特許第6175271号(P6175271)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 田中 ゆり子の特許一覧

<>
  • 特許6175271-ダストボックス 図000002
  • 特許6175271-ダストボックス 図000003
  • 特許6175271-ダストボックス 図000004
  • 特許6175271-ダストボックス 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6175271
(24)【登録日】2017年7月14日
(45)【発行日】2017年8月2日
(54)【発明の名称】ダストボックス
(51)【国際特許分類】
   B65F 1/00 20060101AFI20170724BHJP
   A47L 13/52 20060101ALI20170724BHJP
【FI】
   B65F1/00 H
   A47L13/52
【請求項の数】3
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-89916(P2013-89916)
(22)【出願日】2013年4月23日
(65)【公開番号】特開2014-213963(P2014-213963A)
(43)【公開日】2014年11月17日
【審査請求日】2016年4月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】513102017
【氏名又は名称】田中 ゆり子
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 周彦
(72)【発明者】
【氏名】田中 ゆり子
【審査官】 梶本 直樹
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭54−078276(JP,U)
【文献】 実開昭58−062852(JP,U)
【文献】 実開昭56−135907(JP,U)
【文献】 特開2010−284368(JP,A)
【文献】 特開平11−128142(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65F 1/00
A47L 13/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
机に着脱可能なダストボックスであって、
前記机への装着部が上部に形成される背面部と、
該背面部に対向するように形成される正面部と、
前記背面部と前記正面部の各左右端部をそれぞれ接続するように形成される左右側面部と、
前記背面部と前記正面部と前記左右側面部の各下端部をそれぞれ接続するように形成される底面部と、
を備え、前記左右側面部は前記正面部の上端部が前記背面部に対して接離可能なように可撓性を有しており、前記正面部の上端部を前記背面部から離間させると、上面に塵挨投入部が開口されるように構成され
前記正面部の上端部から外側に折り返されてストッパ部が形成されており、該ストッパ部を起立させると、該ストッパ部の上端が前記机の天板より上方に突出するように構成されていることを特徴とするダストボックス。
【請求項2】
前記装着部は前記机の側部に形成されたフックに掛止可能な穴を備えていることを特徴とする請求項1に記載のダストボックス。
【請求項3】
前記正面部の上端部が前記背面部に接触した状態を保持する接触保持部を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のダストボックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、机の天板上から収集された鉛筆の折れた芯や消しゴムのカス等の塵挨を収容するためのダストボックスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、学校や事務所の机の天板上で発生した鉛筆の折れた芯や消しゴムのカス等の塵挨は、そのまま床に捨てられたり、或いは、机の天板上で収集して机の近くまで持ち運んだゴミ箱の内部に落とし込んで廃棄したりしていた(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】アスクルのゴミ箱やダストボックスの通販サイト http://www.askul.co.jp/f/dustbox/dustbox00/
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記したように、机の天板上の塵挨をそのまま床に捨てると、不衛生であり、後に床の清掃作業が面倒であるといった問題がある。また、机の天板上の塵挨をゴミ箱に廃棄する場合には、ゴミ箱を机の近くまで持ち運ぶ必要があり、手間が掛かると共に、天板上の塵挨をゴミ箱に確実に落とし込むことが難しく、床上に飛散するおそれがあるといった問題がある。
【0005】
本発明は、上記した課題を解決すべくなされたものであり、机の天板上の塵挨を容易且つ確実に収集して廃棄することのできるダストボックスを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した目的を達成するため、本発明は、机に着脱可能なダストボックスであって、前記机への装着部が上部に形成される背面部と、該背面部に対向するように形成される正面部と、前記背面部と前記正面部の各左右端部をそれぞれ接続するように形成される左右側面部と、前記背面部と前記正面部と前記左右側面部の各下端部をそれぞれ接続するように形成される底面部と、を備え、前記左右側面部は前記正面部の上端部が前記背面部に対して接離可能なように可撓性を有しており、前記正面部の上端部を前記背面部から離間させると、上面に塵挨投入部が開口されるように構成されていることを特徴とする。
【0007】
この特徴によれば、ダストボックスが机に装着されることにより机上の塵挨を収集する際に塵挨を飛散させることなく確実にダストボックスの内部に収容することができ、衛生的である。また、机上の塵挨をダストボックスに廃棄する際に、ダストボックスをわざわざ机の近くまで持ち運ぶ必要がないため、労力の軽減化を図ることができる。さらに、ダストボックスの未使用時には、ダストボックスをコンパクトにすることができるため、収納スペースの削減を図ることができる。
【0008】
また、本発明に係るダストボックスにおいて、前記装着部は前記机の側部に形成されたフックに掛止可能な穴を備えていることを特徴としてもよい。
【0009】
この特徴によれば、ダストボックスを机の側部に簡単は着脱することができる。
【0010】
また、本発明に係るダストボックスは、前記正面部の上端部が前記背面部に接触した状態を保持する接触保持部を備えていることを特徴としてもよい。
【0011】
この特徴によれば、ダストボックスを未使用時に塵案投入口を確実に閉塞することができ、塵挨以外のものが誤ってダストボックス内に落下するのを防止することができる。
【0012】
また、本発明に係るダストボックスには、前記正面部の上端部から外側に折り返されてストッパ部が形成されており、該ストッパ部を起立させると、該ストッパ部の上端が前記机の天板より上方に突出するように構成されていることを特徴としてもよい。
【0013】
この特徴によれば、ダストボックスの使用時にストッパ部を起立させることで机上の塵挨が床上に飛散するのを防止することができ、塵埃をダストボックス内に容易且つ確実に収容させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、机上の塵挨を容易且つ確実に収集して廃棄することのできる等、種々の優れた効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施の形態に係るダストボックスを机に装着させた状態を示す斜視図である。
図2】本発明の実施の形態に係るダストボックスを示す正面図である。
図3図2のA−A断面図である。
図4】(a)は本発明の実施の形態に係るダストボックスを机に装着させて塵挨投入部を閉塞させた状態を示す正面図であり、(b)は本発明の実施の形態に係るダストボックスを机に装着させて塵挨投入部を開口させた状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態に係るダストボックスについて説明する。ここで、図1は本発明の実施の形態に係るダストボックスを机に装着させた状態を示す斜視図、図2は本発明の実施の形態に係るダストボックスを示す正面図、図3図2のA−A断面図、図4は(a)が本発明の実施の形態に係るダストボックスを机に装着させて塵挨投入部を閉塞させた状態を示す正面図、(b)が本発明の実施の形態に係るダストボックスを机に装着させて塵挨投入部を開口させた状態を示す正面図である。なお、以下の説明では、本発明に係るダストボックスを学校用の机に装着して使用する場合について例示して説明する。
【0017】
本実施の形態に係るダストボックス1は、例えばシリコン製であり、正面視で矩形状を成しており、例えば25cmの高さと25cmの幅を有している。ダストボックス1は、矩形板状の背面部2と、背面部2に対向するように形成される矩形板状の正面部3と、背面部2と正面部3の各左右端部をそれぞれ接続するように形成される左右側面部4と、背面部2と正面部3と左右側面部4の各下端部をそれぞれ接続するように形成される底面部5と、を備え、机6の側部7に着脱可能となっている。
【0018】
背面図2の上部には、装着部としての穴8が矩形状に形成されており、この穴8を机の側部7に固定されたフック9に掛止することでダストボックス1を机6の側部7に簡単に装着できるようになっている。また、背面部2の上部の背面側には薄いマグネット板10が取り付けられており、このマグネット板10の磁力を利用してもダストボックス1を机6の側部7の金属部分に装着できるようになっている。さらに、背面部2の正面側の中央より上方位置には、マグネット片11が取り付けられている。
【0019】
正面部3の上端部には、背面部2のマグネット片11に対向する位置に、背面部2のマグネット片11と異なる極を有するマグネット片12が取り付けられており、この2つのマグネット片11,12により接触保持部が構成されている。また、正面部3の上端部から外側に折り返されて矩形板状のストッパ部13が起立可能に形成されており、ストッパ部13は、ダストボックス1を机6の側部7に装着した状態で起立させると、ストッパ部13の上端が机6の天板14より上方に突出する高さを有している。
【0020】
左右側面部4は、正面部3の上端部が背面部2に対して接離可能なように可撓性を有しており、正面部3の上端部を背面部2から離間させると、上面に塵挨投入部15が開口されるようになっている。
【0021】
このような構成を備えた本発明の実施の形態に係るダストボックス1において、ダストボックス1の未使用時には、ダストボックス1を机6から取り外しておくか、或いは、図1及び図4(a)に示すように、穴8をフック9に掛止してダストボックス1を机6の側部7に装着させると共に、マグネット片11,12同士を吸着させることで正面部3の上端部が背面部2に接触して塵挨投入部15を閉塞させた状態を保持させておく。これにより、塵埃以外のものが誤ってダストボックス1内に落下するのを確実に防止することができる。
【0022】
一方、ダストボックス1の使用時には、図4(b)に示すように、マグネット片11,12同士の吸着力に抗して正面部3の上端部を背面部2から離間させ、塵挨投入部15を開口させると共にストッパ部13を起立させる(図4(b)の二点鎖線参照)。この状態で、机6の天板14上の塵挨16を塵挨投入部15に向けて刷毛等で掃いて移動させてダストボックス1内に落下させる。この時、ダストボックス1が机6の側部7に装着されていると共にストッパ部13によって塵挨の飛散が防止されるため、塵挨は床上に落下することなく確実にダストボックス1の内部に収容される。
【0023】
上記したように本発明の実施の形態に係るダストボックス1によれば、机6の天板14上の塵挨が床に飛散して床が汚染されるのを防止することができるため、衛生的である。また、机6の天板14上の塵挨をダストボックス1に廃棄する際に、ダストボックス1をわざわざ机6の近くまで持ち運ぶ必要がないため、労力の軽減化を図ることができる。さらに、ダストボックス1の未使用時には、ダストボックス1をコンパクトにすることができるため、収納スペースの削減を図ることができる。
【0024】
なお、上記した本発明の実施の形態の説明では、ダストボックス1を学校用の机6の側部7に装着して使用する場合について説明したが、本発明をこの場合の使用に限定する趣旨ではない。すなわち、本発明のダストボックスは、事務所机、家庭用勉強机、会議室のテーブル等、学校用の机6以外にも適用可能であり、ダストボックスの装着位置も机の引出しや背面等、側部以外の位置であってもよい。
【0025】
また、上記した本発明の実施の形態の説明は、本発明に係るダストボックス1における好適な実施の形態を説明しているため、寸法や材質等において技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。
【0026】
さらに、上記した本発明の各実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、且つ、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能であり、上記した本発明の各実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
【符号の説明】
【0027】
1 ダストボックス
2 背面部
3 正面部
4 左右側面部
5 底面部
6 机
7 側部
8 穴
9 フック
11 マグネット片(接触保持部)
12 マグネット片(接触保持部)
13 ストッパ部
14 天板
15 塵挨投入部
図1
図2
図3
図4