特許第6173263号(P6173263)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6173263
(24)【登録日】2017年7月14日
(45)【発行日】2017年8月2日
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/08 20060101AFI20170724BHJP
【FI】
   G03G15/08 348B
【請求項の数】8
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-132967(P2014-132967)
(22)【出願日】2014年6月27日
(65)【公開番号】特開2016-12014(P2016-12014A)
(43)【公開日】2016年1月21日
【審査請求日】2016年7月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(72)【発明者】
【氏名】脇本 篤宏
【審査官】 飯野 修司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−139067(JP,A)
【文献】 特開2007−033638(JP,A)
【文献】 特開2007−156166(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0018685(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に装着されるトナー容器と、
前記トナー容器に形成されたトナー排出口を開閉可能な開閉部材と、
第1操作位置と第2操作位置との間で操作されることにより前記開閉部材を前記第1操作位置に対応する閉位置又は前記第2操作位置に対応する開位置のいずれかに移動させるレバー部材と、
前記レバー部材の操作により入力された駆動力を前記開閉部材に伝達する駆動伝達機構と、
前記レバー部材が前記第1操作位置に位置しているときに前記開閉部材を前記閉位置へ向けて付勢し、前記レバー部材が前記第2操作位置に位置しているときに前記開閉部材を前記開位置へ向けて付勢する付勢部材と、を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記駆動伝達機構は、前記レバー部材に入力された前記駆動力を受ける入力伝達部と、前記入力伝達部から前記駆動力を受ける中間伝達部と、前記中間伝達部から前記駆動力を受けて前記開閉部材に伝達する出力伝達部と、を有し、
前記付勢部材は、前記中間伝達部と前記出力伝達部との間に介在している請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記中間伝達部及び前記出力伝達部それぞれは、互いに噛み合わされたギヤ部を有する回転体であり、
前記付勢部材は、前記レバー部材が操作されたことに応じて前記中間伝達部及び前記出力伝達部それぞれが回転動作することにより伸縮するバネ部材である請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記付勢部材は、前記レバー部材の操作範囲内において前記第1操作位置及び前記第2操作位置を除く所定の位置に前記レバー部材が位置しているときに最大に伸張する請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記所定の位置は、前記操作範囲の中間位置よりも前記第1操作位置寄りの位置である請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記所定の位置は、前記操作範囲の中間位置よりも前記第2操作位置寄りの位置である請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記トナー容器は、前記レバー部材及び前記開閉部材を有し、
前記装置本体は、前記駆動伝達機構を有し、
前記入力伝達部は、前記レバー部材の操作により入力される前記駆動力を受けるものであり、
前記出力伝達部は、前記中間伝達部を介して前記入力伝達部から伝達される前記駆動力を前記開閉部材に伝達するものである請求項2から6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記レバー部材は、前記トナー容器が前記装置本体に装着された状態で前記入力伝達部に連結して前記入力伝達部に前記駆動力を伝達可能な第1連結部を有し、
前記開閉部材は、前記トナー容器が前記装置本体に装着された状態で前記出力伝達部に連結して前記出力伝達部から前記駆動力を受けることが可能な第2連結部を有する請求項7に記載の画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー容器から装置本体へトナーを排出するためのトナー排出口を開閉可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式によって印刷用紙に画像を形成する複写機やプリンター等の画像形成装置には現像装置が搭載されている。現像装置により現像が行われることによって、現像装置の内部のトナーが減少する。そのため、画像形成装置は、トナーが収容されたトナー容器を着脱可能に構成されており、トナー容器が装着された状態で、トナー容器から現像装置へトナーを供給する。トナー容器には、トナーを外部へ排出するためのトナー排出口と、このトナー排出口を開閉するための開閉部材(シャッター部材)とが設けられている。従来、トナー容器又は装置本体に付属の操作レバーが操作されることにより、開閉部材が開位置と閉位置との間を変位し、これにより、トナー排出口が開閉される(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−80477号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、操作レバーと開閉部材との間にギヤなどの伝達機構が介在している場合、伝達機構の伝達ロスによって、開閉部材が開位置又は閉位置まで変位しないという問題が生じうる。開閉部材が開位置に正確に配置されない場合、トナー排出口が完全に開状態とならず、トナーの排出が円滑に行われなくなる。また、開閉部材が閉位置に正確に配置されない場合、トナー容器が装置本体から取り外されたときにトナーがトナー排出口の隙間から漏れ出し、トナー容器の装着部周辺をトナーで汚すことになる。
【0005】
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、開閉部材を開位置又は閉位置に正確に変位させて、トナー排出口を確実に開閉することが可能な画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の局面に係る画像形成装置は、トナー容器と、開閉部材と、レバー部材と、駆動伝達機構と、付勢部材と、を備える。前記トナー容器は、装置本体に装着されるように構成されている。前記開閉部材は、前記トナー容器に形成されたトナー排出口を開閉可能に構成されている。前記レバー部材は、第1操作位置と第2操作位置との間で操作されることにより前記開閉部材を前記第1操作位置に対応する閉位置又は前記第2操作位置に対応する開位置のいずれかに移動させる。前記駆動伝達機構は、前記レバー部材の操作により入力された駆動力を前記開閉部材に伝達する。前記付勢部材は、前記レバー部材が前記第1操作位置に位置しているときに前記開閉部材を前記閉位置へ向けて付勢し、前記レバー部材が前記第2操作位置に位置しているときに前記開閉部材を前記開位置へ向けて付勢する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、開閉部材を開位置又は閉位置に正確に変位させて、トナー排出口を確実に開閉することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
図2図2は、画像形成装置の中間転写ユニットにトナーコンテナが装着された状態を示す斜視図である。
図3図3は、トナーコンテナ及びその装着部を示す斜視図である。
図4図4は、トナーコンテナの右側部の構成を示す側面図である。
図5図5は、トナーコンテナの右側部の構成を示す側面図である。
図6図6は、操作部のレバーが回動されたトナーコンテナの右側部の構成を示す斜視図である。
図7図7は、操作部のレバーの操作位置に応じた第1連結部及び第2連結部の位置を示す斜視図である。
図8図8は、トナーコンテナの右側部の断面構成を示す断面図である。
図9図9は、装着部の支持プレートの構成を部分的に示す図である。
図10図10は、駆動伝達機構を拡大して示す図である。
図11図11は、駆動伝達機構を拡大して示す斜視図である。
図12図12は、駆動伝達機構の動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。以下の説明では、本発明の実施形態に係る画像形成装置10が平坦な支持面に設置された状態(図1に示す状態)を基準として上下方向6を定義する。また、図1の紙面に対して左側を画像形成装置10の正面側(前面側)として前後方向7を定義する。また、図1の画像形成装置10を正面から見て左右方向8(図1の紙面に垂直な方向)を定義する。したがって、図1の紙面に対して手前が画像形成装置10の右側であり奥が左側である。
【0010】
[画像形成装置10]
画像形成装置10は、少なくとも印刷機能を備えた装置である。図1に示すように、画像形成装置10は、所謂タンデムタイプのカラープリンターである。この画像形成装置10は、トナーを含む現像剤を用いて、シート状の印刷用紙に画像を印刷する。なお、画像形成装置10は、印刷機能を備えたものであればよく、例えば、前記印刷機能を含む複数の機能を備えた複合機や、FAX装置、複写機などの画像形成装置であってもよい。もちろん、カラー画像を形成するものでなく、単一色の画像を形成するものであってもよい。
【0011】
図1に示すように、画像形成装置10は、主として、4つの画像形成部21と、中間転写ユニット22と、給紙装置25と、定着装置26と、二次転写装置27と、露光装置24と、4つのトナーコンテナ50(50A〜50D)と、を備える。これらの構成要素は、画像形成装置10の外部フレーム(不図示)や内部フレーム(不図示)などを構成する筐体としての装置本体28に取り付けられている。なお、トナーコンテナ50は、画像形成装置10におけるトナー容器の一例である。
【0012】
4つの画像形成部21は、装置本体28の内部において、中間転写ユニット22の下方に配置されている。各画像形成部21は、前後方向7に沿って並設されている。各画像形成部21は、所謂電子写真方式に基づいて印刷用紙に画像を形成する画像形成処理を実行する。具体的に、各画像形成部21は、不図示のネットワーク通信部を介して外部から入力された画像データに基づいて、印刷用紙に画像を印刷する。画像形成部21は、感光体ドラム11、帯電装置(不図示)、現像装置12、一次転写装置13等を備えている。画像形成部21は、感光体ドラム11にトナー像を形成し、中間転写ユニット22が備える転写ベルト23にトナー像を順次重ね合わせて転写する。転写ベルト23は、矢印19の方向へ移動しており、その移動中の転写ベルト23にトナー像が順次転写される。図1に示す例では、装置本体28の内部において転写ベルト23の移動方向(矢印19方向)の下流側から順に、ブラック色、シアン色、マゼンタ色、イエロー色に対応する画像形成部21が一列に配置されている。
【0013】
中間転写ユニット22は、画像形成部21の上方に配置されている。中間転写ユニット22の前後方向8の両端に駆動プーリー31及び従動プーリー32が設けられている。転写ベルト23は、駆動プーリー31及び従動プーリー32それぞれに掛け渡すように支持されている。これにより、ベルト面が水平な状態で前後方向8に延在している。また、転写ベルト23が駆動プーリー31及び従動プーリー32に支持されることにより、転写ベルト23は、その表面が各感光体ドラム11の表面に接しながら矢印19の方向へ移動(走行)可能となる。転写ベルト23は、例えばゴムやウレタン等の素材からなる無端環状のベルトである。
【0014】
二次転写装置27は、転写ベルト23に転写された複数色からなるトナー像を印刷用紙に転写する。トナー像が転写された印刷用紙は、定着装置26に搬送される。定着装置26は、印刷用紙に転写されたトナー像を熱によってその印刷用紙に定着させる。定着装置26は、高温に加熱される加熱ローラー26Aと、この加熱ローラー26Aに対向配置された加圧ローラー26Bとを有する。定着装置26に搬送された印刷用紙は、加熱ローラー26Aと加圧ローラー26Bとの間のニップ部で所定の付勢力によって挟持されつつ搬送されることにより、トナー像が印刷用紙に溶着される。その後、印刷用紙は、装置本体28の上部に設けられた排紙トレイ29に排出される。
【0015】
画像形成装置10は、転写ベルト23を搬送ベルトとして用い、その搬送ベルト上に搬送される印刷用紙にトナー像が直接に重ね合わせて転写される構成であってもよい。また、画像形成装置10は、転写ベルト23に代えてローラー状の中間転写部材を用いる構成であってもよい。
【0016】
4つのトナーコンテナ50(50A〜50D)は、中間転写ユニット22の上方に配置されている。4つのトナーコンテナ50は、装置本体28の内部において、転写ベルト23に沿って前後方向7に沿って一列に並んで設けられている。トナーコンテナ50は、対応する色の現像装置12にトナーを供給するように構成されている。
【0017】
図2に示すように、装置本体28の内部には、複数のトナーコンテナ50を装着するための装着部34が設けられている。具体的には、装着部34は、中間転写ユニット22の上部に設けられている。装置本体28の上部のトップカバー33が装置本体28の支軸33A(図1参照)を中心に開閉可能に支持されている。トップカバー33が上方(開方向)へ回動されると、トナーコンテナ50が装着される装着部34が露出される。装着部34は、中間転写ユニット22の上部に一体に形成されており、各トナーコンテナ50は、装着部34に収納されるように装着される。なお、装着部34は中間転写ユニット22の上部に一体に形成されたものに限られず、中間転写ユニット22とは別部材として装置本体28に取り付けられたものであってもよい。
【0018】
各トナーコンテナ50には、画像形成部21の各色に対応する色のトナーが収容されている。具体的には、各トナーコンテナ50(50A〜50D)それぞれには、ブラック色、シアン色、マゼンタ色、イエロー色のトナーが個別に収容されている。図1及び図2に示すように、4つのトナーコンテナ50のうち、最も後方に位置するトナーコンテナ50Aは他のトナーコンテナ50B〜50Dよりも大容量タイプのものであり、このトナーコンテナ50Aにブラック色のトナーが収容されている。また、トナーコンテナ50B〜50Dはいずれも同じ形状であり同じ容量のものである。トナーコンテナ50Bにシアン色のトナーが収容されており、トナーコンテナ50Cにマゼンタ色のトナーが収容されており、トナーコンテナ50Dにイエロー色のトナーが収容されている。
【0019】
[トナーコンテナ50の構成]
以下、トナーコンテナ50の構成について説明する。ここで、大容量タイプのトナーコンテナ50Aと他のトナーコンテナ50B〜50Dとは、トナー収容部のサイズが異なる以外は同じ構成である。また、トナーコンテナ50B〜50Dは配置位置が異なる以外は同じ構成である。そのため、以下の説明では、トナーコンテナ50A〜50Dをトナーコンテナ50として説明する。
【0020】
トナーコンテナ50は、現像装置12に供給されるトナーを収容する。図3乃至図5に示すように、トナーコンテナ50は、筐体51と、トナー排出口52(図4参照)と、開閉機構53(図4参照)と、操作部54と、カバー72と、を備えている。開閉機構53は本発明の開閉部材の一例である。筐体51は、画像形成装置10の装着部34に装着される。トナーは筐体51の内部に収容されている。図4に示すように、トナー排出口52は筐体51に形成されている。トナー排出口52は、筐体51の底面の右端部に形成されている。また、図5に示すように、操作部54は、ユーザーによって操作可能なように筐体51に設けられている。
【0021】
図2及び図3に示すように、装置本体28は、筐体51が装着される支持プレート42,43を有している。支持プレート42,43は、板状に形成されており、前後方向7へ延出している。支持プレート42,43は、装着部34において互いに対向する位置に配置されている。図2に示すように、支持プレート42は装着部34の左端部に立設されている。図3に示すように、支持プレート43は装着部34の右端部に立設されている。支持プレート42,43は、4つのトナーコンテナ50の両端を支持する。
【0022】
支持プレート43の一方側(左側)の左側面43A(図3参照)には、斜め上方に延びる溝状のコンテナガイド45が複数形成されている。コンテナガイド45は、支持プレート43の左側面43Aが厚み方向に凹まされて溝状に形成されている。また、コンテナガイド45は、支持プレート43の上端側が末広がり状に形成されている。筐体51の右端部は、コンテナガイド45により支持プレート43の上端から斜め下方に案内されることによって支持プレート43に装着される。
【0023】
筐体51は、樹脂材料からなり、図3に示すように、左右方向8に長い箱状に形成されている。つまり、筐体51の長手方向が、図1に示す画像形成装置10の左右方向8に一致する。
【0024】
図3に示すように、筐体51は、コンテナ本体55と、蓋部56とを有する。コンテナ本体55は、上部が開放された有底の箱形状に形成されている。蓋部56は、コンテナ本体55の上部の開放部分を閉塞している。コンテナ本体55の内部には、トナーを攪拌する攪拌パドル(不図示)と、トナー排出口52へトナーを搬送するスクリュー部58(図8参照)とが設けられている。
【0025】
図5に示すように、コンテナ本体55の右側の側壁55Bを覆うようにカバー72が設けられている。側壁55Bには、筐体51の内部へトナーを充填するためのトナー充填口59が設けられている。トナー充填口59は栓部材60によって閉塞されている。
【0026】
図4図5、及び図8に示すように、トナー排出口52は、トナーコンテナ50に形成されている。詳細には、トナー排出口52は、コンテナ本体55の底部の右端側に形成されている。トナー排出口52は、コンテナ本体55の底部の壁を下方へ貫通するように形成されている。具体的には、図8に示すように、コンテナ本体55の右端部には、右方に突出して延びる略円筒状の突出部55Aが形成されている。そして、トナー排出口52は、突出部55Aの周壁を下方に貫通するように形成されている。
【0027】
開閉機構53は、トナー排出口52を開閉するものであり、図8に示すように、シリンダ61と、開口部62と、シール部材63と、第2連結部79と、を有している。シリンダ61は、円筒形状に形成されており、コンテナ本体55の右端部に設けられた突出部55Aの内部に挿通されている。シリンダ61の右端部は閉塞されている。また、シリンダ61の右端部には、後述の第2連結部79が一体に設けられている。開口部62は、シリンダ61の側面(下側の面)に形成されている。また、シール部材63は、突出部55Aの内壁面におけるトナー排出口52の周りに設けられている。シール部材63は、トナーの飛散を防止するためのものである。
【0028】
シリンダ61の右端部における内側には、軸受64が形成されている。この軸受64によってスクリュー部58の一方端がシリンダ61内で回転自在に支持される。
【0029】
シリンダ61は、突出部55Aに対して回転自在に装着されている。第2連結部79に回転力が入力されると、シリンダ61は回転される。シリンダ61が回転してシリンダ61の開口部62がトナー排出口52に重なることによって、図8に示すようにトナー排出口52が開放される。以下、トナー排出口52が開放されるシリンダ61の位置(図8に示す位置)を開位置と称する。シリンダ61が前記開位置まで回転した場合に、筐体51内のトナーがトナー排出口52から外部へ円滑に排出可能となる。一方、開口部62が形成されていないシリンダ61の周壁部分がトナー排出口52に重なる位置までシリンダ61が回転されると、トナー排出口52はシリンダ61の周壁によって閉塞される。以下、トナー排出口52が閉塞されるシリンダ61の位置を閉位置と称する。シリンダ61が前記閉位置まで回転した場合に、トナー排出口52を完全に閉塞する。
【0030】
シリンダ61は、第2連結部79が回転されることによって、前記開位置と前記閉位置との間で変位可能である。つまり、トナー排出口52は、シリンダ61が回転されることによって開閉される。第2連結部79は、トナーコンテナ50が装着部34に装着されることによって、装置本体28(詳細には装着部34)に設けられた駆動伝達機構76(図9乃至図12参照)に連結される。これにより、第2連結部79は、駆動伝達機構76から前記回転力を受けることができる。なお、駆動伝達機構76、及び、第2連結部79の詳細については後述する。
【0031】
トナーコンテナ50が装着部34に装着されると、トナー排出口52は、中間転写ユニット22に形成された連通口(不図示)に対向する位置に配置されて、前記連通口に密着する。前記連通口から不図示の搬送経路を経てトナーが現像装置12に供給される。このような位置関係となるように、装着部34におけるトナーコンテナ50の装着位置が定められている。操作部54は、トナーコンテナ50が装着部34に装着された状態で、トナー排出口52を開閉するために用いられる。操作部54は、図5に示すように、コンテナ本体55の右端部に設けられている。操作部54は、コンテナ本体55に回転可能に支持された軸部66と、軸部66に固定されて軸部66から延出されたレバー67(レバー部材の一例)とを有している。
【0032】
軸部66は、筐体51の右端部から右方へ突出する軸心を有している。レバー67は、軸部66の軸心周りに軸部66と一体に回動可能となっている。レバー67も前記軸心周りに軸部66と一体に回動可能となる。本実施形態では、操作部54は、レバー67が前方へ傾倒した第1操作位置(図6(A)に示す姿勢)と、レバー67が後方へ傾倒した第2操作位置(図6(B)に示す姿勢)との間で回動可能である。本実施形態では、レバー67が、前記第1操作位置と前記第2操作位置との間で操作されることにより、開閉機構53のシリンダ61を前記第1操作位置に対応する前記閉位置又は前記第2操作位置に対応する前記開位置のいずれかに移動させる。ここで、前記第1操作位置は、シリンダ61の前記閉位置に対応する姿勢である。具体的には、シリンダ61を前記閉位置に維持させるか又は前記閉位置に変位させる場合に、レバー67が前記第1操作位置に配置される。一方、前記第2操作位置は、シリンダ61の前記開位置に対応する姿勢である。具体的には、シリンダ61を前記開位置に維持させるか又は前記開位置に変位させる場合に、レバー67が前記第2操作位置に配置される。
【0033】
また、コンテナ本体55の右端部には、ロック部材71が設けられている。ロック部材71は、操作部54及び開閉機構53を誤作動させないようにロック状態とするためのものである。すなわち、ロック部材71は、操作部54の操作が規制されるように操作部54をロック状態にする。さらに、ロック部材71は、開閉機構53の開閉動作が規制されるように開閉機構53をロック状態にする。ロック部材71には、右方に突出した爪状の解除部71Aが一体に形成されている。なお、本発明の主要構成ではないため、ロック部材71の詳細な説明は省略する。
【0034】
図4及び図5に示すように、コンテナ本体55の右端部の側壁55Bには、カバー72が取り付けられている。カバー72は、レバー67の基端側の部分やロック部材71などを覆うように取り付けられている。カバー72の上壁72Aには円弧形状のスリット72Cが形成されており、このスリット72Cからレバー67の上端が上方へ露出している。カバー72の右側壁72Bには開口72Dが形成されており、この開口72Dから後述の第1連結部78が右方へ露出している。また、右側壁72Bには、上下に延びると共に下方に開放されたガイド溝72Eが形成されている。そして、図7(A)に示すように、ロック部材71の解除部71Aは、ガイド溝72Eにおいてカバー72から露出している。なお、シリンダ61の第2連結部79はカバー72で覆われていない。
【0035】
カバー72は、コンテナ本体55の右端部から右方に突出したブロック状の位置決め突部73を有している。位置決め突部73は、コンテナガイド45(図3参照)に嵌め入れ可能な幅サイズに形成されており、コンテナガイド45の溝幅よりも若干小さい幅サイズに形成されている。これにより、コンテナガイド45に位置決め突部73が装着可能となる。具体的には、図3に示すように、位置決め突部73がコンテナガイド45に嵌め込まれて、コンテナガイド45により斜め下方に案内されることによって、筐体51が支持プレート43に装着されるようになっている。
【0036】
ここで、図9は支持プレート43の外観を示している。図10及び図11は駆動伝達機構76を拡大して示している。図12は、駆動伝達機構76の動作説明図である。なお、図9は、支持プレート43を左側面43Aから見た図である。図10は、図9における一つのコンテナガイド45の周辺の拡大図である。また、図11は、支持プレート43を右側面43Bから見た図である。図12(A)は、レバー67が前記第1操作位置にあるときの状態を示す。図12(B)は、レバー67が前記第1操作位置と前記第2操作位置の中間位置にあるときの状態を示す。図12(C)は、レバー67が前記第2操作位置にあるときの状態を示す。
【0037】
図9に示すように、駆動伝達機構76は、支持プレート43の右側面43Bに設けられている。支持プレート43におけるコンテナガイド45の下部は、第1溝部45A及び第2溝部45Bの二股に分かれている。第1溝部45Aと第2溝部45Bとの間には、これら第1溝部45A及び第2溝部45Bに沿って延びる突条部46が形成されている。
【0038】
カバー72がコンテナガイド45によって斜め下方の装着方向に案内される際に、突条部46はカバー72のガイド溝72Eに挿入される。その後、突部としての突条部46の上端がロック部材71の解除部71Aに当接してロック部材71を押し上げる。このようにして、ロック部材71は、トナーコンテナ50が支持プレート43に装着される際に、突条部46に当接してロック解除方向へ動作して、ロック部材71による操作部54及び開閉機構53のロック状態が解除されるようになっている。
【0039】
図10及び図11に示すように、装置本体28には、駆動伝達機構76が設けられている。駆動伝達機構76は、装置本体28を構成する支持プレート43に設けられている。本実施形態では、4つのトナーコンテナ50に対応して4つの駆動伝達機構76が設けられている。各駆動伝達機構76は、前後方向7へ並んで支持プレート43の右側面43Bに設けられている。
【0040】
駆動伝達機構76は、支持プレート43にトナーコンテナ50が装着された状態で、操作部54のレバー67の操作によって入力された操作駆動力(駆動力)を開閉機構53に伝達するように構成されている。
【0041】
駆動伝達機構76は、第1回転部74(入力伝達部)と、中間回転部81(中間伝達部)と、第2回転部75(出力伝達部)と、を有する。第1回転部74は、操作部54のレバー67が操作されたときに操作部54により入力される操作駆動力を受ける部分である。操作駆動力を受けた第1回転部74は、その操作駆動力を中間回転部81に伝達する。中間回転部81は、操作部54のレバー67の操作により入力された前記操作駆動力を第1回転部74から受ける部分であり、受けた前記操作駆動力を第2回転部75に伝達する。第2回転部75は、中間回転部81から伝達された前記操作駆動力を受けて、その操作駆動力を外部(開閉機構53)へ出力(伝達)する部分である。言い換えると、第2回転部75は、中間回転部81を介して第1回転部74から伝達された前記操作駆動力を受けて、その操作駆動力を外部(開閉機構53)へ出力(伝達)する。第1回転部74は、前記操作駆動力を受けて回転可能である。中間回転部81は、第1回転部74に連動して回転可能である。第2回転部75は、第1回転部74及び中間回転部81に連動して回転可能である。
【0042】
第1回転部74は、コンテナガイド45における第1溝部45Aの下端に配置されており、支持プレート43に回転可能に支持されている。一方、第2回転部75は、第2溝部45Bの下端に配置されており、支持プレート43に回転可能に支持されている。第1回転部74及び第2回転部75は、互いに離れており、直接に駆動伝達する構成とはなっていない。第1回転部74と第2回転部75との間に中間回転部81が設けられており、中間回転部81は支持プレート43に回転可能に支持されている。中間回転部81は、第1回転部74及び第2回転部75それぞれに駆動伝達可能に連結されている。
【0043】
図11に示すように、第1回転部74は第1ギヤ部74Aを有する回転体である。また、第2回転部75は、第2ギヤ部75A(ギヤ部)を有する回転体である。中間回転部81は、第1ギヤ部74A及び第2ギヤ部75Aそれぞれに噛み合う中間ギヤ部81A(ギヤ部)を有する回転体である。第1ギヤ部74Aは第1回転部74に一体形成されている。中間ギヤ部81Aは中間回転部81に一体に形成されている。また、第2ギヤ部75Aは第2回転部75に一体形成されている。このため、第1ギヤ部74Aと中間ギヤ部81Aとが噛み合い、中間ギヤ部81Aと第2ギヤ部75Aとが噛み合った状態で第1回転部74が回転すると、中間回転部81は、第1回転部74の回転方向に対して逆回転し、第2回転部75は、第1回転部74の回転方向と同じ方向に回転する。
【0044】
本実施形態では、第1ギヤ部74A及び第2ギヤ部75Aは、第1回転部74の回転角度と第2回転部75の回転角度とが同じになるように設定されている。具体的には、第1ギヤ部74A及び第2ギヤ部75Aそれぞれの歯数とピッチが同じに形成されている。このため、例えば、第1回転部74がレバー67と共に45°回転したときに、第2回転部75も45°回転するようになっている。
【0045】
また、図11に示すように、駆動伝達機構76は、バネ77(付勢部材)を有する。バネ77は、トナーコンテナ50が装着部34に装着された状態で、レバー67が前記第1操作位置に位置しているときに、前記第2回転部75を介して開閉機構53を前記閉位置へ向けて付勢する。また、バネ77は、トナーコンテナ50が装着部34に装着された状態で、レバー67が前記第2操作位置に位置しているときに、前記第2回転部75を介して開閉機構53を前記開位置へ向けて付勢する。
【0046】
バネ77は、中間回転部81と第2回転部75との間に介在している。バネ77は、例えばコイルバネである。本実施形態では、バネ77は、レバー67が操作されたことに応じて中間回転部81及び第1回転部74それぞれが回転動作することにより伸縮するように取り付けられている。詳細には、中間回転部81は、その外周面から径方向外側へ突出する第1支持片81Bを有している。第1支持片81Bは、バネ77の一方側の端部が固定される部分である。つまり、第1支持片81Bは、バネ77の一方端を支持している。中間回転部81の回転に伴い第1支持片81Bも回動するため、中間回転部81が回転すると第1支持片81Bによるバネ77の支持位置が変化する。第2回転部75は、その外周面から径方向外側へ突出する第2支持片75Cを有している。第2支持片75Cは、バネ77の他方側の端部が固定される部分である。つまり、第2支持片75Cは、バネ77の他方端を支持している。中間回転部81の回転に伴い第2支持片75Cも回動するため、中間回転部81が回転すると第2支持片75Cによるバネ77の支持位置が変化する。
【0047】
図11に示すように、第1支持片81Bと第2支持片75Cとの間にバネ77が取り付けられている。バネ77は、収縮する方向に常にバネ力を発生させるものであり、所謂引っ張りバネである。本実施形態では、図12(B)に示されるように、中間回転部81の中心と第2回転部75の中心とを結ぶ線分上に第1支持片81B及び第2支持片75Cが配置されると、バネ77のバネ力が釣り合い、中間回転部81及び第2回転部75は静止した状態を維持する。この状態で、バネ77が最大に伸張することになる。このようにバネ77が釣り合い状態となるときのレバー67及びシリンダ61の位置は予め定められており、具体的には、レバー67が前記第1操作位置と前記第2操作位置との中間位置であり、シリンダ61が前記開位置と前記閉位置との中間位置である。ここで、レバー67の前記中間位置は、レバー67の操作範囲内において前記第1操作位置及び前記第2操作位置を除く所定の位置の一例である。
【0048】
図12(B)に示される状態から、レバー67が前記中間位置から前記第1操作位置側へ操作されると、バネ77の前記釣り合いが解除される。具体的には、レバー67の操作により第1回転部74は中間回転部81を時計回転方向へ回転させ、更に中間回転部81は第2回転部75を反時計回転方向へ回転させる。この場合、図12(A)に示されるよう、バネ77は、その収縮方向の力によって中間回転部81を更に時計回転方向へ回転させ、第2回転部75を更に反時計回転方向へ回転させる。このとき、前記中間位置から操作されたレバー67には、その後、操作駆動力が入力されていなくてもバネ77だけの力によって中間回転部81及び第2回転部75が回転される。これにより、第2回転部75の回転がシリンダ61に伝達されて、バネ77による付勢力によってシリンダ61が前記開位置に確実に変位される。
【0049】
一方、図12(B)に示される状態から、レバー67が前記中間位置から前記第2操作位置側へ操作されると、バネ77の前記釣り合いが解除される。具体的には、レバー67の操作により第1回転部74は中間回転部81を反時計回転方向へ回転させ、更に中間回転部81は第2回転部75を時計計回転方向へ回転させる。この場合、図12(B)に示されるよう、バネ77は、その収縮方向の力によって中間回転部81を更に反時計回転方向へ回転させ、第2回転部75を更に時計回転方向へ回転させる。このとき、中間レバー67には、操作駆動力が入力されていなくてもバネ77だけの力によって中間回転部81及び第2回転部75が回転される。このとき、前記中間位置から操作されたレバー67には、その後、操作駆動力が入力されていなくてもバネ77だけの力によって中間回転部81及び第2回転部75が回転される。これにより、第2回転部75の回転がシリンダ61に伝達されて、バネ77による付勢力によってシリンダ61が前記閉位置に確実に変位される。
【0050】
図4及び図5に示すように、操作部54は、第1連結部78を有している。第1連結部78は、レバー67が操作されることによって回転する。第1連結部78は、軸部66の右端に一体に形成されている。第1連結部78は、軸部66の右端から右方に突出した板状に形成されている。第1連結部78は、筐体51が支持プレート43に装着される際にカバー72がコンテナガイド45によって案内される装着方向(つまり、斜め下方)に延びている。第1連結部78は、トナーコンテナ50が支持プレート43のコンテナガイド45に装着された状態で、駆動伝達機構76の第1回転部74に連結される。つまり、第1連結部78は、トナーコンテナ50の装着状態において第1回転部74に連結する。これにより、操作部54の操作時に入力される前記操作駆動力が第1回転部74に伝達可能となる。
【0051】
図10に示すように、駆動伝達機構76の第1回転部74には、トナーコンテナ50の第1連結部78が連結される第1連結溝74Bが形成されている。第1連結溝74Bは、少なくとも一部が直線状に延びている。一方、第1連結部78は、第1連結溝74Bに嵌合する形状を有している。すなわち、第1連結溝74Bの溝幅は、第1連結部78の厚さと略同じになっている。第1連結部78は、筐体51が装置本体28に装着された場合に第1連結溝74Bに挿入され、第1回転部74に対して一体に回転可能に連結される。
【0052】
また、図4及び図5に示すように、トナーコンテナ50の開閉機構53は、シリンダ61と一体に回転する第2連結部79を有している。第2連結部79は、シリンダ61の右端に一体に形成されている。第2連結部79はシリンダ61の右端から右方に突出している。第2連結部79は、シリンダ61の軸方向に直交する断面が鈎状に形成されている。第2連結部79は、駆動伝達機構76の第2回転部75から前記操作駆動力を受ける部分である。第2連結部79は、トナーコンテナ50が支持プレート43のコンテナガイド45に装着された状態で、駆動伝達機構76の第2回転部75に連結される。つまり、第2連結部79は、トナーコンテナ50の装着状態において第2回転部75に連結する。これにより、第1回転部74、中間回転部81、及び第2回転部75を介して第2連結部79に前記操作駆動力が伝達可能となる。
【0053】
第2連結部79は、筐体51が支持プレート43に装着される際にカバー72がコンテナガイド45によって案内される装着方向(つまり、斜め下方)に延びている。第2連結部79の厚みは、第1連結部78の厚みよりも大きくなっている。
【0054】
図10に示すように、駆動伝達機構76の第2回転部75には、トナーコンテナ50の第2連結部79が連結される第2連結溝75Bが形成されている。第2連結溝75Bは、少なくとも一部が直線状に延びている。一方、第2連結部79(図4及び図5参照)は、第2連結溝75Bに嵌合する形状を有している。すなわち、第2連結溝75Bは、第2連結部79の厚みと略同じ溝幅を有している。したがって、第2連結溝75Bの溝幅は、第1連結溝74Bの溝幅と異なっている。第2連結部79は、筐体51が支持プレート43に装着された場合に第2連結溝75Bに挿入され、第2回転部75に対して一体に回転可能に連結される。そして、開閉機構53は、第2連結部79が第2回転部75と一体に回転することによって、シリンダ61を回転させて、トナー排出口52を開閉するように構成されている。
【0055】
次に、トナーコンテナ50の装置本体28への着脱動作について説明する。
【0056】
トナーコンテナ50が装置本体28に装着される前において、トナー排出口52はシリンダ61によって閉塞されており、操作部54及び開閉機構53は、ロック部材71によってロック状態になっている。このとき、第1連結部78と第2連結部79とは、図7(A)に示すように、カバー部材72がコンテナガイド45によって案内される装着方向(つまり、斜め下方)にそれぞれ延びている。また、レバー67は前記第1操作位置に位置しており、シリンダ61は前記閉位置に位置している。
【0057】
また、トナーコンテナ50が装置本体28に装着される前において、駆動伝達機構76における第1回転部74の第1連結溝74B、及び第2回転部75の第2連結溝75Bは、図10(A)に示すように、コンテナガイド45が延びる方向(つまり、カバー部材72が案内される装着方向)に延びている。
【0058】
そして、トナーコンテナ50を支持プレート43に装着させる場合、カバー部材72を支持プレート43のコンテナガイド45に挿入する。そのとき、カバー部材72はコンテナガイド45によって斜め下方に案内される。トナーコンテナ50の第1連結部78は第1溝部45Aによって案内されると共に、第2連結部79は第2溝部45Bによって案内される。そして、第1連結部78は、第1回転部74の第1連結溝74Bに連結されると共に、第2連結部79は、第2回転部75の第2連結溝75Bに連結される。
【0059】
また、カバー部材72がコンテナガイド45によって案内されているときに、突条部46の上端は、ロック部材71の爪部71Aに当接してロック部材71を押し上げる。これにより、第1連結部78が第1回転部74に連結されると共に第2連結部79が第2回転部75に連結された状態で、トナーコンテナ50の操作部54及び開閉機構53は、ロック状態が解除される。
【0060】
次に、操作部54のレバー67を回動させることによってトナー排出口52を開放させる。具体的には、レバー67を前記第1操作位置(図7(A)参照)から前記第2操作位置(図7(B)参照)へ向けて回動させる。トナーコンテナ50が支持プレート43に装着された状態で操作部54のレバー67を回動させると、操作部54の軸部66を介して第1連結部78に前記操作駆動力が入力される。これにより、軸部66及び第1連結部78がレバー67と一体に時計回り方向に回転する(図7(B)参照)。つまり、第1連結部78は、レバー67の回動角度と同じ角度だけ回転する。
【0061】
第1連結部78は、駆動伝達機構76の第1回転部74に連結されているので、この第1回転部74と一体に回転する。装置本体28側では、図9に示すように、第1回転部74の第1ギヤ部74Aが中間回転部81の中間ギヤ部81Aに噛み合っており、中間ギヤ部81Aは第2回転部75の第2ギヤ部74Aに噛み合っているので、第2回転部75は、第1回転部74から中間回転部81を介して前記操作駆動力が伝達されて、第1回転部74の回転方向と同じ回転方向に回転する。
【0062】
第2回転部75はトナーコンテナ50の第2連結部79に連結されているので、第2連結部79は、この第2回転部75と一体に回転する。そうして、第2連結部79が回転することにより、その第2連結部79と一体にシリンダ61が前記開位置側へ回転する。
【0063】
このとき、レバー67の回動動作の際に、バネ77が徐々に伸張するため、ユーザーはレバー67の操作の際に負荷を感じることになる。しかし、レバー67が第1操作位置と第2操作位置との中間位置を通り過ぎると、今度は、レバー67を操作しなくても、バネ77の収縮方向の力によってレバー67は自動的に第2操作位置まで回動する。レバー67が前記第2操作位置に到達した状態では、図12(C)に示すように、第2回転部75は、シリンダ61を前記開位置側へ回転させる方向の力をバネ77から受ける。このため、第1ギヤ部74Aから第2ギヤ部75Aまでの間にギヤロスがあっても、ギヤロスの影響を受けずに、第2回転部75は前記開位置に対応する位置に配置される。その結果、トナー排出口52が確実に前記開位置に変位させることができる。また、ユーザーは、レバー67を第2操作位置まで操作しなくてもよいので、レバー67の操作性が向上し、また、トナー排出口52の開閉の切り替わりが明確に把握でき、良好な操作感を得ることができる。
【0064】
トナー排出口52を閉じる時は、操作部54のレバー67を前記第2操作位置(図7(B)参照)から前記第1操作位置(図7(A)参照)へ回動させる。この回動にともない、軸部66及び第1連結部78がレバー67と一体に反時計回り方向に回転する(図7(A)参照)。つまり、第1連結部78は、レバー67の回動角度と同じ角度だけ回転する。
【0065】
装置本体28側では、図9に示すように、第2回転部75は、第1回転部74から中間回転部81を介して前記操作駆動力が伝達されて、第1回転部74の回転方向と同じ回転方向に回転する。第2回転部75はトナーコンテナ50の第2連結部79に連結されているので、第2連結部79は、この第2回転部75と一体に回転する。そうして、第2連結部79が回転することにより、その第2連結部79と一体にシリンダ61が前記閉位置側へ回転する。
【0066】
このとき、レバー67の回動動作の際に、バネ77が徐々に伸張するため、ユーザーはレバー67の操作の際に負荷を感じることになる。しかし、レバー67が第1操作位置と第2操作位置との中間位置を通り過ぎると、今度は、レバー67を操作しなくても、バネ77の収縮方向の力によってレバー67は自動的に第1操作位置まで回動する。レバー67が前記第1操作位置に到達した状態では、図12(A)に示すように、第2回転部75は、シリンダ61を前記閉位置側へ回転させる方向の力をバネ77から受ける。このため、第1ギヤ部74Aから第2ギヤ部75Aまでの間にギヤロスがあっても、ギヤロスの影響を受けずに、第2回転部75は前記閉位置に対応する位置に配置される。その結果、トナー排出口52が確実に前記閉位置に変位させることができる。この場合も、ユーザーは、レバー67の操作性が向上し、良好な操作感を得ることができる。
【0067】
本実施形態では、上述したように、バネ77としてコイルバネを例示したが、これは単なる一例であり、バネ77の機能を発揮しうる付勢部材であれば如何なる付勢部材であっても適用可能である。
【0068】
また、上述の実施形態では、第1ギヤ部74A及び第2ギヤ部75Aが、第1回転部74の回転角度と第2回転部75の回転角度とが同じになるように設定された構成について例示したが、本発明はこれに限られない。例えば、第1ギヤ部74A及び第2ギヤ部75Aは、第2回転部75の回転角度が第1回転部74の回転角度よりも大きくなるように設定されていてもよい。具体的には、レバー67が前記第1操作位置から第1回転部74とともに45°回転したときに、第2回転部75が90°回転するように設定されていてもよい。この場合、レバー67が前記第1操作位置から前記中間位置に到達するまでにバネ77が最大に伸張し、その後に収縮する方向へ付勢することになる。つまり、この構成では、レバー67の操作範囲において、前記中間位置よりも前記第1操作位置寄りの位置でバネ77が最大に伸張する。この場合、ユーザーは、トナーコンテナ50を装着後に、レバー67をわずかに回動させるだけで、トナー排出口52を前記閉位置から前記開位置に変位させることができる。
【0069】
また、第1ギヤ部74A及び第2ギヤ部75Aは、第2回転部75の回転角度が第1回転部74の回転角度よりも小さくなるように設定されていてもよい。具体的には、レバー67が前記第1操作位置から第1回転部74とともに90°回転したときに、第2回転部75が45°回転するように設定されていてもよい。この場合、レバー67が前記第1操作位置から前記中間位置を越えて更に回動させた位置においてバネ77が最大に伸張し、その後に収縮する方向へ付勢することになる。つまり、この構成では、レバー67の操作範囲において、前記中間位置よりも前記第2操作位置寄りの位置でバネ77が最大に伸張する。この場合、ユーザーは、トナーコンテナ50が装着されて、トナー排出口52が開いた状態にあるときに、レバー67をわずかに回動させるだけで、トナー排出口52を前記開位置から前記閉位置に変位させることができる。
【0070】
また、上述の実施形態では、操作部54がトナーコンテナ50に設けられた構成について例示したが、操作部54が装置本体28側に設けられた構成にも本発明は適用可能である。
【0071】
また、上述の実施形態では、4つのトナーコンテナ50を備えた画像形成装置10を例示したが、本発明は、1つのトナーコンテナ50を備えた画像形成装置にも適用可能である。
【符号の説明】
【0072】
10:画像形成装置
34:装着部
50:トナーコンテナ
52:トナー排出口
53:開閉機構
54:操作部
44:移動部材
67:レバー
74:第1回転部
75:第2回転部
76:駆動伝達機構
77:バネ
81:中間回転部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12