【文献】
Xun Yang (Sunny),AID reassignment for TIM and non-TIM modes switching, IEEE 802.11-12/0891r0,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/12/11-12-0891-00-00ah-aid-reassignment-for-tim-and-non-tim-modes-switching.pptx>,2012年 7月13日,Slides 1-9
【文献】
Jinsoo Choi,Listen Interval for Sensor Devices, IEEE 802.11-12/0618r0,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/12/11-12-0618-00-00ah-listen-interval-for-sensor-devices.ppt>,2012年 5月14日,Slides 1-9
【文献】
Rojan Chitrakar,Extended Sleep mode for battery powered STAs, IEEE 802.11-12/0656r0,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/12/11-12-0656-00-00ah-extended-sleep-mode-for-battery-powered-stas.pptx>,2012年 5月15日,Slides 1-12
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記要請フレームは、前記STAが前記TIMモードから前記Non−TIMモードに切り替えられたかどうかを示す第1インジケータ、及び前記STAが前記Non−TIMモードから前記TIMモードに切り替えられたかどうかを示す第2インジケータのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
前記第1インジケータが、前記STAが前記TIMモードから前記Non−TIMモードに切り替えられたことを示す場合、前記要請フレームは、前記STAの前記新しい聴取間隔値を示す聴取間隔フィールドを含む、請求項2に記載の方法。
前記要請フレームは、ウェークアップ間隔フィールドが前記要請フレームに含まれているかどうかを示す第1インジケータ、及び前記聴取間隔フィールドが前記要請フレームに含まれているかどうかを示す第2インジケータのうちの少なくとも1つを含む、請求項4に記載の方法。
前記要請フレームは、前記STAのAID(Association Identifier)が、前記STAの動作モードの変更に対してさらに変化することを必要とするかどうかを示すインジケータを含む、請求項1に記載の方法。
前記STAのAIDが変化することを必要とするか否かを示す前記インジケータが、前記AIDが変化することを必要とすることを示す場合、前記応答フレームは、前記STAの新しいAIDを示すAIDフィールド及びAIDスイッチカウントフィールドを含み、
前記STAのAIDが変化することを必要とするか否かを示す前記インジケータが、前記AIDが変化することを必要としないことを示す場合、前記応答フレームは、前記AIDフィールド及び前記AIDスイッチカウントフィールドのいずれも含まない、請求項6に記載の方法。
前記要請フレームは、AID(Association Identifier)スイッチ要請フレームであり、前記応答フレームは、AIDスイッチ応答フレームである、請求項1に記載の方法。
前記要請フレームに含まれる前記新しい聴取間隔値が受け入れ可能でない場合、前記応答フレームの前記聴取間隔フィールドは、前記新しい聴取間隔値とは異なる聴取間隔値、又は前記新しい聴取間隔値を受け入れ可能でないことを示す情報を含む、請求項11に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る好適な実施の形態を添付の図面を参照して詳しく説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施の形態を説明するためのもので、本発明の唯一の実施の形態を示すためのものではない。以下の詳細な説明は本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、このような具体的な細部事項なしにも本発明が実施され得るということが当業者には理解される。
【0017】
以下の実施例は、本発明の構成要素と特徴を所定の形態で結合したものである。各構成要素又は特徴は、特別の言及がない限り、選択的なものと考慮することができる。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合していない形態で実施されてもよく、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部の構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えられてもよい。
【0018】
以下の説明で使われる特定用語は、本発明の理解を助けるために提供されるものであり、このような特定用語の使用は、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で他の形態に変更してもよい。
【0019】
場合によって、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置は省略されたり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で図示されることもある。また、本明細書全体を通じて同一の構成要素には同一の図面符号を付して説明する。
【0020】
本発明の実施例は、無線アクセスシステムであるIEEE 802システム、3GPPシステム、3GPP LTE及びLTE−A(LTE−Advanced)システム、並びに3GPP2システムの少なくとも一つに開示された標準文書によって裏付けることができる。すなわち、本発明の実施例において、本発明の技術的思想を明確にするために説明を省いた段階又は部分は、上記の文書によって裏付けることができる。また、本文書で開示している用語はいずれも上記の標準文書によって説明することができる。
【0021】
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などのような様々な無線アクセスシステムに用いることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)によって具現することができる。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM(登録商標) Evolution)のような無線技術によって具現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術によって具現することができる。明確性のために、以下では3GPP LTE及び3GPP LTE−Aシステムを中心に説明するが、本発明の技術的思想がこれに制限されるものではない。
【0022】
(WLANシステムの構造)
図1は、本発明を適用できるIEEE 802.11システムの例示的な構造を示す図である。
【0023】
IEEE 802.11構造は複数個の構成要素を含むことができ、それら構成要素の相互作用によって上位層に対してトランスペアレントなSTA移動性を支援するWLANを提供することができる。基本サービスセット(Basic Service Set;BSS)はIEEE 802.11 LANにおける基本的な構成ブロックに該当し得る。
図1では、2個のBSS(BSS1及びBSS2)が存在し、それぞれのBSSのメンバーとして2個のSTAが含まれること(STA1及びSTA2はBSS1に含まれ、STA3及びSTA4はBSS2に含まれる)を例示的に示している。
図1で、BSSを示す楕円は、当該BSSに含まれたSTAが通信を維持するカバレッジ領域を示すものと理解してもよい。この領域をBSA(Basic Service Area)と称することができる。STAがBSAの外へ移動すると、当該BSA内の他のSTAと直接通信できなくなる。
【0024】
IEEE 802.11 LANにおいて最も基本的なタイプのBSSは、独立したBSS(Independent BSS;IBSS)である。例えば、IBSSは、2個のSTAだけで構成された最小の形態を有することができる。また、最も単純な形態であるとともに他の構成要素が省略されている
図1のBSS(BSS1又はBSS2)がIBSSの代表的な例示に該当する。このような構成は、STA同士が直接通信できる場合に可能である。また、このような形態のLANは、あらかじめ計画して構成されるものではなく、LANが必要な場合に構成され、これをアド−ホック(ad−hoc)ネットワークと呼ぶこともできる。
【0025】
STAがついたり消えたりすること、STAがBSS領域に/から入ったり出たりすることなどによって、BSSにおいてSTAのメンバーシップが動的に変更することがある。BSSのメンバーになるためには、STAは同期化過程を用いてBSSにジョインすればよい。BSS基盤構造の全てのサービスにアクセスするためには、STAはBSSに連携されなければならない。このような連携(association)は動的に設定され、分配システムサービス(Distribution System Service;DSS)の利用を含んでもよい。
【0026】
図2は、本発明を適用できるIEEE 802.11システムの他の例示的な構造を示す図である。
図2は、
図1の構造において、分配システム(Distribution System;DS)、分配システム媒体(Distribution System Medium;DSM)、アクセスポイント(Access Point;AP)などの構成要素が追加された形態である。
【0027】
LANにおいて直接的なステーション−対−ステーションの距離はPHY性能によって制限されることがある。このような距離の限界が充分な場合もあれば、より遠い距離のステーション間の通信が必要な場合もある。拡張されたカバレッジを支援するために分配システム(DS)を構成することができる。
【0028】
DSは、BSS同士が相互接続される構造を意味する。具体的に、
図1のようにBSSが独立して存在する代わりに、複数個のBSSで構成されたネットワークの拡張された形態の構成要素としてBSSが存在してもよい。
【0029】
DSは論理的な概念であり、分配システム媒体(DSM)の特性によって特定することができる。これと関連して、IEEE 802.11標準では無線媒体(Wireless Medium;WM)と分配システム媒体(DSM)とを論理的に区別している。それぞれの論理的媒体は互いに異なる目的のために使用され、互いに異なる構成要素によって使用される。IEEE 802.11標準の定義では、このような媒体を互いに同一なものとも、互いに異なるものとも制限しない。このように複数個の媒体が論理的に互いに異なるという点で、IEEE 802.11 LAN構造(DS構造又は他のネットワーク構造)の柔軟性を説明することができる。すなわち、IEEE 802.11 LAN構造は様々に具現することができ、それぞれの具現例の物理的な特性によって独立的に当該LAN構造を特定することができる。
【0030】
DSは複数個のBSSのシームレス(seamless)な統合を提供し、あて先へのアドレスを扱うために必要な論理的サービスを提供することによって移動機器を支援することができる。
【0031】
APとは、連携されているSTAに対してWMを介してDSへのアクセスを可能にし、且つSTA機能性を有する個体を意味する。APを介してBSS及びDS間のデータ移動が行われてもよい。例えば、
図2に示すSTA2及びSTA3は、STAの機能性を有するとともに、連携されているSTA(STA1及びSTA4)をDSにアクセスさせる機能を持つ。また、いかなるAPも基本的にSTAに該当するため、APはいずれもアドレス可能な個体である。WM上での通信のためにAPによって用いられるアドレスとDSM上での通信のためにAPによって用いられるアドレスは必ずしも同一である必要はない。
【0032】
APに連携されているSTAのいずれか一つから当該APのSTAアドレスに送信されるデータは、常に非制御ポート(uncontrolled port)で受信され、IEEE 802.1Xポートアクセス個体によって処理されてもよい。また、制御ポート(controlled port)が認証されると、送信データ(又は、フレーム)はDSに伝達されてもよい。
【0033】
図3は、本発明を適用できるIEEE 802.11システムのさらに他の例示的な構造を示す図である。
図3では、
図2の構造にさらに広いカバレッジを提供するための拡張されたサービスセット(Extended Service Set;ESS)を概念的に示す。
【0034】
任意の(arbitrary)大きさ及び複雑度を有する無線ネットワークがDS及びBSSで構成されてもよい。IEEE 802.11システムではこのような方式のネットワークをESSネットワークと称する。ESSは、一つのDSに接続されたBSSの集合に該当し得る。しかし、ESSはDSを含まない。ESSネットワークはLLC(Logical Link Control)層でIBSSネットワークとして見える点が特徴である。ESSに含まれるSTAは互いに通信することができ、移動STAはLLCにトランスペアレントに一つのBSSから他のBSSに(同一ESS内で)移動することができる。
【0035】
IEEE 802.11では、
図3におけるBSSの相対的な物理的位置について何ら仮定しておらず、次のようないずれの形態も可能である。BSSは部分的に重なってもよく、これは、連続したカバレッジを提供するために一般に利用される形態である。また、BSSは物理的に接続していなくてもよく、論理的にはBSS同士間の距離に制限はない。また、BSS同士は物理的に同一位置に位置してもよく、これはリダンダンシーを提供するために用いることができる。また、一つ(又は、一つ以上の)IBSS又はESSネットワークが一つ(又は一つ以上の)ESSネットワークとして同一空間に物理的に存在してもよい。これは、ESSネットワークが存在する位置にアド−ホックネットワークが動作する場合、互いに異なる機関(organizations)によって物理的に重なるIEEE 802.11ネットワークが構成される場合、又は、同一位置で2つ以上の互いに異なるアクセス及び保安政策が必要な場合などにおける、ESSネットワーク形態に該当し得る。
【0036】
図4は、無線LANシステムの例示的な構造を示す図である。
図4では、DSを含む基盤構造BSSの一例が示されている。
【0037】
図4の例示で、BSS1及びBSS2がESSを構成する。無線LANシステムにおいてSTAはIEEE 802.11のMAC/PHY規定に従って動作する機器である。STAはAP STA及び非−AP(non−AP)STAを含む。Non−AP STAは、ラップトップコンピュータ、移動電話機のように、一般にユーザが直接扱う機器に該当する。
図4の例示で、STA1、STA3、STA4はnon−AP STAに該当し、STA2及びSTA5はAP STAに該当する。
【0038】
以下の説明で、non−AP STAは、端末(terminal)、無線送受信ユニット(Wireless Transmit/Receive Unit;WTRU)、ユーザ装置(User Equipment;UE)、移動局(Mobile Station;MS)、移動端末(Mobile Terminal)、移動加入者局(Mobile Subscriber Station;MSS)などと呼ぶことができる。また、APは、他の無線通信分野における基地局(Base Station;BS)、ノード−B(Node−B)、発展したノード−B(evolved Node−B;eNB)、基底送受信システム(Base Transceiver System;BTS)、フェムト基地局(Femto BS)などに対応する概念である。
【0039】
(リンクセットアップ過程)
図5は、一般のリンクセットアップ(link setup)過程を説明するための図である。
【0040】
STAがネットワークに対してリンクをセットアップし、データを送受信するためには、まず、ネットワークを発見(discovery)し、認証(authentication)を行い、連携(association)を確立(establish)し、保安(security)のための認証手順などを行わなければならない。リンクセットアップ過程をセッション開始過程、セッションセットアップ過程と呼ぶこともできる。また、リンクセットアップ過程における発見、認証、連携、保安設定の過程を総称して連携過程と呼ぶこともできる。
【0041】
図5を参照して例示的なリンクセットアップ過程について説明する。
【0042】
段階S510で、STAはネットワーク発見動作を行うことができる。ネットワーク発見動作はSTAのスキャニング(scanning)動作を含むことができる。すなわち、STAがネットワークにアクセスするためには、参加可能なネットワークを探さなければならない。STAは無線ネットワークに参加する前に互換可能なネットワークを識別しなければならないが、特定領域に存在するネットワーク識別過程をスキャニングという。
【0043】
スキャニング方式には、能動的スキャニング(active scanning)と受動的スキャニング(passive scanning)がある。
【0044】
図5では例示として能動的スキャニング過程を含むネットワーク発見動作を示す。能動的スキャニングにおいて、スキャニングを行うSTAはチャネルを移りながら周辺にどのAPが存在するかを探索するためにプローブ要請フレーム(probe request frame)を送信して、それに対する応答を待つ。応答者(responder)は、プローブ要請フレームを送信したSTAに、プローブ要請フレームに対する応答としてプローブ応答フレーム(probe response frame)を送信する。ここで、応答者は、スキャニングされているチャネルのBSSで最後にビーコンフレーム(beacon frame)を送信したSTAであってもよい。BSSでは、APがビーコンフレームを送信するため、APが応答者となり、IBSSでは、IBSS内のSTAが交互にビーコンフレームを送信するため、応答者が一定でない。例えば、1番チャネルでプローブ要請フレームを送信し、1番チャネルでプローブ応答フレームを受信したSTAは、受信したプローブ応答フレームに含まれたBSS関連情報を保存し、次のチャネル(例えば、2番チャネル)に移動して同一の方法でスキャニング(すなわち、2番チャネル上でプローブ要請/応答の送受信)を行うことができる。
【0045】
図5には示していないが、スキャニング動作は受動的スキャニング方式で行われてもよい。受動的スキャニングにおいて、スキャニングを行うSTAはチャネルを移りながらビーコンフレームを待つ。ビーコンフレームは、IEEE 802.11において管理フレーム(management frame)の一つであり、無線ネットワークの存在を知らせ、スキャニングを行うSTAが無線ネットワークを探して無線ネットワークに参加できるように、周期的に送信される。BSSでAPがビーコンフレームを周期的に送信する役割を担い、IBSSではIBSS内のSTAが交互にビーコンフレームを送信する。スキャニングを行うSTAはビーコンフレームを受信すると、ビーコンフレームに含まれたBSSに関する情報を保存し、他のチャネルに移動しながら各チャネルでビーコンフレーム情報を記録する。ビーコンフレームを受信したSTAは、受信したビーコンフレームに含まれたBSS関連情報を保存し、次のチャネルに移動して同一の方法で次のチャネルでスキャニングを行うことができる。
【0046】
能動的スキャニングと受動的スキャニングとを比較すれば、能動的スキャニングが受動的スキャニングに比べてディレー(delay)及び電力消耗が小さいという利点がある。
【0047】
STAがネットワークを発見した後に、段階S520で認証過程を行うことができる。このような認証過程は、後述する段階S540の保安セットアップ動作と明確に区別するために、第1の認証(first authentication)過程と呼ぶことができる。
【0048】
認証過程は、STAが認証要請フレーム(authentication request frame)をAPに送信し、これに応答してAPが認証応答フレーム(authentication response frame)をSTAに送信する過程を含む。認証要請/応答に用いられる認証フレーム(authentication frame)は管理フレームに該当する。
【0049】
認証フレームは、認証アルゴリズム番号(authentication algorithm number)、認証トランザクションシーケンス番号(authentication transaction sequence number)、状態コード(status code)、検問テキスト(challenge text)、RSN(Robust Security Network)、有限循環グループ(Finite Cyclic Group)などに関する情報を含むことができる。これは、認証要請/応答フレームに含まれ得る情報の一例示に過ぎず、他の情報に置き換わったり、追加の情報がさらに含まれたりしてもよい。
【0050】
STAは認証要請フレームをAPに送信することができる。APは、受信された認証要請フレームに含まれた情報に基づいて、当該STAに対する認証を許容するか否かを決定することができる。APは認証処理の結果を認証応答フレームを用いてSTAに提供することができる。
【0051】
STAが成功的に認証された後に、段階S530で連携過程を行うことができる。連携過程は、STAが連携要請フレーム(association request frame)をAPに送信し、それに応答してAPが連携応答フレーム(association response frame)をSTAに送信する過程を含む。
【0052】
例えば、連携要請フレームは、様々な能力(capability)に関する情報、ビーコン聴取間隔(listen interval)、SSID(service set identifier)、支援レート(supported rates)、支援チャネル(supported channels)、RSN、移動性ドメイン、支援オペレーティングクラス(supported operating classes)、TIM放送要請(Traffic Indication Map Broadcast request)、相互動作(interworking)サービス能力などに関する情報を含むことができる。
【0053】
例えば、連携応答フレームは、様々な能力に関する情報、状態コード、AID(Association ID)、支援レート、EDCA(Enhanced Distributed Channel Access)パラメータセット、RCPI(Received Channel Power Indicator)、RSNI(Received Signal to Noise Indicator)、移動性ドメイン、タイムアウト間隔(連携カムバック時間(association comeback time))、重畳(overlapping)BSSスキャンパラメータ、TIM放送応答、QoSマップなどの情報を含むことができる。
【0054】
これは連携要請/応答フレームに含まれ得る情報の一例に過ぎず、他の情報に置き換わったり、追加の情報がさらに含まれたりしてもよい。
【0055】
STAがネットワークに成功的に連携された後に、段階S540で保安セットアップ過程を行うことができる。段階S540の保安セットアップ過程は、RSNA(Robust Security Network Association)要請/応答を通じた認証過程ということもでき、上記の段階S520の認証過程を第1の認証(first authentication)過程とし、段階S540の保安セットアップ過程を単純に認証過程と呼ぶこともできる。
【0056】
段階S540の保安セットアップ過程は、例えば、EAPOL(Extensible Authentication Protocol over LAN)フレームを通じた4−ウェイ(way)ハンドシェーキングを通じて、プライベートキーセットアップ(private key setup)をする過程を含むことができる。また、保安セットアップ過程は、IEEE 802.11標準で定義しない保安方式によって行われてもよい。
【0057】
(WLANの進化)
無線LANで通信速度の限界を克服するために比較的最近に制定された技術標準としてIEEE 802.11nがある。IEEE 802.11nは、ネットワークの速度と信頼性を増大させ、且つ無線ネットワークの運営距離を拡張することに目的がある。より具体的に、IEEE 802.11nは、データ処理速度が最大540Mbps以上である高処理率(High Throughput;HT)を支援するとともに、送信エラーを最小化し、データ速度を最適化するために送信端と受信端の両方とも多重アンテナを使用するMIMO(Multiple Inputs and Multiple Outputs)技術に基づいている。
【0058】
無線LANの普及が活性化され、さらにそれを用いたアプリケーションが多様化するに伴って、最近ではIEEE 802.11nが支援するデータ処理速度よりも高い処理率を支援するための新しい無線LANシステムの必要性が台頭している。超高処理率(Very High Throughput;VHT)を支援する次世代無線LANシステムは、IEEE 802.11n無線LANシステムの次のバージョン(例えば、IEEE 802.11ac)であり、MACサービスアクセスポイント(Service Access Point;SAP)で1Gbps以上のデータ処理速度を支援するために最近に新しく提案されているIEEE 802.11無線LANシステムの一つである。
【0059】
次世代無線LANシステムは、無線チャネルを效率的に利用するために複数のSTAが同時にチャネルにアクセスするMU−MIMO(Multi User Multiple Input Multiple Output)方式の送信を支援する。MU−MIMO送信方式によれば、APが、MIMOペアリング(pairing)された一つ以上のSTAに同時にパケットを送信することができる。
【0060】
また、ホワイトスペース(white space)で無線LANシステム動作を支援することが議論されている。例えば、アナログTVのデジタル化による遊休状態の周波数帯域(例えば、54〜698MHz帯域)のようなTVホワイトスペース(TVWS)での無線LANシステムの導入は、IEEE 802.11af標準として議論されている。しかし、これは例示に過ぎず、ホワイトスペースは、許可されたユーザ(licensed user)が優先して使用できる許可された帯域といえる。許可されたユーザは、許可された帯域の使用が許可されたユーザのことを意味し、許可された装置(licensed device)、プライマリユーザ(primary user)、優先的ユーザ(incumbent user)などと呼ぶこともできる。
【0061】
例えば、WSで動作するAP及び/又はSTAは、許可されたユーザに対する保護(protection)機能を提供しなければならない。例えば、WS帯域で特定帯域幅を有するように規約(regulation)上分割されている周波数帯域である特定WSチャネルを、マイクロホン(microphone)のような許可されたユーザが既に使用している場合、許可されたユーザを保護するために、AP及び/又はSTAは当該WSチャネルに該当する周波数帯域は使用することができない。また、AP及び/又はSTAは、現在フレーム送信及び/又は受信のために使用している周波数帯域を許可されたユーザが使用するようになると、当該周波数帯域の使用を中止しなければならない。
【0062】
そのため、AP及び/又はSTAは、WS帯域中の特定周波数帯域の使用が可能か否か、すなわち、当該周波数帯域に許可されたユーザが存在するか否かを把握する手順を先行しなければならない。許可されたユーザが特定周波数帯域に存在するか否かを把握することをスペクトルセンシング(spectrum sensing)という。スペクトルセンシングメカニズムとして、エネルギー探知(energy detection)方式、信号探知(signature detection)方式などが活用される。受信信号の強度が一定値以上であれば、許可されたユーザが使用中であると判断したり、DTVプリアンブル(preamble)が検出されると、許可されたユーザが使用中であると判断することができる。
【0063】
また、次世代通信技術としてM2M(Machine−to−Machine)通信技術が議論されている。IEEE 802.11無線LANシステムでもM2M通信を支援するための技術標準がIEEE 802.11ahとして開発されている。M2M通信は、一つ以上のマシン(Machine)が含まれる通信方式を意味し、MTC(Machine Type Communication)又は事物通信と呼ばれることもある。ここで、マシンとは、人間の直接的な操作や介入を必要としない個体(entity)を意味する。例えば、無線通信モジュールが搭載された検針機(meter)や自動販売機のような装置を含めて、ユーザの操作/介入無しで自動でネットワークに接続して通信を行うことができるスマートフォンのようなユーザ機器もマシンの例示に該当し得る。M2M通信は、デバイス間の通信(例えば、D2D(Device−to−Device)通信)、デバイスとサーバー(application server)間の通信などを含むことができる。デバイスとサーバー間の通信の例示としては、自動販売機とサーバー、POS(Point of Sale)装置とサーバー、電気、ガス又は水道検針機とサーバー間の通信が挙げられる。その他にも、M2M通信ベースのアプリケーション(application)には、保安(security)、運送(transportation)、ヘルスケア(health care)などが含まれてもよい。このような適用例の特性を考慮すると、一般に、M2M通信は、数多くの機器が存在する環境でたまに少量のデータを低速で送受信することを支援できるものでなければならない。
【0064】
具体的に、M2M通信は多数のSTAを支援できるものでなければならない。現在定義されている無線LANシステムでは、一つのAPに最大2007個のSTAが連携される場合を仮定するが、M2M通信ではそれよりも多い個数(約6000個)のSTAが一つのAPに連携される場合を支援する方案が議論されている。また、M2M通信では低い送信速度を支援/要求するアプリケーションが多いと予想される。これを円滑に支援するために、例えば、無線LANシステムでは、TIM(Traffic Indication Map)要素に基づいてSTAが自身に送信されるデータの有無を認知できるが、TIMのビットマップサイズを減らす方案が議論されている。また、M2M通信では送信/受信間隔が非常に長いトラフィックが多いと予想される。例えば、電気/ガス/水道の使用量のように長い周期(例えば、1ケ月)ごとに大変少ない量のデータをやり取りすることが要求される。そのため、無線LANシステムでは、一つのAPに連携され得るSTAの個数が非常に多くなっても、一つのビーコン周期の間にAPから受信するデータフレームが存在するSTAの個数が大変少ない場合を效率的に支援する方案が議論されている。
【0065】
このように無線LAN技術は急速に進化しつつあり、前述の例示に加えて、直接リンクセットアップ、メディアストリーミング性能の改善、高速及び/又は大規模の初期セッションセットアップの支援、拡張された帯域幅及び動作周波数の支援などのための技術が開発されている。
【0066】
(媒体アクセスメカニズム)
IEEE 802.11に基づく無線LANシステムにおいて、MAC(Medium Access Control)の基本アクセスメカニズムは、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)メカニズムである。CSMA/CAメカニズムは、IEEE 802.11 MACの分配調整機能(Distributed Coordination Function、DCF)とも呼ばれるが、基本的に「listen before talk」アクセスメカニズムを採用している。このような類型のアクセスメカニズムによれば、AP及び/又はSTAは送信を開始するに先立ち、所定の時間区間(例えば、DIFS(DCF Inter−Frame Space)の間に無線チャネル又は媒体(medium)をセンシング(sensing)するCCA(Clear Channel Assessment)を行うことができる。センシングの結果、媒体が遊休状態(idle status)と判断されると、当該媒体を介してフレーム送信を始める。一方、媒体が占有状態(occupied status)と感知されると、当該AP及び/又はSTAは自分の送信を開始せず、媒体アクセスのための遅延期間(例えば、任意バックオフ周期(random backoff period))を設定して待った後、フレーム送信を試みることができる。任意バックオフ周期の適用から、複数のSTAはそれぞれ異なった時間待った後にフレーム送信を試みることが期待されるため、衝突(collision)を最小化することができる。
【0067】
また、IEEE 802.11 MACプロトコルはHCF(Hybrid Coordination Function)を提供する。HCFはDCFとPCF(Point Coordination Function)に基づく。PCFは、ポーリング(polling)ベースの同期式アクセス方式で、全ての受信AP及び/又はSTAがデータフレームを受信できるように周期的にポーリングする方式のことをいう。また、HCFは、EDCA(Enhanced Distributed Channel Access)とHCCA(HCF Controlled Channel Access)を有する。EDCAは、提供者が複数のユーザにデータフレームを提供するためのアクセス方式を競合ベースとするものであり、HCCAは、ポーリングメカニズムを用いた非競合ベースのチャネルアクセス方式を用いるものである。また、HCFは、WLANのQoS(Quality of Service)を向上させるための媒体アクセスメカニズムを含み、競合周期(Contention Period;CP)、非競合周期(Contention Free Period;CFP)のいずれにおいてもQoSデータを送信することができる。
【0068】
図6は、バックオフ過程を説明するための図である。
【0069】
図6を参照して任意バックオフ周期に基づく動作について説明する。占有(occupy又はbusy)状態だった媒体が遊休(idle)状態に変更されると、複数のSTAはデータ(又はフレーム)送信を試みることができる。この時、衝突を最小化するための方案として、STAはそれぞれ任意バックオフカウントを選択し、それに該当するスロット時間だけ待機した後、送信を試みることができる。任意バックオフカウントは、擬似−任意整数(pseudo−random integer)値を有し、0乃至CW範囲の値のいずれか一つに決定され得る。ここで、CWは、競合ウィンドウ(Contention Window)パラメータ値である。CWパラメータは初期値としてCWminが与えられるが、送信失敗の場合(例えば、送信されたフレームに対するACKを受信できなかった場合)に2倍の値を取ることができる。CWパラメータ値がCWmaxになると、データ送信に成功するまでCWmax値を維持しながらデータ送信を試みることができ、データ送信に成功する場合にはCWmin値にリセットされる。CW、CWmin及びCWmax値は2
n−1(n=0,1,2,…)に設定されることが好ましい。
【0070】
任意バックオフ過程が始まると、STAは、決定されたバックオフカウント値によってバックオフスロットをカウントダウンする間に続けて媒体をモニタする。媒体が占有状態とモニタされるとカウントダウンを止めて待機し、媒体が遊休状態になると残りのカウントダウンを再開する。
【0071】
図6の例示で、STA3のMACに送信するパケットが到達した場合に、STA3はDIFSだけ媒体が遊休状態であることを確認し、直ちにフレームを送信することができる。一方、残りのSTAは、媒体が占有(busy)状態であることをモニタして待機する。その間にSTA1、STA2及びSTA5のそれぞれでも送信するデータが発生することがあり、それぞれのSTAは、媒体が遊休状態とモニタされると、DIFSだけ待機した後に、それぞれ選択した任意バックオフカウント値によってバックオフスロットのカウントダウンを行うことができる。
図6の例示では、STA2が最も小さいバックオフカウント値を選択し、STA1が最も大きいバックオフカウント値を選択した場合を示す。すなわち、STA2がバックオフカウントを終えてフレーム送信を始める時点でSTA5の残余バックオフ時間はSTA1の残余バックオフ時間よりも短い場合を例示する。STA1及びSTA5は、STA2が媒体を占有する間に暫くカウントダウンを止めて待機する。STA2の占有が終了して媒体が再び遊休状態になると、STA1及びSTA5はDIFSだけ待機した後に、止めていたバックオフカウントを再開する。すなわち、残余バックオフ時間だけの余りのバックオフスロットをカウントダウンした後にフレーム送信を始めることができる。STA5の残余バックオフ時間がSTA1よりも短かったため、STA5がフレーム送信を始めるようになる。一方、STA2が媒体を占有する間にSTA4でも送信するデータが発生することがある。このとき、STA4の立場では、媒体が遊休状態になるとDIFSだけ待機した後、自身が選択した任意バックオフカウント値によるカウントダウンを行ってフレーム送信を始めることができる。
図6の例示では、STA5の残余バックオフ時間がSTA4の任意バックオフカウント値と偶然に一致する場合を示し、この場合、STA4とSTA5間に衝突が発生することがある。衝突が発生する場合はSTA4、STA5両方ともACKを受けることができず、データ送信に失敗することになる。この場合、STA4とSTA5はCW値を2倍に増やした後に任意バックオフカウント値を選択してカウントダウンを行うことができる。一方、STA1は、STA4とSTA5の送信によって媒体が占有状態である間に待機しているが、媒体が遊休状態になると、DIFSだけ待機した後、残余バックオフ時間が経過するとフレーム送信を開始することができる。
【0072】
(STAのセンシング動作)
前述したように、CSMA/CAメカニズムは、AP及び/又はSTAが媒体を直接センシングする物理的キャリアセンシング(physical carrier sensing)の他、仮想キャリアセンシング(virtual carrier sensing)も含む。仮想キャリアセンシングは、隠れたノード問題(hidden node problem)などのように媒体アクセスで発生し得る問題を補完するために用いられる。仮想キャリアセンシングのために、無線LANシステムのMACはネットワーク割当ベクトル(Network Allocation Vector;NAV)を用いることができる。NAVは、現在媒体を利用していたり又は利用する権限のあるAP及び/又はSTAが、媒体を使用可能な状態になるまで残っている時間を、他のAP及び/又はSTAに指示(indicate)する値である。したがって、NAVに設定された値は、当該フレームを送信するAP及び/又はSTAによって媒体の利用が予定されている期間に該当し、NAV値を受信するSTAは、当該期間において媒体アクセス(又は、チャネルアクセス)が禁止(prohibit)又は延期(defer)される。NAVは、例えば、フレームのMACヘッダ(header)の「duration」フィールドの値によって設定されてもよい。
【0073】
また、衝突可能性を低減するために堅牢な衝突検出(robust collision detect)メカニズムが導入された。これについて
図7及び
図8を参照して説明する。実際にキャリアセンシング範囲と送信範囲は同一でないこともあるが、説明の便宜のために両者は同一であると仮定する。
【0074】
図7は、隠れたノード及び露出されたノードを説明するための図である。
【0075】
図7(a)は、隠れたノードに対する例示であり、STA AとSTA Bとが通信中にあり、STA Cが送信する情報を持っている場合である。具体的に、STA AがSTA Bに情報を送信している状況であるにもかかわらず、STA CがSTA Bにデータを送る前にキャリアセンシングを行う際、媒体が遊休状態にあると判断することがある。これは、STA Aの送信(すなわち、媒体占有)をSTA Cの位置ではセンシングできないこともあるためである。このような場合、STA BはSTA AとSTA Cの情報を同時に受け、衝突が発生することになる。このとき、STA AをSTA Cの隠れたノードということができる。
【0076】
図7(b)は、露出されたノード(exposed node)に対する例示であり、STA BがSTA Aにデータを送信している状況で、STA CがSTA Dに送信する情報を持っている場合である。この場合、STA Cがキャリアセンシングを行うと、STA Bの送信によって媒体が占有された状態であると判断することができる。そのため、STA CがSTA Dに送信する情報を持っていても、媒体占有状態とセンシングされたため、媒体が遊休状態になるまで待たなければならない。しかし、実際にはSTA AはSTA Cの送信範囲外にあるため、STA Cからの送信とSTA Bからの送信とがSTA Aの立場では衝突しないこともあるため、STA Cは、STA Bが送信を止めるまで余計に待機することになる。このとき、STA CをSTA Bの露出されたノードということができる。
【0077】
図8は、RTSとCTSを説明するための図である。
【0078】
図7のような例示的な状況で衝突回避(collision voidance)メカニズムを效率的に利用するために、RTS(request to send)とCTS(clear to send)などの短いシグナリングパケット(short signaling packet)を利用することができる。両STA間のRTS/CTSは周囲のSTAがオーバーヒヤリング(overhearing)できるようにし、この周囲のSTAが上記両STA間の情報送信の有無を考慮するようにすることができる。例えば、データを送信しようとするSTAがデータを受けるSTAにRTSフレームを送信すると、データを受けるSTAはCTSフレームを周囲のSTAに送信することによって、自身がデータを受けることを知らせることができる。
【0079】
図8(a)は、隠れたノード問題を解決する方法に関する例示であり、STA AとSTA CがいずれもSTA Bにデータを送信しようとする場合を仮定する。STA AがRTSをSTA Bに送ると、STA BはCTSを自身の周囲にあるSTA A及びSTA Cの両方に送信する。その結果、STA CはSTA AとSTA Bのデータ送信が終わるまで待機し、衝突を避けることができる。
【0080】
図8(b)は、露出されたノード問題を解決する方法に関する例示であり、STA AとSTA B間のRTS/CTS送信をSTA Cがオーバーヒヤリングすることによって、STA Cは自身が他のSTA(例えば、STA D)にデータを送信しても衝突が発生しないと判断することができる。すなわち、STA Bは周囲の全STAにRTSを送信し、実際に送るデータを持っているSTA AのみがCTSを送信するようになる。STA Cは、RTSのみを受信し、STA AのCTSは受信できなかったため、STA AがSTA Cのキャリアセンシング外にあるということがわかる。
【0081】
(電力管理)
前述したように、無線LANシステムではSTAが送受信を行う前にチャネルセンシングを行わなければならないが、チャネルを常にセンシングすることはSTAの持続的な電力消耗を引き起こす。受信状態での電力消耗は送信状態での電力消耗と大差がないため、受信状態を持続することも、電力の制限された(すなわち、バッテリーによって動作する)STAには大きな負担となる。したがって、STAが持続的にチャネルをセンシングするために受信待機状態を維持すると、無線LAN処理率の側面で特別な利点もなく電力を非効率的に消耗することになる。このような問題点を解決するために、無線LANシステムではSTAの電力管理(power management;PM)モードを支援する。
【0082】
STAの電力管理モードはアクティブ(active)モード及び節電(power save;PS)モードに区別される。STAは基本的にアクティブモードで動作する。アクティブモードで動作するSTAは、アウェイク状態(awake state)を維持する。アウェイク状態は、フレーム送受信やチャネルスキャニングなどの正常動作が可能な状態である。一方、PSモードで動作するSTAは、スリープ状態(sleep state)(又は、ドーズ(dose)状態)とアウェイク状態(awake state)を切り替えながら動作する。スリープ状態で動作するSTAは、最小限の電力で動作し、フレーム送受信もチャネルスキャニングも行わない。
【0083】
STAがスリープ状態でできるだけ長く動作するほど電力消耗が減るため、STAの動作期間が増加する。しかし、スリープ状態ではフレーム送受信が不可能なため、無条件に長く動作するわけにはいかない。スリープ状態で動作するSTAがAPに送信するフレームを有すると、アウェイク状態に切り替わってフレームを送信することができる。一方、APがSTAに送信するフレームがある場合、スリープ状態のSTAはそれを受信できないことはもとより、受信するフレームが存在するということも把握できない。したがって、STAは自身に送信されるフレームが存在するか否かを確認するために(また、存在するならそれを受信するために)特定周期に従ってアウェイク状態に切り替わる動作が必要でありうる。
【0084】
図9は、電力管理動作を説明するための図である。
【0085】
図9を参照すると、AP 210は、一定の周期でビーコンフレーム(beacon frame)をBSS内のSTAに送信する(S211、S212、S213、S214、S215、S216)。ビーコンフレームには、TIM(Traffic Indication Map)情報要素(Information Element)が含まれる。TIM情報要素は、AP 210が自身と連携されているSTAに対するバッファされたトラフィックが存在し、フレームを送信することを知らせる情報を含む。TIM要素には、ユニキャスト(unicast)フレームを知らせるために用いられるTIMと、マルチキャスト(multicast)又はブロードキャスト(broadcast)フレームを知らせるために用いられるDTIM(delivery traffic indication map)がある。
【0086】
AP 210は、3回のビーコンフレームを送信する度に1回ずつDTIMを送信することができる。STA1 220及びSTA2 230はPSモードで動作するSTAである。STA1 220及びSTA2 230は、所定の周期のウェイクアップインターバル(wakeup interval)ごとにスリープ状態からアウェイク状態に切り替わり、AP 210によって送信されたTIM要素を受信できるように設定されてもよい。それぞれのSTAは、自身のローカルクロック(local clock)に基づいてアウェイク状態に切り替わる時点を計算することができ、
図9の例示ではSTAのクロックがAPのクロックと一致すると仮定する。
【0087】
例えば、所定のウェイクアップインターバルは、STA1 220がビーコンインターバルごとにアウェイク状態に切り替わってTIM要素を受信できるように設定されてもよい。そのため、STA1 220は、AP 210が最初にビーコンフレームを送信する時(S211)にアウェイク状態に切り替わり得る(S221)。STA1 220は、ビーコンフレームを受信してTIM要素を取得することができる。取得されたTIM要素が、STA1 220に送信されるフレームがあることを示すと、STA1 220は、AP 210にフレーム送信を要請するPS−Poll(Power Save−Poll)フレームをAP 210に送信することができる(S221a)。AP 210は、PS−Pollフレームに対応してフレームをSTA1 220に送信することができる(S231)。フレーム受信を完了したSTA1 220は再びスリープ状態に切り替わって動作する。
【0088】
AP 210が二番目にビーコンフレームを送信するにあたり、他の装置が媒体にアクセスするなどして媒体が占有された(busy medium)状態であるから、AP 210は正確なビーコンインターバルに合わせてビーコンフレームを送信できず、遅延された時点に送信することがある(S212)。この場合、STA1 220はビーコンインターバルに合わせて動作モードをアウェイク状態に切り替えるが、遅延送信されるビーコンフレームを受信できず、再びスリープ状態に切り替わる(S222)。
【0089】
AP 210が三番目にビーコンフレームを送信する時、当該ビーコンフレームはDTIMと設定されたTIM要素を含むことができる。ただし、媒体が占有された(busy medium)状態であるから、AP 210はビーコンフレームを遅延して送信する(S213)。STA1 220は、ビーコンインターバルに合わせてアウェイク状態に切り替わって動作し、AP 210によって送信されるビーコンフレームからDTIMを取得することができる。STA1 220が取得したDTIMは、STA1 220に送信されるフレームはなく、他のSTAのためのフレームが存在することを示す場合を仮定する。この場合、STA1 220は、自身が受信するフレームがないことを確認し、再びスリープ状態に切り替わって動作することができる。AP 210はビーコンフレーム送信後にフレームを該当のSTAに送信する(S232)。
【0090】
AP 210は、四番目にビーコンフレームを送信する(S214)。ただし、STA1 220は、その以前の2回にわたるTIM要素受信から、自身に対するバッファされたトラフィックが存在するという情報が取得できなかったため、TIM要素受信のためのウェイクアップインターバルを調整してもよい。又は、AP 210によって送信されるビーコンフレームにSTA1 220のウェイクアップインターバル値を調整するためのシグナリング情報が含まれた場合、STA1 220のウェイクアップインターバル値が調整されてもよい。本例示で、STA1 220はビーコンインターバルごとにTIM要素受信のために運営状態を切り替えたが、3回のビーコンインターバルごとに1回起床するように運営状態を切り替えるように設定してもよい。したがって、STA1 220は、AP 210が四番目のビーコンフレームを送信し(S214)、五番目のビーコンフレームを送信する時点に(S215)スリープ状態を維持するため、TIM要素を取得することができない。
【0091】
AP 210が六番目にビーコンフレームを送信する時(S216)、STA1 220はアウェイク状態に切り替わって動作し、ビーコンフレームに含まれたTIM要素を取得することができる(S224)。TIM要素は、ブロードキャストフレームが存在することを示すDTIMであるから、STA1 220はPS−PollフレームをAP 210に送信することなく、AP 210によって送信されるブロードキャストフレームを受信することができる(S234)。一方、STA2 230に設定されたウェイクアップインターバルはSTA1 220に比べて長い周期に設定されてもよい。そのため、STA2 230は、AP 210が五番目にビーコンフレームを送信する時点(S215)にアウェイク状態に切り替わってTIM要素を受信することができる(S241)。STA2 230は、TIM要素から、自身に送信されるフレームが存在することがわかり、フレーム送信を要請するためにAP 210にPS−Pollフレームを送信することができる(S241a)。AP 210はPS−Pollフレームに対応してSTA2 230にフレームを送信することができる(S233)。
【0092】
図9のような節電モードの運営のためにTIM要素には、STAに送信されるフレームが存在するか否かを示すTIM、又はブロードキャスト/マルチキャストフレームが存在するか否かを示すDTIMが含まれる。DTIMはTIM要素のフィールド設定によって具現することができる。
【0093】
図10乃至
図12は、TIMを受信したSTAの動作を詳しく説明するための図である。
【0094】
図10を参照すると、STAは、APからTIMを含むビーコンフレームを受信するためにスリープ状態からアウェイク状態に切り替わり、受信したTIM要素を解釈して、自身に送信されるバッファされたトラフィックがあることを確認できる。STAは、PS−Pollフレームの送信のための媒体アクセスのために他のSTAと競合(contending)を行った後に、APにデータフレーム送信を要請するためにPS−Pollフレームを送信することができる。STAによって送信されたPS−Pollフレームを受信したAPは、STAにフレームを送信することができる。STAはデータフレームを受信し、それに対する確認応答(ACK)フレームをAPに送信することができる。以降、STAは再びスリープ状態に切り替わり得る。
【0095】
図10のように、APは、STAからPS−Pollフレームを受信した後、所定の時間(例えば、SIFS(Short Inter−Frame Space))後にデータフレームを送信する即時応答(immediate response)方式によって動作することができる。一方、APがPS−Pollフレームを受信した後に、STAに送信するデータフレームをSIFS時間の間に用意できなかった場合は、遅れた応答(deferred response)方式によって動作してもよく、それについて
図11を参照して説明する。
【0096】
図11の例示で、STAがスリープ状態からアウェイク状態に切り替わってAPからTIMを受信し、競合を経てPS−PollフレームをAPに送信する動作は、
図10の例示と同一である。APがPS−Pollフレームを受信したが、SIFSの間にデータフレームを用意できなかった場合、データフレームを送信する代わりにACKフレームをSTAに送信してもよい。APは、ACKフレーム送信後にデータフレームが用意されると、競合を行った後、データフレームをSTAに送信することができる。STAはデータフレームを成功的に受信したことを示すACKフレームをAPに送信し、スリープ状態に切り替わり得る。
【0097】
図12は、APがDTIMを送信する例示に関するものである。STAはAPからDTIM要素を含むビーコンフレームを受信するためにスリープ状態からアウェイク状態に切り替わってもよい。これらのSTAは、受信したDTIMから、マルチキャスト/ブロードキャストフレームが送信されることがわかる。APは、DTIMを含むビーコンフレームを送信後に、PS−Pollフレームの送受信動作無しで直ちにデータ(すなわち、マルチキャスト/ブロードキャストフレーム)を送信することができる。これらのSTAは、DTIMを含むビーコンフレームを受信してから引き続きアウェイク状態を維持しながらデータを受信し、データ受信が完了した後再びスリープ状態に切り替わり得る。
【0098】
(TIM構造)
図9乃至
図12を参照して上述したTIM(又は、DTIM)プロトコルに基づく節電モード運営方法において、STAは、TIM要素に含まれたSTA識別情報から、自身のために送信されるデータフレームが存在するか否かを確認することができる。STA識別情報は、STAとAPとの連携(association)時にSTAに割り当てられた識別子であるAID(Association Identifier)に関する情報であってよい。
【0099】
AIDは一つのBSS内ではそれぞれのSTAに対する固有の(unique)識別子として使われる。一例として、現在無線LANシステムにおいてAIDとしては1から2007までのいずれか一つの値を割り当てることができる。現在定義されている無線LANシステムでは、AP及び/又はSTAが送信するフレームにはAIDのために14ビットを割り当てることができ、AID値は16383まで割り当てることができるが、2008〜16383は予備(reserved)値として設定されている。
【0100】
既存の定義によるTIM要素は、一つのAPに多数(例えば、2007個を超える)のSTAが連携され得るM2Mアプリケーションの適用には適していない。既存のTIM構造をそのまま拡張するとTIMビットマップのサイズが過大になるため、既存のフレームフォーマットでは支援することができず、また、低い伝送レートのアプリケーションを考慮するM2M通信に適していない。また、M2M通信では、一つのビーコン周期の間に受信データフレームが存在するSTAの個数は大変少ないと予想される。したがって、このようなM2M通信の適用例を考慮すれば、TIMビットマップのサイズは大きくなるが、大部分のビットが0値を有する場合が多く発生すると予想されるため、ビットマップを效率的に圧縮する技術が要求される。
【0101】
既存のビットマップ圧縮技術として、ビットマップの先頭部分に連続する0を省略し、オフセット(offset)(又は、開始点)値で定義する方案がある。しかし、バッファされたフレームが存在するSTAの個数は少ないが、それぞれのSTAのAID値の差が大きい場合には圧縮効率が高くない。例えば、AIDが10と2000の値であるただ2つのSTAに送信するフレームのみがバッファされている場合、圧縮されたビットマップの長さは1990であるが、両端を除いてはいずれも0の値を有することになる。一つのAPに連携され得るSTAの個数が少ない場合にはビットマップ圧縮の非効率性があまり問題にならないが、STAの個数が増加する場合は、このような非効率性が全体システム性能を阻害する要素になることもある。
【0102】
これを解決するための方案として、AIDを複数のグループに分けてより効果的なデータ送信を行うようにすることができる。各グループには、指定されたグループID(GID)が割り当てられる。このようなグループベースで割り当てられるAIDについて
図13を参照して説明する。
【0103】
図13(a)は、グループベースで割り当てられたAIDの一例を示す図である。
図13(a)の例示では、AIDビットマップの先頭部におけるいくつかのビットを、GIDを示すために用いることができる。例えば、AIDビットマップにおける先頭の2ビットを用いて4個のGIDを示すことができる。AIDビットマップの全体長がNビットである場合、先頭の2ビット(B1及びB2)の値は当該AIDのGIDを示す。
【0104】
図13(b)は、グループベースで割り当てられたAIDの他の例を示す図である。
図13(b)の例示では、AIDの位置によってGIDを割り当てることができる。このとき、同一のGIDを使用するAIDはオフセット(offset)及び長さ(length)の値で表現することができる。例えば、GID 1がオフセットA及び長さBで表現されると、ビットマップ上でA乃至A+B−1のAIDがGID 1を有するということを意味する。例えば、
図13(b)の例示で、全体1乃至N4のAIDが4個のグループに分割されると仮定する。この場合、GID 1に属するAIDは1乃至N1であり、このグループに属するAIDはオフセット1及び長さN1で表現することができる。次に、GID 2に属するAIDをオフセットN1+1及び長さN2−N1+1で表現することができ、GID 3に属するAIDをオフセットN2+1及び長さN3−N2+1で表現することができ、GID 4に属するAIDをオフセットN3+1及び長さN4−N3+1で表現することができる。
【0105】
このようなグループベースで割り当てられるAIDが導入されると、GIDによって異なる時間区間にチャネルアクセスを許容できるようにすることによって、多数のSTAに対するTIM要素不足の問題を解決すると同時に、効率的なデータの送受信を行うことができる。例えば、特定時間区間では特定グループに該当するSTAにのみチャネルアクセスが許容され、残り他のSTAにはチャネルアクセスが制限(restrict)されてもよい。このように特定STAにのみアクセスが許容される所定の時間区間を、制限されたアクセスウィンドウ(Restricted Access Window;RAW)と呼ぶこともできる。
【0106】
GIDによるチャネルアクセスについて
図13(c)を参照して説明する。
図13(c)では、AIDが3個のグループに分けられている場合、ビーコンインターバルによるチャネルアクセスメカニズムを例示的に示す。一番目のビーコンインターバル(又は、一番目のRAW)は、GID 1に属するAIDに該当するSTAのチャネルアクセスが許容される区間で、他のGIDに属するSTAのチャネルアクセスは許容されない。これを具現するために、一番目のビーコンにはGID 1に該当するAIDのみのためのTIM要素が含まれる。二番目のビーコンフレームにはGID 2を有するAIDのみのためのTIM要素が含まれ、これによって二番目のビーコンインターバル(又は、二番目のRAW)の間には、GID 2に属するAIDに該当するSTAのチャネルアクセスのみが許容される。三番目のビーコンフレームには、GID 3を有するAIDのみのためのTIM要素が含まれ、これによって三番目のビーコンインターバル(又は、三番目のRAW)の間には、GID 3に属するAIDに該当するSTAのチャネルアクセスのみが許容される。四番目のビーコンフレームには再びGID 1を有するAIDのみのためのTIM要素が含まれ、これによって四番目のビーコンインターバル(又は、四番目のRAW)の間には、GID 1に属するAIDに該当するSTAのチャネルアクセスのみが許容される。続いて、五番目以降のビーコンインターバル(又は、五番目以降のRAW)のそれぞれにおいても、当該ビーコンフレームに含まれたTIMで示す特定グループに属したSTAのチャネルアクセスのみが許容されてもよい。
【0107】
図13(c)では、ビーコンインターバルによって許容されるGIDの順序が循環的又は周期的である例示を示しているが、これに制限されることはない。すなわち、TIM要素に特定GIDに属するAIDのみを含めることによって、特定時間区間(例えば、特定RAW)の間に、これら特定AIDに該当するSTAのみのチャネルアクセスを許容し、残りのSTAのチャネルアクセスは許容しない方式で動作してもよい。
【0108】
仮に、TIM要素がアクセスグループ別に区別して送信される場合、APは、グループ別TIMに基づいて、STAが自身の属したアクセスグループに対するアクセスグループインターバル(Access Group Interval)にのみチャネルアクセスを行うように制限することができる。一例として、
図14は、STAが自身のアクセスグループでのみ制限的にチャネルアクセスを試みることができる例を示す図である。APはSTAに該当のアクセスグループでのみチャネルアクセスを行うことができるようにそれに相応する指示情報をビーコンフレームに含めて送信することができる。一例として、
図14に示す例のように、TIM要素が1番である場合、アクセスグループ1に属したSTAのみのチャネルアクセスが行われることを示すことができ、TIM要素が2番である場合、アクセスグループ2に属したSTAのみのチャネルアクセスが行われることを示すことができ、TIM要素が3番である場合、アクセスグループ3に属したSTAのみのチャネルアクセスが行われることを示すことができる。このように、ビーコンフレームを介して送信されるTIM要素に対応するアクセスグループを指定する指示情報を含めることによって、当該TIM要素が特定アクセスグループに限って適用されるようにすることができる。
【0109】
前述したようなグループベースAID割当方式は、TIMの階層的(hierarchical)構造と呼ぶこともできる。すなわち、全体AID空間を複数個のブロックに分割し、0以外の値を持つ特定ブロックに該当するSTA(すなわち、特定グループのSTA)のチャネルアクセスのみが許容されるようにすることができる。これによって、大きいサイズのTIMを小さいブロック/グループに分割して、STAがTIM情報を維持しやすくし、STAのクラス、サービス品質(QoS)、又は用途によってブロック/グループが管理しやすくなる。
図13の例示では2−レベルの階層を示しているが、2つ以上のレベルの形態で階層的構造のTIMが構成されてもよい。例えば、全体AID空間を複数個のページ(page)グループに分割し、それぞれのページグループを複数個のブロックに区別し、それぞれのブロックを複数個のサブ−ブロックに分割することができる。このような場合、
図13(a)の例示の拡張として、AIDビットマップにおいて先頭のN1個のビットはページID(すなわち、PID)を示し、その次のN2個のビットはブロックIDを示し、その次のN3個のビットはサブ−ブロックIDを示し、残りのビットがサブ−ブロック内のSTAビット位置を示す方式で構成されてもよい。
【0110】
以下に説明する本発明の例示において、STA(又は、それぞれのSTAに割り当てられたAID)を所定の階層的なグループ単位に分割して管理する様々な方式が適用されてもよく、グループベースAID割当方式が上記の例示に制限されるものではない。
【0111】
(PPDUフレームフォーマット)
PPDU(Physical Layer Convergence Protocol(PLCP) Packet Data Unit)フレームフォーマットは、STF(Short Training Field)、LTF(Long Training Field)、SIG(SIGNAL)フィールド、及びデータ(Data)フィールドを含むことができる。最も基本的な(例えば、non−HT(High Throughput))PPDUフレームフォーマットは、L−STF(Legacy−STF)、L−LTF(Legacy−LTF)、SIGフィールド及びデータフィールドのみで構成することができる。また、PPDUフレームフォーマットの種類(例えば、HT−mixedフォーマットPPDU、HT−greenfieldフォーマットPPDU、VHT(Very High Throughput)PPDUなど)によって、SIGフィールドとデータフィールドとの間に追加の(又は、他の種類の)STF、LTF、SIGフィールドが含まれてもよい。
【0112】
STFは、信号検出、AGC(Automatic Gain Control)、ダイバーシティ選択、精密な時間同期などのための信号であり、LTFは、チャネル推定、周波数誤差推定などのための信号である。STFとLTFをあわせてPCLPプリアンブル(preamble)と呼ぶことができ、PLCPプリアンブルはOFDM物理層の同期化及びチャネル推定のための信号であるといえる。
【0113】
SIGフィールドはRATEフィールド及びLENGTHフィールドなどを含むことができる。RATEフィールドはデータの変調及びコーディングレートに関する情報を含むことができる。LENGTHフィールドは、データの長さに関する情報を含むことができる。SIGフィールドはさらに、パリティ(parity)ビット、SIG TAILビットなどを含むことができる。
【0114】
データフィールドは、SERVICEフィールド、PSDU(PLCP Service Data Unit)、PPDU TAILビットを含むことができて、必要によって埋め草ビット(padding bit)も含むことができる。SERVICEフィールドの一部のビットは、受信端でのデスクランブラの同期化のために用いることができる。PSDUは、MAC層で定義されるMAC PDUに対応し、上位層で生成/利用されるデータを含むことができる。PPDU TAILビットは、エンコーダを0状態にリターンするために用いることができる。埋め草ビットは、データフィールドの長さを所定の単位に合わせるために用いることができる。
【0115】
MAC PDUは、様々なMACフレームフォーマットによって定義され、基本的なMACフレームは、MACヘッダー、フレームボディー、及びFCS(Frame Check Sequence)で構成される。MACフレームは、MAC PDUで構成され、PPDUフレームフォーマットのデータ部分のPSDUを通じて送信/受信され得る。
【0116】
一方、ヌル−データパケット(NDP)フレームフォーマットは、データパケットを含まない形態のフレームフォーマットを意味する。すなわち、NDPフレームは、一般のPPDUフォーマットにおいてPLCPヘッダー部分(すなわち、STF、LTF及びSIGフィールド)のみを含み、残りの部分(すなわち、データフィールド)は含まないフレームフォーマットを意味する。NDPフレームを短い(short)フレームフォーマットと呼ぶこともできる。
【0117】
(聴取間隔(Listen Interval))
聴取間隔は、節電モード(Power save mode)にあるSTAがAPにどれくらい頻繁にウェークアップしてビーコンフレーム(又は、ビーコン管理フレーム)を聴取するかを示すために用いることができる。聴取間隔は、STAのトラフィックパターン、サービスタイプ及び能力などに基づいて、STAが自分で決定するものであるため、APがそれを知らせるよりは、STAが自身の状況に応じて適宜の値に設定した後、それをAPに知らせることが好ましい。しかし、場合によって、APが聴取間隔を決定し、それをSTAに知らせることもできる。
【0118】
聴取間隔のパラメータ値は、連携要請手順(Association request procedure)(又は、連携要請フレーム)を通じてAPに提供できる。具体的に、聴取間隔のパラメータ値は、MLME−ASSOCIATE.requestプリミティブ又はMLME−REASSOCIATE.requestプリミティブの聴取間隔パラメータによって定義でき、聴取間隔のパラメータ値は、ビーコン間隔(Beacon Interval)の単位(すなわち、ビーコン間隔の倍数単位)で表現できる。
【0119】
図15は、聴取間隔フィールドを示す図である。
図15に示す例のように、聴取間隔フィールドの長さは2オクテットであってもよいが、これに限定されない。聴取間隔のパラメータ値は0に設定されてもよい。パラメータ値が0である場合は、STAが節電モードに進入しないことを意味できる。
【0120】
聴取間隔が非常に長時間である場合、2オクテットでは聴取間隔を定義し難いことがある。そのため、聴取間隔のパラメータ値を定義するために換算係数(Scaling Factor)を適用してもよい。
【0121】
一例として、
図16は、換算係数を適用する例を示す図である。
図16に示す例のように、聴取間隔フィールドの最上位2ビット(すなわち、2 MSBs(Most Significant Bits))には換算係数を適用し、残余14ビットには実際値(actual value)を適用することができる。聴取間隔のパラメータ値は、実際値に換算係数値を掛けることによって演算することができる。例えば、最上位2ビットの値が’10’である場合、聴取間隔のパラメータ値は、残余14ビットに適用された実際値に、最上位2ビット’10’が示す換算係数’1000’を掛けることによって算出することができる。
図16では、最上位2ビットの値にマッピングされる換算係数の値をそれぞれ、(00,1)、(01,10)、(10,1000)、(11,10000)と例示するが、これは説明の便宜のためのものに過ぎず、本発明を限定するためのものではない。
【0122】
聴取間隔の値を決定するために用いる換算係数は、BSS最大アイドル期間(BSS Max Idle Period)、WNM−スリープ間隔(WNM−Sleep Interval)などにも共通に適用できる統合換算係数(unified scaling factor)であってもよい。
【0123】
APは、聴取間隔のパラメータ値を用いて、STAのためのデータ(具体的には、下りリンクデータ)のバッファ寿命(lifetime)を決定することができる。一例として、STAのためのデータが発生すると、APは、聴取間隔のパラメータ値を用いて、少なくともSTAが次に起床する時点まではデータをバッファリングしていなければならないはずである。
【0124】
(TIMモード及びNon−TIMモード)
STAは、トラフィックパターン(traffic pattern)及びサービスタイプ(service type)によって、TIMモードで動作することもでき、Non−TIMモードで動作することもできる。TIMモードで動作するSTAは、APから送信されるビーコンフレームを用いてTIM項目(entry)を確認し、チャネルアクセスを行うことができ、Non−TIMモードで動作するSTAは、ビーコンフレームを用いてTIM項目を確認しないでチャネルアクセスを行うことができる。具体的に、Non−TIMモードSTAは、聴取間隔ごとにビーコンフレームを受信する必要がなく、毎ビーコンフレームごとに少なくとも1回起床してPS−Pollフレーム(又は、トリガー(trigger)フレーム)をAPに送信することによって、APにバッファされたデータがあるか否かを確認することができる。
【0125】
一例として、
図17は、Non−TIMモード下でSTAのチャネルアクセス方法を示す図である。
図17に示すように、Non−TIMモードSTAに対してAPは、STAに送信される下りリンクデータを、当該STAからのPS−Pollを受信するまで保存することができる。Non−TIM STAは、TIMにかかわらずにPS−Pollを送信できるため、任意の時間にAPにPS−Pollを送信することができる。APはNon−TIM STAからPS−Pollを受信すると、保存していた当該STAに関する下りリンクデータをSTAに送信し、STAからACKフレームを受信することができる。
【0126】
APにとっては、Non−TIMモードSTAがPS−Pollを送信する時点をあらかじめ知っておらず、当該STAと交渉/連携過程で当該STAの動作情報(例えば、TIMモードで動作するか又はNon−TIMモードで動作するか)を受信した時点から又は当該STAへの下りリンクデータが発生した時点から当該STAに下りリンクデータを送信するまで下りリンクデータを準備及び保存していなければならないはずである。
【0127】
メータ又はセンサータイプのようなSTAの場合、固定した周期で長時間スリープモードにあるが、短い時間ウェークアップしてチャネルアクセスを行うNon−TIMモードで動作することが、消費電力の最小化の側面においてより有利であろう。
【0128】
STAは、連携要請手順(Association request procedure)を用いてAPに自身がTIMモードで運用されるか或いはNon−TIMモードで運用されるかを知らせることができる。このとき、一度設定されたSTAの動作モードは運用過程中に変更されてもよい。例えば、Non−TIMモード下で動作するSTAといっても、少なくとも1度はAPからビーコンフレームを受信してシステム情報を取得しなければならないはずであるため、初期にはビーコンフレームを受信するTIMモードで動作し、後ではビーコンフレームの受信を省略するNon−TIMモードで動作してもよい。
【0129】
(AIDの割当及び変更)
STAの動作モードが変更されると(例えば、Non−TIMモードからTIMモードに変更されたり、TIMモードからNon−TIMモードに変更される場合)、STAのAIDは再割当されてもよい。
【0130】
AIDの再割当を受けようとするSTAは、AIDスイッチ要請フレーム(AID switch request frame)を送信し、APにAIDを再割当することを要請することができる。一例として、
図18は、AIDスイッチ要請フレームのフォーマットを示す図である。
図18に示す例のように、AIDスイッチ要請フレームは、カテゴリーフィールド、アクションフィールド、ダイアローグトークンフィールド、及びAID要請情報要素を含むことができる。
【0131】
ここで、AID要請情報要素は、要素識別(Element ID)フィールド、長さ(Length)フィールド、AID要請モード(AID Request mode)フィールド、ウェークアップ間隔(Wakeup Interval)フィールド、ピアSTAアドレスフィールド、及びサービスタイプフィールドを含むことができる。ここで、ウェークアップ間隔フィールド、ピアSTAアドレスフィールド及びサービスタイプフィールドは、必要によって選択的に(optionally)AID要請情報要素に含まれてもよい。
【0132】
AID要請モードフィールドは、選択的な(optional)フィールドがAID要請情報要素に含まれているか否かを示すことができる。一例として、AID要請モードフィールドの各ビットを次のように定義できる。
【0133】
B0ビット:ウェークアップ間隔フィールドが含まれているか否かを示す(例えば、B0ビットの値が1であれば、ウェークアップ間隔フィールドがAID要請情報要素に含まれていることを示す)
B1ビット:ピアSTAアドレスフィールドが含まれているか否かを示す(例えば、B1ビットの値が1であれば、ピアSTAアドレスフィールドがAID要請情報要素に含まれていることを示し、0であれば、ピアSTAアドレスフィールドがAID要請情報要素に含まれていないことを示すことができる)
B2ビット:サービスタイプフィールドが含まれているか否かを示す(例えば、B2ビットの値が1であれば、サービスタイプフィールドがAID要請情報要素に含まれていることを示し、0であれば、サービスタイプフィールドがAID要請情報要素に含まれていないことを示すことができる)
B3ビット:STAがTIMモードからNon−TIMモードに変更されたか否かを示す(例えば、B3ビットの値が1であれば、STAがTIMモードからNon−TIMモードに変更されたことを示し、0であれば、そうでないことを示す)
B4ビット:STAがNon−TIMモードからTIMモードに変更されたか否かを示す(例えば、B4ビットの値が1であれば、STAがNon−TIMモードからTIMモードに変更されたことを示し、0であれば、そうでないことを示す)
B5−B7ビット:予備(Reserved)
ウェークアップ間隔フィールドは、STAの新しいウェークアップ間隔に関する情報を含むことができる。ここで、ウェークアップ間隔は、ビーコン間隔の単位であってもよい。
【0134】
ピアSTAアドレスフィールドは、STA対STA間通信のためのSTAのMACアドレス情報を含むことができる。
【0135】
サービスタイプフィールドは、STAの新しいサービスタイプに関する情報を含むことができる。
【0136】
STAからAIDスイッチ要請フレームを受信したAPは、STAの要請に対する応答として、AIDスイッチ応答フレーム(AID switch response frame)を送信し、STAに新しいAIDを再割当することができる。
【0137】
一例として、
図19は、AIDスイッチ応答フレームのフォーマットを示す図である。
図19に示す例のように、AIDスイッチ応答フレームは、カテゴリーフィールド、アクションフィールド、ダイアローグトークンフィールド、及びAID応答情報要素を含むことができる。ここで、AID応答情報要素は、要素識別フィールド、長さフィールド、AIDフィールド、AIDスイッチカウントフィールド、及びウェークアップ間隔フィールドを含むことができる。
【0138】
AIDフィールドは、APがSTAに新しく割り当てるAID値を含むことができる。もし、APがAIDの再割当を要請したSTAのAIDを変更することを希望しない場合には、AIDフィールドには既存STAに割り当てられたAID値と同じAID値が含まれてもよい。
【0139】
AIDスイッチカウントフィールドは、STAが新しいAIDに切り替わるまでのビーコン間隔の数を示すことができる。
【0140】
ウェークアップ間隔フィールドは、新しいAIDのTIMセグメントを有するビーコンフレームを聴取するためのビーコン間隔単位のウェークアップ間隔を示すことができる。
【0141】
(聴取間隔のアップデート)
STAの動作モードが変更される(すなわち、Non−TIMモードからTIMモードに変更されたり、TIMモードからNon−TIMモードに変更される)場合、STAの聴取間隔も変更されることがある。一例として、Non−TIMモードはTIMモードに比べて(極度の)電力消費の減少に焦点を当てていることから、Non−TIMモード下のSTAの聴取間隔はTIMモード下のSTAの聴取間隔よりも長く設定することができる。STAの動作モードが変更されながらSTAの聴取間隔も変更された場合、変更された聴取間隔がAPにアップデートされなければならない。APが、変更されたSTAの聴取区間を知らないと、APは、STAのためのバッファされたトラフィックをどれくらい維持しなければならないかを確定できず、リソースの非効率的な使用を招く。図面を参照して、聴取区間のアップデート無しでSTAの動作モードが変更された場合、発生しうる問題点についてより詳しく説明する。
【0142】
図20は、STAが聴取間隔を変更した時に発生しうる問題点を説明するための図である。
図20の(a)は、STAがTIMモード下で動作したが、Non−TIMモードに変更して動作する例を示し、
図20の(b)は、STAがNon−TIMモード下で動作したが、TIMモードに変更して動作する例を示している。
【0143】
図20の(a)で、TIMモードと設定されたSTAの聴取区間が1ビーコン間隔に設定されたと仮定すれば、STAは1ビーコン間隔ごとにビーコンフレームを受信できる。その後、特定時点にSTAの動作モードがTIMモードからNon−TIMモードに変更されたと仮定する。節電(power saving)のための、Non−TIMモードSTAに要求される聴取間隔が最小10ビーコン間隔であるにもかかわらず、STAが依然として1ビーコン間隔で動作すると、Non−TIMモードSTAに過度な電力消耗が発生しうる。
【0144】
しかも、APも、STAの聴取間隔が変更されたことを知らないと、APはNon−TIMモードに変更されたSTAがいつチャネルアクセスを試みるかも知らず、よって、いつまでSTAのためのデータをバッファしているかを確定できないという問題点が発生しうる。
【0145】
図20の(b)で、Non−TIMモードと設定されたSTAの聴取区間が10ビーコン間隔に設定されたと仮定すれば、STAは、10ビーコン間隔ごとに少なくとも1度起床してチャネルアクセスを試みることができる。その後、特定時点にSTAの動作モードがNon−TIMモードからTIMモードに変更され、聴取間隔も1ビーコン間隔に変更されたとすれば、TIMモードに変更されたSTAは、1ビーコン間隔ごとにビーコンフレームを受信できるはずである。
【0146】
ただし、APがSTAの聴取間隔が変更されたことを知らないと、STAがいつビーコンフレームを聴取するかも知らず、よって、どの時点にSTAのためのデータがバッファされていることを示すようにTIM要素を構成するかを確定できないという問題点が発生しうる。ただし、
図20の(b)の場合には、STAの余計な電力消耗は発生しなくてすむ。
【0147】
図20の(a)及び(b)に示す例のように、STAの聴取間隔が変更されたにもかかわらず、APが変更された聴取間隔を知らないと、APは、バッファされたデータを STAがいつ受信するかを確定できず、APのデータバッファ管理の側面で効率性が低下せざるを得ない。
【0148】
図21は、APが聴取間隔を変更した時に発生しうる問題点を説明するための図である。聴取間隔は、ビーコン間隔に対する関数と定義されるため(具体的に、聴取間隔は、ビーコン間隔の倍数と定義される)、APがビーコン間隔を変更した場合、聴取間隔もアップデートされなければならない。ビーコン間隔が変更された場合、APはビーコンフレームを用いて、ビーコン間隔が変更されたことを知らせることができる。
【0149】
TIMモード下で動作するSTAは、APから送信されるビーコンフレームを通じてAPのビーコン間隔が変更されたことを認知できるが、Non−TIMモード下で動作するSTAは、APから送信されるビーコンフレームを受信せず、ビーコン間隔が変更されたことを認知できない。
【0150】
このため、Non−TIMモード下で動作するSTAは、ビーコン間隔の変更に合わせて自身の聴取間隔をアップデートできず、APとSTA間の不整合(mismatch)が発生しうる。
【0151】
しかも、APは、変更されたビーコン間隔に合わせてSTAの聴取間隔も変更されたと判断し、変更された聴取間隔に合わせて、STAにバッファされたデータを捨てる(discard)こともある。この場合、変更されたビーコン間隔に合わせて聴取間隔をアップデートしていないSTAは、APからデータを正しく受信することができないという問題点が発生しうる。
【0152】
一例として、
図21に示す例のように、ビーコン間隔が100msから50msへと1/2減少したとすれば、APは、ビーコンフレームを用いて、ビーコン間隔が1/2に減少したことを放送できる。さらに、APは、ビーコン間隔が減少したことから、STAの聴取間隔も1/2に減少したと推測できる。一例として、STAの聴取間隔が10ビーコン間隔であれば、APは、STAの聴取間隔が1000ms(10*100ms)から500ms(10*50ms)へと変更したと推測できる。しかし、Non−TIMモード下で動作するSTAはビーコンフレームを受信できず、ビーコン間隔の変更に応じて聴取間隔をアップデートすることができない。そのため、APは500msごとにSTAがチャネルアクセスを試みると期待するが、実際に、STAは1000msごとにチャネルアクセスを試みる。そのため、APとSTA間の不整合が発生し、APのデータバッファ管理効率が低下するという問題点が発生しうる。
【0153】
そこで、本発明では、STAの聴取間隔が変更された場合、変更された聴取間隔をAP又はSTAに送信できる方法について提案する。
【0154】
(実施例1)
STAの動作モードが変更されながら、聴取間隔が変更されるとすれば、STAは、アップデートされた聴取間隔に基づいて電力管理(Power management)動作を行うことができる。具体的に、STAがTIMモードからNon−TIMモードに変更されると、STAは、変更された聴取間隔に基づいて、毎聴取間隔で少なくとも1度起床してPS−Pollフレーム(又は、トリガーフレーム)をAPに送信することができ、STAがNon−TIMモードからTIMモードに変更されると、STAは、変更された聴取間隔に基づいて、聴取間隔ごとにウェークアップしてビーコンフレームを受信することができる。
【0155】
STAの動作モードが変更されながら、聴取間隔が変更されるとすれば、STAは、変更された聴取間隔をAPに知らせることができる。具体的に、STAは、再連携要請フレーム(Reassociation request frame)(又は、手順(procedure))を用いて、アップデートされた聴取間隔値を知らせることができる。ただし、変更された聴取間隔値だけを知らせるために再連携要請フレームを送信する場合、そのオーバーヘッドに相当負担が発生しうる。そのため、STAは、STAの動作モードが変更されたことを知らせるフレームを用いて、アップデートされた聴取間隔値を知らせることもできる。以下では、説明の便宜のために、STAの動作モードが変更されたことを知らせるフレームを、TIMモードスイッチ通知フレーム(TIM mode switch notify frame)と呼ぶ。ただし、この名称に本発明が限定されることはない。
【0156】
図22は、TIMモードスイッチ通知フレームフォーマットの一例を示す図である。
図22に示す例のように、TIMモードスイッチ通知フレームは、カテゴリーフィールド、アクションフィールド、TIMモードスイッチフィールド、及び聴取間隔アップデート(又は、聴取間隔変更)フィールドを含むことができる。
【0157】
TIMモードスイッチフィールドは、STAの動作モードが変更された否かを示す(例えば、TIMモードからNon−TIMモードに変更されたことを示したり、Non−TIMモードからTIMモードに変更されたことを示す)ことができる。一例として、TIMモードスイッチフィールドの値が’1’(又は、’0’)である場合は、STAの動作モードが変更されたことを示し、TIMモードスイッチフィールドの値が’0’(又は、’1’)である場合は、STAの動作モードが変更されていないことを示すことができる。
図22では、TIMモードスイッチフィールドのサイズ(size)を1オクテットと例示したが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0158】
聴取間隔アップデートフィールドは、STAの変更された聴取間隔に関する情報を示す。聴取間隔アップデートフィールドは、既存の聴取間隔フィールドと同様、2オクテットの長さを有してもよい。
【0159】
図23は、TIMモードスイッチ通知フレームフォーマットの他の例を示す図である。
図22に示したTIMモードスイッチフィールドが、
図23に示す例のように、TIMモードスイッチフィールド及び聴取間隔アップデートフィールドの存在フィールド(Presence of Listen interval update field)に取って代わってもよい。
【0160】
具体的に、
図23で、TIMモードスイッチフィールドは、STAの動作モードが変更されたか否かを示す1ビットの指示子(indicator)であってもよく、聴取間隔アップデートフィールドの存在フィールドも、聴取間隔アップデートフィールドの存在するか否かを示す1ビットの指示子(indicator)であってもよい。TIMモードスイッチフィールド及び聴取間隔アップデートの存在フィールドを除く残余空間は予約(Reserved)とすることができる。
【0161】
一例として、STAの動作モードが変更されていないにもかかわらず、TIMモードスイッチ通知フレームをAPに送信した場合(例えば、APの要請に対する応答としてTIMモードスイッチ通知フレームを送信)、STAのTIMモードが変更されたにもかかわらず聴取間隔は変更されていない場合、STAの変更された聴取間隔を別途にAPに報告できる場合(例えば、再連携要請フレーム(Reassociation Request frame)を用いて変更された聴取間隔を報告する場合)などにおいては、TIMモードスイッチ通知フレームに聴取間隔アップデート情報が含まれる必要がない。
【0162】
そのため、STAは、聴取間隔アップデートフィールドの存在フィールドをTIMモードスイッチ通知フレームに含め、TIMモードスイッチ通知フレームに聴取間隔アップデートフィールドが含まれているか否かを示すことができる。一例として、聴取間隔アップデートフィールドの値が’1’(又は、’0’)であれば、TIMモードスイッチ通知フレームに聴取間隔アップデートフィールドが含まれていることを示すことができ、聴取間隔アップデートフィールドの値が’0’(又は、’1)であれば、TIMモードスイッチ通知フレームに聴取間隔アップデートフィールドが含まれていないことを示すことができる。
【0163】
APは、聴取間隔アップデートフィールドの存在フィールドの値をデコーディングし、聴取間隔アップデートフィールドをデコーディングするか否かを決定することができる。
【0164】
図22及び
図23では、アップデートされた聴取間隔値が、既存の聴取間隔フィールドと同様に、2オクテットで構成されてTIMモードスイッチ通知フレームに含まれると例示した。図示の例とは違い、アップデートされた聴取間隔値は、最適化されたサイズ(例えば、1オクテット)で構成され、TIMモードスイッチ通知フレームに含まれてもよい。
【0165】
一例として、
図24及び
図25は、TIMモードスイッチ通知フレームフォーマットの他の例を示す図である。
図24に示す例のように、聴取間隔アップデートフィールドは、TIMモードスイッチフィールド及び聴取間隔アップデートフィールドの存在フィールドが占有する空間を除く残余空間に割り当てられてもよい。例えば、
図24に示す例のように、2オクテットのサイズにおいて、TIMモードスイッチフィールドが1ビット、聴取間隔アップデートフィールドの存在フィールドが1ビットを占有しているとすれば、聴取間隔アップデートフィールドは、残余空間である14ビットに設定されてもよい。
【0166】
他の例として、聴取間隔アップデートフィールドは、
図25に示す例のように、聴取間隔アップデートフィールドの存在フィールドが占有する空間を除く空間に割り当てられてもよい。例えば、
図25に示す例のように、2オクテットのサイズにおいて、聴取間隔アップデートフィールドの存在フィールドが1ビットを占有していると、聴取間隔アップデートフィールドは、残余空間である15ビットを占有できる。ここで、TIMモードスイッチフィールドは、
図18に示した例のように、1オクテットの長さを有してもよい。
【0167】
STAからアップデートされた聴取間隔値を受信したAPは、それに対する応答として、応答フレームを送信し、STAの聴取間隔アップデート要請を確認可能にすることができる。再連携要請フレームを通じてアップデートされた聴取間隔値が受信されると、APが送信する応答フレームは、再連携応答フレーム(Reassociation Response frame)であってもよい。これと違い、TIMモードスイッチ通知フレームを通じてアップデートされた聴取間隔値が受信されると、APが送信する応答フレームは、TIMモードスイッチ通知応答フレーム(TIM mode switch notify response frame)又は他の特定応答フレームであってもよい。
【0168】
アップデートされた聴取間隔値は、新しいフレームフォーマットによって送信されてもよい。一例として、
図26は、聴取間隔値をアップデートするための聴取間隔アップデートフレーム(Listen interval update frame)の一例を示す図である。
図26に示す例のように、聴取間隔アップデートフレームは、カテゴリーフィールド、アクションフィールド及び聴取間隔アップデート(又は、聴取間隔変更)フィールドを含むことができる。
【0169】
聴取間隔アップデートフレームを受信したAPは、聴取間隔アップデート応答フレーム或いは他の特定応答フレームを用いてSTAの聴取間隔アップデート要請を確認可能にすることができる。
【0170】
他の例として、アップデートされた聴取間隔値は、情報要素として任意のフレームに含まれて送信されてもよい。一例として、
図27は、聴取間隔値をアップデートするための聴取間隔アップデート情報要素(Listen interval update IE)の一例を示す図である。
図27に示す例のように、聴取間隔アップデート情報要素は、要素識別(Element ID)フィールド、長さ(Length)フィールド及び聴取間隔アップデート(又は、聴取間隔変更)フィールドを含むことができる。
【0171】
STAの動作モードは変更されず、聴取間隔のみが変更される場合にも、本実施例を適用することができる。
【0172】
(実施例2)
実施例1では、STAが再連携要請フレームやTIMモードスイッチ通知フレームを用いて、アップデートされた聴取間隔値をAPに知らせ得る例を示した。他の例として、STAは、STAのAIDが変更されたことを知らせるために主に用いられるAIDスイッチ要請フレームを用いて、アップデートされた聴取間隔値をAPに知らせることもできる。
図28及び
図29を参照して、これについて詳しく説明する。
【0173】
図28及び
図29は、本発明に係るAIDスイッチ要請フレームのフォーマットを示す図である。
【0174】
図18で上述した通り、AIDスイッチ要請フレームは、カテゴリーフィールド、アクションフィールド、ダイアローグトークンフィールド及びAID要請情報要素を含むことができる。なお、AID要請情報要素は、要素識別フィールド、長さフィールド、AID要請モードフィールド、ウェークアップ間隔フィールド、ピアSTAアドレスフィールド及びサービスタイプフィールドを含むことができる。このとき、ウェークアップ間隔フィールド、ピアSTAアドレスフィールド及びサービスタイプフィールドは、必要によって、選択的にAID要請情報要素に含まれてもよい。
【0175】
STAの聴取間隔が変更された場合、AID要請情報要素には聴取間隔フィールドが含まれてもよい。このとき、聴取間隔フィールドは、
図28及び
図29に示す例のように、ウェークアップ間隔フィールドに代えてAID要請情報要素に含まれてもよい。
【0176】
図18で上述した通り、AID要請モードフィールドの各ビットは、次のように定義できる。
【0177】
B0ビット:ウェークアップ間隔フィールドが含まれているか否かを示す(例えば、B0ビットの値が1(又は、0)であれば、ウェークアップ間隔フィールドがAID要請情報要素に含まれていることを示し、0(又は、1)であれば、ウェークアップフィールドがAID要請情報要素に含まれていないことを示すことができる)
B1ビット:ピアSTAアドレスフィールドが含まれているか否かを示す(例えば、B1ビットの値が1(又は、0)であれば、ピアSTAアドレスフィールドがAID要請情報要素に含まれていることを示し、0(又は、1)であれば、ピアSTAアドレスフィールドがAID要請情報要素に含まれていないことを示すことができる)
B2ビット:サービスタイプフィールドが含まれているか否かを示す(例えば、B2ビットの値が1(又は、0)であれば、サービスタイプフィールドがAID要請情報要素に含まれていることを示し、0(又は、1)であれば、サービスタイプフィールドがAID要請情報要素に含まれていないことを示すことができる)
B3ビット:STAがTIMモードからNon−TIMモードに変更されたか否かを示す(例えば、B3ビットの値が1(又は、0)であれば、STAがTIMモードからNon−TIMモードに変更されたことを示し、0(又は、1)であれば、そうでないことを示す)
B4ビット:STAがNon−TIMモードからTIMモードに変更されたか否かを示す(例えば、B4ビットの値が1(又は、0)であれば、STAがNon−TIMモードからTIMモードに変更されたことを示し、0(又は、1)であれば、そうでないことを示す)
B5−B7ビット:予備(Reserved)
本発明の一例によれば、STAの動作モードがTIMモードからNon−TIMモードに変更された場合(例えば、B3ビットが1である場合)又はNon−TIMモードからTIMモードに変更された場合(例えば、B4ビットが1である場合)、自動でAID要請情報要素に聴取間隔フィールドが含まれるように設定されてもよい。これによって、AID要請モードフィールドのB3ビット又はB4ビットが、STAの動作モードが変更されたことを示す場合、APは、AID要請情報要素に聴取間隔フィールドが含まれたことを認知することができる。
【0178】
他の例として、AID要請モードフィールドの予備ビット(すなわち、B5−B7)の少なくとも一つのビットは、
図28に示す例のように、AID要請情報要素に聴取間隔フィールドが含まれているか否かを示すために割り当てられてもよい。一例として、B5ビットが、聴取間隔フィールドが含まれているか否かを示すために割り当てられたら、B5ビットの値が1(又は、0)であれば、聴取間隔フィールドがAID要請情報要素に含まれていることを示し、0(又は、1)であれば、聴取間隔フィールドがAID要請情報要素に含まれていないことを示すことができる。
【0179】
STAの動作モードが変更(例えば、TIMモードからNon−TIMモードに変更、又はNon−TIMモードからTIMモードに変更)されても、STAのAIDは変更されずに維持されることがある。STAのAIDを変更しないで維持することを示すために、AID要請モードフィールドの予備ビット(すなわち、B5−B7)の少なくとも一つのビットが、STAのAIDが変更されるか否かを示すために割り当てられてもよい。
図29では、AID要請モードフィールドのB5ビットが、STAのAIDが変更されるか否かを示すために割り当てられるとした。一例として、B5ビットが1(又は、0)であれば、STAのAIDを変更する必要がないことを示すことができ、B5ビットが0(又は、1)であれば、STAのAIDを変更しなければならないことを示すことができる。
【0180】
STAからAIDスイッチ要請フレームを受信したAPは、それに対する応答として、AIDスイッチ応答フレームを送信することができる。このとき、AIDスイッチ応答フレームには、STAのAIDを変更する必要があるか否かによって、その構成を別にすることができる。
【0181】
図30乃至
図32は、本発明に係るAIDスイッチ応答フレームのフォーマットを示す図である。
図19で上述した通り、AIDスイッチ応答フレームは、カテゴリーフィールド、アクションフィールド、ダイアローグトークンフィールド及びAID応答情報要素を含むことができる。ここで、AID応答情報要素は、要素識別フィールド、長さフィールド、AIDフィールド、AIDスイッチカウントフィールド、及びウェークアップ間隔フィールドを含むことができる。STAから聴取間隔フィールドが含まれたAID要請情報要素を受信した場合、AID応答情報要素は、
図30及び
図31に示す例のように、ウェークアップ間隔フィールドに代えて聴取間隔フィールドを含むことができる。
【0182】
STAの動作モードが変更され、STAのAIDも変更する必要がある場合(例えば、AID要請情報要素のAID要請モードフィールドが、STAのAIDが変更される必要があることを示す場合(すなわち、
図29のB5ビットが0である場合))、AID応答情報要素は、
図30に示す例のように、AIDフィールド及びAIDスイッチカウントフィールドを含むことができる。
【0183】
これと違い、STAのAIDを変更する必要がない場合(例えば、AID要請情報要素のAID要請モードフィールドが、STAのAIDが変更される必要がないことを示す場合(すなわち、
図29のB5ビットが1である場合))、AID応答情報要素には、
図31に示す例のように、AIDフィールド及びAIDスイッチカウントフィールドが省略されてもよい。この場合、AID応答要素は、長さフィールドの次に聴取間隔フィールドのみを含むことができる。
【0184】
図30及び
図31に示す例のように、動作モードを変更したSTAがAIDの変更を要請する場合、余計な情報フィールド(例えば、AIDフィールド及びAIDスイッチカウントフィールドなど)を省略することができる。STAがAIDの変更を要請しない場合、
図32に示す例のように、AID応答情報要素に、STAのAIDが変更されないことを示すAID要請モードフィールドをさらに含めることもできる。こうすると、STAのAIDが変更されないことをより明確に示すことができるだろう。
【0185】
他の例として、AID応答情報要素は、固定したサイズとして用いてもよい。すなわち、AID応答情報要素は、STAがAIDの変更を要請したか否かにかかわらず、
図30に示す例のように、AIDフィールド、AIDスイッチカウントフィールド及び聴取間隔フィールドを含むことができる。
【0186】
AID応答情報要素は、
図30及び
図31に示す例のように、聴取間隔フィールドを含むことができる。AID要請情報要素を通じて受信された聴取間隔値を受け入れる場合には、AID要請情報要素の聴取間隔フィールドの値をAID応答情報要素の聴取間隔フィールドに含めることができる。
【0187】
これと違い、AID要請情報要素を通じて受信された聴取間隔値を受け入れることができない場合(例えば、APが支援できない聴取間隔値が要請される場合)には、AID応答情報要素の聴取間隔フィールドに、APが推奨する聴取間隔を含めてもよい。
【0188】
他の例として、AID要請情報要素を通じて受信された聴取間隔値を受け入れることができない場合、AID応答情報要素の聴取間隔フィールドには、STAの聴取間隔を拒絶することを示す値(例えば、聴取間隔フィールドの全ての値を0に設定)を含めることもできる。
【0189】
STAの動作モードは変更されず、聴取間隔のみが変更される場合にも、本実施例を適用できることは言うまでもない。
【0190】
(実施例3)
APのビーコン間隔が変更され、ビーコン間隔の変更によって変更される聴取間隔値を基準にデータバッファを管理するAPが、STAからPS−Pollフレーム又はトリガーフレームを受信した場合、APは、応答フレーム或いは別のフレームを用いて、アップデートされたビーコン間隔情報及びアップデートされた聴取間隔情報の少なくとも一つをSTAに知らせることができる。
【0191】
一例として、APは、応答フレームに、変更されたビーコン間隔値を含むビーコン間隔フィールドを含めて送信することもでき、応答フレームにビーコン間隔の変更によって変更された聴取間隔値を含む聴取間隔フィールドを含めて送信することもできる。このとき、APが送信する応答フレームは、確認応答フレーム(ACK frame)であってもよい。確認応答フレームは、短い(short)タイプ又はNDPタイプであってもよい。
【0192】
他の例として、APは、応答フレームを送信した後に或いは応答フレームの送信前に、アンソリテッドAIDスイッチ応答フレーム(unsolicited AID swtich response frame)を送信することができる。アンソリテッドAIDスイッチ応答フレームは、ビーコン間隔フィールド及び聴取間隔フィールドの少なくとも一つを含むことができる。AIDスイッチ応答フレームのフレームフォーマットは、
図30及び
図32で説明した通りである。ただし、ビーコン間隔フィールドがAIDスイッチ応答フレームに含まれる場合、ビーコン間隔フィールドは、聴取間隔フィールドに代えてAID応答情報要素に挿入されてもよく、聴取間隔フィールドと共にAID応答情報要素に挿入されてもよい。
【0193】
実施例3は、APがSTAの聴取間隔のアップデートが必要であると判断する場合、STAから別に聴取間隔のアップデートの要請を受けなくても、STAの聴取間隔をアップデートする方法であるから、余計なオーバーヘッド及び時間遅延を防止することができる。
【0194】
図33は、本発明の一実施例に係る無線装置のブロック構成図である。
【0195】
図33を参照すると、AP 420は、プロセッサ421、メモリ422、及び送受信器(tranceiver)423を備える。プロセッサ421は、提案された機能、過程及び/又は方法を具現する。無線インターフェースプロトコルの階層(
図5参照)は、プロセッサ421によって具現することができる。メモリー422は、プロセッサ421に接続され、プロセッサ421を駆動するための様々な情報を記憶する。送受信器423は、プロセッサ421に接続され、無線信号を送信及び/又は受信する。
【0196】
STA 430は、プロセッサ431、メモリー432及び送受信器433を備える。プロセッサ431は、提案された機能、過程及び/又は方法を具現する。無線インターフェースプロトコルの階層(
図5参照)は、プロセッサ431によって具現することができる。メモリー432は、プロセッサ431に接続され、プロセッサ431を駆動するための様々な情報を記憶する。送受信器433は、プロセッサ431に接続され、無線信号を送信及び/又は受信する。
【0197】
メモリー422,432は、プロセッサ421,431の内部又は外部に設けることができ、周知の様々な手段でプロセッサ421,431に接続させることができる。また、AP 420及び/又はSTA 430は、単一アンテナ(single antenna)又は多重アンテナ(multiple antenna)を有することができる。
【0198】
以上説明した実施例は、本発明の構成要素及び特徴が所定の形態に結合されたものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態に実施することもできる。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部の構成や特徴は他の実施例に含まれてもよく、又は他の実施例の対応する構成又は特徴に取って代わってもよい。特許請求の範囲で明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成してもよく、出願後の補正によって新しい請求項として含めてもよいことは明らかである。
【0199】
本発明に係る実施例は、様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア又はそれらの結合などによって具現することができる。ハードウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、一つ又はそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
【0200】
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、以上で説明した機能又は動作を実行するモジュール、手順、関数などの形態として具現することができる。ソフトウェアコードは、メモリーに格納し、プロセッサによって駆動することができる。メモリーは、上記プロセッサの内部又は外部に位置し、既に公知である様々な手段によってプロセッサとデータを授受することができる。
【0201】
本発明は、本発明の必須特徴から逸脱しない範囲で他の特定の形態として具体化できることが当業者には明らかである。したがって、上述した詳細な説明は、いずれの面においても制限的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付した請求項の合理的解釈によって決定しなければならず、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。