(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6170808
(24)【登録日】2017年7月7日
(45)【発行日】2017年7月26日
(54)【発明の名称】コネクタ構造
(51)【国際特許分類】
H01R 13/64 20060101AFI20170713BHJP
H01R 13/639 20060101ALI20170713BHJP
【FI】
H01R13/64
H01R13/639 Z
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-220002(P2013-220002)
(22)【出願日】2013年10月23日
(65)【公開番号】特開2015-82415(P2015-82415A)
(43)【公開日】2015年4月27日
【審査請求日】2016年9月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100100712
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】宮川 知之
(72)【発明者】
【氏名】大高 一人
(72)【発明者】
【氏名】本間 秀輝
【審査官】
竹下 晋司
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−146192(JP,A)
【文献】
特開2012−064461(JP,A)
【文献】
特開2007−305541(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/639
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端子が収容された第1コネクタハウジングと、撓み変形自在に支持された係止アームとを有する第1コネクタと、
第2端子が収容された第2コネクタハウジングと、前記第2コネクタハウジングにコネクタ嵌合方向・嵌合離脱方向にスライド自在に設けられたスライダと、前記第2コネクタハウジングを嵌合離脱方向に付勢する付勢手段と、前記係止アームが撓み復帰変形して係止するアーム係止部とを有する第2コネクタとを備え、
前記第1コネクタと前記第2コネクタ間を嵌合するコネクタ嵌合過程では、前記第1コネクタからの押圧力で前記スライダが付勢手段の付勢力に抗してスライドし、
嵌合完了位置で前記係止アームが前記アーム係止部に係止し、前記第1コネクタと前記第2コネクタ間がロックされるコネクタ構造であって、
前記付勢手段は、前記スライダに設けられた撓みアーム部と、前記第2コネクタハウジングに設けられ、前記撓みアーム部が撓み変形状態で揺動するテーパ面とを有し、
前記撓みアーム部の撓み変形力による前記テーパ面からの反力によって、前記第2コネクタハウジングが嵌合解除方向に付勢されることを特徴とするコネクタ構造。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタ構造であって、
前記第1コネクタと前記第2コネクタ間を嵌合するコネクタ嵌合過程では、前記係止アームが前記撓みアーム部に突き当たると、前記係止アームが撓み変形して、前記第2コネクタの嵌合方向への移動が許容されると共に、前記係止アームが撓み変形した位置で前記撓みアーム部を押圧し、前記撓みアーム部が前記付勢手段の付勢力に抗して嵌合解除方向に移動し、嵌合完了位置では、前記係止アームが撓み復帰変形して前記アーム係止部に係止し、前記撓みアーム部が前記付勢手段の付勢力により移動して前記係止アームの撓み変形領域に入り込むことを特徴とするコネクタ構造。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のコネクタ構造であって、
前記撓みアーム部は、前記スライダと一体に形成されたことを特徴とするコネクタ構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタ間の半嵌合を防止することができるコネクタ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の第1従来例として、
図7〜
図10に示すコネクタ構造がある。
図7に示すように、コネクタ100は、互いに嵌合される第1コネクタ110と第2コネクタ120を備えている。第1コネクタ110は、
図8に示すように、第1コネクタハウジング111を有し、この第1コネクタハウジング111に、一対の第1端子112、シャントリング113及びショート端子114が収容される。第2コネクタ120は、
図9に示すように、各第1端子112と接続される一対の第2端子121が収容される第2コネクタハウジング122と、第2コネクタハウジング122にコネクタ嵌合方向・嵌合離脱方向にスライド自在に設けられるスライダ123と、第2コネクタハウジング122を嵌合離脱方向に付勢するコイルスプリング(金属製のばね)124と、第2コネクタハウジング122に装着されるカバー125と、フェライト126とを有する。コイルスプリング124は、
図10に示すように、第2コネクタハウジング122とスライダ123との間に介設されている。
【0003】
上記構成では、第1コネクタ110と第2コネクタ120間を嵌合するコネクタ嵌合過程では、第1コネクタハウジング111に第2コネクタハウジング122を挿入すると共に、第1端子22に第2端子31をそれぞれ接続する。上記コネクタ嵌合過程では、スライダ123を介してコイルスプリング124が嵌合離脱方向(
図10の右方向)に押圧されるので、コイルスプリング124が弾性変形して圧縮され、その反力により第2コネクタハウジング122が嵌合離脱方向に付勢される。この状態で、第1コネクタハウジング111への第2コネクタハウジング122の嵌合を途中で停止すると、コイルスプリング124の反力で第1コネクタ110から第2コネクタ120が離脱するので、第1コネクタ110のシャントリング113と第2コネクタ120の第2コネクタハウジング122間の半嵌合を防止することができる。
【0004】
また、第2従来例として、
図11及び
図12に示すインフレータ(コネクタ構造)がある(特許文献1及び特許文献2参照)。
図11及び
図12に示すように、インフレータ130は、端子(図示せず)が収容された雌コネクタ131と、シャント140と、ハウジング152とを備えている。ハウジング152には、コネクタ131に嵌合されるソケット(コネクタ)151が設けられている。ソケット151には、スクイブ(発熱体)150が固定されている。コネクタ131は、コネクタ本体132を貫通してボス133に沿ってスライドするスライダ134を有している。このスライダ134には、スライダ134上のボタン135を押すことによりスライドする係止片136及びウェッジ137を備えている。シャント140の外面には、撓み変形可能な弾性突起141が突設されている。ソケット151の内面には、弾性突起141に当接する係合凸部152と、この係合凸部152の下方に設けられ、弾性突起141を受け入れる係合凹部153とが設けられている。
【0005】
上記構成では、コネクタ131をハウジング152のソケット151に嵌合すると、係止片136の爪138がソケット151の係合凹部153に入り込む。次に、スライダ134のボタン135を押し込む。ここで、コネクタ131とハウジング152が完全嵌合状態である場合には、スライダ134の押し込みが可能であるので、スライダ134がスライドしてウェッジ137が係止片136を外側に変形させる。これにより、係止片136の爪138が係合凹部153に係合してロックがかかるので、コネクタ131はハウジング152のソケット151から離脱不可の状態となる。一方、コネクタ131とハウジング152が半嵌合状態の場合、係止片136の爪138が係合凹部153に入り込んでいないため、スライダ134を押し込むことができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−255061号公報
【特許文献2】特開2004−171843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、
図7〜
図10に示す第1従来例では、スライダ123を介して第1コネクタ110を嵌合解除方向に付勢する付勢手段として、金属のばねであるコイルスプリング124を要するので、コネクタ100の組立工数や部品コストが増加するという問題があった。
【0008】
また、
図11及び
図12に示す第2従来例では、コネクタ嵌合後にスライダ134の押し込みを忘れた場合には、コネクタ131とハウジング152の半嵌合の有無を検知できないため、コネクタ131とハウジング152の半嵌合を確実に防止できない。半嵌合状態を確実に防止できないと、半嵌合状態で製品が出荷される懸念があった。
【0009】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、コネクタ間の半嵌合を確実に防止できると共に、コネクタの組立工数や部品コストを削減できるコネクタ構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、第1端子が収容された第1コネクタハウジングと、撓み変形自在に支持された係止アームとを有する第1コネクタと、第2端子が収容された第2コネクタハウジングと、前記第2コネクタハウジングにコネクタ嵌合方向・嵌合離脱方向にスライド自在に設けられたスライダと、前記第2コネクタハウジングを嵌合離脱方向に付勢する付勢手段と、前記係止アームが撓み復帰変形して係止するアーム係止部とを有する第2コネクタとを備え、前記第1コネクタと前記第2コネクタ間を嵌合するコネクタ嵌合過程では、前記第1コネクタからの押圧力で前記スライダが前記付勢手段の付勢力に抗してスライドし、嵌合完了位置で前記係止アームが前記アーム係止部に係止し、前記第1コネクタと前記第2コネクタ間がロックされるコネクタ構造であって、前記付勢手段は、前記スライダに設けられた撓みアーム部と、前記第2コネクタハウジングに設けられ、前記撓みアーム部が撓み変形状態で揺動するテーパ面とを有し、前記撓みアーム部の撓み変形力による前記テーパ面からの反力によって、前記第2コネクタハウジングが嵌合解除方向に付勢されることを特徴とするコネクタ構造である。
【0011】
前記第1コネクタと前記第2コネクタ間を嵌合するコネクタ嵌合過程では、前記係止アームが前記第2コネクタハウジングに突き当たると、前記係止アームが撓み変形して、前記第2コネクタハウジングの嵌合方向への移動が許容されると共に、前記係止アームが撓み変形した位置で前記撓みアーム部を押圧し、前記撓みアーム部が前記付勢手段の付勢力に抗して嵌合離脱方向に移動し、嵌合完了位置では、前記係止アームが撓み復帰変形して前記アーム係止部に係止し、前記撓みアーム部が前記付勢手段の付勢力により移動して前記係止アームの撓み変形領域に入り込むことが好ましい。前記撓みアーム部は、前記スライダと一体に形成されたものを含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、第1コネクタと第2コネクタ間を嵌合するコネクタ嵌合過程では、第1コネクタハウジングに挿入するために第2コネクタハウジングを押圧すると、スライダに設けられた撓みアーム部が第2コネクタハウジングに設けられたテーパ面上を撓み変形状態で揺動し、撓みアーム部の撓み変形力によるテーパ面からの反力によって第2コネクタハウジングが嵌合解除方向に付勢される。その結果、第1コネクタと第2コネクタは半嵌合状態となる。この半嵌合状態で、第1コネクタハウジングへの第2コネクタハウジングの嵌合を途中で停止すると、撓みアーム部の撓み変形力によるテーパ面からの反力によって第1コネクタから第2コネクタが離脱する。これにより、コイルスプリングのようなばね部材を使用することなく、コネクタ間の半嵌合を確実に防止できると共に、コネクタの組立工数や部品コストを削減できる
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態を示し、コネクタ構造を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態を示し、第1コネクタの分解斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態を示し、第2コネクタの分解斜視図である。
【
図4】本発明の一実施形態を示し、コネクタ間の嵌合前の状態を示す断面図である。
【
図5】本発明の一実施形態を示し、(a)は嵌合初期の状態を示す断面図、(b)は嵌合途中の状態を示す断面図である。
【
図6】本発明の一実施形態を示し、(a)は嵌合完了時の状態を示す断面図、(b)は撓みアーム部が係止アームの撓み変形領域に入り込んだ状態を示す断面図である。
【
図7】第1従来例を示し、コネクタ構造を示す斜視図である。
【
図8】第1従来例を示し、第1コネクタの分解斜視図である。
【
図9】第1従来例を示し、第2コネクタの分解斜視図である。
【
図10】第1従来例を示し、コイルスプリングを備えた第2コネクタの要部断面図である。
【
図11】第2従来例を示し、インフレータの組み付け前の斜視図である。
【
図12】第2従来例を示し、シャントおよびスクイブの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1〜
図6は本発明の一実施形態を示す。
図1に示すように、本実施形態のコネクタ構造1は、互いに嵌合する第1コネクタ2と第2コネクタ3とを備えている。
【0016】
第1コネクタ2は、
図2に示すように、第1コネクタハウジング21を有し、この第1コネクタハウジング21に、一対の第1端子22が収容される第1コネクタハウジング21と、撓み変形自在に支持された係止アーム23を有するシャントリング24と、ショート端子25とが収容される。
【0017】
第2コネクタ3は、
図3に示すように、各第1端子22と接続される一対の第2端子31が収容される第2コネクタハウジング32と、第2コネクタハウジング32にコネクタ嵌合方向・嵌合離脱方向にスライド自在に設けられるスライダ33と、第2コネクタハウジング32を嵌合離脱方向に付勢する付勢手段34と、係止アーム23が撓み復帰変形して係止するアーム係止部35と、第2コネクタハウジング32に装着されるカバー36と、フェライト37とを有する。
【0018】
付勢手段34は、第2コネクタハウジング32の両側にそれぞれ設けられている。各付勢手段34は、スライダ33に設けられた撓みアーム部38と、第2コネクタハウジング32に設けられ、撓みアーム部38が撓み変形状態で揺動するテーパ面32aとを有する。付勢手段34は、
図5(b)に示すように、撓みアーム部38の撓み変形力F1によるテーパ面32aからの反力F2によって、第2コネクタハウジング32を嵌合解除方向に付勢する。
【0019】
第2コネクタハウジング32の両側面には、係止アーム23が係合する先端側の第1係合領域と、撓みアーム部38が係合する後端側の第2係合領域とが設定されている。第1係合領域には、係止アーム23と当接して、係止アーム23を撓み変形方向に付勢する第1係合凸部32dと、アーム係止部35とが先端側から後端側に向かって順次形成されている。一方、第2係合領域には、撓みアーム部38と当接して、撓みアーム部38を撓み変形方向に付勢する第2係合凸部32bと、撓みアーム部38が係合する係合凹部32cと、テーパ面32aとが先端側から後端側に向かって順次形成されている。
【0020】
撓みアーム部38は、一端に係止アーム23の先端に突き当たる突き当たり部38aを備え、他端に第2コネクタハウジング32に当接する当接部38bを備えている。
【0021】
上記構成では、
図4に示すように、第1コネクタ2と第2コネクタ3間を嵌合する前に、第1コネクタ2の係止アーム23は、撓み変形せずに当初のストレート状態にある。一方、第2コネクタ3の撓みアーム部38は撓み変形せず、当接部38bが第2コネクタハウジング32の係合凹部32cに係合している。このとき、撓みアーム部38の当接部38bが第2係合凸部3に係止するので、撓みアーム部38は第2コネクタハウジング32との抜け止めを兼ねている。
【0022】
次に、コネクタ嵌合過程では、先ず、第1コネクタハウジング21に第2コネクタハウジング32、スライダ33及び撓みアーム部38の各先端部(
図4の上部)を挿入すると共に、各第1端子22に第2端子31を接続する。さらに、第1コネクタハウジング21に第2コネクタハウジング32を挿入すると、第1コネクタ2の係止アーム23が第2コネクタ3の第1係合凸部32dに係合し、係止アーム23が撓み変形するので、第2コネクタハウジング32の嵌合方向(
図4の上方)への移動が許容される。その結果、
図5(a)に示すように、係止アーム23が撓み変形した位置で係止アーム23の先端に撓みアーム部38の突き当たり部38aが突き当たる。
【0023】
次に、
図5(b)に示すように、さらに第1コネクタハウジング21に対して第2コネクタハウジング32を嵌合方向に押圧すると、係止アーム23の先端に撓みアーム部38の突き当たり部38aが突き当たる状態で、撓みアーム部38が嵌合解除方向(
図5(b)の下方)に付勢されるので、撓みアーム部38が付勢手段34の付勢力に抗して移動する。これにより、撓みアーム部38の当接部38bが第2コネクタハウジング32の係合凹部32bより離脱してテーパ面32aに沿って移動するので、撓みアーム部38が徐々に撓み変形すると共に、コネクタ2、3は半嵌合状態となる。このような半嵌合状態で、第2コネクタハウジング32の押圧を停止すると、撓みアーム部38の撓み変形力F1によるテーパ面32aからの反力F2によって、第2コネクタハウジング32が嵌合解除方向に付勢されるので、コネクタ2、3間の半嵌合状態が解除される。
【0024】
次に、
図6(a)に示すように、第1コネクタ2に対して第2コネクタ3を所定距離Dまで嵌合すると、撓みアーム部38の当接部38bがテーパ面32aの端部まで移動して嵌合完了位置に至る。この嵌合完了位置では、係止アーム23が撓み復帰変形してアーム係止部35に係止する。これにより、第1コネクタ2と第2コネクタ3間がロックされると共に、係止アーム23の先端に撓みアーム部38の突き当たり部38aが突き当たる状態が解除される。
【0025】
次に、
図6(b)に示すように、撓みアーム部38が付勢手段34の付勢力により嵌合解除方向に移動して係止アーム23と第1コネクタハウジング21との間の領域、すなわち、係止アーム23の撓み変形領域に入り込む。
【0026】
以上説明したように、付勢手段34は、スライダ33に設けられた撓みアーム部38と、第2コネクタハウジング32に設けられ、撓みアーム部38が撓み変形状態で揺動するテーパ面32aとを有し、撓みアーム部38の撓み変形力F1によるテーパ面32aからの反力F2によって、第2コネクタハウジング32が嵌合解除方向に付勢されている。従って、コイルスプリングのようなバネ部材を使用せず半嵌合を検知できる。又、第1コネクタ2と第2コネクタ3の嵌合後に、第2従来例のようにスライダ押し込み等の操作が必要なく半嵌合の有無を検知できる。以上より、第1コネクタ2と第2コネクタ3間の半嵌合を確実に防止できると共に、第1コネクタ2と第2コネクタ3の組み立て工数、部品コストの削減等になる。
【0027】
本実施形態によれば、第1コネクタ2と第2コネクタ3の嵌合完了状態では、撓みアーム部38が付勢手段34の付勢力により嵌合解除方向に移動して係止アーム23の撓み変形領域に入り込むことにより、係止アーム23が撓み変形できないため、前記嵌合完了状態を確実に維持できる。
【0028】
本実施形態では、スライダ33と撓みアーム部38とを別部材で形成したが、スライダと撓みアーム部とを一体に形成することもできる。この場合には、部品点数の削減、構成の単純化になるという効果がある。
【符号の説明】
【0029】
1 コネクタ構造
2 第1コネクタ
3 第2コネクタ
21 第1コネクタハウジング
22 第1端子
23 係止アーム
31 第2端子
32 第2コネクタハウジング
32a テーパ面
33 スライダ
34 付勢手段
35 アーム係止部
38 撓みアーム部