【課題を解決するための手段】
【0035】
本発明の基礎をなす目的は、本発明の主題、好ましくは、添付の特許請求の範囲の主題によって解決される。
【0036】
明確性及び可読性のために、以下の定義が提供される。それにより開示される任意の技術的特徴は、本発明のそれぞれ及び全ての実施形態の一部であってもよい。更なる定義及び説明を、本開示の文脈において提供することができる。
【0037】
核酸:用語「核酸」は、一般的に任意のDNA又はRNA分子を意味し、ポリヌクレオチドと同義的に用いられる。更に、本明細書で定義される核酸の修飾物又は誘導体は、一般的用語「核酸」中に明示的に含まれる。例えば、PNAも、用語「核酸」中に含まれる。
【0038】
モノシストロンRNA:モノシストロンRNAは、ただ1つのオープンリーディングフレームをコードする、一般的にRNA、好ましくはmRNAであってもよい。この文脈におけるオープンリーディングフレームは、ペプチド又はタンパク質に翻訳することができるいくつかのヌクレオチドトリプレット(コドン)の配列である。
【0039】
バイ/マルチシストロンRNA:一般的に、2つ(バイシストロン)又はより多くの(マルチシストロン)オープンリーディングフレーム(ORF)を有してもよいRNA、好ましくはmRNAである。この文脈におけるオープンリーディングフレームは、ペプチド又はタンパク質に翻訳することができるいくつかのヌクレオチドトリプレット(コドン)の配列である。
【0040】
5’−キャップ構造:5’キャップは、RNA分子の5’末端に付加される、一般的に、修飾ヌクレオチド、特に、グアニンヌクレオチドである。好ましくは、5’キャップは、5’−5’−三リン酸結合を用いて付加される。
【0041】
ポリ(C)配列:ポリ(C)配列は、一般的に、シトシンヌクレオチド、一般的に約10〜約200個のシチジンヌクレオチド、好ましくは、約10〜約100個のシチジンヌクレオチド、より好ましくは、約10〜約70個のシチジンヌクレオチド又は更により好ましくは、約20〜約50個若しくは更には約20〜約30個のシチジンヌクレオチドの長い配列である。ポリ(C)配列は、好ましくは、核酸により含まれるコード領域の3’側に位置してもよい。
【0042】
ポリ(A)尾部:「3’−ポリ(A)尾部」とも呼ばれるポリ(A)尾部は、一般的に、RNAの3’末端に付加される、最大約400個のアデノシンヌクレオチド、例えば、約25〜約400個、好ましくは、約50〜約400個、より好ましくは、約50〜約300個、更により好ましくは、約50〜約250個、最も好ましくは、約60〜約250個のアデノシンヌクレオチドのアデニンヌクレオチドの長い配列である。
【0043】
安定化核酸:安定化核酸は、一般的に、in vivoでの分解(例えば、エキソ若しくはエンドヌクレアーゼによる分解)及び/又はex vivoでの分解(例えば、投与されるワクチン溶液の調製の過程における、例えば、ワクチン投与前の製造プロセスによる)に対して本質的に耐性であってよい。mRNAの安定化を、例えば、5’キャップ構造、ポリ(A)尾部、ポリ(C)尾部、又は任意の他のUTR修飾を提供することにより達成することができる。また、それを、核酸の骨格修飾又はG/C含量の改変により達成することもできる。様々な他の方法は本発明の文脈において想到できる。
【0044】
核酸(修飾核酸)の修飾:核酸分子の修飾は、一般的に、骨格修飾、糖修飾又は塩基修飾を含有してもよい。本発明と関連する骨格修飾は、一般的に、核酸中に含有されるヌクレオチドの骨格のリン酸を化学的に修飾することができる修飾である。本発明と関連する糖修飾は、一般的に、核酸のヌクレオチドの糖の化学的修飾であってもよい。更に、本発明と関連する塩基修飾は、一般的に、核酸分子のヌクレオチドの塩基部分の化学的修飾であってもよい。したがって、修飾核酸は、ヌクレオチド類似体を含んでもよい核酸分子と本明細書で定義することができる。更に、核酸分子の修飾は、脂質修飾を含有してもよい。そのような脂質修飾された核酸は、一般的に、本明細書で定義される核酸を含んでもよい。そのような脂質修飾された核酸分子は、一般的に、その核酸分子に共有的に連結された少なくとも1つのリンカー、及び対応するリンカーに共有的に連結された少なくとも1つの脂質を更に含んでもよい。あるいは、脂質修飾された核酸分子は、本明細書に定義された少なくとも1つの核酸分子及びその核酸分子に共有的に連結された(リンカーなしに)少なくとも1つの(二官能性)脂質を含んでもよい。第3の選択肢によれば、脂質修飾された核酸分子は、本明細書に定義された核酸分子、その核酸分子に共有的に連結された少なくとも1つの脂質、及び対応するリンカーに共有的に連結された少なくとも1つの脂質、及びまた、その核酸分子に共有的に連結された(リンカーなしに)少なくとも1つの(二官能性)脂質を含んでもよい。
【0045】
核酸の修飾はまた、特に、核酸分子がmRNAの形態である場合、核酸分子のコード領域のG/C含量の改変を含んでもよい。この文脈においては、核酸分子のコード領域のG/C含量が、その特定の野生型コード配列、すなわち、非修飾mRNAのコード領域のG/C含量と比較して、増加するのが特に好ましい。核酸配列のコードされたアミノ酸配列は、特定の野生型mRNAのコードされたアミノ酸配列と比較して、修飾されていないことが好ましい。核酸分子のG/C含量の改変は、特に、核酸分子が、mRNAの形態であり、又はmRNAをコードする場合、翻訳される任意のmRNA領域の配列が、そのmRNAの効率的な翻訳に重要であるという事実に基づく。したがって、様々なヌクレオチドの組成及び配列は、重要である。特に、G(グアノシン)/C(シトシン)含量が増加した配列は、A(アデノシン)/U(ウラシル)含量が増加した配列より安定である。したがって、コード配列又はmRNAのコドンは、翻訳されるアミノ酸配列を保持しながら、野生型のコード配列又はmRNAと比較して変化しており、その結果、これらは、増加した量のG/Cヌクレオチドを含む。いくつかのコドンが1つの同じアミノ酸をコードするという事実(いわゆる遺伝子コードの縮退)に関して、安定性について最も好都合なコドンを求めることができる(いわゆる代替のコドン使用頻度)。好ましくは、核酸分子のコード領域のG/C含量は、特に、核酸がmRNAの形態であり、又はmRNAをコードする場合、野生型mRNAのコードされる領域のG/C含量と比較して、少なくとも7%、より好ましくは、少なくとも15%、特に好ましくは、少なくとも20%増加している。特定の実施形態によれば、本明細書で定義されるタンパク質若しくはペプチド、又はその断片、その変異体及び/又はその誘導体をコードする領域、或いは野生型のmRNA配列又はコード配列の全配列中の置換可能なコドンの少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、より好ましくは、少なくとも70%、更により好ましくは、少なくとも80%、最も好ましくは、少なくとも90%、95%、或いは更には100%が置換され、それによって、前記配列のG/C含量を増加させる。この文脈において、核酸分子のG/C含量を、特に、核酸がmRNAの形態であり、又はmRNAをコードする場合、野生型配列と比較して、特にタンパク質をコードする領域において、最大(すなわち、置換可能なコドンの100%)まで増加させることが特に好ましい。更に、核酸の修飾は、特に、核酸がmRNAの形態であり、又はmRNAをコードする場合、翻訳効率はまた、細胞内でのtRNAの出現の様々な頻度によって決定されるという知見に基づく。細胞内でのtRNAの出現頻度、及びかくして、前記細胞内でのコドン使用は、その細胞が誘導される種に依存する。したがって、酵母細胞は、一般的にはヒト細胞などの哺乳動物細胞とは異なるコドン使用を示す。したがって、いわゆる「希少コドン」が核酸分子中に存在する場合(対応する発現系に関して)、特に、核酸がmRNAの形態であり、又はmRNAをコードする場合、大体において、対応する修飾核酸分子は、相対的に「頻繁な」tRNAをコードするコドンが存在する場合より、翻訳される程度が著しく芳しくない。したがって、特に、修飾核酸分子が、mRNAの形態であり、又はmRNAをコードする場合、修飾核酸のコード領域は、細胞内で相対的に稀有であるtRNAをコードする野生型配列の少なくとも1つのコドンが、細胞内で相対的に頻繁であり、相対的に稀有なtRNAと同じアミノ酸を担持するtRNAをコードするコドンと交換されるように、野生型のmRNA又はコード配列の対応する領域と比較して修飾されることが好ましい。この修飾によって、核酸分子の配列は、特に、核酸がmRNAの形態であり、又はmRNAをコードする場合、頻繁に存在するtRNAが利用可能であるコドンが挿入されるように修飾される。言い換えれば、この修飾によって、細胞内で相対的に稀有であるtRNAをコードする野生型配列のすべてのコドンを、細胞内で相対的に頻繁であり、それぞれの場合において、相対的に稀有なtRNAと同じアミノ酸を担持するtRNAをコードするコドンと、それぞれの場合において交換することができる。どのtRNAが細胞内で相対的に頻繁に存在し、どれが、対照的に、相対的にまれに存在するかは、当業者に公知である。例えば、Akashi、Curr.Opin.Genet.Dev.2001、11(6):660〜666を参照。本発明において用いられるタンパク質をコードする核酸配列がヒトコドン使用のためにコドン最適化されるのが特に好ましい。特定のアミノ酸について、最も頻繁に存在するtRNAを使用するコドン、例えば、(ヒト)細胞内で最も頻繁に存在するtRNAを使用するGlyコドンが特に好適である。この文脈において、修飾核酸分子中で増加され、特に最大化される連続したG/C含量を、特に、核酸がmRNAの形態であり、又はmRNAをコードする場合、核酸分子のコード領域によってコードされるタンパク質のアミノ酸配列を修飾することなく、「頻繁な」コドンと連結することが特に好ましい。この好適な実施形態は、特に、核酸がmRNAの形態であり、又はmRNAをコードする場合、特に効率的に翻訳及び安定化される(修飾される)核酸の提供を可能にする。
【0046】
核酸分子の誘導体:核酸分子の誘導体は、一般的に、上記で定義された修飾核酸と本明細書で理解できる。
【0047】
ヌクレオチド類似体:ヌクレオチド類似体は、一般的に、リン酸骨格修飾、糖修飾、又は核酸塩基の修飾を含む天然ヌクレオチドと構造的に類似する(類似体)ヌクレオチドである。
【0048】
UTR修飾:UTR修飾は、一般的に、核酸分子、特に、コード核酸分子の5’及び/又は3’領域の修飾である。そこで、「UTR」は、一般的に、「非翻訳領域」を意味する。UTRは、例えば、安定化配列(UTR修飾)を含有する、含む、又はそれからなる。5’及び/又は3’非翻訳領域内のこれらの安定化配列は、細胞質ゾル内での核酸の半減期を延ばす効果を有する。これらの安定化配列は、ウイルス、細菌、及び真核生物内に存在する天然に存在する配列と100%の配列同一性を有することができるが、部分的又は完全に合成のものである場合もある。例えば、Homo sapiens又はXenopus laevisに由来する(α−)グロビン遺伝子の非翻訳配列(UTR)を、核酸の安定化のために使用することができる安定化配列の例として言及することができる。安定化配列の別の例は、一般式(C/U)CCAN
xCCC(U/A)Py
xUC(C/U)CCを有し、これは、(α−)グロビン、(I)型−コラーゲン、15−リポキシゲナーゼ、又はチロシンヒドロキシラーゼをコードする非常に安定なRNAの3’UTR内に含有されている(Holcikら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 1997、94:2410〜2414を参照)。このような安定化配列は、もちろん、個々に、又は互いに組み合わせて、且つまた、当業者に公知の他の安定化配列と組み合わせて使用することができる。本発明の文脈において、UTR修飾は、好ましくは、5’−及び/又は3’−UTRを付加又は交換することによる、好ましくは、例えば、上記で特定されたような、安定化5’−及び/又は3’−UTRを付加又は交換することによる、遺伝子又はmRNAなどのコード核酸の修飾を意味する。
【0049】
核酸合成:本明細書で定義される本発明によって使用される核酸分子は、例えば、固相合成、及びin vitro転写反応などのin vitro法を含めた当技術分野で公知の任意の方法を使用して調製することができる。
【0050】
核酸分子を調製するために、特に、核酸がmRNAの形態である場合、例えば、対応するDNA分子をin vitroで転写することができる。このDNA基質は、in vitro転写のための適当なプロモーター、例えば、T7又はSP6プロモーター、及びin vitro転写の終結シグナルを含むことが好ましく、プロモーターの後に、調製される核酸分子、例えば、mRNAをコードする所望のヌクレオチド配列が続く。対象とする少なくとも1つのRNAの基質を形成するDNA分子は、発酵増殖させ、その後、細菌内で複製され得るプラスミドの一部として単離することによって調製することができる。本発明に適したものとして言及することができるプラスミドは、例えば、プラスミドpT7T(GenBank受託番号U26404;Laiら、Development 1995、121:2349〜2360)、pGEM(登録商標)シリーズ、例えば、pGEM(登録商標)−1(GenBank受託番号X65300;Promegaから)、及びpSP64(GenBank受託番号X65327)である。Griffin及びGriffin(編)、PCR Technology:Current Innovation、CRC Press、Boca Raton、FL、2001におけるMezei及びStorts、Purification of PCR Productsも参照。
【0051】
タンパク質:タンパク質は、一般的に、生物機能を容易にする3次元形態に折畳まれる1つ又は複数のポリペプチドからなる。
【0052】
ペプチド:ペプチドは、一般的に、ペプチド結合により連結された、アミノ酸モノマーの短いポリマーである。それは、一般的に、50未満のモノマー単位を含有する。それにもかかわらず、用語「ペプチド」は、50を超えるモノマー単位を有する分子の否定ではない。長いペプチドは、ポリペプチドとも呼ばれ、一般的に、50〜600のモノマー単位、より特には、50〜300のモノマー単位を有する。更に、「ペプチド」は、ペプチド類似体などの任意のペプチジル分子も含むと本明細書で定義される。
【0053】
ペプチド類似体:ペプチド類似体は、一般的に、本発明の目的のために用いることができる天然又は非天然アミノ酸を含んでもよい。例えば、それらは、アミノ酸のイソスター又はキラル類似体(D−アミノ酸若しくはL−アミノ酸)から選択されるアミノ酸を含んでもよい。更に、類似体は、好ましくはヒドロキシプロリン、β−アラニン、2,3−ジアミノプロピオン酸、α−アミノイソ酪酸、N−メチルグリシン(サルコシン)、オルニチン、シトルリン、t−ブチルアラニン、t−ブチルグリシン、N−メチルイソロイシン、フェニルグリシン、シクロヘキシルアラニン、ノルロイシン、ナフチルアラニン、ピリジルアラニン(pyridylananine)3−ベンゾチエニルアラニン4−クロロフェニルアラニン、2−フルオロフェニルアラニン、3−フルオロフェニルアラニン、4−フルオロフェニルアラニン、ペニシラミン、1,2,3,4−テトラヒドロチックイソキノリン−3−カルボン酸[ベータ]−2−チエニルアラニン、メチオニンスルホキシド、ホモアルギニン、N−アセチルリシン、2,4−ジアミノ酪酸、p−アミノフェニルアラニン、N−メチルバリン、ホモシステイン、ホモセリン、ε−アミノヘキサン酸、δ−アミノ吉草酸、2,3−ジアミノ酪酸から選択される1つ又は複数のアミノ酸を含んでもよい。本明細書で定義されるペプチド類似体は、修飾ペプチドを更に含有してもよい。この用語は特に、当業者には公知のペプチド骨格修飾(すなわち、アミド結合模倣体)を含む。そのような修飾は、アミド窒素、α−炭素、アミドカルボニル、の修飾、アミド結合の完全な置きかえ、伸長、欠失又は骨格架橋を含む。いくつかのペプチド骨格修飾が公知であり、Ψ[CH2S]、Ψ[CH2NH]、Ψ[CSNH2]、Ψ[NHCO]、Ψ[COCH2]、及びΨ[(E)又は(Z)CH=CH]が挙げられる。上記で用いられる命名法において、Ψはアミド結合の非存在を示す。アミド基を置きかえる構造は、括弧内に特定される。他の修飾としては、例えば、N−アルキル(若しくはアリール)置換(Ψ[CONR])、又はラクタム及び他の環状構造を構築するための骨格架橋、C末端ヒドロキシメチル修飾、O修飾改変(例えば、C末端ヒドロキシメチルベンジルエーテル)、N末端修飾、例えば、アルキルアニイド(alkylaniide)及びヒドラジドなどの置換アミドが挙げられる。
【0054】
ペプチド合成:ペプチド、ペプチド類似体、又はその誘導体は、好ましくは当業者には公知の化学的方法を用いて合成される。例えば、合成ペプチドは固相、液相、若しくはペプチド縮合の公知の技術、又はその任意の組合せを用いて調製され、天然及び/又は非天然アミノ酸を含んでもよい。一般的には、化学的合成方法は、増殖中のペプチド鎖への1つ又は複数のアミノ酸の連続的付加を含む。通常、最初のアミノ酸のアミノ基又はカルボキシル基のいずれかは、好適な保護基によって保護される。次いで、保護されたか、又は誘導体化されたアミノ酸を、不活性固相支持体に結合させるか、又はアミド結合の形成を可能にする条件下で好適に保護された相補的(アミノ若しくはカルボキシル)基を有する配列中に次のアミノ酸を付加することによって溶液中で用いることができる。次いで、保護基は新しく付加されたアミノ酸残基から除去され、次いで、次のアミノ酸(好適に保護された)が付加などされる。所望のアミノ酸を適切な配列中に連結した後、任意の残存する保護基(及び固相合成技術を用いる場合、任意の固相支持体)を連続的又は同時的に除去して、最終的なポリペプチドにする。これらの方法は、本発明の目的のために用いられるペプチド(ペプチド類似体など)又はその誘導体の合成にとって好適である。典型的な保護基としては、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)ベンジルオキシカルボニル(Cbz);p−トルエンスルホニル(Tx);2,4−ジニトロフェニル;ベンジル(Bzl);ビフェニルイソプロピルオキシカルボキシ−カルボニル、t−アミルオキシカルボニル、イソボルニルオキシカルボニル、o−ブロモベンジルオキシカルボニル、シクロヘキシル、イソプロピル、アセチル、o−ニトロフェニルスルホニルなどが挙げられる。典型的な固相支持体は、架橋されたポリマー支持体である。これらのものとしては、ジビニルベンゼン架橋スチレンに基づくポリマー、例えば、ジビニルベンゼン−ヒドロキシメチルスチレンコポリマー、ジビニルベンゼン−クロロメチルスチレンコポリマー及びジビニルベンゼン−ベンズヒドリルアミノポリスチレンコポリマーが挙げられる。
【0055】
組換えペプチド又はタンパク質産生:ペプチド若しくはタンパク質又はその誘導体を、組換えタンパク質又はペプチド産生を用いて産生することができる。組換えペプチド又はタンパク質の産生を容易にするために、それをコードする少なくとも1つの核酸を単離又は合成するのが好ましい。一般的に、組換えタンパク質又はペプチドをコードする核酸は、例えば、増幅(例えば、PCRを用いる)などの公知の方法を用いて単離されるか、又は1つ若しくは複数の制限酵素を用いて生物に由来する核酸から単離されるか、又は核酸のライブラリーから単離される。組換え手段によってタンパク質又はペプチドを発現させるために、タンパク質/ペプチドをコードする核酸は、無細胞系又は細胞系中での発現を調節することができるプロモーター又は他の調節配列との作動可能な接続に置かれる。例えば、ペプチド又はタンパク質をコードする配列を含む核酸は、好適なプロモーターとの作動可能な接続に置かれ、発現を起こさせるのに十分な時間及び条件下で好適な細胞中に維持される。in vitroでの発現、無細胞発現又は細胞に基づく発現のための典型的な発現ベクターが記載されており、当業者には周知である。この文脈において、無細胞発現系は、大腸菌(E. Coli)S30画分、ウサギ網状赤血球溶解物及び小麦胚芽抽出物を含んでもよく、細胞系は細菌(例えば、大腸菌)、昆虫、植物、又は哺乳動物細胞(例えば、293、COS、CHO、1OT細胞、293T細胞)から選択することができる。
【0056】
分泌シグナルペプチド:そのようなシグナルペプチドは、限定されるものではないが、一般的に、約15〜30アミノ酸の長さを示し、好ましくはコードされるペプチドのN末端に位置する配列である。本明細書に定義されるシグナルペプチドは、好ましくは、規定の細胞コンパートメント、好ましくは、細胞表面、小胞体(ER)又はエンドソーム−リソソームコンパートメントへのタンパク質又はペプチドの輸送を可能にする。
【0057】
担体/ポリマー担体:本発明の文脈における担体は、一般的に、別の化合物の輸送及び/又は複合体化を容易にする化合物であってもよい。ポリマー担体は、一般的に、ポリマーから形成される担体である。担体は、本発明の文脈においては、好ましくは核酸分子のための、例えば、生理的に許容される液体における溶解の媒介、核酸分子又はベクターの輸送及び細胞取込みのための担体として好適である。したがって、担体は、本発明の文脈においては、核酸分子又はベクターの貯蔵及び送達にとって好適であってもよい成分であってもよい。そのような担体は、例えば、トランスフェクション剤又は複合体化剤として役立ち得るカチオン性若しくはポリカチオン性担体又は化合物である。この文脈における特に好ましい担体又はポリマー担体は、カチオン性又はポリカチオン性化合物、例えば、プロタミン、ヌクレオリン、スペルミン若しくはスペルミジン、又は他のカチオン性ペプチド若しくはタンパク質、例えば、ポリ−L−リシン(PLL)、ポリ−アルギニン、塩基性ポリペプチド、細胞浸透ペプチド(CPP)、例えば、HIV結合ペプチド、HIV−1 Tat(HIV)、Tat由来ペプチド、ペネトラチン、VP22由来若しくは類似体ペプチド、HSV VP22(単純ヘルペス)、MAP、KALA又はタンパク質形質導入ドメイン(PTD)、PpT620、プロリンリッチペプチド、アルギニンリッチペプチド、リシンリッチペプチド、MPGペプチド、Pep−1、L−オリゴマー、カルシトニンペプチド、アンテナペディア由来ペプチド(特に、Drosophila antennapedia由来)、pAntp、pIsl、FGF、ラクトフェリン、トランスポルタン、ブフォリン−2、Bac715−24、SynB、SynB(1)、pVEC、hCT由来ペプチド、SAP、又はヒストンである。本発明の文脈において、そのようなカチオン性又はポリカチオン性担体は、好ましくは、ジスルフィド結合、好ましくは−SH部分を形成することができる少なくとも1つの部分を含むか、又は含むように更に改変された、好ましくはカチオン性又はポリカチオン性ペプチド又はタンパク質である。
【0058】
カチオン性成分:用語「カチオン性成分」は、一般的に、約1〜9のpH値、好ましくは9より小さい(例えば、5〜9)、8より小さい下(例えば、5〜8)、7より小さい(例えば、5〜7)のpH値、最も好ましくは、生理的pH値、例えば、約7.3〜7.4の正に荷電した(カチオン)荷電分子を一般的に指す。したがって、本発明によるカチオン性ペプチド、タンパク質又はポリマーは、生理的条件下で、特に、in vivoでの細胞の生理的塩条件下で正に荷電している。カチオン性ペプチド又はタンパク質は、負に荷電したか、又は中性のアミノ酸よりも多数のカチオン性アミノ酸、例えば、多数のArg、His、Lys又はOrnを含有する。好ましい実施形態においては、本発明の文脈におけるカチオン性ペプチド又はタンパク質は、他の残基よりも多数のカチオン性アミノ酸、例えば、多数のArg、His、Lys又はOrnを含有する。また、定義「カチオン性」は、「ポリカチオン性」成分を指してもよい。
【0059】
本明細書に定義されるカチオン性成分又はポリマー担体カーゴ複合体(A)などの化合物、複合体又は成分の電荷は、好ましくは生理的条件下で、例えば、約5.5〜7.5のpH、好ましくは約6.0〜7.4、例えば、約7.0のpH、約25℃〜40℃の温度、好ましくは、約35〜38℃、例えば、約37℃の温度、例えば、約130〜160mM、好ましくは約137mM〜150mM、例えば、約137mMの生理的塩濃度で決定又は評価される。本明細書に定義される化合物、複合体又は成分の電荷を決定又は評価するための特に好ましい条件は、25℃の100%の乳酸リンゲル液中に見出される条件である。
【0060】
ゼータ電位:「ゼータ電位」は、粒子の電気的表面電荷に関する広く用いられるパラメータである。それは、一般的に、電界を介して荷電粒子を移動させることによって決定される。本発明の文脈においては、ゼータ電位は、粒子、例えば、本発明による医薬組成物の複合体(A)の電荷を特徴付けるための好ましいパラメータである。かくして、本発明の文脈においては、粒子の電荷は、25℃のZetasizer Nano装置(Malvern Instruments、Malvern、UK)及び173°の散乱角を用いるレーザードップラー電気泳動法によりゼータ電位を決定することによって決定されるのが好ましい。所与の粒子の表面電荷は、用いられる基質(例えば、塩を含有する緩衝液)のイオン強度及び溶液のpHにも依存する。したがって、電荷比(N/P)での所与の複合体(A)の実際のゼータ電位は、注入に用いられる異なる緩衝液間でわずかに異なってもよい。測定のために、本発明による医薬組成物の複合体(A)などの粒子を、乳酸リンゲル液中に懸濁するのが好ましい。したがって、本発明は、そのゼータ電位により評価される、所与の注入緩衝液の条件下、好ましくは、乳酸リンゲル液の条件下での負に荷電した複合体(A)の使用を特許請求する。本発明による乳酸リンゲル液は、好ましくは、130mmol/Lのナトリウムイオン、109mmol/Lの塩化物イオン、28mmol/Lの乳酸、4mmol/Lのカリウムイオン及び1.5mmol/Lのカルシウムイオンを含有する。ナトリウム、塩化物、カリウム及び乳酸は、一般的に、NaCl(塩化ナトリウム)、NaC
3H
5O
3(乳酸ナトリウム)、CaCl
2(塩化カルシウム)、及びKCl(塩化カリウム)に由来する。乳酸リンゲル液のオスモル濃度は273mOsm/Lであり、pHは6.5に調整される。
【0061】
薬学的有効量:本発明の文脈における薬学的有効量は、一般的に、免疫応答を誘導するのに十分である量であると理解される。
【0062】
免疫系:免疫系は、例えば、感染から生物を保護することができる。病原体が生物の物理的障壁を破壊し、この生物に進入する場合、先天性免疫系は即時型であるが、非特異的な応答を提供する。病原体がこの先天性応答を回避する場合、脊椎動物は第2の防御層、適応免疫系を有する。ここで、免疫系は感染の間にその応答に適応して、病原体のその認識を改善する。次いで、この改善された応答は病原体が排除された後も、免疫記憶の形態で保持され、適応免疫系がこの病原体に遭遇する度により速く、より強い攻撃を上昇させるようにすることができる。これによれば、免疫系は先天性及び適応免疫系を含む。これらの2つの部分はそれぞれ、いわゆる体液性及び細胞性成分を含有する。
【0063】
免疫応答:免疫応答は、一般的に、特定の抗原に対する適応免疫系の特異的反応(いわゆる特異的若しくは適応免疫応答)又は先天性免疫系の非特異的反応(いわゆる非特異的若しくは先天性免疫応答)のいずれかであってもよい。本質的には、本発明は、適応免疫系の特異的反応(適応免疫応答)と関連する。しかしながら、この特異的応答を、更なる非特異的反応(先天性免疫応答)により支持することができる。したがって、本発明はまた、効率的な適応免疫応答を惹起するための先天性及び適応免疫系の同時的刺激のための化合物又は組成物にも関する。
【0064】
適応免疫応答:適応免疫応答は、一般的に、抗原特異的であると理解される。抗原特異性は、特異的抗原、抗原を発現する細胞、病原体又は病原体に感染した細胞に対して調整された応答の生成を可能にする。これらの調整された応答を上昇させる能力は、「記憶細胞」により体内で維持される。病原体が2回以上身体に感染した場合、これらの特異的記憶細胞がそれを迅速に排除するために用いられる。この文脈においては、適応免疫応答の第1のステップは、抗原提示細胞により抗原特異的免疫応答を誘導することができるナイーブな抗原特異的T細胞又は異なる免疫細胞の活性化である。これは、ナイーブなT細胞が定常的に通過しているリンパ系の組織及び臓器において起こる。抗原提示細胞として働き得る細胞型は、特に、樹状細胞、マクロファージ、及びB細胞である。これらの細胞はそれぞれ、免疫応答を惹起する際に異なる機能を有する。樹状細胞は食作用及びマクロピノサイトーシスにより抗原を取込み、例えば、外来抗原との接触により、局部リンパ系組織に移動するように刺激され、そこでそれらは成熟樹状細胞に分化する。マクロファージは、細菌などの粒子状抗原を摂取し、感染性因子又は他の適切な刺激により、MHC分子を発現するように誘導される。B細胞がその受容体を介して可溶性タンパク質抗原に結合し、内在化するユニークな能力も、T細胞を誘導するのに重要となり得る。MHC分子上への抗原の提示は、武装されたエフェクターT細胞へのその増殖及び分化を誘導するT細胞の活性化を誘導する。エフェクターT細胞の最も重要な機能は、CD8+細胞傷害性T細胞による感染細胞の殺傷及び一緒になって細胞媒介免疫を作り上げるTh1細胞によるマクロファージの活性化、並びに様々なクラスの抗体を産生するTh2及びTh1細胞の両方によるB細胞の活性化、かくして、体液性免疫応答の誘導である。T細胞は、抗原を直接認識せず、それに結合しないが、例えば、その代わりに他の細胞の表面上のMHC分子に結合した病原体由来タンパク質抗原の短いペプチド断片を認識するそのT細胞受容体によって抗原を認識する。
【0065】
適応免疫系:適応免疫系は、一般的に、高度に特殊化された全身細胞及び病的増殖を排除又は防止するプロセスから構成される。適応免疫応答は、特定の病原体(免疫を生成するため)を認識及び記憶し、病原体に遭遇する度により強い攻撃を上昇させる能力を有する脊椎動物免疫系を提供する。この系は、体細胞超変異(加速された体細胞突然変異のプロセス)及びV(D)J組換え(抗原受容体遺伝子セグメントの不可逆的遺伝子組換え)のため、高度に適応性である。この機序により、少数の遺伝子が、多数の異なる抗原受容体を生成することができ、次いで、それぞれ個々のリンパ球上でユニークに発現される。遺伝子再配列はそれぞれの細胞のDNA中での不可逆的変化を誘導するため、その細胞の全ての後代(子孫)はその後、長寿命の特異的免疫の鍵である記憶B細胞及び記憶T細胞などの、同じ受容体特異性をコードする遺伝子を継承する。免疫ネットワーク理論は、T細胞、B細胞の受容体の可変領域と、可変領域を有するT細胞及びB細胞により作られる分子の可変領域との相互作用に基づくものである適応免疫系がどのように働くかに関する理論である。
【0066】
先天性免疫系:一般的に、非特異的免疫系としても知られる、先天性免疫系は、非特異的様式で他の生物により感染から宿主を防御する細胞及び機序を含むと理解される。これは、先天性系の細胞が適応免疫系とは異なるが、全体的様式で病原体を認識し、それに応答し、それは宿主に対する長く続くか、又は防御的な免疫を付与しないことを意味する。先天性免疫系を、例えば、病原体関連分子パターン(PAMP)受容体のリガンド、例えば、Toll様受容体(TLR)又はリポ多糖、TNF−アルファ、CD40リガンド、若しくはサイトカイン、モノカイン、リンホカイン、インターロイキン若しくはケモカイン、IL−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−12、IL−13、IL−14、IL−15、IL−16、IL−17、IL−18、IL−19、IL−20、IL−21、IL−22、IL−23、IL−24、IL−25、IL−26、IL−27、IL−28、IL−29、IL−30、IL−31、IL−32、IL−33、IFN−α、IFN−β、IFN−γ、GM−CSF、G−CSF、M−CSF、LT−ベータ、TNF−アルファ、増殖因子及びhGH、ヒトToll様受容体TLR1、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10のリガンド、マウスToll様受容体TLR1、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10、TLR11、TLR12若しくはTLR13のリガンド、NOD様受容体のリガンド、RIG−I様受容体のリガンド、免疫賦活性核酸、免疫賦活性RNA(isRNA)、CpG−DNA、抗細菌剤、又は抗ウイルス剤などの他の補助物質により活性化することができる。一般的に、先天性免疫系の応答は、サイトカインと呼ばれる特殊化された化学メディエータなどの化学的因子の産生を介する、感染部位への免疫細胞の動員;補体カスケードの活性化;特殊化された白血球による、臓器、組織、血液及びリンパ液中に存在する外来物質の同定及び除去;抗原提示として知られるプロセスによる適応免疫系の活性化;並びに/又は感染性因子に対する物理的及び化学的障壁としての作用を含む。
【0067】
細胞性免疫/細胞性免疫応答:細胞性免疫は、一般的に、マクロファージ、ナチュラルキラー細胞(NK)、抗原特異的細胞傷害性Tリンパ球の活性化、及び抗原に応答した様々なサイトカインの放出に関する。より全体的な様式では、細胞性免疫は、抗体とは関連しないが、免疫系の細胞の活性化と関連する。細胞性免疫応答は、表面上に抗原のエピトープを提示する体細胞、例えば、ウイルス感染細胞、細胞内細菌を含む細胞、及び腫瘍抗原を提示するがん細胞におけるアポトーシスを誘導することができる抗原特異的細胞傷害性Tリンパ球を活性化すること;病原体を破壊することができるマクロファージ及びナチュラルキラー細胞を活性化すること;並びに適応免疫応答及び先天性免疫応答に関与する他の細胞の機能に影響する様々なサイトカインを分泌する細胞を刺激することを特徴とする。
【0068】
体液性免疫/体液性免疫応答:体液性免疫は、一般的に、抗体産生及びそれに伴い得る補助的プロセスを指す。体液性免疫応答は、一般的に、例えば、Th2活性化及びサイトカイン産生、胚中心形成及びアイソタイプスイッチング、親和性成熟及び記憶細胞生成を特徴とし得る。体液性免疫はまた、一般的に、病原体及び毒素中和、古典的補体活性化、並びに食作用及び病原体排除のオプソニン促進を含む抗体のエフェクター機能を指してもよい。
【0069】
抗原:本発明によれば、用語「抗原」は一般的に、免疫系によって認識され得、例えば、適応免疫応答の一部として抗体又は抗原特異的T細胞を形成することによって、抗原特異的免疫応答を誘因することができる物質を指す。一般的に、抗原はタンパク質又はペプチドであるが、糖、脂質、核酸などの構造であってもよい。この文脈において、適応免疫応答の第1ステップは、抗原提示細胞によるナイーブな抗原特異的T細胞の活性化である。これは、ナイーブT細胞が常に通過しているリンパ組織及び臓器内で起こる。抗原提示細胞として機能を果たすことができる3つの細胞型は、樹状細胞、マクロファージ、及びB細胞である。これらの細胞のそれぞれは、免疫応答の誘発において独特な機能を有する。組織樹状細胞は、食作用及びマクロピノサイトーシスによって抗原を吸収し、感染によって刺激されることによって局所的なリンパ組織へと遊走し、ここでこれらは、分化して成熟した樹状細胞になる。マクロファージは、細菌などの粒子抗原を摂取し、感染性病原体(infectious agent)によって誘導されてMHCクラスII分子を発現する。B細胞の、これらの受容体を介して可溶性タンパク質抗原に結合及び内部移行するユニークな能力は、T細胞を誘導するのに重要となり得る。MHC分子上で抗原を提示することによって、T細胞が活性化され、これにより、T細胞の増殖及びアームド(armed)エフェクターT細胞への分化が誘導される。エフェクターT細胞の最も重要な機能は、一緒に細胞媒介免疫を構成するCD8
+細胞傷害性T細胞による感染細胞の殺傷、及びTH1細胞によるマクロファージの活性化、並びに異なるクラスの抗体を産生し、したがって体液性免疫応答を推進するための、TH2細胞及びTH1細胞の両方によるB細胞の活性化である。T細胞は、そのT細胞受容体によって抗原を認識し、T細胞受容体は、直接に抗原を認識及び結合しないが、代わりに、例えば、他の細胞の表面上でMHC分子に結合している病原体のタンパク質抗原の短いペプチド断片を認識する。
【0070】
T細胞は、異なるエフェクター機能を有する2つの主要なクラスに分類される。この2つのクラスは、細胞表面タンパク質CD4及びCD8の発現によって区別される。これらの2つのタイプのT細胞は、これらが認識するMHC分子のクラスが異なる。2つのクラスのMHC分子、すなわち、MHCクラスI分子MHCクラスII分子が存在し、これらは、その構造及び体の組織における発現パターンが異なる。CD4
+T細胞は、MHCクラスII分子に結合し、CD8
+T細胞は、MHCクラスI分子に結合する。MHCクラスI分子及びMHCクラスII分子は、細胞の中で独特に分布し、この分布は、これらの分子を認識するT細胞の異なるエフェクター機能を反映する。MHCクラスI分子は、CD8
+T細胞に病原体、一般的にウイルスに由来するペプチドを提示し、CD8
+T細胞は、分化して細胞傷害性T細胞になり、この細胞傷害性T細胞は、これらが特異的に認識する任意の細胞を殺すように特殊化されている。ほとんどすべての細胞がMHCクラスI分子を発現するが、構成的発現のレベルは、次に1つの細胞型によって変化する。しかし、ウイルスに由来する病原性ペプチドのみが、MHCクラスI分子によって提示されるのではなく、腫瘍抗原のような自己抗原もこれらによって提示される。MHCクラスI分子は、細胞質ゾル内で分解され、小胞体内で輸送されるタンパク質由来のペプチドに結合する。それによって、ウイルス又は他の細胞質ゾル病原体(cytosolic pathogen)に感染した細胞の表面上のMHCクラスI分子は、これらの病原体に由来するペプチドを提示する。MHCクラスI:ペプチド複合体を認識するCD8
+T細胞は、異質なペプチドを提示する任意の細胞を殺すように特殊化されており、したがって、ウイルス及び他の細胞質ゾル病原体に感染した細胞のボディを取り除く。MHCクラスII分子を認識するCD4
+T細胞(CD4
+ヘルパーT細胞)の主な機能は、免疫系の他のエフェクター細胞を活性化することである。したがって、MHCクラスII分子は、通常、Bリンパ球、樹状細胞、及びマクロファージ、免疫応答に参加する細胞上に見出され、他の組織細胞上には見出されない。例えば、マクロファージは、活性化されてこれらが宿す小胞内病原体を殺し、B細胞は、活性化されて異質な分子に対する免疫グロブリンを分泌する。MHCクラスII分子は、小胞体内のペプチドに結合することが妨げられ、したがって、MHCクラスII分子は、エンドソーム内で分解されるタンパク質に由来するペプチドに結合する。これらは、マクロファージの小胞系に入った病原体、又は未成熟樹状細胞若しくはB細胞の免疫グロブリン受容体によって内部移行された抗原に由来するペプチドを捕捉することができる。マクロファージ及び樹状細胞小胞の内部に大量に蓄積する病原体は、TH1細胞の分化を刺激する傾向があり、一方、細胞外抗原は、TH2細胞の産生を刺激する傾向がある。TH1細胞は、マクロファージの殺菌性を活性化し、食細胞による摂取のために細胞外病原体をオプソニン化するのに非常に有効なIgG抗体を作るようにB細胞を誘導し、一方、TH2細胞は、ナイーブB細胞を活性化してIgMを分泌させることによって体液応答を開始し、弱くオプソニン化する抗体(antibodes)、例えば、IgG1及びIgG3(マウス)、並びにIgG2及びIgG4(ヒト)、並びにIgA及びIgE(マウス及びヒト)などの産生を誘導する。
【0071】
ワクチン:ワクチンは、一般的に、少なくとも1つの抗原又は抗原機能を提供する予防的又は治療的材料であると理解される。抗原又は抗原機能は、身体の適応免疫系を刺激して、適応免疫応答を提供することができる。
【0072】
免疫賦活剤:用語「免疫賦活剤」は、一般的に、適応性のある/細胞傷害性の免疫応答、例えば、「体液性」免疫応答又は「細胞」免疫応答を誘発する、言い換えれば、免疫コンピテント細胞によって異質であると認識される抗原の構造特性に対する特異的応答を特徴とする免疫応答を誘発する(且つそれ自体で免疫を付与する)、例えば抗原(どんな化学構造のものでも)のような作用物質を含まないと理解される。むしろ、「免疫賦活剤」とは、一般的に、それ自体でいずれの適応性のある/細胞傷害性の免疫応答も誘因しないが、例えば、「PAMP」受容体を活性化し、それによって実際の適応性のある/細胞傷害性の免疫応答を支持するサイトカインの放出を誘因することによって、非特異的な方法でそのような適応性のある/細胞傷害性の免疫応答をもっぱら増強することができる作用物質/化合物/複合体を意味すると理解される。したがって、適応性のある免疫応答及び/又は細胞傷害性免疫応答を誘起する(直接又は間接的にそれ自体で免疫を付与する)作用物質(例えば、抗原)による任意の免疫刺激は、一般的に、語句「免疫賦活剤」によって否定される。
【0073】
アジュバント:用語「アジュバント」は一般的に、それ自体で免疫を付与する作用物質を含まないと理解される。したがって、アジュバントは、一般的に、それ自体で免疫を付与することはできないが、例えば、免疫系への抗原の提示を促すことによって、様々な方法で免疫系を補助して抗原特異的免疫応答を増強することができる。本明細書では、アジュバントは、好ましくは、例えば、支配的なTh1に基づく抗原特異的応答を、よりTh2に基づく抗原特異的応答にシフトし、又は逆の場合も同様にシフトすることによって、抗原特異的免疫応答を、例えば、調節することができる。したがって、本発明の文脈における用語「免疫賦活剤」及び「アジュバント」は、一般的に、それ自体で免疫を付与しないが、非特異的な方策、例えば、サイトカイン発現/分泌、抗原提示の改善、免疫応答のアームの性質のシフトなどによって、抗原特異的な(適応性のある細胞免疫応答及び/又は体液性免疫応答)を調節する効果による非特異的な方法で(抗原特異的免疫応答と対照的に)免疫応答をもっぱら支持する作用物質、化合物、又は複合体を意味すると理解される。したがって、それ自体で免疫を誘起する任意の作用物質は、一般的に、用語「アジュバント」又は「免疫賦活剤」によって否定される。
【0074】
免疫賦活性RNA:本発明の文脈における免疫賦活性RNA(isRNA)は、一般的に、先天性免疫応答自体を誘導することができるRNAであってよい。それは通常、オープンリーディングフレームを有さず、かくして、ペプチド−抗原を提供しないが、例えば、特定の種類の病原体関連分子パターン(PAMP)受容体(例えば、Toll様受容体(TLR)又は他の好適な受容体)に結合することによって先天性免疫応答を誘発する。しかしながら、勿論、オープンリーディングフレームを有し、ペプチド/タンパク質(例えば、抗原機能)をコードするmRNAも、先天性免疫応答を誘導することができる。
【0075】
配列の断片:配列の断片は、一般的に、例えば、核酸配列又はアミノ酸配列の完全長配列の短い方の部分である。したがって、配列の断片は、一般的に、対応するストレッチ又は完全長配列内の対応するストレッチと同一である配列からなる。本発明の文脈における配列の好ましい断片は、断片が誘導される全(すなわち、完全長)分子の少なくとも5%、好ましくは少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、より好ましくは少なくとも40%、より好ましくは少なくとも50%、更により好ましくは少なくとも60%、更により好ましくは少なくとも70%、最も好ましくは少なくとも80%を占める、断片が誘導される分子中の実体の連続するストレッチに対応する、ヌクレオチド又はアミノ酸などの実体の連続するストレッチからなる。かくして、例えば、タンパク質又はペプチド抗原の断片は、好ましくは、全(すなわち、完全長)タンパク質又はペプチド抗原の少なくとも5%、好ましくは少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、より好ましくは少なくとも40%、より好ましくは少なくとも50%、更により好ましくは少なくとも60%、更により好ましくは少なくとも70%、最も好ましくは少なくとも80%を占める、断片が誘導されるタンパク質又はペプチド抗原中の実体の連続するストレッチに対応する。配列の断片は、機能的断片である、すなわち、断片は、断片が誘導される配列により実行される1つ又は複数の機能を実行するのが特に好ましい。例えば、タンパク質又はペプチド抗原の断片は、好ましくは、断片が誘導されるタンパク質又はペプチド抗原の少なくとも1つの抗原機能を示す(例えば、前記タンパク質又はペプチド抗原中の少なくとも1つの抗原決定基に対する特異的免疫反応を誘発することができる)。
【0076】
タンパク質の断片:本発明の文脈におけるタンパク質又はペプチドの「断片」、すなわちアミノ酸配列の断片は一般的に、本明細書で定義されるタンパク質又はペプチドの配列を含むことができ、これは、そのアミノ酸配列(又はそのコードする核酸分子)に関して、元の(天然の)タンパク質(又はそのコードされる核酸分子)のアミノ酸配列と比較して、N末端、C末端、及び/又は配列内で(intrasequentially)トランケートされている。したがって、このようなトランケーションは、アミノ酸レベル又は対応して核酸レベルで行うことができる。したがって、本明細書で定義されるこのような断片に関した配列同一性は、好ましくは、本明細書で定義されるタンパク質若しくはペプチドの全体、又はこのようなタンパク質若しくはペプチドの(コード)核酸分子全体を参照することができる。
【0077】
同様に、本発明の文脈における核酸配列の「断片」は、本明細書で定義される核酸の配列を含むことができ、その核酸分子に関して、元の(天然の)核酸分子の核酸分子と比較して、5’、3’、及び/又は配列内でトランケートされている。したがって、本明細書で定義されるこのような断片に関した配列同一性は、好ましくは、本明細書で定義される核酸全体を参照することができる。
【0078】
本発明の文脈における好ましいタンパク質或いはペプチドの断片は、約6〜約20或いはそれ以上のアミノ酸の長さを有する、本明細書で定義されるタンパク質或いはペプチドの配列、例えば、好ましくは、約8〜約10アミノ酸、例えば、8、9、又は10、(又は更には、6、7、11、若しくは12アミノ酸)の長さを有する、MHCクラスI分子によって処理及び提示される断片、或いは好ましくは、約13以上のアミノ酸、例えば、13、14、15、16、17、18、19、20又はそれ以上のアミノ酸の長さを有する、MHCクラスII分子によって処理及び提示される断片を更に含むことができ、これらの断片は、アミノ酸配列の任意の部分から選択することができる。これらの好ましい断片は、一般的に、ペプチド断片及びMHC分子からなる複合体の形態でT細胞によって認識され、すなわち、断片は、一般的に、これらの天然型では認識されない。タンパク質又はペプチドの断片は、これらのタンパク質又はペプチドの少なくとも1つのエピトープを含むことができる。更に、細胞外ドメイン、細胞内ドメイン又は膜貫通ドメイン及び短縮型又はトランケート型のようなタンパク質のドメインも、タンパク質の断片を含むと理解することができる。
【0079】
エピトープ:(「抗原決定基」とも呼ばれる):本発明の文脈におけるT細胞エピトープ又はタンパク質の部分は、好ましくは、約6〜約20個の長さ又は更により多くのアミノ酸を有する断片、例えば、好ましくは約8〜約10アミノ酸、例えば、8、9、若しくは10(又は更には11、若しくは12アミノ酸)の長さを有する、MHCクラスI分子によりプロセッシング及び提示される断片、又は好ましくは約13個以上のアミノ酸、例えば、13、14、15、16、17、18、19、20個若しくは更により多くのアミノ酸の長さを有する、MHCクラスII分子によりプロセッシング及び提示される断片を含んでもよく、これらの断片はアミノ酸配列の任意の部分から選択することができる。これらの断片は、一般的に、ペプチド断片及びMHC分子からなる複合体の形態でT細胞によって認識される、すなわち、断片は、一般的にその天然形態では認識されない。
【0080】
B細胞エピトープは、一般的に、好ましくは、5〜15アミノ酸を有し、より好ましくは、5〜12アミノ酸を有し、更により好ましくは、6〜9アミノ酸を有する、本明細書で定義される(天然の)タンパク質又はペプチド抗原の外側表面上に位置する断片であり、これらは、抗体によって、すなわち、これらの天然型で認識され得る。
【0081】
タンパク質又はペプチドのこのようなエピトープは、更に、このようなタンパク質又はペプチドの本明細書で言及される変異体のいずれかから選択することができる。この文脈において、抗原決定基は、本明細書で定義されるタンパク質又はペプチドのアミノ酸配列において不連続であるが、1本のポリペプチド鎖から構成される3次元構造エピトープ又は連続エピトープ又は線状エピトープで一緒になる、本明細書で定義されるタンパク質又はペプチドのセグメントから構成される立体構造エピトープ又は不連続エピトープとすることができる。
【0082】
変異体:配列、例えば、ヌクレオチド又はアミノ酸配列の変異体などの、実体の変異体は、修飾された配列、例えば、修飾されたヌクレオチド又はアミノ酸配列などの、修飾された実体を指す。例えば、配列の変異体は、変異体が誘導される配列と比較して、1つ又は複数のヌクレオチド又はアミノ酸欠失、挿入、付加及び/又は置換を示してもよい。好ましくは、本発明の文脈における配列の変異体は、変異体が誘導される配列と少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも70%、更により好ましくは少なくとも80%、更により好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である。したがって、本発明の文脈におけるペプチド又はタンパク質抗原の変異体は、変異体が誘導されるタンパク質又はペプチド抗原の配列と、好ましくは少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも70%、更により好ましくは少なくとも80%、更により好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である。好ましくは、変異体は、機能的変異体である、すなわち、変異体は変異体が誘導される配列によって実行される1つ又は複数の機能を実行する。例えば、タンパク質又はペプチド抗原の変異体は、好ましくは、変異体が誘導されるタンパク質又はペプチド抗原の少なくとも1つの抗原機能を示す(例えば、前記タンパク質又はペプチド抗原中の少なくとも1つの抗原決定基に対する特異的免疫反応を誘発することができる)。
【0083】
1つ又は複数の置換、挿入され、及び/又は欠失したアミノ酸(複数可)などの1つ又は複数の突然変異(複数可)で元の配列と異なるアミノ酸配列を有する、本発明の文脈において定義されるタンパク質又はペプチドの「変異体」を生成することができる。これらの断片及び/又は変異体は、完全長天然タンパク質と比較して同じ生物学的機能又は特異的活性、例えば、その特異的抗原性を有することが好ましい。本発明の文脈において定義されるタンパク質又はペプチドの「変異体」は、例えば、その天然の、すなわち、突然変異されていない生理的な配列と比較して、保存的アミノ酸置換(複数可)を含むことができる。これらのアミノ酸配列及びそのコードヌクレオチド配列は、特に、本明細書で定義される用語の変異体に入る。同じクラスが起源であるアミノ酸が互いに交換される置換は、同類置換と呼ばれる。特に、これらは、脂肪族側鎖、正又は負に帯電した側鎖、側鎖又はアミノ酸中の芳香族基、水素ブリッジに参加することができる側鎖、例えば、ヒドロキシル機能を有する側鎖を有するアミノ酸である。これは、例えば、極性側鎖を有するアミノ酸が同様に極性側鎖を有する別のアミノ酸によって置きかえられている、例えば、疎水性側鎖を特徴とするアミノ酸が同様に疎水性側鎖を有する別のアミノ酸によって置換されていること(例えば、トレオニン(セリン)によるセリン(トレオニン)又はイソロイシン(ロイシン)によるロイシン(イソロイシン))を意味する。挿入及び置換は、特に、3次元構造にまったく改変を引き起こさず、又は結合領域に影響しない配列位置で可能である。挿入(複数可)又は欠失(複数可)による3次元構造に対する改変は、例えば、CDスペクトル(円偏光二色性スペクトル)によって容易に判定することができる(Modern Physical Methods in Biochemistry、Neubergerら(編)、Elsevier、Amsterdam中のUrry、1985、Absorption,Circular Dichroism and ORD of Polypeptides)。
【0084】
更に、タンパク質又はペプチドの変異体は、本明細書に定義されるペプチド類似体を含んでもよい。更に、核酸分子によってコードされ得る本明細書で定義されるタンパク質又はペプチドの変異体は、核酸のヌクレオチドが、タンパク質又はペプチドのそれぞれのアミノ酸配列を変化させずに、遺伝子コードの縮退によって交換されている、すなわち、アミノ酸配列又はその少なくとも一部が、上記意味の範囲内で1つ又は複数の突然変異(複数可)で元の配列と異ならない場合のある配列も含むことができる。
【0085】
配列同一性:2つの配列、例えば、ポリマー担体カーゴ複合体の核酸配列によりコードされるアミノ酸配列又は本明細書に定義される抗原の核酸配列若しくはアミノ酸配列、カーゴ核酸配列又はアミノ酸配列自体などの、本明細書に定義される核酸配列又はアミノ酸配列が同一であるパーセンテージを決定するために、それらの配列を整列させた後、互いに比較することができる。したがって、例えば、第1の配列の位置を、第2の配列の対応する位置と比較することができる。第1の配列における1つの位置が、第2の配列における1つの位置での場合のように同じ成分によって占有されている場合、2つの配列は、この位置において同一である。これがそうでない場合、配列は、この位置において異なる。第1の配列と比較して第2の配列中に挿入が存在する場合、ギャップを第1の配列中に挿入することによって、更なる位置合わせを可能にすることができる。第1の配列と比較して第2の配列中に欠失が存在する場合、ギャップを第2の配列中に挿入することによって、更なる位置合わせを可能にすることができる。このとき、2つの配列が同一である百分率は、1つの配列中でのみ占有されている位置を含めた位置の合計数によって除された同一の位置の数の関数である。2つの配列が同一である百分率は、数学アルゴリズムを使用して求めることができる。好適であるが限定的でない、使用することができる数学アルゴリズムの例は、Karlinら(1993)、PNAS USA、90:5873〜5877、又はAltschulら(1997)、Nucleic Acids Res.、25:3389〜3402のアルゴリズムである。このようなアルゴリズムは、BLASTプログラムに組み込むことができる。ある程度本発明の配列と同一である配列を、このプログラムによって同定することができる。タンパク質又はペプチドの「変異体」は、例えば、そのようなタンパク質又はペプチドの、10、20、30、50、75又は100アミノ酸のストレッチにわたって、好ましくは完全長配列にわたって、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%又は99%のアミノ酸同一性を有してもよい。同様に、核酸配列の「変異体」は、例えば、そのような核酸配列の、10、20、30、50、75又は100ヌクレオチドのストレッチにわたって、好ましくは完全長配列にわたって、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%又は99%のヌクレオチド同一性を有してもよい。
【0086】
タンパク質又はペプチドの誘導体:ペプチド又はタンパク質の誘導体は、一般的には、前記ペプチド又はタンパク質などの別の分子から誘導される分子であると理解される。ペプチド又はタンパク質の「誘導体」はまた、本発明において用いられるペプチド又はタンパク質を含む融合物も包含する。例えば、融合物は、例えば、エピトープ、例えば、FLAGエピトープ又はV5エピトープ又はHAエピトープなどの標識を含む。例えば、エピトープは、FLAGエピトープである。そのようなタグは、例えば、融合タンパク質を精製するのに有用である。ペプチド又はタンパク質の用語「誘導体」はまた、例えば、アミノ酸以外の1つ又は複数の化学的部分を含有するように修飾されたペプチド又はタンパク質などの、誘導体化されたペプチド又はタンパク質も包含する。化学的部分を、例えば、アミノ末端アミノ酸残基、カルボキシル末端アミノ酸残基により、又は内部アミノ酸残基において、ペプチド又はタンパク質に共有的に連結することができる。そのような修飾は、ペプチド又はタンパク質中の反応性部分上での保護基又はキャッピング基の付加、検出可能な標識の付加、及びペプチド又はタンパク質化合物の活性を逆に破壊しない他の変化を含む。例えば、誘導体は、PEG部分、放射性核種、着色ラテックスなどを含んでもよい。誘導体は一般に、例えば、プロテアーゼ耐性の増強及び/又はより長い半減期及び/又はヒト若しくは動物体の細胞若しくは組織間での輸送性の増強及び/又は副作用の低減及び/又は親和性若しくは免疫原性の増強と比較して改善された特徴を有するか、又は示す。WO2010/003193は、例えば、PEG化、HES化、又はグリコシル化によるタンパク質又はペプチドの誘導体化などの、当業者には公知の標準的な手順を用いて、別々に、又は組み合わせて用いることができるペプチド又はタンパク質誘導体を提供する様々な方法を記載している。
【0087】
第1の態様によれば、本発明の基礎となる1つ又は複数の課題は、
(A)a)ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体と、
b)少なくとも1つの核酸分子と
を含むポリマー担体カーゴ複合体、
並びに
(B)(i)感染症と関連する病原体に由来する抗原;
(ii)アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連する抗原;
(iii)自己免疫疾患と関連する抗原;及び
(iv)がん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原
からなる群より選択される少なくとも1つの抗原、
又は前記抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれか
を含む医薬組成物によって解決される。
【0088】
好ましくは、成分(B)は、成分(A)に、特にジスルフィド結合によって共有的に連結されない。かくして、成分(B)は、好ましくは、ポリマー担体及び/又は少なくとも1つの核酸分子に、ジスルフィド結合などによって共有的に連結されない。好ましくは、少なくとも1つの抗原は、ポリマー担体カーゴ複合体に、特に、ポリマー担体カーゴ複合体のポリマー担体に、共有的に連結されない。例えば、好ましくは、タンパク質又はペプチド抗原などの、少なくとも1つの抗原は、ジスルフィド結合によって、ポリマー担体などのポリマー担体カーゴ複合体に共有的に連結されない。しかしながら、ある実施形態においては、成分(A)及び成分(B)がジスルフィド結合によって連結される場合、そのような連結は、好ましくは架橋剤を介して、例えば、3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジチオール(DODT)架橋剤を介して実現されない。更に、ある実施形態においては、成分(A)及び成分(B)がジスルフィド結合によって連結される場合、成分(B)は、好ましくはオボアルブミン又はオボアルブミンの断片ではない。
【0089】
ポリマー担体に共有的に連結されない成分(B)、例えば、タンパク質抗原の利点は、抗原、例えば、タンパク質抗原の構造が阻害されず、その免疫原性が保存されるということである。抗原、例えば、タンパク質抗原が、例えば、ジスルフィド結合によってポリマー担体に共有的に連結される場合、抗原の三次構造を変化させるか、又は更には変性させ、コンフォメーションエピトープの構造を破壊し、タンパク質の免疫原性を低くするか、又は非免疫原性にすることができる。免疫系によって認識されるエピトープは、アミノ酸の連続するストレッチからなる線状エピトープ、又はタンパク質の異なる部分に由来するアミノ酸からなる特異的三次元形状を有するコンフォメーションエピトープであってもよい。
【0090】
更に、好ましくは、ポリマー担体、特に、ポリマー担体のカチオン性成分、及びポリマー担体カーゴ複合体の少なくとも1つの核酸分子は、共有的に連結されないが、好ましくは、イオン結合及び/又はファンデルワールス結合などの、共有結合以外の他の結合により会合する。かくして、ポリマー担体カーゴ複合体においては、カチオン性成分のみが互いに共有的に連結されるが、核酸分子はポリマー担体と非共有的に会合するのが好ましい。
【0091】
更に、好ましい実施形態においては、成分(A)及び(B)は一緒になってミセル構造を形成せず、特に、ポリマー担体は、好ましくは、ミセル構造を形成しない。
【0092】
本発明の全ての態様のある特定の実施形態においては、ポリマー担体カーゴ複合体は、アジュバントとしての使用のためのものである。例えば、日常的な方法、及び本明細書に記載の方法を用いて当業者によって容易に決定することができるように、それはアジュバントとして用いられる、及び/又はアジュバント特性を有する。
【0093】
第1の成分として、本発明の医薬組成物は、
a)(担体として)ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体と、
b)(カーゴとして)少なくとも1つの核酸分子と
を含む、(例えば、アジュバントとして)少なくとも1つのポリマー担体カーゴ複合体を含む。
【0094】
本発明の医薬組成物に含まれるポリマー担体カーゴ複合体は、ワクチン接種目的のためのより効率的及び/又は安全なアジュバントの提供を可能にする。有利には、ポリマー担体カーゴ複合体は、核酸のin vivo送達に、特に、核酸トランスフェクションの目的で核酸を凝縮及び安定化させるのに適しており、例えば、低い生分解性又は高い毒性、凝集、in vivoでの低いトランスフェクション活性などの上記に論じた高分子量ポリマーの1つ又は複数の負の副作用が低減されている。ポリマー担体カーゴ複合体は、血清安定性、塩安定性、取込みの効率、補体活性化の低減、核酸放出などを含む、特に皮内経路又は筋肉内経路を介したin vivoでの改善された核酸移入ももたらす。このようなポリマー担体カーゴ複合体は、更に、対応する先天性免疫応答を開始又はブーストすることによって、適応免疫応答の誘導及び維持を支持し得る。更に、本発明のポリマー担体カーゴ複合体は、特に凍結乾燥の間の改善された貯蔵安定性を示し得る。
【0095】
上記に定義したポリマー担体カーゴ複合体は、一成分として、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されるポリマー担体を含む。用語「カチオン性成分」は、一般的に、約1〜9のpH値、好ましくは、9より小さい、8より小さい、7より小さいpH値、最も好ましくは生理的pH値、例えば、約7.3〜7.4で正に帯電した(カチオン)帯電分子を指す。したがって、本発明によるカチオン性のペプチド、タンパク質又はポリマーは、生理的条件下、特にin vivoでの細胞の生理塩条件下で正に帯電している。この定義「カチオン性」は、「ポリカチオン性」成分も指す場合がある。
【0096】
この文脈において、カチオン性成分は、ジスルフィド架橋によって、ポリマー担体カーゴ複合体のポリマー担体の基礎を形成し、この目的に適した任意の適当なカチオン性又はポリカチオン性のペプチド、タンパク質、又はポリマー、本発明によって定義される核酸と複合体形成し、それによって好ましくは核酸を凝縮することができる。特定の任意のカチオン性又はポリカチオン性のペプチド、タンパク質、又はポリマーから選択される。カチオン性又はポリカチオン性のペプチド、タンパク質、又はポリマーは、直鎖状分子であることが好ましいが、分岐のカチオン性又はポリカチオン性のペプチド、タンパク質、又はポリマーも使用することができる。
【0097】
ポリマー担体のそれぞれのカチオン性又はポリカチオン性のタンパク質、ペプチド、又はポリマーは、本明細書で言及されるポリマー担体のカチオン性成分としての少なくとも1つの更なるカチオン性又はポリカチオン性のタンパク質、ペプチド、又はポリマーと縮合するとジスルフィド結合を形成することができる、少なくとも1つの−SH部分、最も好ましくは少なくとも1つのシステイン残基、又は−SH部分を呈する任意の更なる化学基を含有する。
【0098】
ポリマー担体のそれぞれのカチオン性若しくはポリカチオン性のタンパク質、ペプチド、若しくはポリマー、又は任意の更なる成分は、ジスルフィド架橋を介してその隣接する成分(複数可)(カチオン性タンパク質、ペプチド、ポリマー、又は他の成分)に連結されることが好ましい。好ましくは、ジスルフィド架橋は、少なくとも1つのカチオン性又はポリカチオン性のタンパク質、ペプチド、又はポリマーと、少なくとも1つの更なるカチオン性又はポリカチオン性のタンパク質、ペプチド、若しくはポリマー、又は他の成分との間の(可逆性の)ジスルフィド結合(−S−S−)である。ジスルフィド架橋は一般的に、ポリマー担体の成分、特に、カチオン性成分の−SH−部分の縮合によって形成される。このような−SH−部分は、ジスルフィド架橋の前のポリマー担体のカチオン性若しくはポリカチオン性のタンパク質、ペプチド、若しくはポリマー、又は任意の更なる成分の構造の一部であってもよく、或いは以下に定義される修飾によって、ジスルフィド架橋の前に添加することができる。この状況において、ジスルフィド結合をもたらすのに必要な、ポリマー担体の一成分に隣接する硫黄は、成分自体によって、例えば、本明細書で定義される−SH部分によってもたらすことができ、又は成分をそれに応じて修飾して、−SH部分を呈することによってもたらすことができる。これらの−SH−部分は一般的に、例えば、システイン、又は−SH部分を担持する成分の任意の更なる(修飾)アミノ酸若しくは化合物を介して、成分のそれぞれによってもたらされる。ポリマー担体のカチオン性成分又は任意の更なる成分がペプチド又はタンパク質である場合では、−SH部分は、少なくとも1つのシステイン残基によってもたらされることが好適である。あるいは、ポリマー担体の成分は、好ましくは、−SH部分を担持する化合物との化学反応を介して、−SH部分でそれに応じて修飾することができ、その結果、ポリマー担体の成分のそれぞれは、少なくとも1つのそのような−SH部分を担持する。−SH部分を担持するこのような化合物は、例えば、(追加の)システイン、又は−SH部分を担持するポリマー担体の成分の任意の更なる(修飾)アミノ酸若しくは化合物とすることができる。このような化合物は、本明細書で定義される成分中に−SH部分を含有し、又は導入することを可能にする非アミノ酸化合物又は部分などの任意の非アミノ化合物又は部分であってもよい。このような非アミノ化合物、例えば、アミノ酸化合物は、化合物の化学反応又は結合を介して、例えば、3−チオプロピオン酸若しくは2−イミノチオラン(トラウト試薬)の結合によって、アミド形成(例えば、カルボン酸、スルホン酸、アミンなど)によって、マイケル付加(例えば、マレインイミド部分、α,β不飽和(unsatured)カルボニルなど)によって、クリック化学(例えば、アジド若しくはアルキン)によって、アルケン/アルキンメタセシス(methatesis)(例えば、アルケン、若しくはアルキン)、イミン形成若しくはヒドロゾン形成(アルデヒド、若しくはケトン(keton)、ヒドラジン(hydrazin)、ヒドロキシルアミン(hydroxylamin)、アミン)、複合体形成反応(アビジン、ビオチン、プロテインG)、又はS
n型置換反応を可能にする成分(例えば、ハロゲンアルカン(halogenalkan)、チオール、アルコール、アミン、ヒドラジン、ヒドラジド、スルホン酸エステル、オキシホスホニウム塩)、又は更なる成分の結合に利用することができる他の化学的な部分によって、本発明によるポリマー担体の成分に結合させることができる。いくつかの場合では、−SH部分は、成分への化学結合の間に保護基によってマスクすることができる。このような保護基は、当技術分野で公知であり、化学的カップリングの後に除去することができる。それぞれの場合において、例えば、システイン、又は任意の更なる(修飾)アミノ酸若しくは化合物の−SH部分は、ポリマー担体の成分の末端、又は任意の位置の内部に存在することができる。本明細書で定義される場合、ポリマー担体の成分のそれぞれは、好ましくはポリマー担体のカチオン性成分のそれぞれは、一般的に、少なくとも1つの−SH−部分を呈するが、2つ、3つ、4つ、5つ、又は更に多くの−SH−部分を含有することもできる。
【0099】
好ましい実施形態においては、ポリマー担体、カーゴ核酸分子及び/又はタンパク質若しくはペプチド抗原などの抗原は、ジスルフィド結合を形成させるための新しいカップリング部位を導入することにより、例えば、新しい−SH部分を導入することにより修飾されない、特に、ポリマー担体、カーゴ核酸分子及び/又はタンパク質若しくはペプチド抗原などの抗原は、好ましくはジチオピリジンにより修飾されない。かくして、特定の好ましい実施形態においては、ポリマー担体、カーゴ核酸分子及び/又は抗原は、ジチオピリジンを含まない。
【0100】
更に好ましい実施形態においては、ポリマー担体は、ポリエチレングリコール(PEG)部分を含まず、特に好ましくは、ポリマー担体のカチオン性成分は、好ましくはPEG部分を含まない。しかしながら、ポリマー担体がPEG部分を含む場合、カチオン性成分は、好ましくはポリ−L−リシンではない。
【0101】
カチオン性成分の結合に加えて、−SH部分は、更なる成分、特にアミノ酸成分、例えば、抗原エピトープ、抗原、抗体、細胞透過性ペプチド(例えば、TAT)、リガンドなどを本明細書で定義されるポリマー担体に結合させるのに使用することができる。ポリマー担体がカチオン性成分に加えて更なる成分を含む場合、特に、更なる成分がアミノ酸成分である場合、更なる成分はオボアルブミン又はオボアルブミンの断片ではないのが好ましい。
【0102】
上記に定義したように、ポリマー担体カーゴ複合体のポリマー担体は、ジスルフィド架橋されたカチオン性(又はポリカチオン性)成分によって形成される。
【0103】
1つの第1の選択肢によれば、ポリマー担体の少なくとも1つのカチオン性(又はポリカチオン性)成分は、カチオン性又はポリカチオン性のペプチド又はタンパク質から選択することができる。このようなカチオン性又はポリカチオン性のペプチド又はタンパク質は、好ましくは、約3〜100アミノ酸の長さ、好ましくは、約3〜50アミノ酸の長さ、より好ましくは、約3〜25アミノ酸の長さ、例えば、約3〜10、5〜20、5〜15、8〜15、16、若しくは17、10〜15、16、17、18、19、若しくは20、又は15〜25アミノ酸の長さを呈する。代わりに、又は更に、このようなカチオン性又はポリカチオン性のペプチド又はタンパク質は、約0.5kDa〜約100kDa、好ましくは、約10kDa〜約50kDa、更により好ましくは、約10kDa〜約30kDaの分子量を含む、約0.01kDa〜約100kDaの分子量を呈することができる。この文脈においては、本明細書に定義されるタンパク質又はペプチドの類似体及び誘導体も、明示的に包含される。
【0104】
ポリマー担体のカチオン性成分がカチオン性又はポリカチオン性ペプチド又はタンパク質を含むか、又はそれからなる特定の場合、カチオン性若しくはポリカチオン性ペプチド若しくはタンパク質又は全ポリマー担体のカチオン特性を、ポリマー担体がカチオン性又はポリカチオン性ペプチド又はタンパク質から構成される場合、カチオン性アミノ酸のその含量に基づいて、特に、アニオン性又は中性アミノ酸に対して過剰のカチオン性アミノ酸のその含量に基づいて、及びかくして、その正味の負電荷に基づいて決定することができる。好ましくは、カチオン性又はポリカチオン性のペプチド又はタンパク質及び/或いはポリマー担体中のカチオン性アミノ酸の含量は、少なくとも10%、20%、若しくは30%、好ましくは少なくとも40%、より好ましくは、少なくとも50%、60%、若しくは70%、しかしやはり好ましくは、少なくとも80%、90%、又は更に、95%、96%、97%、98%、99%、若しくは100%、最も好ましくは、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、若しくは100%であり、又は約10%〜90%の範囲内、より好ましくは、約15%〜75%の範囲内、更により好ましくは、約20%〜50%の範囲内、例えば、20%、30%、40%、若しくは50%、又は前述の値の任意の2つによって形成される範囲内とすることができ、ただし、カチオン性若しくはポリカチオン性のペプチド若しくはタンパク質、又はポリマー担体全体におけるすべてのアミノ酸、例えば、カチオン性、親油性、親水性、芳香族、及び更なるアミノ酸の含量は、ポリマー担体がカチオン性又はポリカチオン性のペプチド又はタンパク質から完全に構成される場合、100%である。
【0105】
この文脈において、カチオン性アミノ酸は、天然に存在するアミノ酸のArg(アルギニン)、Lys(リシン)、His(ヒスチジン)、及びOrn(オルニチン(ornithin))であることが好ましい。しかし、より広い意味において、その側鎖上にカチオン性電荷を担持する任意の(非天然)アミノ酸も、本発明を実施するのに想定することができる。しかし、生理的pH条件下で正に帯電した側鎖を含むカチオン性アミノ酸が好ましい。より好適な実施形態では、これらのアミノ酸は、Arg、Lys、及びOrnである。
【0106】
好ましくは、少なくとも1つの−SH部分を含み、又は含むように更に修飾されたポリマー担体のカチオン性又はポリカチオン性のペプチド又はタンパク質は、それに制限されることなく、カチオン性のペプチド若しくはタンパク質、例えば、プロタミン、ヌクレオリン(nucleoline)、スペルミン、若しくはスペルミジンなど、オリゴL−リシン若しくはポリL−リシン(PLL)、塩基性ポリペプチド、オリゴアルギニン若しくはポリアルギニン、細胞透過性ペプチド(CPP)、トランスポータンなどのキメラCPP、又はMPGペプチド、HIV結合ペプチド、Tat、HIV−1 Tat(HIV)、Tat誘導ペプチド、ペネトラチンファミリーのメンバー、例えば、ペネトラチン、アンテナペディア誘導ペプチド(特にDrosophila antennapedia由来)、pAntp、pIslなど、抗菌剤由来CPP(antimicrobial−derived CPP)、例えば、ブフォリン−2、Bac715−24、SynB、SynB(1)、pVEC、hCT由来ペプチド、SAP、MAP、KALA、PpTG20、ロリゴメレ(Loligomere)、FGF、ラクトフェリン、ヒストン、VP22由来ペプチド若しくはVP22類似体ペプチド、HSV、VP22(Herpes simplex)、MAP、KALA、又はタンパク質トランスダクションドメイン(PTD)、PpT620、プロリン(prolin)リッチペプチド、アルギニンリッチペプチド、リシンリッチペプチド、Pep−1、L−オリゴマー、カルシトニンペプチド(複数可)などから選択される。
【0107】
代わりに、又は更に、少なくとも1つの−SH部分を含み、又は含むように更に修飾されたポリマー担体のこのようなカチオン性又はポリカチオン性のペプチド又はタンパク質は、それに制限されることなく、以下の和の式(I)を有する以下のカチオン性ペプチドから選択される:
{(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
x};
(式中、l+m+n+o+x=3〜100であり、l、m、n、又はoは互いに独立に、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21〜30、31〜40、41〜50、51〜60、61〜70、71〜80、81〜90、及び91〜100から選択される任意の数であり、ただし、Arg(アルギニン)、Lys(リシン)、His(ヒスチジン)、及びOrn(オルニチン)の全含量は、オリゴペプチドの全アミノ酸の少なくとも10%を占め;Xaaは、Arg、Lys、His、又はOrnを除く天然の(=天然に存在する)又は非天然のアミノ酸から選択される任意のアミノ酸であり;xは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21〜30、31〜40、41〜50、51〜60、61〜70、71〜80、81〜90から選択される任意の数であり、ただし、Xaaの全含量は、オリゴペプチドの全アミノ酸の90%を超えない)。アミノ酸Arg、Lys、His、Orn、及びXaaのいずれも、ペプチドの任意の場所に位置することができる。この文脈において、7〜30アミノ酸の範囲内のカチオン性のペプチド又はタンパク質が特に好適である。この式の更により好適なペプチドは、オリゴアルギニン、例えば、Arg
7、Arg
8、Arg
9、Arg
12、His
3Arg
9、Arg
9His
3、His
3Arg
9His
3、His
6Arg
9His
6、His
3Arg
4His
3、His
6Arg
4His
6、TyrSer
2Arg
9Ser
2Tyr、(ArgLysHis)
4、Tyr(ArgLysHis)
2Argなどである。
【0108】
特定の好適な実施形態によれば、上記に示した経験的な和の式(I)を有するポリマー担体のこのようなカチオン性又はポリカチオン性のペプチド又はタンパク質は、それに制限されることなく、以下の式の亜群のうちの少なくとも1つを含むことができる:
Arg
7、Arg
8、Arg
9、Arg
10、Arg
11、Arg
12、Arg
13、Arg
14、Arg
15−30;
Lys
7、Lys
8、Lys
9、Lys
10、Lys
11、Lys
12、Lys
13、Lys
14、Lys
15−30;
His
7、His
8、His
9、His
10、His
11、His
12、His
13、His
14、His
15−30;
Orn
7、Orn
8、Orn
9、Orn
10、Orn
11、Orn
12、Orn
13、Orn
14、Orn
15−30。
【0109】
更なる特に好適な実施形態によれば、上記に示した経験的な和の式(I)を有し、少なくとも1つの−SH部分を含み、又は含むように更に修飾されたポリマー担体のカチオン性又はポリカチオン性のペプチド又はタンパク質は、好ましくは、それに制限されることなく、以下の式の亜群のうちの少なくとも1つから選択することができる。以下の式(経験式(I)と同様に)は、いずれのアミノ酸の順序も指定しないが、それぞれのペプチドの成分としてアミノ酸(の数)をもっぱら指定することによって経験式を反映することが意図されている。したがって、例として、経験式Arg
(7−29)Lys
1は、この式に入るペプチドは、どんな順序のものであれ、7〜19個のArg残基及び1個のLys残基を含有することを意味することが意図されている。ペプチドが7個のArg残基及び1個のLys残基を含有する場合、7個のArg残基及び1個のLys残基を有するすべての変異体が包含される。したがって、Lys残基は、例えば、7個のArg残基及び1個のLys残基から構成される8アミノ酸長の配列中のどこにでも位置することができる。この亜群は、好ましくは:
Arg
(4−29)Lys
1、Arg
(4−29)His
1、Arg
(4−29)Orn
1、Lys
(4−29)His
1、Lys
(4−29)Orn
1、His
(4−29)Orn
1、
Arg
(3−28)Lys
2、Arg
(3−28)His
2、Arg
(3−28)Orn
2、Lys
(3−28)His
2、Lys
(3−28)Orn
2、His
(3−28)Orn
2、
Arg
(2−27)Lys
3、Arg
(2−27)His
3、Arg
(2−27)Orn
3、Lys
(2−27)His
3、Lys
(2−27)Orn
3、His
(2−27)Orn
3、
Arg
(1−26)Lys
4、Arg
(1−26)His
4、Arg
(1−26)Orn
4、Lys
(1−26)His
4、Lys
(1−26)Orn
4、His
(1−26)Orn
4、
Arg
(3−28)Lys
1His
1、Arg
(3−28)Lys
1Orn
1、Arg
(3−28)His
1Orn
1、Arg
1Lys
(3−28)His
1、Arg
1Lys
(3−28)Orn
1、Lys
(3−28)His
1Orn
1、Arg
1Lys
1His
(3−28)、Arg
1His
(3−28)Orn
1、Lys
1His
(3−28)Orn
1;
Arg
(2−27)Lys
2His
1、Arg(
2−27)Lys
1His
2、Arg
(2−27)Lys
2Orn
1、Arg
(2−27)Lys
1Orn
2、Arg
(2−27)His
2Orn
1、Arg
(2−27)His
1Orn
2、Arg
2Lys
(2−27)His
1、Arg
1Lys
(2−27)His
2、Arg
2Lys
(2−27)Orn
1、Arg
1Lys
(2−27)Orn
2、Lys
(2−27)His
2Orn
1、Lys
(2−27)His
1Orn
2、Arg
2Lys
1His
(2−27)、Arg
1Lys
2His
(2−27)、Arg
2His
(2−27)Orn
1、Arg
1His
(2−27)Orn
2、Lys
2His
(2−27)Orn
1、Lys
1His
(2−27)Orn
2;
Arg
(1−26)Lys
3His
1、Arg
(1−26)Lys
2His
2、Arg
(1−26)Lys
1His
3、Arg
(1−26)Lys
3Orn
1、Arg
(1−26)Lys
2Orn
2、Arg
(1−26)Lys
1Orn
3、Arg
(1−26)His
3Orn
1、Arg
(1−26)His
2Orn
2、Arg
(1−26)His
1Orn
3、Arg
3Lys
(1−26)His
1、Arg
2Lys
(1−26)His
2、Arg
1Lys
(1−26)His
3、Arg
3Lys
(1−26)Orn
1、Arg
2Lys
(1−26)Orn
2、Arg
1Lys
(1−26)Orn
3、Lys
(1−26)His
3Orn
1、Lys
(1−26)His
2Orn
2、Lys
(1−26)His
1Orn
3、Arg
3Lys
1His
(1−26)、Arg
2Lys
2His
(1−26)、Arg
1Lys
3His
(1−26)、Arg
3His
(1−26)Orn
1、Arg
2His
(1−26)Orn
2、Arg
1His
(1−26)Orn
3、Lys
3His
(1−26)Orn
1、Lys
2His
(1−26)Orn
2、Lys
1His
(1−26)Orn
3;
Arg
(2−27)Lys
1His
1Orn
1、Arg
1Lys
(2−27)His
1Orn
1、Arg
1Lys
1His
(2−27)Orn
1、Arg
1Lys
1His
1Orn
(2−27);
Arg
(1−26)Lys
2His
1Orn
1、Arg
(1−26)Lys
1His
2Orn
1、Arg
(1−26)Lys
1His
1Orn
2、Arg
2Lys
(1−26)His
1Orn
1、Arg
1Lys
(1−26)His
2Orn
1、Arg
1Lys
(1−26)His
1Orn
2、Arg
2Lys
1His
(1−26)Orn
1、Arg
1Lys
2His
(1−26)Orn
1、Arg
1Lys
1His
(1−26)Orn
2、Arg
2Lys
1His
1Orn
(1−26)、Arg
1Lys
2His
1Orn
(1−26)、Arg
1Lys
1His
2Orn
(1−26);
を含む。
【0110】
更なる特定の好適な実施形態によれば、上記に示した経験的な和の式(I)を有し、少なくとも1つの−SH部分を含み、又は含むように更に修飾されたポリマー担体のカチオン性又はポリカチオン性のペプチド又はタンパク質は、それに制限されることなく、一般式Arg
7(R
7とも呼ばれる)、Arg
9(R
9とも呼ばれる)、Arg
12(R
12とも呼ばれる)からなる亜群から選択することができる。
【0111】
更なる特定の好適な一実施形態によれば、ポリマー担体のカチオン性又はポリカチオン性のペプチド又はタンパク質は、上記に示した式{(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
x}(式(I))によって定義され、少なくとも1つの−SH部分を含み、又は含むように更に修飾されている場合、それに制限されることなく、部分式(Ia)から選択することができる:
{(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa’)
x(Cys)
y} 式(Ia)
(式中、(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;及びxは、本明細書で定義した通りであり、Xaa’は、Arg、Lys、His、Orn、又はCysを除く天然の(=天然に存在する)又は非天然のアミノ酸から選択される任意のアミノ酸であり、yは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21〜30、31〜40、41〜50、51〜60、61〜70、71〜80、及び81〜90から選択される任意の数であり、ただし、Arg(アルギニン)、Lys(リシン)、His(ヒスチジン)、及びOrn(オルニチン)の全含量は、オリゴペプチドの全アミノ酸の少なくとも10%を占める)。
【0112】
この実施形態は、ポリマー担体のカチオン性又はポリカチオン性のペプチド又はタンパク質が、例えば、上記に示した経験式(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
x(式(I))によって定義される場合に、上記意味において−SH部分として少なくとも1つのシステインを含み、又はこれらで修飾されており、その結果、カチオン性成分としてのカチオン性又はポリカチオン性ペプチドが、ポリマー担体の他の成分とジスルフィド結合を形成することができる少なくとも1つのシステインを担持する状況に適用することができる。
【0113】
別の特定の好適な実施形態によれば、ポリマー担体のカチオン性又はポリカチオン性のペプチド又はタンパク質は、上記に示した式{(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
x}(式(I))によって定義される場合に、それに制限されることなく、部分式(Ib)から選択することができる:
Cys
1{(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
x}Cys
2 (式(Ib))
(式中、経験式{(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
x}(式(I))は、本明細書で定義した通りであり、(半経験的な)式(I)によるアミノ酸配列のコアを形成し、Cys
1及びCys
2は、(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
xの近位又は末端のシステインである)。例示的な例は、2つのCysによって隣接された上記配列及び以下の配列のいずれかを含むことができる:
Cys(Arg
7)Cys、Cys(Arg
8)Cys、Cys(Arg
9)Cys、Cys(Arg
10)Cys、Cys(Arg
11)Cys、Cys(Arg
12)Cys、Cys(Arg
13)Cys、Cys(Arg
14)Cys、Cys(Arg
15)Cys、Cys(Arg
16)Cys、Cys(Arg
17)Cys、Cys(Arg
18)Cys、Cys(Arg
19)Cys、Cys(Arg
20)Cys(配列番号1〜14):
CysArg
7Cys Cys−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Cys(配列番号1)
CysArg
8Cys Cys−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Cys(配列番号2)
CysArg
9Cys:Cys−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Cys(配列番号3)
CysArg
10Cys Cys−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Cys(配列番号4)
CysArg
11Cys Cys−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Cys(配列番号5)
CysArg
12Cys:Cys−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Cys(配列番号6)
CysArg
13Cys:Cys−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Cys(配列番号7)
CysArg
14Cys:Cys−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Cys(配列番号8)
CysArg
15Cys:Cys−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Cys(配列番号9)
CysArg
16Cys:Cys−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Cys(配列番号10)
CysArg
17Cys:Cys−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Cys(配列番号11)
CysArg
18Cys:Cys−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Cys(配列番号12)
CysArg
19Cys:Cys−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Cys(配列番号13)
CysArg
20Cys:Cys−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg−Arg Cys(配列番号14)
【0114】
この実施形態は、ポリマー担体のカチオン性又はポリカチオン性のペプチド又はタンパク質が、例えば、上記に示した経験式(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
x(式(I))によって定義される場合に、上記意味において−SH部分として少なくとも2つのシステインで修飾されており、その結果、カチオン性成分としてのポリマー担体カーゴ複合体のカチオン性又はポリカチオン性ペプチドが、ポリマー担体の他の成分とジスルフィド結合を形成することができる少なくとも2つの(末端)システインを担持する状況に適用することができる。
【0115】
第2の選択肢によれば、ポリマー担体の少なくとも1つのカチオン性(又はポリカチオン性)成分は、例えば、この状況において適当な任意の(非ペプチド性)カチオン性又はポリカチオン性ポリマーから選択することができ、ただし、この(非ペプチド性)カチオン性又はポリカチオン性ポリマーは、少なくとも1つの−SH−部分を呈し、又は呈するように修飾されており、−SH−部分は、カチオン性又はポリカチオン性ポリマーを本明細書で定義されるポリマー担体の別の成分と連結するジスルフィド結合をもたらす。したがって、本明細書で定義したのと同様に、ポリマー担体は、同じ又は異なるカチオン性又はポリカチオン性ポリマーを含むことができる。
【0116】
ポリマー担体のカチオン性成分が(非ペプチド性)カチオン性又はポリカチオン性ポリマーを含む特定の場合では、(非ペプチド性)カチオン性又はポリカチオン性ポリマーのカチオン特性は、カチオン性ポリマーの成分の全電荷と比較した場合のカチオン性電荷のその含量によって決定され得る。好ましくは、本明細書で定義される(生理的)pHにおけるカチオン性ポリマー中のカチオン性電荷、好ましくは正味のカチオン性電荷(すなわち、アニオン性及び中性電荷の減算時の)の含量は、少なくとも10%、20%、若しくは30%、好ましくは少なくとも40%、より好ましくは、少なくとも50%、60%、若しくは70%、しかしやはり好ましくは、少なくとも80%、90%、又は更に、95%、96%、97%、98%、99%、若しくは100%、最も好ましくは、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、若しくは100%であり、又は約10%〜90%の範囲内、より好ましくは、約30%〜100%の範囲内、更により好ましくは、約50%〜100%の範囲内、例えば、50、60、70、80%、90%、若しくは100%、又は前述の値の任意の2つによって形成される範囲内とすることができ、ただし、カチオン性ポリマー全体中の、全電荷、例えば、本明細書で定義される(生理的)pHにおける正電荷及び負電荷の含量は、100%である。
【0117】
好ましくは、ポリマー担体の(非ペプチド性)カチオン性成分は、一般的に、約0.1若しくは0.5kDa〜約100kDa、好ましくは、約1kDa〜約75kDa、より好ましくは、約5kDa〜約50kDa、更により好ましくは、約5kDa〜約30kDaの分子量、又は約10kDa〜約50kDa、更により好ましくは、約10kDa〜約30kDaの分子量を呈するカチオン性又はポリカチオン性ポリマーを代表する。更に、(非ペプチド性)カチオン性又はポリカチオン性ポリマーは、一般的に、少なくとも1つの−SH−部分を呈し、これは、本明細書で定義されるポリマー担体の他のカチオン性成分又は他の成分と縮合するとジスルフィド連結を形成することができる。
【0118】
前記カチオン性又はポリカチオン性ペプチド又はタンパク質を、当業者に公知のあらゆる方法により、又は組換えペプチド若しくはタンパク質産生により、又は本明細書に記載のペプチド合成により調製することができる。
【0119】
上記状況において、ポリマー担体の(非ペプチド性)カチオン性成分は、アクリレート、pDMAEMA(ポリ(ジメチルアミノエチルメチルアクリレート))などの修飾アクリレート、キトサン、アジリジン、又は2−エチル−2−オキサゾリン(オリゴエチレンイミン、若しくは修飾オリゴエチレンイミンを形成する)、オリゴβアミノエステル若しくはポリアミドアミンを形成する、ビスアクリレートとアミンの反応によって得られるポリマー、又はポリエステル、ポリカーボネートのような他のポリマーなどから選択することができる。これらの(非ペプチド性)カチオン性又はポリカチオン性ポリマーの各分子は、一般的に、少なくとも1つの−SH−部分を呈し、これらの少なくとも1つの−SH−部分は、例えば、イミノチオラン(imonothiolan)、3−チオプロピオン酸を使用する化学修飾、又はシステイン若しくは任意の更なる(修飾)アミノ酸などの−SH−部分含有アミノ酸の導入によって、(非ペプチド性)カチオン性又はポリカチオン性のポリマー中に導入することができる。このような−SH−部分は、好ましくは上記で既に定義した通りである。
【0120】
ポリマー担体との関連で、ジスルフィド架橋によってポリマー担体の基礎を形成するカチオン性成分は、互いに同じであっても、異なっていてもよい。本発明のポリマー担体が、カチオン性のペプチド、タンパク質、又はポリマー、及び任意選択により、本明細書で定義される更なる成分の混合物を含み、これらが、本明細書に記載されるように、ジスルフィド結合によって架橋されていることも特に好適である。本発明の文脈におけるポリマー担体の特に好ましいカチオン性成分は、カチオン性ペプチド又はタンパク質である。
【0121】
この文脈において、ポリマー担体カーゴ複合体は、その多様なポリマー担体により有利には、異なる(短い)カチオン性若しくはポリカチオン性のペプチド、タンパク質、若しくはポリマー、又は他の成分の所望の特性を組み合わせることを可能にする。ポリマー担体は、例えば、核酸の効率的なトランスフェクションの目的のため、アジュバント療法のため、遺伝子療法の目的のため、活性の喪失を伴わない遺伝子ノックダウン又は他のストラテジーのために、核酸を効率的に凝縮することを可能にし、特に、in vitroでの核酸の異なる細胞株への効率的なトランスフェクションを呈するが、特にin vivoでのトランスフェクションを呈する。ポリマー担体、したがってポリマー担体カーゴ複合体は更に、細胞に対して毒性でなく、その核酸カーゴを効率的に放出し、凍結乾燥の間、安定であり、免疫賦活剤又はアジュバントとして適用可能である。ポリマー担体カーゴ複合体は、抗ウイルス性サイトカインIFN−αを誘導することができるのが好ましい。
【0122】
特に、ジスルフィド連結したカチオン性成分によって形成されるポリマー担体は、例えば、ポリマー担体中にカチオン性成分として同じ、又は異なるカチオン性のペプチド(複数可)又はポリマー(複数可)を組み込み、任意選択により、他の成分を添加することによって、かなり容易に、且つ速く、そのペプチド又はポリマーの含量を相当に変更し、したがって、ポリマー担体の生物物理学的/生化学的特性、特にカチオン特性を調節することを可能にする。非常に小さい無毒性のモノマー単位からなるが、ポリマー担体は、長いカチオン性結合配列を形成し、核酸カーゴの強い凝縮、及び複合体の安定性をもたらす。細胞質ゾル(cytosole)(例えば、細胞質ゾルのGSH)の還元条件下で、複合体は、急速に分解してその(カチオン性)成分になり、これらは更に分解される(例えば、オリゴペプチド)。これは、細胞質ゾル内で核酸カーゴの送達(deliberation)を支持する。細胞質ゾル内で小さいオリゴペプチド又はポリマーに分解するため、高分子オリゴペプチド又はポリマーについて公知であるような、例えば、高分子ポリアルギニンからの毒性はまったく観察されない。
【0123】
したがって、ポリマー担体カーゴ複合体のポリマー担体は、任意選択により、本明細書で定義される更なる成分と一緒に、上記に定義されるカチオン性又はポリカチオン性のペプチド、タンパク質、又は(非ペプチド性)ポリマーから選択される、異なる(短い)カチオン性又はポリカチオン性のペプチド、タンパク質、又はポリマーを含むことができる。
【0124】
更に、上記に定義したポリマー担体カーゴ複合体のポリマー担体、より好ましくは、ジスルフィド架橋を介してポリマー担体の基礎を形成している、異なる(短い)カチオン性又はポリカチオン性のペプチド、又は(非ペプチド性)ポリマーの少なくとも1つは、好ましくはジスルフィド架橋の前に、少なくとも1つの更なる成分で修飾することができる。あるいは、ポリマー担体自体を、少なくとも1つの更なる成分で修飾することができる。これはまた、一般的に、ジスルフィド架橋を介して、上記に定義した他の(短い)カチオン性又はポリカチオン性ペプチドと一緒にポリマー担体ジスルフィド(polymeric carrier disulfide)を形成する、少なくとも1つの更なる成分を任意選択により含むことができる。
【0125】
上記に定義したカチオン性又はポリカチオン性のペプチド又は(非ペプチド性)ポリマーの修飾を可能にするために、ポリマー担体の成分のそれぞれは(好ましくはジスルフィド架橋の前に既に)、本明細書で定義されるこのような更なる成分の結合を可能にする、少なくとも1つの更なる機能的部分も含有することができる。このような機能的部分は、例えば、アミド形成(例えば、カルボン酸、スルホン酸、アミンなど)によって、マイケル付加(例えば、マレインイミド部分、α,β不飽和カルボニルなど)によって、クリック化学(例えば、アジド若しくはアルキン)によって、アルケン/アルキンメタセシス(例えば、アルケン、若しくはアルキン)、イミン形成若しくはヒドロゾン形成(アルデヒド、若しくはケトン、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、アミン)、複合体形成反応(アビジン、ビオチン、プロテインG)、又はS
n型置換反応を可能にする成分(例えば、ハロゲンアルカン、チオール、アルコール、アミン、ヒドラジン、ヒドラジド、スルホン酸エステル、オキシホスホニウム塩)、又は更なる成分の結合に利用することができる他の化学的な部分によって、更なる成分の結合を可能にする機能性、例えば、本明細書で定義される機能性から選択することができる。
【0126】
特に好適な実施形態によれば、ポリマー担体中に含有させることができ、又はポリマー担体カーゴ複合体のポリマー担体の基礎を形成している、異なる(短い)カチオン性若しくはポリカチオン性のペプチド若しくは(非ペプチド性)ポリマーを修飾するのに使用することができる更なる成分は、アミノ酸成分(AA)であり、これは、例えば、本明細書で定義されるポリマー担体の生物物理学的/生化学的特性を改変することができる。本発明によれば、アミノ酸成分(AA)は、好ましくは、約1〜100の範囲内の、好ましくは、約1〜50の範囲内の、より好ましくは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、若しくは15〜20を含む数から選択され、又は前述の値の任意の2つによって形成される範囲から選択することができるいくつかのアミノ酸を含む。この文脈において、アミノ酸成分(AA)のアミノ酸は、互いに独立して選ぶことができる。例えば、ポリマー担体中に2つ以上の(AA)成分が存在する場合、これらは、互いに同じであっても、異なっていてもよい。
【0127】
アミノ酸成分(AA)は、−SH含有部分を含有することができ、又はこの部分によって隣接されている(例えば、末端に)場合があり、この−SH含有部分は、本明細書で定義されるポリマー担体中に、ジスルフィド結合を介してこの成分(AA)を導入することを可能にする。−SH含有部分がシステインを表す特定の場合では、アミノ酸成分(AA)は、−Cys−(AA)−Cys−と読むこともでき、ここで、Cysは、システインを表し、ジスルフィド結合に必要な−SH−部分を提供する。−SH含有部分は、カチオン性成分又はその成分のいずれかについて上記に示した修飾又は反応のいずれかを使用して、アミノ酸成分(AA)中に導入することもできる。
【0128】
更に、例えば、アミノ酸成分(AA)が2つの更なる成分の間のリンカーとして(例えば、2つのカチオン性ポリマーの間のリンカーとして)使用される場合、アミノ酸成分(AA)は、ジスルフィド結合を介して2つの機能性部に結合することを可能にするために、例えば、式HS−(AA)−SHによって表される形態で、2つの−SH−部分(又は更に多く)が備わっている場合がある。この場合、1つの−SH部分は、当技術分野で公知の保護基を使用して、第1のステップで保護され、式HS−(AA)−S−保護基のアミノ酸成分(AA)をもたらすことが好ましい。次いで、アミノ酸成分(AA)は、ポリマー担体の更なる成分に結合することによって、保護されていない−SH部分を介して、第1のジスルフィド結合を形成することができる。次いで、保護された−SH−部分は、一般的に、脱保護され、ポリマー担体の更なる成分の更なる遊離−SH−部分に結合されることによって、第2のジスルフィド結合を形成する。
【0129】
あるいは、アミノ酸成分(AA)は、ポリマー担体の他の成分について既に上述した他の機能性が備わっている場合があり、これは、アミノ酸成分(AA)が、ポリマー担体の成分のいずれかに結合することを可能にする。
【0130】
アミノ酸成分(AA)がポリマー担体にジスルフィド結合を介して連結される実施形態においては、ジスルフィド連結は3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジチオール(DODT)架橋剤などの架橋剤を介して実現されない。
【0131】
したがって、アミノ酸成分(AA)は、ジスルフィド連結を使用して、又は使用せずにポリマー担体の更なる成分に結合している場合がある。ジスルフィド連結を使用しない結合は、上述した反応のいずれかによって、好ましくは、本明細書で定義されるアミド(amid)化学を使用して、アミノ酸成分(AA)をポリマー担体の他の成分に結合させることによって達成することができる。望まれる場合、又は必要な場合、アミノ酸成分(AA)の他の末端、例えば、N末端又はC末端を、別の成分、例えば、リガンドLにカップリングさせるのに使用することができる。この目的のために、アミノ酸成分(AA)の他の末端は、更なる機能性、例えば、クリック化学を介して他の成分を添加するのに使用することができる、例えば、アルキン(alkyn)種(上記を参照)を含み、又は含むように修飾されていることが好ましい。リガンドが酸不安定結合を介して結合している場合、この結合は、エンドソーム内で切断されることが好ましく、ポリマー担体は、その表面でアミノ酸成分(AA)を提示する。
【0132】
アミノ酸成分(AA)は、上記に定義したポリマー担体の更なる成分として、例えば、カチオン性成分同士間のリンカーとして、例えば、1つのカチオン性ペプチドと更なるカチオン性ペプチドの間のリンカーとして、1つのカチオン性ポリマーと更なるカチオン性ポリマーの間のリンカーとして、1つのカチオン性ペプチドとカチオン性ポリマーの間のリンカーとして(好ましくは、すべて本明細書で定義された)、又は例えば、側鎖、SH−部分を介して、若しくは本明細書で定義される更なる部分を介して、例えば、アミノ酸成分(AA)をポリマー担体又はその成分に結合させることによって(したがって、アミノ酸成分(AA)は、修飾されていることが好ましい)、ポリマー担体の追加の成分として存在することができる。
【0133】
更なる特に好適な選択肢によれば、アミノ酸成分(AA)は、ポリマー担体、特に、上記に定義したポリマー担体中のカチオン性成分の含量を改変するのに使用することができる。
【0134】
この文脈において、ポリマー担体中のカチオン性成分の含量は、少なくとも10%、20%、若しくは30%、好ましくは少なくとも40%、より好ましくは、少なくとも50%、60%、若しくは70%、しかしやはり好ましくは、少なくとも80%、90%、又は更に、95%、96%、97%、98%、99%、若しくは100%、最も好ましくは、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、若しくは100%であり、又は約30%〜100%の範囲内、より好ましくは、約50%〜100%の範囲内、更により好ましくは、約70%〜100%の範囲内、例えば、70、80、90、若しくは100%、又は前述の値の任意の2つによって形成される範囲内であることが好ましく、ただし、ポリマー担体中のすべての成分の含量は、100%である。
【0135】
本発明の文脈において、アミノ酸成分(AA)は、以下の選択肢から選択することができる。
【0136】
第1の選択肢によれば、アミノ酸成分(AA)は、芳香族アミノ酸成分(AA)とすることができる。本発明のポリマー担体中に芳香族アミノ酸成分(AA)として芳香族アミノ酸又は配列を組み込むことにより、ポリマー担体分子のカチオン性に帯電した配列による、ポリマー担体のリン酸骨格への結合と対照的に、芳香族アミノ酸と核酸カーゴの塩基との相互作用により、ポリマー担体の核酸への異なる(第2の)結合が可能になる。この相互作用は、例えば、インターカレーションによって、副溝結合又は主溝結合によって起こり得る。この種類の相互作用は、in vivoで細胞外基質内に主に見出されるアニオン性錯体形成パートナー(例えば、ヘパリン、ヒアルロン酸)による脱凝縮を起こす傾向がなく、また、塩の効果にそれほど感受性でない。
【0137】
この目的のために、芳香族アミノ酸成分(AA)中のアミノ酸は、同じ、又は異なる芳香族アミノ酸から選択する、例えば、Trp、Tyr、又はPheから選択することができる。
【0138】
更に、芳香族アミノ酸成分(AA)は、−SH含有部分を含有することができ、又はこの部分によって隣接されている場合があり、この−SH含有部分は、上記に定義したポリマー担体中の更なる部分として、例えば、リンカーとして、ジスルフィド結合を介してこの成分を導入することを可能にする。このような−SH含有部分は、本明細書で定義される1つの成分を、本明細書で定義される更なる成分にカップリングさせるのに適した、本明細書で定義される任意の部分とすることができる。例として、このような−SH含有部分は、システインとすることができる。
【0139】
更に、芳香族アミノ酸成分(AA)は、芳香族アミノ酸成分(AA)中のTrp、Tyr、及びPheのより長い配列の構造ブレイカーとして機能を果たすことができる少なくとも1つのプロリン、好ましくは2つ、3つ、又はそれ以上のプロリンを含有し、又は表すことができる。
【0140】
第2の選択肢によれば、アミノ酸成分(AA)は、親水性の(且つ、好ましくは帯電していない極性の)アミノ酸成分(AA)とすることができる。本発明のポリマー担体中に、親水性の(且つ、好ましくは帯電していない極性の)アミノ酸成分(AA)として、親水性の(且つ、好ましくは帯電していない極性の)アミノ酸を組み込むことにより、核酸カーゴへのより柔軟な結合が可能になる。これは、核酸カーゴをより有効に凝縮し、したがって、ヌクレアーゼ及び望まれない脱凝縮に対するより良好な保護をもたらす。これはまた、望まれる場合、又は必要な場合、担体全体にわたるカチオン性電荷の低減、及びこの文脈において、より良好に調整された結合特性を呈する(長い)ポリマー担体の提供を可能にする。
【0141】
この目的のために、親水性の(且つ、好ましくは帯電していない極性の)アミノ酸成分(AA)中のアミノ酸は、同じ、又は異なる親水性の(且つ、好ましくは帯電していない極性の)アミノ酸から選択する、例えば、Thr、Ser、Asn、又はGlnから選択することができる。
【0142】
更に、親水性の(且つ、好ましくは帯電していない極性の)アミノ酸成分(AA)は、−SH含有部分を含有することができ、又はこの部分によって隣接されている場合があり、この−SH含有部分は、上記一般式(I)の更なる部分として、例えば、リンカーとして、ジスルフィド結合を介してこの成分を導入することを可能にする。このような−SH含有部分は、本明細書で定義される1つの成分を、本明細書で定義される更なる成分にカップリングさせるのに適した、本明細書で定義される任意の部分とすることができる。例として、このような−SH含有部分は、システインとすることができる。
【0143】
更に、親水性の(且つ、好ましくは帯電していない極性の)アミノ酸成分(AA)は、親水性の(且つ、好ましくは帯電していない極性の)アミノ酸成分(AA)中のSer、Thr、及びAsnのより長い配列の構造ブレイカーとして機能を果たすことができる少なくとも1つのプロリン、好ましくは2つ、3つ、又はそれ以上のプロリンを含有することができる。
【0144】
第3の選択肢によれば、アミノ酸成分(AA)は、親油性(lipohilic)アミノ酸成分(AA)とすることができる。本発明のポリマー担体中に親油性アミノ酸成分(AA)として親油性のアミノ酸又は配列を組み込むことにより、核酸カーゴ及び/又は複合体を形成する場合、ポリマー担体とその核酸カーゴのより強い凝縮が可能になる。これは特に、ポリマー担体の1つ又は複数のポリマー鎖、特に、親油性アミノ酸成分(AA)の親油性セクションと核酸カーゴとの相互作用によるものである。この相互作用は、好ましくは、ポリマー担体とその核酸カーゴの間の複合体に追加の安定性を加えることになる。この安定化は、異なるポリマー鎖同士間の非共有結合性架橋のようなものと何らかの形で匹敵し得る。特に水性環境において、この相互作用は、一般的に強く、著しい効果をもたらす。
【0145】
この目的のために、親油性アミノ酸成分(AA)中のアミノ酸は、同じ、又は異なる親油性アミノ酸から選択する、例えば、Leu、Val、Ile、Ala、Metから選択することができる。
【0146】
更に、親油性アミノ酸成分(AA)は、−SH含有部分を含有することができ、又はこの部分によって隣接されている場合があり、この−SH含有部分は、上記ポリマー担体の更なる部分として、例えば、リンカーとして、ジスルフィド結合を介してこの成分を導入することを可能にする。このような−SH含有部分は、本明細書で定義される1つの成分を、本明細書で定義される更なる成分にカップリングさせるのに適した、本明細書で定義される任意の部分とすることができる。例として、このような−SH含有部分は、システインとすることができる。
【0147】
更に、親油性アミノ酸成分(AA)は、親油性アミノ酸成分(AA)中のLeu、Val、Ile、Ala、及びMetのより長い配列の構造ブレイカーとして機能を果たすことができる少なくとも1つのプロリン、好ましくは2つ、3つ、又はそれ以上のプロリンを含有することができる。
【0148】
最後に、第4の選択肢によれば、アミノ酸成分(AA)は、弱塩基性アミノ酸成分(AA)とすることができる。本発明のポリマー担体中に弱塩基性アミノ酸成分(AA)として弱塩基性のアミノ酸又は配列を組み込むと、プロトンスポンジとして機能を果たすことができ、エンドソームエスケープ(エンドソーム放出とも呼ばれる)(プロトンスポンジ効果)を促進する。このような弱塩基性アミノ酸成分(AA)を組み込むと、好ましくは、トランスフェクション効率が増強される。
【0149】
この目的のために、弱塩基性アミノ酸成分(AA)中のアミノ酸は、同じ、又は異なる弱いアミノ酸から選択する、例えば、ヒスチジン又はアスパルテート(アスパラギン酸)から選択することができる。
【0150】
更に、弱塩基性アミノ酸成分(AA)は、−SH含有部分を含有することができ、又はこの部分によって隣接されている場合があり、この−SH含有部分は、上記一般式(I)の更なる部分として、例えば、リンカーとして、ジスルフィド結合を介してこの成分を導入することを可能にする。このような−SH含有部分は、本明細書で定義される1つの成分を、本明細書で定義される更なる成分にカップリングさせるのに適した、本明細書で定義される任意の部分とすることができる。
【0151】
更に、弱塩基性アミノ酸成分(AA)は、弱塩基性アミノ酸成分(AA)中のヒスチジン又はアスパルテート(アスパラギン酸)のより長い配列の構造ブレイカーとして機能を果たすことができる少なくとも1つのプロリン、好ましくは2つ、3つ、又はそれ以上のプロリンを含有することができる。
【0152】
第5の選択肢によれば、アミノ酸成分(AA)は、シグナルペプチド又はシグナル配列、局在化シグナル若しくは配列、核局在化シグナル若しくは配列(NLS)、抗体、細胞透過性ペプチド(例えば、TAT)などとすることができる。このようなアミノ酸成分(AA)は、(可逆性の)ジスルフィド結合を介して、ポリマー担体、又はポリマー担体の別の成分に結合していることが好ましい。この文脈において、シグナルペプチド又はシグナル配列、局在化シグナル若しくは配列、核局在化シグナル若しくは配列(NLS)、抗体、細胞透過性ペプチド(例えば、TAT)などは、少なくとも1つの−SH−部分を更に含む。この文脈において、シグナルペプチド、局在化シグナル若しくは配列、又は核局在化シグナル若しくは配列(NLS)は、特定の標的細胞(例えば、肝実質細胞又は抗原提示細胞)に、本発明のポリマー担体カーゴ複合体を向けるのに使用することができ、好ましくは、特定の標的、例えば、細胞内、核内、エンドソームコンパートメント、ミトコンドリアの基質についての配列、原形質膜についての局在化配列、ゴルジ体、核、細胞質、及び細胞骨格(cytosceleton)についての局在化配列内などへのポリマー担体のトランスローカリゼーション(translocalization)を可能にする。このようなシグナルペプチド、局在化シグナル若しくは配列又は核局在化シグナルは、本明細書で定義された核酸、好ましくはRNA又はDNA、より好ましくはshRNA又はpDNAのいずれかの、例えば、核への輸送に使用することもできる。それに限定されることなく、このようなシグナルペプチド、局在化シグナル若しくは配列又は核局在化シグナルは、例えば、小胞体に関する局在化配列を含むこともできる。本明細書で定義される分泌性シグナルペプチドの例として、それに限定されることなく、古典的又は非古典的MHC分子のシグナル配列(例えば、MHC I分子及びMHC II分子の、例えば、MHCクラスI分子HLA−A
*0201のシグナル配列)、本明細書で定義されるサイトカイン又は免疫グロブリンのシグナルペプチド、本明細書で定義される免疫グロブリン又は抗体のインバリアント鎖のシグナルペプチド、Lamp1、タパシン、Erp57、カルレティキュリン、カルネキシン、及び更なる膜関連タンパク質の、又は小胞体(ER)若しくはエンドソーム−リソソームコンパートメントに付随するタンパク質のシグナルペプチドが挙げられる。特に好ましくは、MHCクラスI分子HLA−A
*0201のシグナルペプチドを、本発明によって使用することができる。このような追加の成分は、例えば、カチオン性ポリマー、又は本明細書で定義されるポリマー担体の任意の他の成分に結合することができる。このシグナルペプチド、局在化シグナル若しくは配列、又は核局在化シグナル若しくは配列(NLS)は、(可逆性の)ジスルフィド結合を介してポリマー担体、又はポリマー担体の別の成分に結合していることが好ましい。この目的のために、(AA)成分は、本明細書で定義される少なくとも1つの−SH部分を更に含む。ポリマー担体の成分のいずれかへの結合は、好ましくは、ポリマー担体の成分のいずれかの側鎖を介した酸不安定結合を使用しても達成することができ、酸不安定結合は、より低いpH値、例えば、本明細書で定義される生理的pH値で追加の成分を脱離又は放出することを可能にする。
【0153】
更に、別の選択肢によれば、アミノ酸成分(AA)は、機能的なペプチド又はタンパク質とすることができ、これは、それなりにポリマー担体の機能性を調節することができる。アミノ酸成分(AA)としてのこのような機能的なペプチド又はタンパク質は、本明細書で定義される、例えば、治療的に活性なタンパク質として以下に定義される任意のペプチド又はタンパク質を含むことが好ましい。一選択肢によれば、このような更なる機能的なペプチド又はタンパク質は、輸送のためのいわゆる細胞透過性ペプチド(CPP)又はカチオン性ペプチドを含むことができる。特に好適なのはCPPであり、これは、エンドソーム内のpH媒介コンフォメーション変化を誘導し、リポソームの脂質層内に挿入することによって、エンドソームからのポリマー担体(核酸との複合体中の)の放出を改善する。輸送のためのこれらの細胞透過性ペプチド(CPP)又はカチオン性ペプチドとして、それに限定されることなく、プロタミン、ヌクレオリン、スペルミン、又はスペルミジン、オリゴL−リシン若しくはポリL−リシン(PLL)、塩基性ポリペプチド、オリゴアルギニン若しくはポリアルギニン、細胞透過性ペプチド(CPP)、トランスポータンなどのキメラCPP、又はMPGペプチド、HIV結合ペプチド、Tat、HIV−1 Tat(HIV)、Tat誘導ペプチド、ペネトラチンファミリーのメンバー、例えば、ペネトラチン、アンテナペディア誘導ペプチド(特にDrosophila antennapedia由来)、pAntp、pIslなど、抗菌剤由来CPP、例えば、ブフォリン−2、Bac715−24、SynB、SynB(1)、pVEC、hCT由来ペプチド、SAP、MAP、KALA、PpTG20、ロリゴメレ、FGF、ラクトフェリン、ヒストン、VP22由来ペプチド若しくはVP22類似体ペプチド、HSV、VP22(Herpes simplex)、MAP、KALA、又はタンパク質トランスダクションドメイン(PTD)、PpT620、プロリンリッチペプチド、アルギニンリッチペプチド、リシンリッチペプチド、Pep−1、L−オリゴマー、カルシトニンペプチド(複数可)などを挙げることができる。このようなアミノ酸成分(AA)はまた、本明細書で定義されるポリマー担体の任意の成分に結合することができる。これは、(可逆性の)ジスルフィド結合を介して、ポリマー担体、又はポリマー担体の別の成分に結合していることが好ましい。上記目的のために、アミノ酸成分(AA)は、本明細書で定義される少なくとも1つの−SH部分を含むことが好ましい。ポリマー担体の成分のいずれかへの結合は、好ましくは、ポリマー担体の成分のいずれかの側鎖を介したSH−部分又は酸不安定結合を使用しても達成することができ、これは、より低いpH値、例えば、本明細書で定義される生理的pH値で追加の成分を脱離又は放出することを可能にする。
【0154】
最後の選択肢によれば、アミノ酸成分(AA)は、細胞内で任意の好都合な機能を実行することができる任意のペプチド又はタンパク質からなる場合がある。特に好適なのは、治療的に活性なタンパク質若しくはペプチドから、抗原、例えば、腫瘍抗原、病原性抗原(動物抗原、ウイルス抗原、原虫抗原、細菌性抗原、アレルギー抗原)、自己免疫抗原、若しくは更なる抗原から、アレルゲンから、抗体から、免疫賦活性のタンパク質若しくはペプチドから、抗原特異的T細胞受容体から、又はコード核酸について以下に定義される特定の(治療的)用途に適した任意の他のタンパク質若しくはペプチドから選択されるペプチド又はタンパク質である。特に好ましいのは、本明細書に定義される少なくとも1つの抗原(感染症と関連する病原体に由来する抗原;アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連する抗原;自己免疫疾患と関連する抗原;又はがん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原)に由来するペプチドエピトープである。
【0155】
アミノ酸成分(AA)がポリマー担体カーゴ複合体、特に、ポリマー担体に共有的に結合される事象においては、アミノ酸成分(AA)は、好ましくはオボアルブミン又はオボアルブミンの断片ではない。好ましくは、アミノ酸成分は、オボアルブミン又はオボアルブミンの断片ではない。
【0156】
アミノ酸成分のペプチド性質のため、ペプチド、タンパク質、又はその断片、変異体及び誘導体の定義もまたそれに応じて適用され、明示的に包含される。
【0157】
更に、前記(AA)成分を、当業者に公知のあらゆる方法により、又は組換えペプチド若しくはタンパク質産生により、又は本明細書に記載のペプチド合成により調製することができる。
【0158】
ポリマー担体は、上述したカチオン性若しくはポリカチオン性のペプチド、タンパク質、若しくはポリマー、又は更なる成分、例えば、(AA)のうちの少なくとも1つを含むことができ、ここで上記選択肢のいずれも、互いに組み合わせることができ、これらの−SH−部分を介した重合縮合反応でこれらを重合することによって形成することができる。
【0159】
別の実施形態によれば、ポリマー担体カーゴ複合体のポリマー担体、或いはこのポリマー担体の、例えば、上述したカチオン性若しくはポリカチオン性のペプチド、タンパク質、若しくはポリマー、又は更なる成分、例えば、(AA)の1つの成分は、リガンド、好ましくは、炭水化物、より好ましくは、糖、更により好ましくは、マンノースで更に修飾することができる。このリガンドは、(可逆性の)ジスルフィド結合を介して、又はマイケル付加を介して、ポリマー担体又はポリマー担体の成分に結合していることが好ましい。リガンドがジスルフィド結合によって結合している場合、このリガンドは、少なくとも1つの−SH−部分を更に含む。これらのリガンドは、特定の標的細胞(例えば、肝実質細胞又は抗原提示細胞)に、ポリマー担体カーゴ複合体に向けるのに使用することができる。この文脈において、特にワクチン接種又はアジュバントの目的にとって、樹状細胞が標的である場合、マンノースがリガンドとして特に好適である。
【0160】
本発明の更なる実施形態によれば、ポリマー担体カーゴ複合体は、−SH部分を含まない、上記に定義した(AA)成分を含むことができる。これらの(AA)成分は、少なくとも1つの核酸分子の複合体形成反応の前、又は間に添加することができる。それによって、(AA)成分(複数可)は、(共有結合性の)重合によってポリマー担体自体中に(AA)成分(複数可)を含めることなく、ポリマー担体カーゴ複合体中に(非共有結合的に)組み込まれる。
【0161】
特定の一実施形態によれば、ポリマー担体カーゴ複合体全体は、第1ステップで、上述したカチオン性若しくはポリカチオン性のペプチド、タンパク質、若しくはポリマー、又は更なる成分、例えば、(AA)を(これらの少なくとも1つを)、これらの−SH−部分を介して重合縮合し、第2ステップで、核酸をこのようなポリマー担体と複合体形成することによって形成することができる。したがって、ポリマー担体は、少なくとも1つ又は更に多くの数の同じ、又は異なる上記に定義したカチオン性若しくはポリカチオン性のペプチド、タンパク質、若しくはポリマー、又は更なる成分、例えば、(AA)を含有することができ、この数は、上記範囲によって決められることが好ましい。
【0162】
代替の特定の一実施形態によれば、ポリマー担体カーゴ複合体は、核酸カーゴを(in situ調製された)ポリマー担体と複合体形成するのと同時に、上述したカチオン性若しくはポリカチオン性のペプチド、タンパク質、若しくはポリマー、又は更なる成分、例えば、(AA)の少なくとも1つの、これらの−SH−部分を介した重合縮合を実施することによって形成される。同様に、ポリマー担体は、したがってこの場合でも、少なくとも1つ又は更に多くの数の同じ、又は異なる上記に定義したカチオン性若しくはポリカチオン性のペプチド、タンパク質、若しくはポリマー、又は更なる成分、例えば、(AA)を含有することができ、この数は、上記範囲によって決められることが好ましい。
【0163】
ポリマー担体カーゴ複合体は、カーゴとして、少なくとも1つの核酸(分子)を更に含む。本発明の文脈において、このような核酸分子は、例えば、任意の(一本鎖若しくは二本鎖)DNA、好ましくは、それに限定されることなく、例えば、ゲノムDNA、一本鎖DNA分子、二本鎖DNA分子、コードDNA、DNAプライマー、DNAプローブ、免疫賦活性DNA、(短い)DNAオリゴヌクレオチド((短い)オリゴデオキシリボヌクレオチド(oligodesoxyribonucleotide))から選択される任意の適当な核酸とすることができ、又は例えば、任意のPNA(ペプチド核酸)から選択することができ、又は例えば、任意の(一本鎖若しくは二本鎖)RNA、好ましくは、それに限定されることなく、(短い)RNAオリゴヌクレオチド((短い)オリゴリボヌクレオチド)、コードRNA、メッセンジャーRNA(mRNA)、免疫賦活性RNA、低分子干渉RNA(siRNA)、アンチセンスRNA、マイクロRNA、核内低分子RNA(snRNA)、小ヘアピン(sh)RNA、若しくはリボスイッチ、リボザイム、又はアプタマーなどから選択することができる。ポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子は、リボソームRNA(rRNA)、トランスファーRNA(tRNA)、メッセンジャーRNA(mRNA)、又はウイルスRNA(vRNA)とすることもできる。ポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子は、RNAであることが好ましい。より好ましくは、ポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子は、(直鎖状の)一本鎖RNA、更により好ましくは、mRNA又は免疫賦活性RNAである。本発明の文脈において、mRNAは、一般的に、いくつかの構造要素、例えば、任意選択の5’−CAP構造、任意選択の5’−UTR領域、後にコード領域が続く、上流に位置したリボソーム結合部位、後にポリA末端(及び/又はポリC末端)が続く場合のある、任意選択の3’−UTR領域から構成されるRNAである。mRNAは、モノシストロン性、ジシストロン性、又は更にはマルチシストロン性のRNA、すなわち、1つ、2つ、又はそれ以上のタンパク質又はペプチドのコード配列を担持するRNAとして存在し得る。ジシストロン性、又は更にはマルチシストロン性のmRNA中のこのようなコード配列は、例えば、本明細書で定義される少なくとも1つのIRES配列によって離されている場合がある。
【0164】
更に、ポリマー担体カーゴ複合体の核酸は、一本鎖若しくは二本鎖の核酸(分子)(これらも2本の一本鎖の核酸(複数可)(分子)の非共有結合性会合により核酸(分子)とみなすことができる)、又は少なくとも部分的に自己相補的である部分的に二本鎖若しくは部分的に一本鎖の核酸(これらの部分的に二本鎖又は部分的に一本鎖の核酸分子はともに、一般的に、1本のより長い一本鎖の核酸分子と1本のより短い一本鎖の核酸分子によって、若しくは長さがほぼ等しい2本の一本鎖核酸分子によって形成され、ここで、一方の一本鎖核酸分子は、他方の一本鎖核酸分子と部分的に相補性であり、したがって、両方は、この領域で二本鎖の核酸分子、すなわち、部分的に二本鎖若しくは部分的に一本鎖の核酸(分子)を形成する)とすることができる。好ましくは、核酸(分子)は、一本鎖核酸分子とすることができる。更に、核酸(分子)は、環状又は直鎖状の核酸分子、好ましくは直鎖状核酸分子とすることができる。
【0165】
一選択肢によれば、ポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子は、コード核酸、例えば、DNA又はRNAとすることができる。このようなコードDNA又はコードRNAは、本明細書で定義される任意のDNA又はRNAとすることができる。好ましくは、このようなコードDNA又はコードRNAは、一本鎖若しくは二本鎖のDNA若しくはRNA、より好ましくは一本鎖のDNA若しくはRNA、及び/又は環状若しくは直鎖状のDNA若しくはRNA、より好ましくは直鎖状のDNA若しくはRNAとすることができる。更により好ましくは、コードDNA又はコードRNAは、(直鎖状の)一本鎖のDNA又はRNAとすることができる。最も好ましくは、本発明による核酸分子は、((直鎖状の)一本鎖の)メッセンジャーRNA(mRNA)とすることができる。このようなmRNAは、モノシストロン性、ジシストロン性、又は更にはマルチシストロン性のRNA、すなわち、1つ、2つ、又はそれ以上のタンパク質又はペプチドのコード配列を担持するRNAとして存在し得る。ジシストロン性、又は更にはマルチシストロン性のmRNA中のこのようなコード配列は、例えば、本明細書で定義される少なくとも1つのIRES配列によって離されている場合がある。
【0166】
コード核酸:
ポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子は、それに制限されることなく、例えば、アジュバントタンパク質を含めた治療的に活性なタンパク質若しくはペプチドから、抗原、例えば、腫瘍抗原、病原性抗原(例えば、動物抗原、ウイルス抗原、原虫抗原、細菌性抗原から選択される)、アレルギー抗原、自己免疫抗原、若しくは更なる抗原から、アレルゲンから、抗体から、免疫賦活性のタンパク質若しくはペプチドから、抗原特異的T細胞受容体から、又は特定の(治療的)用途に適した任意の他のタンパク質若しくはペプチドから選択することができるタンパク質又はペプチドをコードすることができ、ここで、コード核酸は、細胞、組織、又は生物内に輸送することができ、タンパク質は、この細胞、組織、又は生物内で引き続いて発現され得る。この文脈において、コード核酸は、本明細書に定義されるシグナルペプチドを更にコードしてもよい。
【0167】
a)治療的に活性なタンパク質
本発明の文脈において、治療的に活性なタンパク質又はペプチドは、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子によってコードされ得る。治療的に活性なタンパク質は、治癒に対する効果を有し、好ましくは本明細書で定義される疾患を予防的に防ぎ、若しくは治療的に処置するタンパク質として本明細書で定義され、又は、個体が必要とするタンパク質である。これらは、先行技術から当業者に公知の、任意の天然に存在し、又は合成的に設計された組換えタンパク質又は単離タンパク質から選択することができる。それに制限されることなく、治療的に活性なタンパク質は、細胞内でシグナル伝達を刺激又は阻害することができるタンパク質、例えば、サイトカイン、リンホカイン、モノカイン、増殖因子、受容体、シグナル伝達分子、転写因子など;抗凝固剤;抗トロンビン;抗アレルギータンパク質;アポトーシス因子若しくはアポトーシス関連タンパク質、治療的活性酵素及び任意の後天性疾患若しくは任意の遺伝性疾患と関連があるか、又は任意の後天性疾患若しくは任意の遺伝性疾患の処置にとって好ましい任意のタンパク質若しくはペプチドを含むことができる。
【0168】
本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子によってコードされ得る治療的に活性なタンパク質は、アジュバントタンパク質とすることもできる。この文脈において、アジュバントタンパク質は、本明細書で定義される先天性免疫応答を誘発することができる任意のタンパク質として理解されることが好ましい。好ましくは、このような先天性免疫応答は、パターン認識受容体、例えば、ヒトTLR1〜TLR10又はマウストール様受容体(TLR)TLR1〜TLR13から選択されるトール様受容体を含めたトール様受容体ファミリーから選択される受容体などの活性化を含む。より好ましくは、アジュバントタンパク質は、ヒトアジュバントタンパク質から、又はそれに限定されることなく、細菌タンパク質、原虫タンパク質、ウイルスタンパク質、又は真菌タンパク質からなる群から選択される病原性アジュバントタンパク質、動物タンパク質から、特に、細菌性アジュバントタンパク質から選択される。更に、アジュバント効果に関与するヒトタンパク質(例えば、パターン認識受容体のリガンド、パターン認識受容体、シグナル伝達経路のタンパク質、転写因子、又はサイトカイン)をコードする核酸も、同様に使用することができる。
【0169】
b)抗原
本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子は、或いは抗原をコードすることができる。本発明の文脈において、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子によってコードされる抗原は、一般的に、上記定義に入る任意の抗原、抗原エピトープ、又は抗原ペプチド、より好ましくは、タンパク質抗原及びペプチド抗原、例えば、腫瘍抗原、アレルギー抗原、自己免疫性自己抗原(auto−immune self−antigen)、病原性抗原などを含む。特に、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子によってコードされる抗原は、細胞の外側で生成される抗原、より一般的には、宿主生物体(例えば、ヒト)自体に由来するのではなく(すなわち、非自己抗原)、宿主生物体の外側の宿主抗原に由来する抗原、例えば、ウイルス抗原、細菌性抗原、真菌抗原、原生動物(protozoological)抗原、動物抗原、アレルギー抗原などとすることができる。アレルギー抗原(allergenic antigen)(アレルギー抗原((allergy antigen))は、一般的に、ヒトにおいてアレルギーを引き起こす抗原であり、ヒト又は他の源に由来し得る。更に、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子によってコードされる抗原は、その上、細胞、組織、又は体の内部で生成される抗原とすることができる。このような抗原には、宿主生物体(例えば、ヒト)自体に由来する抗原、例えば、自己免疫性自己抗原などの腫瘍抗原、自己抗原(self−antigen)又は自己抗原(auto−antigen)が含まれ、しかし、宿主生物体の外側の宿主細胞に最初に由来したが、例えば、(プロテアーゼ)分解、代謝などによって体、組織、又は細胞の内部で断片化又は分解される、本明細書で定義される(非自己)抗原も含まれる。この文脈において、ポリマー担体カーゴ複合体に含まれる核酸カーゴによりコードされる抗原は、少なくとも1つの抗原、本発明の医薬組成物の第2の成分について以下に記載のように定義される。
【0170】
この文脈において特に好ましいのは、核酸カーゴによりコードされる抗原又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかが、第2の成分として本発明の医薬組成物中に含まれるような本明細書に定義される少なくとも1つの抗原と同じ抗原であることである。しかしながら、代替的な実施形態においては、核酸カーゴによりコードされる抗原又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかは、第2の成分として本発明の医薬組成物中に含まれるような本明細書に定義される少なくとも1つの抗原と異なる抗原である。抗原が核酸カーゴによってコードされる特定の場合、核酸分子は、ポリマー担体と一緒になって、非特異的先天性免疫応答を誘導するためのアジュバント又は免疫賦活剤として働くが、核酸カーゴにより発現されるコードされたタンパク質又はペプチド抗原は抗原特異的適応免疫応答を誘導するための抗原として働く。
【0171】
c)抗体
更なる選択肢によれば、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子は、抗体又は抗体断片をコードすることができる。本発明によれば、このような抗体は、当技術分野で公知の任意の抗体、例えば、任意の組換えで産生される抗体又は天然に存在する抗体、特に、治療目的、診断目的、若しくは科学目的に適した抗体、又は特定のがん疾患に関係して同定された抗体から選択することができる。本明細書において、用語「抗体」は、その最も広い意味で使用され、特にモノクローナル抗体及びポリクローナル抗体(アゴニスト抗体、アンタゴニスト抗体、及び阻止抗体又は中和抗体を含む)、並びに多エピトープ特異性を有する抗体種をカバーする。本発明によれば、用語「抗体」は、一般的に、当技術分野で公知の任意の抗体(例えば、IgM、IgD、IgG、IgA、及びIgE抗体)、例えば、天然に存在する抗体、宿主生物体内での免疫化によって生成される抗体、天然に存在する抗体又は宿主生物体内での免疫化によって生成される抗体、及び当技術分野で公知の生体分子法によって組換えで産生される抗体から単離及び同定された抗体、並びにキメラ抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、二重特異性抗体、細胞内発現抗体(intrabody)、すなわち、細胞内で発現され、場合により特定の細胞コンパートメント内に局在化した抗体など、並びに上述の抗体の断片及び変異体を含む。一般に、抗体は、ともに可変ドメイン及び定常ドメインを有する軽鎖及び重鎖からなる。軽鎖は、N末端可変ドメイン、V
L、及びC末端定常ドメイン、C
Lからなる。対照的に、IgG抗体の重鎖は、例えば、N末端可変ドメイン、V
H、並びに3つの定常ドメイン、C
H1、C
H2、及びC
H3から構成される。
【0172】
本発明の文脈において、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子によってコードされる抗体は、好ましくは完全長抗体、すなわち、上述したように、完全な重鎖及び完全な軽鎖から構成される抗体を含むことができる。しかし、抗体断片、変異体、又は付加体などの抗体の誘導体も、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子によってコードされ得る。抗体断片は、上述の(完全長)抗体のFab、Fab’、F(ab’)
2、Fc、Facb、pFc’、Fd、及びFv断片から選択されることが好ましい。一般に、抗体断片は、当技術分野で公知である。例えば、Fab(「断片、抗原結合」)断片は、重鎖及び軽鎖のそれぞれの1つの定常ドメイン及び1つの可変ドメインから構成される。この2つの可変ドメインは、特異的抗原上のエピトープに結合する。2本の鎖は、ジスルフィド連結を介して接続されている。scFv(「単鎖可変断片」)断片は、例えば、一般的に、軽鎖及び重鎖の可変ドメインからなる。ドメインは、人工の連結、一般に、15〜25のグリシン、プロリン及び/又はセリン残基から構成されるペプチドなどのポリペプチド連結によって連結されている。
【0173】
本文脈において、抗体又は抗体断片の異なる鎖は、マルチシストロン性核酸分子によってコードされることが好ましい。あるいは、抗体又は抗体断片の異なる系統は、いくつかのモノシストロン性核酸(複数可)(配列)によってコードされる。
【0174】
siRNA:
更なる選択肢によれば、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子は、dsRNA、好ましくはsiRNAの形態である場合がある。dsRNA又はsiRNAは、特にRNA干渉の現象に関連して興味深い。RNA干渉(RNAi)のin vitro技法は、遺伝子発現の配列特異的抑制を誘因する二本鎖RNA分子(dsRNA)に基づく(Zamore(2001)Nat.Struct.Biol.9:746〜750;Sharp(2001)Genes Dev.5:485〜490:Hannon(2002)Nature 41:244〜251)。長いdsRNAを用いた哺乳動物細胞のトランスフェクションにおいて、プロテインキナーゼR及びRnaseLを活性化すると、例えば、インターフェロン応答などの非特異的効果が起きる(Starkら(1998)Annu.Rev.Biochem.67:227〜264;He及びKatze(2002)Viral Immunol.15:95〜119)。これらの非特異的効果は、より短い、例えば、21〜23merの、いわゆるsiRNA(低分子干渉RNA)が使用される場合回避され、その理由は、非特異的効果は、30bpより短いsiRNAによって誘因されないためである(Elbashirら(2001)Nature 411:494〜498)。
【0175】
したがって、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子は、17〜29、好ましくは19〜25の長さを有する二本鎖RNA(dsRNA)とすることができ、コードセクションであっても非コードセクションであっても、上文で(活性成分として)記載した(治療的に妥当な)タンパク質若しくは抗原、又は本明細書に記載される任意の更なるタンパク質の核酸分子のセクション、好ましくは、コードセクションと好ましくは少なくとも90%、より好ましくは95%、特に100%(dsRNAのヌクレオチドの)相補性である。このような核酸分子(のセクション)は、「標的配列」と本明細書で呼ばれる場合があり、本明細書で定義される任意の核酸分子、好ましくは、ゲノムDNA、cDNA、RNA、例えば、mRNAなどとすることができる。90%の相補性は、例えば、20ヌクレオチドの本明細書で記載されるdsRNAの長さでは、dsRNAが、標的配列の対応するセクションとまったく相補性を示さない2個以下のヌクレオチドを含有することを意味する。しかし、本発明によって使用される二本鎖RNAの配列は、その一般的な構造において、標的配列のセクションと完全に相補性であることが好ましい。この文脈において、ポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子は、一般構造5’−(N
17〜29)−3’を有し、好ましくは一般構造5’−(N
19〜25)−3’を有し、より好ましくは一般構造5’−(N
19〜24)−3’を有し、又は更により好ましくは一般構造5’−(N
21〜23)−3’を有するdsRNAとすることができ、ここで、それぞれの一般構造について、各Nは、好ましくは、標的配列のセクションの17〜29ヌクレオチドの連続数から選択され、その自然の順序で一般構造5’−(N
17〜29)−3’で存在する、標的配列のセクションの(好ましくは異なる)ヌクレオチドである。原理上は、標的配列中に存在する17〜29、好ましくは19〜25の塩基対の長さを有するすべてのセクションが、本明細書で定義されるdsRNAの調製に機能を果たすことができる。同様に、ポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子として使用されるdsRNAは、コード領域内、特に、標的配列の5’非コード領域内にない、上文で(活性成分として)記載した(治療的に妥当な)タンパク質又は抗原のヌクレオチド配列、例えば、したがって、制御機能を有する標的配列の非コード領域に向けることもできる。したがって、ポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子として使用されるdsRNAの標的配列は、標的配列の翻訳領域及び非翻訳領域、並びに/又は上文で記載したタンパク質若しくは抗原の制御要素の領域内にある場合がある。ポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子として使用されるdsRNAについての標的配列は、非翻訳配列と翻訳配列の重複領域内にある場合もある。特に、標的配列は、例えば、ゲノムDNA、cDNA、RNA、又はmRNAなどのコード領域の開始トリプレットの上流に少なくとも1つのヌクレオチドを含むことができる。
【0176】
免疫賦活性核酸:
a)免疫賦活性CpG核酸:
別の選択肢によれば、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子は、好ましくは、先天性免疫応答を誘導する(免疫賦活性)CpG核酸、特に、CpG−RNA又はCpG−DNAの形態である場合がある。本発明によって使用されるCpG−RNA又はCpG−DNAは、一本鎖CpG−DNA(ss CpG−DNA)、二本鎖CpG−DNA(dsDNA)、一本鎖CpG−RNA(ss CpG−RNA)、又は二本鎖CpG−RNA(ds CpG−RNA)とすることができる。本発明によって使用されるCpG核酸は、好ましくは、CpG−RNAの形態、より好ましくは、一本鎖CpG−RNA(ss CpG−RNA)の形態である。やはり好ましくは、このようなCpG核酸は、上述した長さを有する。好ましくは、CpGモチーフは、メチル化されていない。好ましい実施形態においては、CpG核酸は、特に、タンパク質又はペプチド抗原がオボアルブミン又はオボアルブミンの断片である場合、配列5’TCCATGACGTTCCTGACGTT−3’(配列番号123)からなるCpG−DNAではない。更に好ましい実施形態においては、CpG核酸は、配列番号123を含む配列ではない。好ましくは、CpG核酸は、CpG−DNAではない。本発明のいくつかの実施形態においては、ポリマー担体カーゴ複合体はCpG−DNAを含まず、好ましくはCpG核酸を含まない。本発明のいくつかの実施形態においては、医薬組成物はCpG−DNAを含まず、好ましくはCpG核酸を含まない。
【0177】
b)免疫賦活性RNA(isRNA):
同様に、更なる選択肢によれば、ポリマー担体カーゴ複合体の(免疫賦活性)核酸分子は、好ましくは、先天性免疫応答を誘発する免疫賦活性RNA(isRNA)の形態である場合がある。このような免疫賦活性RNAは、本明細書で定義される任意の(二本鎖又は一本鎖)RNA、例えば、コードRNAとすることができる。好ましくは、免疫賦活性RNAは、一本鎖、二本鎖、若しくは部分的に二本鎖のRNA、より好ましくは、一本鎖RNA、及び/又は環状若しくは直鎖状RNA、より好ましくは、直鎖状RNAとすることができる。より好ましくは、免疫賦活性RNAは、(直鎖状)一本鎖RNAとすることができる。更により好ましくは、免疫賦活性RNAは、(長い)(直鎖状)一本鎖)非コードRNAとすることができる。この文脈において、isRNAは、その5’末端で三リン酸を担持することが特に好適であり、これは、in vitroで転写されるRNAの場合である。免疫賦活性RNAは、本明細書で定義される短いRNAオリゴヌクレオチドとして存在する場合もある。免疫賦活性RNAは、本明細書において、更に、自然において見出され、又は合成的に調製され、先天性免疫応答を誘導することができ、抗原によって誘導される適応免疫応答を支持することができるRNA分子の任意のクラスから選択することができる。この文脈において、免疫応答は、様々な方法で起こり得る。適当な(適応)免疫応答の実質的な要因は、様々なT細胞亜集団の刺激である。Tリンパ球は、一般的に、2つの亜集団、すなわち、Tヘルパー1(Th1)細胞及びTヘルパー2(Th2)細胞に分けられ、これらとともに、免疫系は、細胞内の(Th1)病原体及び細胞外の(Th2)病原体(例えば、抗原)を破壊することができる。2つのTh細胞集団は、これらによって産生されるエフェクタータンパク質(サイトカイン)のパターンが異なる。したがって、Th1細胞は、マクロファージ及び細胞傷害性T細胞の活性化による細胞性免疫応答を補助する。他方で、Th2細胞は、血漿細胞への変換のためのB細胞の刺激によって、及び抗体(例えば、抗原に対する)の形成によって体液性免疫応答を促す。したがって、Th1/Th2比は、適応免疫応答の誘導及び維持において非常に重要である。本発明に関連して、(適応)免疫応答のTh1/Th2比は、細胞応答(Th1応答)への方向にシフトされることが好ましく、それによって、細胞性免疫応答が誘導される。一例によれば、適応免疫応答を支持することができる生得免疫系は、トール様受容体(TLR)のリガンドによって活性化され得る。TLRは、病原体関連分子パターン(PAMP)を認識し、哺乳動物における先天性免疫において極めて重要な役割を果たす高度に保存されたパターン認識受容体(PRR)ポリペプチドのファミリーである。現在、TLR1〜TLR13と指定された少なくとも13のファミリーメンバー(トール様受容体:TLR1、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10、TLR11、TLR12、又はTLR13)が同定されている。更に、いくつかの特定のTLRリガンドが同定されている。例えば、非メチル化細菌性DNA及びその合成類似体(CpG DNA)は、TLR9のリガンドであることが見出された(Hemmi Hら(2000)Nature 408:740〜5;Bauer Sら(2001)Proc NatlAcadSci USA 98、9237〜42)。更に、ある特定のTLRのリガンドは、ある特定の核酸分子を含み、ある特定のタイプのRNAは、配列非依存様式又は配列依存様式で免疫賦活性であり、これらの様々な免疫賦活性RNAは、例えば、TLR3、TLR7、若しくはTLR8、又はRIG−I、MDA−5などの細胞内受容体を刺激することができることが報告されている。例えば、Lipfordらは、ある特定のG,U含有オリゴリボヌクレオチドを、TLR7及びTLR8を介して作用することによって免疫賦活性であると判定した(WO03/086280を参照)。Lipfordらによって記載された免疫賦活性のG,U−含有オリゴリボヌクレオチドは、リボソームRNA、トランスファーRNA、メッセンジャーRNA、及びウイルスRNAを含めたRNA源から導き出せると考えられた。
【0178】
したがって、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子として使用される免疫賦活性RNA(isRNA)は、それに限定されることなく、好ましくは、ヒトファミリーメンバーTLR1〜TLR10又はマウスファミリーメンバーTLR1〜TLR13から選択され、より好ましくは、(ヒト)ファミリーメンバーTLR1〜TLR10、更により好ましくは、TLR7及びTLR8から選択されるTLRのリガンド、RNAの細胞内受容体のリガンド(RIG−I又はMDA−5など)となり、且つ/若しくはコードするRNA配列(例えば、Meylan,E.、Tschopp,J.(2006)、Toll−like receptors and RNA helicases:two parallel ways to trigger antiviral responses.Mol.Cell 22、561〜569を参照)、又は任意の他の免疫賦活性RNA配列を含めた、免疫賦活性であることが公知である任意のRNA配列を含むことができる。更に、ポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子として使用される免疫賦活性RNA分子(のクラス)は、先天性免疫応答を誘発することができる任意の他のRNAを含むことができる。それに限定されることなく、このような免疫賦活性RNAとして、リボソームRNA(rRNA)、トランスファーRNA(tRNA)、メッセンジャーRNA(mRNA)、及びウイルスRNA(vRNA)を挙げることができ、好ましくは、免疫賦活性RNAは、非コードRNAである。このような免疫賦活性RNAは、1000〜5000、500〜5000、5〜5000、又は5〜1000、5〜500、5〜250、5〜100、5〜50、又は5〜30のヌクレオチドの長さを含むことができる。
【0179】
特に好適な実施形態によれば、このような免疫賦活性核酸配列は、好ましくは、式(II)又は(III)の核酸配列からなり、又はこの核酸配列を含むRNAであることが好ましい:
G
lX
mG
n (式(II))
(式中:
Gは、グアノシン、ウラシル、又はグアノシン若しくはウラシルの類似体であり、
Xは、グアノシン、ウラシル、アデノシン、チミジン、シトシン、又は上述したヌクレオチドの類似体であり、
lは、1〜40の整数であり、
ここで
l=1であるとき、Gはグアノシン又はその類似体であり、
l>1であるとき、ヌクレオチドの少なくとも50%は、グアノシン又はその類似体であり、
mは、整数であり、少なくとも3であり、
ここで
m=3であるとき、Xは、ウラシル又はその類似体であり、
m>3であるとき、少なくとも3つ連続のウラシル又はウラシルの類似体が存在し、
nは、1〜40の整数であり、
ここで
n=1であるとき、Gは、グアノシン又はその類似体であり、
n>1であるとき、ヌクレオチドの少なくとも50%は、グアノシン又はその類似体である)。
C
lX
mC
n (式(III))
(式中:
Cは、シトシン、ウラシル、又はシトシン若しくはウラシルの類似体であり、
Xは、グアノシン、ウラシル、アデノシン、チミジン、シトシン、又は上述したヌクレオチドの類似体であり、
lは、1〜40の整数であり、
ここで、
l=1であるとき、Cは、シトシン又はその類似体であり、
l>1であるとき、ヌクレオチドの少なくとも50%は、シトシン又はその類似体であり、
mは、整数であり、少なくとも3であり、
ここで
m=3であるとき、Xは、ウラシル又はその類似体であり、
m>3であるとき、少なくとも3つ連続のウラシル又はウラシルの類似体が存在し、
nは、1〜40の整数であり、
ここで、
n=1であるとき、Cは、シトシン又はその類似体であり、
n>1であるとき、ヌクレオチドの少なくとも50%は、シトシン又はその類似体である)。
【0180】
ポリマー担体カーゴ複合体の核酸カーゴとして使用することができる式(II)又は(III)の核酸は、5〜100(しかし、特定の実施形態について、100ヌクレオチドより長い、例えば、最大200ヌクレオチドであってもよい)、5〜90又は5〜80ヌクレオチドの一般的長さ、好ましくは、約5〜70の長さ、より好ましくは、約8〜60の長さ、より好ましくは、約15〜60ヌクレオチド、より好ましくは、20〜60、最も好ましくは、30〜60ヌクレオチドの長さを有する、比較的短い核酸分子である場合がある。核酸カーゴ複合体の核酸が、例えば、100ヌクレオチドの最大長を有する場合、mは、一般的に98以下となる。式(II)の核酸中のヌクレオチドGの数は、l又はnによって決定される。l及びnは、互いに独立に、それぞれ1〜40の整数であり、ここで、l又はn=1であるとき、Gは、グアノシン又はその類似体であり、l又はn>1であるとき、ヌクレオチドの少なくとも50%は、グアノシン又はその類似体である。例えば、いずれの限定も暗示することなく、l又はn=4であるとき、G
l又はG
nは、例えば、GUGU、GGUU、UGUG、UUGG、GUUG、GGGU、GGUG、GUGG、UGGG、又はGGGGなどとすることができ、l又はn=5であるとき、G
l又はG
nは、例えば、GGGUU、GGUGU、GUGGU、UGGGU、UGGUG、UGUGG、UUGGG、GUGUG、GGGGU、GGGUG、GGUGG、GUGGG、UGGGG、又はGGGGGなどとすることができるなどである。本発明による式(II)の核酸中でX
mに隣接するヌクレオチドは、ウラシルでないことが好ましい。同様に、本発明による式(III)の核酸中のヌクレオチドCの数は、l又はnによって決定される。l及びnは、互いに独立に、それぞれ1〜40の整数であり、ここで、l又はn=1であるとき、Cは、シトシン又はその類似体であり、l又はn>1であるとき、ヌクレオチドの少なくとも50%は、シトシン又はその類似体である。例えば、いずれの限定も暗示することなく、l又はn=4であるとき、C
l又はC
nは、例えば、CUCU、CCUU、UCUC、UUCC、CUUC、CCCU、CCUC、CUCC、UCCC、又はCCCCなどとすることができ、l又はn=5であるとき、C
l又はC
nは、例えば、CCCUU、CCUCU、CUCCU、UCCCU、UCCUC、UCUCC、UUCCC、CUCUC、CCCCU、CCCUC、CCUCC、CUCCC、UCCCC、又はCCCCCなどとすることができるなどである。本発明による式(V)の核酸中でX
mに隣接するヌクレオチドは、ウラシルでないことが好ましい。好ましくは、式(II)について、l又はn>1であるとき、上記に定義したように、ヌクレオチドの少なくとも60%、70%、80%、90%、又は更には100%が、グアノシン又はその類似体である。フランキング配列G
1及び/又はG
n中の100%までの残りのヌクレオチドは(グアノシンがヌクレオチドの100%未満を構成する場合)、上文で定義したように、ウラシル又はその類似体である。やはり好ましくは、l及びnは、互いに独立に、それぞれ、2〜30の整数、より好ましくは、2〜20の整数、更により好ましくは、2〜15の整数である。l又はnの下限は、必要であれば変更することができ、少なくとも1、好ましくは、少なくとも2、より好ましくは、少なくとも3、4、5、6、7、8、9、又は10である。この定義は、式(III)にも対応して適用する。
【0181】
特に好適な実施形態によれば、上記式(II)又は(III)のいずれかによる核酸は、ポリマー担体カーゴ複合体の核酸として使用することができ、以下の配列のいずれかからなり、若しくはこれらの配列を含む配列:
− GGUUUUUUUUUUUUUUUGGG(配列番号15);
− GGGGGUUUUUUUUUUGGGGG(配列番号16);
− GGGGGUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGGGGG(配列番号17);
− GUGUGUGUGUGUUUUUUUUUUUUUUUUGUGUGUGUGUGU(配列番号18);
− GGUUGGUUGGUUUUUUUUUUUUUUUUUGGUUGGUUGGUU(配列番号19);
− GGGGGGGGGUUUGGGGGGGG(配列番号20);
− GGGGGGGGUUUUGGGGGGGG(配列番号21);
− GGGGGGGUUUUUUGGGGGGG(配列番号22);
− GGGGGGGUUUUUUUGGGGGG(配列番号23);
− GGGGGGUUUUUUUUGGGGGG(配列番号24);
− GGGGGGUUUUUUUUUGGGGG(配列番号25);
− GGGGGGUUUUUUUUUUGGGG(配列番号26);
− GGGGGUUUUUUUUUUUGGGG(配列番号27);
− GGGGGUUUUUUUUUUUUGGG(配列番号28);
− GGGGUUUUUUUUUUUUUGGG(配列番号29);
− GGGGUUUUUUUUUUUUUUGG(配列番号30);
− GGUUUUUUUUUUUUUUUUGG(配列番号31);
− GUUUUUUUUUUUUUUUUUUG(配列番号32);
− GGGGGGGGGGUUUGGGGGGGGG(配列番号33);
− GGGGGGGGGUUUUGGGGGGGGG(配列番号34);
− GGGGGGGGUUUUUUGGGGGGGG(配列番号35);
− GGGGGGGGUUUUUUUGGGGGGG(配列番号36);
− GGGGGGGUUUUUUUUGGGGGGG(配列番号37);
− GGGGGGGUUUUUUUUUGGGGGG(配列番号38);
− GGGGGGGUUUUUUUUUUGGGGG(配列番号39);
− GGGGGGUUUUUUUUUUUGGGGG(配列番号40);
− GGGGGGUUUUUUUUUUUUGGGG(配列番号41);
− GGGGGUUUUUUUUUUUUUGGGG(配列番号42);
− GGGGGUUUUUUUUUUUUUUGGG(配列番号43);
− GGGUUUUUUUUUUUUUUUUGGG(配列番号44);
− GGUUUUUUUUUUUUUUUUUUGG(配列番号45);
− GGGGGGGGGGGUUUGGGGGGGGGG(配列番号46);
− GGGGGGGGGGUUUUGGGGGGGGGG(配列番号47);
− GGGGGGGGGUUUUUUGGGGGGGGG(配列番号48);
− GGGGGGGGGUUUUUUUGGGGGGGG(配列番号49);
− GGGGGGGGUUUUUUUUGGGGGGGG(配列番号50);
− GGGGGGGGUUUUUUUUUGGGGGGG(配列番号51);
− GGGGGGGGUUUUUUUUUUGGGGGG(配列番号52);
− GGGGGGGUUUUUUUUUUUGGGGGG(配列番号53);
− GGGGGGGUUUUUUUUUUUUGGGGG(配列番号54);
− GGGGGGUUUUUUUUUUUUUGGGGG(配列番号55);
− GGGGGGUUUUUUUUUUUUUUGGGG(配列番号56);
− GGGGUUUUUUUUUUUUUUUUGGGG(配列番号57);
− GGGUUUUUUUUUUUUUUUUUUGGG(配列番号58);
− GUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUG(配列番号59);
− GGUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGG(配列番号60);
− GGGUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGGG(配列番号61);
− GGGGUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGGG(配列番号62);
− GGGGGUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGGGG(配列番号63);
− GGGGGGUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGGGGG(配列番号64);
− GGGGGGGUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGGGGGG(配列番号65);
− GGGGGGGGUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGGGGGGG(配列番号66);
− GGGGGGGGGUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGGGGGGGG(配列番号67);
− GGUUUGG(配列番号68);
− GGUUUUGG(配列番号69);
− GGUUUUUGG(配列番号70);
− GGUUUUUUGG(配列番号71);
− GGUUUUUUUGG(配列番号72);
− GGUUUUUUUUGG(配列番号73);
− GGUUUUUUUUUGG(配列番号74);
− GGUUUUUUUUUUGG(配列番号75);
− GGUUUUUUUUUUUGG(配列番号76);
− GGUUUUUUUUUUUUGG(配列番号77);
− GGUUUUUUUUUUUUUGG(配列番号78);
− GGUUUUUUUUUUUUUUGG(配列番号79);
− GGUUUUUUUUUUUUUUUGG(配列番号80);
− GGGUUUGGG(配列番号81);
− GGGUUUUGGG(配列番号82);
− GGGUUUUUGGG(配列番号83);
− GGGUUUUUUGGG(配列番号84);
− GGGUUUUUUUGGG(配列番号85);
− GGGUUUUUUUUGGG(配列番号86);
− GGGUUUUUUUUUGGG(配列番号87);
− GGGUUUUUUUUUUGGG(配列番号88);
− GGGUUUUUUUUUUUGGG(配列番号89);
− GGGUUUUUUUUUUUUGGG(配列番号90);
− GGGUUUUUUUUUUUUUGGG(配列番号91);
− GGGUUUUUUUUUUUUUUUGGGUUUUUUUUUUUUUUUGGGUUUUUUUUUUUUUUUGGG(配列番号92);
− GGGUUUUUUUUUUUUUUUGGGGGGUUUUUUUUUUUUUUUGGG(配列番号93);
− GGGUUUGGGUUUGGGUUUGGGUUUGGGUUUGGGUUUGGGUUUGGGUUUGGG(配列番号94);
− GGUUUUUUUUUUUUUUUGGG(短GUリッチ、配列番号95)
又は
− CCCUUUUUUUUUUUUUUUCCCUUUUUUUUUUUUUUUCCCUUUUUUUUUUUUUUUCCC(配列番号96)
− CCCUUUCCCUUUCCCUUUCCCUUUCCCUUUCCCUUUCCCUUUCCCUUUCCC(配列番号97)
− CCCUUUUUUUUUUUUUUUCCCCCCUUUUUUUUUUUUUUUCCC(配列番号98)
又はこれらの配列のいずれかと少なくとも60%、70%、80%、90%、若しくは更には95%の配列同一性を有する配列から選択することができる。
【0182】
更なる特に好適な実施形態によれば、このような免疫賦活性核酸配列、特にisRNAは、式(IV)又は(V)の核酸からなり、又はこの核酸を含む:
(N
uG
lX
mG
nN
v)
a (式(IV))
(式中:
Gは、グアノシン(グアニン)、ウリジン(ウラシル)、又はグアノシン(グアニン)若しくはウリジン(ウラシル)の類似体、好ましくは、グアノシン(グアニン)又はその類似体であり、
Xは、グアノシン(グアニン)、ウリジン(ウラシル)、アデノシン(アデニン)、チミジン(チミン)、シチジン(シトシン)、又はこれらのヌクレオチド(ヌクレオシド)の類似体、好ましくは、ウリジン(ウラシル)又はその類似体であり、
Nは、約4〜50、好ましくは、約4〜40、より好ましくは、約4〜30、又は4〜20核酸の長さを有する核酸配列であり、各Nは、独立して、グアノシン(グアニン)、ウリジン(ウラシル)、アデノシン(アデニン)、チミジン(チミン)、シチジン(シトシン)、又はこれらのヌクレオチド(ヌクレオシド)の類似体から選択され、
aは、1〜20、好ましくは、1〜15、最も好ましくは1〜10の整数であり、
lは、1〜40の整数であり、
ここで、l=1であるとき、Gは、グアノシン(グアニン)又はその類似体であり、
l>1であるとき、これらのヌクレオチド(ヌクレオシド)の少なくとも50%は、グアノシン(グアニン)又はその類似体であり、
mは、整数であり、少なくとも3であり、
ここで、m=3であるとき、Xは、ウリジン(ウラシル)又はその類似体であり、
m>3であるとき、少なくとも3つ連続のウリジン(ウラシル)又はウリジン(ウラシル)の類似体が存在し、
nは、1〜40の整数であり、
ここで、n=1であるとき、Gは、グアノシン(グアニン)又はその類似体であり、
n>1であるとき、これらのヌクレオチド(ヌクレオシド)の少なくとも50%は、グアノシン(グアニン)又はその類似体であり、
u、vは、互いに独立して、0〜50の整数とすることができ、
好ましくは、u=0であるとき、v≧1であり、又は
v=0であるとき、u≧1であり、
式(IV)の核酸分子は、少なくとも50ヌクレオチド、好ましくは、少なくとも100ヌクレオチド、より好ましくは、少なくとも150ヌクレオチド、更により好ましくは、少なくとも200ヌクレオチド、最も好ましくは、少なくとも250ヌクレオチドの長さを有する)。
(N
uC
lX
mC
nN
v)
a (式(V))
(式中:
Cは、シチジン(シトシン)、ウリジン(ウラシル)、又はシチジン(シトシン)若しくはウリジン(ウラシル)の類似体、好ましくは、シチジン(シトシン)又はその類似体であり、
Xは、グアノシン(グアニン)、ウリジン(ウラシル)、アデノシン(アデニン)、チミジン(チミン)、シチジン(シトシン)、又は上述したヌクレオチド(ヌクレオシド)の類似体、好ましくは、ウリジン(ウラシル)又はその類似体であり、
Nは、互いに独立して、約4〜50、好ましくは、約4〜40、より好ましくは、約4〜30、又は4〜20核酸の長さを有する核酸配列であり、各Nは、独立して、グアノシン(グアニン)、ウリジン(ウラシル)、アデノシン(アデニン)、チミジン(チミン)、シチジン(シトシン)、又はこれらのヌクレオチド(ヌクレオシド)の類似体から選択され、
aは、1〜20、好ましくは、1〜15、最も好ましくは1〜10の整数であり、
lは、1〜40の整数であり、
ここで、l=1であるとき、Cは、シチジン(シトシン)又はその類似体であり、
l>1であるとき、これらのヌクレオチド(ヌクレオシド)の少なくとも50%は、シチジン(シトシン)又はその類似体であり、
mは、整数であり、少なくとも3であり、
ここで、m=3であるとき、Xは、ウリジン(ウラシル)又はその類似体であり、
m>3であるとき、少なくとも3つ連続のウリジン(ウラシル)又はウリジン(ウラシル)の類似体が存在し、
nは、1〜40の整数であり、
ここで、n=1であるとき、Cは、シチジン(シトシン)又はその類似体であり、
n>1であるとき、これらのヌクレオチド(ヌクレオシド)の少なくとも50%は、シチジン(シトシン)又はその類似体であり、
u、vは、互いに独立して、0〜50の整数とすることができ、
好ましくは、u=0であるとき、v≧1であり、又は
v=0であるとき、u≧1であり、
本発明による式(V)の核酸分子は、少なくとも50ヌクレオチド、好ましくは、少なくとも100ヌクレオチド、より好ましくは、少なくとも150ヌクレオチド、更により好ましくは、少なくとも200ヌクレオチド、最も好ましくは、少なくとも250ヌクレオチドの長さを有する)。
【0183】
式(V)について、要素N(すなわち、N
u及びN
v)及びX(X
m)、特に上記に定義したコア構造について、並びに整数a、l、m、n、u、及びvについて上記に与えた定義のいずれも、対応して式(IV)の要素に同様に適用し、ここで、式(V)において、コア構造は、C
lX
mC
nによって定義される。隣接要素N
u及びN
vの定義は、N
u及びN
vについて上記に与えた定義と同一である。
【0184】
非常に特に好適な実施形態によれば、式(IV)による核酸分子は、例えば、以下の配列のいずれか:
UAGCGAAGCUCUUGGACCUAGGUUUUUUUUUUUUUUUGGGUGCGUUCCUAGAAGUACACG(配列番号99)
UAGCGAAGCUCUUGGACCUAGGUUUUUUUUUUUUUUUGGGUGCGUUCCUAGAAGUACACGAUCGCUUCGAGAACCUGGAUCCAAAAAAAAAAAAAAACCCACGCAAGGAUCUUCAUGUGC(配列番号100)
GGGAGAAAGCUCAAGCUUGGAGCAAUGCCCGCACAUUGAGGAAACCGAGUUGCAUAUCUCAGAGUAUUGGCCCCCGUGUAGGUUAUUCUUGACAGACAGUGGAGCUUAUUCACUCCCAGGAUCCGAGUCGCAUACUACGGUACUGGUGACAGACCUAGGUCGUCAGUUGACCAGUCCGCCACUAGACGUGAGUCCGUCAAAGCAGUUAGAUGUUACACUCUAUUAGAUC(配列番号101)
GGGAGAAAGCUCAAGCUUGGAGCAAUGCCCGCACAUUGAGGAAACCGAGUUGCAUAUCUCAGAGUAUUGGCCCCCGUGUAGGUUAUUCUUGACAGACAGUGGAGCUUAUUCACUCCCAGGAUCCGAGUCGCAUACUACGGUACUGGUGACAGACCUAGGUCGUCAGUUGACCAGUCCGCCACUAGACGUGAGUCCGUCAAAGCAGUUAGAUGUUACACUCUAUUAGAUCUCGGAUUACAGCUGGAAGGAGCAGGAGUAGUGUUCUUGCUCUAAGUACCGAGUGUGCCCAAUACCCGAUCAGCUUAUUAACGAACGGCUCCUCCUCUUAGACUGCAGCGUAAGUGCGGAAUCUGGGGAUCAAAUUACUGACUGCCUGGAUUACCCUCGGACAUAUAACCUUGUAGCACGCUGUUGCUGUAUAGGUGACCAACGCCCACUCGAGUAGACCAGCUCUCUUAGUCCGGACAAUGAUAGGAGGCGCGGUCAAUCUACUUCUGGCUAGUUAAGAAUAGGCUGCACCGACCUCUAUAAGUAGCGUGUCCUCUAG(配列番号102)
GGGAGAAAGCUCAAGCUUGGAGCAAUGCCCGCACAUUGAGGAAACCGAGUUGCAUAUCUCAGAGUAUUGGCCCCCGUGUAGGUUAUUCUUGACAGACAGUGGAGCUUAUUCACUCCCAGGAUCCGAGUCGCAUACUACGGUACUGGUGACAGACCUAGGUCGUCAGUUGACCAGUCCGCCACUAGACGUGAGUCCGUCAAAGCAGUUAGAUGUUACACUCUAUUAGAUCUCGGAUUACAGCUGGAAGGAGCAGGAGUAGUGUUCUUGCUCUAAGUACCGAGUGUGCCCAAUACCCGAUCAGCUUAUUAACGAACGGCUCCUCCUCUUAGACUGCAGCGUAAGUGCGGAAUCUGGGGAUCAAAUUACUGACUGCCUGGAUUACCCUCGGACAUAUAACCUUGUAGCACGCUGUUGCUGUAUAGGUGACCAACGCCCACUCGAGUAGACCAGCUCUCUUAGUCCGGACAAUGAUAGGAGGCGCGGUCAAUCUACUUCUGGCUAGUUAAGAAUAGGCUGCACCGACCUCUAUAAGUAGCGUGUCCUCUAGAGCUACGCAGGUUCGCAAUAAAAGCGUUGAUUAGUGUGCAUAGAACAGACCUCUUAUUCGGUGAAACGCCAGAAUGCUAAAUUCCAAUAACUCUUCCCAAAACGCGUACGGCCGAAGACGCGCGCUUAUCUUGUGUACGUUCUCGCACAUGGAAGAAUCAGCGGGCAUGGUGGUAGGGCAAUAGGGGAGCUGGGUAGCAGCGAAAAAGGGCCCCUGCGCACGUAGCUUCGCUGUUCGUCUGAAACAACCCGGCAUCCGUUGUAGCGAUCCCGUUAUCAGUGUUAUUCUUGUGCGCACUAAGAUUCAUGGUGUAGUCGACAAUAACAGCGUCUUGGCAGAUUCUGGUCACGUGCCCUAUGCCCGGGCUUGUGCCUCUCAGGUGCACAGCGAUACUUAAAGCCUUCAAGGUACUCGACGUGGGUACCGAUUCGUGACACUUCCUAAGAUUAUUCCACUGUGUUAGCCCCGCACCGCCGACCUAAACUGGUCCAAUGUAUACGCAUUCGCUGAGCGGAUCGAUAAUAAAAGCUUGAAUU(配列番号103)
GGGAGAAAGCUCAAGCUUAUCCAAGUAGGCUGGUCACCUGUACAACGUAGCCGGUAUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGACCGUCUCAAGGUCCAAGUUAGUCUGCCUAUAAAGGUGCGGAUCCACAGCUGAUGAAAGACUUGUGCGGUACGGUUAAUCUCCCCUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUAGUAAAUGCGUCUACUGAAUCCAGCGAUGAUGCUGGCCCAGAUC(配列番号104)
GGGAGAAAGCUCAAGCUUAUCCAAGUAGGCUGGUCACCUGUACAACGUAGCCGGUAUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGACCGUCUCAAGGUCCAAGUUAGUCUGCCUAUAAAGGUGCGGAUCCACAGCUGAUGAAAGACUUGUGCGGUACGGUUAAUCUCCCCUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUAGUAAAUGCGUCUACUGAAUCCAGCGAUGAUGCUGGCCCAGAUCUUCGACCACAAGUGCAUAUAGUAGUCAUCGAGGGUCGCCUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGGCCCAGUUCUGAGACUUCGCUAGAGACUACAGUUACAGCUGCAGUAGUAACCACUGCGGCUAUUGCAGGAAAUCCCGUUCAGGUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUCCGCUCACUAUGAUUAAGAACCAGGUGGAGUGUCACUGCUCUCGAGGUCUCACGAGAGCGCUCGAUACAGUCCUUGGAAGAAUCUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGUGCGACGAUCACAGAGAACUUCUAUUCAUGCAGGUCUGCUCUA(R722A又はisRNA722A;配列番号105)
GGGAGAAAGCUCAAGCUUAUCCAAGUAGGCUGGUCACCUGUACAACGUAGCCGGUAUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGACCGUCUCAAGGUCCAAGUUAGUCUGCCUAUAAAGGUGCGGAUCCACAGCUGAUGAAAGACUUGUGCGGUACGGUUAAUCUCCCCUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUAGUAAAUGCGUCUACUGAAUCCAGCGAUGAUGCUGGCCCAGAUCUUCGACCACAAGUGCAUAUAGUAGUCAUCGAGGGUCGCCUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGGCCCAGUUCUGAGACUUCGCUAGAGACUACAGUUACAGCUGCAGUAGUAACCACUGCGGCUAUUGCAGGAAAUCCCGUUCAGGUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUCCGCUCACUAUGAUUAAGAACCAGGUGGAGUGUCACUGCUCUCGAGGUCUCACGAGAGCGCUCGAUACAGUCCUUGGAAGAAUCUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGUGCGACGAUCACAGAGAACUUCUAUUCAUGCAGGUCUGCUCUAG(R722B又はisRNA722B;配列番号122)
GGGAGAAAGCUCAAGCUUAUCCAAGUAGGCUGGUCACCUGUACAACGUAGCCGGUAUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGACCGUCUCAAGGUCCAAGUUAGUCUGCCUAUAAAGGUGCGGAUCCACAGCUGAUGAAAGACUUGUGCGGUACGGUUAAUCUCCCCUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUAGUAAAUGCGUCUACUGAAUCCAGCGAUGAUGCUGGCCCAGAUCUUCGACCACAAGUGCAUAUAGUAGUCAUCGAGGGUCGCCUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGGCCCAGUUCUGAGACUUCGCUAGAGACUACAGUUACAGCUGCAGUAGUAACCACUGCGGCUAUUGCAGGAAAUCCCGUUCAGGUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUCCGCUCACUAUGAUUAAGAACCAGGUGGAGUGUCACUGCUCUCGAGGUCUCACGAGAGCGCUCGAUACAGUCCUUGGAAGAAUCUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGUGCGACGAUCACAGAGAACUUCUAUUCAUGCAGGUCUGCUCUAGAACGAACUGACCUGACGCCUGAACUUAUGAGCGUGCGUAUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUCCUCCCAACAAAUGUCGAUCAAUAGCUGGGCUGUUGGAGACGCGUCAGCAAAUGCCGUGGCUCCAUAGGACGUGUAGACUUCUAUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUCCCGGGACCACAAAUAAUAUUCUUGCUUGGUUGGGCGCAAGGGCCCCGUAUCAGGUCAUAAACGGGUACAUGUUGCACAGGCUCCUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUCGCUGAGUUAUUCCGGUCUCAAAAGACGGCAGACGUCAGUCGACAACACGGUCUAAAGCAGUGCUACAAUCUGCCGUGUUCGUGUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUGUGAACCUACACGGCGUGCACUGUAGUUCGCAAUUCAUAGGGUACCGGCUCAGAGUUAUGCCUUGGUUGAAAACUGCCCAGCAUACUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUCAUAUUCCCAUGCUAAGCAAGGGAUGCCGCGAGUCAUGUUAAGCUUGAAUU(配列番号106)
又は上記で定義された配列のいずれかに対する少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の同一性を有する核酸配列
を含み、好ましくはその配列からなる。
【0185】
別の非常に特に好適な実施形態によれば、式(V)による核酸分子は、例えば、以下の配列のいずれか:
UAGCGAAGCUCUUGGACCUACCUUUUUUUUUUUUUUCCCUGCGUUCCUAGAAGUACACG(配列番号107)
若しくは
UAGCGAAGCUCUUGGACCUACCUUUUUUUUUUUUUUUCCCUGCGUUCCUAGAAGUACACGAUCGCUUCGAGAACCUGGAUGGAAAAAAAAAAAAAAAGGGACGCAAGGAUCUUCAUGUGC(配列番号108)
又は上記で定義された配列のいずれかに対する少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、及び最も好ましくは少なくとも95%の同一性を有する核酸配列
を含み、好ましくはその配列からなる。
【0186】
更なる好適な実施形態では、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子は、修飾核酸の形態で存在する場合もある。
【0187】
第1の実施形態によれば、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体の核酸分子は、「安定化された核酸」として、好ましくは、安定化されたRNA又はDNAとして、より好ましくは、上記に定義のin vivo分解(例えば、エキソヌクレアーゼ又はエンドヌクレアーゼによる)に本質的に耐性であるRNAとして提供することができる。
【0188】
別の実施形態によれば、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体の核酸カーゴは、特に、核酸分子がコード核酸、例えば、mRNAの形態である場合、核酸分子、特にmRNA、好ましくは本明細書で定義されるそのコード領域のG/C含量を改変することによって、本明細書で定義されるように改変し、及び/又は安定化させることができる。
【0189】
本明細書に定義されるポリマー担体カーゴ複合体中に含まれるカーゴとしての本明細書で用いられる核酸分子を、本明細書に定義される核酸合成のための方法などの当技術分野で公知の任意の方法を用いて調製することができる。
【0190】
更に、本発明は、ポリマー担体カーゴ複合体中に核酸カーゴとして含まれる本明細書に定義される核酸分子の変異体及び断片を明示的に包含する。
【0191】
本発明の文脈における特に好ましい核酸カーゴ分子は、配列番号105若しくは122に記載の核酸配列又は配列番号105若しくは122と少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列を含む、好ましくは、それからなる核酸分子である。
【0192】
ポリマー担体カーゴ複合体において、本明細書で定義されるポリマー担体のカチオン性成分及び核酸カーゴは、一般的に、ポリマー担体と核酸の約1対10000のモル比、好ましくは、約5対5000のモル比、より好ましくは、約10対2500のモル比、更により好ましくは、約25対2000のモル比、最も好ましくは、約25対1000のモル比で提供される。
【0193】
更に、ポリマー担体カーゴ複合体において、本明細書で定義されるポリマー担体のカチオン性成分及び核酸カーゴは、少なくとも0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.75、1、1.5、又は2のN/P比で提供されることが好ましい。好ましくは、N/P比は、約0.1、0.3、0.4、0.5、0.75、1.0、1.5、又は2〜20の範囲内、好ましくは、約0.2(0.5又は0.75又は1.0)〜12の範囲内、より好ましくは、約0.4(0.75又は1.0)〜10のN/P比内、より好ましくは、約0.4(0.75又は1.0)〜5のN/P比内にある。最も好ましくは、N/P比は0.1〜0.9の比にある。この文脈において、N/P比は、ポリマー担体のカチオン(側鎖)成分又はポリマー担体自体のイオン変化の尺度である。特に、カチオン性成分のカチオン特性が窒素(例えば、アミノ酸側鎖の)によって生じる場合、N/P比は、ポリマー担体のカチオン性成分の(側鎖)窒素原子が正電荷に寄与し、核酸のリン酸骨格のリン酸が負電荷に寄与するとみなして、ヌクレオチド主鎖中の塩基性窒素原子とリン酸残基の比を表す。一般的には、1個のリン酸は1個の負電荷を提供し、例えば、カーゴ核酸分子中の1個のヌクレオチドは1個の負電荷を提供する。式は、実施例に与えられている。N/P比は、本発明のポリマー担体カーゴ複合体全体の窒素/リン酸比(N/P比)として定義される。これは、一般的に、ポリマー担体中のカチオン性成分の含量/量について例示的であり、本発明のポリマー担体カーゴ複合体内で結合又は複合体形成した核酸の含量/量について特徴的である。これは、RNAが塩基の統計的分布を呈すると仮定して、例えば、1μgのRNAが一般的に約3nmolのリン酸残基を含有することに基づいて計算することができる。更に、1nmolのペプチドは、一般的に、分子量及びその(カチオン性)アミノ酸の数に応じて、約x nmolの窒素残基を含有する。
【0194】
この文脈において、ポリマー担体カーゴ複合体において、本明細書で定義されるポリマー担体のカチオン性成分及び核酸カーゴは、in vitro用途で(例えば、患者から抽出された細胞を、本発明の医薬組成物でin vitroで処理した後、患者に投与する場合)、少なくとも約1、又は好ましくは、約1〜20の範囲のN/P比で提供されることが好ましい。
【0195】
本発明の医薬組成物のin vivo用途について、少なくとも0.1(0.2、0.3、0.4、0.5、0.6)、好ましくは、約0.1(0.2、0.3、0.4、0.5、又は0.6)〜1.5の範囲のN/P比が好適である。更により好適なのは、0.1又は0.2〜0.9のN/P比の範囲又は0.5〜0.9のN/P比の範囲である。
【0196】
IFN−αの誘導が意図される特定の場合では、少なくとも0.1(0.2、0.3、0.4、0.5、若しくは0.6)のN/P比、又は0.1〜1のN/P比の範囲が好適であり、或いは0.1又は0.2〜0.9のN/P比の範囲、又は0.5〜0.9のN/P比の範囲がより好適である。その他の場合では、TNFαの誘導が意図される場合、1〜20のN/P比が特に好適である。
【0197】
N/P比は、得られるポリマー担体カーゴ複合体の表面電荷に著しく影響を与える。したがって、得られるポリマー担体カーゴ複合体は、in vitro用途では正に帯電し、in vivo用途では負又は中性に帯電していることが好ましい。得られるポリマー担体カーゴ複合体の表面電荷は、ゼータ電位として示すことができ、これは、Zetasizer Nano(Malvern Instruments、Malvern、UK)を使用してドップラー電気泳動法によって測定することができる。一般的には、1より小さいN/P比は負のゼータ電位をもたらし、1より大きいN/P比は正のゼータ電位をもたらす(典型的な測定誤差の範囲内)。
【0198】
いくつかの実施形態においては、ポリマー担体カーゴ複合体の表面電荷、好ましくは、ゼータ電位は正である、すなわち、0mVより高い、例えば、1mVより高い、2mVより高い、4mVより高い、5mVより高い、又は10mVより高い。代替的な実施形態においては、ポリマー担体カーゴ複合体の表面電荷、好ましくは、ゼータ電位は負である、すなわち、0mVより低い、例えば、−1mVより低い、−2mVより低い、−4mVより低い、−5mVより低い、又は−10mVより低い、例えば、約−1mV〜−50mV、約−2mV〜−40mV、又は約−5mV〜−30mVである。
【0199】
アジュバントとしての使用のためなどの、本発明で使用されるポリマー担体カーゴ複合体は、好ましくは免疫賦活性の様式で、非抗原特異的(先天的)免疫反応(生得免疫系によってもたらされるような)を誘因することができることが好ましい。免疫反応は、一般に、様々な方法でもたらすことができる。適当な免疫応答にとって重要な要因は、異なるT細胞亜集団の刺激である。Tリンパ球は、一般的に、2つの亜集団、すなわち、Tヘルパー1(Th1)細胞及びTヘルパー2(Th2)細胞に分けられ、これらとともに、免疫系は、細胞内の(Th1)病原体及び細胞外の(Th2)病原体(例えば、抗原)を破壊することができる。2つのTh細胞集団は、これらによって産生されるエフェクタータンパク質(サイトカイン)のパターンが異なる。したがって、Th1細胞は、マクロファージ及び細胞傷害性T細胞の活性化による細胞性免疫応答を補助する。他方で、Th2細胞は、血漿細胞への変換のためのB細胞の刺激、及び抗体(例えば、抗原に対する)の形成によって体液性免疫応答を促す。したがって、Th1/Th2比は、免疫応答において非常に重要である。本発明に関連して、免疫応答のTh1/Th2比は、免疫刺激剤、特に、ポリマー担体カーゴ複合体によって、細胞応答、すなわちTh1応答への方向にずらされることが好ましく、それによって、主に細胞性の免疫応答が誘導される。上記したように、ポリマー担体カーゴ複合体は、非特異的な先天性免疫応答を誘導することができ、これは、抗原によって誘発される特異的適応免疫応答の支持を可能にすることができる。
【0200】
本発明の医薬組成物中の成分の(先天的)免疫賦活性能力又はアジュバント能力の判定:
免疫賦活剤又はアジュバント(特に、本発明において用いられるポリマー担体カーゴ複合体)の免疫賦活能力の決定のために、いくつかの方法が当技術分野で公知であり、用いることができる。例えば、in vitro法は、生得免疫系の(もっぱら、又は少なくとも一般的に)一部であるサイトカインを誘導し、それによって(免疫系の追加のアームとして)、一般的に、抗原によって引き起こされる抗原特異的免疫応答の誘導を改善する化合物の能力について、化合物のために使用するのに有利である。この目的のために、例えば、PBMCを血液試料から単離し、特定の免疫賦活剤又はアジュバントで刺激することができる。インキュベーション後に、一般的に生得免疫系の一部である(且つ抗原特異的免疫系の一部でない)所望のサイトカイン(例えば、PAMP受容体の活性化の反応としての)の分泌が、ELISAによって判定される。これらの選択されたサイトカインを、体内の先天性免疫応答の誘導の決定基として、当技術分野で使用することができる。この文脈において、TNF−α及びIFN−αの分泌が測定されることによって、化合物又は複合体によって誘起される非特異的(先天性免疫応答)が判定されることが好ましい。特に、IFN−αは、ウイルス感染後の非特異的免疫応答の誘導において重要な役割を果たし、Th1にシフトした適応免疫応答の誘導の指標として使用することができ、これは、癌又は腫瘍疾患の治療の文脈において特に好適である。したがって、スクリーニングアッセイにおいて試験される免疫賦活性の化合物又は複合体は、例えば、IFN−αの分泌を誘導することが特に好適である。このような化合物又は複合体を、例えば、ワクチン接種療法において、免疫賦活剤(immunotimualting agent)(非特異的(先天的)免疫応答を誘因する)として使用するために適用することができる。
【0201】
IFN−αは、I型インターフェロンのファミリーの一部である。I型インターフェロン(IFN)は、抗ウイルス免疫応答を支持するのに必須である多面発現性サイトカインである。これらは、ナチュラルキラー(NK)及びT細胞を活性化することに加えて、ウイルス感染細胞のアポトーシス及びウイルス感染に対する細胞耐性を誘導する。I型インターフェロンは、とりわけ、免疫細胞成熟、ホーミング、エフェクター機能、及びアポトーシスに影響を与える、大きなセットのサイトカイン及びケモカインに対する効果を有する。一般的に、IFN−αの主要な役割は、サイトカインを含めた他のメディエーターの産生及び制御に影響するプライミング状態の誘導である。例えば、IFN−αβシグナル伝達は、樹状細胞(DC)及びT細胞によるIFN−αγ産生を上方制御し、それによってTh1細胞の誘導及び維持に有利に働く。Th1免疫応答の方向への免疫応答のシフトは、タンパク質又はペプチドワクチンが使用されると特に重要となり得、その理由は、これらのワクチンは、通常、Th2に基づく免疫応答を誘導し、したがってこれは、細胞傷害性T細胞の誘導を防止又は低減するためである。
【0202】
したがって、本発明の文脈においてアジュバントとして使用される化合物又は複合体は、好ましくは、抗原によって引き起こされる抗原特異的免疫応答を、Th1に基づく免疫応答にシフトさせる特性を有することができることが好適である。抗原によって誘導される免疫応答の方向は、通常、抗原特異的抗体のいくつかのサブタイプの誘導、及び抗原特異的細胞傷害性CD8
+T細胞の誘導の判定によって測定される。この文脈において、サブタイプ抗体IgG1は、Th2に基づく免疫応答の誘導を代表し、サブタイプ抗体IgG2aの誘導及び細胞傷害性T細胞の誘導は、Th1に基づく免疫応答の誘導を代表する。抗原特異的抗体の誘導は、一般的に、ELISAによって、ワクチンの血液中の抗体価を測定することによって判定される。抗原特異的細胞傷害性T細胞の誘導は、一般的に、ELISPOTによって、抗原特異的ペプチドで刺激した後の脾細胞中のIFN−γ分泌を測定することによって判定される。この文脈において、IFN−γ分泌の誘導は、細胞表面でMHC I分子上の抗原のエピトープを提示する細胞を特異的に攻撃することができる、抗原特異的細胞傷害性T細胞が脾臓中に存在することを証明する。
【0203】
アジュバントの有益な特性を判定するために、in vivoでのワクチン接種が一般的に実施される。それによって、アジュバント又は免疫賦活性の化合物若しくは複合体が、ワクチンによって引き起こされる抗原特異的免疫応答を改善するか否か、更に、これが、アジュバント特性を提示するように所望の方向に抗原特異的免疫応答をシフトさせることができるか否かを調べることが可能である。特に、抗腫瘍免疫応答の誘導において、Th1にシフトした免疫応答の誘導、特に、細胞傷害性T細胞の誘導は、主要な役割を果たすと考えられており、その理由は、抗原特異的な細胞傷害性T細胞の誘導は、腫瘍との闘いに成功するための欠かせない必要条件となると考えられるためである。
【0204】
したがって、アジュバントとしての特性を呈する化合物又は複合体をスクリーニングする、試験する及び/又は調べるための方法は、当技術分野で周知であり、例えば、試験される化合物/複合体によって誘発される免疫応答を測定するELISA試験によって、容易に適用することができる。
【0205】
別の態様において、本発明は、本発明の医薬組成物を調製する方法であって、(i)本明細書のいずれかの場所に定義される少なくとも1つのポリマー担体カーゴ複合体を準備するステップ;(ii)本明細書のいずれかの場所に定義される抗原を準備するステップ;及び(iii)前記ポリマー担体カーゴ複合体と前記抗原とを組み合わせるステップを含む前記方法に関する。(iii)の組合せステップは、患者への投与前に手短に行ってもよく(前記投与の約1、5、15、30若しくは60分前、最大72時間前など)、又は前記医薬組成物の製造中に行ってもよい。当業者(例えば、医師若しくは医療専門家、又は製造業者)であれば、そのような組合せステップにとって好適な日常的な方法に精通している。
【0206】
本発明の文脈において、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体を調製する方法は、
a)それぞれ少なくとも1つの−SH部分を含む本明細書で定義される少なくとも1つのカチオン性のタンパク質若しくはペプチド、及び/又は少なくとも1つのカチオン性若しくはポリカチオン性ポリマー、及び任意選択により、本明細書で定義される少なくも1つのアミノ酸成分(AA)を準備するステップと、
b)好ましくは上述した比で、本明細書で定義される少なくとも1つの核酸分子を準備するステップと、
c)好ましくは、本明細書で定義される塩基性又は中性環境で、好ましくは、酸素又は本明細書で定義される更なるスターターの存在下で、好ましくは、本明細書で定義されるpH、温度、及び時間で、ステップa)及びb)で準備される成分を混合し、それによって、ジスルフィド結合を介してステップa)で準備されるカチオン性成分を互いに縮合し、したがって重合することによって(重合縮合又は重縮合で)、ポリマー担体を得、ステップb)で準備される核酸分子を、ステップa)で準備されるカチオン性成分と複合体形成させるステップと、
d)好ましくは本明細書で定義される方法を使用して、ステップc)によって得られるポリマー担体カーゴ複合体を任意選択により精製するステップと、
e)ステップc)又はd)によって得られるポリマー担体カーゴ複合体を任意選択により凍結乾燥するステップと
を含む。
【0207】
本明細書に記載のポリマー担体カーゴ複合体を調製する方法は、ステップc)において、遊離体、例えば、本明細書で定義されるカチオン性のペプチド又はポリマー、及び任意選択により更なるアミノ酸成分(AA)の−SH部分を介した多段階の縮合重合又は重縮合を含むことができる。核酸分子の複合体形成又は静電気的(electrostratic)結合と同時に起こる、縮合重合又は重縮合反応により、ポリマー担体が縮合ポリマーであり、1つの成分がジスルフィド結合によって連結されているポリマー担体カーゴ複合体がもたらされることが好ましい。
【0208】
本明細書に記載されるように、ポリマー担体カーゴ複合体を調製する方法のステップa)において、本明細書で定義される少なくとも1つのカチオン性若しくはポリカチオン性のタンパク質若しくはペプチド、及び/又は本明細書で定義される少なくとも1つのカチオン性若しくはポリカチオン性ポリマーが、好ましくは、上記に示した比で準備される。これらの成分は、好ましくは、本明細書で定義される塩基性又は中性環境で、好ましくは、酸素又は本明細書で定義される更なるスターターの存在下で、好ましくは、本明細書で定義されるpH、温度、及び時間で、ステップb)で準備される核酸分子とステップc)で混合され、それによって、ジスルフィド結合を介してこれらの成分が互いに縮合され、したがって重合されることによって(重合縮合又は重縮合で)、本明細書で定義される核酸分子と複合体形成されたポリマー担体を得る。
【0209】
選択肢によれば、ポリマー担体カーゴ複合体を調製する方法のステップa)において、少なくとも1つのカチオン性若しくはポリカチオン性のタンパク質若しくはペプチド及び/又は少なくとも1つのカチオン性若しくはポリカチオン性ポリマーが、本明細書で定義されるように準備され、任意選択により少なくとも1つのアミノ酸成分(AA)が、本明細書で定義されるようにステップa)で準備され、ステップb)の核酸を添加するステップの前であるが、ステップc)について略述した同じ重合条件を使用して、重合縮合又は重縮合及び複合体形成反応に使用される。次いで、重合したポリマー担体及びステップb)の核酸が、ステップc)で混合される。成分は、好ましくは、本明細書で定義される塩基性又は中性環境で、好ましくは、酸素又は本明細書で定義される更なるスターターの存在下で、好ましくは、本明細書で定義されるpH、温度、及び時間で、すべて上記に示した比で準備され、混合されることが好ましい。混合し、反応を開始した後、成分は、ジスルフィド結合を介して互いに縮合され、したがって重合されることによって(重合縮合又は重縮合で)、本明細書で定義される核酸分子と複合体形成されたポリマー担体が得られる。
【0210】
上記選択肢の両方において、異なるポリマー担体、特に、異なるペプチド及び/又は異なるポリマーを、上記に示した縮合重合において選択することができる。この文脈において、ポリマー担体の異なる成分(複数可)の選択は、一般的に、最終的なポリマー担体の所望の特性及び最終的なポリマー担体の所望のカチオン強度に依存する。したがって、カチオン性成分の内容物は、例えば、本明細書で定義されるアミノ酸成分(AA)を、好ましくは上記に規定した比で導入することによって、ステップa)の上記選択肢で更に「希釈し」又は修飾することができる。それによって、修飾されたポリマー担体を得ることができ、ここで、無修飾ポリマー担体のカチオン性の特徴は、一般的に、上記で定義した制限内に残る。したがって、最終的なポリマー担体の特性は、ステップa)において、本明細書で定義されるアミノ酸成分(AA)を挿入することによって、成分(AA)の特性を用いて、望まれるように調整することができる。
【0211】
ステップc)において、本明細書で定義される少なくとも1つのカチオン性若しくはポリカチオン性のタンパク質若しくはペプチド及び/又は本明細書で定義される少なくとも1つのカチオン性若しくはポリカチオン性ポリマー、及び任意選択により少なくとも1つのアミノ酸成分(AA)、及び本明細書で定義される少なくとも1つの核酸は、本発明のポリマー担体カーゴ複合体を調製する本発明の方法のステップa)において、塩基性又は中性環境で収容されることが好ましい。このような塩基性又は中性環境は、一般的に、約5〜約10のpH範囲、好ましくは、約6〜約9のpH範囲、より好ましくは、約7〜約8、例えば、約6.5、7、7.5、8、8.5、若しくは9のpH範囲、又はこれらの値又は上述の値の任意の2つから選択される任意の範囲を呈する。
【0212】
更に、ステップc)における溶液の温度は、好ましくは、約5℃〜約60℃の範囲内、より好ましくは、約15℃〜約40℃の範囲内、更により好ましくは、約20℃〜約30℃の範囲内、最も好ましくは、約20℃〜約25℃の範囲内、例えば、約25℃である。
【0213】
本明細書に記載されるポリマー担体カーゴ複合体を調製する方法のステップc)において、適当な場合、緩衝液を使用することができる。好適な緩衝液は、それだけに限らないが、緩衝剤として、炭酸塩緩衝液、ホウ酸塩緩衝液、ビシン緩衝液、CHES緩衝液、CAPS緩衝液、エタノールアミン含有緩衝液、HEPES、MOPS緩衝液、リン酸緩衝液、PIPES緩衝液、トリス緩衝液、トリシン緩衝液、TAPS緩衝液、及び/又はTES緩衝液を含むことができ、好ましくはこれらから選択される。炭酸塩緩衝液が特に好適である。
【0214】
好ましくは、酸素の存在下で、好ましくは、本明細書で定義される塩基性又は中性環境(mileu)の存在下で、成分を混合した後、縮合重合又は重縮合反応及び少なくとも1つの核酸分子の複合体形成が開始される。この目的のために、ステップc)における混合物は、酸素に曝露されることが好ましく、又は更なるスターター、例えば、触媒量の酸化剤、例えば、DMSOなどを使用して開始することができる。少なくとも1つのカチオン性若しくはポリカチオン性のタンパク質若しくはペプチド及び/又は少なくとも1つのカチオン性若しくはポリカチオン性ポリマー、及び任意選択により本明細書で定義される少なくとも1つのアミノ酸成分(AA)の縮合重合又は重縮合反応が開始された後、ジスルフィド結合を介して互いに縮合され、したがって重合される(重合縮合又は重縮合)。この反応ステップa)において、好ましくは、線状ポリマーが、少なくとも1つの反応性の−SH部分を有するモノマー、すなわち、それぞれの成分が、例えばその末端において、本明細書で定義される少なくとも1つの遊離−SH−部分を呈する、少なくとも1つのカチオン性若しくはポリカチオン性のタンパク質若しくはペプチド及び/又は少なくとも1つのカチオン性若しくはポリカチオン性ポリマー、及び任意選択により本明細書で定義される少なくとも1つのアミノ酸成分(AA)を使用して作り出される。しかし、1つを超える、好ましくは2つの遊離−SH−部分を有する成分を使用することができ、これは、分岐ポリマーをもたらすことができる。重合反応と同時に、カチオン性ポリマーは、少なくとも1つの核酸分子に結合し、それによってこれを複合体形成する。
【0215】
一選択肢によれば、ポリマー担体カーゴ複合体は更に、本明細書で定義される成分(AA)で修飾することができる。
【0216】
第1の例によれば、成分(AA)(例えば、リガンド)は、本明細書で定義される任意の機能性、例えば、−SH部分を介して、ステップa)においてカチオン性成分を準備する前に、カチオン性成分に結合される。この成分(AA)又は(例えば、リガンド)は、これらの成分の一末端でカチオン性成分に結合されることが好ましい。結合が−SH結合を介して実施される場合、カチオン性成分は、2つの(又は更にはそれ以上の)−SH−部分が備わっていることが好ましい。成分(AA)又は(例えば、リガンド)は、ただ1つの−SH部分を担持することが好ましい。この場合、カチオン性成分の1つの−SH部分は、当技術分野で公知の保護基を使用して、第1のステップにおいて保護されることが好ましい。次いで、カチオン性成分は、成分Lに結合することによって、保護されていない−SH部分を介して第1のジスルフィド結合を形成することができる。次いで、カチオン性成分の保護された−SH−部分は、一般的に、更なる反応のために脱保護される。
【0217】
あるいは、上述した成分(AA)又は(例えば、リガンド)は、ステップc)において使用することによって、遊離−SH部分をブロックすることなく、例えばジスルフィド結合を介して、上記ステップa)で準備されるカチオン性成分とカップリングすることができる。しかし、この文脈において、当業者に公知又は本明細書で定義されるすべての方法を、成分(AA)をカチオン性成分又はポリマー担体に結合させるのに使用することができる。
【0218】
あるいは、成分(AA)又は(例えば、リガンド)は、本明細書で定義される任意の機能性、例えば、−SH部分を介してステップc)の後に、本発明のポリマー担体カーゴ複合体に結合することができる。この文脈において、成分(AA)(例えば、リガンド)は、ポリマー担体成分の遊離−SH部分を介して結合していることが好ましい。
【0219】
本明細書に記載されるポリマー担体カーゴ複合体を調製する方法のステップc)によって、本明細書で定義される少なくとも1つの核酸分子が、ステップb)で準備されるカチオン性成分と、好ましくは上述した比で混合される。一般的に、ポリマー担体カーゴ複合体において、本明細書で定義されるカチオン性成分、及び少なくとも1つの核酸分子は、約5対10000のモル比、好ましくは約5対5000のモル比、より好ましくは、約10対2500のモル比、更により好ましくは、約10対1000のモル比のカチオン性ポリマーと核酸で提供される。N/P比は、上記に示した通りであることが好ましい。この文脈において、N/P比は、選択され、それによって、in vivoでの凝集及び毒性を回避することが特に好適である。
【0220】
特定の実施形態では、−SH部分を含まない、上記で定義される(AA)成分を、ステップc)で添加することができ、これらはそれによって、(末端)−SH部分による重合を伴うことなく、ポリマー担体カーゴ複合体中に組み込まれる。それによって、これらの(AA)成分は、一般的に、共有結合的に連結されず、更なる成分として複合体中に非共有結合的に含められる。この文脈において特に好ましいのは、(AA)成分としてのポリマー担体カーゴ複合体中のタンパク質又はペプチドとして準備される、少なくとも1つの抗原又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかの組込みである。この実施形態は、AAがオボアルブミン又はオボアルブミンの断片である場合、特に好ましい。かくして、特に好ましい実施形態においては、AAがオボアルブミン又はその断片である場合、AAはポリマー担体カーゴ複合体に共有的に連結されず、例えば、AAはジスルフィド結合によりポリマー担体カーゴ複合体に共有的に連結されない。
【0221】
本明細書に記載されるポリマー担体カーゴ複合体を調製する方法の更なるステップd)によれば、ステップc)によって得られるポリマー担体カーゴ複合体は、任意選択により精製される。精製は、クロマトグラフィー法、例えば、HPLC、FPLC、GPS、透析などを使用することによって行うことができる。
【0222】
本明細書に記載されるポリマー担体カーゴ複合体を調製する方法の更なるステップe)によれば、ステップc)又はd)によって得られるポリマー担体カーゴ複合体は、任意選択により凍結乾燥される。この目的のために、任意の適当な凍結保護物質又はリオプロテクタントを、ステップc)又はd)で得られる本発明のポリマー担体カーゴ複合体に添加することができる。
【0223】
本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体を調製する方法は、ポリマー担体のその成分を具体的に選択することにより、所望のポリマー担体カーゴ複合体の化学的性質を適応させ、それによって、in vivoでの凝集及び毒性を回避するのに特に適している。
【0224】
第2の成分として、本発明の医薬組成物は、感染症と関連する病原体に由来する抗原;アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連する抗原;自己免疫疾患と関連する抗原;又はがん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原から選択される少なくとも1つの抗原、又はそれぞれの場合、前記抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかを含む。
【0225】
この少なくとも1つの抗原を、タンパク質若しくはペプチドとして、少なくとも1つの抗原をコードする核酸として、又は少なくとも1つの抗原を含む、抗原性細胞、抗原性細胞断片、細胞画分;細胞壁成分が改変、弱毒化若しくは不活化(例えば、化学的若しくは照射による)された病原体(ウイルス、細菌など)として提供することができる。
【0226】
ある特定の実施形態においては、医薬組成物中に第2の成分として含まれる抗原は、ペプチド若しくはタンパク質抗原、又は前記ペプチド若しくはタンパク質抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかである。
【0227】
a)感染症と関連する病原体に由来する抗原:
感染症と関連する病原体に由来する抗原は、感染症の誘導と関連する病原体から誘導される。ある特定の実施形態においては、前記抗原は、ペプチド若しくはタンパク質抗原、又は前記ペプチド若しくはタンパク質抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかであり、並びに/又は不活化若しくは弱毒化された前記病原体(例えば、本明細書に記載のいずれか1つなどのウイルス)(例えば、その調製物)中に含まれる、それとして提供される、及び/又はそれから誘導される。この文脈において、(例えば、ペプチド又はタンパク質)抗原は、感染症と関連する弱毒化又は不活化された病原体(例えば、本明細書に記載のいずれか1つなどのウイルス)(例えば、その調製物)中に含まれる、それとして提供される、及び/又はそれから誘導されてもよい。
【0228】
本発明のあらゆる態様の代替的な実施形態において、本発明において用いられる抗原(例えば、ペプチド又はタンパク質抗原)は、不活化若しくは弱毒化されたウイルス(本明細書に記載のいずれか1つ、若しくは本明細書に記載の任意の病原体)(例えば、その調製物)中に含まれるものではない;並びに/又は不活化された、若しくは弱毒化された前記ウイルス若しくは病原体(例えば、その調製物)として提供されないものである;並びに/又は不活化若しくは弱毒化された前記ウイルス若しくは病原体(例えば、その調製物)から誘導されないものである。例えば、本発明のいずれかの態様において用いられる抗原は、単離及び/又は精製されたタンパク質又はペプチド抗原であってもよい、又はそれとして提供してもよい。当業者であれば理解できるように、単離(及び/又は精製)された抗原は、他のタンパク質/ペプチド又は不純物などの約40%、30%、20%、10%、5%、2%又は1%未満の望ましくないか、又は特殊な他の成分を有する(出発)組成物中に存在する(又は提供される)そのような抗原を含む。
【0229】
特定の実施形態においては、本発明において用いられる(例えば、タンパク質又はペプチド)抗原は、組換え抗原、例えば、本明細書に記載の方法を用いるなど、組換え産生を用いて調製されるものである。代替的な実施形態においては、本発明において用いられる(例えば、タンパク質又はペプチド)抗原は、合成抗原、例えば、本明細書に記載の方法を用いるなど、ペプチド合成を用いて調製されるものである。
【0230】
感染症と関連する病原体に由来する抗原は、Acinetobacter baumannii、Anaplasma属、Anaplasma phagocytophilum、Ancylostoma braziliense、Ancylostoma duodenale、Arcanobacterium haemolyticum、Ascaris lumbricoides、Aspergillus属、アストロウイルス科
、Babesia属、炭疽菌(Bacillus anthracis)、Bacillus cereus、Bartonella henselae、BKウイルス、Blastocystis hominis、Blastomyces dermatitidis、Bordetella pertussis、Borrelia burgdorferi、Borrelia属、Borrelia属種、Brucella属、Brugia malayi、ブニヤウイルス科、Burkholderia capacia及び他のBurkholderia種、Burkholderia mallei、Burkholderia pseudomallei、カリシウイルス科、Campylobacter属、Candida albicans、Candida属種、Chlamydia trachomatis、Chlamydophila pneumoniae
、Chlamydophila psittaci、CJDプリオン、Clonorchis sinensis、Clostridium botulinum、Clostridium difficile、Clostridium perfringens、Clostridium属種、Clostridium tetani、Coccidioides属種、コロナウイルス、Corynebacterium diphtheriae、Coxiella burnetii、クリミア・コンゴ出血熱ウイルス、Cryptococcus neoformans、Cryptosporidium属、サイトメガロウイルス、デングウイルス(DEN−1、DEN−2、DEN−3及びDEN−4)、Dientamoeba fragilis、エボラウイルス(EBOV)、Echinococcus属、Ehrlichia chaffeensis、Ehrlichia ewingii、Ehrlichia属、Entamoeba histolytica、Enterococcus属、エンテロウイルス属、エンテロウイルス、主にコクサッキーAウイルス及びエンテロウイルス71(EV71)、Epidermophyton属種、エプスタイン・バーウイルス(EBV)、Escherichia coli O157:H7、O111及びO104:H4、Fasciola hepatica及びFasciola gigantica、FFIプリオン、Filarioideaスーパーファミリー、フラビウイルス、Francisella tularensis、Fusobacterium属、Geotrichum candidum、Giardia intestinalis、Gnathostoma属種、GSSプリオン、グアナリトウイルス、Haemophilus ducreyi、Haemophilus influenzae、Helicobacter pylori、ヘニパウイルス(ヘンドラウイルス、ニパウイルス)、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、D型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、単純ヘルペスウイルス1及び2(
HSV−1及びHSV−2)、Histoplasma capsulatum、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)、Hortaea werneckii、ヒトボカウイルス(
HBoV)、ヒトヘルペスウイルス6(HHV−6)及びヒトヘルペスウイルス7(HHV−7)、ヒトメタニューモウイルス(hMPV)、ヒトパピローマウイルス(HPV)
、ヒトパラインフルエンザウイルス(HPIV)、日本脳炎ウイルス、JCウイルス、フニンウイルス、Kingella kingae、Klebsiella granulomatis、クーループリオン、ラッサウイルス、Legionella pneumophila、Leishmania属、Leptospira属、Listeria
monocytogenes、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)、マチュポウイルス、Malassezia属種、マールブルグウイルス、麻疹ウイルス、Metagonimus yokagawai、Microsporidia phylum、伝染性軟属腫ウイルス(MCV)、ムンプスウイルス、Mycobacterium leprae及びMycobacterium lepromatosis、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、Mycobacterium ulcerans、Mycoplasma pneumoniae、Naegleria fowleri、Necator americanus、Neisseria gonorrhoeae、Neisseria meningitidis、Nocardia
asteroides、Nocardia属種、回旋糸状虫、Orientia tsutsugamushi、オルトミクソウイルス科、Paracoccidioides
brasiliensis、Paragonimus属種、ウェステルマン肺吸虫、パルボウイルスB19、Pasteurella属、Plasmodium属、Pneumocystis jirovecii、ポリオウイルス、狂犬病ウイルス、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、ライノウイルス、ライノウイルス、Rickettsia akari、Rickettsia属、Rickettsia prowazekii、Rickettsia rickettsii、Rickettsia typhi、リフトバレー熱ウイルス、ロタウイルス、風疹ウイルス、サビアウイルス、Salmonella属
、Sarcoptes scabiei、SARSコロナウイルス、Schistosoma属、Shigella属、シンノンブル(Sin Nombre)ウイルス、ハンタウイルス、Sporothrix schenckii、Staphylococcus属、Streptococcus agalactiae、Streptococcus pneumoniae、Streptococcus pyogenes、Strongyloides stercoralis、Taenia属、Taenia solium、ダニ媒介性脳炎ウイルス(TBEV)、Toxocara canis又はToxocara cati、Toxoplasma gondii、Treponema pallidum、Trichinella spiralis、Trichomonas vaginalis、Trichophyton属種、Trichuris trichiura、Trypanosoma brucei、Trypanosoma cruzi、Ureaplasma urealyticum、帯状疱疹ウイルス(VZV)、Variola major又はVariola minor、vCJDプリオン、ベネズエラウマ脳炎ウイルス、Vibrio cholerae、西ナイルウイルス、西部ウマ脳炎ウイルス、バンクロフト糸状虫、黄熱病ウイルス、Yersinia enterocolitica、Yersinia pestis、及びYersinia pseudotuberculosisの病原体に由来する抗原から選択される。
【0231】
この文脈において、特に好ましいのは、狂犬病ウイルス、B型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス(hPV)、炭疽菌、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、インフルエンザウイルス及び結核菌から選択される病原体に由来する抗原である。
【0232】
更に、感染症と関連する病原体に由来する抗原を、以下の抗原から選択することができる:外膜タンパク質A、OmpA、バイオフィルム関連タンパク質Bap、輸送タンパク質MucK(Acinetobacter baumannii、Acinetobacter感染);可変性表面糖タンパク質VSG、微小管関連タンパク質MAPP15、trans−シアリダーゼTSA(Trypanosoma brucei、アフリカ睡眠病(アフリカトリパノソーマ症));HIV p24抗原、HIVエンベロープタンパク質(Gp120、Gp41、Gp160)、ポリタンパク質GAG、ネガティブ因子タンパク質Nef、転写のtrans−活性化因子Tat(HIV(ヒト免疫不全ウイルス)、AIDS(後天性免疫不全症候群));ガラクトース阻害性接着タンパク質GIAP、29kDa抗原Eh29、Gal/GalNAcレクチン、タンパク質CRT、125kDa免疫優勢抗原、タンパク質M17、アドヘシンADH112、タンパク質STRP(Entamoeba histolytica、アメーバ症);主要表面タンパク質1−5(MSP1a、MSP1b、MSP2、MSP3、MSP4、MSP5)、IV型分泌系タンパク質(VirB2、VirB7、VirB11、VirD4)(Anaplasma属、アナプラズマ症);防御抗原PA、浮腫因子EF、致死因子LF、S層相同タンパク質SLH(炭疽菌、炭疽病);アクラノリシン、ホスホリパーゼD、コラーゲン結合タンパク質CbpA(Arcanobacterium haemolyticum、Arcanobacterium haemolyticum感染);ヌクレオカプシドタンパク質NP、糖タンパク質前駆体GPC、糖タンパク質GP1、糖タンパク質GP2(フニンウイルス、アルゼンチン出血熱);キチンタンパク質層タンパク質、14kDa表面抗原A14、主要精子タンパク質MSP、MSP重合組織化タンパク質MPOP、MSP線維タンパク質2MFP2、MSP重合活性化キナーゼMPAK、ABA−1様タンパク質ALB、タンパク質ABA−1、クチクリンCUT−1(Ascaris lumbricoides、回虫症);41kDaアレルゲンAsp v13、アレルゲンAsp f3、主要分生子表面タンパク質rodletA、プロテアーゼPep1p、GPIアンカータンパク質Gel1p、GPIアンカータンパク質Crf1p(アスペルギルス属、アスペルギルス症);VP26ファミリータンパク質、VP29タンパク質(アストロウイルス科、アストロウイルス感染);桿小体関連タンパク質1 RAP−1、メロゾイト表面抗原MSA−1、MSA−2(a1、a2、b、c)、12D3、11C5、21B4、P29、赤血球表面抗原変異体VESA1、頂端膜抗原1AMA−1(Babesia属、バベシア症);ホモリシン、エンテロトキシンC、PXO1−51、グリコレートオキシダーゼ、ABC輸送因子、ペニシリン結合(bingdn)タンパク質、亜鉛輸送因子ファミリータンパク質、シュードウリジンシンターゼRsu、プラスミド複製タンパク質RepX、オリゴエンドペプチダーゼF、プロファージ膜タンパク質、タンパク質HemK、鞭毛抗原H、28.5kDa細胞表面抗原(Bacillus cereus、Bacillus cereus感染);ラージT抗原LT、スモールT抗原、カプシドタンパク質VP1、カプシドタンパク質VP2(BKウイルス、BKウイルス感染);29kDaタンパク質、キャスパーゼ3様抗原、糖タンパク質(Blastocystis hominis、Blastocystis hominis感染);酵母表面アドヘシンWI−1(Blastomyces dermatitidis、ブラストミセス症);ヌクレオタンパク質N、ポリメラーゼL、基質タンパク質Z、糖タンパク質GP(マチュポウイルス、ボリビア出血熱);外表面タンパク質A、OspA、外表面タンパク質B、OspB、外表面タンパク質C、OspC、デコリン結合タンパク質A、DbpA、デコリン結合タンパク質B、DbpB、鞭毛線維41kDaコアタンパク質Fla、塩基性膜タンパク質A前駆体BmpA(免疫優勢抗原P39)、外表面22kDaリポタンパク質前駆体(抗原IPLA7)、可変性表面リポタンパク質vlsE(Borrelia属、Borrelia感染);ボツリヌス神経毒BoNT/A1、BoNT/A2、BoNT/A3、BoNT/B、BoNT/C、BoNT/D、BoNT/E、BoNT/F、BoNT/G、組換えボツリヌス毒素F HcドメインFHc(Clostridium botulinum、ボツリヌス症(及び幼児ボツリヌス症));ヌクレオカプシド、糖タンパク質前駆体(サビアウイルス、ブラジル出血熱);銅/亜鉛スーパーオキシドジスムターゼSodC、バクテリオフェリチンBfr、50Sリボソームタンパク質RpIL、OmpA様膜貫通ドメイン含有タンパク質Omp31、免疫原性39kDaタンパク質M5 P39、亜鉛ABCトランスポーターペリプラズム亜鉛結合(bnding)タンパク質znuA、ペリプラズム免疫原性タンパク質Bp26、30Sリボソームタンパク質S12 RpsL、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼGap、25kDa外膜免疫原性タンパク質前駆体Omp25、侵入タンパク質B lalB、トリガー因子Tig、分子シャペロンDnaK、推定ペプチジル−プロリルcis−transイソメラーゼSurA、リポタンパク質Omp19、外膜タンパク質MotY Omp16、保存された外膜タンパク質D15、リンゴ酸デヒドロゲナーゼMdh、IV型分泌系の成分(T4SS)VirJ、未知の機能のリポタンパク質BAB1_0187(Brucella属、ブルセラ症);ABCトランスポーターファミリーのメンバー(LolC、OppA、及びPotF)、推定リポタンパク質放出系膜貫通タンパク質LolC/E、フラジェリンFliC、Burkholderia細胞内運動性A BimA、細菌伸長因子−Tu EF−Tu、17kDa OmpA様タンパク質、boaAコードタンパク質、boaBコードタンパク質(Burkholderia cepacia及び他のBurkholderia種、Burkholderia感染);ミコリル−トランスフェラーゼAg85A、熱ショックタンパク質Hsp65、タンパク質TB10.4、19kDa抗原、タンパク質PstS3、熱ショックタンパク質Hsp70(Mycobacterium ulcerans、ブルーリ潰瘍);ノロウイルス主要及び非主要ウイルスカプシドタンパク質VP1及びVP2、ゲノムポリタンパク質、サポウイルスカプシドタンパク質VP1、タンパク質Vp3、ゲノムポリタンパク質(カリシウイルス科、カリシウイルス感染(ノロウイルス及びサポウイルス));主要外膜タンパク質PorA、フラジェリンFlaA、表面抗原CjaA、フィブロネクチン結合タンパク質CadF、アスパラギン酸/グルタミン酸結合ABCトランスポータータンパク質Peb1A、タンパク質FspA1、タンパク質FspA2(Campylobacter属、カンピロバクター症);解糖酵素エノラーゼ、分泌型アスパルチルプロテイナーゼSAP1−10、グリコホスファチジルイノシトール(GPI)結合細胞壁タンパク質、タンパク質Hyr1、補体受容体3関連タンパク質CR3−RP、アドヘシンAls3p、熱ショックタンパク質90kDa hsp90、細胞表面疎水性タンパク質CSH(通常はCandida albicans及び他のCandida種、カンジダ症);17kDa抗原、タンパク質P26、トリマー自己輸送因子アドヘシンTAA、BartonellaアドヘシンA BadA、可変的に発現される外膜タンパク質Vomp、タンパク質Pap3、タンパク質HbpA、エンベロープ関連プロテアーゼHtrA、タンパク質OMP89、プロテインGroEL、タンパク質LalB、タンパク質OMP43、ジヒドロリポアミドスクシニルトランスフェラーゼSucB(Bartonella henselae、ネコ引っ掻き病);無鞭毛体表面タンパク質−2、無鞭毛体特異的表面タンパク質SSP4、クルジパイン、trans−シアリダーゼTS、トリポマスティゴート表面糖タンパク質TSA−1、補体調節タンパク質CRP−10、タンパク質G4、タンパク質G2、パラキソネマルロッド(paraxonemal rod)タンパク質PAR2、副鞭毛桿成分Par1、ムチン関連表面タンパク質MPSP(Trypanosoma cruzi、シャーガス病(アメリカトリパノソーマ症));エンベロープ糖タンパク質(gB、gC、gE、gH、gI、gK、gL)(帯状疱疹ウイルス(VZV)、ニワトリ痘);主要外膜タンパク質MOMP、推定外膜タンパク質PMPC、外膜複合タンパク質B OmcB、熱ショックタンパク質Hsp60 HSP10、タンパク質IncA、III型分泌系に由来するタンパク質、リボヌクレアーゼリダクターゼ小鎖タンパク質NrdB、プラスミドタンパク質Pgp3、クラミジア外部タンパク質N CopN、抗原CT521、抗原CT425、抗原CT043、抗原TC0052、抗原TC0189、抗原TC0582、抗原TC0660、抗原TC0726、抗原TC0816、抗原TC0828(Chlamydia trachomatis、クラミジア);低カルシウム応答タ
ンパク質E LCrE、クラミジア外部タンパク質N CopN、セリン/トレオニンタンパク質キナーゼPknD、アシル担体タンパク質S−マロニルトランスフェラーゼFabD、一本鎖DNA結合タンパク質Ssb、主要外膜タンパク質MOMP、外膜タンパク質2 Omp2、多型膜タンパク質ファミリー(Pmp1、Pmp2、Pmp3、Pmp4、Pmp5、Pmp6、Pmp7、Pmp8、Pmp9、Pmp10、Pmp11、Pmp12、Pmp13、Pmp14、Pmp15、Pmp16、Pmp17、Pmp18、Pmp19、Pmp20、Pmp21)(Chlamydophila pneumoniae、Chlamydophila pneumoniae感染);コレラ毒素B CTB、毒素同時調節ピリンA TcpA、毒素同時調節ピリンTcpF、毒素同時調節線毛生合成タンパク質F TcpF、コレラ腸毒素サブユニットA、コレラ腸毒素サブユニットB、熱安定性腸毒素ST、マンノース感受性ヘマグルチニンMSHA、外膜タンパク質UポリンompU、ポリン(Poring)Bタンパク質、多型膜タンパク質−D(Vibrio cholerae、コレラ);プロピオニル−CoAカルボキシラーゼPCC、14−3−3タンパク質、プロヒビチン、システインプロテアーゼ、グルタチオントランスフェラーゼ、ゲルソリン、カテプシンLプロテイナーゼCatL、テグメントタンパク質20.8kDa TP20.8、テグメントタンパク質31.8kDa TP31.8、リソホスファチジン酸ホスファターゼLPAP(Clonorchis sinensis、肝吸虫症);表面層タンパク質SLP、グルタミン酸デヒドロゲナーゼ抗原GDH、毒素A、毒素B、システインプロテアーゼCwp84、システインプロテアーゼCwp13、システインプロテアーゼCwp19、細胞壁タンパク質CwpV、鞭毛タンパク質FliC、鞭毛タンパク質FliD(Clostridium difficile、Clostridium difficile感染);ライノウイルス:カプシドタンパク質VP1、VP2、VP3、VP4;コロナウイルス:スパイク(sprike)タンパク質S、エンベロープタンパク質E、膜タンパク質M、ヌクレオカプシドタンパク質N(通常はライノウイルス及びコロナウイルス、感冒(急性ウイルス性鼻咽頭炎;急性鼻感冒));プリオンタンパク質Prp(CJDプリオン、クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD));エンベロープタンパク質Gc、エンベロープタンパク質Gn、ヌクレオカプシドタンパク質(クリミア・コンゴ出血熱ウイルス、クリミア・コンゴ出血熱(CCHF));ビルレンス関連DEAD−ボックスRNAヘリカーゼVAD1、ガラクトキシロマンナンタンパク質GalXM、グルクロノキシロマンナンGXM、マンノタンパク質MP(Cryptococcus neoformans、クリプトコッカス症);酸性リボソームタンパク質P2 CpP2、ムチン抗原Muc1、Muc2、Muc3、Muc4、Muc5、Muc6、Muc7、表面接着タンパク質CP20、表面接着タンパク質CP23、表面タンパク質CP12、表面タンパク質CP21、表面タンパク質CP40、表面タンパク質CP60、表面タンパク質CP15、表面関連糖ペプチドgp40、表面関連糖ペプチドgp15、オーシスト壁タンパク質AB、プロフィリンPRF、アピラーゼ(Cryptosporidium属、クリプトスポリジウム症);脂肪酸及びレチノール結合タンパク質−1 FAR−1、メタロプロテイナーゼの組織阻害剤TIMP(TMP)、システインプロテイナーゼACEY−1、システインプロテイナーゼACCP−1、表面抗原Ac−16、分泌タンパク質2 Asp−2、メタロプロテアーゼ1 MTP−1、アスパルチルプロテアーゼ阻害剤API−1、表面関連抗原SAA−1、成体特異的分泌因子Xaセリンプロテアーゼ阻害剤抗凝固剤AP、カテプシンD様アスパラギン酸プロテアーゼARR−1(通常はAncylostoma braziliense;他の複数の寄生虫、皮膚幼虫移行症(CLM));カテプシンL様プロテアーゼ、53/25kDa抗原、8kDaファミリーメンバー、周辺トリプシン様活性シスチセルクスタンパク質TsAg5、オンコスフェアタンパク質TSOL18、オンコスフェアタンパク質TSOL45−1A、乳酸デヒドロゲナーゼA LDHA、乳酸デヒドロゲナーゼB LDHB(Taenia solium、シスチセルクス症);pp65抗原、膜タンパク質pp15、カプシド基部テグメントタンパク質pp150、タンパク質M45、DNAポリメラーゼUL54、ヘリカーゼUL105、糖タンパク質gM、糖タンパク質gN、糖タンパク質H、糖タンパク質B gB、タンパク質UL83、タンパク質UL94、タンパク質UL99(サイトメガロウイルス、サイトメガロウイルス感染);カプシドタンパク質C、前膜タンパク質prM、膜タンパク質M、エンベロープタンパク質E(ドメインI、ドメインII、ドメインII)、プロテインNS1、プロテインNS2A、プロテインNS2B、プロテインNS3、プロテインNS4A、プロテイン2K、プロテインNS4B、プロテインNS5(デングウイルス(DEN−1、DEN−2、DEN−3及びDEN−4)−フラビウイルス、デング熱);39kDaタンパク質(Dientamoeba fragilis、二核アメーバ症);ジフテリア毒素前駆体Tox、ジフテリア毒素DT、ピリン特異的ソルターゼSrtA、シャフトピリンタンパク質SpaA、チップピリンタンパク質SpaC、非主要ピリンタンパク質SpaB、表面関連タンパク質DIP1281(Corynebacterium diphtheriae、ジフテリア);糖タンパク質GP、ヌクレオタンパク質NP、非主要基質タンパク質VP24、主要基質タンパク質VP40、転写活性化因子VP30、ポリメラーゼコファクターVP35、RNAポリメラーゼL(エボラウイルス(EBOV)、エボラ出血熱);プリオンタンパク質(vCJDプリオン、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD、nvCJD));UvrABC系タンパク質B、タンパク質Flp1、タンパク質Flp2、タンパク質Flp3、タンパク質TadA、ヘモグロビン受容体HgbA、外膜タンパク質TdhA、タンパク質CpsRA、調節因子Cp
XR、タンパク質SapA、18kDa抗原、外膜タンパク質NcaA、タンパク質LspA、タンパク質LspA1、タンパク質LspA2、タンパク質LspB、外膜成分DsrA、レクチンDltA、リポタンパク質HlP、主要外膜タンパク質OMP、外膜タンパク質OmpA2(ヘモフィルス・デュクレイ、軟性下疳);アスパルチルプロテアーゼ1 Pep1、ホスホリパーゼB PLB、α−マンノシダーゼ1 AMN1、グルカノシルトランスフェラーゼGEL1、ウレアーゼURE、ペルオキシソーム基質タンパク質Pmp1、プロリンリッチ抗原Pra、ヒト(humal)T細胞反応性(reative)タンパク質TcrP(Coccidioides immitis及びCoccidioides posadasii、コクシジオイデス症);アレルゲンTri r2、熱ショックタンパク質60 Hsp60、真菌アクチンAct、抗原Tri r2、抗原Tri r4、抗原Tri r1、タンパク質IV、グリセロール−3−リン酸デヒドロゲナーゼGpd1、オスモセンサーHwSho1A、オスモセンサーHwSho1B、ヒスチジンキナーゼHwHhk7B、アレルゲンMala s1、アレルゲンMala s 11、チオレドキシンTrx Mala s 13、アレルゲンMala f、アレルゲンMala s(通常はTrichophyton属種、Epidermophyton属種、Malassezia属種、Hortaea werneckii、皮膚糸状菌症);タンパク質EG95、タンパク質EG10、タンパク質EG18、タンパク質EgA31、タンパク質EM18、抗原EPC1、抗原B、抗原5、タンパク質P29、タンパク質14−3−3、8kDaタンパク質、ミオフィリン、熱ショックタンパク質20 Hsp20、糖タンパク質GP−89、脂肪酸結合タンパク質FAPB(Echinococcus属、エキノコッカス症);主要表面タンパク質2 MSP2、主要表面タンパク質4 MSP4、MSP変異体SGV1、MSP変異体SGV2、外膜タンパク質OMP、外膜タンパク質19 OMP−19、主要抗原タンパク質MAP1、主要抗原タンパク質MAP1−2、主要抗原タンパク質MAP1B、主要抗原タンパク質MAP1−3、Erum2510コードタンパク質、タンパク質GroEL、タンパク質GroES、30kDa主要外膜タンパク質、GE100kDaタンパク質、GE130kDaタンパク質、GE160kDaタンパク質(Ehrlichia属、エールリヒア症);分泌抗原SagA、sagA様タンパク質SalA及びSalB、コラーゲンアドヘシンScm、表面タンパク質Fms1(EbpA(fm)、Fms5(EbpB(fm)、Fms9(EpbC(fm)及びFms10、タンパク質EbpC(fm)、96kDa免疫保護糖タンパク質G1(Enterococcus属、Enterococcus感染);ゲノムポリタンパク質、ポリメラーゼ3D、ウイルスカプシドタンパク質VP1、ウイルスカプシドタンパク質VP2、ウイルス
カプシドタンパク質VP3、ウイルスカプシドタンパク質VP4、プロテアーゼ2A、プロテアーゼ3C(エンテロウイルス属、エンテロウイルス感染);外膜タンパク質OM、60kDa外膜タンパク質、細胞表面抗原OmpA、細胞表面抗原OmpB(sca5)、134kDa外膜タンパク質、31kDa外膜タンパク質、29.5kDa外膜タンパク質、細胞表面タンパク質SCA4、細胞表面タンパク質Adr1(RP827)、細胞表面タンパク質Adr2(RP828)、細胞表面タンパク質SCA1、侵入タンパク質invA、細胞分裂タンパク質fts、分泌タンパク質sec 0ファミリー、ビルレンスタンパク質virB、tlyA、tlyC、パルブリン様タンパク質Plp、プレタンパク質トランスロカーゼSecA、120kDa表面タンパク質抗原SPA、138kDa複合抗原、主要100kDタンパク質(タンパク質I)、細胞質内タンパク質D、防御表面タンパク質抗原SPA(Rickettsia prowazekii、発疹チフス);エプスタイン・バー核抗原(EBNA−1、EBNA−2、EBNA−3A、EBNA−3B、EBNA−3C、EBNAリーダータンパク質(EBNA−LP))、潜伏膜タンパク質(LMP−1、LMP−2A、LMP−2B)、初期抗原EBV−EA、膜抗原EBV−MA、ウイルスカプシド抗原EBV−VCA、アルカリヌクレアーゼEBV−AN、糖タンパク質H、糖タンパク質gp350、糖タンパク質gp110、糖タンパク質gp42、糖タンパク質gHgL、糖タンパク質gB(エプスタイン・バーウイルス(EBV)、エプスタイン・バーウイルス伝染性単核球症);カプシドタンパク質VP2、カプシドタンパク質VP1、主要タンパク質NS1(パルボウイルスB19、伝染性紅斑(第5病));pp65抗原、糖タンパク質105、主要カプシドタンパク質、エンベロープ糖タンパク質H、タンパク質U51(ヒトヘルペスウイルス6(HHV−6)及びヒトヘルペスウイルス7(HHV−7)、突発性発疹);チオレドキシン−グルタチオンリダクターゼTGR、カテプシンL1及びL2、クーニッツ型タンパク質KTM、ロイシンアミノペプチダーゼLAP、システインプロテイナーゼFas2、サポシン様タンパク質−2 SAP−2、チオレドキシンペルオキシダーゼTPx、Prx−1、Prx−2、カテプシンIシステインプロテイナーゼCL3、プロテアーゼカテプシンL CL1、ホスホグリセリン酸キナーゼPGK、27kDa分泌タンパク質、60kDaタンパク質HSP35α、グルタチオントランスフェラーゼGST、28.5kDaテグメント抗原28.5kDaTA、カテプシンB3プロテアーゼCatB3、I型シスタチンステフィン−1、カテプシンL5、カテプシンL1g及びカテプシンB、脂肪酸結合タンパク質FABP、ロイシンアミノペプチダーゼLAP(Fasciola hepatica及びFasciola gigantica、肝蛭症);プリオンタンパク質(FFIプリオン、致死性家族性不眠症(FFI));毒アレルゲン相同体様タンパク質VAL−1、大量幼虫転写物ALT−1、大量幼虫転写物ALT−2、チオレドキシンペルオキシダーゼTPX、スズメバチアレルゲン相同体VAH、チオレドキシンペルオキシダーゼ2 TPX−2、抗原性タンパク質SXP(ペプチドN、N1、N2及びN3)、活性化関連タンパク質−1 ASP−1、チオレドキシンTRX、トランスグルタミナーゼBmTGA、グルタチオン−S−トランスフェラーゼGST、ミオシン、スズメバチアレルゲン相同体VAH、175kDaコラゲナーゼ、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼGAPDH、クチクラコラーゲンCol−4、分泌幼虫酸性タンパク質SLAP、キチナーゼCHI−1、マルトース結合タンパク質MBP、解糖酵素フルクトース−1,6−ビスリン酸アルドラーゼFba、トロポミオシンTMY−1、線虫特異的遺伝子産物OvB20、オンコシスタチンCPI−2、Cox−2(フィラリア上科、フィラリア症);ホスホリパーゼC PLC、熱不安定性腸毒素B、ロタ毒素成分lb、タンパク質CPE1281、ピルビン酸フェレドキシンオキシドリダクターゼ、伸長因子G EF−G、パーフリンゴリシンO Pfo、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼGapC、フルクトース−ビスリン酸アルドラーゼAlf2、Clostridium perfringens腸毒素CPE、α毒素AT、αトキソイドATd、ε−トキソイドETd、プロテインHP、ラージ細胞毒素TpeL、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼNaglu、ホスホグリセロムターゼPgm(Clostridium perfringens、Clostridium perfringensによる食中毒);ロイコトキシンlktA、接着FadA、外膜タンパク質RadD、高分子量アルギニン結合タンパク質(Fusobacterium属、Fusobacterium感染);ホスホリパーゼC PLC、熱不安定性腸毒素B、ロタ毒素成分lb、タンパク質CPE1281、ピルビン酸フェレドキシンオキシドリダクターゼ、伸長因子G EF−G、パーフリンゴリシンO Pfo、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼGapC、フルクトース−ビスリン酸アルドラーゼAlf2、Clostridium perfringens腸毒素CPE、α毒素AT、αトキソイドATd、ε−トキソイドEtd、タンパク質HP、ラージ細胞毒素TpeL、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼNaglu、ホスホグリセロムターゼPgm(通常はClostridium perfringens;他のClostridium種、ガス壊疽(クロストリジウム性筋壊死));リパーゼA、リパーゼB、ペルオキシダーゼDec1(Geotrichum candidum、ゲオトリクム症);プリオンタンパク質(GSSプリオン、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群(GSS));嚢胞壁タンパク質CWP1、CWP2、CWP3、表面タンパク質変異体VSP、VSP1、VSP2、VSP3、VSP4、VSP5、VSP6、56kDa抗原、ピルビン酸フェレドキシンオキシドリダクターゼPFOR、アルコールデヒドロゲナーゼE ADHE、α−ジアルジン、α8−ジアルジン、α1−ジアルジン、β−ジアルジン、システインプロテアーゼ、グルタチオン−S−トランスフェラーゼGST、アルギニンデイミナーゼADI、フルクトース−1,6−ビスリン酸アルドラーゼFBA、Giardiaトロホゾイト抗原GTA(GTA1、GTA2)、オルニチンカルボキシルトランスフェラーゼOCT、筋線維集合様タンパク質SALP、ウリジンホスホリル様タンパク質UPL、α−チューブリン、β−チューブリン(Giardia intestinalis、ジアルジア症);ABCトランスポーターファミリーのメンバー(LolC、OppA及びPotF)、推定リポタンパク質放出系膜貫通タンパク質LolC/E、フラジェリンFliC、Burkholderia細胞内運動性A BimA、細菌伸長因子−Tu EF−Tu、17kDaOmpA様タンパク質、boaAコードタンパク質(Burkholderia mallei、鼻疽);シクロフィリンCyP、24kDa第3期幼虫タンパク質GS24、排出−分泌産物ESP(40、80、120及び208kDa)(Gnathostoma spinigerum及びGnathostoma hispidum、顎口虫症);ピリンタンパク質、非主要ピリン関連サブユニットpilC、主要ピリンサブユニット及び変異体pilE、pilS、相変異タンパク質porA、ポリンB PorB、タンパク質TraD、ナイセリア外膜抗原H.8、70kDa抗原、主要外膜タンパク質PI、外膜タンパク質PIA及びPIB、W抗原、表面タンパク質A NspA、トランスフェリン結合タンパク質TbpA、トランスフェリン結合タンパク質TbpB、PBP2、mtrRコードタンパク質、ponAコードタンパク質、膜パーミアーゼFbpBC、FbpABCタンパク質系、LbpABタンパク質、外膜タンパク質Opa、外膜輸送因子FetA、鉄抑制調節因子MpeR(Neisseria gonorrhoeae、淋病);外膜タンパク質A OmpA、外膜タンパク質C OmpC、外膜タンパク質K17 OmpK17(Klebsiella granulomatis、鼠径部肉芽腫(ドノヴァン症));フィブロネクチン結合タンパク質Sfb、フィブロネクチン/フィブリノゲン結合タンパク質FBP54、フィブロネクチン結合タンパク質FbaA、Mタンパク質1型 Emm1、Mタンパク質6型 Emm6、免疫グロブリン結合タンパク質35 Sib35、表面タンパク質R28 Spr28、スーパーオキシドジスムターゼSOD、C5aペプチダーゼScpA、抗原I/II AgI/II、アドヘシンAspA、G関連α2−マクログロブリン結合タンパク質GRAB、表面フィブリルタンパク質M5(Streptococcus pyogenes、A群連鎖球菌感染);Cタンパク質β抗原、アルギニンデイミナーゼタンパク質、アドヘシンBibA、105kDaタンパク質BPS、表面抗原c、表面抗原R、表面抗原X、トリプシン耐性タンパク質R1、トリプシン耐性タンパク質R3、トリプシン耐性タンパク質R4、表面免疫原性タンパク質Sip、
表面タンパク質Rib、ロイシンリッチリピートタンパク質LrrG、セリンリッチリピートタンパク質Srr−2、Cタンパク質α−抗原Bca、β抗原Bag、表面抗原ε、α様タンパク質ALP1、α様タンパク質ALP5、表面抗原δ、α様タンパク質ALP2、α様タンパク質ALP3、α様タンパク質ALP4、Cβタンパク質Bac(Streptococcus agalactiae、B群連鎖球菌感染);トランスフェリン結合タンパク質2 Tbp2、ホスファターゼP4、外膜タンパク質P6、ペプチドグリカン関連リポタンパク質Pal、タンパク質D、タンパク質E、接着及び浸透タンパク質Hap、外膜タンパク質26 Omp26、外膜タンパク質P5(フィンブリン)、外膜タンパク質D15、外膜タンパク質OmpP2、5’−ヌクレオチダーゼNucA、外膜タンパク質P1、外膜タンパク質P2、外膜リポタンパク質PcP、リポタンパク質E、外膜タンパク質P4、フクロキナーゼFucK、[Cu,Zn]−スーパーオキシドジスムターゼSodC、プロテアーゼHtrA、タンパク質O145、α−ガラクトシルセラミド(Haemophilus influenzae、Haemophilus influenzae感染);ポリメラーゼ3D、ウイルスカプシドタンパク質VP1、ウイルスカプシドタンパク質VP2、ウイルスカプシドタンパク質VP3、ウイルスカプシドタンパク質VP4、プロテアーゼ2A、プロテアーゼ3C(エンテロウイルス、主にコクサッキーAウイルス及びエンテロウイルス71(EV71)、手足口病(HFMD));RNAポリメラーゼL、タンパク質L、糖タンパク質Gn、糖タンパク質Gc、ヌクレオカプシドタンパク質S、エンベロープ糖タンパク質G1、ヌクレオタンパク質NP、タンパク質N、ポリタンパク質M(シンノンブルウイルス、ハンタウイルス、ハンタウイルス肺症候群(HPS));熱ショックタンパク質HspA、熱ショックタンパク質HspB、クエン酸合成酵素GltA、タンパク質UreB、熱ショックタンパク質Hsp60、好中球活性化タンパク質NAP、カタラーゼKatA、空胞化サイトトキシンVacA、ウレアーゼαUreA、ウレアーゼβUreb、タンパク質Cpn10、タンパク質groES、熱ショックタンパク質Hsp10、タンパク質MopB、細胞傷害性関連10kDaタンパク質CAG、36kDa抗原、β−ラクタマーゼHcpA、β−ラクタマーゼHcpB(Helicobacter pylori、Helicobacter pylori感染);膜内在性タンパク質、凝集しやすいタンパク質、O−抗原、毒素−抗原Stx2B、毒素−抗原Stx1B、接着−抗原断片Int28、タンパク質EspA、タンパク質EspB、インチミン、タンパク質Tir、タンパク質IntC300、タンパク質Eae(Escherichia coli O157:H7、O111及びO104:H4、溶血性尿毒症症候群(HUS));RNAポリメラーゼL、タンパク質L、糖タンパク質Gn、糖タンパク質Gc、ヌクレオカプシドタンパク質S、エンベロープ糖タンパク質G1、ヌクレオタンパク質NP、タンパク質N、ポリタンパク質M(ブニヤウイルス科、腎症候性出血熱(HFRS));糖タンパク質G、基質タンパク質M、ヌクレオタンパク質N、融合タンパク質F、ポリメラーゼL、タンパク質W、タンパク質C、ホスホタンパク質p、非構造タンパク質V(ヘニパウイルス(ヘンドラウイルス、ニパウイルス)、ヘニパウイルス感染);ポリタンパク質、糖タンパク質Gp2、A型肝炎表面抗原HBAg、タンパク質2A、ウイルスタンパク質VP1、ウイルスタンパク質VP2、ウイルスタンパク質VP3、ウイルスタンパク質VP4、タンパク質P1B、タンパク質P2A、タンパク質P3AB、タンパク質P3D(A型肝炎ウイルス、A型肝炎);B型肝炎表面抗原HBsAg、B型肝炎コア抗原HbcAg、ポリメラーゼ、タンパク質Hbx、preS2ミドル表面タンパク質、表面タンパク質L、ラージSタンパク質、ウイルスタンパク質VP1、ウイルスタンパク質VP2、ウイルスタンパク質VP3、ウイルスタンパク質VP4(B型肝炎ウイルス、B型肝炎);エンベロープ糖タンパク質E1 gp32 gp35、エンベロープ糖タンパク質E2 NS1 gp68 gp70、カプシドタンパク質C、コアタンパク質Core、ポリタンパク質、ウイルスタンパク質VP1、ウイルスタンパク質VP2、ウイルスタンパク質VP3、ウイルスタンパク質VP4、抗原G、タンパク質NS3、タンパク質NS5A(C型肝炎ウイルス、C型肝炎);ウイルスタンパク質VP1、ウイルスタンパク質VP2、ウイルスタンパク質VP3、ウイルスタンパク質VP4、ラージ肝炎δ抗原、スモール肝炎δ抗原(D型肝炎ウイルス、D型肝炎);ウイルスタンパク質VP1、ウイルスタンパク質VP2、ウイルスタンパク質VP3、ウイルスタンパク質VP4、カプシドタンパク質E2(E型肝炎ウイルス、E型肝炎);糖タンパク質L UL1、ウラシル−DNAグリコシラーゼUL2、タンパク質UL3、タンパク質UL4、DNA複製タンパク質UL5、ポータルタンパク質UL6、ビリオン成熟タンパク質UL7、DNAヘリカーゼUL8、複製起点結合タンパク質UL9、糖タンパク質M UL10、タンパク質UL11、アルカリエキソヌクレアーゼUL12、セリン−トレオニンタンパク質キナーゼUL13、テグメントタンパク質UL14、ターミナーゼUL15、テグメントタンパク質UL16、タンパク質UL17、カプシドタンパク質VP23 UL18、主要カプシドタンパク質VP5 UL19、膜タンパク質UL20、テグメントタンパク質UL21、糖タンパク質H(UL22)、チミジンキナーゼUL23、タンパク質UL24、タンパク質UL25、カプシドタンパク質P40(UL26、VP24、VP22A)、g糖タンパク質B(UL27)、ICP18.5タンパク質(UL28)、主要DNA結合タンパク質ICP8(UL29)、DNAポリメラーゼUL30、核基質タンパク質UL31、エンベロープ糖タンパク質UL32、タンパク質UL33、核内膜タンパク質UL34、カプシドタンパク質VP26(UL35)、ラージテグメントタンパク質UL36、カプシド集合タンパク質UL37、VP19Cタンパク質(UL38)、リボヌクレオチドリダクターゼ(ラージサブユニット)UL39、リボヌクレオチドリダクターゼ(スモールサブユニット)UL40、テグメントタンパク質/ビリオン宿主シャットオフVHSタンパク質(UL41)、DNAポリメラーゼプロセッシビティ因子UL42、膜タンパク質UL43、糖タンパク質C(UL44)、膜タンパク質UL45、テグメントタンパク質VP11/12(UL46)、テグメントタンパク質VP13/14(UL47)、ビリオン成熟タンパク質VP16(UL48、アルファ−TIF)、エンベロープタンパク質UL49、dUTPジホスファターゼUL50、テグメントタンパク質UL51、DNAヘリカーゼ/プライマーゼ複合体タンパク質UL52、糖タンパク質K(UL53)、転写調節タンパク質IE63(ICP27、UL54)、タンパク質UL55、タンパク質UL56、ウイルス複製タンパク質ICP22(IE68、US1)、タンパク質US2、セリン/トレオニンタンパク質キナーゼUS3、糖タンパク質G(US4)、g糖タンパク質J(US5)、糖タンパク質D(US6)、糖タンパク質I(US7)、糖タンパク質E(US8)、テグメントタンパク質US9、カプシド/テグメントタンパク質US10、Vmw21タンパク質(US11)、ICP47タンパク質(IE12、US12)、主要転写活性化因子ICP4(IE175、RS1)、E3ユビキチンリガーゼICP0(IE110)、潜伏期関連タンパク質1 LRP1、潜伏期関連タンパク質2 LRP2、神経ビルレンス因子RL1(ICP34.5)、潜伏期関連転写物LAT(単純ヘルペスウイルス1及び2(HSV−1及びHSV−2)、単純ヘルペス);熱ショックタンパク質Hsp60、細胞表面タンパク質H1C、ジペプチジルペプチダーゼIV型DppIV、M抗原、70kDaタンパク質、17kDaヒストン様タンパク質(Histoplasma capsulatum、ヒストプラズマ症);脂肪酸及びレチノール結合タンパク質−1 FAR−1、メタロプロテイナーゼの組織阻害剤TIMP(TMP)、システインプロテイナーゼACEY−1、システインプロテイナーゼACCP−1、表面抗原Ac−16、分泌タンパク質2 ASP−2、メタロプロテアーゼ1 MTP−1、アスパルチルプロテアーゼ阻害剤API−1、表面関連抗原SAA−1、表面関連抗原SAA−2、成体特異的分泌因子Xa、セリンプロテアーゼ阻害剤抗凝固剤AP、カテプシンD様アスパラギン酸プロテアーゼARR−1、グルタチオンS−トランスフェラーゼGST、アスパラギン酸プロテアーゼAPR−1、アセチルコリンエステラーゼAChE(Ancylostoma duodenale及びNecator americanus、鉤虫感染);タンパク質NS1、タンパク質NP1、タンパク質VP1、タンパク質VP2、タンパク質VP3(ヒトボカウイルス(HBov)、ヒトボカウイルス感染);主要表面タンパク質2 MSP2、主要表面タンパク質4 MSP4、MSP変異体SGV1、MSP変異体SGV2、外膜
タンパク質OMP、外膜タンパク質19 OMP−19、主要抗原性タンパク質MAP1、主要抗原性タンパク質MAP1−2、主要抗原性タンパク質MAP1B、主要抗原性タンパク質MAP1−3、Erum2510コードタンパク質、タンパク質GroEL、タンパク質GroES、30kDa主要外膜タンパク質、GE 100kDaタンパク質、GE 130kDaタンパク質、GE 160kDaタンパク質(Ehrlichia ewingii、ヒトewingiiエールリヒア症);主要表面タンパク質1−5(MSP1a、MSP1b、MSP2、MSP3、MSP4、MSP5)、IV型分泌系タンパク質VirB2、VirB7、VirB11、VirD4(Anaplasma phagocytophilum、ヒト顆粒球アナプラズマ症(HGA));タンパク質NS1、小疎水性タンパク質NS2、SHタンパク質、融合タンパク質F、糖タンパク質G、基質タンパク質M、基質タンパク質M2−1、基質タンパク質M2−2、ホスホタンパク質P、ヌクレオタンパク質N、ポリメラーゼL(ヒトメタニューモウイルス(hMPV)、ヒトメタニューモウイルス感染);主要表面タンパク質2 MSP2、主要表面タンパク質4 MSP4、MSP変異体SGV1、MSP変異体SGV2、外膜タンパク質OMP、外膜タンパク質19 OMP−19、主要抗原性タンパク質MAP1、主要抗原性タンパク質MAP1−2、主要抗原性タンパク質MAP1B、主要抗原性タンパク質MAP1−3、Erum2510コードタンパク質、タンパク質GroEL、タンパク質GroES、30kDa主要外膜タンパク質、GE 100kDaタンパク質、GE 130kDaタンパク質、GE 160kDaタンパク質(Ehrlichia chaffeensis、ヒト単球性エールリヒア症);複製タンパク質E1、調節タンパク質E2、タンパク質E3、タンパク質E4、タンパク質E5、タンパク質E6、タンパク質E7、タンパク質E8、主要カプシドタンパク質L1、非主要カプシドタンパク質L2(ヒトパピローマウイルス(HPV)、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染);融合タンパク質F、ヘマグルチニンノイラミダーゼHN、糖タンパク質G、基質タンパク質M、ホスホタンパク質P、ヌクレオタンパク質N、ポリメラーゼL(ヒトパラインフルエンザウイルス(HPIV)、ヒトパラインフルエンザウイルス感染);「ヘマグルチニンHA、ノイラミニダーゼNA、ヌクレオタンパク質NP、基質タンパク質M1、基質タンパク質M2、タンパク質NS1、ポリメラーゼ複合体PA、PB1、PB2、核輸送タンパク質NEP;;」(オルトミクソウイルス科、インフルエンザ(流感));ゲノムポリタンパク質、タンパク質E、タンパク質M、カプシドタンパク質C(日本脳炎ウイルス、日本脳炎);RTX毒素、IV型線毛、主要線毛サブユニットPilA、調節転写因子PilS及びPilR、タンパク質シグマ54、外膜タンパク質(Kingella kingae、Kingella kingae感染);プリオンタンパク質(クーループリオン、クールー);ヌクレオタンパク質N、ポリメラーゼL、基質タンパク質Z、糖タンパク質GP(ラッサウイルス、ラッサ熱);ペプチドグリカン関連リポタンパク質PAL、60kDaシャペロニンCpn60(groEL、HspB)、IV型ピリンPilE、外膜タンパク質MIP、主要外膜タンパク質MompS、亜鉛メタロプロテイナーゼMSP(Legionella pneumophila、レジオネラ症(レジオネラ病、ポンティアック熱));P4ヌクレアーゼ、タンパク質WD、リボヌクレオチドリダクターゼM2、表面膜糖タンパク質Pg46、システインプロテイナーゼCP、グルコース調節タンパク質78 GRP−78、段階特異的S抗原様タンパク質A2、ATPase F1、β−チューブリン、熱ショックタンパク質70 Hsp70、KMP−11、糖タンパク質GP63、タンパク質BT1、ヌクレオシドヒドロラーゼNH、細胞表面タンパク質B1、リボソームタンパク質P1様タンパク質P1、ステロール24−c−メチルトランスフェラーゼSMT、LACKタンパク質、ヒストンH1、SPB1タンパク質、チオール特異的抗酸化剤TSA、タンパク質抗原STl1、シグナルペプチダーゼSP、ヒストンH2B、表面抗原PSA−2、システインプロテイナーゼb CpB(Leishmania属、リーシュマニア症);主要膜タンパク質I、セリンリッチ抗原45kDa、10kDaカペロニンGroES、HSP kDa抗原、アミノ−オキソノナノエート合成酵素AONS、タンパク質リコンビナーゼA RecA、アセチル−/プロピオニル−コエンザイムAカルボキシラーゼα、アラニンラセマーゼ、60kDaシャペロニン2、ESAT−6様タンパク質EcxB(L−ESAT−6)、タンパク質Lsr2、タンパク質ML0276、ヘパリン結合ヘマグルチニンHBHA、熱ショックタンパク質65 Hsp65、mycP1又はML0041コードタンパク質、htrA2又はML0176コードタンパク質、htrA4又はML2659コードタンパク質、gcp又はML0379コードタンパク質、clpC又はML0235コードタンパク質(Mycobacterium leprae及びMycobacterium lepromatosis、ハンセン病);外膜タンパク質LipL32、膜タンパク質LIC10258、膜タンパク質LP30、膜タンパク質LIC12238、Ompa様タンパク質Lsa66、表面タンパク質LigA、表面タンパク質LigB、主要外膜タンパク質OmpL1、外膜タンパク質LipL41、タンパク質LigAni、表面タンパク質LcpA、接着タンパク質LipL53、外膜タンパク質UpL32、表面タンパク質Lsa63、フラジェリンFlaB1、膜リポタンパク質LipL21、膜タンパク質pL40、レプトスピラ表面アドヘシンLsa27、外膜タンパク質OmpL36、外膜タンパク質OmpL37、外膜タンパク質OmpL47、外膜タンパク質OmpL54、アシルトランスフェラーゼLpxA(Leptospira属レプトスピラ症);リステリオリシンO前駆体Hly(LLO)、侵入関連タンパク質lap(P60)、リステリオリシン調節タンパク質PrfA、亜鉛メタロプロテイナーゼMpl、フォスファチジルイノシトール−特異的ホスホリパーゼC PLC(PlcA、PlcB)、O−アセチルトランスフェラーゼOat、ABCトランスポーターパーミアーゼIm.G_1771、接着タンパク質LAP、LAP受容体Hsp60、アドヘシンLapB、ヘモリシンリステリオリシンO LLO、タンパク質ActA、インターナリンA InlA、タンパク質InlB(Listeria monocytogenes、リステリア症);外表面タンパク質A OspA、外表面タンパク質OspB、外表面タンパク質OspC、デコリン結合タンパク質A DbpA、デコリン結合タンパク質B DbpB、鞭毛線維41kDaコアタンパク質Fla、塩基性膜タンパク質A BmpA(免疫優勢抗原P39)、外表面22kDaリポタンパク質前駆体(抗原IPLA7)、可変性表面リポタンパク質vlsE(通常はBorrelia burgdorferi及び他のBorrelia種、ライム病(ライムボレリア症));毒アレルゲン相同体様タンパク質VAL−1、大量幼虫転写物ALT−1、大量幼虫転写物ALT−2、チオレドキシンペルオキシダーゼTPX、スズメバチアレルゲン相同体VAH、チオレドキシンペルオキシダーゼ2 TPX−2、抗原性タンパク質SXP(ペプチドN、N1、N2及びN3)、活性化関連タンパク質−1 ASP−1、チオレドキシンTRX、トランスグルタミナーゼBmTGA、グルタチオン−S−トランスフェラーゼGST、ミオシン、スズメバチアレルゲン相同体VAH、175kDaコラゲナーゼ、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼGAPDH、クチクラコラーゲンCol−4、分泌幼虫酸性タンパク質SLAP、キチナーゼCHI−1、マルトース結合タンパク質MBP、解糖酵素フルクトース−1,6−ビスリン酸アルドラーゼFba、トロポミオシンTMY−1、線虫特異的遺伝子産物OvB20、オンコシスタチンCPI−2、タンパク質Cox−2(Wuchereria bancrofti及びBrugia malayi、リンパ管フィラリア症(象皮病));糖タンパク質GP、基質タンパク質Z、ポリメラーゼL、ヌクレオタンパク質N(リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)、リンパ球性脈絡髄膜炎);トロンボスポンジン関連無名タンパク質TRAP、SSP2スポロゾイト表面タンパク質2、頂端膜抗原1 AMA1、桿小体膜抗原RMA1、酸性塩基性リピート抗原ABRA、寄生胞タンパク質PF、タンパク質Pvs25、メロゾイト表面タンパク質1 MSP−1、メロゾイト表面タンパク質2 MSP−2、感染赤血球表面抗原RESA、肝臓段階抗原3 LSA−3、タンパク質Eba−175、セリンリピート抗原5 SERA−5、スポロゾイト周囲タンパク質CS、メロゾイト表面タンパク質3 MSP3、メロゾイト表面タンパク質8 MSP8、エノラーゼPF10、肝細胞赤血球タンパク質17kDa HEP17、赤血球膜タンパク質1 EMP1、タンパク質Kベータメロゾイト表面タンパク質4/5 MSP 4/5、熱ショック
タンパク質Hsp90、グルタミン酸リッチタンパク質GLURP、メロゾイト表面タンパク質4 MSP−4、タンパク質STARP、スポロゾイト周囲タンパク質関連抗原前駆体CRA(Plasmodium属、マラリア);ヌクレオタンパク質N、膜関連タンパク質VP24、非主要ヌクレオタンパク質VP30、ポリメラーゼコファクターVP35、ポリメラーゼL、基質タンパク質VP40、エンベロープ糖タンパク質GP(マールブルグウイルス、マールブルグ出血熱(MHF));タンパク質C、基質タンパク質M、ホスホタンパク質P、非構造タンパク質V、ヘマグルチニン糖タンパク質H、ポリメラーゼL、ヌクレオタンパク質N、融合タンパク質F(麻疹ウイルス、麻疹);ABCトランスポーターファミリーのメンバー(LolC、OppA及びPotF)、推定リポタンパク質放出系膜貫通タンパク質LolC/E、フラジェリンFliC、ブルクホルデリア細胞内運動性A BimA、細菌伸長因子−Tu EF−Tu、17kDa OmpA様タンパク質、boaAコードタンパク質、boaBコードタンパク質(Burkholderia pseudomallei、類鼻疽(ホイットモア症));ピリンタンパク質、非主要ピリン関連サブユニットpilC、主要ピリンサブユニット及び変異体pilE、pilS、相変異タンパク質porA、ポリンB PorB、タンパク質TraD、ナイセリア外膜抗原H.8、70kDa抗原、主要外膜タンパク質PI、外膜タンパク質PIA及びPIB、W抗原、表面タンパク質A NspA、トランスフェリン結合タンパク質TbpA、トランスフェリン結合タンパク質TbpB、PBP2、mtrRコードタンパク質、ponAコードタンパク質、膜パーミアーゼFbpBC、FbpABCタンパク質系、LbpABタンパク質、外膜タンパク質Opa、外膜輸送因子FetA、鉄抑制調節因子MpeR、因子H結合タンパク質fHbp、アドヘシンNadA、タンパク質NhbA、リプレッサーFarR(Neisseria meningitidis、髄膜炎菌疾患);66kDaタンパク質、22kDaタンパク質(通常はMetagonimus yokogawai、横川吸虫症);極管タンパク質(グルゲア(Glugea)においては34、75及び170kDa、脳炎性胞子虫(Encephalitozoon)においては35、55及び150kDa)、キネシン関連タンパク質、RNAポリメラーゼII最大ユニット、内在性膜タンパク質と類似YIPA、抗サイレンシングタンパク質1、熱ショック転写因子HSF、タンパク質キナーゼ、チミジンキナーゼ、NOP−2様核タンパク質(Microsporidia phylum、ミクロスポリジア症);CASP8及びFADD様アポトーシス調節因子、グルタチオンペルオキシダーゼGPX1、RNAヘリカーゼNPH−II NPH2、ポリ(A)ポリメラーゼ触媒サブユニットPAPL、主要エンベロープタンパク質P43K、初期転写因子70kDaサブユニットVETFS、初期転写因子82kDaサブユニットVETFL、メタロエンドペプチダーゼG1型、ヌクレオシド三リン酸1 NPH1、複製タンパク質A28様MC134L、RNAポリメラーゼ7kDaサブユニットRPO7(伝染性軟属腫ウイルス(MCV)、伝染性軟属腫(MC));基質タンパク質M、ホスホタンパク質P/V、小疎水性タンパク質SH、ヌクレオタンパク質N、タンパク質V、融合糖タンパク質F、ヘマグルチニン−ノイラミニダーゼHN、RNAポリメラーゼL(ムンプスウイルス、おたふく風邪);外膜タンパク質OM、細胞表面抗原OmpA、細胞表面抗原OmpB(sca5)、細胞表面タンパク質SCA4、細胞表面タンパク質SCA1、細胞質内タンパク質D、結晶性表面層タンパク質SLP、防御表面タンパク質抗原SPA(Rickettsia typhi、マウスチフス(発疹チフス));アドヘシンP1、接着P30、タンパク質p116、タンパク質P40、細胞骨格タンパク質HMW1、細胞骨格タンパク質HMW2、細胞骨格タンパク質HMW3、MPN152コードタンパク質、MPN426コードタンパク質、MPN456コードタンパク質、MPN−500コードタンパク質(Mycoplasma pneumoniae、マイコプラズマ肺炎);NocA、鉄依存性調節タンパク質、VapA、VapD、VapF、VapG、カゼイン分解性プロテアーゼ、フィラメントチップ関連43kDaタンパク質、タンパク質P24、タンパク質P61、15kDaタンパク質、56kDaタンパク質(通常はNocardia asteroides及び他のNocardia種、ノカルジア症);毒アレルゲン相同体様タンパク質VAL−1、大量幼虫転写物ALT−1、大量幼虫転写物ALT−2、チオレドキシンペルオキシダーゼTPX、スズメバチアレルゲン相同体VAH、チオレドキシンペルオキシダーゼ2 TPX−2、抗原性タンパク質SXP(ペプチドN、N1、N2及びN3)、活性化関連タンパク質−1 ASP−1、チオレドキシンTRX、トランスグルタミナーゼBmTGA、グルタチオン−S−トランスフェラーゼGST、ミオシン、スズメバチアレルゲン相同体VAH、175kDaコラゲナーゼ、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼGAPDH、クチクラコラーゲンCol−4、分泌幼虫酸性タンパク質SLAP、キチナーゼCHI−1、マルトース結合タンパク質MBP、解糖酵素フルクトース−1,6−ビスリン酸アルドラーゼFba、トロポミオシンTMY−1、線虫特異的遺伝子産物OvB20、オンコシスタチンCPI−2、Cox−2(Onchocerca volvulus、糸状虫症(河川盲目症));43kDa分泌糖タンパク質、糖タンパク質gp0、糖タンパク質gp75、抗原Pb27、抗原Pb40、熱ショックタンパク質Hsp65、熱ショックタンパク質Hsp70、熱ショックタンパク質Hsp90、タンパク質P10、トリオースリン酸イソメラーゼTPI、N−アセチル−グルコサミン結合レクチンパラコクシン、28kDaタンパク質Pb28(Paracoccidioides brasiliensis、パラコクシジオイド症(南アメリカブラストミセス症));28kDaクルジパイン様システインプロテアーゼPw28CCP(通常はウェステルマン肺吸虫及び他のパラゴニムス種、肺吸虫症);外膜タンパク質OmpH、外膜タンパク質Omp28、タンパク質PM1539、タンパク質PM0355、タンパク質PM1417、修復タンパク質MutL、タンパク質BcbC、タンパク質PM0305、ギ酸デヒドロゲナーゼ−N、タンパク質PM0698、タンパク質PM1422、DNAジャイレース、リポタンパク質PlpE、接着タンパク質Cp39、ヘム獲得系受容体HasR、39kDa莢膜タンパク質、鉄調節OMP IROMP、外膜タンパク質OmpA87、線毛タンパク質Ptf、線毛サブユニットタンパク質PtfA、トランスフェリン結合タンパク質TbpI、エステラーゼ酵素MesA、Pasteurella multocida毒素PMT、接着タンパク質Cp39(Pasteurella属、パスツレラ症);「線維性ヘマグルチニンFhaB、アデニル酸シクラーゼCyaA、百日咳毒素サブユニット4前駆体PtxD、ペルタクチン前駆体Prn、毒素サブユニット1 PtxA、タンパク質Cpn60、タンパク質brkA、百日咳毒素サブユニット2前駆体PtxB、百日咳毒素サブユニット3前駆体PtxC、百日咳毒素サブユニット5前駆体PtxE、ペルタクチンPrn、タンパク質Fim2、タンパク質Fim3;「(Bordetella pertussis、ペルツシス(百日咳));」F1莢膜抗原、ビルレンス関連V抗原、分泌エフェクタータンパク質LcrV、V抗原、外膜プロテアーゼPla、分泌エフェクタータンパク質YopD、推定分泌タンパク質チロシンホスファターゼYopH、針複合体主要サブユニットYscF、タンパク質キナーゼYopO、推定自己輸送因子タンパク質YapF、内膜ABCトランスポーターYbtQ(Irp7)、推定糖結合タンパク質YPO0612、熱ショックタンパク質90 HtpG、推定スルファターゼタンパク質YdeN、外膜リポタンパク質担体タンパク質LolA、分泌シャペロンYerA、推定リポタンパク質YPO0420、溶血素活性化因子タンパク質HpmB、ペスチシン/エルシニアバクチン外膜受容体Psn、分泌エフェクタータンパク質YopE、分泌エフェクタータンパク質YopF、分泌エフェクタータンパク質YopK、外膜タンパク質YopN、外膜タンパク質YopM、コアグラーゼ/フィブリノリシン前駆体Pla;(Yersinia pestis、伝染病);タンパク質PhpA、表面アドヘシンPsaA、ニューモリシンPly、ATP依存的プロテアーゼClp、リポエート−タンパク質リガーゼLplA、細胞壁表面アンカータンパク質psrP、ソルターゼSrtA、グルタミル−tRNA合成酵素GltX、コリン結合タンパク質A CbpA、ニューモコッカス表面タンパク質A PspA、ニューモコッカス表面タンパク質C PspC、6−ホスホグルコン酸デヒドロゲナーゼGnd、鉄結合タンパク質PiaA、ムレインヒドロラーゼLytB、プロテオンLytC、プロテアーゼA1(Streptococcus pneumoniae、肺炎球菌感染);主要表面タンパク質
B、ケキシン様プロテアーゼKEX1、タンパク質A12、55kDa抗原P55、主要表面糖タンパク質Msg(Pneumocystis jirovecii、ニューモシスチス肺炎(PCP));ゲノムポリタンパク質、ポリメラーゼ3D、ウイルスカプシドタンパク質VP1、ウイルスカプシドタンパク質VP2、ウイルスカプシドタンパク質VP3、ウイルスカプシドタンパク質VP4、プロテアーゼ2A、プロテアーゼ3C(ポリオウイルス、急性灰白髄炎);タンパク質Nfa1、エキセンジン3、分泌リパーゼ、カテプシンB様プロテアーゼ、システインプロテアーゼ、カテプシン、ペルオキシレドキシン、タンパク質Cry1Ac(通常はNaegleria fowleri、原発性アメーバ性髄膜脳炎(PAM));アグノタンパク質、ラージT抗原、スモールT抗原、主要カプシドタンパク質VP1、非主要カプシドタンパク質Vp2(JCウイルス、進行性多巣性白質脳症);低カルシウム応答タンパク質E LCrE、クラミジア外膜タンパク質N CopN、セリン/トレオニンタンパク質キナーゼ PknD、アシル担体タンパク質S−マロニルトランスフェラーゼFabD、一本鎖DNA結合タンパク質Ssb、主要外膜タンパク質MOMP、外膜タンパク質2 Omp2、多型膜タンパク質ファミリー(Pmp1、Pmp2、Pmp3、Pmp4、Pmp5、Pmp6、Pmp7、Pmp8、Pmp9、Pmp10、Pmp11、Pmp12、Pmp13、Pmp14、Pmp15、Pmp16、Pmp17、Pmp18、Pmp19、Pmp20、Pmp21)(Chlamydophila psittaci、オウム病);外膜タンパク質P1、熱ショックタンパク質B HspB、ペプチドABCトランスポーター、GTP結合タンパク質、タンパク質lcmB、リボヌクレアーゼR、ホスファターゼSixA、タンパク質DsbD、外膜タンパク質TolC、DNA結合タンパク質PhoB、ATPase DotB、熱ショックタンパク質B HspB、膜タンパク質Com1、28kDaタンパク質、DNA−3−メチルアデニングリコシダーゼI、外膜タンパク質OmpH、外膜タンパク質AdaA、グリシン切断系Tタンパク質(Coxiella burnetii、Q熱);ヌクレオタンパク質N、ラージ構造タンパク質L、ホスホタンパク質P、基質タンパク質M、糖タンパク質G(狂犬病ウイルス、狂犬病);融合タンパク質F、ヌクレオタンパク質N、基質タンパク質M、基質タンパク質M2−1、基質タンパク質M2−2、ホスホタンパク質P、小疎水性タンパク質SH、主要表面糖タンパク質G、ポリメラーゼL、非構造タンパク質1 NS1、非構造タンパク質2 NS2(呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、呼吸器合胞体ウイルス感染);ゲノムポリタンパク質、ポリメラーゼ3D、ウイルスカプシドタンパク質VP1、ウイルスカプシドタンパク質VP2、ウイルスカプシドタンパク質VP3、ウイルスカプシドタンパク質VP4、プロテアーゼ2A、プロテアーゼ3C(ライノウイルス、ライノウイルス感染);外膜タンパク質OM、細胞表面抗原OmpA、細胞表面抗原OmpB(sca5)、細胞表面タンパク質SCA4、細胞表面タンパク質SCA1、タンパク質PS120、細胞質内タンパク質D、防御表面タンパク質抗原SPA(Rickettsia属、リケッチア感染);外膜タンパク質OM、細胞表面抗原OmpA、細胞表面抗原OmpB(sca5)、細胞表面タンパク質SCA4、細胞表面抗原SCA1、細胞質内タンパク質D(Rickettsia akari、リケッチア痘);エンベロープ糖タンパク質GP、ポリメラーゼL、ヌクレオタンパク質N、非構造タンパク質NSS(リフトバレー熱ウイルス、リフトバレー熱(RVF));外膜タンパク質OM、細胞表面抗原OmpA、細胞表面抗原OmpB(sca5)、細胞表面タンパク質SCA4、細胞表面タンパク質SCA1、細胞質内タンパク質D(Rickettsia rickettsii、ロッキー山紅斑熱(RMSF));非構造タンパク質6 NS6、非構造タンパク質2 NS2、中間カプシドタンパク質VP6、内部カプシドタンパク質VP2、非構造タンパク質3 NS3、RNA指向性RNAポリメラーゼL、タンパク質VP3、非構造タンパク質1 NS1、非構造タンパク質5 NS5、外部カプシド糖タンパク質VP7、非構造糖タンパク質4 NS4、外部カプシドタンパク質VP4;(ロタウイルス、ロタウイルス感染);ポリタンパク質P200、糖タンパク質E1、糖タンパク質E2、タンパク質NS2、カプシドタンパク質C(風疹ウイルス、風疹);シャペロニンGroEL(MopA)、イノシトールリン酸ホスファターゼSopB、熱ショックタンパク質HslU、シャペロンタンパク質DnaJ、タンパク質TviB、タンパク質IroN、フラジェリンFliC、侵入タンパク質SipC、糖タンパク質gp43、外膜タンパク質LamB、外膜タンパク質PagC、外膜タンパク質TolC、外膜タンパク質NmpC、外膜タンパク質FadL、輸送タンパク質SadA、トランスフェラーゼWgaP、エフェクタータンパク質SifA、SteC、SseL、SseJ及びSseF(Salmonella属、サルモネラ症);タンパク質14、非構造タンパク質NS7b、非構造タンパク質NS8a、タンパク質9b、タンパク質3a、ヌクレオタンパク質N、非構造タンパク質NS3b、非構造タンパク質NS6、タンパク質7a、非構造タンパク質NS8b、膜タンパク質M、エンベロープ小膜タンパク質EsM、レプリカーゼポリタンパク質1a、スパイク糖タンパク質S、レプリカーゼポリタンパク質1ab;(SARSコロナウイルス、SARS(重症急性呼吸器症候群));セリンプロテアーゼ、非定型サルコプテス抗原1ASA1、グルタチオンS−トランスフェラーゼGST、システインプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、アポリポタンパク質(Sarcoptes scabiei、疥癬);グルタチオンS−トランスフェラーゼGST、パラミオシン、ヘモグロビナーゼSM32、主要卵抗原、14kDa脂肪酸結合タンパク質Sm14、主要幼虫表面抗原P37、22.6kDaテグメント抗原、カルパインCANP、三リン酸イソメラーゼTim、表面タンパク質9B、外部カプシドタンパク質VP2、23kDa内在膜タンパク質Sm23、Cu/Znスーパーオキシドジスムターゼ、糖タンパク質Gp、ミオシン(Schistosoma属、シストソマ症(ビルハルツ吸虫病));60kDaシャペロニン、56kDa型特異的抗原、ピルビン酸リン酸ジキナーゼ、4−ヒドロキシ安息香酸オクタプレニルトランスフェラーゼ(Orientia tsutsugamushi、つつが虫病);デヒドロゲナーゼGuaB、侵入タンパク質Spa32、インバシンIpaA、インバシンIpaB、インバシンIpaC、インバシンIpaD、インバシンIpaH、インバシンIpaJ(Shigella属、シゲラ症(細菌性赤痢));タンパク質P53、ビリオンタンパク質US10相同体、転写調節因子IE63、転写トランス活性化因子IE62、プロテアーゼP33、αtrans−誘導因子74kDaタンパク質、デオキシウリジン5’−三リン酸ヌクレオチドヒドロラーゼ、転写トランス活性化因子IE4、膜タンパク質UL43相同体、核ホスホタンパク質UL3相同体、核タンパク質UL4相同体、複製起点結合タンパク質、膜タンパク質2、ホスホタンパク質32、タンパク質57、DNAポリメラーゼプロセッシビティ因子、ポータルタンパク質54、DNAプライマーゼ、テグメントタンパク質UL14相同体、テグメントタンパク質UL21相同体、テグメントタンパク質UL55相同体、三部分ターミナーゼサブユニットUL33相同体、三部分ターミナーゼサブユニットUL15相同体、カプシド結合タンパク質44、ビリオンパッケージングタンパク質43(帯状疱疹ウイルス(VZV)、帯状疱疹(Herpes zoster));トランケート型3−βヒドロキシ−5−エンステロイドデヒドロゲナーゼ相同体、ビリオン膜タンパク質A13、タンパク質A19、タンパク質A31、トランケート型タンパク質A35相同体、タンパク質A37.5相同体、タンパク質A47、タンパク質A49、タンパク質A51、セマフォリン様タンパク質A43、セリンプロテイナーゼ阻害剤1、セリンプロテイナーゼ阻害剤2、セリンプロテイナーゼ阻害剤3、タンパク質A6、タンパク質B15、タンパク質C1、タンパク質C5、タンパク質C6、タンパク質F7、タンパク質F8、タンパク質F9、タンパク質F11、タンパク質F14、タンパク質F15、タンパク質F16(Variola major又はVariola minor、天然痘(バリオラ));アドヘシン/糖タンパク質gp70、プロテアーゼ(Sporothrix schenckii、スポロトリクム症);ヘム鉄結合タンパク質IsdB、コラーゲンアドヘシンCna、クランピング因子A ClfA、タンパク質MecA、フィブロネクチン結合タンパク質A FnbA、腸毒素A型 EntA、腸毒素B型 EntB、腸毒素C型 EntC1、腸毒素C型 EntC2、腸毒素D型 EntD、腸毒素E型 EntE、毒素ショック症候群毒素−1 TSST−1、スタフィロキナーゼ、ペニシリン結合タンパク質2a PBP2a(MecA)、分泌抗原SssA(Staphylococ
cus属、ブドウ球菌食中毒);ヘム鉄結合タンパク質IsdB、コラーゲンアドヘシンCna、クランピング因子A ClfA、タンパク質MecA、フィブロネクチン結合タンパク質A FnbA、腸毒素A型 EntA、腸毒素B型 EntB、腸毒素C型 EntC1、腸毒素C型 EntC2、腸毒素D型 EntD、腸毒素E型 EntE、毒素ショック症候群毒素−1 TSST−1、スタフィロキナーゼ、ペニシリン結合タンパク質2a PBP2a(MecA)、分泌抗原SssA(Staphylococcus属、ブドウ球菌感染);抗原Ss−IR、抗原NIE、ストロンギラスタシン、Na+−K+ATPase Sseat−6、トロポマイシンSsTmy−1、タンパク質LEC−5、41kDa抗原P5、41kDa幼虫タンパク質、31kDa幼虫タンパク質、28kDa幼虫タンパク質(Strongyloides stercoralis、糞線虫症);グリセロホスホジエステルホスホジエステラーゼGlpQ(Gpd)、外膜タンパク質TmpB、タンパク質Tp92、抗原TpF1、反復タンパク質Tpr、反復タンパク質F TprF、反復タンパク質G TprG、反復タンパク質I TprI、反復タンパク質J TprJ、反復タンパク質K TprK、トレポネマ膜タンパク質A TmpA、リポタンパク質、15kDa Tpp15、47kDa膜抗原、ミニフェリチンTpF1、アドヘシンTp0751、リポタンパク質TP0136、タンパク質TpN17、タンパク質TpN47、外膜タンパク質TP0136、外膜タンパク質TP0155、外膜タンパク質TP0326、外膜タンパク質TP0483、外膜タンパク質TP0956(Treponema pallidum、梅毒);カテプシンL様プロテアーゼ、53/25kDa抗原、8kDaファミリーメンバー、周辺トリプシン様活性シスチセルクスタンパク質TsAg5、オンコスフェアタンパク質TSOL18、オンコスフェアタンパク質TSOL45−1A、乳酸デヒドロゲナーゼA LDHA、乳酸デヒドロゲナーゼB LDHB(Taenia属、テニヤ条虫症);破傷風毒素TetX、破傷風毒素C TTC、140kDa S層タンパク質、フラボタンパク質β−サブユニットCT3、ホスホリパーゼ(レシチナーゼ)、ホスホキャリアタンパク質Hpr(Clostridium tetani、破傷風(開口障害));ゲノムポリタンパク質、タンパク質E、タンパク質M、カプシドタンパク質C(ダニ媒介性脳炎ウイルス(TBEV)、ダニ媒介性脳炎);58kDa抗原、68kDa抗原、トキソカラ幼虫排出−分泌抗原TES、32kDa糖タンパク質、糖タンパク質TES−70、糖タンパク質GP31、排出−分泌抗原TcES−57、腸周囲液抗原Pe、可溶性抽出物抗原Ex、排出/分泌幼虫抗原ES、抗原TES−120、ポリタンパク質アレルゲンTBA−1、カテプシンL様システインプロテアーゼc−cpl−1、26kDaタンパク質(Toxocara canis又はToxocara cati、トキソカラ症(眼幼虫移行症(OLM)及び内臓幼虫移行症(VLM)));短糸タンパク質(MIC1、MIC2、MIC3、MIC4、MIC5、MIC6、MIC7、MIC8)、桿小体タンパク質Rop2、桿小体タンパク質(Rop1、Rop2、Rpo3、Rop4、Rop5、Rop6、Rop7、Rop16、Rjop17)、タンパク質SR1、表面抗原P22、主要抗原p24、主要表面抗原p30、高密度顆粒タンパク質(GRA1、GRA2、GRA3、GRA4、GRA5、GRA6、GRA7、GRA8、GRA9、GRA10)、28kDa抗原、表面抗原SAG1、SAG2関連抗原、ヌクレオシドトリホスファターゼ1、ヌクレオシドトリホスファターゼ2、タンパク質Stt3、HesB様ドメイン含有タンパク質、ロンボイド様プロテアーゼ5、トキソメプシン1(Toxoplasma gondii、トキソプラズマ症);43kDa分泌糖タンパク質、53kDa分泌糖タンパク質、パラミオシン、抗原Ts21、抗原Ts87、抗原p46000、TSL−1抗原、カベオリン−1 CAV−1、49kDa新生幼虫抗原、プロサポシン相同体、セリンプロテアーゼ、セリンプロテイナーゼ阻害剤、45kDa糖タンパク質Gp45(Trichinella spiralis、施毛虫症);Myb様転写因子(Myb1、Myb2、Myb3)、接着タンパク質AP23、接着タンパク質AP33、接着タンパク質AP33−3、アドヘシンAP51、アドヘシンAP65、接着タンパク質AP65−1、α−アクチニン、キネシン関連タンパク質、テニューリン、62kDaプロテイナーゼ、スブチリシン様セリンプロテアーゼSUB1、システインプロテイナーゼ遺伝子3 CP3、α−エノラーゼEno1、システインプロテイナーゼCP30、熱ショックタンパク質(Hsp70、Hsp60)、免疫原性タンパク質P270、(Trichomonas vaginalis、トリコモナス症);β−チューブリン、47kDaタンパク質、分泌白血球様プロテイナーゼ−1 SLP−1、50kDaタンパク質TT50、17kDa抗原、43/47kDaタンパク質(Trichuris trichiura、鞭虫症(鞭虫感染));タンパク質ESAT−6(EsxA)、10kDa濾過物抗原EsxB、分泌抗原85−B FBPB、フィブロネクチン結合タンパク質A FbpA(Ag85A)、セリンプロテアーゼPepA、PPEファミリータンパク質PPE18、フィブロネクチン結合タンパク質D FbpD、免疫原性タンパク質MPT64、分泌タンパク質MPT51、カタラーゼ−ペルオキシダーゼ−ペルオキシニトリターゼT KATG、ペリプラズムリン酸結合リポタンパク質PSTS3(PBP−3、Phos−1)、鉄調節ヘパリン結合ヘマグルチニンHbha、PPEファミリータンパク質PPE14、PPEファミリータンパク質PPE68、タンパク質Mtb72F、タンパク質Apa、免疫原性タンパク質MPT63、ペリプラズムリン酸結合リポタンパク質PSTS1(PBP−1)、分子シャペロンDnaK、細胞表面リポタンパク質Mpt83、リポタンパク質P23、リン酸輸送系パーミアーゼタンパク質pstA、14kDa抗原、フィブロネクチン結合タンパク質C FbpC1、アラニンデヒドロゲナーゼTB43、グルタミン合成酵素1、ESX−1タンパク質、タンパク質CFP10、TB10.4タンパク質、タンパク質MPT83、タンパク質MTB12、タンパク質MTB8、Rpf様タンパク質、タンパク質MTB32、タンパク質MTB39、クリスタリン、熱ショックタンパク質HSP65、タンパク質PST−S(通常は結核菌、結核);外膜タンパク質FobA、外膜タンパク質FobB、細胞内増殖遺伝子座IgIC1、細胞内増殖遺伝子座IgIC2、アミノトランスフェラーゼWbt1、シャペロニンGroEL、17kDa主要膜タンパク質TUL4、リポタンパク質LpnA、キチナーゼファミリー18タンパク質、イソクエン酸デヒドロゲナーゼ、Nif3ファミリータンパク質、IV型線毛グリコシル化タンパク質、外膜タンパク質tolC、FAD結合ファミリータンパク質、IV型ピリンマルチマー外膜タンパク質、2成分センサータンパク質KdpD、シャペロンタンパク質DnaK、タンパク質TolQ(Francisella tularensis、野兎病);MB抗原、ウレアーゼ、タンパク質GyrA、タンパク質GyrB、タンパク質ParC、タンパク質ParE、脂質結合膜タンパク質LAMP、チミジンキナーゼTK、ホスホリパーゼPL−A1、ホスホリパーゼPL−A2、ホスホリパーゼPL−C、表面発現96kDa抗原;(Ureaplasma urealyticum、Ureaplasma urealyticum感染);非構造ポリタンパク質、構造ポリタンパク質、カプシドタンパク質CP、タンパク質E1、タンパク質E2、タンパク質E3、プロテアーゼP1、プロテアーゼP2、プロテアーゼP3(ベネズエラウマ脳炎ウイルス、ベネズエラウマ脳炎);糖タンパク質GP、基質タンパク質Z、ポリメラーゼL、ヌクレオタンパク質N(グアナリトウイルス、ベネズエラ出血熱);ポリタンパク質、タンパク質E、タンパク質M、カプシドタンパク質C、プロテアーゼNS3、タンパク質NS1、タンパク質NS2A、タンパク質AS2B、タンパク質NS4A、タンパク質NS4B、タンパク質NS5(西ナイルウイルス、西ナイル熱);カプシドタンパク質CP、タンパク質E1、タンパク質E2、タンパク質E3、プロテアーゼP2(西部ウマ脳炎ウイルス、西部ウマ脳炎);ゲノムポリタンパク質、タンパク質E、タンパク質M、カプシドタンパク質C、プロテアーゼNS3、タンパク質NS1、タンパク質NS2A、タンパク質AS2B、タンパク質NS4A、タンパク質NS4B、タンパク質NS5(黄熱ウイルス、黄熱病);推定Yop標的化タンパク質YobB、エフェクタータンパク質YopD、エフェクタータンパク質YopE、タンパク質YopH、エフェクタータンパク質YopJ、タンパク質移行タンパク質YopK、エフェクタータンパク質YopT、タンパク質YpkA、鞭毛生合成タンパク質FlhA、ペプチダーゼM48、カリウム流出系KefA、転写調節因子RovA、アドヘシンIfp、移行タンパク質LcrV、タンパク質PcrV、イン
バシンInv、外膜タンパク質OmpF様ポリン、アドヘシンYadA、タンパク質キナーゼC、ホスホリパーゼC1、タンパク質PsaA、マンノシルトランスフェラーゼ様タンパク質WbyK、タンパク質YscU、抗原YPMa(Yersinia pseudotuberculosis、Yersinia pseudotuberculosis感染);エフェクタータンパク質YopB、60kDaシャペロニン、タンパク質WbcP、チロシンタンパク質ホスファターゼYopH、タンパク質YopQ、腸毒素、ガラクトシドパーミアーゼ、リダクターゼNrdE、タンパク質YasN、インバシンInv、アドヘシンYadA、外膜ポリンF OmpF、タンパク質UspA1、タンパク質EibA、タンパク質Hia、細胞表面タンパク質Ail、シャペロンSycD、タンパク質LcrD、タンパク質LcrG、タンパク質LcrV、タンパク質SycE、タンパク質YopE、調節因子タンパク質TyeA、タンパク質YopM、タンパク質YopN、タンパク質YopO、タンパク質YopT、タンパク質YopD、プロテアーゼClpP、タンパク質MyfA、タンパク質FilA、及びタンパク質PsaA(Yersinia enterocolitica、エルシニア症)。
(括弧内は、抗原が誘導される特定の病原体と、抗原が関連する感染症である)。
【0233】
本発明による特定の実施形態においては、感染症と関連する病原体の以下の抗原が特に好ましい:
・それぞれ狂犬病ウイルスの核タンパク質(N)、ホスホタンパク質(P)、基質タンパク質(M)、糖タンパク質(G)、及びウイルスRNAポリメラーゼ(L);
・それぞれB型肝炎ウイルスのB型肝炎表面抗原(HBsAg)、B型肝炎コア抗原(HbcAg)、B型肝炎ウイルスDNAポリメラーゼ、HBxタンパク質、preS2ミドル表面タンパク質、ラージSタンパク質、ウイルスタンパク質VP1、ウイルスタンパク質VP2、ウイルスタンパク質VP3、及びウイルスタンパク質VP4;
・それぞれヒトパピローマウイルス(hPV)のE1タンパク質、E2タンパク質、E3タンパク質、E4タンパク質、E5タンパク質、E6タンパク質、E7タンパク質、E8タンパク質、L1タンパク質、及びL2タンパク質;
・それぞれ炭疽菌の防御抗原(PA)、浮腫因子(EF)、致死因子(LF)、及びS層相同性タンパク質(SLH);
・それぞれ呼吸器合胞体ウイルス(RSV)の融合(F)タンパク質、ヌクレオカプシド(N)タンパク質、ホスホタンパク質(P)、基質(M)タンパク質、糖タンパク質(G)、ラージタンパク質(L;RNAポリメラーゼ)、非構造タンパク質1(NS1)、非構造タンパク質2(NS2)、低分子疎水性(SH)タンパク質、伸長因子M2−1、及び転写調節タンパク質M2−2;
・それぞれ単純ヘルペスウイルス(HSV)の糖タンパク質L(UL1)、ウラシル−DNAグリコシラーゼUL2、UL3タンパク質、UL4タンパク質、DNA複製タンパク質UL5、ポータルタンパク質UL6、ビリオン成熟タンパク質UL7、DNAヘリカーゼUL8、複製起点結合タンパク質UL9、糖タンパク質M(UL10)、UL11タンパク質、アルカリエキソヌクレアーゼUL12、セリン−トレオニンタンパク質キナーゼUL13、外被タンパク質UL14、ターミナーゼ(UL15)、外被タンパク質UL16、UL17タンパク質、カプシドタンパク質VP23(UL18)、主要カプシドタンパク質VP5(UL19)、膜タンパク質UL20、外被タンパク質UL21、糖タンパク質H(UL22)、チミジンキナーゼUL23、UL24タンパク質、UL25タンパク質、カプシドタンパク質P40(UL26、VP24、VP22A)、糖タンパク質B(UL27)、ICP18.5タンパク質(UL28)、主要DNA結合タンパク質ICP8(UL29)、DNAポリメラーゼUL30、核基質タンパク質UL31、エンベロープ糖タンパク質UL32、UL33タンパク質、内部核膜タンパク質UL34、カプシドタンパク質VP26(UL35)、ラージ外被タンパク質UL36、カプシドアセンブリタンパク質UL37、VP19Cタンパク質(UL38)、リボヌクレオチドリダクターゼ(ラージサブユニット)UL39、リボヌクレオチドリダクターゼ(スモールサブユニット)UL40、外被タンパク質/ビリオン宿主シャットオフVHSタンパク質(UL41)、DNAポリメラーゼプロセッシビティ因子UL42、膜タンパク質UL43、糖タンパク質C(UL44)、膜タンパク質UL45、外被タンパク質VP11/12(UL46)、外被タンパク質VP13/14(UL47)、ビリオン成熟タンパク質VP16(UL48、α−TIF)、エンベロープタンパク質UL49、dUTPジホスファターゼUL50、外被タンパク質UL51、DNAヘリカーゼ/プライマーゼ複合タンパク質UL52、糖タンパク質K(UL53)、転写調節タンパク質IE63(ICP27、UL54)、UL55タンパク質、UL56タンパク質、ウイルス複製タンパク質ICP22(IE68、US1)、US2タンパク質、セリン/トレオニン−タンパク質キナーゼUS3、糖タンパク質G(US4)、糖タンパク質J(US5)、糖タンパク質D(US6)、糖タンパク質I(US7)、糖タンパク質E(US8)、外被タンパク質US9、カプシド/外被タンパク質US10、Vmw21タンパク質(US11)、ICP47タンパク質(IE12、US12)、主要転写活性化因子ICP4(IE175、RS1)、E3ユビキチンリガーゼICP0(IE110)、潜伏関連タンパク質1(LRP1)、潜伏関連タンパク質2(LRP2)、ニューロビルレンス因子RL1(ICP34.5)、及び潜伏関連転写物(LAT);又は
・それぞれ結核菌のESAT−6タンパク質、ESX−1タンパク質、CFP10タンパク質、TB10.4タンパク質、MPT63タンパク質、MPT64タンパク質、MPT83タンパク質、MTB12タンパク質、MTB8タンパク質、AG85Aタンパク質、AG85Bタンパク質、Rpf様タンパク質、KATGタンパク質、PPE18タンパク質、MTB32タンパク質、MTB39タンパク質、クリスタリン、HSP65タンパク質、PST−Sタンパク質、及びHBHAタンパク質、10kDa濾過物抗原EsxB、セリンプロテアーゼPepA、フィブロネクチン結合タンパク質D FbpD、分泌タンパク質MPT51、ペリプラズムリン酸結合リポタンパク質PSTS1(PBP−1)、ペリプラズムリン酸結合リポタンパク質PSTS3(PBP−3、Phos−1)、PPEファミリータンパク質PPE14、PPEファミリータンパク質PPE68、タンパク質MTB72F、分子シャペロンDnaK、細胞表面リポタンパク質MPT83、リポタンパク質P23、リン酸輸送系パーミアーゼタンパク質PstA、14kDa抗原、フィブロネクチン結合タンパク質C FbpC1、アラニンデヒドロゲナーゼTB43、及びグルタミンシンテターゼ1
【0234】
b)アレルギー又はアレルギー疾患と関連する抗原(アレルギー抗原又はアレルゲン):
別の選択肢によれば、抗原の1つの更なるクラスは、アレルギー抗原を含む。このようなアレルギー抗原は、様々な源、例えば、動物、植物、真菌、細菌などに由来する抗原から選択することができる。この文脈におけるアレルゲンの源には、例えば、草、花粉、カビ、薬物、又は多数の環境要因などが含まれる。アレルギー抗原は、一般的に、様々なクラスの化合物、例えば、核酸及びその断片、タンパク質又はペプチド及びこれらの断片、炭水化物、多糖、糖、脂質、リン脂質などに属する。本発明の文脈において特に対象とするのは、タンパク質抗原若しくはペプチド抗原及びその断片、若しくはエピトープ、又は核酸及びその断片、特に、このようなタンパク質抗原若しくはペプチド抗原及びその断片若しくはエピトープをコードする核酸及びその断片である。
【0235】
代替的な実施形態においては、前記抗原は、ペプチド若しくはタンパク質抗原、又は前記ペプチド若しくはタンパク質抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれか、例えば、前記供給源から抽出された調製物中に含まれるペプチド又はタンパク質抗原である。代替的な実施形態においては、本発明において用いられるペプチド又はタンパク質抗原は、前記供給源から抽出された調製物中に含まれるものではなく、及び/又は前記供給源から抽出された調製物から取得されていないものである。
【0236】
アレルギー又はアレルギー疾患と関連する抗原(アレルゲン)は、Acarus属種(Aca s 1、Aca s 10、Aca s 10.0101、Aca s 13、Aca s 13.0101、Aca s 2、Aca s 3、Aca s 7、Aca s 8)、Acanthocybium属種(Aca so 1)、Acanthocheilonema属種(Aca v 3、Aca v 3.0101)、Acetes属種(Ace ja 1)、Actinidia属種(Act a 1、Act c 1、Act c 10、Act c 10.0101、Act c 2、Act c 4、Act c 5、Act c 5.0101、Act c 8、Act c 8.0101、Act c キチナーゼ、Act d 1、Act d 1.0101、Act d 10、Act d 10.0101、Act d 10.0201、Act d 11、Act d 11.0101、Act d 2、Act d 2.0101、Act d 3、Act d 3.0101、Act d 3.02、Act d 4、Act d 4.0101、Act d 5、Act d 5.0101、Act d 6、Act d 6.0101、Act d 7、Act d 7.0101、Act d 8、Act d 8.0101、Act d 9、Act d 9.0101、Act d キチナーゼ、Act e 1、Act e 5)、Acyrthosiphon属種(Acy pi 7、Acy pi 7.0101、Acy pi 7.0102)、Adenia属種(Ade v RIP)、Aedes属種(Aed a 1、Aed a 1.0101、Aed a 2、Aed a 2.0101、Aed a 3、Aed a 3.0101、Aed a 4、Aed a 7、Aed a 7.0101、Aed a 7.0102、Aed a 7.0103、Aed a 7.0104、Aed a 7.0105、Aed a 7.0106、Aed a 7.0107、Aed a 7.0108、Aed a 7.0109、Aed a 7.0110、Aed a 7.0111、Aed al 1、Aed al 3、Aed al 37kD、Aed v 37kD、Aed v 63kD)、Aegilops属種(Aeg ta 28、Aeg ta α_グリアジン、Aeg um 28、Aeg un 28)、Aethaloperca属種(Aet ro 1)、Agropyron属種(Agr c 7)、Agrostis属種(Agr ca 1、Agr ca 5、Agr g 1、Agr g 4、Agr s 5)、Agrobacterium属種(Agr sp CP4 EPSPS)、Ailuropoda属種(Ail me ホスビチン、Ail me TCTP)、Aix属種(Aix ga 1、Aix sp 1)、Aleuroglyphus属種(Ale o 1、Ale o 10、Ale o 10.0101、Ale o 10.0102、Ale o 13、Ale o 14、Ale o 2、Ale o 20、Ale o 3、Ale o 5、Ale o 7、Ale o 8、Ale o 9)、Allium属種(All a 3、All a アリインリアーゼ、All c 3、All c 30kD、All c 4、All c アリインリアーゼ、All p アリインリアーゼ、All s アリインリアーゼ)、Alnus属種(Aln g 1、Aln g 1.0101、Aln g 1/Bet v 1/Cor a 1 TPC7、Aln g 1/Bet v 1/Cor a 1 TPC9、Aln g 2、Aln g 4、Aln g 4.0101)、Alopochen属種(Alo ae 1)、Alopecurus属種(Alo p 1、Alo p 5)、Alternaria属種(Alt a 1、Alt a 1.0101、Alt a 1.0102、Alt a 10、Alt a 10.0101、Alt a 12、Alt a 12.0101、Alt a 13、Alt a 13.0101、Alt a 2、Alt a 3、Alt a 3.0101、Alt a 4、Alt a 4.0101、Alt a 5、Alt a 5.0101、Alt a 6、Alt a 6.0101、Alt a 7、Alt a 7.0101、Alt a 70kD、Alt a 8、Alt a 8.0101、Alt a 9、Alt a MnSOD、Alt a NTF2、Alt a TCTP、Alt ar 1、Alt arg 1、Alt b 1、Alt bl 1、Alt br 1、Alt c 1、Alt ca 1、Alt ce 1、Alt ch 1、Alt ci 1、Alt co 1、Alt cr 1、Alt ct 1、Alt cu 1、Alt cy 1、Alt d 1、Alt du 1、Alt e 1、Alt et 1、Alt eu 1、Alt ga 1、Alt gr 1、Alt j 1、Alt l 1、Alt lo 1、Alt m 1、Alt me 1、Alt mi 1、Alt mo 1、Alt o 1、Alt p 1、Alt ph 1、Alt po 1、Alt ps 1、Alt r 1、Alt s 1、Alt se 1、Alt sm 1、Alt so 1、Alt su 1、Alt t 1、Alt te 1、Alt to 1)、Amaranthus属種(Ama r 2、Ama r 2.0101、Ama v 2、Ama v 2.0101、Ama v 2.0201)、Ambrosia属種(Amb a 1、Amb a 1.0101、Amb a 1.0201、Amb a 1.0202、Amb a 1.0301、Amb a 1.0302、Amb a 1.0303、Amb a 1.0304、Amb a 1.0305、Amb a 1.0401、Amb a 1.0402、Amb a 1.0501、Amb a 1.0502、Amb a 10、Amb a 10.0101、Amb a 3、Amb a 3.0101、Amb a 4、Amb a 4.0101、Amb a 5、Amb a 5.0101、Amb a 6、Amb a 6.0101、Amb a 7、Amb a 7.0101、Amb a 8、Amb a 8.0101、Amb a 8.0102、Amb a 9、Amb a 9.0101、Amb a 9.0102、Amb a CPI、Amb p 1、Amb p 5、Amb p 5.0101、Amb p 5.0201、Amb t 5、Amb t 5.0101、Amb t 8)、Ammothea属種(Amm h 7、Amm h 7.0101)、Anadara属種(Ana br 1)、Ananas属種(Ana c 1、Ana c 1.0101、Ana c 2、Ana c 2.0101、Ana c 2.0101(MUXF3))、Anas属種(Ana ca 1)、Anarhichas属種(Ana l 1)、Anacardium属種(Ana o 1、Ana o 1.0101、Ana o 1.0102、Ana o 2、Ana o 2.0101、Ana o 3、Ana o 3.0101)、Anas属種(Ana p 1、Ana p 2、Ana p 3)、Anguilla属種(Ang a 1、Ang j 1)、Anisakis属種(Ani s 1、Ani s 1.0101、Ani s 10、Ani s 10.0101、Ani s 11、Ani s 11.0101、Ani s 12、Ani s 12.0101、Ani s 2、Ani s 2.0101、Ani s 24kD、Ani s 3、Ani s 3.0101、Ani s 4、Ani s 4.0101、Ani s 5、Ani s 5.0101、Ani s 6、Ani s 6.0101、Ani s 7、Ani s 7.0101、Ani s 8、Ani s 8.0101、Ani s 9、Ani s 9.0101、Ani s CCOS3、Ani s シトクロムB、Ani s FBPP、Ani s NADHDS4L、Ani s NARaS、Ani s PEPB、Ani s トロポニン)、Annona属種(Ann c キチナーゼ)、Anopheles属種(Ano da 17、Ano da 17.0101、Ano da 27、Ano da 27.0101、Ano da 7、Ano da 7.0101、Ano g 7、Ano g 7.0101)、Anser属種(Ans a 1、Ans a 2、Ans a 3、Ans in 1)、Anthoxanthum属種(Ant o 1、Ant o 1.0101、Ant o 12、Ant o 13、Ant o 2、Ant o 4、Ant o 5、Ant o 6、Ant o 7)、Apis属種(Api c 1、Api c 1.0101、Api c 10、Api c 2、Api c 4、Api d 1、Api d 1.0101、Api d 4、Api fl 4)、Apium属種(Api g 1、Api g 1.0101、Api g 1.0201、Api g 2、Api g 2.0101、Api g 3、Api g 3.0101、Api g 4、Api g 4.0101、Api g 5
、Api g 5.0101、Api g 6、Api g 6.0101)、Apis属種(Api m 1、Api m 1.0101、Api m 10、Api m 10.0101、Api m 11、Api m 11.0101、Api m 11.0201、Api m 13kD、Api m 2、Api m 2.0101、Api m 3、Api m 3.0101、Api m 4、Api m 4.0101、Api m 5、Api m 5.0101、Api m 6、Api m 6.0101、Api m 7、Api m 7.0101、Api m 8、Api m 8.0101、Api m 9、Api m 9.0101、Api m A1−A2、Api m A1−A2−A3、Api m アパルブミン1、Api m アパルブミン2、Api me 1、Api me 4)、Arachis属種(Ara d 2、Ara d 6、Ara f 3、Ara f 4、Ara h 1、Ara h 1.0101、Ara h 10、Ara h 10.0101、Ara h 10.0102、Ara h 11、Ara h 11.0101、Ara h 2、Ara h 2.0101、Ara h 2.0102、Ara h 2.0201、Ara h 2.0202、Ara h 3、Ara h 3.0101、Ara h 4、Ara h 4.0101、Ara h 5、Ara h 5.0101、Ara h 6、Ara h 6.0101、Ara h 7、Ara h 7.0101、Ara h 7.0201、Ara h 7.0202、Ara h 8、Ara h 8.0101、Ara h 8.0201、Ara h 9、Ara h 9.0101、Ara h 9.0201、Ara h アグルチニン、Ara h オレオシン 18kD、Ara i 2、Ara i 6)、Arabidopsis属種(Ara t 3、Ara t 8、Ara t GLP)、Archosargus属種(Arc pr 1)、Archaeopotamobius属種(Arc s 8、Arc s 8.0101)、Aequipecten属種(Arg i 1)、Argas属種(Arg r 1、Arg r 1.0101)、Ariopsis属種(Ari fe 1)、Armoracia属種(Arm r HRP)、Arrhenatherum属種(Arr e 1、Arr e 5)、Artemisia属種(Art a 1、Art ap 1)、Artemia属種(Art fr 1、Art fr 1.0101、Art fr 5、Art fr 5.0101)、Arthrobacter属種(Art gl CO)、Achorion属種(Art gy 7)、Artocarpus属種(Art h 17kD、Art h 4)、Arthrospira属種(Art pl β_フィコシアニン)、Artemisia属種(Art v 1、Art v 1.0101、Art v 1.0102、Art v 1.0103、Art v 1.0104、Art v 1.0105、Art v 1.0106、Art v 1.0107、Art v 2、Art v 2.0101、Art v 3、Art v 3.0101、Art v 3.0201、Art v 3.0202、Art v 3.0301、Art v 4、Art v 4.0101、Art v 4.0201、Art v 47kD、Art v 5、Art v 5.0101、Art v 6、Art v 6.0101、Art v 60kD)、Arthroderma属種(Art va 4)、Ascaris属種(Asc l 3、Asc l 3.0101、Asc l 3.0102、Asc l 34kD、Asc s 1、Asc s 1.0101、Asc s 3、Asc s 3.0101、Asc s GST)、Aspergillus属種(Asp aw グルコアミラーゼ、Asp c 22、Asp f 1、Asp f 1.0101、Asp f 10、Asp f 10.0101、Asp f 11、Asp f 11.0101、Asp f 12、Asp f 12.0101、Asp f 13、Asp f 13.0101、Asp f 15、Asp f 15.0101、Asp f 16、Asp f 16.0101、Asp f 17、Asp f 17.0101、Asp f 18、Asp f 18.0101、Asp f 2、Asp f 2.0101、Asp f 22、Asp f 22.0101、Asp f 23、Asp f 23.0101、Asp f 27、Asp f 27.0101、Asp f 28、Asp f 28.0101、Asp f 29、Asp f 29.0101、Asp f 3、Asp f 3.0101、Asp f 34、Asp f 34.0101、Asp f 4、Asp f 4.0101、Asp f 5、Asp f 5.0101、Asp f 56kD、Asp f 6、Asp f 6.0101、Asp f 7、Asp f 7.0101、Asp f 8、Asp f 8.0101、Asp f 9、Asp f 9.0101、Asp f AfCalAp、Asp f AT_V、Asp f カタラーゼ、Asp f キトサナーゼ、Asp f CP、Asp f DPPV、Asp f FDH、Asp f γ_アクチン、Asp f グルコシダーゼ、Asp f GPI、Asp f GST、Asp f GT、Asp f IAO、Asp f IPMI、Asp f LPL1、Asp f LPL3、Asp f マンノシダーゼ、Asp f MDH、Asp f PL、Asp f PUP、Asp f RPS3、Asp f SXR、Asp fl 13、Asp fl 13.0101、Asp fl 18、Asp fl 2、Asp fl 21、Asp fl 3、Asp fl 4、Asp fl 7、Asp fl 8、Asp fl 9、Asp me セアプローゼ、Asp n 14、Asp n 14.0101、Asp n 18、Asp n 18.0101、Asp n 25、Asp n 25.0101、Asp n 30、Asp n グルコアミラーゼ、Asp n ヘミセルラーゼ、Asp n ペクチナーゼ、Asp o 13、Asp o 13.0101、Asp o 21、Asp o 21.0101、Asp o 3、Asp o 4、Asp o 7、Asp o 8、Asp o ラクターゼ、Asp o リパーゼ、Asp oc 13、Asp r 1、Asp sa AP、Asp sp グルコアミラーゼ、Asp sp グルコースオキシダーゼ、Asp sp PL、Asp sp PME、Asp sy 13、Asp v 13、Asp v 13.0101、Asp v カタラーゼA、Asp v エノラーゼ、Asp v GAPDH、Asp v MDH、Asp v SXR)、Asparagus属種(Aspa o 1、Aspa o 1.01、Aspa o 1.02、Aspa o 17kD、Aspa o 4)、Aspergillus属種(Aspe ni 2、Aspe ni 3、Aspe ni 4、Aspe ni 7、Aspe ni 8、Aspe ni 9)、Avena属種(Ave s 1、Ave s 12、Ave s 13、Ave s 2、Ave s 4、Ave s 5、Ave s 7)、Babylonia属種(Bab ja 1)、Bacillus属種(Bac al サブチリシン、Bac cl サブチリシン、Bac l サブチリシン、Bac li aA、Bac li サブチリシン)、Bactrocera属種(Bac ol 27、Bac ol 27.0101)、Bacillus属種(Bac sp aA1、Bac sp aA3、Bac sp デカルボキシラーゼ、Bac st amyM、Bac su サブチリシン、Bac t Cry1Ab、Bac t Cry1Fa、Bac t Cry3Bb1、Bac t Cry9c)、Bagre属種(Bag ma 1)、Balistes属種(Bal ca 1)、Balanus属種(Bal r 1、Bal r 1.0101)、Beauveria属種(Bea b Ald、Bea b Enol、Bea b f2、Bea b Hex)、Bertholletia属種(Ber e 1、Ber e 1.0101、Ber e 2、Ber e 2.0101)、Beryx属種(Ber sp 1)、Betula属種(Bet ab 1、Bet al 1、Bet ch 1、Bet co 1、Bet da 1、Bet gr 1、Bet hu 1、Bet le 1、Bet me 1、Bet n 1、Bet p 1、Bet pa 1、Bet po 1、Bet pu 1、Bet pu 2、Bet pu 4、Bet pu 6、Bet pu 7、Bet sc 1、Bet ut 1、Bet v 1、Bet v 1 B1−B1−B1、Bet v 1 fv Mal 4x、Bet v 1.0101、Bet v 1.0102、Bet v 1.0103、Bet v 1.0201、Bet v 1.0301、Bet v 1.0401、Bet v 1.0402、Bet v 1.0501、Bet v 1.0601
、Bet v 1.0602、Bet v 1.0701、Bet v 1.0801、Bet v 1.0901、Bet v 1.1001、Bet v 1.1101、Bet v 1.1201、Bet v 1.1301、Bet v 1.1401、Bet v 1.1402、Bet v 1.1501、Bet v 1.1502、Bet v 1.1601、Bet v 1.1701、Bet v 1.1801、Bet v 1.1901、Bet v 1.2001、Bet v 1.2101、Bet v 1.2201、Bet v 1.2301、Bet v 1.2401、Bet v 1.2501、Bet v 1.2601、Bet v 1.2701、Bet v 1.2801、Bet v 1.2901、Bet v 1.3001、Bet v 1.3101、Bet v 2、Bet v 2.0101、Bet v 3、Bet v 3.0101、Bet v 4、Bet v 4.0101、Bet v 6、Bet v 6.0101、Bet v 6.0102、Bet v 7、Bet v 7.0101、Bet v 8、Bet v グルカナーゼ)、Beta属種(Beta v 1、Beta v 1.0101、Beta v 2、Beta v 2.0101)、Blattella属種(Bla g 1、Bla g 1.0101、Bla g 1.0102、Bla g 1.0103、Bla g 1.0201、Bla g 1.0202、Bla g 2、Bla g 2.0101、Bla g 2.0201、Bla g 36kD、Bla g 4、Bla g 4.0101、Bla g 4.0201、Bla g 5、Bla g 5.0101、Bla g 5.0201、Bla g 6、Bla g 6.0101、Bla g 6.0201、Bla g 6.0301、Bla g 7、Bla g 7.0101、Bla g 8、Bla g 8.0101、Bla g 9、Bla g エノラーゼ、Bla g GSTD1、Bla g RACK1、Bla g TPI、Bla g トリプシン、Bla g ビテロゲニン)、Blatta属種(Bla o 1、Bla o 7)、Blomia属種(Blo t 1、Blo t 1.0101、Blo t 1.0201、Blo t 10、Blo t 10.0101、Blo t 10.0102、Blo t 11、Blo t 11.0101、Blo t 12、Blo t 12.0101、Blo t 12.0102、Blo t 13、Blo t 13.0101、Blo t 14、Blo t 15、Blo t 18、Blo t 19、Blo t 19.0101、Blo t 2、Blo t 2.0101、Blo t 2.0102、Blo t 2.0103、Blo t 20、Blo t 21、Blo t 21.0101、Blo t 3、Blo t 3.0101、Blo t 4、Blo t 4.0101、Blo t 5、Blo t 5.0101、Blo t 6、Blo t 6.0101、Blo t 7、Blo t 8、Blo t 9、Blo t HSP70)、Bombus属種(Bom ar 4、Bom hy 4、Bom p 1、Bom p 1.0101、Bom p 2、Bom p 3、Bom p 4、Bom p 4.0101、Bom t 1、Bom t 1.0101、Bom t 4、Bom t 4.0101)、Bombyx属種(Bomb m 1、Bomb m 1.0101、Bomb m 7、Bomb m 7.0101、Bomb m 7.0102、Bomb m 7.0103、Bomb m 7.0104、Bomb m 7.0105、Bomb m 7.0106)、Boophilus属種(Boo m 1、Boo m 7、Boo m 7.0101)、Bos属種(Bos d 2、Bos d 2.0101、Bos d 2.0102、Bos d 2.0103、Bos d 3、Bos d 3.0101、Bos d 4、Bos d 4.0101、Bos d 5、Bos d 5.0101、Bos d 5.0102、Bos d 6、Bos d 6(MDA)、Bos d 6.0101、Bos d 7、Bos d 7.0101、Bos d 8、Bos d 8 αS1、Bos d 8 αS2、Bos d 8 β、Bos d 8 κ、Bos d α2I、Bos d α2I.0101、Bos d キモシン、Bos d フィブリン、Bos d ゼラチン、Bos d HG、Bos d インシュリン、Bos d ラクトフェリン、Bos d ラクトペルオキシダーゼ、Bos d ミオグロビン、Bos d OBP、Bos d OSCP、Bos d ホスビチン、Bos d PLA2、Bos d PRVB、Bos d トロンビン、Bos d TI、Bos gr ALA、Bos gr ミオグロビン)、Bothrops属種(Bot as 1、Bot at 1)、Bouteloua属種(Bou g 1)、Biting属種(Bov ov 1)、Brama属種(Bra du 1)、Brassica属種(Bra j 1、Bra j 1.0101、Bra n 1、Bra n 1.0101、Bra n 4、Bra n 7、Bra n 8、Bra n PG、Bra ni 8、Bra o 3、Bra o 3.0101、Bra r 1、Bra r 1.0101、Bra r 2、Bra r 2.0101、Bra r 3、Bra r 4、Bra r 7)、Bromus属種(Bro a 1、Bro a 4)、Brosme属種(Bro br 1)、Bromus属種(Bro i 1、Bro i 5、Bro i 7)、Brugia属種(Bru m 3、Bru m 3.0101、Bru m Bm33)、Bubalus属種(Bub b ALA、Bub b BLG、Bub b カゼイン、Bub b カゼイン αS1、Bub b カゼイン αS2、Bub b カゼイン β、Bub b カゼイン κ)、Caenorhabditis属種(Cae b 3、Cae b 3.0101、Cae br 3、Cae br 3.0101、Cae e 3、Cae e 3.0101、Cae e 3.0102、Cae re 13、Cae re 13.0101)、Cajanus属種(Caj c 1)、Caligus属種(Cal cl 1、Cal cl 1.0101、Cal cl 1.0102)、Calamus属種(Cal le 1)、Callinectes属種(Cal s 2)、Camelus属種(Cam d ALA、Cam d カゼイン、Cam d カゼイン αS1、Cam d カゼイン αS2、Cam d カゼイン β、Cam d カゼイン κ)、Camponotus属種(Cam fl 7、Cam fl 7.0101)、Canis属種(Can f 1、Can f 1.0101、Can f 2、Can f 2.0101、Can f 3、Can f 3.0101、Can f 4、Can f 4.0101、Can f 5、Can f 5.0101、Can f 6、Can f 6.0101、Can f Feld1様、Can f Homs2様、Can f ホスビチン、Can f TCTP)、Canthidermis属種(Can ma 1)、Cancer属種(Can mg 2、Can p 1)、Cannabis属種(Can s 3)、Candida属種(Cand a 1、Cand a 1.0101、Cand a 3、Cand a 3.0101、Cand a CAAP、Cand a CyP、Cand a エノラーゼ、Cand a FPA、Cand a MnSOD、Cand a PGK、Cand b 2、Cand b 2.0101、Cand b FDH、Cand r リパーゼ)、Capsicum属種(Cap a 1、Cap a 1.0101、Cap a 17kD、Cap a 2、Cap a 2.0101、Cap a 30kD、Cap a グルカナーゼ、Cap ch 17kD)、Caprella属種(Cap e 1)、Capra属種(Cap h ALA、Cap h BLG、Cap h カゼイン、Cap h カゼイン αS1、Cap h カゼイン αS2、Cap h カゼイン β、Cap h カゼイン κ、Cap h GSA)、Capitulum属種(Cap m 1)、Carassius属種(Car au 1)、Carpinus属種(Car b 1、Car b 1.0101、Car b 1.0102、Car b 1.0103、Car b 1.0104、Car b 1.0105、Car b 1.0106、Car b 1.0107、Car b 1.0108、Car b 1.0109、Car b 1.0110、Car b 1.0111、Car b 1.0112、Car b 1.0113、Car b 1.0201、Car b 1.0301、Car b 1.0302、Car b 2、Car b 4)、Caranx属種(Car cr 1)、Carya属種(Car i 1、Car i 1.0101、Car i 2、Car i 4、Car i 4.0101)、Carcinu
s属種(Car ma 2)、Caryota属種(Car mi 2)、Carica属種(Car p 1、Car p キチナーゼ、Car p キモパパイン、Car p エンドプロテイナーゼ)、Castanea属種(Cas c 24kD、Cas s 1、Cas s 1.0101、Cas s 1.0102、Cas s 1.0103、Cas s 2、Cas s 5、Cas s 5.0101、Cas s 8、Cas s 8.0101、Cas s 9、Cas s 9.0101)、Catharanthus属種(Cat r 1、Cat r 1.0101、Cat r 17kD、Cat r 2)、Caulolatilus属種(Cau ch 1)、Cavia属種(Cav p 1、Cav p 1.0101、Cav p 2、Cav p 2.0101、Cav p 3、Cav p 3.0101、Cav p ゼラチン、Cav p GSA)、Centropristis属種(Cen s 1)、Cephalopholis属種(Cep so 1)、Charybdis属種(Cha f 1、Cha f 1.0101)、Chaetodipterus属種(Cha fa 1)、Chamaecyparis属種(Cha o 1、Cha o 1.0101、Cha o 2、Cha o 2.0101)、Chenopodium属種(Che a 1、Che a 1.0101、Che a 2、Che a 2.0101、Che a 3、Che a 3.0101)、Chironomus属種(Chi k 1、Chi k 10、Chi k 10.0101)、Chinchilla属種(Chi l 21kD_a、Chi l 21kD_b)、Chionoecetes属種(Chi o 1、Chi o 1.0101、Chi o 2、Chi o 4、Chi o 6、Chi o α_アクチン、Chi o SERCA)、Chironomus属種(Chi t 1、Chi t 1.0101、Chi t 1.0201、Chi t 2、Chi t 2.0101、Chi t 2.0102、Chi t 3、Chi t 3.0101、Chi t 4、Chi t 4.0101、Chi t 5、Chi t 5.0101、Chi t 6、Chi t 6.0101、Chi t 6.0201、Chi t 7、Chi t 7.0101、Chi t 8、Chi t 8.0101、Chi t 9、Chi t 9.0101)、Chlamys属種(Chl n 1)、Chloephaga属種(Chl pi 1)、Chortoglyphus属種(Cho a 10)、Chrysomela属種(Chr tr 7、Chr tr 7.0101)、Cicer属種(Cic a 2S アルブミン、Cic a アルブミン)、Cichorium属種(Cic i 1)、Cimex属種(Cim l ニトロフォリン)、Citrus属種(Cit l 1、Cit l 3、Cit l 3.0101)、Citrullus属種(Cit la 2、Cit la MDH、Cit la TPI)、Citrus属種(Cit r 3、Cit r 3.0101、Cit s 1、Cit s 1.0101、Cit s 2、Cit s 2.0101、Cit s 3、Cit s 3.0101、Cit s 3.0102、Cit s IFR)、Cladosporium属種(Cla c 14、Cla c 14.0101、Cla c 9、Cla c 9.0101、Cla h 1、Cla h 10、Cla h 10.0101、Cla h 12、Cla h 12.0101、Cla h 2、Cla h 2.0101、Cla h 42kD、Cla h 5、Cla h 5.0101、Cla h 6、Cla h 6.0101、Cla h 7、Cla h 7.0101、Cla h 8、Cla h 8 CSP、Cla h 8.0101、Cla h 9、Cla h 9.0101、Cla h abH、Cla h GST、Cla h HCh1、Cla h HSP70、Cla h NTF2、Cla h TCTP)、Clostridium属種(Clo hi コラゲナーゼ、Clo t トキソイド)、Clupea属種(Clu h 1、Clu h 1.0101、Clu h 1.0201、Clu h 1.0301)、Cocos属種(Coc n 2、Coc n 4、Coc n 5)、Coccidioides属種(Coc po 8)、Coffea属種(Cof a 1、Cof a 1.0101)、Columba属種(Col l PSA)、Coprinus属種(Cop c 1、Cop c 1.0101、Cop c 2、Cop c 2.0101、Cop c 3、Cop c 3.0101、Cop c 4、Cop c 5、Cop c 5.0101、Cop c 6、Cop c 7、Cop c 7.0101)、Corylus属種(Cor a 1、Cor a 1.0101、Cor a 1.0102、Cor a 1.0103、Cor a 1.0104、Cor a 1.0201、Cor a 1.0301、Cor a 1.0401、Cor a 1.0402、Cor a 1.0403、Cor a 1.0404、Cor a 10、Cor a 10.0101、Cor a 11、Cor a 11.0101、Cor a 12、Cor a 12.0101、Cor a 13、Cor a 13.0101、Cor a 14、Cor a 14.0101、Cor a 2、Cor a 2.0101、Cor a 2.0102、Cor a 8、Cor a 8.0101、Cor a 9、Cor a 9.0101)、Corynebacterium属種(Cor d トキソイド)、Corylus属種(Cor he 1)、Coryphaena属種(Cor hi 1)、Coriandrum属種(Cor s 1、Cor s 11kD、Cor s 2)、Cotoneaster属種(Cot l 3)、Crangon属種(Cra c 1、Cra c 1.0101、Cra c 2、Cra c 2.0101、Cra c 4、Cra c 4.0101、Cra c 5、Cra c 5.0101、Cra c 6、Cra c 6.0101、Cra c 8、Cra c 8.0101)、Crassostrea属種(Cra g 1)、Cricetus属種(Cri c HSA)、Crivellia属種(Cri pa 1)、Crocus属種(Cro s 1、Cro s 1.0101、Cro s 2、Cro s 2.0101、Cro s 3、Cro s 3.01、Cro s 3.02)、Cryptomeria属種(Cry j 1、Cry j 1.0101、Cry j 1.0102、Cry j 1.0103、Cry j 2、Cry j 2.0101、Cry j 2.0102、Cry j 3、Cry j 3.1、Cry j 3.2、Cry j 3.3、Cry j 3.4、Cry j 3.5、Cry j 3.6、Cry j 3.7、Cry j 3.8、Cry j 4、Cry j AP、Cry j キチナーゼ、Cry j CPA9、Cry j IFR、Cry j LTP、Cry j P1−P2)、Cryphonectria属種(Cry p AP)、Ctenocephalides属種(Cte f 1、Cte f 1.0101、Cte f 2、Cte f 2.0101、Cte f 3、Cte f 3.0101)、Ctenopharyngodon属種(Cte id 1)、Cucumis属種(Cuc m 1、Cuc m 1.0101、Cuc m 2、Cuc m 2.0101、Cuc m 3、Cuc m 3.0101、Cuc m Lec17、Cuc m MDH)、Cucurbita属種(Cuc ma 18kD、Cuc ma 2、Cuc p 2、Cuc p AscO)、Cucumis属種(Cuc s 2)、Culicoides属種(Cul n 1、Cul n 10、Cul n 11、Cul n 2、Cul n 3、Cul n 4、Cul n 5、Cul n 6、Cul n 7、Cul n 8、Cul n 9、Cul n HSP70)、Culex属種(Cul q 28kD、Cul q 35kD、Cul q 7、Cul q 7.0101、Cul q 7.0102)、Culicoides属種(Cul so 1)、Cuminum属種(Cum c 1、Cum c 2)、Cupressus属種(Cup a 1、Cup a 1.0101、Cup a 1.02、Cup a 2、Cup a 3、Cup a 4、Cup a 4.0101、Cup s 1、Cup s 1.0101、Cup s 1.0102、Cup s 1.0103、Cup s 1.0104、Cup s 1.0105、Cup s 3、Cup s 3.0101、Cup s 3.0102、Cup s 3.0103、Cup s 8)、Cochliobolus属種(Cur l 1、Cur l 1.0101、Cur l 2、Cur l 2.0101、Cur l 3、Cur l 3.0101、Cur l 4、Cur l 4.0101、Cur l ADH、
Cur l GST、Cur l MnSOD、Cur l オリジン、Cur l Trx、Cur l ZPS1)、Cyanochen属種(Cya cy 1)、Cynoscion属種(Cyn ar 1)、Cynosurus属種(Cyn cr 1、Cyn cr 5)、Cynodon属種(Cyn d 1、Cyn d 1.0101、Cyn d 1.0102、Cyn d 1.0103、Cyn d 1.0104、Cyn d 1.0105、Cyn d 1.0106、Cyn d 1.0107、Cyn d 1.0201、Cyn d 1.0202、Cyn d 1.0203、Cyn d 1.0204、Cyn d 10、Cyn d 11、Cyn d 12、Cyn d 12.0101、Cyn d 13、Cyn d 15、Cyn d 15.0101、Cyn d 2、Cyn d 22、Cyn d 22.0101、Cyn d 23、Cyn d 23.0101、Cyn d 24、Cyn d 24.0101、Cyn d 4、Cyn d 5、Cyn d 6、Cyn d 7、Cyn d 7.0101)、Cynoscion属種(Cyn ne 1)、Cynomys属種(Cyn sp リポカリン)、Cyprinus属種(Cyp c 1、Cyp c 1.01、Cyp c 1.02)、Daboia属種(Dab ru 1)、Dactylis属種(Dac g 1、Dac g 1.01、Dac g 1.0101、Dac g 1.02、Dac g 12、Dac g 13、Dac g 2、Dac g 2.0101、Dac g 3、Dac g 3.0101、Dac g 4、Dac g 4.0101、Dac g 5、Dac g 5.0101、Dac g 7)、Dama属種(Dam d CSA)、Danio属種(Dan re 1、Dan re 2、Dan re α2I、Dan re CK)、Dasyatis属種(Das ak 1、Das am 1、Das sa 1)、Daucus属種(Dau c 1、Dau c 1.0101、Dau c 1.0102、Dau c 1.0103、Dau c 1.0104、Dau c 1.0105、Dau c 1.0201、Dau c 1.0301、Dau c 3、Dau c 4、Dau c 4.0101、Dau c CyP)、Decapterus属種(Dec ru 1)、Dendronephthya属種(Den n 1、Den n 1.0101)、Dermatophagoides属種(Der f 1、Der f 1.0101、Der f 1.0102、Der f 1.0103、Der f 1.0104、Der f 1.0105、Der f 1.0106、Der f 1.0107、Der f 1.0108、Der f 1.0109、Der f 1.0110、Der f 10、Der f 10.0101、Der f 10.0102、Der f 11、Der f 11.0101、Der f 13、Der f 13.0101、Der f 14、Der f 14.0101、Der f 15、Der f 15.0101、Der f 16、Der f 16.0101、Der f 17、Der f 17.0101、Der f 18、Der f 18.0101、Der f 2、Der f 2.0101、Der f 2.0102、Der f 2.0103、Der f 2.0104、Der f 2.0105、Der f 2.0106、Der f 2.0107、Der f 2.0108、Der f 2.0109、Der f 2.0110、Der f 2.0111、Der f 2.0112、Der f 2.0113、Der f 2.0114、Der f 2.0115、Der f 2.0116、Der f 2.0117、Der f 20、Der f 21、Der f 22、Der f 22.0101、Der f 3、Der f 3.0101、Der f 4、Der f 5、Der f 6、Der f 6.0101、Der f 7、Der f 7.0101、Der f 8、Der f 9、Der f HSP70)、Dermanyssus属種(Der g 10、Der g 10.0101)、Dermatophagoides属種(Der m 1、Der m 1.0101、Der p 1、Der p 1.0101、Der p 1.0102、Der p 1.0103、Der p 1.0104、Der p 1.0105、Der p 1.0106、Der p 1.0107、Der p 1.0108、Der p 1.0109、Der p 1.0110、Der p 1.0111、Der p 1.0112、Der p 1.0113、Der p 1.0114、Der p 1.0115、Der p 1.0116、Der p 1.0117、Der p 1.0118、Der p 1.0119、Der p 1.0120、Der p 1.0121、Der p 1.0122、Der p 1.0123、Der p 1.0124、Der p 10、Der p 10.0101、Der p 10.0102、Der p 10.0103、Der p 11、Der p 11.0101、Der p 13、Der p 14、Der p 14.0101、Der p 15、Der p 18、Der p 2、Der p 2.0101、Der p 2.0102、Der p 2.0103、Der p 2.0104、Der p 2.0105、Der p 2.0106、Der p 2.0107、Der p 2.0108、Der p 2.0109、Der p 2.0110、Der p 2.0111、Der p 2.0112、Der p 2.0113、Der p 2.0114、Der p 2.0115、Der p 20、Der p 20.0101、Der p 21、Der p 21.0101、Der p 23、Der p 23.0101、Der p 3、Der p 3.0101、Der p 4、Der p 4.0101、Der p 5、Der p 5.0101、Der p 5.0102、Der p 6、Der p 6.0101、Der p 7、Der p 7.0101、Der p 8、Der p 8.0101、Der p 9、Der p 9.0101、Der p 9.0102、Der p P1−P2、Der p P2−P1、Der s 1、Der s 2、Der s 3)、Dianthus属種(Dia c RIP)、Dicranopteris属種(Dic l 2S アルブミン)、Diospyros属種(Dio k 17kD、Dio k 4、Dio k IFR)、Dioscorea属種(Dio p TSP)、Diplodus属種(Dip ho 1)、Distichlis属種(Dis s 1、Dis s 7)、Ditrema属種(Dit te 1)、Dolichovespula属種(Dol a 1、Dol a 2、Dol a 5、Dol a 5.0101)、Dolichos属種(Dol b アグルチニン)、Dolichovespula属種(Dol m 1、Dol m 1.0101、Dol m 1.02、Dol m 2、Dol m 2.0101、Dol m 5、Dol m 5.0101、Dol m 5.02)、Drosophila属種(Dro an 7、Dro an 7.0101、Dro er 7、Dro er 7.0101、Dro er 7.0102、Dro gr 7、Dro gr 7.0101、Dro gr 7.0102、Dro m 7、Dro m 7.0101、Dro m 7.0102、Dro m 7.0103、Dro m 7.0104、Dro m 7.0105、Dro m 7.0106、Dro m 7.0107、Dro m 7.0108、Dro m 7.0109、Dro m 7.0110、Dro m 7.0111、Dro m 7.0112、Dro m 7.0113、Dro m 9、Dro m MnSOD、Dro mo 7、Dro mo 7.0101、Dro pp 7、Dro pp 7.0101、Dro se 7、Dro se 7.0101、Dro si 7、Dro si 7.0101、Dro si 7.0102、Dro vi 7、Dro vi 7.0101、Dro wi 7、Dro wi 7.0101、Dro y 7、Dro y 7.0101、Dro y 7.0102、Dro y 7.0103)、Echium属種(Ech p シトクロムC)、Elaeis属種(Ela g 2、Ela g Bd31kD)、Elops属種(Elo sa 1)、Embellisia属種(Emb a 1、Emb i 1、Emb nz 1、Emb t 1)、Engraulis属種(Eng e 1)、Enteroctopus属種(Ent d 1)、Epinephelus属種(Epi bl 1、Epi co 1、Epi fl 1、Epi mc 1、Epi mo 1)、Epicoccum属種(Epi p 1、Epi p 1.0101、Epi p 12kD、Epi p GST)、Epinephelus属種(Epi
po 1、Epi un 1)、Equisetum属種(Equ a 17kD)、Equus属種(Equ as 4、Equ as DSA、Equ bu 4、Equ c 1、Equ c 1.0101、Equ c 2、Equ c 2.0101、Equ c 2.0102、Equ c 3、Equ c 3.0101、Equ c 4、Equ c 4.0101、Equ c 5、Equ c 5.0101、Equ c ALA、Equ c BLG、Equ c カゼイン、Equ c カゼイン β、Equ c カゼイン κ、Equ c PRVB、Equ he 4、Equ z ZSA)、Erimacrus属種(Eri i 1、Eri i 1.0101、Eri i 1.0102)、Eriocheir属種(Eri s 1、Eri s 1.0101、Eri s 2)、Erwinia属種(Erw ch アスパラギナーゼ)、Escherichia属種(Esc c アスパラギナーゼ、Esc c β GAL)、Esox属種(Eso l 1)、Euphausia属種(Eup p 1、Eup p 1.0101)、Euphasia属種(Eup s 1、Eup s 1.0101)、Euroglyphus属種(Eur m 1、Eur m 1.0101、Eur m 1.0102、Eur m 1.0103、Eur m 10、Eur m 14、Eur m 14.0101、Eur m 2、Eur m 2.0101、Eur m 2.0102、Eur m 3、Eur m 3.0101、Eur m 4、Eur m 4.0101)、Evynnis属種(Evy j 1)、Fagopyrum属種(Fag e 1、Fag e 1.0101、Fag e 10kD、Fag e 19kD、Fag e 2、Fag e 2.0101、Fag e TI)、Fagus属種(Fag s 1、Fag s 1.0101、Fag s 2、Fag s 4)、Fagopyrum属種(Fag t 1、Fag t 10kD、Fag t 2、Fag t 2.0101)、Felis属種(Fel d 1、Fel d 1.0101、Fel d 2、Fel d 2.0101、Fel d 3、Fel d 3.0101、Fel d 4、Fel d 4.0101、Fel d 5、Fel d 5.0101、Fel d 6、Fel d 6.0101、Fel d 7、Fel d 7.0101、Fel d 8、Fel d 8.0101、Fel d IgG)、Fenneropenaeus属種(Fen c 1、Fen c 2、Fen me 1、Fen me 1.0101)、Festuca属種(Fes e 1、Fes e 13、Fes e 4、Fes e 5、Fes e 7、Fes p 1、Fes p 13、Fes p 4、Fes p 4.0101、Fes p 5、Fes r 1、Fes r 5)、Ficus属種(Fic c 17kD、Fic c 4、Fic c フィシン)、Foeniculum属種(Foe v 1、Foe v 2)、Forsythia属種(For s 1)、Forcipomyia属種(For t 1、For t 1.0101、For t 2、For t 2.0101、For t 7、For t FPA、For t Myosin、For t TPI)、Fragaria属種(Fra a 1、Fra a 1.0101、Fra a 3、Fra a 3.0101、Fra a 3.0102、Fra a 3.0201、Fra a 3.0202、Fra a 3.0203、Fra a 3.0204、Fra a 3.0301、Fra a 4、Fra a 4.0101、Fra c 1)、Fraxinus属種(Fra e 1、Fra e 1.0101、Fra e 1.0102、Fra e 1.0201、Fra e 12、Fra e 2、Fra e 3、Fra e 9)、Fragaria属種(Fra v 1)、Fusarium属種(Fus c 1、Fus c 1.0101、Fus c 2、Fus c 2.0101、Fus c 3、Fus s 1、Fus s 45kD、Fus sp リパーゼ)、Gadus属種(Gad c 1、Gad c 1.0101、Gad c APDH、Gad m 1、Gad m 1.0101、Gad m 1.0102、Gad m 1.0201、Gad m 1.0202、Gad m 45kD、Gad m ゼラチン、Gad ma 1)、Gallus属種(Gal d 1、Gal d 1.0101、Gal d 2、Gal d 2.0101、Gal d 3、Gal d 3.0101、Gal d 4、Gal d 4.0101、Gal d 5、Gal d 5.0101、Gal d 6、Gal d 6.0101、Gal d Apo I、Gal d Apo VI、Gal d GPI、Gal d HG、Gal d IgY、Gal d L−PGDS、Gal d オボムシン、Gal d ホスビチン、Gal d PRVB、Gal la 4)、Galleria属種(Gal m 18kD、Gal m 24kD)、Gallus属種(Gal so 4)、Gammarus属種(Gam s TM)、Gelonium属種(Gel m RIP)、Geothelphusa属種(Geo de 1)、Glossina属種(Glo m 5、Glo m 5.0101、Glo m 7、Glo m 7.0101、Glo m 7.0102、Glo m 7.0103)、Glycine属種(Gly a Bd30K、Gly ar Bd30K、Gly ca Bd30K、Gly cl Bd30K、Gly cu Bd30K、Gly cy Bd30K)、Glycyphagus属種(Gly d 10、Gly d 10.0101、Gly d 13、Gly d 2、Gly d 2.0101、Gly d 2.0201、Gly d 2.03、Gly d 2/Lep d 2 L1、Gly d 2/Lep d 2 L2、Gly d 2/Lep d 2 L3、Gly d 2/Lep d 2 L4、Gly d 2/Lep d 2 R1、Gly d 2/Lep d 2 R2、Gly d 2/Lep d 2 R3、Gly d 2/Lep d 2 R4、Gly d 2/Lep d 2 R5、Gly d 20、Gly d 3、Gly d 5、Gly d 5.01、Gly d 5.02、Gly d 7、Gly d 8)、Glycine属種(Gly f Bd30K、Gly l Bd30K、Gly m 1、Gly m 1.0101、Gly m 1.0102、Gly m 2、Gly m 2.0101、Gly m 2S アルブミン、Gly m 3、Gly m 3.0101、Gly m 3.0102、Gly m 39kD、Gly m 4、Gly m 4.0101、Gly m 5、Gly m 5.0101、Gly m 5.0201、Gly m 5.0301、Gly m 5.0302、Gly m 50kD、Gly m 6、Gly m 6.0101、Gly m 6.0201、Gly m 6.0301、Gly m 6.0401、Gly m 6.0501、Gly m 68kD、Gly m アグルチニン、Gly m Bd28K、Gly m Bd30K、Gly m Bd60K、Gly m CPI、Gly m EAP、Gly m TI、Gly mi Bd30K、Gly s Bd30K、Gly t Bd30K、Gly to Bd30K)、Gossypium属種(Gos h ビシリン)、Haemophilus属種(Hae in P6)、Haemaphysalis属種(Hae l 7、Hae l 7.0101、Hae q 7、Hae q 7.0101)、Haliotis属種(Hal a 1、Hal d 1、Hal di 1、Hal di PM、Hal m 1、Hal m 1.0101、Hal r 1、Hal r 49kD、Hal ru 1)、Harmonia属種(Har a 1、Har a 1.0101、Har a 2、Har a 2.0101)、Harpegnathos属種(Har sa 7、Har sa 7.0101、Har sa 7.0102)、Helianthus属種(Hel a 1、Hel a 1.0101、Hel a 2、Hel a 2.0101、Hel a 2S アルブミン、Hel a 3、Hel a 3.0101、Hel a 4)、Helix属種(Hel ap 1、Hel as 1、Hel as 1.0101)、Heligmosomoides属種(Hel p 3、Hel p 3.0101)、Helianthus属種(Hel tu 1)、Hemanthias属種(Hem le 1)、Hemifusus属種(Hem t 1)、Heterodera属種(Het g 3、Het g 3.0101)、Hevea属種(Hev b 1、Hev b 1.0101、Hev b 10、Hev b 10.0101、Hev b 10.0102、Hev b 10.0103、Hev b 11、Hev b 11.0101、Hev b 11.0102、Hev b 12、Hev b 12.0101、Hev b 13、
Hev b 13.0101、Hev b 14、Hev b 14.0101、Hev b 2、Hev b 2.0101、Hev b 3、Hev b 3.0101、Hev b 4、Hev b 4.0101、Hev b 5、Hev b 5.0101、Hev b 6、Hev b 6.01、Hev b 6.02、Hev b 6.0202、Hev b 6.03、Hev b 7、Hev b 7.01、Hev b 7.02、Hev b 7.D2、Hev b 7.S2、Hev b 8、Hev b 8.0101、Hev b 8.0102、Hev b 8.0201、Hev b 8.0202、Hev b 8.0203、Hev b 8.0204、Hev b 9、Hev b 9.0101、Hev b クエン酸結合タンパク質、Hev b GAPDH、Hev b HSP80、Hev b IFR、Hev b プロテアソームサブユニット、Hev b ロタマーゼ、Hev b SPI、Hev b Trx、Hev b UDPGP)、Hexagrammos属種(Hex ot 1)、Hippoglossus属種(Hip h 1)、Hippoglossoides属種(Hip pl 1)、Hippoglossus属種(Hip st 1)、Hirudo属種(Hir me ヒルジン)、Holcus属種(Hol l 1、Hol l 1.0101、Hol l 1.0102、Hol l 2、Hol l 4、Hol l 5、Hol l 5.0101、Hol l 5.0201)、Holocnemus属種(Hol pl 9、Hol pl ヘモシアニン)、Homarus属種(Hom a 1、Hom a 1.0101、Hom a 1.0102、Hom a 1.0103、Hom a 3、Hom a 3.0101、Hom a 4、Hom a 6、Hom a 6.0101、Hom g 1、Hom g 2)、Homo属種(Hom s 1、Hom s 1.0101、Hom s 2、Hom s 2.0101、Hom s 3、Hom s 3.0101、Hom s 4、Hom s 4.0101、Hom s 5、Hom s 5.0101、Hom s AAT、Hom s ACTH、Hom s アダリムマブ、Hom s ALA、Hom s α_アクチン、Hom s α−ガラクトシダーゼ、Hom s APDH、Hom s アリールスルファターゼB、Hom s カゼイン、Hom s CyP A、Hom s CyP B、Hom s CyP C、Hom s DSF70、Hom s DSG3、Hom s eIF6、Hom sエタネルセプト、Hom s 第IX因子、Hom s 第VII因子、Hom s 第VIII因子、Hom s G−CSF、Hom s グルコセレブロシダーゼ、Hom s グルコシダーゼ、Hom s HLA−DR−α、Hom s HSA、Hom s イズロニダーゼ、Hom s イズルスルファーゼ、Hom s IgA、Hom s インシュリン、Hom s ラクトフェリン、Hom s ラミニン γ_2、Hom s MnSOD、Hom s オキシトシン、Hom s P2、Hom s ホスビチン、Hom s プロフィリン、Hom s PSA、Hom s RP1、Hom s TCTP、Hom s TL、Hom s TPA、Hom s TPO、Hom s トランスアルドラーゼ、Hom s Trx、Hom s チューブリン−α、Hom s/Mus m バシリキシマブ、Hom s/Mus m セツキシマブ、Hom s/Mus m セツキシマブ(Gal−Gal)、Hom s/Mus m インフリキシマブ、Hom s/Mus m ナタリズマブ、Hom s/Mus m オマリズマブ、Hom s/Mus m パリビズマブ、Hom s/Mus m リツキシマブ、Hom s/Mus m トシリズマブ、Hom s/Mus m トラスツズマブ)、Hoplostethus属種(Hop a 1)、Hordeum属種(Hor v 1、Hor v 12、Hor v 12.0101、Hor v 13、Hor v 14、Hor v 15、Hor v 15.0101、Hor v 16、Hor v 16.0101、Hor v 17、Hor v 17.0101、Hor v 18kD、Hor v 2、Hor v 21、Hor v 21.0101、Hor v 28、Hor v 33、Hor v 4、Hor v 5、Hor v 5.0101、Hor v BDAI、Hor v BTI)、Humicola属種(Hum in セルラーゼ)、Humulus属種(Hum j 1、Hum j 1.0101、Hum j 10kD、Hum j 2)、Huso属種(Hus h 1)、Hylocereus属種(Hyl un LTP)、Hymenocephalus属種(Hym st 1)、Hyperoglyphe属種(Hyp by 1)、Hypophthalmichthys属種(Hyp mo 1)、Hypophthalmichthy属種(Hyp no 1)、Ictalurus属種(Ict fu 1、Ict p 1)、Imperata属種(Imp c 4、Imp c 5、Imp c VIIIe1)、Ixodes属種(Ixo r 2、Ixo sc 7、Ixo sc 7.0101)、Jasus属種(Jas la 1、Jas la 1.0101、Jas la 1.0102)、Juglans属種(Jug ca 1、Jug ca 2、Jug ci 1、Jug ci 2、Jug n 1、Jug n 1.0101、Jug n 2、Jug n 2.0101、Jug r 1、Jug r 1.0101、Jug r 2、Jug r 2.0101、Jug r 3、Jug r 3.0101、Jug r 4、Jug r 4.0101、Jug r 5)、Juniperus属種(Jun a 1、Jun a 1.0101、Jun a 1.0102、Jun a 2、Jun a 2.0101、Jun a 3、Jun a 3.0101、Jun c 1、Jun o 1、Jun o 4、Jun o 4.0101、Jun r 3、Jun r 3.1、Jun r 3.2、Jun v 1、Jun v 1.0101、Jun v 1.0102、Jun v 3、Jun v 3.0101、Jun v 3.0102、Jun v 4)、Katsuwonus属種(Kat p 1)、Kyphosus属種(Kyp se 1)、Lachnolaimus属種(Lac ma 1)、Lachesis属種(Lac mu 1)、Lactuca属種(Lac s 1、Lac s 1.0101)、Lagocephalus属種(Lag la 1)、Larus属種(Lar a 1、Lar a 2、Lar a 3)、Larimichthys属種(Lar po 1)、Lates属種(Lat c 1)、Lateolabrax属種(Lat ja 1)、Lathyrus属種(Lat oc アグルチニン)、Leiostomus属種(Lei xa 1)、Lens属種(Len c 1、Len c 1.0101、Len c 1.0102、Len c 1.0103、Len c 2、Len c 2.0101、Len c 3、Len c 3.0101、Len c アグルチニン)、Leopardus属種(Leo p 1)、Lepidoglyphus属種(Lep d 10、Lep d 10.0101、Lep d 12、Lep d 13、Lep d 13.0101、Lep d 2、Lep d 2.0101、Lep d 2.0102、Lep d 2.0201、Lep d 2.0202、Lep d 3、Lep d 39kD、Lep d 5、Lep d 5.0101、Lep d 5.0102、Lep d 5.0103、Lep d 7、Lep d 7.0101、Lep d 8、Lep d α チューブリン)、Lepomis属種(Lep gi 1)、Leptomelanosoma属種(Lep i 1)、Lepomis属種(Lep ma 1)、Lepisma属種(Lep s 1、Lep s 1.0101、Lep s 1.0102)、Lepeophtheirus属種(Lep sa 1、Lep sa 1.0101、Lep sa 1.0102、Lep sa 1.0103)、Leptailurus属種(Lep se 1)、Lepidorhombus属種(Lep w 1、Lep w 1.0101)、Lethocerus属種(Let in 7、Let in 7.0101、Let in 7.0102)、Leuciscus属種(Leu ce 1)、Lewia属種(Lew in 1)、Ligustrum属種(Lig v 1、Lig v 1.0101、Lig v 1.0102、Lig v 2)、Lilium属種(Lil l 2、Lil l PG)、Limanda属種(Lim fe 1)、Limnonectes属種(Lim m 1)、Limulus属種(Lim p 1、Lim p 1.0101、Lim p 2、Lim p LPA)、Liposcelis属種(Lip b 1、Lip b 1.0101)、Litchi属種(Lit c 1、Lit c 1.0101、Lit
c IFR、Lit c TPI)、Lithobates属種(Lit ca 1)、Litopenaeus属種(Lit se 1、Lit v 1、Lit v 1.0101、Lit v 2、Lit v 2.0101、Lit v 3、Lit v 3.0101、Lit v 4、Lit v 4.0101)、Filiaria属種(Loa lo 3、Loa lo 3.0101)、Lobotes属種(Lob su 1)、Locusta属種(Loc m 7、Loc m 7.0101)、Loligo属種(Lol b 1、Lol e 1)、Lolium属種(Lol m 2、Lol m 5、Lol p 1、Lol p 1.0101、Lol p 1.0102、Lol p 1.0103、Lol p 10、Lol p 11、Lol p 11.0101、Lol p 12、Lol p 13、Lol p 2、Lol p 2.0101、Lol p 3、Lol p 3.0101、Lol p 4、Lol p 4.0101、Lol p 5、Lol p 5.0101、Lol p 5.0102、Lol p 7、Lol p CyP、Lol p FT、Lol p レグミン)、Lonomia属種(Lon o 7、Lon o 7.0101)、Lophodytes属種(Lop cu 1)、Lophonetta属種(Lop sp 1)、Lupinus属種(Lup a 1、Lup a α_コングルチン、Lup a δ_コングルチン、Lup a γ_コングルチン、Lup an 1、Lup an 1.0101、Lup an α_コングルチン、Lup an δ_コングルチン、Lup an γ_コングルチン、Lup l 17kD)、Lutjanus属種(Lut a 1、Lut c 1、Lut cy 1、Lut gr 1、Lut gu 1、Lut jo 1)、Lutraria属種(Lut p 1)、Lutjanus属種(Lut pu 1、Lut sy 1)、Lycopersicon属種(Lyc e 1、Lyc e 1.0101、Lyc e 11S グロブリン、Lyc e 2、Lyc e 2.0101、Lyc e 2.0102、Lyc e 3、Lyc e 3.0101、Lyc e 4、Lyc e 4.0101、Lyc e ARP60S、Lyc e キチナーゼ、Lyc e グルカナーゼ、Lyc e ペルオキシダーゼ、Lyc e PG、Lyc e PME、Lyc e PR23、Lyc e ビシリン)、Maconellicoccus属種(Mac h 7、Mac h 7.0101)、Macruronus属種(Mac ma 1、Mac n 1)、Maclura属種(Mac po 17kD)、Macrobrachium属種(Mac ro 1、Mac ro 1.0101、Mac ro ヘモシアニン)、Macropus属種(Macr s ゼラチン)、Malus属種(Mal d 1、Mal d 1.0101、Mal d 1.0102、Mal d 1.0103、Mal d 1.0104、Mal d 1.0105、Mal d 1.0106、Mal d 1.0107、Mal d 1.0108、Mal d 1.0109、Mal d 1.0201、Mal d 1.0202、Mal d 1.0203、Mal d 1.0204、Mal d 1.0205、Mal d 1.0206、Mal d 1.0207、Mal d 1.0208、Mal d 1.0301、Mal d 1.0302、Mal d 1.0303、Mal d 1.0304、Mal d 1.0401、Mal d 1.0402、Mal d 1.0403、Mal d 2、Mal d 2.0101、Mal d 3、Mal d 3.0101、Mal d 3.0102、Mal d 3.0201、Mal d 3.0202、Mal d 3.0203、Mal d 4、Mal d 4.0101、Mal d 4.0102、Mal d 4.0201、Mal d 4.0202、Mal d 4.0301、Mal d 4.0302)、Malpighia属種(Mal g 4、Mal g ヘベイン)、Malus属種(Mal p 1)、Malassezia属種(Mala f 2、Mala f 2.0101、Mala f 3、Mala f 3.0101、Mala f 4、Mala f 4.0101、Mala g 10、Mala s 1、Mala s 1.0101、Mala s 10、Mala s 10.0101、Mala s 11、Mala s 11.0101、Mala s 12、Mala s 12.0101、Mala s 13、Mala s 13.0101、Mala s 5、Mala s 5.0101、Mala s 6、Mala s 6.0101、Mala s 7、Mala s 7.0101、Mala s 8、Mala s 8.0101、Mala s 9、Mala s 9.0101)、Manihot属種(Man e 5、Man e 5.0101、Man e FPA、Man e GAPDH)、Mangifera属種(Man i 1、Man i 14kD、Man i 2、Man i 3、Man i 3.01、Man i 3.02、Man i キチナーゼ)、Marsupenaeus属種(Mar j 1、Mar j 1.0101、Mar j 2、Mar j 4)、Matricaria属種(Mat c 17kD)、Mecopoda属種(Mec e 7)、Megalobrama属種(Meg am 2、Meg am CK)、Megathura属種(Meg c ヘモシアニン)、Megalops属種(Meg sp 1)、Melanogrammus属種(Mel a 1)、Meleagris属種(Mel g 1、Mel g 2、Mel g 3、Mel g PRVB、Mel g TSA)、Melicertus属種(Mel l 1)、Menticirrhus属種(Men am 1)、Mercurialis属種(Mer a 1、Mer a 1.0101)、Merluccius属種(Mer ap 1、Mer au 1、Mer bi 1、Mer ca 1、Mer ga 1、Mer hu 1)、Merlangius属種(Mer me 1)、Merluccius属種(Mer mr 1、Mer pa 1、Mer po 1、Mer pr 1、Mer se 1)、Meriones属種(Mer un 23kD)、Metarhizium属種(Met a 30)、Metapenaeopsis属種(Met ba 1)、Metapenaeus属種(Met e 1、Met e 1.0101、Met e 2)、Metasequoia属種(Met gl 2)、Metapenaeus属種(Met j 1、Met j 2)、Metanephrops属種(Met ja 1)、Metapenaeopsis属種(Met la 1)、Metanephrops属種(Met t 2)、Micromesistius属種(Mic po 1)、Micropogonias属種(Mic un 1)、Mimachlamys属種(Mim n 1)、Momordica属種(Mom c RIP)、Morus属種(Mor a 17kD、Mor a 4)、Morone属種(Mor am 1)、Morus属種(Mor n 3、Mor n 3.0101)、Morone属種(Mor sa 1、Mor sc 1)、Mugil属種(Mug c 1)、Muraenolepis属種(Mur mi 1)、Musa属種(Mus a 1、Mus a 1.0101、Mus a 2、Mus a 2.0101、Mus a 3、Mus a 3.0101、Mus a 4、Mus a 4.0101、Mus a 5、Mus a 5.0101、Mus a 5.0102)、Mus属種(Mus m 1、Mus m 1.0101、Mus m 1.0102、Mus m 2、Mus m ゼラチン、Mus m IgG、Mus m MSA、Mus m ムロモナブ、Mus m ホスビチン)、Mustela属種(Mus p 17kD)、Musa属種(Mus xp 1、Mus xp 2、Mus xp 5)、Mycteroperca属種(Myc bo 1、Myc mi 1、Myc ph 1)、Myceliophthora属種(Myc sp ラッカーゼ)、Myrmecia属種(Myr p 1、Myr p 1.0101、Myr p 2、Myr p 2.0101、Myr p 2.0102、Myr p 3、Myr p 3.0101)、Mytilus属種(Myt e 1、Myt g 1、Myt g PM)、Myzus属種(Myz p 7、Myz p 7.0101)、Nemorhedus属種(Nae go Hya)、Necator属種(Nec a カルレティキュリン)、Nemipterus属種(Nem vi 1)、Neosartorya属種(Neo fi 1、Neo fi 22)、Neochen属種(Neo ju 1)、Neoscona属種(Neo n 7、Neo n 7.0101)、Nephelium属種(Nep l GAPDH)、Nephrops属種(Nep n 1、Nep n DF9)
、Neptunea属種(Nep po 1、Nep po 1.0101)、Nicotiana属種(Nic t 8、Nic t オスモチン、Nic t ビリン)、Nimbya属種(Nim c 1、Nim s 1)、Nippostrongylus属種(Nip b Ag1)、Nycticebus属種(Nyc c 1)、Octopus属種(Oct f 1、Oct l 1、Oct v 1、Oct v 1.0101、Oct v PM)、Ocyurus属種(Ocy ch 1)、Olea属種(Ole e 1、Ole e 1.0101、Ole e 1.0102、Ole e 1.0103、Ole e 1.0104、Ole e 1.0105、Ole e 1.0106、Ole e 1.0107、Ole e 10、Ole e 10.0101、Ole e 11、Ole e 11.0101、Ole e 11.0102、Ole e 12、Ole e 13、Ole e 2、Ole e 2.0101、Ole e 3、Ole e 3.0101、Ole e 36kD、Ole e 4、Ole e 4.0101、Ole e 5、Ole e 5.0101、Ole e 6、Ole e 6.0101、Ole e 7、Ole e 7.0101、Ole e 8、Ole e 8.0101、Ole e 9、Ole e 9.0101)、Ommastrephes属種(Omm b 1、Omm b 1.0101)、Oncorhynchus属種(Onc ke 1、Onc ke 18 kD、Onc ke α2I、Onc ke ビテロゲニン、Onc m 1、Onc m 1.0101、Onc m 1.0201、Onc m α2I、Onc m プロタミン、Onc m ビテロゲニン、Onc ma 1、Onc ma FPA、Onc ma FSA、Onc ma TPI、Onc n 1)、Onchocerca属種(Onc o 3、Onc o 3.0101)、Oncorhynchus属種(Onc ts 1)、Onchocerca属種(Onc v 3、Onc v 3.0101)、Oratosquilla属種(Ora o 1、Ora o 1.0101)、Oreochromis属種(Ore a 1、Ore mo 1、Ore mo 2、Ore mo FPA、Ore mo SCAF7145、Ore ni 1、Ore ni 18kD、Ore ni 45kD)、Ornithonyssus属種(Orn sy 10、Orn sy 10.0101、Orn sy 10.0102)、Oryctolagus属種(Ory c 1、Ory c 1.0101、Ory c 2、Ory c カゼイン、Ory c ホスビチン、Ory c RSA)、Oryza属種(Ory s 1、Ory s 1.0101、Ory s 11、Ory s 12、Ory s 12.0101、Ory s 13、Ory s 14、Ory s 17kD、Ory s 19kD、Ory s 2、Ory s 23、Ory s 3、Ory s 7、Ory s aA_TI、Ory s GLP52、Ory s GLP63、Ory s グリオキサラーゼI、Ory s NRA)、Ostrya属種(Ost c 1、Ost c 1.0101)、Ovis属種(Ovi a ALA、Ovi a BLG、Ovi a カゼイン、Ovi a カゼイン αS1、Ovi a カゼイン αS2、Ovi a カゼイン β、Ovi a カゼイン κ、Ovi a ホスビチン、Ovi a SSA)、Pachycondyla属種(Pac c 3)、Pagrus属種(Pag m 1、Pag pa 1)、Pampus属種(Pam ar 1、Pam c 1)、Pandalus属種(Pan b 1、Pan b 1.0101)、Pangasius属種(Pan bo 1)、Pandalus属種(Pan e 1、Pan e 1.0101、Pan e 4)、Panulirus属種(Pan h 1、Pan hy 1)、Pangasius属種(Pan hy 18kD、Pan hy 45kD)、Panulirus属種(Pan j 1)、Panthera属種(Pan l 1、Pan o 1、Pan p 1)、Panulirus属種(Pan s 1、Pan s 1.0101)、Panthera属種(Pan t 1)、Pan属種(Pan tr TCTP)、Papaver属種(Pap s 17kD、Pap s 2、Pap s 34kD)、Papilio属種(Pap xu 7、Pap xu 7.0101、Pap xu 7.0102)、Paralichthys属種(Par a 1)、Parasilurus属種(Par as 1、Par c 1)、Paralithodes属種(Par c 1.0101、Par c 1.0102、Par f 1)、Parthenium属種(Par h 1)、Parietaria属種(Par j 1、Par j 1.0101、Par j 1.0102、Par j 1.0103、Par j 1.0201、Par j 2、Par j 2.0101、Par j 2.0102、Par j 3、Par j 3.0101、Par j 3.0102、Par j 4、Par j 4.0101、Par j J1−J2)、Paralichthys属種(Par le 1)、Parietaria属種(Par m 1、Par o 1、Par o 1.0101)、Paralichthys属種(Par ol 1、Par ol α2I)、Parahucho属種(Par pe ビテロゲニン)、Passiflora属種(Pas e キチナーゼ、Pas e ヘベイン)、Paspalum属種(Pas n 1、Pas n 1.0101、Pas n 13)、Patinopecten属種(Pat y 1)、Pediculus属種(Ped h 7、Ped h 7.0101)、Penaeus属種(Pen a 1、Pen a 1.0101、Pen a 1.0102、Pen a 1.0102(103−117)、Pen a 1.0102(109−123)、Pen a 1.0102(1−15)、Pen a 1.0102(115−129)、Pen a 1.0102(121−135)、Pen a 1.0102(127−141)、Pen a 1.0102(13−27)、Pen a 1.0102(133−147)、Pen a 1.0102(139−153)、Pen a 1.0102(145−159))、Farfantepenaeus属種(Pen a 1.0102(151−165))、Penaeus属種(Pen a 1.0102(157−171)、Pen a 1.0102(163−177)、Pen a 1.0102(169−183)、Pen a 1.0102(175−189)、Pen a 1.0102(181−195)、Pen a 1.0102(187−201)、Pen a 1.0102(193−207)、Pen a 1.0102(19−33)、Pen a 1.0102(199−213)、Pen a 1.0102(205−219)、Pen a 1.0102(211−225)、Pen a 1.0102(217−231)、Pen a 1.0102(223−237)、Pen a 1.0102(229−243))、Farfantepenaeus属種(Pen a 1.0102(235−249))、Penaeus属種(Pen a 1.0102(241−255)、Pen a 1.0102(247−261)、Pen a 1.0102(253−267)、Pen a 1.0102(25−39)、Pen a 1.0102(259−273)、Pen a 1.0102(265−279)、Pen a 1.0102(270−284)、Pen a 1.0102(31−45)、Pen a 1.0102(37−51)、Pen a 1.0102(43−57)、Pen a 1.0102(49−63))、Farfantepenaeus属種(Pen a 1.0102(55−69))、Penaeus属種(Pen a 1.0102(61−75)、Pen a 1.0102(67−81)、Pen a 1.0102(7−21)、Pen a 1.0102(73−87)、Pen a 1.0102(79−93)、Pen a 1.0102(85−99)、Pen a 1.0102(91−105)、Pen a 1.0102(97−111)、Pen a 1.0103)、Penicillium属種(Pen b 13、Pen b 13.0101、Pen b 26、Pen b 26.0101、Pen c 1、Pen c 13、Pen c 13.0101、Pen c 18、Pen c 19、Pen c 19.0101、Pen c 2、Pen c 22、Pen c 22.0101、Pen c 24、Pen c 24.0101、Pen c 3、Pen c 3.0101、Pen c 30、Pen c 30.0101、Pen c 32、Pen c 32.0101、Pen c MnSOD、Pen ch 13、Pen ch 13.0101、Pen ch 18、Pen ch 18.0101、Pen ch 20
、Pen ch 20.0101、Pen ch 31、Pen ch 31.0101、Pen ch 33、Pen ch 33.0101、Pen ch 35、Pen ch 35.0101、Pen ch MnSOD)、Penaeus属種(Pen i 1、Pen i 1.0101、Pen m 1、Pen m 1.0101、Pen m 1.0102、Pen m 2、Pen m 2.0101、Pen m 3、Pen m 3.0101、Pen m 4、Pen m 4.0101、Pen m 6、Pen m 6.0101)、Penicillium属種(Pen o 18、Pen o 18.0101)、Penaeus属種(Pena o 1、Pena o 1.0101)、Periplaneta属種(Per a 1、Per a 1.0101、Per a 1.0102、Per a 1.0103、Per a 1.0104、Per a 1.0105、Per a 1.0201、Per a 10、Per a 10.0101、Per a 2、Per a 3、Per a 3.0101、Per a 3.0201、Per a 3.0202、Per a 3.0203、Per a 4、Per a 5、Per a 6、Per a 6.0101、Per a 7、Per a 7.0101、Per a 7.0102、Per a 7.0103、Per a 9、Per a 9.0101、Per a カテプシン、Per a FABP、Per a トリプシン、Per f 1、Per f 7、Per f 7.0101)、Perna属種(Per v 1)、Persea属種(Pers a 1、Pers a 1.0101、Pers a 4)、Petroselinum属種(Pet c 1、Pet c 2、Pet c 3)、Phalaris属種(Pha a 1、Pha a 1.0101、Pha a 5、Pha a 5.0101、Pha a 5.02、Pha a 5.03、Pha a 5.04)、Phaseolus属種(Pha v 3、Pha v 3.0101、Pha v 3.0201、Pha v aAI、Pha v aAI.0101、Pha v キチナーゼ、Pha v PHA、Pha v ファゼオリン)、Phleum属種(Phl p 1、Phl p 1.0101、Phl p 1.0102、Phl p 11、Phl p 11.0101、Phl p 12、Phl p 12.0101、Phl p 12.0102、Phl p 12.0103、Phl p 13、Phl p 13.0101、Phl p 2、Phl p 2.0101、Phl p 3、Phl p 3.0101、Phl p 3.0102、Phl p 4、Phl p 4.0101、Phl p 4.0102、Phl p 4.0201、Phl p 4.0202、Phl p 4.0203、Phl p 4.0204、Phl p 5、Phl p 5.0101、Phl p 5.0102、Phl p 5.0103、Phl p 5.0104、Phl p 5.0105、Phl p 5.0106、Phl p 5.0107、Phl p 5.0108、Phl p 5.0109、Phl p 5.0201、Phl p 5.0202、Phl p 5.0203、Phl p 5.0204、Phl p 5.0205、Phl p 5.0206、Phl p 5.0207、Phl p 6、Phl p 6.0101、Phl p 6.0102、Phl p 7、Phl p 7.0101、Phl p P1−P2−P5−P6、Phl p P2−P6、Phl p P5−P1、Phl p P6−P2)、Phoenix属種(Pho d 2、Pho d 2.0101、Pho d 40kD、Pho d 90kD)、Phodopus属種(Pho s 21kD)、Phoma属種(Pho t 1)、Phragmites属種(Phr a 1、Phr a 12、Phr a 13、Phr a 4、Phr a 5)、Phytolacca属種(Phy a RIP)、Pimpinella属種(Pim a 1、Pim a 2)、Pinna属種(Pin a 1)、Piper属種(Pip n 14kD、Pip n 28kD)、Pisum属種(Pis s 1、Pis s 1.0101、Pis s 1.0102、Pis s 2、Pis s 2.0101、Pis s 5、Pis s アグルチニン、Pis s アルブミン)、Pistacia属種(Pis v 1、Pis v 1.0101、Pis v 2、Pis v 2.0101、Pis v 2.0201、Pis v 3、Pis v 3.0101、Pis v 4、Pis v 4.0101、Pis v 5、Pis v 5.0101)、Platanus属種(Pla a 1、Pla a 1.0101、Pla a 2、Pla a 2.0101、Pla a 3、Pla a 3.0101、Pla a 8)、Platichthys属種(Pla f 1)、Plantago属種(Pla l 1、Pla l 1.0101、Pla l 1.0102、Pla l 1.0103、Pla l シトクロムC)、Platanus属種(Pla oc 1、Pla or 1、Pla or 1.0101、Pla or 2、Pla or 2.0101、Pla or 3、Pla or 3.0101、Pla or 4、Pla or CyP、Pla r 1)、Plectropomus属種(Ple ar 1)、Pleospora属種(Ple h 1)、Plectropomus属種(Ple le 1)、Plodia属種(Plo i 1、Plo i 1.0101、Plo i 2、Plo i 2.0101)、Poa属種(Poa p 1、Poa p 1.0101、Poa p 10、Poa p 12、Poa p 13、Poa p 2、Poa p 4、Poa p 5、Poa p 5.0101、Poa p 6、Poa p 7)、Polistes属種(Pol a 1、Pol a 1.0101、Pol a 2、Pol a 2.0101、Pol a 5、Pol a 5.0101、Pol d 1、Pol d 1.0101、Pol d 1.0102、Pol d 1.0103、Pol d 1.0104、Pol d 4、Pol d 4.0101、Pol d 5、Pol d 5.0101、Pol e 1、Pol e 1.0101、Pol e 2、Pol e 4、Pol e 4.0101、Pol e 5、Pol e 5.0101、Pol f 5、Pol f 5.0101、Pol g 1、Pol g 1.0101、Pol g 2、Pol g 4、Pol g 5、Pol g 5.0101、Pol he MLT、Pol m 5、Pol m 5.0101)、Polypedilum属種(Pol n 1)、Pollicipes属種(Pol po 1)、Pollachius属種(Pol vi 1)、Polybia属種(Poly p 1、Poly p 1.0101、Poly p 2、Poly p 5、Poly s 5、Poly s 5.0101)、Pomatomus属種(Pom sa 1)、Pongo属種(Pon ab HSA)、Pontastacus属種(Pon l 4、Pon l 4.0101、Pon l 7、Pon l 7.0101)、Portunus属種(Por s 1、Por s 1.0101、Por s 1.0102、Por tr 1、Por tr 1.0101)、Protortonia属種(Pro ca 38kD)、Procumbarus属種(Pro cl 1、Pro cl 1.0101、Pro cl 21kD)、Prosopis属種(Pro j 20kD)、Prunus属種(Pru ar 1、Pru ar 1.0101、Pru ar 3、Pru ar 3.0101、Pru av 1、Pru av 1.0101、Pru av 1.0201、Pru av 1.0202、Pru av 1.0203、Pru av 2、Pru av 2.0101、Pru av 3、Pru av 3.0101、Pru av 4、Pru av 4.0101、Pru c 1、Pru d 1、Pru d 2、Pru d 3、Pru d 3.0101、Pru d 4、Pru du 1、Pru du 2、Pru du 2S アルブミン、Pru du 3、Pru du 3.0101、Pru du 4、Pru du 4.0101、Pru du 4.0102、Pru du 5、Pru du 5.0101、Pru du 6、Pru du 6.0101、Pru du 6.0201、Pru du コングルチン、Pru p 1、Pru p 1.0101、Pru p 2、Pru p 2.0101、Pru p 2.0201、Pru p 2.0301、Pru p 3、Pru p 3.0101、Pru p 3.0102、Pru p 4、Pru p 4.0101、Pru p 4.0201、Pru sa 3)、Psilocybe属種(Psi c 1、Psi c 1.0101、Psi c 2、Psi c 2.0101)、Psoroptes属種(Pso o 1、Pso
o 10、Pso o 10.0101、Pso o 11、Pso o 13、Pso o 14、Pso o 2、Pso o 21、Pso o 3、Pso o 5、Pso o 7)、Puma属種(Pum c 1)、Punica属種(Pun g 3)、Pyrus属種(Pyr c 1、Pyr c 1.0101、Pyr c 3、Pyr c 3.0101、Pyr c 4、Pyr c 4.0101、Pyr c 5、Pyr c 5.0101、Pyr py 2)、Quercus属種(Que a 1、Que a 1.0101、Que a 1.0201、Que a 1.0301、Que a 1.0401、Que a 2、Que a 4)、Rachycentron属種(Rac ca 1)、Rana属種(Ran e 1、Ran e 1.0101、Ran e 2、Ran e 2.0101)、Ranina属種(Ran ra 1)、Rangifer属種(Ran t BLG)、Rattus属種(Rat n 1、Rat n 1.0101、Rat n カゼイン、Rat n ゼラチン、Rat n IgG、Rat n ホスビチン、Rat n RSA、Rat n トランスフェリン)、Rhizomucor属種(Rhi m AP)、Rhizopus属種(Rhi nv リパーゼ、Rhi o リパーゼ)、Rhomboplites属種(Rho au 1)、Rhodotorula属種(Rho m 1、Rho m 1.0101、Rho m 2、Rho m 2.0101)、Ricinus属種(Ric c 1、Ric c 1.0101、Ric c 2、Ric c 3、Ric c 8、Ric c RIP)、Rivulus属種(Riv ma 1)、Robinia属種(Rob p 2、Rob p 4、Rob p グルカナーゼ)、Rosa属種(Ros r 3)、Roystonea属種(Roy e 2)、Rubus属種(Rub i 1、Rub i 1.0101、Rub i 3、Rub i 3.0101、Rub i キチナーゼ、Rub i CyP)、Saccharomyces属種(Sac c カルボキシペプチダーゼY、Sac c CyP、Sac c エノラーゼ、Sac c グルコシダーゼ、Sac c インベルターゼ、Sac c MnSOD、Sac c P2、Sac c プロフィリン)、Salvelinus属種(Sal f 1)、Salsola属種(Sal k 1、Sal k 1.0101、Sal k 1.0201、Sal k 1.0301、Sal k 1.0302、Sal k 2、Sal k 2.0101、Sal k 3、Sal k 3.0101、Sal k 4、Sal k 4.0101、Sal k 4.0201、Sal k 5、Sal k 5.0101)、Salvelinus属種(Sal le ビテロゲニン)、Salmo属種(Sal s 1、Sal s 1.0101、Sal s 1.0201、Sal s 2、Sal s 2.0101、Sal s ゼラチン)、Sambucus属種(Sam n 1)、Sander属種(San lu 1)、Saponaria属種(Sap o RIP)、Sardinops属種(Sar m 1)、Sarkidiornis属種(Sar ml 1)、Sardina属種(Sar p 1)、Sarcoptes属種(Sar s 1、Sar s 14、Sar s 3、Sar s GST、Sar s PM)、Sardinops属種(Sar sa 1、Sar sa 1.0101)、Schistosoma属種(Sch j GST、Sch j PM、Sch j Sj22、Sch j Sj67、Sch ma Sm20、Sch ma Sm21、Sch ma Sm22、Sch ma Sm31)、Sciaenops属種(Sci oc 1)、Scomber属種(Sco a 1)、Scombermorus属種(Sco ca 1)、Scomberomorus属種(Sco g 1)、Scomber属種(Sco j 1、Sco ma 1、Sco s 1)、Scolopendra属種(Sco y 7、Sco y 7.0101)、Scylla属種(Scy o 1、Scy o 1.0101、Scy o 2、Scy pa 1、Scy pa 2、Scy s 1、Scy s 1.0101、Scy s 2)、Sebastes属種(Seb fa 1、Seb in 1、Seb m 1、Seb m 1.0101、Seb m 1.0201)、Secale属種(Sec c 1、Sec c 12、Sec c 13、Sec c 2、Sec c 20、Sec c 20.0101、Sec c 20.0201、Sec c 28、Sec c 3、Sec c 4、Sec c 4.0101、Sec c 4.0201、Sec c 5、Sec c 5.0101、Sec c aA_TI、Sec c aA_TI.0101)、Senecio属種(Sen j MDH、Sen j PL)、Sepia属種(Sep e 1、Sep e 1.0101)、Sepioteuthis属種(Sep l 1、Sep l 1.0101)、Sepia属種(Sep m 1)、Seriola属種(Ser d 1、Ser la 1)、Sergestes属種(Ser lu 1)、Seriola属種(Ser q 1、Ser ri 1)、Sesamum属種(Ses i 1、Ses i 1.0101、Ses i 2、Ses i 2.0101、Ses i 3、Ses i 3.0101、Ses i 4、Ses i 4.0101、Ses i 5、Ses i 5.0101、Ses i 6、Ses i 6.0101、Ses i 7、Ses i 7.0101、Ses i 8)、Shigella属種(Shi bo GST、Shi dy GST)、Simulia属種(Sim vi 1、Sim vi 2、Sim vi 3、Sim vi 4、Sim vi 70kD)、Sinapis属種(Sin a 1、Sin a 1.0101、Sin a 1.0104、Sin a 1.0105、Sin a 1.0106、Sin a 1.0107、Sin a 1.0108、Sin a 2、Sin a 2.0101、Sin a 3、Sin a 3.0101、Sin a 4、Sin a 4.0101)、Sinonovacula属種(Sin c 1、Sin c 1.0101)、Solenopsis属種(Sol g 2、Sol g 2.0101、Sol g 3、Sol g 3.0101、Sol g 4、Sol g 4.0101、Sol g 4.0201、Sol i 1、Sol i 1.0101、Sol i 2、Sol i 2.0101、Sol i 3、Sol i 3.0101、Sol i 4、Sol i 4.0101)、Solenocera属種(Sol me 1)、Solenopsis属種(Sol r 1、Sol r 2、Sol r 2.0101、Sol r 3、Sol r 3.0101、Sol s 2、Sol s 2.0101、Sol s 3、Sol s 3.0101、Sol s 4)、Solea属種(Sol so 1、Sol so TPI)、Solanum属種(Sola t 1、Sola t 1.0101、Sola t 2、Sola t 2.0101、Sola t 3、Sola t 3.0101、Sola t 3.0102、Sola t 4、Sola t 4.0101、Sola t 8、Sola t グルカナーゼ)、Sorghum属種(Sor b 1、Sor h 1、Sor h 1.0101、Sor h 12、Sor h 7)、Sparus属種(Spa a 1)、Sphyrna属種(Sph ti 1)、Spirulina属種(Spi mx β_フィコシアニン)、Spinacia属種(Spi o 2、Spi o RuBisCO)、Squilla属種(Squ ac 1、Squ ac 1.0101、Squ o 1、Squ o 1.0101)、Staphylococcus属種(Sta a FBP、Sta a SEA、Sta a SEB、Sta a SEC、Sta a SED、Sta a SEE、Sta a TSST)、Stachybotrys属種(Sta c 3、Sta c 3.0101、Sta c セルラーゼ、Sta c ヘモリシン、Sta c SchS34、Sta c スタキラーゼA)、Stemphylium属種(Ste b 1、Ste c 1、Ste v 1)、Stolephorus属種(Sto i 1)、Struthio属種(Str c 1、Str c 2、Str c 3)、Streptococcus属種(Str dy ストレプトキナーゼ)、Streptomyces属種(Str g プロナーゼ)、Streptococcus属種(Str pn PspC)、Strongylocentrotus属種(Str pu 18kD、Str pu ビテロゲニン)、Streptococcus属種(Str py SPEA、Str py SPEC、Str py ストレプトキナーゼ)、Strongyloides属種(Str st 45kD)、Streptomyces属種(Str v P
AT)、Styela属種(Sty p 1)、Suidasia属種(Sui m 1、Sui m 13、Sui m 2、Sui m 3、Sui m 5、Sui m 5.01、Sui m 5.02、Sui m 5.03、Sui m 6、Sui m 7、Sui m 8、Sui m 9)、Sus属種(Sus s ACTH、Sus s ALA、Sus s アミラーゼ、Sus s BLG、Sus s カゼイン、Sus s カゼイン αS1、Sus s カゼイン αS2、Sus s カゼイン β、Sus s カゼイン κ、Sus s ゼラチン、Sus s HG、Sus s インシュリン、Sus s リパーゼ、Sus s ペプシン、Sus s ホスビチン、Sus s PRVB、Sus s PSA、Sus s TCTP)、Syntelopodeuma属種(Syn y 7、Syn y 7.0101)、Syringa属種(Syr v 1、Syr v 1.0101、Syr v 1.0102、Syr v 1.0103、Syr v 2、Syr v 3、Syr v 3.0101)、Tabanus属種(Tab y 1、Tab y 1.0101、Tab y 2、Tab y 2.0101、Tab y 5、Tab y 5.0101)、Tadorna属種(Tad ra 1)、Talaromyces属種(Tal st 22、Tal st 3、Tal st 8)、Taraxacum属種(Tar o 18kD)、Taxodium属種(Tax d 2)、Tegenaria属種(Teg d ヘモシアニン)、Teladorsagia属種(Tel ci 3)、Thaumetopoea属種(Tha p 1、Tha p 1.0101、Tha p 2、Tha p 2.0101)、Theragra属種(The c 1)、Thermomyces属種(The l リパーゼ、The sp リパーゼ、The sp キシラナーゼ)、Thunnus属種(Thu a 1、Thu a 1.0101、Thu a コラーゲン、Thu al 1、Thu at 1、Thu o 1、Thu o コラーゲン)、Thuja属種(Thu oc 3、Thu p 1)、Thunnus属種(Thu t 1、Thu to 1)、Thyrsites属種(Thy at 1)、Thyrophygus属種(Thy y 7、Thy y 7.0101)、Todarodes属種(Tod p 1、Tod p 1.0101、Tod p 1.0102)、Toxoptera属種(Tox c 7、Tox c 7.0101)、Toxocara属種(Tox ca TES120、Tox ca TES26、Tox ca TES30)、Toxoplasma属種(Tox g HSP70)、Trachypenaeus属種(Tra c 1)、Trachinotus属種(Tra ca 1)、Trachurus属種(Tra j 1、Tra j ゼラチン、Tra tr ゼラチン)、Triticum属種(Tri a 1、Tri a 10kD、Tri a 12、Tri a 12.0101、Tri a 12.0102、Tri a 12.0103、Tri a 12.0104、Tri a 13、Tri a 14、Tri a 14.0101、Tri a 14.0201、Tri a 15、Tri a 15.0101、Tri a 18、Tri a 18.0101、Tri a 19、Tri a 19.0101、Tri a 2、Tri a 21、Tri a 21.0101、Tri a 23kd、Tri a 25、Tri a 25.0101、Tri a 26、Tri a 26.0101、Tri a 27、Tri a 27.0101、Tri a 28、Tri a 28.0101、Tri a 29、Tri a 29.0101、Tri a 29.0201、Tri a 3、Tri a 30、Tri a 30.0101、Tri a 31、Tri a 31.0101、Tri a 32、Tri a 32.0101、Tri a 33、Tri a 33.0101、Tri a 34、Tri a 34.0101、Tri a 35、Tri a 35.0101、Tri a 36、Tri a 36.0101、Tri a 37、Tri a 37.0101、Tri a 4、Tri a 4.0101、Tri a 4.0201、Tri a 5、Tri a 7、Tri a aA_SI、Tri a α_グリアジン、Tri a bA、Tri a Bd36K、Tri a β_グリアジン、Tri a キチナーゼ、Tri a CM16、Tri a DH、Tri a エンドキチナーゼ、Tri a γ_グリアジン、Tri a ジャーミン、Tri a グリアジン、Tri a GST、Tri a LMW Glu、Tri a LMW−GS B16、Tri a LMW−GS P42、Tri a LMW−GS P73、Tri a LTP2、Tri a ω2_グリアジン、Tri a ペルオキシダーゼ、Tri a ペルオキシダーゼ1、Tri a SPI、Tri a TLP、Tri a Tritin、Tri a XI)、Tritirachium属種(Tri al プロテイナーゼK)、Tribolium属種(Tri ca 17、Tri ca 17.0101、Tri ca 7、Tri ca 7.0101)、Trichostrongylus属種(Tri co 3、Tri co 3.0101)、Trichophyton属種(Tri eq 4)、Trigonella属種(Tri fg 1、Tri fg 2、Tri fg 3、Tri fg 4)、Trichosanthes属種(Tri k RIP)、Trichiurus属種(Tri le 1)、Triticum属種(Tri m ペルオキシダーゼ)、Trichophyton属種(Tri me 2、Tri me 4)、Trisetum属種(Tri p 1、Tri p 5)、Trichinella属種(Tri ps 3、Tri ps 3.0101)、Trichophyton属種(Tri r 2、Tri r 2.0101、Tri r 4、Tri r 4.0101)、Trichoderma属種(Tri rs セルラーゼ)、Triticum属種(Tri s 14)、Trichophyton属種(Tri sc 2、Tri sc 4、Tri so 2)、Trichinella属種(Tri sp 3、Tri sp 3.0101、Tri sp 3.0102、Tri sp 3.0103、Tri sp 3.0104、Tri sp 3.0105、Tri sp 3.0106)、Trichophyton属種(Tri t 1、Tri t 1.0101、Tri t 4、Tri t 4.0101)、Triticum属種(Tri td 14、Tri td aA_TI)、Trichoderma属種(Tri v セルラーゼ)、Trichophyton属種(Tri ve 4)、Triatoma属種(Tria p 1、Tria p 1.0101)、Triplochiton属種(Trip s 1)、Turbo属種(Tur c 1、Tur c PM)、Tyrophagus属種(Tyr p 1、Tyr p 10、Tyr p 10.0101、Tyr p 10.0102、Tyr p 13、Tyr p 13.0101、Tyr p 2、Tyr p 2.0101、Tyr p 24、Tyr p 24.0101、Tyr p 3、Tyr p 3.0101、Tyr p 4、Tyr p 5、Tyr p 5.01、Tyr p 5.02、Tyr p 5.03、Tyr p 7、Tyr p α チューブリン)、Ulocladium属種(Ulo a 1、Ulo at 1、Ulo b 1、Ulo c 1、Ulo co 1、Ulo cu 1、Ulo mu 1、Ulo ob 1、Ulo se 1、Ulo su 1、Ulo tu 1)、Uncia属種(Unc u 1)、Urophycis属種(Uro te 1)、Vaccinium属種(Vac m 3)、Varroa属種(Var j 13kD)、Venerupis属種(Ven ph 1、Ven ph 1.0101)、Vespula属種(Ves f 1、Ves f 2、Ves f 5、Ves f 5.0101、Ves g 1、Ves g 2、Ves g 5、Ves g 5.0101、Ves m 1、Ves m 1.0101、Ves m 2、Ves m 2.0101、Ves m 5、Ves m 5.0101、Ves m MLT、Ves p 1、Ves p 2、Ves p 5、Ves p 5.0101、Ves s 1、Ves s 1.0101、Ves s 2、Ves s 5、Ves s 5.0101、Ves v 1、Ves v 1.0101、Ves v 2、Ves v 2.0101、Ves v 2.0201、Ves v 3、Ves v 3.0101、Ves v 5、Ves v 5.0101、Ves v 5−Pol a 5、Ves vi 5、Ves vi 5.0101)、Vespa属種(Vesp c 1、Vesp c 1.0101、Vesp c 2、Vesp c 5、Vesp c 5.0101
、Vesp c 5.0102、Vesp m 1、Vesp m 1.0101、Vesp m 5、Vesp m 5.0101、Vesp ma 1、Vesp ma 2、Vesp ma 5、Vesp ma MLT、Vesp v MLT)、Vigna属種(Vig r 1、Vig r 1.0101、Vig r 17kD、Vig r 5、Vig r 8S グロブリン、Vig r アルブミン、Vig r β−コングリシニン)、Vitis属種(Vit v 1、Vit v 1.0101、Vit v 4、Vit v 5、Vit v グルカナーゼ、Vit v TLP)、Xiphias属種(Xip g 1、Xip g 1.0101、Xip g 25kD)、Zea属種(Zea m 1、Zea m 1.0101、Zea m 11、Zea m 12、Zea m 12.0101、Zea m 12.0102、Zea m 12.0103、Zea m 12.0104、Zea m 12.0105、Zea m 13、Zea m 14、Zea m 14.0101、Zea m 14.0102、Zea m 2、Zea m 20S、Zea m 22、Zea m 25、Zea m 25.0101、Zea m 27kD ゼイン、Zea m 3、Zea m 4、Zea m 5、Zea m 50kD ゼイン、Zea m 7、Zea m キチナーゼ、Zea m G1、Zea m G2、Zea m PAO、Zea m Zm13)、Zeus属種(Zeu fa 1)、Ziziphus属種(Ziz m 1、Ziz m 1.0101)、Zoarces属種(Zoa a ISP III)、Zygophyllum属種(Zyg f 2)
からなる一覧から選択される供給源に由来するのが好ましい。
【0237】
この文脈において、括弧内の用語は、特定の供給源に由来する特定の好ましいアレルゲンを示す。
【0238】
最も好ましくは、アレルギー又はアレルギー疾患と関連する抗原は、草の花粉(例えば、ライ麦の花粉)、樹木の花粉(例えば、ハシバミ、カバノキ、ハンノキ、セイヨウトネリコの花粉)、花の花粉、薬草の花粉(例えば、オオヨモギの花粉)、イエダニ(例えば、Derf1、Derp1、Eurm1、Derm1Derf2、Derp2、Eurm2、Tyrp2、Lepd2)、カビ(例えば、Acremonium、Aspergillus、Cladosporium、Fusarium、Mucor、Penicillium、Rhizopus、Stachybotrys、Trichoderma、若しくはAlternariaのアレルゲン)、動物(例えば、ネコのFeld1、Feld2、Feld3、若しくはFeld4)、食品(例えば、魚(例えば、バス、タラ、ヒラメ)、魚介類(例えば、カニ、ロブスター、エビ)、卵、小麦、ナッツ類(例えば、ピーナッツ、アーモンド、カシューナッツ、クルミ)、ダイズ、ミルクなど)のアレルゲン)又は昆虫毒(例えば、狩蜂、花蜂、スズメバチ、アリ、蚊、若しくはダニの毒に由来するアレルゲン)からなる一覧から選択される供給源に由来するのが好ましい。
【0239】
c)自己免疫疾患と関連する抗原:
自己免疫疾患と関連する抗原は、アジソン病(自己免疫性副腎炎、Morbus Addison)、円形脱毛症、アジソン貧血(Morbus Biermer)、自己免疫性溶血性貧血(AIHA)、冷式の自己免疫性溶血性貧血(AIHA)(寒冷凝集素症、寒冷自己免疫性溶血性貧血(AIHA)(寒冷凝集素症)(CHAD))、温式の自己免疫性溶血性貧血(AIHA)(温式AIHA、温式自己免疫性溶血性貧血(AIHA))、自己免疫性溶血性Donath−Landsteiner貧血(発作性寒冷ヘモグロビン尿症)、抗リン脂質症候群(APS)、アテローム性動脈硬化症、自己免疫性関節炎、側頭動脈炎、高安動脈炎(高安病、大動脈弓疾患)、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、自己免疫性慢性胃炎、自己免疫性不妊症、自己免疫性内耳疾患(AIED)、バセドウ病(Morbus Basedow)、ベヒテレフ病(Morbus Bechterew、強直性脊椎炎)、ベーチェット症候群(Morbus Behcet)、自己免疫性炎症性腸疾患を含む腸疾患(潰瘍性大腸炎(Morbus Crohn、クローン病)を含む)、心筋症、特に、自己免疫性心筋症、特発性拡張型心筋症(DCM)、セリアックスプルー皮膚炎(グルテン媒介性腸症)、慢性疲労免疫不全症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性多発性神経障害(CIDP)、慢性多発性関節炎、チャーグ・ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡、コーガン症候群、CREST症候群(皮膚石灰沈着症、レイノー現象、食道の運動障害、強指症及び末梢血管拡張を伴う症候群)、クローン病(Morbus Crohn、潰瘍性大腸炎)、ジューリング疱疹状皮膚炎、皮膚科学的自己免疫疾患、皮膚筋炎、糖尿病、糖尿病1型(I型糖尿病、インスリン依存性糖尿病)、糖尿病2型(II型糖尿病)、本態性混合型クリオグロブリン血症、線維筋痛、線維筋炎、グッドパスチャー症候群(抗GBM媒介性糸球体腎炎)、移植片対宿主疾患、ギラン・バレー症候群(GBM、多発性神経根炎)、血液学的自己免疫疾患、橋本甲状腺炎、血友病、後天性血友病、肝炎、自己免疫性肝炎、特に、自己免疫型の慢性肝炎、特発性肺線維症(IPF)、特発性血小板減少性紫斑病、免疫性血小板減少性紫斑病(Morbus Werlhof;ITP)、IgA神経障害、不妊症、自己免疫性不妊症、若年性関節リウマチ(Morbus Still、スティル症候群)、ランバート・イートン症候群、扁平苔癬、硬化性苔癬、紅斑性狼瘡、全身性エリテマトーデス(SLE)、紅斑性狼瘡(円盤状)、ライム関節炎(ライム病、ボレリア関節炎)、メニエール病(Morbus Meniere);混合性結合組織病(MCTD)、多発性硬化症(MS、播種性脳脊髄炎、シャルコー病)、重症筋無力症(筋無力症、MG)、筋炎、多発性筋炎、神経自己免疫疾患、神経皮膚炎、尋常性天疱瘡、水疱性類天疱瘡、瘢痕形成性類天疱瘡;結節性多発動脈炎(結節性動脈周囲炎)、多発性軟骨炎(再発性多発軟骨炎(panchondritis))、多腺性(自己免疫)症候群(PGA症候群、シュミット症候群)、リウマチ性多発筋痛、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変PBC、原発性自己免疫性胆管炎、進行性全身性硬化症(PSS)、乾癬、尋常性乾癬、レイノー現象、ライター症候群(Morbus Reiter、尿道結膜関節症候群(urethral conjunctive synovial syndrome)、関節リウマチ(RA、慢性多発性関節炎、関節のリウマチ疾患、リウマチ熱)、サルコイドーシス(Morbus Boeck、ベニエー・ベック・シャウマン病)、スティッフマン症候群、強皮症(Sclerodermia)、強皮症(Scleroderma)、シェーグレン症候群、交感性眼炎;一過性グルテン不耐症、移植臓器拒絶、ブドウ膜炎、自己免疫性ブドウ膜炎、血管炎、白斑(白皮症、まだらな皮膚)、及びヴェグナー病(Morbus Wegner、ヴェグナー肉芽腫症)から選択される自己免疫疾患と関連する自己抗原から選択されるのが好ましい。
【0240】
この文脈において特に好ましいのは、
・それぞれ多発性硬化症(MS)と関連するミエリン塩基性タンパク質(MBP)、プロテオリピドタンパク質(PLP)、及びミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク質(MOG);
・それぞれ糖尿病I型と関連するCD44、プレプロインスリン、プロインスリン、インスリン、グルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD65)、チロシンホスファターゼ様インスリノーマ抗原2(IA2)、亜鉛輸送因子(ZnT8)、及び熱ショックタンパク質60(HSP60);
・自己免疫性ブドウ膜炎と関連する光受容体間レチノイド結合タンパク質(IRBP);
・それぞれ重症筋無力症と関連するアセチルコリン受容体AchR、及びインスリン様増殖因子−1受容体(IGF−1R);
・リウマチ熱と関連するβ溶血連鎖球菌に由来するMタンパク質(偽自己抗原);
・関節炎と関連するマクロファージ移動阻害因子;
・それぞれシェーグレン症候群と関連するRo/La RNP複合体、α−及びβ−フォドリン、島細胞自己抗原、ポリ(ADP)リボースポリメラーゼ(PARP)、NuMA、NOR−90、Ro60自己抗原、及びp27抗原;
・それぞれ紅斑性狼瘡と関連するRo60自己抗原、低密度リポタンパク質、U−1小核リボ核タンパク質複合体(B/B’、D1、D2、D3、E、F、G)のSm抗原、及びRNPリボ核タンパク質;
・それぞれアテローム性動脈硬化症と関連するoxLDL、β(2)GPI、HSP60/65、及びoxLDL/β(2)GPI;
・特発性拡張型心筋症(DCM)と関連する心臓β(1)アドレナリン受容体;
・筋炎と関連するヒスチジル−tRNA合成酵素(HisRS);
・強皮症と関連するトポイソメラーゼI
から選択される自己抗原である。
【0241】
更に、他の実施形態においては、前記抗原は、例えば、IL−17、熱ショックタンパク質、及び/又は前記自己免疫疾患(本明細書に記載の任意の自己免疫疾患など)において自己免疫応答に関与する免疫細胞により発現される任意のイディオタイプ病原性T細胞若しくはケモカイン受容体のように、対応する自己免疫疾患と関連する。
【0242】
d)がん又は腫瘍疾患と関連する抗原(「腫瘍抗原」):
この文脈における「腫瘍抗原」は、好ましくは(腫瘍)細胞の表面上に位置している抗原である。腫瘍抗原は、正常細胞と比較して腫瘍細胞内で過剰発現されるタンパク質からも選択することができる。更に、腫瘍抗原には、それ自体(又は最初にそれ自体)縮退していない(not degenerated)(縮退していなかった)が、想定される腫瘍に関連する細胞内で発現される抗原も含まれる。腫瘍を供給する血管又はその(再)形成と関連がある抗原、特に、血管新生と関連する抗原、例えば、VEGF、bFGFなどの増殖因子も、本明細書に含められる。腫瘍と関連がある抗原には、一般的に腫瘍が根付いている細胞又は組織に由来する抗原が更に含まれる。更に、いくつかの物質(通常タンパク質又はペプチド)は、がん疾患を罹患している(知っていて、又は知らないで)患者において発現され、これらは、前記患者の体液中で濃度が増大して発生する。これらの物質も、「腫瘍抗原」と呼ばれるが、これらは、免疫応答を誘導する物質の厳密な意味において抗原でない。腫瘍抗原のクラスは、腫瘍特異的抗原(TSA)と腫瘍関連抗原(TAA)に更に分けることができる。TSAは、腫瘍細胞によってのみ提示され得、決して正常な「健康な」細胞によって提示され得ない。これらは、一般的に、腫瘍特異的突然変異から生じる。TAAは、より一般的であり、通常、腫瘍細胞及び健康細胞の両方によって提示される。これらの抗原は、認識され、抗原提示細胞は、細胞傷害性T細胞によって破壊され得る。更に、腫瘍抗原は、例えば、変異型受容体の形態で腫瘍の表面に存在する場合もある。この場合、これらは、抗体によって認識され得る。特定の好適な腫瘍抗原は、5T4、707−AP、9D7、AFP、AlbZIP HPG1、α−5−β−1−インテグリン、α−5−β−6−インテグリン、α−アクチニン−4/m、α−メチルアシル補酵素Aラセマーゼ、ART−4、ARTC1/m、B7H4、BAGE−1、BCL−2、bcr/abl、β−カテニン/m、BING−4、BRCA1/m、BRCA2/m、CA15−3/CA27−29、CA19−9、CA72−4、CA125、カルレティキュリン、CAMEL、CASP−8/m、カテプシンB、カテプシンL、CD19、CD20、CD22、CD25、CDE30、CD33、CD4、CD52、CD55、CD56、CD80、CDC27/m、CDK4/m、CDKN2A/m、CEA、CLCA2、CML28、CML66、COA−1/m、コアクトシン様タンパク質、コラーゲン(collage)XXIII、COX−2、CT−9/BRD6、Cten、サイクリンB1、サイクリンD1、cyp−B、CYPB1、DAM−10、DAM−6、DEK−CAN、EFTUD2/m、EGFR、ELF2/m、EMMPRIN、EpCam、EphA2、EphA3、ErbB3、ETV6−AML1、EZH2、FGF−5、FN、Frau−1、G250、GAGE−1、GAGE−2、GAGE−3、GAGE−4、GAGE−5、GAGE−6、GAGE7b、GAGE−8、GDEP、GnT−V、gp100、GPC3、GPNMB/m、HAGE、HAST−2、ヘプシン、Her2/neu、HERV−K−MEL、HLA−A
*0201−R17I、HLA−A11/m、HLA−A2/m、HNE、ホメオボックスNKX3.1、HOM−TES−14/SCP−1、HOM−TES−85、HPV−E6、HPV−E7、HSP70−2M、HST−2、hTERT、iCE、IGF−1R、IL−13Ra2、IL−2R、IL−5、未成熟ラミニン受容体、カリクレイン−2、カリクレイン−4、Ki67、KIAA0205、KIAA0205/m、KK−LC−1、K−Ras/m、LAGE−A1、LDLR−FUT、MAGE−A1、MAGE−A2、MAGE−A3、MAGE−A4、MAGE−A6、MAGE−A9、MAGE−A10、MAGE−A12、MAGE−B1、MAGE−B2、MAGE−B3、MAGE−B4、MAGE−B5、MAGE−B6、MAGE−B10、MAGE−B16、MAGE−B17、MAGE−C1、MAGE−C2、MAGE−C3、MAGE−D1、MAGE−D2、MAGE−D4、MAGE−E1、MAGE−E2、MAGE−F1、MAGE−H1、MAGEL2、マンマグロビンA、MART−1/メラン−A、MART−2、MART−2/m、基質タンパク質22、MC1R、M−CSF、ME1/m、メソテリン、MG50/PXDN、MMP11、MN/CA IX−抗原、MRP−3、MUC−1、MUC−2、MUM−1/m、MUM−2/m、MUM−3/m、ミオシンクラスI/m、NA88−A、N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ−V、Neo−PAP、Neo−PAP/m、NFYC/m、NGEP、NMP22、NPM/ALK、N−Ras/m、NSE、NY−ESO−1、NY−ESO−B、OA1、OFA−iLRP、OGT、OGT/m、OS−9、OS−9/m、オステオカルシン、オステオポンチン、p15、p190マイナーbcr−abl、p53、p53/m、PAGE−4、PAI−1、PAI−2、PAP、PART−1、PATE、PDEF、Pim−1−キナーゼ、Pin−1、Pml/PARα、POTE、PRAME、PRDX5/m、プロステイン、プロテイナーゼ−3、PSA、PSCA、PSGR、PSM、PSMA、PTPRK/m、RAGE−1、RBAF600/m、RHAMM/CD168、RU1、RU2、S−100、SAGE、SART−1、SART−2、SART−3、SCC、SIRT2/m、Sp17、SSX−1、SSX−2/HOM−MEL−40、SSX−4、STAMP−1、STEAP、サバイビン、サバイビン−2B、SYT−SSX−1、SYT−SSX−2、TA−90、TAG−72、TARP、TEL−AML1、TGFβ、TGFβRII、TGM−4、TPI/m、TRAG−3、TRG、TRP−1、TRP−2/6b、TRP/INT2、TRP−p8、チロシナーゼ、UPA、VEGF、VEGFR1、VEGFR−2/FLK−1、及びWT1からなる群から選択される。このような腫瘍抗原は、好ましくは、p53、CA125、EGFR、Her2/neu、hTERT、PAP、MAGE−A1、MAGE−A3、メソテリン、MUC−1、NY−ESO−1、GP100、MART−1、チロシナーゼ、PSA、PSCA、PSMA、VEGF、VEGFR1、VEGFR2、Ras、CEA又はWT1からなる群から選択することができ、より好ましくは、PAP、NY−ESO−1、MAGE−A3、WT1及びMUC−1から選択することができる。
【0243】
この文脈において、及び本発明の全ての態様のある特定の実施形態に関して、がん又は腫瘍疾患と関連する抗原は、(x)イディオタイプ免疫グロブリン(イディオタイプ抗体若しくはイディオタイプB細胞受容体);又は(y)イディオタイプT細胞受容体を含まず、場合によっては、そのような抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかではない。
【0244】
更に、タンパク質又はペプチド抗原として提供された場合、少なくとも1つの抗原は、ある特定の実施形態においては、モデル抗原オボアルブミン又はオボアルブミンの断片、例えば、オボアルブミン由来ペプチドSIINFEKL(配列番号116)ではない。
【0245】
本発明の医薬組成物中の少なくとも1つの抗原を、タンパク質若しくはペプチドとして提供するか、又は核酸、例えば、DNA(例えば、プラスミドDNA若しくはウイルスDNA)、又はRNA(例えば、mRNA若しくはウイルスRNA)によりコードさせることができる。好ましくは、少なくとも1つの抗原は、タンパク質若しくはペプチド、前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかとして提供される。ある特定の実施形態において、前記タンパク質若しくはペプチド抗原(又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれか)は、規定の試料、例えば、既知数及び/又は組成の成分に含まれる、それとして提供される、又はそれから誘導される。例えば、前記タンパク質又はペプチド抗原は、それぞれ、(例えば、未定義の)他の成分の混合物、例えば、不活化若しくは弱毒化ウイルス又は病原体(いずれの場合も、本明細書に記載のいずれか1つなど)の調製物である混合物に含まれない;又はそれとして提供されない;又はそれから誘導されない。例えば、本発明のいずれかの態様において用いられる抗原は、単離された、及び/又は精製されたタンパク質若しくはペプチド抗原であってもよく、又はそれとして提供されてもよい。当業者には理解できるように、単離(及び/又は精製)された抗原は、他のタンパク質/ペプチド又は不純物などの、約40%、30%、20%、10%、5%、2%又は1%未満の望ましくないか、又は特定の他の成分を有する(出発)組成物中に存在する(又は提供される)そのような抗原を含む。
【0246】
タンパク質又はペプチド抗原を、例えば、以下のように調製することができる。
【0247】
上記のタンパク質又はペプチド抗原を、本明細書に記載されるものなどの組換え産生方法を用いて、又は例えば、当業者に公知の分子生物学的方法を援用して調製することができる。そのような抗原は、必要に応じて、「組換えタンパク質抗原」及び/又は「組換えペプチド抗原」と記載することができる。
【0248】
あるいは、上記のタンパク質又はペプチド(例えば、断片、ドメイン、エピトープ若しくはタンパク質抗原及び/又はペプチド類似体)を、本明細書に記載のものなどのペプチド合成方法を用いて、又は例えば、当業者に公知の他の方法を用いて調製することができる。そのような抗原は、必要に応じて、「合成タンパク質抗原」及び/又は「合成ペプチド抗原」と記載することができる。
【0249】
少なくとも1つの抗原がタンパク質若しくはペプチド抗原(又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれか)として提供される場合、ペプチド又はタンパク質抗原を、第1の選択肢において、本発明の医薬組成物の別の成分中に提供することができる。この場合、少なくとも1つのタンパク質又はペプチド抗原は、ポリマー担体カーゴ複合体の一部ではない、又は換言すれば、この場合、ポリマー担体カーゴ複合体は少なくとも1つの抗原を含まない。第2の選択肢においては、少なくとも1つのタンパク質又はペプチド抗原を、ポリマー担体カーゴ複合体の成分として提供することができる。この場合、ペプチド又はタンパク質抗原を、本明細書に記載のポリマー担体カーゴ複合体の調製方法の重合ステップc)の間にポリマー担体カーゴ複合体に付加することができる。かくして、ペプチド又はタンパク質抗原は、ポリマー担体カーゴ複合体中に組込まれる。この文脈において特に好ましいのは、ペプチド又はタンパク質抗原が、ポリマー担体カーゴ複合体中のポリマー担体の他の成分との重合のための少なくとも1つのSH部分を担持することである。更に、更なる選択肢において、タンパク質又はペプチド抗原は、ポリマー担体カーゴ複合体のポリマー担体の成分として提供され、少なくとも1つの更なるタンパク質又はペプチド抗原(同じか、又は異なる)はポリマー担体カーゴ複合体の一部ではない本発明の医薬組成物の別の成分中に提供される。
【0250】
更に、少なくとも1つの抗原(又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれか)を、少なくとも1つの抗原(又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれか)をコードする核酸の形態で本発明の医薬組成物中に提供することができる。
【0251】
この文脈において、少なくとも1つの抗原(又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれか)をコードする核酸は、本発明の医薬組成物中でアジュバントとして用いられるポリマー担体カーゴ複合体に含まれる核酸カーゴについて上記に開示された通りに定義される。したがって、本明細書で定義される核酸の断片、変異体、誘導体及び改変も、明示的に包含される。
【0252】
少なくとも1つの抗原(又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれか)をコードする核酸の形態で本発明の医薬組成物中に提供される場合、少なくとも1つの抗原(又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれか)を、当業者には公知の核酸合成のためのあらゆる方法を用いて調製することができる。特に好ましいのは、本明細書で定義される核酸合成のための方法である。
【0253】
また、この場合、2つの選択肢が存在する。第1の選択肢は、ポリマー担体カーゴ複合体の一部として少なくとも1つの抗原をコードする核酸(例えば、核酸カーゴ分子として)を提供し、第2の選択肢は、本発明の医薬組成物の別の成分として少なくとも1つの抗原をコードする核酸を提供する。かくして、この場合、少なくとも1つの抗原をコードする核酸は、ポリマー担体カーゴ複合体の一部ではない。
【0254】
本発明の更なる実施形態においては、核酸によりコードされる少なくとも1つの抗原(又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれか)を、(アジュバント)ポリマー担体カーゴ複合体の一部として(例えば、少なくとも1つの抗原をコードする核酸カーゴとして)提供することができ、更に、核酸によりコードされる抗原を、ポリマー担体カーゴ複合体の一部ではない別の成分中に提供することができる。
【0255】
本発明は更に、少なくとも1つの抗原が核酸として(ポリマー担体カーゴ複合体の一部として、又はそうではなく)提供される、及び少なくとも1つの更なる抗原がタンパク質又はペプチド抗原として(ポリマー担体カーゴ複合体の一部として、又はそうではなく)提供されるという選択肢を提供する。
【0256】
更なる実施形態として、タンパク質若しくはペプチドとして、又は少なくとも1つの抗原をコードする核酸として提供された場合、少なくとも1つの抗原は、本明細書で定義されるシグナルペプチドを更に含むか、又はコードしてもよい。
【0257】
更なる成分として、医薬組成物は、少なくとも1つの追加の医薬として活性な成分を含むことができる。この関係における医薬として活性な成分は、特定の徴候、好ましくは、腫瘍又はがん疾患、自己免疫疾患、アレルギー、又は感染症を治癒し、回復させ、又は予防する治療効果を有する化合物である。このような化合物として、いずれの限定も暗示することなく、好ましくは本明細書で定義されるペプチド又はタンパク質、好ましくは本明細書で定義される核酸、(治療的に活性な)低分子量の有機又は無機化合物(5000未満、好ましくは、1000未満の分子量)、好ましくは本明細書で定義される糖、抗原、又は抗体、先行技術において既に公知の治療剤、抗原性細胞、抗原性細胞の断片、細胞画分、細胞壁成分(例えば、多糖)、改変、弱毒化、又は不活化された(例えば、化学的に、又は照射によって)病原体(ウイルス、細菌など)、好ましくは本明細書で定義されるアジュバントなどが挙げられる。
【0258】
更に、本発明の医薬組成物は、薬学的に許容される担体及び/又はビヒクルを含むことができる。本発明の文脈において、薬学的に許容される担体は、一般的に、医薬組成物の液体又は非液体の主成分を含む。医薬組成物が液体形態で提供される場合、担体は、一般的に、無発熱物質水、等張食塩水又は緩衝(水性)溶液、例えば、リン酸塩、クエン酸塩などの緩衝液となる。注射緩衝液は、特定の参照媒質に関して高張性、等張性、又は低張性とすることができ、すなわち、緩衝液は、特定の参照媒質に関して、より高い、同一の、又はより低い塩含量を有することができ、ここで、好ましくは、このような濃度の上述の塩を使用することができ、これは、浸透又は他の濃度効果によって細胞を損傷させない。参照媒質は、例えば、「in vivo」法で存在する液体、例えば、血液、リンパ、細胞質ゾル液体、若しくは他の体液など、又は例えば、一般的な緩衝液若しくは液体などの「in vitro」法で参照媒質として使用することができる液体である。このような一般的な緩衝液又は液体は、当業者に公知である。
【0259】
しかし、処置される患者への投与に適した、1つ又は複数の適合性の固体又は液体の充填剤又は希釈剤又は封入化合物(encapsulating compound)も、医薬組成物のために同様に使用することができる。用語「適合性の」は、本明細書において、医薬組成物のこれらの構成要素が、一般的な使用条件下で医薬組成物の薬剤有効性を実質的に低減する相互作用がまったく起こらない様式で、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体と混合され得ることを意味する。薬学的に許容される担体、充填剤、及び希釈剤は、もちろん、十分に高い純度及び十分に低い毒性を有することによって、これらを処置される人への投与に適したものにしなければならない。薬学的に許容される担体、充填剤、又はこれらの構成要素として使用することができる化合物のいくつかの例は、糖、例えば、ラクトース、グルコース、及びスクロースなど;デンプン、例えば、コーンスターチ又はジャガイモデンプンなど;セルロース及びその誘導体、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロースなど;粉末トラガカント;麦芽;ゼラチン;タロウ;固形流動促進剤、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムなど;硫酸カルシウム;植物油、例えば、アメリカホドイモ油、綿実油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、及びカカオ由来の油など;ポリオール、例えば、ポリプロピレングリコール、グリセロール、ソルビトール、マンニトール、及びポリエチレングリコールなど;アルギン酸である。
【0260】
特定の実施形態によれば、本発明の医薬組成物は、(追加の)アジュバントを含むことができる。この文脈において、アジュバントは、生得免疫系の免疫応答、すなわち、非特異的免疫応答を開始し、又は増大させるのに適した任意の化合物として理解され得る。言い換えると、投与される場合、医薬組成物は、一般的に、任意選択によりその中に入れられたアジュバントにより先天性免疫応答を誘発する。このようなアジュバントは、当業者に公知であり、本件、すなわち、哺乳動物における先天性免疫応答の誘導を支持することに適した任意のアジュバントから選択することができる。
【0261】
本発明の医薬組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーによって、局所的に、経直腸的に、経鼻的に、頬側に、経膣的に、又は移植されたリザーバを介して投与することができる。用語の非経口は、本明細書において使用される場合、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、結節内、滑液嚢内、胸骨内、クモ膜下、肝内、病巣内、頭蓋内、経皮、皮内、肺内、腹腔内、心臓内、動脈内、舌下の注射又は注入技法が含まれる。
【0262】
好ましくは、本発明の医薬組成物は、非経口注射によって、より好ましくは、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、結節内、滑液嚢内、胸骨内、クモ膜下、肝内、病巣内、頭蓋内、経皮、皮内、肺内、腹腔内、心臓内、動脈内、舌下の注射又は注入技法によって投与することができる。皮内注射、皮下注射及び筋肉内注射が特に好適である。滅菌注射用形態の医薬組成物は、水性又は油性の懸濁液とすることができる。これらの懸濁液は、適当な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を使用して、当技術分野で公知の技法によって製剤化することができる。滅菌した注射用調剤品は、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液のような、無毒性の非経口的に許容される希釈剤又は溶媒中の滅菌性注射用溶液又は懸濁液とすることもできる。使用することができる許容されるビヒクル及び溶媒の中では、水、リンガー液、及び等張性塩化ナトリウム溶液である。更に、滅菌した固定油は、溶媒又は懸濁化媒質として慣例的に使用される。この目的のために、合成のモノグリセリド又はジグリセリドを含めた、任意の無刺激性固定油を使用することができる。オレイン酸及びそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、特にそのポリオキシエチル化されたバージョンにおいて、オリーブ油又はヒマシ油などの天然の薬学的に許容される油と同様に、注入可能医薬品の調製に有用である。これらの油溶液又は懸濁液は、カルボキシメチルセルロースなどの長鎖アルコール希釈剤若しくは分散剤、又はエマルジョン及び懸濁液を含めた、薬学的に許容される剤形の製剤において一般に使用される同様の分散剤も含有することができる。他の一般に使用される界面活性剤、例えば、Tween、Span、及び他の乳化剤など、又は薬学的に許容される固体、液体、若しくは他の剤形の製造において一般に使用されるバイオアベイラビリティーエンハンサーも、医薬組成物を製剤化する目的で使用することができる。
【0263】
本明細書で定義される本発明の医薬組成物は、それだけに限らないが、カプセル、錠剤、水性懸濁液、又は溶液を含めた、任意の経口的に許容される剤形で経口投与することもできる。経口で使用するための錠剤の場合では、一般に使用される担体には、ラクトース及びコーンスターチが含まれる。ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤も、一般的に添加される。カプセル形態での経口投与について、有用な希釈剤には、ラクトース及び乾燥コーンスターチが含まれる。経口で使用するために水性懸濁液が必要とされる場合、活性成分、すなわち、ポリマー担体カーゴ複合体は、乳化剤及び懸濁剤と組み合わされる。必要に応じて、ある特定の甘味料、香味料、又は着色剤も添加することができる。
【0264】
本発明の医薬組成物は、特に処置の標的が、例えば、皮膚又は任意の他のアクセス可能な上皮組織の疾患を含めた、局所適用によって容易にアクセス可能な範囲又は臓器を含む場合、局所投与することもできる。これらの範囲又は臓器のそれぞれについて、適当な局所製剤が容易に調製される。局所適用のために、医薬組成物は、1つ又は複数の担体中に懸濁又は溶解されたポリマー担体カーゴ複合体を含有する適当な軟膏の状態で製剤化することができる。局所投与のための担体には、それだけに限らないが、鉱油、液体ペトロラタム、白色ペトロラタム、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ろう、及び水が含まれる。あるいは、医薬組成物は、適当なローション剤又はクリームの状態で製剤化することができる。本発明の文脈において、適当な担体として、それだけに限らないが、鉱油、ソルビタンモノステアレート、ポリソルベート60、セチルエステル、ワックス、セテアリールアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、及び水が含まれる。
【0265】
本発明の医薬組成物は、一般的に、医薬組成物、特に、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体の「安全で有効な量」の成分、又は核酸自体を含む。本明細書において使用される場合、「安全で有効な量」は、本明細書で定義される疾患又は障害の有益な改変を有意に誘導するのに十分であるポリマー担体カーゴ複合体自体の量を意味する。しかし、同時に、「安全で有効な量」は、深刻な副作用を回避し、利点とリスクの間の理にかなった関係を可能にするように十分少ない。これらの制限の判定は、一般的に、理にかなった医学的判断の範囲内にある。医薬組成物の成分、特に、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体又は少なくとも1つの抗原の「安全で有効な量」は、処置される特定の状態、並びにまた、処置される患者の年齢及び身体状態、体重、全体的な健康、性別、飲食物、投与の時間、排泄率、薬物の組合せ、ポリマー担体カーゴ複合体又は抗原の活性、状態の重症度、処置の継続時間、付随する療法の性質、使用される特定の薬学的に許容される担体の性質、並びに同行する医師の知見及び経験内の同様の知見に関連して更に変化することになる。医薬組成物は、一般に医薬組成物として、又はワクチンとして、ヒトに、また獣医学目的、好ましくはヒトの医学目的で使用することができる。
【0266】
本発明の医薬組成物は、必要に応じて、その免疫原性又は免疫賦活性能力を増大させるために、1つ又は複数の補助物質を更に含有することができる。本明細書で定義される(アジュバント)ポリマー担体カーゴ複合体、及び本発明の医薬組成物中に任意選択により含有され得る補助物質の相乗作用は、それによって実現されることが好ましい。様々なタイプの補助物質に応じて、様々な機構がこの点において、考慮事項に加わり得る。例えば、樹状細胞(DC)の成熟を可能にする化合物、例えば、リポ多糖、TNF−α、又はCD40リガンドは、第1のクラスの適当な補助物質を形成する。一般に、免疫応答が標的化された様式で増強され、及び/又は影響を受けることを可能にする、「危険シグナル」(LPS、GP96など)又はGM−CFSなどのサイトカインの様式で免疫系に影響を与える任意の作用物質を補助物質として使用することが可能である。特に、好適な補助物質は、先天性免疫応答を更に促すモノカイン、リンホカイン、インターロイキン、又はケモカインなどのサイトカイン、例えば、IL−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−12、IL−13、IL−14、IL−15、IL−16、IL−17、IL−18、IL−19、IL−20、IL−21、IL−22、IL−23、IL−24、IL−25、IL−26、IL−27、IL−28、IL−29、IL−30、IL−31、IL−32、IL−33、INF−α、IFN−β、INF−γ、GM−CSF、G−CSF、M−CSF、LT−β、又はTNF−α、hGHなどの増殖因子などである。
【0267】
本発明の医薬組成物中に含めることのできる更なる添加剤は、乳化剤、例えば、Tween(登録商標)など;湿潤剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムなど;着色剤;風味付与剤(taste−imparting agent)、薬学的担体;錠剤形成剤;安定剤;抗酸化剤;保存剤である。
【0268】
本発明の医薬組成物は、ヒトトール様受容体TLR1、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10へのその結合親和性(リガンドとして)により、又はマウストール様受容体TLR1、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10、TLR11、TLR12、若しくはTLR13へのその結合親和性(リガンドとして)により、免疫賦活性であることが公知である任意の更なる化合物も更に含有することができる。
【0269】
本発明の医薬組成物は、更に、又は代わりに、(先天的)免疫応答を誘因し、又は増大させる、免疫賦活性RNA,すなわち、免疫賦活性RNAに由来するRNAも含有することができる。好ましくは、このような免疫賦活性RNAは、一般に、上文で定義した通りであることができる。
【0270】
この文脈において、本発明の医薬組成物に添加することができる別のクラスの化合物は、CpG核酸、特に、CpG−RNA又はCpG−DNAとすることができる。CpG−RNA又はCpG−DNAは、一本鎖CpG−DNA(ssCpG−DNA)、二本鎖CpG−DNA(dsDNA)、一本鎖CpG−RNA(ssCpG−RNA)、又は二本鎖CpG−RNA(dsCpG−RNA)とすることができる。CpG核酸は、好ましくは、CpG−RNAの形態、より好ましくは、一本鎖CpG−RNA(ssCpG−RNA)の形態である。CpG核酸は、少なくとも1つ又は複数の(分裂促進性)シトシン/グアニンジヌクレオチド配列(複数可)(CpGモチーフ(複数可))を含有することが好ましい。第1の好適な選択肢によれば、これらの配列中に含有される少なくとも1つのCpGモチーフ、すなわち、CpGモチーフのC(シトシン)及びG(グアニン)は、メチル化されていない。これらの配列中に任意選択により含有されるすべての更なるシトシン又はグアニンは、メチル化されていても、メチル化されていなくてもよい。しかし、更なる好適な選択肢によれば、CpGモチーフのC(シトシン)及びG(グアニン)は、メチル化形態で存在することもできる。
【0271】
本発明との関連で、本発明の医薬組成物中に含まれるポリマー担体カーゴ複合体中の核酸カーゴは、好ましくは上記で定義された通りである。より好ましくは、医薬組成物中に好ましく含有されるポリマー担体カーゴ複合体の核酸は、典型的には、本明細書に定義される免疫賦活性核酸、例えば、CpG−DNA又は免疫賦活性RNA(isRNA)、好ましくは、isRNAである。あるいは、又は更に、医薬組成物中に好ましく含有されるポリマー担体カーゴ複合体の核酸は、より好ましくは、好ましくは本明細書に定義されるアジュバントをコードする、本明細書に定義されるコード核酸配列、好ましくは、cDNA又はmRNAである。この文脈において、ポリマー担体カーゴ複合体は、典型的には、処置しようとする患者における先天性免疫応答を開始させる。
【0272】
この文脈における特定の実施形態においては、アジュバントタンパク質はポリマー担体カーゴ複合体の、好ましくは、ポリマー担体の成分であるのが好ましい。
【0273】
更なる態様によれば、本発明は、それぞれの場合、本明細書のいずれかの場所に定義される成分として、単独で、又は任意選択の更なる成分と共に、(第1の成分として):
(A)a)(担体として)ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体と、
b)(カーゴとして)少なくとも1つの核酸分子と
を含むポリマー担体カーゴ複合体、
及び(第2の成分として):
(B)(i)感染症と関連する病原体に由来する抗原;
(ii)アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連する抗原;
(iii)自己免疫疾患と関連する抗原;又は
(iv)いくつかの実施形態においては、がん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原が、(x)イディオタイプ免疫グロブリン(例えば、イディオタイプ抗体若しくはイディオタイプB細胞受容体);及び/又は(y)少なくとも1つのイディオタイプT細胞受容体を含む抗原以外のものである、がん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原
から選択される少なくとも1つの抗原、
又は前記抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと、
場合により、ポリマー担体カーゴ複合体及び少なくとも1つの抗原の投与及び用量に関する情報を含む技術的説明書とを含むキット、特に、キットのパーツも提供する。そのようなキット、好ましくはキットのパーツを、例えば、本明細書で定義される任意の適用又は使用のために適用することができる。そのようなキットは、キットのパーツとして生じる場合、キットの異なる部分に本発明の医薬組成物のそれぞれの成分を更に含んでもよい。
【0274】
本発明のキットのある特定の実施形態においては、抗原はワクチン中に含まれる。
【0275】
本発明は更に、本発明の医薬組成物(例えば、アジュバント化ワクチン)又は本明細書のいずれかの場所に定義されるそれを含むキット若しくはキットのパーツのいくつかの適用及び使用を提供する。
【0276】
この文脈において、本発明はまた、細胞、組織又は生物をトランスフェクト及び/又は処置することによって、特に治療目的で本発明の医薬組成物を適用又は投与するための方法も提供する。この文脈において、典型的には、本発明の医薬組成物を調製した後、本発明の医薬組成物は、好ましくは、本明細書に記載の投与様式のいずれかを用いて細胞、組織又は生物に投与されるのが好ましい。細胞をトランスフェクト及び/又は処置するための方法を、in vitro、in vivo又はex vivoで実行することができる。
【0277】
更に、本発明は、治療における、及び/又は薬剤として、好ましくは、アジュバント化ワクチンなどのワクチンとして、それぞれの場合、本明細書のいずれかの場所で定義される医薬組成物又はキット若しくはキットのパーツの使用を提供する。
【0278】
また、本発明のあらゆる態様のある特定の実施形態において、少なくとも1つの抗原は、(x)イディオタイプ免疫グロブリン(イディオタイプ抗体若しくはイディオタイプB細胞受容体);又は(y)少なくとも1つのイディオタイプT細胞受容体から選択されず、場合により、そのような抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかではない。
【0279】
本発明のこの態様においては、それぞれの場合において、本明細書のいずれかの場所で定義される感染症、アレルギー又はアレルギー疾患、自己免疫疾患及びがん又は腫瘍疾患の処置における、本発明の医薬組成物又は本明細書に定義されるそれを含むキット若しくはキットのパーツの使用が特に好ましい。
【0280】
この文脈において、感染症は、好ましくは、ウイルス、細菌又は原生動物感染症である。そのような感染症、好ましくは、(ウイルス、細菌又は原生動物)感染症は、典型的には、Acinetobacter感染、アフリカ睡眠病(アフリカトリパノソーマ症)、AIDS(後天性免疫不全症候群)、アメーバ症、アナプラズマ病、炭疽病、虫垂炎、Arcanobacterium haemolyticum感染、アルゼンチン出血熱、回虫症、アスペルギルス症、アストロウイルス感染、水虫、バベシア症、Bacillus cereus感染、細菌性髄膜炎、細菌性肺炎、細菌性膣炎(BV)、Bacteroides感染、バランチジウム症、Baylisascaris感染、ビルハルツ住血吸虫症、BKウイルス感染、黒色砂毛症、Blastocystis hominis感染、ブラストミセス症、ボリビア出血熱、Borrelia感染(ボレリア症)、ボツリヌス症(及び乳児ボツリヌス症)、ウシ条虫、ブラジル出血熱、ブルセラ症、Burkholderia感染、ブルーリ潰瘍、カリシウイルス感染(ノロウイルス及びサポウイルス)、カンピロバクター病、カンジダ症(カンジドーシス)、イヌ条虫感染、ネコ引っ掻き病、シャーガス病(アメリカトリパノソーマ症)、軟性下疳、水痘、クラミジア感染、Chlamydia trachomatis感染、Chlamydophila pneumoniae感染、コレラ、クロモブラストミコーシス、鼠径リンパ肉芽腫、肝吸虫症、Clostridium difficile感染、コクシジオイデス症、風邪、コロラドチック熱(CTF)、感冒(急性ウイルス性鼻咽頭炎;急性鼻感冒)、尖圭コンジローマ、結膜炎、クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)、クリミア・コンゴ出血熱(CCHF)、クリプトコッカス症、クリプトスポリジウム症、皮膚幼虫移行症(CLM)、皮膚リーシュマニア症、シクロスポラ症、嚢虫症、サイトメガロウイルス感染、デング熱、皮膚糸状菌症、二核アメーバ症、ジフテリア、裂頭条虫症、ドノヴァン症(Donavanosis)、メジナ虫症、初夏脳髄膜炎(FSME)、エボラ出血熱、エキノコッカス症、エールリヒア症、蟯虫症(ギョウチュウ感染)、エンテロコッカス感染、エンテロウイルス感染、発疹チフス、喉頭蓋炎、エプスタイン・バーウイルス伝染性単核球症、伝染性紅斑(第5病)、突発性発疹、肥大吸虫症、肝蛭症、致死性家族性不眠症(FFI)、第5病、フィラリア症、魚類食中毒(シガテラ)、魚類条虫、インフルエンザ、Clostridium perfringensによる食中毒、キツネ条虫、自由生活アメーバ感染、Fusobacterium感染、ガス壊疽、ジオトリクム症、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群(GSS)、ジアルジア症、鼻疽、顎口虫症、淋病、鼠径部肉芽腫(ドノヴァン症)、A群連鎖球菌感染、B群連鎖球菌感染、Haemophilus influenzae感染、手足口病(HFMD)、ハンタウイルス肺症候群(HPS)、Helicobacter pylori感染、溶血性尿毒症症候群(HUS)、腎症候性出血熱(HFRS)、ヘニパウイルス感染、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、E型肝炎、単純ヘルペス、単純ヘルペスI型、単純ヘルペスII型、帯状疱疹、ヒストプラズマ症、凹窩いぼ(Hollow wart)、鉤虫感染、ヒトボカウイルス感染、ヒトewingiiエールリヒア症、ヒト顆粒球アナプラズマ症(HGA)、ヒトメタニューモウイルス感染、ヒト単球エールリヒア症、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染、ヒトパラインフルエンザウイルス感染、膜様条虫症、インフルエンザ、イソスポラ症、日本脳炎、川崎病、角膜炎、Kingella kingae感染、クールー、ランブル鞭毛虫症(ジアルジア症)、ラッサ熱、レジオネラ症(レジオネラ病、ポンティアック熱)、リーシュマニア症、ハンセン病、レプトスピラ症、シラミ、リステリア症、ライムボレリア症、ライム病、リンパ管フィラリア症(象皮病)、リンパ球性脈絡髄膜炎、マラリア、マールブルグ出血熱(MHF)、マールブルグウイルス、麻疹、類鼻疽(ホイットモア病)、髄膜炎、髄膜炎菌性髄膜炎、横川吸虫症、微胞子虫病、微小条虫、流産(前立腺炎症)、伝染性軟属腫(MC)、伝染性単核球症、おたふく風邪、マウスチフス(発疹熱)、菌腫、Mycoplasma hominis、マイコプラズマ肺炎、ハエ蛆症、おむつ(nappy)/おしめ(diaper)皮膚炎、新生児結膜炎(新生児眼炎)、新生児敗血症(絨毛羊膜炎)、ノカルジア症、水がん、ノーウォークウイルス感染、糸状虫症(河川盲目症)、骨髄炎、中耳炎、パラコクシジオイド症(南米ブラストミセス症)、肺吸虫症、パラチフス、パスツレラ症、アタマジラミ寄生症(アラマジラミ)、コロモジラミ寄生症(コロモジラミ)、ケジラミ寄生症(ケジラミ)、骨盤内炎症性疾患(PID)、ペルツシス(百日咳)、Pfeiffer腺熱、伝染病、肺炎球菌感染、ニューモシスチス肺炎(PCP)、肺炎、ポリオ(小児跛行)、急性灰白髄炎、ブタ条虫、プレボテーラ感染、原発性アメーバ性髄膜脳炎(PAM)、進行性多巣性白質脳症、偽クループ、オウム病、Q熱、野兎病、狂犬病、鼠咬症、ライター症候群、呼吸器合胞体ウイルス感染(RSV)、リノスポリジウム症、ライノウイルス感染、リケッチア感染、リケッチア痘、リフトバレー熱(RVF)、ロッキー山紅斑熱(RMSF)、ロタウイルス感染、風疹、サルモネラパラチフス、サルモネラチフス、サルモネラ症、SARS(重症急性呼吸器症候群)、疥癬、猩紅熱、住血吸虫症(ビルハルツ吸虫病)、つつが虫病、敗血症、シゲラ症(細菌性赤痢)、帯状疱疹、天然痘(痘瘡)、軟性下疳、スポロトリクム症、ブドウ球菌食中毒、ブドウ球菌感染、糞線虫症、梅毒、テニヤ条虫症、破傷風、三日熱、ダニ媒介性脳炎、白癬性毛瘡(かみそりまけ)、頭部白癬(頭皮の白癬)、体部白癬(身体の白癬)、股部白癬(いんきんたむし)、手白癬(手の白癬)、黒色輪癬、足部白癬(水虫)、爪白癬(爪真菌症)、癜風(なまず)、トキソカラ症(眼幼虫移行症(OLM)及び内臓幼虫移行症(VLM))、トキソプラズマ症、施毛虫症、トリコモナス症、鞭虫症(鞭虫感染)、トリッパー、トリパノソーマ症(睡眠病)、ツツガムシ病、結核、ツラレミア、チフス、チフス熱、Ureaplasma urealyticum感染、膣炎(コルピティス)、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD、nvCJD)、ベネズエラウマ脳炎、ベネズエラ出血熱、ウイルス性肺炎、内臓リーシュマニア症、いぼ、西ナイル熱、西部ウマ脳炎、白色砂毛(しらくも)、百日咳、酵母菌斑点、黄熱病、Yersinia pseudotuberculosis感染、エルシニア症、並びに接合菌症からなる一覧から選択される。
【0281】
アレルギー又はアレルギー疾患は、好ましくは、花粉アレルギー(草の花粉、樹木の花粉(例えば、ハシバミ、カバノキ、ハンノキ、セイヨウトネリコの花粉)、花の花粉、薬草の花粉(例えば、オオヨモギの花粉)に対するアレルギー)、イエダニアレルギー、カビアレルギー(例えば、Acremonium、Aspergillus、Cladosporium、Fusarium、Mucor、Penicillium、Rhizopus、Stachybotrys、Trichoderma、若しくはAlternariaに対するアレルギー)、ペットアレルギー(動物に対する、例えば、ネコ、イヌ、ウマに対するアレルギー)、食物アレルギー(例えば、魚(例えば、バス、タラ、ヒラメ)、魚介類(例えば、カニ、ロブスター、エビ)、卵、小麦、ナッツ類(例えば、ピーナッツ、アーモンド、カシューナッツ、クルミ)、ダイズ、ミルクなどに対するアレルギー)又は虫さされアレルギー(昆虫毒、例えば、狩蜂、花蜂、スズメバチ、アリ、蚊、若しくはダニの毒に対するアレルギー)から選択される。
【0282】
別の特定の実施形態によれば、本明細書で定義される疾患は、以下に定義される自己免疫疾患を含む。自己免疫疾患は、好ましくは、アジソン病(自己免疫性副腎炎、Morbus Addison)、円形脱毛症、アジソン貧血(Morbus Biermer)、自己免疫性溶血性貧血(AIHA)、冷式の自己免疫性溶血性貧血(AIHA)(寒冷凝集素症、寒冷自己免疫性溶血性貧血(AIHA)(寒冷凝集素症)(CHAD))、温式の自己免疫性溶血性貧血(AIHA)(温式AIHA、温式自己免疫性溶血性貧血(AIHA))、自己免疫性溶血性Donath−Landsteiner貧血(発作性寒冷ヘモグロビン尿症)、抗リン脂質症候群(APS)、アテローム性動脈硬化症、自己免疫性関節炎、側頭動脈炎、高安動脈炎(高安病、大動脈弓疾患)、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、自己免疫性慢性胃炎、自己免疫性不妊症、自己免疫性内耳疾患(AIED)、バセドウ病(Morbus Basedow)、ベヒテレフ病(Morbus Bechterew、強直性脊椎炎)、ベーチェット病(Morbus Behcet)、自己免疫性炎症性腸疾患を含む腸疾患(潰瘍性大腸炎(Morbus Crohn、クローン病)を含む)、心筋症、特に、自己免疫性心筋症、特発性拡張型心筋症(DCM)、セリアックスプルー皮膚炎(グルテン媒介性腸症)、慢性疲労免疫不全症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性多発性神経障害(CIDP)、慢性多発性関節炎、チャーグ・ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡、コーガン症候群、CREST症候群(皮膚石灰沈着症、レイノー現象、食道の運動障害、強指症及び末梢血管拡張を伴う症候群)、クローン病(Morbus Crohn、潰瘍性大腸炎)、ジューリング疱疹状皮膚炎、皮膚科学的自己免疫疾患、皮膚筋炎、糖尿病、糖尿病1型(I型糖尿病、インスリン依存性糖尿病)、糖尿病2型(II型糖尿病)、本態性混合型クリオグロブリン血症、線維筋痛、線維筋炎、グッドパスチャー症候群(抗GBM媒介性糸球体腎炎)、移植片対宿主疾患、ギラン・バレー症候群(GBM、多発性神経根炎)、血液学的自己免疫疾患、橋本甲状腺炎、血友病、後天性血友病、肝炎、自己免疫性肝炎、特に、自己免疫型の慢性肝炎、特発性肺線維症(IPF)、特発性血小板減少性紫斑病、免疫性血小板減少性紫斑病(Morbus Werlhof;ITP)、IgA神経障害、不妊症、自己免疫性不妊症、若年性関節リウマチ(Morbus Still、スティル症候群)、ランバート・イートン症候群、扁平苔癬、硬化性苔癬、紅斑性狼瘡、全身性エリテマトーデス(SLE)、紅斑性狼瘡(円盤状)、ライム関節炎(ライム病、ボレリア関節炎)、メニエール病(Morbus Meniere);混合性結合組織病(MCTD)、多発性硬化症(MS、播種性脳脊髄炎、シャルコー病)、重症筋無力症(筋無力症、MG)、筋炎、多発性筋炎、神経自己免疫疾患、神経皮膚炎、尋常性天疱瘡、水疱性類天疱瘡、瘢痕形成性類天疱瘡;結節性多発動脈炎(結節性動脈周囲炎)、多発性軟骨炎(再発性多発軟骨炎)、多腺性(自己免疫)症候群(PGA症候群、シュミット症候群)、リウマチ性多発筋痛、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変PBC、原発性自己免疫性胆管炎、進行性全身性硬化症(PSS)、乾癬、尋常性乾癬、レイノー現象、ライター症候群(Morbus Reiter、尿道結膜関節症候群、関節リウマチ(RA、慢性多発性関節炎、関節のリウマチ疾患、リウマチ熱)、サルコイドーシス(Morbus Boeck、ベニエー・ベック・シャウマン病)、スティッフマン症候群、強皮症(Sclerodermia)、強皮症(Scleroderma)、シェーグレン症候群、交感性眼炎;一過性グルテン不耐症、移植臓器拒絶、ブドウ膜炎、自己免疫性ブドウ膜炎、血管炎、白斑(白皮症、まだらな皮膚)、及びヴェグナー病(Morbus Wegner、ヴェグナー肉芽腫症)から選択される。
【0283】
更に、がん疾患又は腫瘍疾患は、好ましくは、黒色腫、悪性黒色腫、結腸癌、リンパ腫、肉腫、芽腫、腎癌、胃腸腫瘍、神経膠腫、前立腺腫瘍、膀胱がん、直腸腫瘍、胃がん、食道がん、膵がん、肝がん、乳癌(=乳がん)、子宮がん、子宮頸がん、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、肝細胞癌、様々なウイルス誘発腫瘍、例えば、パピローマウイルス誘発癌(例えば、子宮頸癌=子宮頸がん)、腺癌、ヘルペスウイルス誘発腫瘍(例えば、バーキットリンパ腫、EBV誘発B細胞リンパ腫)、B型肝炎(heptatitis B)誘発腫瘍(肝細胞癌)、HTLV−1誘発リンパ腫及びHTLV−2誘発リンパ腫など、聴神経腫、肺癌(=肺がん=気管支癌)、小細胞肺癌、咽頭癌、肛門癌、グリア芽細胞腫、直腸癌、神経膠星状細胞腫、脳腫瘍、網膜芽細胞腫、基礎細胞腫、脳転移、髄芽腫、膣がん、膵がん、精巣がん、ホジキン症候群、髄膜腫、Schneeberger病、脳下垂体腫瘍、菌状息肉腫、カルチノイド、神経鞘腫、棘細胞腫、バーキットリンパ腫、喉頭癌、腎がん、胸腺腫、体癌(corpus carcinoma)、骨がん、非ホジキンリンパ腫、尿道がん、CUP症候群、頭部/頸部腫瘍、乏突起膠腫、外陰部がん、腸がん、結腸癌、食道癌(=食道がん)、いぼ障害(wart involvement)、小腸の腫瘍、頭蓋咽頭腫(craniopharyngeoma)、卵巣癌、生殖器の腫瘍、卵巣がん(=卵巣癌)、膵癌(=膵がん)、子宮内膜癌、肝転移、陰茎がん、舌がん、胆嚢がん、白血病、形質細胞腫、眼瞼腫瘍、前立腺がん(=前立腺腫瘍)などから選択される。
【0284】
更なる態様において、本発明は、特に、上記で定義された感染症、アレルギー又はアレルギー疾患、自己免疫疾患及びがん又は腫瘍疾患の処置における、それぞれ本明細書のいずれかの場所で定義された、少なくとも1つの抗原、好ましくは、タンパク質若しくはペプチド抗原又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと組み合わせた治療における使用のための、
a)(担体として)ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体と、
b)(カーゴとして)少なくとも1つの核酸分子と
を含むものなどの、本明細書のいずれかの場所で定義されるポリマー担体カーゴ複合体を提供する。
【0285】
更に、本発明は、特に、上記で定義された感染症、アレルギー又はアレルギー疾患、自己免疫疾患及びがん又は腫瘍疾患の処置における、
a)(担体として)ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体と、
b)(カーゴとして)少なくとも1つの核酸分子と
を含むものなどの、本明細書のいずれかの場所で定義されたポリマー担体カーゴ複合体と組み合わせた治療における使用のための、それぞれ本明細書のいずれかの場所で定義された、少なくとも1つの抗原、好ましくは、タンパク質若しくはペプチド抗原又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかを提供する。
【0286】
本発明のそのような態様の特定の実施形態においては、抗原は市販のワクチンなどのワクチン中に含まれる。
【0287】
この文脈において、「組み合わせた」とは、異なる成分(ポリマー担体カーゴ複合体と、少なくとも1つの抗原、又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれか)を、同じ組成物中に一緒に提供するか、又は異なる組成物、すなわち、本明細書で定義されるポリマー担体カーゴ複合体を含むか、若しくはそれである1つの組成物と、本明細書で定義される少なくとも1つの抗原、又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかを含む1つの更なる組成物との中に別々に製剤化することができることを意味する。異なる組成物中に提供される場合、ポリマー担体カーゴ複合体と、少なくとも1つの抗原又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかを、時間を空けて(時間をずらす様式で)投与する、並びに/又は異なる投与部位に、及び/又は異なる投与経路を介して投与することができる。これは、ポリマー担体カーゴ複合体を、例えば、少なくとも1つの抗原、又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかの前に、それと同時に、若しくはその後に、又はその逆に投与することができることを意味する。後の投与は、治療において用いられるそれぞれの成分が、互いに約48時間、24時間、12時間、8時間、6時間、4時間、2時間、1時間、30min、15min又は5min以内に投与されることを含む。
【0288】
更なる態様において、本発明は、
(A)本明細書のいずれかの場所に定義される、
a)(担体として)ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体と、
b)(カーゴとして)少なくとも1つの核酸分子と
を含むポリマー担体カーゴ複合体と、
(B)本明細書のいずれかの場所に定義される少なくとも1つの抗原又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと組み合わせた治療における前記ポリマー担体カーゴ複合体の使用を説明する指示書と
を含む、医薬パッケージを提供する。
【0289】
医薬パッケージは、本明細書のいずれかの場所に定義される少なくとも1つの抗原又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかを更に含んでもよい。
【0290】
更に、本発明は、更なる実施形態において、
(A)それぞれ本明細書のいずれかの場所に定義される、少なくとも1つの抗原又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと、
(B)本明細書のいずれかの場所に定義されるポリマー担体カーゴ複合体と組み合わせた治療における前記抗原又はその断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかの使用を説明する指示書と
を含む、医薬パッケージを提供する。
【0291】
医薬パッケージは、本明細書のいずれかの場所に定義される、
a)(担体として)ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体と、
b)(カーゴとして)少なくとも1つの核酸分子と
を含むポリマー担体カーゴ複合体を更に含んでもよい。
【0292】
この文脈において、本発明は、上記で定義された感染症、アレルギー又はアレルギー疾患、自己免疫疾患及びがん又は腫瘍疾患から選択される特定の疾患(適応症)の処置における、上記で定義された医薬パッケージ中に含まれる成分の使用を更に提供する。それぞれの疾患は、本明細書のいずれかの場所に記載のものであってもよい。
【0293】
本発明において、別段の指示がなければ、適当な場合、選択肢及び実施形態の異なるフィーチャを互いに組み合わせることができる。
【0294】
まとめると、好ましい実施形態においては、本発明は、
ポリマー担体カーゴ複合体と、
少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと
を含む医薬組成物であって、ポリマー担体カーゴ複合体が、
ポリマー担体、
好ましくは、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体、
より好ましくは、上記で定義された式(I):(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
xに記載の、最も好ましくは、上記で定義されたその部分式(IA)又は(IB)に記載の1つ又は複数のペプチドと、
少なくとも1つの核酸分子、
好ましくは、上記で定義された式(II):G
lX
mG
n、式(III):C
lX
mC
n、式(IV):(N
uG
lX
mG
nN
v)
a又は式(V):(N
uC
lX
mC
nN
v)
aに記載の核酸配列を含む、好ましくはそれからなる核酸分子、例えば、配列番号15〜108及び122のいずれか1つに記載の核酸配列又は配列番号15〜108及び122のいずれか1つと少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、例えば、配列番号105若しくは122に記載の核酸配列又は配列番号105若しくは122と少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列に記載の核酸配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、
又は抗原をコードする核酸分子、より好ましくは、少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原と同じ抗原である抗原をコードする核酸分子と
を含む、前記医薬組成物に関する。
【0295】
更に好ましい実施形態においては、本発明は、
ポリマー担体カーゴ複合体と、
少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと
を含む医薬組成物であって、ポリマー担体カーゴ複合体が、
ポリマー担体、
好ましくは、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体、
より好ましくは、上記で定義された式(I):(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
xに記載の、最も好ましくは、上記で定義されたその部分式(IA)又は(IB)に記載の1つ又は複数のペプチドと、
少なくとも1つの核酸分子、
好ましくは、上記で定義された式(II):G
lX
mG
n、式(III):C
lX
mC
n、式(IV):(N
uG
lX
mG
nN
v)
a又は式(V):(N
uC
lX
mC
nN
v)
aに記載の核酸配列を含む、好ましくはそれからなる核酸分子、例えば、配列番号15〜108及び122のいずれか1つに記載の核酸配列又は配列番号15〜108及び122のいずれか1つと少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、例えば、配列番号105若しくは122に記載の核酸配列又は配列番号105若しくは122と少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列に記載の核酸配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、
又は抗原をコードする核酸分子、より好ましくは、少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原と同じ抗原である抗原をコードする核酸分子と
を含み、
タンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかが、
感染症と関連する病原体に由来する抗原、
アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連する抗原、
自己免疫疾患と関連する抗原、
がん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原、
から選択される、前記医薬組成物に関する。
【0296】
更に好ましい実施形態においては、本発明は、
ポリマー担体カーゴ複合体と、
少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと
を含む医薬組成物であって、ポリマー担体カーゴ複合体が、
ポリマー担体、
好ましくは、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体、
より好ましくは、上記で定義された式(I):(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
xに記載の、最も好ましくは、上記で定義されたその部分式(IA)又は(IB)に記載の1つ又は複数のペプチドと、
少なくとも1つの核酸分子、
好ましくは、上記で定義された式(II):G
lX
mG
n、式(III):C
lX
mC
n、式(IV):(N
uG
lX
mG
nN
v)
a又は式(V):(N
uC
lX
mC
nN
v)
aに記載の核酸配列を含む、好ましくはそれからなる核酸分子、例えば、配列番号15〜108及び122のいずれか1つに記載の核酸配列又は配列番号15〜108及び122のいずれか1つと少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、例えば、配列番号105若しくは122に記載の核酸配列又は配列番号105若しくは122と少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列に記載の核酸配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、
又は抗原をコードする核酸分子、より好ましくは、少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原と同じ抗原である抗原をコードする核酸分子と
を含み、
タンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかが、
感染症と関連する病原体に由来する抗原、
アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連する抗原、
自己免疫疾患と関連する抗原、
がん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原、
から選択され、
好ましくは、タンパク質若しくはペプチド抗原並びに/又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかがポリマー担体カーゴ複合体中に含まれない、前記医薬組成物に関する。
【0297】
更に好ましい実施形態においては、本発明は、
ポリマー担体カーゴ複合体と、
少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと
を含む医薬組成物であって、ポリマー担体カーゴ複合体が、
ポリマー担体、
好ましくは、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体、
より好ましくは、上記で定義された式(I):(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
xに記載の、最も好ましくは、上記で定義されたその部分式(IA)又は(IB)に記載の1つ又は複数のペプチドと、
少なくとも1つの核酸分子、
好ましくは、上記で定義された式(II):G
lX
mG
n、式(III):C
lX
mC
n、式(IV):(N
uG
lX
mG
nN
v)
a又は式(V):(N
uC
lX
mC
nN
v)
aに記載の核酸配列を含む、好ましくはそれからなる核酸分子、例えば、配列番号15〜108及び122のいずれか1つに記載の核酸配列又は配列番号15〜108及び122のいずれか1つと少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、例えば、配列番号105若しくは122に記載の核酸配列又は配列番号105若しくは122と少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列に記載の核酸配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、
又は抗原をコードする核酸分子、より好ましくは、少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原と同じ抗原である抗原をコードする核酸分子と
を含み、
タンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかが、
感染症と関連する病原体に由来する抗原、
感染症と関連する病原体に由来する抗原、
アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連する抗原、
自己免疫疾患と関連する抗原、
がん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原、
好ましくは、感染症と関連する病原体に由来する抗原、
より好ましくは、狂犬病ウイルス、B型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス(hPV)、炭疽菌、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、インフルエンザウイルス及び結核菌から選択される病原体に由来する抗原、
より好ましくは、狂犬病ウイルス、B型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス(hPV)から選択される病原体に由来する抗原
から選択され、
好ましくは、タンパク質若しくはペプチド抗原並びに/又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかがポリマー担体カーゴ複合体中に含まれない、前記医薬組成物に関する。
【0298】
更に好ましい実施形態においては、本発明は、
ポリマー担体カーゴ複合体と、
少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと
を含む医薬組成物であって、ポリマー担体カーゴ複合体が、
ポリマー担体、
好ましくは、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体、
より好ましくは、上記で定義された式(I):(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
xに記載の、最も好ましくは、上記で定義されたその部分式(IA)又は(IB)に記載の1つ又は複数のペプチドと、
少なくとも1つの核酸分子、
好ましくは、上記で定義された式(II):G
lX
mG
n、式(III):C
lX
mC
n、式(IV):(N
uG
lX
mG
nN
v)
a又は式(V):(N
uC
lX
mC
nN
v)
aに記載の核酸配列を含む、好ましくはそれからなる核酸分子、例えば、配列番号15〜108及び122のいずれか1つに記載の核酸配列又は配列番号15〜108及び122のいずれか1つと少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、例えば、配列番号105若しくは122に記載の核酸配列又は配列番号105若しくは122と少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列に記載の核酸配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、
又は抗原をコードする核酸分子、より好ましくは、少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原と同じ抗原である抗原をコードする核酸分子と
を含み、
タンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかが、
感染症と関連する病原体に由来する抗原、
アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連する抗原、
自己免疫疾患と関連する抗原、
がん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原、
好ましくは、感染症と関連する病原体に由来する抗原、
より好ましくは、狂犬病ウイルス、B型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス(hPV)、炭疽菌、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、インフルエンザウイルス及び結核菌から選択される病原体に由来する抗原、
更により好ましくは、狂犬病ウイルスに由来する抗原、最も好ましくは、核タンパク質(N)、ホスホタンパク質(P)、基質タンパク質(M)、糖タンパク質(G)、及びウイルスRNAポリメラーゼ(L)から選択される狂犬病ウイルスに由来する抗原
から選択され、
好ましくは、タンパク質若しくはペプチド抗原並びに/又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかがポリマー担体カーゴ複合体中に含まれない、前記医薬組成物に関する。
【0299】
更に好ましい実施形態においては、本発明は、
ポリマー担体カーゴ複合体と、
少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと
を含む医薬組成物であって、ポリマー担体カーゴ複合体が、
ポリマー担体、
好ましくは、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体、
より好ましくは、上記で定義された式(I):(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
xに記載の、最も好ましくは、上記で定義されたその部分式(IA)又は(IB)に記載の1つ又は複数のペプチド、例えば、配列番号15〜108及び122のいずれか1つに記載の核酸配列又は配列番号15〜108及び122のいずれか1つと少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、例えば、配列番号105若しくは122に記載の核酸配列又は配列番号105若しくは122と少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列に記載の核酸配列を含むか、又はそれからなる核酸分子と、
少なくとも1つの核酸分子、
好ましくは、上記で定義された式(II):G
lX
mG
n、式(III):C
lX
mC
n、式(IV):(N
uG
lX
mG
nN
v)
a又は式(V):(N
uC
lX
mC
nN
v)
aに記載の核酸配列を含む、好ましくはそれからなる核酸分子、
又は抗原をコードする核酸分子、より好ましくは、少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原と同じ抗原である抗原をコードする核酸分子と
を含み、
タンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかが、
感染症と関連する病原体に由来する抗原、
アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連する抗原、
自己免疫疾患と関連する抗原、
がん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原、
好ましくは、感染症と関連する病原体に由来する抗原、
より好ましくは、狂犬病ウイルス、B型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス(hPV)、炭疽菌、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、インフルエンザウイルス及び結核菌から選択される病原体に由来する抗原、
更により好ましくは、B型肝炎ウイルスに由来する抗原、最も好ましくは、B型肝炎表面抗原(HBsAg)、B型肝炎コア抗原(HBcAg)、B型肝炎ウイルスDNAポリメラーゼ、HBxタンパク質、preS2ミドル表面タンパク質、ラージSタンパク質、ウイルスタンパク質VP1、ウイルスタンパク質VP2、ウイルスタンパク質VP3、及びウイルスタンパク質VP4から選択されるB型肝炎ウイルスに由来する抗原
から選択され、
好ましくは、タンパク質若しくはペプチド抗原並びに/又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかがポリマー担体カーゴ複合体中に含まれない、前記医薬組成物に関する。
【0300】
更に好ましい実施形態においては、本発明は、
ポリマー担体カーゴ複合体と、
少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと
を含む医薬組成物であって、ポリマー担体カーゴ複合体が、
ポリマー担体、
好ましくは、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体、
より好ましくは、上記で定義された式(I):(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
xに記載の、最も好ましくは、上記で定義されたその部分式(IA)又は(IB)に記載の1つ又は複数のペプチドと、
少なくとも1つの核酸分子、
好ましくは、上記で定義された式(II):G
lX
mG
n、式(III):C
lX
mC
n、式(IV):(N
uG
lX
mG
nN
v)
a又は式(V):(N
uC
lX
mC
nN
v)
aに記載の核酸配列を含む、好ましくはそれからなる核酸分子、例えば、配列番号15〜108及び122のいずれか1つに記載の核酸配列又は配列番号15〜108及び122のいずれか1つと少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、例えば、配列番号105若しくは122に記載の核酸配列又は配列番号105若しくは122と少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列に記載の核酸配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、
又は抗原をコードする核酸分子、より好ましくは、少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原と同じ抗原である抗原をコードする核酸分子と
を含み、
タンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかが、
感染症と関連する病原体に由来する抗原、
アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連する抗原、
自己免疫疾患と関連する抗原、
がん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原、
好ましくは、感染症と関連する病原体に由来する抗原、
より好ましくは、狂犬病ウイルス、B型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス(hPV)、炭疽菌、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、インフルエンザウイルス及び結核菌から選択される病原体に由来する抗原、
更により好ましくは、インフルエンザウイルスに由来する抗原、最も好ましくは、インフルエンザウイルスのヘマグルチニン(HA)、ノイラミニダーゼ(NA)、核タンパク質(NP)、M1タンパク質、M2タンパク質、NS1タンパク質、NS2タンパク質(NEPタンパク質:核輸送タンパク質)、PAタンパク質、PB1タンパク質(ポリメラーゼ塩基性1タンパク質)、PB1−F2タンパク質及びPB2タンパク質から選択されるインフルエンザウイルスに由来する抗原
から選択され、
好ましくは、タンパク質若しくはペプチド抗原並びに/又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかがポリマー担体カーゴ複合体中に含まれない、前記医薬組成物に関する。
【0301】
更に好ましい実施形態においては、本発明は、
ポリマー担体カーゴ複合体と、
少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと
を含む医薬組成物であって、ポリマー担体カーゴ複合体が、
ポリマー担体、
好ましくは、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体、
より好ましくは、上記で定義された式(I):(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
xに記載の、最も好ましくは、上記で定義されたその部分式(IA)又は(IB)に記載の1つ又は複数のペプチドと、
少なくとも1つの核酸分子、
好ましくは、上記で定義された式(II):G
lX
mG
n、式(III):C
lX
mC
n、式(IV):(N
uG
lX
mG
nN
v)
a又は式(V):(N
uC
lX
mC
nN
v)
aに記載の核酸配列を含む、好ましくはそれからなる核酸分子、例えば、配列番号15〜108及び122のいずれか1つに記載の核酸配列又は配列番号15〜108及び122のいずれか1つと少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、例えば、配列番号105若しくは122に記載の核酸配列又は配列番号105若しくは122と少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列に記載の核酸配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、
又は抗原をコードする核酸分子、より好ましくは、少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原と同じ抗原である抗原をコードする核酸分子と
を含み、
タンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかが、
感染症と関連する病原体に由来する抗原、
アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連する抗原、
自己免疫疾患と関連する抗原、
がん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原、
好ましくは、感染症と関連する病原体に由来する抗原、
より好ましくは、狂犬病ウイルス、B型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス(hPV)、炭疽菌、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、インフルエンザウイルス及び結核菌から選択される病原体に由来する抗原、
より好ましくは、ヒトパピローマウイルス(hPV)に由来する抗原
、更により好ましくは、E1タンパク質、E2タンパク質、E3タンパク質、E4タンパク質、E5タンパク質、E6タンパク質、E7タンパク質、E8タンパク質、L1タンパク質、及びL2タンパク質から選択されるヒトパピローマウイルス(hPV)に由来する抗原
から選択され、
好ましくは、タンパク質若しくはペプチド抗原並びに/又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかがポリマー担体カーゴ複合体中に含まれない、前記医薬組成物に関する。
【0302】
更に好ましい実施形態においては、本発明は、
ポリマー担体カーゴ複合体と、
少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと
を含む医薬組成物であって、ポリマー担体カーゴ複合体が、
ポリマー担体、
好ましくは、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体、
より好ましくは、上記で定義された式(I):(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
xに記載の、最も好ましくは、上記で定義されたその部分式(IA)又は(IB)に記載の1つ又は複数のペプチドと、
少なくとも1つの核酸分子、
好ましくは、上記で定義された式(II):G
lX
mG
n、式(III):C
lX
mC
n、式(IV):(N
uG
lX
mG
nN
v)
a又は式(V):(N
uC
lX
mC
nN
v)
aに記載の核酸配列を含む、好ましくはそれからなる核酸分子、例えば、配列番号15〜108及び122のいずれか1つに記載の核酸配列又は配列番号15〜108及び122のいずれか1つと少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、例えば、配列番号105若しくは122に記載の核酸配列又は配列番号105若しくは122と少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列に記載の核酸配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、
又は抗原をコードする核酸分子、より好ましくは、少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原と同じ抗原である抗原をコードする核酸分子と
を含み、
タンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかが、
感染症と関連する病原体に由来する抗原、
アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連する抗原、
自己免疫疾患と関連する抗原、
がん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原、
好ましくは、感染症と関連する病原体に由来する抗原、
より好ましくは、狂犬病ウイルス、B型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス(hPV)、炭疽菌、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、インフルエンザウイルス及び結核菌から選択される病原体に由来する抗原、
より好ましくは、炭疽菌に由来する抗原、更により好ましくは、防御抗原(PA)、浮腫因子(EF)、致死因子(LF)、及びS層相同性タンパク質(SLH)から選択される炭疽菌に由来する抗原
から選択され、
好ましくは、タンパク質若しくはペプチド抗原並びに/又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかがポリマー担体カーゴ複合体中に含まれない、前記医薬組成物に関する。
【0303】
更に好ましい実施形態においては、本発明は、
ポリマー担体カーゴ複合体と、
少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと
を含む医薬組成物であって、ポリマー担体カーゴ複合体が、
ポリマー担体、
好ましくは、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体、
より好ましくは、上記で定義された式(I):(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
xに記載の、最も好ましくは、上記で定義されたその部分式(IA)又は(IB)に記載の1つ又は複数のペプチドと、
少なくとも1つの核酸分子、
好ましくは、上記で定義された式(II):G
lX
mG
n、式(III):C
lX
mC
n、式(IV):(N
uG
lX
mG
nN
v)
a又は式(V):(N
uC
lX
mC
nN
v)
aに記載の核酸配列を含む、好ましくはそれからなる核酸分子、例えば、配列番号15〜108及び122のいずれか1つに記載の核酸配列又は配列番号15〜108及び122のいずれか1つと少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、例えば、配列番号105若しくは122に記載の核酸配列又は配列番号105若しくは122と少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列に記載の核酸配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、
又は抗原をコードする核酸分子、より好ましくは、少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原と同じ抗原である抗原をコードする核酸分子と
を含み、
タンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかが、
感染症と関連する病原体に由来する抗原、
アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連する抗原、
自己免疫疾患と関連する抗原、
がん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原、
好ましくは、感染症と関連する病原体に由来する抗原、
より好ましくは、狂犬病ウイルス、B型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス(hPV)、炭疽菌、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、インフルエンザウイルス及び結核菌から選択される病原体に由来する抗原、
最も好ましくは、融合(F)タンパク質、ヌクレオカプシド(N)タンパク質、ホスホタンパク質(P)、基質(M)タンパク質、糖タンパク質(G)、ラージタンパク質(L;RNAポリメラーゼ)、非構造タンパク質1(NS1)、非構造タンパク質2(NS2)、低分子疎水性(SH)タンパク質、伸長因子M2−1、及び転写調節タンパク質M2−2から選択される呼吸器合胞体ウイルス(RSV)に由来する抗原
から選択され、
好ましくは、タンパク質若しくはペプチド抗原並びに/又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかがポリマー担体カーゴ複合体中に含まれない、前記医薬組成物に関する。
【0304】
更に好ましい実施形態においては、本発明は、
ポリマー担体カーゴ複合体と、
少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと
を含む医薬組成物であって、ポリマー担体カーゴ複合体が、
ポリマー担体、
好ましくは、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体、
より好ましくは、上記で定義された式(I):(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
xに記載の、最も好ましくは、上記で定義されたその部分式(IA)又は(IB)に記載の1つ又は複数のペプチドと、
少なくとも1つの核酸分子、
好ましくは、上記で定義された式(II):G
lX
mG
n、式(III):C
lX
mC
n、式(IV):(N
uG
lX
mG
nN
v)
a又は式(V):(N
uC
lX
mC
nN
v)
aに記載の核酸配列を含む、好ましくはそれからなる核酸分子、例えば、配列番号15〜108及び122のいずれか1つに記載の核酸配列又は配列番号15〜108及び122のいずれか1つと少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、例えば、配列番号105若しくは122に記載の核酸配列又は配列番号105若しくは122と少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列に記載の核酸配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、
又は抗原をコードする核酸分子、より好ましくは、少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原と同じ抗原である抗原をコードする核酸分子と
を含み、
タンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかが、
感染症と関連する病原体に由来する抗原、
アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連する抗原、
自己免疫疾患と関連する抗原、
がん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原、
好ましくは、感染症と関連する病原体に由来する抗原、
より好ましくは、狂犬病ウイルス、B型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス(hPV)、炭疽菌、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、インフルエンザウイルス及び結核菌から選択される病原体に由来する抗原、
更により好ましくは、単純ヘルペスウイルス(HSV)に由来する抗原、
最も好ましくは、糖タンパク質L(UL1)、ウラシル−DNAグリコシラーゼUL2、UL3タンパク質、UL4タンパク質、DNA複製タンパク質UL5、ポータルタンパク質UL6、ビリオン成熟タンパク質UL7、DNAヘリカーゼUL8、複製起点結合タンパク質UL9、糖タンパク質M(UL10)、UL11タンパク質、アルカリエキソヌクレアーゼUL12、セリン−トレオニンタンパク質キナーゼUL13、外被タンパク質UL14、ターミナーゼ(UL15)、外被タンパク質UL16、UL17タンパク質、カプシドタンパク質VP23(UL18)、主要カプシドタンパク質VP5(UL19)、膜タンパク質UL20、外被タンパク質UL21、糖タンパク質H(UL22)、チミジンキナーゼUL23、UL24タンパク質、UL25タンパク質、カプシドタンパク質P40(UL26、VP24、VP22A)、糖タンパク質B(UL27)、ICP18.5タンパク質(UL28)、主要DNA結合タンパク質ICP8(UL29)、DNAポリメラーゼUL30、核基質タンパク質UL31、エンベロープ糖タンパク質UL32、UL33タンパク質、内部核膜タンパク質UL34、カプシドタンパク質VP26(UL35)、ラージ外被タンパク質UL36、カプシドアセンブリタンパク質UL37、VP19Cタンパク質(UL38)、リボヌクレオチドリダクターゼ(ラージサブユニット)UL39、リボヌクレオチドリダクターゼ(スモールサブユニット)UL40、外被タンパク質/ビリオン宿主シャットオフVHSタンパク質(UL41)、DNAポリメラーゼプロセッシビティ因子UL42、膜タンパク質UL43、糖タンパク質C(UL44)、膜タンパク質UL45、外被タンパク質VP11/12(UL46)、外被タンパク質VP13/14(UL47)、ビリオン成熟タンパク質VP16(UL48、アルファ−TIF)、エンベロープタンパク質UL49、dUTPジホスファターゼUL50、外被タンパク質UL51、DNAヘリカーゼ/プライマーゼ複合タンパク質UL52、糖タンパク質K(UL53)、転写調節タンパク質IE63(ICP27、UL54)、UL55タンパク質、UL56タンパク質、ウイルス複製タンパク質ICP22(IE68、US1)、US2タンパク質、セリン/トレオニン−タンパク質キナーゼUS3、糖タンパク質G(US4)、糖タンパク質J(US5)、糖タンパク質D(US6)、糖タンパク質I(US7)、糖タンパク質E(US8)、外被タンパク質US9、カプシド/外被タンパク質US10、Vmw21タンパク質(US11)、ICP47タンパク質(IE12、US12)、主要転写活性化因子ICP4(IE175、RS1)、E3ユビキチンリガーゼICP0(IE110)、潜伏関連タンパク質1(LRP1)、潜伏関連タンパク質2(LRP2)、ニューロビルレンス因子RL1(ICP34.5)、及び潜伏関連転写物(LAT)から選択される単純ヘルペスウイルス(HSV)に由来する抗原
から選択され、
好ましくは、タンパク質若しくはペプチド抗原並びに/又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかがポリマー担体カーゴ複合体中に含まれない、前記医薬組成物に関する。
【0305】
更に好ましい実施形態においては、本発明は、
ポリマー担体カーゴ複合体と、
少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと
を含む医薬組成物であって、ポリマー担体カーゴ複合体が、
ポリマー担体、
好ましくは、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体、
より好ましくは、上記で定義された式(I):(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
xに記載の、最も好ましくは、上記で定義されたその部分式(IA)又は(IB)に記載の1つ又は複数のペプチドと、
少なくとも1つの核酸分子、
好ましくは、上記で定義された式(II):G
lX
mG
n、式(III):C
lX
mC
n、式(IV):(N
uG
lX
mG
nN
v)
a又は式(V):(N
uC
lX
mC
nN
v)
aに記載の核酸配列を含む、好ましくはそれからなる核酸分子、例えば、配列番号15〜108及び122のいずれか1つに記載の核酸配列又は配列番号15〜108及び122のいずれか1つと少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、例えば、配列番号105若しくは122に記載の核酸配列又は配列番号105若しくは122と少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列に記載の核酸配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、
又は抗原をコードする核酸分子、より好ましくは、少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原と同じ抗原である抗原をコードする核酸分子と
を含み、
タンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかが、
感染症と関連する病原体に由来する抗原、
アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連する抗原、
自己免疫疾患と関連する抗原、
がん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原、
好ましくは、感染症と関連する病原体に由来する抗原、
より好ましくは、狂犬病ウイルス、B型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス(hPV)、炭疽菌、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、インフルエンザウイルス及び結核菌から選択される病原体に由来する抗原、
より好ましくは、結核菌に由来する抗原、
最も好ましくは、ESAT−6タンパク質、ESX−1タンパク質、CFP10タンパク質、TB10.4タンパク質、MPT63タンパク質、MPT64タンパク質、MPT83タンパク質、MTB12タンパク質、MTB8タンパク質、AG85Aタンパク質、AG85Bタンパク質、Rpf様タンパク質、KATGタンパク質、PPE18タンパク質、MTB32タンパク質、MTB39タンパク質、クリスタリン、HSP65タンパク質、PST−Sタンパク質、及びHBHAタンパク質、10kDa濾過物抗原EsxB、セリンプロテアーゼPepA、フィブロネクチン結合タンパク質D FbpD、分泌タンパク質MPT51、ペリプラズムリン酸結合リポタンパク質PSTS1(PBP−1)、ペリプラズムリン酸結合リポタンパク質PSTS3(PBP−3、Phos−1)、PPEファミリータンパク質PPE14、PPEファミリータンパク質PPE68、タンパク質MTB72F、分子シャペロンDnaK、細胞表面リポタンパク質MPT83、リポタンパク質P23、リン酸輸送系パーミアーゼタンパク質PstA、14kDa抗原、フィブロネクチン結合タンパク質C FbpC1、アラニンデヒドロゲナーゼTB43、及びグルタミンシンテターゼ1から選択される結核菌に由来する抗原
から選択され、
好ましくは、タンパク質若しくはペプチド抗原並びに/又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかがポリマー担体カーゴ複合体中に含まれない、前記医薬組成物に関する。
【0306】
更に好ましい実施形態においては、本発明は、
ポリマー担体カーゴ複合体と、
少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと
を含む医薬組成物であって、ポリマー担体カーゴ複合体が、
ポリマー担体、
好ましくは、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体、
より好ましくは、上記で定義された式(I):(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
xに記載の、最も好ましくは、上記で定義されたその部分式(IA)又は(IB)に記載の1つ又は複数のペプチドと、
少なくとも1つの核酸分子、
好ましくは、上記で定義された式(II):G
lX
mG
n、式(III):C
lX
mC
n、式(IV):(N
uG
lX
mG
nN
v)
a又は式(V):(N
uC
lX
mC
nN
v)
aに記載の核酸配列を含む、好ましくはそれからなる核酸分子、例えば、配列番号15〜108及び122のいずれか1つに記載の核酸配列又は配列番号15〜108及び122のいずれか1つと少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、例えば、配列番号105若しくは122に記載の核酸配列又は配列番号105若しくは122と少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列に記載の核酸配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、
又は抗原をコードする核酸分子、より好ましくは、少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原と同じ抗原である抗原をコードする核酸分子と
を含み、
タンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかが、
感染症と関連する病原体に由来する抗原、
アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連する抗原、
自己免疫疾患と関連する抗原、
がん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原、
好ましくは、アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連し、草の花粉、樹木の花粉、花の花粉、薬草の花粉、イエダニ、カビ、動物、食品、及び昆虫毒、好ましくは、樹木の花粉、花の花粉、薬草の花粉、イエダニ、食品、及び昆虫毒、最も好ましくは、上記に列挙されたアレルゲンからなる一覧から選択される供給源に由来するタンパク質又はペプチド抗原
から選択され、
好ましくは、タンパク質若しくはペプチド抗原並びに/又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかがポリマー担体カーゴ複合体中に含まれない、前記医薬組成物に関する。
【0307】
更に好ましい実施形態においては、本発明は、
ポリマー担体カーゴ複合体と、
少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと
を含む医薬組成物であって、ポリマー担体カーゴ複合体が、
ポリマー担体、
好ましくは、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体、
より好ましくは、上記で定義された式(I):(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
xに記載の、最も好ましくは、上記で定義されたその部分式(IA)又は(IB)に記載の1つ又は複数のペプチドと、
少なくとも1つの核酸分子、
好ましくは、上記で定義された式(II):G
lX
mG
n、式(III):C
lX
mC
n、式(IV):(N
uG
lX
mG
nN
v)
a又は式(V):(N
uC
lX
mC
nN
v)
aに記載の核酸配列を含む、好ましくはそれからなる核酸分子、例えば、配列番号15〜108及び122のいずれか1つに記載の核酸配列又は配列番号15〜108及び122のいずれか1つと少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、例えば、配列番号105若しくは122に記載の核酸配列又は配列番号105若しくは122と少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列に記載の核酸配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、
又は抗原をコードする核酸分子、より好ましくは、少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原と同じ抗原である抗原をコードする核酸分子と
を含み、
タンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかが、
感染症と関連する病原体に由来する抗原、
アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連する抗原、
自己免疫疾患と関連する抗原、
がん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原、
好ましくは、自己免疫疾患と関連する抗原、より好ましくは、多発性硬化症(MS);糖尿病I型;自己免疫性ブドウ膜炎;重症筋無力症;リウマチ熱;関節炎;シェーグレン症候群;紅斑性狼瘡;アテローム性動脈硬化症;特発性拡張型心筋症(DCM);筋炎又は強皮症と関連する抗原、
更により好ましくは、ミエリン塩基性タンパク質(MBP)、プロテオリピドタンパク質(PLP)、及びミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク質(MOG)、CD44、プレプロインスリン、プロインスリン、インスリン、グルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD65)、チロシンホスファターゼ様インスリノーマ抗原2(IA2)、亜鉛輸送因子(ZnT8)、及び熱ショックタンパク質60(HSP60)、光受容体間レチノイド結合タンパク質(IRBP)、アセチルコリン受容体AchR、及びインスリン様増殖因子−1受容体(IGF−1R)、ベータ溶血連鎖球菌に由来するMタンパク質(偽自己抗原)、マクロファージ移動阻害因子、Ro/La RNP複合体、アルファ−及びベータ−フォドリン、島細胞自己抗原、ポリ(ADP)リボースポリメラーゼ(PARP)、NuMA、NOR−90、Ro60自己抗原、及びp27抗原、Ro60自己抗原、低密度リポタンパク質、U−1小核リボ核タンパク質複合体(B/B’、D1、D2、D3、E、F、G)のSm抗原、及びRNPリボ核タンパク質、oxLDL、ベータ(2)GPI、HSP60/65、及びoxLDL/ベータ(2)GPI、心臓ベータ(1)アドレナリン受容体、ヒスチジル−tRNA合成酵素(HisRS)、トポイソメラーゼI、IL−17;又は熱ショックタンパク質を含む群から選択される抗原から選択され、
好ましくは、タンパク質若しくはペプチド抗原並びに/又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかがポリマー担体カーゴ複合体中に含まれない、前記医薬組成物に関する。
【0308】
抗原が自己免疫疾患と関連する場合、それは、抗原が免疫グロブリンイディオタイプ又はリンパ系細胞、好ましくは、B細胞若しくはT細胞のT細胞受容体イディオタイプである場合に更に好ましい。そのようなリンパ系細胞、例えば、B細胞又はT細胞は、それらが身体の自己エピトープを認識し、戦うように間違ってプログラムされた場合、例えば、膵臓β細胞などの体細胞の破壊の原因となり得る。この文脈において、免疫グロブリンイディオタイプは、特定の型のB細胞により発現される免疫グロブリンの可変領域の特定の分子形状を有するペプチド又はタンパク質であると理解することができる。そのようなイディオタイプを、この特定の型のB細胞に対する、例えば、悪性B細胞に対する免疫応答を惹起させるための抗原として用いることができる。T細胞受容体イディオタイプは、特定の型のT細胞により発現されるT細胞受容体の可変領域の特定の分子形状を有するペプチド又はタンパク質であると理解することができる。そのようなイディオタイプを、この特定の型のT細胞に対する、例えば、悪性T細胞に対する免疫応答を惹起させるための抗原として用いることができる。本発明の医薬組成物を、例えば、そのような誤プログラミングされたリンパ系細胞に対するワクチン接種のために用いることができる。例えば、糖尿病、クローン病、多発性硬化症などの自己免疫疾患に罹患する患者の処置を、自身の身体を攻撃する機能不全のリンパ系細胞の破壊、次いで、本発明の医薬組成物を用いるワクチン接種により行うことができる。
【0309】
更に好ましい実施形態においては、本発明は、
ポリマー担体カーゴ複合体と、
少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかと
を含む医薬組成物であって、ポリマー担体カーゴ複合体が、
ポリマー担体、
好ましくは、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されることが好ましい、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分を含むポリマー担体、
より好ましくは、上記で定義された式(I):(Arg)
l;(Lys)
m;(His)
n;(Orn)
o;(Xaa)
xに記載の、最も好ましくは、上記で定義されたその部分式(IA)又は(IB)に記載の1つ又は複数のペプチドと、
少なくとも1つの核酸分子、
好ましくは、上記で定義された式(II):G
lX
mG
n、式(III):C
lX
mC
n、式(IV):(N
uG
lX
mG
nN
v)
a又は式(V):(N
uC
lX
mC
nN
v)
aに記載の核酸配列を含む、好ましくはそれからなる核酸分子、例えば、配列番号15〜108及び122のいずれか1つに記載の核酸配列又は配列番号15〜108及び122のいずれか1つと少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、例えば、配列番号105若しくは122に記載の核酸配列又は配列番号105若しくは122と少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である配列に記載の核酸配列を含むか、又はそれからなる核酸分子、
又は抗原をコードする核酸分子、より好ましくは、少なくとも1つのタンパク質若しくはペプチド抗原と同じ抗原である抗原をコードする核酸分子と
を含み、
タンパク質若しくはペプチド抗原、
又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかが、
感染症と関連する病原体に由来する抗原、
アレルギー若しくはアレルギー疾患と関連する抗原、
自己免疫疾患と関連する抗原、
がん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原、
好ましくは、がん若しくは腫瘍疾患と関連する抗原、
より好ましくは、p53、CA125、EGFR、Her2/neu、hTERT、PAP、MAGE−A1、MAGE−A3、メソテリン、MUC−1、NY−ESO−1、GP100、MART−1、チロシナーゼ、PSA、PSCA、PSMA、VEGF、VEGFR1、VEGFR2、Ras、CEA及びWT1から選択される抗原
から選択され、
好ましくは、タンパク質若しくはペプチド抗原並びに/又は前記タンパク質若しくはペプチド抗原の断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかがポリマー担体カーゴ複合体中に含まれない、前記医薬組成物に関する。
【0310】
これらの実施形態のそれぞれにおいて、ポリマー担体カーゴ複合体は、好ましくはアジュバントとしての使用のためのものであり、より好ましくは、少なくとも1つの核酸分子は本明細書に定義される免疫賦活性核酸であり、更により好ましくは、少なくとも1つの核酸分子はRNAであり、最も好ましくは、免疫賦活性RNA(isRNA)である。本発明の文脈における特に好ましい核酸カーゴは、配列番号105若しくは122に記載の核酸配列又は配列番号105若しくは122と少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%同一である核酸配列を含むか、又はそれからなる核酸分子である。
【0311】
更に、これらの実施形態のそれぞれにおいて、ポリマー担体カーゴ複合体は、ポリマー担体のカチオン性成分と、前記ポリマー担体カーゴ複合体中に含まれる核酸分子カーゴとが、0.1〜20の範囲、又は0.1〜5の範囲、又は0.1〜1の範囲、又は0.5〜0.9の範囲のN/P比で提供される、ポリマー担体カーゴ複合体であってもよい。
【0312】
いくつかの実施形態においては、ポリマー担体カーゴ複合体が、ポリマー担体、好ましくは、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されるポリマー担体と、少なくとも1つの核酸分子とを含む場合、医薬組成物は担体としてのジスルフィド架橋されたカチオン性ペプチドCR
12Cによって形成されるポリマー担体カーゴ複合体と、タンパク質ワクチンオボアルブミン(OVAタンパク質)に対する核酸カーゴとしてのisRNA722A(配列番号105)又はisRNA722B(配列番号122)とを含む組成物ではないのが好ましい。
【0313】
いくつかの実施形態においては、ポリマー担体カーゴ複合体が、ポリマー担体、好ましくは、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されるポリマー担体と、少なくとも1つの核酸分子とを含む場合、医薬組成物は担体としてのジスルフィド架橋されたカチオン性ペプチドCR
12Cによって形成されるポリマー担体カーゴ複合体と、オボアルブミン特異的ペプチドワクチンSIINFEKLに対する核酸カーゴとしてのisRNA722A(配列番号105)又はisRNA722B(配列番号122)とを含む組成物ではないのが好ましい。
【0314】
したがって、いくつかの実施形態においては、医薬組成物は、担体としてのジスルフィド架橋されたカチオン性ペプチドCR
12C(配列番号6)によって形成されるポリマー担体カーゴ複合体と、核酸カーゴとしてのisRNA722A(配列番号105)又はisRNA722B(配列番号122)と、オボアルブミンである抗原(OVAタンパク質)(配列番号117)とを含む組成物ではないのが好ましい。
【0315】
いくつかの実施形態においては、医薬組成物が、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されるポリマー担体と、少なくとも1つの核酸分子とを含むポリマー担体カーゴ複合体を含む場合、少なくとも1つの抗原はがん又は腫瘍疾患、特に、リンパ腫又はリンパ腫関連疾患と関連する抗原ではなく、前記抗原はリンパ系血液細胞の免疫グロブリンイディオタイプ又はリンパ系血液細胞のT細胞受容体イディオタイプ又はそのような免疫グロブリンイディオタイプ若しくはT細胞受容体イディオタイプの断片、変異体、及び誘導体の少なくともいずれかであるのが更に好ましい。
【0316】
この文脈において、免疫グロブリンイディオタイプは、特定の型のB細胞により発現される免疫グロブリンの可変領域の特定の分子形状を有するペプチド又はタンパク質であると理解することができる。そのようなイディオタイプを、この特定の型のB細胞に対する、例えば、悪性B細胞に対する免疫応答を惹起させるための抗原として用いることができる。T細胞受容体イディオタイプは、特定の型のT細胞により発現されるT細胞受容体の可変領域の特定の分子形状を有するペプチド又はタンパク質であると理解することができる。そのようなイディオタイプを、この特定の型のT細胞に対する、例えば、悪性T細胞に対する免疫応答を惹起させるための抗原として用いることができる。
【0317】
いくつかの実施形態においては、医薬組成物が、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されるポリマー担体と、少なくとも1つの核酸分子とを含むポリマー担体カーゴ複合体を含む場合、がん又は腫瘍疾患と関連する少なくとも1つの抗原はリンパ腫、好ましくはB細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫又は非ホジキンリンパ腫と関連する抗原ではないのが好ましい。
【0318】
いくつかの実施形態においては、医薬組成物が、ジスルフィド架橋されたカチオン性成分によって形成されるポリマー担体と、少なくとも1つの核酸分子とを含むポリマー担体カーゴ複合体を含む場合、がん又は腫瘍疾患と関連する少なくとも1つの抗原は悪性細胞、好ましくは悪性B細胞又は悪性T細胞から誘導される抗原ではないのが好ましい。
【0319】
いくつかの更なる実施形態においては、医薬組成物は、成分A)及びB)以外の更なる成分、好ましくは、他のmRNA成分(成分A)により含まれるもの以外)を含まなくてもよいのが好ましく、好ましくは、医薬組成物はmRNAを全く含まなくてもよい。
【0320】
いくつかの更なる実施形態においては、医薬組成物がmRNA(成分Aの核酸以外)を含む場合、mRNAはB)に記載のペプチド又は抗原をコードするmRNAでなくてもよいのが好ましく、更に好ましくは、mRNAはオボアルブミン、PSMA、ルシフェラーゼ又はSTEAPをコードするmRNAでなくてもよい。
【0321】
いくつかの更なる実施形態においては、医薬組成物がmRNA(成分Aの核酸以外)、特に、B)に記載のペプチド若しくは抗原をコードするmRNA、及び/又はオボアルブミン、PSMA、ルシフェラーゼ若しくはSTEAPをコードするmRNAを含む場合、mRNAは、好ましくは2:1又は4:1又は2:1〜4:1の比でプロタミンと複合体化しなくてもよいのが好ましい。
【0322】
いくつかの更なる実施形態においては、特許請求される医薬組成物は、膵臓がん又は非小細胞肺がんの処置のために用いなくてもよいのが好ましい。
【0323】
いくつかの更なる実施形態においては、医薬組成物がmRNA(成分Aの核酸以外)を含む場合、mRNAは遊離mRNAでなくてもよいのが好ましい。
【0324】
いくつかの更なる実施形態においては、医薬組成物がmRNA(成分Aの核酸以外)を含む場合、mRNAはプロタミンと複合体化しなくてもよいのが好ましい。
【0325】
いくつかの更なる実施形態においては、医薬組成物が遊離mRNAを含む場合、mRNAは治療的に活性なタンパク質をコードしなくてもよく、抗体をコードしなくてもよく、抗原をコードしなくてもよいのが好ましい。
【0326】
いくつかの更なる実施形態においては、本発明の医薬組成物の成分A)に関して、a)はプロタミンでなくてもよいのが好ましい。
【0327】
いくつかの更なる実施形態においては、本発明の医薬組成物の成分A)に関して、担体タンパク質はプロタミンでなくてもよいのが好ましい。
【0328】
いくつかの更なる実施形態においては、成分A)のa)がプロタミンである場合、a)は、成分A)のb)に関して、1:2又は1:4又は1:2〜1:4の比で存在しないのが好ましい。
【0329】
いくつかの更なる実施形態においては、成分A)の担体タンパク質がプロタミンである場合、担体タンパク質は、成分A)の核酸に関して、1:2又は1:4の比で存在しないのが好ましい。
【0330】
いくつかの更なる実施形態においては、成分A)に関して、核酸はmRNAではないのが好ましい。
【0331】
いくつかの更なる実施形態においては、成分A)の核酸がmRNAである場合、mRNAはオボアルブミン、PSMA、ルシフェラーゼ又はSTEAPをコードしないのが好ましい。
【0332】
いくつかの更なる実施形態においては、核酸、すなわち、成分A)のb)がmRNAである場合、mRNAは遊離mRNAではないが、a)の担体タンパク質とだけ複合体化しないのが好ましい。
【0333】
いくつかの更なる実施形態においては、成分(B)はオボアルブミン又はオボアルブミンの断片ではない。好ましくは、本発明による医薬組成物、キット、又は医薬パッケージは、オボアルブミン若しくはオボアルブミンの断片又はオボアルブミンをコードするか、若しくはオボアルブミンの断片をコードする核酸配列を含まない。