【文献】
Poulsen, Anders. et al.,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,2012年 1月15日,vol.22,p.1009-1013
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
発明の詳細な説明
従って、本発明は、mTORを抑制し、その上PI3K抑制作用をも示し得る式(1)の化合物を提供する。
本発明は、下記式(1):
【0017】
及び上記の全ての立体異性体又は異性体又はエナンチオマーから選択され、
Arは、好ましくは下記:
【0020】
から選択され、
Xは、好ましくはO又はN又はCであり、
Yは、好ましくは下記:
【0022】
から選択され、
ここで、Rは、下記:H、F、Cl、Br、I、OR
X、NO
2、CN、N(R
X)
2、COOR
X、CON(R
X)
2、N(R
X)CON(R
X)
2、N(R
X)COR
X、N(R
X)SO
2N(R
X)
2、SO
2N(R
X)
2、SO
2R
X、SOR
X、SR
X、N(R
X)SO
2R
X;任意に置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖C
1-C
6アルキル、アルキレン、アルケニル、アルケニレン、フルオロアルキル、アルキニル、ヘテロアルキル;任意に置換されていてもよい単環式又は二環式又は縮合C
3-C
8シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル;任意に置換されていてもよいアリール、ヘテロアリール、アリールアルキル;(CH
2)
mCO
2R
X;(CH
2)
mCO
2N(R
X)
2;任意に置換されていてもよいC
2-C
12アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ヘテロアルキルオキシ;任意に置換されていてもよいC
3-C
8シクロアルキルオキシ、シクロアルケニルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルケニルオキシ;任意に置換されていてもよいC
1-C
8アルキルアミノから成る群より独立に選択され、
R
Xは、H、アルキル、アルケン又はアルキレン又はシクロアルキル又はアリールであり、
m及びnは、1〜4の整数であり、
p及びq=1、2又は3)
の新規トリアジン化合物に関する。
さらに、本発明は、下記式(1):
【0026】
及び上記の全ての立体異性体又は異性体又はエナンチオマーから選択され、
Arは、好ましくは下記:
【0027】
【化12】
から選択され、
Xは、好ましくはOであり、
Yは、好ましくは下記:
【0029】
から選択され、
ここで、Rは、下記:H、F、Cl、Br、I、OR
X、N0
2、CN、N(R
X)
2、COOR
X、CON(R
X)
2、N(R
X)CON(R
X)
2、N(R
X)COR
X、N(R
X)SO
2N(R
X)
2、SO
2N(R
X)
2、SO
2R
X、SOR
X、SR
X、N(R
X)SO
2R
X;任意に置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖C
1-C
6アルキル、アルキレン、アルケニル、アルケニレン、フルオロアルキル、アルキニル、ヘテロアルキル;任意に置換されていてもよい単環式又は二環式又は縮合C
3-C
8シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル;任意に置換されていてもよいアリール、ヘテロアリール、アリールアルキル;(CH
2)
mCO
2R
X;(CH
2)
mCO
2N(R
X)
2;任意に置換されていてもよいC
2-C
12アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ヘテロアルキルオキシ;任意に置換されていてもよいC
3-C
8シクロアルキルオキシ、シクロアルケニルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルケニルオキシ;任意に置換されていてもよいC
1-C
8アルキルアミノから成る群より独立に選択され、
R
XはH、アルキル、アルケン又はアルキレン又はシクロアルキル又はアリールであり、
m及びnは、1〜4の整数であり、
p及びq=1、2又は3)
の新規トリアジン化合物に関する。
さらに、本発明は、下記式(1):
【0031】
(式中:
Aは、好ましくは下記:
及び上記の全ての立体異性体又は異性体又はエナンチオマーから選択され、
Arは、好ましくは下記:
【0033】
から選択され、
Xは、好ましくはOであり、
Yは、好ましくは下記:
【0035】
から選択され、
ここで、Rは、下記:H、F、Cl、Br、I、OR
X、NO
2、CN、N(R
X)
2、COOR
X、CON(R
X)
2、N(R
X)CON(R
X)
2、N(R
X)COR
X、N(R
X)SO
2N(R
X)
2、SO
2N(R
X)
2、SO
2R
X、SOR
X、SR
X、N(R
X) SO
2R
X; 任意に置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖C
1-C
6アルキル、アルキレン、アルケニル、アルケニレン、フルオロアルキル、アルキニル、ヘテロアルキル; 任意に置換されていてもよい単環式又は二環式又は縮合C
3-C
8シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル; 任意に置換されていてもよいアリール、ヘテロアリール、アリールアルキル;(CH
2)
mCO
2R
X;(CH
2)
mCO
2N(R
X)
2;任意に置換されていてもよいC
2-C
12アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ヘテロアルキルオキシ;任意に置換されていてもよいC
3-C
8シクロアルキルオキシ、シクロアルケニルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルケニルオキシ;任意に置換されていてもよいC
1-C
8アルキルアミノから成る群より独立に選択され、
R
XはH、アルキル、アルケン又はアルキレン又はシクロアルキル又はアリールであり、
m及びnは、1〜4の整数であり、
p及びq=1、2又は3)
の新規トリアジン化合物に関する。
【0040】
及び上記の全ての立体異性体又は異性体又はエナンチオマーから選択され、
Arは、好ましくは下記:
【0042】
から選択される)
である、請求項1に記載の式(1)で表される新規トリアジン化合物、それらの異性体、その塩及び溶媒和物を包含する。
【0043】
用語「アルキル」は直鎖又は分岐飽和一価炭化水素を表し、アルキルは、本明細書に記載するように任意に置換されていてもよい。用語「アルキル」は、特に指定のない限り、直鎖及び分岐の両アルキルを包含する。特定の実施形態では、アルキルは、指定数の炭素原子を有する直鎖飽和一価炭化水素であり、又は指定数の炭素原子の分岐飽和一価炭化水素である。本明細書では、直鎖C
1-C
6アルキル及び分岐C
3-C
6アルキル基を「低級アルキル」とも称する。アルキル基の例としては、限定するものではないが、メチル、エチル、プロピル(全ての異性形を含めて)、n-プロピル、イソプロピル、ブチル(全ての異性形を含めて)、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチル(全ての異性形を含めて)、及びヘキシル(全ての異性形を含めて)が挙げられる。例えば、C
1-C
6アルキルは、1〜6個の炭素原子の直鎖飽和一価炭化水素又は3〜6個の炭素原子の分岐飽和一価炭化水素を表す。
用語「アルキレン」は、直鎖又は分岐飽和二価炭化水素を表し、アルキレンは、本明細書に記載するように任意に置換されていてもよい。用語「アルキレン」は、特に指定のない限り、直鎖及び分岐の両アルキレンを包含する。特定の実施形態では、アルキレンは、指定数の炭素原子を有する直鎖飽和二価炭化水素、又は指定数の炭素原子の分岐飽和二価炭化水素である。本明細書では、直鎖C
1-C
6アルキレン及び分岐C
3-C
6アルキレン基を「低級アルキレン」とも称する。アルキレン基の例としては、限定するものではないが、メチレン、エチレン、プロピレン(全ての異性形を含めて)、n-プロピレン、イソプロピレン、ブチレン(全ての異性形を含めて)、n-ブチレン、イソブチレン、t-ブチレン、ペンチレン(全ての異性形を含めて)、及びヘキシレン(全ての異性形を含めて)が挙げられる。例えば、C
1-C
6アルキレンは、1〜6個の炭素原子の直鎖飽和二価炭化水素又は3〜6個の炭素原子の分岐飽和二価炭化水素を表す。
【0044】
用語「アルケニル」は、1個以上、一実施形態では、1〜5個の炭素-炭素二重結合を含む直鎖又は分岐一価炭化水素を表す。アルケニルは、本明細書に記載するように任意に置換されていてもよい。用語「アルケニル」は、当業者には分かるように、「cis」及び「trans」配置、或いは、「Z」及び「E」配置を有する化合物をも包含する。本明細書では、用語「アルケニル」は、特に指定のない限り、直鎖及び分岐の両アルケニルを包含する。例えば、C
2-C
6アルケニルは、2〜6個の炭素原子の直鎖不飽和一価炭化水素又は3〜6個の炭素原子の分岐不飽和一価炭化水素を表す。特定の実施形態では、アルケニルは、指定数の炭素原子を有する直鎖一価炭化水素、又は指定数の炭素原子を有する分岐一価炭化水素である。アルケニル基の例としては、限定するものではないが、エテニル、プロペン-1-イル、プロペン-2-イル、アリル、ブテニル、及び4-メチルブテニルが挙げられる。
用語「アルケニレン」は、1個以上、一実施形態では、1〜5個の炭素-炭素二重結合を含む直鎖又は分岐二価炭化水素を表す。アルケニレンは、本明細書に記載するように任意に置換されていてもよい。同様に、用語「アルケニレン」は、「cis」及び「trans」配置、或いは、「Z」及び「E」配置を有する化合物をも包含する。本明細書では、用語「アルケニレン」は、特に指定のない限り、直鎖及び分岐の両アルケニレンを包含する。例えば、C
2-C
6アルケニレンは、2〜6個の炭素原子の直鎖不飽和二価炭化水素又は3〜6個の炭素原子の分岐不飽和二価炭化水素を表す。特定の実施形態では、アルケニレンは、指定数の炭素原子を有する直鎖二価炭化水素、又は指定数の炭素原子を有する分岐二価炭化水素である。アルケニレン基の例としては、限定するものではないが、エテニレン、アリレン、プロペニレン、ブテニレン、及び4-メチルブテニレンが挙げられる。
用語「アルキニル」は、1個以上、一実施形態では、1〜5個の炭素-炭素三重結合を含む直鎖又は分岐一価炭化水素を表す。アルキニルは、本明細書に記載するように任意に置換されていてもよい。用語「アルキニル」は、特に指定のない限り、直鎖及び分岐の両アルキニルを包含する。特定の実施形態では、アルキニルは、指定数の炭素原子を有する直鎖一価炭化水素、又は指定数の炭素原子を有する分岐一価炭化水素である。アルキニル基の例としては、限定するものではないが、エチニル
【0048】
が挙げられる。例えば、C
2-C
6アルキニルは、2〜6個の炭素原子の直鎖不飽和一価炭化水素又は3〜6個の炭素原子の分岐不飽和一価炭化水素を表す。
用語「アルキニレン」は、1個以上、一実施形態では、1〜5個の炭素-炭素三重結合を含む直鎖又は分岐二価炭化水素を表す。アルキニレンは、本明細書に記載するように任意に置換されていてもよい。用語「アルキニレン」は、特に指定のない限り、直鎖及び分岐の両アルキニレンを包含する。特定の実施形態では、アルキニレンは、指定数の炭素原子の直鎖二価炭化水素、又は指定数の炭素原子を有する分岐二価炭化水素である。アルキニレン基の例としては、限定するものではないが、エチニレン(-C=C-)及びプロパルギレン(-CH
zC=C-)が挙げられる。例えば、C
Z-C
6アルキニレンは、2〜6個の炭素原子の直鎖不飽和二価炭化水素又は3〜6個の炭素原子の分岐不飽和二価炭化水素を表す。
用語「シクロアルキル」は、本明細書に記載するように任意に置換されていてもよい環式飽和架橋及び/又は非架橋一価炭化水素を表す。特定の実施形態では、シクロアルキルは3〜20個の炭素原子(C
3-C
20)、3〜15個の炭素原子(C
3-C
15)、3〜10個の炭素原子(C
3-C
1O)、又は3〜7個の炭素原子(C
3-C
7)を有する。シクロアルキル基の例としては、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、デカリニル、及びアダマンチルが挙げられる。
用語「シクロアルキレン」は、本明細書に記載するように任意に置換されていてもよい環式飽和架橋及び/又は非架橋二価炭化水素を表す。特定の実施形態では、シクロアルキレンは、3〜20個の炭素原子(C
3-C
20)、3〜15個の炭素原子(C
3-C
15)、3〜10個の炭素原子(C
3-C
1O)、又は3〜7個の炭素原子(C
3-C
7)を有する。シクロアルキレン基の例としては、限定するものではないが、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロヘプチレン、デカリニレン、及びアダマンチレンが挙げられる。
【0049】
用語「アリール」は、少なくとも1つの芳香族炭化水素環を含む単環式芳香族基及び/又は多環式一価芳香族基を表す。特定の実施形態では、アリールは、6〜20個の環原子(C
6-C
20)、6〜15個の環原子(C
6-C
15)、又は6〜10個の環原子(C
6-C
10)を有する。アリール基の例としては、限定するものではないが、フェニル、ナフチル、フルオレニル、アズレニル、アントリル、フェナントリル、ピレニル、ビフェニル、及びテルフェニルが挙げられる。アリールは、二環式又は三環式炭素環であって、環の1つが芳香族であり、他の環は飽和、一部不飽和、又は芳香族であってよい二環式又は三環式炭素環、例えば、ジヒドロナフチル、インデニル、インダニル、又はテトラヒドロナフチル(テトラリニル)をも意味する。特定の実施形態では、アリールは、本明細書に記載するように任意に置換されていてもよい。
用語「アリーレン」は、少なくとも1つの芳香族炭素環を含む単環式及び/又は多環式二価芳香族基を表す。特定の実施形態では、アリーレンは、6〜20個の環原子(C
6-C
20)、6〜15個の環原子(C
6-C
15)、又は6〜10個の環原子(C
6-C
10)を有する。アリーレン基の例としては、限定するものではないが、フェニレン、ナフチレン、フルオレニレン、アズレニレン、アントリレン、フェナントリレン、ピレニレン、ビフェニレン、及びテルフェニレンが挙げられる。アリーレンは、二環式又は三環式炭素環であって、環の1つが芳香族であり、他の環は飽和、一部不飽和、又は芳香族であってよい二環式又は三環式炭素環、例えば、ジヒドロナフチレン、インデニレン、インダニレン、又はテトラヒドロナフチレン(テトラリニル)をも意味する。特定の実施形態では、アリーレンは、本明細書に記載するように任意に置換されていてもよい。
用語「アラルキル」又は「アリール-アルキル」は、アリールで置換された一価アルキル基を表す。特定の実施形態では、アルキル及びアリール部分は、本明細書に記載するように任意に置換されていてもよい。
【0050】
用語「ヘテロアリール」は、少なくとも1つの芳香環を含み、少なくとも1つの芳香環が、O、S、及びNから独立に選択される1個以上のヘテロ原子を含む単環式芳香族基及び/又は多環式芳香族基を表す。ヘテロアリール基の各環は、各環のヘテロ原子の総数が4以下であり、かつ各環が少なくとも1個の炭素原子を含むという条件で、1若しくは2個のO原子、1若しくは2個のS原子、及び/又は1〜4個のN原子を含んでよい。特定の実施形態では、ヘテロアリールは、5〜20、5〜15、又は5〜10個の環原子を有する。単環式ヘテロアリール基の例としては、限定するものではないが、フラニル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、テトラゾリル、トリアジニル、及びトリアゾリルが挙げられる。二環式ヘテロアリール基の例としては、限定するものではないが、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、フロピリジル、イミダゾピリジニル、イミダゾチアゾリル、インドリジニル、インドリル、インダゾリル、イソベンゾフラニル、イソベンゾチエニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、ナフチリジニル、オキサゾロピリジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピリドピリジル、ピロロピリジル、キノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、チアジアゾロピリミジル、及びチエノピリジルが挙げられる。三環式ヘテロアリール基の例としては、限定するものではないが、アクリジニル、ベンゾインドリル、カルバゾリル、ジベンゾフラニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フェナントリジニル、フェナルサジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、及びキサンテニルが挙げられる。特定の実施形態では、ヘテロアリールは、本明細書に記載するように任意に置換されていてもよい。
【0051】
用語「ヘテロアリーレン」は、少なくとも1つの芳香環を含み、少なくとも1つの芳香環が、O、S、及びNから独立に選択される1個以上のヘテロ原子を含む二価芳香族基及び/又は多環式芳香族基を表す。ヘテロアリーレン基の各環は、各環のヘテロ原子の総数が4以下であり、かつ各環が少なくとも1個の炭素原子を含むという条件で、1若しくは2個のO原子、1若しくは2個のS原子、及び/又は1〜4個のN原子を含んでよい。特定の実施形態では、ヘテロアリーレンは、5〜20、5〜15、又は5〜10個の環原子を有する。単環式ヘテロアリーレン基の例としては、限定するものではないが、フラニレン、イミダゾリレン、イソチアゾリレン、イソオキサゾリレン、オキサジアゾリレン、オキサジアゾリレン、オキサゾリレン、ピラジニレン、ピラゾリレン、ピリダジニレン、ピリジレン、ピリミジニレン、ピロリレン、チアジアゾリレン、チアゾリレン、チエニレン、テトラゾリレン、トリアジニレン、及びトリアゾリレンが挙げられる。二環式ヘテロアリーレン基の例としては、限定するものではないが、ベンゾフラニレン、ベンゾイミダゾリレン、ベンゾイソオキサゾリレン、ベンゾピラニレン、ベンゾチアジアゾリレン、ベンゾチアゾリレン、ベンゾチエニレン、ベンゾチオフェニレン、ベンゾトリアゾリレン、ベンゾオキサゾリレン、フロピリジレン、イミダゾピリジニレン、イミダゾチアゾリレン、インドリジニレン、インドリレン、インダゾリレン、イソベンゾフラニレン、イソベンゾチエニレン、イソインドリレン、イソキノリニレン、イソチアゾリレン、ナフチリジニレン、オキサゾロピリジニレン、フタラジニレン、プテリジニレン、プリニレン、ピリドピリジレン、ピロロピリジレン、キノリニレン、キノキサリニレン、キナゾリニレン、チアジアゾロピリミジレン、及びチエノピリジレンが挙げられる。三環式ヘテロアリール基の例としては、限定するものではないが、アクリジニレン、ベンゾインドリレン、カルバゾリレン、ジベンゾフラニレン、ペリミジニレン、フェナントロリニレン、フェナントリジニレン、フェナルサジニレン、フェナジニレン、フェノチアジニレン、フェノキサジニレン、及びキサンテニレンが挙げられる。特定の実施形態では、ヘテロアリールは、本明細書に記載するように任意に置換されていてもよい。
【0052】
用語「ヘテロシクリル」又は「ヘテロ環式」は、少なくとも1つの非芳香族環を含み、1個以上の非芳香族環原子が、O、S、又はNから独立に選択されるヘテロ原子であり;かつ残りの環原子が炭素原子である単環式非芳香族環系及び/又は多環式環系を表す。特定の実施形態では、ヘテロシクリル又はヘテロ環式基は、3〜20、3〜15、3〜10、3〜8、4〜7、又は5〜6個の環原子を有する。特定の実施形態では、ヘテロシクリルは、縮合又は架橋環系を含めてよく、かつ窒素又は硫黄原子が任意に酸化していてよく、窒素原子が任意に四級化していてよく、いくつかの環が部分的若しくは全体的に飽和しているか、又は芳香族であってよい単環式、二環式、三環式、又は四環式環系である。ヘテロシクリルは、安定化合物の生成をもたらす、いずれのヘテロ原子又は炭素原子においても主構造に付着し得る。該ヘテロ環式化合物の例としては、限定するものではないが、アゼピニル、ベンゾジオキサニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾフラノニル、ベンゾピラノニル、ベンゾピラニル、ベンゾテトラヒドロフラニル、ベンゾテトラヒドロチエニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾオキサジニル、p-カルボリニル、クロマニル、クロモニル、シンノリニル、クマリニル、デカヒドロイソキノリニル、ジヒドロベンゾイソチアジニル、ジヒドロベンゾイソキサジニル、ジヒドロフリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロピラニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロピロリル、ジオキソラニル、1,4-ジチアニル、フラノニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、インドリニル、イソベンゾテトラヒドロフラニル、イソベンゾテトラヒドロチエニル、イソクロマニル、イソクマリニル、イソインドリニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、オキサゾリジノニル、オキサゾリジニル、オキシラニル、ピペラジニル、ピペリジニル、4-ピペリドニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピロリジニル、ピロリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロキノリニル、及び1,3,5-トリチアニルが挙げられる。特定の実施形態では、ヘテロ環式化合物は、本明細書に記載するように任意に置換されていてもよい。
【0053】
用語「ヘテロシクリレン」は、少なくとも1つの非芳香族環を含み、1個以上の非芳香族環原子が、O、S、又はNから独立に選択されるヘテロ原子であり;かつ残りの環原子が炭素原子である二価非芳香族環系及び/又は多環式環系を表す。特定の実施形態では、ヘテロシクリレン基は、3〜20、3〜15、3〜10、3〜8、4〜7、又は5〜6個の環原子を有する。特定の実施形態では、ヘテロシクリレンは、縮合又は架橋環系を含めてよく、かつ窒素又は硫黄原子が任意に酸化していてよく、窒素原子が任意に四級化していてよく、いくつかの環が部分的若しくは全体的に飽和しているか、又は芳香族であってよい単環式、二環式、三環式、又は四環式環系である。ヘテロシクリレンは、安定化合物の生成をもたらす、いずれのヘテロ原子又は炭素原子においても主構造に付着し得る。該ヘテロシクリレン基の例としては、限定するものではないが、アゼピニレン、ベンゾジオキサニレン、ベンゾジオキソリレン、ベンゾフラノニレン、ベンゾピラノニレン、ベンゾピラニレン、ベンゾテトラヒドロフラニレン、ベンゾテトラヒドロチエニレン、ベンゾチオピラニレン、ベンゾオキサジニレン、p-カルボリニレン、クロマニレン、クロモニレン、シンノリニレン、クマリニレン、デカヒドロイソキノリニレン、ジヒドロベンゾイソチアジニレン、ジヒドロベンゾイソキサジニレン、ジヒドロフリレン、ジヒドロイソインドリレン、ジヒドロピラニレン、ジヒドロピラゾリレン、ジヒドロピラジニレン、ジヒドロピリジニレン、ジヒドロピリミジニレン、ジヒドロピロリレン、ジオキソラニレン、1,4-ジチアニレン、フラノニレン、イミダゾリジニレン、イミダゾリニレン、インドリニレン、イソベンゾテトラヒドロフラニレン、イソベンゾテトラヒドロチエニレン、イソクロマニレン、イソクマリニレン、イソインドリニレン、イソチアゾリジニレン、イソオキサゾリジニレン、モルホリニレン、オクタヒドロインドリレン、オクタヒドロイソインドリレン、オキサゾリジノニレン、オキサゾリジニレン、オキシラニレン、ピペラジニレン、ピペリジニレン、4-ピペリドニレン、ピラゾリジニレン、ピラゾリニレン、ピロリジニレン、ピロリニレン、キヌクリジニレン、テトラヒドロフリレン、テトラヒドロイソキノリニレン、テトラヒドロピラニレン、テトラヒドロチエニレン、チアモルホリニレン、チアゾリジニレン、テトラヒドロキノリニレン、及び1,3,5-トリチアニレンが挙げられる。特定の実施形態では、ヘテロシクリレンは、本明細書に記載するように任意に置換されていてもよい。
【0054】
用語「ハロゲン」、「ハライド」又は「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素を表す。
用語「任意に置換されていてもよい」は、アルキル、アルキレン、アルケニル、アルケニレン、アルキニル、アルキニレン、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキサミド、シクロアルキル、シクロアルキレン、アリール、アリーレン、ヘテロアリール、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリル、又はヘテロシクリレン等の基が、例えば、(a)それぞれ任意に1つ以上の置換基で置換されていてもよいC
1-C
6アルキル、C
2-C
6アルケニル、C
2-C
6アルキニル、C
3-C
7シクロアルキル、C
6-C
14アリール、C
7-C
15アラルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリル;並びに(b)ハロ、シアノ(-CN)、ニトロ(-N0
2)、-C(O)R
3、-C(O)OR
3、-C(O)NR
bRC、-C(NR
3)NR)RC、-OR
3、-OC(O)R
3、-OC(O)OR
3、-OC(O)NR
bRC、-OC(=NR
3)NR)RC、-OS(O)R
3、-OS(O)
2R
3、-OS(O)NR
bRC、-OS(O)
2NR
bRc、-NR
bRc,-NR
3C(O)R
d、-NR
3C(O)OR
d、-NR
3C(O)NR
bRC、-NR
3C(=NR
d)NR
bRC、-NR
3S(O)R
d、-NR
3S(O)
2R
d、-NR
3S(O)NR
bRC、-NR
3S(O)NR
bRc、-SR
3、-S(O)R
3、-S(O)
2R
3、-S(O)NR
bRC、及び-S(O)
2NR
bRC(各R
3、R
b、R
e、及びR
dは、独立に(i)水素;(ii)それぞれ任意に1つ以上の置換基で置換されていてもよいC
1-C
6アルキル、C
2-C
6アルケニル、C
2-C
6アルキニル、C
3-C
7シクロアルキル、C
6-C
14アリール、C
7-C
15アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり;或いは(iii)R
b及びR
eは、それらが結合しているN原子と一緒に、任意に1つ以上、一実施形態では、1、2、3、又は4つの置換基で置換されていてもよいヘテロアリール又はヘテロシクリルを形成している)から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよいことを意味するものとする。本明細書では、置換され得る全ての基は、特に指定のない限り、「任意に置換されていてもよい」。
本発明は、mTORのみ又はPI3Kと併せて抑制する、式Iで表される化合物を提供する。
本発明は、mTORを抑制し、その上PI3K抑制作用をも示し得る、式Iで表される化合物を提供する。
本発明のいくつかの例となる化合物を下表1に提示する。
【0103】
本発明は、下記のように、式Iの化合物をも提供する:
i. 6-(4-(1H-インダゾール-4-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3,4-ジヒドロキノリン-2(1H)-オン;
ii. 4-(4-(1H-インダゾール-4-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルピペリジン-1-カルボキサミド;
iii. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルピペリジン-1-カルボキサミド;
iv. (R)-4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
v. (S)-4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
vi. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
vii. N,N-ジメチル-4-(4-(2-(メチルアミノ)チアゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)ベンズアミド;
viii. 4-(4-(2-アミノピリミジン-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
ix. 4-(4-(1H-インドール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
x. (S)-4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xi. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((1R,5S)-3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xii. 3-(4-(1H-インダゾール-4-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルアミノ)-N,N-ジメチルプロパンアミド;
xiii. (1r,4r)-4-(4-(1H-インダゾール-4-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド;
xiv. N,N-ジメチル-4-(4-モルホリノ-6-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)ベンズアミド;
xv. 4-(4-(6-アミノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xvi. 1-(4-(2-アミノピリミジン-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-1,4-ジアゼパン-5-オン;
xvii. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xviii. N1-((1r,4r)-4-(4-(1H-インダゾール-4-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)シクロヘキシル)-N2-メチルオキサルアミド;
xix. 4-(4-(2-アミノピリミジン-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルピペリジン-1-カルボキサミド;
xx. 4-(4-(1H-インダゾール-4-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxi. 4-(4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルピペリジン-1-カルボキサミド;
xxii. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxiii. 3-(4-(1H-インダゾール-4-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルアミノ)-N,N-ジメチルプロパンアミド;
xxiv. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)メチル)-N,N-ジメチルピペラジン-1-カルボキサミド;
xxv. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルアミノ)-N,N-ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド;
xxvi. N-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-1-((R)-2-ヒドロキシプロパノイル)ピペリジン-4-カルボキサミド;
xxvii. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド;
xxviii. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-メチル-5-オキソモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxix. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-4(3H)-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxx. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-4(3H,4aH,5H,6H,7H,8H,8aH)-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxxi. 4-(4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxxii. 4-(4-(2-アミノピリミジン-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxxiii. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxxiv. 3-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルピロリジン-1-カルボキサミド;
xxxv. (R)-1-(4-(2-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)アセチル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシプロパン-1-オン;
xxxvi. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3,3-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxxvii. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-エチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxxviii. 1-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)メチル)-N,N-ジメチルピペリジン-4-カルボキサミド;
xxxix. 4-((4-(2-アミノピリミジン-5-イル)-6-モルホリノ,1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xl. (2R)-1-(4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)-2-ヒドロキシプロパン-1-オン;
xli. (R)-1-(4-(2-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)アセチル)ピペリジン-1-イル)-2-ヒドロキシプロパン-1-オン;
xlii. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(2,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xliii. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルピペリジン-1-カルボキサミド;
xliv. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(2-(フルオロメチル)モルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xlv. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(2,3-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xlvi. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((1R,5S)-6-オキサ-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xlvii. 4-(4-(1H-インダゾール-4-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xlviii. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)ピリミジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xlix. (1r,4r)-4-(4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド;
l. 4-(4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-((1R,5S)-3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
li. (S)-4-((4-(1H-インダゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lii. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2R,3S)-2,3-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
liii. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2S,3S)-2,3-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
liv. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2R,3R)-2,3-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lv. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((3S,5S)-3,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lvi. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((3R,5S)-3,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
ivii. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2R,5S)-2,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lviii. (S)-4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lix. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-(トリフルオロメチル)モルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lx. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(2-(トリフルオロメチル)モルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxi. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-(ジフルオロメチル)モルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxii. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(2-(ジフルオロメチル)モルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxiii. 4-((4-((2S,3S)-2,5-ジメチルモルホリノ)-6-(1H-インダゾール-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxiv. 4-((4-((2R,3S)-2,5-ジメチルモルホリノ)-6-(1H-インダゾール-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxv. 4-((4-(6-アミノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxvi. (S)-4-((4-(6-アミノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxvii. (S)-4-((4-(6-アミノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxviii. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(ピペリジン-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxix. 4((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2R,6S)-2,6-ジメチルモルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxx. 4-((4-2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2R,6R)-2,6-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxi. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(5-オキソ-1,4-ジアゼパン-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxii. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-オキソピペラジン-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxiii. (R)-4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(2-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxiv. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(ヘキサヒドロシクロペンタ[b][1,4]オキサジン-4-(4aH)-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxv. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxvi. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2R,5S)-2,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxvii. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2S,5S)-2,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxviii. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((3S,5S)-3,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxix. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((3S,5R)-3,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxx. (S)-4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(2-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxxi. (S)-4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-エチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxxii. (R)-4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-エチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxxiii. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(9-オキサ-6-アザスピロ[4.5]デカン-6-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxxiv. 4-((4-2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2S,6S)-2,6-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxxv. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((3R,5R)-3,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxxvi. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((3R,5S)-3,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxxvii. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2R,3S,6R)-2,3,6-トリメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxxviii. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2R,3S,6S)-2,3,6-トリメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
lxxxix. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(5-メチル-1,4-オキサゼパン-4-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xc. (S)-N,N-ジメチル-4-((4-(3-メチルモルホリノ)-6-(2-(3-メチルウレイド)チアゾール-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)ベンズアミド;
xci. (S)-N,N-ジメチル-4-((4-(3-メチルモルホリノ)-6-(2-(3-ピリジン-3-イル)ウレイド)チアゾール-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)ベンズアミド;
xcii. (S)-4-((4-(2-(3-シクロプロピルウレイド)チアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xciii. (S)-N-(5-(4-(4-(ジメチルカルバモイル)フェノキシ)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)チアゾール-2-イル)ニコチンアミド;
xciv. 4-((4-6-アミノピリジン-3-イル)-6-(8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xcv. (S)-4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xcvi. 4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-((2S,5S)-2,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xcvii. 4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-((2R,5S)-2,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xcviii. (R)-4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xcix. (S)-4-((4-(1H-インドール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
c. (S)-4-((4-(2-アミノ-4-(トリフルオロメチル)ピリミジン-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-オキシ-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
ci. (S)-4-((4-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cii. (S)-3-フルオロ-N,N-ジメチル-4-((4-(3-メチルモルホリノ)-6-(1H-ピロロ-[2,3-b]ピリジン-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)ベンズアミド;
ciii. 4-((4-((2S,5S)-2,5-ジメチルモルホリノ)-6-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
civ. 4-((4-((2R,5S)-2,5-ジメチルモルホリノ)-6-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cv. 4-((4-((2R,3R)-2,5-ジメチルモルホリノ)-6-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cvi. 4-((4-((2S,5R)-2,5-ジメチルモルホリノ)-6-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cvii. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2S,5S)-2,5-ジメチル-1,4-オキサゼパン-4-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cviii. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2S,5R)-2,5-ジメチル-1,4-オキサゼパン-4-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cix. (1s,4s)-4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(ヘキサヒドロシクロペンタ[b][1,4]オキサジン-4(4aH)-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルシクロヘキサン-1-カルボキサミド;
cx. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-(フルオロメチル)モルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxi. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(2-(フルオロメチル)モルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxii. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxiii. 4-((4-2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(1-オキシドチオモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxiv. 2-(4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)フェニル)-N,N-ジメチルプロパンアミド;
cxv. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-チオモルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxvi. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(ピペリジン-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxvii. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2S,6R)-2,6-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxviii. 4-(4-(2-アミノ-1H-イミダゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxix. 4-(4-(2-アミノピリミジン-5-イル)-6-((S)-3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxx. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((S)-2-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxxi. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3,3-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxxii. 4-(4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-((S)-3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド;
cxxiii. 4-(4-((S)-3-アミノモルホリノ)-6-(2-メチルチアゾール-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxxiv. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((4aR,8aR)-オクタヒドロベンゾ[b][1,4]オキサジン-4-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxxv. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((4aR,7aR)-ヘキサヒドロシクロペンタ[b][1,4]オキサジン-4(4aH)-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxxvi. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((R)-2-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxxvii. 4-(4-(1H-インダゾール-5-イル)-6-((S)-3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxviii. 1-メチル-3-(5-(4-(メチルアミノ)-6-((S)-3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)チアゾール-2-イル)尿素;
cxxix. 4-(4-(3-オキサ-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)-6-(1H-インダゾール-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxxx. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((S)-3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルピペリジン-1-カルボキサミド;
cxxxi. 3-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((S)-3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルピロリジン-1-カルボキサミド;
cxxxii. (1S,4r)-4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((S)-3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド;
cxxxiii. 4-(4-(8-オキサ-3-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-6-(1H-インダゾール-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxxxiv. (1R,4s)-4-(4-(1H-インドール-5-イル)-6-((S)-3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド;
cxxxv. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2S,3S)-2,3-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxxxvi. 4-(4-(2-(ジメチルアミノ) チアゾール-5-イル)-6-((S)-3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxxxvii. (1S,4r)-4-(4-(1H-インダゾール-5-イル)-6-((S)-3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド;
cxxxviii. (1S,4r)-4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((4aS,7aS)-ヘキサヒドロシクロペンタ[b][1,4]オキサジン-4(4aH)-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド;
cxxxix. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((4aS,7aS)-ヘキサヒドロシクロペンタ[b][1,4]オキサジン-4(4aH)-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxl. (1R,4s)-4-(4-(3-(ヒドロキシメチル)フェニル)-6-((S)-3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド;
cxli. (1R,4r)-4-(4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-((4aR,7aR)-ヘキサヒドロシクロペンタ[b][1,4]オキサジン-4(4aH)-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド;
cxlii. (1S,4r)-4-(4-(6-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)-6-((S)-3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド;
cxliii. (1S,4s)-4-(4-((4aR,7aR)-ヘキサヒドロシクロペンタ[b][1,4]オキサジン-4(4aH)-イル)-6-(1H-インドール-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルシクロヘキサンカルボキサミド;
cxliv. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2S,5S)-2,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxlv. 4-(4-(8-オキサ-3-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-6-(2-アミノチアゾール-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxlvi. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((R)-3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxlvii. 4-(4-((S)-3-メチルモルホリノ)-6-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxlviii. 4-(4-モルホリノ-6-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxlix. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(2,3-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cl. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2S,6S)-2,6-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cli. 4-(4-(1H-インダゾール-5-イル)-6-((2S,5R)-2,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
clii. 4-(4-(1H-インダゾール-5-イル)-6-((2R,5R)-2,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cliii. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2S,6R)-2,6-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cliv. 4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
clv. (R)-4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(3-(トリフルオロメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
clvi. (S)-4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(3-(トリフルオロメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
clvii. (S)-4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(2-(トリフルオロメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
clviii. (R)-4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(2-(トリフルオロメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
clix. 4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(3,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
clx. 4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(2,3-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
clxi. 4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(2,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
clxii. 4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(2,6-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
clxiii. 4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(2,3,6-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
clxiv. 4-((4-((1R,5S)-3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)-6-(1H-インダゾール-4-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
clxv. 5-(4-(ベンジルチオ)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)ピリジン-2-アミン;
clxvi. (4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)メタノール;
clxvii. 4-((4-(6-ヒドラジニルピリジン-3-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
clxviii. 4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(1,4-オキサゼパン-4-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
clxix. 4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
clxx. 2-(4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)フェニル)-N,N-ジメチルアセトアミド;
clxxi. 4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N,2-トリメチルベンズアミド;
clxxii. 6-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3,4-ジヒドロキノリン-2(1H)-オン;
clxxiii. 3-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
clxxiv. 2-(3-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)フェニル)-N,N-ジメチルアセトアミド;
clxxv. 5-(4-((1-(メチルスルホニル)ピペリジン-4-イル)メトキシ)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)ピリジン-2-アミン;
clxxvi. 3-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルピロリジン-1-カルボキサミド;
clxxvii. 3-(((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)メチル)-N,N-ジメチルピロリジン-1-カルボキサミド;
clxxviii. 3-(1-(4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)ピペリジン-4-イル)-1,1-ジメチル尿素;
clxxix. 2-(4-((4-(2-アミノピリミジン-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)フェニル)-N,N-ジメチルアセトアミド;
clxxx. 5-(4-((1-(メチルスルホニル)ピペリジン-4-イル)メトキシ)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)ピリミジン-2-アミン;
clxxxi. N,N-ジメチル-4-((4-モルホリノ-6-(チアゾール-2-イルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)ベンズアミド;
clxxxii. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(1,4-オキサゼパン-4-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
clxxxiii. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N-メチルベンズアミド;
clxxxiv. 5-(4-((1-(メチルスルホニル)ピペリジン-4-イル)メトキシ)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)チアゾール-2-アミン;
clxxxv. 3-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
clxxxvi 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
clxxxvii. 5-(4-((1-(メチルスルホニル)ピロリジン-3-イル)メトキシ)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)チアゾール-2-アミン;
clxxxviii. 1-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-1,4-ジアゼパン-5-オン;
clxxxix. 4-((4-(2-アミノ-4-メチルチアゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxc. 3-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxci. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)ベンズアミド;
cxcii. (1S,4r)-4-((4-(1H-インダゾール-5-イル)-6-((S)-3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルシクロヘキサン-1-カルボキサミド;
cxciii. (1S,4r)-4-((4-(4-(ヒドロキシメチル)フェニル)-6-((S)-3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルシクロヘキサン-1-カルボキサミド;
cxciv. (S)-4-((4-(2-アミノピリミジン-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxcv. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2R,5R)-2,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxcvi. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((4aS,7aR)-ヘキサヒドロシクロペンタ[b][1,4]オキサジン-4(4aH)-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
cxcvii. 4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド。
【0104】
本発明の化合物には下記化合物も含まれる:
i. (S)-4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
ii. 4-(4-(2-アミノピリミジン-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
iii. (S)-4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
iv. 4-(4-(6-アミノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
v. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
vi. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
vii. 4-(4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
viii. 4-(4-(2-アミノピリミジン-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
ix. 4-((4-(2-アミノピリミジン-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
x. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(2,3-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xi. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)ピリミジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xii. (S)-4-((4-(1H-インダゾール-6-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xiii. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2R,3S)-2,3-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xiv. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2S,3S)-2,3-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xv. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2R,3R)-2,3-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xvi. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2R,5S)-2,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xvii. (S)-4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xviii. 4-((4-(6-アミノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xix. (S)-4-((4-(6-アミノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)- N,N-ジメチルベンズアミド;
xx. (S)-4-((4-(6-アミノ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxi. 4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2S,5S)-2,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxii. 4-((4-6-アミノピリジン-3-イル)-6-(8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxiii. (S)-4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxiv. 4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-((2S,5S)-2,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxv. (S)-4-((4-(1H-インドール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxvi. (S)-3-フルオロ-N,N-ジメチル-4-((4-(3-メチルモルホリノ)-6-(1H-ピロロ-[2,3-b]ピリジン-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)ベンズアミド;
xxvii. 4-(4-(1H-インダゾール-5-イル)-6-((S)-3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxviii. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2S,3S)-2,3-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxix. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((2S,5S)-2,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxx. 4-(4-(8-オキサ-3-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-6-(2-アミノチアゾール-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxxi. 4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(2,3-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxxii. 4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(2,3-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド;
xxxiii. 4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(2,5-ジメチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド。
【0105】
B. 本発明の化合物の合成
本発明の化合物は、以下に示す合成スキームのいずれかにより合成可能である。
一般的合成スキームA
【0107】
一般的手順は、THF等の溶媒中、適切な塩基の存在下でのベンジルメルカプタン等のチオールとわずかに過剰の塩化シアヌル[2]との最初の反応後のヒドロキシアミドの添加を含む。塩基は非反応性の三級アミンでよい。所望生成物[3]をさらにカラムクロマトグラフィー等の標準的な研究室精製法を用いて精製することができる。中間体[3]は、一般的な鈴木又はスティルカップリング条件下で適切なボロナート又はボロン酸又は有機スズ試薬を用いて[4]を与えることができる。酸化条件下でオキソン等の試薬を用いて中間体[4]を[5]に変換することができる。[5]に対する適切なモルホリンの反応で所望化合物[1]を得ることができる。ある特定の状況では、この手順で生成された式1の化合物の環上の置換基を標準的手法でさらに変化させて該系列の他のメンバーを導き出した。
【0108】
一般的合成スキームB
本発明の式(1)の化合物の合成プロセスは下記工程を含む:
i. 適切な溶媒中、適切な塩基の存在下で求核試薬をわずかに過剰の塩化シアヌルと反応させて中間体を得る工程;
ii. 工程(i)の中間体を塩基の存在下で求核反応体で処理する工程;
iii. 必要に応じて工程(ii)の化合物を精製する工程;
iv. 工程(ii)又は工程(iii)の中間体をパラジウム触媒鈴木又はスティルカップリング反応に供する工程。
上記スキームでは、工程(i)の求核試薬はモルホリン又は類似化合物であってよい。溶媒は、化合物を溶かすのに適したいずれの溶媒でもよい。溶媒の混合物を使用してもよい。塩基は非反応性三級アミン又は適切な無機塩、例えば炭酸水素ナトリウム等でよい。クロマトグラフィーを含め、いずれの手法で精製を行なってもよい。
このスキームを以下に説明する。
【0110】
一般的手順は、アセトン/THF及び水等の溶媒中、適切な塩基の存在下でのモルホリン等の求核試薬とわずかに過剰の塩化シアヌル[2]との最初の反応を含む。塩基は非反応性の三級アミン又は適切な無機塩、例えば炭酸水素ナトリウム等でよい。単付加生成物が優勢であるとはいえ、2分子のモルホリンの付加に起因する少量の2-クロロ-4,6-ジ-モルホリン-4-イル-[1,3,5]-トリアジンが一般的に生じるが、これは最終工程で精製中に効率的に除去可能である。次に三級アミン又は炭酸水素ナトリウム等の塩基の存在下で中間体[8]を求核反応体で処理する。この段階でのクロマトグラフィーによる精製は、最後のパラジウム触媒鈴木又はスティルカップリング反応のための非常に純粋な中間体[7]をもたらすであろう。使用するボロン酸、エステル及び有機スズは一般的に商業的に入手可能であったか又は当業者に既知の手順を用いて簡潔な方法で調製可能だった。ある特定の状況では、この手順で生成された式[1]の化合物の環上の置換基を標準的手法でさらに変化させて該系列の他のメンバーを導き出した。
一般的合成スキームC:
【0112】
一般的手順は、アセトン/THF及び水等の溶媒中、適切な塩基の存在下でのモルホリン等の求核試薬とわずかに過剰の塩化シアヌル[2]との最初の反応後のベンジルメルカプタン等のチオールの添加を含む。塩基は非反応性の三級アミン又は適切な無機塩、例えば炭酸水素ナトリウム等でよい。カラムクロマトグラフィー等の標準的な研究室精製法を用いて所望生成物[9]をさらに精製することができる。中間体[9]は、一般的な鈴木又はスティルカップリング条件下で適切なボロナート又はボロン酸又は有機スズ試薬を用いて[10]を与えることができる。酸化条件下でオキソン等の試薬を用いて中間体[10]を[11]に変換することができる。[11]に対する適切な求核試薬の攻撃で所望構造[1]を得ることができる。ある特定の状況では、この手順で生成された式1の化合物の環上の置換基を標準的手法でさらに変化させて該系列の他のメンバーを導き出した。
一般的合成スキームD
【0114】
一般的手順は、アセトン/THF及び水等の溶媒中、適切な塩基の存在下でのモルホリン等の求核試薬とわずかに過剰の塩化シアヌル[2]との最初の反応後を含む。塩基は非反応性の三級アミン又は適切な無機塩、例えば炭酸水素ナトリウム等でよい。単付加生成物が優勢であるとはいえ、2分子のモルホリンの付加に起因する少量の2-クロロ-4,6-ジ-モルホリン-4-イル-[1,3,5]-トリアジンが一般的に生じるが、これは最終工程で精製中に効率的に除去可能である。中間体[8]は、鈴木又はスティルカップリング条件下で適切なボロナート又はボロン酸又は有機スズ試薬を用いて[6]を与えることができる。三級アミン等の非反応性塩基又は炭酸水素ナトリウム等の適切な無機塩を用いて[6]に対する適切な求核試薬の攻撃で所望構造[1]を得ることができる。ある特定の状況では、この手順で生成された式[1]の化合物の環上の置換基を標準的手法でさらに変化させて該系列の他のメンバーを導き出した。
【0115】
一般的合成スキームE:
式(1)の本発明の化合物を合成するためのプロセスの一つには、下記工程を含んでなる反応スキームがある:
i. 置換ヘテロ芳香族アミドをわずかに過剰の塩化ホスホリルと反応させる工程:
ii. 置換アミジンで環化してアリール置換3,5-ジクロロトリアジンコアを形成する工程;
iii. 有機/無機塩基の存在下でアリール置換3,5-ジクロロトリアジンコアを求核試薬で処理して中間体を得る工程;
iv. 工程(iii)の中間体を無機塩基の存在下で別の求核試薬とカップリングさせてさらなる中間体を得る工程;
v. 必要に応じて工程(iv)の中間体を精製する工程;
vi. アンモニア等の適切な求核試薬の攻撃によって工程(iv)又は(v)の中間体をアミノ化して所望化合物を得る工程(G=Cl、Br又はヨードの場合)。
上記スキームでは、ヘテロ芳香族アミドは6-置換N,N-ジメチルアリールアミド又は類似化合物であってよい。置換アミジンは、例えばN-シアノカルバムイミド酸クロリド(cyanocarbamimidic chloride)又は類似化合物でよい。求核試薬は、例えばモルホリン又は等価物でよい。有機/無機塩基は、例えば三級アミン又は炭酸水素ナトリウム又は炭酸水素カリウム又は等価物でよい。工程(iv)の求核試薬は、例えば置換ヒドロキシル-ベンズアミド又は等価物でよく、工程(v)の求核試薬は、例えばアンモニア又は等価物でよい。
このスキームを以下に説明する。
【0117】
一般的手順は、6-置換N,N-ジメチルアリールアミド[203]とわずかに過剰の塩化ホスホリルとの最初の反応(イミニウム塩の形成)及びアリール置換3,5-ジクロロトリアジンコア[204]の形成をもたらすN-シアノカルバムイミド酸クロリド[202]を用いる環化を含む。次に三級アミン又は炭酸水素ナトリウム又は炭酸カリウム等の塩基の存在下で中間体[204]をモルホリン等の求核反応体で処理して中間体[205]を得る。これは、置換ヒドロキシル-ベンズアミド等の求核反応体及び炭酸カリウム等の適切な無機塩を用いるさらなるカップリングにより[206]を与えるであろう。[203]に対して置換ピリジンを用いて所望構造[206]を得ることができる。この段階でのクロマトグラフィーによる精製は、最後の脱保護反応のための非常に純粋な中間体[206]をもたらすであろう。[206]に対する脱保護又はアンモニア等の適切な求核試薬の攻撃によるアミノ化によって所望構造[201]を得ることができる。ある特定の状況では、この手順で生成された式1の化合物の環上の置換基を標準的手法でさらに変化させて該系列の他のメンバーを導き出した。
【0118】
アリール/ヘテロアリールボロナートの合成の一般的スキーム
アリール/ヘテロアリールボロナートは、下記スキームF又はスキームGに示すもの等の方法により合成可能である。
スキームF
【0120】
アリールボロナート[59]は、DMSO等の溶媒中、40〜100℃で変動する温度で、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロリド等のパラジウム触媒及びビス(ピナコラト)-二ホウ素[58]等のボロナート源を用いて、対応するハロゲン化アリール、例えば臭化アリール[57]等から合成し得る。
スキームG
【0122】
アリールボロナート[59]は、スキームGに示すように、対応するアリールアミン[60]からも合成し得る。亜硝酸ナトリウム水溶液及び塩酸等の試薬で処理することによって、アリールアミンを対応するジアゾニウムテトラフロウロボラート塩[61]に変換することができる。この対応ジアゾニウムテトラフロウロボラート塩は、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロリド等の適切なパラジウム触媒の存在下、メタノール等の溶媒中、RTでビス(ピナコラト)-二ホウ素[58]等のボロナート源と反応するとアリールボロナート[59]を与えることができる。
【0123】
C. 医薬組成物
一実施形態では、本明細書の定義どおりの式1の化合物と、例えばアジュバント、担体、緩衝剤、又は安定剤等の医薬的に許容できる賦形剤とを含んでなる医薬組成物を提供する。例えばアジュバント、担体、緩衝剤、又は安定剤等の医薬的に許容できる賦形剤は無毒であり、かつ活性成分の効力を妨害しない。担体その他の物質の正確な性質は投与経路によって決まる。投与経路は、経口であるか又は皮膚、皮下、又は静脈内注射等の注射によってでよい。
医薬組成物は、本明細書で提供する化合物と、1種以上の医薬的に許容できる賦形剤又は担体とを含む、経口投与に適した剤形で提供される。経口投与のために処方し得る、本明細書で提供する医薬組成物は、錠剤、カプセル剤、散剤、又は液剤形であってよい。錠剤は、固体担体又はアジュバントを含んでよい。液体医薬組成物は、一般的に液体担体、例えば水、石油、動物若しくは植物油、又は鉱物油若しくは合成油を含む。生理食塩水、ブドウ糖その他の糖類溶液、又はグリコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、又はポリエチレングリコール等を含めてよい。カプセル剤は、ゼラチン等の固体担体を含んでよい。医薬組成物は、非経口投与、及び1種以上の医薬的に許容できる賦形剤又は担体に適した剤形で提供し得る。医薬組成物を静脈内、皮膚又は皮下注射のために処方し得る場合、活性成分は、発熱物質を含まず、かつ適切なpH、等張性、及び安定性を有する、非経口的に許容できる水溶液の形態であってよい。当業者は、例えば、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、又は乳酸リンゲル注射液等の等張ビヒクルを用いて、適切な溶液をうまく調製することができる。必要に応じて保存剤、安定剤、緩衝剤、抗酸化剤、及び/又は他の添加剤を含めてよい。医薬組成物は、本明細書で提供する化合物と、1種以上の医薬的に許容できる賦形剤又は担体をと含む、局所投与に適した剤形で提供される。医薬組成物を放出調節剤形として処方してもよく、これには、遅延放出、持続放出、遷延放出、徐放、パルス放出、制御放出、加速放出及び高速放出、標的放出、プログラム放出、並びに胃貯留剤形がある。
【0124】
本明細書で提供する医薬組成物は、単位剤形又はマルチプル剤形で提供し得る。本明細書では、単位剤形とは、ヒト及び動物対象への投与に適した物理的に別々の単位を意味し、技術上周知なように個々に包装される。各単位用量は、所要の医薬担体又は賦形剤と関連して、所望の治療効果を発揮するのに十分な所定量の活性成分を含む。単位剤形の例としては、アンプル、注射器、及び個包装された錠剤及びカプセル剤が挙げられる。単位剤形をその一部又は複数投与してよい。マルチプル剤形は、分離した単位剤形で投与するように単一容器に包装されている複数の同一の単位剤形である。マルチプル剤形の例としては、錠剤若しくはカプセル剤のバイアル、ボトル、又はパイント又はガロンのボトルが挙げられる。
本明細書で提供する医薬組成物は、一度に投与してよく、或いは時間間隔を空けて複数回投与してよい。
【0125】
D. 使用方法
mTORのみを抑制するか、又はPI3K/mTOR経路の他の酵素と共にmTORを抑制するように本発明の化合物をデザインすることができる。従って発明者らは、mTORの増加の兆候があるいずれの障害の予防法又は治療法をも提供する。治療法は、本明細書の定義どおりの式Iの化合物をそれが必要な対象に投与する工程を含む。一態様では、本化合物はPI3キナーゼを抑制することもでき、ひいてはPI3キナーゼ活性の増加によって示される障害の治療でも使用し得る。
【実施例】
【0126】
E. 実験
スキーム1:スキームAを用いる(S)-4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミドの合成
【0127】
【化29】
【0128】
工程1
不活性雰囲気下、三つ口RBフラスコ内で塩化シアヌル[2](1.0g,5.4mmol)を無水THF(20ml)に懸濁させ、氷浴を用いて冷却した後、DIPEA(5.16mmol)とベンジルメルカプタン(5.08mmol)を加えた。反応混合物を0〜4℃で1時間撹拌し、TLC検査(5%EtOAc/ヘキサン)でモニターした。反応混合物にDIPEA(5.40mmol)と4-ヒドロキシ-N,N-ジメチルベンズアミド[12](5.40mmol)の混合物を加えた後、さらに3時間RTで撹拌した。過剰の溶媒を減圧下で蒸発させて得た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出剤,25%EtOAc/ヘキサン)で精製して87%の収率で生成物[13]を得た。ESIMS: 401 (M
++1)。
工程2
化合物[13](1.0g,2.5mmol)を三つ口丸底フラスコ内で10mlのDMFに溶かした後、[14](1.84g,3.75mmol)とDIPEA(7.5mmol)を加えた。窒素を用いて反応混合物を30分間脱気した後、パラジウム触媒(0.125mmol)を加えた。反応混合物を90℃で16時間加熱し、TLC(5%MeOH/DCM)でモニターした。完了後、反応混合物をDCMで希釈し、水で洗浄した後、ブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧下で蒸発させて得た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで2%MeOH/DCMを用いて精製して30%の収率で生成物[15]を得た。
ESIMS: 565 (M
++1)。
工程3
不活性雰囲気下、0〜4℃で化合物[15](0.400,0.709mmol)を20mlのDCMに溶かした後、m-CPBA(1.77mmol)を何度かに分けて加えた。室温に達するまで反応温度を上昇させて16時間撹拌した。反応の進行をTLC(5%MeOH/DCM)でモニターした。完了後、反応混合物をDCMで希釈し、引き続きNaHCO
3飽和溶液で洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させた。得られた生成物[16]は、何もさらに精製しないでも次工程で使用するのに十分に純粋であった。ESIMS: 597 (M
++1)。
工程4
化合物[16](0.400g,0.689mmol)、3-(S)-メチルモルホリン(0.074g,0.757mmol)をマイクロ波反応容器内でアセトニトリルに溶かした後、DIPEA(1.378mmol)を加えた。反応混合物をマイクロ波条件下で30分間90℃に加熱した。過剰の溶媒を減圧下で除去して得た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供して3%MeOH/DCMを用いて42%の収率で純粋な生成物[17]を得た。ESIMS: 542 (M
++1)。
工程5
化合物[17](0.150g,0.277mmol)をジオキサンHCl(4M)に取って混合物をrtで24時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をDCM、エーテル及びペンタンで洗浄することによって精製して化合物[10005.HCl]を88%の収率で得た。ESIMS: 442 (M
++1)。
工程6
化合物[10005.HCl](0.100g,0.226mmol)を水に取った。これにNaHCO
3(水溶液)をpH=7に達するまで滴加した。混合物をRTで1時間撹拌した。白色沈殿物をろ過し、乾燥させて生成物を得た。この生成物をTHFに取り、これにメタンスルホン酸(0.013ml,0.204mmol)を加え、結果として生じた混合物をRTで2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をCHCl
3:シクロヘキサン(7:3)から結晶化させて10005.MeSO
3Hを白色粉末として得た(0.098g,90%,収率)。ESIMS: 442 (M
++1)。
スキーム2:スキームBを用いる4-((4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルベンズアミドの合成
【0129】
【化30】
【0130】
工程1
化合物[2](20g,108.4mmol)をアセトン(100ml):水(30ml)に溶かした。モルホリン(9.44ml,108.4mmol)のアセトン溶液(10ml)を0℃で滴加した。反応混合物を0℃で3時間撹拌し;反応中に生じた固体をろ別した。ろ液を濃縮し、再びアセトン:水(3:1)で希釈し;沈殿固体を再びろ過し、両固体を合わせて乾燥させて化合物[20]を白色固体として得た(14g,55%)。ESIMS: 235 (M
++1)。
工程2
化合物[20](3.2g,13.6mmol)をアセトン:NaHCO
3(水性)[1:1]の溶液(30ml)に取った。反応塊が濁りを帯びた。泡立ちが止むまで反応塊をRTで撹拌した。化合物[12](1.49g,10.8mmol)を加えて反応塊をRTでさらに2時間撹拌した。反応混合物から過剰のアセトンを蒸発乾固させた。さらに水(20ml)を加えて混合物をブフナー漏斗でろ過した。ろ液をDCMで洗浄し;DCM層を捨て、水層を酸性にしてpH=4にした。生じた沈殿物をろ過し、水で洗浄し、乾燥させて化合物[21](3.5g,76%)を白色固体として得た。ESIMS: 364 (M
++1)。
工程3
化合物[21](2.0g,5.4mmol)をDMF(10ml)に取った。化合物[14](4.04g,8.10mmol)、Pd(PPh
3)
2Cl
2(0.386g,0.554mmol)、DIPEA(1.95ml,10.8mmol)を加えた。混合物を95℃で16時間加熱した。完了後、混合物をRTに冷まし、氷-水混合物に注ぎ、生じた沈殿物をろ過して化合物[22](1.5g,50%の収率)を白色固体として得た。ESIMS: 528 (M
++1)。
工程4
化合物[22](1.00g,1.89mmol)をジオキサンHCl(4M,20ml)に取って混合物をRTで24時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をDCM、エーテル及びペンタンで洗浄することによって精製して化合物[10017.HCl](0.700g,86%の収率)を白色固体として得た。
ESIMS: 428 (M
++1)。
工程5
化合物[10017.HCl](0.500g,1.17mol)を水に取った。これにNaHCO
3(水溶液)をpH=7に達するまで滴加した。混合物をRTで1時間撹拌した。白色沈殿をろ過し、乾燥させて生成物を得た。生成物をTHFに取り、これにメタンスルホン酸(0.075ml,1.17mmol)を加え、結果として生じた混合物をRTで24時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をCHCl
3:シクロヘキサン(7:3)から結晶化させて[10017.MeSO
3H]を白色粉末として得た(0.580g,95%,収率)。
上記合成手順を用いて化合物10005、10009、10016、10015、10014、10022、10051、10058、10129、10137、10138、10139、10141、10144、10145、10147、10175を合成した。
スキーム3:スキームCを用いる(1r,4r)-4((4-(2H-インダゾール-4-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-N,N-ジメチルシクロヘキサンカルボキサミドの合成
【0131】
【化31】
【0132】
工程1
ベンジルメルカプタン(1.3ml,10.26mmol)及びDIPEA(1.7ml,10.37mmol,0.95当量)を無水THF中の化合物[2](2g,10.92mmol)の溶液に窒素雰囲気下0℃で2時間添加した。TLCを用いて出発物質[2]の消費についてモニターした。出発物質が消費されたらすぐに、モルホリン(0.95ml,10.92mmol)とDIPEA(1.8ml,10.92mmol)を加えた。次に混合物をRTで3時間撹拌した後、減圧下で溶媒を除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで50%EtOAc/シクロヘキサンを用いて精製を行なって化合物[25]を白色固体として得た(2.5g,71%)。
ESIMS: 323 (M
++1)
工程2
DME:H
2O(4:1)中の化合物[25](2g,5.59mmol)の溶液に5mlの2M Na
2CO
3を加えた後、化合物[26](2.16g,6.78mmol)を加えた。その後、テトラキスパラジウム(323mg,0.279mmol)を加えて反応を不活性条件下で90℃にて一晩加熱した。DMEを真空下で除去し、反応塊を2×200mlのDCMで抽出した。DCM抽出物を混ぜ合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させてから蒸発させて粘性の暗褐色物質を得た。この物質をシリカゲルクロマトグラフィーで40%EtOAC/ヘキサンを用いて精製して化合物[27]を淡黄色固体として得た(1.2g,収率45%)。ESIMS: 489 (M
++1)
工程3
THF:水(1:1)(50ml)中の化合物[27](1.0g,2.04mmol,)の溶液に0℃で何度かに分けてオキソン(3.14g,5.12mmol)を加えた。0℃で1時間撹拌した後、反応混合物を室温でさらに24時間撹拌した。反応の完了後、50mlの水を加え、反応塊を2×100mlのEtOAcで抽出した。EtOAc層を混ぜ合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して化合物[28]を淡黄色固体として得た(0.9g,収率85%)。ESIMS: 521 (M
++1)
工程4
不活性雰囲気下0℃でTHF(10ml)中の化合物[29](0.090g,0.528mmol)の溶液に水素化ナトリウム(0.021g,0.528mmol)を加えた。0℃で1時間撹拌した後、化合物[28](0.25g,0.48mmol)を加えた。次に混合物をRTで3時間撹拌した後、減圧下で溶媒を除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで50%EtOAc/シクロヘキサンを用いて精製を行なって化合物[30]を白色固体として得た(0.105g,収率44%)。ESIMS: 536 (M
++1)
工程5
化合物[30](0.100g,0.186mmol)をジオキサンHCl(4M,20ml)に取って混合物をRTで24時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をDCM、エーテル及びペンタンで洗浄することによって精製して化合物[10013.HCl](0.070g,収率86%)を白色固体として得た。
ESIMS: 452 (M
++1)
上記合成スキームを用いて化合物10001、10002、10008、10018、10019、10021を合成した。
スキーム4:(S)-4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ-N,N-ジメチルベンズアミドの合成
【0133】
【化32】
【0134】
工程1
0℃でTHF中の化合物[2](5.00g,27.17mmol)の溶液にDIPEA(4.89ml,27.17mmol)及び化合物[12](4.45g,27.17mmol)を加えた。混合物を0℃で4時間撹拌した。TLCを用いて出発物質[2]の消費についてモニターした。出発物質が消費されたらすぐに、減圧下で溶媒を除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで20%EtOAc/シクロヘキサンを用いて精製を行なって化合物[32]を白色固体として得た(6.0g,71%)。ESIMS: 313 (M
++1)
工程2
0℃でクロロホルム中の化合物[32](2.0g,6.14mmol)の溶液にTEA(0.89ml,6.14mmol)及び(S)-3-メチルモルホリン(0.647g,6.14mmol)を加えた。結果として生じた混合物を0℃で3時間撹拌した。TLCを用いて出発物質[32]の消費についてモニターした。出発物質が消費されたらすぐに、減圧下で溶媒を除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで20% EtOAc/シクロヘキサンを用いて精製を行なって化合物[33]を白色固体として得た(1.65g,68%)。
ESIMS: 378 (M
++1)
工程3
DME:H
2O(4:1)中の化合物[33](0.500g,1.32mmol)の溶液に5mlの2M Na
2CO
3を加えた後、化合物[34](0.850g,2.10mmol)を加えた。その後、テトラキスパラジウム(76mg,0.066mmol)を加えて反応を不活性条件下で120℃にて一晩加熱した。真空下でDMEを除去し、反応塊を2×200mlのDCMで抽出した。DCM抽出物を混ぜ合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させてから蒸発させて粘性暗褐色物質を得た。この物質をシリカゲルクロマトグラフィーで2%MeOH/DCMを用いて精製して化合物[35]を淡黄色固体として得た(0.150g,収率18%)。
ESIMS: 636 (M
++1)
工程4
化合物[35](0.100g,0.157mmol)をジオキサンHCl(4M,20ml)に取って混合物をRTで24時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をDCM、エーテル及びペンタンで洗浄することによって精製して化合物[10031.HCl](0.035g,収率51%)を白色固体として得た。
ESIMS: 436 (M
++1)
スキーム7に従い、適切なボロン酸エステル及びスタンニル(stanyl)試薬を用いて化合物10004、10005、10006、10010、10011、10020、10029、10053、10057、10058、10064、10069、10070、10071、10072、10075、10076、10077、10078、10079、10082、10083、10085、10086、10088、10090、10095、10096、10097、10098、10099、10100、10103、10104、10105、10115、10118、10119、10122、10123、10124、10125、10126、10127、10128、10130、10131、10132、10134、10136、10137、10138、10138、10140、10142、10144、10146、10147、10153、10154、10156、10157、10158、10159、10160、10175 10913、10925を合成する。
スキーム5:スキームEに従う(S)-4-((4-(6-アミノピリジン-3-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド塩酸塩[10058.HCl]の合成
【0135】
【化33】
【0136】
工程1
化合物[207](1.0g,4.8mmol)、POCl
3(0.88ml,9.6mmol)及び1mlのACNをRTで3時間撹拌した。化合物[202](1.2g,12mmol)を加えて混合物を60℃の温度で1時間加熱した。出発物質が消費されたらすぐに反応混合物を水(20ml)でクエンチした。反応混合物を酢酸エチル(3×50ml)で抽出した。有機層を分離して5%NaHCO
3溶液(30ml)及びブライン溶液(30ml)で洗浄した。Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して化合物[208](0.67g,50%)を黄色固体として得た。ESIMS: 284(M
++1)
工程2
0℃でTHF(100ml)中の化合物[208](1.0g,3.5mmol)の溶液にDIPEA(0.6ml,3.5mmol)及び(S)-3-メチルモルホリン(0.353g,3.5mmol)を加えた。結果として生じた混合物を0℃で2時間撹拌した。TLCを用いて出発物質[208]の消費についてモニターした。出発物質が消費されたらすぐに、減圧下で溶媒を除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで20%EtOAc/シクロヘキサンを用いて精製を行なって化合物[209]を茶色がかった固体として得た(1.1g,89%)。ESIMS: 349.1 (M
++1)
工程3
DMF(6ml)中の化合物[209](1.0g,2.8mmol)の溶液にK
2CO
3(0.98g,7.1mmol)と化合物[104](0.56g,3.08mmol)を加えた後、触媒量の18-クラウン-6(50mg)を添加した。混合物を60℃で4時間加熱した。TLCを用いて出発物質[209]の消費についてモニターした。出発物質が消費されたらすぐに、反応をRTに冷却し、水(40ml)でクエンチした。反応混合物を酢酸エチル(3×60ml)で抽出した。有機層を分離し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで1.5%MeOH/DCMを用いて精製を行なって化合物[210]を白色固体として得た(1.33g,94%)。ESIMS: 496.2 (M
++1)
工程4
メタノール(10ml)中の化合物[210](1.0g,2.0mmol)の溶液にZn(0.4g,6.0mmol)を加えた後、酢酸(0.5ml)を加えた。混合物を80℃で14時間加熱した。TLCを用いて出発物質[210]の消費についてモニターした。出発物質が消費されたらすぐに、反応をRTに冷却し、セライトベッドを通してろ過し、DCM(100ml)で洗浄した。有機層をNaHCO
3飽和溶液(30ml)と共に撹拌し、分離して水(50ml)及びブライン溶液(30ml)で洗浄した。Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して化合物[10058](0.82g,89%)を白色固体として得た。
ESIMS: 454.5 (M
++1)
工程5
化合物[10058](1.0g,2.2mmol)をジエチルエーテルHCl(20ml)に取って混合物をRTで30分間撹拌した。溶媒を減圧下で濃縮して化合物[10058.HCl](1.05g,収率97%)を白色固体として得た。ESIMS: 454.2 (M
++1)
スキーム6:4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((S)-3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド塩酸塩の合成
【0137】
【化34】
【0138】
工程1
0℃でTHF中の化合物[2](5.00g,27.17mmol)の溶液にDIPEA(4.89ml,27.17mmol)及び化合物[104](4.97g,27.17mmol)を加えた。混合物を0℃で4時間撹拌した。TLCを用いて出発物質[2]の消費についてモニターした。出発物質が消費されたらすぐに、減圧下で溶媒を除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで20%EtOAc/シクロヘキサンを用いて精製を行なって化合物[18]を白色固体として得た(6.38g,71%)。ESIMS: 332 (M
++1)
工程2
0℃でクロロホルム中の化合物[18](2.0g,6.06mmol)の溶液にTEA(0.89ml,6.14mmol)及び(S)-3-メチルモルホリン(0.612g,6.06mmol)を加えた。結果として生じた混合物を0℃で3時間撹拌した。TLCを用いて出発物質[18]の消費についてモニターした。出発物質が消費されたらすぐに、減圧下で溶媒を除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで20% EtOAc/シクロヘキサンを用いて精製を行なって化合物[19]を白色固体として得た(1.62g,68%)。ESIMS: 396 (M
++1)
工程3
DMSO(5ml)中の化合物[19](0.500g,1.26mmol)の溶液にTBAB(0.041g,0.126mmol)を加えた後、化合物[14](0.930g,1.89mmol)を加えた。混合物を窒素で20分間パージした。その後、テトラキスパラジウム(73mg,0.063mmol)を加えて反応を不活性条件下で90℃にて3時間加熱した。反応混合物をRTに冷却し、氷中に注ぎ、ブラインで洗浄して反応塊を酢酸エチル(2×100ml)で抽出した。有機抽出物を混ぜ合わせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させてから蒸発させて粘性暗褐色物質を得た。この物質をシリカゲルクロマトグラフィーで2%MeOH/DCMを用いて精製して化合物[23]を淡黄色固体として得た(0.424g,収率60%)。
ESIMS: 560 (M
++1)
工程4
化合物[23](0.100g,0.178mmol)をジオキサンHCl(4M,10ml)に取って混合物をRTで24時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をDCM、エーテル及びペンタンで洗浄することによって精製して化合物[10175.HCl](0.049g,収率80%)を白色固体として得た。
ESIMS: 460 (M
++1)
スキーム7:スキームDに従う4-(4-(2-アミノチアゾール-5-イル)-6-((S)-3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド塩酸塩の合成
【0139】
【化35】
【0140】
工程1
0℃でTHF中の化合物[2](5.00g,27.17mmol)の溶液にDIPEA(4.89ml,27.17mmol)及び(S)-3-メチルモルホリン(2.74g,27.17mmol)を加えた。混合物を0℃で2時間撹拌した。TLCを用いて出発物質[2]の消費についてモニターした。出発物質が消費されたらすぐに、減圧下で溶媒を除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで20%EtOAc/シクロヘキサンを用いて精製を行なって化合物[24]を白色固体として得た(4.7g,69%)。
ESIMS: 249.1 (M
++1)。
工程2
DMSO(10ml)中の化合物[24](1g,4.01mmol)の溶液にTBAB(0.128g,0.4mmol)を加えた後、化合物[14](1.97g,4.01mmol)を加えた。混合物を窒素で20分間パージした。その後、テトラキスパラジウム(0.23g,0.2mmol)を加えて反応を不活性条件下で60℃にて1.5時間加熱した。反応混合物をRTに冷却し、氷中に注ぎ、ブラインで洗浄して反応塊を酢酸エチル(2×100ml)で抽出した。有機抽出物を混ぜ合わせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させて粘性暗褐色物質を得た。この物質をシリカゲルクロマトグラフィーで1%MeOH/DCMを用いて精製して化合物[31]をオフホワイト固体として得た(1.1g,収率65%)。
ESIMS: 413.2 (M
++1)
工程3
DMF(10ml)中の化合物[31](1.0g,2.42mmol)の溶液にK
2CO
3(0.837g,6.06mmol)及び化合物[104](0.48g,2.66mmol)を加えた後、触媒量の18-クラウン-6(50mg)を加えた。混合物を90℃で12時間加熱した。TLCを用いて出発物質[31]の消費についてモニターした。出発物質が消費されたらすぐに、反応をRTに冷却し、水(40ml)でクエンチした。反応混合物を酢酸エチル(3×60ml)で抽出した。有機層を分離し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで1.5%MeOH/DCMを用いて精製を行なって化合物[23]を白色固体として得た(1.2g,88%)。ESIMS: 560.1 (M
++1)
工程4
化合物[23](0.100g,0.178mmol)をジオキサンHCl(4M,10ml)に取って混合物をRTで24時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をDCM、エーテル及びペンタンで洗浄することによって精製して化合物[10175.HCl](0.049g,収率80%)を白色固体として得た。
ESIMS: 460 (M
++1)
上記スキームを利用し、適切なアルコキシド試薬を用いて化合物10003、10005、10034、10040、10043、10138を合成する。
スキーム8:インダゾールボロナート[62]の合成
【0141】
【化36】
【0142】
工程1
化合物[65](15.0g,0.099mol)を500mlの丸底フラスコ内で375mlの氷酢酸に溶かした。反応混合物に亜硝酸ナトリウム水溶液(8.16g,0.12mol,35mlの水中)を加えた。反応混合物をRTで2時間撹拌した。TLCモニタリングは出発物質の完全消費を示した。氷冷水の添加によって反応を停止し、このようにして生じた固体をろ過し、よく乾燥させて黄色がかった固体[66]を得た(10.0g,62%)。
工程2
化合物[66](10.0g)をエチルアルコール(160ml)に懸濁させた。反応混合物に窒素雰囲気下でPd-C(10%)(600mg,wt.で6%wt.)を装填した。次にそれを水素雰囲気下でRTにて一晩撹拌した。TLCは出発物質の消費を示した。セライトを通して反応塊をろ過することによって反応を仕上げ、濃縮して[67]を得た(7.9g,96%)。ESIMS: 134 (M
++1)
工程3
化合物[67](6.0g,0.045mol)に6M HCl(70ml)を-5℃で加えた後、亜硝酸ナトリウム水溶液(3.42g,0.049mol,11mlの水中)を滴加した。反応混合物を-5℃で30分間撹拌した後、テトラフルオロホウ酸ナトリウム(7.4g,0.0675mol)を加えた。反応混合物をさらに10分間撹拌し、ろ紙を用いてろ過し、よく乾燥させて粗生成物[68]を得た(6.0g)。
ESIMS: 163 (M
++1)
工程4
脱気MeOH(110ml)中の化合物[68](6.0g,0.026mol)の溶液にビス(ピナコラト)-二ホウ素([61],6.604g,0.026mol)を加えた後、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロリド(546mg)を加えた。反応混合物をRTで一晩撹拌した。出発物質の完全消費後、反応混合物をセライトに通して得た有機層を濃縮して粗生成物を得、100〜200メッシュのシリカカラム及び溶出剤としてEtOAc-シクロヘキサンを用いてさらに精製して[62]を得た(2.9g,40%)。ESIMS: 245 (M
++1)
スキーム9:化合物インダゾールボロナート[62]の保護
【0143】
【化37】
【0144】
化合物[62]を100mlの二つ口丸底フラスコ内で25mlの酢酸エチルにに溶かした後、3,4-ジヒドロ-2H-ピランを加えた。反応混合物を10分間撹拌した後、触媒量のTFAを加えた。反応混合物を一晩撹拌した。TLC(ヘキサン中20%の酢酸エチル)を用いて出発物質の消費をモニターした。出発物質の完全添加後、反応混合物を水(2×25ml)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、2つの位置異性体([69]及び[70])の混合物である粗生成物を得た。シリカゲルカラムを用いて粗生成物のカラム精製により主位置異性体[69]を純粋生成物として得た(4.5g,85%)。ESIMS: 328 (M
++1)
スキーム10:ジ-t-ブチル(5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル)ジカルバマート[72]
【0145】
【化38】
【0146】
清浄なオーブン乾燥した二つ口RBフラスコ(250ml)内で化合物[71](1.0g,2.68mmol)を1,4-ジオキサン(30ml)に溶かし、窒素で脱気した。この清澄溶液にビス(ピナコラト)-二ホウ素(0.82g,3.2mmol)を加えた後、酢酸カリウム(0.79g,8.04mmol)と[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロリドをジクロロメタン(0.22g,2.6mmol)と共に加えた。反応混合物を窒素雰囲気下で18時間撹拌及び100℃で加熱した。TLCで反応をモニターした。反応混合物をセライトでろ過し、酢酸エチルでよく洗浄した。ろ液を酢酸エチル(2×30ml)で抽出した。有機抽出物を混ぜ合わせ、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させた。有機層を蒸発させて72を黒色油(1.1g)として得、これをエーテルで洗浄して化合物[72](1g,89%)を褐色固体として得た。ESIMS: 421 (M
++1)
スキーム11:4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インドール[74]の合成
【0147】
【化39】
【0148】
清浄なオーブン乾燥した二つ口RBフラスコ(250ml)内で化合物[73](1g,2.68 5.1mmol)を1,4-ジオキサン(30ml)に溶かし、窒素で脱気した。この清澄溶液にビス(ピナコラト)-二ホウ素(1.64g,6.12mmol)を加えた後、酢酸カリウム(1.5g,15.3mol)と[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロリド(0.43g,0.51mmol)をジクロロメタンと共に加えた。反応混合物を窒素雰囲気下で18時間撹拌及び100℃で加熱した。TLCで反応をモニターした。反応混合物をセライトでろ過し、酢酸エチルでよく洗浄した。次にろ液を酢酸エチル(2×30ml)で抽出した。有機抽出物を混ぜ合わせ、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させた。次に有機層を蒸発させて[74]を粗製黒色油(1.2g)として得、これをエーテルで洗浄して[74](0.9g,72%)を褐色固体として得た。
ESIMS: 244 (M
++1)
スキーム12:4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-カルボン酸tert-ブチル[77]の合成
【0149】
【化40】
【0150】
工程1
化合物[75](1.0g,5.1mmol)をTHF(30ml)に溶かし、氷浴で温度を0℃に下げた。この反応混合物にTEA(1.41ml,10.2mmol)、次いでBOC無水物(1.33g,6.2mmol)を加えた。次に触媒量のDMAP(50mg)を加えた。この反応混合物を次に撹拌し、窒素下70℃で18時間還流させた。TLC及び質量スペクトル分析は反応の完了を確証した。反応混合物を酢酸エチル(30ml)で希釈し、水及びブライン溶液で洗浄した。有機層を混ぜ合わせ、無水Na
2SO
4を用いて乾燥させ、ろ過し、蒸発させて[76]を褐色固体として得た(1.3g,87%)。ESIMS: 298 (M
++1)
工程2
清浄なオーブン乾燥した二つ口RBフラスコ(250ml)内で化合物[76](1.3g,4.37mmol)を1,4-ジオキサン(30ml)に溶かし、窒素で脱気した。この清澄溶液にビス(ピナコラト)-二ホウ素(1.3g,5.24mmol)を加えた後、酢酸カリウム(1.28g,813.11mmol)と[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロリドをジクロロメタン(0.37g,0.437mmol)と共に加えた。反応混合物を窒素雰囲気下で18時間撹拌及び100℃で加熱した。反応をTLCでモニターした。反応の完了時に、反応混合物をセライトでろ過し、酢酸エチルでよく洗浄した。ろ液を酢酸エチル(2×30ml)で洗浄した。有機抽出物を混ぜ合わせ、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、真空下で蒸発させて[77]を暗褐色固体として得(1.3g)、さらにエーテルで洗浄して[77]を褐色固体として得た(1.15g,76%)。
ESIMS: 345 (M
++1)
スキーム13:
【0151】
【化41】
【0152】
工程1:
クロロホルム(50ml)中の化合物[78](3.5g,21.6mmol,1当量)の溶液にNBS(4.6g,25.9mmol,1.2当量)を0℃の温度でゆっくり加えた。反応塊を室温で3時間撹拌した。反応塊を50mlのクロロホルムで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させてから蒸発させて褐色固体を粗製物質として得た。カラムクロマトグラフィーでシクロヘキサン中5%のEtOAcの溶媒系中でシリカゲル(100:200メッシュ)を用いて固体残渣の精製を行なって化合物[79]を褐色固体として得た(4g,77%)。ESIMS: 241 (M
++1e)
工程2:
化合物[79](1.0g,4.1mmol,1当量)をDCM(30ml)に溶かし、氷浴で温度を0℃に下げた。この反応混合物にDMAP(0.050g,0.41mmol,0.1当量)、次いでBOC無水物(1.1g,4.9mmol,1.2当量)を加えた。反応塊を室温で一晩撹拌した。TLC及び質量スペクトル分析は反応の完了を確証した。反応混合物をDCM(50ml)で希釈し、水及びブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させてから蒸発させて褐色固体を粗製物質として得た。カラムクロマトグラフィーでシクロヘキサン中7%のEtOAcの溶媒系中でシリカゲル(100:200メッシュ)を用いて固体残渣の精製を行なって化合物[80]を黄色固体として得た(1g,71%)。
ESIMS: 341 (M
++1)
スキーム10に記載の手順に従って化合物[81]を合成した。
スキーム14:
【0153】
【化42】
【0154】
工程1:
DCM(50mL)中の化合物[83](19ml,1当量)の溶液にピリジン(20ml,1.2当量)を加え、0〜15℃に冷却した。トリフルオロ酢酸無水物(33ml,1.2当量)を30分にわたって滴加した。添加完了後、混合物をRTで18時間撹拌した。混合物を分液漏斗に移し、有機層を水(4×500mL)で洗浄してピリジニウム塩を除去した。結果として生じた化合物[84]の有機溶液をさらなる工程でそのまま使用した。
工程2:
化合物[63](22.8g,2.4mmol,1当量)の溶液に無水エタノール(100mL)を加えて混合物をRTで1時間撹拌した。NaOHペレット(9.55g,238mmol,1当量)を加えて混合物を周囲温度で16時間撹拌した。化合物[84]の溶液を滴下漏斗を用いて2時間にわたって加えた。混合物をさらに2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を水(500ml)に取り、2時間激しく撹拌し、RTで一晩放置した。生じた沈殿物をろ過し、真空下で乾燥させて化合物[85]を淡黄色固体として得た(20.6g,53%)。ESIMS: 164 (M
++1)
工程3:
化合物[85](1.0g,6.09mmol,1当量)をDCM(30ml)に溶かし、氷浴で温度を0℃に下げた。この反応混合物にDMAP(0.050g,0.41mmol,0.1当量)、次いでBOC無水物(1.1g,4.9mmol,1.2当量)を加えた。反応塊を室温で一晩撹拌した。TLC及び質量スペクトル分析は反応の完了を確証した。反応混合物をDCM(50ml)で希釈し、水及びブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させてから蒸発させて褐色固体を粗製物質として得た。 カラムクロマトグラフィーでシクロヘキサン中7%のEtOAcの溶媒系中でシリカゲル(100-200メッシュ)を用いて固体残渣の精製を行なって化合物[86]を黄色固体として得た(1.6g,75%)。
ESIMS: 264 (M
++1)
工程4:
クロロホルム(50ml)中の化合物[86](3.0g,11.36mmol,1当量)の溶液に0℃の温度でNBS(2.4g,13.4mmol,1.2当量)をゆっくり加えた。反応塊を室温で4時間撹拌した。反応塊を50mlのクロロホルムで希釈し、水及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させてから蒸発させて褐色固体を粗製物質として得た。カラムクロマトグラフィーでシクロヘキサン中5%のEtOAcの溶媒系中でシリカゲル(100-200メッシュ)を用いて固体残渣の精製を行なって化合物[87]を褐色固体として得た(3.5g,73%)。ESIMS: 342 (M
++1)
スキーム10で述べた手順に従って化合物[88]を合成した。
スキーム15:1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール[96]の合成
【0155】
【化43】
【0156】
工程1:
化合物[89](10.0g,0.093mol)を二つ口RBF内で20mlの氷酢酸に溶かして混合物を110〜115℃で2時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、氷水混合物中に注いだ。混合物をDCM(3×200ml)で抽出した。有機層を分離し、Na
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮して化合物[90](12.5g,90%)を淡いピンク色の固体として得た。ESIMS: 150 (M
++1)
工程2:
化合物[90](10.0g,0.067mol)を二つ口RBF内で37mlの氷酢酸に溶かした。混合物に臭素(11ml,0.067mol,1当量)を滴加してから50℃で1.5時間加熱した。反応の完了時に、混合物を氷冷水中に注いだ。水層を酢酸エチル(3×100ml)で抽出した。有機層を分離し、Na
2SO
4上で乾燥させ、真空下で濃縮して化合物[91](15.0g,97%)をピンク色固体として得た。
ESIMS: 229 (M
++1)
工程3:
化合物[91](15.0g,0.65mol,1当量)を二つ口RBF内で25mlのエタノールに取った。混合物を還流させた。混合物に濃HCl(20ml)を滴加し、3時間還流を続けた。完了後、混合物をRTに冷却し、固体をろ過した。得られた固体を水に溶かし、NaOH水溶液で塩基性にし、RTで30分間撹拌した。溶液を酢酸エチル(3×200ml)で抽出し、有機層を分離し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して化合物[92](7.25g,50%)を褐色固体として得た。
ESIMS: 188 (M
++1)
工程4:
化合物[92](5.0g,0.026mol)を二つ口RBF内でHBF
4水溶液(55%,8.8ml)に取った。混合物をRTで15分間撹拌した。NaNO
2(2.04g,0.028mol,5mlのH
2O)を混合物に0〜5℃で滴加し、撹拌を2時間続けた。反応内容物をろ過し、ジエチルエーテルで洗浄し、真空下で乾燥させて化合物[93](5.2g,99%)をオフホワイト固体として得た。ESIMS: 197 (M
++1)
工程5:
クロロホルム(200ml)中の18-クラウン-6(0.225g,0.85mmol)と酢酸カリウム(3.44g,35.1mmol)の撹拌溶液に化合物[93](5.0g,25.3mmol)を加えて混合物をRTで2時間撹拌した。完了後、溶媒を蒸発させ、残渣を水(100ml)に溶かして生成物を酢酸エチル(2×200ml)で抽出した。有機層を分離し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して石油エーテルで精製して化合物[94](3.0g,60%)を黄色固体として得た。ESIMS: 197 (M
++1)
工程6:
化合物[94](3.0g,15.3mmol)を100mlの二つ口丸底フラスコ内で25mlの酢酸エチルに溶かした後、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(1.93g,22.9mmol)を加えた。反応混合物を10分間撹拌した後、触媒量のTFAを加えた。反応混合物を一晩撹拌した。TLC(ヘキサン中20%の酢酸エチル)を用いて出発物質の消費をモニターした。出発物質の完全な付加後、反応混合物を水(2×100ml)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して粗生成物を得、シリカゲルカラムを用いて粗生成物をカラム精製して主位置異性体[95]を純粋生成物として得た(4.0g,93%)。ESIMS: 281 (M
++1)
工程7:
化合物[95](3.0g,10.71mmol)を清浄なオーブン乾燥した二つ口RBフラスコ(250ml)内で1,4-ジオキサン(30ml)に溶かし、窒素で脱気した。この清澄溶液にビス(ピナコラト)-二ホウ素(3.26g,12.85mmol)を加えた後、酢酸カリウム(3.15g,32.11mmol)と[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロリドをジクロロメタン(0.87g,1.07mmol)と共に加えた。反応混合物を窒素雰囲気下で18時間撹拌及び100℃で加熱した。TLCで反応をモニターした。反応の完了時に反応混合物をセライトでろ過し、酢酸エチルでよく洗浄した。ろ液を酢酸エチル(2×30ml)で抽出した。有機抽出物を混ぜ合わせ、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、真空下で蒸発させて[96]を暗褐色固体(3.26)として得、さらにエーテルで洗浄して化合物[96]を褐色固体として得た(3.05g,87%)。
ESIMS: 329 (M
++1)
スキーム16:ヘテロアリール有機スズ試薬[14]の合成
【0157】
【化44】
【0158】
工程1
化合物[55](5.0g,50mmol)をTHF(100ml)に溶かして0℃に冷却した。TEA(8.25ml,60mmol)を滴加した後、DMAP(0.100g,4.0mmol)を加えた。(BOC)
2O(11.99g,55mmol)を滴加した。混合物を0℃で16時間撹拌した。反応の完了後、100mlの水を加え、3×100mlのEtOAc(3×100ml)で反応塊を抽出した。EtOAc層を混ぜ合わせてからブラインで洗浄し、無水物上で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得た。該生成物をカラムシリカゲルクロマトグラフィーでDCMを用いて精製して化合物[97]を淡黄色固体として得た(8.0g,収率80%)。
ESIMS: 201 (M
++1)
工程2
化合物[97](1.0g,5.0mmol)をTHFに溶かして-78℃に冷却した。新たに調製したLDA(2.1当量)をそれに加えて混合物を1時間撹拌した。(n-Bu)
3SnCl(1.62g,5.0mmol)を滴加し、結果として生じた混合物を24時間撹拌した。反応の完了後、100mlのNH
4Cl飽和水溶液を加えて反応を3×100mlのEtOAcで抽出した。EtOAc層を混ぜ合わせ、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して化合物[14]を褐色固体として得た(2.25g,収率92%)。
ESIMS: 491 (M
++1)
スキーム17:4-ヒドロキシ-N,N-ジメチルベンズアミド[12]の合成
【0159】
【化45】
【0160】
工程1
無水酢酸(10ml)をピリジン(10ml)中の[98](2.0g,14.49mmol)の冷却溶液に滴加してRTで4時間撹拌した。反応混合物を冷却し、破砕氷上に注いだ。生じた白色沈殿をろ過により収集し、ジエチルエーテル(50ml)で洗浄し、乾燥させて[99]を白色固体として得た(2.0g,77%)。ESIMS: 181 (M
++1)
工程2
清浄な乾燥した100mlの二つ口丸底フラスコにDCM(25ml)中の[99](2.0g,11.1mmol)を加えた。溶液にDMF(4滴)を加えて0℃に冷却した後、塩化オキサリル(3.0ml,33.3mmol)を加えた。結果として生じた溶液をRTで4時間撹拌した。反応の完了後、過剰の塩化オキサリルを窒素雰囲気下、回転エバポレーターで蒸発させて対応する酸塩化物を褐色固体として得た(2.16g,100%)[100]。結果として生じた褐色固体をDCM(50ml)に溶かして0℃に冷却した後、ジメチルアミンのTHF中2.0M溶液(11.2ml,24.4mmol)とDIPEA(1.33ml,12.2mmol)を加え、それをRTで3時間撹拌した。反応の進行をTLCでモニターした。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗生成物をそのままさらなる工程で用いた。ESIMS: 208 (M
++1)
工程3
化合物[100](1.5g,7.2mmol)をMeOH(20ml)の溶かし、これにK
2CO
3(3.0g,21.7mmol)を加えた。結果として生じた懸濁液をRTで5時間撹拌した。反応の進行をTLCでモニターした。完全な変換後、減圧下で溶媒を除去し、シリカゲルクロマトグラフィーで2%MeOH/DCMを用いて精製を行なって化合物[12]を白色固体として得た(0.80g,収率68%)。
ESIMS: 165 (M
++1)
スキーム18:3-フルオロ-4-ヒドロキシ-N,N-ジメチルベンズアミド[104]の合成
【0161】
【化46】
【0162】
化合物[12](スキーム17)と同一手順を用いて化合物[104]を合成した。
スキーム19:2-(ジメチルアミノ)-1-(4-ヒドロキシフェニル)プロパン-1-オンの合成
【0163】
【化47】
【0164】
化合物[12]と同一手順(スキーム17)を用いて化合物[108]を合成した。
スキーム20:1,4-ジアゼパン-5-オン[112]の合成
【0165】
【化48】
【0166】
工程1
清浄な乾燥した一つ口丸底フラスコにヒドロキシルアミン塩酸塩(3.08g,0.04mol)、炭酸水素ナトリウム(9.32g,0.11mol)、及びエタノール(120ml)を0℃で加えた。5分後、化合物[109](7.0g,0.04mol)を0℃で滴加した。反応混合物を2時間でRTに戻した。TLC分析は出発物質の完全な消費を示した。蒸留後に水(50ml)の添加によりエタノールを除去することによって反応を仕上げ、EtOAc(3×150ml)中に抽出し、有機層を混ぜ合わせて硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して[110]を白色固体として得た(5.5g,72%)。
ESIMS: 205 (M
++1)
工程2
清浄な乾燥した二つ口丸底フラスコ内で[110](2g,9.76mmol)をアセトン(20ml)とアセトニトリル(20ml)に溶かした。反応混合物を0℃に冷却してからそれに15%のNaOH水溶液(1.2ml)を滴加した後、ベンゼンスルホニルクロリド(1.49ml,11mmol)を加えた。反応混合物を一晩還流させた。TLCはSMの完全な消費を示した。反応混合物をアセトンで希釈し、セライトに通し、濃縮した。固体に飽和NaHCO
3(50ml)を加えた後、EtOAc(3×150ml)で抽出し、減圧下で溶媒を除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで溶出剤としてMeOH:DCM(1%)を用いて精製して[111]を白色固体として得た(600mg,30%)。
ESIMS: 205 (M
++1)
工程3
清浄な乾燥した二つ口RBフラスコに取った化合物[111](600mg,2.93mmol)をMeOH(15ml)に溶かした。溶液に窒素雰囲気下で濃HCl(0.05ml)とPd(OH)
2(120mg)を連続的に加えた。反応混合物を水素雰囲気下で45℃に加熱し、45℃で一晩維持した。反応を質量分析でモニターした。得られた粗製化合物[112]をそのまま次工程に用いた(350mg,粗製)。
ESIMS: 115 (M
++1)
スキーム21:(S)-3-メチルモルホリン[117]の合成
【0167】
【化49】
【0168】
工程1
150mlのDCM中の(S)-(+)-2-アミノ-1-プロパノール[113](4.5g,60mmol)の混合物に窒素雰囲気下-40℃で30mlのDCM中のクロロアセチルクロリド[114](2.3ml,29.2mmol)を滴加した。混合物を徐々に0℃に温めて2時間撹拌した。溶媒の除去後、残渣を50mlの酢酸エチル/ヘキサン(1:1)で希釈し、30分間撹拌し、ろ過した。ろ液を濃縮して[115]を液体として得た(7.73g,85%)。ESIMS: 152 (M
++1)
工程2
175mlのイソプロパノールと120mlのDCM中の化合物[115](3.50g,23.1mmol)の混合物に120mlのイソプロパノール中のt-BuOK(9.0g,80.35mmol)を40分かけて加えた。混合物を1時間撹拌し、濃HClで中和してpHを6.5に下げた。混合物を濃縮し、残渣を150mlの水と150mlの酢酸エチルで希釈した。水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を混ぜ合わせて乾燥させた。溶媒を除去して所望化合物[116]を得、次工程でそのまま使用した。
工程3
10mlのTHF中の[116](0.670g,5.82mmol)の混合物に14.0mlのLAH/THF(1.0M)を加え、結果として生じた混合物をRTで一晩撹拌した。過剰のLAHをフィッシャー(Fischer)ワークアップ(2mlの水,6mlの15%NaOH,2mlの水)でクエンチした。混合物をセライトベッドでろ過し、ろ液をNa
2SO
4上で乾燥させてから濃縮して化合物[117](0.419g,収率71%)を得た。
ESIMS: 102 (M
++1)
(S)-3-メチルモルホリン[177]のバルク合成
スキーム22:
【0169】
【化50】
【0170】
工程1:S-2-アミノ プロパノール(113)の合成:
5.0Lの三つ口RBF内で水素化アルミニウムリチウム(104gm;2.2当量)を無水THF(2000ml)に0℃で懸濁させた。(L)-アラニン(110gm;1.0当量)を少しずつゆっくり加えた。反応混合物を室温に1.0時間でゆっくり戻し、さらに12時間加熱して還流させた。反応混合物を0℃で冷却し、K
2CO
3飽和溶液(300ml)でクエンチし、室温で1.0時間撹拌した。2%のMeOH/DCM(1000ml)を加えてさらに1.0時間撹拌した。粗製混合物をセライトベッドでろ過し、ろ液を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、最後にロータリーエバポレーター(rotavapour)で低水浴温度(20〜25℃)にて濃縮して2-(S)-アミノプロパン-1-オール(84gm;90%)を得た。
分析データ:
1HNMR (300 MHz, CDCl
3), δ 3.55 (M, 1H), 3.22 (m, 1H), 2.99, (m, 1H), 1.05(d, J= 6.6Hz, 3H)。ESIMS: 76 (M+1)。
工程2:(S)-2-クロロ-N-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)アセトアミド(115)の合成:
5.0LのRBF内で0℃にて2-(S)-アミノ-プロパン-1-オール(84gm)をTHF(1500ml)に溶かし、同温度でK
2CO
3(441gm,3.0当量)(1000mlのH
2O中の溶液)を加えた。クロロアセチルクロリド(137.9gm)を0〜5℃で滴加し、同温度で1.0時間撹拌した。2N-NaOH溶液(100〜120ml)を加えてpH 13〜14を維持し、室温で10分間撹拌した。酢酸エチル(1000ml)を加え、層を分け、水層を再び酢酸エチルで2回(1000ml×2)抽出した。有機層を混ぜ合わせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、最後に濃縮して生成物を得た(145gm,85%)。
分析データ:
1HNMR (300 MHz, CDCl
3), δ 6.73 (br, 1H), 4.1 (m, 1H), 4.05(s, 2H), 3.70 (m, 1H), 3.57 (m, 1H), 2.57 (br, 1H), 1.22 (d, J= 6.0Hz, 3H), ESIMS: 152 (M
++1)。
【0171】
工程3:(S)-5-メチルモルホリン-3-オン(116)の合成:
5.0LのRBF内で0℃にて化合物(3)(145gm)をDCM(2000ml)に溶かし、カリウムtert-ブトキシド(430gm,4.0当量)(イソプロパノール(1600ml)に溶解)を0℃で滴加して同温度で1時間撹拌した。
粗製反応混合物を濃HCl(180〜200ml)で酸性にしてpH(7〜8)を0℃で維持した。ロータリーエバポレーターでイソプロパノールを蒸発させ、DCM(1000ml×3)で抽出した。全有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、最後に濃縮して生成物を得た(88gm;80%)。
分析データ:
1HNMR (300 MHz, CDCl
3), δ 6.75 (br, 1H), 4.21-4.06 (m, 2H), 3.91-3.86 (m, 1H), 3.71 (m, 1H), 3.35 (m, 1H), 1.19 (d, J= 6.0 Hz, 3H), ESIMS: 116 (M+1)。
工程4:(S)-3-メチルモルホリン(117)の合成:
三つ口RBF内で0℃にて窒素下で水素化アルミニウムリチウム(87gm;3.0当量)を無水THF(1500ml)に懸濁させた。化合物(4)(88gm)を無水THF(500ml)に溶かして同温度で滴加した。反応混合物を室温に戻して一晩撹拌した。
反応混合物を水(100ml)、2N-NaOH(200ml)、及びH
2O(300ml)(フィッシャーワークアップ)でクエンチし、30分間撹拌した。2%MeOH/DCM(1000ml)を加えてさらに1.0時間撹拌した。
粗製混合物をセライトパッドでろ過し、ろ液を無水Na
2SO
4で乾燥させ、最後にロータリーエバポレーターで低水浴温度(20〜25℃)にて濃縮して最終生成物を得た(55gm;71%)。
スキーム23:(R)-3-メチルモルホリン[127]の合成:
【0172】
【化51】
【0173】
化合物[123]を出発物質として使用すること以外は化合物[117]と同一手順を用いて化合物[127]を合成した。ESIMS: 102 (M
++1)
表:種々の置換モルホリンの合成
【0174】
【化52】
【0175】
場合に応じて上記スキームを用いて下記置換モルホリンを合成した。
【0176】
【化53】
【0177】
スキーム24:(3R,5S)-3,5-ジメチルモルホリン塩酸塩[134]及び(3S,5S)-3,5-ジメチルモルホリン塩酸塩[135]の合成
【0178】
【化54】
【0179】
工程1:
メタノール(100ml)中の化合物[128](5.0g,66.67mmol,1当量)の溶液にPd/C(0.10g,10%)を加えた。ヒドロキシアセトン(5.48ml,80.0mmol,1.2当量)を加え、混合物をパール(parr)シェーカー内で55psi(3.8×10
5Pa)下にて一晩水素化した。混合物をセライトベッドに通すことによってパラジウムを除去し、混ぜ合わせたろ液を真空下で濃縮して化合物[129](8.35g,93%)を黄色油として得た。ESIMS: 134 (M
++1e)
工程2:
化合物[129](7.0g,52.63mmol)を封管に取り、0℃に冷却した。激しく撹拌しながら1時間かけて濃H
2SO
4(16.6g)を滴加した。冷浴を除去し、混合物を油浴内で温度180℃にて6時間加熱した。混合物をRTに冷却し、KOH溶液(100mLの水中20g)をゆっくり加えた。結果として生じた沈殿物を真空ろ過により除去し、水(100mL)で徹底的に洗浄した。水を蒸留してフラスコ内に液体を50mLだけ残した。混合物を3M HClで酸性にし、真空下で溶媒を除去して化合物[130](5.0g,81%)を白色シロップとして得た。ESIMS: 116 (M
++1e)
工程3:
化合物[130](5.0g,43.10mmol,1当量)を水(50mL)中のNaOH(5.0g,107.7mmol,2.5当量)の溶液に加えた。(Boc)
2O(10g,64.6mmol,1.5当量)を何度かに分けて15分かけて加えた。混合物を一晩撹拌し、有機層を酢酸エチル(2×250mL)で抽出して単離した。有機相をNa
2SO
4上で乾燥させた。真空下で溶媒を除去して化合物[131](8.5g,91%)を白色固体として得た。ESIMS: 216 (M
++1e)
工程5:
化合物[131](2.5g)をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,100〜200メッシュ,EtOAc/シクロヘキサン)で精製して化合物[132](0.45g)及び化合物[133](1.54g)を白色固体として得た。
工程6:
化合物[132](1.54,7.12mmol)をジオキサンHCl(4N,20mL)と0℃で2時間撹拌した。真空下で溶媒を蒸発させて化合物[134](0.70g,85%)を粘性油として得た。ESIMS: 116 (M
++1e)
工程6:
化合物[133](0.45g,2.08mmol)をジオキサンHCl(4N,10mL)と0℃で2時間撹拌した。真空下で溶媒を蒸発させて化合物[135](0.23g,96%)を粘性油として得た。
ESIMS: 116 (M
++1e)
スキーム25:(3R,5R)-3,5-ジメチルモルホリン塩酸塩[142]及び(3S,5R)-3,5-ジメチルモルホリン塩酸塩[143]の合成
【0180】
【化55】
【0181】
異なる出発物質の使用を除き、化合物[134]及び化合物[135]と同一手順を用いて化合物[142]及び化合物[143]を合成した。
スキーム26:6-オキサ-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタンヒドロトシラート塩[150]の合成
【0182】
【化56】
【0183】
工程1
丸底フラスコ内でt-BuOMe(100ml)と30%アンモニア水(10.14ml)中の4-メトキシベンズアルデヒド(12.12ml,)の撹拌溶液にエピクロロヒドリン(7.84ml,[144])を滴加した。混合物をRTで18時間撹拌した。さらに30%アンモニア水(6ml)及びエピクロロヒドリン(5ml)を加えてさらに4時間撹拌した。層を分け、有機層を真空中で濃縮して濃厚油を得た。t-BuOMe中の油の激しく撹拌した溶液にヘプタン(200ml)をゆっくり加えると、結果として白色沈殿が生じた。混合物をRTで18時間撹拌した後、0℃に冷却した。沈殿物をろ過し、ヘプタンで洗浄した。沈殿物を真空中で乾燥させて化合物[145]をオフホワイト固体として得た(14.26g,収率85%)。ESIMS: 229 (M
++1)
工程2
0℃でMeOH(100ml)中の化合物[145](10.00g,43.85mmol)の撹拌溶液にNaBH
4(2.5g,65.78mmol)を少しずつ加えた。添加完了後、反応を0℃で1時間撹拌した。反応を0℃にて1N HClでクエンチし;8に至るまでpHを調整した。混合物を体積100mlに濃縮し、6.0N NaOH水溶液で塩基性にした。水層をEtOAc(2×100ml)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して化合物[146]を白色固体として得た(7.78g,収率77%)。ESIMS: 231 (M
++1)
工程3
0℃でDCM(100ml)と1.0N NaOH水溶液(38ml)中の化合物[146](7.75g,33.39mmol)の撹拌溶液にDCM(50ml)中のクロロアセチルクロリド(8.95ml,34.36mmol)の溶液を滴加した。混合物を0℃で1時間撹拌した後、RTに戻した。10N NaOH水溶液(25.2ml)を加えて混合物を迅速に4時間撹拌した。混合物を水(50ml)で希釈し、層を分けた。水層をDCM(100ml)で抽出した。混ぜ合わせた有機抽出物をNa
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮して淡黄色油とした。生成物[147]をシリカゲルクロマトグラフィーで60%ETOAc/ヘキサンを用いて精製した(7.36g,収率81%)。ESIMS: 271 (M
++1)
【0184】
工程4
0℃で無水THF:トルエン(150ml,1:1)中の化合物[147](5.0g,18.5mmol)の撹拌溶液にTHF(37.8ml)中のKHMDSを加えた。混合物を0℃で1.5時間撹拌した。反応をNH
4Cl飽和水溶液でクエンチした後、0℃で1時間撹拌した。不溶性物質をろ過で除去し、フィルターケークをEtOAc(50ml)で洗浄した。ろ液を除去し、水層をEtOAc(50ml)で抽出した。有機層を乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルカラムを通して80%ETOAc/ヘキサンで精製を行なって化合物[148]を白色固体として得た(2.05g,収率47%)。ESIMS: 234 (M
++1)
工程5
不活性雰囲気下0℃でTHF(10ml)中の化合物[148](0.90g,3.84mmol)の撹拌溶液にTHF(1.1ml)中のBH
3.SMe
2錯体を滴加した。添加完了後、混合物をRTに戻して一晩撹拌した。混合物を0℃に冷却し、MeOH(20ml)を滴加した。混合物をRTに戻して30分間撹拌した。真空下で溶媒を除去して粘性油を得た。1.0N HCl(20ml)を加えて混合物を30分間60℃で加熱した。混合物をRTに冷却し、そのpHを濃NaOH水溶液で13に調整した。水層をEtOAc(2×50ml)で抽出し、分離し、Na
2SO
4上で乾燥させ、真空中で濃縮して油を得た。シリカゲルクロマトグラフィーで70%EtOAc/ヘキサンを用いて精製を行なって化合物[149]を無色油として得た(0.700g,83%)。ESIMS: 221 (M
++1)
工程6
MeOH(30ml)中の化合物[149](0.700g,3.18mmol)、TsOH.H
2O(0.604g,3.18mmol)及び木炭上Pd(OH)
2(0.200g)をパールボトルに入れて60psi(4.1×10
5Pa)で36時間水素化した。混合物をセライトでろ過し、フィルターケークをMeOH(20ml)で洗浄した。ろ液を真空中で濃縮して半固体とした。半固体をEtOAc(20ml)中で摩砕して白色沈殿を得た。沈殿物をろ過し、EtOAc(20ml)で洗浄し、真空中で乾燥させて化合物[150]を白色固体として得た(0.702g,収率81%)。
スキーム27:N,N-ジメチル-4-(4-(2-(メチルアミノ)チアゾール-5-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルオキシ)ベンズアミド[10007]の合成
【0185】
【化57】
【0186】
工程1
不活性雰囲気下、NaH(0.008g,0.195mmol)を0℃でアセトニトリル(10ml)中の[151](0.100g,0.184mmol)の溶液に加えた。0℃で30分間撹拌した後、ヨウ化メチル(0.012ml,0.195mmol)を加えた。結果として生じた混合物をRTで2時間撹拌した後、減圧下で溶媒を除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで2%MeOH/DCMを用いて精製を行なって化合物[152]を白色固体として得た(0.90g,88%)。ESIMS: 542 (M
++1)
工程2
化合物[152](0.090g,0.162mmol)をジオキサンHCl(4M,10ml)に溶かして混合物をRTで24時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をDCM、エーテル及びペンタンで洗浄することによって精製して化合物[10007](0.073g,収率89%)を白色固体として得た。
ESIMS: 442 (M
++1)
スキーム28:3-(4-(1H-インダゾール-4-イル)-6-モルホリノ-1,3,5-トリアジン-2-イルアミノ)-N,N-ジメチルプロパンアミド[10023]の合成
【0187】
【化58】
工程1:
化合物[20](2g,8.5mmol,1当量)をアセトン:NaHCO
3(水溶液)(1:1)の溶液(30ml)に溶かした。反応塊は濁った。これをRTで泡立ちが止むまで撹拌した。次に化合物[153](1.49g,6.83mmol,0.8当量)を加えて反応混合物をRTで15時間撹拌した。反応混合物から過剰のアセトンを真空中で除去した。反応混合物に水(20ml)を加えて撹拌した後、ブフナー漏斗を通してろ過した。ろ液をDCMで洗浄した。DCM層を捨て、水層を酸性にしてpH=4とした。生じた沈殿物をろ過し、水で洗浄し、乾燥させて化合物[154](1.5g,60%)を白色固体として得た。ESIMS: 288 (M
++1)
工程2:
DME:H
2O(1:1)(30ml)中の化合物[154](1.5g,5.2mmol,1当量)の溶液に化合物[62](1.91g,7.8mmol,1.5当量)及びNa
2CO
3(2.75g,26mmol,5当量)を連続的に加えた。脱気を15分間行なってからPd(PPh
3)
4(0.3g,0.26mmol,0.05当量)を不活性雰囲気下で加えた。反応塊をマイクロ波内120℃で20分間還流させた。真空下で過剰の溶媒を除去し、反応塊を水で希釈し、2×30mlのDCMで抽出した。水層を酸性にしてpH=4にした後に生じた固体をろ過し、真空下で乾燥させて化合物[155](1.2g,62%)をペールホワイト固体として得た。
ESIMS: 370 (M
++1)
工程3
DMF(2ml)中の化合物[155](0.13g,0.35mmol,1当量)の溶液にEDC塩酸塩(0.10g,0.53mmol,1.5当量)とHOBT(0.13g,0.53mmol,1.5当量)を連続的に加えた。次にNMM(0.12ml,1.07mmol,3当量)を加えて反応塊を10分間撹拌した。最後にTHF中2Mのジメチルアミン(0.5ml,3当量)を加えて反応塊を一晩撹拌した。反応混合物を水で希釈し、2×30mlの酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を混ぜ合わせてブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させてから蒸発させて粘性暗褐色物質を得た。固体残渣の精製をシリカゲル(100:200メッシュ)カラムクロマトグラフィーでDCM中2.5%のMeOHから成る溶媒系で行なって化合物[10023](20mg,14%)をオフホワイト固体として得た。
ESIMS: 397 (M
++1e)。
スキーム29:(S)-4-((4-(2-ジメチルアミノ)チアゾール-5-イル)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-N,N-ジメチルベンズアミドの合成
【0188】
【化59】
【0189】
不活性雰囲気下、NaH(0.015g,0.625mmol,3当量)を0℃でアセトニトリル(10ml)中の[10005](0.100g,0.226mmol)の溶液に加えた。0℃で30分間撹拌した後、ヨウ化メチル(0.072ml,1.127mmol,5当量)を加えた。結果として生じた混合物をRTで2時間撹拌した後、減圧下で溶媒を除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで2%MeOH/DCMを用いて精製を行なって化合物[10143]を白色固体として得た(0.25g,24%)。ESIMS: 470 (M
++1)
スキーム30:(S)-N-(5-(4-(4-(ジメチルカルバモイル)フェノキシ)-6-(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)チアゾール-2-イル)ニコチンアミドの合成
【0190】
【化60】
【0191】
化合物[10005](0.100g,0.226mmol)をDCM(100ml)に取った。TEA(0.091ml,0.45mmol)及び化合物[159](0.040g,0.339mmol)を加えて混合物を40℃で24時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、NaHCO
3水溶液で洗浄した。有機層を分離し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで2%MeOH/DCMを用いて精製を行なって化合物[10094]をオフホワイト固体として得た(0.25g,20%)。
ESIMS: 547 (M
++1)
スキーム31:(S)-N,N-ジメチル-4-((4-(3-メチルモルホリノ)-6-(2-(3-メチルウレイド)チアゾール-5-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ)ベンズアミド
【0192】
【化61】
【0193】
工程1:
化合物[10005](0.300g,0.68mmol,1当量)をジオキサン(100ml)に取った後、NaHCO
3(0.180g,3.40mmol,5当量)を加えた。次に化合物[160](0.126ml,1.02mmol,1.5当量)を加えて反応混合物をRTで3時間撹拌した。反応混合物に水(20ml)を加えて反応混合物を酢酸エチル(3×100ml)で抽出した。有機層を分離し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をジエチルエーテルで洗浄することによって精製して化合物[161]を白色固体として得た(0.350g,92%)。
ESIMS: 562 (M
++1)
工程2:
THF(20ml)中の化合物[161](0.100g,0.178mmol,1当量)の溶液にTEA(0.037ml,0.267mmol,1.5当量)、メチルアミン(0.010ml,0.178mmol,1当量)及びDMAP(0.005g,触媒的)を連続的に加えた。反応塊を40℃で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで3%MeOH/DCMを用いて精製して化合物[10091]をオフホワイト固体として得た(0.040g,46%)。
ESIMS: 499 (M
++1)
化合物10091と同一手順で化合物10092、10093、10135、10143を合成する。
スキーム32:6-クロロ-N,N-ジメチルニコチンアミド[198]の合成
【0194】
【化62】
【0195】
清浄なオーブン乾燥した二つ口RBフラスコ(250ml)内でTHF(100ml)に化合物[197](3.0g,19.0mmol)を溶かし、窒素で脱気した。この清澄溶液にEDC.HCl(4.02g,20.9mmol)を加えた後、NMM(2.3ml,20.9mmol)を加えた。反応混合物を窒素雰囲気下、RTで10分間撹拌及び加熱した。Me
2NH(13.06ml,2N,28.5mmol)を滴加し、反応混合物をRTで16時間撹拌した。反応をTLCでモニターした。反応混合物をNaHCO
3水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×100ml)で抽出した。有機抽出物を混ぜ合わせ、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4を用いて乾燥させた。有機層を蒸発させて粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(100〜200メッシュ,2%MeOH/DCM)で精製して化合物[198](2.62g,75%)を白色固体として得た。
ESIMS: 185 (M
++1)
スキーム33:N-シアノカルバムイミド酸クロリド[202]の合成
【0196】
【化63】
【0197】
二つ口RBFに濃HCl(15ml)を取り、ドライアイス-アセトン浴で-40℃に冷却した。水(3ml)中の化合物[199](3.0g,44.77mmol)を滴加し、反応混合物を同温度で15分間撹拌した。次に混合物をRTに変化させて30分間撹拌した。反応混合物を0℃に15分間冷却し、生じた沈殿物を真空下でろ過し、冷却水(5ml)で洗浄し、真空乾燥させて化合物[202]を白色固体として得た(2.5g,収率54%)。
スキーム34:(S)-4-((4-(6-クロロピリジン-3-イル)-6(3-メチルモルホリノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル)オキシ-3-フルオロ-N,N-ジメチルベンズアミド[210]
【0198】
【化64】
【0199】
工程1
密封容器内で化合物[198](2.0g,10.86mmol)をPOCl
3(1.98ml,21.73mmol)と120℃で15分間加熱した。混合物をRTに冷却した。化合物[202](0.335g,32.62mmol)を加え、RTで混合物を12時間撹拌した。反応混合物を氷中に注いだ。生じた沈殿物をろ過し、乾燥させ、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカ100〜200メッシュ,5%酢酸エチル/シクロヘキサン)で精製して化合物[211](1.50g,53%)を白色固体として得た。ESIMS: 261(M
++1)
工程2
0℃でTHF(100ml)中の化合物[211](1.0g,3.84mmol)の溶液にDIPEA(0.354ml,3.46mmol)及び(S)-3-メチルモルホリン(0.233g,3.84mmol)を加えた。結果として生じた混合物を0℃で4時間撹拌した。TLCを用いて出発物質[211]の消費についてモニターした。出発物質が消費されたらすぐに、減圧下で溶媒を除去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで20%EtOAc/シクロヘキサンを用いて精製を行なって化合物[212]を白色固体として得た(0.42g,60%)。ESIMS: 324 (M
++1)
工程3
THF中の化合物[212](0.320g,0.98mmol)の溶液にK
2CO
3(0.27g,1.96mmol)及び化合物[104](0.180g,0.98mmol)を加えた後、触媒量の18-クラウン-6を加えた。混合物を60℃で2時間加熱した。TLCを用いて出発物質[212]の消費についてモニターした。出発物質が消費されたらすぐに、反応をRTに冷却し、水(20ml)でクエンチした。反応混合物を酢酸エチル(3×50ml)で抽出した。有機層を分離し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して化合物[213]を白色固体として得た(0.460g,99%)。ESIMS: 473 (M
++1)
化合物[213]([206]、G=Cl、Br、I)をアミノ化により10058に変換した。一方で化合物([206]、G=NO
2)をPd/C還元により10058に変換した。
【0200】
本発明の化合物の生物学的試験
生物学的実施例1:mTORアッセイ:
in vitroキナーゼアッセイを用いて化合物をmTOR活性について評価した。
タンパク質基質4EBP-1のリン酸化のレベルを決定することによってmTOR活性をin vitroで測定する。スレオニン残基のGFP-4E-BP1のリン酸化はAb Tb-抗-p4EBP1によって認識され、それがAb-タンパク質複合体におけるGFPとテルビウムとの間の時間分解蛍光エネルギー転移(time resolved fluorescence energy transfer)(TR-FRET)をもたらす。
組換えmTOR(FRAP1)、キナーゼ反応緩衝液、GFP-4E-BP1及びLanthaScreen Tb-抗-4E-BP1(pThr46)、TR FRET希釈緩衝液、キナーゼクエンチ緩衝液はInvitrogenから得た。
キナーゼ反応は白色384ウェルプレート内10μlの容積で行なった。DMSO中で調製した段階希釈化合物(10μM〜0.0005μM)をアッセイ緩衝液中のmTOR(反応の最終濃度150ng/ml)と共に15分間インキュベートした。基質(GFP-4E-BP1)と、400nMの最終濃度のATP及びそれぞれの反応では8μMのATPとを添加して反応を開始した。キナーゼ反応を室温で1時間進行させた後、TR-FRET希釈緩衝液中のキナーゼクエンチ緩衝液とTb標識抗体の調合液10μLを加えた。アッセイウェル内の抗体の最終濃度は2nMであり、EDTAの最終濃度は10mMである。プレートを室温で1時間インキュベートした。
下記フィルターを備えたEnvision Multilabel ReaderでFRETシグナルを読み取った:
励起330nm及び発光486nm(ドナー)及び520nm(アクセプター)。
TR FRET比(蛍光520nm/蛍光486nm)を抑制薬の濃度に対してプロットし、Graph Pad Prism 5を用いてデータを非線形回帰曲線適合(可変勾配の4パラメーターを有するシグモイド用量反応曲線)に当てはめた。
【0201】
in vitroキナーゼ活性:
PI3K TR-FRETアッセイ
時間分解蛍光共鳴エネルギー転移(TR-FRET)アッセイを用いて、PI3Kαの酵素活性を測定した。このアッセイは、化合物の抑制効力をスクリーニングする手段としてADP検出を利用する。Transcreener ADP2 TR-FRET Redアッセイは、遠赤色のTR-FRET読み取りを用いるADPについての競合イムノアッセイであり、それをこのために使用した。このアッセイは、ADP(キナーゼ、ATPアーゼ)を産生するいずれの酵素分類にも使用することができる。それはADP HiLyte647トレーサー、ADP
2抗体-Tb抱合体(800nM)、停止&検出緩衝剤液、5mM ATP、5mM ADPから成る。ADP HiLyte647トレーサーはADP
2抗体-Tb抱合体に結合する。UV範囲内のテルビウム複合体の励起がトレーサーへのエネルギー転移及び時間遅延後により高い波長での発光をもたらす。標的酵素によって産生されたADPがトレーサーに取って代わり、これがTR-FRETを減少させる。
このアッセイに用いた反応緩衝液は50mM HEPES、pH 7.4、3mM MgCl
2、0.05% CHAPS、50mM NaCl、2mM DTT、1mM EGTAだった。PI3キナーゼα(p110α/p85α)及びPIP2基質(diC8,)はそれぞれInvitrogen及びEchelonから調達した。
キナーゼ反応はCorning白色384ウェルプレート内で10μlの容積で行なった。DMSO中で調製した段階希釈化合物(10μM〜0.0005μM)を反応緩衝液中のPI3キナーゼ(p110α/p85α)(反応の最終濃度150ng/ml)と15分間インキュベートした。基質(PIP2)と、50μMの最終濃度のATP及びそれぞれの反応では1μMのATPとを添加して反応を開始した。キナーゼ反応を室温で1時間進行させた後、Transcreener ADP検出ミックスの調合液10μLを加えた。プレートを室温で1時間インキュベートした。ADP-ATP標準曲線をも作成した。
下記フィルターを備えたEnvision Multilabel ReaderでFRETシグナルを読み取った:
励起330nm及び発光615nm(ドナー)及び665nm(アクセプター)。
生成された標準曲線を用いて、TR FRET比(蛍光665nm/蛍光615nm)を生じた生成物の量に換算した。抑制率を計算して抑制薬の濃度に対してプロットし、Graph pad prism 5を用いてデータを非線形回帰曲線適合(可変勾配の4パラメーターを有するシグモイド用量反応曲線)に当てはめ、化合物のIC50を計算した。
【0202】
MTT細胞生存率アッセイ(A2780細胞株):
卵巣癌細胞株であるA2780をSigma Aldrichから得た。細胞株をDMEM(Sigma)及び10%ウシ胎仔血清内で維持した。10000細胞/ウェルのA2780細胞を96ウェル組織培養プレート(Nunc)に蒔いた。細胞をDMSO(1%)のみを含有するコントロールと共に段階希釈化合物(最終濃度20μM〜0.002μM)と48時間インキュベートした。Sigmaから得たMTT((3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロミド)をウェルに加えてプレートを5%CO
2内37℃で4時間インキュベートした。プレートを1000rpmで10分間遠心分離機にかけた。上清をプレートから除去した。DMSOをウェルに加えてプレートを30分間振盪させた。吸光度を550nmで読み取った(Envision Multilabel Reader)。抑制率を計算して抑制薬の濃度に対してプロットし、Graph pad prism 5を用いてデータを非線形回帰曲線適合(可変勾配の4パラメーターを有するシグモイド用量反応曲線)に当てはめ、化合物について半数効果濃度(50% maximal effective concentration)(EC50)を計算した。
ここに列挙したアッセイ法により試験した本発明の若干の代表化合物のデータを下表2に示す。
表2から明らかなように、本発明の化合物はmTOR及びPI3Kに対して抑制効果を示す。これらの化合物は、低濃度でmTORによる4EBP-1のリン酸化を抑制し、従って、これらの化合物は、mTOR調節分子を超えてシグナル伝達の中継を効果的に抑制することができる。
【0203】
表2:本発明の若干の代表化合物の生物学的活性