特許第6174928号(P6174928)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6174928
(24)【登録日】2017年7月14日
(45)【発行日】2017年8月2日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 7/20 20060101AFI20170724BHJP
   F21S 9/02 20060101ALI20170724BHJP
   F21S 9/04 20060101ALI20170724BHJP
   G09F 13/18 20060101ALN20170724BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20170724BHJP
【FI】
   G09F7/20
   F21S9/02 120
   F21S9/04
   !G09F13/18 K
   F21Y115:10
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-149728(P2013-149728)
(22)【出願日】2013年7月18日
(65)【公開番号】特開2015-22121(P2015-22121A)
(43)【公開日】2015年2月2日
【審査請求日】2016年3月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002462
【氏名又は名称】積水樹脂株式会社
(72)【発明者】
【氏名】上田 樹
【審査官】 藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭51−027273(JP,U)
【文献】 実開昭50−074294(JP,U)
【文献】 米国特許第01587308(US,A)
【文献】 登録実用新案第3121915(JP,U)
【文献】 特開2011−095463(JP,A)
【文献】 特開2004−288132(JP,A)
【文献】 特開2011−155232(JP,A)
【文献】 特開2010−210077(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 7/00− 7/22
G09F 13/00−27/00
E01F 9/00−11/00
F21K 9/00− 9/90
F21S 2/00−19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置面に立設された支柱に表示板が取付けられた表示装置であって、前記支柱の上部に受け板部が設けられるとともに、前記受け板部に立設された受け部に、表示板の基部に形成された筒状の取付部が回動可能に外嵌され、前記受け板部の上方に固定板部が設けられて、前記受け板部と固定板部の間に前記取付部が挟着されるようになされて、前記表示板に加えて、支柱に照明部が取付られるとともに、前記支柱の上部にソーラーパネルが設けられ、ソーラーパネルにより発生した電力を蓄電池に蓄電して前記蓄電池より前記照明部に電力を供給するようになされた表示装置であって、前記ソーラーパネルは、その背面側に配置された支持部に支持され、前記支持部は、下部に設けられた筒状の脚部が、表示板の前記取付部を間にして、前記支柱の上部の受け板部に立設された受け部に回動可能に嵌め合わされるとともに、前記脚部の下部に設けられた固定板部に形成された固定板部側固定孔と、前記固定板部側固定孔に対応して受け板部に形成された受け板部側固定孔とに、挿入可能な固定具を介して、前記固定板部と受け板部とが表示板の前記取付部を間にして固定されるようになされていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記脚部の固定板部に形成された前記固定板部側固定孔は、同心円状に形成された複数の円弧状の長孔を備え、支柱の受け板部に設けられた前記受け板部側固定孔は、前記固定板部側固定孔に連通可能な複数の円弧状の長孔を備えたことを特徴とする請求項に記載の表示装置。
【請求項3】
前記ソーラーパネルが支持される支持部に、蓄電池が収納される蓄電池収納部が形成されていることを特徴とする請求項又はに記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示板は、基部に形成された筒状の取付部が形成された横長の第一の枠部と、取付部が形成されていない横長の第二の枠部との間に、表示板本体の上部が挟持されて形成されたものであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設置面に立設された支柱に、災害時に有用な避難方向などが表示された表示板が取付けられた表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
設置面に立設された支柱に表示板が取付けられた表示装置としては、従来より様々なものが提案されている。
例えば特許文献1には、支柱1の上端に太陽電池ユニット2が配設され、支柱1の上部の一側部には風力発電ユニット3が配設されるとともに、支柱1の上部の他側部には表示ユニット5が配設された表示装置が開示されている。(特許文献1)
そして、前記表示ユニット5には、透明アクリル板51に、避難誘導マーク52と、避難場所の方向を指し示す矢印マーク53とが文字や図形のパターンとして表示されており、夜間には、前記透明アクリル板51の側端に配設された光源55からの光によって、前記マークが浮かび上がるように形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献2】特開2008−140600号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の表示装置においては、支柱の上部の予め決められた側の部位に、表示ユニットが限定的に配設されるようになされているので、前記表示装置が設置される場所において、表示ユニットを見る人にとって見やすい向きに表示ユニットの向きを調整することができず、設置場所によっては表示装置の機能を果たすことができないケースも起こり得る可能性があるものであった。
【0005】
本発明は、設置場所ごとに表示板が見やすい向きに表示板の向きを調整することができる構造を備えた表示装置を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。
すなわち、本発明に係る表示装置は、設置面に立設された支柱に表示板が取付けられた表示装置であって、前記支柱の上部に受け板部が設けられるとともに、前記受け板部に立設された受け部に、表示板の基部に形成された筒状の取付部が回動可能に外嵌され、前記受け板部の上方に固定板部が設けられて、前記受け板部と固定板部の間に前記取付部が挟着されるようになされて、前記表示板に加えて、支柱に照明部が取付られるとともに、前記支柱の上部にソーラーパネルが設けられ、ソーラーパネルにより発生した電力を蓄電池に蓄電して前記蓄電池より前記照明部に電力を供給するようになされた表示装置であって、前記ソーラーパネルは、その背面側に配置された支持部に支持され、前記支持部は、下部に設けられた筒状の脚部が、表示板の前記取付部を間にして、前記支柱の上部の受け板部に立設された受け部に回動可能に嵌め合わされるとともに、前記脚部の下部に設けられた固定板部に形成された固定板部側固定孔と、前記固定板部側固定孔に対応して受け板部に形成された受け板部側固定孔とに、挿入可能な固定具を介して、前記固定板部と受け板部とが表示板の前記取付部を間にして固定されるようになされていることを特徴とするものである。
【0009】
また本発明に係る表示装置は、前記脚部の固定板部に形成された前記固定板部側固定孔は、同心円状に形成された複数の円弧状の長孔を備え、支柱の受け板部に設けられた前記受け板部側固定孔は、前記固定板部側固定孔に連通可能な複数の円弧状の長孔を備えるようにしてもよい。
【0010】
また本発明に係る表示装置は、前記ソーラーパネルが支持される支持部に、蓄電池が収納される蓄電池収納部が形成されるようにしてもよい。
【0011】
また本発明に係る表示装置は、前記表示板は、基部に形成された筒状の取付部が形成された横長の第一の枠部と、取付部が形成されていない横長の第二の枠部との間に、表示板本体の上部が挟持されて形成されるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る表示装置によれば、前記支柱の上部に受け板部が設けられるとともに、前記受け板部に立設された受け部に、表示板の基部に形成された筒状の取付部を回動可能に外嵌しているので、表示板の筒状の取付部を回動させて、表示装置を設置場所ごとに表示板が見やすい向きに表示板の向きを調整することができ、またその調整作業の際においては、受け部に筒状の取付部を外嵌しているため、表示板が脱落することがない。
【0013】
また本発明に係る表示装置によれば、前記受け板部の上方に固定板部を設け、前記受け板部と固定板部の間に前記取付部を挟着するようにしているので、表示板の筒状の取付部を回動させて表示板の向きを調整した後、取付部を受け板部と固定板部とで挟着するだけで取付部を固定することができ、表示装置を効率的に設置することができる。
【0014】
また本発明に係る表示装置によれば、前記ソーラーパネルは、その背面側に配置された支持部に支持され、前記支持部は、下部に設けられた筒状の脚部が、表示板の前記取付部を間にして、前記支柱の上部の受け板部に立設された受け部に回動可能に嵌め合わされるとともに、前記脚部の下部に設けられた固定板部に形成された固定板部側固定孔と、前記固定板部側固定孔に対応して受け板部に形成された受け板部側固定孔とに、挿入可能な固定具を介して、前記固定板部と受け板部とが表示板の前記取付部を間にして固定されるようにしているので、ソーラーパネルの向きと表示板の向きをそれぞれ自在に調整することができる。
【0015】
また本発明に係る表示装置によれば、前記脚部の固定板部に形成された前記固定板部側固定孔は、同心円状に形成された複数の円弧状の長孔を備え、支柱の受け板部に設けられた前記受け板部側固定孔は、前記固定板部側固定孔に連通可能な複数の円弧状の長孔を備えているので、前記受け部を軸として、前記表示板の取付部及び脚部の上方に取付けられているソーラーパネルの向きを円周方向に調整することができる。
【0016】
また本発明に係る表示装置によれば、前記ソーラーパネルが支持される支持部に、蓄電池が収納される蓄電池収納部が形成されているので、ソーラーパネルを支柱の上部に取付けさえすれば、蓄電池収納部も取付けられ、表示装置を効率よく設置することができる。
【0017】
また本発明に係る表示装置によれば、前記表示板は、基部に形成された筒状の取付部が形成された横長の第一の枠部と、取付部が形成されていない横長の第二の枠部との間に、表示板本体の上部が挟持されて形成されているので、表示板本体の表裏を枠部により強固に固定することができるとともに、取付部を複雑な構造にすることなく形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係る表示装置の実施の一形態を示す正面図である。
図2図1の上部の拡大の、(イ)は側面図、(ロ)は背面図である。
図3図2(イ)の要部の縦断面図である。
図4】本発明に係る表示装置の支持部の脚部を示す、(イ)は正面図、(ロ)は平面図である。
図5】本発明に係る表示装置の受け板部を示す、(イ)は正面図、(ロ)は平面図である。
図6】本発明に係る表示装置の表示板を示す、(イ)は正面図、(ロ)は平面図、(ハ)は底面図、(ニ)は左側面図、(ホ)は右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明を実施するための形態について図面を参照し、具体的に説明する。
図面において、Pは本願発明に係る表示装置であり、1は設置面Gに立設された円筒状の支柱、2は支柱1の上部に取付けられ、周囲を照らすための灯部21を備えた照明部、3は支柱1の上部に設けられたソーラーパネル、4はソーラーパネル3により発生した電力を蓄電して前記照明部2に電力を供給する蓄電池、5は前記ソーラーパネル3の背面側に配置され、ソーラーパネル3を支持する支持部、6は支柱の上部に取付けられた表示板であり、表示装置Pは、照明部1、支柱2、ソーラーパネル3、蓄電池4、支持部5及び表示板6から主に構成されている。
【0020】
前記照明部2は、表示板6より下部の位置で支柱1の上部側面から突設された取付部22の先端に、正面視で前後にやや傾斜されるとともに、その下面に灯部21が設けられた台形箱状の筐体23が取付けられて形成されている。
【0021】
前記ソーラーパネル3は、その背面側に配置された縦長の長方形状の平板からなる支持部5に支持され、該支持部5の背面側には縦長の箱状の蓄電池収納部51が取付けられてなり、該蓄電池収納部51の中に前記蓄電池4が複数収納されている。さらに、前記支持部5の下部に相当する前記蓄電池収納部51の背面から下方に向けて円筒状の脚部52が垂下され、該脚部52の下端には円板状の固定板部53が取付けられている。そして、前記固定板部53には固定板部側固定孔54が形成され、該固定板部側固定孔54は同心円状に形成された複数の円弧状の長孔に形成されてなり、本実施形態においては、前記固定板部側固定孔54は、8分の1円弧状の長孔の両端部を後記する固定具であるボルト7の雄ねじ部の半径分だけ拡げた長さの長孔、又はそれ以上の長さの長孔が90度の間隔をあけて同心円状に形成されている。そして、前記固定板部側固定孔54の各間には、前記脚部52の側面から固定板部53の上面にわたり、三角形状の縦リブ55が90度の間隔をあけて4個取付けられている。前記脚部52に対する固定板部53の取付けは、固定板部53の中央部に設けられた貫通孔59に前記脚部52の下端521が挿入され、前記貫通孔59の内周縁と前記下端521の外周とが溶接されて取付けられている。なお、前記脚部52の下端521は、固定板部53の下面531と面一とはせずに、前記下面531より上方に位置するようにして、脚部52が後記する支柱本体12の上端の受け部15に嵌め合わされた際、その下端521が受け板部14の上面に当接しないように取付けられている。また本実施形態においては、前記蓄電池4は鉛蓄電池であり、必要な蓄電量に応じて2〜4個の蓄電池4が蓄電池収納部51に収納されている。
【0022】
前記ソーラーパネル3と支持部5の外形はほぼ同じ大きさであり、また前記ソーラーパネル3は、一般には太陽電池モジュール31と、該太陽電池モジュール31の外周部に沿って取付けられる枠体32とを備えてなり、前記支持部5の外周において、支持部5の背面側から枠体32にボルトが複数貫通されて、前記ソーラーパネル3と支持部5とが固定されている。さらに、前記蓄電池収納部51は支持部5よりも小さく形成され、前記支持部5の中央付近において、支持部5の前面側から蓄電池収納部51にボルトが複数貫通されて、前記支持部5と蓄電池収納部51とが固定されている。そして、円筒状の前記脚部52の上端には縦長の長方形状の平板部56が溶接されて取付けられており、該平板部56と前記蓄電池収納部51の背面とがボルトにより固定されている。また、前記平板部56の背面と前記脚部52の側面にわたり、三角形状の補強板材57が取付けられている。
【0023】
また、前記ソーラーパネル3が太陽光を受光しやすいように、太陽電池モジュール31の受光面である上面が傾斜されて、ソーラーパネル3が支柱1に支持されている。したがって、前記支持部5及び蓄電池収納部51も傾斜されて支柱1に支持されて、かつ蓄電池収納部51はソーラーパネル3及び支持部5よりも小さく形成されているので、前記ソーラーパネル3及び支持部5に覆われて、蓄電池収納部51に太陽光ができる限り当たらないようになされており、蓄電池収納部51内の温度上昇を少しでも抑制し、蓄電池収納部51に収納されている蓄電池4への温度上昇による悪影響を抑えるようになされている。また、縦長の箱状の前記蓄電池収納部51の一方の側面板58は着脱可能に複数箇所でねじ止めされて固定されており、蓄電池4の交換等の作業を行う際等に、前記側面板58が着脱できるようになされている。
【0024】
支柱1は設置面Gに当接するベースプレート11の上面に縦長の円筒管からなる支柱本体12が立設され、前記ベースプレート11上面と支柱本体12下端側面とにわたり、略三角形状の補強リブ板13が90度の間隔をあけて4個取付けられ、前記支柱本体12の上端には円板状の受け板部14が取付けられ、さらに該受け板部14には、その中央部に貫通して設けられた取付孔19に下部円筒状の受け部15の下部が挿入されて立設固定されている。そして、該受け部15は前記支持部5の脚部52及び前記表示板6の基部に形成された筒状の取付部61より小径となされてなり、前記脚部52及び取付部61が前記受け部15に嵌め合わされて、前記脚部52及び取付部61が前記受け部15に対して回動可能となされている。
【0025】
また前記受け板部14には、前記支持部5の固定板部53に形成されている固定板部側固定孔54に対応した位置に受け板部側固定孔16が形成されており、支柱本体12の上端の受け部15に、まず表示板6の取付部61が嵌め合わされ、その上から支持部5の脚部52が嵌め合わされた後、前記固定板部側固定孔54と受け板部側固定孔16とに固定具であるボルト7を挿通しナットNを螺着して固定することにより、ボルト7を介して、前記固定板部53と受け板部14とが固定されるとともに、前記受け板部14と固定板部53の間に前記取付部61が挟着され、固定されるようになされている。
【0026】
前記表示板6は、基部に形成された筒状の取付部61が形成された横長の第一の枠部62と、取付部61が形成されていない横長の第二の枠部63との間に、表示板本体64の上部が挟持されて形成されたものである。更に詳細に述べると、前記取付部61は、短円筒部611と、該短円筒部611の上端縁から短円筒部611の中心に向けて鍔部612が形成されている。つまり前記取付部61は、茶筒の蓋の如き形状から、蓋の天板を所定の直径の円板状に切り抜いた如き形状となされている。従って取付部61には中空部613が備えられている。なお、前記固定板部53と受け板部14とが表示板6の前記取付部61を間にして、前記受け板部側固定孔16と固定板部側固定孔54にボルト7を連通して前記受け板部14と固定板部53の間に前記取付部61を挟着し固定する際、前記鍔部612の内周面にボルト7の雄ねじ部側面が当接されガイドのようになされているので、表示板6がズレ落ちることはない。
なお前記表示板本体64には、例えば津波が来た際に避難する避難場所への誘導案内が、文字や記号や図柄などを用いて表示されており、災害が発生した時に、近隣の住民や別の場所から避難してきた人々が、前記表示板を見ることにより、避難場所にたどり着くことができるようになされている。
【0027】
そして前記短円筒部611の外側面から縦板部621が突設されるとともに、該縦板部621の上端縁から水平板部622が延設され、横長の第一の枠部62が形成されている。なお、前記鍔部612の上面と水平板部622の上面とは面一となされている。また横長の第二の枠部63は、第一の枠部62から取付部61を除くとともに、縦板部631の上端縁から延設されている水平板部632の延設されている方向が、第一の枠部62とは逆向きとなされて形成されている。そして、前記第一の枠部62の水平板部622の上面に第二の枠部63の水平板部632の下面が重ね合わされ、前記第一の枠部62の縦板部621の内面と第二の枠部63の縦板部631の内面との間に、表示板本体64の上部が挟持されて、水平方向及び垂直方向にねじ止めされて、表示板6が形成されている。
【0028】
また本実施形態において、前記表示板本体64は、第一の枠部62と第二の枠部63との間に挟持される上部の端面に、下方に向けて発光ダイオードが並列され、表示板本体64の板材としては、導光板とアルミニウム板を重ね合わせ、その表裏を乳半アクリル板で挟んで形成し、所謂、導光板方式の自発光タイプの表示板となされており、ソーラーパネル3により発生し蓄電池4に蓄電された電力の供給を受けることで夜間に発光して、表示板6に表示されている表示内容65、例えば「津波避難場所」と言った文字や、「→」と言った記号や、「津波が来て、人が高台に避難している」と言った図柄が、夜間であっても視認できるようになされている。なお本発明においては、本実施形態のように、表示板6が自発光タイプのもののみに限定されるものではない。
【0029】
なお前記支柱本体12上部の背面側には、開口部17が形成されており、それを塞ぐように蓋体18が着脱可能にその四隅をねじ止めされて取付けられている。このような構造にすることにより、前記固定板部側固定孔54と受け板部側固定孔16とにボルト7を挿通しナットNを螺着する際等に、前記蓋体18を取外し、開口部17から支柱1内に作業者が手を入れて、作業できるようになされている。
【0030】
また、支柱1の受け板部14に設けられた前記受け板部側固定孔16は、前記固定板部側固定孔54に連通可能な複数の円弧状の長孔に形成されてなり、本実施形態においては、前記固定板部側固定孔54と同様に、8分の1円弧状の長孔の両端部を前記ボルト7の雄ねじ部の半径分だけ拡げた長さの長孔、又はそれ以上の長さの長孔4個が90度の間隔をあけて同心円状に形成されている。そして、上述のように、前記受け板部14と固定板部53の間に前記取付部61が配置され、前記固定板部側固定孔54と受け板部側固定孔16とにそれぞれ4本のボルト7を挿通しナットNを螺着して固定することにより、前記固定板部53と受け板部14とが固定されるとともに、前記受け板部14と固定板部53の間に前記取付部61が挟着されるようになされている。
【0031】
このように、前記固定板部側固定孔54と受け板部側固定孔16とに、8分の1円弧状の長孔の両端部を前記ボルト7の雄ねじ部の半径分だけ拡げた長さの長孔、又はそれ以上の長さの長孔4個が90度の間隔をあけて同心円状に形成されているので、表示装置Pを設置する場所において、ソーラーパネル3の向きを太陽の方向に合わせて360度自在に調整することができ、かつ支柱1の上部に重量物である鉛蓄電池を収納した蓄電池収納部51が配置された構造であっても、蓄電池収納部51と支柱1とを強固に固定することができる。また表示板6についても、前記取付部61の鍔部612の内周面に前記ボルト7の雄ねじ部側面が当接されガイドのようになされているので、表示板6の表示内容65が見えやすい方向に合わせて360度自在に調整することができる。
【0032】
また以上に述べた構造とすることにより、太陽電池モジュール31と蓄電池収納部51内に収納されている蓄電池4と表示板6の表示板本体61と照明部2の灯部21とを繋ぐリード線は、ソーラーパネル3の裏面側から蓄電池収納部51を通されて、中空構造となされている支持部5の脚部51と支柱1上部の受け部15と取付部61の中空部613の中を通され、更に照明部2の取付部22及び筐体23の中を通されて、太陽電池モジュール31と蓄電池4と表示板本体61と灯部21とが結線されている。
【0033】
なお本実施形態においては、前記固定板部側固定孔54及び受け板部側固定孔16はともに、8分の1円弧状の長孔の両端部を前記ボルト7の雄ねじ部の半径分だけ拡げた長さの長孔、又はそれ以上の長さの長孔4個が90度の間隔をあけて同心円状に形成されているが、特にその個数が4個に限定されるものではなく、また固定板部側固定孔54及び受け板部側固定孔16とが同じ個数で形成される必要もなく、要は、表示装置Pを設置する場所において、ソーラーパネル3の向きを太陽の方向に合わせて調整することができ、そのためには好ましくは360度自在に調整することができ、かつ蓄電池収納部51と支柱1とを強固に固定することができるように、適宜設計なされればよい。
【0034】
また本実施形態において、表示板6には1個の表示板本体64が備えられているが、これに限定されるものではなく、2個以上の表示板本体64を備えるようにしてもよい。
【0035】
また支柱1、支持部5は、一般には強度的に安定しておりコストの安い鉄鋼材料を適宜加工したものが好適に用いられるが、ステンレス合金、アルミニウム合金などの他の金属材料を用いてもよい。また耐食性や耐候性を高めるために金属めっきや塗装を施してもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 支柱
11 ベースプレート
12 支柱本体
13 補強リブ板
14 受け板部
15 受け部
16 受け板部側固定孔
17 開口部
18 蓋体
19 取付孔
2 照明部
21 灯部
22 取付部
23 筐体
3 ソーラーパネル
31 太陽電池モジュール
32 枠体
4 蓄電池
5 支持部
51 蓄電池収納部
52 脚部
521 下端
53 固定板部
531 下面
54 固定板部側固定孔
55 縦リブ
56 平板部
57 補強板材
58 側面板
59 貫通孔
6 表示板
61 取付部
611 短円筒部
612 鍔部
613 中空部
62 第一の枠部
621 縦板部
622 水平板部
63 第二の枠部
631 縦板部
632 水平板部
64 表示体本体
65 表示内容
7 ボルト
P 表示装置
G 設置面
N ナット
図1
図2
図3
図4
図5
図6