(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記保持針が、前記第1の駆動歯車セットおよび前記第2の駆動歯車セットを係合するように構成される複数の離間歯つきピニオンをさらに備え、離間歯つきピニオンが、前記保持針の独立または同時な回転および移動を可能にするように構成される、請求項1に記載の駆動アセンブリ。
第1の駆動歯車セットが、前記ブリッジ部材が移動するとともに、前記保持針を前記ブリッジ部材に対して移動して、前記保持針が、前記ハウジング内において前記ブリッジ部材の2倍遠くまで移動するように構成される、請求項2に記載の駆動アセンブリ。
固定ラック歯車をさらに備え、前記ブリッジ部材が移動して、前記ブリッジ部材に対する前記保持針の移動を作動するとともに、第1の駆動歯車セットが、前記ラック歯車により回転するように構成される、請求項3に記載の駆動アセンブリ。
前記ブリッジ部材が、前記保持針上に突き刺すために前記果物1単位を解放するように構成される摩擦クラッチアクチュエータをさらに含む、請求項1に記載の駆動アセンブリ。
前記保持針が、固定ロック収容部を係合して、前記第2の駆動歯車セットが、前記先端に対して前記保持スパイクを回転できるように構成される前記先端に結合されるロック基部をさらに備える、請求項6に記載の駆動アセンブリ。
前記垂直分割刃が、上部刃先および下部刃先を含んで、前記果物1単位が前記移動経路に沿ったいずれかの方向に垂直分割刃を越えて移動するとともに、垂直に分割されてもよいようにする、請求項8に記載の切断アセンブリ。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、本発明による果物1個8を消費用に調製するための装置10の実施形態を示す。装置10は、装置10の様々なサブアセンブリのそれぞれを収容する主ハウジング12を含む。主ハウジング12は、洗浄アセンブリの作動用電子機器および配管を受け入れるように構成される後方ハウジング部分14と、カップ収容部18および切断区域20を含む前方ハウジング部分16と、取り外し可能なトレイ24を保持するように構成され、果物1個8の様々な部分を分配および処理するように構成される下部ハウジング部分22とを備える。装置10は、果物1個8をカップ収容部18で受け入れ、果物1個8の寸法に基づいて所望の切断動作を決定し、果物1個8から複数の消費可能な果物片を切断し、送達および顧客による消費のために、消費可能な果物片を取り外し可能なトレイ24内に分配するように構成される。こうして、装置10により、ファストフードレストランおよび同様の施設のための果物の新鮮な自動作成が可能になる。
【0028】
装置10の様々なサブアセンブリは、より明瞭に
図2に示されている。果物1個8を正確に配置し洗浄するように構成される取り外し可能なカップアセンブリ26は、カップ収容部18内に挿入可能である。装置10はまた、前方ハウジング部分16内に位置し、切断動作の間、果物1個8を移動し保持するように構成される駆動アセンブリ28を含む。切断アセンブリ30は、切断区域20内に配置され、果物1個8上で所望の切断動作を行うように動作可能である。転向器アセンブリ32は、下部ハウジング部分22に隣接する切断区域20内に位置し、消費可能な切断片および廃棄物をそれぞれの出口へ送るように動作可能である。より具体的には、転向器アセンブリ32は、代替的に、トレイ24とごみ処理装置またはゴミ容器につながる廃棄用出口(
図2に図示せず)と結合させてもよい。装置10はまた、消費可能な果物片またはハウジング12の切断区域20内の構成要素に流体を噴霧するように構成される複数の噴霧ノズル36,68を含む洗浄アセンブリ34を含む。装置10はまた、複数のセンサから情報を受信し、駆動アセンブリ28、切断アセンブリ30、転向器アセンブリ32、および洗浄アセンブリ34を作動させる信号を送信するように構成される主制御器50を後方ハウジング部分14内に含む。
【0029】
取り外し可能なカップアセンブリ26を
図3Aから
図5Dに示す。カップアセンブリ26は、外側ハウジング102と、外側ハウジング102内に堅固に取り付けられたカップ状の内側ハウジング104とを含む。カップアセンブリ26はまた、外側ハウジング102と内側ハウジング104との間に概して配置され、内側ハウジング104に対して移動するように構成されるカップ106を含む。複数の第1の把持アーム108は、内側ハウジング104に枢着され、カップアセンブリ26内に配置される果物1個8の一方の側面に係合するように構成される。複数の第2の把持アーム110もまた、内側ハウジング104に枢着され、カップアセンブリ26内に配置される果物1個8の他方の側面に係合するように構成される。カップアセンブリ26はまた、内側ハウジング104に組み込まれ、カップアセンブリ26が主ハウジング12のカップ収容部18に配置された後、洗浄溶液および消毒溶液を送達するように構成されて果物1個8を洗浄する、流体送達システム112を含む。
【0030】
図4Aに端的に示すように、外側ハウジング102は、上部ハウジング部材114と下部ハウジング部材116とを含む。当然のことながら、「上部」および「下部」の語ならびにその他の方向に関する語は、単に参照目的で使用され、通常、装置10内に配置される場合の要素の向きに従う(カップアセンブリ26は、
図3Aから
図5Cにおいて上下逆に示されている)。上部ハウジング部材114は、頂部壁118と、頂部壁118から延びるU字型の側壁120と、頂部壁118から延びる曲線を付けて作られた前方側壁122とを含む。頂部壁118は、内側ハウジング104およびカップ106の心棒部分158を受け入れるように構成される中央陥凹部分124を含む。中央陥凹部分124は、複数の装着スタッド126により取り囲まれ、これらは、内側ハウジング104を介して延びて、それにより内側ハウジング104を外側ハウジング102に結合する留め具を受け入れるように構成される。各装着スタッド126は、以下に詳述するように、内側ハウジング104と連携するローラ184を受け入れるように構成されるローラ収容部128をさらに含む。
【0031】
上部ハウジング部材114のU字型の側壁120は、前方側壁122に対向する側面上の取水口開口部130と、取水口開口部130の直下に配置されるスナップ結合器収容部132とを含む。前方側壁122は、頂部壁118の中央陥凹部分124に向けて突出する一対の内側に向かうリブ134を含む。U字型の側壁120および前方側壁122はまた、下部ハウジング部材116を支持するように構成される複数の構造リブ136を内周面に沿って含んでもよく、一部の構造リブ136は、よく知られるように、留め具を受け入れるように構成されてもよい。カップアセンブリ26が完全に組み立てられると、U字型の側壁120と前方側壁122とは共同で、内側ハウジング104およびカップ106を取り囲むように構成される閉じた周縁部を提供する。
【0032】
下部ハウジング部材116は、概して板状の外観を有し、U字型の側壁120および前方側壁122に係合するように構成される外側周辺縁部138を含む。下部ハウジング部材116はまた、完全に組み立てられた際に、内側ハウジング104およびカップアセンブリ26のその他の構成要素へのアクセスを提供するように構成される中央開口部140を含む。外側周辺縁部138と中央開口部140との間には、下部ハウジング部材116は、上部ハウジング部材114内の対応するローラ収容部128に隣接するように構成され、また、以下に詳述するように、内側ハウジング104と連携するローラ184を受け入れるように構成される複数のローラ収容部142を含む。下部ハウジング部材116はまた、
図3Aおよび
図3Bに示すように、留め具を受け入れて、下部ハウジング部材116を上部ハウジング部材114に結合するために、外側周辺縁部138の周囲に隣接して間隔を置いて配置される複数の開口部144を含む。クラッチ開口部146もまた、以下に詳述する摩擦クラッチ148の下端部148aを受け入れるために、下部ハウジング部材116内に形成される。
【0033】
下部ハウジング部材116は、上部ハウジング部材114のU字型の側壁120に沿って外側周辺縁部138から上方に突出するスナップ結合器150を含む。スナップ結合器150は、カップアセンブリ26が完全に組み立てられた状態において、スナップ結合器収容部132内に嵌るように構成される。スナップ結合器150は、カップ収容部18の後方で対応するラッチ(図示せず)に解放可能に係合して、装置10の動作の間、カップアセンブリ26を所定の位置に「ロック」するように構成される一対のばね仕掛けの突起152を含む。
【0034】
図4Bを参照すると、内側ハウジング104およびカップ106は、摩擦クラッチ148、第1の把持アーム108、および第2の把持アーム110とともに、さらに詳細に示されている。内側ハウジング104は、配水用ドーナツ型部154と、心棒部分158を含む第1のハウジング部分156と、第1のハウジング部分156上に重なるように構成される第2のハウジング部分160と、輪歯車162とを含む。
図4Bに示すように、カップ106は、第1のハウジング部分156と配水用ドーナツ型部154との間に存在するように適合され、他方、第1の把持アーム108は、第1のハウジング部分156および第2のハウジング部分160により保持されるように構成される。
【0035】
第1のハウジング部分156は、心棒部分158と、心棒部分158から下方に延びる第1の部分的に球状の壁164と、心棒部分158の反対側の端部上で、第1の部分的に球状の壁164の周囲に配置されるフランジ166とから画定される。心棒部分158は、外側ハウジング102の中央陥凹部分124に係合して嵌り、それにより内側ハウジング104を外側ハウジング102に対して堅固に配置するように構成される上端部158aを含む。心棒部分158はまた、以下に詳述するように、第1の部分的に球状の壁164に隣接して位置し、第1の把持アーム108に係合するように構成される4つの旋回軸収容部158bを含む。
【0036】
第1の部分的に球状の壁164は、壁164の周囲に間隔を置いて配置され、第1の把持アーム108の少なくとも一部分を受け入れるように適合される4つのスロット168を含む。スロット168の間には、第1の部分的に球状の壁164は、内表面164a内に溝網170が機械加工された状態、または別の方法で切られた状態で、内表面164aを含む。溝網170は、フランジ166までずっと延びている。第1の部分的に球状の壁164はまた、配水用ドーナツ型部154に向けて上方に延びる複数のドーナツ型部結合器164cを有する外表面164bを含む。ドーナツ型部結合器164cは、配水用ドーナツ型部154および溝網170と連絡する。
【0037】
フランジ166は、内側ハウジング104を外側ハウジング102の装着スタッド126に結合する留め具を受け入れるように構成される複数の開口部166aを含む。4つの旋回軸収容部166bはまた、フランジ166内に、第1の部分的に球状の壁164内の対応するスロットに168隣接して配置される。旋回軸収容部166bは、以下に詳述するように、第1の把持アーム108を係合するように構成される。フランジはまた、外周面166cを画定し、これは、前方側壁122の内側に向かうリブ134の間に配置されるように構成される第1の戻り止め172aと、U字型の側壁120内のスナップ結合器収容部132に隣接して配置されるように構成される第2の戻り止め172bとを含む(スナップ結合器150は、単に説明の目的で
図4Bに示されており、第2の戻り止め172bは組み込まれてない)。フランジ166は、外周面166cから下方に延び、第1のハウジング部分156に対して輪歯車162を正確に配置するように構成される複数の突出タブ166dをさらに含む。
【0038】
フランジ166はまた、第2の把持アーム110の枢動ピン110aまたは遊び歯車174の枢動ピン174aを受け入れるように構成される複数の装着開口部166eを含む。この点で、第2の把持アーム110は、フランジ166において内側ハウジング104に枢着される。第2の把持アーム110のそれぞれは、枢動ピン110aが下部ハウジング部材116の中央開口部140に隣接する状態で、枢動部分110bを含み、さらに、枢動部分110bから、また下部ハウジング部材116の平面のほぼ下から、放射状に延びる把持部分110cを含む。枢動部分110bは、下部ハウジング部材116の平面のほぼ上に位置して、輪歯車162に係合される歯車110dを含む。各第2の把持アーム110の把持部分110cは、
図4Aおよび
図4Bに示す位置から内側に中央開口部140に向けて回転して、カップアセンブリ26内に配置される果物1個8を掴むように構成される。
【0039】
複数の第1の把持アーム108は、4つの把持アーム108を含み、
図4Bにおいて部分的に分解されて、据え付けられた状態で示されている。第1の把持アーム108のそれぞれは、上端部の枢動部分108cにより接続される一対の並行な曲線を付けて作られた板状部材108bにより画定される第1のリム108aを含む。枢動部分108cは、心棒部分158の旋回軸収容部158bの1つと係合するように構成される。第一のリム108aはまた、板状部材108bの間に配置され、枢動部分108cから間隔を置いて配置されるカムピン108dを含む。第1の把持アーム108のそれぞれは、湾曲部材108fにより画定される第2のリム108eをさらに含み、これは、第一のリム108aの板状部材108bおよび下端部の枢動部分108gの間に延びる。枢動部分108gは、フランジ166の旋回軸収容部166bの1つと係合するように構成される。湾曲部材108fは、対応する第一のリム108aのカムピン108d上に自由に乗っている(
図5Aから
図5Cに端的に示されている)。したがって、第1の把持アーム108のカムピン108dを押圧すると、以下にさらに詳細に説明するように、第1のリム108aおよび第2のリム108eのそれぞれの回転運動を作動させる。
【0040】
第2のハウジング部分160は、第2の部分的に球状の壁176およびフランジ178により画定される。第2の部分的に球状の壁176は、第1の部分的に球状の壁164内の4つのスロット168に位置を合わせて配置されるように構成される4つのスロット180を含む。4つのスロット168の間には、第2の部分的に球状の壁176は、中空ではなく、第1の部分的に球状の壁164の内表面164aに密封状態で係合して、第1の部分的に球状の壁164と第2の部分的に球状の壁176との間で溝網170が密封されるように構成される。第2の部分的に球状の壁176はまた、心棒部分158に隣接する収容部キャップ(図示せず)を含んでもよく、各収容部キャップは、心棒部分158のそれぞれの旋回軸収容部158b内における対応する第1のリム108aの枢動部分108cを閉じるように構成される。
【0041】
第2のハウジング部分160のフランジ178は、4つの収容部キャップ178aを含み、それぞれが、第1のハウジング部分156のフランジ166のそれぞれの旋回軸収容部166b内における対応する第2のリム108eの枢動部分108gを閉じるように構成される。フランジ178はまた、第1のハウジング部分156のフランジ166内における装着開口部166eに位置合わせされる複数の装着開口部(図示せず)を含んでもよい。フランジ178は、フランジ166で第1のハウジング部分156内における溝網170に位置を合わせて配置される複数のノズルヘッド182をさらに含む。ノズルヘッド182は、カップアセンブリ26を通る水流のための出口として動作する。
【0042】
配水用ドーナツ型部154は、第1のハウジング部分156の心棒部分158を取り囲むように構成されるリング部分154aを含む。L字型の入口部分154bは、リング部分154aの一方の側面から延びる。入口部分154bは、外側ハウジング102のU字型の側壁120内における取水口開口部130に向けて突出するように構成される。入口部分154bは、当技術分野で良く知られるように、一対の留め具154cで外側ハウジング102の頂部壁118に結合されてもよい。リング部分154aは、第1の部分的に球状の壁164から上方に延びる複数のドーナツ型部結合器164cを密封状態で係合するように構成される複数の出口結合器154dをさらに含む。
図5Aから
図5Cに端的に示すように、カップアセンブリ26が完全に組み立てられると、リング部分154aは、外側ハウジング102の中央陥凹部分124に嵌るように構成される。したがって、配水用ドーナツ型部154と、第1のハウジング部分156と、第2のハウジング部分160とは共同で、流体送達システム112を画定する。流体送達システム112は、入口部分154bから、リング部分154aとドーナツ型部結合器164cと溝網170とを通って、複数のノズルヘッド182への流路を画定する。
【0043】
輪歯車162は、第2のハウジング部分160のフランジ178の下に直接隣接して位置づけられる。輪歯車162は、全周囲に複数の内側歯車歯162aと、周囲の一部に沿って位置する複数の外側歯車歯162bとを含む。カップアセンブリ26は、輪歯車162の周囲に対で配置されるローラ184をさらに含む。上述のように、ローラ184の各対は、外側ハウジング102の対応するローラ収容部128、142内において自由に回転するために配置される。ローラ184は、輪歯車162を係合して、輪歯車162を自由に回転させつつ、輪歯車162の配置を維持するように構成される旋回軸186を含む。輪歯車162はまた、第1のハウジング部分156のフランジ166上における突出タブ166dを受け入れるように構成される頂面に沿って溝162cを含む(
図5Aから
図5Cに端的に示されている)。輪歯車162の外側歯車歯162に対向する側面上に、付勢要素188が輪歯車162に結合されている。付勢要素188もまた、外側ハウジング102に結合され、ばねアセンブリ、油圧シリンダ、またはその他の公知の付勢部材を含んでもよい。付勢要素188は、輪歯車162を付勢して、第1の方向、または
図4Bにおいて「下側」(すなわち、第2の把持アーム110が位置する側)からみて時計回りに回転するように構成される。
【0044】
摩擦クラッチ148は、
図4Bでは解放位置で示されているが、輪歯車162の外側歯車歯162bを係合するように構成される。摩擦クラッチ148は、下端部148aと、歯車148bと、上端部148cとを含み、外側ハウジング102の対応する構造(図示せず)に取り付けられるように構成される。クラッチ技術においてよく知られるように、摩擦クラッチ148は、歯車148bが1つの方向へは自由に回転するが、反対方向へは回転できないように取り付けられている。摩擦クラッチ148はまた、その回転軸に沿って横方向に運動するように取り付けられて、歯車148bが、輪歯車162の外側歯車歯162と噛み合う係合位置と、
図4Bに示す解放位置との間で移動できるようにする。この点で、摩擦クラッチ148が係合位置にある場合、歯車148bは、輪歯車162が、第2の方向、または
図4Bにおいて「下側」からみて反時計回りにのみ自由に回転できるようにする。
【0045】
図4Aおよび
図4Bに示すように、第2の把持アーム110の歯車110dおよび遊び歯車174は、輪歯車162の内側歯車歯162aに係合される。摩擦クラッチ148は、通常、歯車148bが輪歯車162の外側歯車歯162bを係合する係合位置にある。したがって、第2の把持アーム110が互いに向けて内側に旋回することにより、歯車110dとの係合によって、輪歯車162は第2の方向(反時計回り)に回転することになる。付勢要素188がこの第2の方向(反時計回り)への回転に逆らって動作するが、摩擦クラッチ148の歯車148bは、輪歯車162をロックして、第1の方向(時計回り)に回転しないようにする。したがって、摩擦クラッチ148は、第2の把持アーム110が内側に回転して、果物1個8を掴む際に、輪歯車162を所定の位置にロックする。
【0046】
果物1個8を第2の把持アーム110から解放する準備ができた際、摩擦クラッチ148の下端部148aは、圧縮されて、摩擦クラッチ148を解放位置に移動してもよく、これは次いで、付勢要素188が輪歯車162を第1の方向(時計回り)に回転させることができるようにし、それにより第2の把持アーム110もまた回転させて
図4Aおよび
図4Bに示す位置に戻す。摩擦クラッチ148の下端部148aは、外側ハウジング102内におけるクラッチ開口部146を通って突出して、カップアセンブリ26が装置10から取り外される際には、摩擦クラッチ148が解放位置に手動で、あるいは、装置10の動作中には、駆動アセンブリ28上の押圧部材(
図3Bに図示せず)により、移動されてもよいようにすることが
図3Bから理解されよう。
【0047】
カップ106は、配水用ドーナツ型部154と第1のハウジング部分156との間で、内側ハウジング104の心棒部分158の周囲に配置されるように構成される。カップ106は、漏斗形をしており、上部表面106aと下部表面106bとを含む。上部表面106aは、カップ106と外側ハウジング102の中央陥凹部分124との間に配置されるコイルばね190を係合するように構成される。コイルばね190は、カップ106を内側ハウジング104に向けて下方に(
図4Bの向きにおいては上方に)付勢する。カップ106の下部表面106bは、内側ハウジング104に向けて突出する4つのカム指状部192を含む。カム指状部192は、内側ハウジング104内においてスロット168、180を通って突出し、第1の把持アーム108のカムピン108dと係合するように構成される。この点で、コイルばね190は、カムピン108dを付勢して、カム指状部192に沿って摺動させ、それにより第1の把持アーム108の第1のリム108aおよび第2のリム108eを回転する。この動作は、
図5Aから
図5Cにより明瞭に示されている。
【0048】
図5Aは、果物1個8(点線で示す)の挿入および把持に先立つ、第1の位置におけるカップアセンブリ26を示す。この第1の位置では、第2の把持アーム110は、果物1個8から離れるように回転されて、果物1個8が第2の把持アーム110を越えて移動して、第1の把持アーム108に係合できるようにする。カップ106は、コイルばね190により付勢されて、内側ハウジング104の第1のハウジング部分156と完全に係合して、カム指状部192が第1の把持アーム108のカムピン108dを上に押し上げるようにする。カムピン108dは、第1のリム108aおよび第2のリム108eの自由端部を内側ハウジング104から離れるように内側に押す。次いで、果物1個8は、カップアセンブリ26内に矢印194aの方向へ押し込まれてもよい。果物1個8は、第1の把持アーム108の第1のリム108aと係合して、矢印194bで示すように外側に押す。このことにより今度は、カムピン108dが、第2のリム108eを矢印194cで示すように外側に移動させ、カップ106を、矢印194dで示すように、コイルばね190の付勢に対抗して内側ハウジング104から離れる方向に押す。
【0049】
果物1個8がリンゴのように比較的小さい場合、第1の把持アーム108は、
図5Bに示す第2の位置に押し込まれる。この第2の位置では、カップ106はコイルばね190を部分的に圧縮する。第1の把持アーム108の第1のリム108aは、果物1個8を一方の側面に沿って動的に支持する。次いで、第2の把持アーム110は、矢印194eで示すように内側に回転されて、果物1個8の他方の側面を把持してもよい。上述したように、摩擦クラッチ148の輪歯車162との相互作用は、摩擦クラッチ148が解放位置に押されるまで第2の把持アーム110が解放するのを防ぐ。こうして、果物1個8は、以下に詳述するような、洗浄および突き刺しを含むさらなる動作のために、カップアセンブリ26内に確実に固定される。
【0050】
あるいは、果物1個8がグレープフルーツのように比較的大きい場合、第1の把持アーム108は、さらに
図5Cに示す第3の位置に押し込まれる。この第3の位置では、カップ106はコイルばね190をほとんどまたは完全に圧縮する。さらに、第1の把持アーム108の第2のリム108eは、果物1個8を一方の側面に沿って動的に支持する。第1のリム108a、第2のリム108e、およびカップ106の追加的な動作を矢印194fで示す。先の動作と同様に、第2の把持アーム110は、矢印194gで示すように内側に回転されて、果物1個8の他方の側面を把持してもよい。こうして、果物1個8は、さらなる動作のために、カップアセンブリ26内に確実に固定される。
【0051】
ひとたび果物1個8がカップアセンブリ26内に確実に固定されると、カップアセンブリ26は、
図5Dに示すようにカップ収容部18内に挿入されてもよい。この位置では、果物1個8の底部は、駆動アセンブリ28による突き刺しのために、第2の把持アーム110の間で露出される。この突き刺し動作に先立って、果物1個8は、水と約150ppmの過酢酸(別名ペルオキシ酢酸、PAA)との混合物を噴霧される。過酢酸は、果物1個8の表面上にある全表面微生物の99.9%を死滅させる。水/PAA混合物は、流体送達システム112により果物1個8に送達される。配水用ドーナツ型部154の入口部分154bは、後方ハウジング部分14から前方に延びる第1の供給ポート38aと、取水口開口部130を介して結合される。水/PAA混合物は、矢印196aで示すように、第1の供給のポート38aから、果物1個8を取り囲む、内側ハウジング104内のノズルヘッド182へと、流体送達システム112の流路を辿る。一部の実施形態では、第2の部分的に球状の壁176は、溝網170のノズルヘッド182に対向する反対側の端部に流れ開口部を含み、これにより、
図5Dに示すように、果物1個8の頂部上への水/PAA混合物のさらなる噴霧を可能にする。
【0052】
さらに、U字型の噴霧管40は、
図2および
図5Dに示すように、カップ収容部18の底部に沿って配置されてもよい。U字型の噴霧管40は、後方ハウジング部分14からカップ収容部18内へと前方に延びる第2の供給ポート38bに結合される。U字型の噴霧管40の自由端部は、装置10の切断区域20内へと下方に向けられた噴霧ノズル36に連絡する。しかしながら、U字型の噴霧管40は、カップアセンブリ26および果物1個8に面する上部に沿って複数の流れ開口部40aを含む。このように、水/PAA混合物は、カップアセンブリ26内における流体送達システム112の噴霧動作と同時に、矢印196bで示すように、U字型の噴霧管40を介して果物1個8の底部に送達され得る。こうして、果物1個8は、駆動アセンブリ28による突き刺し、および切断アセンブリ30による切断の準備がなされる。
【0053】
図5Dにも示すように、主ハウジング12は、後方ハウジング部分14からカップ収容部18内へ前方に延びる結合部材42またはロッドを含む。結合部材42は、カップアセンブリ26がカップ収容部18内に完全に挿入された際に、スナップ結合器150のばね仕掛けの突起152を係合するように構成される。結合器技術において容易に理解されるように、ばね仕掛け突起152は、カップアセンブリ26が主ハウジング12から取り外される際に、ユーザにより容易に排除されることもある結合力を、結合部材42に加える。しかしながら、カップアセンブリ26は、カップアセンブリ26内に配置された果物1個8の調整の間、この結合により主ハウジング12内に確実に保持される。
【0054】
図6Aおよび
図6Bは、装置10の斜視図を、切断区域20内のサブアセンブリの相互作用をより詳細に示すために、カップアセンブリ26とカップ収容部18とを取り外した状態で示す。より具体的には、
図6Aは、駆動アセンブリ28が、主ハウジング12に結合されるヨーク202と、ヨーク202から上方に延びる3つの駆動軸204a、204b、204cと、第1および第2の駆動軸204a、204b上を移動可能なブリッジ部材206と、ブリッジ部材206に対して移動可能な保持針208と、第1および第2の駆動軸204a、204bに動作可能に結合される第1のモータ210と第3の駆動軸204cに動作可能に結合される第2のモータ212とを含む駆動システムとを含むことを示す。第1および第2のモータ210、212(
図12に端的に示す)は、切断アセンブリ30に対して、ブリッジ部材206および保持針208を駆動するように構成される。切断アセンブリ30は、ブリッジ部材206の前方に配置される皮むき刃302と、ブリッジ部材206の後方に配置される回転可能な刃アセンブリ304とを含む。刃アセンブリ304は、芯取り刃306と、垂直切断刃308と、水平切断刃310と、一対のくさび割刃312と、芯外し部材314とを含み、それぞれが、保持針208上に突き刺される果物1個8上において切断動作を行うように構成される。駆動アセンブリ28および切断アセンブリ30のこれらの構成要素の具体的な動作および相互作用は、以下に詳述される。
【0055】
図6Aおよび
図6Bは、漏斗状転向器402を含む転向器アセンブリ32を示す。漏斗状転向器402は、切断区域20から廃棄物を廃棄用出口44に送り、消費可能な果物の切断片をトレイ24に送るように構成される。主ハウジング12は、切断区域20内に延び、転向器402の頂部周縁を取り囲む構造部材46をさらに含む。駆動アセンブリ28のヨーク202および駆動軸204a、204b、204cは、構造部材46上に装着されて、これらの構成要素を主ハウジング12内に正確に配置してもよい。
図6Aに端的に示すように、構造部材46はまた、部分的に漏斗状であって、廃棄物および消費可能な果物の切断片が適切な目的地へ送るために転向器32に入るのを促進する。転向器アセンブリ32およびその動作のさらなる詳細は、以下に提供される。
【0056】
駆動アセンブリ28を
図7Aから
図7Hにさらに示す。
図7Aおよび7Bでは、明確にするために、ヨーク202ならびに第1および第2のモータ210、212は取り外されている。第1の駆動軸204aは、第1の駆動歯車216に係合される上端部214aと、構造部材46またはヨーク202に回転可能に係合され、支持される下端部214bと、上端部214aと下端部214bとの間の第1の駆動軸204aの実質的な部分に沿って配置されるらせんオーガー214cとを含む。同様に、第2の駆動軸204bは、第2の駆動歯車220に係合される上端部218aと、構造部材46またはヨーク202に回転可能に係合され、支持される下端部218bと、上端部218aと下端部218bとの間の第2の駆動軸204bの実質的な部分に沿って配置されるらせんオーガー218cとを含む。第1のモータ210は、
図6Aおよび
図6Bに端的に示すような複数の駆動ベルト222により、第1および第2の駆動歯車216、220のそれぞれに操作可能に結合される。駆動ベルト222は、第1および第2の駆動歯車216、220が、第1および第2の駆動軸204a、204bを同時にかつ同じ回転速度で回転することを確保する。第1および第2の駆動軸204a、204bは、ブリッジ部材206および保持針208の並進運動を作動させるように構成される。
【0057】
駆動アセンブリ28は、第1の駆動軸204aに隣接して配置されるラック歯車224をさらに含む。ラック歯車224は、主ハウジング12に結合される上端部224aと、構造部材46またはヨーク202に結合される下端部224bと、保持針208に面し、上端部224aと下端部224bとの間に延びる歯付き側面224cとを含む。ラック歯車224および第1の駆動軸204aは、
図7Aに示すように、スペーサ部材226により係合される。スペーサ部材226は、第1の駆動軸204aの周囲に配置される円筒部分226aと、円筒部分226aから外側に延び、ラック歯車224を部分的に取り囲むH型アーム226bと、円筒部分226aから外側に延びる摩擦クラッチ226cとを含む。スペーサ部材226は、第1の駆動軸204aおよびラック歯車224に沿って自由に摺動できるが、圧縮ばね228により、第1の駆動軸204aの中間プラットフォーム214dから離れるように付勢されている。したがって、スペーサ部材226のデフォルト位置が
図7Aに示されている。摩擦クラッチアクチュエータ226cの動作は、
図8Aから
図8Fを参照して、さらに詳細に以下に説明される。
【0058】
第3の駆動軸204cは、第3の駆動歯車232に係合される上端部230aと、構造部材46またはヨーク202に回転可能に係合され、支持される下端部230bと、上端部230aと下端部230bとの間に配置される中間部分230cとを含む。第2のモータ212は、
図6Aおよび
図6Bに端的に示すようなベルト234により、第3の駆動歯車232に操作可能に結合される。第3の駆動軸204cは、以下に詳述するように、保持針208の回転を作動するように構成される。
【0059】
図7Bに端的に示すように、ブリッジ部材206は、ブリッジ部材206の対向する端部上に、第1の駆動環236aと、第2の駆動環236bとを含む。第1の駆動環236aは、第1の駆動軸204aのらせんオーガー214cを係合し、他方、第2の駆動環236bは、第2の駆動軸204bのらせんオーガー218cを係合する。第1および第2の駆動環236a、236bは、ねじ山を内側につけて、ブリッジ部材206が、それぞれのらせんオーガー214c、218cの回転に応じて、第1および第2の駆動軸204a、204bを上下に移動するように作動されるようにしてもよい。こうして、第1のモータ210は、動作されて、ブリッジ部材206を装置10の主ハウジング12内で上下に移動することができる。
【0060】
ブリッジ部材206は、保持針208を受け入れるように構成される中央開口部238をさらに含む。中央開口部238と第1の駆動環236aとの間には、ラックスロット240があり、ラック歯車224を摺動可能に受け入れるように構成される。第1の保持針駆動歯車242は、ラックスロット240内のラック歯車224と中央開口部238との間にわたるように、ブリッジ部材206に結合される。遊び歯車244もまた、中央開口部238の反対側でブリッジ部材206に結合される。第1の保持針駆動歯車242および遊び歯車244の歯は、保持針208上の歯つきピニオン266の間の空間に係合するように、概して水平に伸びる。第1の保持針駆動歯車242および遊び歯車244は、当技術分野で良く知られ、また
図7Bに示すように、標準的な歯車軸246aおよび止め輪246bでブリッジ部材206に結合される。
【0061】
中央開口部238と第2の駆動環236bとの間には、貫通孔248が提供され、第3の駆動軸204cを受け入れるように構成される。第2の保持針駆動歯車250は、貫通孔248に隣接してブリッジ部材206に結合され、第3の駆動軸204cを受け入れる。第2の保持針駆動歯車250は、第3の駆動軸204cとともに回転するように構成される。第2の保持針駆動歯車250は、複数の介在歯車254a、254b、254cにより第3の保持針駆動歯車252と係合され、これらはそれぞれ、ブリッジ部材206の下側に取り付けられる。第3の保持針駆動歯車252は、垂直に延びる外歯252aおよび内歯252bを含む。外歯252aは、介在歯車254cの1つと噛み合い、他方、内歯252bは、保持針208上の歯つきピニオン266の歯を取り囲み、これと噛み合う。したがって、第2のモータ212は、保持針208を作動させて、第3の駆動軸204c、第2の保持針駆動歯車250、および第3の保持針駆動歯車252を介して回転するようにする。ブリッジ部材206は、
図8Aから
図8Fを参照して以下にさらに詳細を説明する理由により、貫通孔248および第2の駆動環236bに隣接するブリッジ部材206から前方に突出する皮むきアクチュエータ256をさらに含む。
【0062】
図7Bに示すように、保持針208は、先端260を有する保持スパイク258と、保持スパイク258の下に延びる駆動部分262と、駆動部分262の底部に配置される先端回転機構264とを含む。保持スパイク258および先端260は、カップアセンブリ26内における果物1個8を突き刺し、次いで、後続の動作および切断動作の間、果物1個8を確実に保持するように構成される。駆動部分262は、互いに垂直方向に離間して、駆動部分262が、その長さ方向に沿って、水平および垂直の両方に効果的に歯車歯を備えるようにする複数の歯つきピニオン266を含む。この点で、歯つきピニオン266の歯は、ブリッジ部材206の下側に隣接する第3の保持針駆動歯車252の内歯252bを係合し、また、歯つきピニオン266の垂直方向の空間は、第1の保持針駆動歯車242および遊び歯車244を係合する。
【0063】
動作中、第1のモータ210は、らせん駆動オーガー214c、218cに沿ってブリッジ部材206を移動する第1および第2の駆動軸204a、204bを回転するように作動される。ブリッジ部材206が移動しているとき、歯つきピニオン266は、第1の保持針駆動歯車242および遊び歯車244の水平に延びる歯により支持される。さらに、ブリッジ部材206はまた、ブリッジ部材206が移動するときに第1の保持針駆動歯車242を回転させるラック歯車224に対して移動する。したがって、第1の保持針駆動歯車242もまた、ブリッジ部材206が移動するときに保持針208をブリッジ部材206に対して移動するように作動させる。したがって、保持針208は、ブリッジ部材206の約2倍の速さで移動する。この構成により、保持針208が、ブリッジ部材206が切断区域20の外に移動することなしに、カップアセンブリ26内までずっと移動可能であることから、装置10の高さは、コンパクトになる。当然のことながら、歯つきピニオン266は、ブリッジ部材206が移動するときに、第3の保持針駆動歯車252を介して自由に摺動する。
【0064】
また動作中、第2のモータ212は、第2の保持針駆動歯車250および第3の保持針駆動歯車252を回転する第3の駆動軸204cを回転するように作動される。第3の保持針駆動歯車252が回転しているとき、歯つきピニオン266は、第3の保持針駆動歯車252の内歯252bを係合して、保持針208が回転する。当然のことながら、歯つきピニオン266は、第1の保持針駆動歯車242および保持針208を支持する遊び歯車244を介して自由に回転する。したがって、駆動アセンブリ28により保持針208の並進および回転運動が可能となり、このことにより以下に詳述される切断ステップのそれぞれを可能となる。
【0065】
保持針208の回転可能な先端260および先端回転機構264は、
図7Cから
図7Hにさらに詳細に示される。
図7Cから
図7Eを詳しく参照すると、先端260は、二叉ヘッド260aと、保持スパイク258および駆動部分262をすべて貫通する細長いロッド260bとを含む。保持スパイク258の頂部部分258aもまた、ヘッド260aの2つの突起と位置を合わせて、また位置をずらして回転するように構成される2つの突起を含む。保持スパイク258はまた、止めねじ268で駆動部分262の鍵状の上端部262aに結合される下端部258bを含む。駆動部分262の下端部262bは、細長いロッド260bの周囲を約90度取り囲む円弧を画定する。先端回転機構264は、細長いロッド260bに止めねじ268で結合されるロック基部270と、ロック基部270と駆動部分262との間に配置されるばね264aと、ロック基部270と駆動部分262との間に配置される二重の座金264bとを含む。二重の座金264bは、駆動部分262の円弧状の下端部262bを受け入れるように構成される切り欠き部を含む。ロック基部270は、細長いロッド260bおよびばね264aを部分的に取り囲む半円の上部部分270aを含む。ロック基部270はまた、叉のある底部表面270bを含む。下部ハウジング部分22は、ブリッジ部材206および保持針208が基準位置に移動される際に、ロック基部270の叉のある底部表面270bを受け入れるように構成されるロック収容部272を含む。
【0066】
動作中、先端260は、保持スパイク258の頂部部分258aの突起と位置がずれている
図7Fにおける第1の位置から、頂部部分258aの突起と位置が合う
図7Gにおける第2の位置までの間で約90度回転されてもよい。先端260と保持スパイク258との接触面は、先端260を保持スパイク258に対して所定の位置に保持するように構成される係止歯276を含む。先端260を回転するたびに、ブリッジ部材206は、保持針208を基準位置に移動して、ロック基部270の叉のある底部部分270bが下部ハウジング部分22上でロック収容部272を係合する。このことにより、先端260の回転が妨げられ、先端260をばね264aに対して上方に押し付けられて、先端260と保持スパイク258との間の係止歯276が互いから解放される(
図7Hを参照)。次いで、第2のモータ212は、矢印278で示すように、保持針208の駆動部分262を回転するように係合される。駆動部分262の円弧状の下端部262bは、ロック基部270の半円上部部分270aの隣接する側面の一方から、ロック基部270の半円上部部分270aの隣接する側面の他方へと回転する。保持スパイク258の頂部部分258aの突起と完全に位置をずらした状態(
図7F)から、頂部部分258aと完全に位置合わせした状態(
図7G)へと回転する先端260により端的に示されるように、この相対的な回転は約90度である。次いで、ブリッジ部材206は、保持針208を上方に移動し、新しい位置で、先端260を保持スパイク258に対してロックする。
【0067】
先端260は、
図7Gに示す位置に回転されて、保持針208を果物1個8を通って容易に挿入できるようにする。次いで、カップアセンブリ26において、ひとたび先端260が果物1個8の反対側の側面から再度現れたならば、ブリッジ部材206は、保持針208を基準位置に戻して、先端260が回転されて、
図7Fに示す位置に戻るようにしてもよい。結果として、先端260の突起は、果物1個8の頂部を掴み、果物1個8を保持針208上の両方の移動方向における所定の位置に固定する。したがって、切断アセンブリ30は、果物1個8が上方に移動する間、および果物1個8が下方に移動するときの両方で、果物1個8を切断してもよい。この構成により、果物1個8の切断動作がより迅速に実行できる。
【0068】
図8Aから
図8Fに、切断アセンブリ30の皮むき刃302の動作をさらに示す。皮むきアクチュエータ256は、果物1個8の移動経路に沿った動作位置から、果物1個8の移動経路から離れた非動作位置(「通過位置」とも呼ばれる)へと皮むき刃302を旋回するように適合される。駆動アセンブリ28の様々な態様を
図8Aから
図8Fにさらに示す。皮むき刃302は、
図6Bに端的に示されるように角度をつけられ、第1の支持リンク機構316に結合される第1の端部302aと、第2の支持リンク機構318に結合される第2の端部302bとを含む。第1の支持リンク機構316は、上部端部320aと、ヨーク202に隣接する構造部材46に枢着される下部端部320bとを有する第1のリンク320を含む。第1のリンク320の下部端部320bは、第1のカム表面320cを画定する突出部を含む。第1のリンク320の上部端部320aは、第2のカム表面320dを画定する傾斜部分を含む。第1の支持リンク機構316はまた、第1のリンク320の上部端部320aに枢着される前方端部322aと、後方端部322bとを有する第2のリンク322を含む。第1の支持リンク機構316は、第2のリンク320の後方端部322bに枢着される上部端部324aと、構造部材46に枢着される下部端部324bとを有する第3のリンク324をさらに含む。皮むき刃302の各端部302a、302bは、第2のリンク322に特に堅固に結合されて、皮むき刃302が第2のリンク322の動きを辿るようにする。同様に、第2の支持リンク機構318もまた、同じ第1、第2、および第3のリンク320、322、324を含む。
【0069】
ブリッジ部材206上の皮むきアクチュエータ256は、下端部256aおよび上端部256bをさらに含む。果物調整サイクルの最初など、ブリッジ部材206が
図8Aに示す基準位置に移動する際、皮むきアクチュエータ256の下端部256aは、第1の支持リンク機構316の第1のリンク320上の第1のカム表面320cを係合する。こうして、第1のリンク320を、
図8Aにみられるように反時計回りに回転させる。第1、第2、および第3のリンク320、322、324の4節リンクのような関係により、第1の支持リンク機構316は、後方に向けて動作位置に傾く。当然のことながら、第2のリンク322は、このシフトの間、実質的に水平方向に留まるため、皮むき刃302は、移動経路から斜めではなく(
図8Aに示す平面において)、ブリッジ部材206の移動経路と実質的に交差する状態に留まる。さらに当然のことながら、第2の支持リンク機構318は、
図8A以降の図面における第1の支持リンク機構316の動きを常に辿る。皮むき刃302は、
図8Aから
図8Cに示すように、第1の端部302aにおいて、上方に突出してカップ収容部18の底部境界に摺動係合する硬質なプラスチック先端302cを含んでもよい。
【0070】
図8Aはまた、保持針208の先端260が保持スパイク258の頂部部分258aにおける突起に位置合わせされている様子を示す。この基準位置から、第1のモータ210は、
図8Aおよび
図8Bの矢印326のように、ブリッジ部材206を上方に移動するように動作される。ブリッジ部材206が
図8Bに示す上方の中間位置に到達すると、皮むきアクチュエータ256の上端部256bは、第1の支持リンク機構316における第1のリンク320の上部端部320aで第2のカム表面320dを係合する。この係合により、第1のリンク320を、矢印328で示す非動作位置へと外側または前方に旋回させる。ふたたび、第2のリンク322は、概して水平に留まり、皮むき刃302が保持針208および果物1個8の移動経路と概して交差するようにする。しかしながら、皮むき刃302は、非動作位置では、果物1個8の移動経路の外に配置される。
【0071】
次いで、第1のモータ210は、ブリッジ部材206および保持針208を
図8Cに示す頂部位置まで上方に駆動し続ける。この頂部位置において、保持針208は、カップアセンブリ26の内側に保持される果物1個8を突き刺す。同時に、ブリッジ部材206は、第1の駆動軸204a上のスペーサ部材226の円筒部分226aに係合し、また、スペーサ部材226を圧縮ばね228の付勢に逆らうように上方に押す。摩擦クラッチアクチュエータ226cもまた上方に移動し、作動ロッド198を上方に押して、摩擦クラッチ148の下端部148aを押し、それにより、上述のように、摩擦クラッチ148を解放し、カップアセンブリ26に果物1個8を解放させる。当然のことながら、作動ロッド198は、
図8Cにおいて矢印330で示すように、ブリッジ部材206が摩擦クラッチアクチュエータ226を上方に押す際に、摩擦クラッチ148の解放を可能にするような方法でカップ収容部18に結合されてもよい。
【0072】
果物8を移動中に装置10が、果物1個8は皮むきおよび切断動作を経るように構成される柑橘類であると判定する場合、次いで、第1のモータ210は、ブリッジ部材206および保持針208の下方への動作を作動させて、
図8Dに示す基準位置に戻る。この基準位置において、先に
図7Cから
図7Hを参照して詳述したように、先端回転機構264は係合されて、先端260を保持スパイク258に対して回転する。また、皮むきアクチュエータ256の下端部256aは、第1のリンク320の第1のカム表面320cに係合し、それにより、皮むき刃302を旋回して果物1個8の移動経路における動作位置に戻す。この時点で移動経路は、
図8Dに示すように、皮むき刃302の下にある。
【0073】
果物1単位8の皮をむくために、次いで、
図8Eに示すように、第1のモータ210は、ブリッジ部材206および保持針208の上方への動作を作動させ、これにより、果物1単位8に皮むき刃302を越えさせて、面8aが果物1単位8から切断されるようにする。次いで、ブリッジ部材206は、先に
図8Bで示した上方の中間位置に到達して、皮むき刃302を移動経路外に旋回して戻して、ブリッジ部材206および果物1単位8が再び下方に移動されてもよいようにする。第2のモータ212が果物1単位8の部分的な回転を作動させた後、皮むき刃302を移動経路内に旋回して、果物1単位8から面8aを切断する工程は、果物1単位8からすべての面が取り除かれるまで繰り返す。この状態は
図8Fに示され、ブリッジ部材206は、基準位置に隣接する下部位置に配置されて、皮むき刃302を非動作位置に保つが、以下に詳述するように、回転可能な刃アセンブリ304を全回転できる。
【0074】
図8Aから
図8Fにも示すように、装置10は、構造部材46またはヨーク202に位置する底部ブリッジセンサ48を含んでもよい。ブリッジ部材206の後面上における対応する下向きの突出部274は、ブリッジ部材206が基準位置にあるときに限り、底部ブリッジセンサ48を阻む。このフィードバックにより、装置10の制御器50は、保持針208およびブリッジ部材206の移動および動作の間におけるモータ出力のいかなる不整合も調整できる。
【0075】
切断アセンブリ30は、
図9Aおよび
図9Bに示すような回転可能な刃アセンブリ304をさらに含む。回転可能な刃アセンブリ304は、後方ハウジング部分14内に配置される第3のモータ332と、第3のモータ332から切断区域20内に延びるウォーム駆動歯車334とを含む。ウォーム駆動歯車334は、刃駆動軸338の下端部338a上に配置される刃駆動歯車336と噛み合う。ウォーム駆動歯車334および刃駆動歯車336はそれぞれ、
図9Aに示すように、切断区域20内へ内側に突出する保護カバー340の下に配置される。保護カバー340は、果物片、廃棄物、または液体、またはこれらの組み合わせが、カバー内の構成要素上に落ちて、それらの性能に影響を及ぼすことを事実上妨げる。刃駆動軸338は、保護カバー340を貫通して上端部338bまで上方に延びる。保護カバー340と上端部338bとの間の刃駆動軸338上に装着されているのは、下部刃ホルダ342および上部刃ホルダ344である。下部刃ホルダ342および上部刃ホルダ344は、
図9Bに示すように、鍵状に互いに係合し、刃駆動軸338の上端部338bに隣接する駆動軸受338cにより刃駆動軸338の所定の位置に保持される。第3のモータ332は、
図10Aから
図10Eを参照して以下に詳述するように、任意の刃を果物1単位8の移動経路内に回転するように適合される。
【0076】
下部刃ホルダ342は、下部刃ホルダ342の周囲または周縁の周りで、垂直切断刃308、水平切断刃310、くさび割刃312、および芯外し部材314のそれぞれに結合されるように構成される。芯外し部材314は、下部刃ホルダ342と概して一体的に形成され、他方、その他の刃308、310、312は、公知の留め具346で下部刃ホルダ342に、それぞれ取り外し可能に結合される。こうして、垂直切断刃308、水平切断刃310、およびくさび割刃312のそれぞれは、任意の刃の切れ味が鈍くなった場合、取り外されて交換されてもよい。垂直切断刃308およびくさび割刃312のそれぞれは、上部刃先348aおよび下部刃先348bを含んで、これらの刃308、312が、果物1単位8が刃アセンブリ304を越えて上方または下方に移動するとともに、果物1単位8を垂直に切断、または果物1単位8からくさび状の果物を切り出すようにする。回転可能な先端260と連動して、両刃の刃は、果物1単位8を調整するのに必要な時間を削減する。
【0077】
芯外し部材314は、概してC字型として、果物1単位8の芯が保持針208から取り外されるときに芯外し部材314が保持針208の周囲にぴったりと嵌るようにする。芯外し部材314はまた、
図10Aから
図10Eに示すように、切断区域20の後面に配置される刃アセンブリセンサ52を阻むように構成される自由端部に突出部314aを有する。突出部314aが刃アセンブリセンサ52の光ビームまたはその他の信号を阻むとき、制御器50は、刃アセンブリ304が移動経路の外の「基準」または「通過」位置にあることを検知する。切断サイクルの終わりに、制御器50は、洗浄アセンブリ34を作動させて、切断区域20およびカップアセンブリ26を噴霧して、装置10を洗浄する前に、刃アセンブリ304が基準位置にあり、また、カップアセンブリ26が挿入されていることを確認する。
【0078】
上部刃ホルダ344は、上部刃ホルダ344に公知の留め具346で取り外し可能に結合される芯取り刃306を支持するように構成される。このように、芯取り刃306はまた、芯取り刃306の切れ味が鈍った場合に、取り外し可能かつ交換可能である。芯取り刃306は、くさび割刃312と芯外し部材314との間に事実上位置づけられて、移動経路内にその他のいかなる刃もない状態で、芯取り刃306が果物1単位8の移動経路内に回転されるようにしてもよい。当然のことながら、刃アセンブリ304は、制御器50に動作可能に結合され、果物1単位8を切断するために使用される切削トルクが、刃の切れ味が鈍ったことおよび交換必要性を指示するしきい量を超えるかどうかを検出するように動作可能であるトルクセンサ(図示せず)を含んでもよい。
【0079】
切断アセンブリ30の動作、より具体的には、皮むきおよび切断動作中の刃アセンブリ304の動作をさらに詳細に
図10Aから
図10Eに示す。刃アセンブリ304の初期位置を
図10Aに示し、これは、
図8Aに示すブリッジ部材206が基準位置にある状態に対応する。この初期位置では、芯外し部材314の突出部314aは、洗浄センサ52の光学経路を遮ることにより洗浄センサ52を作動させる、または作動させた。その一方で、ブリッジ部材206は、皮むき刃302を果物1個の移動経路内の動作位置へ旋回するように作動させた。洗浄サイクルが完了した後、第3のモータ332は、
図10Bに示す、刃アセンブリ304の基準位置への回転を作動させる。刃アセンブリ304の基準位置は、刃306、308、310、312または芯外し部材314のどれも果物1単位8の移動経路に配置されていない、1つの位置により規定される。換言すると、果物1単位8は、切断されることなく刃アセンブリ304を通過され得る。
図10Bはまた、動作位置において皮むき刃302により果物1単位8から面8aを最初に取り除く様子も示し、これは、
図8Eを参照して先に説明した状態に対応する。当然のことながら、転向器402は、果物の切断された面8aを、
図10Bにおいて視認できる廃棄用出口44に送る。
【0080】
次いで、皮むき工程は、
図10Cに示すように、果物1単位8からすべての面8aが取り外されるまで続く。次いで、第3のモータ332は、芯取り刃306を果物1単位8の移動経路内に回転する。第1のモータ210が果物1単位8の低速な上方への並進運動を作動させると、第2のモータ212は、果物1単位8を回転するように作動され、これにより、芯取り刃306が同時に、果物1単位8の芯8bの周囲をゆっくりと切断する。芯8bは、その下端部で果物1単位8に繋がったままであるが、ここで、果物1単位8の可食部分は、芯8bから自由に取り外しできる。1つの例では、芯取り刃306は、保持針208から約0.375インチだけずらされて、果物8から切断された芯8bの直径が約0.75インチとなるようにする。
【0081】
次いで、垂直切断刃308は、移動経路内に回転されて、頂部片および果物1単位8の可食部分を垂直に切断してもよい。次いで、第3のモータ332は、第2のモータ212および保持針208により果物1単位8の回転を作動させて、回転する果物1単位8内に水平切断刃310の回転を作動させる。この水平切断および対応する刃アセンブリ304の配置は、
図10Dに示され、消費可能な果物の切断片8cまたは果物のキューブは、水平切断刃310が芯8bに向けて切断するにつれて、果物1単位8から段階的に取り外される。
図10Dには、転向器402が回転されて、消費可能な切断片8cをトレイ24内に送られた様子がみられる。水平切断刃310は、保持針208の中心から約0.3インチで止まって、水平切断刃310が、芯8bの直径が約0.75インチとなるまで果物8をずっと貫通して切断するように構成される。
【0082】
水平切断刃310により果物1単位8の可食部分のすべてが取り外された後、保持針208は、上方に移動し、第3のモータ332は、
図10Eに示すように、保持針208の周囲の所定の位置内に芯外し部材314の回転を作動させる。次いで、保持針208は、下方に駆動されて、芯外し部材314が保持針208から芯8bを強制的に取り除くようにしてもよい。先端260が回転されて、芯外しに先立ち、保持スパイク258に位置が合う元の向きに戻ったことが理解されよう。さらに当然のことながら、転向器402は、再び回転されて、芯8bおよびその他の廃棄物をトレイ24の代わりに廃棄用出口44に送る。次いで、刃アセンブリ304は、
図10Aに示す位置に回転して戻されて、洗浄アセンブリ34の別の洗浄または洗浄サイクルを作動してもよい。
【0083】
当然のことながら、くさび割刃312は、以下に詳述するように、くさび割動作の間、果物1単位8の移動経路内に回転される。しかしながら、くさび割動作における第3のモータ332および刃アセンブリ304の動作は、簡単に上述した多段階の皮むきおよび切断工程と実質的に同様である。
【0084】
その上、当然のことながら、刃アセンブリ304は、装置10の基盤モデルにおいて、1つまたは2つ以上のくさび割刃312および芯外し部材314だけが提供されるのであってもよい。この点で、刃アセンブリ304に芯取り刃306、垂直切断刃308、および水平切断刃310を追加することにより、「皮むき/切断パック」が別に提供されて、それにより、以下に詳述するように、2つの異なる切断動作を可能にしてもよい。
【0085】
転向器アセンブリ32を
図11Aから
図11Cにさらに示す。転向器アセンブリ32は、転向器402を含み、これは、カップアセンブリ26および切断区域20からのすべての材料および液体を振り分ける。転向器アセンブリ32は、廃棄用出口44およびトレイ24を保持するための可動棚404を含む下部ハウジング部分22内に実質的に位置づけられる。転向器アセンブリ32は、廃棄用出口44を取り囲む上部プラットフォーム406をさらに含み、下部ハウジング部分22は、部分的に上部プラットフォーム406の下に位置し、棚404を受け入れるように構成される下部プラットフォーム408を含む。転向器402は、漏斗形部材であって、回転軸412を画定する円形上部周縁410と、上部周縁410から下方かつ内側に延びる傾斜した本体414と、回転軸412の近傍で傾斜した本体414から下方に延びる心棒部材416と、転向器402の心棒部材416を支持するように構成される軸受部材418とを有する。上部プラットフォーム406は、心棒部材416と連絡する開口部420を含む。ヨーク202は、軸受部材418を支持して、心棒部材416および転向器402を支持する。保持針208のロック基部270を係合するように構成されるロック収容部272は、心棒部材416および軸受部材418の直下において、下部ハウジング部分22上に装着される。したがって、ブリッジ部材206および保持針208が基準位置にあるとき、保持針208は、心棒部材416および開口部420を通ってロック収容部272まで伸びる。
【0086】
下部ハウジング部分22は、棚404の対向する側面上における対応する歯付きトラック424を係合するように構成される二対の歯付きローラ422を含む。下部ハウジング部分22はまた、棚404の底部に形成される対応する移動止めスロット(図示せず)内において摺動するように構成される一対の内部移動止め部材426を含んで、それにより、棚404が、下部ハウジング部分22から完全に取り外されることのないように保つ。棚404は、棚404を下部ハウジング部分22の内外に移動するために使用されるハンドル430を有する前方閉鎖パネル428を含む。棚404は、歯付きトラック424および先述の移動止めスロット、ならびにトレイ24を転向器アセンブリ32内に正確に配置するように構成されるトレイ収容部434を有するプラットフォーム432をさらに含む。下部ハウジング部分22は、トレイセンサ54を含み、これは、上部プラットフォーム406に取り付けられ、また、トレイ24がトレイ収容部434内にあり、棚404が下部ハウジング部分22に挿入されるときに、トレイ24の側縁部24aがトレイセンサ54の光学信号を遮断するように配置されて、果物調整サイクルを作動させる前に、制御器50がトレイ24の存在を確認できるようにする。
【0087】
転向器402の上部周縁410は、上部周縁410の全周囲で下方を向いた歯車歯436と、上方に延びる突出部438とを含む。上方に延びる突出部438は、構造部材46に装着される転向器センサ56を遮断または作動するように構成される。転向器センサ56は、制御器50にフィードバックを提供して、転向器402が廃棄物および液体を廃棄用出口44に送るための
図11Aの位置に位置する場合を判定する。転向器アセンブリ32は、転向器402の上部周縁410に沿って歯車歯436と噛み合うように構成される歯付き駆動歯車442を有する第4のモータ440を含む。第4のモータ440は、
図11Aの位置と、消費可能な果物の切断片をトレイ24内に送る
図11Bの位置との間で、転向器402の回転を作動させる。したがって、転向器アセンブリ32は、すべての廃棄物および切断区域20で調整される果物1単位8の可食部分を取り除くように構成される。
【0088】
後方ハウジング部分14に収容される内部構成要素は、
図12に示されている。洗浄アセンブリ34は、ろ過された供給水を、典型的な家庭用またはビジネス用の水圧である40から60psiで受け入れるように構成される主取水口58を含む。主取水口58は、当技術分野でよく知られる弁(図示せず)を含んでもよい。主取水口58の上部には、電源プラグ60が配置され、これは、壁の電気コンセントから電力を受け取り、それを、制御器50および装置10のすべての電気的構成要素に電力を提供する電源62に、供給するように構成される。制御器50は、当技術分野でよく知られるプリント回路基板およびプロセッサとして構成されてもよい。例えば、制御器50は、電源62が、第1のモータ210、第2のモータ212、第3のモータ332、および第4のモータ440のそれぞれに電力を供給するようにさせ、これらはそれぞれ、後方ハウジング部分14に示されている。モータおよび様々なセンサに対して、制御器50に、または制御器50から繋がる電気的接続は、簡単のために
図12には示されていない。制御器50により可能となる動作制御は、以下に、
図14Aから
図16Jを参照してさらに説明される。
【0089】
洗浄アセンブリ34は、主取水口58から、
図5Dおよび
図12の両方、またはいずれか一方にそれぞれ示す供給ポート38a、38b、38c、および38dを介して、装置10における様々な噴霧口への配水を制御するように構成される複数の弁64を有する多岐管を含む。上述のように、第1の供給ポート38aは、カップアセンブリ26内におけるノズルヘッド182に水/PAA混合物を供給し、第2の供給ポート38bは、切断区域20の頂部でU字型の供給管40および噴霧ノズル36に水/PAA混合物を供給する。第3の供給ポート38cおよび第4の供給ポート38dは、
図6Aに示す、切断アセンブリ30および駆動アセンブリ28に隣接するアスコルビン酸噴霧ノズル68に水/アスコルビン酸混合物を供給する。装置10の別の実施形態において、さらなる噴霧ノズル36、68および供給ポート38を提供してもよい。過酢酸またはPAAは、流体送達技術分野でよく知られるように、流入する給水中で組み込みのベンチュリ管(図示せず)により混合される。当然のことながら、
図12に示す4つの弁64は、水洗浄供給弁と、様々な化学物質を水と混合するために、別々の組み込みのベンチュリ管と連携する3つのその他の弁とを含んでもよい。PAAは、カップアセンブリ26および切断区域20におけるすべての表面を酸化して、新規の果物調整サイクルのために、装置10を適切に洗浄する。切断アセンブリ30に隣接するアスコルビン酸噴霧ノズル68はまた、くさび割動作の間にアスコルビン酸(ビタミンC)を噴霧するために使用されて、分配されたくさび状の果物の褐変を遅らせてもよい。したがって、洗浄アセンブリ34(電気的アセンブリと同様に、接続パイプやチューブは図示していない)は、果物調整サイクル後は毎回、装置10を適切に洗浄するように構成される。さらに当然のことながら、洗浄アセンブリ34は、U−Brightなどの塩素系焼灼剤ベースの石鹸を1日に数回一定間隔で噴霧して、装置10の内部構成要素の洗浄を強化するように構成されてもよい。
【0090】
図12に示されていないが、洗浄アセンブリ34は、多岐管64内への流入水の流量および水圧を監視するための水センサと、多岐管64を介して供給されるPAA、アスコルビン酸、およびその他の化学物質の量を監視するための化学物質センサとをさらに含んでもよい。果物8および装置10を効果的に噴霧および洗浄するには流入水の水圧および流量が低すぎる場合、制御器50は、装置10を可動させないようにし、適切なエラー信号を(1つの例では、装置10の前方から視認できる点滅するLEDによるなどして)オペレータに提供する。同様に、任意の化学物質の量が、果物8および装置10を洗浄および殺菌するのに適切なレベルで流入水と混合するには低すぎる場合、制御器50は、装置10を可動させないようにし、適切なエラー信号をオペレータに提供する。
【0091】
これも
図12に示されていないが、洗浄アセンブリ34は、装置10の作動サイクルの間で使用するために構成される手動の洗浄用棒をさらに含んでもよい。1つの例では、洗浄用棒は、使用されないとき、外側ハウジング12に平行して格納されてもよいし、使用されないとき、後方ハウジング部分14内に格納されてもよい。洗浄用棒は、洗浄アセンブリ34の多岐管64に動作可能に結合されて、複数の噴霧ノズル36、68と同様に、装置10の至る所で同じ洗浄混合物が洗浄用棒に供給されるようにする。カップアセンブリ26がカップ収容部18から取り外された状態で、オペレータは、洗浄用棒を切断区域20内に挿入し、洗浄用棒を配置して、方向づけられた洗浄液流を任意の刃、または果物片もしくは所定の位置に格納されたその他のアイテムのある場所に噴霧して、それにより、廃棄物を切断区域20からより厳密に取り除いてもよい。洗浄用棒は、切断動作の間に必要に応じて使用されてもよいし、装置10の清浄性および滅菌処理をさらに確保するために、1日の終わりに使用されてもよい。
【0092】
当然のことながら、装置10は、下部ハウジング部分22の対向する側面上に一対のボタンを含んでもよい。一対のボタンの両方が作動されると、制御器50は、駆動アセンブリ28および切断アセンブリ30をそれらの初期位置または基準位置に戻るように向かわせて、一対のボタンが再度押されるまで、これらのアセンブリを作動しないようにしてもよい。一対のボタンを提供することにより、オペレータが両手または手動洗浄用棒を切断区域20内に挿入して、切断区域20から廃棄物および果物片を除去する間、装置10は鋭利な要素の動作を作動させないことが確保される。したがって、装置10は、装置10が手動で洗浄される際のオペレータの安全を確保する。
【0093】
図13Aから
図13Dは、上に詳述したサブアセンブリのそれぞれを含む、装置10の様々な断面図を示す。より詳細には、
図13Aは、
図8Fを参照して説明した果物1単位8が突き刺された状態で、基準位置にある保持針208を示す。
図13Bは、上方に移動してカップアセンブリ26内の果物1単位8を突き刺す前の保持針208を示す。
図13Cもまた、上方に移動して果物1単位8を突き刺す前の保持針208を示す。
図13Dは、最上位置にある保持針208を示し、先端260および保持スパイク258が果物1単位8はカップアセンブリ26により解放されると同時に果物1単位8を突き刺す。
図13Cおよび
図13Dはまた、カップ収容部18の真下に配置される果物寸法センサ66を示す。果物寸法センサ66は、果物1単位8がカップアセンブリ26から切断区域20に通過すると、その存在を検出し、この情報を制御器50に送信し、これは信号をミリメートルでの寸法に変換する。検出された果物1単位8の寸法に応じて、制御器50は、消費可能な果物キューブを製造するために、果物1単位8が皮むきおよび切断動作を経るか、消費可能なくさび状の果物を製造するために、果物1単位8がくさび割動作を経るかを判定する。これらの手順のそれぞれは、以下に
図14Aから
図14Cを参照して詳述される。
【0094】
動作中、装置10は、様々なタイプ(リンゴ、レモン、洋梨、ライム、オレンジ、およびグレープフルーツを含むが、これらに限定されない)の果物1単位8を受け入れ、消費可能な切断片へと切断することにより果物1単位8を調整するように構成される。
図14Aは、果物1単位8を調整するために本実施形態の装置10が実行する、一連の動作ステップを概略的に示す。これらの動作ステップは、果物1単位8を消費用に調製するための方法1100の1つの実施形態として想定されてもよい。
【0095】
まず、ユーザは、カップアセンブリ26をスライドしてカップ収容部18から出すことによるなどして、主ハウジング12からカップアセンブリ26を取り外す(ステップ1101)。次いで、果物1単位8は、カップアセンブリ26内に配置され、第1の把持アーム108および第2の把持アーム110で所定の位置にロックされる(ステップ1102)。果物1単位8が固定された状態で、次いで、カップアセンブリ26は、主ハウジング12のカップ収容部18内に挿入されて戻される(ステップ1103)。次いで、制御器50は、トレイ検出センサ54からの信号を探して、トレイ24が下部ハウジング部分22内に適切に配置されているか判定する(ステップ1104)。トレイ24が検出されない場合、装置10は、トレイ検出センサ54によりトレイ24が検出されるまでは先に進まない。外側ハウジング12の前方付近に警告LED(図示せず)を提供して、トレイ24がないことをオペレータに指示してもよい。
【0096】
次に、果物1単位8は、果物1単位8のすべての側面に水/PAA混合物を噴霧することにより、カップアセンブリ26内で洗浄される(ステップ1105)。転向器アセンブリ32は、トレイ24ではなく廃棄用出口44内に使用済洗浄液を向ける位置にされていることに注意されたい。次いで、駆動アセンブリ28は、カップアセンブリ26内の果物1単位8の中心を通って保持針208を作動および移動して、それにより果物1単位8を突き刺す(ステップ1106)。次いで、カップアセンブリ26は、果物1単位8を解放して、保持針208が切断区域20内へと下方に移動してもよいようにする。果物1単位8がカップアセンブリ26から切断区域20に通過すると、果物寸法センサ66は、果物1単位8の寸法を検出し、この寸法を少なくとも1つのミリメートルでの寸法に変換する制御器50に送信する(ステップ1107)。次いで、制御器50は、検出された果物1単位8の寸法に基づいて、果物1単位8に行う所望の切断動作を決定する(ステップ1108)。
【0097】
次いで、切断アセンブリ30と駆動アセンブリ28とは協働して所望の切断動作を実行して、消費可能な果物の切断片および廃棄物を製造する(ステップ1109)。以下に
図14Bから
図16Jを参照して詳述するように、所望の切断動作は、1つの実施形態では、皮むきおよび切断動作であってもよく、別の実施形態では、くさび割動作であってもよい。洗浄アセンブリ34は、消費可能な切断片を噴霧して、くさび割動作における褐変を防ぐ(ステップ1110)。消費可能な切断片は、転向器アセンブリ32により送られて、トレイ24により収集されるようにする(ステップ1111)。その一方で、果物1単位8から残るあらゆる廃棄物は、転向器アセンブリ32により廃棄用出口44に送られる(ステップ1112)。
【0098】
消費可能な切断片が完全に調整された状態で、次いで、ユーザは、下部ハウジング部分22から消費可能な切断片を有するトレイ24を取り外す(ステップ1113)。次いで、トレイ24は、トレイ24上に蓋を取り付けた後、販売および消費のために速やかに消費者に提供されてもよい。最後に、洗浄アセンブリ34は、主ハウジング12をカップ収容部18および切断区域20において、これらの領域を水/PAA混合物で噴霧することにより、洗浄する(ステップ1114)。当然のことながら、転向器アセンブリ32は、この使用済洗浄混合物を廃棄用出口44に送り続ける。したがって、様々なタイプの果物1単位8は、ファストフードレストランなどにおいて注文されたときに、消費のために直ちに調整され得る。
【0099】
1つの実施形態では、駆動アセンブリ28および切断アセンブリ30により実行される所望の切断動作は、
図14Bの方法1200により概略的に示される皮むきおよび切断動作である。皮むきおよび切断動作は、オレンジおよびグレープフルーツなどの柑橘類の消費可能な果物片を作成するように構成される。皮むきおよび切断動作は、装置10により約100秒以下で達成されることもある。当然のことながら、開示されたステップは、単に例示のためであり、本発明の範囲内で順番を変えたり変更したりされてもよい。さらに
図15Aから
図15Mを参照するが、これは、果物1単位8が実際に
図14Bにおいて上述のステップを経ている様子を示す。
【0100】
図15Aに示すように、果物1単位8は、まず、駆動アセンブリ28の保持針208により突き刺される。上に詳述したように、保持針208の先端260は、果物1単位8の他方の側面から再出現した後に回転して、保持針208上の果物1単位8の位置を堅固に固定してもよい。次いで、保持針208は、果物1単位8を駆動アセンブリ28により規定される移動経路に沿って切断区域20内かつ切断アセンブリ30の下へ移動する(ステップ1201)。次いで、駆動アセンブリ28のブリッジ部材206は、皮むき刃302を作動させて、移動経路内へ旋回させる(ステップ1202)。次いで、保持針208は、皮むき刃302を越えて果物1単位8を上方に移動して、
図15Bに示すように、皮むき刃302に果物1単位8の1つの面を切断させる(ステップ1203)。次いで、ブリッジ部材206は、皮むき刃302を作動させて、移動経路外へ旋回させる(ステップ1204)。次いで、保持針208は、皮むき刃302を越えて果物1単位8を下方に移動する(ステップ1205)。次いで、駆動アセンブリ28は、保持針208および果物1単位8を約1/8回転分回転する(ステップ1206)。これらのステップ1302から1306を7回繰り返すことにより果物1単位8から面がさらに取り外され(ステップ1207)、それにより
図15Cに示す他面の果物1単位8が得られる。
【0101】
次いで、芯は、少なくとも果物1単位8の上半分から実質的に分離される。
図15Cに示すように、芯取り刃306は、移動経路内に回転される(ステップ1208)。次いで、駆動アセンブリ28は、芯取り刃306に向けて上方に移動しながら、保持針208を迅速に回転させ、それにより、
図15Dに示すように、少なくとも果物1単位8の上半分から芯取り刃306に果物1単位8の芯を切り離させる(ステップ1209)。当然のことながら、芯取り刃306は、果物1単位8の長さの半分だけ(これらの図に示すように)、または、果物の長さの約80から90%までの任意の長さ切断して、芯が果物1単位8の残りに底部でつながったままにするのであってもよい。
【0102】
次いで、果物1単位8は、垂直に切断される。
図15Eに示すように、果物1単位8は、保持針208により下方に切断アセンブリ30の下まで移動され(ステップ1210)、垂直切断刃308は、移動経路内に回転される(ステップ1211)。次いで、保持針208は、果物1単位8を上方に移動して、垂直切断刃308に少なくとも果物1v8の上半分を切り取らせる(ステップ1212)。次いで、保持針208は、果物1単位8を切断アセンブリ30の下に移動して戻す(ステップ1213)。次に、保持針208は、果物1単位8を約1/3回転分回転する(ステップ1214)。ステップ1212から1214を2回繰り返すことにより垂直切断を続ける(ステップ1215)。垂直切断刃308は、通過するたびに果物1単位8の長さすべてを切断してもよいし、
図15Eに示すように果物1単位8の一部分を切断してもよいことが理解されよう。さらに、当然のことながら、垂直切断刃308は、別の実施形態では、果物1単位8を4回以上切断して、より小さい消費可能な果物の切断片を形成することもある。
【0103】
次いで、果物1単位8は、水平に切断される。水平切断刃310は、果物1単位8の移動経路に隣接する通過位置内に回転される(ステップ1216)。保持針208は、水平切断刃310に位置合わせされる上半分切断位置まで、果物1単位8を上方に移動する(ステップ1217)。上半分切断位置は、果物1単位8の全長に基づいて、制御器50により予め決められていることが理解されよう。次いで、
図15Fに示すように、果物の芯に向けて水平切断刃310が旋回して、廃棄物を果物1単位8の頂部から取り除くと、保持針208は、果物1単位8を迅速に回転する(ステップ1218)。ステップ1216から1218をさらに2回繰り返すことにより水平切断を続け(ステップ1219)、
図15Gに示すように、連続する切断により消費可能なキューブ8cを果物1単位8から取り外される。次いで、
図15Hから
図15Jに示すように、ステップ1208から1219が少なくとも果物1単位8の下半分のために繰り返される(ステップ1220)。
【0104】
果物1単位8を水平に切断する間、転向器アセンブリ32は、廃棄物の第1の水平切断片を廃棄用出口44に、また、残りの消費可能なキューブ8cの水平切断片をトレイ24に送る。当然のことながら、別の実施形態では、消費可能なキューブ8cの寸法を変えるために、より多い、またはより少ない回数で垂直切断および水平切断を行うこともある。
【0105】
次いで、保持針208上に突き刺された芯および残りの廃棄物は、保持針208から取り外される(ステップ1221)。こうして、
図15Kに示すように、切断アセンブリ30の芯外し部材314は、保持針208に直接隣接し、果物1単位8の下である所定の位置に移動する。次いで、保持針208は下方に駆動されて、芯外し部材314が果物1単位8の残りを保持針208の先端260上に押しやって、その後、
図15Lに示すように、保持針208から外す。当然のことながら、先端260は、芯外しに先立ち、回転されて、保持スパイク258に位置が合う元の向きに戻ってもよい。この廃棄物は、廃棄用出口44に転向器アセンブリ32より送られる。
図15Mに示すように、消費可能な果物のキューブで満たされたトレイ24は、次いで、トレイ24に蓋が取り付けられた後、装置10から取り外され、消費者に送達する準備が整う。
【0106】
別の実施形態では、駆動アセンブリ28および切断アセンブリ30により実行される所望の切断動作は、
図14Cの方法1300により概略的に示されるくさび割動作である。くさび割動作は、リンゴ、レモン、ライムおよび洋梨などの果物の消費可能なくさび状の果物を作成するように構成される。くさび割動作は、装置10により約30秒以下で達成されることもある。当然のことながら、開示されたステップは、単に例示のためであり、本発明の範囲内で順番を変えたり変更したりされてもよい。さらに
図16Aから
図16Iを参照するが、これは、果物1単位8が実際に
図14Cにおいて上述のステップを経ている様子を示す。
【0107】
図16Aに示すように、果物1単位8は、まず、駆動アセンブリ28の保持針208により突き刺される。次いで、保持針208は、果物1単位8を駆動アセンブリ28により規定される移動経路に沿って切断区域20内かつ切断アセンブリ30の下へ移動する(ステップ1301)。上に詳述したように、保持針208の先端260は、回転して、保持針208上の果物1単位8の位置を堅固に固定してもよい(ステップ1302)。次いで、切断アセンブリ30は、垂直切断刃308を移動経路内へ回転する(ステップ1303)。保持針208は、切断アセンブリ30を越えて果物1単位8を上方に移動して、
図16Bに示すように、垂直切断刃308に果物1単位8を貫通させる(ステップ1304)。次いで、果物1単位8は、下方に駆動されて、切断アセンブリ30の下に戻る(ステップ1305)。
【0108】
図16Cに示すように、次いで、切断アセンブリ30のくさび割刃312は、移動経路内に回転される(ステップ1306)。次いで、保持針208は、切断アセンブリ30を越えて果物1単位8を上方に移動して、
図16Dに示すように、くさび割刃312を果物1単位8に貫通させて、それにより、果物1単位8から消費可能なくさび状の果物8cを切り取らせる(ステップ1307)。保持針208は、果物1単位8を約1/10回転分または同程度回転する(ステップ1308)。次いで、保持針208は、切断アセンブリ30を越えて果物1単位8を下方に移動して、それにより再度、くさび割刃312を果物1v8に貫通させて、果物1単位8から別の消費可能なくさび状の果物8cを取り外す(ステップ1309)。洗浄アセンブリ34は、先に述べたように、アスコルビン酸噴霧ノズル68を作動させて、消費可能なくさび状の果物8cに、それらが果物1単位8から落ちた時に噴霧してもよい(ステップ1310)。保持針208は、再度、果物1単位8を約1/10回転分または同程度回転する(ステップ1311)。ステップ1307から1311を4回繰り返すことにより果物1単位8全体のくさび割を続ける(ステップ1312)。このステップは、設定された数のくさび状の果物、例えば、くさび状の果物10個を生成する。当然のことながら、果物1単位8の回転は、変更されて、より多い、またはより少ないくさび状の果物8cを果物1単位8から切断するようにしてもよい。
【0109】
図16Eから
図16Iは、上述の切断およびくさび割のステップを上面図で示す。したがって、
図16Eにおいて、垂直切断刃308は果物1単位8を貫通し、
図16Fにおいて、くさび割刃312は果物1単位8を貫通し、
図16Gに示すように、消費可能なくさび状の果物8cは、果物1単位8から取り外される。この工程は、
図16Hおよび
図16Iに示すように、すべての消費可能なくさび状の果物8cが果物1単位8から取り外されるまで続く。上述したように、これらのくさび状の果物は、洗浄システム34のアスコルビン酸噴霧ノズル68のうちの1つによりアスコルビン酸を噴霧されて、消費可能なくさび状の果物の褐変を防止または遅らせてもよい。当然のことながら、別の実施形態では、くさび割刃312は、果物1単位8を異なる回数貫通してもよい。
【0110】
最後の消費可能なくさび状の果物8cが果物1単位8から取り外された時点で、切断アセンブリ30は、くさび割刃312を移動経路外に回転する(ステップ1313)。次いで、保持針208に残る芯を含む廃棄物は、上述したように、切断アセンブリの芯外し部材314により取り外される(ステップ1314)。一般に、保持針208の先端260は、芯外しの前に元の位置に戻って、保持針208から果物1単位8を芯外しするために必要な力を低減することに注意されたい。廃棄物および芯は、廃棄用出口44に転向器アセンブリ32より送られ、他方、消費可能なくさび状の果物は、トレイ24に送られる。くさび状の果物で満たされた際のトレイ24が
図16Jに示され、これは次いで、トレイ24に蓋が取り付けられた後、消費者に販売し送達する準備が整う。
【0111】
本明細書は、本発明の第1の好適な実施形態に従って構成された装置について示し、説明したが、当業者であれば、この好適な実施形態の様々な態様は、合理的な変形の余地があることを理解するであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本明細書が示し、説明する特定の構造に限定されると考えられるべきではない。また、当業者であれば、複数の本発明の目的の単なる列挙が、特許請求の範囲のどれもが上述の目的のすべてを達成しなければならないことを要求する、または意味するものではないことを理解するであろう。逆に、異なる請求項は、本発明の異なる態様を強調する。そして、この最初の開示は、広範囲なこのプロジェクトに関連した新規かつ非自明な概念をより完全に網羅するために、複数セットの特許請求の範囲を含む。