特許第6177855号(P6177855)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6177855
(24)【登録日】2017年7月21日
(45)【発行日】2017年8月9日
(54)【発明の名称】流体移送アセンブリおよび流体移送方法
(51)【国際特許分類】
   B67D 1/08 20060101AFI20170731BHJP
   B65D 25/20 20060101ALI20170731BHJP
   B65D 3/26 20060101ALI20170731BHJP
【FI】
   B67D1/08 Z
   B65D25/20 Z
   B65D3/26 Z
【請求項の数】18
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2015-212795(P2015-212795)
(22)【出願日】2015年10月29日
(62)【分割の表示】特願2013-192622(P2013-192622)の分割
【原出願日】2009年5月19日
(65)【公開番号】特開2016-64873(P2016-64873A)
(43)【公開日】2016年4月28日
【審査請求日】2015年10月30日
(31)【優先権主張番号】61/054,686
(32)【優先日】2008年5月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/154,726
(32)【優先日】2009年2月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510307037
【氏名又は名称】グリノン・インダストリーズ
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジヨシユ・スプリンガー
【審査官】 小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】 特表平11−508028(JP,A)
【文献】 特開平01−182252(JP,A)
【文献】 特開2004−338749(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3017965(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 1/08
B67D 3/00
B65D 3/26
B65D 25/20
B67C 3/00
B67C 11/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも外壁と底面とによって境界を定められた流体容器であって、
底面の開口部と、
開口部の周囲の結合装置とを備えており、結合装置は外壁から間隔をあけて配置されており、
結合装置が、
開口部の周囲の流体容器の底面と接触しており、磁性材料を含む第一要素と、
流体密封閉鎖配置において第一要素と接触し、磁性材料を含む第二要素とを備えており、
結合装置が、第一要素および第二要素の磁気吸引力により、流体密封閉鎖配置にバイアスされる、流体容器。
【請求項2】
流体容器の開口上部を画定するリムをさらに含む、請求項1に記載の流体容器。
【請求項3】
第二要素の上面が、流体容器の上部から視認可能であり、個人的または商業的メッセージを含む、請求項2に記載の流体容器。
【請求項4】
結合装置が照明要素をさらに含む、請求項1に記載の流体容器。
【請求項5】
結合装置が、上部区画と、流体容器開口部を通じて上部区画に取り外し可能に接続される下部区画とを含む、請求項1に記載の流体容器。
【請求項6】
上部区画が第一要素であって、上部区画に対合するキャップが第二要素である、請求項5に記載の流体容器。
【請求項7】
キャップが注入装置の剛性部材を受容する形状の凹部を含み、キャップが、キャップに対して剛性部材を押しつけたときに上部区画から分離する、請求項6に記載の流体容器。
【請求項8】
上部区画がリム外周の周りで間隔を空けてそのリムを通る開口を含み、キャップが流体密封閉鎖配置において開口を覆うため、および開放構成において開口の覆いを外すために、使用に際して上部区画の長手軸に沿って平行移動する、請求項6に記載の流体容器。
【請求項9】
上部区画および下部区画の各々が、結合装置組み立て状態において流体容器の底面に接触する封止部材を含む、請求項5に記載の流体容器。
【請求項10】
上部区画および下部区画が、上部区画を下部区画に接続するために互いを係合するネジ山を含む、請求項5に記載の流体容器。
【請求項11】
下部区画が、結合装置と流体容器の残りの部分との間の漏れ削減および適切な位置合わせを支援するために円筒形の軸と開口部との間をぴったりと適合させるために、底面の開口部でほぼ同じサイズである全体的に円筒形の軸を含む、請求項5に記載の流体容器。
【請求項12】
円筒形の軸が、流体分注器を収容するようなサイズおよび形状の内部開口部を含む、請求項11に記載の流体容器。
【請求項13】
下部区画が、別のサイズの容器接続装置を流体容器に結合させるために、流体容器の底面の開口部よりも比較的小さい直径を有する全体的に円筒形の軸を含む、請求項5に記載の流体容器。
【請求項14】
第一要素の磁性材料および/または第二要素の磁性材料が、離れて配置された複数のネオジム磁石を含む、請求項1に記載の流体容器。
【請求項15】
第一要素が、開口部の外縁を囲む磁性材料のリングであり、第二要素が、開口部を覆う形状および直径を有し、リングの少なくとも一部に重複するキャップである、請求項1に記載の流体容器。
【請求項16】
キャップが、流体容器の内部の底部内側に適合する、平坦で全体的に円形のディスクである、請求項15に記載の流体容器。
【請求項17】
キャップが、穴のためにより良い封止を作り出すために、キャップを開口部に適切に位置合わせするための開口部と対合する輪郭面を含む、請求項15に記載の流体容器。
【請求項18】
キャップが流体分注器装置の一部を受容し、流体容器の注入の間にキャップを所望の場所に保持するように構成された凹んだ輪郭をキャップの下側に含む、請求項15に記載の流体容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、各々参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、「Pressure Valve and Assembly」と題される2008年5月20日出願の米国特許仮出願番号61/054,686、および「Beverage Dispenser」と題される2009年2月23日出願の米国特許仮出願番号61/154,726の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
缶および瓶から、段ボール箱および木製の小樽まで、様々なタイプの容器が、飲料を保持するように設計されている。液体は、大型容器に保存され、スパウト、ホース、ファセット、蛇口、または注入管を通じて、消費のために比較的小さい容器に移送されてもよい。このような移送方法は、サービング容器の上部から、またはサービング容器内に注入された液体の表面を通じて、サービング容器に注入する。しかしながら、サービング容器の上部からの注入は、炭酸飲料の泡を増加させるかも知れない。泡を減少させるために、ユーザは通常、過剰分をサービング容器から注ぎ出し、それによって液体を無駄にする。あるいは、ユーザは泡が落ち着くまで待ってもよいが、これは余分な給仕時間および注意を必要とする。
【0003】
したがって、上部注入法は一般的に、サービング容器の適切な位置決め、液体の流動開始、液体の流動停止、およびサービング容器の取り外しを含む、多数の動作を給仕者に実行させる必要があり、各動作は調整を、そして通常は注入過程の間、サービング容器との物理的な接触を、必要とする。さらに、上部注入法向けの移送装置は、カウンターまたは給仕領域において広い空間を占有する場合が多く、操作および制御に注意が必要である。
【0004】
以下の参考文献は、ボトムアップ注入のための容器および装置に関する:Charlesによる国際公開第2007/102139号パンフレット、およびHantsooらによる米国特許出願公開第2008/0223478号明細書、ただしこれらは各々参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2007/102139号
【特許文献2】米国特許出願公開第2008/0223478号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に記載される分注システムは、サービング容器がその底部を通じて注入されるようにする。分注システムは、容器の底部に結合された容器接続装置を含んでもよい。容器接続装置は、注入過程の間、底部を通じて流体を流す弁を含み、これは分注接続装置から分離された後に流体密封を提供する。分注接続装置は、容器に注入する流体を提供するために、流体源に結合されてもよい。分注接続装置および容器接続装置は、結合して、注入源と容器との間に流体流路を提供するように構成されている。分注システムは、たとえばベースン(basin)、排出口、広告スペース、照明など、付加的な特徴を含んでもよい。
【0007】
一実施形態において、分注システムは、流洗システムを含んでもよい。流洗システムは、容器が取り外された後に、分注器接続装置から液体を除去してもよい。液体の除去は、注入と注入の間に分注接続装置内に古い液体が蓄積される可能性を減少させるだろう。流洗システムは、使用間に分注器接続装置から液体を除去するために、たとえば水、アルコール、または空気などの洗浄流体で、分注器接続装置を流洗してもよい。
【0008】
一実施形態において、除去システムは、その底部を通じての容器の迅速な排出を可能にする。除去システムは、先に容器に注入されていた流体の迅速な除去を可能にするために、容器接続装置に結合されてもよい。除去システムは、容器接続装置の弁を開放し、容器から除去システムの末端までの流体流路を形成してもよい。
【0009】
一実施形態において、流体移送アセンブリは、その底部に開口部を有する流体容器と、開口部で流体容器に取り付けられた結合装置であって、対向する第一および第二要素の磁気吸引力を通じて閉鎖流体密封位置において結合装置にバイアスをかける弁を含み、対向する第一および第二要素の各々が磁性材料を含む、結合装置と、流体容器開口部の外周よりも小さい外周を有する剛性部材を含む注入装置であって、剛性部材は、長手軸に沿った通路、および通路と流体連通して側壁を通る1つ以上の開口を含む、注入装置とを含み、結合装置は、開口を流体容器の内部と流体連通させるために、対向する第一および第二要素の1つに対して剛性部材を押しつけることによって、閉鎖流体密封位置から開放位置に移行する。
【0010】
別の実施形態において、分注器接続装置は、長手軸に沿った通路、および通路と流体連通して側壁を通る1つ以上の開口を含む、ノズルと、ノズルの外周よりも大きい開口部を含む、ノズルを包囲するプラットフォームであって、ノズルは開口部内に位置し、プラットフォームは開口部を少なくとも部分的に包囲する磁性材料を含む、プラットフォームと、プラットフォームに取り付けられた可撓性カラー部材であって、可撓性カラー部材および/またはプラットフォームがノズルの1つ以上の開口を覆う閉鎖位置と、1つ以上の開口の少なくとも一部の覆いが外されている開放位置との間で分注器接続装置を平行移動させる、可撓性カラー部材とを含む。
【0011】
さらに別の実施形態において、飲料分注システムは、閉鎖位置で容器の底部の開口部にバイアスをかける弁を含む容器であって、弁は磁気キャップを含む、容器と、その上面上またはその付近に磁性材料を含むノズルであって、ノズル磁性材料は、ノズルの上面と磁気キャップとの接触の際にノズルとキャップとの間の動きが防止されるように弁の磁気キャップを保持するのに十分な力を有する、ノズルと、ノズルの一部を周囲から包囲するプラットフォームであって、ノズルの長手軸に沿って平行移動するプラットフォームとを含む。
【0012】
別の実施形態において、流体容器は、その底面にある開口部と、開口部の周囲の容器の底面に接続された結合装置とを含み、結合装置は、開口部の周囲の流体容器の底面と接触している第一要素であって、磁性材料を含む第一要素と、流体密封閉鎖構成において第一要素と接触する第二要素であって、磁性材料を含み、流体容器の上部から視認可能な第二要素の上面が、個人的または商業的メッセージを含む、第二要素とを含み、結合装置は、第一要素および第二要素の磁気吸引力を通じて、流体密封閉鎖構成においてバイアスがかけられる。
【0013】
さらに別の実施形態において、取り付けられた容器から飲料を除去するための除去システムは、取り付けられた容器の底部と対合するように構成された基部と、排出システムが取り付けられた容器に結合されたときに取り付けられた容器の底部の弁を開放するために基部から突起している指状部と、取り付けられた容器から所望の場所まで飲料を導くために、指状部の反対側から基部に結合される導管とを含む。
【0014】
一実施形態において、流体移送方法は、ノズルおよびノズルを包囲するプラットフォームを含む注入装置を提供するステップであって、ノズルは長手軸に沿った通路および通路と流体連通して側壁を通る1つ以上の開口を有し、プラットフォームはノズルの長手軸に沿って平行移動する、ステップと、流体容器を注入装置の上方に配置するステップであって、流体容器は、その底部の開口部と、対向する分離可能な第一および第二要素の磁気吸引力によって閉鎖流体密封位置で開口部にバイアスをかける結合装置とを含み、対向する分離可能な第一および第二要素の各々は磁性材料を含む、ステップと、流体容器結合装置を注入装置プラットフォームに位置合わせさせるステップと、プラットフォームをノズル長手軸に沿って平行移動させるために、プラットフォームを結合装置の外面に接触させるステップであって、ノズルは開口を流体容器の内部と流体連通させるために、第一要素を第二要素から分離する、ステップとを含む。
【0015】
複数の図面は、本発明の実施形態を示している。本明細書に記載された本発明の実施形態は、様々な変形および代替形態を対象としているが、その具体的な実施形態は、図中の例示によって示されており、本明細書において詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】その底部を通じて容器に注入するための設計の実施形態による、飲料分注器に接続された代表的な容器を示す。
図2A】容器が飲料分注器に結合されているときの、閉鎖された、液体保持状態から開放された、液体注入状態への容器の代表的な経過を示す。
図2B】容器が飲料分注器に結合されているときの、閉鎖された、液体保持状態から開放された、液体注入状態への容器の代表的な経過を示す。
図2C】容器が飲料分注器に結合されているときの、閉鎖された、液体保持状態から開放された、液体注入状態への容器の代表的な経過を示す。
図3】容器接続装置の実施形態による、上から見た容器底部の代表的な実施形態を示す。
図4A】容器の底部への接続が可能な複数片での容器接続装置の代表的な実施形態を示す。
図4B】容器の底部への接続が可能な複数片での容器接続装置の代表的な実施形態を示す。
図5A】容器の底部への接続が可能な容器接続装置の代表的な実施形態を示す。
図5B】容器の底部への接続が可能な容器接続装置の代表的な実施形態を示す。
図6図4(AおよびB)に示される容器接続装置のような容器接続装置に結合される、本発明の実施形態による代表的な分注器接続装置を示す。
図7A図4(AおよびB)に示される容器接続装置のような容器接続装置に結合される、本発明の実施形態による、代表的な分注器接続装置を示す。
図7B図4(AおよびB)に示される容器接続装置のような容器接続装置に結合される、本発明の実施形態による、代表的な分注器接続装置を示す。
図8図3に示される容器接続装置のような容器接続装置に結合される、本発明の実施形態による、代表的な分注器接続装置を示す。
図9A】容器接続装置に結合される、本発明の実施形態による、代表的な分注器接続装置を示す。
図9B】容器接続装置に結合される、本発明の実施形態による、代表的な分注器接続装置を示す。
図10】流体源と容器との間の流体フローのための開放位置における、図6の分注器接続装置に結合された図4(AおよびB)の容器接続装置を示す。
図11】流体源と容器との間の流体フローのための開放位置における、分注器接続装置に結合された図5(AおよびB)の容器接続装置を示す。
図12】本明細書に記載された様々な特徴を備えた、容器接続装置を備える容器および分注器接続装置を備える分注器を含む、本発明の実施形態による代表的な分注システムの分解図である。
図13】本発明の実施形態による、代表的な流洗装置を示す。
図14A】使用後に分注システムから液体を除去するための流洗装置の一実施形態を示す。
図14B】使用後に分注システムから液体を除去するための流洗装置の一実施形態を示す。
図15】流洗装置を含む、本明細書に記載される様々な実施形態を含む、例示的な分注システムを示す。
図16A】本明細書に記載される容器接続装置とともに使用される除去システムの例示的な実施形態を示す。
図16B】本明細書に記載される容器接続装置とともに使用される除去システムの例示的な実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の例示的な実施形態の説明において、その一部をなす添付図面が参照され、図中において、これは本発明が実現される特定の実施形態の図解によって示されている。その他の実施形態も使用可能であり、本発明の実施形態の範囲を逸脱することなく構造的変更をなすことが可能であることは、理解されるべきである。本明細書で使用される際に、「結合」、「接続」、および「取り付け」という用語は、置き換え可能であって、直接的または間接的にある部分を別の部分に接続する様々な形態を含む。また、一実施形態において記載されている1つ以上の構造的特徴は、その特徴として具体的に記載されていなくても、異なる実施形態においても実行可能であることは、理解されるべきである。
【0018】
以下の説明において、本発明の完全な理解を提供するために、特定の容器および液体の例など、多数の具体的な詳細が明記されている。しかしながら、これらの具体的詳細がなくても本発明が実行されることは、当業者にとって明らかとなるであろう。たとえば、説明は、主にグラスまたはピッチャーにビールを分注するための小樽とともに使用される装置に関してなされる。しかしながら、装置は、ソーダなどその他の飲料、ならびにグラスまたはマグのようなその他の飲料容器、および小樽以外の保存容器とともに使用されてもよい。代替容器として使い捨てカップも想起され、これは公園、コンサート、またはその他のグラスが許容されない場において、飲料向けに使用されてもよい。あるいは、保存および移送される液体の種類において、装置はそれほど限定されない。たとえば、装置の実施形態は、たとえば油など、以下の説明によって2つの容器の間で様々な流体を移送することに使用されてもよい。アセンブリの実施形態を使用して、ガス状物質も移送されてもよい。具体的詳細は変更されてもよく、それでもなお本発明の精神および範囲に含まれる。
【0019】
本明細書に記載される流体移送アセンブリおよび流体移送方法は、目標市場に到達するための新規な手段(たとえば、本明細書に記載される新規な結合装置を含むマグまたはピッチャーの視認可能および場合によっては取り外し可能な部品上のロゴ/スローガンなどのメッセージの使用など)などを提供しながら、ビールなどの炭酸飲料をより効率的かつ効果的に販売/給仕することを含む、商業用途での利点を提供すると考えられる。本明細書に記載される流体移送アセンブリおよび流体移送方法はまた、容器への炭酸飲料の注入およびアセンブリの部分のカスタマイズを含む、ローカル設定において利用可能な、消費者製品としての利点も提供すると考えられる。たとえば、本明細書において、家族またはグループが、本明細書に記載の流体移送アセンブリおよび流体移送方法を使用して、そのパーティの趣旨を描写する絵および/または文字列(たとえば「50歳の誕生日」、「毎年恒例家族のBBQ」など)を含むメッセージを含むように容器の視認可能な部分をカスタマイズして、パーティまたは特別な行事を催すことができることが考えられる。さらなる例としては、スポーツチームのマーク、結婚記念日の画像、面白い絵、ジョーク、などを含む。容器またはアセンブリのこのような視認可能な部分は、パーティまたは特別な行事に参加している各人に持ち帰ってもらうおみやげを提供するために、以下に説明されるように取り外し可能とすることができる(たとえば磁気キャップなど)。
【0020】
一実施形態において、その底部を通じて容器に注入する方法が提供される。本明細書に記載される装置および方法の使用を通じて底部から容器に注入することは、たとえば発生する泡の量を調整すること、および従来の方法と比較して、ソーダまたはビールなどの炭酸飲料上の「ヘッド」を著しく減少させることにおいて、有利である。さらに、容器の底を通じて注入することによって、泡が押し上げられて容器の縁を超え、それによって無駄になる飲料の量を減少させる。給仕者もまた、注いでいる間に泡を取り除くためにグラスまたはピッチャーを保持して傾ける必要がないという恩恵を受けるかも知れない。さらに、同じシステムから2種類以上の飲料が注がれてもよいので、蛇口の数が減少するだろう。代替実施形態は、底部を通じて容器に注入するための分注システムおよび装置を含む。システムのその他の実施形態は、使用間の洗浄のための液体の排出、ならびに容器への注入後に飲料を除去するための迅速排出取り付け具を含む。
【0021】
図1は、その底部を通じて容器に注入するための設計の実施形態による、飲料分注器に接続された代表的な容器を示す。図1を参照すると、容器102が結合されて注入準備が整った分注器100が示されている。分注器100は、ソーダ、ビールなどの炭酸飲料を含む飲料を分注するために使用されてもよい。容器102は、たとえばパイントグラス、マグ、使い捨てグラス、またはピッチャーなどを含む、液体を受容するためのいかなる容器であってもよい。容器102は、容器102の底部104において、またはその付近で、分注器100と結合されてもよい。したがって、容器102は、分注過程の間、注入飲料の表面下で注入される。
【0022】
一実施形態において、容器102は、分注器接続装置108に結合されるように設計された容器接続装置106を含む。分注器100は、小樽または炭酸化およびソーダ管路などの流体源に結合されてもよい。容器接続装置106は、分注器接続装置108に結合されたときに開放して流体フローを可能にする弁を含んでもよい。容器接続装置106はその後、容器102が分注器100から取り外されたときに閉鎖し、それによって容器102からの漏れを防止してもよい。分注器100は、容器接続装置106を分注器接続装置108に適切に位置合わせさせる形状の筐体110を含む。分注器100は、こぼれる可能性のあるいかなる液体も捕捉するための、ベースン112も含んでもよい。ベースン112は、ボウル、持ち上がったリップ部、または凹状領域など、様々な形状を含んでもよい。ベースン112は、捕捉した液体を容易に廃棄するための排出口114を含んでもよい。
【0023】
本発明の一態様によれば、使用中に、容器102は分注器100に結合される。取り付けが完了すると、容器接続装置106および分注器接続装置108は、容器102がその底部から注入されるように、容器と流体源との間に流体路を形成するために係合する。ユーザは、注入過程の間、容器の上部で形成される可能性のあるいかなる過剰な泡も除去するために、容器をあふれさせてもよい。あるいは、除去または注入過程の間、いくらかの流体がこぼれてもよい。ベースン112はあふれた液体を捕捉するように設計されており、これは洗浄を容易にするために排出口114を通じて除去されてもよい。容器102が分注器100から取り外されると、容器接続装置106は漏れ防止のため容器102を密封するために、分注器接続装置108から切り離されてもよい。
【0024】
一実施形態において、分注器100は、液体源から取り外された個別の装置であってもよいが、ホースまたは管またはその他の液体移送装置によって結合されている。分注器100は、カウンター台などの固定面と一体化または結合されてもよく、あるいはユーザにとって都合よく配置されるために、独立可動プラットフォームであってもよい。分注器100はまた、様々な形状であってもよく、筐体110、ベースン112、または排出口114などの付加的な特徴を含んでもよい。分注器100はあるいは、オーディオまたはビジュアル装置を含んでもよい。たとえば、分注器100は、特定の分注器に関連する内容を識別する情報、ロゴ、またはデザインを含んでもよい。一実施形態において、分注器100は、容器102が分注器に接続されたときにスイッチが入る、彩色されてもよい光、フラッシュ、またはスピーカを含んでもよい。
【0025】
図2は、容器202が分注器接続装置204に結合されているときの、閉鎖された、液体保持状態から開放された、液体注入状態への、容器202の実施形態例の代表的な経過を示す。一実施形態において、容器接続装置は、たとえばキャップ206などの、通常は閉鎖している弁を含む。キャップ206は、容器202の底部に結合されており、流体が容器の底部から流出するのを防止するための液体密封封止材を含んでもよい。
【0026】
一実施形態において、キャップ206は、飲料を消費している間に消費者にとって視認可能な、広告スペースとして使用されてもよい。たとえば、そのような実施形態において、キャップ206は、営利事業を推進するため、またはその他の情報を消費者に伝えるために、ロゴ、画像などを含んでもよい。一実施形態において、キャップ206自体、またはその取り外し可能部は、磁性材料および商用情報を含み、それによって企業または商品を宣伝するのに役立つ。たとえば、磁石は企業名および/またはロゴを有することができ、企業名および/またはロゴが目立って表示されるように、冷蔵庫またはその他の金属構造体上での使用のために、おみやげとして消費者に持ち帰ってもらうことができる。
【0027】
容器202と結合しながら、分注器接続装置204は、キャップ206を開放して分注器接続装置204と容器202との間で流体フローを可能にするための装置を含んでもよい。分注器接続装置204は、小樽、大樽、またはその他の容器など、液体保存容器に結合されてもよい。分注器接続装置204は、保存容器(図示せず)からサービングまたはその他の容器202まで液体を移送するための、導管を含んでもよい。導管は全体的に、流体流路をもつれさせたり妨害したりすることなく保存場所から分注場所まで内容物を誘導するために、可撓性であってもよい。
【0028】
図2Aは、流体を保持することが可能な閉鎖構成にある容器202を示す。容器202は、カップ、ピッチャー、パイント、マグなどを含むいずれかの飲料保持器、またはいずれかの非固体保持器であってもよい。容器202は、容器202を支持するために使用される底部208、および流体を保持するための側壁を含む。容器202はまた、注ぐためまたは飲むためなど、収容されている流体を分注するための上部開口部も含む。底部208は、注入中に流体フローを可能にするために、上部開口部から分離した底部開口部を有する。底部開口部は、容器が注入されていないときに流体密封を作り出す弁によって覆われていてもよい。一実施形態において、弁は、流体密封を作り出すために閉鎖するように正常にバイアスをかけられているキャップ206を含む。キャップ206は、容器202の底部208上のリング210の相補的磁性材料に取り付けられた磁性材料を含んでもよい。リング210は、全体的に穴の外縁を囲んでもよく、その一方でキャップ206は、穴を覆う形状および直径を有し、リングの少なくとも一部に重複してもよい。
【0029】
図2Bは、分注器接続装置204と接触しているが、容器の弁が開放される前の、容器202を示す。分注器接続装置204は、容器202の底部開口部と位置合わせしている。容器202のキャップ206は、たとえば磁気吸引力によってリング210の方へ、バイアスをかけられて閉鎖している。分注器接続装置204は、注入中に流体フローを可能にするための穴214を備えるノズル212を含む。ノズル212は、容器202の底部開口部の内側に適合する寸法になっている。ノズル212は、キャップ206に対して押しつけ、注入のための流体フローを可能にするために、容器202の弁を開放する。
【0030】
図2Cは、注入のために容器の弁が開放されているときに分注器接続装置204に結合されている、容器202を示す。ノズル212は、ノズルが容器202に進入して開口214を露出する際に、キャップ206に対して押しつける。一実施形態において、容器202および分注器接続装置204が一旦結合すると、分注器接続装置204上の弁を開放することによって、流体が流れることができる。代替実施形態において、開口が露出したときに、流体は自動的に流れる。たとえば、分注器接続装置204内の液体は、加圧状態で維持されてもよい。使用していないときには、開口214は、プラットフォーム216によって覆われていてもよい。容器202が飲料分注器に結合されているときには、ノズル212は容器の弁を開放するキャップ206に対して押しつけてもよく、その一方で容器の底部208はプラットフォーム216に対して押しつけ、開口214を露出させる。一旦開口214が露出すると、液体は開口214を通って分注器接続装置204から容器202内に流れてもよい。
【0031】
ノズル212が容器202の底部から取り外されると、容器の弁が閉鎖して、液体が内部に保持されるように容器を密封する。弁が密封されると、容器202は、新たに追加される液体を保持するために使用されてもよい。一実施形態において、キャップ206は、リング210に連続的に引きつけられている。ノズル212の影響が無くなると、キャップ206はリング210に対して閉鎖位置に置かれ、容器202を封止する。分注器接続装置204からの流体は、飲料分注器上の弁を閉鎖することによって収容されてもよい。一実施形態において、キャップ206が容器202を封止すると、プラットフォーム216が開口214を封止する。したがって、流体は、容器202が引きつけられていないときに分注器接続装置204から自由に流出しないようになっている。
【0032】
図3から図5(AおよびB)は、容器の底部で結合される容器接続装置の代表的な実施形態を示す。上述のように、容器接続装置は分注器接続装置と結合するように設計されてもよい。容器接続装置は、その中の流体フローを可能にする分注器接続装置に結合されたときに開放する弁を含んでもよい。容器接続装置はその後、容器が分注器から取り外されたときに閉鎖して、容器からのいかなる漏れも防止してもよい。
【0033】
図3は、穴302、キャップ304、およびリング306を含む、上から見た容器底部300の代表的な実施形態を示す。穴302は、容器の底部から注入している間、流体フローを可能にしてもよい。リング306は、穴302の外周縁を包囲してもよい。キャップ304は、穴302およびリング306の少なくとも一部を覆ってもよく、リング306の上にかかってもよい。キャップ304およびリング306は、鉄金属などの磁性材料を含んでもよい。磁気特性はキャップ304をリング306に引きつけ、穴302を封止する。キャップ304は、リング306への磁気吸引力などによって容易に取り外されるように、容器底部300に結合されてもよい。リング306は、接着剤、ネジ留め、または容器底部への一体成型などによって、容器底部300により恒久的に結合されてもよい。キャップ304および/またはリング306は、穴302の周囲の流体密封をより確実にするために、Oリングまたはガスケットなどの封止装置を含んでもよい。あるいは、容器底部300は、流体密封を作り出すために、キャップ304とリング306との間に、ゴムなどの封止材料を含んでもよい。
【0034】
キャップ304は、様々な形状であってもよい。たとえば、一実施形態において、キャップは容器底部300の内側に適合する、平坦で全体的に円形のディスクであってもよい。あるいは、キャップ304は、キャップ304を穴302に適切に位置合わせさせるため、または穴のためにより良い封止を作り出すために、穴302と対合する輪郭面を含んでもよい。一実施形態において、キャップ304は、分注器接続装置と対合する輪郭であってもよい。たとえば、キャップ304は、分注器接続装置の一部を受容して、注入過程の間にキャップ304を所望の場所に保持するために、下側に凹んだ輪郭を含んでもよい。
【0035】
図4Aから図4Bは、容器の底部で相互接続することが可能な上部区画および下部区画を含む、容器接続装置400の代表的な実施形態を示す。図4Aは、組み立て前の状態の上部区画および下部区画の代表的な実施形態の断面図を示し、一方で図4Bは、上部区画および下部区画が相互におよび底部開口部の周囲の容器に取り付けられた組み立て状態の代表的な実施形態の断面図を示す。容器接続装置400の取り付け可能区画は、洗浄または他の容器との使用のための容器接続装置の取り外しを可能にする。上部および下部区画402、404は、容器406の底部にある開口部408を通じて相互に係合するために、ネジ山が設けられてもよい。あるいはこれらの区画は、接着または接合など、その他の手段によって結合されてもよい。あるいは容器接続装置は、容器底部に直接一体化されてもよい。
【0036】
一実施形態において、上部区画402は、容器接続装置400を作り出すために下部区画と結合してもよい。下部区画404は、容器406の底部にある開口部408よりも小さい直径を有する、全体的に円筒形の軸410を含んでもよい。開口部408および軸410の直径は、容器接続装置400と容器406との間の漏れ削減および適切な位置合わせを支援するためにぴったりと適合させるために、ほぼ同じサイズであってもよい。あるいは軸410は、別のサイズの容器接続装置を容器底部に結合させるために、容器406の開口部408よりも比較的小さくてもよい。軸410の内径は、後により詳細に説明されるように、分注器接続装置に適応するサイズおよび形状であってもよい。軸410の外側は、上部区画402と係合するためのネジ山412を含んでもよい。上部区画402は全体的に円筒形であってもよく、下部区画404のネジ山412と係合するためのネジ山416を含む内部開口部414を備える。
【0037】
下部区画404は、軸410の基部にフランジ418も含んでもよい。フランジ418は、容器406底部と係合する面を提供するために、開口部408よりも大きい外径を有してもよい。フランジ418は、Oリングまたはガスケットなどの、封止部材420を含んでもよい。封止材420は、流体密封を作り出すために、上部区画402が下部区画404と係合するときに、容器406の底側に対して押しつけてもよい。上部区画402はまた、容器406の上面に対して押しつけるために、底側に封止部材422も含んでもよい。したがって、容器406の一部は、容器接続装置の上部区画402および下部区画404上の封止部材の間に挟まれてもよい。
【0038】
容器接続装置400は、磁性材料および上部区画402と対合するように構成された形状を含む、キャップ430を含む。一実施形態において、上部区画402は、キャップ430の外面と結合する内面を備えるリム428を含む。当然ながら、代替実施形態において、リムはキャップの内面と結合するための外面を有することができる。リム428は、上部区画402の内部開口部414の上方の中心位置にキャップ430を向けるための傾斜内縁を備える、全体的に円筒形のリムであってもよい。傾斜縁は、分注器接続装置が上部区画から離れる方向へキャップを押すときに、上部区画402とキャップ430との間に空間が形成できるようにする。一実施形態において、上部区画402は、閉鎖位置でキャップにバイアスをかけるために、キャップ430の磁石432を引きつけるための磁石424を含む。2つの磁石424および432は、それぞれの区画と結合するリングまたは個別の磁性片であってもよい。磁石は、上部区画にキャップを引きつけるために、それぞれの区画に接着、接合、一体形成、成型、またはその他の方法で取り付けられてもよい。あるいは、上部区画および/またはキャップに使用される材料は、磁性であってもよい。一実施形態において、キャップ430は、分注器接続装置(図示せず)と対合するための凹部434を含んでもよい。凹部434は、キャップ430を上方に押し上げてキャップ430と上部区画402との間に空間を設けることによって、弁を開放する分注器接続装置の一部を受容する。分注器接続装置が取り外されると、キャップと上部区画との間の磁気吸引力が弁を閉鎖し、上部区画のリムが適切な位置合わせを保証する。上部区画および/またはキャップは、弁が閉鎖したときにさらに漏れを防止するために、Oリングまたはガスケットなどの封止材を含んでもよい。
【0039】
一実施形態において、容器接続装置400は、1つ以上の磁石を含んでもよい。上述のように、上部区画402は、容器接続装置400の弁として機能するように、キャップ430を引きつけるための磁石を含んでもよい。一実施形態において、下部区画404は、容器接続装置400を分注器接続装置(図示せず)に結合するための磁石を含んでもよい。磁石426は、たとえばフランジ418で、下部区画404に接着、付着、接合、一体成型、またはその他の方法で取り付けられてもよい。磁石426は、注入の間、容器を安定させるために、分注器接続装置の基部または区画に含まれる別の磁石または磁性材料を引きつけてもよい。容器接続装置400は、容器接続装置と分注器接続装置との間の流体密封接続を提供するために、1つ以上の封止材も含んでもよい。たとえば、下部区画404は、分注器接続装置と結合するための封止材436を含んでもよい。容器接続装置400が閉鎖位置にあるときに、キャップ430と上部区画402との間の流体密封接続を提供するために、上部区画402は封止材438を含んでもよく、および/またはキャップ430は封止材440を含んでもよい。封止材は、Oリングまたはガスケットなど、当業者に知られているいかなる封止装置であってもよい。
【0040】
図5Aから図5Bは、設計の態様による、容器の底部に接続可能な容器接続装置の代表的な実施形態を示す。図5Aは閉鎖流体密封位置にある容器接続装置であり、一方で図5Bは同じ容器接続装置が開放位置で示されている。弁が閉鎖されているとき、容器に注入されている間の漏れを防止するために、液体密封が作り出される。弁が開放されているとき、液体は別の源から容器に移送されてもよい。上部区画502は、容器接続装置500を容器と容易に結合/分離できるように、下部区画504と結合してもよい。上部区画502は、図4Bに示されるように、および上述のように、キャップ530が上部区画502から自由に切り離されないように、変更されてもよい。
【0041】
一実施形態において、上部区画502は、キャップ530を周囲から包囲する、全体的に円筒形のリム528を含んでもよい。キャップ530は、リムの長手軸を上下に平行移動できるが、上部区画502から完全に分離されることは妨げられている。たとえば、キャップ530は、中心部の周囲を取り囲むフランジを備える全体的に円筒形のボタンであってもよい。フランジは、上部区画502の内面内の凹み内に置かれてもよい。凹みの高さは、フランジが凹みの2つの指定面にフランジが接触する所の間に定義された距離の範囲内でキャップが平行移動するように、フランジの高さよりも高い。一実施形態において、上部区画502は、キャップ530が開放位置にあるときに流体流路を形成する開口536を、さらに含む。たとえば、キャップ530が上方または開放位置にあるとき、下部区画504の軸と上部区画502の開口536との間に経路が形成される。キャップ530が下方または閉鎖位置にあるときには、経路は封止される。キャップ530、上部区画502、および/または下部区画504は、キャップが閉鎖位置にあるときに流体漏れを防止するための封止材を含んでもよい。キャップ530、上部区画502、および/または下部区画504は、閉鎖位置においてキャップ530にバイアスをかけるための磁石を含んでもよい。
【0042】
図6から図9(AおよびB)は、分注器接続装置の代表的な実施形態を示す。上述のように、分注器接続装置は、容器接続装置と結合するように設計されてもよい。分注器接続装置は、小樽またはソーダ水シロップおよび炭酸容器などの流体源に接続されてもよい。分注器接続装置は、たとえば基部、ベースン、排出口、広告領域、照明、音声など、上記図1で説明されたような、付加的な特徴を含んでもよい。容器接続装置および分注器接続装置の異なる実施形態は、異なる実施形態の特徴を含むように変更されてもよい。分注器接続装置の代表的な実施形態は、代表的な容器接続装置に対応する観点で以下に記載されるが、これらの装置は、当業者にとって明らかなように、組合せまたは修正されてもよい。
【0043】
図6は、図4Aから図4Bに示されるものなどの、容器接続装置に結合される、本発明の実施形態による代表的な分注器接続装置600を示す。分注器接続装置600は、長手軸に沿った通路および剛性部材またはノズル602の側壁と通る1つ以上の開口604を含む、剛性部材またはノズル602を含む。剛性部材またはノズルの通路は、流体源と流体連通している。ノズル602は、キャップ430など、その弁部材に対して押しつけることによって、容器接続装置400を開放するように設計されている。ノズル602の上部は、キャップがノズルによって保持されるように、キャップ430の凹部434と対合するような輪郭または形状になっていてもよい。分注器接続装置600は、容器接続装置400を固定するための磁石または磁性材料を含んでもよい。たとえば、分注器接続装置600は、容器接続装置400の下部区画404の磁石426と結合する磁気リング608を含むプラットフォーム606を含んでもよい。分注器接続装置600は、分注器接続装置600と容器接続装置400との間に流体密封接続を形成するための封止材610も含んでもよい。カラー612は、ノズル602の長手軸に沿ってプラットフォームを平行移動させるために、プラットフォーム606とノズル602との間に結合されてもよい。
【0044】
図7Aから図7Bは、図4Aから図4Bに示されるものなどの、容器接続装置に結合される、本発明の実施形態による代表的な分注器接続装置700を示す。図7Aは閉鎖状態にある分注器接続装置700を示し、その一方で図7Bは開放位置にある分注器接続装置700を示す。図6と同様に、分注器接続装置700は、流体源と分注器との間に容器への流体路を形成するために、開口704を備えるノズル702を含んでもよい。分注器接続装置はまた、分注器接続装置700と容器接続装置との間の流体漏れを防止するための封止材708も含んでもよい。
【0045】
一実施形態において、分注器接続装置はカラー710を含んでもよい。カラー710は、分注器接続装置700に対するプラットフォーム706を保持するために使用されてもよい。さらに、カラー710は、分注器が使用されていないときにノズル702を覆い、それによって潜在的に漏れを減少させたり、あるいは分注器から進入する汚染物質や破片を減少させたりするために、使用されてもよい。プラットフォーム706もまた、分注器が使用されていないときにノズル702を封止するために使用される、リム712を含んでもよい。リム712は、上縁が下縁よりも小径となるように、角度を付けられた外部周囲壁を含んでもよい。より小さい上部の直径は、分注器接続装置を容器接続装置に適切に位置合わせさせるのを支援するかも知れない。
【0046】
図8は、図3に示されるものなどの、容器接続装置に結合される、本発明の実施形態による代表的な分注器接続装置850を示す。分注器接続装置850は、注入の間、流体分注器と容器との間の接続を封止するために、容器底部300と対合してもよい。分注器接続装置850は、カウンター台またはその他の給仕プラットフォーム(図示せず)に結合されてもよい。分注器接続装置850は、液体保存容器、液体保存容器への導管、などに結合されてもよい。
【0047】
一実施形態において、分注器接続装置850は、ノズル852を含んでもよい。ノズル852は、穴302の中に適合する寸法の、全体的に円筒形の形状の注ぎ口であってもよい。ノズル852は、リング306を備えるその封止を破るために、キャップ304に対して押しつけるために使用されてもよい。ノズル852は、液体を流して容器(図示せず)内に分注させる、1つ以上の開口854を含んでもよい。飲料分注器は、一旦容器が分注器接続装置に結合されたら流体フローを可能にするスイッチを含んでもよい。ノズル852は、その上縁に沿ってディスク862を含んでもよい。ディスク862は、広告スペースを提供するために使用されてもよく、あるいは飲料分注器に結合された飲料を識別するために使用されてもよい。たとえば、ディスク862は、今日では飲料のタイプを表示するために、多くの施設で使用される既存のビール蛇口と置き換わってもよく、ブランドが隠れている(retired)ときに商品を配るなど、郷愁に満ちたその他の可能性を有するかも知れない。
【0048】
一実施形態において、分注器接続装置850は、容器を分注器と適切に位置合わせさせるのを支援するための、プラットフォーム856を含んでもよい。プラットフォーム856は、容器を中心に置き、ノズル852と結合させる形状であってもよい。一例として、プラットフォーム856の外縁は、容器上の底部リムの内面に適合するように、全体的に円筒形の形状であってもよい。プラットフォーム856の外縁は、容器の底部リムを所定の位置に誘導し、容器をノズル852と適切に位置合わせさせるために、わずかに先細であってもよい。あるいは、プラットフォームは、容器の外縁が内側に適合する上部リム(図示せず)を含んでもよい。上部リムは、様々なサイズの容器をノズル852と適切に位置合わせさせるために、ステップ状になっていてもよい。
【0049】
一実施形態において、容器と結合されていないときに流体分注器からの漏れを防止するために、開口854はプラットフォーム856によって閉鎖されてもよい。プラットフォーム856は、使用されていないときに開口854を封止するために使用されてもよい。一実施形態において、プラットフォーム856は、閉鎖位置にあるときに、開口854を周囲から包囲する。プラットフォーム856は、注入の間、プラットフォーム856に開口854を露出させるノズル852上を軸方向に摺動してもよい。使用中、容器底部300はプラットフォーム856を押してもよく、同時にノズル852を穴302に進入させ、したがって開口854を露出させる。プラットフォーム856は、注入後に閉鎖位置に戻ってもよい。プラットフォーム856は、バネなどの付勢力の下で移動してもよい。あるいは、プラットフォーム856は、容器が持ち上げられてノズルから取り外す際に、プラットフォームと容器との間の磁気吸引力の影響下で、閉鎖位置に戻ってもよい。プラットフォーム856および/またはノズル852は、ノズルに対して閉鎖位置でプラットフォームを固定するための、戻り止めおよびフランジを含む、摩擦接続を含んでもよい。この接続は乗り越えられる可能性があり、それにより、プラットフォーム上の容器の下向きの力によって、ノズルの流路を開放する。一実施形態において、記載されている封止プラットフォームは、飲料分注器と容器との間のフローを開始させる弁として使用されてもよく、それによって、ノズル852の開口854が露出されるとすぐに流体フローを可能にする。
【0050】
分注器接続装置は、容器接続装置内の対応する磁石または磁性材料を引きつけるための磁石または磁性材料を含んでもよい。たとえば、プラットフォーム856は、注入の間、容器をプラットフォーム856に固定するために使用される磁性材料を含む、リング864を含んでもよい。プラットフォーム856のリング864は、容器の底部300上のリング306を引きつけるために使用されてもよい。一実施形態において、ディスク862は、容器がノズル852上に配置され、開放位置にあるときに、容器接続装置のキャップ304を保持するための磁性材料を含んでもよい。
【0051】
プラットフォーム856および/またはノズル852は、ノズルとプラットフォームと容器との間の流体密封接続のための1つ以上の封止材を含んでもよい。たとえば、ノズルは開口854の上縁を封止するための封止材858を含んでもよく、その一方でプラットフォーム856は、閉鎖位置にある間に開口854の下縁を封止するための封止材860を含んでもよい。プラットフォーム856は、開放位置にあるときに、容器とプラットフォームとの間の封止を作り出すために、上面の封止材866を含んでもよい。封止材は、流体密封を維持するための、ゴム製Oリング、または他のガスケット材料を含んでもよい。
【0052】
プラットフォーム856および/またはノズル852は、プラットフォーム856がノズル852の末端から滑り落ちるのを防止する形状であってもよい。たとえば、プラットフォーム856の上縁は、たとえば封止材858などの、ノズル852の上部に載置されるより大きい内径を有してもよい。ノズル852の上部は、プラットフォーム856のより大きい内径に匹敵する、より大きい外径を有してもよい。ノズル852のより大きい外径は、プラットフォーム856がノズルの上縁から滑り落ちるのを防止するだろう。封止材858は、ノズルおよびプラットフォームが閉鎖位置にあるときに封止を形成しながら、プラットフォーム856をノズル852に保持するためのノズル852のより大きい外径として使用されてもよい。この実施形態は、封止材858が追加される前にプラットフォーム856が設置のためにノズル852の上部の上を摺動してもよいので、容易な設置を可能にする。
【0053】
図9(AおよびB)は、容器接続装置に結合される、本発明の実施形態による代表的な分注器接続装置900を示す。図9Aは閉鎖位置にある分注器接続装置900を示し、図9Bは開放位置にある分注器接続装置900を示す。分注器接続装置900は、その底部を通じて容器に注入するためのノズル902を含んでもよい。ノズル902は、飲料分注器と容器との間に流体流路を形成するための開口908を含んでもよい。分注器接続装置900は、ノズル902およびノズルを包囲するプラットフォーム904を含み、プラットフォームはそれを通じてノズルが平行移動できるようになっている開口部912を含む。プラットフォームはカラー906に直接取り付けられ、これは可撓性部材として図9Aから図9Bに示されており、分注器接続装置閉鎖位置でノズルの開口908を覆い、分注器接続装置開放位置で開口908の覆いを外す。
【0054】
カラー906は、ノズル902に対するプラットフォーム904の平行移動を可能にする可撓性材料で作られているのに加えて、ノズル902からの漏れを防止するために、ゴムまたはプラスチックなどの、液体密封材料で形成されてもよい。分注器接続装置閉鎖位置において、プラットフォーム904開口部は、ノズルの末端面とおおむね位置合わせする位置にある。分注器接続装置開放位置では、ノズル902がプラットフォーム904の開口部912を通って移動するように、ノズル902の長手軸に沿って、ノズル902に対してプラットフォーム904を平行移動させるように、カラーが外側にたわむ。
【0055】
カラー906は、図6に記載されるように、封止材の代わり、または封止材に加えて、使用されてもよい。あるいは、カラー906は、開口908の少なくとも一部を覆い、使用されていないときに流体フローを防いでもよい。カラー906は、様々な手段によって、分注器接続装置900とプラットフォーム904との間に結合されてもよい。一実施形態において、分注器接続装置900およびプラットフォーム904は、リップ部を包囲する凹みを含む。このような実施形態において、カラー906もそれに応じて、凹みの内側に適合する寸法の、および分注器接続装置900とプラットフォーム904との対応するリップ部上にある、突起を含む。リップ部および凹みは、プラットフォーム904および分注器接続装置900に対して密接にカラー906を摩擦によって保持するために使用されてもよく、流体密封を作り出す。あるいは、またはこれに加えて、カラー906をプラットフォーム904に結合するために、接着剤が使用されてもよい。
【0056】
プラットフォーム904は、ノズル902に対して容器を適切に配置するリム910を含んでもよい。リム910は、1つ以上の突起物を含む、フォーク形の結合器であってもよく、あるいは様々なサイズの容器に適応するためにステップ状底部を有する固体リムであってもよく、あるいはそれらの組合せであってもよい。その他の実施形態は、本明細書に記載または当業者に知られているように、その代わりとして容器を配置または保持するために使用されてもよい。封止材914は、容器との封止を作り出すために、プラットフォーム904の基部の上面上に含まれてもよい。封止材914は、開口部912を周囲から包囲してもよい。
【0057】
分注器接続装置900は、容器接続装置に結合するための、磁石または磁性材料を含んでもよい。たとえば、プラットフォーム904は、注入の間に容器接続装置をプラットフォームに固定するために、磁性または鉄材料を包含するかまたはこれらから形成された、リング916も含んでもよい。一実施形態において、ノズル902の上部は、注入の間、容器接続装置のキャップ(図示せず)を保持するために使用される、ディスク918を含む。ディスク918は、キャップを引きつけるための磁石または磁性材料を含んでもよく、および/またはキャップの対応する輪郭と対合する輪郭になっていてもよい。一実施形態において、ディスク918は、たとえば、分注器から供給される飲料のタイプまたはブランド、広告材などの情報を含んでもよい。
【0058】
図10から図11は、分注器接続装置に結合される容器接続装置の代表的な実施形態を示す。取り付けがなされると、容器と流体源との間に流体路を形成するために、容器接続装置および分注器接続装置が係合する。容器はその後、その底部分を通じて注入されてもよい。容器が分注器から取り外されると、容器接続装置は分注器接続装置から分離され、漏れないように容器を封止する。
【0059】
図10は、流体源と容器との間の流体フローのための開放位置における、図6の分注器接続装置に結合された図4Aから図4Bの容器接続装置を示す。接続されると、上部区画磁石424とキャップ磁石432との間の磁気吸引力に打ち勝って開口604を容器406の内部に露出するために、ノズル602はキャップ430に対して押しつける。容器406はまた、容器接続装置の下部区画404の磁石426を引きつけるので、プラットフォーム606の磁石608によってこの過程の間安定させられている。図示されるように、ノズル602の頭部は、注入過程の間、キャップを適切に位置合わせさせておくために、キャップ430の凹部434を補完する形状である。
【0060】
図11は、流体源と容器との間の流体フローのための開放位置における、分注器接続装置1100に接続された図5Aから図5Bの容器接続装置500を示す。接続されると、上部区画502とキャップ530との間の閉鎖バイアスに打ち勝って、それによってリム528の開口536の覆いを外すために、ノズル1102はキャップ530に対して押しつける。この実施形態において、キャップは磁気吸引力、バネ、または装置に適したその他の付勢力によって、閉鎖するようにバイアスをかけられてもよい。
【0061】
図12は、それぞれが本明細書に記載される様々な特徴を含む、容器接続装置を備えた容器および分注器接続装置を備えた分注器を含む、本発明の実施形態による代表的な分注システムの分解図である。当業者は、本明細書に記載されたこれらおよびその他の特徴を異なる実施形態に組み込むことが可能であり、その全ては本発明の範囲に含まれる。システム1200は、容器接続装置1202を備える容器、および分注器接続装置1204を備える分注器を含む。
【0062】
一実施形態において、容器1206は、容器接続装置1202を含む。容器接続装置1202は、キャップ1208、キャップ収容磁石1210、封止材1212、リム1214、リム収容磁石1216、封止材1218、底部区画1222、および底部収容磁石1220を含む。磁石1210、1216、1220は、容器接続装置の様々な凹みの中に適合する1つ以上の磁性片、固体磁気リング、または容器接続装置のそれぞれの部品に組み込まれる材料であってもよい。封止材1212、1218は、Oリングまたはゴム製ガスケットなど、いかなる封止装置であってもよい。
【0063】
一実施形態において、キャップ収容磁石1210は、キャップ1208の周囲を取り囲んで均等に配置され、封止材1212によって所定の位置に保持される、5つのネオジム磁石1210を含む。封止材1212は、閉鎖位置においてキャップの封止を作り出す、全体的にディスク形状の、ゴム製ガスケットであってもよい。リム1214は、キャップが開放位置にあるときに流体フローを可能にするための開口を含み、閉鎖位置にあるときにともに動作してキャップ1208にバイアスをかける、5つのキャップ収容磁石に対応する5つのネオジム磁石を備える、リム収容磁石1216を含む。封止材1218は、容器1206に対してリム1214を封止する。底部区画1222は、リム1214と結合し、分注器1204を引きつけるためのネオジム磁石1220を含んでもよい。
【0064】
図12の実施形態において、分注器は、充填弁1226用の第一封止材1224、充填弁磁石1228、ノズル1230、充填弁1226とノズル1230との間のカラー1232、および第二封止材1231を含む、分注器接続装置1204を含む。第一および第二封止材1224および1231は、Oリング、ガスケット、または分注器接続装置1204と容器接続装置1202との間に液体密封を作り出すための、その他の装置であってもよい。
【0065】
一実施形態において、ノズル1230は、キャップ1208に対して押しつけて分注器と容器との間に流体路を形成するために、容器接続装置1202を通じて進入する軸であってもよい。ノズルは、そこを通じて流体フローを可能にする、1つ以上の開口を含んでもよい。充填弁1226は、ノズルを通る流体流路を開閉するために、ノズル1230の長手軸に沿って移動してもよい。充填弁1226は、容器接続装置1202の底部区画1222と対合するためのリムを含む輪郭になっていてもよい。この接続は、漏れを減少させるために結合/分離の間、分注器接続装置1204および容器接続装置1202を、ともに移動させることを可能にする。磁石1228は、充填弁1226と結合するネオジム磁気リングであってもよく、これは容器接続装置1202の底部区画1222の磁石1220を引きつけるように設計され、容器接続装置1202が使用中に分注器接続装置1204とともに移動することを、さらに確実にする。磁気吸引力は、注入過程の間、容器1206をさらに安定させてもよい。カラー1232は充填弁1226をノズル1230に結合させ、使用中にノズルと結合したままで、充填弁1226をノズルに沿って平行移動させる。カラー1232は、容易に圧縮するような形状の可撓性ゴム材料から形成されてもよいが、これは膨張して充填弁1226にノズル1230を閉鎖するためバイアスを供給する事前圧縮形状に戻る。カラー1232は、使用中の漏れに対する保護をさらに提供する。
【0066】
一実施形態において、分注器は、ベースン、排出口、照明など、その他の特徴をさらに含んでもよい。たとえば、分注器は、スイッチ、照明、またはその他の特徴のための筐体1234を含んでもよい。筐体は、広告、または分注器に結合された飲料のタイプまたはブランドを識別するためなどの識別スペースとして、使用されてもよい。筐体1234は、注入過程の間、液体を照らすLED照明を含んでもよい。圧力スイッチは、LED照明を起動するために筐体に組み込まれてもよく、あるいは容器が筐体上に検出されたときに注入過程を開始するために使用されてもよい。LED照明は、あるいは、または同様に、ベースンまたは分注器接続装置のその他の部品の周囲に収容されてもよい。分注器はまた、注入過程の間にいかなるあふれも捕捉するためのベースン1236を含んでもよい。ベースン1236は、その上部から過剰な泡を取り除くために、泡立っている飲料を意図的にあふれさせるために使用されてもよい。ベースン1236は、使用後の容易な洗浄を可能にするための排出口1238を含んでもよい。分注器は、分注器を流体源に結合するための導管1240を含んでもよい。導管は、複数の流体源への取り付けを可能にするマニホールドであってもよく、それによって分注器を複数の飲料に使用することができるようにする。このような実施形態において、マニホールド選択部材の切り替えまたは回転を通じて、ユーザによって所望の飲料が選択されてもよい。
【0067】
上述の分注システムの実施形態のいずれか、またはそれらの組合せは、使用間に分注システムから液体を除去するための流洗装置を、さらに含んでもよい。図13から図14(AおよびB)は、本発明の実施形態による代表的な流洗装置を示す。流体導管は、直接的に、またはマニホールドを通じてなど間接的に、分注器に結合されてもよい。弁は、流体導管とノズルとの間に結合されてもよい。水または流洗管路もまた、別の弁を通じて分注器に結合されてもよい。流洗管路はあるいは、分注器に結合された液体源の1つとして、マニホールドに結合されてもよい。ビールなど、選択された液体が一旦注がれると、ビール管路と容器とを結合している弁が閉鎖される。分注器と流洗管路とを結合している弁はその後、分注器および接続部を流洗するために、開放される。接続部から流洗流体(たとえば水など)を流すために、排出口が含まれてもよい。その後新しい容器が接続され、以前選択された液体と混ざり合うことなく注入されてもよい。好ましくは、分注器および結合装置を流洗するために、水が使用されてもよい。しかしながら、以前の内容物を結合装置から除去するために、洗浄剤、溶液、アルコール、または強制空気など、その他の物質が使用されてもよい。
【0068】
図13は、本発明の実施形態による、代表的な流洗装置1300を示す。分注器は、先に述べられたようなノズル1302を含んでもよく、ビール管路などの液体導管1304に接続されてもよい。分注器はまた、所望の液体のフローを開始および停止するために、液体導管1304とノズル1302との間に弁1306を含んでもよい。流量計1308もまた、液体導管1304に結合されてもよい。容器が分注器に接続されると、弁1306が開放されて、ノズル1302を通じて液体導管1304から容器内へ、所望の液体を流してもよい。弁1306は、容器が満たされると、流体のフローを停止するために閉鎖されてもよい。流洗管路1308は、水などの流洗源にノズル1302を接続する分注器にも結合されてもよい。流洗弁1310は、注入過程の後にノズル1302を洗浄するための流洗流体を流すために、流洗管路1308とノズルとの間に含まれてもよい。弁1306および流洗弁1310は、手動または自動で操作されてもよい。一実施形態において、弁1306および流洗弁1310は、電磁石によって弁が開放されたときに流体流路の外に保持される鋼球を含む、電磁弁であってもよい。鋼球はその後、弁が閉鎖されるときに流路を塞ぐことができる。
【0069】
排出弁1312は、分注器から流洗流体を排出するために、流洗弁とともに使用されてもよい。一実施形態において、分注器を通じて流洗流体を流す、流洗弁1310を起動させることは、排出弁1312も起動させる。したがって、排出弁1312は、ノズル1302をすすいだ後に、流洗流体のために代替経路を提供してもよく、その結果、流洗流体が分注器から出ることはない。あるいは、流洗流体は、選択された液体が所定位置の容器にあるときには、ノズルを通じて分注器を出られるようになっていてもよい。この実施形態において、分注器は、すすぎ後に流洗流体を補足または廃棄するための、ベースンおよび排出口を含んでもよい。
【0070】
一実施形態において、使用後に分注器を流洗する方法は、(1)容器を分注器に結合するステップと、(2)液体導管と容器との間に流体を流すために弁を開放するステップと、(3)液体導管と容器との間の流体フローを停止するために弁を閉鎖するステップと、(4)容器を分注器から取り外すステップと、(5)流洗管路への第二弁を開放するステップと、(6)分注器を流洗するステップと、(7)流洗管路への第二弁を閉鎖するステップとを含んでもよい。
【0071】
図14Aから図14Bは、使用後に分注システムから液体を除去するための、流洗装置1400の一実施形態を示す。この実施形態において、分注器への液体は、流洗流体なしに分注器接続装置から除去され、液体が温かくなって分注場所で新鮮でなくなる可能性を減少させる。分注器から液体を除去することによって、これは導管に沿って、または分注場所の下で、冷蔵されてもよい。流洗装置1400の操作は、以下に記載される。
【0072】
第一に、容器(図示せず)が分注器1402上に置かれ、これが圧力スイッチを起動させる。圧力スイッチは、第一弁1404を開放する。第二弁1412がその後開放されて、液体導管1418から容器への流体流路を形成する。第二弁1412は、スイッチを使用することによって、操作者が手動で弁を起動することで、開放されてもよい。注入の間、第一カラー1406および第二カラー1408は、閉鎖されたままである。閉鎖位置においてカラーにバイアスをかけるために、ゴムバンドなどのバネ1410が使用されてもよい。第二弁1412はその後、容器への流体フローを遮断するために、手動または自動で閉鎖されてもよい。容器はその後、分注器1402から取り外され、圧力スイッチを停止する。圧力スイッチはその後、第一弁1404をオフにし、同時に第二弁1412をオンにし、その結果、液体管路が分注器に対して依然として閉鎖される。しかしながら、液体が第二カラー1408に到達して流体管路1418からの流体が注入され、これを膨張させる可能性がある。膨張する第二カラー1408は、第一カラー1406に分注器からの液体を第一カラー1406内に引き込ませ、その一方で封止材1414を閉鎖する。封止材1414は、容器に注入されていないときに、汚染物質が分注システムに進入するのを防止するだろう。第一および第二カラーを膨張および収縮位置の間で適切に平行移動させるために、案内ロッド1416が使用されてもよい。
【0073】
図15は、流洗装置を含む、本明細書に記載された様々な実施形態を含む、例示的な分注システムを示す。図15は、図4Aから図4Bおよび図6において記載および図示された特徴を含む、代表的な分注システムを示す。類似の番号が付された要素は、上記と類似の構成要素を示す。容器接続装置は、容器406を通じてともにネジ留めされた、上部区画402および下部区画404を含む。容器406と容器接続装置との間に液体密封封止を形成するために、Oリングなどの封止材422および420が使用されてもよい。キャップ430は、容器接続装置のための弁を形成してもよい。キャップ430と上部区画402の間、および下部区画404と分注器プラットフォーム606との液体密封接続を形成するために、ゴム製ガスケットなどの封止材436、438、440が使用されてもよい。磁気リング432および424はキャップ430にバイアスをかけて閉鎖させ、その一方で磁気リング426および608は容器接続装置を分注器接続装置に結合する。ノズル602は、磁気吸引力に打ち勝って容器接続装置の弁を開放するために、キャップ430に対して押しつける。磁石432および424は、ノズル602がキャップ430を押し開けているときでも互いに引きつけ合い、この引力が注入中にキャップ430をノズル602の先端上に保持する。キャップ430およびノズル602の輪郭を合わせることで、注入過程の間、容器接続装置に対してキャップを適切に保持するのに役立つ。
【0074】
一実施形態において、ノズルが取り外された後に、キャップが容器の底部に位置合わせしたままで適切に閉鎖することを確実にするために、綱、コイル、バネ、またはその他の装置が使用されてもよい。キャップは下方向の力を発生させるために、全体的に磁性材料から作られているか、磁性材料を含むか、あるいは個別の磁気リングまたは磁性片を含んでもよい。キャップを閉鎖方向に引きつける限り、ピッチャーの内側または外側に、対応する磁石が配置されてもよい。その他の実施形態は、重力またはネジ留めなど、キャップを閉鎖するためのその他の力を使用してもよい。
【0075】
一実施形態において、容器と分注器との間に、もう1組の磁石が使用されてもよい。容器は分注器を引きつけるために個別の磁石を使用してもよく、あるいはキャップを引きつけるために使用される同じ磁石を使用してもよい。これらの磁石は、注入されている間、容器を安定させるために使用されてもよい。その他の実施形態は、ピッチャーと基部との間のネジ留めまたは嵌め合いなど、ピッチャーを安定させるためのその他の力を使用してもよい。
【0076】
一実施形態において、分注システムは、装飾的装置を含んでもよい。たとえば、LED照明1502が筐体1504に含まれてもよく、どの液体が選択されたか、どの容器406が接続されたか(たとえばピッチャーまたはグラス)、容器が適切に接続されたか否か、などに応じて、様々なパターンで点滅または点灯してもよい。また、注入している飲料の下でこれを照らすために照明を使用することで、飲料をより魅力的に、美味しそうに見せるかも知れない。たとえば、濃い色のビールの下の琥珀色の照明は、より広い消費者基盤に訴えかけるように、その外観を変えるかも知れない。異なるビールまたは特定の飲み物向けに、照明の色合い、または色を完全に変えることが、実現できる。照明(複数可)は、様々な電気的、機械的、または磁気的手段によって、ピッチャーが注入されているときに点灯されてもよく、ピッチャーが取り外されたときに消されてもよい。あるいは、照明は、容器上に画像、メッセージ、または広告を投影するように修正されることが可能である。容器406は、注入の際に回転または移動することによって、顧客の注意を増加させてもよい。筐体1504は、分注器または照明を制御するためのスイッチ1506も含んでもよい。
【0077】
一実施形態において、分注器は流体源に結合されてもよい。分注器は、複数の液体を同じ分注器に結合するために、マニホールド1508を通じて1つ以上の流体源に結合されてもよい。所望の液体を選択するために、スイッチが使用されてもよい。
【0078】
一実施形態において、流洗装置が分注器に結合されてもよい。たとえば、使用間に接続部をすすぐために、流洗管路1510が使用されてもよい。これは、様々な飲料を同じ分注器に接続できるようにし、意図しない飲料の汚染または混合を減少または防止するだろう。これはまた、飲料が接続管路内に残って、上述のように暖まったり新鮮でなくなったりするのも防止するだろう。すすぎ後に流洗流体の代替経路を提供するために、排出弁1512が含まれてもよい。注入中のいかなる過剰な流体または洗浄後の流洗流体を除去するために、排出管路1514が排出弁1514およびベースン1516に結合されてもよい。
【0079】
一実施形態において、ビール蛇口取っ手に特有のレバーが、分注システムからの容器の注入を開始および停止するためのスイッチとして、使用されてもよい。代替実施形態は、弁を開放するためにボタンを押す、ノブを回す、または加圧液体のフローを開始させるためのその他の知られている装置を含む、注ぎを開始するための、蛇口取っ手以外のその他の装置を含む。流体フローの開始はまた、圧力スイッチの使用によって、あるいは容器接続装置の分注器接続装置との接続部を通る流体流路を開放することによって、自動的であってもよい。あるいは、パイントまたはピッチャーなど、プログラムされた容器のサイズに応じて容器を満たすために、タイマーが起動されてもよい。容器が満たされたときに流体フローを自動的に遮断するために、圧力スイッチなど、その他の自動装置も使用されてもよい。装置およびアセンブリの実施形態を採用することは、蛇口取っ手を純粋に美しくする。フローは、電子スイッチまたはその他の装置によって制御されてもよい。したがって、蛇口取っ手は、美しさ、実用性、または個人的な好みに基づいて、どのように配置されることも可能である。
【0080】
本システムの実施形態は、アルコールのレイヤードショットを作るために使用されてもよい。グラスの底部から分注することにより、一番上になる部分を最初に底部からショットグラスに注入し、入れたい順番で各部分を配するだけでよい。アセンブリは、用途に応じて、注入装置を通るフローを減少させるように調整されてもよい。したがって、アルコールのショットに注入器が使用される場合、蒸留酒をショットグラスに滴下させるために、フローが減少されてもよい。しかしながら、ビール、ソーダ、またはその他の飲料に装置が使用される場合には、フローが増加されてもよい。同時に複数の液体を注入することができるようにするため、ノズルはまた、様々な高さに関連する専用導管を備える1つ以上の開口を備えて設計されてもよい。たとえば、この実施形態は、黒および褐色などの層状ビールに使用されてもよく、あるいはチェリーコークなどのフレーバーソーダとともに使用されてもよい。
【0081】
本明細書に記載される容器接続装置はまた、分注器によって注入された後に、容器の内容物を排出するための、除去システムとともに使用されてもよい。除去システムは、たとえば、容器から内容物を迅速に排出するための「ビアボング」などとして、使用されてもよい。除去システムは、容器の底部を通じて内容物を迅速に排出するために、容器接続装置に結合されてもよい。たとえば、図16Aから図16Bは、本明細書に記載される容器接続装置とともに使用される、除去システムの例示的実施形態を示す。
【0082】
図16Aから図16Bは、容器の底部1604を通じて容器1602から飲料を分注するために使用される、例示的な除去システム1600を示す。一般的に、その底部1604を通じて内容物を排出するために、迅速排出取り付け具1616が容器1602に結合されてもよい。導管1606は、迅速排出取り付け具1616に結合されてもよく、容器1602から所望の場所に液体を移送するために使用されてもよい。迅速排出取り付け具1616の結合末端は、容器1602の底部の弁と位置合わせして相互作用する、プラットフォーム1608を含んでもよい。プラットフォーム1608と弁との間の相互作用は、除去中の流体フローを可能にし、接続されたときに迅速排出取り付け具1616と容器1602との間に封止を提供するだろう。弁は、容器1602の底部の穴または開口部を覆うキャップ1610であってもよい。キャップ1610は、通常は、液体が容器1602から出るのを防止するために、閉鎖するようにバイアスがかけられてもよい。迅速排出取り付け具1616およびキャップ1610は、容器1602と導管1606との間に液体を流すために結合されたときに、相互作用してもよい。
【0083】
一実施形態において、キャップ1610は、磁性材料または鉄金属を含んでもよい。通常閉鎖されているキャップにバイアスをかけるために、容器1602の底部1604は、キャップ1610の磁性材料を引きつける磁性材料または鉄金属を含むリング1612を含んでもよい。リング1612の影響下でキャップ1610が所定位置にあるときに、液体密封を確実にするために、ガスケットなどの封止機能(図示せず)が使用されてもよい。
【0084】
迅速排出取り付け具1616は、容器1602から飲料を分注するために、キャップ1610と相互作用してもよい。迅速排出取り付け具1616は、液体を容器1602から所望の場所に移送するための導管1606を含んでもよい。導管1606は、所望の場所への流体流路の容易な構成を可能にするための、可撓部1614を含んでもよい。導管1606は、容器1602に注入するために、除去システム1600のプラットフォーム1608と相互作用してもよい。迅速排出取り付け具1616が容器1602に結合されると、容器1602のキャップ1610を持ち上げるために指状部1618が使用されてもよく、容器1602と導管1606との間に液体を流す。一実施形態において、迅速排出取り付け具1616は、迅速排出取り付け具1616と容器1602との間の接続を封止するための、プラットフォーム1608を含んでもよい。プラットフォーム1608は、容器1602のリング1612を固定するための磁性材料または鉄金属を含むリング1620を含んでもよく、これによって、内容物の除去中に、迅速排出取り付け具1616の容器1602への接続を固定する。プラットフォーム1608は、迅速排出取り付け具1616と容器1602との間の漏れを減少させるために、ガスケットなどの封止材を、さらに含んでもよい。
【0085】
迅速排出取り付け具1616は、以下に記載されるように、容器1602に注入した後に使用されてもよい。容器は、飲料分注器から分離されて、迅速排出取り付け具1616に結合されてもよい。使用中、迅速排出取り付け具1616が容器1602に結合されているときには、指状部1618が容器のキャップ1610を押し開いてもよい。迅速排出取り付け具1616はその後、容器1602の底部1604から、および場合によっては、可撓部1614をさらに含んでもよい導管1606を通じて、容器1602の内容物を迅速に除去するために使用されてもよい。一例として、迅速排出取り付け具は、「ビアボング」を形成するために、ピッチャーなどの飲料容器とともに使用されてもよい。迅速排出取り付け具1616は、指状部1618を引いて容器1602内の弁を開放し、容器1602の底部1604からの流体フローを可能にするための、開放機構をさらに含んでもよい。迅速排出取り付け具1616は、代替として、あるいは付加的に、導管1606からのフローを停止するために、排出口に弁を含んでもよい。
【0086】
本明細書においていくつかの特定の実施形態が記載されたが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。本発明は、本明細書に記載される特定の実施形態によってではなく、添付の請求項の範囲によってのみ限定されると理解されるべきである。記載された実施形態は、新規かつ本発明の範囲内と考えられる様々な特徴の例示に過ぎないので、1つ以上の記載された実施形態からの特徴および詳細は、本発明の範囲内でその他の実施形態を形成するために、組合せ、追加、または削除されてもよい。本発明の実施形態は、容器と非固体(たとえば流体または液体)材料源との間の一定の封止が保持される必要がある場合に、使用されてもよい。本発明の実施形態は、容器を繰り返し源に結合し(容器の封止を破ることなく)、そして分離することを可能にするだろう。
【0087】
本発明の実施形態は、液体、飲料、またはビール分注器に関連して本明細書に記載および図示されているが、本発明の実施形態はそのように限定されず、さらにその他の液体または物質にも適用可能であることは、理解されるべきである。磁性材料を実装する実施形態において、分注器は好ましくは、1つ以上の構成要素の磁気相互作用を妨害することのない物質(たとえば非鉄物質)とともに使用される。さらに、本発明の実施形態は、その底部から容器に注入することに関連して本明細書に記載および図示されているが、本発明の実施形態が容器の底部分からの注入にも適用可能であることは、理解されるべきである。「底部」という用語は一般的に、注入液体の進入が主に、注入過程の少なくとも後半で、容器内の液体の表面より下から行われるように、容器のいずれかの下部分を含むと理解されるべきである。たとえば、「底部」は、最初は注入過程が容器内の液体の表面より上であるが、容器がその容量まで満たされる場合に、注入過程の後半で注入過程が容器の液体の表面より下になる、容器の側面を含んでもよい。本発明の実施形態はまた、閉鎖された容器にその上部から注入するために使用されてもよい。
【0088】
本発明の実施形態は添付図面を参照して完全に説明されてきたが、様々な変更および修正が当業者にとって明らかになることは、留意すべきである。このような変更および修正は、添付の請求項によって定義されるように、本発明の実施形態の範囲に含まれるものと理解されるべきである。たとえば、形状および材料について特定の実施例が提供されたが、実施形態は、たとえば形状の変更または材料の統合など、当業者にとって自明なこれらの変形を含む。たとえば、特定の実施例は、容器または飲料分注器のリングに含まれる磁性材料または鉄金属を含むが、実施形態はこれに限定されず、ブロック、ペレット、またはその他の変形を使用することなどによって、容器または分注器に組み込まれる磁性材料を含んでもよい。さらに、本明細書に開示された実施形態は、主に流体流路を形成するための飲料分注器および流体フローを作り出すための個別の弁について記載したが、しかしながらこれらの特徴は、1つの装置に組み込まれてもよい。「結合」という用語は、結合された部品の間の直接的または間接的な取り付けを含むと意図される。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15
図16A
図16B