(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
荷重軸(32)に沿って見られるときに、凹面(102)及び凸面(122)のインターフェースがレベリング装置に結合された試験物(80)のエリアに外接するインターフェース周囲(144)を規定するような、大きさ及び構成で凹面(102)及び凸面(122)を提供するステップであって、試験物(80)は近位端部(92)及び遠位端部(94)を有し、近位端部(92)はレベリング装置(98)に結合されている、ステップ、及び
遠位端部(94)の上に配置された曲率中心(146)を有する凹面(102)及び凸面(122)を形成するステップをさらに含む、請求項6又は7に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の好適な種々の実施形態を示す目的で示された図面を参照すると、
図1には試験機10の実施形態の斜視図が示される。試験機10は、試験物80に負荷されるアキシアル荷重34のアキシアル荷重軸32に対して試験物80を方向付けるためのレベリング装置98を組み込むことができる。レベリング装置98は、半球状の凹面102(
図8)を有する第一の部材100及び半球状の凸面122(
図10)を有する第二の部材120を含むことができる。凹面102及び凸面122が互いに対して一般に移動可能であるように、凹面102は、インターフェース140(
図6)で凸面122に直接係合される。
【0013】
図1を参照すると、試験物80は、レベリング装置98により直接的に又は間接的に支持される。たとえば、試験物80は、レベリング装置98に直接的に取り付けられる(図示せず)。あるいは、試験物80は、レベリング装置98に取り付けられる載荷板24に取り付けられてもよい。本開示では、試験物80又は下方載荷板26は第二の部材120(凸面122を有する)に結合されるものとして述べられているが、試験物80又は下方載荷板26が第一の部材100(凹面102を有する)に結合されるように、レベリング装置98は180度反転され搭載されてもよい。反転された配置においては、第二の部材120(凸面122を有する)は、試験機10のテーブル表面16に取り付けられる。
【0014】
レベリング装置98は万能試験機10のテーブル表面16と試験物80の近位端部92(
図2)との間に取り付けられるものとして述べられ図示されているが、本開示では、レベリング装置98がアキシアル荷重アクチュエーター28と試験物80の遠位端部94(
図2)との間の試験物80の上に(図示せず)取り付けられることも考えられるという点にも注目すべきである。さらに、本開示では、レベリング装置98が試験物80の近位端部92及び遠位端部94の各々に取り付けられると考えられるが、試験物80の端部92又は94に取り付けられる単独のレベリング装置98に限定はされない。付加的なレベリング装置(図示せず)は、試験物80上の他の場所に取り付けられてもよい。この点で、レベリング装置(図示せず)は、荷重軸の試験物との位置合わせが望まれる任意の場所に取り付け可能である。
【0015】
有利には、レベリング装置98(
図1)の凹面102及び凸面122(
図3)の相対的な移動は、試験機10(
図1)により試験物80に負荷されるアキシアル圧縮荷重34(
図1)などの荷重との試験物80(
図1)の位置合わせのための手段を提供する。アキシアル荷重34を試験物80へ負荷すると、凹面102及び凸面122が凹面102と凸面122との間のインターフェース140(
図6)に沿ってスライドするにつれ、第一の部材100及び第二の部材120は、互いに対して新たに方向付けられる。アキシアル荷重34が試験物80に負荷される際に、第一の部材100及び第二の部材120の新たな方向付けにより、試験物80自体のアキシアル荷重軸32(
図1)への位置合わせが行われる。有利には、レベリング装置98は、詳細は後に述べるが、アキシアル荷重軸32に対する試験物80の位置合わせの微調整又は調節のための三つ以上の位置付け装置160を備えることができる。
【0016】
図1には、材料、コンポーネント及びアセンブリの構造的な試験に使用されるものとして、万能試験機での使用で実施されるレベリング装置98が示される。この点については、レベリング装置98は、圧縮静止試験、圧縮疲労試験、及び限定はしないが振動試験、衝突試験及び音響試験などを含む任意の他の種類の圧縮試験での使用で実施可能である。さらに、この点については、ここで開示されるレベリング装置98は、試験物の圧縮荷重軸との位置合わせが望まれる任意の種類の試験環境又は試験配置での使用に実施可能である。レベリング装置98は上方フランジ84及び下方フランジ86と相互接続するウェブ88を含むIビーム構成を有する試験物80を支持する文脈で述べられるが、レベリング装置98は、限定されることなく、多種多様の試験物構造の任意の一つを支持するように構成することができる。有利には、レベリング装置98は、試験物80の荷重軸への位置合わせの精度増加のため、試験結果の精度を改善することができる。また、レベリング装置98は、レベリング装置98自体の位置合わせ性能のために試験品80の荷重軸へのセットアップ及び位置合わせに必要とされる時間量を明らかに短縮することができる。
【0017】
図1から
図3は、比較的硬いフレームアセンブリ12を含む万能試験機10を示す。フレームアセンブリ12は、複数の脚20により指示されるテーブル表面16を有する。脚20は、試験室のベンチ又はフロアなどの表面に取り付けられる足部22を有する。万能試験機10は、テーブル表面16から上方へ延びる複数の支柱又は円柱14を備える。上方ブレース又はクロスヘッドは円柱14により支持される。アキシアル荷重アクチュエーター28は、クロスヘッド18上で支持される。アキシアル荷重アクチュエーター28は、テーブル表面16に取り付けられた試験物80の圧縮荷重を提供するように構成される。アキシアル荷重アクチュエーター28は、油圧式に又は電気機械的に電力供給され、又は他の適する手段により電力供給されてもよい。
【0018】
試験機10は、試験物80に負荷されるアキシアル荷重34の大きさを測定するための荷重計などのアキシアル荷重測定装置30を備える。試験物80は、上方載荷板24と下方載荷板26との間に取り付けられる。上方載荷板24及び下方載荷板26は、アキシアル荷重34を試験物80に実質的に均等に分配するようにサイズが決定され構成される。この点について、上方載荷板24及び下方載荷板26は、載荷板24及び26の最小限の湾曲又は屈曲で、アキシアル荷重アクチュエーター28から試験物80へと荷重を伝送するための比較的高い剛性を有することができる。
図1から
図3は上方載荷板24と下方載荷板26との間に取り付けられた試験物80を示しているが、上述のように試験物80はレベリング装置98に直接取り付けられてもよく、アキシアル荷重34はアキシアル荷重アクチュエーター28から試験物80へ直接負荷されてもよいと考えられる。
【0019】
図1及び
図2は、万能試験機10に結合された側面荷重反応フレーム68をさらに示す。側面荷重反応フレーム68は、試験機10のテーブル表面16に固定して結合された水平部分70を有する。側面荷重反応フレーム68は、側面荷重アクチュエーター52の付着点を提供する垂直部分72を有する。側面荷重アクチュエーター52は、アキシアル圧縮荷重34の負荷中などに、側面荷重50を試験物80に負荷するための万能試験機10とともに備えられる。側面荷重アクチュエーター52は、一又は複数のアクチュエーター支柱54により支持される。荷重計などの側面荷重測定装置56は、試験物80に負荷される側面荷重50の大きさを測定するための側面荷重アクチュエーター52に結合される。側面荷重測定装置56は、側面荷重アクチュエーター52から延びるアクチュエーターロッド60に取り付けられる。アクチュエーターロッド60は、試験物80にしっかりと取り付けられたラグ90(
図2)への付着のためのクレビスフィッティング62(
図2)を有する。側面荷重50を負荷中に試験物80の側方移動を防止するために、一又は複数のバンパーアセンブリ66が、複数の側面荷重クランプ64によって万能試験機10の円柱14にしっかりと取り付けられる。側面荷重アクチュエーター52は、万能試験機の任意のコンポーネントであり、レベリング装置98の機能性を示す手段としてここで述べられる点に注目すべきである。
【0020】
図3を参照すると、明確にするために側面荷重アクチュエーター52(
図2)及び側面荷重反応フレーム68(
図2)が省略された万能試験機の側面図が示される。試験物80は、上方載荷板24と下方載荷板26との間に取り付けられ示されている。下方載荷板26は、レベリング装置98に取り付けられる。レベリング装置98は、万能試験機10のテーブル表面16に固定し結合された第一の部材100を備える。第一の部材100は、凹面102を有する。第二の部材120は、第一の部材100の凹面102と直接係合するように配置された凸面122を有する。
【0021】
レベリング装置98は、第一の部材100に対する第二の部材120の方向付けを調節するための複数の位置付け装置160を備える。第二の部材120に取り付けられる(たとえば、螺着可能に係合される)ように示されているが、位置付け装置160は、第一の部材100に任意で取り付け可能である。
図6に示される構成では、位置付け装置160は、位置付け装置160のチップ164を第一の部材100と接触するように配置することにより第一の部材100に係合するように構成されてもよい。位置付け装置160は、第一の部材100に対する第二の部材120の方向付けの調節を促進する。いったん調節されると、位置付け装置160は、第一の部材100に対する第二の部材120の方向付けを維持し、アキシアル圧縮荷重34の試験物80への負荷中にその相対的な移動を防止することができるのであるが、詳細については後述する。
【0022】
図4を参照すると、第一の部材100及び第二の部材120からなり、第二の部材120に取り付けられた下方載荷板26を有するレベリング装置98の斜視図が示される。一つの実施形態では、第一の部材及び/又は第二の部材120は、単一構造として構成することができる。たとえば、第一の部材100及び第二の部材120の各々は、同種の金属材料から形成することができる。しかしながら、第一の部材100及び/又は第二の部材120は、非金属材料から形成することもでき、また、金属材料及び非金属材料の合成物として形成することもできる。また、第一の部材100及び/又は第二の部材120は、一又は複数のコンポーネントのアセンブリとして形成されてもよく、単一構造として形成されることに限定されない。
【0023】
図4では、位置付け装置160は、第二の部材120に取り付けられて示される。示される実施形態では、位置付け装置160は、第二の部材120で形成される対応する数のねじ穴136に螺着可能に係合される六角穴付きねじのようなねじ162として構成される。しかしながら、位置付け装置160は、多種多様の構成の任意の一つとして構成することができ、ねじ162として形成されることに限定されない。さらに、位置付け装置160は、第二の部材120に螺着可能に係合されることに限定されない。たとえば、位置付け装置160は、第一の部材100に螺着可能に係合することができ、且つ、位置付け装置160のチップ164が第二の部材120に対して第一の部材100の方向付けを調節するために第二の部材120に接触して配置されるように、位置付け装置160は延長することもできる。
【0024】
図5を参照すると、第二の部材120に取り付けられた下方載荷板26を示すレベリング装置98の上面図が示される。第一の部材100及び第二の部材120は、角を面取りした直角プロファイル形状を有するものとして示される。しかしながら、第一の部材100及び第二の部材120は、多種多様のプロファイル形状の任意の一つで提供することができる。たとえば、第一の部材100及び/又は第二の部材120は、限定はされないが、円形プロファイル形状又は任意の他のプロファイル形状で形成することができる。また、第一の部材100は、第二の部材120のプロファイル形状と異なるプロファイル形状で提供されてもよい。
【0025】
位置付け装置160は、第二の部材120のエッジに沿って位置付けられるものとして示される。三つの位置付け装置160が図示されているが、三つ以上の任意の数の位置付け装置160が提供されてもよい。位置付け装置160は、凹面102及び凸面122の周囲106及び126周辺に間隔を空けて示される。しかしながら、位置付け装置160は、第一の部材100に対する第二の部材120の方向付けの調節を促進するレベリング装置98内の種々の場所に取り付けることもでき、
図5に示される凹面102及び凸面122の周囲106及び126上の場所に位置付けることに限定されない。位置付け装置160は、万能試験機10のアキシアル荷重軸32に対する試験物80の位置合わせを調節するための手段として、第二の部材120に対する第一の部材の100の方向付けの調節を促進するように構成される。しかしながら、アキシアル荷重34の負荷から生じる試験物80の応力が詳細について後述されるような予測された方法又は所望の方法で試験物80を介して分配されるように、位置付け装置160は、試験物80の方向付け又は位置合わせの調節を促進することができる。
【0026】
さらに
図5を参照すると、第一の部材100の凹面102は、周囲106を規定する。同様に、第二の部材120の凸面122も、周囲126を規定する。示された実施形態では、凸面122の周囲126は、凹面102の周囲106よりも直径が大きい。しかしながら、凹面102の周囲106が凸面122の周囲126よりも直径が大きくなるように、レベリング装置98を構成できるとも考えられる。有利には、レベリング装置98がアキシアル荷重軸32に沿って見られるときに、凹面102と凸面122との間のインターフェース140が第二の部材120と接触する載荷板26のエリア148に外接するサイズ又は直径を有するインターフェース周囲144を規定するように、凹面102及び凸面122が構成されてもよい。上方載荷板24及び下方載荷板26が万能試験機10から除外される(図示されず)配置については、インターフェース周囲144が第二の部材120と接触して試験物80の近位端部(図示せず)のエリア148に外接するように、凹面102及び凸面122は構成される。
【0027】
インターフェース周囲144が試験物80のエリア148又は下方載荷板26よりサイズが大きくなる(たとえば、直径が大きくなる)ようにレベリング装置98を構成することにより、試験物80及び/又は下方載荷板26は、凹面102及び凸面122によって完全に支持される。この方法では、試験物80に負荷されるアキシアル荷重34は、試験物80又は載荷板26の支持されないエリアを実質的に含まない試験物80から凹面102と凸面122との間のインターフェース140への直接的な荷重経路を含む。この点で、レベリング装置98は、試験物80のエリア148又は載荷板26がインターフェース周囲144の外側に延びる場合に、そうでなければ生じるだろう第二の部材120の屈曲を除去するように構成される。また、試験物80(
図3)のアキシアル荷重34(
図3)が凹面102及び凸面122によって常に直接支持されるように、凹面102及び凸面122には、曲率半径104及び124(
図6)が提供される。この方法では、別のやり方で第一の部材100及び第二の部材120が負荷を受けて移動することがなければ、それらは本質的に安定している。
【0028】
図6には、第二の部材120に取り付けられた下方載荷板26及び第一の部材100に係合される第二の部材120を備えるレベリング装置98の断面図が示される。下方載荷板26は、センタリングピン130により第二の部材120に横方向に結合される。一又は複数の反回転ピン132は、同様に、下方載荷板26と第二の部材120との間の接合点に含まれ、第二の部材120に対する下方載荷板26の回転を防止する。しかしながら、下方載荷板26は、任意の手段により第二の部材120に取り付けてもよく、センタリングピン130及び/又は反回転ピン132の使用に限定されない。同様に、第一の部材100は、センタリングピン110及び一又は複数の反回転ピン112により、又は他の適する手段により、テーブル表面16(図示せず)に固定して結合され、テーブル表面16(
図3)に対する第一の部材100の移動を防止する。
【0029】
図6では、凸面122は、凹面102の曲率半径104に実質的に等しい曲率半径124を有する。たとえば、凹面102の曲率半径104と凸面122の曲率半径124の差は、およそ0.005インチくらいであり、第一の部材100と第二の部材120との間の自由な動きの量を最小限にする。しかしながら、第一の部材100及び第二の部材120には、およそ0.005インチほど異なる曲率半径104及び124が提供される。凹面102と凸面122との間の自由な動きの量を最小限にすることにより、第二の部材120の湾曲又は屈曲は最小限となり、これにより、試験物80の圧縮試験の精度が改善される。
【0030】
簡単に
図3を参照すると、凹面102及び凸面122の曲率半径104及び124は、アキシアル荷重軸32に沿ったポイントに配置される曲率中心146を有する。たとえば、
図3に示されるように、曲率中心146が試験物80の遠位端部94上に配置されるように、凹面102及び凸面122は構成される。試験物80の遠位端部94上に曲率中心146を配置することにより、位置付け装置160は、第一の部材100に対する第二の部材120の方向付けを調節するための所望レベルの感度を提供することができる。しかしながら、凹面102及び凸面122の曲率中心146は、試験物80のアキシアル荷重軸32に沿った任意の場所に配置することができる。位置付け装置160を使用して、第一の部材100に対する第二の部材120の方向付けを調節するための対応するわずかな感度を提供するために、凹面102及び凸面122には、比較的大きな曲率半径104及び124が提供される。位置付け装置160及び位置付けねじ162には、第一の部材100に対する第二の部材120の方向付けを調節するための所望レベルの感度を提供するスレッドピッチ(図示せず)も提供される。アキシアル荷重34に対する反力(図示せず)の合力(図示せず)が凹面102と凸面122との間のインターフェース140(
図6)(すなわち、インターフェース周囲144内(
図6))を通過するように、凹面102及び凸面122には、曲率半径104及び124も提供される。この方法では、アキシアル荷重34は、そうでなければ第二の部材120の屈曲をもたらすだろう試験物80又は載荷板24の支持されないエリアを含まない直接的な荷重経路をインターフェース140内に有することができる。
【0031】
図6を参照すると、凹面102及び凸面122には、好適には、インターフェース140で滑り摩擦を最小限にして凹面102と凸面122との間の相対的な滑り運動を促進する表面粗度を提供することができる。一つの実施形態では、凹面102及び凸面122は、およそ32マイクロインチほどの表面粗度を有することができる。しかしながら、凹面102及び凸面122には、第一の部材120及び第二の部材122製造のコスト及び時間を削減する32マイクロインチよりも大きい表面粗度が提供されてもよい。レベリング装置98は、第一の部材100と第二の部材120との間に潤滑剤の層142をさらに備えることができ、凹面102及び凸面122の相対的な滑り運動を促進する。この点で、潤滑剤の層142は、そうでなければ凸面122を凹面102に圧縮する比較的高いアキシアル荷重34の負荷により生じ、且つそれらの間での移動を不必要に妨げる、凹面102と凸面122との間の真空の形成も防止することができる。
【0032】
図7及び
図8を参照すると、第一の部材100の中心に通常形成される凹面102を有する第一の部材100が示される。第一の部材100は板材から形成され、凹面102は第一の部材100に機械加工される又はキャスティング、放電加工(EDM)、又は種々の代替的な製造技術の任意の一つによることを含む他の適する手段により形成される。
図8は、第一の部材100を万能試験機(
図3)のテーブル表面16(
図3)に結合するためのセンタリングピン110を受けるための第一の部材100の下面に形成された穴を示す。凹面102は、周囲に延びる周囲フランジ108を有する周囲106を規定する。
【0033】
図9及び
図10を参照すると、第二の部材120の中心に通常形成される凸面122を有する第二の部材120が示される。第二の部材120も板材で形成することができ、その際には、凸面122は第二の部材120に機械加工される又は他の適する技術を使用して形成される。ねじ穴136は、凸面122の周囲126を囲む周囲フランジ128に形成される。ねじ穴136は、位置付けねじ162(
図6)などの位置付け装置160(
図6)を螺着可能に受けるために構成される。第二の部材120は、凸面122周囲で延び、凸面122の周囲126周辺にショルダーを形成する。アンダーカット134は、第二の部材120の製造中に、凸面122を通常平面的な周囲フランジ128と融合する必要性を排除することにより、凸面122の製作を促進する。
【0034】
図11及び
図12から
図17までの概略図をさらに参照すると、試験物80をアキシアル荷重軸32(
図15)に沿って作動するアキシアル荷重34(
図15)に位置合わせする方法300のフローチャートが示される。方法は、
図4から
図10に示されるレベリング装置98を使用して実施することができる。方法300は、
図12及び
図13に示されるIビーム形状の試験物80の文脈において述べられる。しかしながら、先に示されたように、レベリング装置98は、限定はされないが、任意のサイズ、形状及び構成を有する試験物を位置合わせするために実施可能であり、且つ
図12及び
図13に示されたIビーム形状の試験物80に限定されるものではない。さらに、レベリング装置98は、試験機10(
図1)での実施に限定されるものではなく、コンポーネントの圧縮荷重軸への位置合わせを要求する任意のシステム、サブシステム、アセンブリ、又はプロセスに組み込まれてもよい。
図13では、試験品80は、近位端部92及び遠位端部94を有しており、近位端部92は、遠位端部94の方向付けに対する角度オフセット96とされる。角度オフセット96は、
図13では誇張されているが、比較的小さく、製作公差のため及び/又は試験機10(
図1)の公差のために試験物80で傾斜度を表すことができるという点に注目すべきである。有利には、レベリング装置98は、そうでなければ近位端部92の角度オフセット96により引き起こされうる試験物80の偏心荷重を防止することができる。
【0035】
図14を参照すると、
図11の方法300のステップ302において、レベリング装置98は、万能試験機10のテーブル表面16と下方載荷板26との間に搭載される。試験物80は、上方載荷板24と下方載荷板26との間に取り付けられる。しかしながら、上述したように、試験物80は、試験物80の近位端部92でレベリング装置98に直接結合されてもよく、又はそれに対して直接取り付けられてもよい。さらに、試験物80の遠位端部94は、アキシアル荷重軸28(
図3)に直接結合されてもよく、又はそれに対して直接取り付けられてもよい。第二の部材120の凸面122は、第一の部材100の凹面102に係合される。上方載荷板24と下方載荷板26との間に試験物80を最初に取り付ける間に第一の部材100に対する第二の部材120の移動を防止するために、チップ164が第一の部材100に接触するよう、位置付け装置160は最初に延ばされる。試験物80の近位端部92の角度オフセット96は、
図14で示されるように、試験物80の近位端部92と下方載荷板26との間に、
図14で誇張して示されるギャップ166が生じる。
【0036】
図15を参照すると、
図11の方法300のステップ304では、試験物80が上方載荷板24と下方載荷板26との間に取り付けられた後に、第二の部材120に対する第一の部材100の自由な移動が可能になるように、位置付け装置160が納められる。この点で、位置付けねじ162のチップ164が第一の部材100と接触しないように、位置付け装置160は、螺着可能に納められる位置付けねじ162を備えることができる。最初のアキシアル荷重36は、試験物80に負荷されてもよい。最初のアキシアル荷重36は、レベリング装置98の相対的なサイズ、試験物80の相対的なサイズ、及び他の要因次第で、およそ数百ポンド以下など、比較的小さい大きさのものとする。試験物80の近位端部92と下方載荷板26との間の任意のギャップ166(
図14)が実質的に除去されるように、最初のアキシアル荷重36は、好適には、第二の部材120が第一の部材100に対して新たに方向付けられる大きさとする。最初のアキシアル荷重36は、アキシアル荷重軸32(
図3)に沿ってアキシアル荷重アクチュエーター28(
図3)により負荷される。
【0037】
図11の方法300のステップ306は、最初のアキシアル荷重36の負荷に応じて、インターフェース140に沿って凹面102に対して凸面122をスライド可能に移動する又は回転させるステップを含むことができる。第二の部材120が第二の部材120に対して新たに方向付けられる(186)ように、凸面122は凹面102に対してスライド可能に移動することができる。凹面102に対する凸面122のスライド可能な移動は、凹面102と凸面122との間のインターフェース140に搭載される潤滑剤142によって促進される。また、摩擦を最小限にするために凹面102及び凸面122の比較的細密な表面粗度を提供することにより、スライド可能な移動は、凸面122と凹面102との間で促進される。
【0038】
図11の方法300のステップ308は、第一の部材100に対する第二の部材120の新たな方向付けに応じて、試験物80をアキシアル荷重軸32と通常の位置合わせをするステップを含むことができる。示された試験物80の構成において、試験物の軸82は、試験物80の上方フランジ84と下方フランジ86との間を延びるウェブ88によって表される。ウェブ88が上方フランジ84に通常直角に又は垂直に方向付けられる配置について、第一の部材100及び第二の部材120が互いに対して新たに方向付けられる間に、
初期軸性荷重36の負荷中の第一の部材100に対する第二の部材120の新たな方向付けにより、試験物80と上方載荷板24及び下方載荷板26との間のギャップ166(
図14)が除去される。また、第一の部材100に対する第二の部材120の新たな方向付けに応じた試験物80のアキシアル荷重軸32への通常の位置合わせにより、
終期軸性荷重40(
図17)を負荷する間の試験物80の偏心荷重が防止される。
【0039】
図16を参照すると、
図11の方法300のステップ310は、第一の部材100に対する第二の部材120の方向付け188を調節するための手段として、レベリング装置98の一又は複数の位置付け装置160を調節するステップを含むことができる。試験物80は、試験物80の既定の場所で取り付けられる歪みゲージ182などのセンサー180で装備される。歪みゲージ182は、既定の場所で試験物80の歪み及び/又は応力の測定結果を示す及び記録するための携帯コンピュータなどの読み出し装置184に適切な電子装置(図示せず)を介して結合される。凸面122を凹面102に収容して第一の部材100及び第二の部材120をそれらの相対的な移動が無視できる又は存在しないような平衡な方向付けに収めるように、中間アキシアル荷重38が試験物80に負荷される。中間アキシアル荷重38は、最初のアキシアル荷重36よりも大きい大きさのものとすることができる。たとえば、中間アキシアル荷重38の負荷中により大きい又はより小さい大きさの荷重を試験物80に負荷できるが、中間アキシアル荷重38は、数千ポンドの大きさとされる。
【0040】
中間アキシアル荷重38が試験物80に負荷された状態で、センサー180からの歪み又は応力の読み込み(歪みゲージ182)が監視され、且つ試験物80の既定の場所での予測された歪み又は応力レベルと比較される。予測される応力レベルは、試験物80と上方載荷板24及び下方載荷板26との間にギャップ166(
図14)が存在せず、且つ上方載荷板24及び下方載荷板26とレベリング装置98との間又はレベリング装置98とテーブル表面16との間にギャップが存在しない完全に支持された試験物80の応力分析に基づき判定される。
図16に示されたIビーム試験物80の構成に類似した対称試験物80について、ウェブ88の反対側の鏡像場所での実質的に等しい歪み又は応力の測定結果は、レベリング装置98により提供されるような試験物80のアキシアル荷重軸32への位置合わせの結果として、試験物80での実質的な均等分布の指示を提供することができる。非対称試験物(図示せず)については、そのような非対称試験物が完全に支持されており且つ偏心荷重されていないか又は試験物の非均等な支持による誘導応力にさらされていないかを判定するために、応力又は歪みの測定結果が予想された応力又は歪みレベルと比較される。
【0041】
図16を参照すると、
図11の方法300のステップ312は、位置付け装置160の調節に応じて、アキシアル荷重軸32に対する試験物80の位置合わせを調節するステップを含むことができる。この点で、試験物80の軸の反対側の歪みゲージ182で応力又は歪みの測定結果の差を最小限にする又は除去するために、位置付け装置160は調節される。たとえば、位置付けねじ162は、位置付けねじのチップ164が第一の部材100に接触するようになるまで調節される。中間アキシアル荷重38が試験物80に負荷された状態で、試験物80のウェブ88の片側の歪みゲージ182が試験物80のウェブ88の反対側に取り付けられた歪みゲージ182からの応力測定結果と実質的に等しい応力測定結果を示すまで、位置付けねじ162は調節される。あるいは、既定の場所での歪みゲージ182からの測定結果が完全に支持された試験物の既定の場所での予想された歪み又は応力と実質的に等しくなるまで、位置付けねじ162は調節される。試験物80の応力又は歪みを測定し且つ位置付けねじ162を調節する工程は、測定された応力又は歪みが既定の公差帯域内の予想応力又は歪みに実質的に等しくなるまで、反復的に実行される。この方法で、位置付け装置160は、アキシアル荷重軸32に対して試験物80の位置合わせの調節を促進することができる。
【0042】
さらなる実施形態では、
図11の方法300は、上方載荷板24及び/又は下方載荷板26と接触している試験物80の表面のギャップ(図示せず)または局所的な非均等(図示せず)を満たすために、試験物80と上方載荷板24及び/又は下方載荷板26の間へシム(図示せず)を取り付けるステップを含むことができる。歪みゲージ182により測定される応力又は歪みが試験物80の予測された応力又は歪みと実質的に等しくなるまで、シムの取り付けは位置付け装置160の調節と同時に反復的に実行される。
【0043】
図17を参照すると、
図11の方法300のステップ314は、試験物80の位置合わせを調節するために位置付け装置160が調節された後に、最後のアキシアル荷重40を試験物80に負荷するステップを含むことができる。最後のアキシアル荷重40は、運転中に試験物80がさらされるだろう荷重をシミュレーションでき、そのような荷重は比較的大きな大きさのものである。好適には、レベリング装置98は、比較的大きなアキシアル圧縮荷重を収容するように構成される。たとえば、レベリング装置98は、たとえば、700,000ポンドまたはそれより大きいアキシアル圧縮荷重など、数十万ポンドのアキシアル圧縮荷重を収容することができる。試験物80は、最後のアキシアル荷重40の負荷中に試験物80の応力を測定するための歪みゲージ182などの複数のセンサー180で装備される。最後の圧縮アキシアル荷重40は、静的に負荷されてもよく、又は疲労試験中に多数のサイクルで負荷されてもよい。
【0044】
図17は、側面荷重軸58に沿った側面荷重50の試験物80への負荷をさらに示す。側面荷重50は、最後のアキシアル荷重40の負荷と同時に試験物80に負荷される。側面荷重50は、ウェブ88の面外バックリング状態をシミュレーションするために試験物80に負荷される。側面荷重50は、
図2に示され且つ上述された側面荷重アクチュエーター52により、試験物80のウェブ88に負荷される。
図2に示されるように、側面荷重50は、多数の側面荷重クランプ64により万能試験機10の円柱14に結合される一又は複数のバンパーアセンブリ66により反応する。側面荷重50は、
図2に示されるように、ウェブ88から側面外側に延びるラグ90によりウェブ88に負荷される。クレビスフィッティング62は、ウェブ88を側面荷重アクチュエーター52に接続するためのラグ90に結合される。レベリング装置98の位置付けねじ162は、側面荷重50及び最後のアキシアル荷重40の負荷中に第二の部材120に対して第一の部材100の方向付けを保持し、ゆえにウェブ88の面外屈曲状態に応じて下方フランジ86の移動を防止することができる。側面荷重50は、試験物80の静止試験及び/又は疲労試験中に負荷させる。最後のアキシアル荷重40及び/又は側面荷重50の負荷は、試験物80の荷重運搬性能への温度効果を判定するために、異なる温度で負荷される。
【0045】
本文及び図面において、アキシアル荷重軸32に沿って作動する荷重34に対して試験物80を方向付けるためのレベリング装置98が開示され、レベリング装置98は、凹面102を有する第一の部材100、第二の部材120が第一の部材100に対して移動可能となる方法で凹面102に係合するように構成された凸面122を有する第二の部材120であって、試験物80はその相対的な移動がアキシアル荷重軸32への試験物80の通常の位置合わせを促進するように第一の部材100及び第二の部材120に結合されることを特徴とする第二の部材120、及びアキシアル荷重軸32に対する試験物80の位置合わせを調節するための第二の部材120に対する第一の部材100の方向付けの調節を促進するように構成された複数の位置付け装置160を備える。
【0046】
一つの変形例では、レベリング装置98において、インターフェース周囲144がアキシアル荷重軸32に沿って見られるときに、凹面102と凸面122との間のインターフェースが少なくとも第一の部材100又は第二の部材120と接触する試験物80のエリア、又は第一の部材100又は第二の部材120と接触する載荷板24及び26のエリアを取り囲むインターフェース周囲144を規定するように、凹面102及び凸面122はサイズが決定され構成される。別の変形例では、レベリング装置98において、位置付け装置160が第二の部材120を介して延びる対応する複数のねじ穴136に螺合可能に係合され、且つ第一の部材100に対する第二の部材120の移動を防止するように構成された位置付けねじ162を備える。さらに別の変形例では、レベリング装置98において、試験物80が近位端部92及び遠位端部94を有し、近位端部92はレベリング装置98に結合され、凹面102及び凸面122は遠位端部94の上に配置された曲率中心146を有する。一つの例では、レベリング装置は、凹面102及び凸面122の各々が周囲を有し、凸面122の周囲は凹面102の周囲より大きいとすることを特徴とする。別の例では、レベリング装置は、凹面102と凸面122との間に潤滑剤の層をさらに有する。
【0047】
一つの態様では、圧縮荷重を試験物80に負荷するための試験機が開示され、試験機は、アキシアル荷重軸32に沿って圧縮荷重を試験物80に負荷するよう構成されたアキシアルアクチュエーター28、凹面102を有する第一の部材100、第二の部材120が第一の部材100に対して移動可能となる方法で凹面102に係合するように構成された凸面122を有する第二の部材120であって、試験物80はその相対的な移動が試験物80のアキシアル荷重軸32への通常の位置合わせを促進するように第一の部材100又は第二の部材120に結合されることを特徴とする第二の部材120、及びアキシアル荷重軸32に対する試験物80の位置合わせを調節するための第二の部材120に対する第一の部材100の方向付けの調節を促進するように構成された複数の位置付け装置160を備える。
【0048】
一つの変形例では、試験機において、インターフェース周囲144がアキシアル荷重軸32に通常平行な方向に沿って見られるときに、凹面102と凸面122との間のインターフェースが少なくとも第一の部材100及び第二の部材120の少なくとも一つに接触する試験物80の部分、又は試験物80と第一の部材100又は第二の部材120との間に置かれる載荷板24及び26を囲むインターフェース周囲144を規定するように、凹面102及び凸面122はサイズ決定され構成される。別の変形例では、試験機において、少なくとも第一の部材100又は第二の部材120は、第一の部材100又は第二の部材120の対向する一つを係合するための少なくとも三つの位置付け装置160を有する。さらに別の変形例では、試験機において、位置付け装置160は、第一の部材100又は第二の部材120に形成された対応する複数のねじ穴136に螺着可能に係合され、第一の部材100に対する第二の部材120の移動を防止するように構成された位置付けねじ162を備える。
【0049】
一つの例では、試験機において、アキシアル荷重34を試験物80の軸に実質的に位置合わせをする方法で、第二の部材120は第一の部材100に対して移動可能となる。別の例では、試験機において、試験物80は近位端部92及び遠位端部94を有し、近位端部92は第一の部材100又は第二の部材120に取り付けられ、凹面102及び凸面122は試験物80の遠位端部94におおよそ隣接して配置された曲率中心146を有する。一つの例では、試験機において、凹面102及び凸面122の各々は周囲を有し、凸面122の周囲は凹面102の周囲より大きいとする。別の例では、試験機において、凹面102と凸面122との間に位置する潤滑剤の層が含まれる。
【0050】
一つの態様では、試験物80の荷重軸への位置合わせの方法が開示され、方法は、試験物80を第一の部材100及び第二の部材120を備えるレベリング装置98に結合するステップであって、第一の部材100は凹面102を有し、第二の部材120は凹面102に係合される凸面122を有することを特徴とするステップ、最初のアキシアル荷重36を試験物80に負荷するステップ、第二の部材120が第一の部材100に対して新たに方向付けられるようにアキシアル荷重34の負荷に応じて凸面122を凹面102に対して移動させるステップ、第二の部材120の第一の部材100に対する新たな方向付けに応じて試験物80をアキシアル荷重軸32に位置合わせするステップ、第二の部材120の第一の部材100に対する方向付けを調節するためにレベリング装置98の少なくとも一つの位置付け装置160を調節するステップ、及び位置付け装置160の調節に応じて試験物80のアキシアル荷重軸32に対する位置合わせを調節するステップを含む。
【0051】
一つの変形例では、方法は、最後のアキシアル荷重40を最初のアキシアル荷重36より大きい大きさを有する試験物80に負荷するステップをさらに含む。別の変形例では、方法は、アキシアル荷重軸32に沿って見られるときに、凹面102及び凸面122のインターフェースがレベリング装置に結合された試験物80のエリアを取り囲むインターフェース周囲144を規定するようなサイズ及び構成の凹面102及び凸面122を提供するステップをさらに含むことができる。さらに別の変形例では、方法は、第一の部材100に対する第二の部材120の移動を防止するように構成された位置付けねじ162として位置付け装置160を提供するステップをさらに含む。一つの例では、方法は、試験品80が近位端部92及び遠位端部94を有し、近位端部92がレベリング装置98に結合されることを特徴とし、方法は、曲率中心146が遠位端部94の上に配置された状態で凹面102及び凸面122を形成するステップをさらに含む。別の例では、方法は、アキシアル荷重34の負荷中に試験物80の少なくとも一つの場所で応力を測定するステップ、及びその場所で測定された応力がその場所で試験物80の予測された応力に実質的に等しくなるまでアキシアル荷重軸32への試験物80の位置合わせを調節するために、位置付け装置160を調節するステップをさらに含む。
【0052】
本開示のさらなる修正及び改良が当業者には明らかであろう。ここで述べられ図示されるパーツの特定の組み合わせは、単に本開示のある実施形態を表すことを目的としており、本開示の精神及び範囲内での別の実施形態又は装置を限定することを目的とするものではない。