(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明に係る材料試験機の概要図である。
【0013】
この材料試験機は、試験片10に対して引張試験を実行するためのものであり、基台11と、この基台11上に立設された左右一対のねじ棹12と、左右一対のねじ棹12と螺合するナット部を備え、ねじ棹12に対して昇降するクロスヘッド15とを備える。クロスヘッド15には、上つかみ具21が、軸心調整機構13およびロードセル14を介して配設されている。また、基台11には下つかみ具22が固定されている。試験片10は、その両端をこれらの上つかみ具21および下つかみ具22により把持される。
【0014】
一対のねじ棹12の下端部には、各々、同期ベルト16と係合する同期プーリー17が配設されている。また、この同期ベルト16は、モータ19の駆動により回転する同期プーリー18とも係合している。このため、一対のねじ棹12は、モータ19の駆動により同期して回転する。そして、一対のねじ棹12が同期して回転することにより、クロスヘッド15は、一対のねじ棹12の軸心方向に昇降する。
【0015】
試験片10に負荷される試験力は、ロードセル14により検出される。また、試験片10の上下の標点間の変位量は、接触方式または非接触方式の変位計23により検出される。ロードセル14および変位計23からの信号は図示しない制御回路に入力される。この制御回路は、ロードセル14および変位計23からの信号に基づいて、モータ19の駆動制御信号を作成する。これにより、モータ19の回転が制御され、引張試験等の各種材料試験が実行される。
【0016】
図2は、この発明に係る材料試験機により引張試験が実行される試験片10の斜視図である。この試験片10は、薄板状の炭素繊維強化樹脂であり、引張試験時に、曲げ方向の力のうち、特に、X方向に対して曲げ方向の力が付与された場合に、試験結果に大きな影響が生ずることになる。
【0017】
図3は、軸心調整部13の概要図である。
【0018】
この軸心調整部13は、クロスヘッド15とロードセル14との間に介在されるものであり、クロスヘッド15とロードセル14とを連結する連結軸131と、この連結軸131の中央部に固定された枠部材139と、枠部材139の内部で連結軸131の外周部に配設され、クロスヘッド15に固定された角度調整用カラー部材134と、枠部材139の内部で連結軸131の外周部に配設され、上つかみ具21に固定された位置調整用カラー部材135とを備える。
【0019】
連結軸131は、角度調整用カラー部材134、枠部材139および位置調整用カラー部材135を貫通するとともに、連結軸131の上端部は取付板132と螺合しており、連結軸131の下端部はロードセル14と螺合している。また、取付板132は、一対のジャッキボルト133を介してクロスヘッド15と連結されている。このため、一対のジャッキボルト133を利用して取付板132をクロスヘッド15に対して上方に移動させることにより、ロードセル14を所定の力でクロスヘッド15に対して締結することができる。
【0020】
枠部材139は、連結軸131に螺合して固定された支持部137と、連結軸131の周囲を囲う矩形状の枠部136とから構成される。支持部137の上面には、半球状の凸部138が形成されており、角度調整用カラー部材134の下面にはこの凸部138と対応する形状を有する半球状の凹部が形成されている。また、支持部137の下面は平面状となっており、平面状の位置調整用カラー部材135の上面と当接している。
【0021】
図4は、軸心調整部13における角度調整用カラー部材134付近の平面概要図である。
【0022】
この角度調整用カラー部材134は、平面視において矩形状の形状を有し、その外周面は、枠部材139における枠部136と螺合する4本のネジ141、142、143、144の先端部と当接している。このため、4本のネジ141、142、143、144を調整することにより、枠部材139を連結軸131とともに傾斜させてロードセル14の角度を調整することが可能となる。すなわち、4本のネジ141、142、143、144のうち、互いに対向する2本のネジの一方を緩め一方を締めた状態で、枠部材139の半球状の凸部138を角度調整用カラー部材134の半球状の凹部に沿って移動させることにより、枠部材139を連結軸131とともに傾斜させることが可能となる。そして、この連結軸131の傾斜に伴って、ロードセル14が傾斜する。
【0023】
図5は、軸心調整部13における位置調整用カラー部材135付近の平面概要図である。
【0024】
この位置調整用カラー部材135は、平面視において矩形状の形状を有し、その外周面は、枠部材139における枠部136と螺合する4本のネジ151、152、153、154の先端部と当接している。このため、4本のネジ151、152、153、154を調整することにより、枠部材139を連結軸131とともに移動させてロードセル14の位置を調整することが可能となる。すなわち、4本のネジ151、152、153、154のうち、互いに対向する2本のネジの一方を緩め一方を締めた状態で、枠部材139を位置調整用カラー部材135の上面に沿って移動させることにより、枠部材139を連結軸131とともに位置調整用カラー部材135に対して相対的に移動させることが可能となる。そして、この連結軸131の相対的な移動に伴って、ロードセル14がX、Y方向に移動する。
【0025】
図6は、ロードセル14の平面概要図であり、
図7は、ロードセル14の縦断面図である。
【0026】
これらの図に示すように、ロードセル14は、軸心調整部13側に連結される外円筒部31と上つかみ具21側に連結される内円筒部32とを、4個の弾性変形部33、34、35、36により連結した構成を有する。外円筒部31と内円筒部32とは、剛性を有する部材から構成されている。一方、4個の弾性変形部33、34、35、36は、変位発生部として機能するものであり、外円筒部31および内円筒部32と比較して、弾性変形し易い部材から構成されている。なお、
図7は、
図6に示すロードセル14の弾性変形部34、36を含む面の縦断面図となっている。
【0027】
弾性変形部36の表面にはひずみゲージAが配設されており、裏面にはひずみゲージBが配設されている。また、弾性変形部34の表面にはひずみゲージCが配設されており、裏面にはひずみゲージDが配設されている。これらのひずみゲージA、B、C、Dは、弾性変形部34,36に対して、外円筒部31の内周面と内円筒部32の外周面との距離の変化に基づく弾性変形部34、36の伸びおよび縮みを検出可能な方向に配設されている。
【0028】
図8から
図10は、ロードセル14の変形を示す説明図である。
【0029】
試験片10に対して引張力が付与されておらず、ロードセル14に対して力が付与されていない場合には、
図8に示すように、ロードセル14における4個の弾性変形部33、34、35、36は変形していない。
【0030】
図9において矢印で示すように、試験片10に引張力が付与され、ロードセル14に対して試験力方向の力が付与された場合には、内円筒部32が外円筒部31に対して下降することになる。これにより、ひずみゲージAが配設された弾性変形部36の表面には伸びが、ひずみゲージBが配設された弾性変形部36の裏面には縮みが生ずることになる。また、ひずみゲージCが配設された弾性変形部34の表面には伸びが、ひずみゲージDが配設された弾性変形部34の裏面には縮みが生ずることになる。
【0031】
一方、
図10において矢印で示すように、試験片10に曲げ方向の力が付与され、これによりロードセル14に曲げ方向の力が付与された場合には、内円筒部32の軸心が外円筒部31に対して傾斜することになる。これにより、ひずみゲージAが配設された弾性変形部36の表面には伸びが、ひずみゲージBが配設された弾性変形部36の裏面には縮みが生ずることになる。また、ひずみゲージCが配設された弾性変形部34の表面には縮みが、ひずみゲージDが配設された弾性変形部34の裏面には伸びが生ずることになる。
【0032】
このため、この発明に係る材料試験機においては、このひずみゲージC,Dの伸びと縮みが入れ替わることを利用して、試験片10に曲げ方向の力が付与されているか否かを認識する構成を採用している。
【0033】
図11は、上述したひずみゲージA、B、C、Dにより構成されたブリッジ回路におけるひずみゲージCおよびひずみゲージDの配置を、試験力測定状態と傾き検出状態で切り替える様子を示す説明図である。
【0034】
このブリッジ回路は、第1入力端子101と、第2入力端子102と、第1出力端子103と、第2出力端子104とを備える。そして、第1入力端子101と第2入力端子102に対してブリッジ電圧V0が付与されることにより、第1出力端子103と第2出力端子104との間に出力電圧Vが生ずる構成となっている。
【0035】
このブリッジ回路においては、引張試験時の試験力を測定する試験力測定状態においては、
図11において矢印の上部に示すように、第1入力端子101と第1出力端子103との間には、ひずみゲージAが、第1抵抗部として配設されている。第1出力端子101と第2入力端子102との間には、ひずみゲージBが、第2抵抗部として配設されている。第2入力端子102と第2出力端子104との間には、ひずみゲージCが、第3抵抗部として配設されている。第2出力端子104と第1入力端子101との間には、ひずみゲージDが、第4抵抗部として配設されている。
【0036】
この状態において、
図9において矢印で示すように、試験片10に引張力が付与された場合には、ひずみゲージAが配設された弾性変形部36の表面に伸びが生ずることによりひずみゲージAの抵抗値が増加し、ひずみゲージBが配設された弾性変形部36の裏面に縮みが生ずることからひずみゲージBの抵抗値が減少し、ひずみゲージCが配設された弾性変形部34の表面に伸びが生ずることからひずみゲージCの抵抗値が増加し、ひずみゲージDが配設された弾性変形部34の裏面に縮みが生ずることからひずみゲージDの抵抗値が減少する。これにより、出力電圧Vに変化が生じ、出力電圧Vを測定することにより、試験片10に付与された試験力を検出することが可能となる。
【0037】
一方、このブリッジ回路においては、試験片10に生ずる曲げ方向の力を測定する曲げ測定状態においては、後述する配線切替機構の作用により、
図11において矢印の下部に示すように、第1入力端子101と第1出力端子103との間には、ひずみゲージAが、第1抵抗部として配設される。第1出力端子101と第2入力端子102との間には、ひずみゲージBが、第2抵抗部として配設される。第2入力端子102と第2出力端子104との間には、ひずみゲージDが、第3抵抗部として配設される。第2出力端子104と第1入力端子101との間には、ひずみゲージCが、第4抵抗部として配設される。
【0038】
この状態において、
図10において矢印で示すように、試験片10に曲げ方向の力が付与された場合には、ひずみゲージAが配設された弾性変形部36の表面に伸びが生ずることによりひずみゲージAの抵抗値が増加し、ひずみゲージBが配設された弾性変形部36の裏面に縮みが生ずることからひずみゲージBの抵抗値が減少し、ひずみゲージCが配設された弾性変形部34の表面に縮みが生ずることからひずみゲージCの抵抗値が減少し、ひずみゲージDが配設された弾性変形部34の裏面に伸びが生ずることからひずみゲージDの抵抗値が増加する。これにより、出力電圧Vに変化が生じ、出力電圧Vを測定することにより、試験片10に付与された曲げ方向の力を検出することが可能となる。
【0039】
図12は、上述した配線の切替を実行するためのブリッジ回路の配線を示す概要図であり、
図13は、上述した配線切替機構の概要図である。
【0040】
図12に示すように、ひずみゲージAの一端は端子P1に接続されており、他端は端子P6に接続されている。また、ひずみゲージBの一端は端子P5に接続されており、他端は端子P6に接続されている。また、ひずみゲージCの一端は端子P3に接続されており、他端は端子P4に接続されている。さらに、ひずみゲージDの一端は端子P2に接続されており、他端は端子P3に接続されている。
【0041】
図13に示すように、配線切替機構は、端子P4を、端子P1と端子P5とに選択的に接続する切替スイッチ51と、端子P2を、端子P1と端子P5とに選択的に接続する切替スイッチ52とを備える。また、端子P1と端子P5との間には、上述したブリッジ電圧V0が付与される。また、端子P3と端子P6の間の電圧は、上述した出力電圧Vとして検出される。切替スイッチ51と切替スイッチ52は手動の連動スイッチでもよいし、リレーなどの接点でもよく、さらには電子的なスイッチで切り替えるようにしてもよい。
【0042】
切替スイッチ51と切替スイッチ52とは、互いに同期して切替動作を行う。すなわち、切替スイッチ51、52は、端子P4が端子P5に接続されたときには、
図13において実線で示すように、端子P2を端子P1に接続する。この状態においては、このブリッジ回路は、
図11において矢印の上部に示す接続状態となる。また、切替スイッチ51、52は、端子P4が端子P1に接続されたときには、
図13において破線で示すように、端子P2を端子P5に接続する。この状態においては、このブリッジ回路は、
図11において矢印の下部に示す接続状態となる。
【0043】
次に、上述したロードセルを備えた材料試験機により試験片10の引張試験を実行するときの動作について説明する。
【0044】
引張試験を実行するときには、試験片10の両端を上つかみ具21と下つかみ具22により把持する。この状態において、
図13に示す切替スイッチ51、52を、
図13において破線で示す端子P4と端子P1とが接続され、端子P2と端子P5とが接続された状態とする。この状態においては、ブリッジ回路は、
図11において矢印の下部に示す状態となる。このときには、出力電圧Vを測定することにより、試験片10に付与された曲げ方向の力を検出することが可能となる。そして、出力電圧Vの大きさ(絶対値)が設定値以下となるように、
図3から
図5に示す軸心調整部13により、ロードセル14をX、Y方向に移動させ、あるいは,傾斜させることにより、試験片10に付与される曲げ方向の力を設定値以下とする。
【0045】
試験片10に付与される曲げ方向の力が設定値以下となれば、引き続き、引張試験を開始する。このときには、
図13に示す切替スイッチ51、52を、
図13において実線で示す端子P4と端子P5とが接続され、端子P2と端子P1とが接続された状態とする。この状態においては、ブリッジ回路は、
図11において矢印の上部に示す状態となる。出力電圧Vを測定することにより、試験片10に付与された引張試験力を検出することが可能となる。
【0046】
なお、上述した実施形態においては、弾性変形部36にひずみゲージA、Bを配設し、弾性変形部34にひずみゲージC、Dを配設している。このため、試験片10に対する曲げ方向の力が弾性変形部34と弾性変形部36とを含む平面と平行な方向で発生したときに、ロードセル14によりこの力を検出する感度が最大となり、試験片10に対する曲げ方向の力が弾性変形部33と弾性変形部35とを含む平面と平行な方向で発生したときに、ロードセル14によりこの力を検出する感度が最小となる。すなわち、試験片10に対する曲げ方向の力が、弾性変形部33と弾性変形部35とを含む平面と完全に平行となった場合には、ロードセル14によりこの曲げ方向の力を検出できないことになる。
【0047】
しかしながら、上述したように、薄板状の炭素繊維強化樹脂から成る薄板状の試験片10は、曲げ方向の力のうち、特に、X方向に対して曲げ方向の力が付与された場合に試験結果に大きな影響が生ずることから、
図2に示すX方向を弾性変形部34と弾性変形部36とを含む平面と平行な方向とする(試験片10における主平面を弾性変形部33と弾性変形部35とを含む平面と平行な方向とする)ことにより、引張試験の試験結果に悪影響を与えることを防止することが可能となる。曲げ方向の力が弾性変形部33と弾性変形部35とを含む平面と完全に平行となる方向で発生した場合においては、試験結果への悪影響は小さい。
【0048】
また、上述した実施形態においては、弾性変形部36にひずみゲージA、Bを配設し、弾性変形部34にひずみゲージC、Dを配設している。しかしながら、表側のひずみゲージA、Cのみを利用し、ブリッジ回路における裏側のひずみゲージB、Dを単なる抵抗としてもよい。同様に、裏側のひずみゲージB、Dのみを利用し、ブリッジ回路における表側のひずみゲージA、Cを単なる抵抗としてもよい。要するに、引張力を検出する通常のブリッジ回路において直接接続されない(隣同士に配置されない)少なくとも二つの抵抗部分がひずみゲージであればよい。
【0049】
次に、この発明の他の実施形態について説明する。
図14は、第2実施形態に係るロードセル14の平面概要図であり、
図15および
図16は、ロードセル14の縦断面図である。ここで、
図15は、弾性変形部34、36を含む面の縦断面図であり、
図16は、弾性変形部33、35を含む面の縦断面図である。なお、
図6および
図7に示す実施形態と同様の部材については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0050】
この第2実施形態に係るロードセル14においては、弾性変形部36の表面にはひずみゲージEが配設されており、裏面にはひずみゲージFが配設されている。また、弾性変形部34の表面にはひずみゲージGが配設されており、裏面にはひずみゲージHが配設されている。また、弾性変形部33の表面にはひずみゲージIが配設されており、裏面にはひずみゲージJが配設されている。さらに、弾性変形部35の表面にはひずみゲージKが配設されており、裏面にはひずみゲージLが配設されている。これらのひずみゲージE、F、G、H、I、J、K、Lは、弾性変形部34,36に対して、外円筒部31の内周面と内円筒部32の外周面との距離の変化に基づく弾性変形部34、36の伸びおよび縮みを検出可能な方向に配設されている。
【0051】
図17は、配線の切替を実行するためのブリッジ回路の配線を示す概要図である。このブリッジ回路は、
図13に示す配線切替機構と接続されている。なお、上述した
図12と同様の部材については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0052】
このロードセル14においては、試験片10に引張力が付与され、ロードセル14に対して試験力方向の力が付与された場合には、内円筒部32が外円筒部31に対して下降することになる。これにより、ひずみゲージEが配設された弾性変形部36の表面、ひずみゲージGが配設された弾性変形部34の表面、ひずみゲージIが配設された弾性変形部33の表面およびひずみゲージKが配設された弾性変形部35の表面には伸びが生じ、ひずみゲージFが配設された弾性変形部36の裏面、ひずみゲージHが配設された弾性変形部34の裏面、ひずみゲージJが配設された弾性変形部33の裏面およびひずみゲージLが配設された弾性変形部35の裏面には縮みが生じることになる。
【0053】
一方、試験片10に曲げ方向の力が付与され、これによりロードセル14に曲げ方向の力が付与された場合には、内円筒部32の軸心が外円筒部31に対して傾斜することになる。これにより、表面側のひずみゲージE、G、I、Kの一部には伸びが生じ、一部には縮みが生ずる。同様に、裏面側のひずみゲージF、H、J、Lの一部には伸びが生じ、一部には縮みが生ずる。
【0054】
このため、この実施形態に係るロードセル14においては、互いに直列に配設されたひずみゲージH、Jと、互いに直列に配設されたひずみゲージG、Kとの配置を切り替えることにより、試験片10に付与される引張試験力とともに、試験片10に曲げ方向の力が付与されているか否かを認識する構成を採用している。
【0055】
また、この第2実施形態に係るロードセル14においては、 弾性変形部34と弾性変形部36とを含む平面と平行な方向(第1の方向)を向くひずみを検出するひずみゲージE、F、G、Hと、弾性変形部33と弾性変形部35とを含む平面と平行な方向(第1の方向と直交する第2の方向)を向くひずみを検出するひずみゲージI、J、K、Lとを配設していることから、試験片10に曲げ方向の力がいかなる方向に生じた場合であってもロードセル14によりこれを検出することが可能となる。
【0056】
なお、ブリッジ回路中のひずみゲージE、F、G、H、I、J、K、Lの配置は、
図17に示す配置だけではなく、
図18および
図19に示す配置としてもよい。このような配置とした場合においても、
図17に示す実施形態同様、試験力と曲げ方向の力の両方を検出することが可能となる。