特許第6174258号(P6174258)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6174258
(24)【登録日】2017年7月14日
(45)【発行日】2017年8月2日
(54)【発明の名称】飛行指示方法、飛行指示装置及び航空機
(51)【国際特許分類】
   G08G 5/00 20060101AFI20170724BHJP
   B64C 13/20 20060101ALI20170724BHJP
【FI】
   G08G5/00 A
   B64C13/20 Z
【請求項の数】18
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-528201(P2016-528201)
(86)(22)【出願日】2014年9月30日
(65)【公表番号】特表2016-538635(P2016-538635A)
(43)【公表日】2016年12月8日
(86)【国際出願番号】CN2014088029
(87)【国際公開番号】WO2016049906
(87)【国際公開日】20160407
【審査請求日】2016年5月17日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513068816
【氏名又は名称】エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SZ DJI TECHNOLOGY CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】オウ、ゼリン
【審査官】 高田 基史
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−298000(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/155020(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0059052(US,A1)
【文献】 特開2002−293299(JP,A)
【文献】 特開2001−267829(JP,A)
【文献】 特開2014−104797(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00−99/00
B64C 13/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取得モジュールが、目標飛行領域の気象情報を取得するステップと、
決定モジュールが、取得された気象情報に基づき、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトを決定するステップと、
指示モジュールが、決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに基づき、制限付き飛行の指示を出すステップとを含み、
前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトは、飛行距離範囲パラメータオブジェクトを含み、
前記航空機は無人航空機であり、
前記指示を出すステップは、前記飛行距離範囲パラメータオブジェクトに基づき、前記航空機のユーザーと前記航空機との間の距離を制限するための前記指示を出す
ことを特徴とする飛行指示方法。
【請求項2】
前記目標飛行領域の気象情報を取得するステップは、
航空機が現在位置している領域又は前記ユーザーにより指定された領域を目標飛行領域とするステップと、
前記航空機の気象参照情報に基づき、前記目標飛行領域における前記気象参照情報により指示された気象情報をサーチするステップと、
を含み、
前記気象参照情報は、指定された気象参照情報、又は航空機のタイプに応じて生成された気象参照情報を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記決定するステップは、
プリセットされた気象情報と飛行パラメータとのマッピング関係に基づき、取得された気象情報に関連する飛行パラメータを検索するステップと、
検索された飛行パラメータを航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトとして決定するステップとを含む、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
プリセットされた気象情報と飛行パラメータとのマッピング関係には、気象及びそのグレード情報と飛行パラメータとのマッピング関係が含まれ、
プリセットされた気象と飛行パラメータとのマッピング関係に基づき、取得された気象情報に関連する飛行パラメータを検索する前記ステップは、
取得された気象情報の気象グレードを分析し決定するステップと、
気象情報及びそのグレードに基づき、プリセットされた気象と飛行パラメータとのマッピング関係において、関連する飛行パラメータを検索するステップとを含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記決定するステップは、
取得された各気象情報を模擬気象入力パラメータとしてプリセットされたシミュレータを実行することによって、各気候情報により生成された模擬気象環境による模擬航空機の飛行への影響を決定し、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトをさらに決定するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の方法。
【請求項6】
前記航空機の飛行ミッションにおいて、前記目標飛行領域における飛行経路を含むか否かを判断し、
飛行処理モジュールが、前記飛行経路を含む場合、前記気象情報に基づき前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに対して変更して更新を行うことで、前記航空機に正常飛行をさせるステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
前記指示を出すステップは、
前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトを表示するステップ、または
前記航空機の制限付き飛行を制御する指示を生成して、前記航空機の制限付き飛行を制御するように前記制限付き飛行の指示を出すステップを含む、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の方法。
【請求項8】
決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに基づき制限付き飛行の指示を出す前記ステップは、
前記制限付き飛行パラメータオブジェクトを、選択させるために前記ユーザーに供給するステップと、
提供された前記制限付き飛行パラメータオブジェクトに対する選択操作に基づき、前記航空機の制限付き飛行を制御するための制限付き飛行の指示を生成するステップと、
前記航空機の制限付き飛行を制御するように前記制限付き飛行の指示を出すステップとを含む、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の方法。
【請求項9】
前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトはさらに、飛行速度パラメータオブジェクト及び飛行高度パラメータオブジェクトの中の少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の方法。
【請求項10】
目標飛行領域の気象情報を取得する取得モジュールと、
取得された気象情報に基づき、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトを決定するための決定モジュールと、
決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに基づき、制限付き飛行の指示を出すための指示モジュールと、
を含み、
前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトは、飛行距離範囲パラメータオブジェクトを含み、
前記航空機は無人航空機であり、
前記指示モジュールは、前記飛行距離範囲パラメータオブジェクトに基づき、前記航空機のユーザーと前記航空機との間の距離を制限するための前記指示を出す
ことを特徴とする飛行指示装置。
【請求項11】
前記取得モジュールは、
航空機が現在位置している領域又は前記ユーザーにより指定された領域を目標飛行領域とするための領域決定ユニットと、
前記航空機の気象参照情報に基づき、ネットワークにアクセスして、前記目標飛行領域における前記気象参照情報により指示された気象情報を検索するためのネットワークユニットと、
を含み、
前記気象参照情報は、指定された気象参照情報、又は航空機のタイプに応じて生成された気象参照情報を含む、
ことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記決定モジュールは、
プリセットされた気象情報と飛行パラメータとのマッピング関係に基づき、取得された気象情報に関連する飛行パラメータを検索するための検索ユニットと、
検索された飛行パラメータを航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトとして決定するためのオブジェクト決定ユニットと、
を含むことを特徴とする請求項10または11に記載の装置。
【請求項13】
プリセットされた気象情報と飛行パラメータとのマッピング関係には、気象及びそのグレード情報と飛行パラメータとのマッピング関係が含まれ、
前記検索ユニットは、具体的に、取得された気象情報の気象グレードを分析し決定しており、気象情報及びそのグレードに基づきプリセットされた気象と飛行パラメータとのマッピング関係において、関連する飛行パラメータを検索することに用いられる、
ことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記決定モジュールは、具体的に、取得された各気象情報を模擬気象入力パラメータとしてプリセットされたシミュレータを実行することによって、各気候情報により生成された模擬気象環境による模擬航空機の飛行への影響を決定し、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトをさらに決定することに用いられる、
ことを特徴とする請求項10から13のいずれか1つに記載の装置。
【請求項15】
飛行処理モジュールをさらに含み、
前記飛行処理モジュールは、前記航空機の飛行ミッションにおいて、前記目標飛行領域における飛行経路を含むか否かを判断しており、前記飛行経路を含む場合、前記気象情報に基づき前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに対して変更して更新を行うことで、前記航空機に正常飛行をさせることに用いられる、
ことを特徴とする請求項10から14のいずれか1つに記載の装置。
【請求項16】
前記指示モジュールは、具体的に、前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトを表示することに、または前記決定された制限付き飛行パラメータに基づき、前記航空機の制限付き飛行を制御するための制限付き飛行の指示を生成し、かつ前記航空機の制限付き飛行を制御するように前記制限付き飛行の指示を出すことに用いられる、
ことを特徴とする請求項10から15のいずれか1つに記載の装置。
【請求項17】
前記指示モジュールは、具体的に、前記制限付き飛行パラメータオブジェクトを、選択させるために前記ユーザーに提供しており、提供された前記制限付き飛行パラメータオブジェクトに対する選択操作に基づき、前記航空機の制限付き飛行を制御するための制限付き飛行の指示を生成しており、前記航空機の制限付き飛行を制御するように前記制限付き飛行の指示を出すことに用いられる、
ことを特徴とする請求項10から16のいずれか1つに記載の装置。
【請求項18】
通信装置とプロセッサとを含み、
前記プロセッサは、前記通信装置によって目標飛行領域の気象情報を取得しており、取得された気象情報に基づき、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトを決定しており、決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに基づき、制限付き飛行の指示を出すことに用いられ、
前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトは、飛行距離範囲パラメータオブジェクトを含み、
前記航空機は無人航空機であり、
前記プロセッサは、前記飛行距離範囲パラメータオブジェクトに基づき、前記航空機のユーザーと前記航空機との間の距離を制限する前記指示を出すことに用いられる
ことを特徴とする航空機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は飛行技術分野に関し、特に飛行提示方法、飛行指示装置及び航空機に関する。
【背景技術】
【0002】
UAV(Unmanned Aerial Vehicle、無人機)のような航空機は、ある特定の場合に適用されている。航空機は、自動モード或いはユーザー手動モードで、高所撮影、無人探知偵察、測定・マッピング、道路測量、都市計画、エコ環境保護の監視、科学的考察、石油探査、航空遠隔感知、国境巡視、森林火災の防止、災害状況の評価などの任務を実行することができる。
【0003】
航空機の飛行を制御する過程において、大部分のユーザーは、気候条件が飛行に及ぼす影響が航空機の破損を招く可能性があることを意識していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明に係る実施例が解決しようとする主たる課題は、ある領域内に気象条件により影響される飛行パラメータを自動化・スマート化で決定可能な飛行提示方法及び装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様において、本発明に係る実施例は、
目標飛行領域の気象情報を取得するステップと、
取得された気象情報に基づき、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトを決定するステップと、
決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに基づき、制限付き飛行の指示を出すステップとを含む飛行指示方法を提供する。
【0006】
また、前記目標飛行領域の気象情報を取得するステップは、
航空機が現在位置している領域又はユーザーにより指定された領域を目標飛行領域とするステップと、
前記航空機の気象参照情報に基づき、ネットワークにアクセスし且つ前記目標飛行領域における前記気象参照情報により指示された気象情報をサーチするステップと、
を含み、
前記気象参照情報は、指定された気象参照情報、又は航空機のタイプに応じて生成された気象参照情報を含む。
【0007】
また、取得された気象情報に基づき、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトを決定するステップは、
プリセットされた気象情報と飛行パラメータとのマッピング関係に基づき、取得された気象情報に関連する飛行パラメータを検索するステップと、
検索された飛行パラメータを航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトとして決定するステップとを含む。
【0008】
また、プリセットされた気象情報と飛行パラメータとのマッピング関係には、気象及びそのグレード情報と飛行パラメータとのマッピング関係を含み、
前記プリセットされた気象と飛行パラメータとのマッピング関係に基づき、取得された気象情報に関連する飛行パラメータを検索するステップは、
取得された気象情報の気象グレードを分析し決定するステップと、
気象情報及びそのグレードに基づき、プリセットされた気象と飛行パラメータとのマッピング関係において、関連する飛行パラメータを検索するステップとを含む。
【0009】
また、取得された気象情報に基づき、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトを決定するステップは、
取得された各気象情報を模擬気象入力パラメータとしてプリセットされたシミュレータを実行することによって、各気候情報により生成された模擬気象環境による模擬航空機の飛行への影響を決定し、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトをさらに決定するステップを含む。
【0010】
また、前記方法は、
前記航空機の飛行ミッションにおいて、前記目標飛行領域における飛行経路を含むか否かを判断するステップと、
飛行経路を含む場合、前記気象情報に基づき前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに対して変更して更新を行うことで、前記航空機に正常飛行をさせるステップとをさらに含む。
【0011】
また、前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに基づき制限付き飛行の指示を出すステップは、前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトを表示するステップ、または前記決定された制限付き飛行パラメータに基づき、前記航空機の制限付き飛行を制御するための制限付き飛行の指示を生成し、かつ前記航空機の制限付き飛行を制御するように前記制限付き飛行の指示を出すステップを含む。
【0012】
また、決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに基づき制限付き飛行の指示を出すステップは、
前記制限付き飛行パラメータオブジェクトを、選択させるためにユーザーに供給するステップと、
提供された前記制限付き飛行パラメータオブジェクトに対する選択操作に基づき、前記航空機の制限付き飛行を制御するための制限付き飛行の指示を生成するステップと、
前記航空機の制限付き飛行を制御するように前記制限付き飛行の指示を出すステップとを含む。
【0013】
また、前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトは、飛行速度パラメータオブジェクト、飛行高度パラメータオブジェクト、及び飛行距離範囲パラメータオブジェクトの中のいずれか1種類または複数種類の組合せを含む。
【0014】
別の態様において、本発明に係る実施例は、
目標飛行領域の気象情報を取得するための取得モジュールと、
取得された気象情報に基づき、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトを決定するための決定モジュールと、
決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに基づき、制限付き飛行の指示を出すための指示モジュールとを含む飛行指示装置をさらに提供する。
【0015】
また、前記取得モジュールは、
航空機が現在位置している領域又はユーザーにより指定された領域を目標飛行領域とするための領域決定ユニットと、
前記航空機の気象参照情報に基づき、ネットワークにアクセスし且つ前記目標飛行領域における前記気象参照情報により指示された気象情報をサーチするためのネットワークユニットを含み、
前記気象参照情報は、指定された気象参照情報、又は航空機のタイプに応じて生成された気象参照情報を含む。
【0016】
また、前記決定モジュールは、
プリセットされた気象情報と飛行パラメータとのマッピング関係に基づき、取得された気象情報に関連する飛行パラメータを検索するための検索ユニットと、
検索された飛行パラメータを航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトとして決定するためのオブジェクト決定ユニットとを含む。
【0017】
また、プリセットされた気象情報と飛行パラメータとのマッピング関係は、気象及びそのグレード情報と飛行パラメータとのマッピング関係を含み、
前記検索ユニットは、具体的に、取得された気象情報の気象グレードを分析し決定しており、気象情報及びそのグレードに基づきプリセットされた気象と飛行パラメータとのマッピング関係において、関連する飛行パラメータを検索することに用いられる。
【0018】
また、前記決定モジュールは、具体的に、取得された各気象情報を模擬気象入力パラメータとしてプリセットされたシミュレータを実行することによって、各気候情報により生成された模擬気象環境による模擬航空機の飛行への影響を決定し、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトをさらに決定することに用いられる。
【0019】
また、前記装置は、飛行処理モジュールをさらに含み、
前記飛行処理モジュールは、前記航空機の飛行ミッションにおいて、前記目標飛行領域における飛行経路を含むか否かを判断しており、飛行経路を含む場合、前記気象情報に基づき前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに対して変更して更新を行うことで、前記航空機に正常飛行をさせることに用いられる。
【0020】
また、前記指示モジュールは、具体的に、前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトを表示することに、または前記決定された制限付き飛行パラメータに基づき、前記航空機の制限付き飛行を制御するための制限付き飛行の指示を生成し、かつ前記航空機の制限付き飛行を制御するように前記制限付き飛行の指示を出すことに用いられる。
【0021】
また、前記指示モジュールは、具体的に、前記制限付き飛行パラメータオブジェクトを、選択させるためにユーザーに提供しており、提供された前記制限付き飛行パラメータオブジェクトに対する選択操作に基づき、前記航空機の制限付き飛行を制御するための制限付き飛行の指示を生成しており、前記航空機の制限付き飛行を制御するように前記制限付き飛行の指示を出すことに用いられる。
【0022】
これに応じて、本発明に係る実施例は、通信装置とプロセッサとを含み、前記プロセッサは、前記通信装置によって目標飛行領域の気象情報を取得しており、取得された気象情報に基づき、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトを決定しており、決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに基づき、制限付き飛行の指示を出すことに用いられる航空機をさらに提供する。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る実施例は、取得された目標飛行領域の気象情報に基づき制限付き飛行パラメータを決定し、これによって制限付き飛行の指示を作成することができるため、ユーザーに予め警告しまたは前記目標飛行領域における飛行ミッションを安全に実行するように無人機を直接制御し、航空機の飛行安全性を良好に保証するとともに、航空機のユーザーにより気象情報の自動化・スマート化に対する需要を満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、本発明の実施例に係る飛行提示方法のフローチャートである。
図2図2は、本発明の実施例に係る別の飛行提示方法のフローチャートである。
図3図3は、本発明の実施例に係るまた別の飛行提示方法のフローチャートである。
図4図4は、本発明の実施例に係るさらに別の飛行提示方法のフローチャートである。
図5図5は、本発明の実施例に係る飛行指示装置の構造を示す図である。
図6図6は、本発明の実施例に係る航空機の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下では、本発明の実施形態に係る添付図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る技術的解決手段を明確かつ完全に説明する。当然のことながら、ここで説明する実施形態は本発明の実施形態の全てではなく一部にすぎない。当業者が創造的な作業なしに本発明の実施形態に基づいて得る他の全ての実施形態は、本発明の保護範囲に入る。
【0026】
本発明に係る実施例は、ある目標領域の気象情報を自動的に取得して、気象情報に基づき1つ又は複数の気象条件により制限可能な飛行パラメータオブジェクトを決定することができ、これによってユーザー又は航空機は飛行ミッションの需要に応じて、この飛行ミッションをキャンセルするか或いはこの飛行ミッションについて変更を行うかを選択することを容易にする。前記目標領域は、航空機が飛行ミッションを実行し自動的に飛行するときに進むべき経路であってもよく、或いはユーザーにより需要に応じて指定されたある領域であってもよい。
【0027】
図1は、本発明の実施例に係る飛行提示方法のフローチャートを示す。本発明の実施例に係る前記方法は、航空機を制御できるスマートフォンや、タブレットコンピュータや、スマートウェアラブルデバイスなどのネットワーク機能を有するスマート携帯端末によって実現してもよく、当然のことながら、航空機に設けられ、ネットワーク通信機能を有する飛行コントローラによって実現してもよい。本発明に係る実施例は、スマート携帯端末において実現することを例として前記方法を説明する。具体的には、前記方法は以下のステップを含む。
【0028】
S101では、目標飛行領域の気象情報を取得する。
【0029】
1つの実施形態において、インターネットなどを介して、気象情報を提供するサーバーにアクセスし、目標飛行領域の気象情報を問い合わせてもよい。問い合わせる必要がある気象情報は、このサーバーにより提供可能な全部の気象情報であってもよく、スマート携帯端末が航空機のタイプ、性能に応じてその既存の関連する飛行パラメータを決定して、決定されたパラメータに基づき問い合わせまたは全部の気象情報から選別した必要な気象情報であってもよい。
【0030】
他の実施例において、スマート携帯端末または航空機自体は気象監視機能を有してもよく、例えば、簡単な風速、風向、気温、及び気圧などの気象情報の監視機構を有し、これによって、ある領域において飛行する必要があるとき、これらの監視機構によって気象情報の監視を実現する。
【0031】
S102では、取得された気象情報に基づき、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトを決定する。
【0032】
携帯端末は、プリセットされたシミュレータによって各気候情報から生成された模擬気象環境がその中の模擬航空機の飛行に与える影響を評価することにより、航空機について制限付きの可能性がある1つまたは複数の飛行パラメータ(制限付き飛行パラメータオブジェクト)を算定することができる。携帯端末のシミュレータにおいて、具体的には、風速のグレード、気温の温度グレード及び気圧値などに基づき気象環境を模擬し、かつシミュレータにおける模擬航空機に作用することにより、制限付き飛行パラメータオブジェクトを正確に評価する。
【0033】
当然のことながら、1つの簡単な実施形態において、気候情報と飛行パラメータとのマッピング関係を含むマッピングテーブルを設置してもよい。このマッピングテーブルには、具体的に、気候及びそのグレード情報と気候パラメータとの1対1のマッピング関係を含んでもよい。目標飛行領域の気象情報を取得した後に、気象情報の具体的なデータ(例えば風速グレード)に基づきマッピングテーブルを検索すると、可能である制限付き飛行パラメータオブジェクトを得ることができる。テーブルを検索する方式は、迅速に、容易に実現する。
【0034】
S103では、決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに基づき、制限付き飛行の指示を出す。
【0035】
本発明に係る実施例において、前記S103では、具体的に、前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトを表示するステップ、または前記決定された制限付き飛行パラメータに基づき飛行制限制御指令を出すステップを含む。
【0036】
ここで、前記制限付き飛行の指示は、ユーザーに提示するプリセットフォーマットの提示情報のみであってもよい。携帯端末は、制限付き飛行パラメータオブジェクトを制限付き飛行の指示として表示画面にリストの形式で表示しもよい。この制限付き飛行の指示に、ユーザーに対する提案情報を加えてもよく、例えば、もやグレードに基づき可視度情報を決定した後に、飛行について高度制限、距離制限の提案情報を出す。具体的には、可視度は100メートルであれば、飛行高度を100メートルに制限するなどの制限付き飛行の指示を出す。
【0037】
なお、航空機の飛行コントローラによって実現する場合、前記S103において、飛行コントローラは指定されたユーザー端末に関連する情報を送信することによって、ユーザーに制限付き飛行パラメータを提示する目的を達成してもよい。
【0038】
前記制限付き飛行の指示情報は、制限付き飛行パラメータ及び対応する気候情報に基づき、出された飛行制御指令であってもよい。上記した通り、もやグレードに基づき可視度情報を決定した後に、高度制限と距離制限の飛行制御指令を制限付き飛行の指示として生成することができ、これによって航空機が目標飛行領域において飛行するとき、飛行高度、飛行距離などを制限し、飛行安全性を保証する。
【0039】
さらに、それに対応して警告グレードを表示してもよい。例えば、強風環境のような非常に危険な気象状況に対して、赤色警告を出す。かつ、本発明に係る実施例では、条件が良好である気象情况、即ち、制限付き飛行の指示を決定しない場合に、飛行に好適であるという提示情報を出してもよい。
【0040】
また、取得された気象情報を表示画面に指定された位置で表示して、さらにグラフを描く形式で表示してもよく、これによってユーザーが目標領域の気象を直観的に見ることを容易にする。
【0041】
本発明に係る実施例は、取得された目標飛行領域の気象情報に基づき制限付き飛行パラメータを決定し、これによって制限付き飛行の指示を作成することができるため、ユーザーに予め警告しまたは前記目標飛行領域における飛行ミッションを安全に実行するように無人機を直接制御し、航空機の飛行安全性を良好に保証するとともに、航空機のユーザーにより気象情報の自動化・スマート化に対する需要を満たすことができる。
【0042】
図2は、本発明の実施例に係る別の飛行提示方法のフローチャートを示す。本発明の実施例に係る前記方法は、航空機を制御できるスマートフォンや、タブレットコンピュータや、スマートウェアラブルデバイスなどのネットワーク機能を有するスマート携帯端末によって実現してもよく、または、航空機に設けられ、ネットワーク通信機能を有する飛行コントローラによって実現してもよい。具体的には、前記方法は、以下のステップを含む。
【0043】
S201では、目標飛行領域の気象情報を取得する。
【0044】
具体的には、前記S201では、航空機が現在位置している領域又はユーザーにより指定された領域を目標飛行領域とするステップと、前記航空機の気象参照情報に基づき、ネットワークにアクセスし且つ前記目標飛行領域における前記気象参照情報により指示された気象情報をサーチするステップとを含んでもよい。前記気象参照情報は、指定された気象参照情報、又は航空機のタイプに応じて生成された気象参照情報を含む。気象参照情報は、サーチが必要な気象情報を指示することに用いられ、例えば、風速指示や、風向指示などを含み、これによってサーチのデータ量を低減することができる。
【0045】
S202では、プリセットされた気象情報と飛行パラメータとのマッピング関係に基づき、取得された気象情報に関連する飛行パラメータを検索する。
【0046】
S203では、検索された飛行パラメータを航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトとして決定する。
【0047】
ここで、具体的に、プリセットされた気象情報と飛行パラメータとのマッピング関係には、気象及びそのグレード情報と飛行パラメータとのマッピング関係を含み、前記プリセットされた気象と飛行パラメータとのマッピング関係に基づき、取得された気象情報に関連する飛行パラメータを検索するステップは、取得された気象情報の気象グレードを分析し決定するステップと、気象情報及びそのグレードに基づき、プリセットされた気象と飛行パラメータとのマッピング関係において、関連する飛行パラメータを検索するステップとを含む。例えば、軽微グレードのもやは飛行距離範囲パラメータと飛行高度パラメータと関連付けられないため、軽微グレードのもやの気象条件で、飛行距離範囲パラメータと飛行高度パラメータは制限付き飛行パラメータとして決定されない。
【0048】
前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトは、飛行速度パラメータオブジェクト、飛行高度パラメータオブジェクト、及び飛行距離範囲パラメータオブジェクトの中のいずれか1種類または複数種類の組合せを含む。
【0049】
S204では、決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに基づき、制限付き飛行の指示を出す。
【0050】
本発明に係る実施例において、前記制限付き飛行の指示を提示情報として航空機のユーザーに直接表示する。
【0051】
S205では、前記航空機の飛行ミッションにおいて、前記目標飛行領域における飛行経路を含むか否かを判断する。
【0052】
S206では、飛行経路を含む場合、前記気象情報に基づき前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに対して変更して更新を行うことで、前記航空機に正常飛行をさせる。
【0053】
本発明に係る実施例では、前記S203において制限付き飛行パラメータオブジェクトを決定した後に、この航空機が自動飛行ミッションを実行していれば、この航空機の飛行ミッションに前記目標飛行領域における飛行経路があるか否かを判断し、飛行経路を含む場合、この飛行経路に対して変更をして、この目標飛行領域を回避しまたはこの飛行領域において飛行高度に対する制限などの飛行制限を増加してもよい。
【0054】
本発明に係る実施例では、前記S201〜前記S203において複数の異なる領域の制限付き飛行パラメータを同時に取得し、S205とS206において各領域に対して判断することによって、前記航空機が実行しようとする飛行ミッションの変更をするか否かを決定する。
【0055】
本発明に係る実施例は、取得された目標飛行領域の気象情報とマッピングテーブルによって、制限付き飛行パラメータをより迅速に決定し、これによって制限付き飛行の指示を作成し、ユーザーに予め警告することができ、かつ航空機の飛行ミッションに対して変更し、無人機に各領域内における飛行ミッションを安全に実行させ、航空機の飛行安全性を良好に保証するとともに、航空機のユーザーにより気象情報の自動化・スマート化に対する需要を満たすことができる。
【0056】
図3は、本発明の実施例に係るまた別の飛行提示方法のフローチャートを示す。本発明の実施例に係る前記方法は、航空機を制御できるスマートフォンや、タブレットコンピュータや、スマートウェアラブルデバイスなどのネットワーク機能を有するスマート携帯端末によって実現してもよく、または、航空機に設けられ、ネットワーク通信機能を有する飛行コントローラによって実現してもよい。具体的には、前記方法は、以下のステップを含む。
【0057】
S301では、目標飛行領域の気象情報を取得する。
【0058】
具体的には、前記S301は、航空機が現在位置している領域又はユーザーにより指定された領域を目標飛行領域とするステップと、前記航空機の気象参照情報に基づき、ネットワークにアクセスし且つ前記目標飛行領域における前記気象参照情報により指示された気象情報をサーチするステップとを含む。前記気象参照情報は、指定された気象参照情報、又は航空機のタイプに応じて生成された気象参照情報を含む。
【0059】
S302では、取得された各気象情報を模擬気象入力パラメータとしてプリセットされたシミュレータを実行することによって、各気候情報により生成された模擬気象環境による模擬航空機の飛行への影響を決定し、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトをさらに決定する。
【0060】
ここで、具体的には、前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトは、飛行速度パラメータオブジェクト、飛行高度パラメータオブジェクト、及び飛行距離範囲パラメータオブジェクトの中のいずれか1種類または複数種類の組合せを含む。
【0061】
S303では、決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに基づき、制限付き飛行の指示を出す。
【0062】
本発明に係る実施例において、前記制限付き飛行の指示を提示情報として航空機のユーザーに直接表示してもよい。
【0063】
S304では、前記航空機の飛行ミッションにおいて、前記目標飛行領域における飛行経路を含むか否かを判断する。
【0064】
S305では、飛行経路を含む場合、前記気象情報に基づき前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに対して変更して更新を行うことで、前記航空機に正常飛行をさせる。
【0065】
本発明に係る実施例では、前記S302において制限付き飛行パラメータオブジェクトを決定した後に、この航空機が自動飛行ミッションを実行していれば、この航空機の飛行ミッションに前記目標飛行領域における飛行経路があるか否かを判断し、飛行経路を含む場合、この飛行経路に対して変更をして、この目標飛行領域を回避しまたはこの飛行領域において飛行高度に対する制限などの飛行制限を増加してもよい。
【0066】
本発明に係る実施例では、前記S301〜前記S302において複数の異なる領域の制限付き飛行パラメータを同時に取得し、S304とS305において各領域に対して判断することによって、前記航空機が実行しようとする飛行ミッションの変更をするか否かを決定する。
【0067】
本発明に係る実施例は、取得された目標飛行領域の気象情報とシミュレータによって、制限付き飛行パラメータをより全面的に決定し、これによって制限付き飛行の指示を作成し、ユーザーに予め警告することができ、かつ航空機の飛行ミッションに対して変更し、無人機に各領域内における飛行ミッションを安全に実行させ、航空機の飛行安全性を良好に保証するとともに、航空機のユーザーにより気象情報の自動化・スマート化に対する需要を満たすことができる。
【0068】
図4では、本発明の実施例に係る別の飛行提示方法のフローチャートをさらに示す。本発明に係る実施例に記載の前記方法は、航空機を制御できるスマートフォンや、タブレットコンピュータや、スマートウェアラブルデバイスなどのネットワーク機能を有するスマート携帯端末によって実現してもよく、当然のことながら、航空機に設けられ、ネットワーク通信機能を有する飛行コントローラによって実現してもよい。前記方法は、以下のステップを含む。
【0069】
S401では、目標飛行領域の気象情報を取得する。
【0070】
具体的には、前記S401は、航空機が現在位置している領域又はユーザーにより指定された領域を目標飛行領域とするステップと、前記航空機の気象参照情報に基づき、ネットワークにアクセスし且つ前記目標飛行領域における前記気象参照情報により指示された気象情報をサーチするステップとを含む。前記気象参照情報は、指定された気象参照情報、又は航空機のタイプに応じて生成された気象参照情報を含む。
【0071】
S402では、取得された気象情報に基づき、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトを決定する。
【0072】
本発明に係る実施例では、前記S402は、具体的に、プリセットされた気象情報と飛行パラメータとのマッピング関係に基づき、取得された気象情報に関連する飛行パラメータを検索するステップを含んでもよい。検索された飛行パラメータを航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトとして決定する。または、具体的に、前記S402は、取得された各気象情報を模擬気象入力パラメータとしてプリセットされたシミュレータを実行することによって、各気候情報により生成された模擬気象環境による模擬航空機の飛行への影響を決定し、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトをさらに決定するステップを含んでもよい。
【0073】
ここで、具体的に、プリセットされた気象情報と飛行パラメータとのマッピング関係には、気象及びそのグレード情報と飛行パラメータとのマッピング関係を含み、前記プリセットされた気象と飛行パラメータとのマッピング関係に基づき、取得された気象情報に関連する飛行パラメータを検索するステップは、取得された気象情報の気象グレードを分析し決定するステップと、気象情報及びそのグレードに基づき、プリセットされた気象と飛行パラメータとのマッピング関係において、関連する飛行パラメータを検索するステップとを含む。前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトは、飛行速度パラメータオブジェクト、飛行高度パラメータオブジェクト、及び飛行距離範囲パラメータオブジェクトの中のいずれか1種類または複数種類の組合せを含む。
【0074】
S403では、前記制限付き飛行パラメータオブジェクトを、選択させるためにユーザーに供給する。
具体的に、決定された各制限付き飛行パラメータオブジェクトをボタンの形式でユーザーに表示し、これによってユーザーがクリックして選択することを容易にする。
【0075】
S404では、提供された前記制限付き飛行パラメータオブジェクトに対する選択操作に基づき、前記航空機の制限付き飛行を制御するための制限付き飛行の指示を生成する。
【0076】
ユーザーは需要に応じてタッチスクリーンクリックまたはマウスクリックなどの方式で、制限を許容する1つまたは複数のパラメータを選択し、または制限を許容しない1つまたは複数のパラメータを選択することができる。
【0077】
S405では、前記航空機の制限付き飛行を制御するように前記制限付き飛行の指示を出す。
【0078】
ユーザーによる実際の選択によって、選択性の飛行制限を行う。例えば、もやがある天気で飛行距離に対する制限を決定するが、ユーザーが現在人里離れたかつ広い領域に位置するため、このときユーザーは飛行距離に制限されないように選択して、航空機について制限された距離(航空機とユーザーとの間の距離)内に飛行するように制御するための制御情報を含まない制限付き飛行の指示を出してもよい。
【0079】
本発明に係る実施例は、取得された目標飛行領域の気象情報とシミュレータによって、制限付き飛行パラメータをより全面的に決定し、これによって制限付き飛行の指示を作成し、ユーザーに予め警告することができ、かつ航空機の飛行ミッションに対して変更し、無人機に各領域内における飛行ミッションを安全に実行させ、航空機の飛行安全性を良好に保証するとともに、航空機のユーザーにより気象情報の自動化・スマート化に対する需要を満たすことができる。
【0080】
以下、本発明の実施例に係る飛行指示装置及び航空機を詳細に説明する。
【0081】
図5では、本発明の実施例に係る飛行指示装置の構造を示す。本発明の実施例に係る飛行指示装置は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、及びスマートウェアラブルデバイスなどのスマート端末装置に設けられてもよい。航空機の飛行コントローラ内に直接に設けられてもよい。具体的には、前記装置は、
目標飛行領域の気象情報を取得するための取得モジュール1と、
取得された気象情報に基づき、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトを決定するための決定モジュール2と、
決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに基づき、制限付き飛行の指示を出すための指示モジュール3と、を含む。
【0082】
前記取得モジュール1は、インターネットなどを介して、気象情報を提供するサーバーにアクセスし、目標飛行領域の気象情報を問い合わせることができる。問い合わせる必要がある気象情報は、このサーバーにより提供可能な全部の気象情報であってもよく、スマート携帯端末が航空機のタイプ、性能に応じてその既存の関連する飛行パラメータを決定して、決定されたパラメータに基づき問い合わせまたは全部の気象情報から選別した必要な気象情報であってもよい。
【0083】
前記制限付き飛行の指示情報は、制限付き飛行パラメータ及び対応する気候情報に基づき、出された飛行制御指令であってもよい。上記した通り、もやグレードに基づき可視度情報を決定した後に、高度制限と距離制限の飛行制御指令を制限付き飛行の指示として生成することができ、これによって航空機が目標飛行領域において飛行するとき、飛行高度、飛行距離などを制限し、飛行安全性を保証する。
【0084】
さらに、それに対応して警告グレードを表示してもよい。例えば、強風環境のような非常に危険な気象状況に対して、赤色警告を出す。かつ、本発明に係る実施例では、条件が良好である気象情况、即ち、制限付き飛行の指示を決定しない場合に、飛行に好適であるという提示情報を出してもよい。
【0085】
具体的には、前記取得モジュール1は、
航空機が現在位置している領域又はユーザーにより指定された領域を目標飛行領域とするための領域決定ユニットと、
前記航空機の気象参照情報に基づき、ネットワークにアクセスし且つ前記目標飛行領域における前記気象参照情報により指示された気象情報をサーチするためのネットワークユニットを含み、
前記気象参照情報は、指定された気象参照情報、又は航空機のタイプに応じて生成された気象参照情報を含んでもよい。
【0086】
他の実施例では、前記取得モジュール1は、端末または航空機自体が有する気象監視機能、例えば、自体が有する簡単な風速、風向、気温、及び気圧などの気象情報の監視機構によって、気象情報の監視を実現してもよい。
【0087】
前記決定モジュール2は、具体的に、テーブル検索又はシミュレータの形式で制限付きパラメータを決定してもよい。好ましくは、前記決定モジュール2は、
プリセットされた気象情報と飛行パラメータとのマッピング関係に基づき、取得された気象情報に関連する飛行パラメータを検索するための検索ユニットと、
検索された飛行パラメータを航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトとして決定するためのオブジェクト決定ユニットとを含んでもよい。
【0088】
ここで、プリセットされた気象情報と飛行パラメータとのマッピング関係には、気象及びそのグレード情報と飛行パラメータとのマッピング関係を含み、
前記検索ユニットは、具体的に、取得された気象情報の気象グレードを分析し決定しており、気象情報及びそのグレードに基づきプリセットされた気象と飛行パラメータとのマッピング関係において、関連する飛行パラメータを検索することに用いられる。
【0089】
さらに、前記決定モジュール2は、具体的に、取得された各気象情報を模擬気象入力パラメータとしてプリセットされたシミュレータを実行することによって、各気候情報により生成された模擬気象環境による模擬航空機の飛行への影響を決定し、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトをさらに決定することに用いられる。
【0090】
さらに、制限付き飛行パラメータオブジェクトを決定した後に、本発明の実施例に係る前記装置は、飛行ミッションに対して自動的に更新・変更を行うことができる。本発明の実施例に係る前記装置は具体的に飛行処理モジュール4を含んでもよい。
前記飛行処理モジュール4は、前記航空機の飛行ミッションにおいて、前記目標飛行領域における飛行経路を含むか否かを判断しており、飛行経路を含む場合、前記気象情報に基づき前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに対して変更・更新を行うことで、前記航空機に正常飛行をさせることに用いられる。
【0091】
さらに、飛行制限指示を出すために、前記指示モジュール3は、具体的に、前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトを表示することに用いられてもよく、または前記決定された制限付き飛行パラメータに基づき、前記航空機の制限付き飛行を制御するための制限付き飛行の指示を生成し、かつ前記航空機の制限付き飛行を制御するように前記制限付き飛行の指示を出すことに用いられてもよい。
【0092】
さらに、飛行制限指示を出すために、前記指示モジュール3は具体的に、前記制限付き飛行パラメータオブジェクトを、選択させるためにユーザーに提供しており、提供された前記制限付き飛行パラメータオブジェクトに対する選択操作に基づき、前記航空機の制限付き飛行を制御するための制限付き飛行の指示を生成しており、前記航空機の制限付き飛行を制御するように前記制限付き飛行の指示を出すことに用いられてもよい。
【0093】
なお、本発明の実施例に係る前記装置における各モジュール、ユニットの具体的な実現については、上述の方法実施例の説明に対応して参照してもよい。
【0094】
本発明に係る実施例は、取得された目標飛行領域の気象情報に基づき制限付き飛行パラメータを決定し、これによって制限付き飛行の指示を作成することができるため、ユーザーに予め警告しまたは前記目標飛行領域における飛行ミッションを安全に実行するように無人機を直接制御し、航空機の飛行安全性を良好に保証するとともに、航空機のユーザーにより気象情報の自動化・スマート化に対する需要を満たすことができる。
【0095】
図6は、本発明の実施例に係る航空機の構造を示す。本発明の実施例に係る前記航空機は、従来の飛行の実現に関する構造を含み、具体的に、航空機本体、電源、パワーモジュール、及び付属の撮像装置、雲台装置などを含み、飛行指示アプリケーションを記憶するためのメモリをさらに含む。具体的には、本発明に係る実施例において、前記航空機は、通信装置100とプロセッサ200とを含む。ここで、前記プロセッサ200は、前記メモリにおける関連するアプリケーションを呼び出すことで、前記通信装置100によって目標飛行領域の気象情報を取得しており、取得された気象情報に基づき航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトを決定しており、決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに基づき制限付き飛行の指示を出す。
【0096】
前記プロセッサ200は、前記通信装置100を介してネットワークにアクセスして目標飛行領域の気象情報をサーチし、かつ前記通信装置100によって制限付き飛行オブジェクトを制限付き飛行の指示として指定されたユーザー端末に送信することができる。
【0097】
さらに具体的には、前記プロセッサ200がメモリにおけるアプリケーションを呼び出すことは、前記航空機の飛行ミッションにおいて、前記目標飛行領域における飛行経路を含むか否かを判断しており、飛行経路を含む場合、前記気象情報に基づき前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに対して変更して更新を行うことで、前記航空機に正常飛行をさせることに用いられる。
【0098】
さらに、前記プロセッサ200は、目標飛行領域の気象情報を取得することに用いられるとき、具体的には、航空機が現在位置している領域又はユーザーにより指定された領域を目標飛行領域としており、前記航空機の気象参照情報に基づき、ネットワークにアクセスし且つ前記目標飛行領域における前記気象参照情報により指示された気象情報をサーチすることに用いられる。前記気象参照情報は、指定された気象参照情報、又は航空機のタイプに応じて生成された気象参照情報を含む。
【0099】
さらに、前記プロセッサ200は、取得された気象情報に基づき航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトを決定することに用いられるとき、具体的には、プリセットされた気象情報と飛行パラメータとのマッピング関係に基づき、取得された気象情報に関連する飛行パラメータを検索しており、検索された飛行パラメータを航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトとして決定することに用いられる。
【0100】
さらに、前記プロセッサ200は、取得された気象情報に基づき航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトを決定することに用いられるとき、具体的には、取得された各気象情報を模擬気象入力パラメータとしてプリセットされたシミュレータを実行することによって、各気候情報により生成された模擬気象環境による模擬航空機の飛行への影響を決定し、航空機の前記目標飛行領域における制限付き飛行パラメータオブジェクトをさらに決定することに用いられる。
【0101】
さらに、前記プロセッサ200は、決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに基づき制限付き飛行の指示を出すことに用いられるとき、具体的には、前記決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトを表示することに、または前記決定された制限付き飛行パラメータに基づき、前記航空機の制限付き飛行を制御するための制限付き飛行の指示を生成し、かつ前記航空機の制限付き飛行を制御するように前記制限付き飛行の指示を出すことに用いられる。
【0102】
さらに、前記プロセッサ200は、決定された制限付き飛行パラメータオブジェクトに基づき制限付き飛行の指示を出すことに用いられるとき、具体的には、前記制限付き飛行パラメータオブジェクトを、選択させるためにユーザーに提供しており、提供された前記制限付き飛行パラメータオブジェクトに対する選択操作に基づき、前記航空機の制限付き飛行を制御するための制限付き飛行の指示を生成しており、前記航空機の制限付き飛行を制御するように前記制限付き飛行の指示を出すことに用いられる。
【0103】
なお、本発明の実施例に係る前記航空機の前記プロセッサ200の具体的な実現については、上述の方法及び装置の関連する説明に対応して参照してもよい。
【0104】
本発明に係る実施例は、取得された目標飛行領域の気象情報に基づき制限付き飛行パラメータを決定し、これによって制限付き飛行の指示を作成することができるため、ユーザーに予め警告しまたは前記目標飛行領域における飛行ミッションを安全に実行するように無人機を直接制御し、航空機の飛行安全性を良好に保証するとともに、航空機のユーザーにより気象情報の自動化・スマート化に対する需要を満たすことができる。
【0105】
本発明による幾つかの実施例において、理解されるように、開示された関連する装置と方法は、他の方式で実現されてもよい。例えば、上述のような装置実施例は、単なる例にすぎない。例えば、前記モジュールまたはユニットの区分は、単なる論理的な機能による区分であり、実際に実現するとき他の区分方式であってもよく、例えば、複数のユニットまたは組立体が組み合わされるかまたは別のシステムに一体化してもよく、或いは幾つかの特徴が省略されまたは実行されなくてもよい。一方、示されたまたは解説された相互間の結合又は直接的な結合又は通信接続は、幾つかのインターフェイス、装置又はユニットによる間接的な結合又は通信接続であってもよく、電気的、機械的または他の形態であってもよい。
【0106】
前記分離部材として説明されたユニットは、物理的に分離されてもよく、そうでなくてもよく、ユニットとして示された部材は、物理的なユニットであってもよく、そうでなくてもよく、同じところに位置してもよく、複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。実際の需要に応じて、一部または全部のユニットを選択し、本実施例の方案の目的を実現することができる。
【0107】
なお、本発明の各実施例における各機能ユニットは、1つの処理ユニットに集積されていてもよく、各ユニットが単独に物理的に存在していてもよく、2つまたは2つ以上のユニットが1つのユニットに集積されていてもよい。上述の一体化されたユニットは、ハードウエアの形で実現されてもよく、ソフトウェア機能ユニットの形で実現されてもよい。
【0108】
前記一体化されたユニットは、ソフトウェア機能ユニットの形で実現され、かつ独立した製品として販売または使用されるとき、コンピュータにより読み取り可能な記憶媒体内に記憶されてもよい。このような理解に基づき、本発明の技術案は、本質的に、或いは、従来技術への寄与部分、或いは、この技術案の全部若しくは一部に対して、ソフトウェア製品の形式で表すことができ、このコンピュータソフトウェア製品は、1つの記録媒体に記録され、コンピュータプロセッサ(processor)に本発明の各実施例における前記方法の全部若しくは一部のステップを実行させる複数の指令が含まれていてもよい。前記記憶媒体は、USBメモリ、リムーバブルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM、Read−Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、フロッピー(登録商標)ディスクまたは光ディスクなどの様々なプログラム・コードを記憶可能である媒体を含む。
【0109】
以上の説明は本発明に係る実施形態にすぎず、本発明の保護範囲を限定しようとするものではない。本発明の明細書及び添付図面によって作成したすべての同等構造又は同等フロー変更を、直接又は間接的に他の関連する技術分野に実施することは、いずれも同じ理由により本発明の特許保護範囲内に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6