(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数のディスクリート光源は、前記ドライバ基板と平行な光を発するように構成された第1及び第2発光ダイオードを含む、請求項1に記載のキーボードバックライトアセンブリ。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書に記載される実施形態に係る、装置及び方法の代表的な用途が、この項において提示される。これらの例は、更なる前後関係を提供し、説明する実施形態の理解を助けることのみを目的として提供される。したがって、これらの具体的な詳細のうちの一部又は全てを使用することなく、ここで説明される実施形態を実践できるということが、当業者には明らかであろう。他の例では、ここで説明される実施形態を不必要に不明瞭化することを回避するために、周知のプロセス工程は、詳細には説明されていない。他の適用が可能であり、以下の例は限定的なものと解釈されるべきでない。
【0011】
以下は、ラップトップコンピュータ、ネットブックコンピュータ、タブレットコンピュータなどのポータブルコンピューティング装置に関する。ポータブルコンピューティング装置は、抱き部(reveal)により接合されてベース部を形成する、上部ケース及び底部ケースを有する、多部分筐体を含む場合がある。ポータブルコンピューティング装置は、ディスプレイスクリーンを収容し得る上部(又は蓋)、及び他の関連する構成要素を有することができ、ベース部は様々なプロセッサ、ドライブ、ポート、バッテリー、キーボード、タッチパッドなどを収容することができる。上部ケース及び底部ケースはそれぞれ、境界区域において特定の方法で接合されることができ、上部ケースと底部ケースとの間の空隙及びオフセットが低減されるだけではなく、これらはまた装置の大量生産時に装置間でより一定となる。これらの一般的な主題は、以下でより詳細に説明される。
【0012】
特定の実施形態において、蓋及びベース部は、クラッチアセンブリと称され得るものにより、互いに枢動可能に接続され得る。クラッチアセンブリは、ベース部を蓋に枢動可能に連結するように構成され得る。クラッチアセンブリは、少なくとも円筒形部分を含む場合があり、そしてこれは環状の外側区域、及びその環状の外側区域により囲まれた中央ボア区域を含み、中央ボアは、ベース部と蓋の中の電気構成要素との間の導電体に支持をもたらすように、好適に構成されている。クラッチアセンブリはまた、クラッチをポータブルコンピューティング装置のベース部及び蓋に連結する複数の締結区域を含む場合があり、締結区域の少なくとも1つが円筒形部分と一体的に形成されることにより、空間、大きさ、及び部品数が最小化される。
【0013】
多部分筐体は、強く、耐久性がありながら、軽量の材料から形成され得る。このような材料は、複合材料、及び又はアルミニウムなどの金属を含み得る。アルミニウムは、多部分筐体の選択肢として好適である理由となる、多くの特性を有する。例えば、アルミニウムは、良好な電気接地をもたらし得る良好な導電体であり、容易に機械加工することができ、周知の冶金学的特性を有する。アルミニウムの優れた導電性は、筐体内に収まって動作するように構成された内部電気構成要素の良好なシャーシ接地をもたらす。アルミニウム筐体はまた、感度の高い電気構成要素を外部電磁放射線から保護し、加えてポータブルコンピューティング装置から発する電磁放射を低減する、良好な電磁干渉(EMI)シールドをもたらす。
【0014】
上部ケースは空洞又は内腔を含む場合があり、組み立て作業中にここに、複数の動作構成要素が挿入され得る。記載される実施形態において、動作構成要素は、「トップ・ボトム」組み立て作業(最上部の構成要素が最初に、その後上から下への配列で構成要素が挿入される)により、内腔に挿入され、上部ケースに取り付けることができる。例えば、上部ケースはキーボードモジュールを収容するように、提供及び成形され得る。キーボードモジュールは、複数のキーキャップアセンブリで形成されたキーボードアセンブリ、及び関連回路(その上にスイッチマトリックス及び保護機能プレートを組み込むことができる可撓性メンブレーンなど)を含み得る。よって、トップ・ボトム組み立て手法に従い、キーボードアセンブリが最初に上部ケースに挿入され、その後可撓性メンブレーン、そして機能プレートが続き、これが上部ケースに取り付けられる。他の内部構成要素がその後、トップ・ボトム方式で挿入され得る(最終製品の観点から見たとき)。
【0015】
キーボードに加えて、ポータブルコンピューティング装置は、タッチパッド、タッチスクリーンなどのラインに沿ってタッチ感応装置を含む場合がある。ポータブルコンピューティング装置がタッチパッドを含む実施形態において、タッチパッドはガラス材料から形成され得る。ガラス材料は、装飾的な表面をもたらし、かつタッチパッドの構造的強さの主要な要因となる。このようにガラス材料を使用することにより、従来の設計と比べ、タッチパッドの全体的な厚さが大きく低減する。タッチパッドは、タッチパッドに関連付けられたセンサからの信号を処理するための回路を含み得る。一実施形態において、回路は、プリント回路基板(PCB)として実現され得る。PCBはタッチパッドに対する構造的支持をもたらすような材料により形成され、かつそのように配置され得る。このため、別個のタッチパッド支持体が排除される。
【0016】
多部分筐体の形成に使用される材料の、少なくとも強く弾力的な性質により、多部分筐体は、多数の、追加的な支持構造を必要としない幅の広い開口部を含み得る。このような開口部は、内部回路へのアクセスをもたらすために使用され得る、ポートの形態をとり得る。ポートとしては例えば、外部回路を接続するように構成された、データケーブルを取り付けるために好適なデータポートが挙げられ得る。開口部はまた、オーディオ回路、ビデオディスプレイ回路、電源入力などへのアクセスをもたらし得る。
【0017】
一実施形態において、上部ケースは、所望の形状及び大きさに機械加工される、アルミニウムの単一のビレットから形成され得る。上部ケースは、上部ケースの構造的一体性に寄与する、一体型支持システムを含み得る。一体型支持システムは、空隙又は断絶部がないという意味において、連続的な性質であり得る。一体型支持システムは、個別の構成要素(キーボードなど)に支持をもたらすために使用され得る。例えば、一体型支持システムは、キーボードの基準面として使用され得るリブの形態をとることができる。リブはまた、リブのより大きな厚さにより、更なる構造的支持をもたらし得る。リブはまた、キーボードからの光の漏れを防ぐのに役立ち、加えて外来電磁放射の漏入を防ぐファラデーケージとして機能する、シールドの部分として使用され得る。
【0018】
一体型支持システムの連続的な性質は、多部分筐体に印加される外的負荷のより均一な分配を生じる場合があり、結果として歪み又は反りの可能性が低減し、これが内部構成要素に対する危険性を軽減する。一体型支持システムはまた、多部分筐体に取り付けられたこれらの内部構成要素に、取り付け構造をもたらし得る。このような内部構成要素としては、大容量記憶装置(ハードディスクドライブ、HDD、又はソリッドステートドライブ、SSDの形態をとり得る)、オーディオ構成要素(オーディオジャック、マイクロフォン、スピーカーなど)、加えてキーボード及びタッチパッドなどの入出力装置が挙げられる。
【0019】
これら及び他の実施形態は、以下で
図1〜
図29を参照して記載される。ただし、当業者には、これらの図に関して本明細書で与えられる「発明を実施するための形態」が、説明目的のものであり、本発明がこれらの限られた実施形態を超えて拡張されることが、容易に理解されよう。
【0020】
図1〜
図6は、様々な実施形態に係る、ポータブルコンピューティング装置の様々な図を示す。
図1は、(蓋が)開いた状態のポータブルコンピューティング装置100の形態の、ポータブルコンピューティング装置の実施形態の正面斜視図を図示する。ポータブルコンピューティング装置100は、上部ケース106に締結された底部ケース104により形成される、ベース部102を含み得る。ベース部102は、装飾的な壁部により視界から隠されたクラッチアセンブリ110によって、蓋部分108に枢動可能に接続され得る。ベース部102は、クラッチアセンブリ110と、ユーザーが例えば指で蓋部分108を上げるのを助けるのに好適な差し込み部分112とに対応するような大きさの、全体的に均一な形状を有し得る。上部ケース106は、キーボード114及びタッチパッド116などの、様々なユーザー入力装置を収容するように構成され得る。キーボード114は、それぞれ関連するキーパッド118を有する、複数の薄型キーキャップアセンブリを含み得る。一実施形態において、オーディオ変換器(図示されない)は、音楽などのオーディオ信号を出力するために、キーボード114の選択される部分を使用し得る。記載される実施形態において、関連するオーディオ回路の周波数反応を改善するために離間され得る、マイクロフォンが上部ケース106の側部に位置し得る。
【0021】
特定のキーパッドに関連付けられたキー入力を特定するために、複数のキーパッド118のそれぞれの上部に記号が印刷されている場合がある。キーボード114は、各キーパッドにおいて、キーストロークと称される指の動作を使用する別個の入力を受け取るように構成され得る。記載される実施形態において、各キーパッド上の記号はレーザーエッチングされ、ポータブルコンピューティング装置100の耐用寿命にわたり、継続的なキーストロークを受けても褪せることのない、非常に明瞭かつ耐久性のある刻印を形成してもよい。構成要素数を低減させるために、キーキャップアセンブリは、電源ボタンとして再設定されてもよい。例えば、キーパッド118−1は、電源ボタン118−1として使用されてもよい。このように、ポータブルコンピューティング装置100内の構成要素の全体的な数は、相応に低減する。
【0022】
タッチパッド116は、指のジェスチャを認識するように構成され得る。指のジェスチャは、2本以上の指を同時に使用することによる、タッチイベントを含み得る。このジェスチャはまた、スワイプ、又はタップなどの、1本の指によるタッチイベントを含み得る。このジェスチャはタッチパッド116内の感知回路によって感知され得、電気信号に変換され、これが演算処理ユニットに伝達されて、評価される。このようにして、ポータブルコンピューティング装置100は、少なくとも部分的に、タッチにより制御され得る。
【0023】
蓋部分108は、クラッチアセンブリ110の補助により、閉位置から動いて開位置を維持し、再び戻ることができる。蓋部分108は、ディスプレイ120及びリアカバー122(
図2により明確に図示される)を含んでもよく、リアカバー122は、蓋部分108に装飾的な仕上げを付加し、かつまた少なくともディスプレイ120に対して構造的支持をもたらすことができる。記載される実施形態において、蓋部分108は、ディスプレイ120を囲むマスク(ディスプレイトリムとも称される)124を含み得る。ディスプレイトリム124は、ディスプレイ120の保護層の上、又は内部に堆積されるインクなどの不透明な材料から形成され得る。ディスプレイトリム124は、動作構成要素及び構造的構成要素を隠し、加えてディスプレイ120のアクティブ領域に注意を惹きつけることによって、ディスプレイ120の全体的な外観を向上させることができる。
【0024】
ディスプレイ120は、グラフィカルユーザーインターフェース、写真などの静止画、加えて動画などの映像メディアアイテムといった、ビジュアルコンテンツを表示することができる。ディスプレイ120は、液晶ディスプレイ(LCD)、OLEDなどの、いずれかの適切な技術を使用して画像を表示することができる。ポータブルコンピューティング装置100はまた、ディスプレイトリム124の透明部分に位置する、画像キャプチャ装置126を含む場合がある。画像キャプチャ装置126は、静止画及び動画の両方をキャプチャするように構成され得る。蓋部分108は、フタ部分108に更なる強度及び弾力性をもたらし得る単体構成を有するように形成され得、これは繰り返し開閉されることにより生じる応力のために、特に重要である。強度及び弾力性を増加させることに加え、蓋部分108の単体構成は、別個の支持機構を排除することにより全体的な部品数を低減させることができる。
【0025】
データポート128〜132は、外部回路と、ポータブルコンピューティング装置100との間でデータ及び/又は電力を伝送するために使用され得る。データポート128〜132は、例えば、メモリカード(フラッシュメモリカードなど)を受容するために使用され得る入力スロット128、USB、FireWire(登録商標)、Thunderbolt(登録商標)などの、データ接続部に対応するために使用され得るデータポート130及び132を含み得る。いくつかの実施形態において、スピーカーグリッド134は、ベース部102内に封入された関連するオーディオ構成要素からのオーディオを出力するために使用され得る。
【0026】
図2は、リアカバー122及びロゴ202が見えている、(蓋が)閉じた構成にあるポータブルコンピューティング装置100を図示する。一実施形態において、ロゴ202は、ディスプレイ120からの光により照明され得る。閉じた構成において、蓋部分108、及びベース部102は、ポータブルコンピューティング装置100の外観及び感触の両方を向上させるような、連続的に変化し、一貫性のある形状を有する、均一な構成の外見を形成することに留意されたい。
【0027】
図3は、ポータブルコンピューティング装置100よりも小さなポータブルコンピューティング装置300の形態の別の実施形態を図示する。ポータブルコンピューティング装置300はポータブルコンピューティング装置100よりも大きさが小さいため、
図1に図示されるいくつかの機構は、ポータブルコンピューティング装置300においては修正されるか、又は場合によっては存在しない。例えば、ベース部302は大きさがより小さい場合があり、別個のスピーカー(スピーカーグリッド134など)が、キーボード114の一部として実現されるオーディオポートに置き換えられる。しかしながら、底部ケース304及び上部ケース306は、ポータブルコンピューティング装置100に関して記載された機構の多く(好適な大きさまで縮小されているものの、ディスプレイ120など)を保持し得る。
【0028】
図4は、支持脚部402、差し込み部112、クラッチアセンブリ110を隠すために使用され得る装飾的壁部404、及び底部ケース104と上部ケース106とを一緒に固定するために使用される締結具406の、相対位置を示す、底部ケース104の外観を図示する。支持脚部402は、プラスチックなど、耐摩耗性があり、弾力的な材料で形成され得る。内部構成要素を冷却するために使用され得る外気の流れを供給するために使用され得る、多目的の、前側に連続的に配置された通気孔408及び410もまた図示されている。記載される実施形態において、通気孔を視界から隠し、かつポータブルコンピューティング装置100の内部が外側から見えにくくなるようにするため、通気孔408及び410は上部カバー106の下側に配置され得る。通気孔408及び410は、ポータブルコンピューティング装置100の後方部分に位置する主要吸気口の下位の二次吸気口として機能し得る(以下に記載される)。このように、通気孔408及び410は、後方通気孔の部分が遮蔽されるか、ないしは別の方法により吸気が制限されるような状況において、冷気の十分な供給を維持するのに役立ち得る。
【0029】
通気孔408及び410はまた、オーディオモジュール(図示されない)により生成される音声の形態で、オーディオ信号を出力するために使用され得る。一実施形態において、選択される部分(部分412及び414など)は、ポータブルコンピューティング装置100によるオーディオ再生の品質を改善するために、選択される周波数範囲においてオーディオを出力するために使用され得る。通気孔408及び410は、上部ケース106の製造中に、外側から機械加工し、内側から切削できるため、通気孔408及び410は一体型支持システムの一部であり得る。通気孔408及び410を機械加工する工程の一部として、ポータブルコンピューティング装置100に追加的な構造的支持をもたらすために、通気開口部408及び410内により剛性のリブが配置され得る。
【0030】
更に、より剛性のリブと組み合わせて、通気孔408と410との間に形成され得るトラス418は、構造的支持を追加すると共に、通気孔408及び410のパターン及び大きさの双方を規定するのに役立つ。通気孔408及び410のパターン及び大きさは、ポータブルコンピューティング装置100への空気流、加えてポータブルコンピューティング装置100からのEMIの形態のRFエネルギーの放出を制御するために使用され得る。したがって、より剛性のリブは通気孔408及び410内の領域を分離して、RFエネルギーの透過を防ぐような大きさの開口を形成することができる。当該技術分野において周知であるように、開口の大きさは、開口により「捕われ」得る波長を有するRFエネルギーの放射を制限することができる。この場合において、通気孔408及び410の大きさは、内部構成要素により放出されるRFエネルギーのかなりの部分が、ポータブルコンピューティング装置100内に捕われ得るような、大きさである。更に、上部ケース106の下方に向く表面に通気孔408及び410を配置することにより、外側から観察した際に内部構成要素が見えなくなるために、ポータブルコンピューティング装置100の審美性が向上し得る。
【0031】
図5は、記載される実施形態に係る、一体型支持システム700を図示する。構造的一体性を高め、反りを低減し、稀ではあるが損傷を生じる可能性のある事象(落下など)への耐性を改善するために、上部ケース106は一体型支持システム700を含むように製造され得る。一般的に、上部ケース106は、それぞれ様々な量及び種類の応力に晒されることが予想され得る、様々な構造的区画に分割することができる。例えば、上部ケース106は、パームレスト区画702、タッチパッド区画704、側部通気孔区画706、後方通気孔区画708、クラッチボルト区画710、及びキーパッド区画712に分割することができ、これらはそれぞれ個別の構造を有し、床−天井(floor-to-ceiling)構成で一緒に結合されて一体型支持システム700を形成する。(一体型とは、一体型支持システム700を形成する構造的要素内に断絶又は空隙が実質的に存在しないことを意味することに留意すべきである)例えば、キーボード区画712は、キーボード区画712の周囲を巡るキーボード支持リブ714を含む場合がある。キーボード支持リブ714は、屈曲又は曲げに対する抵抗性を実質的に増加させるため、より大きな厚さ「t」を有し得る(この抵抗性は、t3に比例する)。一体型支持システム700の様々な構造的要素を相互接続することにより、特定の区画における特定の点に印加されるなんらかの応力又は他の負荷が、上部ケース106内においてより均等に分配され、それにより上部ケース106の反り又は歪みの可能性が低減され得る。
【0032】
上部ケース106の外辺部周囲における応力の分配をもたらすことに加え、一体型支持システム700の構造的要素は、「十字型」のパターンで上部ケース106に展開し、「トランポリン」効果と称され得るもの(上部ケース106の中央部が縁部区域(トランポリンの線に沿った)よりも大きく曲がる)による、屈曲の問題を防ぐことができる。このように、ポータブルコンピューティング装置100は、十字型の支持を殆ど又は全く備えずに内部構成要素が筐体に個別に取り付けられる従来的な構成のポータブルコンピューティング装置とは対称的に、物理的衝撃及び外部から印加される応力に、一体化した全体として反応することができる。このように、一体型支持システム700の形態の上部ケース106の枠組みは、壁部から壁部へ、縁部から縁部へ、及び構成部材から構成部材へと巡ることができる。
【0033】
図6は、記載される実施形態に係る、一体型支持システム700と、様々な構造的構成要素との関係を強調している、上部ケース106の図を示す。より具体的には、
図6は、キーボード114及びタッチパッド116を収容するために使用される、様々な開口部を例示する、上部ケース106の内面図を示す。より具体的に、キーボード開口部722はそれぞれ、関連するキーキャップアセンブリに従う大きさ及び形状を有し得る。例えば、開口部722−1は、電源ボタン118−1を収容する大きさであり得、一方で開口部722−2はスペースバーを収容する大きさであり得る。キーボード開口部722に加えて、開口部724はタッチパッド116を収容し得る。例えば、タッチパッド116は、肩部726において上部ケース106に直接取り付けられてもよく、柔軟性支持体727は、柔軟性コネクタに支持をもたらすために使用され得る。更に、タッチパッド116に関連付けられるドームスイッチは、支持プレート728において支持され得る。
【0034】
上部ケース106は、一体型支持システム700(点線で示される)が内部構成要素に対する支持、加えて上部ケース106の周囲に負荷をより均等に分配し、応力点の局所化を避けるための機構をもたらすために使用され得るような方法で、製造され得る。このようにして、上部ケース106の歪み又は反りの可能性が実質的に低減する。負荷の分配をもたらすことに加えて、一体型支持システム700は、様々な内部構成要素に対して支持点及び支持構造をもたらし得る。例えば、上記のように、より剛性のリブは、通気孔410(又は408)付近において、ポータブルコンピューティング装置100に外部から印加される負荷が、より剛性のリブを介して一体型支持システム700に伝わり得るような方法で、一体型支持システム700と一体的に形成され得る。このように、負荷は負荷が印加される点から他所に伝搬され、かつ上部ケース106及び底部ケース104の周囲でより均等に分配され、それにより歪み又は反りの可能性が低減される。
【0035】
一体型支持システム700の一部として、磁気クランプ支持体732は磁石を支持するために使用される磁気パッド734の支持構造をもたらすことができ、磁石は、上部ケース106及び底部ケース104を磁気により一緒に取り付け、これが締結具406のボス736への挿入及び固定を促進する。例えば、組み立て作業の間、上部ケース106及び底部ケース104は最初に、磁気パッド734に固定された磁石を使用して、磁気によって互いに取り付けられる。磁気引力は、より容易に、かつよりタイムリーに組み立て作業を行えるよう、締結具406をボス736に固定する際に、十分な「遊び」(x,y)が得られるような程度である。更に、上部ケース106及び底部ケース104を中央区域において固定することにより、底部ケース104の曲げの量が実質的に低減され、それにより、底部ケース104の外面が、配置される表面と接触する点まで曲がる、「ベリーラブ(belly rub)」を防ぐ。他の取り付け機構としては、オーディオジャック取り付け部738、マイクロフォン取り付け部739、及びクラッチアセンブリ110を上部ケース106に固定するためのクラッチアセンブリ支持プレート740を含み得る。
【0036】
磁気取り付けプレート742は磁気回路を形成するために使用され得、ポータブルコンピューティング装置100の閉じた構成において、蓋部分108をベース部102に固定するために、磁石が蓋部分108内に配置されている。後方通気開口部744は、CPU、GPUなどの内部構成要素を冷却するよう空気を供給するために使用され得る。一実施形態において、左及び右開口部744−1は、排気を、ポータブルコンピューティング装置100から遠ざけるように方向付けるために使用され得、中央通気開口部744−2は、より低温の吸気をポータブルコンピューティング装置100に方向付けるために使用され得る。通気開口部744に加えて、通気開口部408及び410は、通気開口部744−2が、一部又は完全に遮断される状況において、低温の吸気の二次的な供給源として使用されてもよく、様々な内部構成要素の十分な冷却を確実にする。キーボード支持リブ714は、キーボード機能プレート、加えてRFエネルギーを遮断するために使用されるEMIシールド、及びキーパッド118を照明するために使用される光源から発する外部光を遮断するために使用される遮光部の一部を支持するために使用され得る。
【0037】
タッチパッド116に戻り、タッチパッド116Aの第1実施形態が
図7に例示される。例示されるように、タッチパッド116Aは、そこにユーザーがジェスチャを入力することによってユーザーが作用することができる、外側表面を画定し得るカバー802Aを含み得る。カバー802Aは、いくつかの実施形態においてガラスを含み得る。ジェスチャは、例示されるようにカバー802Aの底部と連結され得るタッチセンサ804Aによって検出され得る。いくつかの実施形態において、タッチセンサ804Aは、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのプラスチック材料を含み得る。
【0038】
タッチパッド116Aはまた、1つ以上のタッチ回路808A及びコネクタ810Aをその上に含む、プリント回路基板806を含み得る。タッチセンサ804Aは、プリント回路基板806Aと、カバー802Aとの間に位置付けられてもよい。プリント回路基板806Aはタッチセンサ804Aと通信してもよく、プリント回路基板はここからの信号を受信する。
【0039】
カバー802Aは、第1端部812Aから第2端部814Aまで延在してもよい。カバー802Aの第1端部812Aは、ポータブルコンピューティング装置の上部ケース106に枢動可能に連結してもよい。特に、取り付け点816Aは、上部ケース106の肩部726と連結するように構成されてもよく、タッチパッド116Aは、開口部724に受容される(
図6参照)。
【0040】
カバー802Aの第1端部812Aは上部ケース106に枢動可能に連結されてもよいが、カバーの第2端部814Aはケースから分離していてもよい。これによりカバー802Aの第2端部814Aは枢動し得る。これについて、タッチパッド116Aは、カバー802Aの第2端部814Aに位置付けられるドームスイッチ818A(又はスイッチの他の実施形態)を更に含み得る。ドームスイッチ818Aは、タッチセンサ804Aに連結されてもよい。したがって、カバー802Aの第2端部814Aが枢動すると、ドームスイッチ818Aが作動し得る。こうして、ユーザー入力はまた、カバー802Aを枢動させることによりタッチパッド116Aを通じて入力され、ドームスイッチ818Aを作動させてもよい。
【0041】
しかしながら、カバー802Aの第2端部814Aは外側ケース106から分離しているため、第2端部を補強、及び支持することが望ましい場合がある。このため、補強材820Aがカバー802Aの第2端部814Aに連結され、タッチセンサ804Aが補強材とカバーとの間に位置付けられてもよい。補強材820Aは、アルミニウムなどの金属、又は比較的堅牢な他の材料を含み得る。
【0042】
補強材820Aは、カバー802Aの幅にわたって延在し、カバーの第2端部814Aにより高い剛性をもたらし得る。これにより、カバー802Aの第2端部814Aが押圧されるとき(その側部付近でも)、ドームスイッチ818Aは作動し得る。したがって、補強材820Aは、ドームスイッチ818Aの機能性を向上させ得る。
【0043】
更に、補強材820Aは、カバー802Aの第2端部814Aを超えて延在する1つ以上の突起部822Aを含み得る。タッチパッド116Aの分解概略図を図示する、
図8に例示されるように、突起部822Aは、外側ケース106において、その開口部724に近接して画定される凹部748と係合するように構成され得る。したがって、突起部822Aは、タッチパッド116Aが、上部ケース106内の開口部724から外れて延在するのを防ぎ得る。
図7及び
図8に更に例示されるように、タッチセンサ804Aは、カバー802Aの第2端部814Aを超え、突起部822Aを超えて延在してもよく、これによりカバーと上部ケース106との間の空隙824Aが隠され得る。これについて、タッチセンサ804Aは、黒色など比較的暗い色であってもよく、これが空隙824A、及びパーソナルコンピューティング装置100の他の構成要素を隠す。
【0044】
図8に更に例示されるように、いくつかの実施形態において、裏打ちプレート750がタッチパッド116Aの下に位置付けられてもよい。裏打ちプレート750は、大容量記憶装置754(例えば、ハードドライブ、又はソリッドステートメモリ)が位置付けられる区画の一部を形成し得る平坦な表面752を画定するように構成され得る。これについて、裏打ちプレート750の平坦な表面752は、大容量記憶装置754と連結されるエラストマー材に当接し得る。
【0045】
図9及び
図10は、タッチパッド116Bの別の実施形態を例示する。
図7及び
図8に例示されるタッチパッド116Aの構成要素と同様である、
図9及び
図10に例示されるタッチパッド116Bの構成要素は、同様の参照番号で参照される。簡潔にするために、同様の構成要素は詳細に記載されない。
【0046】
しかしながら、タッチパッド116Bは、先に記載された実施形態とは異なるいくつかの構成要素を含む。これについて、タッチパッド116Bは、別個の補強材を含まない。むしろ、プリント回路基板806Bは、カバー802Bの第1端部812Bから第2端部814Bへと再配置される。したがって、プリント回路基板806B自体がカバー802Bの第2端部814Bを支持するように構成された補強材として機能し得る。これについて、プリント回路基板806Bはまた、カバー802Bの第2端部814Bを超えて延在する1つ以上の突起部822Bを画定してもよく、これらは上部ケース106の凹部748と係合するように構成される。更に、タッチ回路808B及びコネクタ810Bに加えて、ドームスイッチ818Bがプリント回路基板806Bに連結されてもよい。
【0047】
タッチパッド116Bにおいて利用される、プリント回路基板806Bとドームスイッチ818Bとの間の連結は、タッチパッド116Aにおいて利用されるドームスイッチ818Aとタッチセンサ816Aとの間の連結よりも、比較的確実であり得る。また、ドームスイッチ818Bをプリント回路基板806Bに取り付けると、タッチパッド116Bの組み立てが単純になり得る。更に、別個の補強材の必要性を排除することにより、タッチパッド116Bが単純化され得る。したがって、
図9及び
図10に例示されるタッチパッド116Bの実施形態は、いくつかの実施形態において好ましい場合がある。
【0048】
タッチパッドを組み立てるための関連する方法もまた提示される。
図11に例示されるように、この方法は、操作900において、第1端部から第2端部に延在するカバーを提供することと、タッチセンサを提供することと、プリント回路基板を提供することとを含み得る。この方法は、操作902において、カバーの第2端部を支持するために、プリント回路基板をカバーの第2端部に連結することを更に含み得る。更に、方法は、操作904において、プリント回路基板をタッチセンサに接続することを含み得る。
【0049】
いくつかの実施形態において、この方法はまた、カバーの第1端部を、ポータブルコンピューティング装置のケースに枢動可能に連結し、第2端部はケースから分離するようにすることを含む。更に、この方法は、スイッチをプリント回路基板に連結することを含んでもよく、ここでスイッチは、カバーが第1端部を中心に枢動する際に作動するように構成される。この方法はまた、カバーの第1端部において、プリント回路基板により画定される1つ以上の突起部を超えてタッチセンサを延在することにより、カバーとケースとの間の空隙を隠すことを含み得る。
【0050】
ここでディスプレイ120を参照し、
図12は、
図2の直線12/14−12/14に沿った、ポータブルコンピューティング装置内の図の第1実施形態を例示する。例示されるように、ベース部102は、上部ケース106と底部ケース104との間に位置付けられた多くの内部構成要素を含む場合がある。例えば、中央演算処理装置756、ヒートパイプ758、及び熱交換器760が内部に位置付けられてもよい。
【0051】
更に、蓋部分108は、上記のように、ディスプレイ120及びリアカバー122を含み得る。ディスプレイ120は、ガラスパネル1202、ディスプレイパネル1204(例えば、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(TFT−LCD)パネル)、1つ以上のフィルム1206(例えば、ディフューザーを含む)、導光パネル1208、及び光反射器1210を含む、様々な構成要素を含み得る。発光ダイオード(LED)アレイ812は、導光パネル1208を照明し得る。LEDアレイ1212は、補強材1213に取り付けられてもよく、補強材は蓋部分108のリアカバー122に取り付けられる。
【0052】
追加的な内部構成要素は、クラッチカバー1214内に収容されてもよい。例えば、アンテナアセンブリ2100が内部に含まれ得る。更に、
図12に例示される実施形態において、プリント回路基板基材1220Aに取り付けられてこれと通信するドライバIC1218Aがクラッチカバー1214に含まれ、柔軟性コネクタ1222Aを介してディスプレイパネル1204に接続されてもよい。
【0053】
図12に関して先に記載されたディスプレイ120に関連するいくつかの構成要素が、
図13で概略的に例示される。例示されるように、上記の実施形態は、ドライバIC1218A及びプリント回路基板基材1220Aを離して位置付け、これはしたがって、ディスプレイパネル1204と接続するために柔軟性コネクタ1222Aの使用を必要とし得る。更に、LEDアレイ1212を取り付けるために別個の補強材1213が必要とされ得る。更に、
図13に例示されるように、電力をLEDアレイ1212に接続するために、柔軟性コネクタ1224もまた必要とされ得る。
【0054】
図14は、パーソナルコンピューティング装置内の空間をより効率的に利用し、上記の欠点を克服するように構成された、内部構成要素の別の実施形態を例示する。
図14に例示される構成要素は、いくつかの例外を除き、
図12に例示される構成要素と実質的に同じである。これについて、ドライバIC1218B、ディスプレイドライバのためのプリント回路基板1220B、及び柔軟性コネクタ1222B(これは任意であり、以下に記載される)は、別の位置に位置付けられ、別様に構成され得る。
【0055】
より具体的に、
図15に概略的に例示されるように、LEDアレイ1212は、ドライバIC1218Bのプリント回路基板1220Bに取り付けられて、これと通信し得る。これにより、LEDアレイ1212は、導光パネル1208の一端に近接して支持され、位置付けられてもよい。ドライバIC1218Bはまた、プリント回路基板1220Bに取り付けられてこれと通信し得る。これにより、LEDアレイ1212のための別個の補強材の使用は必要でない場合がある。加えて、プリント回路基板1220Bが、導光パネル1208とディスプレイパネル1204との間に少なくとも部分的に位置付けられて、その間の空間が効率的に利用され得るようにしてもよい。これにより、ディスプレイ120の幅は、その縁部においてより小さいことがある。
【0056】
いくつかの実施形態において、ディスプレイパネル1204は、柔軟性コネクタ1222Bによってプリント回路基板1220Bに接続されてもよい。しかしながら、別の実施形態において、ディスプレイパネル1204に対してプリント回路基板1220Bを配置することにより、ディスプレイパネルは柔軟性コネクタ1222Bを使用せずにプリント回路基板に直接接続され得る。また、LEDアレイ1212は、プリント回路基板1220Bに直接取り付けられるため、LEDアレイの柔軟性コネクタは必要でないことがある。したがって、ディスプレイ120もまた、ここでは単純化され得る。このように、
図14及び
図15に例示されるディスプレイ120の実施形態は、パーソナルコンピューティング装置内の内部構成要素の数を低減させ、その内部の利用可能な空間をより効率的に利用することができえる。
【0057】
関連する方法がまた提示される。
図16に例示されるように、この方法は、操作900において、プリント回路基板、ディスプレイドライバ、及び発光ダイオードを提供することを含み得る。更に、方法は、操作902において、ディスプレイドライバ及び発光ダイオードを、プリント回路基板に取り付けて、ディスプレイドライバ及び発光ダイオードがこれと通信するようにすることを含み得る。方法はまた、導光パネル及びディスプレイパネルを提供することと、プリント回路基板を導光パネルとディスプレイパネルとの間に少なくとも部分的に位置付けることとを含み得る。方法はまた更に、柔軟性コネクタにより、ディスプレイパネルをプリント回路基板に接続することを含み得る。あるいは、方法は、ディスプレイパネルをプリント回路基板に(例えば、異方性導電膜(ACF)結合により)直接接続することを含み得る。更に方法は、導光パネルの端部に近接して発光ダイオードを位置付けることを含み得る。
【0058】
いくつかの実施形態において、PCBと別の物体との間の間隔が、規定の距離に保たれるべきである。従来的なスタンドオフが使用されてもよいが、従来的なスタンドオフの取り付けは労働集約的であり、PCBに1つ以上の孔を開けることを必要とし得る。製造を簡単にし、PCBの製造費を削減するために、はんだ付け可能なスタンドオフが使用されてもよい。
【0059】
図17A〜
図17Bは、本開示の一実施形態に係る、はんだ付け可能なスタンドオフの図である。
図17Aは金属コア1700を図示する。金属コア1700の全体
図1704が、断面1706と共に図示される。金属コア1700は、リフロープロセスなど、従来的なはんだ付けプロセスにより、PCBなどの基材にはんだ付けされ得る。金属コア1700は、固定表面をもたらすために、側部に沿って配置された連結機構1705を含み得る。
図17Bは、金属コア1700及びゴムキャップ1730を含む、はんだ付け可能なスタンドオフ1720を図示する。はんだ付け可能なスタンドオフ1720の全体
図1724及び断面1726が図示される。一実施形態において、ゴムキャップ1730は、金属コア1700に押し付けることができ、連結機構1702と係合し得る。一実施形態において、ゴムキャップはゴム、圧縮成形したゴム、合成ゴム、又ははんだ付けの際の温度への曝露に耐えることができる他のいずれかの柔軟な材料から作製され得る。例えば、リフローはんだ付け温度が約270℃である場合、ゴムキャップ1730の材料は少なくとも270℃への曝露に耐えることができるべきである。組み立てたスタンドオフは、従来的なはんだ付け方法によりPCBにはんだ付けすることができる。典型的には、金属コア1700に対応する大きさのランドパターンが、PCB上にもたらされ得る。スタンドオフ1720は、PCBと、別のPCB、機械的アセンブリ、又は他の構成要素など、他のいずれかの物体との間の、間隔調整をもたらすことができる。ゴムキャップ1730は、特にパーソナルコンピューティング装置100に衝撃が印加され得る場合に、PCBと他のいずれかの物体との間にコンプライアンスをもたらし得る。
【0060】
図18A〜
図18Bは、本開示の一実施形態に係る、はんだ付け可能なねじ付きスタンドオフの図である。
図18Aは、金属コア1800の全体
図1804及び断面
図1806の両方を図示する。金属コア1800は、従来的なはんだ付けプロセスにより、PCBにはんだ付けされ得る。金属コア1800は、連結機構1802を含み得る。金属コア1800は、ねじなどの締結具を受容するように構成され得る、ねじ付き孔1810を含み得る。
【0061】
図18Bは、はんだ付け可能なねじ付きスタンドオフ1820の全体
図1824及び断面1826を図示する。はんだ付け可能なねじ付きスタンドオフ1820は、金属コア1800及びゴム外側スリーブ1830を含み得る。ゴム外側スリーブ1830は、金属コア1800に押し付けることができ、連結機構1802と係合し得る。ゴム外側スリーブ1830は、金属コア1800に、柔軟なスリーブをもたらし、加えて装飾的なカバーをもたらすことができる。ゴム外側スリーブ1830のために選択される材料は、典型的なはんだ付け温度に耐え得るべきである。はんだ付け可能なねじ付きスタンドオフ1820は、PCBにはんだ付けされ、追加的なPCB又は他の構成要素にねじ付きの固定点をもたらすことができる。一実施形態において、金属コア1800は、はんだ付けプロセスを容易にするために、ゴム外側スリーブ1830を少なくとも0.4mm超えて延在することができる。
【0062】
図19A〜
図19Bは、本開示の一実施形態に係る、はんだ付け可能なスタンドオフの別の実施形態の図である。
図19Aは、金属コア1900の全体
図1904及び断面
図1906の両方を図示する。金属コア1900は、上面及び底面において、いずれか又は両方の表面がPCBにはんだ付けできるように、対称である。金属コア1900は、連結機構1902を含み得る。一実施形態において、金属コア1900は、締結具を受容するように構成されたねじ付き孔1910を含み得る。他の実施形態において、孔1910は、平滑でありねじを有さないことがある。
【0063】
図19Bは、はんだ付け可能なスタンドオフ1920の全体
図1924及び断面1926を図示する。はんだ付け可能なスタンドオフ1920は、金属コア1900及びゴム外側スリーブ1930を含み得る。ゴム外側スリーブ1930は、金属コア1900に押し付けることができ、連結機構1902と係合し得る。ゴム外側スリーブ1830は、金属コア1900に、柔軟なスリーブをもたらし、加えて装飾的なカバーをもたらすことができる。ゴム外側スリーブ1930のために選択される材料は、典型的なはんだ付け温度に耐え得るべきである。はんだ付け可能なスタンドオフ1920は、PCBにはんだ付けされ、追加的なPCB又は他の構成要素にねじ付きの固定点をもたらすことができる。一実施形態において、金属コア1900は、はんだ付けプロセスを容易にするために、ゴム外側スリーブ1930を少なくとも0.4mm超えて延在することができる。
【0064】
図20A〜
図20Bは、はんだ付け可能なスタンドオフの更に別の実施形態の図である。
図20Aは、金属コア2000の全体
図2004及び断面2006を図示する。金属コア2000は、金属コア2000の中央に配置されたねじ付き孔2010を含み得る。金属コアはまた、溝2002を含むことができる。金属コア2000は、ねじ付きの固定点を提供するために、PCBなどの基材にはんだ付けすることができる。
図20Bは、はんだ付け可能なスタンドオフ2020の全体
図2024及び断面2026を図示する。プラスチック外側スリーブ2030は、金属コア2000がはんだ付けプロセスを経た後に、金属コア2000に押し付けることができる。プラスチック外側スリーブ2030は、はんだ付けの際の比較的高い温度に耐える必要がないため、プラスチック外側スリーブ2030の材料の選択は
図17A〜
図17B、
図18A〜
図18B、及び
図19A〜
図19Bに記載されるゴムカバーの材料選択と比較して、より制約が少ない場合がある。
図20Bはまた、ねじ付き孔2010と係合する締結具2035を図示する。
【0065】
ポータブルコンピューティング装置100は、ワイヤレスアクセスポイントで、ワイヤレスでデータを転送するように構成された内部構成要素を含み得る。ワイヤレスアクセスポイントに接続するために、1つ以上のアンテナが典型的に使用される。一実施形態において、1つ以上のアンテナは、クラッチアセンブリ110の区域の付近の、装飾的な壁部404によって隠すことができる。
【0066】
図21は、本開示の一実施形態に係る、アンテナアセンブリ2100を例示する。アンテナアセンブリ2100は、アンテナアレイ2102及びシールド2106を含み得る。アンテナアレイ2102は、他のワイヤレス装置、例えばワイヤレスアクセスポイント、又は更に他のポータブルコンピューティング装置と通信するための、1つ以上のアンテナを支持するように構成され得る。ダイバーシティ、又は多入力多出力(MIMO)技術によってワイヤレス通信を向上させるために、2つ以上のアンテナが使用され得る。アンテナアレイ2102は、ポリマー、プラスチック、又は他の任意の技術的に実現可能な高周波透過性材料から形成することができる、支持構造2110を含む場合がある。1つ以上のアンテナ素子2104が、支持構造体2110上に配置され得る。アンテナ素子2104は、駆動素子、又は非駆動素子(導波器又は反射器など)であり得る。一実施形態において、支持構造2110は、第1放射パターンを備える第1アンテナ、及び第2放射パターンを備える第2アンテナを含み得る。
【0067】
シールド2106は、アンテナアレイ2102に連結され得る。シールド2106は、鋼鉄又はアルミニウムなどの導電性材料から形成されてもよく、導電性コーティング又は塗料で導電性にした非導電性材料から形成されてもよい。シールド2106がアンテナアレイ2102に連結されると、シールド2106は、アンテナ素子2104のための接地面として機能し得る。シールド2106は、導電性表面と係合し、これと電気的に接触するように構成され得る、1つ以上の接触点2108を含み得る。一実施形態において、接触点2108は、ポータブルコンピューティング装置100の蓋部分108のリアカバー122と係合することができる。シールド2106が、接触点2108を介して接地点と連結されると、シールド2106もまた接地でき、電磁干渉(EMI)放射に対する回路素子の感度を低減することができる、EMIシールドとして機能することができる。一実施形態において、シールド2106が接地されると、シールド2106は、近接し得るEMI源からアンテナアレイ2102を保護することができる。
【0068】
図22は、本開示の一実施形態に係る、リアカバー122に連結されたアンテナアセンブリを図示する。リアカバー122は、アルミニウムなどの導電性材料から形成され得、かつ陽極酸化層などの保護コーティングを有し得る。リアカバー122は、接触点2108を受容するように構成され得る縁部2202を含み得る。一実施形態において、接触点2108を受容する前に、縁部2202の保護コーティングを取り除いてもよい。一実施形態において、接触点2108は、規定の量だけ離間し得る。例えば、接触点2108は、12mm離間し得る。
【0069】
図23Aは、
図22の断面A−A(2300)を図示する。断面A−Aは、リアカバー122の一区域におけるアンテナアセンブリ2100のシールド2106と縁部2202との関係を図示する。この図において、ドライバIC1218Aが、リアカバー122及びアンテナアセンブリ2100との関係において図示される。装飾的な壁部404はまた、ドライバ基板818A及びアンテナアセンブリ2100を囲むものとして例示される。接触点2108は、リアカバー122の縁部2202と係合するものとして図示される。リアカバー122が接地されると、シールド2106も同様に接地点に連結される。
【0070】
図23Bは、
図22の断面B−B(2310)を図示する。リアカバー122及び縁部2202は、シールド2106の接触点2108との関係において図示される。この図は特に、接触点2108が縁部2202の第2表面と係合し得ることを例示する。縁部2202の相対する表面と係合することにより、シールド2106は少なくとも部分的に、縁部2202に機械的に取り付けられるように構成され得る。
【0071】
図24は、ねじ、リベットなどの多数の締結具2402によって、上部ケース106に締結されたキーボードモジュールを支持し、封入するために使用される、機能プレート2400を例示する。しかしながら、内部に様々な内部構成要素を封入するために多数のリベット2402によって上部ケース106に留められた機能プレート2400を有することにより、多くの利点が得られる。例えば、上部ケース106及び鋼鉄機能プレート2400の組み合わせは、ファラデーケージ型シールドの形態をとり得る、有効なEMIシールドの形成を生じ得る(以下でより詳細に示され、記載される)。このEMIシールド効果は、リベット2402によって一緒に保持される多くの締結点の使用により向上し、これは例えばねじ又はボルトタイプの構成など、より少ない締結点が使用される場合よりも、キーボードの内部構成要素をより良好に密封する傾向がある。EMIシールドはこの際、装置に存在し得るプロセッサ又はいずれかのアンテナなど、コンピューティング装置内の他の様々な構成要素からのEMIの点で、キーボードを効果的に絶縁する。
【0072】
別の利点として、ねじ、ボルトなど、他の種類の締結構成要素ではなくリベットを使用することにより、結果として締結構成要素が上部ケース106を通して延在する必要性がなくなる。またこれは、上記のようにいくつかの場合において、リベット留めした構成要素の表側にアクセスする必要がないため、リベット留め製造プロセスは、同様のねじ留め又はボルト留めプロセスよりもはるかに早いことがあるという意味においても有利である。ねじの代わりにリベットを使用することにより実現され得る別の利点とは、特に、スペースをとり得るねじ付きの構造体又は構成要素を収容する必要性がなくなるために、アセンブリ全体がより薄くなり得るということである。
【0073】
ねじではなくリベットを使用することにより、製造プロセスがより単純になる場合があり、これにより傾向として費用が削減され、より早くなり、かつまたより多くの締結点が使用されることとなり、これによりひいては、より確実に一緒に締結される構成要素によってより高い一体性がもたらされることとなる。ねじではなくリベットを使用することにより、一緒にリベット留めした上部ケース、キーボード、及び機能プレートアセンブリの全体的な感覚もまた改善されるがこれは、構成要素の組み合わせがより剛性で、より安定的で、かつアセンブリ全体としてより緊密に取り付けられる傾向にあるためである。
【0074】
したがって、
図25は、
図24に図示される断面C−Cを示し、これはキーボード支持リブ714と、これがEMIシールド及び光捕捉の両方のための基準面を提供し得る様子との間の関係性を例示している。更に、キーボード支持リブ714は、屈曲又は曲げに対する抵抗性を実質的に増加させるため、より大きな厚さ「t」を有し得る(この抵抗性は、t3に比例する)。キーボードアセンブリ2500は、壁部2550内に配置されたキーキャップ(図示されない)を含み得る。キーボードドームシート2504は、キーキャップ118における物理的なキー押下を、キーボードメンブレーン2506において受け取られる電気スイッチング事象に変換するために使用され得る。キーボード機能プレート2400は、鋼鉄などの金属から形成され得る。記載される実施形態において、キーボード機能プレート2400は、キーボードメンブレーン2506、キーボードドームシート2504、及びキーキャップ118の予め選択された照明される部分に対応するLGP1208からの光を遮蔽する、第1表面2512と接触するマスク2510を支持するために使用され得る。LGP1208からの光は、LED1212などのディスクリート光源によりもたらさる。一実施形態において、LED1212によって、第1表面2512においてキーキャップ118に供給される光の量を最大化するために、LGP1208の第2表面2518に反射層2516が配置されてもよい。反射層2516は、金属性ホイルであり得、これはキーボード機能プレート2400との組み合わせで、LED1212からの過剰な光、加えてキーボードメンブレーン1006により生じるいずれかのEMIを捕捉するのに好適である、筐体を形成し得る。図示されるように、キーボード支持リブ714は、反射層2516の基準面として機能し得る。このように、機能プレート2400及び反射層1016は一緒に、LGP1208を完全に密封して、過剰な光及びEM放射が逃げないようにすることができる。LED1212は、ドライバ基板2520上に配置され得、ドライバ基板2520と実質的に平行な光を発することができる。一実施形態において、LED1212は、LGP1208の一方の縁部に光を発することができる。ドライバ基板2520は、プリント回路基板、フレキシブル回路基板、リジッドフレックス基板、又は他のいずれかの実現可能な基材であり得る。ドライバ基板2520は、LED1212を取り付けるための基材をもたらし、LED2505へと電力を経路付けすることができる。いくつかの実施形態において、導光パネル1208は、光をより均一に分配するように配光を調節するように構成され得る。一般的に、光源により近いキーキャップなどの要素は、光源からより遠い要素よりも明るく見える場合がある。この欠点に対処するため、LGP1208は、各キーキャップにおいて顕れる光の量を調節するように構成され得る。一実施形態において、LGP1208は、所定の位置において効果が低くなるようにすることができる。
【0075】
図26は、キーボードアセンブリ2500の別の図である。この図は、キーボードアセンブリ2500の一方の縁部に沿ったLED1212の配置を強調している。一実施形態において、アセンブリ2500の一方の縁部に沿ってLED1212を配置することにより、LGP1208内により均一な配光がもたらされ、これがキーキャップ118へのより均一な配光を生じ得る。更に、LED1212からの光が、キーボードアセンブリ2500の比較的より短い軸に沿って伝搬するため、距離に伴う光の損失が低減する。一方の縁部に沿ってLED1212を配置することによりまた、配置されるLEDの照射野により生じる自己陰影効果を低減することができる。
【0076】
図27A及び
図27Bは、カメラアセンブリ2700の図である。カメラアセンブリは、
図1に図示される画像キャプチャ装置126の一部であり得る。
図27Aは、補強材2710、画像センサ2712、及び1つ以上のレンズ2714を含み得るカメラアセンブリ2700の側面図を図示している。補強材2710は、比較的薄いが、画像センサ2712を支持し保護するには堅牢であり得る。一実施形態において、補強材2710は、アルミニウムなどの金属であり得るが、しかしながら、他の材料、例えば、強化プラスチック、繊維ガラス、又は同様の材料特性を有する他の材料などが使用されてもよい。図示されるように、補強材2710は、画像センサ2712のための取り付け表面をもたらし得る一方で、また、圧力などの外力から画像センサ2712の少なくとも一方の側を保護する。加えて、センサ2712は、補強材2710の剛性に従って、補強され得る。補強材2710はまた、画像センサ2712を受容し得るポケット2720を含み得る。一実施形態において、画像センサ2712は、膠又は感圧接着剤などの接着剤により、補強材2710に取り付けることができる。回路基板2740は、補強材2710上に配置され得る。一実施形態において、回路基板2740は、フレキシブル回路基板であり得る。他の実施形態において、回路基板2740は、リジッドフレックス基板、リジッド基板、又は他の任意の技術的に実現可能な基材であり得る。回路基板2740はまた、ディスプレイ輝度を制御するのに一緒に使用できる、環境光(局所光、及び/又は周囲光)レベルを検出し得る光センサ2718を支持することができる。回路基板2740はまた、LED2712を支持し得る。LED2712は、画像センサ動作又は状態を示すために使用され得る。結合ワイヤ2716は、画像センサからのデータを処理するために、画像センサ2712から回路基板2740を通じて回路へと信号を結合することができる。一実施形態において、結合ワイヤ2716は、画像センサデータを、これらの信号を受信して画像データをUSBデータとして符号化し得る処理回路に結合することができる。
図27Bは、カメラアセンブリ2700の一実施形態の平面図を図示する。
【0077】
図28は、本開示の一実施形態に係る、電気機械的連結アセンブリ2800の図である。電気機械的連結(以降、連結と称される)は、ポータブルコンピューティング装置100内の2つ以上のPCBを有利に連結する一方で、同時に電気回路内の電流を制御することができる。連結アセンブリ2800は、第1PCB2812及び第2PCB2802を含む。第2 PCBは、空隙(図示されない)により分離される、第1導電体2806及び第2導電体2804を含み得る。連結アセンブリ2800はまた、固定ブラケット2814、及び締結具2818を含み得る。
【0078】
第1PCB2812を第2PCB2802に連結するために、締結具2818が使用されると、締結具2818の平坦な表面2816が第1導電体2806を第2導電体2804に接触させ、電気的に連結させることができる。一実施形態において、第1導電体2806及び第2導電体2804は、平坦な表面2816に対応するPCBランドパターンであり得る。第1導電体2806及び第2導電体2804は、銅、錫めっきした銅、又は他のいずれかの技術的に実現可能な導電性材料であり得る。一実施形態において、電池電圧は、回路2808を介して第1導電体2806に連結され得る。この実施形態において、締結具2818は、電池切断スイッチとして機能し、別の様式で電池が切断された際に生じ得る機械的又は装飾的損傷を防ぐことができる。
【0079】
図29は、本開示の一実施形態に係る、導電性エラストマーの一実施形態の
図2900である。一実施形態において、導電性エラストマーは、銀を含むシリコーンから形成され得る。別の実施形態において、導電性エラストマーは、スチレン、ニトリル、ネオプレン、又は銀、銅、アルミニウム、もしくは任意の他の技術的に実現可能な材料を追加することで導電性にすることができる、他の柔軟な材料から形成され得る。導電性エラストマーを形成する、選択される材料は、圧迫されたときに少なくとも部分的に変形し得る、固体でありながら柔軟なエラストマーをもたらす。
【0080】
ポータブルコンピューティング装置100は、多くの電気的ノイズ発生源を含むことがあり、これは制御されない場合、隣接する電気的装置に対して過度の干渉を生じる場合がある。
図29の例示的実施形態において、ヒートパイプ758は、ポータブルコンピューティング装置100内の発生源から、EMI照射を受けている場合がある。締結具2902を使用して、ヒートパイプ758を固定具2904に機械的に固定することができ、これは次に、上部ケース106(図示されない)に連結され得る。一実施形態において、導電性エラストマー2906は、締結具2902に固定され得る。締結具2902はまた、光沢ニッケル、クロムなどの、導電性の仕上げを施すことができる。底部ケース104が上部ケース106に固定されると、底部ケース104は導電性エラストマー2906と接触し、底部ケース104から導電性エラストマー2906を介してヒートパイプ758へと、接地信号経路をもたらすことができる。接地信号経路は、特に底部ケース104が低インピーダンス接地源に連結されるときに、ヒートパイプ758に存在し得るEMI信号を減衰するのに役立つことがある。一実施形態において、接地信号経路は、接地信号経路の改善を必要とする区域において、導電性エラストマーを含む締結具を配置することによって向上させることができる。
【0081】
一実施形態において、導電性エラストマー2906は、ドーム型であるように構成することができる。この実施形態において、導電性エラストマー2906は、ポータブルコンピューティング装置100の内部構成要素の装飾性を向上させることができる。別の実施形態において、導電性エラストマー2906は、円筒形であるように構成することができる。この実施形態において、導電性エラストマー2906がねじ2902上の定位置にあるときであっても、ねじ2902へのアクセスがもたらされ、いくつかの内部構成要素の有用性を向上させる。
【0082】
上述の開示は、明確さ及び理解を目的として例示及び例によって詳述されているが、上記の開示は、本開示の趣旨又は本質的な特性から逸脱せずに数多くの他の特定の変形例及び実施形態で具現化され得ることが理解されよう。特定の変更及び修正が実施されてもよく、本開示は上述の詳細によって制限されるのではなく、添付の請求項の範囲によって定義されることが理解される。