(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2の係合部は、前記第1の係合部が第1の方向に移動するのを規制するための第1の規制部、及び前記第1の係合部が前記第1の方向とは異なる第2の方向に移動するのを規制するための第2の規制部を備える請求項1又は2に記載の媒体搬送装置。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
【0018】
図2は本発明の実施の形態におけるプリンタの概略図である。
【0019】
図において、11はプリンタ、Csは上フレームUF及び下フレームLFから成る筐体であり、該筐体Cs内に、四つの独立した画像形成部を構成する画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cが媒体としての図示されない用紙の搬送方向における上流側から下流側に向けて配設され、各画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cにおいて、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の現像剤像としてのトナー像が形成される。なお、前記用紙としては、OHP用紙、封筒、複写紙、特殊紙等が使用される。
【0020】
前記各画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cは、像担持体としての感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13C、該各感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cの表面を一様に帯電させる帯電装置としての帯電ローラ14Bk、14Y、14M、14C、前記感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cの表面に形成された潜像としての静電潜像に現像剤としてのトナーを付着させ、各色のトナー像を形成する現像剤担持体としての現像ローラ16Bk、16Y、16M、16C等を備える。そして、該各現像ローラ16Bk、16Y、16M、16Cに圧接(当接)させて現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ18が配設され、該トナー供給ローラ18は、現像剤カートリッジとしてのトナーカートリッジ20から供給されたトナーを前記現像ローラ16Bk、16Y、16M、16Cに供給する。また、該各現像ローラ16Bk、16Y、16M、16Cに現像剤規制部材としての現像ブレード19が当接させられ、該現像ブレード19は、現像ローラ16Bk、16Y、16M、16C上の、前記トナー供給ローラ18から供給されたトナーを薄層化する。そして、前記感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cに当接させてクリーニング部材としてのクリーニングブレード36が配設され、該クリーニングブレード36は、転写後に感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cの表面に残留し、付着しているトナーを掻き取ることによって除去する。
【0021】
なお、前記現像ローラ16Bk、16Y、16M、16C、トナー供給ローラ18、現像ブレード19、トナーカートリッジ20等によって、各画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cにおける現像装置としての現像器が構成される。
【0022】
前記画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cにおける感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cより上方には、露光装置としてのLEDヘッド15Bk、15Y、15M、15Cが感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cと対向させて配設され、各LEDヘッド15Bk、15Y、15M、15Cは、各色の画像データとしてのイメージデータに従って感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cを露光し、静電潜像を形成する。
【0023】
そして、前記画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cにおける感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cより下方には、転写ユニットu1が配設される。該転写ユニットu1は、矢印方向に回転自在に配設された第1のローラとしての駆動ローラR1、該駆動ローラR1が回転させられるのに伴って回転させられる第2のローラとしての従動ローラR2、前記駆動ローラR1と従動ローラR2とによって張設され、駆動ローラR1が回転させられるのに伴って矢印方向に走行させられ、用紙を搬送する搬送部材としての無端状の搬送ベルト21、及び該搬送ベルト21を介して各感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cと対向させて回転自在に配設され、前記各感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13C上に形成された各色のトナー像を用紙に順次重ねて転写し、カラーのトナー像を形成する転写部材としての転写ローラ17Bk、17Y、17M、17Cを備える。なお、前記従動ローラR2には、従動ローラR2を駆動ローラR1から離すように付勢する付勢部材としての図示されないスプリングが配設され、該スプリングによって前記搬送ベルト21に所定の張力が付与される。
【0024】
前記筐体Csの下部には、用紙を主搬送路としての媒体搬送路Rt1に供給するための給紙機構が配設され、該給紙機構は、用紙を収容する媒体収容部としての用紙カセット24、該用紙カセット24から図示されない分離装置によって1枚ずつ分離させられた用紙を媒体搬送路Rt1に繰り出す給紙ローラ22等を備える。
【0025】
そして、前記媒体搬送路Rt1における給紙ローラ22より下流側に第1の媒体検出部としての第1入口センサs1が、該第1入口センサs1より下流側に、用紙を搬送するためのローラ対、すなわち、第1の搬送ローラ対としての搬送ローラmr、mpが、該搬送ローラmr、mpより下流側に第2の媒体検出部としての第2入口センサs2が、該第2入口センサs2より下流側に第2の搬送ローラ対としての搬送ローラnr、npが、該搬送ローラnr、npより下流側に第3の媒体検出部としての書込センサs3が、該書込センサs3より下流側に、画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12C及び転写ユニットu1が配設される。
【0026】
また、前記媒体搬送路Rt1における前記画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12C及び転写ユニットu1より下流側に、定着装置としての定着器28が配設される。該定着器28は、内部に、後述されるハロゲンランプ等のヒータ87(
図4)を備え、カラーのトナー像のトナーを加熱する第1の定着部材としての加熱ローラ29、及び該加熱ローラ29と当接させて配設され、用紙を加圧する第2の定着部材としての加圧ローラ30を備え、用紙上のカラーのトナー像を用紙に定着させ、カラー画像を形成する。
【0027】
そして、前記媒体搬送路Rt1における前記定着器28より下流側に、第4の媒体検出部としての排出センサs4が配設される。また、該排出センサs4より下流側において、前記媒体搬送路Rt1から分岐させて、用紙を退避させるための退避搬送路としての媒体搬送路Rt2が形成され、媒体搬送路Rt1と媒体搬送路Rt2との分岐点に、用紙を案内するルート、すなわち、案内ルートを媒体搬送路Rt1又は媒体搬送路Rt2に切り替えるための第1の切替部材としての第1の排出ガイド41が、支点部としての回転軸sh1を中心にして揺動自在に配設される。
【0028】
そして、前記媒体搬送路Rt1における前記第1の排出ガイド41より下流側に、カラー画像が形成された用紙を搬送し、プリンタ11の本体、すなわち、装置本体外に排出するための媒体搬送装置としての媒体排出ユニットu2が配設される。
【0029】
該媒体排出ユニットu2は、筐体Csに形成された第1の排出口h1に臨ませて、互いに当接させて配設され、用紙を装置本体外に排出する第3の搬送ローラ対としての、かつ、媒体排出ローラ対としての排出ローラ32、33、該排出ローラ32、33によって排出された用紙を積載する媒体積載部としてのスタッカ34、媒体搬送路Rt1における前記第1の排出ガイド41より下流側に配設され、媒体搬送路Rt1から分岐させて、かつ、筐体Csに形成された第2の排出口h2と連通させて形成された後処理用搬送路としての媒体搬送路Rt3、及び媒体搬送路Rt1と媒体搬送路Rt3との分岐点に配設され、案内ルートを媒体搬送路Rt1又は媒体搬送路Rt3に切り替えるための第2の切替部材としての、かつ、切替ガイドとしての第2の排出ガイド42を備える。本実施の形態においては、前記排出ローラ32によって第1のローラが、排出ローラ33によって第2のローラが構成される。
【0030】
前記第2の排出ガイド42は、排出ローラ33とほぼ同軸上に配設された支点部としての回転軸sh2を中心にして回動自在、本実施の形態においては、揺動自在に配設される。前記排出ローラ32、33は、用紙の搬送方向に対してほぼ直交する方向、すなわち、第2の排出ガイド42の長手方向における複数箇所、本実施の形態においては、2箇所に、互いに所定の間隔を置いて配設される。なお、ほぼ直交とは、二つの方向が80〔°〕以上、かつ、100〔°〕以下の範囲の角度を成すことをいう。また、2箇所に配設された排出ローラ32、33のうちの一方の排出ローラ32、33によって第1のローラ対が、他方の排出ローラ32、33によって第2のローラ対が構成される。
【0031】
前記第1の排出ガイド41は、媒体搬送路Rt1を介して用紙を搬送する第1の案内位置としての媒体搬送案内位置、及び媒体搬送路Rt2を介して用紙を搬送する第2の案内位置としての媒体退避案内位置に切替自在に配設され、第1の排出ガイド41が媒体搬送案内位置に置かれると、媒体搬送路Rt1から成る搬送ルートが案内ルートに設定され、第1の排出ガイド41が媒体退避案内位置に置かれると、媒体搬送路Rt2から成る退避ルートが案内ルートに設定される。
【0032】
そして、第2の排出ガイド42は、媒体搬送路Rt1を介して用紙を排出する第1の案内位置としての媒体排出案内位置、及び媒体搬送路Rt3を介して用紙を排出する第2の案内位置としての媒体後処理案内位置に切替自在に配設され、第2の排出ガイド42が媒体排出案内位置に置かれると、媒体搬送路Rt1から成る排出ルートが案内ルートに設定され、第2の排出ガイド42が媒体後処理案内位置に置かれると、媒体搬送路Rt3から成る後処理ルートが案内ルートに設定される。
【0033】
なお、装置本体外には、ソート、ステープル止め等の後処理を行うための図示されないフィニッシャ等の後処理装置が前記第2の排出口h2に臨ませて配設される。
【0034】
前記媒体搬送路Rt2における前記第1の排出ガイド41より下流側には、用紙の一方の面(表面)及び他方の面(裏面)に画像を形成することによって用紙に対して両面印刷を行う際に、用紙を反転させるための両面ユニットu3が配設される。該両面ユニットu3は、媒体搬送路Rt2に退避させられた用紙を搬送するための第4の搬送ローラ対としての搬送ローラ43r、43p、媒体搬送路Rt2から分岐させて形成され、前記搬送ローラmr、mpの手前で媒体搬送路Rt1と合流する反転搬送路としての媒体搬送路Rt4、前記媒体搬送路Rt2と媒体搬送路Rt4との分岐点に配設され、案内ルートを媒体搬送路Rt2又は媒体搬送路Rt4に切り替えるための第3の切替部材としての切替案内ガイド38、並びに前記媒体搬送路Rt4に配設され、反転させられた用紙を搬送するための、第5の搬送ローラ対としての搬送ローラ44r、44p、第6の搬送ローラ対としての搬送ローラ45r、45p及び第7の搬送ローラ対としての搬送ローラ46r、46pを備える。なお、前記切替案内ガイド38は、支点部としての回転軸sh3を中心にして揺動自在に配設される。
【0035】
次に、前記構成のプリンタ11の制御装置について説明する。
【0036】
図3は本発明の実施の形態におけるプリンタの第1の制御ブロック図、
図4は本発明の実施の形態におけるプリンタの第2の制御ブロック図である。
【0037】
図において、61は制御部としての画像形成制御部であり、該画像形成制御部61は、図示されないマイクロプロセッサ、ROM、RAM、入出力ポート、タイマ70等を備え、上位装置としての図示されないホストコンピュータからインタフェース(I/F)制御部62を介して印刷データ及び制御コマンドを受信し、プリンタ11の全体をシーケンス制御し、印刷動作を行う。前記インタフェース制御部62は、ホストコンピュータにプリンタ11の状態を表すプリンタ情報を送信したり、ホストコンピュータから受信した制御コマンドを解析し、ホストコンピュータから受信した印刷データを処理し、各色ごとに一時的に受信メモリ63に記録したりする。
【0038】
また、画像形成制御部61は、受信メモリ63から印刷データを画データとして読み出して編集処理を行い、イメージデータとして画データ編集メモリ64に記録する。
【0039】
そして、65は操作部としての操作パネルであり、該操作パネル65は、プリンタ11の状態を表示する表示要素としての図示されないLED画面、及び操作者がプリンタ11への指示を入力するための操作要素としての図示されないスイッチを備える。
【0040】
また、66は、用紙の搬送位置を検出する複数のセンサ(第1入口センサs1、第2入口センサs2、書込センサs3、排出センサs4等)から成るセンサ部であり、該センサ部66の各センサのセンサ出力が画像形成制御部61に送られる。
【0041】
そして、該画像形成制御部61には、帯電電圧制御部67、ヘッド制御部69、現像電圧制御部71、転写電圧制御部73、第1の駆動制御部としての画像形成駆動制御部75、第2の駆動制御部としての搬送ベルト駆動制御部79、第3の駆動制御部としての給紙・搬送駆動制御部82、定着制御部86、及び排出駆動制御部としての排出ガイド制御部90が接続される。
【0042】
前記帯電電圧制御部67は、画像形成制御部61からの指示を受け、各帯電ローラ14Bk、14Y、14M、14Cに帯電用の電圧を印加し、感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13C(
図2)の表面を一様に帯電させる。
【0043】
そして、前記ヘッド制御部69は、画像形成制御部61からの指示を受け、画データ編集メモリ64に記録された各色のイメージデータを受け、各色のイメージデータを各LEDヘッド15Bk、15Y、15M、15Cに送り、各LEDヘッド15Bk、15Y、15M、15Cに配設された図示されないLEDアレイのLED素子を選択的に発光させ、感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cの表面に光を照射し、感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13C上に静電潜像を形成する。
【0044】
また、前記現像電圧制御部71は、画像形成制御部61からの指示を受け、各現像ローラ16Bk、16Y、16M、16Cに現像用の電圧を印加し、各感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13C上に形成された静電潜像にトナーを付着させ、トナー像を形成する。
【0045】
そして、前記転写電圧制御部73は、画像形成制御部61からの指示を受け、各転写ローラ17Bk、17Y、17M、17Cに転写用の電圧を印加し、感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13C上に形成されたトナー像を用紙に転写する。
【0046】
また、前記画像形成駆動制御部75は、画像形成制御部61からの指示を受け、画像形成用の駆動部としての駆動モータ77Bk、77Y、77M、77Cを駆動し、各感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13C、帯電ローラ14Bk、14Y、14M、14C及び各現像ローラ16Bk、16Y、16M、16Cを回転させる。
【0047】
そして、前記搬送ベルト駆動制御部79は、画像形成制御部61からの指示を受け、前記搬送ベルト21(
図2)の走行用の駆動部としての搬送ベルトモータ80を駆動し、駆動ローラR1を回転させ、搬送ベルト21を走行させる。
【0048】
また、前記給紙・搬送駆動制御部82は、画像形成制御部61からの指示を受け、給紙用の駆動部としての給紙モータ83を駆動し、給紙ローラ22を回転させて用紙カセット24から用紙を繰り出すとともに、搬送用の駆動部としての搬送モータ84を駆動し、搬送ローラmr、mp、nr、np、43r、43p、44r、44p、45r、45p、46r、46pを回転させ、用紙を搬送する。
【0049】
そして、前記定着制御部86は、画像形成制御部61からの指示を受け、加熱ローラ29に内蔵されたヒータ87に定着電流を供給し、カラーのトナー像のトナーを加熱する。なお、前記定着制御部86においては、定着温度検出部としてのサーミスタ88による検出温度に基づいて前記ヒータ87がオン・オフ制御され、定着器28が所定の設定温度になったときに、定着用の駆動部としての定着モータ89が駆動され、加熱ローラ29及び加圧ローラ30並びに排出ローラ32、33が回転させられる。
【0050】
さらに、前記排出ガイド制御部90は、画像形成制御部61からの指示を受け、第1の切替用の駆動部としての第1のソレノイド91を駆動し(オンにし)、第1の排出ガイド41を回動させ、案内ルートを、媒体搬送路Rt1から成る搬送ルート又は媒体搬送路Rt2から成る退避ルートに切り替え、第2の切替用の駆動部としての第2のソレノイド92を駆動し、第2の排出ガイド42を回動させ、案内ルートを、媒体搬送路Rt1から成る排出ルート又は媒体搬送路Rt3から成る後処理ルートに切り替える。
【0051】
そのために、前記第1のソレノイド91は、第1の作動部材としての図示されない第1のレバーを備え、該第1のレバーは、第1のソレノイド91を駆動したときに前進させられ、第1の排出ガイド41を媒体退避案内位置に置き、第1のソレノイド91の駆動を停止させた(オフにし)ときに後退させられ、第1の排出ガイド41を媒体搬送案内位置に置く。
【0052】
また、前記第2のソレノイド92は、第2の作動部材としての図示されない第2のレバーを備え、該第2のレバーは、第2のソレノイド92を駆動したときに前進させられ、第2の排出ガイド42を媒体後処理案内位置に置き、第2のソレノイド92の駆動を停止させたときに後退させられ、第2の排出ガイド42を媒体排出案内位置に置く。
【0053】
次に、前記構成のプリンタ11の動作について説明する。
【0054】
この場合、用紙の一方の面だけに画像を形成し、その後、排出ローラ22、23によって用紙を装置本体外に排出する場合について説明する。
【0055】
まず、画像形成制御部61は、ホストコンピュータから送信された制御コマンド及び印刷データを、インタフェース制御部62を介して受信する。そして、制御コマンドによって、用紙の一方の面に画像を形成する指示を受けると、画像形成制御部61は、排出ガイド制御部90に、第1、第2のソレノイド91、92を駆動し、第1の排出ガイド41を媒体退避案内位置に、第2の排出ガイド42を媒体後処理案内位置に置くように指示する。
【0056】
また、画像形成制御部61は、給紙・搬送駆動制御部82に、給紙モータ83を駆動し、給紙ローラ22を回転させて用紙カセット24から1枚の用紙を繰り出すように指示する。そして、画像形成制御部61は、第1入口センサs1のセンサ出力を読み込み、給紙ローラ22によって用紙が正常に繰り出されたかどうかを判断し、正常に繰り出されなかった場合、給紙・搬送駆動制御部82に、用紙カセット24から1枚の用紙を繰り出すように再び指示する。
【0057】
給紙ローラ22によって用紙が正常に繰り出された場合、画像形成制御部61は、第2入口センサs2のセンサ出力を読み込み、搬送ローラnr、npの駆動タイミングを制御することによって用紙の前端を搬送ローラnr、npに突き当てる。これにより、用紙の斜行が矯正される。
【0058】
そして、用紙は、搬送ローラnr、npによって搬送され、画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cと転写ユニットu1との間に送られる。
【0059】
なお、画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cにおいては、前記給紙モータ83の駆動が開始されるのと同時に、駆動モータ77Bk、77Y、77M、77Cの駆動が開始され、感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13C、帯電ローラ14Bk、14Y、14M、14C、現像ローラ16Bk、16Y、16M、16C、トナー供給ローラ18等の回転が開始される。このとき、画像形成制御部61は、帯電電圧制御部67に、帯電ローラ14Bk、14Y、14M、14Cに負の極性の電圧(約−1000〔V〕)を印加し、感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cの表面を帯電させるように指示する。そして、前記各トナーカートリッジ20から各色のトナーがトナー供給ローラ18を介して現像ローラ16Bk、16Y、16M、16Cに供給される。
【0060】
該現像ローラ16Bk、16Y、16M、16Cに供給されたトナーは、各現像ブレード19によって摩擦帯電させられるとともに、薄層化され、トナー層を形成する。
【0061】
また、駆動モータ77Bk、77Y、77M、77Cの駆動が開始されるのと同時に、搬送ベルトモータ80の駆動が開始され、駆動ローラR1が回転させられ、感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13Cの回転に伴って搬送ベルト21が同じ周速度で走行させられる。
【0062】
一方、用紙は搬送ローラnr、npの回転に伴って更に搬送され、書込センサs3が用紙の前端を検出すると、前記画像形成制御部61は、書込センサs3のセンサ出力を読み込み、センサ出力を読み込んでから一定の時間が経過すると、まず、前記ヘッド制御部69に、LEDヘッ15Bkを駆動し、感光体ドラム13Bkの表面を露光し、感光体ドラム13Bk上に静電潜像を形成するように指示する。
【0063】
そして、現像ローラ16Bkによってトナーが静電潜像に付着させられ、感光体ドラム13Bk上にトナー像が形成される。
【0064】
続いて、感光体ドラム13Bkと転写ローラ17Bkとの間に用紙が到達すると、画像形成制御部61は、転写電圧制御部73に、転写ローラ17Bkに正の極性の電圧を印加し、ブラックのトナー像を用紙に転写するように指示する。
【0065】
前記画像形成制御部61は、書込センサs3のセンサ出力を読み込んでから、一定の時間が経過するたびに、ヘッド制御部69に、順次、LEDヘッド15Y、15M、15Cを駆動し、感光体ドラム13Y、13M、13Cの表面を露光し、感光体ドラム13Y、13M、13C上に静電潜像を形成するように指示する。
【0066】
そして、現像ローラ16Y、16M、16Cによってトナーが静電潜像に付着させられ、感光体ドラム13Y、13M、13C上に各色のトナー像が形成される。
【0067】
続いて、感光体ドラム13Y、13M、13Cと転写ローラ17Y、17M、17Cとの間に用紙が到達すると、画像形成制御部61は、転写電圧制御部73に、転写ローラ17Y、17M、17Cに正の極性の電圧を印加し、各色のトナー像を用紙に転写するように指示する。
【0068】
このようにして、各色のトナー像が順次重ねて用紙に転写され、カラーのトナー像が形成されると、用紙は定着器28に送られ、該定着器28においてカラーのトナー像が、加熱ローラ29によって加熱され、加圧ローラ30によって加圧され、用紙に定着させられる。
【0069】
定着が行われた後、排出センサs4によって用紙の前端が検出され、排出センサs4のセンサ出力が画像形成制御部61に送られると、画像形成制御部61は、排出ガイド制御部90に、第1のソレノイド91の駆動を停止させ、第1の排出ガイド41を媒体搬送案内位置に置き、第2のソレノイド92の駆動を停止させ、第2の排出ガイド42を媒体排出案内位置に置くように指示する。なお、前記排出センサs4は、定着器28における用紙のジャムを検出したり、用紙の長さを検出したりする。
【0070】
カラー画像が形成された用紙は、媒体搬送路Rt1に沿って搬送され、排出ローラ32、33によって装置本体外に排出され、スタッカ34に積載される。
【0071】
次に、媒体排出ユニットu2について説明する。
【0072】
図5は本発明の実施の形態における媒体排出ユニットの外観を示す斜視図、
図6は本発明の実施の形態における媒体排出ユニットを後処理ルート側から見た斜視図、
図7は本発明の実施の形態における媒体排出ユニットを排出ルート側から見た斜視図、
図8は本発明の実施の形態における第2の排出ガイドを排出ルート側から見た斜視図、
図9は本発明の実施の形態における第2の排出ガイドを後処理ルート側から見た斜視図、
図10は本発明の実施の形態における第2の排出ガイドを上フレーム側から見た斜視図、
図11は本発明の実施の形態におけるストッパの配設状態を示す第1のフレーム部材の第1の斜視図、
図12は本発明の実施の形態におけるストッパの配設状態を示す第1のフレーム部材の第2の斜視図、
図13は本発明の実施の形態における第1のフレーム部材の要部斜視図、
図14は本発明の実施の形態における第2の排出ガイドの要部斜視図、
図15は本発明の実施の形態における引掛部材とストッパとの係合状態を示す斜視図である。
【0073】
図において、UFは上フレーム、u2は該上フレームUFの下方に配設された媒体排出ユニット、34はスタッカ、h1は第1の排出口、h2は第2の排出口、32、33は排出ローラ、42は第2の排出ガイドである。
【0074】
また、59は、板金から成り、媒体排出ユニットu2の外筐を構成する固定部材としての第1のフレーム部材、159は、該第1のフレーム部材59よりスタッカ34側に、第1のフレーム部材59に対して所定の距離を置いて配設され、媒体排出ユニットu2の内筐を構成する第2のフレーム部材であり、前記第1のフレーム部材59によって、排出ローラ33が回転自在に、第2の排出ガイド42が揺動自在に支持され、前記第2のフレーム部材159によって排出ローラ32が回転自在に支持される。
【0075】
そのために、前記第1のフレーム部材59は、上フレームUFと平行に延在させて形成された頂壁部59t、左右の側壁部59s、及び背壁部59rを備え、第2のフレーム部材159は、前記側壁部59sと平行に形成された左右の側壁部159s、及び背壁部159rを備える。
【0076】
そして、前記第1のフレーム部材59の頂壁部59tにおける所定の位置、本実施の形態においては、排出ローラ33が配設される位置に、断面が「コ」字状の回転支持部133が下方に向けて突出させて形成され、該各回転支持部133によって各排出ローラ33が回転自在に支持される。また、前記第2の排出ガイド42の両端に第1の被支持要素としての前記回転軸sh2が突出させて形成され、前記第1のフレーム部材59の各側壁部59sにおける所定の位置、本実施の形態においては、回転軸sh2が配設される位置に、第1の支持要素としての支持穴h3が形成され、前記回転軸sh2が回動自在に支持穴h3に嵌入される。さらに、前記各排出ローラ32には第2の被支持要素としてのローラ軸sh4が貫通させられ、前記第2のフレーム部材159の側壁部159sにおける所定の位置、本実施の形態においては、ローラ軸sh4が配設される位置に、第2の支持要素としての支持穴h4が形成され、前記ローラ軸sh4が支持穴h4に回転自在に嵌入される。
【0077】
また、前記第2の排出ガイド42には、第1の排出ガイド41(
図2)から搬送された用紙を、第2の排出ガイド42の切替えに応じて媒体搬送路Rt1又は媒体搬送路Rt3に案内するための複数の切替リブ47が、第2の排出ガイド42の長手方向にわたって配設される。前記各切替リブ47は、ほぼ三角形の形状を有する板材から成り、媒体搬送路Rt1における第1の排出ガイド41側に形成された先端部pr1、媒体搬送路Rt1側に、先端部pr1から第1の排出口h1に向けて延在させて形成された第1の縁部としての排出リブ部eg1、及び媒体搬送路Rt3側に、先端部pr1から第2の排出口h2に向けて延在させて形成された第2の縁部としての後処理リブ部eg2を備える。なお、前記先端部pr1において、排出リブ部eg1及び後処理リブ部eg2は鋭角を成す。
【0078】
そして、前記第1の排出口h1において、排出ローラ32と排出ローラ33とが当接する当接部としてのニップ部をNp(
図21)としたとき、前記排出リブ部eg1における前記先端部pr1と反対側の端部pr2は、媒体搬送路Rt1におけるニップ部Npより下流側に所定の量だけ突出させて形成され、前記第2の排出口h2において、後処理リブ部eg2における前記先端部pr1と反対側の端部pr3は、媒体搬送路Rt1における上フレームUFに近接させて形成される。
【0079】
また、前記第2のフレーム部材159の背壁部159rには、第1の対向縁部としての複数の排出ルートリブ48が、排出リブ部eg1に向けて突出させて、第2のフレーム部材159の幅方向(第2の排出ガイド42の長手方向)にわたって形成され、前記第1のフレーム部材59の背壁部59rには、前記後処理リブ部eg2と対向させて、かつ、後処理リブ部eg2に向けて突出させて、第2の対向縁部としての複数の後処理ルートリブ49が、第1のフレーム部材59の幅方向(第2の排出ガイド42の長手方向)にわたって形成される。
【0080】
したがって、前記案内ルートが排出ルートに切り替えられると、用紙は、切替リブ47と第2のフレーム部材159の背壁部159rとの間を、排出リブ部eg1及び排出ルートリブ48に沿ってニップ部Npの上流側から下流側にわたって案内され、案内ルートが後処理ルートに切り替えられると、用紙は、切替リブ47と第1のフレーム部材59の背壁部59rとの間を、後処理リブ部eg2及び後処理ルートリブ49に沿って、上フレームUFの近傍まで案内される。
【0081】
そして、前記第2の排出ガイド42の各回転軸sh2には、第1の付勢部材としてのトーションスプリング50が配設され、該各トーションスプリング50は、一端が第2の排出ガイド42の所定の箇所に係止させられ、他端が第1のフレーム部材59の各側壁部59sの所定の箇所に係止させられる。したがって、第2の排出ガイド42は、各トーションスプリング50によって発生させられる第1の付勢力によって、媒体排出案内位置に置かれるように付勢される。
【0082】
ところで、前記第2の排出ガイド42には、各回転軸sh2のうちの一方(
図9における左側の回転軸sh2)側の、最大用紙の幅、すなわち、最大媒体幅より外側の位置に、前記第2のソレノイド92(
図4)の第2のレバーを受けるための受け部材53が、第2の排出ガイド42に対して上下方向に移動自在に配設されるとともに、前記受け部材53より所定の距離だけ下方に、保持部材153が第2の排出ガイド42に対して上下方向に移動不能に配設(第2の排出ガイド42に固定)され、前記受け部材53と保持部材153との間に、第2の付勢部材としての圧縮スプリング(コイルスプリング)54が伸縮自在に配設され、該圧縮スプリング54の一端(上端)が受け部材53の下面に固定され、圧縮スプリング54の他端(下端)が保持部材153の上面に固定される。そして、前記第2のソレノイド92及び受け部材53は、圧縮スプリング54によって発生させられる第2の付勢力を受けて、上方に向けて付勢される。この場合、圧縮スプリング54によって発生させられる第2の付勢力は、トーションスプリング50によって発生させられる第1の付勢力より大きくされる。なお、前記第2の排出ガイド42には、受け部材53を案内するために溝等が形成される。
【0083】
また、前記受け部材53の上方に受け面53aが形成され、前記第2のソレノイド92の第2のレバーが前記受け面53aと当接させられる。
【0084】
したがって、第2のソレノイド92を駆動すると、第2のレバーが前進させられて下方に移動し、前記受け部材53が、圧縮スプリング54の付勢力に抗して保持部材153側に移動させられ、これにより、保持部材153が下方に向けて押される。その結果、第2の排出ガイド42は、各トーションスプリング50の付勢力に抗して、回転軸sh2を中心として回動させられ、媒体後処理案内位置に置かれる。
【0085】
また、第2のソレノイド92の駆動を停止すると、第2のレバーが後退させられて上方に移動し、前記受け部材53が、圧縮スプリング54の付勢力によって保持部材153から離れる側に移動させられ、これにより、保持部材153は下方に向けて押されなくなる。その結果、第2の排出ガイド42は、各トーションスプリング50の付勢力によって、回転軸sh2を中心として回動させられ、媒体排出案内位置に置かれる。
【0086】
次に、前記第2の排出ガイド42が媒体排出案内位置に置かれたときに、第2の排出ガイド42を回動方向における所定の位置で停止させ、それ以上の回動を規制する回動規制装置について説明する。
【0087】
該回動規制装置は、第2の排出ガイド42に配設され、用紙の搬送方向における前記ニップ部Npより下流側で、かつ、前記第2の排出ガイド42の上縁部の長手方向における所定の箇所、本実施の形態においては、ほぼ中央の位置において、第1の排出口h1に向けて突出させて形成された係合要素としての、かつ、第1の係合部としての引掛部材56、及び第1のフレーム部材59に配設され、第1のフレーム部材59の頂壁部59tの内周面における前記引掛部材56と対応する位置に、引掛部材56に向けて突出させて形成された被係合要素としての、かつ、第2の係合部としてのストッパ60を備える。ここで、ほぼ中央の位置とは、第2の排出ガイド42の長手方向において一端側から40〔%〕以上、かつ、60〔%〕以下の範囲に収まる位置をいう。
【0088】
なお、前記第2の排出ガイド42における引掛部材56以外の部分、すなわち、第2の排出ガイド42の本体、すなわち、排出ガイド本体によって媒体案内部Qが構成され、前記引掛部材56は媒体案内部Qと一体に形成される。また、媒体案内部Qは樹脂材料から成り、前記引掛部材56及びストッパ60は金属材料から成る。
【0089】
前記引掛部材56は、第1の固定要素としてのねじbt1によって第2の排出ガイド42に取り付けられた基部156、該基部156におけるストッパ60側の端部において、基部156に対して直角の方向に立ち上げて形成された立上部157、及び該立上部157の上端において、立上部157に対して直角の方向に、かつ、基部156に対して平行に、ストッパ60に向けて突出させて形成された先端部158から成り、該先端部158は、「T」字型の形状を有し、前記立上部157と同じ幅を有する中央部ct、及び該中央部ctから左右に突出させて形成された第1、第2の腕部am1、am2を備える。
【0090】
また、前記ストッパ60は、第2の固定要素としてのねじbt2によって前記第1のフレーム部材59の頂壁部59tに取り付けられ、頂壁部59tの内周面と当接させて形成された基部160、該基部160における引掛部材56側の端部において、基部160に対して直角の方向に垂下させて形成された垂下部161、及び該垂下部161の下端において、垂下部161に対して直角の方向に、かつ、基部160に対して平行に、引掛部材56に向けて突出させて形成された先端部162から成り、該先端部162は、「U」字型の形状を有し、前記引掛部材56の立上部157を収容する溝部m1を備える。なお、前記先端部162における溝部m1の両側に、引掛部材56側に向けて突出させて第1、第2の腕部am11、am12が形成される。
【0091】
前記基部160における第1の排出口h1側の縁部、及び左右の縁部には、位置決め用の係止片k1〜k3が立ち上げて形成され、該係止片k1〜k3は、前記第1のフレーム部材59の頂壁部59tに形成された係止穴q1〜q3と係止させられる。これにより、ストッパ60を第1のフレーム部材59に対して位置決めすることができ、第1のフレーム部材59に対して安定させて取り付けることができる。
【0092】
なお、引掛部材56の先端部158の上下方向における下面、すなわち、引掛部材下面Sdによって第1の被規制部が、先端部158におけるストッパ60と対向する面、すなわち、引掛部材側面Sfによって第2の被規制部が形成される。また、ストッパ60の先端部162の上下方向における上面、すなわち、ストッパ上面Suによって第1の規制部が、ストッパ60の垂下部161における引掛部材56と対向する面、すなわち、ストッパ側面Srによって第2の規制部が構成される。
【0093】
本実施の形態において、引掛部材56及びストッパ60は、用紙の搬送方向に対してほぼ直交する方向、すなわち、第2の排出ガイド42の長手方向におけるほぼ中央の位置において係合させられるようになっているが、第2の排出ガイド42の長手方向において、用紙が搬送される領域内において係合させることができる。また、本実施の形態において、引掛部材56及びストッパ60は、第2の排出ガイド42の長手方向における1箇所で係合させられるようになっているが、複数箇所において係合させることができる。
【0094】
次に、媒体排出ユニットu2の動作について説明する。
【0095】
図1は本発明の実施の形態における排出ルートが設定されているときの媒体排出ユニットの動作を説明するための第1の図、
図16は本発明の実施の形態における排出ルートが設定されているときの回動規制装置の状態を示す第1の図、
図17は本発明の実施の形態における排出ルートが設定されているときの媒体排出ユニットの動作を説明するための第2の図、
図18は本発明の実施の形態における排出ルートが設定されているときの媒体排出ユニットの動作を説明するための第3の図、
図19は本発明の実施の形態における排出ルートが設定されているときの媒体排出ユニットの動作を説明するための第4の図、
図20は本発明の実施の形態における排出ルートが設定されているときの回動規制装置の状態を示す第2の図、
図21は本発明の実施の形態における排出ルートが設定されているときの他の媒体排出ユニットの動作を説明するための図である。
【0096】
図において、u2は媒体排出ユニット、Rt1、Rt3は媒体搬送路、h1は第1の排出口、h2は第2の排出口、bt1、bt2はねじ、32、33は排出ローラ、42は第2の排出ガイド、47は切替リブ、sh2は前記第2の排出ガイド42の回転軸、49は後処理ルートリブ、53は受け部材、54は圧縮スプリング、153は保持部材、56は引掛部材、59は第1のフレーム部材、60はストッパである。
【0097】
まず、第1の排出ガイド41(
図2)から送られた用紙を第1の排出口h1を介して装置本体外に排出する場合の媒体排出ユニットu2の動作について説明する。
【0098】
ホストコンピュータから、画像が形成された用紙を第1の排出口h1を介して装置本体外に排出する指示を受けると、前記画像形成制御部61(
図3)は、排出ガイド制御部90に、第2のソレノイド92(
図4)の駆動を停止させるように指示する。
【0099】
このとき、前記第2の排出ガイド42において、受け部材53の受け面53aが前記第2のソレノイド92の第2のレバー55と当接させられるが、第2のソレノイド92の駆動が停止させられるので、第2のレバー55は後退した状態で停止させられる。そのため、第2の排出ガイド42の回転軸sh2に配設されたトーションスプリング50(
図7)の付勢力によって、第2の排出ガイド42は、
図1に示されるように媒体排出案内位置に置かれる。
【0100】
このとき、切替リブ47の先端部pr1と後処理ルートリブ49とで所定のオーバラップL1が形成され、媒体搬送路Rt1、Rt3は遮断され、切替リブ47の排出リブ部eg1と排出ルートリブ48との間に、媒体搬送路Rt1から成る排出ルートが設定される。
【0101】
また、
図16に示されるように、引掛部材56とストッパ部60とが、引掛部材56の先端部158及びストッパ60の先端部162において係合させられ、引掛部材下面Sdがストッパ上面Suに当接させられると、引掛部材56が第1の方向、本実施の形態においては、鉛直方向下方に向けて移動するのが規制され、引掛部材側面Sfがストッパ側面Srに当接させられると、引掛部材56が、前記第1の方向とは異なる第2の方向(第1の方向に対してほぼ直交する方向)、本実施の形態においては、水平方向において第1の排出口h1側に向けて移動するのが規制される。
【0102】
この場合、切替リブ47の先端部pr1と後処理ルートリブ49とで所定のオーバラップL1が形成されるので、第1の排出ガイド41から送られてきた用紙の前端は、切替リブ47の排出リブ部eg1に当たり、排出リブ部eg1及び排出ルートリブ48によって案内される。したがって、用紙にジャムが発生するのを防止することができるとともに、用紙を円滑に搬送して装置本体外に排出することができる。
【0103】
また、引掛部材56の鉛直方向下方への移動、及び水平方向における第1の排出口h1側への移動が規制されるので、排出ローラ32、33のニップ部Np(
図21)の近傍において、切替リブ47の排出リブ部eg1が排出ルートリブ48に過剰に近接するのを防止することができる。
【0104】
その結果、定着器28(
図2)の熱、外部から加わる力等によって第2の排出ガイド42に反り、変形等が生じても、媒体搬送路Rt1が狭くなることがないので、第1の排出口h1から排出される用紙にしわが発生したり、用紙が破損したりするのを防止することができる。
【0105】
また、排出ローラ32、33のニップ部Npのような、用紙の搬送を制約する部位の近傍において、引掛部材56とストッパ60とが係合させられ、引掛部材56が移動するのが規制され、第2の排出ガイド42が移動するのが規制されるので、第2の排出ガイド42に沿って用紙を安定させて搬送することができる。
【0106】
さらに、引掛部材56の鉛直方向下方への移動、及び水平方向における第1の排出口h1側への移動が規制されるので、第2の排出ガイド42が移動するのを高い精度で規制することができ、第2の排出ガイド42による用紙の搬送性を向上させることができる。また、引掛部材56が移動するのが規制される二つの方向が、ほぼ直交する方向であるので、第2の排出ガイド42が移動するのを一層高い精度で規制することができる。
【0107】
しかも、引掛部材56とストッパ60とは、用紙の搬送方向における前記ニップ部Npより下流側で、かつ、第2の排出ガイド42の長手方向におけるほぼ中央の位置において係合させられるので、引掛部材56が移動するのを規制するのと同時に、第2の排出ガイド42を第1のフレーム部材59に対して正確に位置決めすることができる。したがって、第2の排出ガイド42によって精度良く用紙を案内することができ、用紙の搬送性を一層向上させることができるる。
【0108】
そして、前記排出ローラ32、33の各回転軸を通る直線を第1の仮想直線L11とし、前記排出ローラ32の回転軸を通り、用紙の搬送方向における下流側に向かって前記第1の仮想直線L11に対してほぼ直交する方向に延びる直線を第2の仮想直線L12とし、前記排出ローラ33の回転軸を通り、用紙の搬送方向における下流側に向かって前記第1の仮想直線L11と直交する方向に延びる直線を第3の仮想直線L13としたとき、前記引掛部材56とストッパ60とは、前記第2の仮想直線L12と第3の仮想直線L13との間で互いに係合させられる。
【0109】
したがって、媒体搬送路Rt1の近傍で引掛部材56が移動するのを規制することができるので、第2の規制ガイド42による用紙の搬送性を一層向上させることができる。
【0110】
ところで、前記定着器28においては、用紙上のカラーのトナー像を構成するトナーが加熱されて溶融させられ、用紙に浸透させられるので、カラーのトナー像の定着に伴って、用紙が搬送方向においてカールしやすい。
【0111】
そこで、
図21に示されるように、第2の排出ガイド42を媒体排出案内位置に置いたときの切替リブ47の先端部pr1と反対側の端部pr2が、排出ローラ32、33のニップ部Npの位置より排出ルートリブ48側に距離L3だけ変位するように排出リブ部eg1の形状を設定し、用紙の腰を強くすることによって、用紙がカールするのを防止することが考えられる。
【0112】
その場合、本実施の形態においては、引掛部材56とストッパ60とを係合させることによって、引掛部材56の下方への移動及び第1の排出口h1側への移動が規制されるので、第2の排出ガイド42の回動に伴って前記距離L3が過剰に大きくなるのを防止することができる。したがって、第1の排出口h1から排出される用紙にしわが発生したり、用紙が破損したりするのを防止することができる。
【0113】
次に、第1の排出ガイド41から送られた用紙を第2の排出口h2を介して後処理装置側に排出する場合の媒体排出ユニットu2の動作について説明する。
【0114】
前記第2の排出ガイド42には、
図17に示されるように、受け部材53が配設され、該受け部材53の受け面53aが第2のソレノイド92の第2のレバー55と当接させられる。
【0115】
ホストコンピュータから、画像が形成された用紙を第2の排出口h2を介して後処理装置側に排出する指示を受けると、前記画像形成制御部61は、排出ガイド制御部90に、第2のソレノイド92を駆動するように指示する。
【0116】
そして、第2のソレノイド92が駆動されると、
図18に示されるように、第2のレバー55が前進させられて下方に移動し、前記受け部材53が圧縮スプリング54の付勢力に抗して保持部材153側に移動させられ、これにより、保持部材153が下方に向けて押される。その結果、第2の排出ガイド42は、前記トーションスプリング50(
図7)の付勢力に抗して媒体後処理案内位置に置かれる。
【0117】
また、第2の排出ガイド42の回動に伴って、
図20に示されるように、引掛部材56が傾斜させられ、引掛部材56とストッパ60との、引掛部材56の先端部158及びストッパ60の先端部162における係合が解除され、引掛部材下面Sdがストッパ上面Suから離れ、引掛部材側面Sfがストッパ側面Srから離れる。
【0118】
このとき、
図19に示されるように、切替リブ47の先端部pr1と排出ルートリブ48とで所定のオーバラップL2が形成され、媒体搬送路Rt1、Rt3は開放され、切替リブ47と後処理ルートリブ49との間に、媒体搬送路Rt3から成る後処理ルートが設定される。
【0119】
この場合、第2のソレノイド92が駆動されたときに第2のレバー55が過剰に下方に移動させられると、第2の排出ガイド42が第2のフレーム部材159の一部に当接して第2の排出ガイド42の回動が規制されることがあるが、圧縮スプリング54が、トーションスプリング50の付勢力より大きい付勢力で受け部材53を上方に向けて付勢するので、第2のレバー55が過剰に下方に移動させられるのを防止することができる。
【0120】
また、切替リブ47の先端部pr1と排出ルートリブ49とで所定のオーバラップL2が形成されるので、第1の排出ガイド41から送られてきた用紙の前端は、切替リブ47の後処理リブ部eg2に当たり、後処理リブ部eg2及び後処理ルートリブ49によって案内される。したがって、用紙にジャムが発生するのを防止することができるとともに、用紙を円滑に搬送して後処理装置側に排出することができる。
【0121】
ところで、本実施の形態においては、排出ローラ32、33が媒体搬送路Rt1に配設されるようになっていて、媒体搬送路Rt3には配設されない。したがって、第2の排出ガイド42が媒体後処理案内位置に置かれたときに、第2の排出ガイド42が変形していて、媒体搬送路Rt3から成る後処理ルートが狭くなっても、用紙を円滑に搬送することができる。
【0122】
これに対して、第2の排出ガイド42が媒体排出案内位置に置かれたときに、第2の排出ガイド42が変形していると、媒体搬送路Rt1から成る排出ルートが狭くなり、用紙を円滑に搬送することができなくなってしまう。
【0123】
そこで、本実施の形態においては、第2の排出ガイド42が媒体後処理案内位置に置かれたときに、引掛部材56とストッパ60との、引掛部材56の先端部158及びストッパ60の先端部162における係合が解除され、第2の排出ガイド42が媒体排出案内位置に置かれたときに、引掛部材56とストッパ60とが、引掛部材56の先端部158及びストッパ60の先端部162において係合させられ、引掛部材56の鉛直方向下方への移動、及び水平方向における第1の排出口h1側への移動が規制される。
【0124】
本実施の形態においては、引掛部材56及びストッパ60が第2の排出ガイド42の長手方向におけるほぼ中央の位置に配設されるようになっているが、用紙の幅、すなわち、用紙幅が大きい用紙に対して印刷を行うことができるようにした大型のプリンタ11においては、第2の排出ガイド42の長手方向における複数箇所に引掛部材56及びストッパ60を配設することができる。
【0125】
また、本実施の形態において、ストッパ60は、第1のフレーム部材59とは別体に形成され、第1のフレーム部材59に取り付けられるようになっているが、第1のフレーム部材59と一体に形成することができる。
【0126】
さらに、本実施の形態において、第2の排出ガイド42は、媒体搬送路Rt1に配設されるようになっているが、他の媒体搬送路に配設することができる。
【0127】
また、本実施の形態において、第2の排出ガイド42は、第2のソレノイド92を駆動したり、第2のソレノイド92の駆動を停止したりすることによって切り替えられるようになっているが、後処理装置側からレバー等を作動させることによって切り替えることができる。
【0128】
さらに、本実施の形態においては、画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cに対応させて駆動モータ77Bk、77Y、77M、77Cが配設されるようになっているが、一つの駆動モータを駆動することによって、各画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cの感光体ドラム13Bk、13Y、13M、13C等を回転させることができる。
【0129】
また、本実施の形態においては、画像形成ユニット12Bk、12Y、12M、12Cによってカラー画像を形成するプリンタ11について説明しているが、本発明を一つの画像形成ユニットによって単色の画像を形成するプリンタに適用することができる。
【0130】
そして、本実施の形態においては、プリンタ11について説明しているが、本発明を複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
【0131】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。