(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態の一例について図面を用いて説明する。
【0010】
なお、本実施形態は、店舗において商品販売処理に用いられる商品販売データ処理装置および商品販売処理システムとしてPOS(Point Of Sales)端末およびPOSシステムに対して適用した場合である。
【0011】
図1は、本実施形態のPOSシステム11の要部構成を示すブロック図である。
【0012】
図1に示すように、POSシステム11は、複数台のPOS端末12と1台のストアサーバ13とをLAN(Local Area Network)等の通信回線14を介して相互通信可能に接続して構成している。
【0013】
また、通信回線14には、インタフェース(I/F)15を介して天気観測機器16が接続されている。この天気観測機器16は、少なくとも降雨量を観測する降雨観測機器16a、降雪量を観測する降雪観測機器16b等から構成され、各機器がそれぞれインタフェース(I/F)15を介して通信回線14を経由しストアサーバ13に接続されている。
【0014】
降雨観測機器16aは、
降雨量を測定し、一定時間ごとに測定された降雨量を天気情報として出力するようになっている。また、予め降雨量の閾値を設定することができ、測定した降雨量が閾値より小さい状態から閾値以上に変化した場合、および閾値以上の状態から閾値より小さい状態に変化した場合に、降雨開始、降雨終了を示すデータ、または測定された降雨量を天気変化情報として出力するようになっている。
【0015】
同様に、降雪観測機器16bは、降雪量を測定し、一定時間ごとに測定された降雪量を天気情報として出力するようになっている。また、予め降雪量の閾値を設定することができ、測定した降雪量が閾値より小さい状態から閾値以上に変化した場合、および閾値以上の状態から閾値より小さい状態に変化した場合に、降雪開始、降雪終了を示すデータ、または測定された降雪量を天気変化情報として出力するようになっている。
【0016】
各機器16a、16bから出力された天気情報または天気変化情報は、インタフェース(I/F)15を介して通信回線14を経由しストアサーバ13に供給されるようになっている。
【0017】
前記各POS端末12には、ポイント会員として契約した顧客に対して発行された顧客カード100に記録されている顧客データであるカードデータを読み取る機能を有するリーダ・ライタ(
図4参照)43がそれぞれ備えている。
【0018】
顧客カード100には、少なくともポイント会員を特定するための顧客識別データである顧客コードを記録している。
【0019】
ストアサーバ13には、ハードディスクドライブなどの記憶部に、少なくとも、商品データベース17、顧客データベース18および販促特典データベース19が形成されている。
【0020】
前記商品データベース17は、図示しないが、店舗で販売される各商品に関するデータを商品データレコードとして蓄積する。各商品の商品コードに対応して商品名、単価等の商品データがプリセットされている。
【0021】
図2は、顧客データベース18に蓄積された顧客データレコードのデータ構造の一例を示す模式図である。
【0022】
図2に示すように、顧客データベース18には、ポイント会員である顧客カード100を所有する各顧客に関するデータを顧客別の顧客データレコードとして蓄積する。たとえば、顧客識別データである固有の顧客コードに対応して顧客氏名、累計ポイント等を記憶管理するようになっている。ここで、顧客データベース18は顧客データ記憶手段として構成する。
【0023】
図3は、販促特典データベース19に蓄積された販促特典データレコードのデータ構造の一例を示す模式図である。
【0024】
図3に示すように、販促特典データベース19には、店舗の周辺の天気別レコードとして天気コードに対応して天気情報、販促特典、フラグ等を設定されている。
【0025】
たとえば、天気コード100は、天気情報は、降雨で販促特典は、10ポイントに設定されている。天気コード101は、天気情報は、降雪で、販促特典は15ポイントに設定されている。なお、販促特典は、ポイント付与に限らず、他の特典でもよい。
【0026】
フラグは、たとえば、天気観測機器16から出力された天気情報に基づいて、フラグが“1”にセットされる場合には、天気情報が有効であり、フラグが“0”にリセットされている場合には、天気情報は無効である。ここで、販促特典データベース19は、販促特典設定手段として構成する。
【0027】
また、天気観測機器16の降雨観測機器16aおよび降雪観測機器16bの観測により天気情報を設定しているが、他の方法で設定してもよい。
【0028】
次に、各POS端末12のハードウェア構成について説明する。
【0029】
図4、各POS端末12のハードウェア要部構成を示すブロック図である。各POS端末12は同一構成である。
【0030】
図4に示すように各POS端末12は、制御部本体としてCPU(Central Processing Unit)21を備えている。
【0031】
このCPU21には、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、補助記憶部24、時計部25、通信インタフェース26、I/Oポート(Input/Output)27、キーボードコントローラ28、スキャナコントローラ29、表示コントローラ30、31、プリンタコントローラ32およびリーダ・ライタコントローラ33などの各部を、アドレスバス、データバス、制御バスなどのバスライン34を介してそれぞれ接続している。
【0032】
そして、I/Oポート27には、モードスイッチ(モードSW)36、ドロワ開放部37を接続し、キーボードコントローラ28にキーボード38を接続し、スキャナコントローラ29にスキャナ39を接続し、表示コントローラ30に前面表示器40を接続し、表示コントローラ31に客面表示器41を接続し、プリンタコントローラ32にプリンタ42を接続し、リーダ・ライタコントローラ33にリーダ・ライタ43を接続している。
【0033】
CPU21は、ROM22およびRAM23に記憶されたOS(Operating System)、ミドルウェアおよびアプリケーションプログラムに基づいて、POS端末12としての各種の動作を実現する各部を制御する。
【0034】
ROM22は、前記オペレーティングシステムを記憶する。またROM22は、前記ミドルウェアやアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0035】
RAM23は、CPU21が各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する。
【0036】
また、RAM23は、CPU21が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアとして利用される。
【0037】
図5は、RAM23に形成された主要なメモリエリアを示す模式図である。
【0038】
図5に示すようにRAM23には、登録商品データメモリ231、取引決済データメモリ232、顧客データ登録メモリ233、販促特典データメモリ234、レシート印字データメモリ235が形成されている。
【0039】
登録商品データメモリ231には、1商品販売取引として販売登録された全商品の明細データとして商品コード、商品名、単価、販売点数及び販売金額等からなる登録商品データレコードを一時的に記憶する。
【0040】
取引決済データメモリ232には、1商品販売取引として販売登録された全商品の決済明細データとして小計金額、税額、合計金額、預かり金額、釣銭額等からなる取引決済データレコードを一時的に記憶する。
【0041】
顧客データ登録メモリ233には、顧客コードに対応して顧客氏名、前日までの累計ポイント、今回ポイント、販促特典ポイントおよび累計ポイント等からなる顧客データ登録レコードを一時的に記憶する。
【0042】
販促特典データメモリ234には、販促特典データベース19の有効フラグ“1”から取得した天気情報と販促特典等の販促特典データレコードを一時的に記憶する。
【0043】
レシート印字データメモリ235には、登録商品データメモリ231、取引決済データメモリ232、顧客データ登録メモリ233および販促特典データメモリ234に記憶されている各種データのレシート印字データを一時的に記憶する。
【0044】
補助記憶部24は、たとえば、ハードディスクドライブやSSD(Solid State Drive)などで構成されている。
【0045】
この補助記憶部24には、各種コンピュータプログラムをインストールしている。これらのコンピュータプログラムは、POS端末12の起動時、その全部または一部がRAM23にコピーされる。CPU21は、RAM23にコピーされたコンピュータプログラムに従った処理を実行する。
【0046】
また、補助記憶部24に記憶されるデータには、ストアサーバ13に格納されている商品データベース17、顧客データベース18および販促特典データベース19のコピーを記憶するようにしてもよい。
【0047】
時計部25は、現在の年月日、時刻を計時するようになっている。
【0048】
通信インタフェース(I/F)26は、通信回線14を介してストアサーバ13とでデータ通信を制御する。
【0049】
モードスイッチ36は、「登録」、「点検」、「精算」および「設定」などの各種業務モードを選択し、その実行をCPU21に出力させるためのハードスイッチである。特定の鍵によって回転可能な鍵穴の向きを検出し、その検出の停止位置に応じたモード信号を入出力ポート(I/O)27を介してCPU21に出力する。CPU21は、モードスイッチ36からの信号に基づいて商品登録モードやメンテナンスモードなど実行するアプリケーションを切替えるようになっている。
【0050】
また、CPU21からドロワ開放が指示されたことに応じてドロワ開放部37を駆動するための駆動信号をドロワ開放部37に対して出力する。
【0051】
ドロワ開放部37は、入出力ポート27からの指令に応じて図示しないドロワを開放する。このドロワの開放は、主に商品販売データ処理において商品の登録が完了した際に、キャッシャが所定の操作で締めを宣言したことに応じて行われる。
【0052】
キーボードコントローラ28は、キーボード38が操作されたキーに応じて出力する信号を取り込んでCPU21に出力する。
【0053】
キーボード38は、サインオンを行うための責任者キーの他、「00」および「0」〜「9」のテンキー、部門キー、取消キー、PLU(Price Look Up)キー、クリアキー、小計キー、現計キー、信計キー、割引キー等の商取引に係わるデータ等を入力するための各種ファンクションキーを配設したものである。
【0054】
そして、キーボードコントローラ28とキーボード38は、商品コード入力手段として構成する。
【0055】
スキャナ39は、商品等に付けられたコードシンボルであるバーコード等をスキャニングした際に発生する電気信号を2値化し、この2値化した電気信号をバーコードデータにデコードする。
【0056】
スキャナコントローラ29は、スキャナ39がバーコードデータにデコードした商品コードを取り込んでCPU21に出力する。
【0057】
各商品には、その商品固有の商品識別データである商品コードを示すバーコードが付けられている。ここで、スキャナコントローラ29とスキャナ39は、商品コード入力手段として構成する。
【0058】
なお、商品コードは、PLUコードとしてキーボード38のPLUキーとテンキーにより入力することも可能である。
【0059】
表示コントローラ30は、CPU21からの指令に応じて前面表示器40の画面表示を駆動制御するもので、前面表示器40は、オペレータであるキャッシャに対して販売商品の商品名、単価、小計額、合計金額釣銭額および販促特典ポイントなどの確認用に使用する表示器として機能する。
【0060】
表示コントローラ31は、CPU21からの指令に応じて客面表示器41の画面表示を駆動制御するもので、客面表示器41は、商品を購入した顧客に対して購入商品の商品名、単価、小計額、合計金額、預かり金、釣銭額および販促特典ポイントなどの確認用に使用する表示器として機能する。
【0061】
プリンタコントローラ
32は、CPU21から供給された印字データをもとにプリンタ
42の駆動を制御する。
【0062】
プリンタ
42は、レシート用紙に1取引の取引明細データを印字してレシート110を発行するものである。
【0063】
ここで、プリンタコントローラ
32とプリンタ
42とによってレシート印字発行手段を構成する。
【0064】
リーダ・ライタコントローラ
33は、CPU21の制御のもとにリーダ・ライタ
43の動作を制御する。
【0065】
リーダ・ライタ
43は、たとえば、顧客カード100に記録された顧客コードやポイントデータを読取る。リーダ・ライタ
43は、顧客カード100にポイントデータを書き込む処理を行う。
【0066】
次に、POS端末12による商品販売データ処理について説明する。
【0067】
図6は、CPU21が実行する1商品販売取引の商品販売データ処理のステップを示すフローチャートである。この処理は、モードスイッチ36の登録業務が選択されると、ROM22に記憶された動作プログラムに基づいて実行される。
【0068】
先ず、CPU21は、商品登録が行われるのを待機する(ステップST11)。ここで、キーボード38またはスキャナ39の商品コード入力手段を介して商品コードが入力されると(ステップST11のYES)、CPU21は、商品登録有と判定し登録商品処理を実行する(ステップST12)。
【0069】
この登録商品処理は、CPU21が入力された商品コードで商品データベース17にアクセスし、商品データベース17にプリセットされている当該商品コードに対応した商品名、単価等の商品データを取得する。
【0070】
そして、CPU21は、単価に販売点数を乗じた販売金額を算出したならば、商品コードに対応した商品名、単価、販売点数及び販売金額等の各項目からなる登録
商品データレコードを作成し、この登録商品明細データレコードをRAM23に形成された登録商品明細データメモリ231およびレシート印字データメモリ235にセットする。
【0071】
さらに、商品名、単価、販売点数および販売金額等を前面表示器40および客面表示器41に表示させる。
【0072】
なお、前記商品データベース17は、補助記憶部24に記憶するか、ストアサーバ13に記憶しておいて通信回線14を介してストアサーバ13にアクセスし、商品コードに対応した商品データを取得するようにしてもよい。
【0073】
ここに、登録
商品データメモリ231は、1取引として販売した登録商品のデータを記憶する登録商品データ記憶手段を構成する。
【0074】
CPU21は、キーボード38の締めキーが操作入力されるか否かを判定する(ステップST13)ここで、締めキーの入力でなく(ステップST13のNO)、次の商品登録が行われた場合には、前記ステップST11およびST12の処理を繰り返す。
【0075】
CPU21は、締めキーの入力を検知した場合には(ステップST13のYES)、1取引で販売する商品の登録締めが宣言されたのでステップST14の取引決済処理に進む。
【0076】
ステップST14では、取引決済処理を実行する。この取引決済処理において、CPU21は、先ず、登録
商品データメモリ231に記憶された全ての登録商品明細データレコードの販売金額から小計金額を算出するとともに税額を算出し、この小計金額と税額とから合計金額を算出して前面表示器40および客面表示器41へ表示させる。
【0077】
次に、キーボード38から預かり金額データが入力されて現金による決済が指示されたならば、預かり金額から合計金額を減算して釣銭額を求め、前面表示器40および客面表示器41へ表示させる。
【0078】
この取引決済処理を終了すると、CPU21は、小計金額、税額、合計金額、預かり金額、釣銭額等の取引決済データレコードを作成し、取引決済データメモリ232および前記レシート印字データメモリ235にセットする。
【0079】
その後、今回取引がポイント会員である顧客との取引か否かを判定する(ステップST15)。
【0080】
ここで、リーダ・ライタコントローラ33を介してリーダ・ライタ43による顧客カード100に記録されているカードデータから顧客コードが読み取られCPU21に入力されると(ステップST15のYES)、その顧客コードで識別されるポイント会員の顧客との取引なので、入力された顧客コードで顧客データベース18にアクセスする。
【0081】
なお、前記顧客データベース18は、補助記憶部24に記憶するか、ストアサーバ13に記憶しておいて通信回線14を介してストアサーバ13にアクセスし、顧客コードに対応した顧客データを取得するようにしてもよい。
【0082】
そこで、顧客データベース18にセットされている当該顧客コードに対応する顧客氏名、累計ポイント等の顧客データを取得する。この顧客データに基づいて顧客氏名、累計ポイント等からなる顧客データ登録レコードを作成する。CPU21は、顧客データ登録レコードをRAM23に形成された顧客データ登録メモリ233およびレシート印字データメモリ235にセーブする(ステップST16)。
【0083】
次に、CPU21は、顧客データ処理において、顧客がポイント会員のであると確認すると、販促特典データベース19に販促特典が設定されているか否かを判定する(ステップST17)。
【0084】
そこで、CPU21は、販促特典データベース19にアクセスする。そして、販促特典データベース19のフラグ“1”がセットされている場合には(ステップST17のYES)、フラグ“1”に対応する天気情報および販促特典の販促特典データとして、たとえば、天気情報:降雨、販促特典:10ポイント(
図3参照)を取得する。
【0085】
なお、前記販促特典データベース
19は、補助記憶部24に記憶するか、ストアサーバ13に記憶しておいて通信回線14を介してストアサーバ13にアクセスし、天気コードに対応した天気情報および販促特典の販促特典データを取得するようにしてもよい。
【0086】
そして、CPU21は、販促特典データ(天気情報:降雨および販促特典:10ポイント)を
販促特典データメモリ234にセーブする。また、販促特典ポイントをレシート印字
データメモリ
235にセットする(ステップST18)。
【0087】
CPU21は、当該販促特典データとして、「雨の日、ご来店の販促特典、10ポイント」を前面表示器40および客面表示器41へ表示させる(ステップST19)。
【0088】
このような、販促特典処理を実行した後、CPU21は、今回ポイント処理を実行する(ステップST20)。
【0089】
このポイント処理において、CPU21は、1取引で販売された登録商品の合計金額に基づいて今回ポイントを従来周知の手順で算出する。たとえば、合計金額を予め設定されたポイント基準額で除算し、その商の小数点以下を切り捨てて今回ポイントを算出する。そして、今回ポイントを顧客データ登録メモリ233にセーブする。
【0090】
次に、CPU21は、今回ポイントを算出したならば、当該顧客の顧客データ登録メモリ233中の累計ポイントを前日まで累計ポイントとしてセーブするとともに、今回ポイントおよび前日までの累計ポイントと販促特典処理で取得した販促特典ポイント、今回ポイントおよび前日までの累計ポイントを合算して累計ポイントを算出して顧客データ登録メモリ233にセーブするとともに前記レシート印字データメモリ235にセーブする(ステップST21)。
【0091】
前記のように累計ポイント処理を実行した後、CPU21は、プリンタ
コントローラ32にプリンタ42を駆動させ、レシート印字データメモリ235に記憶されているレシート印字データをレシート用紙に印字しレシート110を発行させる(ステップST22)。このレシート110には、ステップST18にて販促特典付与処理が実行されたならば、その販促特典、たとえば、雨の日ポイント10Pがレシート
110に印字される。
【0092】
さらに、RAM23に形成された各メモリ231、232、233および234の各レコードに記憶されたデータ等をストアサーバ13に転送して(ステップST23)、当該顧客との商取引に関する商品販売データ処理を終了する。
【0093】
なお、ストアサーバ13においては、POS端末12から転送されてきたデータから顧客コードと今回ポイントと販促特典ポイントとを取得し顧客データベース18の当該顧客コードに対応する累計ポイントに今回ポイントおよび販促特典ポイントを加算する処理を実行するものとなっている。
【0094】
本実施形態によれば、天気情報による販促特典処理において、オペレータの負担になることなく、顧客に販促特典を付与することが可能となる。
【0095】
また、客面表示器41およびレシート
110に、「本日、降雨時間帯にお買物をして頂きましたのでサービスポイント10点を加算しました」が自動的に表示、印字される。ことより顧客にサービス性を強くアピールすることができるので、販売促進の効果が期待できる。
【0096】
本実施形態において販促特典をサービスポイントで付与しているが、これに限定されることなく、値引きなど他の方法により実現するようにしてもよい。
【0097】
また、天候情報として、降雨、降雪などについて記述したが、他の天気情報に基づいて販促特典を付与してもよい。
【0098】
前記実施形態では、装置内部のプログラム記憶部であるROM22に発明の機能を実現させる制御プログラムが予め記録されているものとした。しかしこれに限らず、同様なプログラムがネットワークから装置にダウンロードされてもよい。
【0099】
また、記録媒体に記録された同様のプログラムが装置にインストールされてもよい。
【0100】
なお、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0101】
前記実施形態では、POS端末12とオンラインで接続されたストアサーバ13が商品データベース17、顧客データベース18および販促特典データベース19を記憶管理したが、POS端末12自体が補助記憶部24を搭載し、この補助記憶部24に商品データベース17、顧客データベース18および販促特典データベース19を記憶管理することによって、単体のPOS端末12により本発明の商品販売データ装置を構成することも可能である。
【0102】
この他、前記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。たとえば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を組み合わせてもよい。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]1取引で販売された商品の販売データを処理する商品販売データ処理装置において、顧客コードを入力する顧客コード入力手段と、顧客に情報を表示する客面表示器と、天気情報に対応して販促特典およびフラグを設定した販促特典設定手段と、前記顧客コードに対応して顧客データを記憶する顧客データ記憶手段と、前記顧客コード入力手段を介して当該顧客コードが入力されると、当該顧客コードに対応して記憶管理されている前記顧客データ記憶手段より当該顧客データを取得する顧客データ取得手段と、この顧客データ取得手段により顧客コードで特定された顧客に対して前記販促特典設定手段から販促特典を取得する販促特典取得手段と、この販促特典取得手段により取得した当該販促特典を前記客面表示器に表示する販促特典表示手段と、前記販促特典手段により取得した当該販促特典を当該顧客へ付与する販促特典付与手段と、を備えたことを特徴とする商品販売データ処理装置。
[2]1取引で販売された商品の販売データを処理するとともに、当該取引内容をレシートに印字するレシート印字データを作成するレシート印字データ作成手段と、このレシート印字データ作成手段により作成されたレシート印字データに基づいてレシートに印字し発行するレシート印字発行手段とを備えた商品販売データ処理装置において、顧客コードを入力する顧客コード入力手段と、顧客に情報を表示する客面表示器と、天気情報に対応して販促特典およびフラグ情報を設定した販促特典設定手段と、前記顧客コードに対応して顧客データを記憶する顧客データ記憶手段と、前記顧客コード入力手段を介して当該顧客コードが入力されると、当該顧客コードに対応して記憶管理されている前記顧客データ記憶手段より当該顧客データを取得する顧客データ取得手段と、この顧客データ取得手段により顧客コードで特定された顧客に対して前記販促特典設定手段から販促特典を取得する販促特典取得手段と、この販促特典取得手段により取得した当該販促特典を前記客面表示器に表示する販促特典表示手段と、前記販促特典手段により取得した当該販促特典を当該顧客へ付与する販促特典付与手段と、この販促特典付与手段により付与された当該販促特典が追加されたレシート印字データに基づいて前記レシート印字発行手段によりレシートを印字発行することを特徴とする商品販売データ処理装置。
[3]前記天気情報は、現在の天気が降雨であることを特徴とする付記[1]または[2]記載の商品販売データ処理装置。