(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0017】
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成を、必要に応じてマイク44aおよびマイク44bのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、マイク44aおよびマイク44bを特に区別する必要が無い場合には、単にマイク44と称する。
【0018】
また、以下に示す項目順序に従って当該「発明を実施するための形態」を説明する。
1.情報処理システムの基本構成
2.実施形態の詳細な説明
2−1.構成
2−2.動作
2−3.効果
3.変形例
【0019】
<1.情報処理システムの基本構成>
本発明は、一例として「2.実施形態の詳細な説明」において詳細に説明するように、多様な形態で実施され得る。以下では、本実施形態による情報処理システムの基本構成について、
図1を参照して説明する。
【0020】
図1に示したように、本実施形態による情報処理システムは、窓口受付サーバ10、会話録音サーバ20、窓口業務支援端末30、受付番号表示装置40、受付番号発券機42、およびマイク44を含む。なお、本明細書では以後、本実施形態による情報処理システムが、金融機関の営業店2において適用される例を中心として説明する。但し、かかる例に限定されず、本実施形態による情報処理システムは、例えば行政機関、病院、または旅行代理店など幅広く適用可能である。なお、営業店2は、本発明における施設の一例である。
【0021】
[1−1.窓口受付サーバ10]
窓口受付サーバ10は、本発明における情報処理装置の一例である。窓口受付サーバ10は、後述する会話録音サーバ20に対して録音の開始または終了の制御を行うための装置である。また、窓口受付サーバ10は、営業店2に来店した顧客8を窓口4に呼び出すために用いられる受付番号の採番および記録を行うことも可能である。
【0022】
なお、窓口受付サーバ10は、例えば
図2に示すようなハードウェア構成を有する。
図2に示したように、窓口受付サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)150、ROM(Read Only Memory)152、RAM(Random Access Memory)154、内部バス156、入出力インターフェース158、HDD(Hard Disk Drive)160、およびネットワークインターフェース162を備える。
【0023】
CPU150は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って窓口受付サーバ10内の動作全般を制御する。また、CPU150は、窓口受付サーバ10において制御部100の機能を実現する。なお、CPU150は、マイクロプロセッサなどのプロセッサにより構成される。
【0024】
ROM152は、CPU150が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。また、RAM154は、CPU150の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。CPU150、ROM152、およびRAM154は、CPUバスなどから構成される内部バス156により相互に接続されている。
【0025】
入出力インターフェース158は、HDD160、およびネットワークインターフェース162を、内部バス156と接続する。例えばHDD160は、この入出力インターフェース158および内部バス156を介して、RAM154などとの間でデータをやり取りする。
【0026】
HDD160は、後述する記憶部122として機能する、データ格納用の装置である。このHDD160は、例えば、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置、および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含む。また、HDD160は、CPU150が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0027】
ネットワークインターフェース162は、例えばインターネットなどの通信網に接続するための通信デバイス等で構成された通信インターフェースである。このネットワークインターフェース162は、後述する通信部120として機能する。また、ネットワークインターフェース162は、無線LAN(Local Area Network)対応通信装置、LTE(Long Term Evolution)対応通信装置、または有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。
【0028】
[1−2.会話録音サーバ20]
会話録音サーバ20は、本発明における録音装置の一例である。会話録音サーバ20は、マイク44により集音された、顧客8および行員6の音声を録音するための装置である。ここで、行員6は、本発明における従業員の一例である。行員6は、窓口4において顧客8と対面して会話し、例えば取引の手続などを行う。営業店2に勤務する人物である。また、会話録音サーバ20は、
図2に示した窓口受付サーバ10と同様のハードウェア構成を有することが可能である。
【0029】
なお、顧客8や行員6の音声を録音する目的は、例えば、顧客8が退店した後において、顧客8が営業店2に対して「行員6から誤った説明を受けた」などの主張をし、トラブルが生じる恐れがあるので、営業店2のリスク対策として記録を残しておくため等である。
【0030】
[1−3.窓口業務支援端末30]
窓口業務支援端末30は、本発明における呼び出し端末の一例である。窓口業務支援端末30は、窓口4付近に設置され、行員6によって使用される情報処理端末である。窓口業務支援端末30は、例えば、表示画面を表示するためのディスプレイ、営業店2に設けられたLANに接続するためのネットワークインターフェース、および、マウスなどの、ユーザが入力を行うための入力装置などを有する。窓口業務支援端末30は、例えば、PC(Personal Computer)であってもよい。
【0031】
この窓口業務支援端末30は、行員6により、例えば窓口業務支援端末30が有する呼出ボタンの押下などの操作がされると、顧客8を窓口4に呼び出すための呼出要求を窓口受付サーバ10へ送信する。
【0032】
[1−4.受付番号表示装置40]
受付番号表示装置40は、窓口4に呼び出される顧客8の受付番号を表示するための装置である。この受付番号表示装置40は、例えば、液晶ディスプレイなどのディスプレイ、および営業店2に設けられたLANに接続するためのネットワークインターフェースなどを有する。
【0033】
[1−5.受付番号発券機42]
受付番号発券機42は、営業店2に来店した顧客8により受付要求の操作が行われた場合に、受付番号が印字された紙片を顧客8に対して発券するための装置である。例えば、受付番号発券機42は、受付番号発券機42に付属されている受付ボタンの押下などの、顧客8の受付要求操作を受け付けると、受け付けたデータを窓口受付サーバ10へ送信する。また、受付番号発券機42は、窓口受付サーバ10から受信される受付番号を紙片に印字し、そして印字された紙片を発券口(図示省略)から排出する。
【0034】
[1−6.マイク44]
マイク44は、音声を集音するための機器である。このマイク44は、窓口4に設置され、例えば顧客8および行員6の音声を集音するために用いられる。また、マイク44は、集音された音声信号を、例えばケーブルを介して窓口業務支援端末30へ送信する。
【0035】
なお、本実施形態による情報処理システムは、上述した構成に限定されない。例えば、
図1では、営業店2において窓口4および窓口業務支援端末30がそれぞれ一つだけ設置される例を記載しているが、かかる例に限定されず、それぞれ複数設置されてもよい。また、
図1では、窓口4においてマイク44が、2個(行員6側と顧客8側に1個ずつ)設置される例を記載しているが、かかる例に限定されず、窓口4において1個だけ設置されてもよい。
【0036】
上述した情報処理システムにおいて、本実施形態による窓口受付サーバ10は、顧客8を呼び出して顧客8の音声を録音する場面における録音漏れの発生を防止することができる。以下、このような本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0037】
<2.実施形態の詳細な説明>
[2−1.構成]
(2−1−1.窓口受付サーバ10)
図3は、本実施形態による窓口受付サーバ10の構成を示した機能ブロック図である。
図3に示したように、窓口受付サーバ10は、制御部100、通信部120、および記憶部122を有する。また、制御部100は、呼出要求取得部102、待ち人数取得部104、取引状態取得部106、および録音制御部108を有する。
【0038】
‐制御部100‐
制御部100は、窓口受付サーバ10に内蔵されるCPU150、RAM154などのハードウェアを用いて、窓口受付サーバ10の動作を全般的に制御する機能を有する。例えば、制御部100は、通信部120、および記憶部122の動作を制御する。
【0039】
‐呼出要求取得部102‐
呼出要求取得部102は、営業店2において受け付けられた顧客8を呼び出すための呼出要求を取得する。例えば、呼出要求取得部102は、呼出要求を窓口業務支援端末30から受信することにより取得する。
【0040】
‐待ち人数取得部104‐
待ち人数取得部104は、営業店2において受け付けられた顧客の待ち人数を取得する。例えば、待ち人数取得部104は、顧客の待ち人数を、後述する記憶部122に記憶された受付番号管理テーブル124を参照することにより取得する。
【0041】
‐取引状態取得部106‐
取引状態取得部106は、窓口4において行われている取引の状態を取得する。例えば、取引状態取得部106は、取引の状態を、後述する記憶部122に記憶された取引状態管理テーブル126を参照することにより取得する。
【0042】
‐録音制御部108‐
録音制御部108は、呼出要求の取得時において、待ち人数取得部104により取得された待ち人数、および取引状態取得部106により取得された取引状態に基づいて、会話録音サーバ20に対して、顧客6と行員8との会話の録音の開始または終了の制御を行う。
【0043】
より具体的には、録音制御部108は、呼出要求の取得時における待ち人数が一人以上である場合には、会話録音サーバ20に対して、次に呼び出される顧客8に対応する録音を開始させることが可能である。また、録音制御部108は、呼出要求の取得時における取引状態が取引中である場合には、会話録音サーバ20に対して、取引中の顧客8に対応する録音を終了させることが可能である。
【0044】
(A.制御例1)
ここで、
図4を参照して、上記の機能についてより詳細に説明する。
図4は、録音制御部108による録音の制御例を示した説明図である。
図4に示したように、例えば、呼出要求の取得時において待ち人数が1人以上であり、かつ取引状態が取引中である場合には、録音制御部108は、取引中の顧客8に対応する録音を終了させ、そして、窓口4に次に呼び出される顧客8に対応する録音を開始させる。
【0045】
(B.制御例2)
また、例えば営業店2の開店後に最初に顧客が来店した場合のように、呼出要求の取得時において待ち人数が1人以上であり、かつ取引状態が取引中ではない場合には、録音制御部108は、窓口4に次に呼び出される顧客8に対応する録音の開始をさせる。なお、この場合には、録音制御部108は、会話録音サーバ20に対して録音の終了に関する制御は行わない。
【0046】
(C.制御例3)
また、例えば営業店2に来店している顧客全員が窓口4に呼び出されている場合のように、呼出要求の取得時において待ち人数が0人であり、かつ取引状態が取引中である場合には、録音制御部108は、取引中の顧客8に対応する録音を終了させる。なお、この場合には、録音制御部108は、会話録音サーバ20に対して録音の開始に関する制御は行わない。
【0047】
これらの制御例1〜制御例3によれば、窓口受付サーバ10は、顧客の待ち状態と取引状態に基づいて上記の制御例1〜制御例3を自動的に切り替える。このため、窓口受付サーバ10は、窓口業務支援端末30からの呼出要求の取得時において、顧客8の音声の録音の開始または終了を適切に制御することができるので、録音漏れの発生を防止することができる。
【0048】
また、行員6は、窓口業務支援端末30において、顧客8の呼出操作を一回行うだけで、現在まで接客していた顧客8に対する録音を終了させたり、次に呼び出される顧客8に対する録音を開始させることができる。このため、録音を開始または終了させるための行員6の負荷は、とても小さい。
【0049】
‐通信部120‐
通信部120は、例えば営業店2に設置されたLANなどを介して、窓口受付サーバ10に接続される各種装置との間で情報を送受信する。例えば、通信部120は、窓口業務支援端末30から呼出要求を受信する。また、通信部120は、録音の開始または終了を指示するための制御情報を会話録音サーバ20に送信する。
【0050】
‐記憶部122‐
図3に示したように、記憶部122は、例えば、受付番号管理テーブル124、取引状態管理テーブル126、録音管理テーブル128、および録音・取引番号対応テーブル130を記憶する。
【0051】
‐受付番号管理テーブル124‐
受付番号管理テーブル124は、営業店2において採番された受付番号を管理するためのテーブルである。ここで、
図5を参照して、受付番号管理テーブル124の構成例について説明する。
図5に示したように、受付番号管理テーブル124では、例えば、受付番号1240、および呼出状態1242が対応づけて記録される。ここで、受付番号1240には、窓口受付サーバ10により採番された受付番号が記録される。また、呼出状態1242には、対応する受付番号の呼び出しがなされたか否かが記録される。例えば、
図5の1レコード目に示したデータは、受付番号が「230」である顧客8は「呼出済み」であることを示している。
【0052】
なお、受付番号管理テーブル124の更新は、例えば受付番号発券機42から受付要求が受信された場合において、受付番号管理テーブル124において未記録の受付番号が制御部100により採番され、そして、採番された受付番号を有するレコードが制御部100により追加されることなどにより行われる。
【0053】
‐取引状態管理テーブル126‐
取引状態管理テーブル126は、窓口4において行われる取引の状態を管理するためのテーブルである。ここで、
図6を参照して、取引状態管理テーブル126の構成例について説明する。
図6に示したように、取引状態管理テーブル126では、例えば、取引番号1260、および取引状態1262が対応づけて記録される。ここで、取引番号1260には、窓口4において行員6と顧客8の間で行われる各取引に関して、例えば窓口業務支援端末30と接続される取引管理システム(図示省略)により採番された取引番号が記録される。また、取引状態1262には、対応する取引番号の取引に関する状態が記録される。例えば、
図6の1レコード目に示したデータは、取引番号が「3010」である取引は「取引済み」であることを示している。
【0054】
なお、取引状態管理テーブル126の更新は、例えば、取引管理システムにより採番された取引番号が随時取引管理システムから受信され、そして、受信された取引番号を有するレコードが制御部100により追加されることなどにより行われる。
【0055】
‐録音管理テーブル128‐
録音管理テーブル128は、会話録音サーバ20により行われた録音に関する情報を管理するためのテーブルである。ここで、
図7を参照して、録音管理テーブル128の構成例について説明する。
図7に示したように、録音管理テーブル128では、例えば、録音管理ID1280、店番号1282、窓口番号1284、受付番号1286、社員氏名1288、録音開始日時1290、録音終了日時1292、および顧客番号1294が対応づけて記録される。ここで、録音管理ID1280には、会話録音サーバ20により行われた各録音を識別するためのIDが記録される。また、店番号1282には、対応する録音が行われた営業店2の店番号が記録される。また、窓口番号1284には、対応する録音が行われた窓口4の窓口番号が記録される。また、受付番号1286には、対応する録音が行われた顧客8に対して発行された受付番号が記録される。また、社員氏名1288には、対応する録音時に接客した行員6の氏名が記録される。また、録音開始日時1290には、対応する録音が開始された日時が記録される。また、録音終了日時1292には、対応する録音が終了した日時が記録される。また、顧客番号1294には、対応する録音が行われた顧客8の顧客番号が記録される。
【0056】
例えば、
図7の1レコード目に示したデータは、録音管理IDが「1001」である録音に関するデータであり、録音が行われた営業店2の店番号は「111」であり、窓口4の窓口番号は「3」であり、録音対象の顧客の受付番号は「225」であり、当該顧客を対応した社員の氏名は「沖 太郎」であり、録音の開始日時は「8/12 9:30:00」であり、録音の終了日時は「8/12 9:35:00」であり、当該顧客の顧客番号は「3333」であることを示している。
【0057】
このように、録音管理テーブル128では、個々の録音に対応づけて、録音の開始および終了の日時が記録される。このため、行員6は、録音後において、接客した日時の記憶に基づいて、当時の録音のデータを容易に検索することができる。
【0058】
なお、録音管理テーブル128の更新は、例えば以下のように行われる。まず、録音制御部108は、録音の開始を判断すると、録音管理テーブル128において未記録の録音管理IDを採番する。そして、録音制御部108は、採番された録音管理IDと、当該録音に対応する受付番号と、窓口業務支援端末30から受信される呼出要求が示す店番号1282、窓口番号1284、および社員氏名1288とを含むレコードを録音管理テーブル128に追加する。また、顧客番号1294に関しては、例えば以下の2種類の方法により録音管理テーブル128に記録される。
【0059】
(A.第1の記録方法)
顧客により受付番号発券機42に対して例えばキャッシュカードや通帳を挿入して、受付要求の操作が行われた場合には、窓口受付サーバ10は、まず、受付番号発券機42から口座番号などの顧客情報を受信する。そして、窓口受付サーバ10は、受信された顧客情報に対応する顧客番号を、各顧客に関する情報を管理する顧客データベース(図示省略)などから取得する。そして、窓口受付サーバ10は、取得された顧客番号を該当のレコードに記録する。
【0060】
(B.第2の記録方法)
顧客8が窓口4に呼び出された後において、行員6が顧客8の本人確認を行うことにより顧客情報を取得した場合には、行員6は、取得した顧客情報を窓口業務支援端末30に対して入力する。そして、窓口業務支援端末30は、入力された顧客情報を窓口受付サーバ10へ送信する。そして、窓口受付サーバ10は、受信された顧客情報に対応する顧客番号を顧客データベースなどから取得し、そして、取得された顧客番号を該当のレコードに記録する。
【0061】
‐録音・取引番号対応テーブル130‐
録音・取引番号対応テーブル130は、録音管理IDと、録音時において窓口4において行われた取引の取引番号とが対応づけて記録されるテーブルである。ここで、
図8を参照して、録音・取引番号対応テーブル130の構成例について説明する。
図8に示したように、録音・取引番号対応テーブル130では、例えば、録音管理ID1300、および取引番号1302が対応づけて記録される。ここで、録音管理ID1300には、採番済みの録音管理IDが記録される。また、取引番号1302には、録音管理ID1300に記録されたIDに対応する録音時に行われた取引の取引番号が記録される。例えば、
図8の1レコード目および2レコード目に示したデータは、録音番号が「1001」である録音が行われた際に、取引番号が「3001」と「3002」の2つの取引が行われたことを示している。
【0062】
このように、録音・取引番号対応テーブル130では、録音管理IDと取引番号とが対応づけて記録される。このため、行員6は、録音後において、ある取引時の音声を確認したい場合には、当該取引に対応する取引番号に基づいて録音データを特定することができる。
【0063】
なお、録音・取引番号対応テーブル130の更新は、例えば以下のように行われる。窓口受付管理サーバ10は、まず、録音の終了を判断すると、窓口業務支援端末30に対して、録音の開始から終了の時間帯に行われた取引の取引番号の送信を要求する。そして、窓口受付管理サーバ10は、窓口業務支援端末30から受信される1以上の取引番号を録音管理IDに対応づけて録音・取引番号対応テーブル130に追加登録する。
【0064】
以上、本実施形態による窓口受付サーバ10の構成について説明したが、上述した構成に限定されない。例えば、通信部120、または記憶部122のうちいずれか1以上は窓口受付サーバ10に含まれず、他の装置に備えられてもよい。
【0065】
また、本実施形態によれば、窓口受付サーバ10に内蔵されるCPU150、ROM152、およびRAM154などのハードウェアを、上述した窓口受付サーバ10の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも提供可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
【0066】
(2−1−2.会話録音サーバ20)
続いて、本実施形態による会話録音サーバ20の構成について説明する。
図9は、会話録音サーバ20の構成を示した機能ブロック図である。
図9に示したように、会話録音サーバ20は、通信部200、録音部202、および記憶部204を有する。
【0067】
‐通信部200‐
通信部200は、本発明における取得部の一例である。通信部200は、例えば営業店2に設置されたLANなどを介して、会話録音サーバ20に接続される各種装置との間で情報を送受信する。例えば、通信部200は、窓口受付サーバ10から、録音の開始または終了を指示するための制御情報を受信する。
【0068】
‐録音部202‐
録音部202は、通信部200により受信された制御情報に従って録音を行う。また、録音部202は、録音した音声データを記憶部204に記録する。
【0069】
‐記憶部204‐
記憶部204は、半導体メモリや磁気ディスクなどの記憶装置により構成される。この記憶部204は、例えば、録音部202により録音された音声データを、窓口受付サーバ10から受信された録音管理IDに対応づけて記憶する。
【0070】
また、例えば窓口業務支援端末30などの装置から、一部の録音データの提供要求が受信された場合には、記憶部204は、要求された録音データを通信部200に送信させることが可能である。
【0071】
(2−1−3.窓口業務支援端末30)
続いて、本実施形態による窓口業務支援端末30の構成について説明する。
図10は、窓口業務支援端末30の構成を示した機能ブロック図である。
図10に示したように、窓口業務支援端末30は、制御部300、通信部310、表示部312、および入力部314を有する。また、制御部300は、要求受付部302、および送信制御部304を有する。
【0072】
‐制御部300‐
制御部300は、窓口業務支援端末30に内蔵されるCPU、RAMなどのハードウェアを用いて、窓口業務支援端末30の動作を全般的に制御する機能を有する。例えば、制御部300は、通信部310、表示部312、および入力部314の動作を制御する。
【0073】
‐要求受付部302‐
要求受付部302は、例えば行員6による入力部314に対する入力により、顧客8を窓口4に呼び出すための呼出要求を取得する。
【0074】
‐送信制御部304‐
送信制御部304は、要求受付部302により受け付けられた呼出要求を窓口受付サーバ10へ通信部310に送信させる。
【0075】
‐通信部310‐
通信部310は、例えば営業店2に設置されたLANなどを介して、窓口業務支援端末30に接続される各種装置との間で情報を送受信する。例えば、通信部310は、送信制御部304の制御により、呼出要求を窓口受付サーバ10へ送信する。
【0076】
‐表示部312‐
表示部312は、例えば液晶ディスプレイ装置やOLED(Organic Light Emitting Diode)装置などの表示装置により構成される。この表示部312は、制御部300の指示により表示画面を表示する。
【0077】
‐入力部314‐
入力部314は、例えばボタン、キーボード、またはマウスなどの入力装置により構成される。この入力部314は、例えばボタンの押下などの、行員6による入力操作を受け付ける。
【0078】
[2−2.動作]
以上、本実施形態による構成について説明した。続いて、本実施形態による動作について説明する。なお、ここでは一例として、受付済みの顧客8を行員6が窓口4に呼び出す場面における動作の例について説明する。
【0079】
図11は、本実施形態による動作の一部を示したフローチャートである。
図11に示したように、まず、窓口業務支援端末30の要求受付部302は、行員6による例えば呼出用ボタンの押下などの入力部314に対する入力により、顧客8を呼び出すための呼出要求を取得する。そして、送信制御部304は、要求受付部302により受け付けられた呼出要求を窓口受付サーバ10へ通信部310に送信させる(S101)。
【0080】
その後、窓口受付サーバ10の呼出要求取得部102は、窓口業務支援端末30から呼出要求を取得する。続いて、待ち人数取得部104は、受付番号管理テーブル124を参照することにより、営業店2における顧客8の待ち人数を取得する(S102)。
【0081】
続いて、取引状態取得部106は、取引状態管理テーブル126を参照することにより、窓口4において行われている取引の状態を取得する(S103)。
【0082】
続いて、録音制御部108は、取引状態取得部106により取得された取引状態が「取引中」であるか否かを判定する(S104)。取引状態が取引中ではない場合には(S104:No)、窓口受付サーバ10は、後述するS111の動作を行う。
【0083】
一方、取引状態が取引中である場合には(S104:Yes)、録音制御部108は、取引中の顧客8に対応する録音を終了させるための制御情報を会話録音サーバ20へ通信部120に送信させる(S105)。そして、会話録音サーバ20の録音部202は、窓口受付サーバ10から受信された制御情報に従って、取引中の顧客に対応する録音を終了する(S106)。
【0084】
次に、
図12を参照して、S105より後の動作について説明する。
図12に示したように、S105の後、録音制御部108は、待ち人数取得部104により取得された待ち人数が1人以上であるか否かを判定する(S111)。待ち人数が0人である場合には(S111:No)、窓口受付サーバ10は処理を一旦終了する。そして、窓口業務支援端末30は、再びS101の動作を繰り返す。
【0085】
一方、待ち人数が1人以上である場合には(S111:Yes)、録音制御部108は、受付番号管理テーブル124を参照することにより、次の呼出対象となる受付番号を取得する(S112)。
【0086】
そして、録音制御部108は、取得された受付番号を受付番号表示装置40へ通信部120に送信させる。その後、受付番号表示装置40は、窓口受付サーバ10から受信された受付番号を、現在表示されている番号に代えて、あるいは現在表示されている番号に追加して表示する(S113)。
【0087】
その後、録音制御部108は、取得された受付番号に対応する顧客8に対応する録音を開始させるための制御情報を会話録音サーバ20に通信部120に送信させる(S114)。そして、会話録音サーバ20の録音部202は、窓口受付サーバ10から受信された制御情報に従って、次に窓口4に呼び出される顧客8に対応する録音を開始する(S115)。
【0088】
その後、窓口受付サーバ10は処理を一旦終了する。そして、窓口業務支援端末30は、再びS101の動作を繰り返す。
【0089】
‐変形例‐
なお、本実施形態による動作は、上述した例に限定されない。例えば、窓口受付サーバ10は、録音が開始または終了された旨を窓口業務支援端末30に通知してもよい。
【0090】
より具体的には、S106の直後において、窓口受付サーバ10の録音制御部108は、録音が終了された旨の通知を窓口業務支援端末30へ通信部120に送信させることが可能である。そして、窓口業務支援端末30の制御部300は、受信された通知に基づいて、例えば「録音が終了されました」のような表示を表示画面に表示させたり、または、行員6が身に付けているイヤホンに対して、録音の終了を知らせる音声を流すことも可能である。
【0091】
また、S115の直後において、窓口受付サーバ10の録音制御部108は、録音が開始された旨の通知を窓口業務支援端末30へ通信部120に送信させることが可能である。そして、窓口業務支援端末30の制御部300は、受信された通知に基づいて、例えば「録音が開始されました」や「録音中です」などのような表示を表示画面に表示させたり、または、行員6が身に付けているイヤホンに対して、録音の開始を知らせる音声を流すことも可能である。
【0092】
これらの変形例によれば、行員6は、例えば窓口業務支援端末30の表示画面を確認することなどにより、録音の開始や終了が実行されたことをその都度知ることが可能になる。
【0093】
[2−3.効果]
以上、例えば
図3、
図11、および
図12等を参照して説明したように、本実施形態による窓口受付サーバ10は、営業店2において受け付けられた顧客8を呼び出すための呼出要求を取得し、そして呼出要求の取得時において、営業店2における顧客の待ち人数、および営業店2における取引の状態を取得する。そして、窓口受付サーバ10は、取得された待ち人数、および取得された取引状態に基づいて、会話録音サーバ20に対して録音の開始または終了の制御を行う。このため、窓口受付サーバ10は、呼出要求の取得時において、会話録音サーバ20に対して録音の開始または終了を自動的に制御するので、録音漏れの発生を防止することができる。
【0094】
例えば、窓口4に在席する行員6は、顧客8の呼び出し操作時において、顧客8の音声の録音の開始または終了を連動させて実行させることができるので、行員6は、録音に特化した操作を行う必要がない。このため、顧客8を呼び出す際において、録音漏れの発生を防止することができる。また、録音を開始または終了させるための行員6の負荷は、とても小さい。
【0095】
<3.変形例>
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0096】
[3−1.変形例1]
上記の説明では、受付番号発券機42は、例えば受付ボタンの押下などにより、顧客8の受付要求を受け付け、そして、受付番号が印刷された紙片を顧客8に対して発行する例について説明した。また、上記の説明では、窓口受付サーバ10は、顧客8を呼び出すための呼出要求を窓口業務支援端末30から受信した場合には、次に呼び出される顧客8の受付番号を受付番号表示装置40に表示させる例について説明した。
【0097】
但し、かかる例に限定されず、以下で述べるような変形例も適用可能である。例えば、受付番号発券機42は、顧客8が有するスマートフォンなどの携帯電話がかざされると、近距離無線通信により受付要求を受け付け、そして、この携帯電話へ受付番号を送信してもよい。さらに、窓口受付サーバ10は、顧客8を呼び出すための呼出要求を窓口業務支援端末30から受信した場合には、次に呼び出される顧客8が有する携帯電話に対して、バイブ機能を作動させたり、または、呼び出しの通知を表示画面に表示させてもよい。
【0098】
この変形例1によれば、顧客は、呼び出しの順番が到来したことを自己の携帯電話により知らされるので、顧客は、自己の受付番号が受付番号表示装置40に表示されているか否かを随時確認する必要がない。このため、顧客の負担が軽減される。なお、この変形例1では、受付番号表示装置40は設置されなくてもよい。
【0099】
[3−2.変形例2]
また、上記の説明では、窓口受付サーバ10と会話録音サーバ20とは異なる装置である例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、窓口受付サーバ10が、上述した会話録音サーバ20の各構成要素の機能をさらに含む場合には、会話録音サーバ20は設置されなくてもよい。