(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
電動モータ(13)と、前記電動モータ(13)によって回転駆動されるファン(12)とを備え、前記ファン(12)は回転することで、空気を吸入してこの吸入された空気を吹き出すように構成されている空調装置用送風ユニットであって、
所定の共鳴周波数で交流電力を送電する送電コイル(21)を含む送電側共振回路(20)と、
前記ファン(12)に設けられ、前記送電コイル(21)から非接触で磁界共鳴方式にて交流電力を受電する受電コイル(31、34)を含む受電側共振回路(30)と、
前記受電コイル(31)によって受電される交流電力によって発熱する電熱部材(33、35)とを備え、
前記ファン(12)は、前記電熱部材(33、35)にて発生する熱を前記吸入された空気に伝えるように構成され、
前記受電コイル(31、34)および前記電熱部材(33、35)はそれぞれ複数設けられ、前記複数の電熱部材(33、35)はそれぞれ前記ファン(12)における異なる部位で熱的に接触するように配置されており、
前記複数の受電コイル(31、34)は、それぞれ異なる共鳴周波数で前記送電コイル(21)から交流電力を受電するように構成され、
前記送電コイル(21)は、前記複数の受電コイル(31)のそれぞれに対応した共鳴周波数に切り替えて、交流電力を送電することを特徴とする空調装置用送風ユニット。
電動モータ(13)と、前記電動モータ(13)によって回転駆動されるファン(12)とを備え、前記ファン(12)は回転することで、空気を吸入してこの吸入された空気を吹き出すように構成されている空調装置用送風ユニットであって、
所定の共鳴周波数で交流電力を送電する送電コイル(21)を含む送電側共振回路(20)と、
前記ファン(12)に設けられ、前記送電コイル(21)から非接触で磁界共鳴方式にて交流電力を受電する受電コイル(31、34)を含む受電側共振回路(30)と、
前記受電コイル(31)によって受電される交流電力によって発熱する電熱部材(33、35)とを備え、
前記ファン(12)は、前記電熱部材(33、35)にて発生する熱を前記吸入された空気に伝えるように構成され、
前記受電コイル(31、34)および前記電熱部材(33、35)はそれぞれ複数設けられ、前記複数の電熱部材(33、35)はそれぞれ前記ファン(12)における異なる部位で熱的に接触するように配置されており、
前記複数の受電コイル(31、34)は、それぞれ異なる共鳴周波数で前記送電コイル(21)から交流電力を受電するように構成され、
前記送電コイル(21)は、前記複数の受電コイル(31、34)のそれぞれに対応した共鳴周波数を重畳して、交流電力を送電し、
前記複数の受電コイル(31、34)のうち、前記送電コイル(21)から交流電力を受電する受電コイルを切り替える切替手段(36、37)を備えることを特徴とする空調装置用送風ユニット。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。さらに、以下に説明する実施形態には、特許請求の範囲の請求項に記載された発明の前提となる形態および参考となる形態も含まれている。
【0012】
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明の実施形態に係る車載空調装置用の送風ユニット10は、スクロールケーシング11、遠心式ファン12、電動モータ13、モータ駆動回路14、送電コイル21、送電側コンデンサ22、電源回路23、受電コイル31、受電側コンデンサ32、電熱シート33(電熱部材)を備えている。
【0013】
スクロールケーシング11は、吸気口から吸い込んだ空気を吹出口に導く空気通路を形成している。
図1に示す例では、吸気口はスクロールケーシング11の上側に設けられ、吹出口はスクロールケーシング11の右側に設けられている。
【0014】
図2に示すように、スクロールケーシング11の内部には、空気を送出する遠心式ファン12が設けられている。遠心式ファン12としては、ターボファンやシロッコファンを用いることができる。本実施形態の遠心式ファン12は、アルミニウム等の熱伝導性が高い材料から構成されている。また、遠心式ファン12は、複数枚のブレード12aを備えている。
【0015】
遠心式ファン12には、遠心式ファン12を回転させるための電動モータ13が設けられており、電動モータ13の回転軸は遠心式ファン12に接続されている。また、スクロールケーシング11には、電動モータ13を駆動させるためのモータ駆動回路14が設けられている。
【0016】
送電コイル21は、スクロールケーシング11の内部において、環状に設けられている。
図1に示す例では、送電コイル21は、モータ駆動回路14の外側に配置されている。送電コイル21は、送電側コンデンサ22および電源回路23と直列的に接続されている。また、受電コイル31は、遠心式ファン12の外側に環状に設けられており、受電側コンデンサ32は、遠心式ファン12における吸気口側に設けられている。受電コイル31は、受電側コンデンサ32および電熱シート33と直列的に接続されている。
【0017】
電熱シート33は、通電によって発熱するように構成され、遠心式ファン12に熱的に接触するように配置されている。このため、電熱シート33で発生した熱によって遠心式ファン12を加熱可能となっている。
【0018】
次に、本実施形態の電気回路構成を
図3に基づいて説明する。
図3に示すように、送電コイル21および送電側コンデンサ22は、送電側共振回路20を構成している。また、受電コイル31および受電側コンデンサ32は、受電側共振回路30を構成している。なお、本実施形態の共振回路20、30は、コイル21、31とコンデンサ22、32を直列接続した直列共振回路として構成されている。
【0019】
これらの共振回路20、30は、お互いに近い共振周波数を持つように設定されている。送電側共振回路20に設けられた電源回路23は高周波発生源として構成されており、受電側共振回路30との間で共鳴周波数(本実施形態では15MHz)にて磁界共鳴を発生する様に予め調整されている。これにより、送電コイル21から受電コイル31に対して、磁界共鳴方式の無線給電によって電力が送電されることとなる。
【0020】
図1に示す例では、送電コイル21はスクロールケーシング11の底部に設けられ、受電コイル31および電熱シート33は遠心式ファン12の下端に設けられており、送電コイル21と受電コイル31は、互いに対向した状態で近接して配置されている。
【0021】
図4に示すように、送電コイル21と受電コイル31の距離が近いほど、送電コイル21から受電コイル31への送電時の電力効率が高くなっている。このため、送電コイル21と受電コイル31は、必ずしも対向して配置する必要はないが、できるだけ近接して配置することが望ましい。本実施形態では、送電コイル21と受電コイル31の距離を3mm程度としており、このときの電力効率は0.86となっている。
【0022】
次に、本実施形態の送風ユニット10の作動について説明する。まず、送電側共振回路20では、高周波発生源としての電源回路23から発生される高周波交流信号によって共振が生じる。これに伴い、送電コイル21から受電コイル31に磁界共鳴方式の電磁誘導によって高周波交流電力が送電される。そして、受電側共振回路30では、受電コイル31によって受電される高周波交流電力によって共振を生じ、無線給電によって電力が送電される。そして、無線給電により送電されたエネルギーによって、受電側共振回路30に設けられた電熱シート33が発熱し、電熱シート33で発生した熱によって遠心式ファン12が加熱される。
【0023】
ここで、電動モータ13が回転すると、遠心式ファン12が回転する。これに伴い、吸気口からスクロールケーシング11の内部に空気が吸い込まれる。このとき、吸い込まれた空気が遠心式ファン12によって加熱される。この加熱された空気が遠心式ファン12の回転に伴って、複数枚のブレード12aの径方向外周側に吹き出される。遠心式ファン12から吹き出された空気はスクロールケーシング11の吹出口から車室内に向かって吹き出される。
【0024】
以上説明した本実施形態の送風ユニット10では、スクロールケーシング11側に設けられた送電コイル21から遠心式ファン12側に設けられた受電コイル31に非接触にて高周波交流電力を送電している。これにより、非接触にて送電された電力によって電熱シート33を発熱させることができ、電熱シート33で発生した熱を遠心式ファン12を介してスクロールケーシング11に吸い込まれた空気に伝えて加熱し、温風として吹き出すことができる。
【0025】
これにより、車載空調装置の始動直後から速やかに空気を加熱することができる。このため、車載空調装置の暖房の即効性を確保することができる。さらに、磁界共鳴方式の電磁誘導によって電力を非接触で送電することで、周辺の導体を加熱することなく、高効率な電力エネルギーの供給が可能となる。
【0026】
また、本実施形態では、送電コイル21と受電コイル31との間で磁界共鳴方式の電磁誘導によって無接触で交流電力が送電される。このため、送電コイル21および受電コイル31のそれぞれの配置位置の自由度を高めることができる。
【0027】
また、本実施形態では、送電コイル21がスクロールケーシング11の内部に設けられている。このように、送電側共振回路20の少なくとも一部をスクロールケーシング11の内部に設けることで、送電コイル21にて発生した熱によっても、スクロールケーシング11から吹き出された空気を加熱することができる。
【0028】
また、本実施形態では、受電側コンデンサ32が遠心式ファン12における吸気口側に設けられている。このように、受電側共振回路30の少なくとも一部を遠心式ファン12における吸気口側に設けることで、受電側コンデンサ32にて発生した熱によっても、スクロールケーシング11から吸い込まれた空気を加熱することができる。
【0029】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本第2実施形態において、上記第1実施形態と同様の部分は同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0030】
本第2実施形態では、受電コイル31、34および電熱シート33、35がそれぞれ複数設けられている。これら複数の受電コイル31、34および電熱シート33、35は、それぞれ遠心式ファン12における異なる部位に配置されている。第1受電コイル31および第1電熱シート33と、第2受電コイル34および第2電熱シート35は、並列的に接続されている。
【0031】
図5に示す例では、第1受電コイル31とこれに対応する第1電熱シート33は、遠心式ファン12の下端に設けられ、第2受電コイル34とこれに対応する第2電熱シート35は、遠心式ファン12の上端に設けられている。つまり、第1受電コイル31の方が送電コイル21に近い側に配置され、第2受電コイル34の方が送電コイル21に遠い側に配置されている。
【0032】
第1受電コイル31および第2受電コイル34は、異なる共鳴周波数にて磁界共鳴するように設定されている。第1受電コイル31および第2受電コイル34の共鳴周波数は、それぞれ任意に設定することができるが、本第2実施形態では、第1受電コイル31の共鳴周波数は15MHzに設定され、第2受電コイル34の共鳴周波数は16MHzに設定されている。
【0033】
また、本第2実施形態の電源回路23は、周波数切替回路24をを備えており、複数の受電コイル31、34の共鳴周波数に応じた高周波交流信号を発生させることができるように構成されている。具体的には、電源回路23は、第1受電コイル31に応じた15MHzの高周波交流信号と、第2受電コイル34に応じた16MHzの高周波交流信号とを発生させることが可能となっている。
【0034】
制御回路25は、所定条件に基づいて電源回路23にて発生する高周波交流信号の周波数を切り替える制御を行う。例えば、所定時間が経過することで周波数を切り替えることができる。また、遠心式ファン12に温度センサが設けられた構成であれば、温度センサにより検出された温度に基づいて周波数を切り替えることができる。この場合、温度センサによって、遠心式ファン12における電熱シート33、35で加熱される部位の温度を検出することが好ましい。また、遠心式ファン12の温度変化に伴って送信コイル21のインピーダンスが変化することを利用して、送信コイル21のインピーダンスを測定することで遠心式ファン12の温度を推定することができる。そして、送信コイル21のインピーダンスに基づいて推定された遠心式ファン12の温度に基づいて周波数を切り替えることができる。
【0035】
次に、本第2実施形態の送風ユニット10の作動について説明する。まず、送電側共振回路20で、電源回路23から第1の高周波交流信号(15MHz)を発生させることで共振が生じ、送電コイル21から第1受電コイル31に磁界共鳴方式の電磁誘導によって高周波交流電力が送電される。そして、受電側共振回路30では、第1受電コイル31によって受電される高周波交流電力によって共振を生じ、無線給電によって電力が送電される。そして、第1受電コイル31によって受電した電力によって第1電熱シート33が発熱し、遠心式ファン12における第1電熱シート33が設けられた部位が加熱される。
【0036】
次に、送電側共振回路20で、電源回路23から発生する高周波交流信号を第2の高周波交流信号(16MHz)に切り替えることで、送電コイル21から第2受電コイル34に磁界共鳴方式の電磁誘導によって高周波交流電力が送電される。そして、受電側共振回路30では、第2受電コイル34によって受電される高周波交流電力によって共振を生じ、無線給電によって電力が送電される。そして、第2受電コイル34によって受電した電力によって第2電熱シート35が発熱し、遠心式ファン12における第2電熱シート35が設けられた部位が加熱される。
【0037】
以上説明した本第2実施形態によれば、共鳴周波数が異なる複数の受電コイル31、34と、これらに対応する複数の電熱シート33、35を、遠心式ファン12における異なる部位に配置することで、遠心式ファン12を複数箇所から加熱することができる。これにより、無線給電により送電された電力を利用して遠心式ファン12を加熱する際に、熱交換効率を高めることができる。
【0038】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本第3実施形態において、上記各実施形態と同様の部分は同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0039】
図6に示すように、本第3実施形態では、電源回路23は、周波数が異なる複数の高周波交流信号を重畳させる重畳回路26が設けられている。本第3実施形態では、15MHzと16MHzの高周波交流信号が重畳されている。
【0040】
また、遠心式ファン12には、第1受電コイル31および第1電熱シート33を受電側共振回路30からオン/オフするための第1切替スイッチ36(切替手段)と、第2受電コイル34および第2電熱シート35を受電側共振回路30からオン/オフするための第2切替スイッチ37(切替手段)とが設けられている。受電側共振回路30には制御回路38が設けられている。
【0041】
制御回路38は、所定条件に基づいて切替スイッチ36、37の切替制御を行うことができる。この所定条件は、上記第2実施形態の所定条件と同様の内容に設定することができる。
【0042】
次に、本第3実施形態の送風ユニット10の作動について説明する。まず、送電側共振回路20で、電源回路23から複数の高周波交流信号(15MHzと16Mhz)を重畳して発生させることで共振が生じる。このとき、第1切替スイッチ36をオンにし、第2切替スイッチ37をオフにすることで、送電コイル21から第1受電コイル31に磁界共鳴方式の電磁誘導によって高周波交流電力が送電される。そして、受電側共振回路30では、第1受電コイル31によって受電される高周波交流電力によって共振を生じ、無線給電によって電力が送電される。そして、第1受電コイル31によって受電した電力によって第1電熱シート33が発熱し、遠心式ファン12における第1電熱シート33が設けられた部位が加熱される。
【0043】
次に、受電側共振回路30で、第1切替スイッチ36をオフにし、第2切替スイッチ37をオンにすることで、送電コイル21から第2受電コイル34に磁界共鳴方式の電磁誘導によって高周波交流電力が送電される。そして、受電側共振回路30では、第2受電コイル34によって受電される高周波交流電力によって共振を生じ、無線給電によって電力が送電される。そして、第2受電コイル34によって受電した電力によって第2電熱シート35が発熱し、遠心式ファン12における第2電熱シート35が設けられた部位が加熱される。
【0044】
以上説明した本第3実施形態によれば、上記第2実施形態と同様、共鳴周波数が異なる複数の受電コイル31、34と、これらに対応する複数の電熱シート33、35を、遠心式ファン12における異なる部位に配置することで、遠心式ファン12を複数箇所から加熱することができる。これにより、無線給電により送電された電力を利用して遠心式ファン12を加熱する際に、熱交換効率を高めることができる。
【0045】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本第4実施形態において、上記各実施形態と同様の部分は同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0046】
図7に示すように、本第4実施形態では、モータ駆動回路14が受電側共振回路30に設けられている。受電コイル31によって受電した交流電力は、整流回路39によって直流電力に変換され、モータ駆動回路14に供給される。
【0047】
このような構成によって、無線給電により送電された電力を利用して電動モータ13を作動させることができる。これにより、無線給電により送電された電力を有効に利用することができ、送風ユニット10全体の効率を向上させることができる。
【0048】
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。本第5実施形態において、上記各実施形態と同様の部分は同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0049】
図8に示すように、本第5実施形態では、送電側共振回路20には、第1通信回路27(受信手段)が設けられている。また、受電側共振回路30には、第2通信回路40(送信手段)および温度センサ41(温度検出手段)が設けられている。第1通信回路27と第2通信回路40との間で、通信可能に構成されている。受電コイル31によって受電した交流電力は、整流回路39によって直流電力に変換され、通信回路40および温度センサ41に供給される。
【0050】
温度センサ41は、遠心式ファン12の温度を検出可能となっている。そして、温度センサ41にて検出された遠心式ファン12の温度を示す情報は、第2通信回路40から第1通信回路27に送信され、制御回路25に入力される。制御回路25は、電源回路23に制御信号を出力し、送電コイル21から送電される交流電力を調整可能となっており、温度センサ41にて検出された遠心式ファン12の温度に基づいて、送電コイル21から送電される交流電力を調整するように構成されている。例えば、遠心式ファン12の温度が高い場合には、送電コイル21から送電される交流電力を小さくすればよい。
【0051】
このような構成によって、無線給電により送電された電力を利用して遠心式ファン12の温度を検出することができる。これにより、無線給電により送電された電力を有効に利用することができ、送風ユニット10全体の効率を向上させることができる。
【0052】
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態について説明する。本第6実施形態において、上記各実施形態と同様の部分は同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0053】
図9に示すように、本第6実施形態では、送電側共振回路20には、イオン発生器42が設けられている。イオン発生器42としては、プラズマ放電により活性酸素を発生させる周知のイオン発生器を用いることができる。
【0054】
このような構成によって、無線給電により送電された電力を利用してイオン発生器42を作動させることができる。これにより、無線給電により送電された電力を有効に利用することができ、送風ユニット10全体の効率を向上させることができる。
【0055】
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態について説明する。本第7実施形態において、上記各実施形態と同様の部分は同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0056】
図10に示すように、本7実施形態では、遠心式ファン12の複数枚のブレード12aは、径方向外側の端部が外側リング部材12bに接続され、径方向内側の端部が内側リング部材12cに接続されている。内側リング部材12cは、遠心式ファン12の回転軸を中心に回動可能となっており、外側リング部材12bに対して移動可動となっている。内側リング部材12cが外側リング部材12bに対して移動することで、内側リング部材12cに対するブレード12aの角度θが変化するように構成されている。
【0057】
図11に示すように、本第7実施形態では、送電側共振回路20には、角度調整装置43が設けられている。角度調整装置43は、内側リング部材12cを回動させるアクチュエータと、アクチュエータを駆動する駆動回路とを含んで構成されている。受電コイル31によって受電した交流電力は、整流回路39によって直流電力に変換され、角度調整装置43に供給される。
【0058】
このような構成によって、無線給電により送電された電力を利用して角度調整装置43を作動させることができる。これにより、無線給電により送電された電力を有効に利用することができ、送風ユニット10全体の効率を向上させることができる。
【0059】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施携帯について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
【0060】
例えば、上記各実施形態では、本発明の送風ユニットを車載空調装置用の送風ユニット10として用いた例について説明したが、これに限らず、本発明に係る送風ユニットを車載空調装置以外の他の空調装置(例えば、家庭用空調装置、業務用空調装置)に適用してもよい。
【0061】
また、上記各実施形態では、本発明の送風ユニット10に用いられるファンとして遠心式ファン10を用いる例について説明したが、これに限らず、クロスフローファン、軸流ファン等の各種のファンを用いてもよい。
【0062】
また、上記各実施形態では、共振回路20、30として、コイル21、31とコンデンサ22、32を直列接続した直列共振回路を用いた例について説明したが、コイル21、31とコンデンサ22、32を並列接続した並列共振回路を用いてもよい。