特許第6174927号(P6174927)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6174927-除袋機 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6174927
(24)【登録日】2017年7月14日
(45)【発行日】2017年8月2日
(54)【発明の名称】除袋機
(51)【国際特許分類】
   B07B 13/00 20060101AFI20170724BHJP
【FI】
   B07B13/00
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-146495(P2013-146495)
(22)【出願日】2013年7月12日
(65)【公開番号】特開2015-16449(P2015-16449A)
(43)【公開日】2015年1月29日
【審査請求日】2016年5月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】594117814
【氏名又は名称】大阪エヌ・イー・ディー・マシナリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123467
【弁理士】
【氏名又は名称】柳舘 隆彦
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 裕司
(72)【発明者】
【氏名】三東 昭弘
【審査官】 高橋 成典
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−239102(JP,A)
【文献】 特表2002−522220(JP,A)
【文献】 特開2007−216199(JP,A)
【文献】 特表2005−523158(JP,A)
【文献】 特開2001−54743(JP,A)
【文献】 特開2003−154285(JP,A)
【文献】 特開平11−221522(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B07B 13/00
B65F 5/00
B65G 17/00 − 17/48
B09B 5/00
B02C 18/00 − 18/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
破袋によりゴミ袋から取り出された各種のゴミ類を袋片と混在した状態で搬送するゴミ搬送ラインと、当該ゴミ搬送ラインの上に組み合わされた除袋機本体と、当該除袋機本体を覆うカバーとを具備する除袋機であって、
前記除袋機本体は、前記ゴミ搬送ライン上のライン幅方向両側のプーリー間に前記ゴミ搬送ラインと交差して張設されて周回駆動されると共に、前記ゴミ搬送ラインに対向する周回ライン下部が、当該ゴミ搬送ライン上面に沿って前記ゴミ搬送ラインと交差する方向へ水平に移動する水平部とされた無端ベースと、
前記無端ベースの周回方向複数箇所においてベース表面から外側へ突出する棒体からなり、前記無端ベースが周回ライン下部でゴミ搬送ラインの上面に沿って前記ゴミ搬送ラインと交差する方向へ移動するときにゴミ搬送ライン上の搬送物と干渉するように構成されることにより、前記搬送物中の袋片を捕捉して前記ゴミ搬送ラインのライン上での前記除袋機本体による除袋方向下流側へ排除する複数本の棒状キャッチャとを具備しており、
前記カバーは、前記棒状キャッチャにより前記ゴミ搬送ラインの前記除袋方向下流側へ排除された袋片を、前記ゴミ搬送ラインのライン上での前記除袋機本体による除袋方向上流側で前記棒状キャッチャから離脱させるために、その袋片を前記無端ベースの周回ライン上部を経由して前記ゴミ搬送ラインの前記除袋方向上流側へ案内するガイド板を兼ねており、
前記ゴミ搬送ラインの前記除袋方向下流側には、前記カバーの内側を前記棒状キャッチャが前記除袋方向下流側のプーリーに沿って周回するとき、当該棒状キャッチャに捕捉された袋片を衝突させて、その袋片に絡み付いたゴミ類を袋片から分離するゴミ分離用の障害物が、前記棒状キャッチャの周回路外側に位置して設けられている除袋機。
【請求項2】
請求項1に記載の除袋機において、前記ゴミ分離用の障害物は、前記カバーからなる分離板である除袋機。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の除袋機において、前記ゴミ搬送ラインの幅方向両側のうちの少なくとも除袋方向下流側に、外側へ向かって上方へ傾斜する傾斜板が設けられており、当該傾斜板は、前記袋片から分離したゴミ類をゴミ搬送ラインへ戻す回収板を兼ねる除袋機。
【請求項4】
請求項1〜3の何れかに記載の除袋機において、前記ゴミ搬送ラインの幅方向両側には、ゴミ類がライン外へ排除されるのを阻止するために、外側へ向かって上方へ傾斜する傾斜板が設けられている除袋機。
【請求項5】
請求項4に記載の除袋機において、除袋方向下流側の傾斜板は、袋片と共にゴミ搬送ラインから除去されるゴミ類を分離するためのガイド板を兼ね、無端ベースの周回ラインは、除袋方向下流側では当該ガイド板の傾斜に沿った傾斜部とされている除袋機。
【請求項6】
請求項1〜5の何れかに記載の除袋機において、棒状キャッチャは無端ベースの幅方向で複数列に設けられている除袋機。
【請求項7】
請求項1〜6の何れかに記載の除袋機において、棒状キャッチャはバネ作用を有する除袋機。
【請求項8】
請求項7に記載の除袋機において、棒状キャッチャ自体が弾性体からなるか、無端ベースの周回駆動に伴う移動方向の少なくとも下流側へ弾性的に傾倒可能とされるか、両者が組み合わされた構造である除袋機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種のゴミ類を収納するゴミ袋が回収され破袋されて袋内のゴミ類を取り出した後に、ゴミ類中に混じって残る袋片をゴミ類から分離回収する除袋機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般家庭や事業所、公共施設などから排出される大量の袋詰めゴミは、効率良く処理するため、まずゴミ袋を破袋して袋内の各種のゴミ類を取り出した後、各種のゴミ類を種類別に選別する。その際、ゴミ袋から取り出された各種のゴミ類に混じって存在するゴミ袋の破片、すなわち袋片をゴミ類中から分離回収することが、ゴミ類の選別に先立って行われる。このゴミ類中からの袋片の分離回収が「除袋」と呼ばれる工程であり、これに使用される機器が「除袋機」である。
【0003】
この除袋機については様々な形式のものが考えられており、そのなかで実用化されているものの一つは特許文献1に示された掻き揚げ式である。この除袋機は、破袋機下流側のゴミ搬送ライン上に回転中心軸をラインと直角な水平にして配置された回転体を備えている。回転体は、回転方向に等間隔で設けられた回転中心軸に平行な複数のシャフトを有しており、各シャフトには複数の掻き揚げ爪がシャフト軸方向に並列的に取付けられている。各シャフトに取付けられた複数の掻き揚げ爪は、回転体の回転に伴って搬送ラインに向けて下降し、搬送ラインに最接近した後は上昇して元の位置に戻る。このとき、複数の掻き揚げ爪は、カム機構により下方の搬送ラインに接近したときに起立突出してこの状態で最上部まで移動し、最上部から搬送ラインに接近する回転方向後方で傾倒退避する。
【0004】
この動作により、各シャフトに並列的に取付けられた複数の掻き揚げ爪は、搬送ライン直上を通過するときに、搬送ライン上の袋片を選択的に引っ掛け、回転方向後方で袋片を離脱させる。各掻き揚げ爪から離脱した袋片は、送風機による風圧によりダクトを通って搬送ライン側方へ排出される。
【0005】
特許文献1に示された除袋機の問題点は、第1に、搬送ラインをゴミ類と共に搬送される袋体の捕捉率が高くないことである。すなわち、搬送ライン上の袋体は、搬送方向に長く延びた状態で搬送される。一方、袋体を引っ掛ける掻き揚げ爪は、搬送方向に直角な水平方向に並列しているとはいえ、その動作は搬送方向と平行な方向で、袋体が長く延びた方向と同じ方向であるため、必然的に袋体を捕捉する確率が低くなるのである。
【0006】
掻き揚げ爪の並列数を増やすことにより、捕捉率は高くなるが、構造が複雑化し、これが第2の問題点になる。すなわち、この種の除袋機では、搬送ライン上で捕捉した袋片をライン側方へ排除する必要があるが、特許文献1に示された掻き揚げ式の除袋機では、捕捉のための動作方向、すなわち搬送ライン上での掻き揚げ爪の動作方向と、捕捉した袋片の排除方向とが異なるため、本質的に構造が複雑である。加えて、掻き揚げ爪が可動式であることも、除袋機の構造を複雑化する一因になっている。これらのため、掻き揚げ爪の増設による更なる構造の複雑化は、製造コスト、メンテナンス性等の面で非常に大きな問題となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2011−115786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、簡単な構造で袋片を効率的に捕捉できる高性能で経済性に優れた除袋機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の除袋機は、破袋によりゴミ袋から取り出された各種のゴミ類を袋片と混在した状態で搬送するゴミ搬送ラインと、当該ゴミ搬送ラインの上に組み合わされた除袋機本体と、当該除袋機本体を覆うカバーとを具備する除袋機であって、
前記除袋機本体は、前記ゴミ搬送ライン上のライン幅方向両側のプーリー間に前記ゴミ搬送ラインと交差して張設されて周回駆動されると共に、前記ゴミ搬送ラインに対向する周回ライン下部が、当該ゴミ搬送ライン上面に沿って前記ゴミ搬送ラインと交差する方向へ水平に移動する水平部とされた無端ベースと、
前記無端ベースの周回方向複数箇所においてベース表面から外側へ突出する棒体からなり、前記無端ベースが周回ライン下部でゴミ搬送ラインの上面に沿って前記ゴミ搬送ラインと交差する方向へ移動するときにゴミ搬送ライン上の搬送物と干渉するように構成されることにより、前記搬送物中の袋片を捕捉して前記ゴミ搬送ラインのライン上での前記除袋機本体による除袋方向下流側へ排除する複数本の棒状キャッチャとを具備しており、
前記カバーは、前記棒状キャッチャにより前記ゴミ搬送ラインの前記除袋方向下流側へ排除された袋片を、前記ゴミ搬送ラインのライン上での前記除袋機本体による除袋方向上流側で前記棒状キャッチャから離脱させるために、その袋片を前記無端ベースの周回ライン上部を経由して前記ゴミ搬送ラインの前記除袋方向上流側へ案内するガイド板を兼ねており、
前記ゴミ搬送ラインの前記除袋方向下流側には、前記カバーの内側を前記棒状キャッチャが前記除袋方向下流側のプーリーに沿って周回するとき、当該棒状キャッチャに捕捉された袋片を衝突させて、その袋片に絡み付いたゴミ類を袋片から分離するゴミ分離用の障害物が、前記棒状キャッチャの周回路外側に位置して設けられていることを構成上の特徴点としている。
【0010】
本発明の除袋機においては、ゴミ搬送ライン上に当該ラインと交差、好ましくは直交して張設された無端ベースが周回駆動されることにより、無端ベースから突出する棒状キャッチャが、周回ライン下部でゴミ搬送ライン上を横行移動する。これにより、棒状キャッチャがゴミ搬送ライン上の搬送物を搬送方向と交差する方向に掻き分けて移動する。このとき、棒状キャッチャは、その形状ゆえに、ゴミ搬送ライン上の各種容器等のゴミ類と衝突しても、これを搬送ライン外へ排除することはない。ゴミ類に混じる袋体と衝突したときにのみ、これを引っ掛けてゴミ搬送ライン外へ排除する。なお、横行移動とは、ゴミ搬送ライン上を当該ラインと交差する方向に移動することである。
【0011】
棒状キャッチャは、袋体を引っ掛ける捕捉動作が搬送ラインと交差した方向であるので、搬送ラインを縦に長く延びて搬送される袋片を横から引っ掛け捕捉することになる。このため、袋片の捕捉率が本質的に高い。また、捕捉した袋片をライン外へ排除する方向が、ラインと交差した方向であるので、捕捉動作の方向と捕捉した袋片の排除方向とが一致し、除袋機の構造が本質的に簡単となる。また、棒状キャッチャを可動式とする必要がないので、この点からも構造が簡単となる。
【0012】
かくして、本発明の除袋機は、簡単な構造で袋片を効率的に捕捉することが可能となる。
【0013】
本発明の除袋機における棒状キャッチャは、バネ作用を有するものが好ましい。具体的には、棒状キャッチャ自体が弾性体からなるか、無端ベースの周回駆動に伴う移動方向の少なくとも上流側へ弾性的に傾倒可能とされるか、両者が組み合わされた構造が好ましい。この構造によると、棒状キャッチャはゴミ搬送ライン上で重量物等と衝突したときに移動方向上流側へ変位することにより、自身の破損を防止できる。
【0014】
ゴミ搬送ラインの両側は、ゴミ類がライン外へ排除されるのを阻止するために、外側へ向かって上方へ傾斜する傾斜板とするのがよい。このとき、袋片排出側の傾斜板は、袋片に絡みつくゴミ類を分離するためのガイド板として機能させることができる。このために、無端ベースの周回ラインも袋片排出側ではガイド板の傾斜に沿った傾斜部とする。これにより、無端ベースから突出する棒状キャッチャは、無端ベースが傾斜部を移動するときにも、傾斜したガイド板上で袋片を引っ掛けて移動することにより、袋片に絡まったゴミ類の分離を図ることができる。なお、ゴミ搬送ラインの両側は、当該ラインの幅方向両側のことであり、その両側のうちの袋片排出側は、ゴミ搬送ラインのライン上での除袋機本体による除袋方向下流側を意味し、その両側のうちの反排出側は、ゴミ搬送ラインのライン上での除袋機本体による除袋方向上流側を意味する。
【0015】
無端ベースは搬送ライン上の両側のプーリ間に張設される。袋片排出側のプーリに沿って無端ベースが周回するとき、その無端ベースの周速度は一定であるが、無端ベースから突出する棒状キャッチャは先端に向かうほど周速度が速くなり、その先端部に袋片を引っ掛けている場合、袋片が高速旋回する。このため、その袋片にゴミ類が絡みついている場合、そのゴミ類が高速で振り回されることになり、その袋片を衝突させる障害物を棒状キャッチャの周回路外側に設けておくことにより、袋片に絡みついているゴミ類が遠心力を利用して袋片から効果的に分離され得る。
【0016】
ゴミ搬送ライン上から棒状キャッチャにより捕捉された袋片は、無端ベース周回ラインの上部を経由して、ゴミ搬送ラインの反排出側で棒状キャッチャから離脱し、袋片を離脱させた棒状キャッチャが再度、ゴミ搬送ライン上に進入する。
【0017】
無端ベースの周回方向位置に設けられた複数本の棒状キャッチャが次々とゴミ搬送ライン上を横行移動することにより、ゴミ搬送ライン上の袋片が効率的に選択除去される。
【0018】
袋片の捕捉効率を高めるために、棒状キャッチャは無端ベースの幅方向で複数列に設けるのがよく、各列間では周回方向に変位して設けるのがよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明の除袋機は、ゴミ搬送ライン上に当該ラインと交差して無端ベースを配置し、当該無端ベースの周回方向複数箇所に取付けた棒状キャッチャをゴミ搬送ライン上の搬送物と干渉するように構成することにより、ゴミ搬送ライン上を棒状キャッチャが搬送方向を横切るように次々と横行移動する。このため、ゴミ搬送ライン上の搬送物中から袋片を効率的に選択除去することができる。また、ゴミ搬送ライン上から袋片を排除する方向と排除した袋片をゴミ搬送ライン外へ排出する方向とが同じであると共に、棒状キャッチャは無端ベースの周回に追従して移動するだけで、格別の駆動機構を用いないので、除袋機全体としての構造が簡単である。
【0020】
したがって、本発明の除袋機は高性能でありながら、製造コスト等の経済面で非常に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施形態を示す除袋機の正面図である。
図2】同除袋機の無端ベースの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
本実施形態の除袋機は、図1及び図2に示すように、破袋機から排出される各種のゴミ類10を袋片11と混在した状態で水平方向へ搬送するゴミ搬送ライン20と、ゴミ搬送ライン20の上に除袋方向がゴミ搬送ライン10の搬送方向と直交するように組み合わされた除袋機本体30と、除袋機本体30を覆うカバー40とを具備している。ゴミ搬送ライン20は、破袋によりゴミ袋から取り出された各種のゴミ類10を袋片11と混在した状態で水平方向へ直線的に搬送するベルトコンベアであり、搬送方向に張設された無端の搬送ベルト21の上段部の移動によりその搬送を行う。搬送ベルト21の上段部は複数のローラ25により支持されている。
【0024】
ゴミ搬送ライン20の両側には、側方に向かって上方へ傾斜する傾斜板22,23が設けられている。ゴミ搬送ライン20上での除袋機本体30による除袋方向入側に位置する傾斜板22は、ゴミ搬送ライン20上の搬送物がライン外へ落下するのを防止するガードである。除袋機本体30による除袋方向出側に位置する傾斜板23は、ゴミ搬送ライン20上の搬送物がライン外へ落下するのを防止するガードであると同時に、除袋方向出側へ除去される袋片11を除袋方向である斜め上方へ案内するガイド板であり、その除袋方向である斜め上方へ長く延びている。
【0025】
除袋機本体30は、ゴミ搬送ライン10上に直交して配置された無端ベース30Aと、無端ベース30Aの周回方向複数箇所において外側へ突出する複数本の棒状キャッチャ30Bとを具備している。無端ベース30Aは、ここではゴムベルトからなり、内側のフレーム31の両側部に取付けられた一対のプーリ32a,32b間に張設されている。一方のプーリ32aはフリーローラである。他方のプーリ32bは駆動ローラであり、その内側でフレーム31に支持されたモータ33にて回転駆動されることにより無端ベース30Aを周回駆動する。無端ベース30Aの周回ラインは、フレーム31に支持された複数の支持ローラ34により側面から見て戦車の履帯と呼ばれる無限軌道の如く形成されており、具体的には次のとおりである。
【0026】
周回ライン下部30aは、ゴミ搬送ライン20に上方から対向する水平部であり、その方向はゴミ搬送ライン20における搬送方向に直角なライン幅方向である。周回ライン下部30aの下流側は上昇傾斜部30bであり、ゴミ搬送ライン20のガード板及びガイド板を兼ねる傾斜板23に沿って傾斜している。上昇傾斜部30bの下流側は駆動側のプーリ32bに沿った円弧部30cである。非駆動側のプーリ32aに至る周回ライン上部30dは、中央部に向かう緩やかな上昇傾斜部と中央部から非駆動側のプーリ32aに向かう緩やかな下降傾斜部とからなり、その下流側は非駆動側のプーリ32aに沿った円弧部30eである。そして、円弧部30eの下流側は、最初の周回ライン下部30aに至る下降傾斜部30fであり、上流側の傾斜板22に平行である。
【0027】
無端ベース30Aを構成するゴムベルトは、周回方向に複数分割(ここでは6分割)したものを連結することより構成されている。各連結部35はゴムベルトの端部同士を2枚の平板により挟んで2枚の平板をベルト幅方向の複数箇所でボルト止めした構成になっている。
【0028】
棒状キャッチャ30Bは、コイルスプリングの材料である比較的太い鋼線からなり、直線部36aの基端側にコイル部36bを有しており、そのコイル部36bを連結部35の中央部より側方に変位した位置に取り付けることにより、直線部36aは無端ベース30Aから外側へ直角に突出している。コイル部36bの巻き中心は、無端ベース30Aの幅方向に一致している。これにより、棒状キャッチャ30Bの直線部36aは、それ自体が可撓性、弾力性を有すると共に、基端側のコイル部36bの存在により、無端ベース30Aの特に周回方向において優れた可撓性、弾力性を有することになる。
【0029】
棒状キャッチャ30Bの取付け位置は、連結部35の中央部より側方に変位しており、より具体的には、周回方向において交互に異なる方向に変位することにより、いわゆる千鳥状とされている。
【0030】
棒状キャッチャ30Bの突出長は、ゴミ搬送ライン20から無端ベース30Aの周回ライン下部30aまでの空間高に対応しており、より具体的には、無端ベース30Aが周回ライン下部30aを移動するときに、その無端ベース30Aから下方に突出する棒状キャッチャ30Bの先端が、ゴミ搬送ライン20における搬送ベルト21の上段部表面直近を通過するように設定されている。
【0031】
除袋機本体30を覆うカバー40は、除袋機本体30の上半部を覆っており、具体的には棒状キャッチャ30Bの周回ラインにおける円弧部30cを覆う垂直部41とこれに続く傾斜部42、周回ライン上部30dを覆う水平部43、円弧部30eを覆う傾斜部44とこれに続く垂直部45とからなり、いずれも無端ベース30Aの周回駆動に伴う棒状キャッチャ30Bの周回移動を妨害しないように、棒状キャッチャ30Bの突出長より大きい空間高を、無端ベース30Aの周回ラインとの間に確保する構成となっている。
【0032】
このカバー40は又、ゴミ搬送ライン20上から棒状キャッチャ30Bにより捕捉された袋片11のガイド板を兼ねており、ゴミ搬送ライン20上で捕捉した袋片11をゴミ搬送ライン20上における除袋方向下流側から除袋機本体30の上方を経由してゴミ搬送ライン20上における除袋方向上流側まで案内し、その除袋方向上流側に設置された回収ボックス50に投入するように構成されている。
【0033】
このカバー40で重要なのは、ゴミ搬送ライン20上における除袋方向下流側に配置された垂直部41である。垂直部41の下端は、無端ベース30Aの周回ライン円弧部30cの中心と同程度のレベルにあり、円弧部30cからの距離は、棒状キャッチャ30Bの突出長より僅かに大きく設定されている。これにより、円弧部30の周囲を周回移動する棒状キャッチャ30Bに袋片11が捕捉され、且つその袋片11にゴミ類10が絡みついている場合、ゴミ類10は遠心力により垂直部41の外側に向かい、袋片11は垂直部41に下方から激しく衝突する。これにより、袋片11に絡みついているゴミ類10は袋片11から引き剥がされる。
【0034】
すなわち、垂直部41は、ゴミ搬送ライン20上から除去された袋片11にゴミ類10が残る場合、その袋片11が衝突する障害物であり、その袋片11に残るゴミ類10を分離する分離板を兼ねている。
【0035】
袋片11から引き剥がされたゴミ類10は、傾斜板23に沿ってゴミ搬送ライン20に戻る。傾斜板23の下流側端部(上端部)には、袋片11から引き剥がされたゴミ類10の逸散を防止するために、垂直な立ち上げ部24が連結されている。袋片11からのゴミ類10の分離を阻害しないために、垂直な立ち上げ部24は、その内側のカバー40の垂直部41から若干離れたところに位置している。
【0036】
以上が本実施形態の除袋機の構成である。以下はその除袋機の機能である。
【0037】
破袋機から排出される各種のゴミ類10、すなわち破袋によりゴミ袋から取り出された各種のゴミ類10が、ゴミ搬送ライン20により、袋片11と混在した状態で水平方向へ直線的に搬送され、その搬送の途中に除袋機本体30の下を通過する。
【0038】
このとき、除袋機本体30においては、無端ベース30Aが、駆動側のプーリ32bの回転駆動により周回駆動される。ここで、無端ベース30Aの周回ラインは、ゴミ搬送ライン20と直交している。その結果、無端ベース30Aの周回ライン下部30aでは、無端ベース30Aに取付けられた複数本の棒状キャッチャ30Bが、図1中にX1 〜X4 に示すように、ゴミ搬送ライン20上をかすめるようにしてゴミ搬送ライン20と直角な水平方向へ次々と移動する。棒状キャッチャ30Bの移動速度は例えば70〜105m/minである。
【0039】
このとき、ゴミ搬送ライン20上をゴミ類10と共に搬送される袋片11は、ゴミ搬送ライン20によるゴミ搬送方向に平行な方向に長く延びた状態になっている。このため、その袋片11は、ゴミ搬送ライン20上をゴミ搬送ライン20と直角な水平方向へ次々と移動する棒状キャッチャ30Bにより横から引っ掛けられ、その結果、棒状キャッチャ30Bにより高い確率で捕捉される。
【0040】
このように、本実施形態の除袋機では、ゴミ搬送ライン20の方向と直角な水平方向に除袋が行われるので、除袋効率が高い。また、ゴミ搬送ライン20上から捕捉除去された袋片11のライン外への排出も容易である。
【0041】
すなわち、棒状キャッチャ30Bにより捕捉された袋片11は、棒状キャッチャ30Bが無端ベース30Aと共に、周回ラインの上昇傾斜部30b、円弧部30c、上部30d、及び円弧部30eを順に周回することに伴って、ゴミ搬送ライン20の除袋方向出側から、除袋機本体30上のカバー40内を通過し、ゴミ搬送ライン20の除袋方向入側へ回って棒状キャッチャ30Bから解放され、除袋方向出側の回収ボックス50内に回収される。
【0042】
このような除袋がゴミ搬送ライン20上で連続的に行われるので、ゴミ搬送ライン20上での袋片11の選別に要する人手を大幅に減らすことができる。
【0043】
ゴミ搬送ライン20上の搬送物の中にガラス瓶のような硬く重たい異物が混入していた場合、棒状キャッチャ30Bはこれに衝突するが、直線部36aはもとより、基部のコイル部36bにより、無端ベース30Aの周回方向において優れた可撓性、弾力性を示すので、棒状キャッチャ30Bが破損する危険はない。
【0044】
棒状キャッチャ30Bが捕捉した袋片11と共にゴミ類10が除袋排出側へ排出されたとき、多くの場合は、その棒状キャッチャ30Bが除袋排出側の傾斜板23に沿って斜め上方へ移動する過程で袋片11から離れ、傾斜板23上を転動、滑動してゴミ搬送ライン20上に戻る。
【0045】
棒状キャッチャ30Bが捕捉した袋片11にゴミ類10が強く絡まり付き、棒状キャッチャ30Bが除袋排出側の傾斜板23に沿って斜め上方へ移動する過程で袋片11からゴミ類10が分離しなかった場合は、その棒状キャッチャ30Bは、除袋方向出側の円弧部30cの周囲をY1 〜Y3 と周回し、そのときの周速度は先端ほど速くなる。このため、そのゴミ類10は高速で周回し、且つ大きな遠心力を受ける。その結果、Z1 〜Z3 に示すように、重量のあるゴミ類10が袋片11によって振り回されるような円運動をすることになり、カバー40の袋片入側端にあって袋片11の障害物、ゴミ類10の分離板を兼ねる垂直部41の下端に激しく衝突する。
【0046】
このとき、ゴミ類10は垂直部41の外側に位置しており、垂直部41との衝突による衝撃で袋片11から分離し、袋片11のみが除袋機本体30上のカバー40内を通過して除袋方向出側の回収ボックス50内に投入される。
【0047】
袋片11から分離したゴミ類10は、除袋方向出側の傾斜板23に案内されてゴミ搬送ライン20上に戻る。
【0048】
その結果、棒状キャッチャ30Bにて捕捉された袋片11にゴミ類10が絡みついている場合にも、袋片11のみが回収される。
【符号の説明】
【0049】
10 ゴミ類
11 袋片
20 ゴミ搬送ライン
21 搬送ベルト
22,23 傾斜板
24 立ち上げ部
30 除袋機本体
30A 無端ベース
30B 棒状キャッチャ
31 フレーム
32a,32b プーリ
33 モータ
34 支持ローラ
35 連結部
36a 直線部
36b コイル部
40 カバー
41 ゴミ搬送ライン20上の除袋方向下流側に位置する垂直部(分離板、障害物)
42,44 傾斜部
43 水平部
45 ゴミ搬送ライン20上の除袋方向上流側に位置する垂直部
50 回収ボックス
図1
図2