(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6175108
(24)【登録日】2017年7月14日
(45)【発行日】2017年8月2日
(54)【発明の名称】比率巻き尺
(51)【国際特許分類】
G01B 3/10 20060101AFI20170724BHJP
G01B 5/02 20060101ALI20170724BHJP
【FI】
G01B3/10 A
G01B5/02
【請求項の数】7
【外国語出願】
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-177461(P2015-177461)
(22)【出願日】2015年9月9日
(65)【公開番号】特開2016-61780(P2016-61780A)
(43)【公開日】2016年4月25日
【審査請求日】2015年9月28日
(31)【優先権主張番号】103216229
(32)【優先日】2014年9月12日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】515147818
【氏名又は名称】邱 永鵬
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(72)【発明者】
【氏名】邱 永鵬
【審査官】
梶田 真也
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭51−103532(JP,A)
【文献】
特開昭52−000456(JP,A)
【文献】
米国特許第04506446(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 3/00 − 3/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースであって、側壁、内側面、前記側壁を貫通して形成されるテープ孔、前記内側面上に配置される巻取り軸、前記内側面上に配置され、前記巻取り軸の位置に対応する比率軸、及び、前記内側面上に配置され、前記テープ孔に隣接する巻戻し軸、を有するケースと、
巻取り部であって、前記巻取り軸の周りに取り付けられ、中心、及び前記中心上に形成され、前記巻取り軸の周りに取り付けられ、且つ前記巻取り軸上に固定される取付け管であって、2つの取付け端を有し、前記取付け端の1つは前記巻取り軸の周りに取り付けられ、前記巻取り軸上に固定される取付け管、を有する分割ディスク、及び、それぞれ前記2つの取付け端の周り及び前記分割ディスクの2つの側の横に取り付けられ、各々は内側端を有し、各々の前記内側端は前記分割ディスクの取付け管の周りに取り付けられ、かつ前記取付け管上に固定される2つの渦巻きばね、を有する巻取り部と、
比率ホイール部であって、前記比率軸の周りに取り付けられ、前記2つの渦巻きばねの何れか一方と並んで取り付けられ、周囲面を有する第1外周ホイール、及び、前記比率軸の周りに取り付けられ、前記2つの渦巻きばねの何れか他方と並んで取り付けられ、周囲面と前記第1外周ホイールの直径より小さい直径を有する第2外周ホイールであって、前記第1外周ホイールと前記第2外周ホイールが同期して回転する第2外周ホイール、を有する比率ホイール部と、
巻戻しホイールであって、前記巻戻し軸の周りに回転可能なように取り付けられる巻戻しホイールと、
巻き尺部であって、前記巻取り部と前記比率ホイール部の周りに巻かれ、前記巻取り軸の周りに取り付けられる渦巻きばねの1つの上に固定され、前記渦巻きばねの周りに解放可能なように巻かれる内側端、及び前記第1外周ホイールの周囲面の周りに巻かれ、前記巻戻しホイールを介して前記テープ孔から外へ延在する外側端、を有する第1テープ、及び前記もう1つの渦巻きばね上に固定され、前記渦巻きばねの周りに解放可能なように巻かれる内側端、及び前記第2外周ホイールの周囲面の周りに巻かれ、前記巻戻しホイールを介して前記テープ孔から外へ延在する外側端、を有する第2テープ、を有する巻き尺部と、を備える、
比率巻き尺。
【請求項2】
請求項1に記載の比率巻き尺であって、前記第1外周ホイールは前記第1外周ホイールの周囲面上に形成され、前記第1外周ホイールの周囲面から一定間隔で突出する複数の滑り止め歯を有し、前記第2外周ホイールは前記第2外周ホイールの周囲面上に形成され、前記第2外周ホイールの周囲面から一定間隔で突出する複数の滑り止め歯を有し、前記第1テープは前記第1テープを貫通して一定間隔で形成され、前記第1外周ホイールの滑り止め歯と係合する複数の滑り止め孔を有し、前記第2テープは前記第2テープを貫通して一定間隔で形成され、前記第2外周ホイールの滑り止め歯と係合する複数の滑り止め孔を有することを特徴とする比率巻き尺。
【請求項3】
請求項2に記載の比率巻き尺であって、前記第1テープは前記第1テープの外側端に形成され、前記第1テープの外側端を前記テープ孔で前記ケースまでに制限するように保持する停止タブを有し、前記第2テープは前記第2テープの外側端に形成され、前記第2テープの外側端を前記テープ孔で前記ケースまでに制限するように保持する停止タブを有することを特徴とする比率巻き尺。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の比率巻き尺であって、前記比率ホイール部は前記比率軸の周りに取り付けられ、前記第1外周ホイールと前記第2外周ホイールと同期して回転する位置決めホイールを有し、前記ケースは前記ケースの側壁上に形成される取付け台を有し、及び、前記比率巻き尺は前記取付け台上に取り付けられ、前記位置決めホイールと取り外し可能なように係合する位置決め部を有することを特徴とする比率巻き尺。
【請求項5】
請求項4に記載の比率巻き尺であって、前記位置決めホイールは、周囲面、及び前記位置決めホイールの周囲面上に形成される複数の位置決め歯を有し、前記位置決め部は、前記取付け台の上面上に固定される弾性素子、及び、前記ケースの取付け台の外側面に旋回可能に接続され、前記弾性素子上に延在し、且つ前記弾性素子を選択的に押圧する外側端、及び前記ケースの中へ延在し、且つ前記位置決めホイールの横にある内側端を有する旋回アームであって、内側端に形成され、前記位置決めホイールの位置決め歯と係合する係合ギアホイールを有する旋回アーム、を有することを特徴とする比率巻き尺。
【請求項6】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の比率巻き尺であって、前記第1外周ホイールと前記第2外周ホイールは偏心同期ピンにより固定されることを特徴とする比率巻き尺。
【請求項7】
請求項4に記載の比率巻き尺であって、前記第1外周ホイール、前記第2外周ホイール、及び前記位置決めホイールは偏心同期ピンにより固定されることを特徴とする比率巻き尺。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は巻き尺に関し、特に一定比率での測定が可能である比率巻き尺に関する。
【背景技術】
【0002】
建築やインテリアの設計分野では、部屋空間やあらゆる種類の家具の寸法を測定するために従来の巻き尺が使用され、ユーザは従来の巻き尺の測定により適切な比率に合致するように空間設計を計画できる。
【0003】
従来の巻き尺は単一チャンネルのテープしか有していないので、ユーザは一度に1つの長さしか測定できない。従来の巻き尺の表面には、センチメートル、又はインチ、フィートなどの目盛りが付けられる。従来の巻き尺の表面には中国の習慣における幸運や不運の印さえ付けられるので、計測及び空間設計の際には、風水として良い又は悪いといった伝統的概念も考慮できる。
【0004】
しかし、従来の巻き尺は一度に1つの長さしか測定できず、一度に2つの長さの測定や記録はできない。加えて、従来の巻き尺は一度に特定比率の複数の長さを測定できない。従って、従来の巻き尺は不便であり、且つ使用に時間がかかる。
【0005】
更に、建築やインテリアの設計はバランスや視覚的美観を追求するので、黄金比(1:1.618)は、しばしば計画において原則の比率となる。従って、ユーザは比率を絶えず測定し、且つ計算する必要があり、従来の巻き尺は使用上不便である。そのため従来の巻き尺を改善する必要がある。
【0006】
従来の巻き尺の欠点を克服するために、本発明は上記問題を緩和又は除去する比率巻き尺を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の主な目的は一定比率での測定が可能な比率巻き尺を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
比率巻き尺は、ケース、巻取り部、比率ホイール部、巻戻しホイール、及び巻き尺部を有する。ケースは、巻取り軸、比率軸、及び巻戻し軸を有する。比率ホイール部は比率軸の周りに取り付けられる第1外周ホイール、及び比率軸の周りに取り付けられる第2外周ホイールを有する。巻戻しホイールは巻戻し軸の周りに回転可能なように取り付けられる。巻き尺部は巻取り部と比率ホイール部の周りに巻かれ、第1テープと第2テープを有する。第1外周ホイールと第2外周ホイールが回転する場合、第1テープと第2テープは一定の比率でケースから引き出され、ユーザは一度に2つの長さの測定が可能である。
【0009】
本発明のその他の目的、利点及び新規的特徴は、添付図を伴う以下の詳細な説明によってより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明による比率巻き尺の展開斜視図である。
【
図2】
図1における比率巻き尺の更なる展開斜視図である。
【
図3】
図1における比率巻き尺の拡大斜視図である。
【
図4】
図1における比率巻き尺の拡大側面図である。
【
図5】
図1における比率巻き尺の操作可能な状態における側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1から4を参照する。本発明による比率巻き尺は、ケース10、巻取り部20、比率ホイール部30、巻戻しホイール40、巻き尺部50、及び位置決め部60を含む。
【0012】
ケース10は長方形の中空ケースであり、底部ケース11及び側面カバー12を有する。底部ケース11は、内部、側面、開口、内側面、前面壁、上部壁、中間部、テープ孔13、取付け台14、巻取り軸15、比率軸16、及び巻戻し軸17を有する。
底部ケース11の内部は中空であり、開口が底部ケース11の側面を貫通して形成され、底部ケース11の内部に通じる。テープ孔13は底部ケース11の前面壁底部を貫通して形成され、底部ケース11の内部に通じる。取付け台14はL型であり、底部ケース11の上部壁上に形成される。
【0013】
巻取り軸15、比率軸16、及び巻戻し軸17は底部ケース11の内側面から底部ケース11の開口に向かって突出する。巻取り軸15と比率軸16は底部ケース11の中間部に配置され、互いに対応する位置にある。巻戻し軸17は底部ケース11上に配置され、テープ孔13に隣接する。側面カバー12は底部ケース11の開口上に取り付けられる。本発明はケース10の組み合わせ方向を限定しない、即ち、ケース10、底部ケース11及び側面カバー12は、左右方向、上下方向、又は前後方向において、いずれの方向に組み合わせてもよい。
【0014】
巻取り部20はケース10の中に取り付けられ、巻取り軸15の周りに取り付けられ、分割ディスク21及び2つの渦巻きばね22を有する。分割ディスク21は中心と取付け管を有する。分割ディスク21の取付け管は分割ディスク21の中心上に形成され、ここから突出し、分割ディスク21がケース10に対して回転可能なようにするために、巻取り軸15の周りに取り付けられ、その上に固定される。取付け管は2つの取付け端を有し、2つの取付け端は、それぞれ分割ディスク21の両側から外へ延在し、取付け端の1つは巻取り軸15の周りに取り付けられ、その上に固定される。
2つの渦巻きばね22は、それぞれ取付け管の2つの取付け端の周り、及び分割ディスク21の両側の横に取り付けられる。2つの渦巻きばね22の各々は内側端を有し、渦巻きばね22の各々の内側端は分割ディスク21の取付け管の周りに取り付けられ、その上に固定される。
【0015】
比率ホイール部30はケース10の中に取り付けられ、比率軸16の周りに回転可能なように取り付けられる。比率ホイール部30は第1外周ホイール31、第2外周ホイール32、位置決めホイール33、及び同期ピン34を有する。第1外周ホイール31は中心と接続管を有する。第1外周ホイール31の接続管は第1外周ホイール31の中心上に形成され、ここから突出し、比率軸16の周りに取り付けられ、2つの接続端を有する。接続管の2つの接続端の1つは比率軸16の周りに取り付けられ、もう1つの接続端は側面カバー12に面する。第1外周ホイール31は巻取り軸15の周りに取り付けられる渦巻きばね22の1つと並ぶ。第2外周ホイール32は第1外周ホイール31の接続管の比率軸16の周りに取り付けられる接続端の周りに取り付けられる。第2外周ホイール32はもう1つの渦巻きばね22と並ぶ。第2外周ホイール32は第1外周ホイール31の直径より小さい寸法の直径を有する。第1外周ホイール31の外周に対する第2外周ホイール32の外周の比率は黄金比(1:1.618)である。
位置決めホイール33は第1外周ホイール31の接続管の側面カバー12に面する接続端上に取り付けられ、第2外周ホイール32と側面カバー12の間にあり、周囲面と複数の位置決め歯330を有する。複数の位置決め歯330は位置決めホイール33の周囲面上に形成される。
【0016】
同期ピン34は第1外周ホイール31上の偏心位置上に形成され、第2外周ホイール32と位置決めホイール33を貫通して取り付けられることにより、第1外周ホイール31、第2外周ホイール32、及び位置決めホイール33が同期して回転する。第1外周ホイール31と第2外周ホイール32は、取り外し可能なように組み合わされる2つの要素又は1つの一体化された形状のいずれにも限定されない。
第1外周ホイール31は周囲面及び複数の滑り止め歯310を有し、滑り止め歯310は第1外周ホイール31の周囲面上に一定間隔に形成され、ここから突出する。第2外周ホイール32は周囲面及び複数の滑り止め歯320を有し、複数の滑り止め歯320は第2外周ホイール32の周囲面上に一定間隔に形成され、ここから突出する。
【0017】
巻戻しホイール40はケース10の中に取り付けられ、巻戻し軸17の周りに回転可能なように取り付けられる。好ましくは、巻戻しホイール40は巻戻しスリーブ41と2つの滑り止め環42を有する。巻戻しスリーブ41は巻戻し軸17の周りに回転可能なように取り付けられ、2つの端部を有し、2つの端部の1つは底部ケース11の内側面に面する。2つの滑り止め環42はリング型で、それぞれ巻戻しスリーブ41の2つの端部の周りに取り付けられる。
【0018】
巻き尺部50は巻取り部20と比率ホイール部30の周りに巻かれ、巻戻しホイール40により巻き戻された後、ケース10のテープ孔13から外へ延在する。巻き尺部50は第1テープ51と第2テープ52を有する。
【0019】
第1テープ51は内側端と外側端を有する。第1テープ51の内側端は巻取り軸15の周りに取り付けられる渦巻きばね22の上に固定され、渦巻きばね22の周りに解放可能なように巻かれる。第1テープ51の外側端は第1外周ホイール31の周囲面の周りに巻かれ、次に第1テープ51の外側端は、巻戻しホイール40の滑り止め環42の1つを介してテープ孔13から外へ延在する。
第2テープ52は内側端と外側端を有する。第2テープ52の内側端は側面カバー12と分割ディスク21の間に取り付けられるもう1つの渦巻きばね22の上に固定され、渦巻きばね22の周りに解放可能なように巻かれる。第2テープ52の外側端は第2外周ホイール32の周囲面の周りに巻かれ、次に第2テープ52の外側端は巻戻しホイール40のもう1つの滑り止め環42を介してテープ孔13から外へ延在する。
【0020】
好ましくは、第1テープ51は停止タブ510を有し、停止タブ510は第1テープ51の外側端に形成され、テープ孔13から外へ延在する。第2テープ52は停止タブ520を有し、停止タブ520は第2テープ52の外側端に形成され、テープ孔13から外へ延在する。停止タブ510,520によって、第1テープ51の外側端及び第2テープ52の外側端がそれぞれテープ孔13においてケース10までに制限することが可能となっている。
【0021】
好ましくは、第1テープ51は複数の滑り止め孔511を有し、滑り止め孔511は第1テープ51を貫通して一定間隔で形成され、それぞれ第1外周ホイール31の滑り止め歯310と係合する。第2テープ52は複数の滑り止め孔521を有し、滑り止め孔521は第2テープ52を貫通して一定間隔で形成され、それぞれ第2外周ホイール32の滑り止め歯320と係合する。
これにより、第1テープ51と第2テープ52は、第1テープ51と第2テープ52が引き出され又は引き込まれる場合、それぞれ第1外周ホイール31及び第2外周ホイール32に対してスリップせず、第1テープ51と第2テープ52の黄金比は、第1テープ51と第2テープ52の滑り止めにより保持することが可能である。
【0022】
位置決め部60はケース10の取付け台14上に取り付けられ、位置決めホイール33と取り外し可能なように係合する。位置決め部60は弾性素子61と旋回アーム62を有する。
弾性素子61は取付け台14の上面上に固定される。旋回アーム62はケース10の取付け台14に隣接するケース10の内側面上に形成され、ここから突出する。旋回アーム62は外側端と内側端を有し、旋回アーム62の外側端は弾性素子61の上に延在し、弾性素子61に対して選択的に押圧する。旋回アーム62の内側端はケース10に中へ延在し、位置決めホイール33の横にある。好ましくは、旋回アーム62は係合ギアホイール620を有する。係合ギアホイール620は旋回アーム62の内側端に形成され、位置決めホイール33の位置決め歯330と係合することにより、位置決めホイール33、第1外周ホイール31、及び第2外周ホイール32は、旋回アーム62の係合ギアホイール620と位置決めホイール33の位置決め歯330の間の係合により、回転が停止される。
【0023】
図4と5を参照する。比率巻き尺の使用時、ユーザは親指で位置決め部60の旋回アーム62の外側端を押圧することにより、係合ギアホイール620を位置決めホイール33の位置決め歯330から分離させる。そして、ユーザは第1テープ51と第2テープ52を容易に外側へ引き出すことができる。
同時に、
図3を参照する。第1外周ホイール31と第2外周ホイール32の滑り止め歯310,320は、第1テープ51と第2テープ52の摩擦力と滑り止め孔511,512による牽引力とにより回転を開始する。そして、第1テープ51と第2テープ52がケース10から引き出された後、渦巻きばね22の周りに巻かれた第1テープ51と第2テープ52は2つの渦巻きばね22の圧縮を開始する。
【0024】
巻き尺がユーザにより適当な長さに引き出される場合、ユーザの親指は位置決め部60の旋回アーム62の外側端を解放する。弾性素子61は旋回アーム62の外側端を上方へ押し上げることにより、係合ギアホイール620を元の場所へ戻し、位置決めホイール33の位置決め歯330と係合させる。
位置決めホイール33、第1外周ホイール31、及び第2外周ホイール32は同期ピン34により制限されるので、第1外周ホイール31と第2外周ホイール32は回転できない。この時点で、第1テープ51と第2テープ52の引き出される長さは黄金比に維持されることにより、一度の測定により黄金比で2つの長さを記録できる。
【0025】
ユーザが測定を終えると、ユーザは旋回アーム62の外側端を再度押圧することにより、旋回アーム62のギアホイール620を位置決めホイール33の位置決め歯330から分離させ、第1テープ51と第2テープ52を同時に解放する。これによって、巻取り部20の2つの圧縮された渦巻きばね22が、弾力的に元の場所へ戻り、停止タブ510,520がテープ孔13でケース10に当接するまでの、第1テープ51と第2テープ52の巻取りを開始することにより、第1テープ51と第2テープ52の巻取り動作が完了する。
【0026】
本発明の構造および機能の詳細と共に、本発明の多くの特徴および利点が前記の記述によって明らかになったが、本開示は一例に過ぎず、付属の特許請求の範囲に記載される語句の広範な一般的意味により示される本発明の諸原理の範囲内で、特に部品の形状、寸法及び配置に関して、細部まで変更を行うことが可能である。