【課題を解決するための手段】
【0004】
(要旨)
遺伝子改変された非ヒト動物、細胞、組織、および核酸が提供され、これらは、内因性非ヒトIL−7遺伝子座においてヒトIL−7ゲノム配列を含む。上記非ヒト動物は、改変された内因性IL−7遺伝子座の1もしくは複数の内因性非ヒト調節配列によって調節される改変された遺伝子座からヒト化IL−7タンパク質を発現する。種々の実施形態において、上記非ヒト動物は、齧歯類、例えば、マウス、ラット、ハムスターなどである。具体的実施形態において、上記齧歯類は、マウスもしくはラットである。
【0005】
種々の実施形態および局面において、上記非ヒト動物は、改変された内因性IL−7遺伝子座において上記非ヒト動物の生殖細胞系列の中に改変されたIL−7遺伝子を含み、ここで上記改変された内因性IL−7遺伝子座は、上記内因性IL−7遺伝子のうちの少なくとも一部のヒト化を含む。種々の実施形態において、上記マウスは、上記改変されたIL−7遺伝子座に関してヘテロ接合性であるかもしくはホモ接合性である。一実施形態において、第1の内因性IL−7対立遺伝子の欠如および第2の内因性IL−7対立遺伝子のヒト化を含む非ヒト動物が、提供される。種々の実施形態および局面において、上記ヒト化は、1もしくは複数のエキソンおよび/もしくはイントロンのヒト化である。種々の実施形態および局面において、内因性非ヒト5’非翻訳領域および内因性非ヒト3’非翻訳領域のうちの一方もしくは両方が改変された動物の中で保持されている、改変されたIL−7遺伝子座を有する非ヒト動物が提供される。
【0006】
いくつかの局面において、本発明の非ヒト動物は、配列番号1の中に含まれる5’非翻訳領域を含む。いくつかの局面において、本発明の非ヒト動物は、配列番号2の中に含まれる3’非翻訳領域を含む。いくつかの実施形態において、本発明の非ヒト動物は、配列番号1の中に含まれる5’非翻訳領域および配列番号2の中に含まれる3’非翻訳領域を含む。
【0007】
いくつかの局面において、本発明の非ヒト動物は、配列番号1である5’非翻訳領域を含む。いくつかの局面において、本発明の非ヒト動物は、配列番号2である3’非翻訳領域を含む。いくつかの局面において、本発明の非ヒト動物は、配列番号1である5’非翻訳領域および配列番号2である3’非翻訳領域を含む。
【0008】
いくつかの局面において、本発明のヒト化IL−7遺伝子は、ヒトIL−7遺伝子のエキソン2〜6を含む連続配列と少なくとも50%(例えば、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれより高い)同一である配列を有する。いくつかの特定の局面において、本発明のヒトIL−7遺伝子は、配列番号3を含む。いくつかの局面において、本発明のヒト化IL−7遺伝子は、
図1に示されるヒト化を示す配列を有する。
【0009】
一局面において、内因性齧歯類IL−7ゲノム配列の内因性齧歯類IL−7遺伝子座において、ヒトIL−7ゲノム配列での置換を含む遺伝子改変された齧歯類が提供される。
【0010】
一実施形態において、上記遺伝子改変された齧歯類は、上記ヒトIL−7ゲノム配列の(上記IL−7遺伝子の転写の方向に関して)上流に第1の齧歯類調節配列および上記ヒトIL−7ゲノム配列の下流に第2の齧歯類調節配列を含む。一実施形態において、上記第1の齧歯類調節配列は、齧歯類プロモーターおよび/もしくはエンハンサーを含み、上記第2の齧歯類調節配列は、3’−UTRを含む。
【0011】
一実施形態において、上記齧歯類はマウスであり、マウスエキソン1およびヒトエキソン2、3、4、5、および6を有する内因性マウスIL−7遺伝子遺伝子座を含む。一実施形態において、上記内因性マウスIL−7遺伝子遺伝子座は、転写の方向に関して、上流から下流へと、マウスエキソン1、第1のマウスイントロンのうちの少なくとも一部、およびヒトエキソン2からヒトエキソン6までを含む連続するヒトゲノムフラグメントを含む。一実施形態において、上記マウスは、(IL−7遺伝子の転写の方向に関して)プロモーターおよび調節領域の上流に完全な内因性マウスIL−7を含む内因性マウスDNAの連続配列をさらに含み、ここで上記連続マウスDNAは、ヒトゲノムフラグメントの上流にあり;ヒトゲノムフラグメントの下流に内因性マウスDNA 3’−UTRの連続配列をさらに含む。
【0012】
一実施形態において、上記マウスは、配列番号1、配列番号2、およびこれらの組み合わせから選択される配列と少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、もしくは少なくとも99%同一であるマウス配列を含む。具体的実施形態において、上記マウスは、配列番号1および配列番号2から選択されるマウス配列を含む。
【0013】
一局面において、改変された遺伝子座を形成するために、内因性マウスIL−7ゲノム配列の内因性マウスIL−7遺伝子座において、ヒトIL−7ゲノム配列での置換を含む遺伝子改変されたマウスが提供され、ここで上記ヒトIL−7ゲノム配列は、少なくとも1つのヒトエキソンを含み、上記改変された遺伝子座は、配列番号1、配列番号2、およびこれらの組み合わせの配列から選択されるマウス配列を含む。
【0014】
一実施形態において、上記置換は、エキソン2から6までを含むヒトゲノムフラグメントを含み、上記ヒトゲノムフラグメントは、マウスエキソン1に連結されて、改変された内因性マウスIL−7遺伝子座を形成し、ここで上記改変されたマウスIL−7遺伝子座は、配列番号1、配列番号2、およびこれらの組み合わせから選択されるマウス配列を含む。
【0015】
一局面において、齧歯類エキソン1および齧歯類イントロン1のうちの少なくとも一部、ならびにヒトIL−7エキソン2、3、4、5、および6のヒトIL−7遺伝子配列を含むIL−7遺伝子を含む遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類は、齧歯類上流IL−7調節配列、齧歯類IL−7 3’−UTR、およびこれらの組み合わせから選択される配列を含む。
【0016】
一局面において、配列番号1、配列番号2、およびこれらの組み合わせから選択される配列を含む遺伝子改変されたマウスが提供され;ここで上記マウスは、マウスIL−7タンパク質のエキソン2から5までをコードする内因性配列を欠いており、上記マウスは、内因性マウスIL−7遺伝子座においてヒトIL−7エキソン2、3、4、5、および6をコードする核酸配列を含む。
【0017】
一局面において、少なくとも1つのヒトIL−7エキソンを発現するように改変されている内因性齧歯類IL−7遺伝子座からヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質を発現する、遺伝子改変された齧歯類が提供される。一実施形態において、上記齧歯類IL−7遺伝子座は、少なくとも2つのヒトIL−7エキソンを含む配列によってコードされるヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質を発現するように改変されている。一実施形態において、上記齧歯類IL−7遺伝子座は、少なくとも3つのヒトIL−7エキソンを含む配列によってコードされるヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質を発現するように改変されている。一実施形態において、上記齧歯類IL−7遺伝子座は、少なくともヒトIL−7エキソン2、3、4、5、および6(すなわち、2から6まで)を含む配列によってコードされるヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質を発現するように改変されている。一実施形態において、上記齧歯類IL−7遺伝子座は、ヒトIL−7タンパク質を発現するように改変されている。いくつかの特定の局面において、上記齧歯類IL−7遺伝子座は、ヒトIL−7タンパク質(その配列は、
図1に示されるとおりの遺伝子座によってコードされるタンパク質を示す)を発現するように改変されている。いくつかの特定の局面において、上記齧歯類IL−7遺伝子座は、ヒトIL−7遺伝子のエキソン2〜6によってコードされる配列を含むヒトIL−7タンパク質を発現するように改変されている。いくつかの特定の局面において、上記齧歯類IL−7遺伝子座は、配列番号3に示されるヒトIL−7遺伝子のエキソン2〜6によってコードされる配列を含むヒトIL−7タンパク質を発現するように改変されている。
【0018】
一局面において、少なくともヒトIL−7エキソン2から6までを、齧歯類IL−7エキソン2から5までの代わりに含むように改変されている内因性齧歯類IL−7遺伝子座からヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供される。
【0019】
一局面において、ヒト化内因性齧歯類IL−7コード領域を含むヒト化内因性齧歯類IL−7遺伝子座からヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記ヒト化内因性齧歯類IL−7遺伝子座は、野生型齧歯類IL−7コード領域の上流にある野生型齧歯類に存在する内因性齧歯類調節エレメント、および上記野生型齧歯類IL−7コード領域の下流にある内因性齧歯類調節エレメントの全てを含む。
【0020】
一局面において、ヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質をコードする核酸配列の上流および下流に齧歯類調節領域を含むヒト化齧歯類IL−7遺伝子座からヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記ヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質は、野生型齧歯類において齧歯類IL−7タンパク質の発現パターンとほぼ同じ発現パターンで発現される。一実施形態において、上記ヒトもしくはヒト化IL−7の血清発現のレベルは、野生型齧歯類における齧歯類IL−7タンパク質の血清発現のレベルとほぼ同じである。
【0021】
一局面において、ヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類のリンパ球集団は、年齢を合わせた野生型マウスにおけるB細胞の集団と数がほぼ同じであるそのB細胞集団によって特徴付けられる。一実施形態において、上記改変された齧歯類は、年齢を合わせた野生型マウスにおける成熟B細胞の集団と数がほぼ同じである成熟B細胞の集団によって特徴付けられる。一実施形態において、上記ヒト化IL−7タンパク質は、ヒトIL−7タンパク質と同一である。一実施形態において、上記ヒト化IL−7タンパク質は、ヒトIL−7遺伝子のうちの少なくともエキソン2から6までによってコードされるヒト配列を含む。
【0022】
一局面において、ヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類のリンパ球集団は、年齢を合わせた野生型マウスにおけるT細胞の集団と数がほぼ同じであるT細胞の集団によって特徴付けられる。一実施形態において、上記改変された齧歯類は、年齢を合わせた野生型マウスにおける成熟T細胞の集団と数がほぼ同じである成熟T細胞の集団を示す。一実施形態において、上記改変された齧歯類は、年齢を合わせた野生型マウスにおける末梢T細胞の集団と数がほぼ同じである末梢T細胞の集団を示す。一実施形態において、上記ヒト化IL−7タンパク質は、ヒトIL−7タンパク質と同一である。一実施形態において、上記ヒト化IL−7タンパク質は、ヒトIL−7遺伝子のうちの少なくともエキソン2から6までによってコードされるヒト配列を含む。
【0023】
一局面において、ヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類のリンパ球集団は、年齢を合わせた野生型マウスのT細胞集団におけるCD4:CD8比とほぼ同じであるCD4:CD8比を示すT細胞集団によって特徴付けられる。一実施形態において、上記ヒト化IL−7タンパク質は、ヒトIL−7タンパク質と同一である。一実施形態において、上記ヒト化IL−7タンパク質は、ヒトIL−7遺伝子のうちの少なくともエキソン2から6までによってコードされるヒト配列を含む。
【0024】
一局面において、ヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類は、慢性大腸炎を発生させる傾向の欠如;大腸粘膜リンパ球におけるIL−7の過剰発現の欠如;大腸粘膜リンパ球におけるIL−7の通常の、もしくは野生型の発現;重篤な皮膚炎の欠如;単核細胞の広範に及ぶ皮膚浸潤によって特徴付けられる皮膚炎がない;年齢を合わせた野生型マウスにおけるCD4:CD8比とほぼ同じであるそのT細胞集団におけるCD4:CD8比を示す;野性型マウスにおけるマウスIL−7の発現パターンとほぼ同じであるヒトIL−7の発現パターンを示す;およびこれらの組み合わせから選択される特徴を含む。
【0025】
一局面において、ヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類は、慢性大腸炎を発生させる傾向がない。
【0026】
一局面において、ヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類は、大腸粘膜リンパ球においてIL−7の過剰発現を示さない。
【0027】
一局面において、ヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類は、単核細胞の広範な皮膚浸潤によって特徴付けられる皮膚炎を示さない。
【0028】
一局面において、ヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類は、皮膚へのリンパ球増殖を示さない。
【0029】
一局面において、ヒト化IL−7タンパク質を発現する遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類は、年齢を合わせた野生型マウスより高い頻度でB細胞および/もしくはT細胞リンパ球を示さない。
【0030】
一局面において、ヒト化IL−7タンパク質もしくはヒトIL−7タンパク質を発現する遺伝子改変されたマウスが提供され、ここで上記マウスは、野生型マウスが大腸炎、慢性大腸炎、重篤な皮膚炎、単核細胞による真皮の病的なおよび/もしくは広範な浸潤、真皮のリンパ球増殖、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、成熟B細胞および/もしくはT細胞の数の減少、末梢B細胞および/もしくはT細胞の数の減少、CD4+ T細胞の異常な数、CD8+ T細胞の異常な数、ならびにこれらの組み合わせから選択される病態を発生させるほどの傾向にない。
【0031】
いくつかの局面において、ヒトIL−7タンパク質を発現する遺伝子改変されたマウスが提供され、上記ヒトIL−7タンパク質の配列は、マウスIL−7遺伝子配列の、ヒトIL−7遺伝子配列での置換を示し、ここで上記ヒトIL−7遺伝子配列は、ヒトIL−7遺伝子のエキソン2〜6を含む。いくつかの特定の局面において、上記置換は、マウスIL−7遺伝子のエキソン2〜5を含む配列の置換である。いくつかの特定の局面において、ヒトIL−7遺伝子は、配列番号3を含む。いくつかの特定の局面において、上記ヒトIL−7タンパク質の発現は、マウス調節エレメントの制御下にある。
【0032】
いくつかの局面において、マウスIL−7タンパク質を検出可能に発現しない遺伝子改変されたマウスが提供される。いくつかの特定の局面において、本明細書で記載されるとおりのマウスのゲノムは、マウスIL−7遺伝子の全体もしくは一部の欠失を含む。いくつかの特定の局面において、本明細書で記載されるとおりのマウスのゲノムは、エキソン2〜5に対応する内因性IL−7遺伝子配列の欠失を含む。
【0033】
一局面において、生殖細胞系列において、ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子を形成するために、少なくとも1つの非ヒトIL−7エキソンの、少なくとも1つのヒトIL−7エキソンでの置換を含む遺伝子改変された非ヒト動物が提供され、ここで上記置換は、内因性非ヒトIL−7遺伝子座にあり、ここで上記ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子は、内因性非ヒト調節エレメントの制御下にある。
【0034】
一実施形態において、上記遺伝子改変された非ヒト動物は、齧歯類である。一実施形態において、上記齧歯類は、ラットおよびマウスから選択される。
【0035】
一実施形態において、上記ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子は、ヒトエキソン1、ヒトエキソン2、ヒトエキソン3、ヒトエキソン4、ヒトエキソン5、ヒトエキソン6、およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるヒトエキソンを含む。一実施形態において、上記ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子は、5つ以下のヒトエキソンを含む。
【0036】
一実施形態において、上記遺伝子改変された非ヒト動物は、マウスである齧歯類であり、上記改変された遺伝子座は、マウスエキソン2、3、4、および5の、ヒトIL−7エキソン2、3、4、5、および6を含むヒトゲノムセグメントでの置換を含む。
【0037】
一実施形態において、上記ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子は、ヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質をコードするcDNAを含む。
【0038】
一局面において、生殖細胞系列に、ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子をコードする核酸配列を含む導入遺伝子を含む遺伝子改変された非ヒト動物が提供され、ここで上記ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子は、内因性非ヒト調節配列と上流および下流で隣接する。
【0039】
一実施形態において、上記遺伝子改変された非ヒト動物は、齧歯類である。一実施形態において、上記齧歯類は、マウス、ラット、およびハムスターからなる群より選択される。
【0040】
一実施形態において、上記遺伝子改変された非ヒト動物は、ヒトエキソン1、ヒトエキソン2、ヒトエキソン3、ヒトエキソン4、ヒトエキソン5、ヒトエキソン6、およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるヒトエキソンを含む。一実施形態において、上記ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子は、少なくとも5つのヒトエキソンを含む。
【0041】
一局面において、非ヒトエキソン1、ヒトエキソン2、ヒトエキソン3、ヒトエキソン4、ヒトエキソン5およびヒトエキソン6を含むヒト化IL−7遺伝子座が提供される。いくつかの特定の局面において、上記ヒト化IL−7遺伝子座は、非ヒトエキソン1およびヒトエキソン6に隣接する5’および3’の非ヒト非翻訳領域をさらに含む。いくつかの特定の実施形態において、上記ヒト化IL−7遺伝子座は、非ヒト3’非翻訳領域と連続する、3’ヒト非翻訳領域もしくはその一部を含む。いくつかの特定の局面において、上記ヒト化IL−7遺伝子座は、5’非ヒト非翻訳領域もしくはその一部、およびヒトエキソン2と連続する非ヒトエキソン1を含む。いくつかの特定の局面において、ヒト化IL−7遺伝子座は、
図1に示される構造を含む。
【0042】
一局面において、非ヒトIL−7調節配列に作動可能に連結されたヒトIL−7遺伝子のヒトエキソン2〜6を含むヒト化IL−7遺伝子座が提供される。いくつかの特定の局面において、本発明のヒト化IL−7遺伝子座は、非ヒトIL−7エキソン1を含む。いくつかの特定の局面において、本発明のヒト化IL−7遺伝子座は、非ヒトIL−7エキソン1および非ヒトIL−7イントロン1を含む。いくつかの特定の実施形態において、本発明のヒト化IL−7遺伝子座は、非ヒトIL−7 3’非翻訳領域もしくはとその一部と連続する3’ヒトIL−7非翻訳領域もしくはその一部を含む。いくつかの特定の局面において、本発明のヒト化IL−7遺伝子座は、5’非ヒト非翻訳領域もしくはその一部、およびヒトIL−7エキソン2と連続する非ヒトエキソン1を含む。
【0043】
一局面において、実質的にヒトであるIL−7タンパク質をコードする配列を含むヒト化IL−7遺伝子座が提供される。いくつかの特定の局面において、本発明のヒト化IL−7遺伝子座は、配列番号3と少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%同一である配列を含む。いくつかの特定の局面において、本発明のヒト化IL−7遺伝子座は、配列番号3を含む。いくつかの特定の局面において、本発明のIL−7タンパク質は、配列番号3と少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも98%同一である配列によってコードされる。いくつかの特定の局面において、本発明のIL−7タンパク質は、配列番号3によってコードされる。
【0044】
一局面において、ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子を有する非ヒト動物を作製するための方法が提供され、上記方法は、内因性非ヒトIL−7調節配列と上流および下流で隣接するヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子を含むように上記非ヒト動物の生殖細胞系列を改変する工程を包含する。
【0045】
上記方法の一実施形態において、上記改変は、内因性非ヒトIL−7遺伝子座にある。
【0046】
上記方法の一実施形態において、上記非ヒト動物は、齧歯類である。一実施形態において、上記齧歯類は、マウス、ラット、およびハムスターからなる群より選択される。
【0047】
一局面において、同じ属および種の野生型非ヒト動物について観察されるのと同じ発現パターンである発現パターンにおいてヒトIL−7を発現するように遺伝子改変されている、遺伝子改変された非ヒト動物が提供される。一実施形態において、上記非ヒト動物は、齧歯類である。具体的実施形態において、上記齧歯類は、マウスおよびラットから選択される。
【0048】
一実施形態において、上記非ヒト動物において発現されるヒトIL−7のレベルは、対応する野生型マウスにおける非ヒトIL−7のレベルとほぼ同じである。一実施形態において、上記非ヒト動物は、齧歯類である。具体的実施形態において、上記齧歯類は、マウスおよびラットから選択される。
【0049】
一局面において、転写の方向に関して、5’から3’へと、マウスIL−7 5’非コード配列に相同な核酸配列、ヒトIL−7タンパク質をコードするが上記ヒトIL−7タンパク質をコードする配列の上流にも下流にもヒト調節配列を含まないヒトゲノムフラグメント、およびマウスIL−7 3’非コード配列に相同な核酸配列を含むDNA構築物が提供される。
【0050】
一局面において、転写の方向に関して、5’から3’へと、マウスIL−7エキソン1配列に相同な領域を含む核酸配列、ヒトIL−7タンパク質をコードするが上記ヒトIL−7タンパク質をコードする配列の上流にも下流にもヒト調節配列を含まないヒトゲノムフラグメント、およびマウスIL−7 3’非コード配列に相同な核酸配列を含むDNA構築物が提供される。
【0051】
一局面において、遺伝子改変された齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類は、本明細書で記載されるとおりのDNA構築物を含む。
【0052】
一局面において、ヒトIL−7タンパク質を発現する齧歯類もしくは齧歯類細胞を作製するための本明細書で記載されるとおりのDNA構築物の使用が提供される。いくつかの特定の局面において、上記齧歯類もしくは齧歯類細胞は、齧歯類IL−7タンパク質を検出可能に発現しない。
【0053】
一局面において、遺伝子改変された齧歯類細胞が提供され、ここで上記齧歯類細胞は、齧歯類IL−7をコードする遺伝子配列の内因性齧歯類IL−7遺伝子座の、ヒトIL−7をコードするヒトゲノム配列での置換を含む。いくつかの特定の局面において、上記置換は、本明細書で記載されるとおりのDNA構築物で行われる。いくつかの特定の局面において、上記齧歯類細胞は、ラット細胞である。いくつかの特定の局面において、上記齧歯類細胞は、マウス細胞である。
【0054】
一実施形態において、上記ヒトゲノム配列は、ヒトIL−7エキソン2からヒトIL−7エキソン6までにわたる連続するヒト核酸配列を含む。
【0055】
一実施形態において、上記遺伝子改変された齧歯類は、内因性齧歯類IL−7遺伝子座においてマウスIL−7プロモーターを含む。
【0056】
一実施形態において、上記細胞は、多能性細胞、人工多能性細胞、全能性細胞、ES細胞、および卵細胞から選択される。
【0057】
一実施形態において、上記細胞は、ヒトIL−7を分泌する。一実施形態において、ヒトIL−7を分泌する上記細胞は、上皮細胞(例えば、腸上皮細胞)、肝細胞、ケラチノサイト、樹状細胞、および濾胞樹状細胞から選択される。一実施形態において、上記齧歯類細胞は、骨髄樹状細胞である。一実施形態において、ヒトIL−7を分泌する上記細胞は、胸腺間質細胞であり;具体的実施形態において、上記胸腺間質細胞は、皮質上皮細胞である。
【0058】
一局面において、齧歯類胚が提供され、ここで上記胚は、内因性齧歯類IL−7遺伝子座における、内因性齧歯類IL−7コード核酸配列の、ヒトIL−7をコードする核酸配列での置換を含む少なくとも1つの齧歯類ドナー細胞(例えば、ES細胞、多能性細胞、全能性細胞など)を含む。一実施形態において、上記ドナー細胞は、マウスES細胞であり、上記胚は、プレ桑実胚(pre−morula)、桑実胚、もしくは胚盤胞である宿主マウス胚である。
【0059】
一局面において、内因性齧歯類IL−7遺伝子座においてヒト化IL−7遺伝子を含む齧歯類組織が提供され、ここで上記齧歯類組織は、胸腺組織、脾臓組織、表皮組織、および腸組織から選択される。
【0060】
一局面において、ヒトIL−7をコードするDNA配列を含む遺伝子改変されたマウスが提供され、ここで上記マウスは、マウスIL−7を発現せず、野生型マウスのT細胞集団とほぼ同じサイズであるT細胞集団を示す。
【0061】
一実施形態において、上記マウスは、野生型マウスの末梢T細胞集団とほぼ同じサイズである末梢T細胞集団を示す。
【0062】
一実施形態において、上記T細胞集団は、マウスT細胞集団である。
【0063】
一実施形態において、上記マウスは、野生型マウスほどプロB細胞もしくはプレB細胞を含むB細胞腫瘍を発生させる傾向が高くない。
【0064】
一実施形態において、上記マウスは、野生型マウスほどリンパ系腫瘍を発生させる傾向が高くない。
【0065】
一実施形態において、上記マウスは、既知のリンパ球増殖の原因因子の非存在下でリンパ球増殖障害を示さない。
【0066】
一実施形態において、上記マウスは、皮膚層におけるT細胞の病的浸潤を示さない。一実施形態において、上記マウスは、脱毛症の症状を示さない。
【0067】
一実施形態において、上記遺伝子改変されたマウスのT細胞の大部分は、年齢を合わせた野生型マウスにおけるものとほぼ同じサイズ分布にある。具体的実施形態において、上記遺伝子改変されたマウスは、T細胞の拡大を示さない。
【0068】
一局面において、内因性の改変された齧歯類IL−7遺伝子座からヒト化もしくはヒトIL−7タンパク質を発現する齧歯類が提供され、ここで上記齧歯類におけるヒトIL−7の血清濃度は、生理学的に正常である。
【0069】
一局面において、生理学的に正常な濃度で上記齧歯類の血清中にヒト化IL−7遺伝子を発現するヒト化齧歯類が提供される。
【0070】
一実施形態において、上記齧歯類は、マウスおよびラットから選択される。
【0071】
一実施形態において、ヒトIL−7の生理学的に正常な血清濃度は、10ピコグラム/mL未満である。一実施形態において、ヒトIL−7の生理学的に正常な血清濃度は、5ピコグラム/mL未満である。一実施形態において、上記齧歯類におけるヒトIL−7の生理学的に正常な血清濃度は、約2ピコグラム/mL〜約4ピコグラム/mLである。一実施形態において、上記齧歯類血清におけるヒトIL−7の生理学的に正常な血清濃度は、約2.4ピコグラム/mL〜約3.2ピコグラム/mLである。
【0072】
一局面において、ヒトIL−7タンパク質を作製するための方法が提供され、上記方法は、上記非ヒト動物の生殖細胞系列に、ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子を内因性非ヒト調節エレメントの制御下で挿入する工程、上記非ヒト動物に上記ヒトもしくはヒト化IL−7を作らせる工程、および上記非ヒト動物(例えば、哺乳動物、例えば、齧歯類(例えば、マウスもしくはラットもしくはハムスター))から、ヒトもしくはヒト化IL−7を単離する工程を包含する。
【0073】
一局面において、ヒトIL−7タンパク質を作製するための方法が提供され、上記方法は、本明細書で記載されるとおりの非ヒト動物(例えば、哺乳動物、例えば、齧歯類(例えば、マウスもしくはラットもしくはハムスター))から単離する工程を包含する。
【0074】
一局面において、ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子を生殖細胞系列に含む非ヒト動物を作製するための方法が提供され、上記方法は、上記非ヒト動物の生殖細胞系列に、ヒトもしくはヒト化IL−7コード核酸配列もしくはそのフラグメントを挿入する工程であって、ここで上記ヒトもしくはヒト化IL−7コード核酸配列またはそのフラグメントは、内因性非ヒト調節エレメントの調節制御下にある、工程を包含する。一実施形態において、上記ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子は、内因性非ヒトIL−7遺伝子座(すなわち、内因性非ヒトIL−7遺伝子座における上流および下流の非ヒト調節エレメントの間に挿入され、ここで上記ヒトもしくはヒト化IL−7コード核酸配列は、上記野生型の既存の非ヒトIL−7コード配列と全体的もしくは部分的に置き換わっている)にある。一実施形態において、上記非ヒト動物は、哺乳動物、例えば、齧歯類である。一実施形態において、上記齧歯類は、マウス、ラット、およびハムスターから選択される。
【0075】
一局面において、ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子を含む非ヒト動物を作製するための方法が提供され、上記方法は、ヒトIL−7遺伝子のエキソン2〜6を含むDNA構築物を、非ヒト細胞の内因性非ヒトIL−7遺伝子の中に挿入する工程を包含する。
【0076】
一局面において、非ヒト動物から、ヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質に曝されたT細胞を単離するための方法が提供され、上記方法は、本明細書で記載されるとおりの非ヒト動物からT細胞を単離する工程を包含する。一実施形態において、上記非ヒト動物は、マウスもしくはラットである。一実施形態において、上記T細胞は、非ヒトT細胞、例えば、齧歯類T細胞、例えば、マウスもしくはラットのT細胞である。一実施形態において、上記T細胞は、胸腺にあるT細胞および末梢T細胞から選択される。
【0077】
一局面において、ヒトIL−7のアンタゴニストである薬剤を同定するための方法が提供され、上記方法は、本明細書で記載されるとおりの遺伝子改変された齧歯類にある薬剤を投与する工程、上記齧歯類におけるヒトIL−7媒介性機能に対する上記薬剤の効果を決定する工程、および上記薬剤が上記遺伝子改変された齧歯類におけるヒトIL−7の機能に拮抗する場合、上記薬剤をIL−7アンタゴニストとして同定する工程を包含する。
【0078】
一局面において、ヒトIL−7のアンタゴニストである薬剤を同定するための、本明細書で記載されるとおりの遺伝子改変された齧歯類の使用が提供され、上記使用は、上記遺伝子改変された齧歯類にある薬剤を投与し、上記齧歯類におけるヒトIL−7媒介性機能に対する上記薬剤の効果を決定し、そして上記薬剤が上記遺伝子改変された齧歯類におけるヒトIL−7の機能に拮抗する場合、上記薬剤をIL−7アンタゴニストとして同定することを含む。
【0079】
一実施形態において、上記薬剤は、IL−7に結合する免疫グロブリン可変ドメインを含む。一実施形態において、上記薬剤は、ヒトIL−7に特異的に結合するが、齧歯類IL−7には結合しない。一実施形態において、上記薬剤は抗体である。
【0080】
一局面において、ある薬剤がIL−7媒介性末梢T細胞集団を減少させるか否かを決定するための方法が提供され、上記方法は、本明細書で記載されるとおりの遺伝子改変された齧歯類に、IL−7アンタゴニストを一定期間にわたって投与する工程、上記齧歯類の末梢T細胞集団数を、投与後1もしくは複数の期間にわたって測定する工程、および上記IL−7アンタゴニストが上記末梢T細胞集団を減少させるか否かを決定する工程を包含する。
【0081】
一局面において、ある薬剤がIL−7媒介性末梢T細胞集団を減少させるか否かを決定するための、本明細書で記載されるとおりの遺伝子改変された齧歯類の使用が提供され、上記使用は、上記遺伝子改変された齧歯類にIL−7アンタゴニストを一定期間にわたって投与し、上記齧歯類の末梢T細胞集団数を、投与後の1もしくは複数の期間で測定し、上記IL−7アンタゴニストが上記末梢T細胞集団を減少させるか否かを決定することを含む。
【0082】
一局面において、上記遺伝子改変された非ヒト動物は、ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子に関してヘテロ接合性である。一実施形態において、上記非ヒト動物は、内因性IL−7タンパク質を発現できない。具体的実施形態において、上記非ヒト動物は、両方の内因性IL−7対立遺伝子のノックアウトを含む。
本発明は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子を形成するために少なくとも1つの非ヒトIL−7エキソンの少なくとも1つのヒトIL−7エキソンでの置換を生殖細胞系列に含む、遺伝子改変された非ヒト動物であって、ここで該置換は、内因性非ヒトIL−7遺伝子座にあり、該ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子は、内因性非ヒト調節エレメントの制御下にある、遺伝子改変された非ヒト動物。
(項目2)
齧歯類である、項目1に記載の遺伝子改変された非ヒト動物。
(項目3)
前記齧歯類は、ラットおよびマウスから選択される、項目2に記載の遺伝子改変された齧歯類。
(項目4)
前記ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子は、ヒトエキソン1、ヒトエキソン2、ヒトエキソン3、ヒトエキソン4、ヒトエキソン5、ヒトエキソン6、およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるヒトエキソンを含む、項目2に記載の遺伝子改変された齧歯類。
(項目5)
前記ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子は、5つ以下のヒトエキソンを含む、項目4に記載の遺伝子改変された齧歯類。
(項目6)
前記齧歯類は、マウスであり、前記改変された遺伝子座は、マウスエキソン2、3、4、および5の、ヒトIL−7エキソン2、3、4、5、および6を含むヒトゲノムセグメントでの置換を含む、項目3に記載の遺伝子改変された齧歯類。
(項目7)
前記ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子は、ヒトもしくはヒト化IL−7タンパク質をコードするcDNAを含む、項目1に記載の遺伝子改変された非ヒト動物。
(項目8)
生殖細胞系列に、ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子をコードする核酸配列を含む導入遺伝子を含む、遺伝子改変された非ヒト動物であって、ここで該ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子は、内因性非ヒト調節配列と上流および下流に隣接している、遺伝子改変された非ヒト動物。
(項目9)
齧歯類である、項目8に記載の遺伝子改変された非ヒト動物。
(項目10)
マウス、ラット、およびハムスターからなる群より選択される、項目9に記載の齧歯類。
(項目11)
前記ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子は、ヒトエキソン1、ヒトエキソン2、ヒトエキソン3、ヒトエキソン4、ヒトエキソン5、ヒトエキソン6、およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるヒトエキソンを含む、項目8に記載の遺伝子改変された非ヒト動物。
(項目12)
前記ヒトもしくはヒト化IL−7遺伝子は、少なくとも5つのヒトエキソンを含む、項目11に記載の遺伝子改変された非ヒト動物。
(項目13)
ヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子を有する非ヒト動物を作製するための方法であって、該方法は、該非ヒト動物の生殖細胞系列を、内因性非ヒトIL−7調節配列と上流および下流に隣接したヒトもしくはヒト化IL−7コード遺伝子を含むように改変する工程を包含する、方法。
(項目14)
前記改変は、内因性非ヒトIL−7遺伝子座にある、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記非ヒト動物は齧歯類である、項目13に記載の方法。
(項目16)
前記齧歯類は、マウス、ラット、およびハムスターからなる群より選択される、項目15に記載の方法。
(項目17)
同じ属もしくは種の野生型非ヒト動物に関して観察されるものと同じ発現パターンである発現パターンで、ヒトIL−7を発現するように遺伝子改変されている、遺伝子改変された非ヒト動物。
(項目18)
前記非ヒト動物において発現されるヒトIL−7のレベルは、対応する野生型マウスにおける非ヒトIL−7のレベルとほぼ同じである、項目17に記載の遺伝子改変された非ヒト動物。
(項目19)
齧歯類である、項目17に記載の遺伝子改変された非ヒト動物。
(項目20)
齧歯類である、項目18に記載の遺伝子改変された非ヒト動物。
(項目21)
非ヒトIL−7エキソン1、ヒトIL−7エキソン2、ヒトIL−7エキソン3、ヒトIL−7エキソン4、ヒトIL−7エキソン5およびヒトIL−7エキソン6を含む、ヒト化IL−7遺伝子座。
(項目22)
前記ヒト化IL−7遺伝子座は、前記非ヒトIL−7エキソン1およびヒトIL−7エキソン6に隣接する5’および3’非ヒトIL−7非翻訳領域をさらに含む、項目21に記載のヒト化IL−7遺伝子座。
(項目23)
前記ヒト化IL−7遺伝子座は、非ヒト3’非翻訳領域と連続する、3’ヒト非翻訳領域もしくはその一部を含む、項目21もしくは22に記載のヒト化IL−7遺伝子座。
(項目24)
前記ヒト化IL−7遺伝子座は、5’非ヒトIL−7非翻訳領域、またはその一部を含み、非ヒトIL−7エキソン1は、ヒトIL−7エキソン2と連続している、項目21〜23のいずれか1項に記載のヒト化IL−7遺伝子座。
(項目25)
前記ヒト化IL−7遺伝子座は、図1に示される構造を含む、項目21〜24のいずれか1項に記載のヒト化IL−7遺伝子座。
(項目26)
項目21〜25のいずれか1項に記載のヒト化IL−7遺伝子座を含む、細胞。
(項目27)
前記細胞は、胚性幹細胞である、項目26に記載の細胞。
(項目28)
項目1〜12および17〜20のいずれか1項に記載の非ヒト動物から単離された、細胞もしくは組織。
(項目29)
前記組織は、胸腺組織、脾臓組織、表皮組織、および腸組織からなる群より選択される、項目28に記載の細胞もしくは組織。
(項目30)
前記組織は、胸腺組織である、項目29に記載の細胞もしくは組織。
【0083】
上記および以下の局面および実施形態の各々は、別段述べられなければ、そしてそうでないことが文脈から別段明らかにならなければ、一緒に使用されてもよい。