(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ソーラーパネルを配置するための下地フレームと、この下地フレームを頭部で支持し、この頭部を地上に残して地盤の内部に侵入している基礎杭と、を含んで構成されるソーラーパネル用架台において、
前記基礎杭が、幅方向が水平方向となっている第1辺部と、この第1辺部に角度をなして接続されていて、幅方向が水平方向となっている第2辺部と、を有する棒状材で形成されており、前記第1辺部の表裏両面と前記第2辺部の表裏両面とが前記地盤の土壌と接触する接触面になっており、
前記基礎杭における前記地盤の内部に侵入している先部の形状が、水平方向の幅寸法が下向きに次第に小さくなる先細り形状となっており、
前記先細り形状は、前記基礎杭の先端面において、前記第1辺部と前記第2辺部との接続部が残されている形状であって、前記基礎杭の先端面が、前記第1辺部と前記第2辺部のうち、一方の辺部の全体と、他方の辺部の一部とにより形成され、
前記他方の辺部の前記一部は、前記接続部から水平方向への長さを有するものとなっており、
前記基礎杭は、第1フランジ部と、この第1フランジ部の幅方向の一方の端部に幅方向の一方の端部が直角に接続されたウエブ部と、前記第1フランジ部と平行になっていて、前記第1フランジ部の幅方向の前記一方の端部と同じ側の端部が前記ウエブ部の幅方向の他方の端部と直角に接続されている第2フランジ部とからなる溝型鋼によって形成されており、
前記一方の辺部は、前記第1フランジ部であり、前記他方の辺部は、前記ウエブ部であり、
前記第2フランジ部の先端面が、前記基礎杭の前記地盤への侵入深さ方向に対し前記第1フランジ部の先端面から後退していることを特徴とするソーラーパネル用架台。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ソーラーパネル用架台の基礎杭が、上述のように角型鋼管、あるいは丸型鋼管等のように、内部が空洞となっている棒状材の鋼管により形成されていると、内部の内面は、地盤の土壌が接触しない非接触面となるため、地盤からの基礎杭の大きな引き抜き抵抗を期待することはできない。
【0005】
本発明の目的は、基礎杭に地盤からの大きな引き抜き抵抗を生じさせることができるようになるソーラーパネル用架台を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るソーラーパネル用架台は、ソーラーパネルを配置するための下地フレームと、この下地フレームを頭部で支持し、この頭部を地上に残して地盤の内部に侵入している基礎杭と、を含んで構成されるソーラーパネル用架台において、前記基礎杭が、幅方向が水平方向となっている第1辺部と、この第1辺部に角度をなして接続されていて、幅方向が水平方向となっている第2辺部と、を有する棒状材で形成されており、前記第1辺部の表裏両面と前記第2辺部の表裏両面とが前記地盤の土壌と接触する接触面になっていることを特徴とするものである。
【0007】
本発明では、基礎杭が、幅方向が水平方向となっている第1辺部と、この第1辺部に角度をなして接続されていて、幅方向が水平方向となっている第2辺部と、を有する棒状材で形成されていて、第1辺部の表裏両面と第2辺部の表裏両面とが地盤の土壌と接触する接触面になっているため、内部が空洞となっている角型鋼や丸型鋼等の棒状材よりも、基礎杭と地盤の土壌との接触面積を大きくすることができ、このため、基礎杭に地盤からの大きな引き抜き抵抗を生じさせることができるようになる。
【0008】
本発明において、基礎杭における地盤の内部に侵入している先部の形状は、先端面が水平又は略水平となっている平坦面となっていて、第1辺部の全体と第2辺部の全体がそのまま残っている形状でもよいが、この先部の形状を、水平方向の幅寸法が下向きに次第に小さくなる先細り形状とすることが好ましい。
【0009】
これによると、杭打ち機等の装置により基礎杭の先部を地盤の内部に侵入させる際に、地盤から基礎杭に作用する抵抗力を小さくできるため、基礎杭の先部を地盤の内部に侵入させる作業を容易に行えるようになる。
【0010】
そして、上述の先細り形状は、基礎杭の先端面において、第1辺部と第2辺部との接続部が残されている形状でもよく、あるいは、基礎杭の先端面において、第1辺部と第2辺部とのうち、一方の少なくとも一部が残っていて、他方が残っていない形状でもよい。
【0011】
前者によると、基礎杭の先端面において、第1辺部と第2辺部との接続部が残っているため、この先端面は、第1辺部の少なくとも一部と第2辺部の少なくとも一部とにより形成されることになり、これにより、角度をなして接続されている第1辺部と第2辺部とによって基礎杭の先部の強度を大きくできるため、杭打ち機等の装置により基礎杭の先部を地盤の内部に侵入させる際に、この先部が変形することを防止できる。
【0012】
なお、上述のように先細り形状を、基礎杭の先端面において、第1辺部と第2辺部との接続部が残されている形状とすることは、この先端面を、第1辺部と前記第2辺部とのうち、一方の全体と、他方の一部とにより形成してもよく、あるいは、第1辺部の一部と第2辺部の一部とにより形成してもよい。
【0013】
また、上述の先細り形状を、基礎杭の先端面において、第1辺部と第2辺部とのうち、一方の少なくとも一部が残っていて、他方が残っていない形状とした場合には、杭打ち機等の装置により基礎杭の先部を地盤の内部に侵入させた際に、基礎杭の先端面には上記他方が残っていないため、それだけ地盤から基礎杭に作用する抵抗力を小さくできることになり、基礎杭を地盤の内部に侵入させるための荷重を小さくできる。
【0014】
また、本発明において、基礎杭の全長のうち、地盤の内部に侵入している部分に、この地盤からの基礎杭の抜け出しに対する抵抗力を生じさせるための抜け出し抵抗力発生部を設けてよい。
【0015】
これによると、抜け出し抵抗力発生部により、基礎杭に地盤からの一層大きな引き抜き抵抗を付与できるようになる。
【0016】
このように基礎杭の全長のうち、地盤の内部に侵入している部分に、この地盤からの基礎杭の抜け出しに対する抵抗力を生じさせるための抜け出し抵抗力発生部を設ける場合には、この抜け出し抵抗力発生部は、任意な形状や構造のものでよく、その一例の抜け出し抵抗力発生部は、基礎杭に対して上向きに末広がり状に傾斜した形状を有するものである。
【0017】
これによると、抜け出し抵抗力発生部は、基礎杭に対して上向きに末広がり状に傾斜しているため、基礎杭を地盤の内部に侵入させるときには、抜け出し抵抗力発生部がこの侵入時における大きな抵抗力発生部とならず、これに対して基礎杭が地盤の内部から抜け出そうとしたときには、抜け出し抵抗力発生部は大きな抵抗力発生部となるため、地盤の内部からの基礎杭の抜け出しを有効に防止することができる。
【0018】
このような抜け出し抵抗力発生部は、任意な形態により基礎杭に設けることができ、その一例は、基礎杭の一部を切り起こし加工することにより、基礎杭に抜け出し抵抗力発生部を形成することであり、また、他の例は、基礎杭に抜け出し抵抗力発生部材を結合することにより、基礎杭に抜け出し抵抗力発生部を設けることである。
【0019】
そして、このような抜け出し抵抗力発生部は、基礎杭における前述の第1辺部と第2辺部を外輪郭の一部とする空間部の外部に少なくとも一部が突出しているものでもよいが、このような空間部の内部に収納された状態で抜け出し抵抗力発生部を基礎杭に設けることが好ましい。
【0020】
これによると、例えば、工場からソーラーパネル用架台の設置現場まで基礎杭を搬送したり、この設置現場で基礎杭を取り扱う際に、抜け出し抵抗力発生部は、第1辺部と第2辺部を外輪郭の一部とする空間部の内部に収納された状態になっているため、基礎杭の搬送作業や取り扱い作業を容易に行うことができるようになる。
【0021】
また、本発明において、基礎杭の長さ方向の途中であって地盤の表面の位置と対応する箇所には、基礎杭が地盤の内部に侵入することに対する抵抗力を発生させるための侵入抵抗力発生部を設けることが好ましい。
【0022】
これによると、杭打ち機等の装置により基礎杭を地盤の内部に侵入させる作業を行ったときに、所定深さまで基礎杭が地盤の内部に侵入すると、侵入抵抗力発生部により、基礎杭が地盤の内部に侵入することに対する抵抗力が発生するため、基礎杭を地盤の内部に侵入させる深さを自ずと正確に設定することができる。
【0023】
なお、このような侵入抵抗力発生部を、基礎杭に結合された水平又は略水平の板状部材で形成することにより、基礎杭に容易に侵入抵抗力発生部を設けることができる。
【0024】
以上説明した本発明に係る基礎杭は、幅方向が水平方向となっている第1辺部と、この第1辺部に角度をなして接続されていて、幅方向が水平方向となっている第2辺部と、を有する棒状材で形成されていれば、任意の材料や鋼材によるものでよく、この基礎杭は、例えば、溝型鋼によって形成してもよく、リップ付き溝型鋼によって形成してもよく、H型鋼によって形成してもよく、I型鋼によって形成してもよく、L型鋼によって形成してもよく、Z型鋼によって形成してもよい。
【0025】
さらに、本発明では、地上に露出している基礎杭の頭部により、ソーラーパネルが配置される下地フレームが支持されるが、この頭部で直接的に下地フレームを支持してもよく、あるいは、この頭部に、上下寸法が小さい中間部材や上下寸法が大きい支柱部材等による連結部材を連結し、この連結部材を介して基礎杭の頭部により下地フレームを支持してもよい。
【0026】
また、本発明では、ソーラーパネル及び下地フレームは、水平方向に対して傾斜して地盤上に設置されるが、傾斜している方向に配置される基礎杭の本数は、1本でもよく、複数本でもよい。
【発明の効果】
【0027】
本発明によると、基礎杭に地盤からの大きな引き抜き抵抗を生じさせることができるという効果を得られる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係るソーラーパネル用架台の全体の斜視図が示されている。このソーラーパネル用架台は、ソーラーパネルを配置するための下地フレーム1と、この下地フレーム1を頭部で支持し、この頭部を地上に残して地盤2の内部に侵入している基礎杭3と、を含んで構成されている。下地フレーム1の前後方向は水平方向に対して傾斜しており、この前後方向における基礎杭3の本数は、1本であり、前後方向と直角をなす左右方向に基礎杭3は、複数本(図示例では3本)設けられている。
【0030】
下地フレーム1は、それぞれの基礎杭3ごとに設けられていて、前後方向に延びる長さを有している大引き部材4と、これらの大引き部材4に跨って配置され、左右方向の長さを有している根太部材5とを含んで構成され、根太部材5は、互いに平行となって前後方向に複数本(図示例では4本)設けられている。そして、根太部材5は、それぞれの大引き部材4に配置されていて、左右方向の寸法が短い第1短寸法部材5Aと、これらの第1短寸法部材5A同士の間に架け渡されていて、左右方向の寸法が長い長寸法部材5Bと、左右方向に複数本となっている基礎杭3のうち、右端の基礎杭3Aに配置された第1短寸法部材5Aの右側の端部に連結されていて、左右方向の寸法が短い第2短寸法部材5Cと、左端の基礎杭3Bに配置された第1短寸法部材5Aの左側の端部に連結されていて、左右方向の寸法が短い第3短寸法部材5Dとで構成され、第2短寸法部材5Cの左右方向長さと、第3短寸法部材5Dの左右方向長さは、同じである。言い換えると、第2短寸法部材5Cと第3短寸法部材5Dは、同じ部材である。
【0031】
また、地盤2の上方、すなわち、地上に露出しているそれぞれの基礎杭3の頭部には、上下方向の長さを有する連結部材6が結合されており、この連結部材6を介してそれぞれの基礎杭3の頭部に大引き部材4が結合されているため、下地フレーム1は、それぞれの基礎杭3の頭部に連結部材6を介して支持されている。さらに、上下方向となっている基礎杭3の長さ方向の途中箇所であって、地上に露出している箇所と、前後方向となっている大引き部材4の長さ方向のうち、基礎杭3の配置位置からずれた箇所との間には、方杖部材7が架け渡されており、それぞれの基礎杭3ごとに設けられている方杖部材7により、下地フレーム1は、連結部材6を介してそれぞれの基礎杭3の頭部において、水平方向に対する所定の傾斜角度をもって支持されている。
【0032】
図2には、基礎杭3の頭部及びその周辺部分と、地盤2の表面2A部分との側面図が示されており、この
図2は、根太部材5の長寸法部材5Bを断面とした図となっている。また、
図3には、基礎杭3の頭部及びその周辺部分の構造が分解斜視図として示されている。この
図3から分かるように、基礎杭3は、上下方向の長さを有する棒状材となっている溝型鋼により形成されており、このため、基礎杭3は、共に水平方向である左右方向と前後方向のうち、左右方向が幅方向となっている第1辺部である第1フランジ部11と、この第1フランジ部11の右端部に一方の端部が直角に接続され、前後方向が幅方向となっている第2辺部であるウエブ部12と、第1フランジ部11と同じく、左右方向が幅方向となっていて第1フランジ部11と平行になっており、ウエブ部12の他方の端部に右端部が直角に接続されている第3辺部である第2フランジ部13とからなる。
【0033】
連結部材6は、上下方向の長さが短い溝型鋼で形成されており、この連結部材6の溝型鋼は、基礎杭3の溝型鋼よりも前後寸法が大きい鋼材であるため、連結部材6を、基礎杭3の頭部において、この頭部の外側に嵌合できるようになっている。基礎杭3のウエブ部12と対応する連結部材6の箇所には、上下方向に長い長孔14が前後方向に2個形成され、これらの長孔14と、基礎杭3のウエブ部12に2個設けられた孔15とにボルト16を挿入し、これらのボルト16の端部にナット17を螺合して締め付けることにより、連結部材6は、基礎杭3の頭部に結合される。
【0034】
そして、基礎杭3の上面から上方へ突出する連結部材6の上部には、前後方向に長い長孔18が形成されている。
【0035】
前述した大引き部材4は、Z型鋼により形成されている。このため、この大引き部材4は、左右方向が幅方向となっている上部の第1辺部である第1フランジ部21と、この第1フランジ部21の右端部に上端部が直角に接続され、上下方向が幅方向となっている第2辺部であるウエブ部22と、第1フランジ部21と同じく、左右方向が幅方向となっていて第1フランジ部21と平行になっており、ウエブ部22の下端部に左端部が直角に接続されている下部の第3辺部である第2フランジ部23とからなる。ウエブ部22には孔24が形成されており、この孔24と、連結部材6の長孔18とにボルト25を挿入し、このボルト25の端部にナット26を螺合して締め付けることにより、大引き部材4は連結部材6に結合される。
【0036】
前述した根太部材5を構成している第1短寸法部材5Aと長寸法部材5Bと第2短寸法部材5Cと第3短寸法部材5Dのそれぞれは、Z型鋼により形成されている。このため、これらの部材5A〜5Dは、前後方向が幅方向となっている上部の第1辺部である第1フランジ部31と、この第1フランジ部31の前端部に上端部が直角に接続され、上下方向が幅方向となっている第2辺部であるウエブ部32と、第1フランジ部31と同じく、前後方向が幅方向となっていて第1フランジ部31と平行になっており、ウエブ部32の下端部に後端部が直角に接続されている下部の第3辺部である第2フランジ部33とからなる。
【0037】
第1短寸法部材5Aの左右両端部の上に、長寸法部材5Bの端部や、第2短寸法部材5Cの端部、第3短寸法部材5Dの端部が重ねられて載せられ、長寸法部材5Bの第1フランジ部31の端部や、第2短寸法部材5Cの第1フランジ部31の端部、第3短寸法部材5Dの第1フランジ部31の端部に形成された孔34と、第1短寸法部材5Aの第1フランジ部31の左右両端部に設けられた孔35とにボルト36を挿入し、これらのボルト36の端部にナット37を螺合して締め付けるとともに、長寸法部材5Bの第2フランジ部33の端部や、第2短寸法部材5Cの第2フランジ部33の端部、第3短寸法部材5Dの第2フランジ部33の端部に形成された孔44と、第1短寸法部材5Aの第2フランジ部33の左右両端部に設けられた孔45とにボルト46を挿入し、これらのボルト46の端部にナット47を螺合して締め付けることにより、第1短寸法部材5Aの長さ方向の両端部に、長寸法部材5Bや、第2短寸法部材5C、第3短寸法部材5Dが連結される。
【0038】
なお、長寸法部材5Bのウエブ部32の端部や、第2短寸法部材5Cのウエブ部32の端部、第3短寸法部材5Dのウエブ部32の端部と、第1短寸法部材5Aのウエブ部32の左右両端部とを、これらの端部に形成された孔に挿入されるボルトとナットとにより、連結するようにしてもよい。そして、後述するように、長寸法部材5Bと第2短寸法部材5Cと第3短寸法部材5Dと第1短寸法部材5Aのそれぞれの第1フランジ部31の上面には、ソーラーパネルが載置されるため、このソーラーパネルの載置に影響が生じないように、ボルト36及びナット37を省略してもよい。
【0039】
第1短寸法部材5Aの第2フランジ部33には、左右方向に長い長孔48が形成されており、この長孔48と、大引き部材4の第1フランジ部21に設けられた孔49とにボルト50を挿入し、このボルト50の端部にナット51を螺合して締め付けることにより、第1短寸法部材5Aは、大引き部材4の上面に結合される。
【0040】
図3に示されているように、溝型鋼(チャンネル材)で形成されている前述の方杖部材7の基礎杭3側の端部は、結合手段60により基礎杭3に結合されている。この結合手段60は、互いに左右方向に向き合う帯状の部材となっている第1部材61と第2部材62とを含んで構成されている。第1部材61には、基礎杭3の左右寸法及び前後寸法と対応する寸法で形成され、基礎杭3の左右方向と前後方向の全体を内部に収納することができる凹部61Aが形成されており、この凹部61Aの前後には、平板形状の部材である第2部材62と平行になっている舌片部61B,61Cが設けられている。第2部材62は、第1部材61よりも長い前後方向の長さを有しており、この第2部材62に基礎杭3の前後寸法よりも大きい間隔で形成された2個の孔63,64と、第1部材61の舌片部61B,61Cに設けた孔65,66とにボルト67,68を挿入し、これらのボルト67,68の端部にナット69,70を螺合して締め付けることにより、第1部材61と第2部材62は、第1部材61の凹部61Aに基礎杭3が収納された状態で、言い換えると、第1部材61及び第2部材62が基礎杭3の周囲を囲んだ状態で、基礎杭3に結合される。
【0041】
第2部材62には、孔63よりも前側において、孔71が形成されており、この孔71と、方杖部材7の基礎杭3側の端部に設けられた孔とにボルト72を挿入し、このボルト72の端部にナット73を螺合して締め付けることにより、方杖部材7の基礎杭3側の端部は、上述の結合手段60の構成部材となっている第2部材62を介して基礎杭3に結合される。また、
図2から分かるように、方杖部材7の下地フレーム1側の端部には、ボルト74が挿入される孔が形成されており、このボルト74は、前述の大引き部材4のウエブ部22に設けられた孔にも挿入され、ボルト74の端部にナットを螺合して締め付けることにより、方杖部材7の下地フレーム1側の端部は、下地フレーム1の構成部材となっている大引き部材4に結合される。
【0042】
これにより、下地フレーム1を構成しているそれぞれの大引き部材4が、それぞれの基礎杭3の頭部に結合された連結部材6に1本のボルト25で結合されていても、基礎杭3ごとに設けられる方杖部材7の支持作用により、大引き部材4と根太部材5で構成される下地フレーム1を、前後方向を水平方向に対して所定の角度で傾斜させて基礎杭3に支持させることができる。
【0043】
図4には、大引き部材4と根太部材5で構成された下地フレーム1の平面図が示されている。この下地フレーム1に複数個のソーラーパネルSPが配置され、図示例では、ソーラーパネルSPは、左右方向に7個、前後方向に2個配置されている。根太部材5の第1短寸法部材5Aと長寸法部材5Bと第2短寸法部材5Cと第3短寸法部材5Dのそれぞれの前述した第1フランジ部31の上面に、ソーラーパネルSPが載置せられ、長寸法部材5Bと第2短寸法部材5Cと第3短寸法部材5Dのそれぞれの第1フランジ部31には、孔8が形成されており、これらの孔8に挿入されるボルトにより、ソーラーパネルSPは、下地フレーム1に固定される。
【0044】
それぞれの基礎杭3の頭部に連結部材6を介して下地フレーム1の構成部材である大引き部材4を前述したように結合するための作業は、それぞれの基礎杭3を、これらの基礎杭3の頭部を地上に残して地盤2の内部に杭打ち機等の装置で侵入させる作業を行った後に行われる。
【0045】
このように頭部を地上に残してそれぞれの基礎杭3を地盤2の内部に侵入させる作業を行ったときに、複数本の基礎杭3のうち、侵入深さに誤差がある基礎杭3が生じていても、この基礎杭3については、
図3で説明した連結部材6に上下方向に長く形成した長孔14により、この誤差を解消することができる。また、地盤2の内部へ侵入させる位置が所定位置よりも前後方向にずれていた基礎杭3については、連結部材6に前後方向に長く形成した長孔18により、このずれを解消することができる。さらに、地盤2の内部へ侵入させる位置が所定位置よりも左右方向にずれていた基礎杭3については、根太部材5の第1短寸法部材5Aに左右方向に長く形成した長孔48により、このずれを解消することができる。
【0046】
また、地盤2の内部に侵入する姿勢が鉛直姿勢となっていなくて、鉛直方向に対し前後方向に傾いて地盤2の内部に侵入する基礎杭3が生じていた場合には、方杖部材7の基礎杭3側の端部を基礎杭3に結合している結合手段60の上下高さ位置を調整する。すなわち、本実施形態に係る結合手段60は、
図3で説明したように、基礎杭3の周囲を囲む第1部材61と第2部材62とを含んで構成され、これらの第1部材61と第2部材62は、ボルト67,68、ナット69,70によって基礎杭3に対し結合状態と非結合状態に選択可能となっているため、ボルト67,68を緩めることにより、基礎杭3における第1部材61と第2部材62の上下高さ位置を変更することができる。
【0047】
この変更作業を行うことにより、基礎杭3側の端部が1本のボルト72で結合手段60に回動自在に結合されていて、下地フレーム1側の端部も1本のボルト74で大引き部材4に回動自在に結合されている方杖部材7は、水平方向に対する傾き角度が変化するため、地盤2の内部に侵入する姿勢が鉛直方向に対し前後方向に傾いている基礎杭3が生じていても、下地フレーム1を、この下地フレーム1の前後方向を水平方向に対し所定の傾斜角度にしてそれぞれの基礎杭3の頭部で支持することができる。
【0048】
そして、このように方杖部材7の水平方向に対する傾き角度を変化させることは、地盤2の内部への基礎杭3の侵入深さに誤差が生じていたときや、基礎杭3を地盤2の内部へ侵入させる位置が所定位置よりも前後方向にずれていたときにも、下地フレーム1を、この下地フレーム1の前後方向を水平方向に対して所定の傾斜角度にしてそれぞれの基礎杭3の頭部で支持させるための有効な手段として用いることができる。
【0049】
本実施形態では、
図4等に示されているように、左右方向に配置される基礎杭3の本数は3本となっているが、この本数を4本以上とすることができる。このように基礎杭3の本数を4本以上としたときには、左右両端に配置される基礎杭3を除く2本以上の基礎杭3の大引き部材4に配置される根太部材5の第1短寸法部材5Aの左右両端部に長寸法部材5Bを連結し、右端の基礎杭3の大引き部材4に配置される根太部材5の第1短寸法部材5Aの右端部に第2短寸法部材5Cを連結するとともに、左端の基礎杭3の大引き部材4に配置される根太部材5の第1短寸法部材5Aの左端部に第3短寸法部材5Dを連結すればよい。
【0050】
この説明から分かるように、本実施形態に係るソーラーパネル用架台によると、ソーラーパネルSPが載置される根太部材5は、第1短寸法部材5Aと、長寸法部材5Bと、第2短寸法部材5Cと、第3短寸法部材5Dとにより構成されるものとなっているため、基礎杭3及び長寸法部材5Bの個数と、基礎杭3に結合される連結部材6や、大引き部材4、方杖部材7の個数とを増やすだけにより、言い換えると、別種の部材を追加することなく、ソーラーパネル用架台の左右方向の寸法を大きくすることができ、配置することが要求されるソーラーパネルの個数に対応した任意の左右寸法を有するソーラーパネル用架台を製作できるため、大規模発電のためのメガソーラーシステムのために、本実施形態に係るソーラーパネル用架台を適用することができる。
【0051】
また、第1短寸法部材5Aと、長寸法部材5Bと、第2短寸法部材5Cと、第3短寸法部材5Dは、Z型鋼によるものであるため、左右方向の寸法が大きいソーラーパネル用架台を製作する際に、これらの部材5A〜5Dを、上下段差を小さくして上下に重ね合わせて連結することができる。
【0052】
図5は、基礎杭3における地盤2の内部に侵入する先部を示している。この先部の形状は、水平方向の幅寸法が下向きに次第に小さくなる先細り形状となっている。これを具体的に説明すると、基礎杭3の先部は、この基礎杭3を形成している前述の第1フランジ部11と、ウエブ部12と、第2フランジ部13とのうち、第2フランジ部13から第1フランジ部11に向かって斜め下向きに切断することにより形成されている。そして、この切断の下端は、第1フランジ部11まで達していない。このため、基礎杭3の先端面には、第1フランジ部11と、この第1フランジ部11と直角をなしているウエブ部12の一部との接続部75が残されており、先部の先端面は、第1フランジ部11の全体と、ウエブ部12の一部とにより形成されている。
【0053】
基礎杭3を、前述したように、頭部を地上に残して地盤2の内部に杭打ち機等の装置で侵入させる作業を行うと、第1フランジ部11の表裏両面と、ウエブ部12の表裏両面と、第2フランジ部13の表裏両面とが、地盤2の土壌と接触しながら基礎杭3は地盤2の内部に侵入する。このため、左右寸法と前後寸法が基礎杭3と同じになっていて、内部が空洞となっている角型鋼や丸型鋼等の棒状材よりも、基礎杭3と地盤2の土壌との接触面積が大きくなり、これにより、基礎杭3に地盤2からの大きな引き抜き抵抗を生じさせることができるようになる。
【0054】
また、基礎杭3の先部の形状は、水平方向の幅寸法が下向きに次第に小さくなる先細り形状となっているため、地盤2の内部への基礎杭3の侵入時に基礎杭3が地盤2の土壌から受ける抵抗力は小さくなり、これにより、基礎杭3の地盤2の内部に侵入させる作業(基礎杭3の打ち込み作業)を容易に行えるようになる。
【0055】
さらに、基礎杭3の先端面には、第1フランジ部11と、この第1フランジ部11と直角をなすウエブ部12の一部との接続部75が設けられているため、この先端面を第1フランジ部11だけで形成されたものとするよりも、基礎杭3の先部の強度が大きくなり、これにより、杭打ち機等の装置により基礎杭3の先部を地盤2の内部に侵入させる作業を、この先部が変形することを抑制して行える。
【0056】
本実施形態では、
図1及び
図2に示されているように、基礎杭3の長さ方向の途中であって地盤2の表面2Aの位置と対応する箇所には、基礎杭3が地盤2の内部に侵入することに対する抵抗力を発生させる侵入抵抗力発生部76が設けられている。本実施形態の侵入抵抗力発生部76は板状部材により形成されており、この板状部材に基礎杭3の材料である溝型鋼の平面形状と対応する形状で形成された貫通孔に基礎杭3を挿入し、基礎杭3における上記箇所において、水平又は略水平となっている板状部材を基礎杭3の溶接等で結合することにより、基礎杭3に侵入抵抗力発生部76が設けられている。
【0057】
この侵入抵抗力発生部76によると、杭打ち機等の装置により基礎杭3を地盤2の内部に侵入させる作業を行い、所定深さまで基礎杭3が地盤2の内部に侵入すると、基礎杭3が地盤2の内部に侵入することに対する抵抗力が発生するため、基礎杭3を地盤2の内部に侵入させる深さを自ずと正確に設定することができる。
【0058】
また、
図5に示されているように、基礎杭3には、地盤2からの基礎杭3の抜け出しに対する抵抗力を生じさせるための抜け出し抵抗力発生部77が設けられている。この抜け出し抵抗力発生部77は、基礎杭3に対して上向きに末広がり状に傾斜した形状を有しており、また、抜け出し抵抗力発生部77が設けられている箇所は、
図1から分かるように、基礎杭3の全長のうち、地盤2の内部に侵入する部分である。
図6は、
図5のS6−S6線断面図である。
図5及び
図6から分かるように、この実施形態の抜け出し抵抗力発生部77は、基礎杭3を形成している第1フランジ部11と、ウエブ部12と、第2フランジ部13とのうち、ウエブ部12の一部12Aを、この一部12Aの下辺部を残して切り起こし加工し、この切り起こし加工を、一部12Aが基礎杭3に対して上向きに末広がり状に傾斜した状態で停止させている。
【0059】
この抜け出し抵抗力発生部77によると、抜け出し抵抗力発生部77は、基礎杭3に対して上向きに末広がり状に傾斜しているため、基礎杭3を地盤2の内部に侵入させるときには、抜け出し抵抗力発生部77がこの侵入時における大きな抵抗力発生部とならず、これに対して、例えば、ソーラーパネルSPが背後から風圧を受けることにより、基礎杭3が地盤2の内部から抜け出そうとしたときには、抜け出し抵抗力発生部77は大きな抵抗力発生部となるため、地盤2の内部からの基礎杭3の抜け出しを有効に防止することができる。
【0060】
図7は、水平方向の幅寸法が下向きに次第に小さくなる先細り形状で形成される基礎杭3の先部についての別実施形態を示している。この実施形態の基礎杭3の先部は、この基礎杭3を形成している第1フランジ部11と、ウエブ部12と、第2フランジ部13とのうち、第1フランジ部11及び第2フランジ部13からウエブ部12に向かって斜め下向きに切断することにより形成されている。そして、この切断の下端は、ウエブ部12まで達していないため、基礎杭3の先端面には、ウエブ部12と、このウエブ部12と直角をなしている第1フランジ部11の一部との接続部78と、ウエブ部12と、このウエブ部12と直角をなしている第2フランジ部13の一部との接続部79とが残されている。また、基礎杭3の先端面は、ウエブ部12の全体と、第1フランジ部11の一部と、第2フランジ部13の一部とにより形成されている。
【0061】
このため、この実施形態でも、
図5の実施形態と同様に、杭打ち機等の装置により基礎杭3の先部を地盤2の内部に侵入させる作業を、この先部が変形することを抑制して行えることになる。
【0062】
また、
図7の実施形態でも、基礎杭3に対して上向きに末広がり状に傾斜した形状を有する抜け出し抵抗力発生部77が設けられている。この抜け出し抵抗力発生部77は、基礎杭3とは別部材となっている板状の抜け出し抵抗力発生部材80により形成され、この抜け出し抵抗力発生部材80は、基礎杭3のウエブ部12に溶接等で結合されたベース部80Aと、このベース部80Aの上端から基礎杭3に対して上向きに末広がり状に傾斜している傾斜部80Bとからなる。
【0063】
この実施形態による抜け出し抵抗力発生部77でも、この抜け出し抵抗力発生部77は、基礎杭3に対して上向きに末広がり状に傾斜している形状を有しているため、
図5の実施形態と同様の作用効果を得られる。
【0064】
図8〜
図11は、H型鋼によって形成された基礎杭83の実施形態を示している。このため、この基礎杭83は、共に水平方向である左右方向と前後方向のうち、一方の方向が幅方向となっている第1辺部である第1フランジ部91と、この第1フランジ部91の幅方向中央部に一方の端部が直角に接続され、他方の方向が幅方向となっている第2辺部であるウエブ部92と、第1フランジ部91と同じく、上記一方の方向が幅方向となっていて第1フランジ部91と平行になっており、幅方向中央部がウエブ部92の他方の端部に直角に接続されている第3辺部である第2フランジ部93とからなる。
【0065】
図8の実施形態の基礎杭83の先部も、水平方向の幅寸法が下向きに次第に小さくなる先細り形状で形成されており、この先細り形状は、第2フランジ部93から第1フランジ部91に向かって斜め下向きに切断することにより形成されている。そして、この切断の下端は、第1フランジ部91まで達していないため、基礎杭83の先端面には、第1フランジ部91と、この第1フランジ部91と直角をなしているウエブ部92の一部との接続部94が残されている。また、基礎杭83の先端面は、第1フランジ部91の全体と、ウエブ部92の一部とにより形成されている。
【0066】
また、ウエブ部92には、
図5の実施形態と同様に、ウエブ部92の一部92Aの切り起こし加工による抜け出し抵抗力発生部77が設けられている。
【0067】
図9の実施形態の基礎杭83の先部も、水平方向の幅寸法が下向きに次第に小さくなる先細り形状で形成されており、この先細り形状は、第1フランジ部91及び第2フランジ部93における幅方向の一方の端部から他方の端部に向かって斜め下向きに切断することにより形成されている。そして、この切断は、ウエブ部92を通過し、第1フランジ部91及び第2フランジ部93における幅方向の途中まで達している。
【0068】
このため、この実施形態では、基礎杭83の先端面には、
図5の接続部75、
図7の接続部78,79、
図8の接続部94のような接続部は存在しておらず、この先端面は、第1フランジ部91の一部と、第2フランジ部93の一部とにより形成されている。
【0069】
この実施形態によると、基礎杭83の先端面では、第1フランジ部91及び第2フランジ部93の一部が残っていて、ウエブ部92が全く残っていないため、
図8の実施形態よりも先端面の合計面積が小さくなり、杭打ち機等の装置により基礎杭83の先部を地盤2の内部に侵入させた際に、それだけ地盤2の土壌から基礎杭83に作用する抵抗力を小さくできることになり、基礎杭83を地盤の内部に侵入させるための荷重を一層小さくできる。
【0070】
また、
図9の実施形態では、
図7で説明した抜け出し抵抗力発生部材80が、基礎杭83のウエブ部92に抜け出し抵抗力発生部77として設けられている。
図10は、
図9のS10−S10線断面図である。この
図10に示されているように、抜け出し抵抗力発生部材80は、ウエブ部92の表裏両面に設けられている。
【0071】
図11の実施形態でも、基礎杭83の先部は、水平方向の幅寸法が下向きに次第に小さくなる先細り形状で形成されており、この先細り形状は、第2フランジ部93から第1フランジ部91に向かって斜め下向きに切断することにより形成されている。そして、この切断は、ウエブ部92を通過し、第1フランジ部91とウエブ部92との接続部まで達している。
【0072】
このため、この実施形態でも、基礎杭83の先端面に、
図9の実施形態と同様に接続部は存在しておらず、この先端面は、第1フランジ部91の全体だけにより形成されている。この実施形態によると、
図9の実施形態と同様と作用効果を得られる。
【0073】
そして、
図11の実施形態でも、
図7で説明した抜け出し抵抗力発生部材80が、基礎杭83のウエブ部92に抜け出し抵抗力発生部77として設けられている。
【0074】
以上説明したそれぞれの実施形態において、基礎杭3,83に設けられている抜け出し抵抗力発生部77は、基礎杭3,83の前述した第1辺部と第2辺部を外輪郭の一部とする空間部の内部に収納された状態となっている。すなわち、基礎杭3に設けられている抜け出し抵抗力発生部77は、
図5〜
図7で分かるように、基礎杭3の第1フランジ部11とウエブ部12と第2フランジ部13を外輪郭の一部とする空間部の内部に収納されており、また、基礎杭83に設けられている抜け出し抵抗力発生部77は、
図8〜
図11で分かるように、基礎杭83の第1フランジ部91とウエブ部92と第2フランジ部93を外輪郭の一部とする空間部の内部に収納されている。
【0075】
このため、例えば、工場からソーラーパネル用架台の設置現場まで基礎杭3,83を搬送したり、この設置現場で基礎杭3,83を取り扱う際に、抜け出し抵抗力発生部77が上述の空間部の内部に収納されているため、抜け出し抵抗力発生部77の影響を受けることなく、又はこの影響を少なくして基礎杭3,83の搬送作業や取り扱い作業を容易に行うことができる。
【0076】
なお、以上のそれぞれの実施形態において、基礎杭3,83に複数個の抜け出し抵抗力発生部77を上下にずらせて設けてもよい。また、抜け出し抵抗力発生部77を設ける箇所は、それぞれの実施形態のように基礎杭3,83の先部の近くでもよく、この先部から上側へ離れた箇所でもよい。
【0077】
また、抜け出し抵抗力発生部77と、基礎杭3、83との間等に、抜け出し抵抗力発生部77の前述した上向きの末広がり形状を維持するための形状維持部材を介在させ、これにより、基礎杭3,83の地盤2の内部への侵入時に、この上向きの末広がり形状を確実に維持できるようにしてもよい。