特許第6174121号(P6174121)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6174121
(24)【登録日】2017年7月14日
(45)【発行日】2017年8月2日
(54)【発明の名称】表示ミラー組立品
(51)【国際特許分類】
   B60R 1/04 20060101AFI20170724BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20170724BHJP
   B60R 1/12 20060101ALI20170724BHJP
【FI】
   B60R1/04 Z
   G09F9/00 362
   B60R1/12 Z
【請求項の数】15
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-509030(P2015-509030)
(86)(22)【出願日】2013年4月18日
(65)【公表番号】特表2015-516917(P2015-516917A)
(43)【公表日】2015年6月18日
(86)【国際出願番号】US2013037080
(87)【国際公開番号】WO2013162985
(87)【国際公開日】20131031
【審査請求日】2014年12月3日
(31)【優先権主張番号】61/637,527
(32)【優先日】2012年4月24日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/764,341
(32)【優先日】2013年2月13日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/830,806
(32)【優先日】2013年3月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500115826
【氏名又は名称】ジェンテックス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・ティー・フィッシュ・ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】ダニー・エル・ミニキー・ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】ブラッドリー・アール・ハムリン
(72)【発明者】
【氏名】イーサン・ジェイ・リー
(72)【発明者】
【氏名】エリック・ピー・カーン
【審査官】 山尾 宗弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−120649(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/090964(WO,A1)
【文献】 特表2009−529452(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3070845(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 1/04
B60R 1/12
G09F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用の表示ミラー組立品であって、
ハウジングと、
前記ハウジングと動作可能なように結合されたガラス要素と、
プリント基板に動作可能なように結合された前記ハウジングに取り付けられ、オンの状態とオフの状態に切り替えられるように構成された、表示モジュールと、
前記プリント基板に電気的に接続されたグレアセンサーと、
前記ガラス要素と動作可能なように結合されたアクチュエータ装置であって、前記アクチュエータ装置が、前記ガラス要素を一方向に傾けるように調節可能で、前記ガラス要素上にグレアがある場合には、前記ガラス要素を軸外の位置に移動させ、前記表示モジュールの前記オン/オフ状態を変化させ、かつ前記アクチュエータ装置が、前記ガラス要素を別の方向に傾けるように調節可能で、それによって前記ガラス要素を軸上の位置に移動させ、表示モジュールの前記オン/オフ状態を変化させるアクチュエータ装置と、を含む、表示ミラー組立品。
【請求項2】
前記ガラス要素が部分的反射型で部分的透過型の要素である、請求項1に記載の表示ミラー組立品。
【請求項3】
前記表示モジュールが前記アクチュエータ装置に近位の前記プリント基板に動作可能なように結合されている請求項1または2のいずれかの請求項に記載の表示ミラー組立品。
【請求項4】
請求項1または2のいずれかの請求項に記載の表示ミラー組立品であって、さらに、
前記表示ミラー組立品が使用中のときに、表示領域に表示可能な前記表示モジュールにある部分的透過型のグラフィックオーバーレイを含む、表示ミラー組立品。
【請求項5】
前記ガラス要素のエッジがクローム製リングエッジ処理を持つ、請求項1または2のいずれかの請求項に記載の表示ミラー組立品。
【請求項6】
前記ガラス要素の正面の外縁から、前記表示モジュールの正面の外縁までの距離が約9mm未満である、請求項1または2のいずれかの請求項に記載の表示ミラー組立品。
【請求項7】
前記表示モジュールが、前記ガラス要素の形状に対応した形状を持ち、また表示要素がLCD、LED、OLED、プラズマ、またはDLP表示要素である、請求項1または2のいずれかの請求項に記載の表示ミラー組立品。
【請求項8】
請求項7に記載の表示ミラー組立品であって、さらに、
前記表示要素の後に配置された光学的ブロックを含む、表示ミラー組立品。
【請求項9】
請求項8に記載の表示ミラー組立品であって、前記グレアセンサーが前記光学的ブロックの受け入れアパーチャ内に位置する、表示ミラー組立品。
【請求項10】
請求項1または2のいずれかの請求項に記載の表示ミラー組立品であって、さらに、
前記表示ミラー組立品内に表示される視野に関する情報をビューアーに提供する部分的透過型のグラフィックオーバーレイを含む、表示ミラー組立品。
【請求項11】
前記表示モジュールが、前記表示ミラー組立品内に表示される前記視野に関する情報をビューアーに提供する画像を表示する能力を持つ、請求項1または2のいずれかの請求項に記載の前記表示ミラー組立品。
【請求項12】
前記プリント基板が、前記ハウジング上に配置された外部のボタンと動作可能な形で結合されている、請求項1または2のいずれかの請求項に記載の前記表示ミラー組立品。
【請求項13】
さらに、金属材料から構成され、前記表示モジュールおよびリアシールドをキャリアプレートの助けなしに保持するよう構成されたフロントシールドを含む、請求項1または2のいずれかの請求項に記載の表示ミラー組立品。
【請求項14】
前記フロントシールドが前記第一の金属シールド部材であり、また前記フロントシールドが前記表示モジュールとの噛み合いのための一式の保持用タブを持つ、請求項13に記載の表示ミラー組立品。
【請求項15】
前記ガラス要素が電子光学的要素を含む、請求項1または2のいずれかの請求項に記載の表示ミラー組立品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にリアビュー装置システムに関連し、またさらに具体的には、部分的反射型で部分的透過型の要素および反射型要素の後ろにあるディスプレイを有する表示ミラー組立品に関連する。
関連出願の相互参照
【0002】
関連出願の相互参照
本明細書は、2013年3月14日付で提出された「表示ミラー組立品」という表題の米国特許出願第13/830,806号に対する優先権を主張するが、これは合衆国法典第35編害第119(e)項に基づき、2012年4月24日付で提出された「表示ミラーシステム」という表題の米国仮特許出願第61/637,527号、および2013年2月13日付で提出された「表示ミラーシステム」という表題の米国仮特許出願第61/764,341号に対する優先権を主張したもので、これらを参照することによりその全体を本書に組み込む。
【発明の概要】
【0003】
本発明の一態様には、第一の側および第二の側を含むフロントシールドを有する車両用の表示ミラー組立品が含まれる。部分的反射型で部分的透過型の要素は、第一の側に取り付けられる。リアシールドは、フロントシールドの後ろに配置される。表示モジュールは、フロントシールドとリアシールドの間に取り付けられ、フロントシールドから順に、ディスプレイ、オプティカルブロック、その上部エッジに沿って取り付けられたエッジライト式PCBを持つヒートシンク、およびPCBを含む。フロントシールドは、表示モジュールの少なくとも一つのコンポーネントに第一の固定機構で固定され、リアシールドは、表示モジュールの少なくとも一つのコンポーネントに第二の固定機構で固定されている。ハウジングは、少なくとも部分的にフロントシールド、表示モジュール、およびリアシールドを囲んでいる。
【0004】
本発明の別の態様は、RFシールド特性を持つ第一の金属シールド部材を有する表示ミラー用RFシールドを含む。第一の金属シールド部材は、表示モジュールを保持するよう構成された構造的特徴を持つキャリアプレートを形成する。第二の金属シールド部材は、RFシールド特性を備える。第一の金属シールド部材および第二の金属シールド部材はそれぞれ、第一の金属シールド部材と第二の金属シールド部材との間に配置された表示モジュールを動作可能なように噛み合わせる固定機構を持つ。
【0005】
本発明のさらに別の態様は、車両用の表示ミラー組立品を製造する方法を含む。部分的反射型で部分的透過型の要素は、フロントシールドの正面に取り付けられる。表示モジュールは、フロントシールドの裏面に位置し、フロントシールドは、表示モジュールに動作可能なように固定される。リアシールドは、表示モジュールの裏面に位置し、リアシールドは、表示モジュールに動作可能なように固定される。フロントシールド、表示モジュール、およびリアシールドは、ガラス要素と後部ハウジングの間に、キャリアプレートのない構成で動作可能なように固定される。
【0006】
本発明のこれらおよびその他の機能、利点、および目的は、当業者により、以下の明細書、請求の範囲、および添付図面を参照することにより、さらに理解・認識される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、車両用の表示ミラー組立品の上部正面斜視図である。
図2図2は、図1の表示ミラー組立品の下部正面斜視図である。
図3図3は、図1の表示ミラー組立品の側面図である。
図4図4は、図1の表示ミラー組立品の部分的に分解した上部斜視図である。
図5図5は、図1の表示ミラー組立品の部分的に分解した上部斜視図である。
図6図6は、図1の表示ミラー組立品の分解した上部斜視図である。
【詳細な説明】
【0008】
説明のための本実施態様は、主に、表示ミラーに関連する方法の手順および装置コンポーネントの組み合わせに存在する。従って、装置コンポーネントおよび方法の手順は、適切な場合は、図面中に従来のシンボルで表されており、本明細書の説明を利用できる当業者には容易に明らかとなる詳細によって本開示を不明瞭にすることがないように、本発明の実施態様の理解に関する特定の詳細のみを示している。さらに、明細書および図面中の類似した番号は、類似した要素を表す。
【0009】
本書の明細書の目的で、「上」、「下」、「右」、「左」、「後」、「前」、「垂直」、「水平」といった用語、およびその派生語は、図1で方向付けられた発明に関連するものとする。別途記載のない限り、「前」という用語は、表示ミラーの意図されるビューアーにより近い要素の表面を意味するものとし、また、「後」という用語は、表示ミラーの意図されるビューアーからより離れた表面を意味するものとする。ところが、当然のことながら、発明では、それに反して明示的に指定されていない限り、様々な代替的な方向付けが想定されうる。また当然のことながら、添付した図面に図示され、以下の明細書で説明された具体的な装置およびプロセスは、添付された請求項に定義された発明概念の単なる模範的な実施態様である。それ故、本書で開示された実施形態に関連する具体的な寸法およびその他の物理的特性は、請求項に別途明示的な記載がない限り、制限的なものとはみなされない。
【0010】
「含めて」、「含む」、「含んでいる」という用語またはそれらの他の変形は、非排他的な包含を網羅することを目的としており、要素リストを含むプロセス、方法、品目、または装置は、これらの要素のみを含むのではなく、明示的に列記されていない、またはこのようなプロセス、方法、品目、または装置に固有の他の要素を含みうる。「一つの...を含む」が前に付く要素は、それ以上の制約なしに、その要素を含むプロセス、方法、品目、または装置の追加的な同一要素の存在を除外しない。
【0011】
ここで図1〜3を参照するが、参照番号10は一般に車両用の表示ミラー組立品を示す。表示ミラー組立品10は、部分的反射型で部分的透過型の要素12(本書では「ガラス要素」ともいう)および部分的反射型で部分的透過型の要素12を通して見た表示モジュール18(図6)を含む。図4に示すとおり、表示ミラー組立品10は、部分的反射型で部分的透過型の要素12および表示モジュール18をシールドし保持するフロントシールド14およびリアシールド16をさらに含む(図6)。図5〜6に示すとおり、表示モジュール18は、ディスプレイ22、オプティカルブロック24、ヒートシンク26、および一次PCB 28を含む、いくつかのコンポーネント20を一般に含む。ハウジング30は、少なくとも部分的に、フロントシールド14、表示モジュール18、およびリアシールド16を受け取り、そこから後方に延びる取り付け部材32を含む。取り付け部材32は、車両の風防ガラスへの取り付け用に適応されている。
【0012】
一般に図1〜3を参照するが、表示ミラー組立品10は、ガラス要素12の前面42を含む表示領域40を持つ。表示領域40は、長方形の形状、台形の形状、または審美的な理由に適った任意のカスタムの輪郭を持つ形状としうる。
【0013】
図4を参照するが、車両用の表示ミラー組立品10が、コンポーネントが部分的に分解された状態で示されている。表示ミラー組立品10は、ガラス要素12、表示モジュール18を封入するフロントシールド14とリアシールド16、後部ハウジング30、および取り付け部材32を含む。図4〜6に示すとおり、フロントシールド14、リアシールド16、および表示モジュール18のコンポーネントは、表示モジュール18のいくつかのコンポーネントをフロントシールド14に、リアシールド16に、および相互に動作できるように接続し、表示モジュール18への指示を提供するための、様々な固定機構を含む。具体的には、フロントシールド14は、フロントシールド14を表示モジュール18に動作できるように接続するための固定機構を含み、またリアシールド16は、リアシールド16を表示モジュール18に動作できるように接続するための固定機構を持つ。固定機構は、一般に、スナップ式の接続、タブおよびスロット接続、ねじ接続、およびその他の既知の固定機構を含む。一部またはすべての固定機構は、接着剤化合物の追加により強化することもできる。固定機構の一定の非限定的な説明のための実施例が、本書に詳しく記載されている。
【0014】
表示ミラー組立品10について、この後、意図されるビューアーに最も近い要素から始めてビューアーから離れるように後方に向けて、さらに詳しく説明する。
【0015】
図4に示すとおり、ガラス要素12は一般に平面であり、外周46および外周46の周りの境界48を持つ。境界48は、フロントシールド14および表示ミラー組立品10のガラス要素12の後ろに位置するその他の要素を隠すために、クロム製のリングまたはその他の類似した仕上げを組み込みうるが、これには、エレクトロクロミックユニット上のシール、アップリケ、発泡接着剤、またはパッド印刷を含むが、これに限定されない。境界48は、ガラス要素12の外周46からディスプレイ22の外縁50に延長しうる。代替的に、境界48はより狭く、境界48の少なくとも一部分に沿って外周46からディスプレイ22の外縁50に到達しないようにすることもできる。ガラス要素12の周辺は、グラウンドエッジ、ベゼル付きエッジを持つことも、枠なしとすることもできる。
【0016】
ガラス要素12は、電気光学要素またはプリズムなどの要素としうる。電気光学要素の非限定的な一例は、エレクトロクロミック媒体であり、これは、少なくとも一つの溶剤、少なくとも一つの陽極材料、および少なくとも一つの陰極材料を含む。一般に、陽極および陰極の両方の材料は電気活性であり、またそのうち少なくとも一つはエレクトロクロミックである。その通常の意味に関係なく、「電気活性」という用語は、本書では、特定の電位差に晒されることでその酸化状態が変化する材料と定義されることが理解される。その通常の意味に関係なく、「エレクトロクロミック」という用語は、本書では、特定の電位差に晒されることで一つ以上の波長でのその消耗係数の変化を示す材料と定義されることが理解される。エレクトロクロミックコンポーネントは、本書で説明したとおり、電流が材料にかけられた時に色合いまたは不透明度が第一の相から第二の相に変化するように、その色合いまたは不透明度が電流による影響を受ける材料を含む。エレクトロクロミックコンポーネントは、単層、単層コンポーネント、多層コンポーネント、または多相コンポーネントとしうるが、これは米国特許第5,928,572号「エレクトロクロミック層およびそれを含む装置(Electrochromic Layer And Devices Comprising Same)」、第5,998,617号「エレクトロクロミック化合物(Electrochromic Compounds)」、第6,020,987号「予め選択した色合いを生成する能力を持つエレクトロクロミック媒体(Electrochromic Medium Capable Of Producing A Pre−selected Color)」、第6,037,471号「エレクトロクロミック化合物(Electrochromic Compounds)」、第6,141,137号「予め選択した色合いを生成するためのエレクトロクロミック媒体(Electrochromic Media For Producing A Pre−selected Color)」、第6,241,916号「エレクトロクロミック システム(Electrochromic System)」、第6,193,912号「近赤外を吸収するエレクトロクロミック化合物およびそれを含む装置(Near Infrared−Absorbing Electrochromic Compounds And Devices Comprising Same)」、第6,249,369号「光安定性ジカチオン酸化状態で結合したエレクトロクロミック化合物(Coupled Electrochromic Compounds With Photostable Dication Oxidation States)」、および第6,137,620号「濃度を改善した安定性を持つエレクトロクロミック媒体、その準備のためのプロセスおよびエレクトロクロミック装置での使用(Electrochromic Media With Concentration Enhanced Stability, Process For The Preparation Thereof and Use In Electrochromic Devices)」、米国特許出願公報第2002/0015214 A1号「エレクトロクロミック装置(Electrochromic Device)」、および国際特許出願番号第PCT/US98/05570号「エレクトロクロミック重合体固体フィルム、同固体フィルムを使用したエレクトロクロミック装置の製造、および同固体フィルムおよび装置を作成するためのプロセス(Electrochromic Polymeric Solid Films, Manufacturing Electrochromic Devices Using Such Solid Films, And Processes For Making Such Solid Films And Devices)」、第PCT/EP98/03862号「エレクトロクロミックポリマーシステム(Electrochromic Polymer System)」、および第PCT/US98/05570号「エレクトロクロミック重合体固体フィルム、同固体フィルムを使用したエレクトロクロミック装置の製造、および同固体フィルムおよび装置を作成するためのプロセス(Electrochromic Polymeric Solid Films, Manufacturing Electrochromic Devices Using Such Solid Films, And Processes For Making Such Solid Films And Devices)」に記載があるとおりで、これらを参照することによりその全体を本書に組み込む。ガラス要素12は、部分的反射型で部分的透過型の特性を持つその他の任意の要素でもありうる。ガラス要素12に電流を供給するために、電気要素52は、その間の電位を生成するために、要素の反対側に提供される。Jクリップ54は、それぞれの電気要素52と電気的に連動し、素線がJクリップ54から一次PCB 28に延びている。
【0017】
ここで図5〜6を参照するが、フロントシールド14は、表示モジュール18を高周波(RF)電磁放射からシールドし、ガラス要素12と表示モジュール18のためのサポートを提供するように機能する。フロントシールド14は、RF放射のブロックに適した、鋼鉄を含むがこれに限定されない一つ以上の材料から形成される。非限定的な例として、フロントシールド14は、厚み約0.2 mmである型打ちした鋼鉄材料から形成することができる。
【0018】
また、図5〜6に示すが、フロントシールド14は、一般にそれを貫通する開口部62を持つリング60の形状である。フロントシールド14は、正面64、裏面66、およびガラス要素12の外周46と一般に同延である外面68を持つ。フロントシールド14は、そこから前方に延びてガラス要素12と機械的に噛み合う、固定機構70を含む。発泡接着剤72などの接着剤を、ガラス要素12をフロントシールド14に固定するために使用することもできる。フロントシールド14は、リアシールド16(または表示モジュール18のコンポーネント)と動作できるように噛み合う、後方に向いたタブ74をさらに含む。後方に向いたタブ74はさらに、オプティカルブロック24など、表示モジュール18の少なくとも一つのコンポーネントと動作できるように噛み合うように、それを貫通する穴76を含む。
【0019】
図6に最も適切に示すとおり、表示モジュール18は、フロントシールド14の後ろに配置され、ディスプレイ22はフロントシールド14の開口部62を通して見ることができる。表示モジュール18のコンポーネントは、フロントシールド14からリアシールド16に向けて、ディスプレイ22、オプティカルブロック24、ヒートシンク26、および一次PCB 28の順である。
【0020】
ディスプレイ22は一般に平面であり、外縁50が前面78を定義する。ディスプレイ22の前面78は、表示ミラー組立品10の表示領域40の形状に対応し、その内部に嵌るような形状とすることができる。代替的に、ディスプレイ22は、その内部に嵌るが、表示領域40を補完しない前面78を持つことができ、例えば、ディスプレイ22の前面78は一般に長方形であり、ガラス要素12の前面42は輪郭に合わせた外周46を持つ。ディスプレイ22の外縁50と、ガラス要素12の外周46との間の距離は、外縁50の少なくとも一部分に沿って約9mm以下である。一つの実施形態において、ディスプレイ22は、ガラス要素12の表示領域40の約56%〜約70%である、表示可能な前面78領域を持つ。
【0021】
ディスプレイ22は、LCD、LED、OLED、プラズマ、DLPまたはその他のディスプレイテクノロジとしうる。ディスプレイ22は、一次PCB 28に動作可能なように機械的および電気的に接続されている、柔軟性のある電気コネクタ80をさらに含む。柔軟性のある電気コネクタ80は、ディスプレイ22と一次PCB 28の間で表示モジュール18コンポーネントを包み込むのに十分な長さLを持ち、実質的にディスプレイ22の上部エッジ82に沿って伸びる幅を持つ。柔軟性のある電気コネクタ80は、一次PCB 28に動作可能なように接続されたとき、コンポーネントを表示モジュール18の上部エッジに沿って固定するのに役立つ。
【0022】
図5〜6に示すとおり、オプティカルブロック24は、ディスプレイ22に面した正面90と、ヒートシンク26に面した裏面92と、外周94とを含む。オプティカルブロック24は、少なくとも外周94の一部分の周りをそこから一般に外向きに延びるタブ96をさらに含む。タブ96は、フロントシールド14の後方に向かうタブ74内に穴76を通して受け取られ、オプティカルブロック24をフロントシールド14と動作可能なように機械的に噛み合わせる。オプティカルブロック24は、その裏面92の少なくとも一つのねじ受け用要素98をさらに含む。ねじ受け用要素98は、オプティカルブロック24とリアシールド16の間で、リアシールド16と表示モジュール18コンポーネントを通してねじ込まれるねじ100と噛み合うように適応される。代替的な実施形態で、フロントシールド14、ねじ受け用要素98、またはその両方を噛み合わせるためのタブ96は、表示モジュール18の異なるコンポーネント上に提供することもできる。
【0023】
図4および6に示すとおり、グレアセンサー102が、ガラス要素12を通して光を受けディスプレイ22の裏ではない位置である、オプティカルブロック24の正面90上で提供されている。グレアセンサー102は、オプティカルブロック24の受信アパーチャ104にスナップ式で嵌る。グレアセンサー102は、後続車のヘッドライトからの光を受け、ガラス要素12上に4見える可能性の高いグレアに関する情報を測定し、この情報を、表示ミラー組立品10がガラス要素12を通したディスプレイ22の表示が可能となるよう最適化できるように、表示ミラー組立品10に伝達する。グレアセンサー102の光学的な垂直/水平のパターンは、グレアセンサー102の方向が有意ではないように、左右対称である。グレアセンサー102は、少なくとも部分的に表示ミラー組立品10のハウジング30内にパッケージすることもでき、光をグレアセンサー102に伝播するように構成された光ガイドを持つ。グレアセンサー102は、車両の後ろ部分のイメージャ(撮像要素)とすることもでき、ここで受けた光を表す信号が、グレアセンサー102から表示ミラー組立品10に伝達される。
【0024】
図5〜6に示すとおり、ヒートシンク26は、オプティカルブロック24から後方に向けて配置され、一次PCB 28および表示モジュール18のその他のコンポーネントによって発生した熱を分散させる。ヒートシンク26は、正面112および上部エッジ114のある一般に平面ボディ110を持つ。流路116は、ヒートシンク26の上部エッジ114に沿って延び、前方を向いた開口部118を定義する。エッジライト式PCB 120およびギャップフィラー122は、部分的に流路116内に配置され、エッジライト式PCB 120は、ヒートシンク26から一般に垂直に前方に延び、上部エッジ114から離れた下向きの動作可能な面を持つ。エッジライト式PCB 120は、電源および電気信号がエッジライト式PCB 120に供給されるように、一次PCB 28との電気的接続用に適応された配線を含む。複数のタブ128が、リアシールド16との機械的な噛み合いのために、ヒートシンク26の上部エッジ114から上方向に延びている。
【0025】
ヒートシンク26は、リアシールド16からオプティカルブロック24にねじ込むねじ100を受けるための、それを貫く少なくとも一つの穴130も含む。オプティカルブロック24のねじ受け用要素98は、ヒートシンク26の穴130を貫いて延び、ねじ100を受けるように、随意に持ち上げられる。オプティカルブロック24のねじ受け用要素98は、製造時の表示モジュール18コンポーネントの整列にも役立ち、持ち上げた場合に、コンポーネント間の相互作用において表示モジュール18に対する追加的な補強を提供する。
【0026】
一次PCB 28は、表示モジュール18のコンポーネントおよびガラス要素12のための電源および電気的制御を供給するよう動作する。図5〜6に示すとおり、一次PCB 28は一般に平面であり、正面140、裏面142、および側端144を持つ。正面140は、ヒートシンク26に面し、裏面142はリアシールド16に面する。電気的コンポーネントは、一般に一次PCB 28の裏面142上に配向されている。一次PCB 28は、ガラス要素12の電気要素配線との動作可能な電気的連動のための電気コネクタ、柔軟性のある電気コネクタ80との動作可能な電気的連動のための電気コネクタ、および配線ハーネスとの動作可能な電気的連動のための電気コネクタを含む。グレアセンサー102およびその他の任意の機能性ボタンまたは表示ミラー組立品10の機能など、表示ミラー組立品10上に提供されうる追加的な機能性要素も、一次PCB 28に電気的に接続されうる。一次PCB 28は、リアシールド16を表示モジュール18のコンポーネントに固定するために使用されるねじ100の通過を許容するよう、側端144に沿った側面の切り抜き150をさらに含む。
【0027】
リアシールド16は、表示モジュール18をRF放射からシールドするよう機能する。図4〜5に最も適切に示すとおり、リアシールド16は、表示モジュール18をカプセルに包み、表示ミラー組立品10のコンポーネントをさらに連動させる役目も果たす。リアシールド16は、こうした放射をブロックするのに適し、表示ミラー組立品10のための望ましいサポートを提供する、鋼鉄などの材料で形成される。非限定的な例として、リアシールド16は、厚み約0.381 mmである型打ちした鋼鉄で形成することができる。
【0028】
図6に示すとおり、リアシールド16は、外周162を持つ後部壁160、および少なくとも外周162の一部分について後部壁160から前方に延びる周壁164を含む。周壁164は、その中にスロット166を持ち、これは、ヒートシンク26の上部エッジ114に沿って直立したタブ128に対応し、それとの動作可能で機械的な噛み合わせが可能である。リアシールド16は、それを貫いてねじ100を収容する少なくとも一つの穴168をさらに含むが、ここでねじ100は、リアシールド16を通して表示モジュール18のコンポーネント内に延び、リアシールド16を表示モジュール18に固定する。ねじ100は、リアシールド16の後部壁160を通して、一次PCB 28の側面の切り抜き150を通して、ヒートシンク26を通して延び、オプティカルブロック24の裏面92にあるねじ受け用要素98に固定される。
【0029】
後部ハウジング30は、前方に向いた空洞170を含み、フロントシールド14、リアシールド16、およびその間に保持された表示モジュール18のすべてまたは一部が挿入される。後部ハウジング30は、後部ハウジング30の周壁164、またはヒートシンク26などの表示モジュール18コンポーネントに位置した、対応する噛み合わせ特徴174とスナップ式で嵌る、機械的に噛み合う特徴172を含む。取り付け部材32は、既知の任意の方法で、後部ハウジング30と動作可能なように噛み合わされる。
【0030】
以下の説明に関して、表示ミラー組立品10は、ガラス要素12の平面に垂直な線がビューアーの目に向かって延びるとき、「軸上」であるとみなされる。ディスプレイ22は、ガラス要素12を通して見られているため、ガラス要素12上にグレアがあると、ディスプレイ22の視認性に干渉しうる。表示ミラー組立品10が軸上であり、夜間の運転条件で使用されているとき、後続車(すなわち、表示ミラー組立品10を備えた車両の後ろを運転している車両)からのヘッドライトが運転者から見えるグレアの原因となることがある。本発明の一実施形態によれば、図2および6に示すとおり、アクチュエータ装置176は、表示ミラー組立品10と動作可能な形で結合している。作動したとき、アクチュエータ装置176は、少なくともガラス要素12を軸外(すなわち、運転者の目に向かう直線からより離れて)に移動させる。一般に、アクチュエータ装置176の作動は、ガラス要素12を上方向に傾け、ミラーを軸外の位置に移動させる。ところが、当然のことながら、アクチュエータ装置176は、軸に対してミラーを任意の方向に移動するよう構成することができる。アクチュエータ装置176はまた、起動時にディスプレイ22を移動させるように構成することもできる。アクチュエータ装置176はまた、ディスプレイ22をオン/オフするよう構成することもできる。こうして、アクチュエータ装置176を作動させてミラーを軸外に移動したとき、ディスプレイ22をオフにすることができる。
【0031】
さらに、表示ミラー組立品10のビューアーに情報を提供するために、表示ミラー組立品10は、表示ミラー組立品10が使用されているときに表示領域40上で見ることができるディスプレイ22上の部分的透過型のグラフィックオーバーレイまたは画像などの、視野178に関する情報を含みうる。
【0032】
本書に記載した表示ミラー組立品10を構成するために、Jクリップ54がガラス要素12に取り付けられ、その後、素線がJクリップ54の上部分にはんだ付けされる。次に、ガラス要素12は、発泡接着剤72と、フロントシールド14の前方固定機構70を使用して、フロントシールド14の正面64に固定される。次に、フロントシールド14が反転され、ガラス要素12が保護表面で下方に面する。
【0033】
第一の部分組立品180(図5)は、ディスプレイ22およびオプティカルブロック24を含めて、グレアセンサー102をオプティカルブロック24内の受信アパーチャ104にスナップ式で嵌めて、ディスプレイ22をオプティカルブロック24に接着することにより組み立てられる。ディスプレイ22およびオプティカルブロック24の接着は、オプティカルブロック24の正面90の接着剤によるコーティング、および接着剤の上からの剥離ライナーの塗布を含みうるが、ここで剥離ライナーは、接着剤から簡単に除去が可能である。ディスプレイ22およびオプティカルブロック24を組み立てる時点で、剥離ライナーは除去され、ディスプレイ22は、オプティカルブロック24の正面112に配置される。ディスプレイ22の位置決めをするには、ディスプレイ22の一方の端面をオプティカルブロック24の適切な位置に合わせた後、ディスプレイ22を回転させて、オプティカルブロック24の正面90と接するようにする。第一の部分組立品180は、フロントシールド14の裏面66の位置に配置される。オプティカルブロック24から外側方向に延びるタブ96は、フロントシールド14の後方に向いたタブ74内の穴76を通して挿入される。
【0034】
ヒートシンク26およびエッジライト式PCB 120を含む、第二の部分組立品182(図5)が組み立てられる。第二の部分組立品182を組み立てるには、ギャップフィラー122がエッジライト式PCB 120に接着される。接着には、エッジライト式PCB 120の動作可能な側と干渉しないように、ギャップフィラー122の片側の接着剤によるコーティングと、その後のエッジライト式PCB 120へのギャップフィラー122の適用を含みうる。次に、ギャップフィラー122およびエッジライト式PCB 120が、ヒートシンク26の正面112にある流路116内の開口部に挿入される。サイドライト式PCBおよびギャップフィラー122を流路116に挿入するに際の助けとなるように、ヒートシンク26、エッジライト式PCB 120または両方に、位置決め機能が随意に提供される。第二の部分組立品182は、オプティカルブロック24の裏面92の位置に配置される。オプティカルブロック24から後方に延びるねじ受け用要素98は、ヒートシンク26の穴130を通して延びる。
【0035】
一次PCB 28は、第二の部分組立品182の上部エッジの上に、正面140を上向きにした状態で配置される。ディスプレイ22からの柔軟性のある電気コネクタ80を、そのための電気コネクタと結合させる。次に、正面140がヒートシンク26と接するように、一次PCB 28を、第二の部分組立品182の上部エッジの周りで180度回転させる。一次PCB 28を回転するとき、柔軟性のある電気コネクタは、表示モジュール18の少なくとも一部分の上部エッジと重なる。素線は、そのための電気コネクタと電気的に接続し、エッジライト式PCB 120用の配線ハーネスは、そのための電気コネクタと接続する。
【0036】
図4〜5に示すとおり、リアシールド16は、一次PCB 28上に配置され、ヒートシンク26から上方向に延びるタブ128は、リアシールド16の周壁164にあるスロット166と噛み合う。少なくとも一つのねじ100が、リアシールド16のねじ穴168を通して、PCBの側面の切り抜き150を通して、ヒートシンク26を通して、オプティカルブロック24のねじ受け用要素98に挿入される。2〜3本のねじ100がこの方法で取り付けられることが望ましい。
【0037】
後部ハウジング30の前方に向いた空洞170は、リアシールド16上に配置され、後部ハウジング30の機械的に噛み合う機構172は、ヒートシンク26の対応する噛み合わせ機構174とスナップ式に噛み合う。取り付け部材32は、組立の前に後部ハウジング30に取り付けうる。
【0038】
本発明は、米国特許第8,201,800号、第8,210,695号、米国特許出願第13/600,496号、第13/527,375号、第13/431,657号、第13/402,701号、第12/187,019号、および米国仮特許出願第61/709,716号、第61/707,676号、および第61/704,869号に記載のあるものなどの取り付けシステムと併用することができ、これらの全体をここに参照することにより組み込む。さらに、本発明は、米国特許第8,264,761号、米国特許出願第13/567,363号、第13/405,697号、第13/402,701号、および第13/171,950号、および米国仮特許出願第61/707,625号、および第61/590,259号に記載のあるものなどリアビューパッケージ組立品と併用することができ、これらの全体をここに参照することにより組み込む。さらに、本発明は、米国特許第8,201,800号、第8,210,695号、および米国特許出願第13/271,745号に記載のあるものなどベゼルを含むことができることが意図され、これらの全体をここに参照することにより組み込む。
【0039】
本開示による表示ミラー組立品は、いくつかの利点を持つ。表示モジュールは、フロントシールドおよびリアシールドにより保持され、別個のサポートやキャリアプレートを必要としない。キャリアプレートがないこと、およびフロントシールドおよびリアシールドの固定機構があることで、表示ミラー組立品が軽量化され、製造する部品数が少なくなり、表示ミラー組立品の合計表示領域のうち大きな割合を占める領域が表示可能なディスプレイとなる。
【0040】
本書に記載された発明の実施形態は、一つ以上の従来型のプロセッサと、実装される一つ以上のプロセッサを制御するユニークな内蔵プログラム命令と共に、一定の非プロセッサ回路、本書に記載されている表示ミラー組立品10の機能の一部、ほとんど、またはすべてを含みうることが認識される。非プロセッサ回路は、信号ドライバー、クロック回路、電源回路、および/またはユーザー入力装置を含むが、これに限定されない。よって、これらの機能は、分類システムを使用または構成するのに使用される方法の手順として解釈されうる。代替的に、一部またはすべての機能は、内蔵プログラム命令を持たないステートマシンによって、または一定の機能のうちそれぞれの機能またはいくつかの組合せがカスタム論理として実装される一つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)に実装できる。もちろん、2つの方法の組み合わせも使用できる。こうして、これらの機能のための方法および手段を本書で説明してきた。さらに、当業者は、例えば、使用可能時間、現行のテクノロジ、および経済上の考慮事項が動機となるような著しい労力および多くのデザイン選択肢の可能性があるにもかかわらず、本書で開示した概念および原理に従うとき、こうしたソフトウェア命令およびプログラムおよびICを最小限の試行で容易に作成できることが期待される。
【0041】
この技術の当業者によって、説明した発明およびその他のコンポーネントの構成は、特定の何らかの材料には限定されないことが理解される。本書で開示した発明のその他の模範的実施態様は、本書に別途説明のない限り、非常に多様な材料から形成しうる。
【0042】
本開示の目的で、「結合」という用語(その全ての形態、結合する、結合される、結合された、など)は、一般に2つのコンポーネント(電気的または機械的)を直接的または間接的に互いに接合することを意味する。こうした接合は、本質的に静止型または本質的に可動型としうる。こうした接合は、2つのコンポーネント(電気的または機械的)および互いに一つの単一体を一体化して形成するか、または2個のコンポーネントによる追加的な任意の中間部材で達成しうる。こうした接合は、別途記載のない限り、本質的に永久的にすることも、本質的に取り外し可能または解放可能とすることもできる。
【0043】
また、模範的実施態様で示した発明の要素の構成や配列は、例証目的のみであることに留意することも重要である。本開示では、この技術革新について少数の実施形態のみを詳細に説明してきたが、本開示を検討する当業者は、列挙された主題の新規性のある教示および利点から実質的に逸脱することなく、数多くの改造が可能であること(例えば、様々な要素のサイズ、寸法、構造、形状および比率、パラメータの値、取り付け配列、材料の使用、色、向き、などの変形)を容易に認識する。例えば、一体型として形成されたものとして示されている要素は複数の部品として構成することができ、複数の部品として示されている要素は一体型として形成することができ、インターフェースの動作を逆転させたり、他の方法で変化させることができ、システムの構造および/または部材またはコネクタまたはその他の要素の長さや幅を変化させることができ、要素間に提供される調整位置の性質または数は変化させることができる。当然のことながら、システムの要素および/または組立品は、十分な強度または耐久性を提供する、任意の非常に多様な材料から、非常に多様な任意の色、きめ、および組合せで構成しうる。したがって、こうしたすべての改造は、本技術革新の範囲内に含まれることが意図される。本技術革新の精神から逸脱することなく、望ましいおよびその他の模範的実施態様のデザイン、動作状態、および配置について、その他の代用、改造、変更、および省略を行うことができる。
【0044】
説明したプロセスにある説明した任意のプロセスまたは手順を、開示したその他のプロセスまたは手順と組み合わせて、本発明の範囲内の構造を形成しうる。本書で開示した模範的な構造およびプロセスは、例証目的であり、制限するものとしては解釈されない。
【0045】
また、本発明の概念から逸脱することなく、前述の構造および方法について変形および改造を行うことができると理解され、また、こうした概念は、それらの請求項がその言い回しによって明示的にそれとは別に表明していない限り、以下の請求項で網羅されることが意図されることが理解される。

図1
図2
図3
図4
図5
図6