【文献】
LG Electronics,Consideration on Resource Allocation for Relay Backhaul Link,R1-090222,フランス,3GPP,2009年 1月 8日,paragraph 2
【文献】
LG Electronics,Consideration on Resource Allocation for Relay Backhaul Link,R1-090790,フランス,3GPP,2009年 2月 3日,paragraph 2
【文献】
CMCC,Text proposal for TR36.814 on Relay backhaul,3GPP TSG-RAN WG1#56b R1-091565,フランス,3GPP,2009年 2月13日,paragraph 9.1
【文献】
CMCC,Text proposal eNB-to-Relay backhaul,3GPP TSG-RAN WG1#57 R1-091832,フランス,3GPP,2009年 2月13日,paragraph 9.1
【文献】
LG Electronics,Comparison of in-band relaying methods in FDD mode,R1-090664,フランス,3GPP,2009年 2月 3日,p.1-7
【文献】
LG Electronics,UL subframe stealing for in-band relaying in TDD mode,R1-090665,フランス,3GPP,2009年 2月 3日,p.1-6
【文献】
LG-Nortel,Requirements and Configurations of Relay in Various Environments,R1-090566,フランス,3GPP,2009年 2月 6日,p.1-12
【文献】
Qualcomm Europe,Comparing Relay Support with MBSFN and Blank Subframes,R1-084515,フランス,3GPP,2008年11月14日,paragraph 2.4,figure 3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
近年、無線通信システムは、高速データ通信を円滑にサポートしてより多くの通話量をサポートするために、サービス周波数帯域を次第に高くし、セル半径を次第に小さくしており、従来の中央集中的なセルラ無線ネットワーク方式を今後もそのまま運用するには多くの問題がある。すなわち、基地局の位置が固定されている従来の方式においては、無線リンク構成の柔軟性が劣るので、トラフィック分布や通話要求量の変化が大きい無線環境では効率的な通信サービスを提供することが困難である。
【0003】
上記問題を解決するための方法として、LTE−Advanced(Long Term Evolution Advanced)システム又はE−UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)システムと呼ばれる次世代無線通信システムにおいては、リレー(relay)、より具体的にはマルチホップリレー(multi-hop relay)を考慮している。リレーシステムは、セル領域内に存在する部分的な不感地帯をカバーしてセルサービスエリアを広げることができ、システム容量を増大させることができるだけでなく、サービス要求が相対的に少ない初期導入段階で設置コストの負担を軽減することができるという利点がある。
【0004】
リレーシステムにおける基地局と端末との間の通信チャネルは、基地局と端末との直接接続により形成されることもあり、リレーノード(Relay Node; RN)を介するように形成されることもある。ここで、基地局とリレーノードとの間に形成される通信チャネルをバックホールリンクという。
【0005】
バックホールリンクチャネルによる通信方式は、インバンドバックホール(in-band backhaul)方式とアウトバンドバックホール(out-band backhaul)方式に分けられる。インバンドバックホール方式は、バックホール通信と端末通信とで周波数リソースを動的に共有する方式であり、アウトバンドバックホール方式は、バックホール通信が端末通信と異なる周波数リソースを使用して行われる方式である。
【0006】
通常、バックホールリンクでバックホール信号を送信する場合は、通信環境などによって伝播遅延(propagation delay)が発生する。よって、バックホールリンクで送信されるバックホール信号が伝送遅延を考慮して設計されるため、バックホールリンクチャネルの使用可能なリソースは、固定されるのではなく、通信環境によって変更される。
【0007】
すなわち、伝送遅延の大きい通信環境では、バックホール信号に使用可能なリソースが減少し、伝送遅延の相対的に小さい通信環境では、バックホール信号に使用可能なリソースが相対的に増加する。
【0008】
このような場合、バックホール信号に含まれる基準信号は、バックホール信号に使用可能なリソースの量に応じて変更されるように設計する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、バックホール信号に使用可能なリソースの量が変更されても効果的に使用することのできるバックホール基準信号割り当て方法、並びにそれを用いたデータ送信方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本発明の一実施形態によるデータ送信方法は、リレー方式の通信システムのデータ送受信方法において、制御信号が割り当てられる制御信号送信区間とダウンリンクデータが割り当てられるデータ送信区間とから構成されるダウンリンクチャネルのサブフレームリソース要素で、前記データ送信区間の最初の所定数のシンボル送信区間をガード区間(guard period)に設定する段階と、前記データ送信区間のシンボルに対して基準信号を割り当てる段階と、前記基準信号が割り当てられたシンボルのうち前記ガード区間に該当するシンボルをパンクチャ(puncturing)する段階と、前記基準信号が割り当てられた信号を送信する段階とを含み、前記基準信号が割り当てられた信号を受信したリレーノードは、前記パンクチャされた基準信号を除いてチャネル推定を行うことを特徴とする。
【0011】
好ましくは、前記ガード区間は、1つないし4つのシンボルで構成され、前記リレーノードが送信モードから受信モードへのモード移行を行う区間であることを特徴とする。
【0012】
好ましくは、前記データ送信区間の最後の1つないし4つのシンボルを追加ガード区間にさらに設定し、前記追加ガード区間は、前記リレーノードが受信モードから送信モードへのモード移行を行う区間であることを特徴とする。
【0013】
好ましくは、前記サブフレームは、前記リレーノードが基地局からバックホール信号を受信するMBSFN(Multicast Broadcast Single Frequency Network)サブフレームであることを特徴とする。
【0014】
好ましくは、前記サブフレームは、アップリンク信号受信区間をさらに含み、前記サブフレームは、ダウンリンクサブフレームとアップリンクサブフレームとの間に存在し、前記データ送信区間でダウンリンク信号を送信し、前記アップリンク信号受信区間でアップリンク信号を受信することのできる特殊サブフレーム(special subframe)であることを特徴とする。
【0015】
好ましくは、前記基準信号は、チャネル状態に関する情報を取得するための共通基準信号(Common Reference Signal; CRS)、又は送信信号を復調するための専用基準信号(Dedicated Reference Signal; DRS)であることを特徴とする。
【0016】
上記目的を達成するための本発明の他の実施形態によるデータ送信方法は、リレー方式の通信システムのデータ送受信方法において、制御信号が割り当てられる制御信号送信区間とダウンリンクデータが割り当てられるデータ送信区間とから構成されるダウンリンクチャネルのサブフレームリソース要素で、前記データ送信区間の最初の所定数のシンボル送信区間をガード区間に設定する段階と、前記サブフレームリソース要素に対して基準信号割り当てシンボルを決定する段階と、前記ガード区間を除いたデータ送信区間のシンボルに対して前記基準信号を割り当てる段階と、前記基準信号が割り当てられた信号を送信する段階とを含む。
【0017】
好ましくは、前記ガード区間は、1つないし4つのシンボルで構成され、リレーノードが送信モードから受信モードへのモード移行を行う区間であることを特徴とする。
【0018】
好ましくは、前記データ送信区間の最後の1つないし4つのシンボルを追加ガード区間にさらに設定し、前記追加ガード区間は、リレーノードが受信モードから送信モードへのモード移行を行う区間であることを特徴とする。
【0019】
好ましくは、前記サブフレームは、リレーノードが基地局からバックホール信号を受信するMBSFNサブフレームであることを特徴とする。
【0020】
好ましくは、前記サブフレームは、アップリンク信号受信区間をさらに含み、前記サブフレームは、ダウンリンクサブフレームとアップリンクサブフレームとの間に存在し、前記データ送信区間でダウンリンク信号を送信し、前記アップリンク信号受信区間でアップリンク信号を受信することのできる特殊サブフレームであることを特徴とする。
【0021】
好ましくは、前記基準信号は、チャネル状態に関する情報を取得するための共通基準信号(CRS)、又は送信信号を復調するための専用基準信号(DRS)であることを特徴とする。
【0022】
上記目的を達成するための本発明の一実施形態によるデータ送信装置は、リレー方式の通信システムのデータ送受信装置において、制御信号が割り当てられる制御信号送信区間とデータが割り当てられるデータ送信区間とから構成されるダウンリンクチャネルのサブフレームリソース要素で、前記データ送信区間の最初の所定数のシンボル送信区間をガード区間に設定し、前記データ送信区間のシンボルに対して基準信号を割り当てる信号割り当て部と、前記基準信号が割り当てられたシンボルのうち前記ガード区間に該当するシンボルをパンクチャするパンクチャ部と、前記基準信号が割り当てられた信号を送信する送信部とを含む。
【0023】
好ましくは、前記ガード区間は、1つないし4つのシンボルで構成され、リレーノードが送信モードから受信モードへのモード移行を行う区間であることを特徴とする。
【0024】
好ましくは、前記データ送信区間の最後の1つないし4つのシンボルを追加ガード区間にさらに設定し、前記追加ガード区間は、リレーノードが受信モードから送信モードへのモード移行を行う区間であることを特徴とする。
【0025】
好ましくは、前記サブフレームは、リレーノードが基地局からバックホール信号を受信するMBSFNサブフレームであることを特徴とする。
【0026】
好ましくは、前記サブフレームは、アップリンク信号受信区間をさらに含み、前記サブフレームは、ダウンリンクサブフレームとアップリンクサブフレームとの間に存在し、前記データ送信区間でダウンリンク信号を送信し、前記アップリンク信号受信区間でアップリンク信号を受信することのできる特殊サブフレームであることを特徴とする。
【0027】
好ましくは、前記基準信号は、チャネル状態に関する情報を取得するための共通基準信号(CRS)、又は送信信号を復調するための専用基準信号(DRS)であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、伝送遅延によりバックホール信号に使用可能なリソースが変更された場合、バックホール基準信号をバックホール信号に使用可能なリソースの量に応じて変更して送信することができる。
【0029】
また、受信機は、本発明によるバックホール基準信号が割り当てられたバックホール信号を受信することにより、さらに効果的なチャネル測定及びデータ復調を行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明するが、図面番号に関係なく同一又は類似の構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。また、本発明を説明するにあたって、関連する公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不明にすると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。なお、添付図面は本発明の思想を容易に理解できるようにするためのものにすぎず、添付図面により本発明の思想が制限されるように解釈されてはならないことに留意すべきである。
【0032】
本発明の通信システムは、音声やパケットデータなどの様々な通信サービスを提供するためのシステムであって、基地局、リレーノード、及び端末を含む。以下、LTEシステム又はLTE−Advancedシステムを代表例として説明する。
【0033】
本発明の端末は、SS(Subscriber Station)、ユーザ端末(User Equipment:UE)、ME(Mobile Equipment)、移動局(Mobile Station:MS)などと呼ばれ、携帯電話、PDA、スマートフォン、ノートブックコンピュータなどのように通信機能を備えた携帯可能な機器、又はPC、車両搭載装置などのように携帯不可能な機器を含む。
【0034】
本発明のリレーノードは、リレー、中継局、RS(Relay Station)などと呼ばれ、基地局と端末との間に設置されて送受信信号を中継することにより、セル領域内に発生する部分的な不感地帯をカバーしてセルサービスエリアを広げることができ、システム容量を増大させる役割を果たす。リレーノードは、基地局と端末との間で発生するデータトラフィックを効果的に中継するために、マルチホップで構成することもでき、1つの位置に固定して運用してもよく、移動性を有するようにしてもよい。
【0035】
本発明の基地局とは、端末と通信を行う固定局をいい、eNB(evolved-NodeB)、基地局(Base Station:BS)、基地局(Base Transceiver System:BTS)、アクセスポイントなどの用語に代えてもよい。1つの基地局には1つ以上のセルが存在し、基地局間ではユーザトラフィック又は制御トラフィックの伝送のためのインタフェースが使用される。また、ダウンリンクとは、基地局から端末への通信チャネルを意味し、アップリンクとは、端末から基地局への通信チャネルを意味する。
【0036】
本発明の無線通信システムに適用される多元接続方式は、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access:CDMA)、時分割多元接続(Time Division Multiple Access:TDMA)、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access:FDMA)、SC−FDMA(Single Carrier-FDMA)、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:OFDMA)、又は公知の他の変調技術などの多元接続方式を全て含む。
【0037】
また、前記ダウンリンク送信のための多元接続方式と前記アップリンク送信のための多元接続方式とは異なってもよい。例えば、ダウンリンクはOFDMA方式を用い、アップリンクはSC−FDMA方式を用いてもよい。
【0038】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。添付図面を参照して説明するにあたって、図面番号に関係なく同一又は対応する構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0039】
図1は、3GPP LTEシステムの時分割複信方式(TDD)フレーム構造を示す図である。
【0040】
図1を参照すると、3GPP LTEシステムのフレームは、10個のサブフレーム(サブフレーム#0〜サブフレーム#9)から構成される。サブフレームは、ノーマルCP(Normal Cyclic Prefix)では7個の直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiple:OFDM)シンボルで構成され、拡張CP(Extended Cyclic Prefix)では6個のOFDMシンボルで構成されるようにしてもよい。
【0041】
ダウンリンク送信とアップリンク送信間のスイッチングポイント(switching point)には特殊サブフレームが配置される。特に、アップリンク送信からダウンリンク送信への移行(スイッチング)は、単にセル内(intra-cell)移行であるのに対して、ダウンリンク送信からアップリンク送信への移行は、基地局からの高電力のダウンリンク送信が隣接基地局のアップリンク受信に干渉することがあるので、ダウンリンク送信からアップリンク送信へのスイッチングポイントに前記特殊サブフレームが要求される。
【0042】
前記特殊サブフレームは、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、GP(Guard Period)、及びUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)から構成される。前記特殊サブフレームは、1ms以下で構成してもよい。GPは、ハードウェアのスイッチング所要時間をカバーして基地局と端末間の伝播遅延を補償するタイミングアドバンス(timing advance)のための区間であって、特に、ダウンリンク信号のマルチパス遅延によりアップリンクで生じる干渉を除去するためのガード区間として用いられる。DwPTSは、制御情報及びデータのダウンリンク送信のための区間であって、一般的なダウンリンクサブフレームとして理解することができ、特に、初期セル探索、同期化、又はチャネル推定に用いられる。UpPTSは、アップリンク送信のための区間であって、特に、基地局のチャネル推定のためのSRS(Sounding Reference Signal)送信と端末のアップリンク送信の同期を取るための縮約されたランダム・アクセス・チャネル(Random Access Channel:RACH)送信に用いられる。
【0043】
表1は、3GPP LTEシステムのTDDモードにおけるアップリンクサブフレーム及びダウンリンクサブフレームの配置に応じて設定可能なフレーム構造を示す。表1において、「D」とはダウンリンクサブフレームを、「U」とはアップリンクサブフレームを、「S」とは特殊サブフレームを意味する。
【0045】
表1に示した通り、7つの設定可能なTDDサブフレームの配置が存在し、設定0〜2、6は、5ms周期でダウンリンクからアップリンクに移行され、設定3〜5は10ms周期でダウンリンクからアップリンクに移行され、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチングポイントに特殊サブフレームが位置する。
【0046】
表2は、3GPP LTEシステムにおける特殊サブフレームの設定可能な構成を示す。前述したように、特殊サブフレームは、DwPTS、GP、及びUpPTSから構成される。表2において、「Ts」とは、基本時間単位(basic time unit)又はサンプリングタイム(sampling time)を意味し、1/(15000×2048)(秒)と定義される。ノーマルCPの場合は9つの組み合わせが可能であり、拡張CPの場合は7つの組み合わせが可能である。
【0048】
図2は、本発明が適用されるリレー方式の無線通信システムを説明するための概念図である。
【0049】
図2に示すように、無線通信システム10は少なくとも1つの基地局11を含む。各基地局11は1つ以上のセル17a、17b、17cに通信サービスを提供することができ、さらに、各セル17a、17b、17cは複数のセクタ(図示せず)に分けられる。端末13は少なくとも1つの基地局11と通信を行うことができる。
【0050】
基地局11は、端末13と通信チャネルを形成する上で、端末13との直接リンク21でチャネルを形成することもでき、リレーノード15を介するリンク23、25で端末14とのチャネルを形成することもできる。ここで、基地局11とリレーノード15との間に形成されたチャネル23、特にダウンリンクチャネルをバックホールリンクという。例えば、3GPP LTEシステムにおいて、バックホールリンク23は、基地局11からリレーノード15にデータが送信されるR−PDSCH(Relay Physical Downlink Shared Channel)及び制御情報が送信されるR−PDCCH(Relay Physical Downlink Control Channel)を含んでもよい。
【0051】
一般に、リレーノード15は、同一の周波数帯域内で受信と送信を同時に行えないものと仮定されるが、これは、リレーノード15が同時送受信機能をサポートするためには、複雑度の高い動作が要求されるので、設置コストを増加させるからである。
【0052】
よって、リレーノード15は、基地局11からバックホールリンク23の信号を受信する間、リレーノード自身に接続された端末14にダウンリンク信号を送信することができない。リレーノード15から端末14に送信されなければならないダウンリンク25の信号が空白(blanked)になった場合、端末14は、ダウンリンク25の信号に含まれて受信されなければならないパイロット信号又は基準信号も正常に受信することができなくなる。
【0053】
前記パイロット信号又は基準信号は、送信側と受信側のどちらも知っている所定の伝送信号であって、伝送チャネルを介して送信側から受信側に受信される際の伝送信号の歪みの程度を把握するための信号である。一般に、前記基準信号は、チャネル情報の取得のための目的及び/又はデータ復調のための目的で使用され、セル内の全ての端末が共有するセル固有共通基準信号(Cell-specific Reference Signal, Common Reference Signal; CRS)と、特定の端末のみのための専用基準信号(DRS)とを含む。
【0054】
CRSは、チャネル状態に関する情報の取得及びハンドオーバー測定などのために使用され、端末は、CRSを測定してCQI(Channel Quality Information)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、RI(Rank Indicator)などのフィードバック情報を基地局11又はリレーノード15に通知し、基地局11又はリレーノード15は、端末14から受信したフィードバック情報を利用してダウンリンク周波数領域のスケジューリングを行うことができる。
【0055】
一般に、端末14は全てのダウンリンク25のサブフレームで基準信号を期待するため、基地局11からバックホールリンク23の信号を受信しようとするリレーノード15は、リレーノード自身に接続された端末14にダウンリンク25の信号が空白になることを通知しなければならない。リレーノード15がこのような通知をすることなくバックホール信号を受信した場合、端末14は全てのダウンリンク25のサブフレームで基準信号を期待するため、端末のチャネル測定結果(channel measurement)が非常に悪くなる。
【0056】
上記問題を解決するために、リレーノード15が基地局11からバックホール信号を受信するサブフレームとして、MBSFNサブフレーム又は特殊サブフレームを用いる方法を考慮することができる。
【0057】
図3は、MBSFNサブフレームを用いたバックホールリンク信号の構造を示す図である。
【0058】
基地局から送信されるMBSFNサブフレームを用いたバックホールリンク信号は、制御チャネル送信区間301と、バックホール信号送信区間305と、ガード区間303、307とを含む。
【0059】
制御チャネル送信区間301は、基地局11と直接リンクで接続された端末13の制御信号が送信されるPDCCH(Physical Downlink Control Channel)区間であり、少なくとも1つないし4つのOFDMシンボル送信区間から構成される。リレーノード15は、基地局11の制御チャネル送信区間301ではリレーノードに接続された端末14に制御信号を送信し、図示のように、リレーノード15の制御信号送信区間311は、少なくとも1つないし4つのOFDMシンボル送信区間から構成される。
【0060】
また、制御チャネル送信区間301とバックホール信号送信区間305との間には、リレーノード15の送信モード(Tx)から受信モード(Rx)への移行のための遷移ギャップ(transition gap)に該当するガード区間303が配置される。場合によっては、基地局はガード区間301でガーベジ信号(garbage signal)を送信する。ここで、ガーベジ信号は、基地局が送信する意味のない任意の信号、又は基地局が送信部の電源を切っていない状態で特に信号を送信することなく待機中に検出される任意の信号である。基地局がガーベジ信号を送信する時間は、リレーノードにはガード区間として認識される。同様に、バックホール信号送信区間305以降には、リレーノード15の受信モード(Rx)から送信モード(Tx)への移行のための遷移ギャップに該当するガード区間307が配置される。
【0061】
従って、リレーノード15は、遷移ギャップに該当するガード区間303、307のシンボルで信号を受信したり送信することができなくなる。よって、リレーノード15が必ず受信しなければならない信号は、リレーノード15が遷移を行う区間のシンボルではなく、遷移動作を終了した区間のシンボルで送信しなければならない。このような理由で、リレーノード15がバックホールリンクサブフレームにおいて実際にバックホールとして使用できるサブフレームのシンボルの数には制限が生じる。
【0062】
バックホールの設計方式によって、バックホールリンクで送信されるサブフレームは、リレーノード15が信号を受信できない可変区間303、307と、リレーノード15が信号を受信できる固定区間315に分けられる。可変区間303、307は、図示のように、リレーノードの送信区間311と、送信モードから受信モードに移行する遷移区間303又は受信モードから送信モードに移行する遷移区間307のガード区間に対応する時間区間のシンボルに該当する。
【0063】
可変区間303、307は、バックホールの設計方式によって、同時に存在するか又は1つだけ存在し、例えば、リレーノード15の受信モードから送信モードに移行する遷移区間307は、リレーのタイミング設計によっては省略されることがある。
【0064】
バックホール信号送信区間305は、リレーノード15のバックホールダウンリンク信号が送信される区間であり、リレーノード15は、バックホール信号送信区間305で基地局11からバックホール信号を受信(315)し、このとき、リレーノード15に接続された端末14は、端末自身に伝達されるダウンリンク信号が存在しないことが分かり、MBSFNサブフレームにおいては基準信号の測定を行わない。つまり、MBSFNサブフレームを受信サブフレームに設定することにより、従来の端末14の測定障害を誘発することなく、リレーノード15は、端末14への送信を中止し、バックホール信号を受信することができる。
【0065】
図4は、特殊サブフレームを用いたバックホールリンク信号の構造を示す図である。
【0066】
特殊サブフレームは、
図1を参照して前述したように、DwPTS401、GP403、407、バックホール信号領域405、及びUpPTS409から構成される。
【0067】
まず、基地局は、DwPTS区間401で端末にダウンリンク信号を送信する。リレーノードも、DwPTS区間411で端末にダウンリンク信号を送信することができる。
【0068】
次に、リレーノードがGP区間403で送信モードと受信モードのモード移行を行う際に、基地局は、GP区間403に対応する時間の間ガーベジ信号を送信する。
【0069】
次に、基地局は、GP区間407に到達するまでバックホール信号をリレーノードに送信する。GP区間407とは、基地局が受信モードに移行して端末又はリレーノードからのアップリンク信号の受信を準備するガード区間を意味する。次に、基地局は、UpPTS区間409で端末又はリレーノードからのアップリンク信号を受信する。
【0070】
特殊サブフレーム構造のバックホールリンク信号の場合、端末13、14は、特殊サブフレームのDwPTS部分ではCRSを期待するが、残りの部分(GP、UpPTS)ではCRS測定を行わない。よって、基地局11はGP及びUpPTS部分にバックホールデータを含めてリレーノード15に送信することができる。
【0071】
以上、
図3及び
図4を参照して説明したMBSFNサブフレーム及び特殊サブフレームは、ガード区間の存在により、リレーノード15において信号を受信できるバックホール信号送信区間305、405が通信環境に応じて変化する。
【0072】
例えば、伝播遅延の大きい通信環境では、伝播遅延を補償するために、ガード区間を相対的に長くすることにより、バックホール信号に使用可能なリソースが減少し、伝播遅延の相対的に小さい通信環境では、ガード区間を相対的に短くすることにより、バックホール信号に使用可能なリソースが相対的に増加する。
【0073】
本発明においては、バックホール信号に使用可能なリソースが変更された場合に受信側の性能劣化を起こさないバックホール基準信号設計方法を提案する。
【0074】
図5〜
図7は、固定された位置にバックホール基準信号が割り当てられる実施形態を示す図である。
【0075】
図5に示すように、バックホール基準信号(RS)は、バックホール信号領域の中央の固定された位置に割り当てられてもよい。
図5の(a)においては、バックホール信号領域として割り当てることができるOFDMシンボルの数が計11個であり、
図5の(b)においては、バックホール信号領域として割り当てることができるOFDMシンボルの数が計7個である。
図5に示すように、全データ領域の中央に位置する基準信号は、PUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)でもよく、チャネル状態に関する情報を取得するためのセル固有共通基準信号(CRS)又は/及び送信信号を復調するための専用基準信号(DRS)でもよい。
【0076】
図6及び
図7は、本発明の他の実施形態による固定された位置にバックホール基準信号が割り当てられたバックホールリンク信号の構造を示す図である。
【0077】
図6に示すように、バックホール基準信号(RS)は、バックホール信号領域の両側縁部の固定された位置に割り当てられてもよい。また、
図7に示すように、バックホール基準信号(RS)は、バックホール信号領域の両側縁部から中央に1つ又はそれ以上のOFDMシンボルの数だけシフトした領域に割り当てられてもよい。同様に、
図6の(a)及び
図7の(a)においては、バックホール信号領域として割り当てることができるOFDMシンボルの数が計11個であり、
図6の(b)及び
図7の(b)においては、バックホール信号領域として割り当てることができるOFDMシンボルの数が計7個である。また、前記基準信号は、チャネル状態に関する情報を取得するためのセル固有共通基準信号(CRS)又は/及び送信信号を復調するための専用基準信号(DRS)でもよい。
【0078】
図8は、本発明のさらに他の実施形態によるMBSFNサブフレームベースの基準信号割り当て方法を示す図である。
【0079】
まず、送信側及び受信側においては基準信号がPDCCHの送信以降に送信されると仮定する。その後、送信側は、バックホール信号領域内に存在する基準信号のみを送信し、バックホール信号領域外に存在する基準信号が割り当てられるシンボルはパンクチャする。
図8の(a)は、10個のOFDMシンボル送信区間がバックホール信号領域として割り当てられた場合の基準信号割り当て方法を示し、
図8の(b)は、8個のOFDMシンボル送信区間がバックホール信号領域として割り当てられた場合の基準信号割り当て方法を示す。
【0080】
送信側は、CRS、DRS、又はMBSFN RSに従って基準信号が割り当てられるシンボルを決定する。その後、送信側は、バックホール信号領域内でのみ基準信号が割り当てられたシンボルを受信側に送信し、ガード区間に該当する基準信号が割り当てられたシンボルはパンクチャする。つまり、受信側は、バックホール信号領域内の区間で送信される基準信号のみを受信して処理することにより、チャネル測定などの性能劣化を防止することができる。
図8の(b)を参照すると、4番目のOFDMシンボル送信区間はガード区間に該当するので、4番目のOFDMシンボルに割り当てられる基準信号シンボルはパンクチャし、13番目のOFDMシンボル送信区間もガード区間に該当するので、13番目のOFDMシンボルに割り当てられる基準信号シンボルもパンクチャすることが分かる。
【0081】
前記基準信号は、チャネル状態に関する情報を取得するためのセル固有共通基準信号(CRS)又は/及び送信信号を復調するための専用基準信号(DRS)でもよい。
【0082】
図9は、本発明のさらに他の実施形態による特殊サブフレームベースの基準信号割り当て方法を示す図である。
【0083】
図8のMBSFNサブフレームと同様に、
図9に示す特殊サブフレームにおいても、ガード区間に該当する基準信号割り当てシンボルをパンクチャする。つまり、受信側は、バックホール信号領域内の区間で送信される基準信号のみを受信して処理することにより、チャネル測定などの性能劣化を防止することができる。
【0084】
前記基準信号は、チャネル状態に関する情報を取得するためのセル固有共通基準信号(CRS)又は/及び送信信号を復調するための専用基準信号(DRS)でもよい。
【0085】
図10は、本発明の一実施形態によるデータ送信装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【0086】
図10に示すように、送信装置は、制御部110、送信部120、及び受信部130を含む。
【0087】
制御部110は、制御信号が割り当てられる制御信号送信区間とデータが割り当てられるデータ送信区間とから構成されるダウンリンクチャネルのサブフレームリソース要素で、前記データ送信区間の最初の所定数のシンボル送信区間をガード区間に設定し、前記データ送信区間のシンボルに対して基準信号を割り当てる信号割り当て部111と、前記基準信号が割り当てられたシンボルのうち前記ガード区間に該当するシンボルをパンクチャするパンクチャ部113とを含む。また、送信部120は、前記基準信号が割り当てられた信号を受信側に送信する。
【0088】
前述したように、前記サブフレームは、MBSFNサブフレーム又は特殊サブフレームでもよく、前記基準信号は、CRS、DRS、又はMBSFN RSのいずれか1つでもよい。
【0089】
以上説明した本発明による方法は、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組み合わせとして実現されてもよい。例えば、本発明による方法は、記憶媒体(例えば、端末の内部メモリ、フラッシュメモリ、ハードディスクなど)に保存することができ、プロセッサ(例えば、端末の内部マイクロプロセッサ)により実行されるソフトウェアプログラム内にコード又はコマンドで実現することができる。
【0090】
以上、本発明の好ましい実施形態を例に説明したが、本発明の範囲はこれらの特定の実施形態に限定されるものではないので、本発明は本発明の思想及び請求の範囲に記載された範疇内において様々な形態に修正、変更又は改善することができる。