【実施例】
【0039】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定するものではない。
【0040】
[実施例1]
Na−Y型ゼオライト(1-A)の合成
アルミノシリケート溶液(S1)の調製
Al
2O
3濃度22重量%、Na
2O濃度17重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液0.168kgを、NaOH濃度21.65重量%の水酸化ナトリウム水溶液1.35kgに撹拌しながら加えて溶解し、30℃まで冷却した。この溶液を、撹拌しながらSiO
2濃度24重量%、Na
2O濃度7.7重量%の珪酸ナトリウム水溶液1.361kgに撹拌しながら添加した。このときの組成は酸化物モル比で、
Na
2O/Al
2O
3=16
SiO
2/Al
2O
3=15
H
2O/Al
2O
3=330
であった。ついで、この溶液を30℃で15時間静置してアルミノシリケート溶液(S1)を調製した。
【0041】
混合ヒドロゲルスラリー(M1)の調製
SiO
2濃度24重量%、Na
2O濃度7.7wt%の珪酸ナトリウム水溶液22.78kgに水5.66kgとSiO
2濃度30重量%シリカゾル(日揮触媒化成製:Cataloid SI−30:平均粒子径10nm)18.97kgと、前記アルミノシリケート溶液(S1)2.88kgを加え攪拌混合した。
これに、Al
2O
3濃度22重量%、Na
2O濃度17重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液10.03kgを加え、室温で3時間攪拌熟成して、混合ヒドロゲルスラリー(M1)を調製した。[工程(a)]このときの組成は酸化物モル比で、
Na
2O/Al
2O
3=2.80
SiO
2/Al
2O
3=8.70
H
2O/Al
2O
3=108
であった。
【0042】
混合ヒドロゲルスラリー(M1)60.3kgを結晶化槽にて、95℃で35時間、水熱処理を行った。[工程(b)]
その後、70℃まで冷却し、結晶化スラリーを濾過・分離して合成母液30.8kgと、Na−Y型ゼオライト(1-A)のケーキ29.5kgを採取した。[工程(c)]
Na−Y型ゼオライト(1-A)のケーキの一部を引き続き洗浄し、乾燥してNa−Y型ゼオライト(1-A)を得た。
Na−Y型ゼオライト(1-A)について、X線回折装置により結晶形、結晶度、蛍光X線分析による組成分析、BET法による比表面積、電子顕微鏡写真による平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
【0043】
Na−Y型ゼオライト(1-B)の合成
上記で合成したNa−Y型ゼオライト(1-A) のケーキ1.50kgを、約1.3mmφのタングステンボール9kgを有する磁性ボールミルに充填し、回転数30rpmで16時間粉砕した。[工程(d)]
ボールミルより微細化されたNa−Y型ゼオライト(1-A)のスラリーの一部を取り出し、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
【0044】
ついで、微細化されたNa−Y型ゼオライト(1-A)のスラリー1.30kgと前記工程(c)で得られた合成母液1.30kgとを1時間撹拌混合した。[工程(e)]
ついで、結晶化槽にて、95℃で15時間、水熱処理を行った。[工程(f)]
その後、70℃まで冷却し、Na−Y型ゼオライト(1-B)スラリーを取り出し濾過、洗浄、乾燥してNa−Yゼオライト(1-B)を得た。
得られたNa−Yゼオライト(1-B)について、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。また、微細化されたNa−Y型ゼオライト(1-A)の結晶度、比表面積と対比した結晶度回復率、比表面積回復率を求め、結果を表に示す。
【0045】
[実施例2]
ZSM−5型ゼオライト(2-A)の合成
アルミノシリケート溶液(S2)の調製
Al
2O
3濃度22重量%、Na
2O濃度17重量%のアルミン酸ナトリウム水溶液0.116kgを、NaOH濃度42.0重量%の水酸化ナトリウム水溶液0.480kgに撹拌しながら加えて溶解し、30℃まで冷却した。この溶液を、撹拌しながらSiO
2濃度24重量%、Na
2O濃度7.7重量%の珪酸ナトリウム水溶液0.938kgに撹拌しながら添加した。このときの組成は酸化物モル比で、
Na
2O/Al
2O
3=16
SiO
2/Al
2O
3=15
H
2O/Al
2O
3=230
であった。
ついで、この溶液を30℃で15時間静置してアルミノシリケート溶液(S2)を調製した。
【0046】
混合ヒドロゲルスラリー(M2)の調製
SiO
2濃度24重量%、Na
2O濃度7.7重量%の珪酸ナトリウム水溶液1.250kgに水0.161kgと、前記アルミノシリケート溶液(S2)1.534kgを加え攪拌混合した。これにH
2SO
4濃度25重量%の硫酸水溶液1.922kgを加え、室温で3時間攪拌熟成して、混合ヒドロゲルスラリー(M2)を調製した。このときの組成は酸化物モル比で、
Na
2O/Al
2O
3=2.60
SiO
2/Al
2O
3=35.0
H
2O/Al
2O
3=950
Na
2SO
4/Al
2O
3=19.6
であった。
【0047】
混合ヒドロゲルスラリー(M2)4.866kgをオートクレーブにて、170℃で50時間、撹拌しながら水熱処理を行った。[工程(b)]
その後、70℃まで冷却し、結晶化スラリーを濾過・分離して合成母液3.46kgと、ZSM−5型ゼオライト(2-A)のケーキ1.40kgを採取した。[工程(c)]
ZSM−5型ゼオライト(2-A)のケーキの一部を引き続き洗浄し、乾燥してZSM−5型ゼオライト(2-A)を得た。
ZSM−5型ゼオライト(2-A)について、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
【0048】
ZSM−5型ゼオライト(2-B)の合成
上記で合成したZSM−5型ゼオライト(2-A)のケーキ1.20kgを、約1.3mmφのタングステンボール9kgを有する磁性ボールミルに充填し、回転数30rpmで40時間粉砕した。[工程(d)]
ボールミルより微細化されたZSM−5型ゼオライト(2-A)のスラリーの一部を取り出し、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
【0049】
ついで、微細化(粉砕)されたZSM−5型ゼオライト(2-A)のスラリー1.00kgと前記工程(c)で得られた合成母液2.46kgとを混合し、1時間撹拌混合した。[工程(e)]
ついで、オートクレーブにて、170℃で15時間、撹拌しながら水熱処理を行った。[工程(f)]
【0050】
その後、70℃まで冷却し、ZSM−5型ゼオライト(2-B)スラリーを取り出し濾過、洗浄、乾燥してZSM−5型ゼオライト(2-B)を得た。
得られたZSM−5型ゼオライト(2-B)について、結晶形、結晶度、組成分析(SiO2/Al2O3モル比)、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。また、微細化されたZSM−5型ゼオライト(2-A)の結晶度、比表面積と対比した結晶度回復率、比表面積回復率を求め、結果を表に示す。
【0051】
[実施例3]
ZSM−5型ゼオライト(3-A)の合成
混合ヒドロゲルスラリー(M3)の調製
SiO
2濃度20重量%シリカゾル3.528kgに水0.107kgと、濃度40重量%の水酸化テトラプロピルアンモニウム(TPAOH)水溶液0.457kgと、実施例2と同様にして調製したアルミノシリケート溶液(S2)0.736kgを加え、室温で3時間攪拌熟成して、混合ヒドロゲルスラリー(M3)を調製した。このときの組成は酸化物モル比で、
Na
2O/Al
2O
3=19.8
(TPA)
2O/Al
2O
3=7.5
SiO
2/Al
2O
3=113.0
H
2O/Al
2O
3=1700
であった。
【0052】
混合ヒドロゲルスラリー(M3)4.828kgをオートクレーブにて、170℃で50時間、撹拌しながら水熱処理を行った。[工程(b)]
その後、70℃まで冷却し、結晶化スラリーを濾過・分離して合成母液3.42kgと、ZSM−5型ゼオライト(3-A)のケーキ1.40kgを採取した。[工程(c)]
ZSM−5型ゼオライト(3-A)のケーキの一部を引き続き洗浄し、乾燥してZSM−5型ゼオライト(3-A)を得た。
ZSM−5型ゼオライト(3-A)について、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
【0053】
ZSM−5型ゼオライト(3-B)の合成
上記で合成したZSM−5型ゼオライト(3-A)のケーキ1.20kgを、約1.3mmφのタングステンボール9kgを有する磁性ボールミルに充填し、回転数30rpmで48時間粉砕した。[工程(d)]
ボールミルより微細化されたZSM−5型ゼオライト(3-A)のスラリーの一部を取り出し、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
【0054】
ついで、微細化されたZSM−5型ゼオライト(3-A)のスラリー1.00kgと前記工程(c)で得られた合成母液2.50kgとを混合し、1時間撹拌混合した。[工程(e)]
ついで、オートクレーブにて、170℃で15時間、撹拌しながら水熱処理を行った。[工程(f)]
【0055】
その後、70℃まで冷却し、ZSM−5型ゼオライト(3-B)スラリーを取り出し濾過、洗浄、乾燥してZSM−5型ゼオライト(3-B)を得た。
得られたZSM−5型ゼオライト(3-B)について、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。また、微細化されたZSM−5型ゼオライト(3-A)の結晶度、比表面積と対比した結晶度回復率、比表面積回復率を求め、結果を表に示す。
【0056】
[実施例4]
Na−Y型ゼオライト(4-B)の合成
実施例1の工程(d)において、Na−Y型ゼオライト(1-A) のケーキ1.50kgを、約1.3mmφのタングステンボール9kgを有する磁性ボールミルに充填し、回転数30rpmで24時間粉砕した以外は同様にして、Na−Y型ゼオライト(1-A)を粉砕した。[工程(d)]
ボールミルより微細化されたNa−Y型ゼオライト(4-A)のスラリーの一部を取り出し、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
【0057】
ついで、微細化されたNa−Y型ゼオライト(4-A)のスラリー1.30kgと前記工程(c)で得られた合成母液1.25kgとを混合し、1時間撹拌混合した。[工程(e)]
ついで、結晶化槽にて、95℃で15時間、水熱処理を行った。[工程(f)]
【0058】
その後、70℃まで冷却し、Na−Y型ゼオライト(4-B)スラリーを取り出し濾過、洗浄、乾燥してNa−Yゼオライト(4-B)を得た。
得られたNa−Yゼオライト(4-B)について、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。また、微細化されたNa−Y型ゼオライト(4-A)の結晶度、比表面積と対比した結晶度回復率、比表面積回復率を求め、結果を表に示す。
【0059】
[実施例5]
Na−Y型ゼオライト(5-B)の合成
実施例1の工程(d)において、Na−Y型ゼオライト(1-A) のケーキ1.50kgを、約1.3mmφのタングステンボール9kgを有する磁性ボールミルに充填し(セット)し、回転数30rpmで8時間粉砕した以外は同様にして、Na−Y型ゼオライト(1-A)を粉砕した。[工程(d)]
ボールミルより微細化(粉砕)されたNa−Y型ゼオライト(5-A)のスラリーの一部を取り出し、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
【0060】
ついで、微細化されたNa−Y型ゼオライト(5-A)のスラリー1.30kgと前記工程(c)で得られた合成母液1.25kgとを混合し、1時間撹拌混合した。[工程(e)]
ついで、結晶化槽にて、95℃で15時間、水熱処理を行った。[工程(f)]
【0061】
その後、70℃まで冷却し、Na−Y型ゼオライト(5-B)スラリーを取り出し濾過、洗浄、乾燥してNa−Yゼオライト(5-B)を得た。
得られたNa−Yゼオライト(5-B)について、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。また、微細化されたNa−Y型ゼオライト(5-A)の結晶度、比表面積と対比した結晶度回復率、比表面積回復率を求め、結果を表に示す。
【0062】
[実施例6]
シリカライトゼオライト(6-B)の合成
混合ヒドロゲルスラリー(M6)の調製
SiO
2濃度20重量%シリカゾル9.235kgに水0.361kgと、濃度40重量%の水酸化テトラプロピルアンモニウム(TPAOH)水溶液0.419kgと、実施例2と同様にして調製したアルミノシリケート溶液(S2)0.007kgを加え、室温で3時間攪拌熟成して、混合ヒドロゲルスラリー(M6)を調製した。このときの組成は酸化物モル比で、
Na
2O/Al
2O
3=11.0
(TPA)2O/Al
2O
3=7.5
SiO
2/Al
2O
3=280.0
H
2O/Al
2O
3=4000
であった。
【0063】
混合ヒドロゲルスラリー(M6)10.022kgをオートクレーブにて、120℃で25時間、撹拌しながら水熱処理を行った。[工程(b)]
その後、70℃まで冷却し、結晶化スラリーを濾過・分離して合成母液4.352kgと、シリカライト(6-A)のケーキ5.67kgを採取した。[工程(c)]
シリカライト(6-A)のケーキの一部を引き続き洗浄し、乾燥してシリカライト(6-A)を得た。
シリカライト(6-A)について、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
【0064】
シリカライト(6-B)の合成
上記で合成したシリカライト(6-A)のケーキ5.60kgを、約1.3mmφのタングステンボール9kgを有する磁性ボールミルに充填し、回転数30rpmで40時間粉砕した。[工程(d)]
ボールミルより微細化されたシリカライト(6-A)のスラリーの一部を取り出し、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
【0065】
ついで、微細化されたシリカライト(6-A)のスラリー5.50kgと前記工程(c)で得られた合成母液4.350kgとを混合し、1時間撹拌混合した。[工程(e)]
ついで、オートクレーブにて、120℃で15時間、撹拌しながら水熱処理を行った。[工程(f)]
【0066】
その後、70℃まで冷却し、シリカライト(6-B)スラリーを取り出し濾過、洗浄、乾燥してシリカライト(6-B)を得た。
得られたシリカライト(6-B)について、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。また、微細化されたシリカライト(6-B)の結晶度、比表面積と対比した結晶度回復率、比表面積回復率を求め、結果を表に示す。
【0067】
[比較例1]
Na−Y型ゼオライト(R1-B)の合成
実施例1の工程(d)において、Na−Y型ゼオライト(1-A) のケーキ1.50kgを、約1.3mmφのタングステンボール9kgを有する磁性ボールミルに充填し、回転数30rpmで48時間粉砕した以外は同様にして、Na−Y型ゼオライト(1-A)を粉砕した。
ボールミルより微細化されたNa−Y型ゼオライト(R1-A)のスラリーの一部を取り出し、結晶形、結晶度、組成分析(SiO2/Al2O3モル比)、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
【0068】
ついで、微細化されたNa−Y型ゼオライト(R1-A)のスラリー1.30kgと前記工程(c)で得られた合成母液1.25kgとを混合し、1時間撹拌混合した。[工程(e)]
ついで、結晶化槽にて、95℃で15時間、水熱処理を行った。[工程(f)]
【0069】
その後、70℃まで冷却し、Na−Y型ゼオライト(R1-B)スラリーを取り出し濾過、洗浄、乾燥してNa−Yゼオライト(R1-B)を得た。
得られたNa−Yゼオライト(R1-B)について、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。また、微細化されたNa−Y型ゼオライト(R1-A)の結晶度、比表面積と対比した結晶度回復率、比表面積回復率を求め、結果を表に示す。
【0070】
[比較例2]
Na−Y型ゼオライト(R2-B)の合成
実施例1の工程(d)において、Na−Y型ゼオライト(1-A) のケーキ1.50kgを、約1.3mmφのタングステンボール9kgを有する磁性ボールミルに充填し、回転数30rpmで4時間粉砕した以外は同様にして、Na−Y型ゼオライト(1-A)を粉砕した。 [工程(d)]
ボールミルより微細化されたNa−Y型ゼオライト(R2-A)のスラリーの一部を取り出し、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
【0071】
ついで、微細化されたNa−Y型ゼオライト(R2-A)のスラリー1.30kgと前記工程(c)で得られた合成母液1.25kgとを混合し、1時間撹拌混合した。[工程(e)]
ついで、結晶化槽にて、95℃で15時間、水熱処理を行った。[工程(f)]
【0072】
その後、70℃まで冷却し、Na−Y型ゼオライト(R2-B)スラリーを取り出し濾過、洗浄、乾燥してNa−Yゼオライト(R2-B)を得た。
得られたNa−Yゼオライト(R2-B)について、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。また、微細化されたNa−Y型ゼオライト(R2-A)の結晶度、比表面積と対比した結晶度回復率、比表面積回復率を求め、結果を表に示す。
【0073】
[比較例3]
ZSM−5型ゼオライト(R3-B)の合成
実施例3の工程(d)において、ZSM−5型ゼオライト(3-A)のケーキ0.80kgを、約1.3mmφのタングステンボール9kgを有する磁性ボールミルに充填し、回転数30rpmで96時間粉砕した以外は同様にして、ZSM−5型ゼオライト(R3-A)を粉砕した。[工程(d)]
ボールミルより微細化されたZSM−5型ゼオライト(R3-A)のスラリーの一部を取り出し、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
【0074】
ついで、微細化されたZSM−5型ゼオライト(R3-A)のスラリー0.80kgと前記工程(c)で得られた合成母液2.50kgとを混合し、1時間撹拌混合した。[工程(e)]
ついで、結晶化槽にて、170℃で15時間、撹拌しながら水熱処理を行った。[工程(f)]
【0075】
その後、70℃まで冷却し、ZSM−5型ゼオライト(R3-B)スラリーを取り出し濾過、洗浄、乾燥してZSM−5型ゼオライト(R3-B)を得た。
得られたZSM−5型ゼオライト(R3-B)について、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。また、微細化されたZSM−5型ゼオライト(R3-A)の結晶度、比表面積と対比した結晶度回復率、比表面積回復率を求め、結果を表に示す。
【0076】
[比較例4]
シリカライトゼオライト(R4-B)の合成
混合ヒドロゲルスラリー(RM4)の調製
SiO
2濃度20重量%シリカゾル9.235kgに水0.361kgと、濃度40重量%の水酸化テトラプロピルアンモニウム(TPAOH)水溶液0.419kgと、実施例2と同様にして調製したアルミノシリケート溶液(S2)0.007kgを加え、室温で3時間攪拌熟成して、混合ヒドロゲルスラリー(RM4)を調製した。このときの組成は酸化物モル比で、
Na
2O/Al
2O
3=11.0
(TPA)2O/Al
2O
3=7.5
SiO
2/Al
2O
3=280.0
H
2O/Al
2O
3=4000
であった。
【0077】
混合ヒドロゲルスラリー(RM4)10.022kgをオートクレーブにて、120℃で50時間、撹拌しながら水熱処理を行った。[工程(b)]
その後、70℃まで冷却し、結晶化スラリーを濾過・分離して合成母液4.352kgと、シリカライト(R4-A)のケーキ5.67kgを採取した。[工程(c)]
シリカライト(R4-A)のケーキの一部を引き続き洗浄し、乾燥してシリカライト(R4-A)を得た。
シリカライト(R4-A)について、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
【0078】
シリカライト(R4-B)の合成
上記で合成したシリカライト(R4-A)のケーキ5.60kgを、約1.3mmφのタングステンボール9kgを有する磁性ボールミルに充填し、回転数30rpmで80時間粉砕した。[工程(d)]
ボールミルより微細化されたシリカライト(R4-A)のスラリーの一部を取り出し、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
【0079】
ついで、微細化されたシリカライト(R4-A)のスラリー5.50kgと前記工程(c)で得られた合成母液4.350kgとを混合し、1時間撹拌混合した。[工程(e)]
ついで、結晶化槽にて、120℃で15時間、撹拌しながら水熱処理を行った。[工程(f)]
【0080】
その後、70℃まで冷却し、シリカライト(R4-B)スラリーを取り出し濾過、洗浄、乾燥してシリカライト(R4-B)を得た。
得られたシリカライト(R4-B)について、結晶形、結晶度、組成分析、比表面積、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。また、微細化されたシリカライト(R4-B)の結晶度、比表面積と対比した結晶度回復率、比表面積回復率を求め、結果を表に示す。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】