【実施例】
【0025】
実施例1:N,N−ジメチルアセトアミド中20%固形分で配合処方した高Mw/低Mw(40:60)膜
以下の成分を混合容器の中に秤り込み、オイルバス上55〜65℃で4時間加熱混合する:
高MwPVDF(Mw>600K、Mn>280) 8.0g
PVDF樹脂(Mw:450〜550K、Mn:150〜200K) 12.0g
ポリビニルピロリドン(K17、Mw:12,000、BASF) 5.0g
ジメチルアセトアミド 75.0g
【0026】
4時間混合した後で、その粘稠な配合物を加熱から下ろし、密封し、放冷して周囲温度とした。HOLLYTEX 3265ファブリックサポートの上に、湿潤時厚み約370um(15ミル)になるように膜をキャストした。次いで、そのコーティングしたサポートシートを、60%イソプロパノール/40%水の非溶媒浴の中に浸漬させた。その非溶媒浴中で2分間経過してから、その膜を45℃の水浴に移して30分間、次いでフレッシュ水の浴に移して周囲温度で30分間、次いで100%イソプロパノール浴に移して30分間、そしてフレッシュ水の浴の中での最終的な浸漬に最低1時間かけた。次いでその膜を、短時間(15〜60分間)風乾させてから、オーブン中70Cで1時間乾燥させた。するとその膜は、試験にかけられる状態となった。
【0027】
実施例2:N,N−ジメチルアセトアミド中20%固形分で配合処方した高Mw/低Mw(60:40)膜
以下の成分を混合容器の中に秤り込み、オイルバス上55〜65℃で4時間加熱混合する:
高MwPVDF(Mw>600K、Mn>280) 12.0g
PVDF樹脂(Mw:450〜550K、Mn:150〜200K) 8.0g
ポリビニルピロリドン(K17、Mw:12,000、BASF) 5.0g
ジメチルアセトアミド 75.0g
【0028】
4時間混合した後で、その粘稠な配合物を加熱から下ろし、密封し、放冷して周囲温度とした。HOLLYTEX 3265ファブリックサポートの上に、湿潤時厚み約370um(15ミル)になるように膜をキャストした。次いで、そのコーティングしたサポートシートを、60%イソプロパノール/40%水の非溶媒浴の中に浸漬させた。その非溶媒浴中で2分間経過してから、その膜を45Cの水浴に移して30分間、次いでフレッシュ水の浴に移して周囲温度で30分間、次いで100%イソプロパノール浴に移して30分間、そしてフレッシュ水の浴の中での最終的な浸漬に最低1時間かけた。次いでその膜を、短時間(15〜60分間)風乾させてから、オーブン中70Cで1時間乾燥させた。するとその膜は、試験にかけられる状態となった。
【0029】
実施例3:N−メチルピロリドン中20%固形分で配合処方した高Mw/低Mw(40:60)膜
以下の成分を混合容器の中に秤り込み、オイルバス上55〜65Cで4時間加熱混合する:
高MwPVDF(Mw>600K、Mn>280) 8.0g
PVDF樹脂(Mw:450〜550K、Mn:150〜200K) 12.0g
ポリビニルピロリドン(K17、Mw:12,000、BASF) 5.0g
N−メチルピロリドン 75.0g
【0030】
4時間混合した後で、その粘稠な配合物を加熱から下ろし、密封し、放冷して周囲温度とした。HOLLYTEX 3265ファブリックサポートの上に、湿潤時厚み約370um(15ミル)になるように膜をキャストした。次いで、そのコーティングしたサポートシートを、60%イソプロパノール/40%水の非溶媒浴の中に浸漬させた。その非溶媒浴中で2分間経過してから、その膜を45Cの水浴に移して30分間、次いでフレッシュ水の浴に移して周囲温度で30分間、次いで100%イソプロパノール浴に移して30分間、そしてフレッシュ水の浴の中での最終的な浸漬に最低1時間かけた。次いでその膜を、短時間(15〜60分間)風乾させてから、オーブン中70Cで1時間乾燥させた。するとその膜は、試験にかけられる状態となった。
【0031】
実施例4:N−メチルピロリドン中20%固形分で配合処方した高Mw/低Mw(60:40)膜
以下の成分を混合容器の中に秤り込み、オイルバス上55〜65Cで4時間加熱混合する:
高MwPVDF(Mw>600K、Mn>280) 12.0g
PVDF樹脂(Mw:450〜550K、Mn:150〜200K) 8.0g
ポリビニルピロリドン(K17、Mw:12,000、BASF) 5.0g
N−メチルピロリドン 75.0g
【0032】
4時間混合した後で、その粘稠な配合物を加熱から下ろし、密封し、放冷して周囲温度とした。HOLLYTEX 3265ファブリックサポートの上に、湿潤時厚み約370um(15ミル)になるように膜をキャストした。次いで、そのコーティングしたサポートシートを、60%イソプロパノール/40%水の非溶媒浴の中に浸漬させた。その非溶媒浴中で2分間経過してから、その膜を45Cの水浴に移して30分間、次いでフレッシュ水の浴に移して周囲温度で30分間、次いで100%イソプロパノール浴に移して30分間、そしてフレッシュ水の浴の中での最終的な浸漬に最低1時間かけた。次いでその膜を、短時間(15〜60分間)風乾させてから、オーブン中70Cで1時間乾燥させた。するとその膜は、試験にかけられる状態となった。
【0033】
実施例5(比較例):N,N−ジメチルアセトアミド中20%の単一グレードの低MwPVDF
以下の成分を混合容器の中に秤り込み、オイルバス上55〜65Cで4時間加熱混合する:
PVDF樹脂(Mw:450〜550K、Mn:150〜200K) 20.0g
ポリビニルピロリドン(K17、Mw:12,000、BASF) 5.0g
ジメチルアセトアミド 5.0g
【0034】
4時間混合した後で、その粘稠な配合物を加熱から下ろし、密封し、放冷して周囲温度とした。HOLLYTEX 3265ファブリックサポートの上に、湿潤時厚み約370um(15ミル)になるように膜をキャストした。次いで、そのコーティングしたサポートシートを、60%イソプロパノール/40%水の非溶媒浴の中に浸漬させた。その非溶媒浴中で2分間経過してから、その膜を45Cの水浴に移して30分間、次いでフレッシュ水の浴に移して周囲温度で30分間、次いで100%イソプロパノール浴に移して30分間、そしてフレッシュ水の浴の中での最終的な浸漬に最低1時間かけた。次いでその膜を、短時間(15〜60分間)風乾させてから、オーブン中70Cで1時間乾燥させた。するとその膜は、試験にかけられる状態となった。
【0035】
実施例6(比較例):N−メチルピロリドン中20%の単一グレードの低MwPVDF
以下の成分を混合容器の中に秤り込み、オイルバス上55〜65Cで4時間加熱混合する:
PVDF樹脂(Mw:450〜550K、Mn:150〜200K) 20.0g
ポリビニルピロリドン(K17、Mw:12,000、BASF) 5.0g
N−メチルピロリドン 75.0g
【0036】
4時間混合した後で、その粘稠な配合物を加熱から下ろし、密封し、放冷して周囲温度とした。HOLLYTEX 3265ファブリックサポートの上に、湿潤時厚み約370um(15ミル)になるように膜をキャストした。次いで、そのコーティングしたサポートシートを、60%イソプロパノール/40%水の非溶媒浴の中に浸漬させた。その非溶媒浴中で2分間経過してから、その膜を45Cの水浴に移して30分間、次いでフレッシュ水の浴に移して周囲温度で30分間、次いで100%イソプロパノール浴に移して30分間、そしてフレッシュ水の浴の中での最終的な浸漬に最低1時間かけた。次いでその膜を、短時間(15〜60分間)風乾させてから、オーブン中70Cで1時間乾燥させた。するとその膜は、試験にかけられる状態となった。
【0037】
実施例7(比較例):N,N−ジメチルアセトアミド中20%の単一グレードの高MwPVDF
以下の成分を混合容器の中に秤り込み、オイルバス上55〜65Cで4時間加熱混合する:
高MwPVDF(Mw>600K、Mn>280) 20.0g
ポリビニルピロリドン(K17、Mw:12,000、BASF) 5.0g
ジメチルアセトアミド 75.0g
【0038】
4時間混合した後で、その粘稠な配合物を加熱から下ろし、密封し、放冷して周囲温度とした。このグレードは極めて高い分子量なので、そのために高粘度となるために、高い固形分含量で配合物を調製することは極めて困難であった。HOLLYTEX 3265ファブリックサポートの上に、湿潤時厚み約370um(15ミル)になるように膜をキャストした。次いで、そのコーティングしたサポートシートを、60%イソプロパノール/40%水の非溶媒浴の中に浸漬させた。その非溶媒浴中で2分間経過してから、その膜を45Cの水浴に移して30分間、次いでフレッシュ水の浴に移して周囲温度で30分間、次いで100%イソプロパノール浴に移して30分間、そしてフレッシュ水の浴の中での最終的な浸漬に最低1時間かけた。次いでその膜を、短時間(15〜60分間)風乾させてから、オーブン中70Cで1時間乾燥させた。するとその膜は、試験にかけられる状態となった。
【0039】
膜の試験:毛管流多孔度計測定
PMI毛管流多孔度計を使用し、ペルフルオロポリエーテル濡らし液(Galwick)を使用して、実施例1〜6で作成した膜の孔径を測定した。この方法は、膜科学に携わるものには公知である。毛管流多孔度計からは、バブルポイント(最大細孔径)および平均細孔径が得られるであろう。バブルポイント径は、膜産業においては周知の計量値であって、膜における細孔径の限界値が求められる。ここではそれを、各種の膜をそれらの限界径の範囲で比較するための一般的な目安として使用している。
【0040】
【表1】
【0041】
このデータから、高Mw/低MwのPVDFのブレンド物が、比較例よりは小さいバブルポイントを有する膜を作っていることがわかる。
【0042】
水透過試験
本願発明者らは、次の手順を使用し、水のクロスフロー濾過によって膜の試験をした。膜をイソプロパノールの中に2分間浸漬させてから、脱イオン水中で洗浄した。次いでそれらの膜をSepa CF042 クロスフローセル(Sterlitech)の中に組み込んで、クロスフロー濾過を開始した。6psigで16時間濾過することによって、膜を圧縮させた。次いで圧力を下げて3psiとし、さらに6時間濾過を続けた。最後の1時間の間の濾液を集めて、それを使用して、すべての膜について濾過性能を比較した。次の表に、リットル/m2−hr−bar(Lmhb)の単位で表した濾過結果を示す。比較のために、バブルポイントのデータも示している。
【0043】
【表2】
【0044】
このデータは、個別のPVDF樹脂グレードに比較して、ブレンド化した膜でははるかに高い水透過性であることを明らかに示している。このことから、単一のグレードに勝って、これらのブレンド物を使用するメリットが確証された。これらのデータはさらに、ブレンド物の方が孔径が緻密であることも示しているが、このことは、これらのブレンド物が、極めて高い水透過性を有する、緻密な細孔の限外濾過膜を作成するのに極めて適している可能性があるということを強く暗示している。
【0045】
ここに示した実施例は、すべてを包括しているとか、他の配合を除外するとかという意味合いではない。この技術の重要な拡張には以下のことが含まれる:ブレンド物への低MwPVDFグレード(Mw<450、Mn<150)の使用;PVDFコポリマーの使用、高度に分岐したPVDFの使用、各種のグレードのポリビニルピロリドンの使用、広く各種の細孔形成性添加剤の使用、配合物における選択された非溶媒の使用、配合物における他の共溶媒の使用、他の非溶媒浴の使用、各種の温度でのキャスティング、非溶媒浴へ浸漬させる前における溶媒の予備蒸発の使用、非溶媒浴へ浸漬させる前における加湿空気への曝露、および中空繊維キャスティングにおいて使用されるすべての標準的な変数を用いた中空繊維の形態のキャスティング。