもよい。
【0033】
また、前記第1のカバー60は前記外周鉄芯40の前記2次コイル対向面46及び前記外周鉄芯側面44の少なくとも一部を覆う位置に配置してもよいし、前記第1のカバー60は前記外周鉄芯40の角部のみを覆う位置に配置してもよい。さらに、前記第2のカバー50は少なくとも前記外周鉄芯40の前記露出部42aに配置すれば、その他の構成は設計事情によって任意に変更してもよい。
【0034】
また、前記点火コイル100は、少なくとも前記第2のカバー50の前記第2のカバー突出部50aが前記樹脂面92から突出すれば、その他の構成は設計事情によって任意の形状に変更してもよい。さらに、前記第2のカバー50と前記第1のカバー60の固定方法は嵌合以外でも、例えば接着剤等を用いて固定してもよい。
【0035】
また、前記第1のカバー開口部66は前記第1のカバー60の厚さによって前記鉄芯の高さ寸法が増加すること防ぐ位置であれば、設計事情によって任意の形状に変更してもよい。
【符号の説明】
【0036】
10:1次コイル
20:2次コイル
22:2次高圧端子
30:中心鉄芯
32:マグネット
40:外周鉄芯
42:コイル平行部
42a:外周鉄芯露出部
44:外周鉄芯側面
46:2次コイル対向面
50:第2のカバー
50a:第2のカバー突出部
52:第2のカバー突部
54:第2のカバー側面部
60:第1のカバー
62:2次コイル対向部
64:第1のカバー側面部
66:第1のカバー開口部
70:ケース
70a:ケース開口面
72:フランジ
74:高圧タワー
76:高圧端子
78:コネクタ
80:コネクタ端子
82:イグナイタ
84:イグナイタ端子
90:モールド樹脂
92:樹脂面
100:点火コイル
図1
図2
図3
図4
図5
図6