【実施例】
【0038】
(実施例1):
図3の格子320と類似の連続した二次元格子を設計した。格子セルは、長方形で同じ大きさであった。
図11は、x軸に沿った第1の方向1192に沿った側面1120と、第1の方向に垂直でy軸に沿った第2の方向1193に沿った側面1125とを有する、1つのそのような格子セル1100の概略図である。線形微細構造は、第1の方向1192に沿って延在し、第2の方向1193に沿った周期Pを有していた。各格子セル1100は、少なくとも1つの微細構造ピークと、隆起部分の少なくとも一部分とを有していた。各隆起部分は、所定長Lを有するが、一部の例では、隆起部分は、隆起部分が所定長Lより大きい長さを有するように重ねられてもよい。その結果得られた隆起部分のパターンは、各格子セルが、好ましくは隆起部分の単一前縁を有するようにすることによって均一に作製され、何回かの繰返し又は試行後にそのような配列が得られなかったときは、その代わりに、格子セルが、隆起部分の一部分を有するようにされ、その場合、隆起部分は、隆起部分の平均長、即ち所定長Lより大きい長さを有していた。
【0039】
一般に、その結果得られた隆起部分のパターンは、格子セルの少なくとも70%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも92%、又は少なくとも94%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%がそれぞれ、(a)隆起部分の単一前縁、又は(b)隆起部分の一部分のどちらかを有するようにすることによって実質的に均一に作製することができ、その場合、隆起部分は、隆起部分の平均長より大きい長さを有する。
【0040】
隆起部分の密度はDであり、その結果、隆起部分1つ当たりの面積Aは1/Dになる。格子セル1100の側面1120は寸法sを有し、格子セルの側面1125は寸法rを有していた。面積Aは、格子セル1つ当たりに隆起部分の単一前縁を有するという目的を達成するかその目的に近づくように、r・sに設定された。モアレ効果を低減するために、rは、以下の関係により周期Pの整数倍でなければならなかった。
【0041】
r=n・P (1)
ここで、nは整数であった。各格子セル1100は、少なくとも1つの微細構造ピークを有し、全ての格子セルは同数の微細構造ピークを有していた。rの最小値r
minは、式(1)にn=1を代入することによって得られ、以下の式となる。
【0042】
r
min=P (2)
したがって、式(2)を次のように書き直すことができる。
【0043】
r=n・r
min (3)
設計パターンは、ねじ切り旋盤回転工程を使用することにより、円筒形工具に切削された。円筒形工具は、円周Cを有していた。継ぎ目のないパターン形成工具を得るために、寸法sは、次の式によりCと関連付けられた。
【0044】
s=C/k (4)
ここで、kは整数であった。符号化切削工程により、有限数のエンコーダステップMが可能であった。sの最小値s
minは、kがMのときに達成され、以下の式が得られた。
【0045】
s
min=C/M (5)
したがって、第1の方向に沿った格子セル長さsは、次の式によって示される。
【0046】
s=m・s
min (6)
ここで、mは整数であった。
【0047】
最小寸法r
minとs
minは、サブセル1130を定義し、その結果、格子セル1100は、第1の方向1192に沿ったm個のサブセルと、第2の方向1193に沿ったn個のサブセルとを有するサブセル1130の配列を有し、積m・nは、以下の関係を満たす。
【0048】
【数1】
【0049】
ここで、整数パラメータm及びnは、積m・nが実質的に式(7)を満たすように選択される。
【0050】
各格子セルは、単一前縁を有していた。一部の例では、2つ以上の隆起部分の重なり部分が、格子セル内の前縁を覆い、その結果、格子セルの隆起部分の一部分が、所定長より長くなった。
【0051】
格子セル1つ当たり単一前縁が必要なので、隆起部分の一部分を含むことなく光配向フィルムの構造化主面に重ねることができる最大円のサイズが小さくなる。そのような円の直径Gの式は、
図12に概略的に示された格子セルを参照して決定することができる。詳細には、
図12は、4個の近接した格子セル1210、1212、1214及び1216の概略図であり、各格子セルは、3行4列を形成する12個のサブセル1230の例示的な配列を含む。各格子セルは、単一前縁を有する。詳細には、格子セル1210は、隆起部分1220の一部分の前縁を有し、格子セル1212は、隆起部分1222の前縁を有し、格子セル1214は、隆起部分1224の前縁を有し、格子セル1216は、隆起部分1226の一部分の前縁を有し、この場合、隆起部分は、2つのサブセルの長さであると仮定され、したがって、隆起部分の一部分を含むことなく最大円1240を格子に重ねることができるように互いから最も遠くなるように配列される。最大円1240の直径Gは、次の式によって与えられることが分かる。
【0052】
【数2】
【0053】
ここで、Lは、隆起部分の所定長であり、次の式によりD及びFと関連付けられる。
【0054】
【数3】
【0055】
ここで、Fは、隆起部分が及ぶ面積の一部であり、次の式によって与えられる。
【0056】
【数4】
【0057】
ここで、tは、第1の方向1250に沿ったサブセル数で表した隆起部分の所定長である。αは、一般に、第1の方向に垂直な第2の方向1193に沿った格子セルの最大寸法に対する、第1の方向1192に沿った格子セルの最大寸法の比率である。例えば、長方形格子セルの場合に、αは、長方形の幅に対する長方形の長さの比率である。別の例として、正方形格子セルの場合、αは、1である。
【0058】
図1を再び参照すると、光配向フィルム100は、第1の方向142に沿って延在する複数の微細構造150と、複数の微細構造上に配置された複数の隆起部分160とを含む第1の構造化主面110を有する。光配向フィルム全体にわたる隆起部分160の数密度(即ち、単位面積当たりの隆起部分の数)は、Dである。各隆起部分は、第1の方向に沿って前縁162、後縁164及び主部分166を有する。光配向フィルム100は、格子320などの連続した二次元格子を形成する、格子セル310などの複数の同じサイズと形状の格子セルに分割することができる。各格子セル310の面積Aは、約1/Dであり、即ち、Aと1/Dとの差は約20%未満、又は約15%未満、又は約10%未満、又は約5%未満である。格子セル310の少なくとも70%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも92%、又は少なくとも94%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%が、隆起部分の単一前縁を有する。
【0059】
(実施例2):
図1の光配向フィルム100と類似の光配向フィルムは、実施例1で設計された格子に基づいて設計された。光配向フィルムは、24マイクロメートルのピッチPと、90度の頂角を有するプリズム状横断面形状を有していた。円筒形工具は、約1277mm(直径16インチ)の円周Cを有していた。エンコーダは、円筒形工具の1回転当たり18000エンコーダステップを有していた。隆起部分の密度は、2670cm
−2になるように選択され、その結果、隆起部分1つ当たりの面積Aは、約0.0374mm
2になった。式(7)を丸めると、積m・nは22になる。表Iは、t、F、D及びGの計算値を、mとnの例示的な値の関数として列挙する。
【0060】
【表1】
【0061】
mには値3、nには値8が選択され、その結果、格子セル1100は、第2の方向1193に沿って8個のサブセル(n=8)と、第1の方向1192に沿って3個のサブセル(m=3)を有する。格子セルの寸法は、第1の方向1192に約0.213mmであり、第2の方向1193に約0.192mmであった。r
minは、24マイクロメートルであり、s
minは、約70.9マイクロメートルであった。各隆起部分の所定長は、第1の方向1192に沿って4個のサブセルの長さ、即ち約283.7マイクロメートルであった。最大円の直径Gは、0.343mmであった。
【0062】
各格子セルは、隆起部分の単一前縁を有していた。各格子セルについて、前縁の位置は、格子セルのサブセルと一致し、サブセルは無作為に選択された。新しく指定された隆起部分と、前に指定された隆起部分の間に重なりがある場合、又は新しく指定された隆起部分と前に指定された部分との間隔が、所定数のサブセルより小さい場合は、重なりを回避するか又は最小間隔要件の侵害を回避するために、新しく指定された隆起部分の位置を無作為に変更した。しかしながら、隆起部分が、引き続き重なっていたか、所定の距離より小さく離間された場合は、有限数の繰返しの後で、新しく指定された隆起部分の位置が固定され、その結果、隆起部分が、所定長より長くなった。
【0063】
図13は、実施例1と実施例2に述べたような格子セル内の隆起部分の配置のコンピュータシミュレーションの平面図である。各白線は、プリズムのピーク上に配置された隆起部分である。撮像領域は、約12mm×12mmである。
図14は、プリズムのピークに沿って、かつ格子の各格子セル内に隆起部分の単一前縁を含む要件なしに、不規則に配置された隆起部分の平面図である。
図14の撮像領域は、約12mm×12mmである。
図13と
図14を比較すると、本発明による
図13に配置された隆起部分の方が、実質的に均一な外観を有することは明らかである。更に、
図13の隆起部分によって、隆起部分の配置が
図14ほどランダムでない場合でも、付加的な目に見える不快なモアレ干渉がなくなるか極めて少なくなった。
【0064】
(実施例3):
光配向フィルム100と類似し、かつ実施例2の設計に基づく光配向フィルムを作製した。微小複製工具は、例えば米国特許公開第2009/0041553号に概説され記述された工程を使用して作製され、その開示は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。次に、微小複製工具は、例えば米国特許第5,175,030号に概説され記述された工程を使用して光配向フィルムを作製するために使用され、この開示は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。光配向フィルムは、基板130と類似の基板上に配置された構造化層140と類似の構造化層を有していた。基板は、PETで作製され、約50マイクロメートルの厚さと、約1.65の屈折率を有していた。各プリズム3930の頂角は、約90度であった。隆起部分の領域内と非隆起部分の領域内の微細構造の横方向断面は、同じ形状を有していた。プリズムは、約24マイクロメートルのピッチPを有していた。線形プリズムの屈折率は、約1.65の屈折率を有していた。線形プリズムは、重合有機成分と、表面改質された無機ジルコニアナノ粒子とを含んでいた。隆起部分の一部分を含むことなく光配向フィルムの構造化主面に重なることができる最大円の直径Gは、約0.34mmであった。光配向フィルムの単一シートの光学利得は、約1.78と測定され、この光学利得は、適所にフィルムのない光学システムの輝度に対する、光学システムの適所にフィルムを有する表示システムなどの光学システムの輝度の比率を指す。本明細書に開示される光配向フィルムでは、隆起部分の少なくとも一部分を含むことなく光配向フィルムの構造化主面に重なることができる最大円の直径は、約0.5mm以下、又は約0.45mm以下、又は約0.4mm以下、又は約0.35mm以下である。
【0065】
図15は、光配向フィルムの平面光学顕微鏡写真である。光学顕微鏡写真では、見やすくするために、隆起部分1530は、黒っぽい灰色領域として見えるように強調された。各隆起部分の下にある小円1540は、隆起部分の前縁を示す。複数の格子セル1520を有する連続的で均一な二次元格子1510が、光配向フィルムに重ねられた。各格子セルは、隆起部分の少なくとも一部分と、隆起部分の前縁を1つだけ有していた。光配向フィルムは、均一な外観を有し、液晶ディスプレイに配置されたとき、表示画像が明るく均一になった。
【0066】
本明細書に開示される幾つかの例では、各格子セルは、隆起部分の単一前縁又は隆起部分の一部分のどちらかを有し、その場合、隆起部分は、隆起部分の平均長より大きい長さを有する。一般に、格子セル、又は各格子セルの少なくとも70%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも92%、又は少なくとも94%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%はそれぞれ、(a)隆起部分の単一前縁、又は(b)隆起部分の一部分のどちらかを有し、隆起部分は、隆起部分の平均長より大きい長さを有する。
【0067】
図16は、得られた光配向フィルムが均一の外観を有するように光配向フィルム上に複数の突出部1660を分散させる方法について述べる。光配向フィルムは、隆起部分160のない光配向フィルム100と類似してもよく、また突出部は、隆起部分160と類似してもよい。最初に、光配向フィルム1610が提供され、その平面図が、
図16Aに概略的に示される。光配向フィルムは、第1の方向1690に沿って延在する複数の微細構造1620を有する。各微細構造1620は、第1の方向1690に沿って延在するピーク1630を有する。
【0068】
次に、連続格子1640が、
図16Bに概略的に示されたような光配向フィルムに重ねられる。格子は、複数の同じサイズと形状の格子セル1645を有する。各格子セルは、同数の微細構造ピーク1630を有する。例えば、例示的な格子1640では、各格子セル1645は、2つの微細構造ピークを有する。次に、各格子セル1645は、
図16Cに概略的に示されたような同数のサブセル1650に分割される。各サブセル1650は、単一の微細構造ピーク1630を有する。次に、各格子セル内で単一のサブセルが選択される。選択されたサブセルの幾つかは、
図16Dにサブセル1650Aとして強調されている。見やすくするために、選択されたサブセルが全て強調されているとは限らない。一部の例では、各選択されたサブセルは、格子セル内のサブセルから無作為に選択される。次に、突出部1660の前縁1662が、選択された各サブセル内に配置され、その結果、突出部1660の前縁1662が、突出部の同じ側になり、突出部の後縁1664が、突出部の反対側になる。
【0069】
本明細書で用いるとき、「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「上部」、「底部」、「左」、「右」、「上方」及び「下方」、「時計回り」及び「逆時計回り」、並びに他の同様の用語は、図で示されるような相対的位置を指す。広くは、物理的実施形態は異なる配向を有することができ、その場合、用語は、装置の実際の配向に修正された相対位置を指すことを意図している。例えば、
図1の画像が、図の向きと比較して逆である場合でも、表面144は依然として、下面であると見なされる。
【0070】
項目1.第1の方向に沿って延在する複数の微細構造を含む構造化主面を有する光配向フィルムであって、各微細構造が、複数の隆起部分と複数の非隆起部分を有し、複数の微細構造の隆起部分が、平均長を有し、各隆起部分が、第1の方向に沿った前縁と後縁とを有し、光配向フィルムを、連続した二次元格子を形成する複数の同じサイズと形状の格子セルに分割することができ、格子セルの少なくとも90%がそれぞれ、隆起部分の単一前縁又は隆起部分の一部分のどちらかを有し、その場合、隆起部分が、隆起部分の平均長より大きい長さを有する、光配向フィルム。
【0071】
項目2.格子セルの少なくとも92%がそれぞれ、隆起部分の単一前縁又は隆起部分の一部分のどちらかを有し、その場合、隆起部分は、隆起部分の平均長より大きい長さを有する、項目1の光配向フィルム。
【0072】
項目3.格子セルの少なくとも94%がそれぞれ、隆起部分の単一前縁又は隆起部分の一部分のどちらかを有し、その場合、隆起部分が、隆起部分の平均長より大きい長さを有する、項目1の光配向フィルム。
【0073】
項目4.格子セルの少なくとも96%がそれぞれ、隆起部分の単一前縁又は隆起部分の一部分のどちらかを有し、その場合、隆起部分が、隆起部分の平均長より大きい長さを有する、項目1の光配向フィルム。
【0074】
項目5.格子セルの少なくとも98%がそれぞれ、隆起部分の単一前縁又は隆起部分の一部分のどちらかを有し、その場合、隆起部分が、隆起部分の平均長より大きい長さを有する、項目1の光配向フィルム。
【0075】
項目6.各格子セルが、隆起部分の単一前縁又は隆起部分の一部分のどちらかを有し、その場合、隆起部分が、隆起部分の平均長より大きい長さを有する、項目1の光配向フィルム。
【0076】
項目7.微細構造の少なくとも幾つかが、プリズム状断面形状を有する、項目1の光配向フィルム。
【0077】
項目8.微細構造の少なくとも幾つかが、曲線断面形状を有する、項目1の光配向フィルム。
【0078】
項目9.微細構造の少なくとも幾つかが、直線断面形状を有する、項目1の光配向フィルム。
【0079】
項目10.各微細構造の非隆起部分が、第1の方向に沿って同じ一定のピーク高さを有する、項目1の光配向フィルム。
【0080】
項目11.複数の微細構造における微細構造の非隆起部分が、第1の方向に沿って同じ一定のピーク高さを有する、項目1の光配向フィルム。
【0081】
項目12.複数の微細構造内の微細構造の隆起部分が、同じ最大ピーク高さを有する、項目1の光配向フィルム。
【0082】
項目13.第1の隆起部分が、第1の最大ピーク高さを有し、第2の隆起部分が、第1の最大ピーク高さとは異なる第2の最大ピーク高さを有する、項目1の光配向フィルム。
【0083】
項目14.格子セルが、長方形である、項目1の光配向フィルム。
【0084】
項目15.格子セルが、正方形である、項目1の光配向フィルム。
【0085】
項目16.各格子セルが、微細構造ピークを1つだけ有する、項目1の光配向フィルム。
【0086】
項目17.各格子セルが、少なくとも2つの隣接した微細構造のピークを有する、項目1の光配向フィルム。
【0087】
項目18.各格子セルが、少なくとも3つの隣接した微細構造のピークを有する、項目1の光配向フィルム。
【0088】
項目19.隆起部分の領域内と非隆起部分の領域内の微細構造の横方向断面が、同じ形状を有する、項目1の光配向フィルム。
【0089】
項目20.格子セルの少なくとも50%がそれぞれ、隆起部分の単一前縁を有する、項目1の光配向フィルム。
【0090】
項目21.格子セルの少なくとも70%がそれぞれ、隆起部分の単一前縁を有する、項目1の光配向フィルム。
【0091】
項目22.格子セルの少なくとも90%がそれぞれ、隆起部分の単一前縁を有する、項目1の光配向フィルム。
【0092】
項目23.格子セルの約20%未満がそれぞれ、隆起部分の前縁を有しておらずかつ隆起部分の一部分を有し、隆起部分が、隆起部分の平均長より大きい長さを有する、項目1の光配向フィルム。
【0093】
項目24.格子セルの約10%未満がそれぞれ、隆起部分の前縁を有しておらずかつ隆起部分の一部分を有し、隆起部分が、隆起部分の平均長より大きい長さを有する、項目1の光配向フィルム。
【0094】
項目25.格子セルの約5%未満がそれぞれ、隆起部分の前縁を有しておらずかつ隆起部分の一部分を有し、隆起部分が、隆起部分の平均長より大きい長さを有する、項目1の光配向フィルム。
【0095】
項目26.隆起部分の少なくとも50%が、実質的に同じ長さを有する、項目1の光配向フィルム。
【0096】
項目27.隆起部分の少なくとも70%が、実質的に同じ長さを有する、項目1の光配向フィルム。
【0097】
項目28.隆起部分の少なくとも90%が、実質的に同じ長さを有する、項目1の光配向フィルム。
【0098】
項目29.残りの隆起部分が、より長い長さを有する、項目26〜28のいずれかの光配向フィルム。
【0099】
項目30.各微細構造の隆起部分が、第1の方向に沿った微細構造の少なくとも約1.5%に及ぶ、項目1の光配向フィルム。
【0100】
項目31.各微細構造の隆起部分が、第1の方向に沿った微細構造の少なくとも約3%に及ぶ、項目1の光配向フィルム。
【0101】
項目32.各微細構造の隆起部分が、第1の方向に沿った微細構造の少なくとも約5%に及ぶ、項目1の光配向フィルム。
【0102】
項目33.各微細構造の隆起部分が、第1の方向に沿った微細構造の少なくとも約10%に及ぶ、項目1の光配向フィルム。
【0103】
項目34.第1の方向に沿って延在する複数の微細構造と、複数の微細構造上に配置された複数の隆起部分とを含む構造化主面を有する光配向フィルムであって、光配向フィルム全体にわたる隆起部分の数密度がDであり、各隆起部分が、第1の方向に沿った前縁と後縁とを有し、光配向フィルムを、連続した二次元格子を形成する複数の同じサイズと形状の格子セルに分割することができ、各格子セルの面積が、約1/Dであり、格子セルの少なくとも90%がそれぞれ、隆起部分の単一前縁を有する、光配向フィルム。
【0104】
項目35.格子セルの少なくとも92%がそれぞれ、隆起部分の単一前縁を有する、項目34の光配向フィルム。
【0105】
項目36.格子セルの少なくとも94%がそれぞれ、隆起部分の単一前縁を有する、項目34の光配向フィルム。
【0106】
項目37.格子セルの少なくとも96%がそれぞれ、隆起部分の単一前縁を有する、項目34の光配向フィルム。
【0107】
項目38.第1の方向に沿って延在する複数の微細構造を含む構造化主面を有する光配向フィルムであって、各微細構造が、複数の隆起部分と複数の非隆起部分を有し、隆起部分の領域内と非隆起部分の領域内の微細構造の横方向断面が同じ形状を有し、隆起部分の少なくとも一部分を含むことなく光配向フィルムの構造化主面に重なることができる最大円の直径が、約0.5mm以下である、光配向フィルム。
【0108】
項目39.隆起部分の少なくとも一部分を含むことなく光配向フィルムの構造化主面に重なることができる最大円の直径が、約0.45mm以下である、項目38の光配向フィルム。
【0109】
項目40.隆起部分の少なくとも一部分を含むことなく光配向フィルムの構造化主面に重なることができる最大円の直径が、約0.4mm以下である、項目38の光配向フィルム。
【0110】
項目41.隆起部分の少なくとも一部分を含むことなく光配向フィルムの構造化主面に重なることができる最大円の直径が、約0.35mm以下である、項目38の光配向フィルム。
【0111】
項目42.少なくとも非隆起部分のうちの幾つかが、一定の高さを有する、項目38の光配向フィルム。
【0112】
項目43.第1の方向に沿って延在する複数の微細構造を含む構造化主面を有する光配向フィルムであって各微細構造が、複数の隆起部分と複数の非隆起部分を有し、複数の微細構造の隆起部分が、平均長を有し、各隆起部分が、第1の方向に沿った前縁と後縁とを有し、光配向フィルムを、連続した二次元格子を形成する複数の同じサイズと形状の格子セルに分割することができ、各格子セルが、少なくとも2つの近接した微細構造のピークを有し、格子セルの少なくとも70%がそれぞれ、隆起部分の単一前縁又は隆起部分の一部分のどちらかを有し、その場合、隆起部分が、隆起部分の平均長より大きい長さを有する、光配向フィルム。
【0113】
項目44.光配向フィルム上に複数の突出部を分散させる方法であって、
(a)第1の方向に沿って延在する複数の微細構造を有する光配向フィルムを提供する工程であって、各微細構造が、第1の方向に沿って延在するピークを有する、工程と、
(b)光配向フィルム上に、複数の同じサイズと形状の格子セルを含む連続的な格子を、各格子セルが同数の微細構造ピークを有するように重ねる工程と、
(c)各格子セルを同数のサブセルに分割して、各サブセルが単一の微細構造ピークを有するようにする工程と、
(d)各格子セル内の単一のサブセルを選択する工程と、
(e)無作為に選択された各サブセル内に突出部の前縁を配置する工程と、を含む、方法。
【0114】
項目45.各突出部が、突出部の前縁の反対側に後縁を有し、工程(e)を実行することにより、突出部の前縁が突出部の同じ側になり、突出部の後縁が突出部の反対側になる、項目44の方法。
【0115】
項目46.工程(d)が、各格子セル内の単一のサブセルを無作為に選択する工程を含む、項目44の方法。
【0116】
項目47.工程(a)から(e)が逐次的に実行される、項目44の方法。
【0117】
上記に引用した全ての特許、特許出願及び他の刊行物を、それらがあたかも完全に再現されたものとして本明細書に援用する。本発明の様々な態様の説明を容易にするために本発明の特定の実施例を上記に詳細に説明したが、本発明は、それら実施例の詳細に限定されるものではないことを理解すべきである。むしろ添付の特許請求の範囲により規定されるように本発明の趣旨及び範囲内にある全ての変形例、実施形態及び代替例を全て網羅しようとするものである。
本発明はまた、以下の項目1〜10の内容を包含する。
(1)
第1の方向に沿って延在する複数の微細構造を含む構造化主面を有する光配向フィルムであって、各微細構造が、複数の隆起部分と複数の非隆起部分を有し、前記複数の微細構造の前記隆起部分が、平均長を有し、各隆起部分が、前記第1の方向に沿った前縁と後縁とを有し、
前記光配向フィルムを、連続した二次元格子を形成する複数の同じサイズと形状の格子セルに分割することができ、前記格子セルの少なくとも90%がそれぞれ、隆起部分の単一前縁または隆起部分の一部分のどちらかを有し、その場合、前記隆起部分が、前記隆起部分の前記平均長より大きい長さを有する、光配向フィルム。
(2)
前記複数の微細構造内の前記微細構造の前記非隆起部分が、前記第1の方向に沿って同じ一定のピーク高さを有する、項目1に記載の光配向フィルム。
(3)
前記複数の微細構造内の前記微細構造の前記隆起部分が、同じ最大ピーク高さを有する、項目1に記載の光配向フィルム。
(4)
前記格子セルが、長方形である、項目1に記載の光配向フィルム。
(5)
各格子セルが、微細構造ピークを1つだけ有する、項目1に記載の光配向フィルム。
(6)
前記格子セルの少なくとも90%がそれぞれ、隆起部分の単一前縁を有する、項目1に記載の光配向フィルム。
(7)
第1の方向に沿って延在する複数の微細構造と、前記複数の微細構造上に配置された複数の隆起部分とを含む構造化主面を有する光配向フィルムであって、前記光配向フィルム全体にわたる前記隆起部分の数密度がDであり、各隆起部分が、前記第1の方向に沿った前縁と後縁とを有し、
前記光配向フィルムを、連続した二次元格子を形成する複数の同じサイズと形状の格子セルに分割することができ、各格子セルの面積が、約1/Dであり、前記格子セルの少なくとも90%がそれぞれ、隆起部分の単一前縁を有する、光配向フィルム。
(8)
第1の方向に沿って延在する複数の微細構造を含む構造化主面を有する光配向フィルムであって、各微細構造が、複数の隆起部分と複数の非隆起部分を有し、隆起部分の領域内と非隆起部分の領域内の微細構造の横方向断面が同じ形状を有し、
隆起部分の少なくとも一部分を含むことなく前記光配向フィルムの前記構造化主面に重なることができる最大円の直径が、約0.5mm以下である、光配向フィルム。
(9)
第1の方向に沿って延在する複数の微細構造を含む構造化主面を有する光配向フィルムであって、各微細構造が、複数の隆起部分と複数の非隆起部分を有し、前記複数の微細構造の前記隆起部分が、平均長を有し、各隆起部分が、前記第1の方向に沿った前縁と後縁とを有し、
前記光配向フィルムを、連続した二次元格子を形成する複数の同じサイズと形状の格子セルに分割することができ、各格子セルが、少なくとも2つの近接した微細構造のピークを有し、前記格子セルの少なくとも70%がそれぞれ、隆起部分の単一前縁又は隆起部分の一部分のどちらかを有し、その場合、前記隆起部分が、前記隆起部分の前記平均長より大きい長さを有する、光配向フィルム。
(10)
光配向フィルム上に複数の突出部を分散させる方法であって、
(a)第1の方向に沿って延在する複数の微細構造を有する光配向フィルムを提供する工程であって、各微細構造が、前記第1の方向に沿って延在するピークを有する、工程と、
(b)前記光配向フィルム上に、複数の同じサイズと形状の格子セルを含む連続的な格子を、各格子セルが同数の微細構造ピークを有するように重ねる工程と、
(c)各格子セルを同数のサブセルに分割して、各サブセルが単一の微細構造ピークを有するようにする工程と、
(d)各格子セル内の単一のサブセルを選択する工程と、
(e)無作為に選択された各サブセル内に突出部の前縁を配置する工程と、を含む、方法。