特許第6174294号(P6174294)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6174294
(24)【登録日】2017年7月14日
(45)【発行日】2017年8月2日
(54)【発明の名称】自走式装置
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/28 20060101AFI20170724BHJP
   G05D 1/02 20060101ALI20170724BHJP
   G08B 13/196 20060101ALI20170724BHJP
   G08B 25/00 20060101ALI20170724BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20170724BHJP
   G08B 25/10 20060101ALI20170724BHJP
【FI】
   A47L9/28 E
   G05D1/02 K
   G05D1/02 L
   G08B13/196
   G08B25/00 520A
   G08B25/04 H
   G08B25/10 D
【請求項の数】13
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2011-177643(P2011-177643)
(22)【出願日】2011年8月15日
(65)【公開番号】特開2012-45383(P2012-45383A)
(43)【公開日】2012年3月8日
【審査請求日】2014年7月7日
【審判番号】不服2016-6940(P2016-6940/J1)
【審判請求日】2016年5月12日
(31)【優先権主張番号】10 2010 037 100.9
(32)【優先日】2010年8月23日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】592022394
【氏名又は名称】フォルヴェルク・ウント・ツェーオー、インターホールディング・ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】VORWERK & COMPAGNIE INTERHOLDING GESELLSHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
(74)【代理人】
【識別番号】100095267
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 高城郎
(72)【発明者】
【氏名】メイヤー、フランク
【合議体】
【審判長】 田村 嘉章
【審判官】 山崎 勝司
【審判官】 井上 哲男
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−92761(JP,A)
【文献】 特開平11−282533(JP,A)
【文献】 特開2007−206805(JP,A)
【文献】 実開昭60−158141(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L
G05D
G08B
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非接触作動する、物体を検出するためのセンサ機構(5)を備え、検出された前記物体に対応するデータを記憶可能である自走式装置(1)において、
周囲の間取図を前記自走式装置(1)内に記憶可能であり、アラームのためのトリガとならない第1の間取図が先ず記憶され、
所定の時間経過後に、前記センサ機構(5)のうち周囲の走査が可能な回転式センサ装置(6)による周囲の物体との間隔測定を含む周囲の物体の運動または形状に関する検出が行われることにより第2の間取図が作成され、
前記第2の間取図が、記憶されていた前記第1の間取図と比較されることにより、前記第1の間取図に対する変化を有すると評価された場合は、その評価がアラームのためのトリガとして利用され、かつ/または、その変化に関する検査のためにその評価が伝送され、
前記自走式装置(1)が、床(2)を清掃するための吸込および/または掃除ロボットである掃除機であ、前記回転式センサ装置(6)は、清掃走行または学習走行以外において作動可能であり、該回転式センサ装置(6)が間隔測定のためにビーム走査を行い、該ビーム走査における反射ビームの微弱化により煙の発生を検知することを特徴とする自走式装置(1)。
【請求項2】
前記評価がアラームのためのトリガとして利用される場合、前記アラームは音響信号および/または光信号を発生して行われ、かつ/または、前記評価が伝送される場合、情報処理装置に伝送されることを特徴とする請求項1に記載の自走式装置(1)。
【請求項3】
前記評価がアラームのためのトリガとして利用される場合、前記自走式装置(1)が、前記センサ装置(6)により特定された検出周辺内の変化を、アラームとして発生させて処理することを特徴とする請求項1または2に記載の自走式装置(1)。
【請求項4】
前記自走式装置(1)が自動的にそこに存在するベース・ステーション(15)が設けられていること、および
前記ベース・ステーション(15)において、前記自走式装置(1)の蓄電池の充電および/または前記自走式装置(1)の集塵容器の塵埃排除および/または情報の伝送が行われること、を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の自走式装置(1)。
【請求項5】
前記自走式装置(1)が、情報を、WLANおよび/または無線および/または赤外線を介して伝送することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の自走式装置(1)。
【請求項6】
前記自走式装置(1)は、部屋の遠隔モニタリングのために、コードレス電話である無線通信モジュール、携帯電話またはスマートフォンにより遠隔制御可能であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の自走式装置(1)。
【請求項7】
前記自走式装置(1)内に存在する赤外線遠隔制御の受信部品(7)は、可視光を受け取るように拡張可能であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の自走式装置(1)。
【請求項8】
前記自走式装置(1)が、調節可能なカメラ(10)を有していることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の自走式装置(1)。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の自走式装置により、前記回転式センサ装置(6)を用いた部屋のモニタ作業が実行され、この自走式装置により、前記モニタ作業に追加して、前記部屋の床に関して清掃作業もまた実行されることを特徴とする1つの部屋または複数の部屋のモニタ方法。
【請求項10】
モニタ作業および清掃作業が同時にまたは相互に時間をずらして実行されることを特徴とする請求項9に記載のモニタ方法。
【請求項11】
前記モニタ作業が、前記自走式装置の停止時に、または前記自走式装置の走行の間に実行されることを特徴とする請求項9または10に記載のモニタ方法。
【請求項12】
前記第1の間取図に対する変化が検出されたとき、前記自走式装置により直ちにまたは時間をずらしてアラームが発生されることを特徴とする請求項9ないし11のいずれかに記載のモニタ方法。
【請求項13】
前記自走式装置により、音響アラームおよび/または光アラームが発生され、かつ/または、前記自走式装置により、無線で、アラーム・メッセージが受信機に伝送されることを特徴とする請求項9ないし12のいずれかに記載のモニタ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触作動および/または接触作動する、物体を検出するためのセンサ機構を備えた自走式装置特に吸込/掃除ロボットのような床を清掃するための掃除機に関するものである。
【0002】
さらに、本発明は、このような自走式装置の作動方法にも関するものである。
【背景技術】
【0003】
特に家庭領域内の、さらに特に掃除機または運搬機の形の当該タイプの自走式装置が既知である。これらの装置は、(清掃)作業において、ユーザの係合なしに作動することが好ましい。特にユーザによる命令伝送により、装置は例えば所定の部屋内を自走し、これにより、その後において、好ましくは自動的に、プログラミングされた所定の走行方式に従って例えば床を清掃することが可能である。この場合、装置は、さらに好ましくは、装置内に記憶されている領域例えば住居の間取図、即ち、例えば装置を最初に利用する前に自動的に作成されるか、またはユーザにより案内された学習走行中に作成された間取図を利用して走行する。記憶されているマップ内に、通常の部屋の境界のほかに、特に収納家具またはその他の家具のような物体もまた記入されていることが好ましい。代替態様または補足態様として、装置は、間取図を自動作成するように形成されていてもよい。特に間取図を自動作成するために、さらに通常の走行中特に装置の清掃走行中に障害物を検出するためにも、装置は少なくとも1つのセンサ機構を有し、このセンサ機構により、障害物が、さらに装置の周辺のその他の物体が記録可能である。これに関して、超音波間隔測定または赤外線間隔測定を実行することがさらに既知であり、この場合、通常の走行中においてまたは装置の停止時においてもまた得られた間隔値により、好ましくは記憶されている間取図を利用して、マップ内ないしは住居内における装置の一義的な位置決定もまた可能となる。このために、センサ機構は、少なくとも装置上において、装置の通常の走行方向における装置の前方に向けられている。さらに、特に垂直軸線の周りに回転するセンサ機構により、さらに好ましくは回転式三角測量システムを利用して、周囲の間隔測定が行われる方法が既知である。物体ないしは障害物を検出するために、装置が例えばウェブカム(Webcam)の形の電子カメラを有する方法もまた既知である。撮影画像は、直接装置内において、さらに特に、走行路内に存在する、所定の方向内の走行を妨害する他の物体に関して解析される。
【0004】
障害物および/または衝突の検出のための上記の形態に関しては、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3および特許文献4が参照される。間取図の確認および/または作成に関して、および/または走行方式に関しての上記の形態は、例えば、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8および特許文献9から既知である。
【0005】
ここで、これらの特許出願の特徴を本発明の特許請求の範囲内に含めることを目的として、これらの特許出願の内容は全て本発明の開示内に含められるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第10357636A1号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第102008061259A1号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第102008014912A1号明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第102009023066A1号明細書
【特許文献5】独国特許出願公開第102009041362A1号明細書
【特許文献6】独国特許出願公開第102009059217A1号明細書
【特許文献7】独国特許出願公開第102010000317A1号明細書
【特許文献8】独国特許出願公開第102010000174A1号明細書
【特許文献9】独国特許出願公開第102010017689A1号明細書
【特許文献10】独国特許出願公開第10242257A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の従来技術を考慮して、本発明の課題は、有利に形成されている自走式装置並びにこのような自走式装置の有利な利用方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題の可能な解決は、第1の本発明の考え方により、自走式装置において、物体の検出が、場合により、物体の運動または形状に関する、物体に関して記憶されているデータとの比較または例えば予めある期間にわたり測定されたデータとの比較において偏差を有する(通常でない)と評価された物体の検出が、例えば音響アラームのためのトリガ(発生要因)として利用可能であり、またはこれに関する検査のために伝送可能であることにより与えられている。
【0009】
提案された形態により、センサ機構の利用に関して有利に形成されるべき自走式装置は、非接触作動および/または接触作動する、物体を検出するためのセンサ機構を備え、このセンサ機構は、1つまたは複数の可能な他の機能を補足して、または機能的に単独で、アラーム装置として作動可能である。これは、場合により他の機能に対して既に存在するかまたは設けられた個別機能を利用すること、特に非接触作動および/または接触作動する、物体を検出するためのセンサ機構を利用することが好ましい。存在するセンサ機構により、装置は、作動空間内において周辺を検出することが可能である。この場合、間隔センサは、特に装置の停止時においてもまた例えば間隔値の変化を測定可能であり、このことは、例えばガラスの破損のような物体の変化、物体の移動または新たな物体を推測させる。この変化は、設けられているソフトウェアを介して記録され、ソフトウェアはそれに対応してアラーム信号を発生する。
【0010】
変化は、例えば5分以上数時間例えば4または6時間までの所定の時間、装置自身による連続観察により測定且つ記憶されたデータに基づいて特定可能である。この代わりにまたはこれと組み合わせて、アラームを作動させない正常な周辺が間取図内にマッピングされていることが好ましく、このために、(清掃の目的で)使用され且つ記憶されている間取図が利用されるか、またはこの代わりに所定の時間の間のみ使用される特定の実際の間取図が利用される。センサ機構例えば超音波スキャナまたは赤外線スキャナにより、装置は、変化特に一時的変化を、周辺内の間取図との比較において特定可能である。装置は、好ましくは例えば蓄電池の形の固有のエネルギー供給源により、特に例えば電源とは独立に作動可能であるので、アラーム装置機能に関して、特に例えば停電もまた装置の作動を妨害することはない。
【0011】
特に、冒頭記載の装置に関して、これが1つの部屋または複数の部屋のモニタリングのために使用されることもまた好ましく、この場合、この装置は、モニタリングに追加して、特に部屋の床に関して清掃作業を実行するためにもまた利用されることが好ましい。
【0012】
これにより、はじめに、自走式装置によりモニタリングの実行が可能であり、自走式装置は、制御されるかまたは自動的に、1つの部屋内または複数の部屋内の種々の位置を探し出すことが可能である。非接触作動および/または接触作動する、物体または状態(例えば光および/または音響)を検出するためのセンサ機構により、モニタ機能が与えられる。特に、装置は、特にアラームを発生させないためにも、通常はモニタ作業の実行とは関係づけられないものであることが好ましい。好ましい一実施形態において、装置は、基本的に且つ場合により優先してはじめに清掃作業を実行することにより、モニタ作業に関して有利に使用可能なセンサ機構を備えていてもよい。特に、装置は、その構造に基づき、いわゆる比較的フラットな構造に基づき、その上を装置が移動する床から50cm以下の高さ、好ましくは15cm−50cmの範囲内の高さを有することが好ましく、この場合、上記範囲を狭めるために全ての中間値もまた本開示内に含められて、空間性をモニタリングすることが可能であり、または物体がいっぱいに置かれているが、それにもかかわらず床の近くに対応する通路を提供可能にする部屋を通過可能である。
【0013】
上記のフラットな構造に形成することは、ここに記載の装置に対する上記の関係およびその利用とは無関係に重要である。
【0014】
実行可能な他の可能な方法ステップは、モニタ作業および清掃作業が同時にまたは時間をずらして実行されることにおいてみられる。これに関して、例えば第1の時間区間にわたり清掃され、場合により装置の対応する後続運動において、および第2の時間区間内に、例えば装置の停止時において、または装置の走行時においてもまた、モニタ作業が実行される等の、間欠的方法もまた可能である。さらに、装置により、所定のデータから偏差を有することが検出されたとき、直ちにまたは時間をずらして、アラームが発生されてもよい。さらに、装置により音響アラームおよび/または光アラームが発生され、および/または装置によりアラーム・メッセージがワイヤレスで例えば無線で受信機に伝送されることもまた好ましい。しかしながら、この関係において、基本的に、このような動作が装置自身において見えないように、アラームの伝送が行われるように設計されていてもよい。例えば、定置の信号装置、好ましくは可動ではあるが特定の位置に配置された、音響信号および/または光信号を与えることが可能な信号装置が、装置と、これに関して作動結合をなしていてもよい。
【0015】
推測では人がいないはずの周辺内に、例えば人、場合により動物の予期しない侵入が検出されることがある。ここで、「推測では」とは、例えば予めプログラム化された期間によって定義されていてもよい。部外者は、機能的に、記憶されている間取図内において、ないしは最終的に例えばアラーム機能が作動する前に有効な間取図内において、装置のアラーム位置内に記録されていない物体として記録される。この「新たな」物体の記録は、それに対応して、アラーム機能内において所定の方法でアラームを発生させる。
【0016】
代替態様または補足態様として、部外者が、例えばセンサ機構により検出可能な特定の特徴を有していないことによって検出されるように設計されていてもよい。これは、例えば、特定の反射特性、および/またはセンサ機構により検出可能なシンボルであってもよい。これにより、例えばアラーム状態において、装置によりモニタリングされる部屋に人が入り込んでも、アラームを発生することはない。
【0017】
さらに、記憶されている間取図と一致しない他の特異性もまたアラームを発生可能である。即ち、装置により、例えばドアおよび/または窓特に床に設けられた窓の実際位置が間取図と比較可能であることが好ましい。ここで、特異性が示された場合、これは、特に実際の間取図、場合により記憶されている間取図との不一致として記録されてもよく、これにより不法侵入が推測可能である。それに対応して、(このときもまた)アラームが発生される。
【0018】
本発明は、さらに具体的には、それ自身既知のアラーム装置、特に部屋の内部をモニタリングするためのアラーム装置、さらに特に赤外線モニタリングまたは超音波モニタリング、さらに好ましくは例えばウェブカムのような電子カメラによるモニタリングから出発し、この場合、このようなアラーム装置は自走式装置内に組み込まれていることが有利である。それに対応して、それ自身既知の定置式アラーム装置が移動式とされ、このことは、モニタリングの可能性を拡張させる。はじめにまたは優先的にも装置の清掃走行を実行するために利用可能な後記のセンサ機構に関して、特に、例えば空気圧力および空気圧力の変化および/または空気流れの変化を測定するための他のセンサが装置に設けられ、且つその測定値がモニタリングのために、場合によりアラームの発生のために利用可能であるように設計されていてもよい。空気圧力に関しては、例えば、空気圧力がガラス板の破損によりまたはドアの開放により変化として測定可能な空気圧力の変化は重要であることがある。空気流れに関しては、窓またはドアの急な開放により部屋内の空気運動に変化が発生することがある。
【0019】
装置が特に自走可能であることにより、装置は、少なくとも時間的に制限されたアラーム機能においても、例えば定期的または不定期的時間間隔で、さらに例えば特に住居全体ないしはアクセス可能な全ての部屋内のパトロール走行の形でもまた、その現在位置を変えることが可能である。このようなパトロール走行は連続的に行われても、所定の時間間隔で行われてもよく、この場合、パトロール走行と次のパトロール走行との間において1つの場所に停滞することは好ましいが、所定の期間の範囲内において異なる場所に停滞することがさらに好ましい。装置の停滞位置および観察位置並びにさらに好ましくは可能なパトロール走行がランダム制御で、それに対応して論理パターンに従わずに行われることがさらに好ましい。
【0020】
以下に、本発明のその他の特徴が、図面の説明および図面において、しばしば既存の考え方への好ましいその割付けにおいて説明され、ないしは示されているが、ここに説明されまたは図面に示されている1つのみまたは複数の個々の特徴への割付けにおいて、または独立にあるいは他の全体の考え方において、これらは重要である。
【0021】
即ち、他の好ましい形態において、アラームは音響信号および/または光信号の発生の形で行われ、および/または対応する信号が、場合により装置とは離れて別個に存在する情報処理装置に伝送可能であるように設計されている。はじめに、信号を好ましくはワイヤレスで例えば無線でまたはワイヤレス・ラン(LAN)で受け取ることが可能な情報処理装置は、このとき、場合により、はじめに、アラームを発生させるしきい値を超えているかどうかに関して信号の処理を実行し、および/またはアラームを発生させることが可能である。記憶されている間取図内に記入されていない物体を検出した場合、ないしは間取図内に記憶されている物体の変位を記録した場合、これが装置側で自動的にアラームを発生させることが好ましい。このために、装置は、好ましくは組み込まれているかまたは結合された信号伝送器、さらに例えば、好ましくは人が聞こえる信号を出力するために拡声器の形の信号伝送器を有している。この代わりにまたはこれと組み合わせて、装置は、アラームの場合に光信号を伝送し、このために、例えば装置が送光器、さらに例えばLEDのような照明ランプの形の送光器を有している。さらにこの代わりにまたはこれと組み合わせて、装置が、アラームの場合に、対応する情報を、処理装置、場合により上記の情報処理装置に伝送し、さらに好ましくは装置に取り付けられた外部処理装置に伝送し、このとき、外部処理装置は、例えば音響信号および/または光信号を発生するか、または出力する。これに関して、(情報)処理装置が、ディスプレイ等上に、さらに例えば装置のセンサ機構により測定された装置の現在位置の座標および/または検出された特異な物体と組み合わせて、対応する警告を与える可能性もまた存在する。アラームの場合にデータ伝送をするために、例えば通常作業ないしは吸込み作業において該装置とは別の装置に命令伝送および/または情報伝送するために、ワイヤレス通信路が利用されることが好ましい。
【0022】
基本的に、はじめに、装置のその他のモード特に吸込みモードにおいて利用されているセンサ機構は、例えば清掃走行または学習走行以外においてもまた、吸込/掃除機能とは無関係に作動可能であることがさらに好ましく、特にアラーム装置機能を実行するために、ユーザにより作動可能であることがさらに好ましい。代替態様として、装置は、例えば自由に予めプログラミング可能な特定の期間に関して、さらに例えば夜間に、これに関して作動可能である。手動で作動させるために、装置および/または装置に付属された遠隔操作ユニットは対応するキーないしはキー・コードを有し、これにより、装置は適切にユーザにより作動化/非作動化することが可能である。それに対応して、装置は、装置が好ましい床掃除ないしは間取図の作成のために走行していない時間において、アラームの準備がなされていることが好ましい。
【0023】
さらに、装置が自動的にそこに存在するベース・ステーションが設けられ、この場合、ベース・ステーションにおいて、装置の蓄電池の充電および/または装置の集塵容器の塵埃排除および/または情報の伝送が行われることが好ましい。一形態において、例えば部屋のモニタリングは、ベース・ステーション内の装置の待機位置から行われる。この代わりにまたはこれと組み合わせて、装置は、例えば蓄電池を充電するために、自動的にベース・ステーションを見つけだすことが可能である。ベース・ステーションは、さらに特にアラームに関する情報および/または通常作業例えば清掃作業において例えば集塵容器の充満度のような情報を受け取り且つ場合により伝送するように設計されていることもまた好ましい。装置とベース・ステーションとの間の情報の伝送は、例えば無線伝送により、この代わりに変調光伝送により行われ、この場合、さらに特に装置がベース・ステーションの待機位置にある場合、電気結合を介しての伝送もまた実行可能である。情報は、装置のアラーム機能において、例えば実行されたパトロール走行の記録、さらに特に特異な物体に関するデータおよび座標を含む。この代わりにまたはこれと組み合わせて、装置がウェブカム等を備えている場合、画像データないしはフィルム・データのベース・ステーションへの伝送もまた可能である。一形態において、ベース・ステーションは伝送された情報を記憶するように設計され、それに対応して好ましくは非揮発性データ・メモリを有している。他の形態において、ベース・ステーションは、情報を、例えばユーザさらに例えば住居の所有者に、または警備会社さらに例えば警察に伝送するように設計されている。それに対応して、これにより、装置によって所定の期間の間モニタリングされるべき部屋の遠隔モニタリングもまた与えられている。この情報経路を介して、特にウェブカムを設けている場合、清掃作業において清掃されるべき部屋の遠隔モニタリングもまた可能である。
【0024】
他の形態において、装置が、情報を、WLANを介して、および/または例えばGSMネットワークを介して無線で、および/または場合によりベース・ステーションを利用してまたはベース・ステーションを迂回して赤外線を介して、送信する。即ち、例えば、装置が家庭内のコンピュータ・ネットワークのモジュールとして取り扱われ、これにより、それに対応する情報がルータ(最適伝送路選択装置)を介してワイヤレスでWLANにより伝送可能である。例えばGSM伝送の場合、装置は、好ましくは直接、情報を1つまたは複数の記憶された移動無線番号に送信する。さらに、情報経路(WLAN、無線または赤外線)を介して、同時に、装置の遠隔制御および/または遠隔作動化/遠隔非作動化もまた実行可能である。装置の適切な遠隔制御により、装置は、ここで対応するモニタリングおよび/または例えば清掃を実行するために、ユーザが利用可能な部屋内を走行可能である。これは、コードレス電話、携帯電話またはスマートフォンのようなワイヤレス通信モジュールにより行われることが好ましく、この場合、さらに特に、解像度が特に高いディスプレイを有する携帯電話において、および電子カメラ例えばウェブカムを有する自走式装置において、ウェブカムにより撮影された画像はユーザの携帯電話に表示可能である。したがって、特定の窓またはドアが閉鎖されているかどうかを、装置の遠隔制御により、例えば自身で特定する可能性がユーザに与えられている。
【0025】
例えば装置を作動化/非作動化するための赤外線遠隔制御信号を受信するために、さらに例えば学習走行において装置の走行制御をするために、赤外線受信センサを備えた装置が形成され、装置は、他の好ましい形態において、可視光を受け取るように拡張可能である。即ち、装置の通常の作業例えば清掃作業において、光センサが赤外線のみを透過させるマスクで覆われていることが好ましい。マスクは、アラーム機能の作動中に、遠隔で例えばユーザにより例えば光センサの作用領域から移動される。それに対応して、その後においては、センサは可視光に対して感知するので、この代わりにまたはこれと組み合わせて、例えばモニタリングされるべき部屋内において点灯されおよび/または懐中電灯の光が検出されたとき、アラームが発生される。特にアラーム機能において、光センサに、特に急激な明るさの上昇が検出され且つ対応するアラームを発生させるセンサ機構が付属されていることがさらに好ましい。
【0026】
装置が、カメラ例えばウェブカムを有している場合、カメラは調節可能であることが好ましく、装置の垂直軸線の周りに揺動可能であり、この代わりにまたはこれと組み合わせて、水平軸線の周りにも揺動可能であることがさらに好ましく、これにより、部屋のより高い範囲を検出可能である。一形態において、それぞれの調節は自動的に例えば装置内に組み込まれている制御ユニットにより行われ、および/またはユーザにより手動で、特に装置を遠隔制御可能な、遠隔操作ユニットまたは携帯電話のような付属装置を利用して行われる。
【0027】
一変更態様において、特に水平方向内において回転可能ではないかまたは移動可能ではないカメラの場合、例えば間取図の比較を介して特定された特異性があるとき、装置は自動的に好ましくはその位置で回転しおよび/または特異性の場所に走行し、これにより特異な範囲をカメラの撮影範囲内に収めることができるので、それに対応してこの範囲の画像またはビデオを撮影可能である。即ち、ユーザは、特にアラームの遠隔伝送において、当該部屋内の特異性に関してのみならず、さらに画像により特異性のタイプに関してもまた情報が与えられる。
【0028】
提案された方法により、例えば超音波センサ機構および/またはレーザ・スキャナおよび/または赤外線センサ機構を利用して、ベース・ステーションへの結合過程ないしは赤外線間隔センサ機構に対して、さらに好ましくは通常の作業例えば清掃作業において利用された通信を利用して、WLANモジュールおよび/または屋内設備ないしはインターネットへの結合により、さらに場合によりベース・ステーションを利用して、赤外線受信機および所定のマッピングおよび装置の位置決めにより、装置には、より高い機能性が提供される。アラーム機能が作動されているとき、例えば部屋内における人または動物の運動が検出可能であり、さらに例えば室内灯を点灯したときまたは窓等を開放したのちの光の状況の変化、およびさらにマッピングされた間取図内における物体、人、ドア位置等による変化が特定可能である。
【0029】
例えばインターネットとの能動的結合を介して、さらに例えばWLANモジュールにより、装置は、その外界と接触可能であり且つ場合によりアラームを発生可能である。この代わりにまたはこれと組み合わせて、赤外線間隔センサが組み込まれた送信ダイオードによりベース・ステーションに情報を送信してもよく、ベース・ステーションは、対応する受信機を有している。ベース・ステーションは、追加モジュールにより、例えばGSMまたは屋内ネットワーク(屋内バス)への結合を介して、同様にアラームまたは対応する情報を送信してもよい。
【0030】
アラーム状態を作動させたのち、好ましくはランダム走査により、妨害されない装置位置が受信され且つ記憶されることが好ましい。アラーム機能を作動させたのち、場合により装置内のタイマを利用して時間を遅らせて、装置は、実際データを、さらに好ましくは利用された全てのセンサのいずれかの目標データと比較し、且つ予め定義された限界値を超えたときにアラームを発生する。他の好ましい形態において、ユーザは、iPhoneの適用またはスマートフォンの適用により、いわゆるセッティングを行ってもよい。
【0031】
煙が発生した場合に装置により信号またはアラームを発生可能であることもまた好ましい。この限りにおいて、装置は、場合により1つまたは複数の上記の他の機能に追加して、または単独でもよいが、発煙報知機の意味で利用可能であることが好ましい。発煙報知機能は、特に反射ビーム例えばランダム・スキャナのビームの対応評価により達成可能である。反射ビームの顕著な微弱化は発煙と解釈可能である。したがって、装置は、装置が掃除機であるときの清掃モードの代わりに、原理的に且つここに具体的に記載の機能に関して清掃モードと共に作動化可能なモニタ・モードにおいて、予め送信された反射信号の微弱化に基づき、例えば所定の目標値に関して、発煙の解釈を行うことが可能である。例えば装置にとって基本的にわかっている部屋において、信号の不変の経過時間において、あらゆる視野方向において、同じかまたはほぼ同じ反射信号の微弱化、即ち反射信号の強さのほぼ同じ低下は、好ましくは所定のしきい値に対応して、発煙と解釈可能であり、且つこのとき対応する信号ないしはアラームを発生させる。
【0032】
インターネット(WLAN/屋内ネットワーク/インターネット/iPhone等)による能動的結合を介して、ユーザは、伝送された間取図ないしはその他のセンサ・データを得ることが可能であり、且つ場合により外部に応答可能である。例えば、ユーザは、住居をさらに調査するためにもまた、装置を他の位置に移動可能である。装置内または装置上にさらにカメラが組み込まれている限りにおいて、住居は画像により遠隔評価が可能である。
【0033】
以下に、本発明が、複数の実施例のみを示した添付図面により詳細に説明されている。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1図1は、物体を検出するための所定のセンサ機構と、並びに無線信号を送/受信するための無線アンテナと、を備えた掃除ロボットの形の装置を斜視図で示す。
図2図2は、装置内に記憶されている、部屋の略間取図を示す。
図3図3は、特異性を検出するときにおける、装置によりモニタリングされる図2の部屋を略斜視図で示す。
図4図4は、図3により特異性を検出したのちの、図3に対応する間取図を示す。
図5図5は、ベース・ステーションへの割当て位置にある、無線アンテナのない図1の装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
はじめに、図1により、吸込/掃除機の形の、さらに自走式家庭用床掃除機の形の装置1が示され且つ説明されている。装置1は、掃除されるべき床2の方向に下側に向けられたシャシ、電動駆動走行車3、並びに好ましくはシャシ底部の下端縁から突出する、同様に電動駆動されるブラシを有している。シャシは装置フード4により上から被覆され、この場合、装置1は円形平面図を有している。吸込/掃除機としての装置1の形態に関しては、例えば、特許文献10が参照される。したがって、この特許出願の内容は、全て、本発明の開示内に含められ、この特許出願の目的、特徴に関してもまた本発明の特許請求の範囲内に含められる。
【0036】
さらに、図示されてはいないが、装置1は、ブラシに追加してまたはこの代わりに吸込開口を有していてもよい。この場合、装置1内に、さらに、電気で運転される吸込ファン・モータが配置されている。
【0037】
走行車3の電動機のための、ブラシの電気駆動のための、場合により吸込ファンのための、およびさらには装置1内にその制御のために設けられている他の電子装置のための、装置1の個々の電気部品の電気供給は、図示されていない再充電可能な蓄電池を介して行われる。
【0038】
装置1はさらに好ましくはセンサ機構5を備え、さらにはセンサ装置6を備えている。このセンサ装置は特に間隔測定および/または間取図の作成および/またはビーム走査による物体の検出のために使用される。これに関するセンサ機構は装置1の装置フード4の上側に配置され、且つ同時に装置1の中心垂直軸線でもある垂直軸線xの周りに回転可能であることが好ましい。センサ装置6は三角測量システムから構成されていることが好ましい。
【0039】
三角測量システムは光学システムであり、この場合、一形態において、送光器は、光源の形に、さらにはLEDまたはレーザ・ダイオードの形に設計されていることが好ましく、このときさらに、光源は単色光を放射するが、さらに好ましくは人には見えない光例えば赤外光であってもよい。さらに、三角測量システムは受光器を有し、受光器はさらに感光素子の形であることが好ましい。感光素子は、例えば、好ましくは線形構造即ち一次元構造のPSD素子であり、またはCCD素子あるいはCMOS素子であってもよい。感光素子の手前に設けられた受光レンズもまた受光器の構成部品であることがさらに好ましい。
【0040】
上記のセンサ装置6によりはじめに障害物の検出が実行可能であり、これにより、装置1は床2上においてないしはその周辺内において衝突することなく移動可能である。さらに、センサ装置6を介して、周辺の周囲の走査が可能であり、この場合、このとき決定された周辺内の障害物および物体さらには壁との間隔値は間取図Kの作成のために利用され(図2もまた参照)、この間取図Kは装置1内に蓄積且つ記憶される。間取図Kは、さらに、代替態様または補足態様として、ユーザにより行われた装置1の最初の学習走行の範囲内において作成されてもよい。記憶されている間取図Kおよび好ましくはセンサ装置6による周辺の走査により、装置1は、その周辺ないしは間取図K内の自身の位置を一義的に決定することが可能である。
【0041】
さらに、装置内に、特にアラーム機能に関して有利なセンサが設けられていてもよい。即ち、例えば空気圧力センサおよび/または空気流れ(通気)センサが設けられていてもよい。場合により物体または人により携帯されたトランスポンダのための評価ユニットが設けられていてもよく、これにより、例えばアラーム機能に関係する物体/人をアラーム機能に関係しない物体/人から区別することが可能である。
【0042】
装置1を制御するために、例えば命令伝送のために、さらに例えば装置1を作動化/非作動化するために、さらに赤外線インタフェースが設けられている。このために、装置1は、装置フード4の範囲内に感光センサ7を有している。感光センサ7は、特に装置1の清掃機能においては、赤外線範囲内の波のみを透過させるフィルタ8により覆われていることが好ましい。この配置において、センサ7は、特に赤外線遠隔操作を介して伝送された信号を受信するように働く。
【0043】
装置1が、通常の走行方向rの、装置フード4の正面領域に付属されて、超音波センサ機構9を有していることがさらに好ましく、超音波センサ機構9を介して、特に走行方向r内の装置1の直前の領域が障害物等に関してモニタリングされる。
【0044】
さらに、装置1内に、走行方向r内の正面領域に付属されて、例えばウェブカムの形の電子カメラ10が設けられていることがさらに好ましい。カメラ10を介して、走行方向r内の装置の前方に存在する周辺の領域が検出可能であり、これは、特に清掃走行中に、情報例えば清掃に関する命令を得るためである。カメラ10により、例えば標識等に対応して、装置1に対して明らかにどの命令に従うべきかが検出可能である。対応する評価ユニットは撮影された画像を解析し且つ場合により検出された命令文章を確認する。
【0045】
装置1に情報を伝送するために、さらに好ましくは装置1から受信機に情報を伝送するためにもまた、装置1は、感光センサ7の代わりにまたは好ましくは感光センサ7と組み合わせて、無線アンテナ11を有している。無線アンテナ11は装置の内部の伝送モジュールと、特にWLANモジュール12と結合されている。この形態により、ケーブルなしで情報をWLAN受信機に、および/またはWLAN受信機を介して、場合によりケーブル接続で他の受信機に情報を伝送可能である。ケーブルなし結合を介して装置1に、例えば、清掃命令、特定の清掃経過および/または清掃されるべき特定の部屋の特徴等もまた伝送可能である。
【0046】
装置1のセンサ機構5(装置1のセンサ装置6および/または光センサ7および/または超音波センサ機構9および/またはカメラ10)が、さらに、空間性のモニタリングのために利用されることが有利である。このために、装置1は、好ましくはユーザにより手動で、さらに例えば遠隔操作により、装置側のセンサ7を介しておよび/または装置1へのWLANインタフェースを介して、対応するモジュールに切り換えられる。
【0047】
装置1は、作動したのち、好ましくは例えば1分の所定の時間が経過したのちに、特に装置1がその中に存在する部屋の実際の間取図Kを作成する(図2参照)。このために、通常、センサ装置6が利用され、センサ装置6を用いて周囲の走査によって周辺が検出される。図2からわかるように、間取図K図3内に見えるドア13が閉鎖されている時点に作成されている。
【0048】
装置1の作動化されたアラーム状態におけるドア13の開放は、装置1により検出される。同時に、ドア13から入り込む人14もまた検出される。物体(ここではドア13)の配置の変化および/または新たな物体(ここでは人14)はセンサ機構5により検出され、その後にそれに対応してアラームが発生される。
【0049】
検出は回転式センサ装置6を介して行われることが好ましく、回転式センサ装置6により、所定の時間経過後に図4の実際間取図K′が作成され、この間取図K′はさらに記憶されている間取図Kと比較される。間取図K′に関して間取図Kに対する変化は、アラームを発生させる。
【0050】
さらに、センサ装置6および/または超音波センサ機構9を介しての変化された間隔測定のみによってもまた、アラームの発生が実行可能である。さらに、この代わりにまたはこれと組み合わせて、カメラ10によって撮影された画像の変化によってアラームが発生される。
【0051】
センサ7もまたモニタリングのために使用可能である。このために、フィルタ8が、アラーム機能の作動中にユーザによりセンサ7への付属位置から移動され、例えば図1に示すようにスライド移動される。その後に、センサ7は可視光例えば昼光または人工光に感知して反応し、これにより、例えば部屋の照明を点灯することにより、または人14により携帯された懐中電灯により、センサ7から対応信号が発生される。
【0052】
装置1は、アラームが音響信号および/または光信号を発生して行われるように設計されていることがさらに好ましく、このために、例えば装置1に拡声器が設けられ、アラームのために拡声器を介して例えば高周波音が発生される。アラームは、さらに例えばユーザの遠隔操作ユニット上に指示するために、および/またはコンピュータの画面上に指示するために、装置内部のWLANモジュール12を介して伝送されることがさらに好ましい。信号は、WLANモジュール12を介して、さらに好ましくはルータ等の中間回路を用いて屋内ネットワークに伝送されることが好ましく、この場合、さらに、それに対応して伝送された信号が、外部の情報処理装置へ伝送されてもよく、例えばアラーム信号が警備会社または警察へ伝送されてもよい。
【0053】
装置1にベース・ステーション15が付属されていることがさらに好ましい。ベース・ステーション15は、既知のように、装置内の蓄電池を充電するために、場合により、清掃走行中に装置1内の集塵容器内に集められた塵埃およびゴミを排出するように形成されている。装置1は、例えば、集塵容器の充満度および/または蓄電池の充電状態の関数として自動的にベース・ステーション15を見つけだす。
【0054】
図5に示されているように、ベース・ステーション15は、モニタリング状況にある装置1の待機位置であってもよい。この場合、アラーム情報の伝送は、例えば装置1とベース・ステーション15との間の電気接触を介して行われる。
【0055】
図示されているような他の形態において、情報伝送が赤外線により行われ、このために、装置側のセンサ装置6は光源として利用される。ベース・ステーション15は対応する赤外線受信機16を有している。情報伝送は、図5に示す待機位置内において実行可能であるが、代替態様として、ベース・ステーション15の視界距離内の装置1が情報を遠隔伝送する、離れた位置内において行われてもよい。
【0056】
ベース・ステーション15にさらにモジュール17が設けられ、モジュール17は受け取られた情報を好ましくは無線で伝送する。即ち、モジュール17は、好ましくは記憶されている移動無線番号を有するGSMモジュールとして形成されていることが好ましく、これにより、移動無線番号により情報は直接付属の移動無線装置等に伝送可能である。
【0057】
受け取られた情報はモジュール17を介して屋内ネットワーク例えばコンピュータ・ネットワークまたは電気ネットワーク内に、変調されて送られてもよく、さらに、対応する受信機が場合により復調後に情報を受け取ってもよい。
【0058】
さらに、代替態様として、このようなモジュール17例えばGSMモジュールは装置1内に組み込まれていてもよく、これにより、装置1は直接情報を処理装置に伝送可能である。
【0059】
開示された全ての特徴は(それ自身)発明の進歩性を有している。したがって、付属の/添付の優先権資料の開示内容(先行出願のコピー)もまた、これらの資料の特徴を本出願の請求の範囲内に組み込むことを目的として、その内容が全て本出願の開示内に含められるものである。従属請求項は、特にこれらの請求項に基づいて部分出願を可能にするために、自由に選択できる併記されたその文章内において、独自に発明力のある従来技術の変更態様を示している。
【符号の説明】
【0060】
1 装置
2 床
3 走行車
4 装置フード
5 センサ機構
6 センサ装置
7 センサ
8 フィルタ
9 超音波センサ機構
10 カメラ
11 無線アンテナ
12 WLANモジュール
13 ドア
14 人
15 ベース・ステーション
16 赤外線受信機
17 モジュール
r 走行方向
x 垂直軸線
K 間取図
K′ 間取図
図1
図2
図3
図4
図5