特許第6174238号(P6174238)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6174238ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物、その成形品、その製造法およびその用途
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6174238
(24)【登録日】2017年7月14日
(45)【発行日】2017年8月2日
(54)【発明の名称】ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物、その成形品、その製造法およびその用途
(51)【国際特許分類】
   C08L 67/04 20060101AFI20170724BHJP
   C08G 63/08 20060101ALI20170724BHJP
   C08G 63/88 20060101ALI20170724BHJP
   C08K 5/20 20060101ALI20170724BHJP
   C08L 101/16 20060101ALN20170724BHJP
【FI】
   C08L67/04ZBP
   C08G63/08
   C08G63/88
   C08K5/20
   !C08L101/16
【請求項の数】15
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-504579(P2016-504579)
(86)(22)【出願日】2014年3月19日
(65)【公表番号】特表2016-514744(P2016-514744A)
(43)【公表日】2016年5月23日
(86)【国際出願番号】EP2014055517
(87)【国際公開番号】WO2014147132
(87)【国際公開日】20140925
【審査請求日】2016年2月26日
(31)【優先権主張番号】201310090619.1
(32)【優先日】2013年3月20日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515266234
【氏名又は名称】インスティテュート オブ ケミストリー,チャイニーズ アカデミー オブ サイエンシーズ
(73)【特許権者】
【識別番号】504421730
【氏名又は名称】ピュラック バイオケム ビー. ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100085545
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 光夫
(74)【代理人】
【識別番号】100118599
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 博司
(72)【発明者】
【氏名】ツァン,シューチン
(72)【発明者】
【氏名】ション,ツーチァン
(72)【発明者】
【氏名】リュー,グオミン
(72)【発明者】
【氏名】ドン,シア
(72)【発明者】
【氏名】ウェン,タオ
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ルイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ドゥチン
【審査官】 岡谷 祐哉
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−155489(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/031159(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0206807(US,A1)
【文献】 特開2005−042084(JP,A)
【文献】 特開2009−079188(JP,A)
【文献】 特開2010−150385(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/032912(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0178567(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08C 19/00− 19/44
C08F 6/00−246/00
C08F 301/00
C08K 3/00− 13/08
C08L 1/00−101/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
PDLAおよびPLLAを含有するPLAブレンドと核剤とを含むポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物において、上記核剤が、下記一般式(I)を有するアリールアミド誘導体である組成物、
ここで、Rは3〜8の炭素原子を有する脂環式基であり、mはである。
【請求項2】
0.01〜10重量%の核剤および90〜99.99重量%のPLAブレンドを含み、かつステレオコンプレックス結晶を含有する、請求項1記載のポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物。
【請求項3】
PLAブレンドが、30〜70重量%のPLLAおよび70〜30重量%のPDLAを含む、請求項2記載のポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物。
【請求項4】
化学式(I)中のRが、5または6の炭素原子を有するナフテン基を表わ、請求項1〜3のいずれか1項記載のポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物。
【請求項5】
核剤がN,N’-ジシクロヘキシルテレフタルアミドである、請求項1〜4のいずれか1項記載のポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物。
【請求項6】
0.2〜5重量%の核剤を含む、請求項1〜5のいずれか1項記載のポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物。
【請求項7】
成分PLLAおよびPDLAの少なくとも1の重量平均分子量が10〜500kg/モルであり、成分PLLAおよびPDLAの少なくとも1の光学純度が90%超である、請求項1〜6のいずれか1項記載のポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物。
【請求項8】
組成物の融点が200℃以上である、請求項1〜7のいずれか1項記載のポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物。
【請求項9】
結晶相中のステレオコンプレックス結晶の相対含量が95%超である、請求項1〜8のいずれか1項記載のポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項記載のPLA組成物を含む成形品。
【請求項11】
成物の融点が200〜230℃であり、融解エンタルピーΔHm範囲が45〜60J/gである、請求項10記載の成形品。
【請求項12】
貯蔵弾性率が、DMA曲線において180℃で20〜60MPaである、請求項10または11記載の成形品。
【請求項13】
溶液混合または溶融混合が選択され得る、請求項1〜9のいずれか1項記載の組成物の製造法。
【請求項14】
PLLAおよびPDLA樹脂がトリクロロメタン中で30/70〜70/30の範囲のPLLA/PDLA重量比で混合され、上記混合物に0.01〜10重量%(PLLAおよびPDLAの総量に基づく)の核剤が添加され、上記混合物が次いで1〜60分間撹拌され、その後、上記混合物が表面上にキャストされそして減圧乾燥され、それによって、PLAステレオコンプレックス組成物が得られる、請求項13記載の方法。
【請求項15】
衣服材料、食品包装、医療用布および耐熱最終用途での適用のための、請求項1〜9のいずれか1項記載のポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物または請求項10〜12のいずれか1項記載の成形品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、純粋なステレオコンプレックス結晶を含有するポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物およびその製造法を開示する。本発明はまた、この組成物を含む成形品、この組成物の製造法およびその用途に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリラクチドまたはポリ(乳酸)(PLA)は、再生可能源から誘導される、生物に基づきかつ生分解性のポリマーであり、そして化石に基づくポリマーに代わる材料として広く使用されている。PLAの熱安定性または耐熱性の向上は、その工業的用途および商品としての用途の範囲を広げるために必須の問題である。
【0003】
ポリ(L−乳酸)(PLLA)をポリ(D−乳酸)(PDLA)と混合すると、興味深い結晶相が形成されるだろう。PLLAとPDLAとの等モル混合物でのラセミステレオコンプレックス構造が報告されており、それは、ステレオコンプレックス結晶として定義されている。ステレオコンプレックス結晶の融点は、純粋なPLLAまたはPDLAホモ結晶の融点より約50℃高い。PLAステレオコンプレックスは、PLAに基づく物質の特性、例えば物理的特性、熱特性および加水分解耐性、の幾つかを改善することが期待される。
【0004】
しかし、ステレオコンプレックスの形成は、多くの因子、例えばPLLAおよびPDLAの配合比、分子量、光学純度、加工処理および熱処理の条件によって影響される。それは、特定の条件下ではホモ結晶(α結晶形)とステレオコンプレックス結晶との間に競合関係があることを意味する。したがって、純粋なステレオコンプレックス結晶のみからなるPLAステレオコンプレックスは、PLLAとPDLAとをブレンドすることにより容易に得られるわけでない。
【0005】
最近、結晶化速度の改善法およびステレオコンプレックス結晶の含量を増加させる方法に焦点を当てた特許が幾つか出されている。例えば、中国特許出願公開第102532837号明細書は、PLLAおよびPDLAを140〜210℃の温度で溶融混合した後の製造法を開示している。開示された方法によって、ステレオコンプレックス結晶のより高い含量が得られるが、続く処理において、ステレオコンプレックス結晶の含量が減少し、ホモ結晶が現れる。
【0006】
特開2008−63356号公報では、ホモポリマーの融点とステレオコンプレックスPLAの融点との間の高い温度でアニーリングした後にステレオコンプレックス結晶が得られる。結晶性は、遅い結晶化速度故に非常に低い。
【0007】
特開2008−248022号公報では、ステレオコンプレックス結晶の含量を改善するために、PLLAおよびPDLAのジブロックコポリマーが合成されている。
【0008】
核剤を混合する方法は、より低い温度での熱処理、アニーリングおよび合成と比較して、ステレオコンプレックスの結晶性を改善するために簡単であり、より便利でありかつ効率的である。特開2003−192884号公報では、核剤のためのリン酸エステル金属塩を添加することにより、結晶化速度が改善されている。中国特許出願公開第18988327号明細書は、ステレオブロックPLAおよびアリールウレア誘導体を含む組成物を開示しており、この方法においてステレオコンプレックス結晶が選択され、そして結晶性が改善される。しかし、核剤の量がより高く、また、ホモ結晶もPLLA/PDLAブレンド中に観察され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者らは、特定の核剤を添加することによりステレオコンプレックス結晶が選択され得ること、および純粋なPLAステレオコンプレックス結晶の組成物であって、PLAホモ結晶を実質的に含まない組成物を得ることができることを今見出した。
【0010】
本発明は、純粋なステレオコンプレックス結晶を含有するポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物を開示する。それは、PLAに基づく物質の耐熱性を改善するだろう。
【0011】
本発明は、純粋なステレオコンプレックス結晶を含有するポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物成形品を開示する。上記成形品は、高い融点、高い結晶性および耐熱性を有する。
【0012】
本発明は、純粋なステレオコンプレックス結晶を有するポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物製品を製造する方法を開示する。上記製品は、熱処理後に単一のステレオコンプレックス結晶を保持し、かつ高い結晶性および結晶化速度を有するだろう。
【0013】
本発明は、成形品およびその用途を開示する。
【0014】
公知の組成物、成形品、製造法および用途の上述した技術的問題が、本発明によって克服され、または少なくとも軽減され得る。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の目的は、PLAブレンドおよび核剤を含むポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物によって達成され、ここで、上記核剤は、下記一般式のアリールアミド誘導体の少なくとも1である。
(式中、Rは3〜8の炭素原子を有する脂環式基であり、mは1〜6の範囲(1および6を含む)の整数である。)
特に、本発明は、上記式(I)においてmが2である。
【0016】
第2の局面によれば、0.01〜10重量%の核剤および90〜99.99重量%のPLAブレンドを含むポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物が提供され、ここで、上記ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物が、純粋なステレオコンプレックス結晶を含有する。上記ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物は好ましくは、0.2〜5重量%の核剤、より好ましくは0.5〜3重量%の核剤を含む。ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物が、PLAホモ結晶を実質的に含まないのが好ましい。
【0017】
第3の局面によれば、ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物が提供され、ここで、PLAブレンドが、30〜70重量%のPLLAおよび70〜30重量%のPDLA、好ましくは50重量%のPLLAおよび50重量%のPDLAを含む。
【0018】
第4の局面によれば、ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物が提供され、ここで、化学式(I)中のRが、5または6の炭素原子を有するナフテン基を表わし、mが2〜4の範囲(2および4を含む)の整数である。より好ましくは、それが、N,N’-ジシクロヘキシルテレフタルアミドおよびN,N’,N”−トリシクロヘキシル−1,3,5−ベンゼントリカルボキシルアミドの少なくとも1である。
【0019】
第5の局面によれば、ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物が提供され、ここで、成分PLLAおよびPDLAの少なくとも1の重量平均分子量が、10〜500kg/モルであり、成分PLLAおよびPDLAの少なくとも1の光学純度が90%超、好ましくは98%超である。
【0020】
第6の局面によれば、ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物が提供され、ここで組成物の融点が200℃以上(above)、好ましくは200〜230℃である。
【0021】
第7の局面によれば、ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物が提供され、ここで、結晶相中のステレオコンプレックス結晶の相対含量が95%超、好ましくは実質的に100%であり、それによって、結晶化が、好ましくは120℃以上の温度、より好ましくは120〜140℃の温度で等温である。これは、WAXDまたはDSCによって、標準的な条件下で測定された。両方の方法は、実質的に同じ結果を与えた。
【0022】
第8の局面によれば、上述されたポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物を含有する成形品が提供される。ここで、上記組成物は好ましくは、0.01〜10重量%の核剤および90〜99.99重量%のPLAブレンドを含み、上記PLAブレンドは、PLLAおよびPDLAを含む。ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物の成形品は好ましくは、0.2〜5重量%の核剤、より好ましくは0.5〜3重量%の核剤を含む。
【0023】
第9の局面によれば、ステレオコンプレックス結晶を含むポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物を含む成形品が提供され、上記ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物が、純粋なステレオコンプレックス結晶を含有する。
【0024】
第10の局面によれば、ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物を含有する成形品が提供され、ここで上記PLAブレンドが、30〜70重量%のPLLAおよび70〜30重量%のPDLAを、好ましくは50重量%のPLLAおよび50重量%のPDLAを含む。
【0025】
第11の局面によれば、上記ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物の成形品が提供され、ここで化学式(I)中のRが、5または6の炭素原子を有するナフテン基を表わし、mが2〜4の範囲(2および4を含む)の整数である。より好ましくは、それが、N,N’-ジシクロヘキシルテレフタルアミドおよびN,N’,N”−トリシクロヘキシル−1,3,5−ベンゼントリカルボキシルアミドの少なくとも1である。
【0026】
第12の局面によれば、上記ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物の成形品が提供され、ここで、成分PLLAおよびPDLAの少なくとも1の重量平均分子量が、10〜500kg/モルであり、成分PLLAおよびPDLAの少なくとも1の光学純度が90%超、好ましくは98%超である。
【0027】
第13の局面によれば、上記ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物の成形品が提供され、ここで、組成物の融点が200℃以上、好ましくは200〜230℃である。
【0028】
第14の局面によれば、ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物を含有する成形品が提供され、ここで、結晶相中のステレオコンプレックス結晶の相対含量が95%超、好ましくは実質的に100%であり、それによって、結晶化が、好ましくは120℃以上の温度、より好ましくは120〜140℃の温度で等温である。
【0029】
第15の局面によれば、ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物を含有する成形品が提供され、ここで、貯蔵弾性率が、DMA曲線において180℃で20MPa超である。
【0030】
第16の局面によれば、ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物の製造法が提供され、ここで、溶液混合または溶融混合が選択され得る。
【0031】
第17の局面によれば、ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物の製造法が提供され、ここで、PLLAおよびPDLA樹脂がトリクロロメタン中で30/70〜70/30の範囲のPLLA/PDLA重量比で混合され、上記混合物に0.01〜10重量%(PLLAおよびPDLAの総量に基づく)の核剤(N,N’-ジシクロヘキシルテレフタルアミドおよびN,N’,N”−トリシクロヘキシル−1,3,5−ベンゼントリカルボキシルアミドの少なくとも1)が添加され、上記混合物が次いで1〜60分間撹拌され、その後、混合物が表面上にキャストされそして減圧乾燥され、それによって、PLAステレオコンプレックス組成物が得られる。
【0032】
第18の局面によれば、衣服材料、食品包装、医療用布および耐熱最終用途での適用のためのポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物または成形品が提供される。
【発明の効果】
【0033】
本発明は、下記利点を有する。
1.結晶相におけるステレオコンプレックス結晶の相対的含量が95%超であるところの本発明に従うポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物。
2.実質的に100%のステレオコンプレックス結晶が、数時間の融解の後になおも存在するところの本発明に従うポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物。
3.本発明に従う核剤が、安価でありかつ用量がより少ないという特性を有する。
4.本発明に従う製造法が、簡単かつ実行可能である。
5.本発明に従う製造法が、溶液混合、溶融混合、成形または紡糸に適する。
【0034】
本発明に従うポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物およびその成形品は、純粋なステレオコンプレックス結晶を含有し、融点の低いPLAホモ結晶を実質的に含まない。ステレオコンプレックス結晶は、本発明に従って優先的に形成され、PLLAまたはPDLAホモポリマーのためのホモ結晶(α結晶形)は観察され得ない。本発明に従う組成物の融点は、個々のPLLAまたはPDLAホモポリマーの融点より高く、従って、PLAに基づく物質の耐熱性が改善される。上記組成物およびその成形品は、純粋なステレオコンプレックス結晶を含有し、PLAに基づく物質の物理的特性および加水分解耐性が改善される。
【0035】
本発明を、添付する図面によってさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1図1は、実施例1、2および3、ならびに比較例1、2、3、4および5の生成物の冷却プロセス中の示差走査熱量測定(DSC)の結果を示す。
図2図2は、実施例1、2および3、ならびに比較例1、2、3、4および5の生成物の加熱プロセス中のDSCの結果を示す。
図3図3は、実施例1の生成物の等温結晶化後の加熱プロセス中のDSCの結果を示す。
図4図4は、実施例2の生成物の等温結晶化後の加熱プロセス中のDSC結果を示す。
図5図5は、実施例3の生成物の等温結晶化後の加熱プロセス中のDSC結果を示す。
図6図6は、比較例1の生成物の等温結晶化後の加熱プロセス中のDSC結果を示す。
図7図7は、比較例2の生成物の等温結晶化後の加熱プロセス中のDSC結果を示す。
図8図8は、比較例3の生成物の等温結晶化後の加熱プロセス中のDSC結果を示す。
図9図9は、実施例4および5の生成物の等温結晶化後の加熱プロセス中のDSC結果を示す。
図10図10は、実施例6および比較例6の生成物の等温結晶化後の加熱プロセス中のDSC結果を示す。
図11図11は、実施例1、2、3、4、5または6の生成物の形成されたステレオコンプレックス結晶の2D−WAXSパターンを示す。
図12図12は、実施例18(曲線1)および19(曲線2)ならびに比較例7(曲線4)および8(曲線3)の生成物に関する温度の関数としてのPLLA、ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物およびその成形品の貯蔵弾性率E’を示す。
図13図13は、図12のより高い温度領域での拡大されたプロファイルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明を、下記の非制限的実施例によってさらに説明する。
【実施例】
【0038】
実施例1
50/50のPLLA/PDLA、核剤のための0.5重量%のN,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミド
ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物が、PLLA(Purac Biochem B.V.製、Mw=177kg/mol、Mn=116kg/mol、多分散性、DPI=1.53、光学純度>99%、Tm=174℃およびTg=61℃(DSC、10℃/分)、PDLA(Purac Biochem B.V.製、Mw=167kg/mol、Mn=108kg/mol、多分散性、DPI=1.56、光学純度>98%、Tm=174℃及びTg=61℃(DSC、10℃/分)、核剤としてのN, N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミド(Shanxi Provincial Institute of Chemical Industry(中国)製、Tm>300℃)を使用して調製された。これらの物質は、処理の前に、減圧下で80℃で24時間乾燥された。
【0039】
溶液混合:等モルのPLLAおよびPDLAがトリクロロメタン中で2g/dLのポリマー濃度で30分間溶解され、そして0.5重量%(PLLA及びPDLAの総重量に基づく)の核剤N,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドが添加され、次いで約2時間急速に撹拌された。混合物が培養皿にキャストされ、減圧下で80℃で3日間乾燥された。
【0040】
非等温結晶化挙動が、TA機器Q2000上でDSCにより測定された。DSC走査が、250℃から50℃への冷却プロセスおよび250℃への続く第2の加熱プロセスにおいて得られた。サンプルが250℃に加熱されて、存在する結晶性を冷却前に融解した。冷却/加熱速度は、窒素雰囲気下で10℃/分であった。結果を図1および2ならびに表1に示す。
【0041】
非等温結晶化挙動が、TA機器Q2000上でDSCにより測定された。典型的に、サンプルが最初に250℃に加熱されて存在する結晶性を融解する一方で、融解されたサンプルを250℃から等温結晶化温度まで冷却することによって種々の温度での等温結晶化後に結晶化半減時間(crystallization half−time)が得られた。これらの固定された結晶化温度で結晶性が発現した。サンプルは次いで、10℃/分で250℃に加熱された。結果を図3および表2に示す。
【0042】
実施例2
50/50のPLLA/PDLA、核剤のための3重量%のN,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミド
等モルのPLLAおよびPDLAがトリクロロメタン中で2g/dLのポリマー濃度で30分間溶解され、そして3重量%(PLLA及びPDLAの総重量に基づく)の核剤N,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドが添加された。サンプルの調製法は、実施例1と同様である。
【0043】
3重量%のN,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドを含有する組成物が、冷却プロセス中に147℃で結晶化発熱ピークを示し、加熱プロセスにおけるステレオコンプレックス結晶の融解のための単一の融解ピークは210℃付近に見られ得、融解熱は約48.5 J/gである。冷却プロセスおよび加熱プロセスでのDSCの結果は、N,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドの核剤が排他的にステレオコンプレックス結晶の核となり得ることを示す。
【0044】
非等温および等温結晶化挙動が、実施例1に記載されたようにDSCによって測定された。結果を図1、2および4ならびに表1および2に示す。
【0045】
実施例3
50/50のPLLA/PDLA、核剤のための0.25重量%のN,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドおよび0.25重量%のN,N’,N”−トリシクロヘキシルトリメシンアミド
等モルのPLLAおよびPDLAがトリクロロメタン中で2g/dLのポリマー濃度で30分間溶解され、そして0.25重量%のN,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドおよび0.25重量%のN,N’,N”−トリシクロヘキシルトリメシンアミド(PLLA及びPDLAの総重量に基づく)が添加された。サンプルの調製法は、実施例1と同様である。
【0046】
0.25重量%のN,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドおよび0.25重量%のN,N’,N”−トリシクロヘキシルトリメシンアミドを含有する組成物が、冷却プロセス中に129℃で結晶化発熱ピークを示し、加熱プロセスにおけるステレオコンプレックス結晶の融解のための単一の融解ピークは212℃付近に見られ得、融解熱は約49.4J/gである。冷却プロセスおよび加熱プロセスでのDSCの結果は、N,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドおよびN,N’,N”−トリシクロヘキシルトリメシンアミドの核剤化合物が排他的にステレオコンプレックス結晶の核となり得ることを示す。
【0047】
非等温および等温結晶化挙動が、実施例1に記載されたようにDSCによって測定された。結果を図1、2および5ならびに表1および2に示す。
【0048】
実施例4
30/70のPLLA/PDLA、核剤のための3重量%のN,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミド
PLLA及びPDLAがトリクロロメタン中で2g/dLのポリマー濃度で30分間、30/70の比で溶解され、そして3重量%(PLLA及びPDLAの総重量に基づく)の核剤N,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドが添加された。サンプルの調製法は、実施例1と同様であった。
【0049】
非等温結晶化挙動が、実施例1に記載されたようにDSCによって測定された。結果を図9に示す。
【0050】
実施例5
70/30のPLLA/PDLA、核剤のための3重量%のN,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミド
PLLA及びPDLAがトリクロロメタン中で2g/dLのポリマー濃度で30分間、70/30の比で溶解され、そして3重量%(PLLA及びPDLAの総重量に基づく)の核剤N,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドが添加された。サンプルの調製法は、実施例1と同様であった。
【0051】
非等温結晶化挙動が、実施例1に記載されたようにDSCによって測定された。結果を図9に示す。
【0052】
実施例6
50/50のPLLA/PDLA、核剤のための1.5重量%のN,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドおよび1.5重量%のN,N’,N”−トリシクロヘキシルトリメシンアミド
等モルのPLLAおよびPDLAがトリクロロメタン中で2g/dLのポリマー濃度で30分間溶解され、そして1.5重量%のN,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドおよび1.5重量%のN,N’,N”−トリシクロヘキシルトリメシンアミド(PLLA及びPDLAの総重量に基づく)が添加された。サンプルの調製法は、実施例1と同様であった。
【0053】
非等温結晶化挙動が、実施例1に記載されたようにDSCによって測定された。結果を図10および表1に示す。
【0054】
実施例7〜17
サンプルを調製するための実施例7〜11の方法は実施例1と同様であり、サンプルを調製するための実施例12〜17の方法は実施例6と同様であった。全ての成分の重量%は以下の通りであった。
【0055】

【0056】
例としてN,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミド(R1=6およびm=2)を挙げると、調製法は以下の通りであった。N,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドが、原料としてパラフタロイルクロリドおよびシクロヘキサンを用いて合成された。反応は、不活性溶媒中で特定の温度で撹拌しながら行われた。パラフタロイルクロリドの物質は、原料としてテレフタル酸を用いて塩化スルホキシド法によって得られた。N,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドのCAS番号は15088−29−6である。
【0057】
FT−IR、13CNMRおよびHNMRの結果は、上記構造が実際に得られたことを示した。
【0058】
実施例18
成形品を製造するための実施例18の方法は、実施例1または6と同様であった。動的機械的特性が、動的機械的アナライザーDMAを使用して調べられた。ストリップ(10mmx6mmx1.8mm)の形態のサンプルが、引張りモードで1.0Hzの一定周波数で20〜250℃の温度の関数として3℃/分の加熱速度で窒素流下で測定された。結果を図12に示す。
【0059】
実施例19
成形品を製造するための実施例19の方法は、実施例2と同様であった。動的機械的特性が、動的機械的アナライザーDMAを使用して調べられた。ストリップ(10mmx6mmx1.8mm)の形態のサンプルが、引張りモードで1.0Hzの一定周波数で20〜250℃の温度の関数として3℃/分の加熱速度で窒素流下で測定された。結果を図12に示す。
【0060】
比較例1
50/50のPLLA/PDLA
等モルのPLLAおよびPDLAがトリクロロメタン中で2g/dLのポリマー濃度で2時間溶解され、核剤は添加されなかった。サンプルの調製法は、実施例1と同様であった。
【0061】
非等温および等温結晶化挙動が、実施例1に記載されたようにDSCによって測定された。結果を図1、2および6ならびに表1および2に示す。
【0062】
比較例2
50/50のPLLA/PDLA、核剤として0.5重量%のモンモリロナイト
等モルのPLLAおよびPDLAがトリクロロメタン中で2g/dLのポリマー濃度で2時間溶解され、そして0.5重量%(PLLA及びPDLAの総重量に基づく)のモンモリロナイトが添加された。サンプルの調製法は、実施例1と同様であった。
【0063】
非等温および等温結晶化挙動が、実施例1に記載されたようにDSCによって測定された。結果を図1、2および7ならびに表1および2に示す。
【0064】
比較例3
50/50のPLLA/PDLA、核剤として0.5重量%のタルク
等モルのPLLAおよびPDLAがトリクロロメタン中で2g/dLのポリマー濃度で2時間溶解され、そして0.5重量%(PLLA及びPDLAの総重量に基づく)の核剤鉱物タルクが添加された。サンプルの調製法は、実施例1と同様であった。
【0065】
非等温および等温結晶化挙動が、実施例1に記載されたようにDSCによって測定された。結果を図1、2および8ならびに表1および2に示す。
【0066】
比較例4
100%のPLLA
PLLA樹脂がトリクロロメタン中で2g/dLのポリマー濃度で2時間溶解され、核剤は添加されなかった。サンプルの調製法は、実施例1と同様であった。
【0067】
非等温結晶化挙動が、実施例1に記載されたようにDSCによって測定された。結果を図1および2ならびに表1に示す。
【0068】
比較例5
100%のPLLA、核剤として3重量%のN,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミド
PLLA樹脂がトリクロロメタン中で2g/dLのポリマー濃度で2時間溶解され、そして3重量%(PLLAの重量に基づく)の核剤N,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドが添加された。サンプルの調製法は、実施例1と同様であった。
【0069】
非等温結晶化挙動が、実施例1に記載されたようにDSCによって測定された。結果を図1および2ならびに表1に示す。
【0070】
比較例6
50/50のPLLA/PDLA
等モルのPLLAおよびPDLAがトリクロロメタン中で2g/dLのポリマー濃度で30分間溶解され、核剤は添加されなかった。サンプルの調製法は、実施例6と同様であった。
【0071】
非等温結晶化挙動が、実施例1に記載されたようにDSCによって測定された。結果を図10および表1に示す。
【0072】
比較例7
成形品を製造するための比較例7の方法は、比較例4と同様であった。動的機械的特性が、動的機械的アナライザーDMAを使用して調べられた。ストリップ(10mmx6mmx1.8mm)の形態のサンプルが、引張りモードで1.0Hzの一定周波数で20〜250℃の温度の関数として3℃/分の加熱速度で窒素流下で測定された。結果を図12に示す。
【0073】
比較例8
成形品を製造するための比較例8の方法は、比較例1または6と同様であった。動的機械的特性が、動的機械的アナライザーDMAを使用して調べられた。ストリップ(10mmx6mmx1.8mm)の形態のサンプルが、引張りモードで1.0Hzの一定の周波数で20〜250℃の温度の関数として3℃/分の加熱速度で窒素流下で測定された。結果を図12に示す。
【0074】
冷却プロセスおよび第2の加熱プロセス中の非等温結晶化、および等温結晶化のDSC結果を図1および2ならびに表1および2に示す。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
本発明に従うN,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドおよび/またはN,N’,N”−トリシクロヘキシルトリメシンアミドを含有する組成物(実施例1、2および3)においてステレオコンプレックス結晶が優先的に形成され、PLLAまたはPDLAホモポリマーのためのホモ結晶(α結晶形)は観察され得ない。上記組成物の選択された2DWAXSパターンが図11に示され、ステレオコンプレックス結晶形の結晶面(110)、(300)/(030)および(220)が見られ得る。これは、上記サンプルのみが純粋なステレオコンプレックス結晶(sc−結晶)として結晶化したことを確認する。しかし、比較例1、2および3のサンプルにおけるホモ結晶の結晶化および融解に関して、冷却中の約130℃での明らかな発熱ピークおよび第二の加熱プロセス中の約165℃での吸熱ピークがあり、サンプル中にステレオコンプレックス結晶と共存するホモ結晶が冷却および加熱プロセスで現れる。さらに、ホモ結晶に対する核剤の影響を理解するために、PLLAおよびPLLA/N,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドブレンド(比較例4および5)の結晶化挙動も調べられた(図1および2)。250℃から冷却すると、2つのサンプルに関して冷却プロセス中にピークは観察されない。これは、どの核剤が添加されても、PLLAの結晶化力がより弱いことを意味する。DSCの結果は、選択された核剤N,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドおよび/またはN,N’,N”−トリシクロヘキシルトリメシンアミドが選択的にステレオコンプレックス結晶の核になり得ることを示す。
【0078】
種々の温度での等温結晶化の結果を図3〜10および表2に示す。これは、本発明の組成物(実施例1〜5)の結晶化半減時間が短いことが観察され、また、PLLAとPDLAの非等モル混合物および溶融混合による成形品(実施例6)の場合ですら、120℃より高い温度での等温結晶化後に、ステレオコンプレックス結晶のための加熱プロセスにおける単一のピークのみが210℃付近に現れたことを示す。しかし、鉱物タルクまたはモンモリロナイトを含有するまたは核剤を含有しない組成物(比較例1、2および3)は、ホモ結晶およびステレオコンプレックス結晶のための加熱プロセスにおいて2つのピークを示し、それぞれ、160℃より低い温度での等温結晶化後に約166℃および215℃で現れる。
【0079】
本発明に従う物質によって、高含量のステレオコンプレックスPLA結晶および高い耐熱性を有する生成物が得られ得る。実施例18(曲線1)および19(曲線2)ならびに比較例7(曲線4)および8(曲線3)の生成物のための温度の関数としてのPLLA、ポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物およびその成形品の貯蔵弾性率E’値の曲線を図12および13に示す。実施例18および19のサンプルは、180℃超で、比較例8のE’の2倍より高い貯蔵弾性率を示す。しかし、純粋なPLLAサンプル(比較例7)はこの温度で融解し、従って、貯蔵弾性率E’はゼロに低下する。
【0080】
本発明は、溶液混合、溶融混合、成形または紡糸のために使用され得るポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物を開示する。開示された組成物によって、高い融点、高い耐熱性、高含量の純粋なステレオコンプレックス結晶を有するステレオコンプレックスPLA生成物が得られ得る。本発明に従うポリ乳酸ステレオコンプレックス組成物は、農業および衣服材料、食品包装、建材、医療用布および他の耐熱最終用途のための製造に適用され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
図11
図12
図13