(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6173172
(24)【登録日】2017年7月14日
(45)【発行日】2017年8月2日
(54)【発明の名称】情報処理装置及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 88/06 20090101AFI20170724BHJP
H04W 52/02 20090101ALI20170724BHJP
H04W 48/16 20090101ALI20170724BHJP
【FI】
H04W88/06
H04W52/02
H04W48/16 133
【請求項の数】12
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-230217(P2013-230217)
(22)【出願日】2013年11月6日
(65)【公開番号】特開2015-91024(P2015-91024A)
(43)【公開日】2015年5月11日
【審査請求日】2016年8月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000101732
【氏名又は名称】アルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099748
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 克志
(72)【発明者】
【氏名】松本 伸男
【審査官】
深津 始
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−306201(JP,A)
【文献】
特開2011−155353(JP,A)
【文献】
特開2007−043660(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 −H04B 7/26
H04W 4/00 −H04W 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部端末を無線接続可能な情報処理装置であって、
第1の無線通信規格で通信を行う第1の無線通信インタフェースと、
前記第1の無線通信規格よりも高速にデータ転送が可能、かつ、消費電力が大きい第2の無線通信規格で通信を行う第2の無線通信インタフェースと、
当該情報処理装置が、無線接続している外部端末との間でコンテンツのデータ転送を開始する際に、当該開始するデータ転送で転送するコンテンツの種別が所定の種別であり、かつ、当該外部端末が、前記第1の無線通信インタフェースと前記第2の無線通信インタフェースとの双方に無線接続している場合に、いずれかの無線接続を介して前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の停止を制御する接続制御部とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1記載の情報処理装置であって、
当該情報処理装置に無線接続した外部端末からオーディオコンテンツをデータ転送し、再生出力するオーディオ再生部を備え、
前記コンテンツの所定の種別は、オーディオコンテンツであり、
前記接続制御部は、前記オーディオ再生部が、無線接続している外部端末との間でオーディオコンテンツのデータ転送を開始する際に、当該外部端末が、前記第1の無線通信インタフェースと前記第2の無線通信インタフェースとの双方に無線接続している場合に、いずれかの無線接続を介して前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の停止を制御し、前記オーディオ再生部に前記第1の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を用いたオーディオコンテンツのデータ転送を行わせることを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項2記載の情報処理装置であって、
当該情報処理装置に無線接続した外部端末からビデオコンテンツをデータ転送し、再生出力するビデオ再生部を備え、
前記接続制御部は、前記ビデオ再生部が、無線接続している外部端末との間でビデオコンテンツのデータ転送を開始する際に、当該外部端末が、前記第1の無線通信インタフェースに無線接続し、前記第2の無線通信インタフェースに無線接続していない場合に、前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の起動を前記第1の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を介して制御し、前記ビデオ再生部に前記第2の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を用いたビデオコンテンツのデータ転送を行わせることを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項2または3記載の情報処理装置であって、
前記接続制御部は、前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の停止の制御を、前記第1の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を介して行うことを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項2、3または4記載の情報処理装置であって、
前記接続制御部は、前記オーディオ再生部が、無線接続している外部端末との間でオーディオコンテンツのデータ転送を開始する際に、当該外部端末が、前記第1の無線通信インタフェースと前記第2の無線通信インタフェースとの双方に無線接続している場合に、前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の停止の要否をユーザに問い合わせ、機能の停止が指示された場合にのみ、前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の停止を制御し、前記オーディオ再生部に前記第1の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を用いたオーディオコンテンツのデータ転送を行わせることを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項1記載の情報処理装置であって、
当該情報処理装置に無線接続した外部端末からビデオコンテンツをデータ転送し、再生出力するビデオ再生部を備え、
前記コンテンツの所定の種別は、ビデオコンテンツ以外のコンテンツの種別であり、
前記接続制御部は、当該情報処理装置が無線接続している外部端末との間でビデオコンテンツ以外の種別のコンテンツのデータ転送を開始する際に、当該外部端末が、前記第1の無線通信インタフェースと前記第2の無線通信インタフェースとの双方に無線接続している場合に、いずれかの無線接続を介して前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の停止を制御し、当該情報処理装置に前記第1の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を用いたビデオコンテンツ以外の種別のコンテンツのデータ転送を行わせることを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
請求項6記載の情報処理装置であって、
前記接続制御部は、前記ビデオ再生部が無線接続している外部端末との間でビデオコンテンツのデータ転送を開始する際に、当該外部端末が、前記第1の無線通信インタフェースに無線接続し、前記第2の無線通信インタフェースに無線接続していない場合に、前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の起動を前記第1の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を介して制御すると共に、前記ビデオ再生部に前記第2の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を用いたビデオコンテンツのデータ転送を行わせることを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
請求項1、2、3、4、5、6または7記載の情報処理装置であって、
当該情報処理装置は自動車に搭載される装置であることを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
外部端末を無線接続可能な、第1の無線通信規格で通信を行う第1の無線通信インタフェースと、外部端末を無線接続可能な、前記第1の無線通信規格よりも高速にデータ転送が可能、かつ、消費電力が大きい第2の無線通信規格で通信を行う第2の無線通信インタフェースを備えたコンピュータによって読み取られ実行されるコンピュータプログラムであって、
当該コンピュータプログラムは、前記コンピュータに、
当該コンピュータが、前記第1の無線通信インタフェースと前記第2の無線通信インタフェースとの双方に無線接続している外部端末との間でコンテンツのデータ転送を開始する際に、開始するデータ転送で転送するコンテンツが、所定の種別のコンテンツであるかどうかを検出する第1のステップと、
前記第1のステップにおいて開始するデータ転送の対象が所定の種別のコンテンツであることが検出された場合に、いずれかの無線接続を介して前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の停止を制御する第2のステップとを実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項10】
請求項9記載のコンピュータプログラムであって、
前記コンテンツの所定の種別は、オーディオコンテンツであり、
前記第1のステップにおいて、当該コンピュータが、前記第1の無線通信インタフェースと前記第2の無線通信インタフェースとの双方に無線接続している外部端末との間でコンテンツのデータ転送を開始する際に、開始するデータ転送で転送するコンテンツが、オーディオコンテンツであるかどうかを検出し
前記第2のステップにおいて、前記第1のステップによって開始するデータ転送の対象がオーディオコンテンツであることが検出された場合に、いずれかの無線接続を介して前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の停止を制御すると共に、当該コンピュータが前記第1の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を用いたオーディオコンテンツのデータ転送を行うよう制御することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項11】
請求項9記載のコンピュータプログラムであって、
前記コンテンツの所定の種別は、ビデオコンテンツ以外のコンテンツの種別であり、
前記第1のステップにおいて、当該コンピュータが、前記第1の無線通信インタフェースと前記第2の無線通信インタフェースとの双方に無線接続している外部端末との間でコンテンツのデータ転送を開始する際に、開始するデータ転送で転送するコンテンツが、ビデオコンテンツ以外のコンテンツであるかどうかを検出し
前記第2のステップにおいて、第1のステップによって開始するデータ転送の対象がビデオコンテンツ以外のコンテンツであることが検出された場合に、いずれかの無線接続を介して前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の停止を制御すると共に、当該コンピュータが前記第1の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を用いたビデオコンテンツ以外のコンテンツのデータ転送を行うよう制御することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項12】
請求項10または11記載のコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータに、
無線接続している外部端末との間でビデオコンテンツのデータ転送を開始する際に、当該外部端末が、前記第1の無線通信インタフェースに無線接続し、前記第2の無線通信インタフェースに無線接続していないかどうかを検出する第3のステップと、
前記第3のステップによって当該外部端末が、前記第1の無線通信インタフェースに無線接続し、前記第2の無線通信インタフェースに無線接続していないことが検出された場合に、前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の起動を前記第1の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を介して制御すると共に、当該コンピュータが前記第2の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を用いたビデオコンテンツのデータ転送を行うよう制御する第4のステップとを実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低消費電力化のために外部端末の無線通信インタフェースを切り替える技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
低消費電力化のために外部端末の無線通信インタフェースを切り替える技術としては、伝送速度は小さいが消費電力も小さい第1の無線通信インタフェースと伝送速度が大きいが消費電力も大きい第2の無線通信インタフェースとを備えたモバイル装置において、モバイル装置のバッテリの残量が所定量より少なくなったときや、無線通信インタフェースを用いて行っているデータ転送に必要な転送速度が小さいときに、使用する無線通信インタフェースを第2の無線通信インタフェースから第1の無線通信インタフェースに切り替える技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2007-536601号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したモバイル装置において、使用する無線通信インタフェースを切り替える技術は、モバイル装置自体にバッテリの残量やデータ転送に必要な転送速度に応じて無線通信インタフェースを切り替える機能を備えていない場合には適用することができない。
そこで、本発明は、外部端末と無線通信インタフェースで接続する情報処理装置であって、低消費電力化のために無線通信インタフェースを切り替える機能を備えていない外部端末の無線通信インタフェースの切り替えによる低消費電力化を実現できる情報処理装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題達成のために、本発明は、外部端末を無線接続可能な情報処理装置に、第1の無線通信規格で通信を行う第1の無線通信インタフェースと、前記第1の無線通信規格よりも高速にデータ転送が可能、かつ、消費電力が大きい第2の無線通信規格で通信を行う第2の無線通信インタフェースと、当該情報処理装置が、無線接続している外部端末との間でコンテンツのデータ転送を開始する際に、当該開始するデータ転送で転送するコンテンツの種別が所定の種別であり、かつ、当該外部端末が、前記第1の無線通信インタフェースと前記第2の無線通信インタフェースとの双方に無線接続している場合に、いずれかの無線接続を介して前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の停止を制御する接続制御部とを備えたものである。
【0006】
ここで、この情報処理装置は、当該情報処理装置に無線接続した外部端末からオーディオコンテンツをデータ転送し、再生出力するオーディオ再生部を設け、前記コンテンツの所定の種別を、オーディオコンテンツとし、前記接続制御部において、前記オーディオ再生部が、無線接続している外部端末との間でオーディオコンテンツのデータ転送を開始する際に、当該外部端末が、前記第1の無線通信インタフェースと前記第2の無線通信インタフェースとの双方に無線接続している場合に、いずれかの無線接続を介して前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の停止を制御し、前記オーディオ再生部に前記第1の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を用いたオーディオコンテンツのデータ転送を行わせるよう構成してもよい。
【0007】
また、この場合、この情報処理装置に、当該情報処理装置に無線接続した外部端末からビデオコンテンツをデータ転送し、再生出力するビデオ再生部を設けると共に、前記接続制御部において、前記ビデオ再生部が、無線接続している外部端末との間でビデオコンテンツのデータ転送を開始する際に、当該外部端末が、前記第1の無線通信インタフェースに無線接続し、前記第2の無線通信インタフェースに無線接続していない場合に、前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の起動を前記第1の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を介して制御し、前記ビデオ再生部に前記第2の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を用いたビデオコンテンツのデータ転送を行わせるようにしてもよい。
【0008】
また、以上の情報処理装置は、前記接続制御部において、前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の停止の制御を、前記第1の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を介して行うように構成してよい。
また、以上の情報処理装置は、前記接続制御部において、前記オーディオ再生部が、無線接続している外部端末との間でオーディオコンテンツのデータ転送を開始する際に、当該外部端末が、前記第1の無線通信インタフェースと前記第2の無線通信インタフェースとの双方に無線接続している場合に、前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の停止の要否をユーザに問い合わせ、機能の停止が指示された場合にのみ、前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の停止を制御し、前記オーディオ再生部に前記第1の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を用いたオーディオコンテンツのデータ転送を行わせるように構成してもよい。
【0009】
また、このような情報処理装置に、当該情報処理装置に無線接続した外部端末からビデオコンテンツをデータ転送し、再生出力するビデオ再生部を設け、前記コンテンツの所定の種別を、ビデオコンテンツ以外のコンテンツの種別とし、前記接続制御部において、当該情報処理装置が無線接続している外部端末との間でビデオコンテンツ以外の種別のコンテンツのデータ転送を開始する際に、当該外部端末が、前記第1の無線通信インタフェースと前記第2の無線通信インタフェースとの双方に無線接続している場合に、いずれかの無線接続を介して前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の停止を制御し、当該情報処理装置に前記第1の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を用いたビデオコンテンツ以外の種別のコンテンツのデータ転送を行わせるようにしてもよい。
【0010】
ここで、この場合、前記接続制御部において、前記ビデオ再生部が無線接続している外部端末との間でビデオコンテンツのデータ転送を開始する際に、当該外部端末が、前記第1の無線通信インタフェースに無線接続し、前記第2の無線通信インタフェースに無線接続していない場合に、前記外部端末の前記第2の無線通信規格で通信を行う機能の起動を前記第1の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を介して制御すると共に、前記ビデオ再生部に前記第2の無線通信インタフェースと前記外部端末との無線接続を用いたビデオコンテンツのデータ転送を行わせるようにしてもよい。
【0011】
また、以上の情報処理装置は自動車に搭載される装置であってよい。
以上のような情報処理装置によれば、ビデオコンテンツのように高速なデータ転送が必要のないオーディオコンテンツ等のコンテンツのデータ転送を行う場合に、消費電力の大きな外部端末の第2の無線通信規格の通信機能を停止して、第1の無線通信規格の無線接続でのデータ転送を行うので、外部端末からデータ転送されるコンテンツの情報処理装置における正常な利用を担保しつつ、外部端末の情報処理装置との無線接続中の低消費電力化を実現することができる。
【発明の効果】
【0012】
以上のように、本発明によれば、外部端末と無線通信インタフェースで接続する情報処理装置において、低消費電力化のために無線通信インタフェースを切り替える機能を備えていない外部端末の無線通信インタフェースの切り替えによる低消費電力化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施形態に係る車載装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る接続制御処理を表すフローチャートである。
【
図3】本発明の実施形態に係る車載装置の表示例を示す図である
【
図4】本発明の実施形態に係る接続制御処理の処理例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について自動車に搭載される車載装置への適用を例にとり説明する。
図1に、本第1実施形態に係る車載装置の構成を示す。
図示するように車載装置1は、入力装置101、表示装置102、マイクやスピーカなどを備えた音声入出力装置103、記憶装置104、その他の周辺装置105、オペレーティングシステム106、オペレーティングシステム106によって管理されオペレーティングシステム106上で稼働するアプリケーション、IEEE 802.11規格に従った無線通信インタフェースであるWi-Fiインタフェース107、Bluetooth(登録商標)規格に従った無線通信インタフェースであるBTインタフェース108とを備えている。
【0015】
また、車載装置1は、上述したアプリケーションとして、接続制御アプリケーション110、ミュージックプレイヤアプリケーション111と、ビデオプレイヤアプリケーション112と、Webブラウザアプリケーション113などを備えている。
また。車載装置1のWi-Fiインタフェース107には、IEEE 802.11規格に従った無線通信を行うWi-Fi通信機能を備えたモバイル装置2を接続することができ、BTインタフェース108には、Bluetooth(登録商標)規格に従った無線通信を行うBT通信機能を備えたモバイル装置2を無線接続することができる。ここで、モバイル装置2は、Wi-Fi通信機能と、BT通信機能との双方を備えている場合、車載装置1のWi-FiとBTインタフェース108の双方に同時に接続することもできる。
【0016】
また、車載装置1とモバイル装置2は、車載装置1のWi-Fiインタフェース107とモバイル装置2のWi-Fi通信機能との間で、車載装置1のBTインタフェース108とモバイル装置2のBT通信機能との間よりも高速にデータ転送を行うことができる。一方、モバイル装置2のWi-Fi通信機能は、BT通信機能よりも電力消費が大きい。
【0017】
なお、モバイル装置2は、スマートフォンやタブレット装置などの、ユーザによって携帯される装置である。
そして、車載装置1のミュージックプレイヤアプリケーション111は、記憶装置104に記録されているオーディオコンテンツや、無線接続したモバイル装置2から転送されたオーディオコンテンツの音声入出力装置103への再生出力と、その制御を行うアプリケーションである。
【0018】
また、ビデオプレイヤアプリケーション112は、記憶装置104に記録されているビデオコンテンツや、無線接続したモバイル装置2から転送されたビデオコンテンツの音声入出力装置103と表示装置102への再生出力と、その制御を行うアプリケーションである。
【0019】
また、Webブラウザアプリケーション113は、無線接続したモバイル装置2の移動通信機能を利用して、インターネット3上のWebコンテンツにアクセスし、音声入出力装置103と表示装置102への出力や、その制御を行うアプリケーションである。
ただし、以上のような車載装置1は、ハードウエア的には、CPUやメモリなどを備えたコンピュータを用いて構成されるものであり、オペレーティングシステム106や、各アプリケーションは、当該コンピュータが、所定のコンピュータプログラムを実行することにより実現されるものである。
【0020】
さて、このような構成において、車載装置1が起動すると、接続制御アプリケーション110が起動され、起動された接続制御アプリケーション110は以下に示す接続制御処理を実行する。
図2に、この接続制御処理の手順を示す。
ここで、以下では、便宜上、車載装置1のBTインタフェース108とモバイル装置2のBT機能との無線接続を「BT接続」と、車載装置1のWi-Fiインタフェース107とモバイル装置2のWi-Fi機能との無線接続を「Wi-Fi接続」と呼ぶこととする。
【0021】
図示するように、この接続制御処理は、現在、車載装置1がモバイル装置2とBT接続中であるかどうかを調べ(ステップ202)、BT接続でなければモバイル装置2とBT接続中となるのを待つ。
一方、車載装置1がモバイル装置2とBT接続中であれば、車載装置1とBT接続中のモバイル装置2との間のデータ転送の発生を、データ転送の対象となるコンテンツの種別と共に予測する(ステップ204)。
ここで、データ転送の発生の予測は、たとえば、次のように行う。
すなわち、車載装置1が、シングルタスク的に、同時に処理を行えるアプリケーションを一つだけに制限するものである場合には、処理を実行可能なアプリケーションの切り替えが発生したときに、処理を実行可能となるアプリケーションに応じてデータ転送の発生を予測するようにする。たとえば、処理を実行可能なアプリケーションがミュージックプレイヤアプリケーション111に切り替えられたときには、オーディオコンテンツのデータ転送の発生を予測し、処理を実行可能なアプリケーションがビデオプレイヤアプリケーション112に切り替えられたときには、ビデオコンテンツのデータ転送の発生を予測し、処理を実行可能なアプリケーションがWebブラウザアプリケーション113に切り替えられたときには、種別不明のコンテンツのデータ転送の発生を予測する。
【0022】
または、データ転送の発生の予測は、次のように行うようにしてもよい。
すなわち、データ転送を行おうとするアプリケーションは、接続制御アプリケーション110にデータ転送の発生を予告する。そして、接続制御アプリケーション110は、データ転送の発生を予告したアプリケーションに応じて、データ転送の発生を予測する。すなわち、たとえば、ミュージックプレイヤアプリケーション111からデータ転送の発生の予告があったときには、オーディオコンテンツのデータ転送の発生を予測し、ビデオプレイヤアプリケーション112からデータ転送の発生の予告があったときには、ビデオコンテンツのデータ転送の発生を予測し、Webブラウザアプリケーション113からデータ転送の発生の予告があったときには、種別不明のコンテンツのデータ転送の発生を予測する。
【0023】
または、データ転送の発生の予測は、次のように行うようにしてもよい。
すなわち、データ転送を行おうとするアプリケーションは、接続制御アプリケーション110にデータ転送を行おうとするコンテンツの種別またはコンテンツの識別を通知する。そして、接続制御アプリケーション110は、通知されたコンテンツの種別またはコンテンツの識別に応じて、データ転送の発生を予測する。すなわち、たとえば、通知されたコンテンツの種別がオーディオコンテンツであればオーディオコンテンツのデータ転送の発生を予測し、通知されたコンテンツの種別がビデオコンテンツであればビデオコンテンツのデータ転送の発生を予測する。または、通知されたコンテンツの識別がファイル名であれば、ファイルの拡張子がmp3やaacやwmaなどのオーディオファイルの拡張子であればオーディオコンテンツのデータ転送の発生を予測し、ファイルの拡張子がmpgやmp4やwmvやasfなどのビデオファイルの拡張子であればビデオコンテンツのデータ転送の発生を予測する。
【0024】
そして、ステップ204でデータ転送の発生が予測されなかった場合には(ステップ206)、ステップ202からの処理に戻る。
一方、ステップ204でデータ転送の発生が予測された場合には、発生が予測されたデータ転送が、オーディオコンテンツの転送であるかどうかを判定し(ステップ208)、オーディオコンテンツの転送であれば、データ転送の発生が予測されたモバイル装置2とWi-Fi接続中であるかどうかを調べ(ステップ210)、Wi-Fi接続中でなければステップ202に戻る。
【0025】
一方、データ転送の発生が予測されたモバイル装置2とWi-Fi接続中であれば(ステップ210)、たとえば、
図3に示すような、モバイル装置2とのWi-Fi接続を解除するよう促すメッセージ画面300を表示装置102に表示する(ステップ212)。なお、
図3は、ミュージックプレイヤアプリケーション111がアクティブアプリケーションとしての表示装置102に表示している、楽曲再生操作受け付けと楽曲情報の表示を行うミュージックプレイヤウインドウ31上にメッセージ画面300を表示したようすを表している。
【0026】
そして、
図3のメッセージ画面の「いいえ」ボタン301でモバイル装置2とのWi-Fi接続の維持をユーザから指示された場合には(ステップ214)、ステップ202に戻る。
一方、
図3のメッセージ画面の「はい」ボタン302でモバイル装置2とのWi-Fi接続の解除がユーザから指示された場合には(ステップ216)、BT接続を介して、データ転送の発生が予測されたモバイル装置2のWi-Fi機能の停止を制御し(ステップ218)、発生が予測されたデータ転送を行うアプリケーションとデータ転送の発生が予測されたモバイル装置2との間のデータ転送に用いるデータリンクとして、BT接続を用いるデータリンクが設定されていない場合には、当該データ転送に用いるデータリンクとしての、BT接続を用いるデータリンクの設定を制御する(ステップ220)。そして、ステップ202からの処理に戻る。ここで、ステップ220で、BT接続を用いるデータリンクの設定した後は、発生が予測されたデータ転送を行うアプリケーションとデータ転送の発生が予測されたモバイル装置2との間のデータ転送はBT接続を用いるデータリンクで行われることとなる。また、BT接続はWi-Fi接続よりも低速であるが、オーディオコンテンツの再生レート以上の速度でのデータ転送は充分に可能であるので、オーディオコンテンツをBT接続によってデータ転送しても支障は生じない。
【0027】
ここで、車載装置1からBT接続を介してWi-Fi機能の停止の制御を受けたモバイル装置2は、当該モバイル装置2のWi-Fi機能を停止する。そして、これにより、モバイル装置2と車載装置1とのWi-Fi接続は解除され、以降、モバイル装置2におけるWi-Fi機能による電力消費も停止することとなる。なお、ステップ218では、BT接続を介してモバイル装置2のWi-Fi機能の停止を制御したが、Wi-Fi接続を介してモバイル装置2のWi-Fi機能の停止を制御するようにしてもよい。
【0028】
さて、ステップ208に戻り、ステップ208において、ステップ204で発生が予測されたデータ転送が、オーディオコンテンツの転送でないと判定された場合には、データ転送の発生が予測されたモバイル装置2とWi-Fi接続中であるかどうかを調べ(ステップ222)、Wi-Fi接続中であればステップ202に戻る。
【0029】
一方、データ転送の発生が予測されたモバイル装置2とWi-Fi接続中でなければ(ステップ222)、BTインタフェース108を介して、データ転送の発生が予測されたモバイル装置2のWi-Fi機能の起動を制御し(ステップ224)、発生が予測されたデータ転送を行うアプリケーションとデータ転送の発生が予測されたモバイル装置2との間のデータ転送に用いるデータリンクとしてのWi-Fi接続を用いるデータリンクの設定を制御する(ステップ226)。そして、ステップ202からの処理に戻る。ここで、ステップ226でWi-Fi接続を用いるデータリンクの設定した後は、発生が予測されたデータ転送を行うアプリケーションとデータ転送の発生が予測されたモバイル装置2との間のデータ転送はWi-Fi接続を用いるデータリンクで行われることとなる。
【0030】
ここで、車載装置1からBTインタフェース108を介してWi-Fi機能の起動の制御を受けたモバイル装置2は、当該モバイル装置2のWi-Fi機能を起動する。そして、これにより、モバイル装置2と車載装置1とのWi-Fi接続が復帰する。
以上、接続制御アプリケーション110が行う接続制御処理について説明した。
以下、このような接続制御処理の処理例を示す、
いま、
図4に示すように、車載装置1とモバイル装置2との、Wi-Fi接続(401)とBT接続(402)とが確立している状態において、車載装置1において、ミュージックプレイヤアプリケーション111によるモバイル装置2からのオーディオコンテンツのデータ転送の発生が予測されると(403)、車載装置1からBTインタフェース108を介して、モバイル装置2のWi-Fi機能のオフが制御され(404)、モバイル装置2においてWi-Fi機能が停止し(405)、車載装置1とモバイル装置2との、Wi-Fi接続が解除される。
【0031】
そして、車載装置1とモバイル装置2との間のオーディオコンテンツ転送用のデータリンクがBT接続上に設定され(406)、設定されたデータリンクを用いてオーディオコンテンツのデータがモバイル装置2から車載装置1に転送され(407)、ミュージックプレイヤアプリケーション111によって再生出力される(408)。
【0032】
そして、その後、車載装置1において、ビデオプレイヤアプリケーション112によるモバイル装置2からのビデオコンテンツのデータ転送の発生が予測されると(409)、車載装置1からBTインタフェース108を介して、モバイル装置2のWi-Fi機能のオンが制御され(410)、モバイル装置2においてWi-Fi機能が起動される(411)。
【0033】
そして、これにより、モバイル装置2と車載装置1とのWi-Fi接続が確立し(412)、モバイル装置2と車載装置1との間でWi-Fi接続とBT接続の双方が確立している状態に復帰する。
そして、次に、車載装置1とモバイル装置2との間のビデオコンテンツ転送用のデータリンクがWi-Fi接続上に設定され413、設定されたデータリンクを用いてビデオコンテンツのデータがモバイル装置2から車載装置1に転送され(414)、ビデオプレイヤアプリケーション112によって再生出力される(415)。
【0034】
以上、本発明の実施形態について説明した。
以上のように、本実施形態によれば、オーディオコンテンツのデータ転送を行う場合に、消費電力の大きなモバイル装置2のWi-Fi機能を停止して、BT接続でオーディオコンテンツのデータ転送を行うので、モバイル装置2からデータ転送されるオーディオコンテンツの車載装置1における正常な利用を担保しつつ、モバイル装置2の車載装置1との接続中の低消費電力化を実現することができる。
【0035】
ところで、以上の実施形態では、オーディオコンテンツのデータ転送を行う場合に、モバイル装置2のWi-Fi機能を停止して、BT接続でオーディオコンテンツのデータ転送を行うようにしたが、オーディオコンテンツ以外の大きな転送レートを必要としないコンテンツの種別として予め定めた所定の種別のコンテンツのデータ転送を行う場合にも、モバイル装置2のWi-Fi機能を停止して、BT接続でデータ転送を行うようにしてもよい。
【0036】
または、以上の実施形態は、ビデオコンテンツなどの大きな転送レートを必要とする所定の種別のコンテンツ以外のコンテンツのデータ転送を行う場合には、モバイル装置2のWi-Fi機能を停止して、BT接続でデータ転送を行うようにしてもよい。すなわち、たとえば、ビデオコンテンツ以外のコンテンツのデータ転送を行う場合には、モバイル装置2のWi-Fi機能を停止して、BT接続でデータ転送を行い、ビデオコンテンツのデータ転送を行う場合にモバイル装置2とWi-Fi接続していない場合には、モバイル装置2のWi-Fi機能を起動して、Wi-Fi接続でビデオコンテンツのデータ転送を行うようにしてもよい。
【0037】
また、以上の実施形態は、車載装置1とモバイル装置2との間を、IEEE 802.11規格(Wi-Fi)とBluetooth(登録商標)規格に従った無線通信で接続する場合について示したが、本実施形態は、モバイル装置2の消費電力が異なる複数の任意の無線通信規格によって車載装置1とモバイル装置2との間を接続する場合について同様に適用することができる。
【0038】
また、以上の実施形態は、モバイル装置2が、消費電力が異なる複数の無線通信規格で接続される、車載装置1以外の任意の装置に同様に適用することができる。
また、モバイル装置に代えて、消費電力が異なる複数の無線通信規格を用いる外部端末を用いる場合にも同様に適用することができる。
【符号の説明】
【0039】
1…車載装置、2…モバイル装置、3…インターネット、101…入力装置、102…表示装置、103…音声入出力装置、104…記憶装置、105…周辺装置、106…オペレーティングシステム、107…Fiインタフェース、108…BTインタフェース、110…接続制御アプリケーション、111…ミュージックプレイヤアプリケーション、112…ビデオプレイヤアプリケーション、113…Webブラウザアプリケーション。